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JP2024083121A - 紫外線硬化型シリコーン組成物、及びその硬化物 - Google Patents

紫外線硬化型シリコーン組成物、及びその硬化物 Download PDF

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JP2024083121A
JP2024083121A JP2022197463A JP2022197463A JP2024083121A JP 2024083121 A JP2024083121 A JP 2024083121A JP 2022197463 A JP2022197463 A JP 2022197463A JP 2022197463 A JP2022197463 A JP 2022197463A JP 2024083121 A JP2024083121 A JP 2024083121A
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ultraviolet
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curable silicone
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JP2022197463A
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之人 小林
Yukihito Kobayashi
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】 深部の硬化性に優れ、かつ可視光領域における遮光性が高い硬化物を与える紫外線硬化型シリコーン組成物を提供する。
【解決手段】 (A)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物:前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5~5.0個となる量、(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒、及び、(D)BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して、0.1~5質量部、を含有するものである紫外線硬化型シリコーン組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線硬化型シリコーン組成物、及びその硬化物に関する。
紫外線硬化型の液状シリコーン材料は、紫外線を照射した後は常温でも速やかに硬化が進む特徴を有し、かつ1液形態での保管が可能であることから、近年特に電気電子用途で広く用いられている(特許文献1)。これは紫外線の照射により活性化する白金触媒を使用することで、付加硬化型のシリコーン材料に対し光硬化性の付与を可能としている。
一方で、電気電子の分野、特にセンサーデバイス用途では、デバイスやワイヤーの保護や誤作動防止の目的で、遮光性のシリコーン材料を使用する用途が増えてきている。具体的には、音響センサーデバイスでは、チップ上に遮光性の保護層を設けることで可視光による誤作動を防ぎ、高精度のセンサー特性を保持することが必要である。このような用途に対して、シリコーン樹脂に遮光性のカーボンブラック等の黒色顔料や黒色染料を添加した熱硬化型の材料が一般的に知られている(特許文献2)。
生産の効率化や省エネルギー化に伴って、加熱炉を必要としない紫外線硬化型の液状シリコーン材料への要望が高まっているが、従来のカーボンブラック等の着色剤を添加した場合、材料表層までしか紫外線を透過しないため硬化が不完全なものとなり、使用することが困難であった。
特開2020-158547号公報 特開2010-90363号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、深部の硬化性に優れ、かつ可視光領域における遮光性が高い硬化物を与える紫外線硬化型シリコーン組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、
(A)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物:前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5~5.0個となる量、
(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒、及び、
(D)BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して、0.1~5質量部、
を含有するものであることを特徴とする紫外線硬化型シリコーン組成物を提供する。
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物であれば、紫外線照射後に室温でも深部まで硬化可能であり、可視光領域における遮光性が高い硬化物を与えることができる。
また、前記(A)成分が、
(A-i)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が50~500,000mPa・sである直鎖状オルガノポリシロキサン、及び
(A-ii)下記平均組成式(1)で表され、23℃において蝋状又は固体である、三次元網状のオルガノポリシロキサン、
(R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (1)
(式中、Rは同一又は異なっていても良く、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、a、b、c、d、e、f、及びgはそれぞれ、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0、g≧0、b+c+e>0、e+f+g>0、及びa+b+c+d+e+f+g=1を満たす数。)
を含むものであることが好ましい。
このようなオルガノポリシロキサンを含む(A)成分を含む紫外線硬化型シリコーン組成物であれば、より強度に優れる硬化物が得られる。
更に、前記Rがメチル基であり、前記Rがビニル基であることが好ましい。
このような(A)成分を含む紫外線硬化型シリコーン組成物であれば、より深部硬化性ならびに硬化物の強度及び耐熱性に優れる。
また、前記(B)成分が直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含むことが好ましい。
このような直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む(B)成分であれば、より柔軟性の高い硬化物が得られる。
また、前記(C)成分が(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物又はビス(β-ジケトナト)白金化合物を含むことが好ましい。
このような(C)成分を含む紫外線硬化型シリコーン組成物であれば、より深部硬化性に優れる。
また、本発明では、上記の紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化物であるシリコーン硬化物を提供する。
このような硬化物であれば、可視光領域における遮光性が高いものとなる。
また、前記シリコーン硬化物におけるJIS-K6249に基づくデュロメータA硬度が10~80であることが好ましい。
このような範囲の硬度であれば、電子機器へ使用した場合に、過度な応力がかかることなく保護に適する。
また、前記硬化物は、厚さ2mmにおける波長365nm光の透過率が0.05%以上2%未満であり、かつ、波長550nm光の透過率が0.5%未満であることが好ましい。
このような硬化物であれば、可視光領域における遮光性が高いものとなる。
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物は、紫外線照射後に室温においても硬化することが可能であり、可視光領域の遮光性の高い硬化物を与えることができる。そのため、その硬化物は、電気電子部品の保護用材料として有用である。
上述のように、深部の硬化性に優れ、かつ可視光領域における遮光性が高い硬化物を与える紫外線硬化型シリコーン組成物が求められていた。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、光により活性化される白金族金属触媒及び特定の窒化ジルコニウム粉末を含む付加硬化型シリコーン組成物であれば、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
(A)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物:前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5~5.0個となる量、
(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒、及び、
(D)BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して、0.1~5質量部、
を含有するものであることを特徴とする紫外線硬化型シリコーン組成物である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[紫外線硬化型シリコーン組成物]
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物は、後述する(A)~(D)成分を含有するものである。以下、各成分について詳細に説明する。
<(A)成分>
(A)成分は一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサンである。
ケイ素原子に結合したアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、又はオクテニル基等の炭素数2~10、特に炭素数2~6のアルケニル基が好ましく、入手のしやすさ及び価格面からビニル基がより好ましい。
アルケニル基以外のケイ素原子に結合した置換基としては、脂肪族不飽和結合を有しないものであれば特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、クロロプロピル基、クロロシクロヘキシル基等のハロゲン化炭化水素基等が例示され、好ましくは炭素1~8のアルキル基であり、硬化物の強度や耐熱性に優れ、電子機器用途に有用であることから特に好ましくはメチル基である。
(A)成分中、ケイ素原子に結合したアルケニル基の含有量は、(A)成分100gあたり0.01~1molの範囲であることが好ましく、0.05~0.5molの範囲であることがより好ましい。上記含有量が0.01~1molの範囲であると、架橋反応が十分に進行し、より強度に優れた硬化物が得られる。
(A)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
また、(A)成分は、
(A-i)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が50~500,000mPa・sである直鎖状オルガノポリシロキサン、及び
(A-ii)下記平均組成式(1)で表され、23℃において蝋状又は固体である、三次元網状のオルガノポリシロキサン、
(R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (1)
(式中、Rは同一又は異なっていても良く、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、a、b、c、d、e、f、及びgはそれぞれ、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0、g≧0、b+c+e>0、e+f+g>0、及びa+b+c+d+e+f+g=1を満たす数。)
を含むものであることが好ましい。
(A-i)成分の、ケイ素原子に結合したアルケニル基、及び、アルケニル基以外のケイ素原子に結合した置換基としては、上記例示と同様のものが挙げられ、アルケニル基としてはビニル基が好ましく、アルケニル基以外のケイ素原子に結合した置換基としてはメチル基が好ましい。
(A-i)成分の25℃における粘度は、50~500,000mPa・sであり、好ましくは500~10,000mPa・sの範囲である。粘度がこの範囲内であると、良好な作業性を確保できる。なお、25℃における粘度は、回転粘度計による測定値である。
(A-i)成分の直鎖状オルガノポリシロキサンの具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
((CH=CH)(CHSiO1/2((CHSiO)30
((CH=CH)(CHSiO1/2((CHSiO)270
((CH=CH)(CHSiO1/2((CHSiO)40((CH=CH)(CH)SiO)
(A-ii)成分は、硬化物に補強性を与える成分である。具体的には、(A-ii)成分は、上記平均組成式(1)で表され、23℃において蝋状又は固体である、三次元網状のオルガノポリシロキサンである。「蝋状」とは、23℃において、10,000Pa・s以上、特に100,000Pa・s以上の、自己流動性を示さないガム状(生ゴム状)であることを意味する。
上記平均組成式(1)中、Rの1価炭化水素基としては、脂肪族不飽和結合を有しないものであれば特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、クロロプロピル基、クロロシクロヘキシル基等のハロゲン化炭化水素基等が例示される。
として好ましくは炭素1~8のアルキル基であり、硬化物の強度や耐熱性に優れ、電子機器用途に有用であることから特に好ましくはメチル基である。
上記平均組成式(1)中、Rで表されるアルケニル基としては、上記例示と同様のものが挙げられ、ビニル基が好ましい。
上記平均組成式(1)中、a、b、c、d、e、f、及びgはそれぞれ、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0、g≧0、b+c+e>0、e+f+g>0、及びa+b+c+d+e+f+g=1を満たす数であり、aは0~0.65、bは0~0.65、cは0~0.5、dは0~0.5、eは0~0.8、fは0~0.8、gは0~0.6の数であることが好ましい。また、b+c+eは0.1~0.8、特に0.2~0.65の数であることが好ましく、e+f+gは0.1~0.8、特に0.2~0.6の数であることが好ましい。
(A-ii)成分は、単離のしやすさの点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が500~100,000の範囲であるものが好適である。
(A-ii)成分の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
((CHSiO1/2((CH=CH)(CHSiO1/2(SiO4/2
((CHSiO1/2((CH=CH)(CHSiO1/2((CH)SiO3/2
(A-ii)成分の配合量は、組成物の取り扱い性及び硬化物の硬度の観点から、(A)成分の合計100質量部に対して10~90質量部が好ましく、より好ましくは15~75質量部、さらに好ましくは20~50質量部である。
<(B)成分>
(B)成分は、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物である。(B)成分は、(A)成分に含まれるアルケニル基とヒドロシリル化反応により架橋する架橋剤として作用する。
(B)成分としては、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有する有機ケイ素化合物であれば特に限定されず、オルガノハイドロジェンシラン類、オルガノハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられるが、好ましくはオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造に特に制限はなく、例えば、直鎖状、環状、分岐鎖状のものを使用することができ、直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが特に好ましい。
(B)成分中のケイ素に結合した水素原子以外の有機基としては、脂肪族不飽和結合を有しないものが好ましく、非置換の一価炭化水素基、又はハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、エポキシ基含有基(例えば、エポキシ基、グリシジル基、グリシドキシ基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)、アルコキシシリル基(例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基)等で置換された一価炭化水素基を例示することができ、好ましくは、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、より好ましくはメチル基、エチル基、及びこれらの基が上記例示の置換基によって置換された基を挙げることができる。また、前記一価炭化水素基の置換基としてエポキシ基含有基及び/又はアルコキシ基を有する場合、本発明のシリコーン組成物の硬化物に接着性を付与することができる。
(B)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも2個有し、好ましくは2~200個、より好ましくは3~100個である。(B)成分の有機ケイ素化合物が直鎖状構造又は分岐鎖状構造を有する場合、これらのSiH基は、分子鎖末端及び分子鎖非末端部分のどちらか一方にのみ位置していても、その両方に位置していてもよい。
(B)成分の有機ケイ素化合物の一分子中のケイ素原子の数(重合度)は、好ましくは2~1,000、より好ましくは3~200、更により好ましくは4~100である。更に、(B)成分の有機ケイ素化合物は25℃で液状であることが好ましく、回転粘度計により測定された25℃における粘度は、好ましくは1~1,000mPa・s、より好ましくは10~100mPa・sである。
(B)成分に含ませることができるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、SiH基を含まないSiO1/2単位(M単位)、SiO2/2単位(D単位)、SiO3/2単位(T単位)及び/又はSiO4/2単位(Q単位)を含んでいてもよい。
(B)成分の有機ケイ素化合物としては、例えば、下記平均組成式(2)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができる。
SiO(4-h-i)/2 (2)
(式中、Rは同一又は異なっていても良く、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、h及びiは、0.7≦h≦2.1、0.001≦i≦1.0、かつ0.8≦h+i≦3.0を満たす正数である。)
上記平均組成式(2)中、Rの一価炭化水素基としては、脂肪族不飽和結合を有しないものであれば特に限定されず、上述のケイ素に結合した水素原子以外の有機基として例示されたものと同様のものが挙げられる。
としては、好ましくは、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、より好ましくはメチル基、エチル基、及びこれらの基がハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、エポキシ基含有基(例えば、エポキシ基、グリシジル基、グリシドキシ基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)、アルコキシシリル基(例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基)等で置換された基が挙げられる。
上記平均組成式(2)中、h及びiは、0.7≦h≦2.1、0.001≦i≦1.0、かつ0.8≦h+i≦3.0を満たす正数であり、1.0≦h≦2.0、0.01≦i≦1.0、かつ1.5≦h+i≦2.5であることが好ましい。
上記平均組成式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下記式で表されるもの等が挙げられる。
((CHSiO1/2((CH)HSiO)
((CHSiO1/2((CH)HSiO)16((CHSiO)28
(H(CHSiO1/2((CH)HSiO)21((CHSiO)
Figure 2024083121000001
(式中、括弧内のシロキサン単位の配列順は任意であってよい。)
(B)成分の配合量は、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.5~5.0個となる量、即ち、(A)成分中の全ケイ素原子に結合したアルケニル基の合計数に対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)の数が0.5~5.0倍となる量である。この配合量は、架橋のバランスの観点から、好ましくは0.7~3.0倍となる量である。この配合量が、0.5倍未満、又は、5.0倍を超えると、架橋が不十分又は過剰に進行し、硬度に優れた硬化物が得られない。
(B)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<(C)成分>
(C)成分は、波長200~500nmの光によって活性化される白金属金属触媒、すなわち、遮光下で不活性であり、かつ波長200~500nmの光を照射することにより、室温で活性な白金族金属触媒に変化して(A)成分中のアルケニル基と、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するための触媒である。
このような(C)成分の具体例として、(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物及びその誘導体が挙げられる。これらのうち特に好適なものは、シクロペンタジエニルトリメチル白金、メチルシクロペンタジエニルトリメチル白金及びこれらのシクロペンタジエニル基が修飾された誘導体である。また、ビス(β-ジケトナト)白金化合物も好適な(C)成分の例として挙げられ、これらのうち特に好適なものは、ビス(アセチルアセトナト)白金化合物、及びそのアセチルアセトナト基が修飾された誘導体である。このうち特に好適なものは、(A)成分と(B)成分に対する相溶性の観点からトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金錯体である。
(C)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(C)成分の配合量は、本組成物の硬化(ヒドロシリル化反応)を促進する量であれば限定されず、本組成物の(A)成分と(B)成分の質量の合計に対して、本成分中の白金属金属原子が質量換算で0.01~500ppmの範囲となる量が好ましく、より好ましくは0.05~100ppm、特に好ましくは0.01~50ppmの範囲である。この様な範囲であると、ヒドロシリル化反応をより効果的に促進させることができ、かつシリコーン組成物を保管した際の増粘を効果的に抑制することが可能となる。
<(D)成分>
(D)成分は、BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末である。窒化ジルコニウムは絶縁性の黒色顔料であり、可視光領域の光を効果的に遮断することが可能である一方、UV領域にごく僅かな透過性を有するためにUV照射することで高い遮光性を有しながら(C)成分の白金触媒が活性化し、ヒドロシリル化反応を起こすことが可能となる。なお、窒化ジルコニウム粉末のBET比表面積は、ISO 9277:2010に準拠して測定することができる。
(D)成分のBET比表面積は、10~100m/gであり、好ましくは15~70m/gである。窒化ジルコニウムのBET比表面積が10m/g未満であると、窒化ジルコニウム粉末が沈降する場合があり、100m/gを超えると遮光性が不足する場合がある。
また、(D)成分の平均粒子径は10~50nmが好ましい。
(D)成分の窒化ジルコニウム粉末は、二酸化ジルコニウムや低次酸化ジルコニウムを含まず、分散液の365nm光透過率/550nm光透過率の比率が2.5以上であることが好ましい。このような窒化ジルコニウム粉末であれば、得られる硬化物が可視光領域での十分な遮光性を有し、かつ、紫外線領域でごく僅かな光透過性を有するものとなる。
このような窒化ジルコニウム粉末としては、例えばUB-1(三菱マテリアルズ株式会社製、BET比表面積:28m/g)等が挙げられる。
(D)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(D)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.1~5質量部、好ましくは1~3質量部の範囲である。この含有量が0.1質量部未満であると、可視光領域で十分な遮光性が得られない場合がある。また、この含有量が5質量部を超えると紫外線領域の遮光性が高まり、紫外線照射によるヒドロシリル化反応率が低下するおそれがある。
<(E)成分>
本発明のシリコーンゴム組成物には、組成物を調製する際や硬化前において、増粘やゲル化を起こさないように(C)成分の白金属金属触媒の反応性を制御する目的で、必要に応じて(E)反応制御剤を添加してもよい。
反応制御剤の具体例としては、3-メチル-1-ブチン-3-オール、3-メチル-1-ペンチン-3-オール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、1-エチニルシクロヘキサノール、エチニルメチルデシルカルビノール、3-メチル-3-トリメチルシロキシ-1-ブチン、3-メチル-3-トリメチルシロキシ-1-ペンチン、3,5-ジメチル-3-トリメチルシロキシ-1-ヘキシン、1-エチニル-1-トリメチルシロキシシクロヘキサン、ジメチルビス(1,1-ジメチル-2-プロピニルオキシ)シラン、1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジビニルジシロキサン等が挙げられ、これらは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、1-エチニルシクロヘキサノール、エチニルメチルデシルカルビノール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、ジメチルビス(1,1-ジメチル-2-プロピニルオキシ)シランが好ましい。
(E)成分を用いる場合、その添加量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して0.01~2.0質量部が好ましく、0.01~0.1質量部がより好ましい。このような範囲であれば反応制御の効果が十分発揮される。
<その他の成分>
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物は、上記(A)~(E)成分以外にも、その接着性を向上させるための接着付与剤を含有してもよい。この接着付与剤としては、シランカップリング剤やその加水分解縮合物等が例示される。シランカップリング剤としては、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤、イソシアヌレート基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤、メルカプト基含有シランカップリング剤等公知のものが例示され、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して好ましくは0.1~20質量部、より好ましくは0.3~10質量部用いることができる。また、接着付与剤は上述した接着性官能基を有しつつ、ケイ素原子に結合したアルケニル基もしくは水素原子を含んでいてもよい。この場合、(A)及び(B)成分とヒドロシリル化反応を起こし、反応系内に取り込まれる。
[硬化物]
さらに、本発明は、紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化物(シリコーン硬化物)を提供する。
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化に用いる光源としては、波長365nm又は405nmのものが好ましく、波長365nmの紫外線が特に好ましい。紫外線照射量は、例えば1,000~50,000mJ/cmのエネルギー範囲で照射することが好ましく、例えば100~300mW×10~500秒の紫外線照射条件にて硬化させることができる。紫外線照射後は、加熱を必要とせず、一例としては25℃、1~48時間の条件でヒドロシリル化反応が進行し、硬化させることができる。
本発明のシリコーン硬化物は、JIS-K6249に基づくデュロメータA硬度が10~80であることが好ましく、この範囲であると電子機器へ使用した場合に過度な応力がかからず、保護に適したゴム硬度となる。
本発明のシリコーン硬化物の遮光性は、厚さ2mmにおける波長365nm光の透過率が0.05%以上2%未満であり、かつ、波長550nm光の透過率が0.5%未満であることが好ましい。このような範囲であると十分な遮光性が得られる。
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化物は、様々な電子機器に有用であるが、特に遮光性が高いことから、例えば隠ぺい性が必要とされるセンサーデバイス用途に有用である。
以下に実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)における標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。25℃における粘度は回転粘度計による測定値である。
また、各シロキサン単位の略号の意味は下記のとおりである。
M:(CHSiO1/2
Vi:(CH=CH)(CHSiO1/2
D:(CHSiO2/2
:H(CH)SiO2/2
Q:SiO4/2
[実施例1~3、比較例1~4]
下記成分を表1に示す組成(質量部)で混合し、シリコーン組成物を調製した。
(A)成分
(A-i-1):両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃における粘度5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(ビニル基量:0.006mol/100g)
(A-i-2):両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃における粘度1,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(ビニル基量:0.013mol/100g)
(A-ii-1):((CHSiO1/2((CH=CH)(CHSiO1/2(SiO4/2で表される、23℃で固体の分岐状オルガノポリシロキサン(ビニル基量:0.082mol/100g)
(B)成分
(B-1):MD で表される、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(H量:0.0145mol/g)
(B-2):下記構造式で表される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(H量:0.003mol/g)
Figure 2024083121000002
(式中、括弧内のシロキサン単位の配列順はランダム又はブロックである。)
(C)成分
(C-1):トリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金錯体のトルエン溶液(白金濃度5.0質量%)
(C-2):ビスアセチルアセトナト白金錯体の酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル溶液(白金濃度1.0質量%)
(C-3):六塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンとの反応生成物の、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃における粘度600mPa・sのジメチルポリシロキサン溶液(白金濃度1.0質量%)
(D)成分
(D-1):窒化ジルコニウム粉末(三菱マテリアル株式会社製UB-1、BET比表面積:28m/g)を両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(A-i-1)に分散したペースト(窒化ジルコニウム濃度17質量%)
(D-2):カーボンブラック粉末(デンカ株式会社製デンカブラックHS-100)をジメチルポリシロキサンを両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(25℃における粘度600mPa・s)に分散したペースト(カーボンブラック濃度17質量%)
(E)成分
(E-1)反応制御剤:ジメチルビス(1,1-ジメチル-2-プロピニルオキシ)シラン
Figure 2024083121000003
実施例1~3、比較例1~4で得られたシリコーン組成物について、下記の評価を行い、結果を表2に示した。
[硬化性]
ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製の枠に厚さ2mmとなるよう組成物を流し込み、その後、365nmLEDを用いたUVランプにて100mW/cm×200秒(20,000mJ/cm)照射し、23℃×24時間静置した。得られた2mm厚硬化物に液状部分が無く、完全に硬化している場合は〇、液状部分が残存する場合は×とした。
[硬さ]
上記で得られた2mm厚の硬化物を3枚重ね(6mm厚)にし、JIS-K6249:2003に準拠しTypeA硬度を測定した
[光透過率]
上記で得られた2mm厚の硬化物の波長365nm及び波長550nmにおける透過率を測定した。
Figure 2024083121000004
表2に示すように実施例1~3の紫外線硬化型シリコーン組成物は、波長365nmの紫外線照射後は23℃においても硬化が進行し、得られた硬化物は、波長550nmでの光透過率は0.0%、波長365nmでの光透過率も0.1%と高い遮光性を示した。
一方、(C)成分を光により活性化しないものに変更した比較例1では、紫外線照射後、23℃では硬化が進行せず液状のままであった。
(D)成分をカーボンブラックに変更した比較例2では、実施例1~3よりも遮光性顔料の添加量が少ないにも関わらず、表層が硬化するのみで深部まで硬化しなかった。
カーボンブラックの添加量を減量した比較例3、及び遮光性顔料を添加しなかった比較例4では、紫外線照射による硬化は進行するが、得られた硬化物の遮光性が不十分であった。
本明細書は、以下の態様を包含する。
[1]: (A)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物:前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5~5.0個となる量、
(C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒、及び、
(D)BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して、0.1~5質量部、
を含有するものであることを特徴とする紫外線硬化型シリコーン組成物。
[2]: 前記(A)成分が、
(A-i)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が50~500,000mPa・sである直鎖状オルガノポリシロキサン、及び
(A-ii)下記平均組成式(1)で表され、23℃において蝋状又は固体である、三次元網状のオルガノポリシロキサン、
(R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (1)
(式中、Rは同一又は異なっていても良く、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、a、b、c、d、e、f、及びgはそれぞれ、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0、g≧0、b+c+e>0、e+f+g>0、及びa+b+c+d+e+f+g=1を満たす数。)
を含むものである上記[1]の紫外線硬化型シリコーン組成物。
[3]: 前記Rがメチル基であり、前記Rがビニル基である上記[2]の紫外線硬化型シリコーン組成物。
[4]: 前記(B)成分が直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む上記[1]~上記[3]のいずれかの紫外線硬化型シリコーン組成物。
[5]: 前記(C)成分が(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物又はビス(β-ジケトナト)白金化合物を含む上記[1]~上記[4]のいずれかの紫外線硬化型シリコーン組成物。
[6]: 上記[1]~上記[5]のいずれかの紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化物であることを特徴とするシリコーン硬化物。
[7]: 前記シリコーン硬化物におけるJIS-K6249に基づくデュロメータA硬度が10~80である上記[6]の記載のシリコーン硬化物。
[8]: 厚さ2mmにおける波長365nm光の透過率が0.05%以上2%未満であり、かつ、波長550nm光の透過率が0.5%未満である上記[6]又は上記[7]のシリコーン硬化物。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (8)

  1. (A)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
    (B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有する有機ケイ素化合物:前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5~5.0個となる量、
    (C)波長200~500nmの光によって活性化される白金族金属触媒、及び、
    (D)BET比表面積が10~100m/gの窒化ジルコニウム粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して、0.1~5質量部、
    を含有するものであることを特徴とする紫外線硬化型シリコーン組成物。
  2. 前記(A)成分が、
    (A-i)一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が50~500,000mPa・sである直鎖状オルガノポリシロキサン、及び
    (A-ii)下記平均組成式(1)で表され、23℃において蝋状又は固体である、三次元網状のオルガノポリシロキサン、
    (R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (1)
    (式中、Rは同一又は異なっていても良く、脂肪族不飽和結合を有しない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、a、b、c、d、e、f、及びgはそれぞれ、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0、g≧0、b+c+e>0、e+f+g>0、及びa+b+c+d+e+f+g=1を満たす数。)
    を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型シリコーン組成物。
  3. 前記Rがメチル基であり、前記Rがビニル基であることを特徴とする請求項2に記載の紫外線硬化型シリコーン組成物。
  4. 前記(B)成分が直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含むことを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型シリコーン組成物。
  5. 前記(C)成分が(η5-シクロペンタジエニル)三脂肪族白金化合物又はビス(β-ジケトナト)白金化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型シリコーン組成物。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型シリコーン組成物の硬化物であることを特徴とするシリコーン硬化物。
  7. 前記シリコーン硬化物におけるJIS-K6249に基づくデュロメータA硬度が10~80であることを特徴とする請求項6に記載のシリコーン硬化物。
  8. 厚さ2mmにおける波長365nm光の透過率が0.05%以上2%未満であり、かつ、波長550nm光の透過率が0.5%未満であることを特徴とする請求項6に記載のシリコーン硬化物。
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