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JP2025021552A - コイル部品 - Google Patents

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JP2025021552A
JP2025021552A JP2023125333A JP2023125333A JP2025021552A JP 2025021552 A JP2025021552 A JP 2025021552A JP 2023125333 A JP2023125333 A JP 2023125333A JP 2023125333 A JP2023125333 A JP 2023125333A JP 2025021552 A JP2025021552 A JP 2025021552A
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JP2023125333A
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Inventor
啓雄 五十嵐
翔悟 西川
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

Figure 2025021552000001
【課題】2本のワイヤが巻回されたコイル部品において、巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1ワイヤの巻回部分と第2ワイヤの巻回部分と間で発生する静電容量を低減する。
【解決手段】巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1ワイヤ27の巻回部分29および第2ワイヤ28の巻回部分30において、絶縁被膜33および34は、大径部分35と大径部分35と比較して外径が小さい小径部分37,38とを有する。大径部分35,36と小径部分37,38とは、ワイヤ27,28の延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布している。大径部分35,36と小径部分37,38との間での径方向寸法の差に起因する隙間39が第1巻回部分29と第2巻回部分30との間に形成され、この隙間39が静電容量の低減に寄与する。
【選択図】図2

Description

この発明は、ボビンに備える巻芯部に少なくとも2本のワイヤが巻回された構造を有するコイル部品に関するもので、特に、ワイヤが有する絶縁被膜の形態に関するものである。
この発明にとって興味あるコイル部品として、たとえばコモンモードチョークコイルまたはトランスを構成するものがある。コモンモードチョークコイルまたはトランスを構成するコイル部品は、ワイヤを巻回するための巻芯部を有するボビンと、巻芯部のまわりにそれぞれ巻回される第1ワイヤおよび第2ワイヤを含む、少なくとも2本のワイヤとを備えている。
通常、第1ワイヤおよび第2ワイヤは、端子電極に接続される各々の両端部を除いて、上記巻芯部のまわりに巻回される第1巻回部分および第2巻回部分をそれぞれ構成している。
図9に示すように、第1ワイヤ1および第2ワイヤ2は、それぞれ、良導電性金属からなる中心導線3および4と、中心導線3および4の周面を覆う、電気絶縁性樹脂からなる絶縁被膜5および6と、を有する。上述した第1巻回部分および第2巻回部分では、第1ワイヤ1および第2ワイヤ2の断面は円形である。
第1ワイヤ1および第2ワイヤ2は、それぞれの第1巻回部分および第2巻回部分において、巻芯部のまわりで、図9に示すように互いに隣り合う状態で巻回されている。この状態において、第1ワイヤ1と第2ワイヤ2との間に電位差が存在すると、第1ワイヤ1と第2ワイヤ2との間に静電容量が発生する。静電容量が大きい場合、コモンモードチョークコイルまたはトランスの電気的特性に悪影響を与えてしまう。
そのため、静電容量を低減することが望まれる。たとえば特表2017-537462号公報(特許文献1)には、内層側に巻回される第1ワイヤと外層側に巻回される第2ワイヤとの間に、電気絶縁性材料からなるチューブセクション形状の壁を配置することによって、静電容量を低減する構造が記載されている。
特表2017-537462号公報
特許文献1に記載の構造では、チューブセクション形状の壁の存在により、コイル部品の小型化を妨げ、また、チューブセクション形状の壁を別部品として用意する必要があり、そのため、コイル部品の製造工程の煩雑化およびコスト増を招くという課題がある。
そこで、この発明の目的は、上述した問題を解決し得る、すなわち、チューブセクション形状の壁といった別部品を必要とすることなく、浮遊容量の発生を抑制することができるコイル部品を提供しようとすることである。
この発明は、巻芯部を有するボビンと、巻芯部のまわりにそれぞれ巻回され、中心導線と中心導線の周面を覆う電気絶縁性樹脂からなる絶縁被膜とをそれぞれ有する、第1ワイヤおよび第2ワイヤを含む、少なくとも2本のワイヤと、を備える、コイル部品に向けられる。
この発明に係るコイル部品は、第1ワイヤおよび第2ワイヤは、それぞれ、巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1巻回部分および第2巻回部分を有する。そして、上述した技術的課題を解決するため、第1巻回部分および第2巻回部分の少なくとも一方において、絶縁被膜は、大径部分と当該大径部分と比較して外径が小さい小径部分とを有し、大径部分と小径部分とは、ワイヤの延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布していることを特徴としている。
この発明によれば、ワイヤの絶縁被膜において大径部分と小径部分とが混在することにより、大径部分と小径部分との間での径方向寸法の差に起因する隙間が第1巻回部分と第2巻回部分との間に形成される。この隙間は、誘電率の低い空気によって満たすことができるため、第1巻回部分と第2巻回部分との間に発生する静電容量を低減することに寄与する。
この発明の第1の実施形態によるコイル部品11の概略構成を示す断面図である。 図1に示したコイル部品11において、巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30を模式的に示す、図1の線A-Aに沿う断面図である。 図2の線B-Bに沿う第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30の断面図である。 この発明の第2の実施形態を説明するためのもので、巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30を模式的に示す、図2に相当する断面図である。 図4の線C-Cに沿う第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30の断面図である。 この発明の第3の実施形態を説明するためのもので、ワイヤ27の巻回部分29を示す、図2に相当する断面図である。 この発明の第4の実施形態を説明するためのもので、ワイヤ27の巻回部分29を示す、図2に相当する断面図である。 この発明の第5の実施形態を説明するためのもので、ワイヤ27の巻回部分29を示す、図2に相当する断面図である。 この発明の背景技術を説明するためのもので、第1ワイヤ1の第1巻回部分および第2ワイヤ2の第2巻回部分の断面図である。
図1を参照して、この発明の第1の実施形態によるコイル部品11の概略構成について説明する。
コイル部品11は、たとえばコモンモードチョークコイルを構成するものである。コイル部品11はボビン12を備える。ボビン12は、巻芯部13と、巻芯部13の軸線方向における互いに逆の端部にそれぞれ設けられた第1鍔部15および第2鍔部16と、を備える。ボビン12は、好ましくは、フェライトから構成される。ボビン12は、フェライト以外の非導電性材料、たとえば、アルミナのような非磁性体、プラスチックのような樹脂、またはフェライト粉もしくは金属磁性粉を含有する樹脂などから構成されてもよい。
ボビン12に備える巻芯部13ならびに第1鍔部15および第2鍔部16は、たとえば四角形の断面形状を有する四角柱形状をなしている。また、四角柱形状の巻芯部13ならびに鍔部15および16の各々の稜線部分には、アール面取りが施されてもよい。なお、巻芯部13ならびに鍔部15および16の断面形状は、四角形のほか、六角形などの多角形であっても、円形、楕円形であっても、これらの組み合わせであってもよい。
第1鍔部15は、実装時において実装基板側に向けられる底面17と、底面17とは反対方向に向く天面19と、を有している。第2鍔部16についても第1鍔部15の場合と同様であり、実装時において実装基板側に向けられる底面18と、底面18とは反対方向に向く天面20と、を有している。
第1鍔部15における底面17には、詳細には図示されないが、図1紙面に直交する方向に並びかつ互いに間隔を隔てた状態で、第1端子電極21および第3端子電極23が設けられる。第2鍔部16における底面18には、図1紙面に直交する方向に並びかつ互いに間隔を隔てた状態で、第2端子電極22および第4端子電極24が設けられる。図1において、第1端子電極21および第2端子電極22が、それぞれ、第1鍔部15および第2鍔部16の外表面上に形成された状態で図示され、第3端子電極23および第4端子電極24が、第1鍔部15および第2鍔部16の各一部とともに断面で示されている。
コイル部品11は、巻芯部13のまわりにそれぞれ巻回される少なくとも2本のワイヤをさらに備える。この実施形態では、ワイヤとして、第1ワイヤ27および第2ワイヤ28を含む。図1では、第1ワイヤ27と第2ワイヤ28との図面上での区別をより明確にするため、第1ワイヤ27には網掛けが施されている。第1ワイヤ27および第2ワイヤ28は、それぞれ、巻芯部13のまわりで巻回される第1巻回部分29および第2巻回部分30を有する。第1ワイヤ27は第1巻回部分29をもって内層をなすように巻回され、第2ワイヤ28は第2巻回部分30をもって外層をなすように巻回される。図示しないが、第1ワイヤ27の両端部は、第1端子電極21および第2端子電極22にそれぞれ接続され、第2ワイヤ28の両端部は、第3端子電極23および第4端子電極24にそれぞれ接続される。これらの接続には、たとえば熱圧着が適用される。
図2は、図1の線A-Aに沿う断面図であり、図1に示した巻芯部13のまわりで巻回される第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30を拡大して模式的に示している。図2に示すように、第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30は、互いに隣り合う状態である。図3は、図2よりさらに拡大した図であって、図2の線B-Bに沿う第1ワイヤ27の第1巻回部分29および第2ワイヤ28の第2巻回部分30の断面図である。
図2および図3を参照して、第1ワイヤ27および第2ワイヤ28は、それぞれ、たとえば銅、銀、金などの良導電性金属からなる中心導線31および32と、中心導線31および32の周面を覆う、たとえばポリウレタン、ポリアミドイミド、ポリエステルなどの電気絶縁性樹脂からなる絶縁被膜33および34と、を有する。上述した第1巻回部分29および第2巻回部分30では、中心導線31は、および32の断面は円形であり、ワイヤ27および28の延びる方向に沿って実質的に一定の直径を有している。
一方、絶縁被膜33および34については、径方向寸法がワイヤ27および28の延びる方向に沿って変動している。すなわち、第1ワイヤ27側の第1巻回部分29の絶縁被膜33は、大径部分35と大径部分35と比較して外径が小さい小径部分37とを有している。第2ワイヤ28側の第2巻回部分30の絶縁被膜34は、大径部分36と大径部分35と比較して外径が小さい小径部分38とを有している。
第1巻回部分29の絶縁被膜33における大径部分35と小径部分37とは、第1ワイヤ27の延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布している。第2巻回部分30の絶縁被膜34における大径部分36と小径部分38とは、第2ワイヤ28の延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布している。
この実施形態では、第1巻回部分29側の大径部分35と小径部分37とは、第1ワイヤ27の延びる方向に沿って、一定間隔をもって交互に配置されている。同様に、第2巻回部分30側の大径部分36と小径部分38とは、第2ワイヤ28の延びる方向に沿って、一定間隔をもって交互に配置されている。
また、第1ワイヤ27および第2ワイヤ28の延びる方向に測定した長さに関して、大径部分35と大径部分36とは互いに等しく、小径部分37と小径部分38とは互いに等しい。
また、第1巻回部分29側の大径部分35と小径部分37との間での配置間隔は、第2巻回部分30側の大径部分36と小径部分38との間での配置間隔と等しい。また、第1巻回部分29側の大径部分33は、第2巻回部分30側の小径部分38と対向し、第1巻回部分29側の小径部分37は、第2巻回部分30側の大径部分36と対向している。
また、第1巻回部分29および第2巻回部分30の各々において、大径部分35および36における絶縁被膜33および34の厚みは、小径部分37および38における絶縁被膜33および34の厚みの2倍以下であることが好ましい。また、好ましくは、大径部分35および36における絶縁被膜33および34の厚みは、小径部分37および38における絶縁被膜33および34の厚みの1.1倍以上である。
また、この実施形態では、第1巻回部分29における絶縁被膜33の大径部分35での厚みは、第2巻回部分30における絶縁被膜34の大径部分36での厚みと実質的に等しく、また、第1巻回部分29における絶縁被膜33の小径部分37での厚みは、第2巻回部分30における絶縁被膜34の小径部分38での厚みと実質的に等しい。
以上のようにして、この実施形態によれば、絶縁被膜33および34において大径部分35および36と小径部分37および38とが混在することにより、大径部分35および36と小径部分37および38との間での径方向寸法の差に起因する隙間39が第1巻回部分29と第2巻回部分30との間に形成される。この隙間39は、通常、誘電率の低い空気によって満たされるため、第1巻回部分29と第2巻回部分30との間に発生する静電容量を低減することに寄与する。この実施形態では、隙間39は、大径部分35および36と小径部分37および38との間での径方向寸法の差に相当する大きさを有している。
なお、巻芯部の断面形状が四角形などの多角形であるとき、多角形の1つの辺に少なくとも1つの大径部分が乗るようにすること、あるいは、多角形の少なくとも1つの角に大径部分が乗るようにすることが好ましい。巻芯部の断面形状が円形または楕円形であるとき、1周の範囲内に少なくとも1つの大径部分が位置するようにすることが好ましい。
また、この実施形態では、大径部分35および36と小径部分3および38というように、厚みが2段階で変動するようにされたが、厚みが3段階以上で変動するようにされてもよい。
次に、図4および図5を参照して、この発明の第2の実施形態について説明する。図4は、図2に相当する断面図であり、図5は、図3に相当する図である。図4および図5において、図2および図3に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
この実施形態では、第1巻回部分29側の大径部分35と小径部分37とは、第1ワイヤ27の延びる方向に沿って、不定間隔をもって交互に配置される。同様に、第2巻回部分30側の大径部分36と小径部分38とは、第2ワイヤ28の延びる方向に沿って、不定間隔をもって交互に配置されている。
よって、第1巻回部分29側の大径部分35および小径部分37と、第2巻回部分30側の大径部分36および小径部分38と、の間には、特に規則性はない。
その結果、第1巻回部分29側の大径部分35は、第2巻回部分30側の大径部分36と対向するものも、第2巻回部分30側の小径部分38と対向するものもある。同様に、第1巻回部分29側の小径部分37は、第2巻回部分30側の大径部分36と対向するものも、第2巻回部分30側の小径部分38と対向するものもある。
以上のようにして、この実施形態によっても、絶縁被膜33および34において大径部分35および36と小径部分37および38とが混在することにより、大径部分35および36と小径部分37および38との間での径方向寸法の差に起因する隙間40が第1巻回部分29と第2巻回部分30との間に形成される。この実施形態では、隙間40は、最も大きい箇所で、大径部分35および36と小径部分37および38との間での径方向寸法の差の2倍に相当する大きさを有している。
上述した第1および第2の実施形態では、巻芯部13のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1巻回部分29および第2巻回部分30の双方において、大径部分35および36と小径部分37および38とを有していたが、第1巻回部分および第2巻回部分のいずれか一方のみにおいて、大径部分と小径部分を有していてもよい。この場合であっても、大径部分と小径部分との間での径方向寸法の差に起因する隙間を第1巻回部分と第2巻回部分との間に形成することができる。
また、第1および第2の実施形態では、大径部分35および36は、小径部分37および38からワイヤ27および28の延びる方向に直交する方向に立ち上がる段差をもって盛り上がる形状、言い換えると、断面が四角形状を有していたが、その形状は任意に変更することができる。
図6ないし図8は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのもので、大径部分の変形例を示している。なお、図6ないし図8には、巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1ワイヤの第1巻回部分および第2ワイヤの第2巻回部分のうち、一方のワイヤの巻回部分のみ、たとえば第1ワイヤ27の第1巻回部分29のみが図示されている。したがって、図6ないし図8において、第1ワイヤ27の第1巻回部分29に関連する参照符号は、図2において用いたものと同様とし、重複する説明を省略する。図示されないが、他方のワイヤの巻回部分は、大径部分と小径部分とを有していても、有していなくてもよい。
図6に示した第3の実施形態では、断面が台形状の大径部分35が設けられる。
図7に示した第4の実施形態では、断面が三角形状の大径部分35が設けられる。
図8に示した第5の実施形態では、断面が半楕円形状の大径部分35が設けられる。
以上説明した第1ないし第5の実施形態のように、絶縁被膜33および34の径方向寸法をワイヤ27および28の延びる方向に沿って変動させるには、絶縁被膜33および34の形成のために中心導線31および32の周面に塗布される絶縁被膜原料の塗布量を変動させる方法や、絶縁被膜33および34を均一な厚みで形成した後、局所的にレーザ光を照射したり、鋭利な回転刃を適用したりして、絶縁被膜33および34の厚みの一部を物理的に除去する方法などを採用することができる。なお、レーザ光を照射することによって、絶縁被膜33および34の厚みの一部を剥がす方法は、ワイヤ27および28を巻芯部13のまわりに巻回する工程と並行して実施されることが好ましい。
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他種々の実施形態が可能である。
たとえば、絶縁被膜33および34は、周方向に関して一様な径方向寸法を有しているように図示されたが、周方向に関して径方向寸法が変動していても、ワイヤの延びる方向および周方向の双方に関して径方向寸法が変動していてもよい。
また、図示した実施形態では、第1ワイヤおよび第2ワイヤが、巻芯部のまわりで一方が内層を他方が外層をなすように巻回される多層巻きが採用されたが、第1ワイヤと第2ワイヤとが巻芯部の軸線方向に隣り合うバイファイラ巻きが採用されても、第1ワイヤと第2ワイヤとが互いに位置関係を変え、交差する構造が一部に存在する巻きが採用されても、第1ワイヤと第2ワイヤとが撚り合わされた状態で巻回される撚り合わせ巻きが採用されてもよい。
また、この発明では、ワイヤの絶縁被膜において大径部分と小径部分とが混在することにより、大径部分と小径部分との間での径方向寸法の差に起因する隙間が第1巻回部分と第2巻回部分との間に形成されることから、静電容量を低減するという効果を求めているため、上記隙間は、誘電率の低い空気によって満たされていることが好ましい。しかしながら、コイル部品がたとえば樹脂含浸され、上記隙間が樹脂で埋まることがあっても、当該樹脂の比誘電率が絶縁被膜の比誘電率より低ければ、静電容量を低減する効果を維持することができる。
また、上述した実施形態は、コモンモードチョークコイルを構成するコイル部品に関するものであったが、その他トランス等を構成するものであってもよい。
また、上述した各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
この発明の実施態様には、次のようなものがある。
<1>
巻芯部を有するボビンと、
前記巻芯部のまわりにそれぞれ巻回され、中心導線と前記中心導線の周面を覆う電気絶縁性樹脂からなる絶縁被膜とをそれぞれ有する、第1ワイヤおよび第2ワイヤを含む、少なくとも2本のワイヤと、
を備え、
前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、それぞれ、前記巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1巻回部分および第2巻回部分を有し、
前記第1巻回部分および前記第2巻回部分の少なくとも一方において、前記絶縁被膜は、大径部分と当該大径部分と比較して外径が小さい小径部分とを有し、前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布している、
コイル部品。
<2>
前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿って、一定間隔をもって交互に配置されている、<1>に記載のコイル部品。
<3>
前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿って、不定間隔をもって交互に配置されている、<1>に記載のコイル部品。
<4>
前記大径部分における前記絶縁被膜の厚みは、前記小径部分における前記絶縁被膜の厚みの2倍以下である、<1>ないし<3>のいずれかに記載のコイル部品。
<5>
前記第1巻回部分および前記第2巻回部分の双方において、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、前記大径部分と前記小径部分とを有する、<1>ないし<4>のいずれかに記載のコイル部品。
<6>
前記第1巻回部分側の前記大径部分は、前記第2巻回部分側の前記大径部分と対向するものを含む、<5>に記載のコイル部品。
<7>
前記第1巻回部分側の前記大径部分は、前記第2巻回部分側の前記小径部分と対向するものを含む、<5>または<6>に記載のコイル部品。
<8>
前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、前記巻芯部のまわりで一方が内層を他方が外層をなすように巻回される、<1>ないし<7>のいずれかに記載のコイル部品。
<9>
当該コイル部品はコモンモードチョークコイルを構成する、<1>ないし<8>のいずれかに記載のコイル部品。
<10>
当該コイル部品はトランスを構成する、<1>ないし<8>のいずれかに記載のコイル部品。
11 コイル部品
12 ボビン
13 巻芯部
27 第1ワイヤ
28 第2ワイヤ
29 第1巻回部分
30 第2巻回部分
31,32 中心導線
33,34 絶縁被膜
35,36 大径部分
37,38 小径部分
39,40 隙間

Claims (10)

  1. 巻芯部を有するボビンと、
    前記巻芯部のまわりにそれぞれ巻回され、中心導線と前記中心導線の周面を覆う電気絶縁性樹脂からなる絶縁被膜とをそれぞれ有する、第1ワイヤおよび第2ワイヤを含む、少なくとも2本のワイヤと、
    を備え、
    前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、それぞれ、前記巻芯部のまわりで互いに隣り合う状態で巻回される第1巻回部分および第2巻回部分を有し、
    前記第1巻回部分および前記第2巻回部分の少なくとも一方において、前記絶縁被膜は、大径部分と当該大径部分と比較して外径が小さい小径部分とを有し、前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿う複数箇所にわたって分布している、
    コイル部品。
  2. 前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿って、一定間隔をもって交互に配置されている、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記大径部分と前記小径部分とは、前記ワイヤの延びる方向に沿って、不定間隔をもって交互に配置されている、請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記大径部分における前記絶縁被膜の厚みは、前記小径部分における前記絶縁被膜の厚みの2倍以下である、請求項1に記載のコイル部品。
  5. 前記第1巻回部分および前記第2巻回部分の双方において、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、前記大径部分と前記小径部分とを有する、請求項1に記載のコイル部品。
  6. 前記第1巻回部分側の前記大径部分は、前記第2巻回部分側の前記大径部分と対向するものを含む、請求項5に記載のコイル部品。
  7. 前記第1巻回部分側の前記大径部分は、前記第2巻回部分側の前記小径部分と対向するものを含む、請求項5に記載のコイル部品。
  8. 前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤは、前記巻芯部のまわりで一方が内層を他方が外層をなすように巻回される、請求項1に記載のコイル部品。
  9. 当該コイル部品はコモンモードチョークコイルを構成する、請求項1に記載のコイル部品。
  10. 当該コイル部品はトランスを構成する、請求項1に記載のコイル部品。
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