JP2024135911A - ワーク外観検査装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、研削又は研磨後のワークの良否を判定するワーク外観検査装置及び方法に関する。
半導体シリコンウェハ等(以下、「ワーク」という)の裏面を研削又は研磨した後に行うワークの外観検査は、ワークの被加工面にスクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等の有無を確認する。
特許文献1には、視野(撮像範囲)や倍率が異なるマクロカメラ、ミクロカメラを備え、マクロカメラが撮像した撮像画像からウェーハの外周の少なくとも3点の座標を認識し、これら3点の座標からウェーハの中心座標を算出し、保持テーブルの中心座標とウェーハの中心座標との距離を考慮して、ミクロカメラの撮像範囲がウェーハの外周位置に追従するようにミクロカメラをX軸方向に走査させるウェーハ検査装置が開示されている。
また、特許文献2には、ラインセンサの撮像部を保持テーブルの中心及びウェーハの直上に位置づけた後に、保持テーブルを回転させながらラインセンサを保持テーブルの中心側から外側に向けて一定の速度で移動させることにより、ウェーハの被研削面全体が渦巻状に撮像される検査装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1記載のウェーハ検査装置では、ミクロカメラによるウェーハの外周の撮像に先行して、マクロカメラが撮像したウェーハ表面の撮像画像からウェーハの中心座標を算出する必要があるところ、マクロカメラをX軸方向に走査しながらウェーハ表面を撮像する都合上、ウェーハの外周以外の不必要な範囲も撮像するため、スループットが悪化するという問題があった。
また、特許文献2記載の検査装置では、ウェーハの中心側から外側に向かって周速が早く露光時間が短くなるため、撮像部が撮像した撮像画像は、ウェーハの中心側から外側に向かって徐々に暗くなりがちで、特に暗い撮像画像を用いた外観検査では面焼けや研削痕等の検出に支障をきたす虞があった。また、ウェーハを渦巻状に撮像した場合、複数の画像を1枚の検査画像に合成する際に極座標変換等の煩雑な画像処理を行う必要があり、スループットが悪化する虞があった。さらに、ウェーハに割断予定ラインに沿って格子状の溝が形成されている、いわゆる先ダイシングウェーハの外観検査では、溝をクラックやスクラッチ等と誤検出しないように溝に対してマスク処理するのが一般的である。しかしながら、渦巻状に撮像した複数の撮像画像を合成して成る検査画像に映る格子状の溝に対して正確にマスク処理するのは現実的には困難であるという問題があった。
そこで、正確に且つ効率良くワークの外観検査を行うために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るワーク外観検査装置は、裏面加工後のワークの良否を判定するワーク外観検査装置であって、前記ワークを載置するチャックテーブルと、前記ワークの被加工面を撮像する撮像部と、前記チャックテーブル及び前記撮像部の少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、前記撮像部を平面から視て矩形状に走査する駆動機構と、前記撮像部が撮像した複数の撮像画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する判定部と、を備えている。
また、本発明に係るワーク外観検査方法は、裏面加工後のワークの良否を判定するワーク外観検査方法であって、前記ワークをチャックテーブルに載置する工程と、前記チャックテーブル及び撮像部の少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、前記撮像部を平面から視て矩形状に走査し、前記撮像部が前記ワークの被加工面を撮像する工程と、前記撮像部が撮像した複数の撮像画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する工程と、を含む。
本発明は、正確に且つ効率良くワークの外観検査を行うことができる。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
図1は、本発明の一実施形態に係るワーク外観検査装置1を模式的に示す斜視図である。ワーク外観検査装置1は、裏面研削後のワークWの外観検査を行う。ワークWは、例えば、シリコンウェハであるがこれに限定されるものではない。ワーク外観検査装置1は、チャックテーブル2と、基台3と、カメラ4と、を備えている。
チャックテーブル2は、上面(吸着面)にワークWを保持可能に構成されている。チャックテーブル2の吸着面には、図示しない真空源又は圧縮空気源に接続されている。真空源が起動すると、吸着面に載置されたワークWが吸着面に吸着保持される。また、圧縮空気源が起動すると、ワークWと吸着面との吸着が解除される。
チャックテーブル2は、チャックスピンドル21によってチャックテーブル2の回転中心を通りZ軸に平行な回転軸回りに回転可能に構成されている。チャックスピンドル21は、チャックステージ22に載置されている。チャックステージ22は、基台3に対してY軸方向に相対的にスライド可能な第1のスライド機構23を介して基台3上に設けられている。第1のスライド機構23は、例えばボールネジアクチュエータ等である。
基台3の上面には、チャックテーブル2及び第1のスライド機構23の上方を跨ぐようにしてコラム31が設けられている。
カメラ4が、X軸方向に沿って3台設けられている。なお、カメラ4の個数は、3台に限定されず、2台以下でも4台以上であっても構わない。カメラ4は、ラインスキャンカメラ41と、ラインスキャンカメラ41に接続されたコリメートレンズ42と、を備えている。また、カメラ4は、ラインスキャンカメラ41の撮像位置を照らす図示しない照明を備えている。照明は、照明の照明光の光軸とコリメートレンズ42の光軸とが図示しないビームスプリッタを介して略一致する同軸落射照明を構成している。なお、カメラ4がワークWを撮像する際の照明光は、同軸落射照明に限定されるものではなく、例えば側射照明等であっても構わない。
ラインスキャンカメラ41の端部は、カメラステージ43に片持ち支持されている。カメラステージ43は、コラム31に対してX軸方向に相対的にスライド可能な第2のスライド機構44を介してコラム31上に設けられている。第2のスライド機構44は、例えばボールネジアクチュエータ等である。第2のスライド機構44を駆動することにより、チャックテーブル2に対するカメラ4の位置を調整することができる。
ラインスキャンカメラ41は、ライントリガとしてチャックスピンドル21のモータに連動するエンコーダ信号を受信する。ラインスキャンカメラ41は、チャックスピンドル21のエンコーダ信号に基づき、チャックテーブル2が1回転する間に亘ってワークWの被加工面Waを撮像可能である。
ワーク外観検査装置1の動作は、コントローラ5によって制御される。コントローラ5は、ワーク外観検査装置1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。コントローラ5は、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、コントローラ5の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
コントローラ5は、誤差検出部51、判定部52と、を備えている。
誤差検出部51は、ラインスキャンカメラ41が撮像した撮像画像に基づいて、チャックテーブル2の回転中心に対するワークWの中心の相対的な位置関係(配置誤差)を検出する。
判定部52は、カメラ4が撮像した撮像画像に基づいて、ワークWの良否を判定する。
次に、ワーク外観検査装置1を用いた外観検査の手順について説明する。なお、以下の説明では、3台のカメラ4、ラインスキャンカメラ41等を区別する場合には、符号の末尾に「A」、「B」、「C」を付す。
<ワークチャック>
図示しない搬送ロボット等が、ワークWをチャックテーブル2に受け渡し、チャックテーブル2が、吸着面上に載置されたワークWを吸着保持する。
図示しない搬送ロボット等が、ワークWをチャックテーブル2に受け渡し、チャックテーブル2が、吸着面上に載置されたワークWを吸着保持する。
<アライメント>
図2に示すように、搬送ロボットの位置決め精度によっては、チャックテーブル2の回転中心O1とワークWの中心O2が一致しない場合があるため、ワークWの外観検査に先行して、チャックテーブル2に対するワークWの配置誤差を検出する。
図2に示すように、搬送ロボットの位置決め精度によっては、チャックテーブル2の回転中心O1とワークWの中心O2が一致しない場合があるため、ワークWの外観検査に先行して、チャックテーブル2に対するワークWの配置誤差を検出する。
まず、第1のスライド機構23及び第2のスライド機構44を駆動して、図2に示すように、カメラ4Aの撮像位置4aが、チャックテーブル2及びワークWのエッジを少なくとも含むように設定されている。なお、撮像位置4aのサイズは、例えば約2μm×約20mmに設定される。
次に、カメラ4Aが、チャックテーブル2及びワークWが回転した状態で、ワークWのエッジを撮像する。図3は、ラインスキャンカメラ41が撮像したワークWのエッジ全周を映す撮像画像I1の一例である。撮像画像I1では、ワークWが照明光の反射で明るく映り、チャックテーブル2が相対的に暗く映るため、撮像画像I1における明暗境界がワークWのエッジに対応する。
次に、誤差検出部51は、撮像画像I1からワークW全周に亘るエッジ位置を検出することにより、図4に示すワークWのエッジ位置のエッジトレンド線L1を生成する。
次に、誤差検出部51は、エッジトレンド線L1に基づいて、チャックスピンドル21の回転角度θの所定間隔おきにワークW内のエッジ位置をサンプリングする。図4に示すエッジトレンド線L1は、始端がチャックスピンドル21の回転角度0度に対応し、終端がチャックスピンドル21の回転角度360度に対応する。したがって、エッジトレンド線L1上の任意の点とエッジトレンド線L1の始端との距離を計測することにより、任意の点におけるチャックスピンドル21の回転角度θを算出できる。なお、サンプリングするエッジ位置の数は、演算処理が過度に複雑にならない範囲で任意に設定可能である。
続いて、誤差検出部51は、サンプリングした複数のエッジ位置とチャックスピンドル21の回転角度との関係を示すエッジトレンド線L1の座標関数を導出する。エッジトレンド線L1の座標関数を数式1に示す。なお、数式1において、RはワークWの半径であり、θはY軸からのチャックスピンドル21の回転角度である。
数式1において、ΔrがワークWの半径Rより極めて小さいと仮定すると、数式1の第2項は定数Rに近似できる。そして、数式1の座標関数を高速フーリエ変換して周波数ごとに分解して定数成分を除外すると、チャックテーブル2が1回転する間に1度振動する波形の振幅及び位相が得られる。なお、高速フーリエ変換は、データ数をNとすると、時間計算量OがNlogNであることが知られており、エッジ位置のサンプリング数が増加した場合であっても演算処理が過度に煩雑にならない点で好適である。
ここで、図5及び図6に示すように、チャックテーブル2の回転中心O1と略円形状のワークWの中心O2との配置誤差は、チャックテーブル2の回転中心O1を原点としたXY座標系において、チャックテーブル2の回転中心O1とワークWの中心O2との距離Δr、及びチャックテーブル2の回転中心O1とワークWの中心O2とを結ぶ線分とX軸とのなす角度(向き)Δωから成る。そして、チャックテーブル2が1回転する間に1度振動する波形の振幅が距離Δrに相当し、位相が向きΔωに相当する。
このようにして、エッジトレンド線L1の座標関数を高速フーリエ変換して得られる、チャックテーブル2が1回転する間に1度振動する波形の振幅及び位相が、配置誤差Δr、Δωにそれぞれ相当するため、ワークWの外径公差に影響されることなく、チャックテーブル2とワークWとの相対的な位置関係を簡便に検出することができる。なお、ワークWの外周の撮像は、カメラ4Aによるものに限定されず、カメラ4B、4Cの何れであっても構わない。また、チャックテーブル2に対するワークWの配置誤差を検出する方法は、上述したものに限定されるものではない。
<外観検査>
次に、ワーク外観検査装置1は、ワークWの被加工面Waに、スクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等が存在するか否かを確認する外観検査を行う。
次に、ワーク外観検査装置1は、ワークWの被加工面Waに、スクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等が存在するか否かを確認する外観検査を行う。
<外周検査>
判定部52は、カメラ4Aが撮像した撮像画像I1に基づいて、ワークWの外周で生じがちなエッジチッピング等の有無を検査する。
判定部52は、カメラ4Aが撮像した撮像画像I1に基づいて、ワークWの外周で生じがちなエッジチッピング等の有無を検査する。
例えば、判定部52は、撮像画像I1のコントラスト比に基づいて、撮像画像I1にエッジチッピング等の欠陥の有無を検査し、ワークWの外周において良否を判定する。これにより、配置誤差Δr、Δωの検出と並行して、ワークWの外周検査を行うことができる。
なお、配置誤差Δr、Δωの検出と並行して短時間で行うワークWの外周検査は、後述するワークWの被加工面Wa全面の検査に包含されるため、外観検査において必ずしも必須ではない。
<全面検査>
判定部52は、カメラ4A、4B、4Cが撮像した被加工面Wa全面を映す撮像画像に基づいて、ワークW全周においてスクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等の欠陥の有無を検査し、ワークWの全面検査を行う。
判定部52は、カメラ4A、4B、4Cが撮像した被加工面Wa全面を映す撮像画像に基づいて、ワークW全周においてスクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等の欠陥の有無を検査し、ワークWの全面検査を行う。
具体的には、まず、コントローラ5が、誤差検出部51が検出した配置誤差Δr、Δωに基づいて、ワークWの被加工面Wa全面を3台のカメラ4A、4B、4Cが分担して撮像するために、図7に示すようなカメラ4A、4B、4Cを走査させる走査経路La、Lb、Lcを設定する。
図7に示す走査経路La、Lb、Lcは、ワークWの被加工面Waを内包する正方形を3等分した区画内を、カメラ4Aの撮像位置4a、カメラ4Bの撮像位置4b及びカメラ4Cの撮像位置4cがX軸又はY軸に沿って直線的に隙間なく移動可能に平面から視て矩形状に設定されている。なお、撮像位置4b、4cのサイズは、撮像位置4aと同様に、例えば約2μm×約20mmに設定される。
次に、撮像位置4a、4b、4cが、走査経路La、Lb、Lcの開始位置に位置するように、第1のスライド機構23及び第2のスライド機構44を駆動して、カメラ4A、4B、4Cを移動させる。図7では、走査経路La、Lb、Lcの開始位置は、X座標が正側で且つY座標が負側の隅部に設定されている。
次に、第1のスライド機構23を駆動して、チャックテーブル2がY軸の負方向に移動すると、カメラ4A、4B、4Cは、撮像位置4a、4b、4cがY軸の正方向に撮像位置4a、4b、4cの縦寸法の分だけ移動する度に撮像を行う。
カメラ4A、4B、4Cが走査経路La、Lb、LcのうちY軸の正側の折り返し位置まで到達すると、第2のスライド機構44を駆動して、カメラステージ43がX軸の負方向に移動する。これにより、撮像位置4a、4b、4cは、X軸の負方向に撮像位置4a、4b、4cの幅寸法の分だけ移動する。
続いて、第1のスライド機構23を駆動して、チャックテーブル2がY軸の正方向に移動すると、カメラ4A、4B、4Cは、撮像位置4a、4b、4cがY軸の負方向に撮像位置4a、4b、4cの縦寸法の分だけ移動する度に撮像を行う。
カメラ4A、4B、4Cが走査経路La、Lb、LcのうちY軸の負側の折り返し位置まで到達すると、第2のスライド機構44を駆動して、カメラステージ43がX軸の負方向に移動する。これにより、撮像位置4a、4b、4cは、X軸の負方向に撮像位置4a、4b、4cの幅寸法の分だけ移動する。
以下同様にして、撮像位置4a、4b、4cを走査経路La、Lb、Lcに沿って図7に破線で示す終了位置まで矩形状に走査させることにより、ワークWの被加工面Wa全面を撮像含む連続した複数の撮像座像を得ることができる。また、カメラ4A、4B、4Cの撮像中に第1のスライド機構23が定速で移動することにより、露光時間が一定に維持されて、ワークW全面を一様な明るさで撮像することができる。
次に、判定部52は、カメラ4A、4B、4Cが撮像した被加工面Waを映す複数の撮像画像に基づいて、ワークW全面の外観検査を行う。
例えば、判定部52は、カメラ4A、4B、4Cが撮像した複数の撮像画像を被加工面Waを映す1枚の検査画像に合成し、この検査画像のコントラスト比に基づいて、ワークW全周においてスクラッチ、クラック、微細なパーティクル、面焼け又は異常な条痕等の欠陥の有無を検査し、ワークWの被加工面Wa全面において良否を判定する。
また、ワークWの被加工面Waに格子状のダイシングストリートが形成されたウェハ(フルカットされたウェハ)、ダイシングストリートに沿って溝が形成された先ダイシングウェハ(ハーフカットされたウェハ)、又は表面に形成された回路(ストリートパターン)が被加工面Waから透けて視える極薄のワークW等の外観検査では、判定部52は、ダイシングストリート、溝又はストリートパターン(以下、総称して「ダイシングストリート等」という)をクラックやスクラッチ等と誤判定するおそれがある。そこで、判定部52は、ダイシングストリート等の検査をスキップするマスク処理を実行可能である。
マスク処理は、予め記憶されたダイシングストリート等の2次元座標及びX軸又はY軸に対するダイシングストリート等の角度(ゼロ度以上90度未満)に基づいて、検査画像に映るダイシングストリート等を特定し、欠陥検査においてダイシングストリート等を検査範囲から除外するものである。なお、X軸又はY軸に対するダイシングストリート等の角度とは、平面から視て格子状のダイシングストリート等とX軸又はY軸とのなす角度である。
従来のような渦巻状に撮像した複数の撮像画像を合成して成る検査画面に対してマスク処理を施す場合、ダイシングストリート等の2次元座標を極座標変換した上で検査画面にダイシングストリート等の座標を当てはめなければならず、煩雑な画像処理が行う必要ある。
一方、上述したワーク外観検査装置1では、撮像位置4a、4b、4cがX軸又はY軸に沿って直線的に移動して撮像を行うため、検査画像内のダイシングストリート等を容易に特定でき、正確なマスク処理を実行することができる。
このようにして、上述した本実施形態に係るワーク外観検査装置1は、裏面加工後のワークWの良否を判定するワーク外観検査装置1であって、ワークWを載置するチャックテーブル2と、ワークWの被加工面Waを撮像するカメラ4A、4B、4Cと、チャックテーブル2及びカメラ4A、4B、4Cの少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、カメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cを平面から視て矩形状に走査する第1のスライド機構23及び第2のスライド機構44と、カメラ4A、4B、4Cが撮像した複数の撮像画像に基づいて、ワークWの良否を判定する判定部52と、を備えている構成とした。
この構成により、カメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cがワークWに対して矩形状に走査されて、ワークWの被加工面Waが撮像されるため、ワークWの良否を正確に且つ効率良く判定することができる。
また、本実施形態に係るワーク外観検査装置1は、第1のスライド機構23及び第2のスライド機構44は、カメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cが被加工面Wa全面を含むようにチャックテーブル2及びカメラ4A、4B、4Cの少なくとも一方を移動させる構成とした。
この構成により、撮像位置4a、4b、4cが被加工面Wa全面を含むように走査されるため、ワークWの良否を正確に判定することができる。
また、本実施形態に係るワーク外観検査装置1は、カメラ4A、4B、4Cが、被加工面Wa内の異なる範囲を同時に撮像する構成とした。
この構成により、短時間で被加工面Wa全面を撮像可能なため、外観検査を効率良く行うことができる。
また、本実施形態に係るワーク外観検査方法は、裏面加工後のワークWの良否を判定するワーク外観検査方法であって、ワークWをチャックテーブル2に載置する工程と、チャックテーブル2及びカメラ4A、4B、4Cの少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、カメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cを平面から視て矩形状に走査し、カメラ4A、4B、4CがワークWの被加工面Waを撮像する工程と、カメラ4A、4B、4Cが撮像した複数の撮像画像に基づいて、ワークWの良否を判定する工程と、を含む構成とした。
この構成により、カメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cがワークWに対して矩形状に走査されて、ワークWの被加工面Waが撮像されるため、ワークWの良否を正確に且つ効率良く判定することができる。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
上述した実施形態では、研削後のワークWの良否を判定する場合を例に説明したが、研磨後のワークWの良否を判定する場合にも適用可能である。
例えば、上述した実施形態では、第1のスライド機構23及び第2のスライド機構44が協働してカメラ4A、4B、4Cの撮像位置4a、4b、4cを走査させる場合を例示したが、第1のスライド機構23又は第2のスライド機構44の何れか一方が撮像位置4a、4b、4cをX軸又はY軸に走査可能に構成された場合には、他方は省略しても構わない。
1 :外観検査装置
2 :チャックテーブル
21:チャックスピンドル
22:チャックステージ
23:第1のスライド機構(第1の駆動機構)
3 :基台
31:コラム
4、4A、4B、4C:カメラ(撮像部)
4a、4b、4c:撮像位置
41:ラインスキャンカメラ
42:コリメートレンズ
43:カメラステージ
44:第2のスライド機構(第2の駆動機構)
5 :コントローラ
51:誤差検出部
52:判定部
N :ノッチ
O1:(チャックテーブルの)回転中心
O2:(ワークの)中心
W :ワーク
2 :チャックテーブル
21:チャックスピンドル
22:チャックステージ
23:第1のスライド機構(第1の駆動機構)
3 :基台
31:コラム
4、4A、4B、4C:カメラ(撮像部)
4a、4b、4c:撮像位置
41:ラインスキャンカメラ
42:コリメートレンズ
43:カメラステージ
44:第2のスライド機構(第2の駆動機構)
5 :コントローラ
51:誤差検出部
52:判定部
N :ノッチ
O1:(チャックテーブルの)回転中心
O2:(ワークの)中心
W :ワーク
Claims (7)
- 裏面加工後のワークの良否を判定するワーク外観検査装置であって、
前記ワークを載置するチャックテーブルと、
前記ワークの被加工面を撮像する撮像部と、
前記チャックテーブル及び前記撮像部の少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、前記撮像部の撮像位置を平面から視て矩形状に走査する駆動機構と、
前記撮像部が撮像した複数の撮像画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する判定部と、
を備えていることを特徴とするワーク外観検査装置。 - 前記駆動機構は、前記撮像部の撮像位置が前記被加工面全面を含むように前記撮像部を走査することを特徴とする請求項1に記載のワーク外観検査装置。
- 前記駆動機構は、
前記チャックテーブルを第1の方向に移動させる第1の駆動機構と、
前記撮像部を前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させる第2の駆動機構と、
であることを特徴とする請求項1に記載のワーク外観検査装置。 - 前記ワークは、前記ワークに形成された格子状のダイシングストリートが前記第1の方向及び前記第2の方向に対して平行又は傾斜して前記チャックテーブル上に載置されていることを特徴とする請求項3に記載のワーク外観検査装置。
- 前記ワークは、前記ダイシングストリートに沿って溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のワーク外観検査装置。
- 前記撮像部は、複数設けられて、
複数の前記撮像部は、前記被加工面内の異なる範囲を同時に撮像することを特徴とする請求項1に記載のワーク外観検査装置。 - 裏面加工後のワークの良否を判定するワーク外観検査方法であって、
前記ワークをチャックテーブルに載置する工程と、
前記チャックテーブル及び撮像部の少なくとも一方を他方に対して相対的に移動させて、前記撮像部の撮像位置を平面から視て矩形状に走査し、前記撮像部が前記ワークの被加工面を撮像する工程と、
前記撮像部が撮像した複数の撮像画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する工程と、
を含むことを特徴とするワーク外観検査方法。
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JP2023046816A JP2024135911A (ja) | 2023-03-23 | 2023-03-23 | ワーク外観検査装置及び方法 |
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