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JP2024508889A - プラントベースの肉類似物のためのオレオゲル組成物及びフレーバーデリバリーシステム - Google Patents

プラントベースの肉類似物のためのオレオゲル組成物及びフレーバーデリバリーシステム Download PDF

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JP2024508889A
JP2024508889A JP2023553245A JP2023553245A JP2024508889A JP 2024508889 A JP2024508889 A JP 2024508889A JP 2023553245 A JP2023553245 A JP 2023553245A JP 2023553245 A JP2023553245 A JP 2023553245A JP 2024508889 A JP2024508889 A JP 2024508889A
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oil
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prills
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グレッグソン、クリストファー、マーク
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パラゴン フレイバーズ、インコーポレイテッド
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Abstract

オレオゲル組成物及びオレオゲル組成物を作成する方法が記載されている。この方法は、ゲル化剤を油と合わせるステップと、ゲル化剤及び植物油をある温度で共融解させて融解物を形成するステップと、融解物中の少なくとも1つの非混和性含有物を分散させて混合物を形成するステップと、混合物を冷却して凝固したオレオゲルを作成するステップと、凝固したオレオゲルを肉類似混合物中に組み込むステップとを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、2022年3月3日に出願された米国非仮特許出願第17/685,380号、2021年9月24日に出願された米国仮特許出願第63/247,925号及び2021年3月3日に出願された米国仮特許出願第63/156,084号の優先権を主張するPCT特許出願である。
実施形態の技術分野
本発明の技術分野及びその実施形態は、オレオゲル組成物及びこのようなものを作成する方法に関する。本発明の技術分野及びその実施形態は、プラントベースの肉類似物のためのフレーバーデリバリーシステムにも関する。
動物性脂肪は、フレーバーの発生において重要な役割を果たす。脂肪レプリカは、プラントベースの肉類似物に対して、フレーバー、ジューシーさ、及び視覚的刺激という重要な要素を与える。Impossible(商標)のプラントベースのバーガーパティは、ココナッツ油とヒマワリ油との混合物をベースとした動物性脂肪レプリカを使用する。バーガーは生/冷蔵形式で販売されており、筋肉レプリカの色の変化及び脂肪レプリカの融解などのいくつかのトリガーを使用して、消費者にビーフバーガーを調理するのを模倣する調理体験を提供する。動物性脂肪レプリカは、形成されたパティから漏出せず、かつ脂肪の白色粒子の外観を付与するように、冷蔵温度で十分に固体でなければならない。また、動物性脂肪レプリカは、調理時に適切に融解して、液体油のかなりの部分をパン又はグリルに放出しなければならないが、パティ内にある程度の量の液体油を保持もしなければならない。
ココナッツ油又はパーム油は、その融点が高くかつ植物起源であるためにプラントベースのバーガーにおいて使用される。しかし、ココナッツ油又はパーム油は、飽和脂肪が多く、健康に有害であると広く考えられている。さらに、その栽培は、森林破壊、生息地消失、温室効果ガス排出、並びにオランウータン及びスマトラトラなどの絶滅危惧種の脅威に関連している。
対照的に、コメぬか油は、精米からの豊富な副産物である。コメは、世界で2番目に生産量の多い穀物である。さらに、コメぬか油は、適切なゲル化剤との組合せによって、固体オレオゲル中に配合することができる。しかし、このようなオレオゲルは部分的に結晶性であるにすぎず、飽和脂肪に富む凝固した水添植物油又は植物油(パーム油など)と比較して、不透明度が低くなる可能性がある。
消費者がより健康的な生活様式で食べたり生活したりしようと努力しているので、オレオゲルは、食品系におけるハードストック脂肪に取って代わる有望な手段として浮上している。しかし、この技術分野における最近の指数関数的な成長にもかかわらず、オレオゲルの使用は依然として開発の初期段階にあり、食品中のゲル化剤濃度の制限などの多くの課題に直面している。よって、改良されたオレオゲル組成物及びこのようなものを作成する方法が必要とされている。さらに、プラントベースの肉類似物のためのフレーバーデリバリーシステムも必要とされている。
関連技術の精査:
米国特許第10,798,958号は、繊維性、テクスチャの不均一性、ビーフフレーバー、及び挽肉の調理中の赤色から褐色への色の変遷を含む、挽肉レプリカ及び挽肉を模倣するプラントベースの製品について記載している。
米国特許出願公開第2008/0254199号は、実質的に整列したタンパク質繊維を有する着色構造化タンパク質生成物及び得られた生成物を製造する方法を提供する。詳細には、植物性タンパク質を着色剤と組み合わせて押し出して、実質的に整列したタンパク質繊維を有する着色構造化タンパク質生成物及び得られた生成物を形成する。
国際公開第2013/010042号は、肉に類似する特性を有するプラントベースの肉代替物に関連する方法及び組成物を提供する。
米国特許出願公開第2006/0204644号は、野菜ベースの肉類似物を作製する方法に関し、これは、バーガーパティ及びソーセージなどの種々の野菜食品において使用することができる。本発明の方法は、メチルセルロースを水/氷混合物に順次ブレンドしてクリームを形成し、次いで、改質グルテン、水に高い溶解性を有し、かつ穏やかな熱処理でゲルを形成することが可能な植物性タンパク質製品、エマルションベースを作製するための油、並びにフレーバーエマルションベースを形成するための食品用改質デンプン及びフレーバリング成分にブレンドすることに関与する。フレーバーエマルションベースは、ケーシングに詰められ、次いで調理されてもよい。フレーバーエマルションベースは、調理されると、野菜ベースの肉類似物であり、取り扱い特性が改善された加工肉製品に酷似している。菜食者の食品におけるフレーバーエマルションベース及び植物ベースの肉類似物の添加は、得られる製品のテクスチャ、食感及びジューシーさを改善する。
米国特許出願公開第2002/0034570号は、「チーズ」の味覚に寄与する成分を含む揮発性成分と不揮発性成分の両方を含有するチーズフレーバリングに関する。
国際公開第2013/010037号は、チーズレプリカの製造のための方法及び組成物について記載している。一般に、チーズレプリカは、非乳製品牛乳の酵素による凝固を誘導することによって製造される。
米国特許出願公開第2010/0310738号は、肉を保存し、細菌の夾雑を防止しながら、水分保持を改善し、かつ着色及びフレーバーを強化する処理方法について記載している。例示的な実施形態では、方法は、(a)第1の温度で肉の塊を準備するステップと、(b)少なくとも1つの処理容器内で、ステップ(a)の肉の塊を、第2の温度でブライン溶液と接触させるステップであって、第2の温度が第1の温度よりも高く、ブライン溶液が食酢由来の食品添加物及び/又は赤化剤を含み、赤化剤が亜硝酸塩を含む、ステップと、(c)溶液を肉の塊全体に分配するのに十分な時間、第2の温度で肉の塊を撹拌するステップと、(d)少なくとも1つの冷却容器内で、肉の塊を第3の温度まで冷却するステップであって、第3の温度が第2の温度よりも低い、ステップと、(e)肉の塊を第3の温度で撹拌するステップと、(f)ステップ(e)の肉の塊を第3の温度でブライン溶液と接触させ、ブライン溶液が肉の塊によって実質的に吸収されるまで、第3の温度で肉の塊を撹拌するステップと、(g)第3の温度で乾燥状態の肉の塊を回収するステップとを含む。一実施形態では、上述のブライン溶液は、食酢由来のアセタート組成物などの食酢系の食品添加物を含む。別の実施形態では、赤化剤は、硝酸塩を含む植物材料に由来する硝酸塩を含む。
様々なプラントベースの肉組成物及びこのようなプラントベースの肉組成物を作成する方法が存在する。しかし、他の発明は、本開示によって教示されるすべての問題を解決することができないため、これらの操作手段は、本開示とは実質的に異なる。
本発明及びその実施形態は、オレオゲル組成物及びこのようなものを作成する方法に関する。さらに、本発明及びその実施形態は、プラントベースの肉類似物のためのフレーバーデリバリーシステムに関する。
本発明の第1の実施形態は、オレオゲルを作成する方法について記載する。この方法は、ゲル化剤を油と合わせるステップと、ゲル化剤及び油をある温度で共融解させて融解物を形成するステップと、融解物中の少なくとも1つの含有物を分散させて混合物を形成するステップと、混合物を冷却して凝固したオレオゲルを作成するステップとを含む。一部の例では、ゲル化剤は、コメぬかワックス、ホホバワックス、ヒマワリワックス、ハゼノキ(rhus succedea)果実ワックス、ポンガミア種子ワックス、又はブドウ種子ワックスである。他の例では、油は、コメぬか油、ヒマワリ油、オリーブ油、ブドウ種子油、アボカド油、アーモンド油、又はダイズ油である。温度は、およそ50℃~およそ120℃の間である。
この方法はまた、凝固したオレオゲルを肉類似混合物に組み込むステップを含んでもよい。他の例では、方法は、粒子形成プロセスにおいて凝固したオレオゲルを会合させるステップと、凝固したオレオゲルを肉類似混合物に組み込むステップとを含んでもよい。粒子形成プロセスは、プリル化、押出造粒、及び/又は粉砕を含む。粒子を油に懸濁して、肉類似混合物に組み込む前に圧送可能な油中オレオゲルプリル分散体を作成する。
さらに、一部の例では、ゲル化剤及び油は同じ植物源に由来する。他の例では、少なくとも1つの含有物は、非混和性フレーバー前駆体である。非混和性フレーバー前駆体は、結晶形態であってもよく、ビタミン、ミネラル、還元糖、コメ若しくはキヌアデンプンなどのデンプン、塩、及び/又はアミノ酸であってもよい。ビタミンとしては、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB2、又はビタミンB12を挙げることができる。
さらに、一部の例では、少なくとも1つの含有物は、非混和性液滴の形態であり、水性アミノ酸溶液を含んでもよい。他の例では、液滴は界面活性剤を含む。さらに、少なくとも1つの含有物は、天然フレーバー又は非混和性噴霧乾燥フレーバーである。他の例では、少なくとも1つの含有物は、不透明化の効果を高めるために微粒子化又は乳化されている。
本発明の第2の実施形態は、目に見える脂肪レプリカとしておよそ5%~およそ40%のオレオゲルを含むプラントベースのバーガーについて記載する。
本発明の第3の実施形態は、およそ1%~およそ50%の1つ又は複数の油含有物、およそ50%~およそ99%の非水添植物油、及びおよそ1%~およそ20%のゲル化剤を含むオレオゲル組成物について記載する。1つ又は複数の油含有物は、フレーバー又はフレーバー前駆体を付与する。
本発明の第4の実施形態は、システムについて記載する。このシステムは、第1の融点を有する第1のオレオゲル組成物及び第2の融点を有する第2のオレオゲル組成物を含む。第1のオレオゲル組成物及び第2のオレオゲル組成物の各々は、フレーバー又はフレーバー前駆体を付与する1つ又は複数の油含有物、非水添植物油、及びゲル化剤を含む。第1の融点は、第2の融点と異なり、調理中の異なる時間にフレーバー又はフレーバー前駆体を放出する。
本発明の第5の実施形態は、方法について記載する。この方法は、コメぬかワックスをコメぬか油と混合して混合物を作成するステップと、混合物をある温度に加熱して融解物を作成するステップと、融解物を結晶性グルコース又は結晶性チアミン塩酸塩と合わせるステップと、ミキサーを使用して融解物をホモジナイズするステップなどの多数のプロセスステップを含む。この方法はまた、融解物のアリコートをトレイ上に滴下するステップと、融解物をオレオゲル-グルコース分散体のプリル又はオレオゲル-チアミン分散体のプリルに凝固させるステップとを含んでもよい。他の例では、オレオゲル-グルコース分散体のプリル及びオレオゲル-チアミン分散体のプリルは、オレオゲルプリルより不透明で白色である。
一部の例では、オレオゲルプリルは、オレオゲル-グルコース分散体のプリル及びオレオゲル-チアミン分散体のプリルと比較して、不透明性がより低い。さらに、他の例では、オレオゲル-グルコース分散体のプリル及びオレオゲル-チアミン分散体のプリルの分離並びに糖含有物の低減は、融解時にメイラードフレーバリングを生じる。
一般に、本発明は、以下の利益及び目的を与えることに成功する。
本発明の目的は、食品用オレオゲルを改善してその不透明性を高めることである。
本発明の目的は、フレーバー及び/又はフレーバー前駆体を送達するためのシステムを提供することである。
本発明の目的は、植物性ワックスネットワークの粗大化に対するそれらの安定性を高めるために食品用オレオゲルを改善することである。
本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、オレオゲルを作成する方法のブロック図を示す。 本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、例1及び例2のオレオゲル粒子の画像を示す。 本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、例3の含有物を含有しないオレオゲル-グルコース分散体のプリル、オレオゲル-チアミン分散体のプリル、及びオレオゲルプリルの画像を示す。 本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、例3の、含有物を含まないコメぬかオレオゲルプリル、グルコース含有物を含むコメぬかオレオゲルプリル、及びチアミン含有物を含むコメぬかオレオゲルプリルの画像を示す。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。様々な図の同一の要素は、同じ参照番号で特定される。
ここで、本発明の各実施形態について詳細に言及する。このような実施形態は、本発明の説明のために提供されるものであり、これに限定されることを意図しない。実際、当業者は、本明細書を読み、本図面を見ると、様々な修正及び変更を行うことができることを認識し得る。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。
「及び/又は(and/or)」という語句は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、そのように結合された要素、すなわち、一部の場合には結合的に存在し、他の場合には選言的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである。よって、非限定的な例として、「A及び/又はB(A and/or B)」への言及は、「含む(comprising)」などのオープンエンド言語と併せて使用される場合、一実施形態では、Aのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AとBの両方(任意選択的に他の要素を含む)などを指す可能性がある。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ又は複数の要素のリストに関して、「少なくとも1つ(at least one)」という語句は、要素のリスト内の要素のいずれか1つ又は複数から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に列挙されたありとあらゆる要素の少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しないことを理解されたい。この定義はまた、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定された要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、任意選択的に存在し得ることを可能にする。よって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも一方」(又は、同等に「A又はBの少なくとも一方」、又は同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bは存在しないが(B以外の要素を任意選択的に含む)、2つ以上を任意選択的に含む、少なくとも1つのA;別の実施形態では、Aは存在しないが(A以外の要素を任意選択的に含む)、2つ以上を任意選択的に含む、少なくとも1つのB;さらに別の実施形態では、2つ以上を任意選択的に含む、少なくとも1つのA、及び2つ以上を任意選択的に含む、少なくとも1つのB(他の要素を任意選択的に含む)などを指す可能性がある。
「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、及び/又は「含む(including)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成成分の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成成分、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されよう。
食品用オレオゲル
本明細書で定義される場合、「オレオゲル」は、ゲル化剤の自己集合ネットワークによって連続液相が物理的に固定化されている半固体系である。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、M.A.Rogersら、「Edible oleogel in molecular gastronomy」、Int.J.Gastron.Food Sci.、2014、2、22~31頁を参照されたい。肉製品、乳製品、スプレッド、菓子、及びパン菓子を含む多くの食品は、オレオゲルと配合することができる。例えば、1つの群は、ケーキにメチルセルロース(MC)オレオゲルを配合し、ショートニングを用いて作られたものと同様の硬度及び噛み応えを文書で証明した。別の研究では、エマルションベースのシェラックオレオゲルは、エマルション相及び水-油界面を結晶化させ、エマルションを4カ月間安定化させることが示された。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる、A.R.Patelら、「Edible oleogels based on water soluble food polymers:preparation,characterization and potential application」、Food Funct.、2014、5、2833~41頁、及びA.R.Patelら、「Edible applications of shellac oleogels:spreads,chocolate paste and cakes」 Food Funct.、2014、5、645~52頁を参照されたい。
さらに、別の研究は、ワックスオレオゲルを用いて作られたクッキーが、93%を超える油結合能を示し、30日間、油損失が最小限であったことを示した。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる、G.Fayazら、「Potential application of pomegranate seed oil oleogels based on monoglycerides,beeswax and propolis wax as partial substitutes of palm oil in functional chocolate spread」、LWT、2017、86、523~9頁を参照されたい。別の群は、86℃までの融解に耐えるエチルセルロース(EC)オレオゲルを用いて作られた耐熱性チョコレートを製造した。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれるT.A.Stortzら、「Heat resistant chocolate」、Trends Food Sci.Technol.、2011、22、201~14頁を参照されたい。これらの例は、食品用途におけるオレオゲルの使用を示す。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる、Clifford Parkら、「A Critical Review of the Last 10 Years of Oleogels in Food」、Front.Sustain.Food Syst.、2020、第4巻、文献139、1~8頁を参照されたい。
オレオゲルの栄養機能性が重要な考慮事項であるだけでなく、オレオゲルのテクスチャ特性及び食品用途のためのオレオゲルの安定性を評価しなければならない。ある特定のオレオゲルベースの食品は、従来のハードストック脂肪を用いて作られたものと比較して、より健康的な栄養プロファイルを含有することが示されている。例えば、1つの研究では、クリームチーズ製品にコメぬかワックスのオレオゲルが組み込まれ、これは、乳脂肪を置き換えることにより、不飽和脂肪含有量が120%増加し、飽和脂肪含有量が約90%低下したことを示した。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる、H.L.Bemerら、「Vegetable organogels incorporation in cream cheese products」、Food Res.Int.、2016、85、67~75頁を参照されたい。別の群は、ブタの背脂肪を置き換えて、オレオゲルを含むボローニャタイプのソーセージを配合し、これにより、総飽和脂肪含有量が6%低下し、オレイン酸レベルが21.15%まで増加した。その全内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる、S.L.da Silvaら、「Fat replacement by oleogel rich in oleic acid and its impact on the technological,nutritional,oxidative,and sensory properties of Bologna-type sausages」、Meat Sci.、2019 149、141~8頁を参照されたい。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)オレオゲルを用いて作られた肉パティでも同様の結果が観察された。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、I.Ohら、「Feasibility of hydroxypropyl methylcellulose oleogel as an animal fat replacer for meat patties」、Food Res.Int.、2019、122、566~72頁を参照されたい。
これらの結果は、オレオゲルが食物栄養を強化する能力を示すが、これらの製品の消化率についてはさらなる調査を必要とする。高い融点(例えば、60℃~135℃の間)を有するオレオゲルは、ヒトの体温における脂質ネットワークの融解性に影響を及ぼす場合がある。融解性が低いオレオゲルは、脂質マトリックスの放出を遅延させる場合があり、したがって、オレオゲル食品の全体的な代謝に影響を及ぼす可能性がある。
さらに、オレオゲルを使用する別の目的は、トランス脂肪及びハードストック脂肪のテクスチャ機能性を模倣することにある。1つの研究では、ECオレオゲルを用いて作られたフランクフルトソーセージが、牛脂肪対照と比較して同様の硬度及び噛み応えの値を示すことが見い出された。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、A.K.Zetzlら、「Mechanical properties of ethylcellulose oleogels and their potential for saturated fat reduction in frankfurters」、Food Funct.、2012、3、327~37頁を参照されたい。他の群は、モノグリセリドを用いて作られたオレオゲルが大きな板状の結晶形状を示す一方で、繊維状オレオゲル微細構造が植物ステロールから得られることを見い出した。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、A.Lopez-Martinezら、「Comparing the crystallization and rheological behavior of organogels developed by pure and commercial monoglycerides in vegetable oil」、Food Res.Int.、2014 64、946~57頁;及びH.Sawalhaら、「The influence of the type of oil phase on the self-assembly process of ganma oryzanol+β-sitosterol tubules in organogel systems」、Eur.J.Lipid Sci.Tech.、2013、115、295~300頁を参照されたい。さらに、異なるワックスを用いて作られたオレオゲルは、かなり異なるマトリックスを示す。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、A.R.Patelら、「Rheological profiling of organogels prepared at critical gelling concentrations of natural waxes in a triacylglycerol solvent」、J.Agric.Food Chem.、2015、63、4862~9頁;及びE.Yilmazら、「Comparative analysis of olive oil organogels containing beeswax and sunflower wax with breakfast margarine」、J.Food Sci.、2014、79、E1732~8頁を参照されたい。このように、様々なゲル化剤の種類を用いて構造化されたオレオゲルは、オレオゲル、及び関連する食品の物理的特性に影響を及ぼす異なる微細構造特性を生じる。
さらに、本明細書で定義される場合、「油結合能」は、所与のネットワーク内で油がどの程度強く結合されるかを指す。油結合能が低い食品は油を放出し、油の移動を受け、これはそれらのテクスチャ及び感覚の特質に負の影響を及ぼす。いくつかの研究では、ゲルの機械的強度と油結合能との間の線形関係が見い出され、より大きな機械的強度及び緊密に配置されたネットワークを用いて設計した場合に、オレオゲルが油損失を最小限に抑えることができることを示唆している。その全内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる、G.Fayazら、「Potential application of pomegranate seed oil oleogels based on monoglycerides,beeswax and propolis wax as partial substitutes of palm oil in functional chocolate spread」、LWT、2017、86、523~9頁;及びZ.Mengら、「Effects of thickening agents on the formation and properties of edible oleogels based on hydroxypropyl methyl cellulose」、Food Chem.、2018、246、137~149頁を参照されたい。このように、オレオゲルの食品への適用は有望であるが、さらなる研究及び調査を必要とする。
発明
本発明は、食品用オレオゲルを改良してその不透明性を高め、フレーバー及び/又はフレーバー前駆体を送達するためのシステムを提供する。図1は、本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、オレオゲルを作成する方法のブロック図を示す。
図1に示されているように、方法は、多数のプロセスステップを含み、プロセスステップ102で開始する。プロセスステップ102の後には、ゲル化剤を油と合わせることを含むプロセスステップ104が続く。一部の例では、ゲル化剤及び油は同じ植物源に由来する。例えば、ゲル化剤は、コメぬかワックスであってもよく、油は、コメぬか油であってもよい。他の例では、粗製植物抽出物は、油とゲル化剤の両方を含有する可能性がある。例えば、冬を越していない粗製コメぬか抽出物は、油とワックスの両方を十分量含有することができる。一部の例では、油及びワックスは、「グリーン」抽出技術、例えば、Garofaloら Biomass Conv.Bioref.11、569~587頁(2021)によって概説されたものを使用して生成することができる。グリーン抽出は、ヘキサンなどの有害な溶剤の使用を回避し、代わりに、水、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、D-リモネン及び/又は超臨界二酸化炭素などの非従来的な溶剤を使用し、これは、マイクロ波、超音波、酵素、又は圧力を使用して支援されてもよい。好適なゲル化剤としては、コメぬかワックス、ホホバワックス、ヒマワリワックス、ハゼノキ(rhus succedea)果実ワックス、ベリー果実ワックス(Rhus Verniciflua)、ポンガミア種子ワックス、ブドウ種子ワックス、又はこれらの組合せが挙げられる。他の好適なゲル化剤としては、エチルセルロース及びステアリン酸が挙げられる。好適な油としては、植物油、例えば、コメぬか油、画分化されたコメぬか油、ポンガミア油、オリーブ油、ヒマワリ油、落花生油、アボカド油、及びアーモンド油が挙げられる。これらの油の統一的な特徴は、これらが植物源に由来し、40%未満の飽和脂肪を含有することである。
プロセスステップ106は、プロセスステップ104に続き、ゲル化剤と油とをおよそ50℃~およそ120℃の範囲の温度で共融解させ、融解物を形成することを含む。プロセスステップ108は、プロセスステップ106の後に続き、融解物中の少なくとも1つの非混和性含有物を分散させ、混合物を形成することを含む。少なくとも1つの非混和性含有物は、オレオゲルに不透明性を付与し、フレーバーデリバリーシステムを作り出すため、必要である。
第1の例では、少なくとも1つの非混和性含有物はフレーバー前駆体である。フレーバー前駆体は、結晶形態であってもよく、とりわけ、ビタミン、ミネラル、塩、及び/又はアミノ酸であってもよい。ビタミンは、とりわけ、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB2、及び/又はビタミンB12であってもよい。他の例では、少なくとも1つの非混和性含有物は、グルコン酸亜鉛及び/又はグルコン酸鉄を含んでもよい。
非混和性含有物はまた、噴霧乾燥フレーバー粉末であってもよい。理論に束縛されることを望むものではないが、フレーバー粉末又は他の非混和性含有物は、ゲル化剤の迅速な結晶化のための核形成部位を提供することによって、オレオゲル系にさらに利益をもたらし得る。他の例では、噴霧乾燥フレーバー粉末からなる非混和性含有物は、二重カプセル化を効果的に構成することによってフレーバーを保護する。中間のlogP値を有するフレーバー化合物は、最初に炭水化物担体内で噴霧乾燥され、得られたフレーバー粉末はオレオゲル内に捕捉される。そうでなければ油に可溶性であり、及び/又はタンパク質に結合するであろう中間logPフレーバー化合物は、炭水化物担体内で単離される。炭水化物担体は、そうでなければ水に可溶性であり、半固体オレオゲル内で単離される。
別の例では、少なくとも1つの非混和性含有物は、液滴の形態であってもよい。一部の例では、液滴は水性アミノ酸溶液を含む。別の例では、液滴は界面活性剤を含む。さらなる例では、少なくとも1つの非混和性含有物は、天然フレーバー又は噴霧乾燥フレーバーである。追加の例では、少なくとも1つの非混和性含有物は、不透明化の効果を高めるために微粒子化又は乳化されている。
プロセスステップ110は、プロセスステップ108の後に続き、混合物を冷却して凝固したオレオゲルを作成することを含む。任意選択のプロセスステップは、プロセスステップ110の後に続き、粒子形成プロセスにおいて凝固したオレオゲルを会合させることを含む。このようなプロセスは、とりわけ、プリル化、押出造粒、ドラムフレーキング及び/又は粉砕を含んでもよい。このようなプロセスは、典型的には、マーガリン製造に使用されるような掃引表面結晶化及びブロック形成を含んでもよい。プロセスステップ112は、プロセスステップ110の後に続き、凝固したオレオゲルを肉類似混合物に組み込むことを含む。プロセスステップ114は、プロセスステップ112に続き、図1のオレオゲルを作成する方法を終了する。
本明細書に記載のオレオゲルは、冷蔵保存中のフレーバー又はフレーバー前駆体の放出を防止し、調理時のそれらの放出を制御することを認識されたい。オレオゲルは、冷蔵パティから油が漏れるのも防ぐ。
実施形態では、オレオゲル(図1の方法によって形成された)のおよそ5%~およそ40%を目に見える脂肪レプリカとして含むプラントベースのバーガーが記載される。オレオゲルは、食物の栄養的に有意な割合を構成するのに十分な量で存在する。オレオゲルは栄養的に重要であり、単なる付随的な添加剤ではないため、パーム又はココナツ脂肪に由来する目に見える脂肪レプリカを使用して達成されるよりも低い飽和脂肪レベルを達成する能力を食品製剤に与える。他の実施形態では、オレオゲルは少量存在し、比較的濃縮されたレベルのフレーバーを送達する。このような場合には、オレオゲルの主な役割は、フレーバーデリバリーシステムとしてのものであり、もたらされる栄養上の利益は比較的少ない。
一部の実施形態では、オレオゲルの融点は、約40℃の温度を超え、これは、パーム油及びココナッツ油などの熱帯脂肪と比較して、調理中の融解が遅いことを意味する。理論に束縛されることを望むものではないが、この側面は、フレーバーを含有するオレオゲルが、調理プロセスのより後半にそれらのフレーバーを放出することを可能にし得る。フレーバー、特にトップノートフレーバーは揮発性であり、調理中に失われるため、オレオゲルは、調理中により良好なフレーバー保持を可能にし得る。
別の実施形態では、オレオゲル組成物(図1の方法によって形成された)は、およそ1%~およそ50%の1つ又は複数の油非混和性含有物、およそ50%~およそ99%の非水添植物油及び非化学的エステル交換植物油、並びにおよそ1%~およそ20%のゲル化剤を含む。
さらなる実施形態では、システムは、第1のオレオゲル組成物及び第2のオレオゲル組成物(各々、図1の方法によって形成された)を含む。第1のオレオゲル組成物は第1の融点に関連し、第2のオレオゲル組成物は第2の融点に関連する。第1のオレオゲル組成物及び第2のオレオゲル組成物の各々は、フレーバー又はフレーバー前駆体を付与する1つ又は複数の油非混和性含有物、非水添植物油、及びゲル化剤を含む。さらに、第1の融点は、第2の融点と異なり、調理中の異なる時間にフレーバー又はフレーバー前駆体を放出する。
よって、説明されたように、プラントベースの肉類似物は急速に成長しており、食品産業の重要な構成成分である。大部分の植物の脂肪プロファイルが動物系脂肪の特性を再現するのに理想的ではないことが知られているため、本発明は、欠けている構成成分に対処するのを助けることができる。

例1:6%のワックスを含むオレオゲル
3グラムの分量のコメぬかワックスを47グラムのブドウ種子油と合わせ、90℃に加熱して融解物を作成した。融解物の少量のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、オレオゲル粒子に凝固させた。
別に、4.8グラムのチアミン塩酸塩及び2.0グラムのアカシアゴムを水を加えて20グラムにし、溶解させ、70℃に加温した。次いで、5グラムのチアミン/アカシア溶液を50グラムの熱い油/ワックス融解物に添加し、ハンドヘルプ高剪断ミキサーを用いてホモジナイズした。得られたエマルションをスチールトレイ上に滴下し、固体オレオゲル/エマルション粒子を形成した。オレオゲル-エマルション粒子は、オレオゲル粒子よりも視覚的に不透明性がより高かった。両方のタイプは、軟質固体の硬度を有し、油が漏れることなくそれらの形状を保持した。
例2:10%のワックスを含むオレオゲル
5グラムの分量のコメぬかワックスを45グラムのブドウ種子油と合わせ、90℃に加熱して融解物を作成した。融解物の少量のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、オレオゲル粒子に凝固させた。
チアミンアカシアゴム溶液を使用してオレオゲルエマルションを作成した。これらをスチールトレイ上に滴下して粒子に凝固させた。ここでも、オレオゲル-エマルション粒子は、オレオゲル粒子よりも視覚的に不透明性がより高かった。この場合も、オレオゲルエマルション粒子は、油を漏らすことなくその形状を保持した。例1の6%ワックスオレオゲル-エマルション粒子と比較して、例2の10%ワックスオレオゲルエマルション粒子は、より堅固であるか又はより硬い硬度を有していた。図2は、本明細書に開示されている少なくとも一部の実施形態による、例1及び例2の粒子の画像を示す。含有物204を有するオレオゲルエマルション粒子は、図2の画像の中央に示されており、図2の画像の左側及び右側に位置する含有物202を有さないオレオゲル粒子よりも不透明である。さらに、例1及び例2のオレオゲル粒子は、スチールトレイを垂直位置に向けて、15℃で2週間、スチールトレイ上で保存されてもよい。粒子は、移動することなく、かつ油又は水の漏出もなく、その形状を保っていることが観察された。
例3:10%ワックス及び結晶性含有物を有するオレオゲル
7グラムの分量のコメぬかワックスを63グラムのコメぬか油と合わせ、90℃に加熱して融解物を作成した。融解物の少量のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、オレオゲルプリルに凝固させた。本明細書で定義される場合、「プリル」は、融解した液体から形成された、材料の小さな凝集体又は小球体であり、多くの場合、乾燥した球体である。次いで、18グラムのコメぬかワックス/コメぬか油融解物を2グラムの結晶性グルコースと合わせ、高剪断ミキサーを使用してホモジナイズした。少量のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、オレオゲル-グルコース分散体のプリルに凝固させた。
別に、18グラムのコメぬかワックス/コメぬか油融解物を2グラムの結晶性チアミン塩酸塩と合わせ、高剪断ミキサーを使用してホモジナイズした。少量のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、オレオゲル-チアミン分散体のプリルに凝固させた。図3に示されているように、オレオゲル-グルコース分散体のプリル304及びオレオゲル-チアミン分散体のプリル306はいずれも、含有物302を含有しないオレオゲルプリルと比較して、より白く、不透明性が高かった。図4に示されているように、含有物402を含まないコメぬかオレオゲルプリルは、グルコース404及びチアミン含有物406を含むコメぬかオレオゲルプリルと比較して不透明性が低い。オレオゲル-グルコース分散体のプリル及びオレオゲル-チアミン分散体のプリルの分離並びに糖含有物の低減により、融解時にメイラードフレーバリングが生じることを認識されたい。本明細書で定義される場合、「メイラード反応」は、褐色食品に特有のフレーバーを与えるアミノ酸と還元糖との間の化学反応である。炙ったステーキ、焼き餃子、クッキー及び他の種類のビスケット、パン、焼きマシュマロ、並びに他の多くの食品でこの反応が起こる。
例4:オレオゲル系を含むプラントベースの肉の類似物
例では、76グラムの水を26グラムのテクスチャドダイズタンパク質(Solae Response(登録商標)4410、Dupont biosciences)と合わせた。別に、4グラムの単離されたダイズタンパク質(Solae Supro(登録商標)500E、Dupont Biosciences)を16グラムの水で水和した。別に、3グラムのメチルセルロース(Methocel SG A16M、Dupont)を35グラムの水と混合した。これらの混合物のすべてを45分間静置し、次いで一緒に合わせた。2グラムの分量の塩及び2グラムのビーツジュース粉末を添加し、完全に混合した。次いで、この混合物を、5mmの穴を有するダイプレートを使用してKitchenaid(登録商標)ミキサーのミートグラインダーアタッチメントに通して、挽いた筋肉類似物を作成した。
次に、挽いた筋肉類似物80グラムを、例3のグルコースオレオゲル分散体10グラム及びチアミンオレオゲル分散体10グラムと合わせた。調製物を粗く混合して、80:20の牛挽肉に近似したピンク色の筋肉レプリカと白色の脂肪レプリカの領域を有する肉類似物を作成した。混合物を約114グラムのパティに形成した。
例5:オレオゲル
第1の例では、5グラムの分量のコメぬかワックス(Koster Keunen)を45グラムのポンガミア油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第2の例では、5グラムの分量のカンデリラワックスを45グラムのアボカド油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第3の例では、5グラムの分量のハゼノキ果実ワックスを45グラムのブドウ種子油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第4の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した5グラムの分量の粗製コメぬかワックスを44グラムのコメぬか油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。Bakto Flavors LLCからのカルダモンフレーバー1グラムを融解物に添加した。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第5の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した7.1グラムの分量の粗製コメぬかワックスを43.1グラムのコメぬか油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第6の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した7.1グラムの分量の粗製コメぬかワックスを2.5グラムのリモネンフレーバリング及び40.4グラムのコメぬか油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第7の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した7.1グラムの分量の粗製コメぬかワックスを、Flavor and Fragrance Specialties Inc.から入手した15グラムのBeef Crackling Type Nat液体フレーバリング及び27.9グラムのコメぬか油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第8の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した7.1グラムの分量の粗製コメぬかワックスを、Flavor and Fragrance Specialties Inc.から入手した2.5グラムのPork Type Nat噴霧乾燥フレーバリング及び40.4グラムのコメぬか油と合わせ、およそ90℃に加熱して融解物を作成した。融解物のビーカーをおよそ4℃で保存して、オレオゲルを形成した。
第9の例では、Koster Keunenから入手した約5.0グラムの分量のコメぬかワックスを、Flavor and Fragrance Specialties Inc.から入手した約10グラムのBeef Grill Type天然噴霧乾燥フレーバリング及び約45グラムのRicelandコメぬか油と合わせ、次いで約90℃に加熱して融解/フレーバー粉末懸濁液を作成した。次いで、約65グラムの融解/フレーバー粉末懸濁液を冷却したアルミニウムモールドに注ぎ、混合物を急速に冷却し、矩形形状のオレオゲルブロックを形成した。次いで、オレオゲルをブロックから取り出し、約4℃に調節した。
第10の例では、画分化されたコメぬか油をKing Rice Oil Groupから入手し、4℃の温度に冷却した。コメぬか油ショートニングは、40%未満の飽和脂肪を有するコメぬか油として製造業者によって記載されている。以下、本発明者らは、この材料を「コメぬかステアリン」と呼ぶ。コメぬかステアリンは、Shiら JAOCS 第93巻、第6号 2016 869~877頁に記載されているように、様々なコメ精製所から入手可能である。
第11の例では、Thai Edible Oil Companyから入手した約7.0グラムの分量の粗製コメぬかワックスを、Flavor and Fragrance Specialties Inc.から入手した約10グラムのBeef Grill Type天然噴霧乾燥フレーバリング及び約43グラムのコメぬかステアリン(King Rice Oil Group)と合わせ、次いで約90℃に加熱して融解/フレーバー粉末懸濁液を作成した。次いで、約65グラムの融解/フレーバー粉末懸濁液を冷却したアルミニウムモールドに注ぎ、混合物を急速に冷却し、矩形形状のオレオゲルブロックを形成した。オレオゲルをブロックから取り出し、約4℃に調節した。
先の例における凝固したオレオゲルの剛性を、5mmの棒状プローブを備えたStable Micro Systems TA-HDテクスチャアナライザを使用して評価した。ロッドを5mmの深度で5mm/秒の速度にてオレオゲルに挿入することによってパンチ試験を実施した。ピーク力を以下の表1に報告する。
例6:油中のオレオゲルプリルの安定な分散
例5の粗製コメぬかワックスオレオゲルプリルをスチールトレイから収集し、プラスチック容器に入れた。10グラムの軟質固体プリルに、10グラムの分量の液体コメぬか油を添加して分散体を形成した。オレオゲルプリルは、油に懸濁している間安定であることが観察され、2週間の期間にわたって溶解も融合もしなかった。オレオゲルプリル/油分散体は、このような液体ハンドリング機器内の開口サイズがオレオゲルプリルのサイズよりも大きい限り、注ぐ、ポンピングする、又はピペッティングすることによって液体として取り扱うことができる。オレオゲルプリル分散体を沈降に対してさらに安定化させるために、気泡をプリルに組み込んで浮力を高めることができる。オレオゲルプリル/油分散体を、液体油が容易に混ざり合い、固体オレオゲルプリルがそれらの元のサイズ及び形状を保持する筋肉類似物生地と粗く混合した。したがって、この調製方法は、肉類似物製品内の粒子を模倣することができる軟質固体粒子を予備造粒するための有用な方法である。
例7:共ゲル化剤によるオレオゲルプリルの急速な硬化
オレオゲル組成物が凝固する速度は、ドラムフレーキングエクストルージョン又は錠剤化などのある特定の製造プロセスにとって重要である。これらのすべての場合において、製品は迅速に排出される必要がある。
第1の例として、Koster Keunenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬか油と合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成した。次に、Flavor and Fragrance SpecialtiesのBeef Grillタイプの天然フレーバー約10グラムを融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。オレオゲルの冷却及び凝固プロセスは、スパチュラでプリルを定期的に探り、オレオゲルを汚すことなくトレイからプリルを機械的に取り除くことができるかどうかを判定することによって観察された。トレイからプリルを取り除くことができた最も早い時間を以下の表2に報告する。
第2の例として、Koster Kuenenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬかステアリンと合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成した。次に、Flavor and Fragrance SpecialtiesのBeef Grillタイプの天然フレーバー約10グラムを融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。スパチュラでトレイからプリルを取り除くことができた最も早い時間を以下の表2に報告する。
第三の例として、約50グラムの分量のコメぬかステアリンを約80℃に加熱して融解物を作成した。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。スパチュラでトレイからプリルを取り除くことができた最も早い時間を以下の表2に報告する。
例8:オレオゲルを用いるフレーバリングシステム
ビーフタイプのフレーバリングシステムは、Flavor and Fragrance Specialtiesから入手した。このシステムは、組み合わせて動物の肉のフレーバーを模倣する、2つの別個のビーガン起源の粉末状フレーバーからなる。第1の粉末は、トップノート及び中間logPフレーバー化合物(logP1.5~4を有する化合物)から主になっていた。第2の粉末は、平均logP<1.5の親水性フレーバー及びメイラード反応生成物を含有する。第1の粉末(Beefタイプのトップノート粉末)は色が薄いが、一方、第2の粉末はより暗いフレーバリング構成成分のすべてを含有する。
約8グラムのKoster Keunenコメぬかワックスの融解物及び約92グラムのコメぬかステアリンを約85℃に加熱して融解物を作成した。次いで、約20グラムのBeefタイプのトップノート粉末を融解物中に分散させた。融解物をスチールトレイ上にピペットで移してオレオゲルプリルを作成し、冷アルミニウム型に注いでオレオゲルのブロックを作成した。ブロック及びプリルは色が薄く、動物性脂肪模倣物を作成するのに適していた。
次に、約120グラムの淡色オレオゲルプリルを約860グラムの筋肉類似物生地に混合した。次いで、約20グラムの第2のより濃いフレーバー粉末も添加し、暗色のフレーバリング粒子と薄色の脂肪粒子の両方を有する肉類似物を作成した。混合物を約114グラム及び直径約3.5インチのパティに成形し、次いで、約400°F(すなわち、204℃)の電気フライパンで調理した。オレオゲル粒子は、ココナツ脂肪粒子を有する同様の調製物と比較して、調理プロセスの後期に融解することが観察された。よって、トップノートフレーバーは、保存中のタンパク質結合相互作用を回避し、調理プロセス中の後期段階で融解することによって放出される。
例9:非混和性含有物を含むフレーバーオレオゲルの安定性
第1の例として、Koster Kuenenから入手した約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬかステアリンと合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成した。次に、Flavor and Fragrance SpecialtiesのBeef Grillタイプの天然フレーバー約10グラムを融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。
第2の例として、Koster Kuenenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬか油(Ricelandブランド)と合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成した。次に、Flavor and Fragrance SpecialtiesのBeef Grillタイプの天然フレーバー約10グラムを融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。
天然全粒コメ粉担体を使用してフレーバー力を作り出すために、その内容が全体として本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2021/0360955号に記載されているように、カプセル化された天然ビーフフレーバー粉末を調製した。簡単に説明すると、約65部の水と約35部のコメ麹粉(Eckert Malting、Chico、CA)との混合物を、最初に水を撹拌条件下で約70℃の温度にすることによって調製した。粘度を1000センチポアズ未満に維持しながら、デンプンの糊化及びすり潰しの時間を確保するために、コメ粉を約10分間隔で約2等量ずつ添加した。混合物を高剪断ミキサー(Silverson LMA-5)を使用して処理し、残留粒子を破壊し、約70℃でさらに60分間すり潰した。調製物を約60℃の温度に冷却し、ここで、小麦粉/水懸濁液100部を液体天然ビーフタイプフレーバー(Bell Flavors)約100部と合わせ、高剪断下で混合してエマルションを形成した。次いで、エマルションを蠕動ポンプによって可撓性ホース通し、ラボ用噴霧乾燥機(遠心噴霧ノズル付きToption Lab Dryer、入口温度約120℃及び出口温度約90℃)の噴霧ノズルに移し、乾燥させて、コメ粉担体上にビーフフレーバー粉末を作成した。Koster Kuenenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約44グラムのコメぬかステアリンと合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成した。次いで、約10グラムのビーフフレーバー/コメ粉粉末を融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。
例9のフリルのすべてを試食し、50℃を超える融点を有することが知られている植物性ワックスオレオゲルであっても、心地よいビーフ様フレーバー、豊かな食感を有し、口の中で溶けることが分かった。明らかなワックス感(waxiness)の印象はなかった。
Koster Kuenenから入手した約4グラムのコメぬかワックスを約46グラムのコメぬか油(Ricelandブランド)と合わせ、次いで約80℃に加熱して融解物を作成することによって、対照試料を調製した。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。対照プリルは、中性のフレーバー及び滑らかでわずかにワックス様の口当たりを有していた。水溶性フレーバー粉末含有物を含む例9のすべてのプリルは、対照プリルと比較してより強いメルトアウェイ感をもたらした。
プリルを密閉容器内で室温条件にて約6カ月の期間保存した。6カ月の期間が終了した後、対照オレオゲルプリルは、再びわずかにワックス様の食感を呈した。さらに、対照プリルは粒状であることが観察され、「粒状」は、消費中に検出可能な粗いワックス粒子として本明細書で定義されている。水溶性フレーバー粉末含有物を含むプリルは、6カ月後でもそれらの心地よい(非粒状性かつ非ワックス性)食感を維持した。
例10:アンフレーバード水溶性含有物を有する追加のオレオゲル
約65部の水と約35部のコメ麹粉(Eckert Malting、Chico、CA)との混合物を合わせることによって、易溶性全粒コメ粉を調製した。混合物を約70℃で処理し、内因性酵素がコメ麹粉内のデンプン及びタンパク質の可溶化させた。高剪断ミキサー(Silverson LMA-5)を使用し、残留粒子を破壊し、麹を約70℃でさらに60分間すり潰した。この調製物を蠕動ポンプによって可撓性ホースを通し、ラボ用噴霧乾燥機(遠心噴霧ノズル付きToption Lab Dryer、入口温度約140℃、及び出口温度約100℃)の噴霧ノズルに移し、乾燥させて、易溶性全粒発芽コメ粉を作成した。
ある例では、Koster Kuenenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬかステアリンと合わせ、約80℃の温度に加熱して融解物を作成した。次に、約10gの易溶性全粒コメ粉粉末を融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。この半固体オレオゲルは、すべてコメに由来する成分を使用するという利点を有する。
別の例では、Koster Kuenenから得た約4グラムの分量のコメぬかワックスを約46グラムのコメぬかステアリンと合わせ、約80℃の温度に加熱して融解物を作成した。次に、約10グラムのマルトデキストリン粉末を融解物中に分散させた。融解物のアリコートをスチールトレイ上に滴下し、およそ2~10mmのサイズのオレオゲルプリルに凝固させた。
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であること、又は開示された実施形態に限定されることを意図するものではない。記載された実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の用途又は市場で見られる技術に対する技術的改善を最もよく説明するために、又は他の者若しくは当業者が本明細書に開示されている実施形態を理解することを可能にするために選択された。
本発明をある程度具体的に説明してきたが、本開示は単なる例示としてなされたものであり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、部品の構造及び配置の詳細の多くの変更に頼り得ることを理解されたい。

Claims (29)

  1. オレオゲルを作成する方法であって、
    ゲル化剤を油と合わせるステップと、
    前記ゲル化剤及び前記油をある温度で共融解させて融解物を形成するステップと、
    前記融解物中の少なくとも1つの含有物を分散させて混合物を形成するステップと、
    前記混合物を冷却して凝固したオレオゲルを作成するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記ゲル化剤が、コメぬかワックス、ホホバワックス、ヒマワリワックス、ハゼノキ(rhus succedea)果実ワックス、ベリー果実ワックス(Rhus Verniciflua)、ポンガミア種子ワックス、及びブドウ種子ワックスからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記油が、コメぬか油、画分化されたコメぬか油、ヒマワリ油、オリーブ油、ブドウ種子油、アボカド油、アーモンド油、及びダイズ油からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記温度が、およそ50℃~およそ120℃の間である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記凝固したオレオゲルを肉類似混合物に組み込むステップ
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 粒子形成プロセスにおいて前記凝固したオレオゲルを会合させるステップと、
    前記凝固したオレオゲルを肉類似混合物に組み込むステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記粒子形成プロセスが、プリル化、押出造粒、及び粉砕からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 粒子を油に懸濁して、肉類似混合物に組み込む前に圧送可能な油中オレオゲルプリル分散体を作成する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ゲル化剤及び前記油が同じ植物源に由来する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つの含有物が、非混和性フレーバー前駆体である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記非混和性フレーバー前駆体が結晶形態であり、前記非混和性フレーバー前駆体が、ビタミン、ミネラル、還元糖、塩、及びアミノ酸からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ビタミンが、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB2、及びビタミンB12からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つの含有物が非混和性液滴の形態である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記非混和性液滴が水性アミノ酸溶液を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記液滴が界面活性剤を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つの含有物が、天然フレーバー又は非混和性噴霧乾燥フレーバーである、請求項1に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つの含有物が、易溶性全粒小麦粉又は易溶性全粒担体から誘導されるフレーバー粉末である、請求項1に記載の方法。
  18. オレオゲル系が、40%未満の飽和脂肪レベル及び少なくとも1つの200グラムの室温パンチ力を有する、請求項1に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの含有物が、不透明化の効果を高めるために微粒子化又は乳化されている、請求項1に記載の方法。
  20. プラントベースのバーガーであって、
    目に見える脂肪レプリカとしておよそ5%~およそ40%のオレオゲル
    を含む、プラントベースのバーガー。
  21. オレオゲル組成物であって、
    およそ1%~およそ50%の1つ又は複数の含有物、
    およそ50%~およそ99%の非水添植物油、及び
    およそ1%~およそ20%のゲル化剤
    を含む、オレオゲル組成物。
  22. 前記1つ又は複数の含有物が、フレーバー又はフレーバー前駆体を付与する、請求項21に記載のオレオゲル組成物。
  23. システムであって、
    第1の融点を有する第1のオレオゲル組成物、及び
    第2の融点を有する第2のオレオゲル組成物
    を含み、
    前記第1のオレオゲル組成物及び前記第2のオレオゲル組成物の各々が、
    フレーバー又はフレーバー前駆体を付与する1つ又は複数の含有物、
    非水添植物油、及び
    ゲル化剤を含み、
    前記第1の融点が前記第2の融点と異なり、調理中の異なる時間に前記フレーバー又は前記フレーバー前駆体を放出する、システム。
  24. 方法であって、
    コメぬかワックスをコメぬか油と混合して混合物を作成するステップと、
    前記混合物をある温度に加熱して融解物を作成するステップと、
    前記融解物を結晶性グルコース又は結晶性チアミン塩酸塩と合わせるステップと、
    ミキサーを使用して前記融解物をホモジナイズするステップと
    を含む、方法。
  25. 前記融解物のアリコートをトレイ上に滴下するステップと、前記融解物をオレオゲル-グルコース分散体のプリル又はオレオゲル-チアミン分散体のプリルに凝固させるステップと
    をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記オレオゲル-グルコース分散体のプリル及び前記オレオゲル-チアミン分散体のプリルが、オレオゲルプリルより不透明で白色である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記オレオゲルプリルが、前記オレオゲル-グルコース分散体のプリル及び前記オレオゲル-チアミン分散体のプリルと比較して、不透明性がより低い、請求項26に記載の方法。
  28. 前記オレオゲル-グルコース分散体のプリル及び前記オレオゲル-チアミン分散体のプリルの分離並びに糖含有物の低減が、融解時にメイラードフレーバリングを生じる、請求項25に記載の方法。
  29. オレオゲルを作成する方法であって、
    ゲル化剤を油と合わせるステップであって、前記ゲル化剤が植物性ワックスであり、前記油が低飽和脂肪油を含む、ステップと、
    前記ゲル化剤及び前記油をある温度で共融解させて融解物を形成するステップと、
    前記融解物中の少なくとも1つの非混和性含有物を分散させて混合物を形成するステップと、
    前記混合物を冷却して凝固したオレオゲルを作成するステップと
    を含む、方法。
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