JP2024097038A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 乗物用シートにおいて、フロアに設けられたストライカに結合する結合機構のシートクッションへの取付構造を高剛性かつ簡素にする。
【解決手段】 前部においてフロアFLに回動可能に支持され、後部にストライカ3に係脱可能に結合する結合機構20を有するシートクッションフレームF1を含む乗物用シートSであって、シートクッションフレームは、左右一対のサイドフレーム5と、前フレーム6と、後フレーム7とを有し、サイドフレームのそれぞれは、側方に向けて開口した溝形の横断面を備えて前後に延びる第1部材10と、第1部材と協働して閉断面構造12を形成するように第1部材に結合されると共に、第1部材よりも下方に突出した第2部材11とを有し、結合機構は、第1部材の下方に配置され、第2部材に結合されている。
【選択図】 図4
【解決手段】 前部においてフロアFLに回動可能に支持され、後部にストライカ3に係脱可能に結合する結合機構20を有するシートクッションフレームF1を含む乗物用シートSであって、シートクッションフレームは、左右一対のサイドフレーム5と、前フレーム6と、後フレーム7とを有し、サイドフレームのそれぞれは、側方に向けて開口した溝形の横断面を備えて前後に延びる第1部材10と、第1部材と協働して閉断面構造12を形成するように第1部材に結合されると共に、第1部材よりも下方に突出した第2部材11とを有し、結合機構は、第1部材の下方に配置され、第2部材に結合されている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、車両等に搭載される乗物用シートに関する。
自動車の2列目又は3列目のシートにおいて、折り畳まれたシートバックと共にシートクッションがその前端部を中心として前側に回転し、起立した収納形態となるタンブルシートが知られている(例えば、特許文献1)。このようなタンブルシートは、シートクッションフレームの前端部においてフロアに回動可能に結合され、シートクッションフレームの後端部に設けられた結合機構においてフロアに設けられたストライカに係脱可能に結合する。結合機構は、ストライカを受容する受容孔と、受容孔内に突出してストライカを係止する係止片とを有し、係止片は手動操作によってストライカとの係止を解除する。
このようなタンブルシートは、シート及び乗員の荷重が結合機構及びストライカを介してフロアに支持されるため、結合機構とシートクッションフレームとの結合構造の剛性が問題となる。また、製造の観点からシートクッションフレームへの結合機構の取付構造が簡素であることが好ましい。
本発明は、以上の背景を鑑み、自動車の2列目又は3列目のシートにおいて、構造を高剛性かつ簡素にすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、フロア(FL)に対して回動可能に支持された前部及び前記フロアに設けられたストライカ(3)に係脱可能に結合する結合機構(20)が設けられた後部を有するシートクッションフレーム(F1)を含む乗物用シート(S)であって、前記シートクッションフレームは、前後に延びる左右一対のサイドフレーム(5)と、左右の前記サイドフレームの前端を連結する前フレーム(6)と、左右の前記サイドフレームの後部を連結する後フレーム(7)とを有し、前記サイドフレームのそれぞれは、側方に向けて開口した溝形の横断面を備えて前後に延びる第1部材(10)と、前記第1部材と協働して閉断面構造(12)を形成するように前記第1部材に結合されると共に、前記第1部材よりも下方に突出した第2部材(11)とを有し、前記結合機構は、前記第1部材の下方に配置され、前記第2部材に結合されていることを特徴とする。
この態様によれば、結合機構をサイドフレームに取り付けるための取付部として機能する第2部材が、サイドフレームの閉断面構造の一部をなすため、結合機構のサイドフレームへの取付構造の剛性が向上する。また、結合機構が第1部材の下方、すなわち閉断面構造の下方に配置されるため、結合機構及びサイドフレームの組立体の左右幅の増加が抑制される。結合機構が、第1部材よりも下方に突出した第2部材に結合される構造であるため、結合機構の取付構造が簡素である。また、結合機構を水平方向から第2部材に結合することができるため、下方から取り付ける場合に比べて取付作業が容易になる。
また、上記の態様において、前記前フレームは、左右に延びる基部(6A)と、前記基部の左右両端から後方に延びて前記第1部材の内側に配置され、かつ前記第1部材に結合された端部(6B)とを有するとよい。
この態様によれば、前フレームとサイドフレームとの重なりが大きくなり、第1部材と前フレームとの結合部の剛性が向上する。
また、上記の態様において、前記前フレームの端部は、前記第1部材と前記第2部材との間に画定される前側受容孔(13)に突入し、前記第1部材及び前記第2部材に結合されているとよい。
この態様によれば、前フレームが第1部材及び第2部材の両方に結合するため、サイドフレームの剛性が更に向上する。
また、上記の態様において、前記前フレームは、パイプ材から形成され、前記第2部材は、前記前フレームの端部の外面に沿って湾曲した膨出部(11C)を有するとよい。
この態様によれば、膨出部によって第2部材の剛性が向上し、サイドフレームの剛性が更に向上する。
また、上記の態様において、前記第1部材は、上下に延びる第1側壁部(10A)と、前記第1側壁部の上下端からそれぞれ側方に突出した第1上壁部(10B)及び第1下壁部(10C)とを有して断面が溝形に形成され、前記第1下壁部の突出端には、更に側方に突出した突片部(10F)が設けられ、前記第2部材は、前記第1上壁部に重なるように結合される第2上壁部(11B)と、前記第2上壁部から下方に延び、前記第1下壁部よりも下方に突出する第2側壁部(11A)とを有し、前記第2側壁部には、前記突片部が通過する挿通孔(11G)が形成されているとよい。
この態様によれば、突片部と挿通孔の孔壁との当接によって第1部材及び第2部材の変位が規制されるため、サイドフレームの剛性が向上する。
また、上記の態様において、前記突片部の前記挿通孔から突出した部分には、他の部材を係止するための係止部が設けられているとよい。
この態様によれば、他の部材をシートクッションフレームに取り付けための支持部として突片部を利用することができる。
また、上記の態様において、前記第2側壁部は、前記第1下壁部よりも上方から前記第1下壁部よりも下方まで上下に延びる補強構造(15)を有するとよい。
この態様によれば、第2部材の剛性が向上する。特に、第2部材において結合機構が結合される部分の剛性を向上させることができる。
また、上記の態様において、前記第1側壁部の後端には、前記第1側壁部と同方向に突出する後壁部(10E)が設けられ、前記第2側壁部の後縁(11E)は、前記後壁部よりも前方に配置され、前記後壁部との間に後側受容孔を画定し、前記後フレームの端部は、前記後側受容孔に嵌合し、前記第1部材及び前記第2部材に結合されているとよい。
この態様によれば、後フレームとサイドフレームとの結合部の剛性が向上する。また後フレームが第1部材及び第2部材の両方に結合しているため、サイドフレームの剛性が向上する。
また、上記の態様において、前記後壁部は、前記第1上壁部及び前記第1下壁部を連結すると共に、前記後フレームの外面に沿って延びるとよい。
この態様によれば、第1部材の剛性が向上する。
また、上記の態様において、前記前フレーム及び前記後フレームの左右方向における中間部どうしは前後に延びる連結フレーム(8)によって連結され、前記連結フレームには、ケーブルを保持するための保持具が結合される結合孔(8A)が形成されているとよい。
この態様によれば、連結フレームによってシートクッションフレームの剛性が向上する。また、保持具をシートクッションフレームに取り付けための支持部として連結フレームを利用することができる。
以上の構成によれば、タンブルシートである乗物用シートにおいて、フロアに設けられたストライカに結合する結合機構のシートクッションへの取付構造を高剛性かつ簡素にすることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る乗物用シートを自動車の後部座席(2列目及び3列目を含む)に適用した一実施形態を説明する。以下の説明では、シートに着座した乗員を基準にして左右を定める。また、左右方向において、シートの中央側を内方、相反する側を外方という。左右一対設けられる同一構成については、共通の番号を付し、説明を省略する。
図1及び図2に示すように、シートSは、シートクッションフレームF1を含むシートクッションS1と、シートバックフレームF2を含む左右のシートバックS2とを有する。シートクッションフレームF1は、車両のフロアFLに設けられた左右一対の支持アーム2及び左右一対のストライカ3を介してフロアFLに支持されている。
左右の支持アーム2のそれぞれは、フロアFLから上方に突出し、上端部においてシートクッションフレームF1の前端部を左右に延びる回転軸線を中心として回動可能に支持する。支持アーム2は、例えば板金部材から形成されている。支持アーム2の上端部は、下端部に対して前方に延びている。
左右のストライカ3のそれぞれは、フロアFLから上方に延びる左右一対の側柱部3Aと、左右の側柱部3Aの上端間に掛け渡され、左右に延びる梁部3Bとを有して門形に形成されている。シートクッションフレームF1の後部下部は、左右のストライカ3に係脱(着脱)可能に結合し、梁部3Bにおいて下方から支持される。
シートクッションフレームF1に、図示しないパッド及び表皮が装着されることによって、シートクッションS1が形成される。シートバックフレームF2に、図示しないパッド及び表皮が装着されることによって、シートバックS2が形成される。シートクッションフレームF1及びシートバックフレームF2は、金属の板状部材やパイプ材、棒状部材等を組み合わせて形成されている。
左右のシートバックフレームF2は、それぞれシートクッションフレームF1に対して回動(傾倒)可能に設けられている。シートクッションフレームF1と各シートバックフレームF2との間には、シートクッションフレームF1に対してシートバックフレームF2を任意の回動位置に固定するリクライニング機構Rが介装されている。
図1及び図2に示すように、シートクッションフレームF1は、前後に延びる左右一対のクッションサイドフレーム5と、各クッションサイドフレーム5の前部間に掛け渡された前フレーム6と、各クッションサイドフレーム5の後部間に掛け渡された後フレーム7と、前後に延び、前フレーム6及び後フレーム7の左右方向における中間部どうしを連結する連結フレーム8とを有し、枠形に形成されている。前フレーム6及び後フレーム7は、断面が円形のパイプ材から形成されている。前フレーム6は、左右に延びる前フレーム基部6Aと、前フレーム基部6Aに対して屈曲されて基部の両端から後方に延びる左右の前フレーム端部6Bとを有する。後フレーム7は、左右に直線状に延びている。
左右のクッションサイドフレーム5は、互いに左右対称形の構造を有する。図2~図4に示すように、各クッションサイドフレーム5は、板金部材である第1部材10及び第2部材11を組み合わせて形成されている。第2部材11は、第1部材10に対して左右内方(右クッションサイドフレーム5の場合、第1部材10の左方)に配置されている。第1部材10は、主面が左右を向き、前後に延びる第1側壁部10Aと、第1側壁部10Aの上縁、下縁、前縁、後縁のそれぞれから左右内方に突出すると共に、各縁に沿って延びる第1上壁部10B、第1下壁部10C、第1前壁部10D、及び第1後壁部10Eとを有する。図4に示すように、第1部材10の横断面(前後から見た断面)は、第1側壁部10A、第1上壁部10B、及び第1下壁部10Cによって、左右内方に向けて開口した溝形をなす。
図2及び図3に示すように、第1側壁部10Aの前縁及び後縁は、左右から見て半円状に形成されており、第1前壁部10D及び第1後壁部10Eは前縁及び後縁に沿って湾曲しながら上下に延びている。第1前壁部10D及び第1後壁部10Eの上端は第1上壁部10Bの前端及び後端に接続し、第1前壁部10D及び第1後壁部10Eの下端は第1下壁部10Cの前端及び後端に接続している。第1上壁部10B、第1下壁部10C、第1前壁部10D、及び第1後壁部10Eは、左右方向から見て閉断面構造を形成するように連続している。
図2~図4に示すように、第2部材11は、主面が左右を向き、前後に延びる第2側壁部11Aと、第2側壁部11Aの上縁から左右外方に突出すると共に、上縁に沿って前後に延びた第2上壁部11Bとを有する。第2部材11は、第1部材10に比べて前後に短く、第1部材10の後部に対応して配置されている。第2上壁部11Bの上面が第1上壁部10Bの下面と接触し、第2側壁部11Aの左右外面が第1下壁部10Cの突出端に当接するように、第2部材11が第1部材10に配置され、第2部材11及び第1部材10適所が溶接されている。これにより、前後から見て、第1部材10及び第2部材11が協働して断面が略四角形の閉断面構造12が形成される。第2側壁部11Aは第1下壁部10Cよりも下方に延びている。
第2側壁部11Aの前部かつ上部には、左右内方に向けて膨出した膨出部11Cが形成されている。膨出部11Cは、第2側壁部11Aの前縁を越えて前方に突出している。膨出部11Cは、前後から見て略円弧状に左右内方に向けて凸となる横断面を有する。膨出部11Cの下縁は第1下壁部10Cの下面に沿って左右外方に延び、膨出部11Cの上縁は第1上壁部10Bの突出端に対して左右内方かつ下方に隙間を介して配置されている。第1部材10及び膨出部11Cは、協働して略C字の横断面形状をなす前側受容孔13を画定する。膨出部11Cの下縁は、第1下壁部10Cの適所に溶接されている。第2部材11は、第2側壁部11Aの前縁から左右外方に突出し、膨出部11Cの下縁と滑らかに連続した第2前壁部11Dを有する。
図3に示すように、第2側壁部11Aの後縁には、円状の切欠部11Eが形成されている。切欠部11Eの縁部と第1後壁部10E及び第1上壁部10Bによって略円形の後側受容孔14が画定される。第2部材11は、第2側壁部11Aの後縁における第1下壁部10Cよりも下方に位置する部分から左右外方に突出した第2後壁部11Fを有する。
図2~図4に示すように、第1下壁部10Cの突出端には、左右内方に向けて更に突出した突片部10Fが形成されている。第2側壁部11Aの突片部10Fと対応する部分には、厚み方向に貫通する挿通孔11Gが形成されている。突片部10Fは、挿通孔11Gを通過して、第2側壁部11Aの左右内方に突出する。突片部10Fにおける第2側壁部11Aから突出した突出端には、貫通孔である係止孔10Gが形成されている。第2部材11又は第1部材10に荷重が加わったときに、挿通孔11Gの縁部に突片部10Fが当接することによって、第1部材10に対する第2部材11の変位が規制される。
第2側壁部11Aは、挿通孔11Gの前後に補強構造15を有する。本実施形態では、補強構造15は第2側壁部11Aを左右内方に膨出させたビードである。補強構造15は、第1下壁部10Cよりも上方から、第1下壁部10Cよりも下方まで延びている。補強構造15は、第2側壁部11Aの上縁近傍から下縁近傍まで延びていることが好ましい。補強構造15は、挿通孔11Gの前後に1つずつ設けられている。
図2及び図3に示すように、前フレーム端部6Bは、第1部材10の溝形断面の内側に配置され、第1側壁部10A、第1上壁部10B、及び第1下壁部10Cに当接する。また、前フレーム端部6Bの後端は、前側受容孔13に挿入され、第1側壁部10A、第1上壁部10B、第1下壁部10C、及び膨出部11Cに当接する。前フレーム端部6Bは、第1部材10及び膨出部11Cの適所に溶接されている。
後フレーム7の左右の両端部は、後側受容孔14に挿入され、左右の端面が第1側壁部10Aの左右内面に当接している。また、後フレーム7の外周面が第1上壁部10B、第1後壁部10E、第1下壁部10C、及び第2側壁部11Aの切欠部11Eの縁に当接している。後フレーム7は、第1上壁部10B、第1後壁部10E、第1下壁部10C、及び第2側壁部11Aの適所に溶接されている。
図2に示すように、左右のクッションサイドフレーム5は、各第1側壁部10Aの前端部において、各支持アーム2の上端部に左右に延びる回転軸を中心として回動可能に結合されている。第1側壁部10Aの前端部と支持アーム2の上端部との結合部は、保護部材16によって囲まれている。保護部材16は、金属棒を屈曲させることによって形成され、前フレーム6に溶接されている。保護部材16は、シートクッションS1のパッドや乗員の指等が第1側壁部10A及び支持アーム2の結合部に接近できないようにする。
図3及び図4に示すように、第2側壁部11Aの第1下壁部10Cよりも下方に突出した部分の左右外面には、結合機構20が結合されている。結合機構20は、板金部材であるベースプレート21及びカバープレート22からなるケーシング23と、ケーシング23内に回動可能に支持されたフック24と、フック24を付勢する付勢部材25とを有する。ベースプレート21及びカバープレート22は、それぞれ主面が左右を向き、互いに対向するように配置されている。カバープレート22は、前端及び後端においてベースプレート21に締結され、前後方向における中間部がベースプレート21から離れる方向に膨出している。これにより、前後方向における中間部では、ベースプレート21及びカバープレート22の間に内部空間26が形成されている。ベースプレート21及びカバープレート22の内部空間26を画成する部分は、スペーサ(不図示)を介して互いに締結されている。カバープレート22の内部空間26を形成する部分の下縁部は、ベースプレート21側に屈曲され、内部空間26の下縁を閉じている。
ベースプレート21及びカバープレート22の下部には、それぞれを厚み方向に貫通すると共に、上方に延びるスリット28が形成されている。ベースプレート21及びカバープレート22のスリット28は、左右から見て互いに一致する形状に形成されている。フック24は、内部空間26に配置され、軸部24Aにおいてベースプレート21及びカバープレート22に回転可能に支持されている。フック24は、軸部24Aを中心として、スリット28の下部(開口端側)に突出するロック位置と、スリット28から後退する解除位置との間で回動可能となっている。付勢部材25は、引張りコイルばねであり、フック24の係止軸24Bに結合された一端とカバープレート22に結合された他端とを有し、フック24をロック位置に向けて付勢している。
結合機構20は、ベースプレート21が第2側壁部11Aの第1下壁部10Cよりも下方に突出した部分の左右外面に当接するように配置され、カバープレート22、ベースプレート21、及び第2側壁部11Aを一体に結合する締結部材29によって、第2側壁部11Aに締結されている。締結部材29は、例えばボルト及びナットであってよい。結合機構20は、前端部において1箇所、後端部において2箇所、締結部材29によって第2側壁部11Aに締結されている。結合機構20の前端部は第2側壁部11Aの前側の補強構造15よりも前側の部分に締結され、結合部の後端部は後側の補強構造15よりも後側の部分に締結されている。結合機構20が第2側壁部11Aに締結された状態において、結合機構20は第1下壁部10Cの下方に配置されている。すなわち、第1部材10及び第2部材11によって形成される閉断面構造12の下方に配置されている。スリット28は前後において2つの補強構造15の間に配置され、スリット28の上端部(底部)は第2側壁部11Aの下縁よりも下方に配置されている。
図3に示すように、シートSの使用位置において、結合機構20のスリット28にはストライカ3の梁部3Bが配置され、梁部3B上にスリット28の上端部が載置される。ロック位置にあるフック24の外縁(下縁)は水平面に対して傾斜して配置されており、梁部3Bがスリット28内に進入するときにはフック24は付勢部材25の付勢力に抗して梁部3Bに解除位置側に押し退けられる。梁部3Bがスリット28の上端部に到達すると、フック24は付勢部材25の付勢力によってロック位置に復帰し、梁部3Bはスリット28から離脱できなくなる。
図3及び図4に示すように、フック24の係止軸24Bには、コントロールケーブル32の一端が結合されている。コントロールケーブル32の他端は、後フレーム7に回動可能に結合されたレバー31に結合されている。レバー31には、乗員が把持し、引張り操作を行うストラップ(不図示)が結合されている。乗員がストラップを引っ張ることによって、レバー31及びコントロールケーブル32を介してフック24が付勢部材25の付勢力に抗して解除位置に移動する。この状態ではスリット28からストライカ3の梁部3Bを離脱させることができる。
図5に示すように、連結フレーム8は、四角形の横断面を有し、前後に延びる角パイプから形成され、前フレーム6の左右方向における中間部に溶接された前端部と、後フレーム7の左右方向における中間部に溶接された後端部とを有する。連結フレーム8は、左右の側壁部に左右方向に貫通する複数の結合孔8Aを有する。結合孔8Aには、ワイヤーハーネスやコントロールケーブル等のケーブルを保持するための保持具(不図示)が結合される。保持具は、例えば樹脂から形成されたクリップ(ファスナ)であり、結合孔8Aに挿入され、引っ掛かる弾性爪を有するとよい。
連結フレーム8の上面には、連結フレーム8に対して左右に張り出した枠形の支持部材8Bが結合されている。支持部材8Bは、例えば折曲された金属棒によって形成されている。前フレーム6と後フレーム7との間には、波形に前後に延びる複数のばね34が掛け渡されている。支持部材8B及びばね34は、シートクッションS1のパッドを下方から支持する。
図1に示すように、後フレーム7の左右方向における中間には、後フレーム7から上方に突出する支持ブロック36が結合されている。支持ブロック36の上端部には、左右に突出した支持軸37が設けられている。左右の第1部材10の各第1側壁部10Aにおける後端部の左右外面には支持プレート39が締結されている。支持プレート39は、第1側壁部10Aから上方に突出している。右側の支持プレート39と支持ブロック36の右側の支持軸37には、右側のシートバックフレームF2が回動可能に支持され、左側の支持プレート39と支持ブロック36の左側の支持軸37には、左側のシートバックフレームF2が回動可能に支持されている。
右側のシートバックフレームF2は、左右に延びる上辺及び下辺、及び上下に延びる左辺及び右辺を備え、四角形の枠形に形成されたパイプフレーム41と、パイプフレーム41の左右の側辺に結合された左右のバックサイドフレーム42と、パイプフレーム41の上辺に結合され、上方に延びる枠形の拡張フレーム43と、パイプフレーム41及び拡張フレーム43の後部に結合されたパンフレーム44とを有する。右側のバックサイドフレーム42はリクライニング機構Rを介して支持プレート39に回動可能に支持され、左側のバックサイドフレーム42は支持ブロック36の右側の支持軸37に回動可能に支持されている。左側のシートバックフレームF2は、右側のシートバックフレームF2と左右対称形の構造を有するため、上述した右側のシートバックフレームF2の説明を援用し、説明を省略する。
以上の構成により、閉断面構造12の下方に結合機構20が配置され、閉断面構造12の上方に支持プレート39、すなわちシートバックフレームF2の回動軸が配置されている。すなわち、結合機構20はシートバックフレームF2の回動軸の下方に配置されている。
以上のように構成したシートSは、使用状態から、タンブル収納状態へと変形させることができる。最初に、使用状態にあるシートSのリクライニング機構Rを操作することによってシートバックS2をシートクッションS1に対して前方に回動させ、シートクッションS1上にシートバックS2を折り重ねる。この状態からストラップを引いて結合機構20を解除し、シートクッションS1の前端を回転中心としてシートクッションS1の後部を前方かつ上方に向けて引き起こすことによって、シートSはタンブル収納状態となる。
以上のように構成したシートSの効果について説明する。本実施形態に係るシートSでは、第1部材10と第2部材11とが形成する閉断面構造12によって、クッションサイドフレーム5の剛性が向上する。結合機構20をクッションサイドフレーム5に取り付けるための取付部として機能する第2部材11が、クッションサイドフレーム5の閉断面構造12の一部をなすため、結合機構20のクッションサイドフレーム5への取付構造の剛性が向上する。また、結合機構20が第1部材10の下方、すなわち閉断面構造12の下方に配置されるため、結合機構20及びクッションサイドフレーム5からなる組立体の左右幅の増加が抑制される。結合機構20が、第1部材10よりも下方に突出した第2部材11に左右方向から締結される構造であるため、結合機構20の取付構造が簡素である。また、結合機構20を水平方向から第2部材11に結合することができるため、下方から取り付ける場合に比べて取付作業が容易になる。
また、結合機構20と第2部材11との結合部においては、ベースプレート21と第2側壁部11Aとが積層して配置されるため、結合機構20及び第2部材11の剛性が向上する。
前フレーム端部6Bが第1部材10の第1上壁部10B、第1側壁部10A、及び第1下壁部10Cからなる溝内に配置され、第1上壁部10B、第1側壁部10A、及び第1下壁部10Cに当接した状態で第1部材10に結合されるため、シートクッションS1フレームの剛性が向上する。また、第2部材11の膨出部11Cと、第1部材10の第1上壁部10B、第1側壁部10A、及び第1下壁部10Cとによって画定される前側受容孔13に前フレーム端部6Bの後端部が挿入され、前フレーム6が第1上壁部10B、第1側壁部10A、第1下壁部10C、及び膨出部11Cに当接した状態で第1部材10及び第2部材11に結合されるため、シートクッションS1フレームの剛性が向上する。また、立体構造の膨出部11Cによって第2部材11の剛性が向上する。
第2部材11は、立体構造の膨出部11C及び補強構造15によって剛性が向上している。補強構造15は、第2部材11の閉断面構造12を形成する部分から結合機構20が締結される部分まで延びているため、結合機構20から第2部材11に加わる荷重を閉断面構造12部分に効率良く伝達させることができる。
後フレーム7が第1部材10及び第2部材11によって画定された後側受容孔14に挿入され、第1部材10及び第2部材11が形成する閉断面構造12に結合されているため、クッションサイドフレーム5及び後フレーム7の結合構造の剛性が向上し、クッションサイドフレーム5の剛性が向上する。
シートバックフレームF2を回動可能に支持する支持プレート39が、第1部材10の閉断面構造12をなす部分に結合されているため、支持プレート39の剛性が向上し、シートバックフレームF2が安定性良く支持される。
前フレーム6及び後フレーム7が連結フレーム8によって連結されているため、枠形をなすシートクッションフレームF1の開口が2分割され、シートクッションフレームF1の剛性が向上する。連結フレーム8は、支持部としても機能し、シートクッションS1の中央部にケーブル等の他の部材を支持することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記の実施形態では、第1部材10の左右内方に第2部材11を配置した構成としたが、第1部材10の左右外方に第2部材11を配置する構成としてもよい。
2 :支持アーム
3 :ストライカ
5 :クッションサイドフレーム
6 :前フレーム
6A :前フレーム基部
6B :前フレーム端部
7 :後フレーム
8 :連結フレーム
8A :結合孔
10 :第1部材
10A :第1側壁部
10B :第1上壁部
10C :第1下壁部
10D :第1前壁部
10E :第1後壁部
10F :突片部
10G :係止孔
11 :第2部材
11A :第2側壁部
11B :第2上壁部
11C :膨出部
11E :切欠部
11G :挿通孔
12 :閉断面構造
13 :前側受容孔
14 :後側受容孔
15 :補強構造
20 :結合機構
24 :フック
28 :スリット
FL :フロア
F1 :シートクッションフレーム
F2 :シートバックフレーム
R :リクライニング機構
S :シート
S1 :シートクッション
S2 :シートバック
3 :ストライカ
5 :クッションサイドフレーム
6 :前フレーム
6A :前フレーム基部
6B :前フレーム端部
7 :後フレーム
8 :連結フレーム
8A :結合孔
10 :第1部材
10A :第1側壁部
10B :第1上壁部
10C :第1下壁部
10D :第1前壁部
10E :第1後壁部
10F :突片部
10G :係止孔
11 :第2部材
11A :第2側壁部
11B :第2上壁部
11C :膨出部
11E :切欠部
11G :挿通孔
12 :閉断面構造
13 :前側受容孔
14 :後側受容孔
15 :補強構造
20 :結合機構
24 :フック
28 :スリット
FL :フロア
F1 :シートクッションフレーム
F2 :シートバックフレーム
R :リクライニング機構
S :シート
S1 :シートクッション
S2 :シートバック
Claims (1)
- シートクッションフレームと、シートバックフレームとを有する、自動車の2列目又は3列目のシートであって、
前記シートクッションフレームは、フロアに対して回動可能に支持された前部及び前記フロアに設けられたストライカに係脱可能に結合する結合機構が設けられた後部を有し、
前記シートクッションフレームは、前後に延びる左右一対のサイドフレームを有し、
前記サイドフレームのそれぞれは、側方に向けて開口した溝形の横断面を備えて前後に延びる第1部材と、前記第1部材と協働して閉断面構造を形成するように前記第1部材に結合されると共に、前記第1部材よりも下方に突出した第2部材とを有し、
前記結合機構は、前記第2部材に結合され、
前記シートバックフレームは、枠形に形成されたパイプフレームと、前記パイプフレームの上辺に結合され、上方に延びる枠形の拡張フレームと、前記パイプフレーム及び前記拡張フレームの後部に結合されたパンフレームとを有し、
前記拡張フレームの前方に板状部材が設けられているシート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2021164761A JP2022000383A (ja) | 2019-12-26 | 2021-10-06 | 乗物用シート |
JP2024070308A JP2024097038A (ja) | 2019-12-26 | 2024-04-24 | 乗物用シート |
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---|---|---|---|
JP2021164761A Division JP2022000383A (ja) | 2019-12-26 | 2021-10-06 | 乗物用シート |
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Family Applications (2)
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JP2021164761A Pending JP2022000383A (ja) | 2019-12-26 | 2021-10-06 | 乗物用シート |
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Country Status (1)
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JP2002125793A (ja) * | 2000-10-23 | 2002-05-08 | Tachi S Co Ltd | ヘッドレスト埋め込みシートのシートバック構造 |
JP6039404B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2016-12-07 | テイ・エス テック株式会社 | 乗物用シート |
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2021
- 2021-10-06 JP JP2021164761A patent/JP2022000383A/ja active Pending
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