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JP2023532725A - ピリミジニル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルメタノン誘導体およびその塩の調製 - Google Patents

ピリミジニル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルメタノン誘導体およびその塩の調製 Download PDF

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JP2023532725A
JP2023532725A JP2022581418A JP2022581418A JP2023532725A JP 2023532725 A JP2023532725 A JP 2023532725A JP 2022581418 A JP2022581418 A JP 2022581418A JP 2022581418 A JP2022581418 A JP 2022581418A JP 2023532725 A JP2023532725 A JP 2023532725A
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ゲッツ,アダム・エドワード
ラッゲリ,サリー・ガット
シンガー,ロバート・アラン
Original Assignee
ファイザー・インク
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
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Abstract

((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]-オクタン-8-イル)メタノンおよびその調製のプロセスで使用される中間体を調製するための方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害するために有用な化合物である、((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]-オクタン-8-イル)メタノンを調製するための方法に関する。本発明は、前記化合物を調製するための中間体にも関する。
((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)-ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンは、化学式C1821Oおよび以下の構造式:
を有する。
((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)-ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンの先行合成は、同一出願人による米国特許第9,663,526号に記載され、その内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)-ピリミド-in-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]-オクタン-8-イル)メタノン遊離塩基の結晶形態は、酵素ヤヌスキナーゼなどのタンパク質キナーゼの阻害剤として有用であり、そのようなものとして、臓器移植、異種移植、狼瘡、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患(IBD)、乾癬、I型糖尿病および糖尿病の合併症、がん、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病、ならびに免疫抑制が望ましい他の適応症のための免疫抑制剤として、治療的に有用である。
したがって、高収率かつ優れた純度で生成物を得る、より効率的な((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)-ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンおよびそのp-トルエンスルホン酸塩を製造する方法を提供することが望ましい。
本発明は、式I:
の化合物を調製するための方法であって、
(a)(i)構造:
を有する化合物および構造:
(式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
(ii)構造:
(式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でC~Cアルキル、-S(=O)-R、-S(=O)-R、シアノ、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
(b)前記活性化エステルまたは前記塩を、構造:
を有する化合物と適切な条件下で反応させて式Iの化合物を形成するステップ
を含む、前記方法を提供する。
本発明は、あくまでも例示として与えられる以下の説明からさらに理解される。本発明は、((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]-オクタン-8-イル)メタノンおよびその新規中間体の調製のための方法を対象とする。本発明はそれほど限定されるものではないが、以下の考察および実施例を通じて、本発明の様々な側面に対する理解が得られる。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、式-C(2n+1)の直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を意味する。非限定的な例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2-メチル-プロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、およびヘキシルを含む。
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して結合したアルキル置換基を意味する。非限定的な例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、およびヘキシルオキシを含む。
本明細書で使用される「ベンジル」という用語は、フェニルメチル基を意味する。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、芳香族または部分的に不飽和の6~8員単環式または6~12員二環式炭素環を意味し、前記炭素環は、任意選択で1つまたは複数の基Rにより置換されている。例としてフェニルまたはナフタレニルが挙げられる。
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個の環炭素原子が、酸素、窒素、および硫黄から選択されるヘテロ原子で置き換えられた5~10個の環原子を含む単環式または二環式芳香族炭化水素を指す。このようなヘテロアリール基は、環炭素原子、または、原子価が許す限り、環窒素原子を介して結合されてもよい。10員ヘテロアリール基の一般的な例は、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、1,6-ナフチリジニル、1,7-ナフチリジニル、1,8-ナフチリジニル、1,5-ナフチリジニル、2,6-ナフチリジニル、2,7-ナフチリジニル、ピリド[3,2-d]ピリミジニル、ピリド[4,3-d]ピリミジニル、ピリド[3,4-d]ピリミジニル、ピリド[2,3-d]ピリミジニル、ピリド[2,3-b]ピラジニル、ピリド[3,4-b]ピラジニル、ピリミド[5,4-d]ピリミジニル、ピラジノ[2,3-b]ピラジニル、およびピリミド[4,5-d]ピリミジニルを含む。
本明細書で使用される「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、フッ化物、塩化物、臭化物、またはヨウ化物を指す。
本明細書で使用される「アミノ」という用語は、-NHを指す。
置換基が2つの基の組合せとして定義される場合(例えば、アルコキシアルキル)、当該部位は常に、名付けられた2つの基のうちの2番目(この場合、アルキル)を介して結合される。したがって、例えば、エトキシメチルは、CHCH-O-CH-に相当する。
本明細書に別段に定義されない限り、本発明に関連して使用される科学用語および技術用語は、当業者により一般に理解される意味を有する。
置換基がある群から「独立して選択される」と記載される場合、各置換基は、他のものと無関係に選択される。各置換基は、したがって、他の置換基と同一であっても異なっていてもよい。
本明細書において以下の調製3に記載の結晶性2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-(S)-カルボキシレート(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミニウム塩について得られた、粉末X線回折パターンを提供する図である。 構造:
を有する結晶性ビス[(1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン][1,1’-ビフェニル]-4,4’-ジオール錯体について得られた粉末X線回折パターンを提供する図である。
本明細書において以下の調製1に記載の結晶性(1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタンについて得られた粉末X線回折パターンを提供する図である。
本発明の第1の側面によれば、式I:
の化合物を調製するための方法であって、
(a)(i)構造:
を有する化合物および構造:
(式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
(ii)構造:
(式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC-Cヘテロアリールは、任意選択でC~Cアルキル、-S(=O)-R、-S(=O)-R、シアノ、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
(b)前記活性化エステルまたは前記塩を、式IV:
の化合物と適切な条件下で反応させて式Iの化合物を形成するステップ
を含む、前記方法が提供される。
下記に、本発明のこの第1の側面のいくつかの態様(E)を記載するが、便宜上、E1はこれと同一である。
E1.上記で定義された式Iの化合物を調製する方法。
E2.R、R、R、およびRが、水素である、E1に記載の方法。
E3.Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、E1またはE2に記載の方法。
E4.式I:
の化合物のp-トルエンスルホン酸塩を調製するための方法であって、
(a)(i)構造:
を有する化合物および構造:
(式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
(ii)構造:
(式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でシアノ、-S(=O)-R、-S(=O)-R、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
(b)前記活性化エステルまたは前記塩を、式IV:
の化合物と、適切な条件下で反応させて式I:
の化合物を形成するステップ、および
(c)前記化合物を、p-トルエンスルホン酸と適切な条件下で処理して、式IA:
のp-トルエンスルホン酸塩を得るステップ
を含む、前記方法。
E5.R、R、R、およびRが、水素である、E4に記載の方法。
E6.Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、E4またはE5のいずれか一態様に記載の方法。
E7.式II:
の塩を調製するための方法であって、
(a)構造:
を有するカルボン酸を調製するステップ、および
(b)前記カルボン酸を、構造:
を有する化合物と適切な条件下で反応させて式IIの塩を形成するステップを含む、方法。
E8.カルボン酸が、構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有するエステル化合物と処理することにより調製される、E7に記載の方法。
E9.Rが、n-プロピルまたはn-ブチルであり、Rが、メチルまたはエチルである、E8に記載の方法。
E10.反応が、n-BuNBr、n-BuNI、またはn-BuNOHを使用して行われる、E7からE9のいずれか一態様に記載の方法。
E11.カルボン酸が、
(a)構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、ベンジル、C~C12アリール、およびC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有するエステル化合物と適切な条件下で処理して構造:
を有する中間体を形成するステップ、
(b)ステップ(a)で生じた中間体を、FeClおよびAlClからなる群から選択されるルイス酸と適切な条件下で処理して構造:
を有するアルコール化合物を形成するステップ、および
(c)前記アルコール化合物を、酸化剤と適切な条件下で反応させてカルボン酸を形成するステップ
により調製される、E7に記載の方法。
E12.Rが、C11であり、Rが、メチルまたはエチルである、E7からE11のいずれか一態様に記載の方法。
E13.反応が、n-BuNBr、n-BuNI、またはn-BuNOHを使用して行われる、E7からE12のいずれか一態様に記載の方法。
E14.ルイス酸が、FeClである、E7からE13のいずれか一態様に記載の方法。
E15.酸化剤が、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムから選択される、E7からE14のいずれか一態様に記載の方法。
E16.酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムである、E7からE15のいずれか一態様に記載の方法。
E17.カルボン酸が、
(a)構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
(式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、およびC~Cヘテロアリールからなる群から選択される)を有するエステル化合物と適切な条件下で処理して構造:
を有する中間体を形成するステップ、
(b)ステップ(a)で生じた中間体を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムナトリウム(ammonium sodium carbonate)、炭酸アンモニウム、重炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、カルボン酸金属塩またはカルボン酸アンモニウム塩、一塩基および二塩基および三塩基金属リン酸塩からなる群から選択される塩基と適切な条件下で処理して構造:
を有するアルコール化合物を形成するステップ
(c)前記アルコール化合物を、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムからなる群から選択される酸化剤と適切な条件下で反応させてカルボン酸を提供するステップ
により調製される、E7に記載の方法。
E18.Rが、C11であり、Rが、メチルまたはエチルである、E17に記載の方法。
E19.反応が、n-BuNBrを使用して行われる、E17またはE18のいずれかに記載の方法。
E20.塩基が、水酸化カリウムである、E17からE19のいずれか一態様に記載の方法。
E21.酸化剤が、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムから選択される、E17からE20のいずれか一態様に記載の方法。
E22.酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムである、E17からE21のいずれか一態様に記載の方法。
E23.式III:
の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物であって、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である、化合物、またはその塩、またはその溶媒和物。
E24.Rが、ベンジルであり、塩が、二塩酸塩である、E23に記載の化合物。
E25.前記溶媒和物が、水和物である、E23またはE24のいずれか一態様に記載の化合物またはその塩。
E26.式III:
の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物を調製するための方法であって、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩であり、構造:
(式中、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、Xは、メトキシ、エトキシ、Cl、BrまたはIである)を有する化合物を、構造:
を有する化合物と適切な条件下で反応させて式IIIの化合物を形成するステップを含む、方法。
E27.式IV:
の化合物が、適切な条件下で式III:
の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物から調製され、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である、E1に記載の方法。
E28.Rが、ベンジルであり、前記適切な条件が、水素化剤または還元剤を含む、E27に記載の方法。
E29.式IV:
の化合物が、適切な条件下で式III:
の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物から調製され、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である、E4に記載の方法。
E30.Rが、ベンジルであり、前記適切な条件が、水素化剤または還元剤を含む、E29に記載の方法。
E31.
(a)(i)構造:
を有する化合物
および構造:
(式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
(ii)構造:
(式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でシアノ、-S(=O)-R、-S(=O)-R、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
(b)前記塩を、式IV:
の化合物と適切な条件下で反応させて式I:
の化合物を形成するステップ
を含むプロセスにより調製される、式Iの化合物。
E32.R、R、R、およびRが、水素である、E31に記載の化合物またはその塩。
E33.Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、E31またはE32のいずれか一態様に記載の化合物またはその塩。
E34.式IV:
の化合物が、適切な条件下で式III:
の化合物またはその塩から調製され、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である、E31からE33のいずれか一態様に記載の化合物。
E35.Rが、ベンジルであり、前記適切な条件が、水素化剤または還元剤を含む、E31からE34のいずれか一態様に記載の化合物またはその塩。
E36.式I:
の化合物のp-トルエンスルホン酸塩であって、
(a)(i)構造:
を有する化合物および構造:
(式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
(ii)構造:
(式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でシアノ、-S(=O)-R、-S(=O)-R、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
(b)前記塩を、式IV:
の化合物と適切な条件下で反応させて式I:
の化合物を形成するステップ、および
(c)前記化合物を、p-トルエンスルホン酸と適切な条件下で処理して、式IA:
のp-トルエンスルホン酸塩を得るステップ
を含むプロセスにより調製される、p-トルエンスルホン酸塩。
E37.R、R、R、およびRが、水素である、E36に従って調製されるp-トルエンスルホン酸塩。
E38.Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、E36またはE37のいずれか一態様に従って調製されるp-トルエンスルホン酸塩。
E37.構造:
(式中、Aは、C~Cアルキルである)を有する化合物を調製する方法であって、(a)構造:
(式中、Xは、ハロである)を有する化合物を、触媒の存在下、アセトアミドと適切な条件下で反応させて式:
を有する保護された化合物を調製するステップ、および
(b)前記保護された化合物を、適切な条件下で処理して構造:
を有する化合物を形成するステップ
を含む、前記方法。
E38.Aが、メチルであり、Xが、ブロモである、E37に記載の方法。
E39.触媒が、CuIならびにrac-trans-N,N’-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミンおよびN,N-ジメチルエチレンジアミンからなる群から選択されるリガンドである、E37またはE38のいずれか一態様に記載の方法。
E40.ステップ(b)が、酸性条件で行われる、E37からE39のいずれか一態様に記載の方法。
合成方法
以下のスキームおよび書かれた説明は、式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩の調製に関する全般的な詳細を提供する。特に、化合物または塩は、後に続くスキームを参照して、記載される手順により、または実施例に記載される具体的な方法により、またはいずれかと同様のプロセスにより調製され得る。
当業者は、以下のスキームに説明される実験条件は、示される変換をもたらすための適切な条件の例示であり、式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩の調製のために用いられる正確な条件を変えることが必要または望ましい場合があることを理解するであろう。
さらに、当業者は、式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩の合成の任意の段階において、望ましくない副反応を防ぐために、1つまたは複数の感受性基を保護することが必要または望ましい場合があることを理解するであろう。特に、アミノ基またはカルボン酸基を保護することが必要または望ましい場合がある。本発明の化合物の調製に使用される保護基は、従来の方法で使用され得る。例えば、参照により本明細書に組み込まれ、このような基の除去の方法も記載しているTheodora W GreeneおよびPeter G M Wutsによる「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、(John Wiley and Sons、1999)、特に第7章(「Protection for the Amino Group」および第5章(「Protection for the Carboxyl Group」に記載されるものを参照されたい。
したがって、式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩は、下記に表される一般方法に記載される手順、またはその日常的改変により調製され得る。本発明はまた、式Iの誘導体を調製するためのこれらのプロセスの任意の1つまたは複数を、そこで用いられる任意の新規の中間体に加えて、包含する。当業者は、以下の反応は、熱的に、またはマイクロ波照射下で加熱されてもよいことを理解するであろう。本発明の所望の化合物を提供するために、スキームに記載されたものとは異なる順序で変換を行うこと、または1つまたは複数の変換を改変することが必要または望ましい場合があることが、さらに理解されるであろう。
当業者は、本発明のいくつかの化合物がキラルであり、したがって、鏡像異性体のラセミまたはスケールミック(scalemic)混合物として調製され得ることも認識するであろう。鏡像異性体の分離には、いくつかの方法があり、当業者には周知である。鏡像異性体を日常的に分離する好ましい方法は、キラル固定相を用いた超臨界流体クロマトグラフィーである。
式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩は、スキームAにより例示されるように、化合物A-1、A-2、およびC-3から調製され得る。式A-1、A-2、およびC-3の化合物は、市販されているまたは文献もしくは本明細書に記載される調製法に従って、当業者により合成され得る。これらの目的のために、PGは、保護基であり、当業者に公知のように、例えば、tert-ブトキシカルボニルであってもよい。式A-3の化合物は、ステップ(i)のプロセス、有機塩基の存在下での芳香族求核置換反応に従って、式A-1およびA-2の化合物から調製され得る。好ましい条件は、0℃から室温までのメタノール中トリエチルアミンを含む。この反応(i)は、メタノール、2-MeTHF、DMSO、THF、またはそれらの組合せを含む様々な溶媒中で行われ得る。反応で使用される有機塩基は、第3級アミン、DBN、グアニジン、アミジン、NMI、炭酸カリウム、リン酸カリウム、水酸化リチウム、リチウムメトキシド、および炭酸リチウムのような塩基を含む。
式A-5の化合物は、式A-3の化合物から、プロセスのステップ(ii)および(iii)、ブッフバルト・ハートウィッグクロスカップリング条件下または酸および高温を介した式C-3の化合物との求核置換反応に続いて、無機酸または有機酸のいずれかを介した脱保護反応に従って調製され得る。典型的なブッフバルト・ハートウィッグ条件は、熱的に、またはマイクロ波照射下の高温の適切な有機溶媒中の無機塩基とともに、適切なパラジウム触媒と適切なキレートホスフィン配位子を含む。好ましい条件は、a)酢酸パラジウム(II)および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルまたはキサントホスとナトリウムtert-ブトキシド、b)マイクロ波照射下の120~140℃のDMA中のリン酸カリウムまたは炭酸セシウム、またはc)炭酸セシウムを塩基とし、DMAまたはジオキサンを40℃の溶媒とするBrettPhos Pd G3を含む。典型的な酸性条件は、熱的に、またはマイクロ波照射下の高温の適切なアルコール溶媒中の適切な無機酸を含む。好ましい条件は、マイクロ波照射下の140℃のイソプロパノール中の濃塩酸を含む。あるいは、脱保護は、ステップ(ii)のプロセスの間にin situで起こる。式A-6の化合物は、式A-5の化合物から、プロセスのステップ(iv)、式BC(O)Xの化合物とのアミド結合形成反応に従って調製することができ、ここで、Xは、クロロ、ヒドロキシ、適切な脱離基または無水物(例えば、(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸)であってもよい。式BC(O)Xの化合物が酸塩化物(例えば、実施例2)である場合、好ましい条件は、室温のジクロロメタン中のトリエチルアミンを含む。式BC(O)Xの化合物がカルボン酸である場合(例えば、実施例1)、適切な有機塩基および適切なカップリング剤を使用したカルボン酸の活性化が用いられる。好ましい条件は、室温のジクロロメタンまたはDMF中のDIPEAまたはトリエチルアミンとHATUを含む。この変換には、酸塩化物、CDI/HOPO、T3P、EDCl、およびDPPClを含む多くの他のアミド結合形成試薬が有効である。トリフルオロエタノールは、良い代替溶媒である。
あるいは、式Iの化合物またはそのp-トルエンスルホン酸塩は、スキームBにより例示されるように、化合物A-3およびC-3から調製され得る。式A-3の化合物は、スキームAに記載されるように調製される。式C-3の化合物は、市販されているまたは文献もしくは本明細書に記載される調製法に従って、当業者により合成され得る。式B-1の化合物は、式A-3の化合物から、プロセスのステップ(i)適切な有機溶媒中での無機酸または有機酸のいずれかを介した脱保護反応に従って調製され得る。好ましい条件は、ジオキサンまたはDCM中の塩酸またはTFAを含む。この反応は、トリフルオロエタノール中で行われ得る。酢酸、リン酸、クエン酸、L-酒石酸、メタンスルホン酸、および硫酸などの他の酸もまた使用できる。
式B-2の化合物は、スキームAに記載されるように、式B-1およびBC(O)Xの化合物から、プロセスのステップ(ii)、アミド結合形成反応に従って調製することができる。式A-6の化合物は、スキームAに記載されるように、式B-2の化合物から、プロセスのステップ(iii)、ブッフバルト・ハートウィッグクロスカップリング条件下または酸および高温を介した式C-3の化合物との求核置換反応に従って調製することができる。
スキームAおよびスキームBで用いられる式C-3の化合物は、スキームCに例示されるように、式C-1の化合物から調製され得る。式C-1の化合物は、市販されているまたは文献もしくは本明細書に記載される調製法に従って、当業者により合成され得る。式C-2の化合物は、式C-1の化合物から、プロセスのステップ(i)無機塩基もしくは有機塩基およびDMFなどの溶媒の存在下での、式AX(式中、XはCl、BrまたはIである)の適切に置換されたハロゲン化アルキルとのアルキル化反応、または無機塩基もしくは有機塩基の存在下でのエポキシドへの付加反応に従って調製され得る。式C-3の化合物は、式C-2の化合物から、プロセスのステップ(ii)パラジウムまたはニッケルなどの金属触媒、1~50気圧の圧力の水素ガス、およびメタノールなどのプロトン性溶媒の存在下で一般に実施される還元に従って調製され得る。
調製および実施例
以下の非限定的な調製および実施例は、本発明の化合物および塩の調製を例示するものである。下記に提示される実施例および調製、ならびに前述のスキームにおいて、以下の略語、定義および分析手順が参照され得る。当技術分野で一般的な他の略語も使用され得る。本発明の化合物は、ChemDraw Professional(商標)version 18.0(Perkin Elmer)を使用して命名するか、またはIUPAC命名法に一致すると思われる名称を付与した。
H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、すべての場合において提案された構造と一致した。特徴的な化学シフト(δ)は、テトラメチルシランから低磁場に百万分率で示され、主要ピークの呼称には従来の略語、例えば、s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、ブロードを使用する。以下の略語が、一般的なNMR溶媒に使用されている:CDCN、ジュウテロアセトニトリル;CDCl、ジュウテロクロロホルム;DMSO-d、ジュウテロジメチルスルホキシド;およびCDOD、ジュウテロメタノール。適切な場合には、互変異性体がNMRデータ内に記録される場合があり、いくつかの交換可能なプロトンが見えない場合がある。NMRスペクトルのいくつかの共鳴は、単離物が2つの配座異性体の混合物であるため、複雑な多重項として現れる。
電子衝撃イオン化(EI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、または大気圧化学イオン化(APCI)を使用して、質量スペクトルを記録した。観測されたイオンは、MS m/zとして報告され、化合物の陽イオン[M]、化合物にプロトンを加えたもの[MH]、または化合物にナトリウムイオンを加えたもの[MNa]である可能性がある。いくつかの場合では、[MH-(失われたフラグメント)]として報告されるフラグメントイオンしか観測されないことがある。関連する場合、報告されるイオンは、塩素(35Clおよび/または37Cl)、臭素(79Brおよび/または81Br)、およびスズ(120Sn)の同位体に割り当てられる。
TLC、クロマトグラフィー、またはHPLCが化合物の精製に使用されている場合、当業者は、所望の化合物を精製するために、任意の適切な溶媒または溶媒の組合せを選択することができる。クロマトグラフ分離(HPLCを除く)は、特に断りのない限り、シリカゲル吸着剤を使用して行った。
すべての反応は、特に断りのない限り、窒素またはアルゴンガス雰囲気下で連続的撹拌を使用して行われた。いくつかの場合では、反応開始前に、窒素またはアルゴンガスで反応をパージした。この場合、窒素またはアルゴンガスを、混合物の液相におおよその規定時間バブリングした。使用した溶媒は、市販の無水グレードであった。すべての出発物質は、市販の製品であった。いくつかの場合では、明確にするために、Chemical Abstracts Service(登録商標)(CAS)識別番号が提供される。本明細書で使用される「濃縮」という言葉は、一般に、減圧下で溶媒を蒸発させることを指し、典型的にはロータリーエバポレーターを使用して成し遂げられることが、当業者には明らかであろう。
以下の略語が、本明細書で使用される:
ACN:アセトニトリル;
BrettPhos Pd G3:[(2-ジ-シクロヘキシルホスフィノ-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート;
CDI: 1,1’-カルボニルジイミダゾール;
CsCO:炭酸セシウム;
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;
ESI:エレクトロスプレーイオン化;
EtOAc:酢酸エチル;
g:グラム;
HPLC:高速液体クロマトグラフィー;
HRMS:高分解能質量スペクトル;
KOH:水酸化カリウム;
MeOH:メタノール;
MIBK:メチルイソブチルケトン;
mg:ミリグラム;
mL:ミリリットル;
mmol:ミリモル;
Mpa:メガパスカル;
MTBE:メチルtert-ブチルエーテル;
Pd/C:パラジウム炭素;
THF:テトラヒドロフラン
T3P:2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド。
調製1:4-((1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン
(a) (1R,5S)-8-ベンジル-3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン
(1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(5.0g、18mmol)をメタノール(50mL)および2-メチルテトラヒドロフラン(25mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却する。2,4-ジクロロピリミジン(2.99g、20mmol)を加える。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.8mL、62mmol)を加える。反応は、完了するまで撹拌する。溶液を室温に温める。水(50mL)を加え、反応を55℃に加熱する。反応には、種晶を入れてもよい。反応を冷却し、生成物をろ過により単離して真空下で乾燥させる。(1R,5S)-8-ベンジル-3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(5.3g)を、結晶性白色固体として単離する。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.06 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 7.59 - 6.97 (m, 5H), 6.72 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 4.15 (s, 1H), 3.56 (s, 3H), 3.26 (s, 2H), 3.07 (s, 2H), 1.99 (dd, J = 8.8, 4.2 Hz, 2H), 1.49 (t, J = 7.2 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 164.2, 159.8, 157.5, 139.8, 128.9, 128.6, 127.3, 102.7, 57.9, 56.0, 25.6.mp:117.6℃。代替手順:(1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]二塩酸塩(5g、18.17mmol)およびメタノール(25mL)を、50mLの反応器に投入する。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(9.8mL、56mmol、3.1当量)をスラリーに加えた。2-メチルテトラヒドロフラン(25mL)およびメタノール(5mL)中の2,4-ジクロロピリミジン(2.6g、17mmol、0.96当量)の溶液を、30分かけて加えた。反応は、完了するまで撹拌し、直接ステップ2の手順を行う。
(b)4-((1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン
(1R,5S)-8-ベンジル-3-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン(24g、76.2mmol)を、メタノール(175ml)および2-メチルテトラヒドロフラン(110mL)に溶解し、水(12mL)を加える。1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン塩酸塩(12.2g、91.5mmol、1.2当量)を投入する。反応が完了するまで溶液を60℃に加熱する。反応を45℃に冷却し、水(190mL)を加える。水酸化カリウム水溶液45wt%(16mL)を加える。反応には、種晶を入れてもよい。スラリーを15℃に冷却する。生成物をろ過により単離する。4-((1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(85%収率)を、白色結晶性固体として単離する。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.80 (s, 1H), 7.88 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.42 (t, J = 4.0Hz, 3H), 7.38 - 7.30 (m, 2H), 7.26 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.03 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.76 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 3.57 (s, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.03 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 1.99 (dd, J = 7.6, 3.7 Hz, 2H), 1.55 (t, J = 6.9 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 163.9, 159.4, 156.7, 139.9, 130.0, 128.9, 128.6, 127.2, 124.3, 120.2, 94.1, 58.2, 56.2, 50.5, 39.0, 25.7.mp:153.6℃。代替手順:ステップ1からの溶液に、メタノール(15mL)および水(2.5mL)を加える。1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン塩酸塩(2.8g、1.2当量、21mmol)を加え、反応完了まで反応を65℃に加熱する。反応を45℃に冷却する。1Mの水酸化カリウム水溶液(46mL、46mmol)を加える。溶液には、種晶を入れてもよい。スラリーを15℃に冷却する。生成物をろ過により単離する。固体を真空オーブンで乾燥させ、4-((1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(5.2g、14mmol、82%収率)を得た。
調製2.4-((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン
4-((1R,5S)-8-ベンジル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(10g、23.9mmol)を水(25mL)および濃塩酸(3.53mL、43.02mmol、1.8当量)と合わせる。イソプロパノール(11mL)およびpHを、1MのHCl水溶液(4.78mL、4.78mmol、0.2当量)を使用してpH4に調整する。水酸化パラジウム(10%)炭素(0.3g)を加え、混合物を40℃に加熱する。水素ガスを加圧しながら加え、反応完了まで混合物を撹拌する。混合物を25にし、触媒をろ過する。水(47mL)およびイソプロパノール(10mL)を加え冷却する。水中の水酸化カリウム溶液(2.5M、21mL、2.2当量)を加える。その後、混合物をろ過により単離し、水で洗浄する。4-((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミンを、結晶性白色固体として単離する。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.77 (s, 1H), 7.86 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 6.01 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.52 - 3.46 (m, 2H), 2.93 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 1.66 (dd, J = 8.2, 4.3 Hz, 2H), 1.54 (t, J = 6.5 Hz, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 164.0, 159.3, 156.6, 130.0, 124.3, 120.3, 94.1, 53.5, 51.3, 39.0, 28.9.mp:243.2℃。
調製3.(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸2,2’,2’’-ニトリロトリス(エタン-1-オール)塩
100mLの反応器にACN(50.0mL)およびトリエタノールアミン(12.2g、1.0当量)を加えた。この溶液を45℃に加熱し、米国特許第9,663,526号の調製68に記載されるように調製した(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸(10.1g、1.0当量)の予め混合したMTBE中の溶液(50.0mL、約20%w/w)を、100分かけて滴下添加した。添加後、反応を45℃で30分間保持し、それから0.25℃/分の速度で20℃に冷却した。混合物を30分間粒状にした後、ろ過し、MTBE(40.0mL)で洗浄し、真空下50℃で乾燥させた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.85 (s, 4H), 3.61 (t, J = 5.7 Hz, 6H), 2.97 (t, J = 5.7 Hz, 6H), 2.38 (ddd, J = 15.4, 10.8, 7.9 Hz, 1H), 1.84 - 1.62 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 169.0, 115.9, 113.1 (dd, J = 285.9, 281.2 Hz), 113.1, 110.3, 57.4, 56.5, 27.7, 27.6 (dd, J = 12.0, 9.2 Hz), 27.6, 27.5, 16.2, 16.1 (t, J = 9.8 Hz), 16.0.mp:82.4℃。
調製4.2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-(S)-カルボキシレート(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミニウム塩
250mLの容器にMTBE(134mL)、(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸 2,2’,2’’-ニトリロトリス(エタン-1-オール)塩(20.0g、1.0当量)、および予め混合した水(86.0mL)中の硫酸(4.3mL、1.1当量)溶液を加えた。すべての固体が溶解するまで混合物を撹拌した後、層を落ち着かせた。層を分離し、底部(水性)層をMTBE(58mL)で逆抽出した。合わせた有機層を共沸蒸留により乾燥させ、MTBE中の(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸の最終濃度を約15%(w/w)とした。この溶液にキラルアミン(R)-(+)-N-ベンジル-α-メチルベンジルアミン(13.0g、0.85当量)を約1時間かけて滴下添加した。約25%のアミンを添加した後、反応に、先に精製した(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート(50mg、0.002当量)を種晶添加した。アミンを添加した後、スラリーを粒状にさせて、それからろ過し、予め10℃に冷却しておいたMTBE(12.0mL)で洗浄し、固体を真空下50℃で乾燥させた。粗固体(10.57g)を同じ容器に戻し、MeCN(35.0mL)を加えた。スラリーを80℃に加熱し、固体を完全に溶解させた、溶液を0.2℃/分の速度で22℃まで冷却し、粒状にさせた。生成物をろ過により収集し、MeCN(13.0mL)で洗浄した後、真空下50℃で乾燥させた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.25 (s, 2H), 7.46 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.43 - 7.24 (m, 9H), 4.00 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.65 (s, 1H), 2.50 - 2.39 (m, 1H), 1.90 - 1.66 (m, 2H), 1.43 (d, J = 6.7 Hz, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 168.5, 142.4, 137.1, 129.3, 129.0, 128.7, 128.0, 127.9, 127.6, 116.0, 113.2, 113.1 (dd, J = 286.1, 281.3 Hz), 110.3, 57.2, 49.8, 27.6, 27.5, 27.5 (dd, J = 12.0, 9.3 Hz), 27.4, 22.5, 16.2, 16.1 (t, J = 9.8 Hz), 16.07.mp:138.6℃。
調製5
代替手順:(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート
予め140℃で加熱したアニソール(2.0kg)の溶液に、アクリル酸ブチル(200g)、ブロムジフルオロ酢酸エチル(1426g)、およびテトラブチルアンモニウムブロミド(9.8g)を含む溶液を徐々に加えた。混合物を撹拌し、冷却し、所望の生成物を蒸留により精製して、ブチル2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレートをアニソール中の溶液として得た。この溶液をNaOH水溶液に加え、二相の混合物を40℃に加熱した。混合物を冷却し、Celite(商標)を通してろ過して層を分離した。水層をMTBEで洗浄し、pH1~2に酸性化し、MTBEで2回洗浄した。合わせた有機相を蒸留してMeCNに溶媒交換し、2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸をMeCN中の溶液として得た。この溶液にキラルアミン(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミンを加え、混合物を40°に加熱し、MTBEを加え、混合物を10℃に冷却すると、所望の2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-(S)-カルボキシレート(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミニウム塩の結晶化が起こった。固体をろ過により単離し、MeCNから再結晶して、所望の酸鏡像異性体を0.5%以下含む物質を得た。
調製6
代替手順:(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート((R)-N-Benzyl-1-phenylethan-1-amine (S)-2,2-difluorocycloprop-ane-1-carboxylate)
予め130℃で加熱したジフェニルエーテル(1497g)中の26.5%m/mビフェニルの共晶混合物に、ジフェニルエーテル(748g)中のビフェニルの共晶混合物中のテトラブチルアンモニウムブロミド(6.8g)、アクリル酸ブチル(1615g)、エチルブロモジフルオロアセテート(853g)の溶液を加え、混合物を130~135℃で維持した。追加のテトラブチルアンモニウムブロミド(6.8g)を加える。反応を冷却し、1,2-ジクロロベンゼン(1976g)を加え、混合物を蒸留して所望のブチル2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレートを1,2-ジクロロベンゼン中の溶液として得た。この溶液にテトラブチルアンモニウムブロミド(5mol%)およびNaOH水溶液(15%m/m4当量)を加え、二相の混合物を室温で撹拌する。追加のテトラブチルアンモニウムブロミドを加える(1.25mol%)。相を分離し、水相をMTBEで洗浄し、HCl水溶液でpH1に酸性化し、MTBEで2回抽出する。合わせた有機相をMeCNに溶媒交換し、2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸の15%m/m溶液を得る。溶液を40℃に加熱し、(R)-(+)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(1.1当量)を加える。その後、反応をさらに80℃まで加熱し、反応混合物に種晶を入れて表題塩の結晶化を促進し、冷却する。固体をろ過により単離し、MeCNで洗浄し、MeCNを使用して再結晶して、望ましくない酸鏡像異性体を0.5%以下含む所望の物質を得る。
調製7
代替手順:(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート((R)-N-Benzyl-1-phenylethan-1-amine (S)-2,2-difluorocycloprop-ane-1-carboxylate)
130℃でアニソール(400L)中のヘキサン酸アリル(225L、1.28mol)の溶液にエチルブロモジフルオロアセテート(328L、2.56mol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(2.06L、0.006mol)を徐々に加える。ヘキサン酸アリルの完全な変換が観察されるまで、追加分としてEBDFA(82.1L,0.64mol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(2.00L、0.006mol)を加える。混合物を冷却し、THF(1600L)を加え、THFを系から蒸留して揮発性の副生成物を除去し、ヘキサン酸(2,2-ジフルオロシクロプロピル)メチルをアニソール中の溶液として得る。この溶液にKOH水溶液(HO 470L中の48wt%KOH 301L)を加え、混合物を60℃に加熱する。0.5wt%KHPO(100L)を加え、層を分離する。水層を塩化メチレンで2回洗浄する(各600mL)。合わせた有機層に、TEMPO(9.94g、0.064mol)、臭化カリウム(75.7g、0.636mol)、重炭酸ナトリウム(506.7g、6.03mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(20.51L、0.064mol)、および水(397.6L)を加え、二相の混合物を形成する。反応混合物を10℃に冷却し、14.8wt%NaOCl(1777.5L、4.07mol)を加える。チオ硫酸ナトリウム(100.6g、0.636mol)を加え、固体をろ過により除去し、ケーキを塩化メチレン(179L)ですすぐ。層を分離し、有機層をNaOH水溶液(HO 795L中の30%NaOH 4.51L)で洗浄する。水層のpHをHClでpH2に調整し、塩化メチレンで2回抽出する(各596L)。水層をメチルtert-ブチルエーテルで2回洗浄する(各600L)。溶媒を交換し、アセトニトリル中の2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸溶液を得る。この溶液にキラルアミン(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミンを加え、反応を40℃で撹拌した後、20℃に冷却して表題塩を結晶化させる。固体をろ過により収集し、MeCNで2回洗浄した後、MeCN中で再結晶して、0.5%望ましくない酸鏡像異性体を以下含む表題塩を得る。
実施例1
((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンp-トシレート
(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミン(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート(65.7g、197mmol)を、メチルt-ブチルエーテル(441mL)中25℃でスラリー化し、硫酸水溶液(22g、217mmol、1.375当量)で処理する。相を分離し、水相をメチルt-ブチルエーテル(189mL)で洗浄し、有機相を合わせる。合わせた有機相を濃縮し、テトラヒドロフラン(THF)(550mL)を加え、溶液を濃縮する。テトラヒドロフラン(550mL)の2回目の追加および濃縮を実施する。
THF中の(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレートの溶液(およそ430mL)を0℃に冷却し、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)(36.9g、205mmol、1.3当量)。その後、水(22.5g)を加える。2-ヒドロキシピリジンn-オキシド(HOPO)(0.9g、7.9mmol、0.05当量)および4-((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(45g、158mmol)を、0℃で反応が完了するまで加える。その後、混合物を55℃に温める。反応に、THF(99mL)中のp-トルエンスルホン酸一水和物(52.8g、278mmol、1.75当量)の溶液を加える。溶液に表題化合物塩を種晶添加する。2回目分のTHF(148mL)中のp-トルエンスルホン酸一水和物(79.2g、416mmol、2.25当量)を、4時間かけて加える。その後、スラリーを10℃に冷却する。固体の表題化合物塩をろ過により回収し、予め混合した95:5 v/v THF/水の溶液(5体積)で2回洗浄した後、真空下50+/-5℃で乾燥させる。表題化合物塩を白色結晶性固体として単離する(79.8g、90%)。
実施例2
代替手順:((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンp-トシレート
2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-(S)-カルボキシレート(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミニウム塩の塩分解(salt break)によりキラル2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-(S)-カルボン酸を調製した。酸塩化物を調製し、イソキノリン-3-オールと反応させてイソキノリン-3-イル(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレートを得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.23 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.4, 6.8 Hz, 1H), 7.75 - 7.66 (m, 2H), 3.22 (ddd, J = 12.3, 10.9, 7.9 Hz, 1H), 2.35 - 2.13 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 165.8, 153.5, 152.4, 138.3, 131.8, 128.2, 127.9 (d, J = 2.6 Hz), 127.8, 126.9, 115.07, 112.2, 112.2 (dd, J = 286.3, 284.4 Hz), 111.2, 109.3, 31.7, 28.8, 25.5, 25.4 (dd, J = 12.8, 10.1 Hz), 25.3, 25.2, 17.4, 17.3 (t, J = 10.0 Hz), 17.2.
4-((1R,5S)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-アミン(1.50g、5.26mmol)をテトラヒドロフラン(21.4mL)および水(1.13mL)と合わせる。この反応に、イソキノリン-3-イル(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボキシレート(1.57g、6.30mmol)および2-ヒドロキシピリジンN-オキシド(0.029g、0.26mmol)を加える。反応が完了するまで反応を室温で撹拌する。溶液を50℃に加熱する。p-トルエンスルホン酸一水和物(2.44g、12.6mmol)をテトラヒドロフラン(7.13mL)および水(0.375mL)に溶解させた。この溶液のおよそ1.7mLを反応に加える。反応には、種晶を入れてもよい。残りの酸溶液を加える。スラリーを室温に冷却する。固体をろ過、THF/水で洗浄することにより単離する。表題化合物塩を白色結晶性固体として単離する(2.72g)。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.23 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 8.4, 6.8 Hz, 1H), 7.75 - 7.66 (m, 2H), 3.22 (ddd, J = 12.3, 10.9, 7.9 Hz, 1H), 2.35 - 2.13 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 165.8, 153.5, 152.4, 138.3, 131.8, 128.2, 127.9 (d, J = 2.6 Hz), 127.8, 126.9, 115.07, 112.2, 112.2 (dd, J = 286.3, 284.4 Hz), 111.2, 109.3, 31.7, 28.8, 25.5, 25.4 (dd, J = 12.8, 10.1 Hz), 25.3, 25.2, 17.4, 17.3 (t, J = 10.0 Hz), 17.2.mp:99.3℃。
実施例3
代替手順:((S)-2,2-ジフルオロシクロプロピル)-((1R,5S)-3-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メタノンp-トシレート
反応器に表題化合物塩(20.0g、35mmol)およびメチルイソブチルケトン(MIBK)(160mL)を投入する。水(55mL)中の炭酸ナトリウム(4.52g、42mmol、1.2当量)の溶液を加える。均一な二相の混合物が得られるまで反応を撹拌する。水層を分離し、MIBK(100mL)で逆抽出する。有機相を合わせ、水(55mL)で洗浄する。有機相を体積100mLまで濃縮する。溶液を85℃に加熱し、へプタン(67mL)を加える。溶液には、種晶を入れてもよい。溶液を25℃に冷却する。固体をろ過により単離し、MIBK中の30%へプタンで洗浄する。表題化合物塩を白色結晶性固体として単離する。
実施例4
1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン塩酸塩
(a)N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド
還流冷却器、温度プローブ、およびオーバーヘッド撹拌機を備えた100mLの容器に、4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール(7.0g)、アセトアミド(7.47g、3当量)、KCO(8.83g、1.5当量)、配位子、および2-メチル-2-ブタノール(70.0mL)を加えて、黄色がかったスラリーを得た。混合物に窒素を約20分注入し、酸素を除去した。その後、容器を排気し、窒素で再充填を計3回行った。窒素を強く流しながらCuIを加え、容器を内部温度100℃に加熱した。26時間後、反応を25℃に冷却した。反応を予め混合した水(70mL)中のクエン酸ナトリウム(31.0g、2.5当量)の溶液で希釈すると、すべての固体が溶解した。層を沈降させ、底部(水性)層を除去した。得られた有機層を予め混合した水(70mL)中のクエン酸ナトリウム(49.6g、4当量)を含む溶液で再度抽出し、層を分離した。得られた有機層(約90mL)を真空下で約40mLまで濃縮蒸留し、その間に容器内で固体が結晶化するのを確認し、それからトルエン(75mL)を加えた。この有機溶液をさらに濃縮し(約115mL~約60mLまで)、それから混合物を20℃に冷却し、ろ過し、真空下50℃で乾燥させた。N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドを淡灰色~黄褐色の固体として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.89 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 3.77 (s, 3H), 1.97 (s, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 166.9, 129.8, 122.2, 121.5, 39.0, 23.2.mp:149.0℃。
(b)N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン塩酸塩
還流冷却器、温度プローブ、およびオーバーヘッド撹拌機を上に付けた50mLの容器に、N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド(3.97g)、次いで1-BuOH(32.0mL)、水(2.0mL)、および12MのHCl(2.60mL、1.2当量)を加えた。HClの添加の間、わずかな発熱が観察された。混合物を内部温度80℃に加熱し、出発物質の完全な変換が観察されるまで保持する(通常16~24時間以内)。反応混合物を蒸留により濃縮して水を除去し、その間に所望の生成物PF-05602633-01がかすかに光る白色フレークとして結晶化するのを確認する。スラリーを20℃に冷却し、生成物をろ過により単離し、1-BuOHで洗浄し、真空下50℃で乾燥させる。
実施例5
(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸2,2’,2’’-ニトリロトリス(エタン-1-オール)塩
100mLの反応器にMeCN(50.0mL)およびトリエタノールアミン(12.2g、1.0当量)を加えた。この溶液を45℃に加熱し、予め混合したMTBE中の2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸(2,2-difluorocyclopropane-1-carboxylic)(10.1g、1.0当量)の溶液(50.0mL、約20%w/w)を100分かけて滴下添加した。約40%のMTBE溶液を添加した後、反応に、(S)-2,2-ジフルオロシクロプロパン-1-カルボン酸2,2’,2’’-ニトリロトリス(エタン-1-オール)塩(42mg、0.002当量)を種晶添加した。添加後、反応を45℃で30分間保持し、それから0.25℃/分の速度で20℃に冷却した。混合物を30分間粒状にした後、ろ過し、MTBE(40.0mL)で洗浄し、真空下50℃で乾燥させた。ジフルオロ酸はそれから、ジアステレオ異性体の結晶化により分割することができる。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 6.85 (s, 4H), 3.61 (t, J = 5.7 Hz, 6H), 2.97 (t, J = 5.7 Hz, 6H), 2.38 (ddd, J = 15.4, 10.8, 7.9 Hz, 1H), 1.84 - 1.62 (m, 2H). 13C NMR (101 MHz, DMSO) δ 169.0, 115.9, 113.1 (dd, J = 285.9, 281.2 Hz), 113.1, 110.3, 57.4, 56.5, 27.7, 27.6 (dd, J = 12.0, 9.2 Hz), 27.6, 27.5, 16.2, 16.1 (t, J = 9.8 Hz), 16.0.mp:82.4℃。

Claims (25)

  1. 式I:
    の化合物を調製するための方法であって、
    (a)(i)構造:
    を有する化合物および構造:
    (式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
    (ii)構造:
    (式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でC~Cアルキル、-S(=O)-R、-S(=O)-R、シアノ、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
    (b)前記活性化エステルまたは前記塩を、式IV:
    の化合物と適切な条件下で反応させて式Iの化合物を形成するステップ
    を含む、前記方法。
  2. 、R、R、およびRが、水素である、請求項1に記載の方法。
  3. Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、請求項1に記載の方法。
  4. 式I:
    の化合物のp-トルエンスルホン酸塩を調製するための方法であって、
    (a)(i)構造:
    を有する化合物および構造:
    (式中、R、R、R、およびRは、水素、ハロ、ヒドロキシ、C~Cアルキル、およびC~Cアルコキシからなる群からそれぞれ独立して選択される)を有する塩基から塩を調製するステップ、または
    (ii)構造:
    (式中、Rは、C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C~C12アリールおよびC~Cヘテロアリールは、任意選択でシアノ、-S(=O)-R、-S(=O)-R、ニトロ、C~Cアルコキシ、またはハロで置換されており、ここで、Rは、C~Cアルキルである)を有する活性化エステルを調製するステップ、
    (b)前記活性化エステルまたは前記塩を、式IV:
    の化合物と、適切な条件下で反応させて式I:
    の化合物を形成するステップ、および
    (c)前記化合物を、p-トルエンスルホン酸と適切な条件下で処理して、式IA:
    のp-トルエンスルホン酸塩を得るステップ
    を含む、前記方法。
  5. 、R、R、およびRが、水素である、請求項4に記載の方法。
  6. Rが、p-シアノフェニルまたはイソキノリン-3-イルである、請求項4に記載の方法。
  7. 式II:
    の塩を調製するための方法であって、
    (a)構造:
    を有するカルボン酸を調製するステップ、および
    (b)前記カルボン酸を、構造:
    を有する化合物と適切な条件下で反応させて式IIの塩を形成するステップ
    を含む、前記方法。
  8. カルボン酸が、構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有するエステル化合物と処理することにより調製される、請求項7に記載の方法。
  9. が、n-プロピルまたはn-ブチルであり、Rが、メチルまたはエチルである、請求項8に記載の方法。
  10. 反応が、n-BuNBr、n-BuNI、またはn-BuNOHを使用して行われる、請求項7に記載の方法。
  11. カルボン酸が、
    (a)構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有するエステル化合物と適切な条件下で処理して構造:
    を有する中間体を形成するステップ、
    (b)ステップ(a)で生じた中間体を、FeClおよびAlClからなる群から選択されるルイス酸と適切な条件下で処理して構造:
    を有するアルコール化合物を形成するステップ、および
    (c)前記アルコール化合物を、酸化剤と適切な条件下で反応させてカルボン酸を形成するステップ
    により調製される、請求項7に記載の方法。
  12. が、C11であり、Rが、メチルまたはエチルである、請求項11に記載の方法。
  13. 反応が、n-BuNBr、n-BuNI、またはn-BuNOHを使用して行われる、請求項11に記載の方法。
  14. ルイス酸が、FeClである、請求項11に記載の方法。
  15. 酸化剤が、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  16. 酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムである、請求項11に記載の方法。
  17. カルボン酸が、
    (a)構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、ベンジル、C~C12アリール、またはC~Cヘテロアリール)を有する化合物を、構造:
    (式中、Rは、C~Cアルキル、ベンジル、C~C12アリール、およびC~Cヘテロアリールからなる群から選択される)を有するエステル化合物と適切な条件下で処理して構造:
    を有する中間体を形成するステップ、
    (b)ステップ(a)で生じた中間体を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、カルボン酸金属塩またはカルボン酸アンモニウム塩、一塩基および二塩基および三塩基金属リン酸塩からなる群から選択される塩基と適切な条件下で処理して構造:
    を有するアルコール化合物を形成するステップ、
    (c)前記アルコール化合物を、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムからなる群から選択される酸化剤と適切な条件下で反応させてカルボン酸を提供するステップ
    により調製される、請求項7に記載の方法。
  18. が、C11であり、Rが、メチルまたはエチルである、請求項7に記載の方法。
  19. 反応が、n-BuNBrを使用して行われる、請求項7に記載の方法。
  20. 塩基が、水酸化カリウムである、請求項7に記載の方法。
  21. 酸化剤が、過ヨウ素酸塩、クロム酸塩、過酸化物、次亜塩素酸ナトリウム、および次亜塩素酸カリウムから選択される、請求項7に記載の方法。
  22. 酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウムである、請求項7に記載の方法。
  23. 式III:
    の化合物、またはその塩、またはその溶媒和物であって、ここで、Rは、任意選択で置換アリールメチレンであり、前記塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である、化合物、またはその塩、またはその溶媒和物。
  24. が、ベンジルであり、塩が、二塩酸塩である、請求項23に記載の化合物またはその塩。
  25. 前記溶媒和物が、水和物である、請求項23に記載の化合物またはその塩。
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