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JP2024068507A - 車載システム - Google Patents

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JP2024068507A
JP2024068507A JP2022179020A JP2022179020A JP2024068507A JP 2024068507 A JP2024068507 A JP 2024068507A JP 2022179020 A JP2022179020 A JP 2022179020A JP 2022179020 A JP2022179020 A JP 2022179020A JP 2024068507 A JP2024068507 A JP 2024068507A
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賢二 寺尾
Kenji Terao
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Abstract

【課題】駐車時にも電力が必要な車載負荷に対して電力を供給しながらリレーの故障診断を高精度に実施することができる車載システムを提供する。【解決手段】車両の駐車時に電力の供給が必要な車載負荷と、第1のリレーを介して車載負荷に電力供給可能に接続される補機電池と、第2のリレーを介して車載負荷に電力供給可能に接続される全固体電池と、第1のリレー及び第2のリレーの動作を制御する制御部と、を含む車載システムであって、補機電池の状態を示す物理量を検出する第1の検出部と、駐車時に車両が消費する暗電流を検出する第2の検出部と、制御部によって第2のリレーをクローズ状態にする制御が行われた後に第1のリレーをオープン状態にする制御が行われたときに、第1の検出部で検出された物理量に基づいて、第1のリレーがクローズ状態で固着しているか否かを判定する判定部と、を備える、車載システム。【選択図】図1

Description

本開示は、車両に搭載されるシステムに関する。
特許文献1に、電力供給用の電源(電池)と車両に搭載された負荷との間に挿入されるスイッチ(リレーなど)の故障を診断できる電源システムが開示されている。
国際公開第2016/103721号
一般に、リレーの故障診断は、安全性の観点から車両が駐車状態であるときに実施される。このリレーの故障診断は、対象とするリレーを開放させる(オープン状態にする)制御を行って実施されるが、車両に搭載された負荷の中には駐車中にも電力の供給が必要な負荷も存在する。このため、駐車中にも電力の供給が必要な負荷の電源となる電池に設けられたリレーについては、リレーを開放させる制御ができないため、リレーの故障診断を行うことができないという課題がある。
よって、駐車時にも電力が必要な車載負荷に対して電力を供給しながらリレーの故障診断を高精度に実施することができるシステムを検討する余地がある。
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、駐車時にも電力が必要な車載負荷に対して電力を供給しながら、リレーの故障診断を高精度に実施することができる、車載システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示技術の一態様は、車両の駐車時に電力の供給が必要な車載負荷と、第1のリレーを介して車載負荷に電力供給可能に接続される補機電池と、第2のリレーを介して車載負荷に電力供給可能に接続される全固体電池と、第1のリレー及び第2のリレーの動作を制御する制御部と、を含む車載システムであって、補機電池の状態を示す物理量を検出する第1の検出部と、駐車時に車両が消費する暗電流を検出する第2の検出部と、制御部によって第2のリレーをクローズ状態にする制御が行われた後に第1のリレーをオープン状態にする制御が行われたときに、第1の検出部で検出された物理量に基づいて、第1のリレーがクローズ状態で固着しているか否かを判定する判定部と、を備える、車載システムである。
上記本開示の車載システムによれば、高精度に測定した暗電流に基づいて、駐車時にも電力が必要な車載負荷に対して電力を供給しながらリレーの故障診断を高精度に実施することができる。
本開示の一実施形態に係る車載システムの概略構成図 電池制御部が実行するリレー故障診断等処理のフローチャート 電池制御部が実行するリレー故障診断等処理のフローチャート
本開示の車載システムは、高精度に測定した暗電流に基づいて、駐車時にも電力が必要な車載負荷に対してサブ電池から電力を供給しながらメイン電池に挿入されたリレーの故障診断を高精度に実施する。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態>
[構成]
図1は、本開示の一実施形態に係る車載システム1の概略構成を示すブロック図である。図1に例示した車載システム1は、外部充電器10と、第1の車載負荷21と、第2の車載負荷22と、バッテリーパック23と、を構成に含んでいる。第1の車載負荷21、第2の車載負荷22、及びバッテリーパック23は、一例として、動力源として電動モーターを使用するハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車などの車両20に備えられる。
外部充電器10は、車両20に接続される外部の充電器や充電設備などであり、車両20に搭載されるバッテリーパック23が内蔵する電池(後述する)の充電を目的としている。この外部充電器10は、車両20のユーザーなどによって着脱可能に構成されている。外部充電器10から車両20に供給される電力は、充電用としてバッテリーパック23に提供されたり、また消費用として第1の車載負荷21や第2の車載負荷22に提供されたりする。
第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22は、車両20に搭載されたECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる電子機器や電装部品などの装置である。この第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22は、バッテリーパック23(又は外部充電器10)から供給される電力で動作する。本実施形態においては、第1の車載負荷21を、車両20が走行しているときだけでなく、駐車しているときにも電力の供給を必要とする負荷として説明する。
バッテリーパック23は、電源として、第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22に電力を供給するための構成である。このバッテリーパック23は、補機電池30と、第1のリレー31と、第1の検出部32と、全固体電池40と、第2のリレー41と、第2の検出部42と、電池制御部50と、を備えている。
補機電池30は、鉛蓄電池やリチウムイオン電池などの充放電可能に構成された二次電池である。この補機電池30は、外部充電器10から供給される電力を充電可能に、また第1のリレー31を介して第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22へ蓄えた電力を供給可能に、外部充電器10、第1の車載負荷21、及び第2の車載負荷22に接続される。補機電池30の各種状態は、第1の検出部32によって検出される。
第1のリレー31は、第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22と補機電池30との間に挿入され、補機電池30から第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22への電力の供給状態を制御するための構成である。この第1のリレー31には、例えばノーマリオンタイプの励磁式メカニカルリレーを用いることができる。第1のリレー31は、後述する第1のリレー制御部51の制御に基づいて、その接続状態を、接点を電気的に接続させた導通状態(クローズ状態)又は接点を電気的に遮断させた開放状態(オープン状態)のいずれかに切り替えることができる。
第1の検出部32は、第1のリレー31と補機電池30との間に設けられ、補機電池30における各種状態を検出するための構成である。補機電池30における各種状態は、電圧、電流、及び温度などの物理量である。この第1の検出部32は、物理量を検出する、例えば電圧センサー、電流センサー、及び温度センサーなどを含んで構成される。第1の検出部32によって検出された補機電池30の状態を示す物理量は、電池制御部50に出力される。
全固体電池40は、充放電可能に構成された二次電池である。この全固体電池40は、外部充電器10から供給される電力を充電可能に、また第2のリレー41を介して少なくとも第1の車載負荷21へ蓄えた電力を供給可能に、外部充電器10、第1の車載負荷21、及び第2の車載負荷22に接続される。本実施形態の全固体電池40は、第1のリレー31の故障診断を実施している間、第1の車載負荷21に暗電流を供給できるだけの容量(例えば0.1mAh)を有している。また、全固体電池40の電圧(例えば3.8V)は、補機電池30の電圧(例えば3.5V)と異ならせることが好ましい。
第2のリレー41は、第1の車載負荷21及び第2の車載負荷22と全固体電池40との間に挿入され、全固体電池40から少なくとも第1の車載負荷21への電力の供給状態を制御するための構成である。この第2のリレー41には、例えばノーマリオフタイプの励磁式メカニカルリレーを用いることができる。第2のリレー41は、後述する第2のリレー制御部52の制御に基づいて、その接続状態を、接点を電気的に接続させた導通状態(クローズ状態)又は接点を電気的に遮断させた開放状態(オープン状態)のいずれかに切り替えることができる。
第2の検出部42は、第2のリレー41と少なくとも第1の車載負荷21との間に設けられ、駐車時に車両20が消費する暗電流を検出するための構成である。この駐車時に車両20が消費する暗電流は、換言すると全固体電池40から第1の車載負荷21などに流出する電流である。第2の検出部42には、第1の検出部32が構成に含む電流センサーの測定精度よりも高精度な測定が可能な電流センサーが用いられる。例えば、第1の検出部32の電流センサーが100mA以上の測定精度である場合には、100mA未満の測定精度を有する電流センサーを第2の検出部42として用いることが望ましい。第2の検出部42によって検出された駐車時に車両20が消費する暗電流は、電池制御部50に出力される。
電池制御部50は、補機電池30及び全固体電池40の状態に基づいて第1のリレー31及び第2のリレー41の接続状態を制御して、第1の検出部32の検出結果に基づく第1のリレー31の故障診断や、第2の検出部42の検出結果に基づく第1の車載負荷21の異常判定などを実施するための構成である。この電池制御部50は、第1のリレー制御部51と、第2のリレー制御部52と、電圧値取得部53と、電流値取得部54と、判定部55と、を備えている。
第1のリレー制御部51は、第1のリレー31のクローズ状態/オープン状態を制御する。例えば、励磁式メカニカルリレーである第1のリレー31に対して、第1のリレー制御部51は、励磁電流をコイルに流すことによって第1のリレー31の接点をクローズ状態にすることができる。この第1のリレー制御部51は、電池制御部50に入力される車両20のイグニッションスイッチの状態を示すIGSW信号に基づいて、第1のリレー31のクローズ状態/オープン状態を制御する。なお、車両20のイグニッションスイッチの状態は、専用線(ジカ線)を介してIGSW信号を入力する以外にも、車載ネットワーク(図示せず)を用いたCAN通信によるコマンド入力によって判断してもよい。
第2のリレー制御部52は、第2のリレー41のクローズ状態/オープン状態を制御する。例えば、励磁式メカニカルリレーである第2のリレー41に対して、第2のリレー制御部52は、励磁電流をコイルに流すことによって第2のリレー41の接点をクローズ状態にすることができる。この第2のリレー制御部52は、電池制御部50に入力される車両20のイグニッションスイッチの状態を示すIGSW信号などに基づいて、第2のリレー41のクローズ状態/オープン状態を制御する。
電圧値取得部53は、補機電池30の出力電圧の値を取得する。具体的には、電圧値取得部53は、第1の検出部32によって検出された電圧値を、第1の検出部32から取得する。
電流値取得部54は、補機電池30から流入/流出する電流の値を取得する。具体的には、電流値取得部54は、第1の検出部32によって検出された電流値を、第1の検出部32から取得する。また、電流値取得部54は、駐車時に車両20が消費する暗電流の値を取得する。具体的には、電流値取得部54は、第2の検出部42によって検出された電流値を、第2の検出部42から取得する。
判定部55は、第1のリレー制御部51による第1のリレー31の制御状態、第2のリレー制御部52による第2のリレー41の制御状態、電圧値取得部53が取得した補機電池30の電圧値、及び電流値取得部54が取得した補機電池30の電流値に基づいて、第1のリレー31における故障の有無を判定する。より具体的には、判定部55は、第1のリレー31がクローズ状態で固着しているか否かを判定する。また、判定部55は、電流値取得部54が取得した全固体電池40から流出する電流値に基づいて、第1の車載負荷21における異常の有無を判定する。より具体的には、判定部55は、車両20の駐車時に第1の車載負荷21が異常と判断できる電流を消費していないか否かを判定する。これらの判定方法については、後述する。
上述した電池制御部50は、典型的にはプロセッサ、メモリ、及び入出力インターフェイスなどを含んだECUとして構成され得る。この電池制御部50は、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが読み出して実行することによって、上述した第1のリレー制御部51、第2のリレー制御部52、電圧値取得部53、電流値取得部54、及び判定部55の各機能の全部又は一部を実現する。
なお、本実施形態のバッテリーパック23は、外部充電用の接続プラグを装備しない車両にも搭載可能である。よって、上述した外部充電器10は、車載システム1に必須の構成でなくても構わない。
[制御]
次に、図2A及び図2Bをさらに参照して、本実施形態に係る車載システム1のバッテリーパック23によって行われる制御を説明する。図2A及び図2Bは、バッテリーパック23の電池制御部50が実行するリレー故障診断等処理の手順を示すフローチャートである。この図2Aの処理と図2Bの処理とは、結合子Xで結ばれる。
図2A及び図2Bに例示するリレー故障診断等処理は、第1のリレー31の故障診断や第1の車載負荷21の異常判定などを行うための処理である。このリレー故障診断等処理は、例えば、駐車されることなどによって車両20のイグニッションスイッチがオフ状態を示すIGSW信号(IGSW-OFF)などが電池制御部50に入力されると、開始される。なお、外部充電器10は、車両20に接続されていない状態である。
(ステップS201)
電流値取得部54は、車両20のイグニッションスイッチがオフ状態になった後に第1の車載負荷21で消費される暗電流を、第1の検出部32から取得する。この暗電流は、補機電池30から流出するため(第2のリレー41は、基本的にオープン状態である)、第1の検出部32によって検出可能である。第1の検出部32から暗電流が取得されると、ステップS202に処理が進む。
(ステップS202)
電流値取得部54は、第1の検出部32から取得した暗電流が、全固体電池40から第1の車載負荷21に供給可能な電流値まで低下したか否かを判断する。具体的には、電流値取得部54は、第1の検出部32から取得した暗電流が所定の閾値以下になったか否かを判断する。一例として、リレー故障診断の処理に1秒の時間が必要である場合、全固体電池40の容量が0.1mAhであれば1秒間に360mAの供給が可能であるため、所定の閾値として300mAを設定することができる。
第1の検出部32から取得した暗電流が、全固体電池40から第1の車載負荷21に供給可能な電流値まで低下した場合は(ステップS202、はい)、ステップS203に処理が進む。一方、第1の検出部32から取得した暗電流が、全固体電池40から第1の車載負荷21に供給可能な電流値まで低下していない場合は(ステップS202、いいえ)、ステップS201に戻って暗電流を再取得する処理を行う。
上記ステップS201及びS202の処理は、第1の車載負荷21で消費される暗電流が所定の閾値以下になるまで繰り返し実施される。なお、処理を繰り返す間隔は、任意に設定することが可能である(例えば、30秒に1回)。
(ステップS203)
第2のリレー制御部52は、第2のリレー41を、接点を導通させるクローズ状態となるように制御する。この制御により、補機電池30だけでなく全固体電池40からも第1の車載負荷21に電力供給が可能な回路状態となる。第2のリレー41がクローズ状態に制御されると、ステップS204に処理が進む。
(ステップS204)
第1のリレー制御部51は、第1のリレー31を、接点を開放させるオープン状態となるように制御する。この制御により、補機電池30が第1の車載負荷21から切り離されて、全固体電池40のみから第1の車載負荷21への電力供給が可能な回路状態となる。第1のリレー31がオープン状態に制御されると、ステップS205に処理が進む。
(ステップS205)
電圧値取得部53は、第1の検出部32から取得した補機電池30の電圧値に、所定の変化があるか否かを判断する。第1のリレー31をオープン状態にする制御にもかかわらず、第1のリレー31の接点が導通したままの場合には、全固体電池40の規定電圧値(例えば3.8V)が第1のリレー31を介して補機電池30側に回り込み、補機電池30の端子電圧の値として現れる。よって、補機電池30の規定電圧値(例えば3.5V)からの変化を見ることによって、第1のリレー31の故障診断が可能となる。この電圧値を用いた判断は、暗電流の電流量が第1の検出部32の構成に含まれる電流センサーの検出限界よりも少ない場合など、検出精度が低くなる場合に効果的である。
補機電池30の電圧値に所定の変化がある場合は(ステップS205、あり)、ステップS208に処理が進む。一方、補機電池30の電圧値に所定の変化がない場合は(ステップS205、なし)、ステップS206に処理が進む。
(ステップS206)
電流値取得部54は、第1の検出部32から取得した補機電池30の電流値が、0mAであるか否かを判断する。第1のリレー31をオープン状態にする制御にもかかわらず、第1のリレー31の接点が導通したままの場合には、補機電池30から第1の車載負荷21へ向けて暗電流が流れる。よって、補機電池30から流出する電流の有無を見ることによって、第1のリレー31の故障診断が可能となる。この判断は、補機電池30の規定電圧値と全固体電池40の規定電圧値とが同じである場合など、検出精度が低くなる場合に効果的である。
補機電池30の電流値が0mAである場合は(ステップS206、はい)、ステップS207に処理が進む。一方、補機電池30の電流値が0mAではない場合は(ステップS206、いいえ)、ステップS208に処理が進む。
(ステップS207)
判定部55は、第1のリレー制御部51の制御に従って、第1のリレー31が正常にオープン状態になっていると判定する。第1のリレー31が正常と判定されると、ステップS210に処理が進む。
(ステップS208)
判定部55は、第1のリレー制御部51の制御に従って、第1のリレー31が正常にオープン状態になっておらず、第1のリレー31の接点が導通状態で固着した故障を生じていると判定する。第1のリレー31が接点固着していると判定されると、ステップS209に処理が進む。
(ステップS209)
判定部55は、第1のリレー31が接点固着していることをダイアグ履歴として記憶部(図示せず)に記憶する。また、判定部55は、第1のリレー31が接点固着していることを、車両20のユーザーなどに通知手段(図示せず)を介して通知する。この通知は、例えば、次に車両20のイグニッションスイッチがオン(IGSW-ON)された後に実行される。第1のリレー31の接点固着がダイアグ記憶及びユーザー通知されると、ステップS210に処理が進む。
(ステップS210)
電流値取得部54は、第1の車載負荷21で消費される暗電流を、第2の検出部42から取得する。この暗電流は、第1のリレー31がオープン状態であり全固体電池40から流出するため、第2の検出部42によって高精度に検出が可能である。第2の検出部42から高精度な暗電流が取得されると、ステップS211に処理が進む。
(ステップS211)
判定部55は、電流値取得部54が第2の検出部42から取得した高精度な暗電流に、所定の変化があるか否かを判定する。例えば、所定の変化の有無は、正常時の暗電流の値(22mA程度)に基づく所定の閾値を、この取得した高精度な暗電流が超えるか否かで判定することができる。
電流値取得部54が第2の検出部42から取得した高精度な暗電流に所定の変化がある場合は(ステップS211、あり)、ステップS212に処理が進む。一方、電流値取得部54が第2の検出部42から取得した高精度な暗電流に所定の変化がない場合は(ステップS211、なし)、ステップS214に処理が進む。
(ステップS212)
判定部55は、第2の検出部42から取得した高精度な暗電流が通常時よりも多いため、第1の車載負荷21に異常が生じていると判定する。この判定を行うことによって、第1の検出部32の構成に含まれる電流センサーだけでは検出できなかった異常を、検出することが可能となる。また、暗電流の電流量が第1の検出部32の構成に含まれる電流センサーの検出限界よりも少ない場合に、誤判定してしまうことを抑制することができる。第1の車載負荷21が異常であると判定されると、ステップS213に処理が進む。
(ステップS213)
判定部55は、第1の車載負荷21に異常が生じていることをダイアグ履歴として記憶部(図示せず)に記憶する。また、判定部55は、第1の車載負荷21に異常が生じていることを、車両20のユーザーなどに通知手段(図示せず)を介して通知する。この通知は、例えば、次に車両20のイグニッションスイッチがオン(IGSW-ON)された後に実行される。第1の車載負荷21の異常がダイアグ記憶及びユーザー通知されると、ステップS215に処理が進む。
(ステップS214)
電流値取得部54は、第2の検出部42から取得した高精度な暗電流に基づいて、全固体電池40の状態を検知する。この高精度な暗電流に基づいて全固体電池40の状態を検知することによって、全固体電池40の容量に余裕を持たせて設計するなど、設計マージンを減少させた効率的な全固体電池40の設定が可能となる。全固体電池40の状態が検知されると、ステップS215に処理が進む。
(ステップS215)
第1のリレー制御部51は、第1のリレー31を、接点を導通させるクローズ状態となるように制御する。この制御により、補機電池30から第1の車載負荷21に電力供給がされる回路状態となる。第1のリレー31がクローズ状態に制御されると、ステップS216に処理が進む。
(ステップS216)
第2のリレー制御部52は、第2のリレー41を、接点を開放させるオープン状態となるように制御する。この制御により、全固体電池40が第1の車載負荷21から切り離された元の回路状態となる。第2のリレー41がオープン状態に制御されると、本リレー故障診断等処理が終了する。
<作用・効果>
以上のように、本開示の一実施形態に係る車載システム1では、全固体電池40から第2のリレー41を介して第1の車載負荷21に暗電流を供給している間に、補機電池30に用いられた第1のリレー31の故障診断処理を実施する。これにより、第1の車載負荷21への暗電流供給を停止することなく、第1のリレー31に故障が生じているか否かを診断することが可能となる。
また、本開示の一実施形態に係る車載システム1では、全固体電池40から第2のリレー41を介して第1の車載負荷21に暗電流を供給している間に、その暗電流を低電流測定用の電流センサーを用いて高精度に測定する。これにより、第1の車載負荷21に異常が生じているか否かを判定することが可能となる。
さらに、本開示の一実施形態に係る車載システム1では、低電流測定用の電流センサーを用いて高精度に測定した暗電流値に基づいて、全固体電池40の状態も高精度で検知することが可能となる。
以上、本開示技術の一実施形態を説明したが、本開示は、車載システムだけでなく、プロセッサとメモリを備えた車載システムが実行する方法、その方法のプログラム、そのプログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な非一時的な記録媒体、あるいは車載システムを搭載した車両などとして捉えることが可能である。
本開示の車載システムは、暗電流を供給する電池に用いられたリレーの故障診断を実施したい場合に利用可能である。
1 車載システム
10 外部充電器
20 車両
21 第1の車載負荷
22 第2の車載負荷
23 バッテリーパック
30 補機電池
31 第1のリレー
32 第1の検出部
40 全固体電池
41 第2のリレー
42 第2の検出部
50 電池制御部
51 第1のリレー制御部
52 第2のリレー制御部
53 電圧値取得部
54 電流値取得部
55 判定部

Claims (3)

  1. 車両の駐車時に電力の供給が必要な車載負荷と、
    第1のリレーを介して前記車載負荷に電力供給可能に接続される補機電池と、
    第2のリレーを介して前記車載負荷に電力供給可能に接続される全固体電池と、
    前記第1のリレー及び前記第2のリレーの動作を制御する制御部と、を含む車載システムであって、
    前記補機電池の状態を示す物理量を検出する第1の検出部と、
    駐車時に前記車両が消費する暗電流を検出する第2の検出部と、
    前記制御部によって前記第2のリレーをクローズ状態にする制御が行われた後に前記第1のリレーをオープン状態にする制御が行われたときに、前記第1の検出部で検出された前記物理量に基づいて、前記第1のリレーが前記クローズ状態で固着しているか否かを判定する判定部と、を備える、車載システム。
  2. 前記判定部は、さらに、前記第2の検出部で検出された前記暗電流の増減に基づいて、前記車両の駐車時における前記車載負荷の異常の有無を判定する、請求項1に記載の車載システム。
  3. 前記第2の検出部は、100mA未満の電流を検出する電流センサーである、請求項1に記載の車載システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118514519A (zh) * 2024-06-18 2024-08-20 南京金龙客车制造有限公司 配电盒控制装置和新能源重型卡车

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