[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2024142795A - 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法 - Google Patents

電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024142795A
JP2024142795A JP2023055126A JP2023055126A JP2024142795A JP 2024142795 A JP2024142795 A JP 2024142795A JP 2023055126 A JP2023055126 A JP 2023055126A JP 2023055126 A JP2023055126 A JP 2023055126A JP 2024142795 A JP2024142795 A JP 2024142795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bread
mass
flour
parts
microwave oven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023055126A
Other languages
English (en)
Inventor
博介 越智
愛子 寶示戸
幸弘 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Nisshin Seifun Group Inc
Priority to JP2023055126A priority Critical patent/JP2024142795A/ja
Publication of JP2024142795A publication Critical patent/JP2024142795A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

【課題】電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されている電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法の提供。
【解決手段】電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法であって、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する生地調製工程と、前記生地を焼成する焼成工程と、焼成したパン類をスライスするスライス工程と、スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する加熱工程と、加熱したパン類を冷凍する冷凍工程とを含む方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法に関する。
パン類には様々な食べ方があり、それに応じて求められる食感も変わる。例えば、焼成したパン類を再度オーブン等で加熱して食す、トーストやホットサンドについては、サクサク感が好まれる。
みずみずしいジューシーなフィリングを含んでいながら、外側のパンがサクサクした食感であり、また食感に違和感がないホットサンドイッチを提供する技術として、ホットサンドイッチの具材を、寒天含有シートで包み込んで密封し、これをフィリングとしてパンに挟みホットサンドイッチを作成するホットサンドイッチの製造方法であって、上記寒天含有シートは、膜厚が20~50μmで、引張破断強度が20~40MPaであり、上記具材は、粘度が1~100Pa・sであり、上記ホットサンドイッチに用いられるパンは、穀粉原料としてデュラム小麦粉を50~90質量%用いて製造したパンであるホットサンドイッチの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
冷凍圧縮パンに繊維質のシートを貼る技術であって、その際の製造効率の向上を図る技術として、焼成もしくは半焼成後の多孔性含水小麦粉食品を圧縮、凍結して底面にシートの付与された圧縮冷凍多孔性含水小麦粉食品を製造する方法であって、上下一対の圧縮冷却ベルトで多孔性含水小麦粉食品を挟み圧縮、凍結するに際して、多孔性含水小麦粉食品の天面が強冷側の圧縮冷却ベルトに接触した状態で圧縮、凍結するシートの付与された圧縮冷凍多孔性含水小麦粉食品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
冷凍パン又は冷凍中華饅頭を電子レンジで加熱解凍した場合のゴム状食感を改善する技術として、70~200ミクロンの範囲内にある粒子を、20~70%(重量)含んだデュラム小麦粉が、全小麦粉に対して、10~50%(重量)の割合で配合され、これに必要な添加物を加えた配合材料を使用して製造された冷凍パンが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
解凍して喫食した場合の食感が良好で風味の優れた冷凍ベーカリー製品を提供するための技術として、デュラム小麦粉の配合割合が30~100重量%である穀粉を使用して製造された冷凍ベーカリー製品が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特に、常温で保管、流通するパン類を電子レンジで加熱したときに、硬くなったり、ヒキが出たり、くちゃついた食感とならず、しかも表面に皺ができて収縮せず、焼き立てのパンのような、良好な食感、食味、風味、外観を有する電子レンジ加熱パンになるパン類およびそのためのパン類用穀粉組成物を提供するための技術として、パン類の製造に用いる穀粉類の全質量に対して、デュラム小麦粉を10~30質量%、焙煎小麦粉を1~10質量%および湿熱処理澱粉を1~15質量%の割合で用いて製造した電子レンジ加熱に適したパン類が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2013-9620号公報 特開平9-313093号公報 特開平10-28515号公報 特開平6-153769号公報 特開2012-29575号公報
上記したように、焼成したパン類を再度オーブン等で加熱して食すパン類では、サクサク感が好まれる。一方、パン類を電子レンジ加熱すると、サクサク感が失われてしまう。そのため、電子レンジで解凍した際に好適な食感となる、電子レンジ解凍用トーストやホットサンドといった電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類は流通していない。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されている電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するため検討した結果、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する生地調製工程と、前記生地を焼成する焼成工程と、焼成したパン類をスライスするスライス工程と、スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する加熱工程と、加熱したパン類を冷凍する冷凍工程とを含む方法により、電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されているパン類を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者らの知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法であって、
パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する生地調製工程と、
前記生地を焼成する焼成工程と、
焼成したパン類をスライスするスライス工程と、
スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する加熱工程と、
加熱したパン類を冷凍する冷凍工程とを含むことを特徴とする方法である。
<2> スライスしたパン類の間に具材が挟まれた状態で冷凍される前記<1>に記載の方法である。
<3> パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、乾熱処理穀粉を1~15質量部使用する前記<1>または<2>に記載の方法である。
<4> パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、湿熱処理澱粉を1~15質量部使用する前記<1>~<3>のいずれかに記載の方法である。
<5> 前記デュラム粉砕物における損傷澱粉量が、10.0質量%以下である前記<1>~<4>のいずれかに記載の方法である。
<6> 前記加熱工程において、前記スライスしたパン類が、圧縮されない状態で加熱される前記<1>~<5>のいずれかに記載の方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されている電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法を提供することができる。
(電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法)
本発明の電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法は、生地調製工程と、焼成工程と、スライス工程と、加熱工程と、冷凍工程とを少なくとも含み、必要に応じてさらにその他の工程を含む。
<生地調製工程>
前記生地調製工程は、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する工程である。
<<生地>>
前記生地調製工程で調製される生地は、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用する以外は、通常パン類の生地に用いられる公知の成分を適宜選択して配合することができる。
-パン類の製造に用いる穀粉類-
前記パン類の製造に用いる穀粉類(「原料として用いる穀粉類」と称することもある。)としては、デュラム粉砕物を15~45質量部使用する以外は、特に制限はなく、公知の穀粉類を目的に応じて適宜選択することができる。
[デュラム粉砕物]
前記デュラム粉砕物としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、デュラムセモリナ、デュラム小麦粉、デュラム全粒粉などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記デュラム粉砕物の中でも、デュラムセモリナ、デュラム小麦粉が好ましく、デュラム小麦粉がより好ましい。前記デュラム粉砕物は、市販のものを使用してもよいし、適宜調製したものを使用してもよい。前記デュラム粉砕物の一例であるデュラム小麦粉は、デュラム小麦を製粉して得られる小麦粉であって、例えば、特開2009-11277号公報に記載の方法で調製することができる。
前記デュラム粉砕物における損傷澱粉量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、10.0質量%以下であることが好ましい。
前記損傷澱粉量は、AACC Method 76-31に従って測定することができる。すなわち損傷澱粉量とは、試料中に含まれている損傷澱粉をカビ由来α-アミラーゼでマルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解し、生成されたグルコースを定量することにより測定された値であり、市販のキット(例えばMegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定することができる。
前記デュラム粉砕物の平均粒径としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、20~100μmの範囲であることが好ましく、60~100μmの範囲であることがより好ましい。また、前記デュラム粉砕物は、200μm以下の粒径部分が、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることがさらに好ましい。
本明細書において、前記デュラム粉砕物の平均粒径は、デュラム粉砕物の粒径分布を測定すればよい。この粒径分布は、例えば日機装株式会社製「マイクロトラック粒径分布測定装置9200FRA」を用いて乾式で測定することができる。なお粒径の頻度とは、粒径分布を解析し、計算した「検出頻度割合」である(日機装株式会社製の上記装置9200FRAに添付された資料「マイクロトラック粒度分析計測定結果の見方」参照)。
前記デュラム粉砕物の使用量としては、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、15~45質量部であれば、特に制限はなく、適宜選択することができる。前記デュラム粉砕物の使用量が、15質量部未満だと、本発明の効果が十分に奏されず、45質量部を超えると、サクサクとした食感はあるものの、解凍時の電子レンジ加熱も相まり、パンのソフトさに欠け、脆い食感となってしまう。
前記パン類の製造に用いる穀粉類は、乾熱処理穀粉、湿熱処理澱粉を含むことが好ましい。
[乾熱処理穀粉]
前記乾熱処理穀粉は、穀粉を乾式下で熱処理することによって得られる。
前記乾熱処理としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、オーブンや焙焼窯などでの加熱(焙焼)、乾燥器を用いる加熱、熱風乾燥、高温低湿度環境での放置などが挙げられる。
前記乾熱処理穀粉は、従来から製パンや製菓子に用いられているものを使用でき、市販品でよい。
前記乾熱処理穀粉は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記乾熱処理穀粉としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、焙焼小麦粉が好ましい。好ましい乾熱処理の手順の例としては、原料小麦粉を環境温度140~350℃で10~120分間乾熱処理すること、あるいは、原料小麦粉を品温90℃以上で5分間以上保持すること、が挙げられる。該乾熱処理には、バンドオーブン等のオーブン、パドルドライヤー等の加熱装置付きミキサーなどを用いることができる。
得られた乾熱処理小麦粉の水分含量は、10%質量以下であることが好ましい。
前記乾熱処理穀粉の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、1~15質量部が好ましい。前記好ましい範囲内であると、本発明の効果をより高めることができる点で、有利である。
[湿熱処理澱粉]
前記湿熱処理澱粉は、澱粉を水分の存在下で加熱処理したものであって、澱粉を完全にα化させずに部分的にα化されたものである。
前記湿熱処理澱粉は、従来から製パンや製菓子に用いられているものを使用でき、市販品でよい。例えば、特開平4-130102号公報に記載されているような方法で得られたものでもよい。
前記湿熱処理澱粉の種類としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉を湿熱処理したものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記湿熱処理澱粉の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、1~15質量部が好ましい。前記好ましい範囲内であると、本発明の効果をより高めることができる点で、有利である。
本発明では、前記パン類の製造に用いる穀粉類として、上記したデュラム粉砕物等以外の他の穀粉類を用いる。前記他の穀粉類の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、25~85質量部などが挙げられる。
前記他の穀粉類としては、特に制限はなく、パン類の製造に従来から用いられている穀粉類を適宜選択することができ、例えば、小麦粉、小麦粉以外の穀粉類、小麦ふすまなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記小麦粉としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉(グラハム粉含む)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記小麦粉以外の穀粉類としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、ライムギ粉、米粉、コーンフラワー、そば粉等の穀粉、澱粉類(加工澱粉含む)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-その他の成分-
前記生地におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、パン類の製造に従来から用いられている副原料などが挙げられる。該副原料としては、サワー種、ルバン種等の各種発酵種;生イースト、セミドライイースト、ドライイースト等のパン酵母;イーストフード;脱脂粉乳、全脂粉乳、チーズ粉末、ヨーグルト粉末、ホエー粉末などの乳製品;グルテンなどの蛋白質;粉末又は液状油脂類;乳化剤;膨張剤;増粘剤;甘味料;香料;着色料;アスコルビン酸;食塩等の無機塩類;麦芽粉末、麦芽エキス;市販の生地改良剤;食物繊維;日持ち向上剤;pH調整剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記副原料は、生地の調製の前に予め原料として用いる穀粉類に添加しておいてもよく、あるいは生地の調製の際に、原料として用いる穀粉類に添加してもよい。該副原料の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
前記生地調製工程の方法としては、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用する以外は、特に制限はなく、公知のパン類の製造方法を適宜選択することができる。
本発明におけるパン類の種類としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、典型的には食パンである。前記パン類は、例えば、ストレート法、中種法、速成法などの従来の製パン法で製造可能である。
<焼成工程>
前記焼成工程は、前記生地を焼成する工程である。
前記焼成の手段、温度、及び時間としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
焼成したパン類の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記パン類が食パンの場合は、角型食パンであってもよいし、ラウンド型食パンであってもよい。
<スライス工程>
前記スライス工程は、焼成したパン類をスライスする工程である。
前記スライス工程では、少なくとも一面以上クラムが露出するようにスライスすることが好ましい。
前記スライスしたパン類の形状、構造、大きさ、厚みとしては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
<加熱工程>
前記加熱工程は、スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する工程である。前記加熱工程により、スライスしたパン類を、食パンをトーストした場合と同様の状態となる。
前記加熱工程において、前記スライスしたパン類が、圧縮されない状態で加熱されることが好ましい。前記圧縮されない状態とは、ホットサンドメーカーのように、パンが物理的に圧縮されたものではないことをいう。前記スライスしたパン類が圧縮された状態で加熱されると、電子レンジ加熱した際に圧縮された箇所が非常に硬く脆い食感となってしまい、圧縮しない場合と比べて、全体的な食感バランスが劣るものとなる恐れがある。
前記加熱の手段としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、オーブンなどが挙げられる。
<冷凍工程>
前記冷凍工程は、前記加熱工程で加熱したパン類を冷凍する工程である。
前記パン類は、スライスしたパン類の間に具材が挟まれた状態で冷凍されることが好ましい。
前記具材は、スライスしたパン類を前記加熱工程に付す前にパン類の間に挟んでもよいし、前記加熱工程に付した後にパン類の間に挟んでもよいが、前記加熱工程に付した後にパン類の間に挟む(加熱された状態の面で具材を挟む)ことが好ましい。
前記具材としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、サンドイッチやホットサンドに用いられるようなものを適宜選択することができる。具体的には、野菜類;ハム、ベーコン、茹で卵等の畜肉類(コロッケやとんかつのような揚げたものも含む);卵サラダ、ポテトサラダ等のフィリング;チーズ;ケチャップ、マヨネーズ、中濃ソース、ホワイトソース、ミートソース等のソースや調味料;ジャム、チョコレート、マシュマロ等の甘い具材などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記パン類は、具材を挟む際に、具材と接する面にバターやマーガリン等の油脂を塗布してもよい。
前記冷凍の方法としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、公知のパン類の製造方法を適宜選択することができる。
<電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類>
本発明の焼成済み冷凍パン類は、電子レンジで解凍して(加熱して)喫食する。
前記解凍(加熱)の条件としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
本発明の電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法によれば、電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されているパン類を製造できる。
また、本発明は、電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の品質向上方法であって、パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する生地調製工程と、前記生地を焼成する焼成工程と、焼成したパン類をスライスするスライス工程と、スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する加熱工程と、加熱したパン類を冷凍する冷凍工程とを含むことを特徴とする方法にも関する。
前記品質向上方法は、上記した本発明の電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法と同様にして行うことができる。
以下、試験例を示して本発明を説明するが、本発明は、これらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1)
<食パンの製造>
下記の配合及び工程で食パンを製造した。
-配合-
・ 小麦粉(強力粉) ・・・ 表1~2に記載の量
(ミリオン、日清製粉株式会社製)
・ デュラム粉砕物 ・・・ 表1~2に記載の量
(平均粒径約75μm、損傷澱粉量7.5質量%のデュラム小麦粉(以下、「デュラム小麦粉A」と称することがある。)
・ 生イースト ・・・ 3質量部
・ 生地改良剤 ・・・ 0.15質量部
(Cフード、オリエンタル酵母工業株式会社製)
・ 食塩 ・・・ 2質量部
・ 砂糖 ・・・ 6質量部
・ 脱脂粉乳 ・・・ 2質量部
・ ショートニング ・・・ 5質量部
・ 水 ・・・ 表1~2に記載の量
-工程(ストレート法)-
・ ミキシング ・・・ 低速4分→中低速5分→中高速2~3分(油脂添加)
低速2分→中低速3分→中高速2分~
・ 捏上温度 ・・・ 27℃
・ フロアタイム ・・・ 70分(27℃、相対湿度75%)
・ 分割重量 ・・・ 220g
・ ベンチタイム ・・・ 20分
・ 成形 ・・・ モルダー成形
2斤型(3,330cc)4個詰め(比容積4.0)
・ ホイロ ・・・ 約50分(38℃、相対湿度85%)
・ 焼成 ・・・ 約35分(上220℃、下220℃)
得られた食パンを、1.5cmの厚み(8枚切り相当)でスライスした。
スライスした食パンを200℃のオーブンで180秒間加熱した。
加熱した2枚の食パンにバターを塗り、具材(ハム、スライスチーズ、ホワイトソース)を挟んだ状態(圧縮等はしない)で、-30℃のショックフリーザーで急速凍結させた。
<評価>
急速凍結させた焼成済み冷凍パン類を-20℃の冷凍庫で7日間保管した。
保管後、冷凍した状態で、600Wの電子レンジで2分間加熱した。これを常温で15分間放置したのち、喫食し、サクサク感、ソフトさ、ガミー感、及び具材との接面の水分移行について、評価した。評価は、訓練された10名の評価者により、下記の評価基準で行った。評価結果(平均点)を下記の表1~2に示す。
[サクサク感]
5点 : 非常にサクサクしている。
4点 : サクサクしている。
3点 : ややサクサクしている。
2点 : サクサクさに欠ける。
1点 : サクサクしていない。
[ソフトさ]
5点 : クラム部分に柔らかさがある。
4点 : クラム部分にやや柔らかさがある。
3点 : クラム部分がやや硬いが、柔らかさも残る。
2点 : クラム部分が硬い。
1点 : クラム部分が非常に硬い。
[ガミー感]
5点 : ガミーさがほとんど無い。
4点 : ガミーさがわずかである。
3点 : ややガミーさがあるが、問題ない食感である。
2点 : ガミーな食感である。
1点 : 非常にガミーな食感である。
[具材との接面の水分移行]
5点 : 水分移行の影響を感じない。
4点 : 水分移行の影響をほとんど感じない。
3点 : 水分移行の影響をやや感じるが、そこまでべちゃべちゃしておらず、問題ない程度である。
2点 : 水分移行が進み、ややべちゃべちゃしている。
1点 : 水分移行が進み、べちゃべちゃしている。
(試験例2)
<食パンの製造>
下記の表3に記載の配合とした以外は、試験例1と同様にして食パンを製造した。
なお、使用したデュラム粉砕物は、下記のとおりである。
・ デュラム小麦粉A(平均粒径約75μm、損傷澱粉量7.5質量%)
・ デュラム小麦粉B(平均粒径約75μm、損傷澱粉量12.0質量%)
・ デュラム小麦粉C(平均粒径約75μm、損傷澱粉量9.0質量%)
得られた食パンを、試験例1と同様にして、スライスし、オーブンで加熱した。
試験例1と同様にして、加熱した2枚の食パンにバターを塗り、具材を挟んだ状態で急速凍結させた。
<評価>
試験例1と同様にして、サクサク感、ソフトさ、ガミー感、及び具材との接面の水分移行について、評価した。評価結果(平均点)を下記の表3に示す。
(試験例3)
<食パンの製造>
下記の表4に記載の配合とした以外は、試験例1と同様にして食パンを製造した。
なお、使用したデュラム粉砕物、乾熱処理穀粉、湿熱処理澱粉は、下記のとおりである。
・ デュラム粉砕物 : デュラム小麦粉A(平均粒径約75μm、損傷澱粉量7.5質量%)
・ 乾熱処理穀粉 : 乾熱処理小麦粉(ローストフラワーRD、日清製粉株式会社製)
・ 湿熱処理澱粉 : デリカスターHM-131(三和澱粉工業株式会社製)
得られた食パンを、試験例1と同様にして、スライスし、オーブンで加熱した。
試験例1と同様にして、加熱した2枚の食パンにバターを塗り、具材を挟んだ状態で急速凍結させた。
<評価>
試験例1と同様にして、サクサク感、ソフトさ、ガミー感、及び具材との接面の水分移行について、評価した。評価結果(平均点)を下記の表4に示す。
以上のように、本発明によれば、電子レンジ加熱で解凍されたパン類でありながら、好ましいサクサク感とソフトさを有し、ガミー感が無く、具材からの水分移行による影響も低減されているパン類を製造できることが確認された。

Claims (6)

  1. 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法であって、
    パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、デュラム粉砕物を15~45質量部使用して生地を調製する生地調製工程と、
    前記生地を焼成する焼成工程と、
    焼成したパン類をスライスするスライス工程と、
    スライスしたパン類を160~350℃で15~300秒間加熱する加熱工程と、
    加熱したパン類を冷凍する冷凍工程とを含むことを特徴とする方法。
  2. スライスしたパン類の間に具材が挟まれた状態で冷凍される請求項1に記載の方法。
  3. パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、乾熱処理穀粉を1~15質量部使用する請求項1または2に記載の方法。
  4. パン類の製造に用いる穀粉類100質量部中、湿熱処理澱粉を1~15質量部使用する請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記デュラム粉砕物における損傷澱粉量が、10.0質量%以下である請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記加熱工程において、前記スライスしたパン類が、圧縮されない状態で加熱される請求項1または2に記載の方法。

JP2023055126A 2023-03-30 2023-03-30 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法 Pending JP2024142795A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023055126A JP2024142795A (ja) 2023-03-30 2023-03-30 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023055126A JP2024142795A (ja) 2023-03-30 2023-03-30 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024142795A true JP2024142795A (ja) 2024-10-11

Family

ID=92976785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023055126A Pending JP2024142795A (ja) 2023-03-30 2023-03-30 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024142795A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2258199B1 (en) Mix for bakery food
EP0756824A1 (en) Method for increasing the bulk of food having reduced bulk
US20150342200A1 (en) Water Soluble Pea Polysaccharide-Containing Physical Property Improvement Agent for Wheat-Based Food
CA2946079A1 (en) Gluten-free bread
RU2468584C1 (ru) Выпеченные изделия из цельного овса, приготавливаемые в микроволновой печи
JP5420493B2 (ja) 電子レンジ加熱に適したパン類およびそのためのパン類用穀粉組成物
KR100556656B1 (ko) 빵·과자용 쌀가루 조성물, 쌀가루 빵·과자 및 그 제조방법
JP2002516565A (ja) 即席パン
JP4437928B2 (ja) 小麦粉食品製造用焙煎麦粉または焙煎麦粒、その製造方法および焙煎麦粉または焙煎麦粒入り小麦粉食品
JP2023105164A (ja) ベーカリー食品用ミックス及びバッター
US20230041816A1 (en) Food product comprising a mucilaginous hydrocolloid
JP2020524521A (ja) タンパク質及び繊維が豊富で空気を含む食品を製造する方法
WO2014128873A1 (ja) 生地主体食品用組成物
CA3157980A1 (en) Method for manufacturing pregelatinized cereal flour
Schur Texture integrity: challenge for research and development
JPS6196943A (ja) パン製品とパン製品を作るための方法
WO2006015155A2 (en) A method of making a laminated dough product and a product produced thereby
JP6666644B2 (ja) ベーカリー食品用ミックス
US4100308A (en) Pizza-like snack food dry mix and process for making same
JP2024142795A (ja) 電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法
JP2015084692A (ja) ベーカリー用上掛け生地
JP2023112949A (ja) 糖質食品用組成物、糖質食品、および糖質食品の作製方法
JP2021158983A (ja) 焼成済み冷凍パン類の製造方法
JP7170102B1 (ja) パン粉用パン生地、パン粉、及びそれらの製造方法
JP7553682B1 (ja) 小麦粉組成物、及び小麦粉二次加工品用ミックス