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JP2024135529A - 回転電機保護リングおよびその製造方法並びに回転電機 - Google Patents

回転電機保護リングおよびその製造方法並びに回転電機 Download PDF

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玲生 高岩
祐典 宮崎
和真 末永
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Abstract

【課題】本発明は、回転電機における回転子の外側に巻き回し成形される繊維強化複合材料から構成される回転電機保護リングについて、成形中における強化繊維の応力緩和を防ぐことで、回転電機の動作時に生じる回転電機保護リングの変位を抑制し、ひいては回転電機の出力密度の向上を可能にする、回転電機保護リング、およびかかる回転電機保護リングの製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料を、環状に複数回巻き回しつつ、少なくとも一部の領域を溶着し、円筒状の積層体とする、回転電機保護リングの製造方法であって、前記材料における、巻き終わり領域にて、摩擦による加熱方式で溶着を行う、回転電機保護リングの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、発電機や電動機等の回転電機の回転子の保護に使用可能な、回転電機保護リングに関する。
近年、回転電機の性能向上のために、回転電機の高速回転化が求められている。回転電機には、回転子の外周側に永久磁石を配置したSPM(Surface Permanent Magnet)型、回転子に永久磁石を埋没させて配置したIPM(Internal Permanent Magnet)型が挙げられるが、かかる回転電機を高速回転させた場合、遠心力により、外周に配置された永久磁石が回転子から脱落したり、回転子自体が破損したりする可能性がある。このような高速回転に伴う回転電機の破壊を抑制するために、特許文献1には、SPM型の回転電機において、回転部材の外周側に配置される永久磁石の、さらに外周面側を覆って装着されるリング状材料を形成するため、一方向に配列した複数の糸状の繊維が、樹脂により平らに束ねられるテープ状繊維束を、被覆筒として形成する技術に関し、上記樹脂は実質的には熱硬化性樹脂または常温硬化性樹脂であって、その巻き終わり端部を金属によって被覆することで、巻き終わり端部の剥離を抑制する、という手法が記載されている。
上記リング状材料として、強度が高く、軽量である等の理由から、繊維強化複合材料が用いられており、特に、強化繊維として炭素繊維を用いた材料が好ましい素材として記載されている。
特許文献2には、回転電機の回転子の回転軸の外周を樹脂と強化繊維からなる保持部材で補強する技術に関し、上記樹脂は実質的には熱硬化性樹脂であって、上記保持部材におけるテープ状繊維束の巻き終わり端部を反応性硬化樹脂で終端処理することにより、巻終端の剥離を抑制する、という手法が記載されている。
国際公開第2018/216257号公報 特開2016-082773号公報
特許文献1に記載された発明では、金属による端部被覆により巻き終わり端部の剥離を抑制するが、リング状材料の樹脂として、実質的には熱硬化性樹脂または常温硬化性樹脂を用いるため、未硬化樹脂の低い粘度を原因として強化繊維が応力緩和し、応力設計が実現できず、ひいては回転数が抑制されるという問題が生じる。
特許文献2に記載の発明においても、反応性硬化樹脂による端部被覆により巻き終わり端部の剥離を抑制するが、リング状材料の樹脂としては実質的に熱硬化性樹脂を用いるため、加熱硬化時の樹脂粘度低下により、強化繊維が応力緩和し、応力設計が実現できず、ひいては回転数が抑制されるという問題が生じる。
ここで、本発明では、かかる回転子の保護に用いられ得るリング状材料を、回転電機保護リングとする。
本発明は、かかる従来技術の欠点を改良し、回転電機における回転子の外側に巻き回し成形される繊維強化複合材料から構成される回転電機保護リングについて、動作時に生じる変位を抑制し、ひいては回転電機の出力密度の向上を可能にして、かつ、回転電機の動作時に生じる端部の剥離が抑制された回転電機保護リング、およびかかる回転電機保護リングの製造方法を提供することを目的とする。
1. 熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料を、環状に複数回巻き回しつつ、少なくとも一部の領域を溶着し、円筒状の積層体とする、回転電機保護リングの製造方法であって、
前記材料における、巻き終わり領域にて、摩擦による加熱方式で溶着を行う、回転電機保護リングの製造方法。
2. 前記熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、熱可塑性樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料である、上記1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
3. 前記材料における、前記積層体の巻き終わり領域を除く領域の、少なくとも一部にて、光源による加熱方式で溶着を行う、上記1または2に記載の回転電機保護リングの製造方法。
4. 前記材料が一方向性材料であり、前記摩擦による加熱方式により、前記巻き終わり領域の材料が、実質的に繊維方向または繊維直交方向に振動する、上記1~3のいずれかに記載の回転電機保護リングの製造方法。
5. 前記摩擦による加熱方式で行われる溶着により、前記巻き終わり領域において、前記材料における巻き終わり領域を除く領域の平均幅tより広幅の部位が形成される、上記1~4のいずれかに記載の回転電機保護リングの製造方法。
6. 前記摩擦による加熱方式で行われる溶着により、前記巻き終わり領域における前記材料の強化繊維の一部が隣り合う層内に侵入する、上記1~5のいずれかに記載の回転電機保護リングの製造方法。
7. 前記巻き終わり領域を除く領域の少なくとも一部において、前記材料に張力を加えた状態で光源による加熱方式で溶着を行った後、前記巻き終わり領域において、前記材料に張力を加えることなく摩擦による加熱方式で溶着を行う、上記3~6のいずれかに記載の回転電機保護リングの製造方法。
8. 熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、環状に複数回巻き回されつつ溶着され、円筒状の積層体として成形されてなる、回転電機保護リングであって、
巻き終わり領域が摩擦による加熱方式で溶着されている、回転電機保護リング。
9. 前記熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、熱可塑性樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料である、上記8に記載の回転電機保護リング。
10. リングの遠心方向に荷重を加え、前記巻き終わり領域を剥離させた際、もしくは、巻き終わり端部に把持部を設け、強制的に前記巻き終わり領域を剥離させた際に、剥離面にファイバーブリッジが生じる、上記8または9に記載の回転電機保護リング。
11. 上記8~10のいずれかに記載の回転電機保護リングを用いた回転電機。
本発明に係る回転電機保護リングは、回転電機動作時のリングの変位が抑制され、かつ、回転電機の動作時に生じる端部の剥離が抑制されることから、回転電機の出力密度をより一層向上させることができる。
本発明の実施形態に係る、回転電機保護リングの斜視図 本発明の実施形態に係る、回転電機保護リングの製造方法において、(a)巻き終わり領域を除く領域において、光源による加熱手段にて溶着する状態、(b)巻き終わり領域において、摩擦による加熱手段にて溶着する状態、(c)溶着が完了した状態、をそれぞれ表す概略図である。 本発明の実施形態に係る、回転電機保護リングについて、(a)巻き終わり領域における広幅の部位を示す斜視図、(b)巻き終わり領域を含む部分の平面図、をそれぞれ表す。 本発明の実施形態に係る、回転電機保護リングの巻き終わり領域における(a)溶着前、(b)溶着後におけるそれぞれの状態を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る、回転電機保護リングを軸方向にみた平面図および巻き終わり端部の拡大図である。
以下、上記した本発明の回転電機保護リングの構成、および回転電機保護リングの製造方法について説明する。
(回転電機保護リングの構成)
本発明の回転電機保護リングは、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、環状に複数回巻き回されて、円筒状の積層体として成形されたものである。熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料は、樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料であってもよい。テープ状もしくはシート状の材料の含浸の程度は、特に限定されるものではなく、半含浸、パウダー含浸、全含浸が例示できる。また、テープ状もしくはシート状の材料は一方向強化繊維材であってもよい。かかる材料は、巻き始めから巻き終わりまで連続して巻き回されてもよく、複数回に分けて断続的に巻き回されてもよい。なお、本開示において、積層体とは、巻き回されて積み重ねられた材料が成形された後の態様を表すこともあり、材料を巻き回して積み重ね、成形する前の製造過程における態様を表すこともある。
上記材料に用いられる強化繊維は、特に限定されるものではなく、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが使用できる。これらの繊維を2種以上混合して用いても構わない。軽量かつ高剛性な繊維強化複合材料が得られる観点から、炭素繊維を用いることが好ましい。
上記材料に用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではなく、ポリアリールエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂といった樹脂を用いることができる。これらの樹脂を2種類以上混合して用いても構わない。また、その質量の50%未満であれば、熱硬化性樹脂を含んでいてもよく、質量の50%以上が熱可塑性樹脂であればよい。好ましくは質量の90%以上が熱可塑性樹脂でもよく、さらに好ましくは質量の全部が熱可塑性樹脂でもよい。かかる熱硬化性樹脂の種類は特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、シアネートエステル樹脂といった樹脂が例示できる。これらの樹脂を2種類以上混合して用いても構わない。
本発明における回転電機保護リングは、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、環状に複数回巻き回されてなる積層体によって構成されている。熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料は、テープ状もしくはシート状の材料であってもよく、あらかじめ強化繊維に樹脂を含浸させたトウプレグやプリプレグ、スリットテープを用いても良い。
テープ状もしくはシート状の材料の幅は特に限定されないが、幅1mm~100mmのものを用いた場合、巻き回して積層体を構成することが容易となるため好ましい。
本発明において、巻き終わり端部とは、材料が巻き回されて構成された積層体における最外層の終端を指す。
本発明において、最外層の巻き終わり領域とは、図1に示すように、本発明に係る円筒状に形成された積層体を、軸方向に見た平面視により確認される円において、前記巻き終わり端部と円の中心とを結ぶ線を起点(0°)として、材料を巻き回した方向と逆向きになす角をΘとした時、Θが0°以上30°以下の範囲の円周領域を指す。巻き終わり領域の層間は、摩擦による加熱方式により溶着されている。図3に示すように、材料の巻き終わり領域においては、前記材料における巻き終わり領域を除く領域の平均幅tよりも広幅の部位が形成されていることが好ましい。材料が幅方向に広がると、内周側の層との接触面積が増大することから、巻き終わり端部の剥離が抑制される。さらに、下式(1)を満たす場合、回転電機保護リングの剥離抑制効果を一層向上できるため好ましい。特に、材料がテープ状を有し、全体として細幅である場合に、上記効果を奏する。
10×t≧L≧1.1×t 式1
ここで、Lは広幅の部位の最大幅である。材料の平均幅tは、巻き終わり領域を除いた領域の幅が一定であることが既知の場合はその値を用い、前記幅が既知ではないときも、略一定であることが確認できる場合は、巻き終わり領域を除いた領域から任意に5点を選択してその平均を採ることができる。前記幅が略一定といえない場合は、巻き終わり領域の全体について幅を測定して、その平均を採るものとする。
また、図4に示すように、摩擦による加熱方式で行われる溶着により、巻き終わり領域における強化繊維の一部が、隣り合うより内周側の層内に侵入することが好ましい。繊維が隣り合う層内に侵入した場合、繊維のアンカリング効果が発現し、図5に示すように、リングの遠心方向に荷重を加え、前記巻き終わり領域を剥離させた際、もしくは、巻き終わり端部に把持部を設け、強制的に前記巻き終わり領域を剥離させた際に層間の剥離面にファイバーブリッジ、すなわち、隣り合う層に侵入した繊維が、剥離した層とその内層とを橋掛けする構造が生じ、層間の剥離強度が向上したことが示される。
本発明に係る回転電機保護リングにおいては、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、環状に複数回巻き回されつつ、巻き終わり領域において、摩擦による加熱手段にて層間が溶着されることから、剥離強度が向上する。層間を溶着させる方法については、後述の通りである。また、巻き終わり領域を除く領域において、少なくとも一部の領域が層間で光源による加熱手段にて溶着されてもよく(図2)、好ましくは90%以上の領域が層間で光源による加熱手段にて溶着されてもよく、さらに好ましくは全部の領域が層間で光源による加熱手段にて溶着されてもよい。円筒状の積層体が形成される際、好ましくは張力を加えたまま光源による加熱手段にて溶着する場合、成形中における強化繊維の応力緩和が抑制され、応力設計が実現される。
本発明の回転電機保護リングは、内径が1cm~25cmであることが剥離抑制効果を一層向上できるため好ましい。また、リングの厚みが0.1mm~5.0mmであることが剥離抑制効果を一層向上できるため好ましい。回転電機保護リングの内径と厚みが上記範囲であった場合、回転電機保護リングの変位抑制効果が高まり、回転電機の出力密度をより一層向上させることができる。
(回転電機保護リングの成形法)
本発明において、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料による積層体の形成は、円柱状材料をコアとしてその周囲に巻き回して行われる。
前記円柱状材料としては、マンドレルのような芯材を用いても良いし、回転電機の回転子など、最終的に締め付けを行う部材を用いても良い。
前記積層体の形成は、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料を、円柱状材料の周方向を基準として、0°方向に巻き回す、つまりは円柱状材料の同一高さ位置にて重ねて巻き回して行っても良いし、上記基準方向から角度を変えてらせん状に巻き回して行っても良い。その際、図2(a)に示すように、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料を定位置より供給して、コアである円柱状材料を回転させて上記巻き回しを行ってもよい。
本発明では、積層体を構成する材料として熱可塑性樹脂を用いるが、巻き終わり領域にて、摩擦による加熱方式で溶着を行うことで、回転電機保護リングを得ることができる。また、図2に示すように、積層体の巻き終わり領域を除く領域の、少なくとも一部にて、光源による加熱方式で溶着を行った後、前記巻き終わり領域にて、摩擦による加熱方式で溶着を行うことで、積層体の構成と同時に回転電機保護リングを得ることができる。
光源による加熱方式としては、特に限定されるものではないが、レーザーやIR照射、UV照射といった方式を用いることができる。熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料の最表面を局所的に加熱するために、短パルス方式の照射方法が好ましい。図2(a)に示すように、光源による加熱は、供給される側の熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が積層体に積層される領域を加熱することが好ましく、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料と積層体の両者を同時に加熱することが好ましい。また、光源による加熱方式で溶着する際においては、例えば張力付与機構を用いて、張力を加えた状態であることが好ましい。
摩擦による加熱方式としては、特に限定されるものではないが、振動溶着、超音波溶着といった方式を用いることができる。振動等の摩擦を生じさせるために、熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が一方向材の場合、材料を動かす際の振動の方向を実質的に繊維方向とする場合、最外層の繊維が、最外層に隣り合う層により侵入するため好ましい。また、材料を動かす際の振動の方向を実質的に繊維直交方向とする場合、最外層がより広幅になるため好ましい。実質的に繊維方向または繊維直交方向とは、繊維方向または繊維直交方向のそれぞれから15度以内の傾きがある方向を含む。好ましくは、繊維方向または繊維直交方向のそれぞれから10度以内の傾きがある方向を含む。より好ましくは、繊維方向または繊維直交方向のそれぞれから5度以内の傾きがある方向を含む。また、図2に示すように、巻き終わり領域を、摩擦による加熱方式で溶着する際においては、材料に張力を加えない状態、例えば、カット機構により熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料をカットし、張力を解放した状態で溶着させることが好ましい。
以下に本発明の回転電機保護リングの具体的な成形法の実施例を説明する。
積層体を形成するための円柱状材料として、直径15cm、高さ150mmの金属製マンドレルを用いた。また、積層体を構成する熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料として、炭素繊維を目付が145g/mとなるように一方向に引き揃えられた強化繊維となし、これに低融点ポリアリールエーテルケトン樹脂を含浸して、樹脂含有率が34質量%であるシート状の一方向プリプレグ(Toray Advanced Composites製、TC1225)に対し、繊維の幅方向に7mm幅でカットしてテープ状にしたものを用意した。
前記マンドレル上に、テープ状プリプレグを、繊維の長手方向がマンドレルの軸方向と直交する向きに貼り付けた後、巻き終わり領域を除く領域において、張力を加えながら厚みが1mmになるまでらせん状に巻き回しつつ光源による加熱方式で溶着させた後、テープ状プリプレグをカットすることで張力を解放し、巻き終わり領域を摩擦による加熱方式で溶着させて回転電機保護リングを成形した。このときの巻き終わり領域における広幅の部位の最大幅は10mmであった。また、リング全体の幅(軸方向長さ)は100mmであった。
本発明の回転電機保護リングは、発電機や電動機等の回転電機の回転子の外側に装着し、磁石が含まれる回転子を、回転電機が動作する際の遠心力による破壊から保護する目的に使用可能である。本発明により、かかる回転電機保護リングおよび回転子から構成される回転電機をも提供可能である。また、エネルギー貯蔵を目的としたフライホイールに対しても同様に、遠心力による破壊から保護する目的に使用可能である。
例えば、上記したSPM型の電動機に好ましく適用することができ、動作時に遠心力による永久磁石の回転子からの脱落が抑制されるため、回転電機を高速で回転させることが可能となる。また、上記したIPM型の電動機や電磁石を用いる巻線式、磁気抵抗を用いるリラクタンス式、磁石を用いない誘導式の電動機などに好ましく適用することもでき、動作時に遠心力による電磁鋼板などの破壊が抑制されるため、回転電機を高速で回転させることが可能となる。
1 積層体
2 巻き終わり端部
3 巻き終わり領域
4 巻き回し方向
5 巻き終わり領域を除く領域の一部
6 巻き終わり領域を除く領域の平均幅t
7 広幅の部位
8 広幅の部位の最大幅L
9 最外層
10 最外層に隣り合う層
11 光源による加熱手段
12 摩擦による加熱手段
13 張力付与機構
14 ニップロール
15 カット機構
16 材料
17 コア
18 コアの回転方向
19 ファイバーブリッジ

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料を、環状に複数回巻き回しつつ、少なくとも一部の領域を溶着し、円筒状の積層体とする、回転電機保護リングの製造方法であって、
    前記材料における、巻き終わり領域にて、摩擦による加熱方式で溶着を行う、回転電機保護リングの製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、熱可塑性樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料である、請求項1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  3. 前記材料における、前記積層体の巻き終わり領域を除く領域の、少なくとも一部にて、光源による加熱方式で溶着を行う、請求項1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  4. 前記材料が一方向性材料であり、前記摩擦による加熱方式により、前記巻き終わり領域の材料が、実質的に繊維方向または繊維直交方向に振動する、請求項1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  5. 前記摩擦による加熱方式で行われる溶着により、前記巻き終わり領域において、前記材料における巻き終わり領域を除く領域の平均幅tより広幅の部位が形成される、請求項1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  6. 前記摩擦による加熱方式で行われる溶着により、前記巻き終わり領域における前記材料の強化繊維の一部が隣り合う層内に侵入する、請求項1に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  7. 前記巻き終わり領域を除く領域の少なくとも一部において、前記材料に張力を加えた状態で光源による加熱方式で溶着を行った後、前記巻き終わり領域において、前記材料に張力を加えることなく摩擦による加熱方式で溶着を行う、請求項3に記載の回転電機保護リングの製造方法。
  8. 熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、環状に複数回巻き回されつつ溶着され、円筒状の積層体として成形されてなる、回転電機保護リングであって、
    巻き終わり領域が摩擦による加熱方式で溶着されている、回転電機保護リング。
  9. 前記熱可塑性樹脂と強化繊維を含む材料が、熱可塑性樹脂が強化繊維に含浸してなるテープ状もしくはシート状の材料である、請求項8に記載の回転電機保護リング。
  10. リングの遠心方向に荷重を加え、前記巻き終わり領域を剥離させた際、もしくは、巻き終わり端部に把持部を設け、強制的に前記巻き終わり領域を剥離させた際に、剥離面にファイバーブリッジが生じる、請求項8に記載の回転電機保護リング。
  11. 請求項8~10のいずれかに記載の回転電機保護リングを用いた回転電機。
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