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JP2023519276A - ニトロキソリンプロドラッグの結晶形、それを含む医薬組成物、及びそれらの調製法及びそれらの適用 - Google Patents

ニトロキソリンプロドラッグの結晶形、それを含む医薬組成物、及びそれらの調製法及びそれらの適用 Download PDF

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JP2023519276A JP2022557933A JP2022557933A JP2023519276A JP 2023519276 A JP2023519276 A JP 2023519276A JP 2022557933 A JP2022557933 A JP 2022557933A JP 2022557933 A JP2022557933 A JP 2022557933A JP 2023519276 A JP2023519276 A JP 2023519276A
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Jiangsu Yahong Meditech Co Ltd
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Abstract

本発明は、ニトロキソリンプロドラッグの結晶形、それを含む医薬組成物、及びそれらの調製法及びそれらの適用に関する。結晶形AのX線粉末回折パターンは、5.74±0.2°、6.78±0.2°、10.86±0.2°、13.54±0.2°、16.70±0.2°及び22.65±0.2°において特性ピークを含む; 結晶形BのX線粉末回折パターンは、5.44±0.2°、10.90±0.2°、14.09±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°及び23.13±0.2°において特性ピークを含む。ニトロキソリンと比較して、本出願における結晶形A及びBは、汚れにくく、設備に関する要件が低く、産業的生産により好適である;安定特性は、産業的生産に対する品質管理及び薬物有効性における安定性に更につながる。

Description

本発明は、ニトロキソリンプロドラッグの結晶形、それを含む医薬組成物、及びそれらの調製法及びそれらの適用に関する。
ニトロキソリンは市販の抗菌薬であり、尿路感染症の処置において長く使用されてきた。最近の発見では、ニトロキソリンが血管新生を阻害すること並びにがん細胞の成長及び浸潤を阻害することにおいても非常に効果的であることが示されており、現在では抗腫瘍適用のために開発されている。
ヒト薬物動態研究では、ニトロキソリンは血液循環中に急速に吸収され得ることが示されている。しかし、薬物に対する肝臓の顕著な初回通過効果のため、その生物学的半減期は非常に短く(Jiangsu Yahong Meditech Co., Ltd.社、Chinaによって行われた単一群非盲検多施設第II相臨床試験では、その半減期が1.22~1.44時間であることが示されている)、したがって頻繁な投与が必要とされる。連続的な薬物曝露を維持するために、ニトロキソリン薬物は1日3回(TID)又は1日4回(QID)投与するように一般的に処方され、それは経済的損失につながるだけではなく、患者のコンプライアンスの助けとならないが、より深刻な結果として身体に対する薬物の持続的な損傷を高める。一方、ニトロキソリンの水溶性は非常に低いため、溶解度を改善するために即時放出製剤としてそれを調製することが必要とされることが多く、生産コストが実質的に増加する。
プロドラッグは、活性薬物の化学的修飾によって得られる化合物であり、これはin vivoで酵素の作用によって元の薬物に変換されてその有効性を発揮する。プロドラッグは薬物研究及び開発において広範囲に使用されており、適用において優れた有効性を有する多くのさまざまな薬物に関する開発が成功している。プロドラッグ戦略は、それ自体の物理的及び化学的特性に起因する活性薬剤のいくつかの欠陥を解決すること、例えば:1)薬物の悪臭を除去すること;2)薬物の血中濃度を増加させること;3)薬物の脂質溶解性又は水溶性を改善すること;4)薬物の作用時間を延長すること;5)薬物の投与経路を変更すること等ができる。
薬物の多形は無視できないものであり、薬物研究及び開発並びに薬物品質管理における重要な部分となってきている。薬物多形に対する研究は薬物化合物の生物学的活性の選択を促進し、薬物の安定性、溶解性及び他の特性を改善するのを助け、薬物調製物の開発、並びに薬物の貯蔵、薬物製品の品質の改善等に有益である。また、それは化合物のバイオアベイラビリティを改善し、臨床的有効性を高める場合がある。
WO2020/063824
Journal of Heterocyclic Chemistry、1971年、8巻、821頁
しかし、先行技術においてニトロキソリンプロドラッグ及びその結晶形に関連する報告は存在しない。
本発明によって解決される技術的課題は、ニトロキソリンプロドラッグの結晶形、それを含む医薬組成物、及びそれらの調製法及びそれらの適用を提供することである。
本発明者は、多数のニトロキソリンプロドラッグ(特に、WO2020/063824の実施例において記載されているニトロキソリンプロドラッグ化合物)を研究し、ニトロキソリンプロドラッグである((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートが、他の化合物よりも優れた水溶性、消化管安定性及び薬物動態を有することを見出した。更に、本発明者は、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの非晶形は安定性が低く、それは製剤の調製の助けにならないことを見出した。これに基づいて、更なる研究により、本発明者は本発明の結晶形及びそれらの調製法を得た。
本発明は、そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.74±0.2°、6.78±0.2°、10.86±0.2°、13.54±0.2°、16.70±0.2°及び22.65±0.2°において特性ピークを含む((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを提供する。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形AのX線粉末回折パターンは、Cu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.74±0.2°、6.78±0.2°、8.25±0.2°、10.86±0.2°、13.54±0.2°、14.92±0.2°、16.70±0.2°、17.23±0.2°、18.10±0.2°、19.56±0.2°、22.65±0.2°及び27.22±0.2°において特性ピークを含む。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形AのX線粉末回折パターンは、Cu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、図1で示されるようなものである。
いくつかの好ましい実施形態において、結晶形Aの示差走査熱量測定は101.4℃において吸熱ピークを示す。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの示差走査熱量測定は101.4℃において吸熱ピークを示す。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法であって、
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び正の溶媒を含む溶液Iと抗溶媒を混合して固体を沈殿させる工程と、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程とを含む方法を提供する。
上記調製法において、正の溶媒は、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートを溶解することができる穏和な溶媒であってもよい。正の溶媒は、好ましくは、エステル溶媒、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒及び低級ハロゲン化アルカン溶媒のうちの1つ又は複数である。
ここで、エステル溶媒は、好ましくは酢酸エチルである。
ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくは、メタノール及び/又はエタノール、更により好ましくは、メタノール又はエタノールである。
ここで、ケトン溶媒は、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはアセトン又はメチルイソブチルケトン、更により好ましくはアセトンである。
ここで、ニトリル溶媒は、好ましくは、アセトニトリルである。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、テトラヒドロフラン及び/又は1,4-ジオキサン、より好ましくはテトラヒドロフランである。
ここで、低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンである。
ここで、正の溶媒は、より好ましくはエステル溶媒であり、ここで、エステル溶媒は、好ましくはC1~C5エステル溶媒、より好ましくは酢酸エチルである。
上記調製法において、好ましくはろ過後、溶液Iが得られる。
上記調製法において、抗溶媒は、溶液I中の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶化又は沈殿を促進することができる貧溶媒であってもよい。抗溶媒は、好ましくは、エーテル溶媒、アルコール、低級アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数、より好ましくは、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数である。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル及び石油エーテルのうちの1つ又は複数、より好ましくは、石油エーテル及び/又はメチルtert-ブチルエーテル、更により好ましくは、石油エーテル又はメチルtert-ブチルエーテルである。
ここで、アルコールは、好ましくはC1~C6アルコール、より好ましくはイソプロパノールである。
ここで、低級アルカン溶媒は、好ましくは、n-ヘプタン、n-ヘキサン及びn-オクタンのうちの1つ又は複数、より好ましくはn-ヘプタンである。
ここで、抗溶媒は、より好ましくはエーテル溶媒であり、ここで、エーテル溶媒は、好ましくは石油エーテルである。
特に、上記調製法において、正の溶媒は、より好ましくはエステル溶媒であり、ここで、エステル溶媒は、好ましくはC1~C5エステル溶媒、より好ましくは酢酸エチルであり;抗溶媒は、より好ましくはエーテル溶媒であり、ここで、エーテル溶媒は、好ましくは石油エーテルである。
上記調製法において、正の溶媒の抗溶媒に対する体積比は、好ましくは1:20から2:1、より好ましくは1:10から1:2、例えば、1:5又は1:9、更により好ましくは0.3~0.5である。
上記調製法において、混合する工程は撹拌することによって達成してもよい。
上記調製法において、混合温度は室温であってもよい。
上記調製法において、固体の沈殿の温度は室温であってもよい。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための第2の方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと溶媒とを含む溶液IIを、室温から50℃で混合する工程と、遠心分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、低級ハロゲン化アルカン溶媒、ケトン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、ジメチルスルホキシド及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、ケトン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、ジメチルスルホキシド及び水のうちの1つ又は複数である方法を提供する。
ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはイソプロパノール及び/又はメタノールである。
ここで、エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピル、より好ましくは、酢酸イソプロピル及び/又は酢酸エチルのうちの1つ又は複数である。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数である。
ここで、低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンである。
ここで、低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンである。
ここで、ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数である。
ここで、芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンである。
ここで、ニトリル溶媒は、好ましくはアセトニトリルである。
いくつかの好ましい実施形態において、上述のような第2の調製法において、溶媒は、C1~C6アルコールと水との混合溶媒、エーテルと低級アルカンとの混合溶媒、ケトンと低級アルカンとの混合溶媒、ケトンとエーテルとの混合溶媒、エステルとC1~C6アルコールとの混合溶媒、芳香族炭化水素と低級アルカンとの混合溶媒、ケトンとC1~C6アルコールとの混合溶媒又はエーテルとエステルとの混合溶媒、好ましくはC1~C6アルコールと水との混合溶媒、より好ましくはイソプロパノールと水との又はメタノールと水との混合溶媒であり;
混合溶媒中の前者の後者に対する体積比は、好ましくは1:8~1:1、より好ましくは1:4~1:2である。
いくつかの好ましい実施形態において、上述のような第2の調製法において:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートのいずれの結晶形又は非晶形も、50℃の温度で溶媒中に懸濁され、撹拌され、遠心分離されて結晶形Aが得られ;
溶媒は、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは2つの溶媒の混合溶媒、より好ましくはC1~C6アルコールと水との混合溶媒、ケトンとエーテルとの混合溶媒、エステルとC1~C6アルコールとの混合溶媒、ケトンとC1~C6アルコールとの混合溶媒、エーテルとエステルとの混合溶媒、芳香族炭化水素と低級アルカンとの混合溶媒、エーテルと低級アルカンとの混合溶媒、2つのエーテルの混合溶媒又はニトリルとエーテルとの混合溶媒、更に好ましくは、イソプロパノール/水、メチルイソブチルケトン/メチルtert-ブチルエーテル、酢酸エチル/イソプロパノール、トルエン/n-ヘプタン、2-メチルテトラヒドロフラン/n-ヘプタン、ブタノン/イソプロパノール、アセトニトリル/シクロペンチルメチルエーテル、アニソール/酢酸イソプロピル又は1,4-ジオキサン/シクロペンチルメチルエーテルの混合溶媒であり;
混合溶媒中の前者の後者に対する体積比は、好ましくは1:4から1:2である。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための第3の方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと溶媒とを含む溶液IIIに、固体が沈殿するまで50℃→5℃→50℃のサイクルを1から5回のサイクル、好ましくは3回のサイクルで行う工程と、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程と;又は溶液IIIを50℃に加熱して溶解する工程と、熱時ろ過を行う工程と、ろ液を5℃から-20℃に冷却し、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
溶媒が、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは1つ又は2つである方法を提供する。
ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数である。
ここで、エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数である。
ここで、ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数である。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル及びアニソールのうちの1つ又は複数である。
ここで、低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンである。
ここで、芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンである。
いくつかの好ましい実施形態において、上述のような第3の調製法において、溶媒は、C1~C6アルコールと水との混合溶媒、C1~C6アルコールとエーテルとの混合溶媒、ケトンとエステルとの混合溶媒、芳香族炭化水素とエステルとの混合溶媒又はケトンと低級アルカンとの混合溶媒であり;C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、エタノール及び/又はイソプロパノールであり、ケトン溶媒は、好ましくは、ブタノン及び/又はメチルイソブチルケトンであり;エステル溶媒は、好ましくは酢酸イソプロピルであり;エーテル溶媒は、好ましくはシクロペンチルメチルエーテルであり;芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンであり;低級アルカン溶媒が、好ましくはn-ヘプタンであり;
混合溶媒中の前者の後者に対する体積比は、好ましくは1:20から2:1、より好ましくは1:10から1:2である。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A調製するための第4の方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート固体の任意の結晶形又は非晶形を含む開封済みの第1の容器を、溶媒を含む第2の容器中に入れる工程と、第2の容器を密閉する工程と、それを室温で静置する工程と、固体が湿ってくるか又は固体の沈殿が存在することが観察された場合、生成物を収集して結晶形Aを得る工程とを含み;ここで、溶媒はC1~C6アルコール溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ジメチルスルホキシド及び水のうちの1つ又は複数である方法を提供する。
ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはエタノール及び/又はイソプロパノールである。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン及びアニソールのうちの1つ又は複数、より好ましくはテトラヒドロフランである。
ここで、ケトン溶媒は、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはアセトンである。
ここで、エステル溶媒は、好ましくは酢酸エチルである。
ここで、芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンである。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための第5の方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び正の溶媒を含む溶液IVを含む開封済みの第1の容器を、抗溶媒を含む第2の容器中に入れる工程と、第2の容器を密閉する工程と、それを室温で静置する工程と、固体が湿ってくるか又は固体の沈殿が存在することが観察された場合、生成物を収集して結晶形Aを得る工程と含み;
ここで、正の溶媒は、好ましくはC1~C6アルコール溶媒、エーテル溶媒及びケトン溶媒のうちの1つ又は複数であり;抗溶媒は、低級アルカン溶媒、エーテル溶媒、アルコール溶媒及び水のうちの1つ又は複数である方法を提供する。
正の溶媒の場合、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはエタノールである。
正の溶媒の場合、エーテル溶媒は、好ましくは、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは1,4-ジオキサンである。
正の溶媒の場合、ケトン溶媒は、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはメチルイソブチルケトンである。
抗溶媒の場合、低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンである。
抗溶媒の場合、エーテル溶媒は、好ましくはメチルtert-ブチルエーテルである。
抗溶媒の場合、アルコール溶媒は、好ましくはイソプロパノールである。
いくつかの好ましい実施形態において、上述のような第5の調製法において、正の溶媒の抗溶媒に対する体積比は、好ましくは1:20から2:1、より好ましくは1:10から1:2、例えば1:8又は1:4である。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための第6の方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと溶媒とを含む溶液Vを室温で揮発させる工程と、沈殿した固体を収集して結晶形Aを得る工程とを含み;
溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、低級ハロゲン化アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒及び低級ハロゲン化アルカン溶媒のうちの1つ又は複数である方法を提供する。
ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはイソプロパノールである。
ここで、ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはメチルエチルケトン及び/又はメチルイソブチルケトンである。
ここで、エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数である。
ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは1,4-ジオキサンである。
ここで、低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンである。
ここで、芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンである。
ここで、ニトリル溶媒は、好ましくはアセトニトリルである。
ここで、低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンである。
本発明はまた、そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、10.90±0.2°、14.09±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°及び23.13±0.2°において特性ピークを含む、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bを提供する。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形BのX線粉末回折パターンは、Cu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、6.19±0.2°、10.90±0.2°、14.09±0.2°、14.88±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°、21.69±0.2°及び23.13±0.2°において特性ピークを含む。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形BのX線粉末回折パターンは、Cu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、6.19±0.2°、8.06±0.2°、10.90±0.2°、12.18±0.2°、14.09±0.2°、14.88±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°、21.69±0.2°、23.13±0.2°、24.42±0.2°及び26.03±0.2°において特性ピークを含む。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形BのX線粉末回折パターンは、Cu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、図6で示されるようなものである。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bの示差走査熱量測定は、101.5℃において吸熱ピークを示す。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bを調製するための方法であって:
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び正の溶媒を含む溶液Aと抗溶媒とを混合して固体を沈殿させる工程と、固体-液体分離を行って結晶形Bを得る工程と含み;
正の溶媒がエステル溶媒であり、エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数、より好ましくは酢酸エチルであり;
抗溶媒がアルカン溶媒であり、アルカン溶媒は、好ましくは、n-ヘキサン、n-ヘプタン及びn-オクタンのうちの1つ又は複数、より好ましくはn-ヘプタンである方法を提供する。
いくつかの好ましい実施形態において、正の溶媒の抗溶媒に対する体積比は1:20から2:1、好ましくは1:10から1:2である。
いくつかの好ましい実施形態において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aは正の溶媒中に溶解して溶液Aを得る。
本発明はまた、前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A又は((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B及び補助材料を含む医薬組成物を提供する。
前述の医薬組成物において、補助材料は、薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を一般的に指す。
本発明はまた、感染性疾患又はがんを処置するための医薬の調製における前述の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A又は((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B又はそれを含む医薬組成物の使用を提供する。
ここで、感染性疾患は、好ましくは、全身感染症、生殖器系感染症又は泌尿器系感染症である。
ここで、がんは、好ましくは、膀胱がん又は前立腺がんである。
本明細書において、室温は10~35℃、好ましくは15~30℃を指す。
本明細書において、アルコール溶媒は、炭化水素分子中の1個又は数個の水素をヒドロキシル基で置き換えることによって形成されるあるタイプの有機化合物、通常1~6個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルコール化合物、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、第1級ブタノール及びtert-ブタノールのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、ケトン溶媒は、カルボニル基が2つのアルキル基に結合している化合物、通常1~6個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖ケトン化合物、例えば、アセトン、ブタノン(メチルエチルケトンとしても知られる)、メチルイソプロピルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、エステル溶媒は、無機又は有機酸とアルコールとをエステル化して水を除去することによって形成される化合物、通常、1~6個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖エステル化合物、例えば、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル及び酢酸イソブチルのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、エーテル溶媒は、アルコール又はフェノールのヒドロキシル基における水素がアルキル基によって置換された生成物、通常、1~6個の炭素を有する直鎖、分岐鎖又は環状エーテル化合物、例えば、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン及びシクロペンチルメチルエーテルのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、低級アルカン溶媒は、室温で液体である炭化水素、通常、4~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルカン又はシクロアルカン化合物、例えば、n-ペンタン、n-ヘプタン、n-オクタン及びシクロヘキサンのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、低級ハロゲン化アルカン溶媒は、通常1~10個の炭素原子を有する、室温で液体であるフッ素、塩素、臭素及びヨウ素のうちの1つ又は複数を含む炭化水素化合物、好ましくは、1~6個の炭素原子を有するハロゲン置換直鎖又は分岐鎖アルカン化合物、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、ブロモエタン及びブロモブタンのうちの1つ又は複数を指す。
本明細書において、芳香族炭化水素溶媒は、室温で液体であるその分子においてベンゼン環構造を含む炭化水素、例えば、トルエン及び/又はキシレンを指す。
本明細書において、ニトリル溶媒は、分子においてシアノ基を含む化合物を指し、通常、1~6個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖ニトリル化合物、好ましくはアセトニトリルを指す。
本明細書において、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの非晶形は、一般的に、((5-ニトロキノリン)オリン(olin)-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの非晶形の粗製生成物を指し、無論、純粋な((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートであってもよい。
本明細書において、溶液Iは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と正の溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、溶液IIは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、溶液IIIは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、溶液IVは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と正の溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、溶液Vは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、溶液Aは、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形と正の溶媒とから調製された溶液であってもよい。
本明細書において、正の溶媒は、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートを溶解することができる穏和な溶媒を指す。正の溶媒は、好ましくは、エステル溶媒、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒及び低級ハロゲン化アルカン溶媒のうちの1つ又は複数である。
本明細書において、抗溶媒は、溶液中の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶化又は沈殿を促進することができる貧溶媒を指す。抗溶媒は、好ましくは、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数である。
「薬学的に許容される」は、本明細書において記載される場合、一般的に安全であり、生物学的毒性も他の不所望の毒性も有さず、獣医学的用途及びヒト医薬用途に関して許容される医薬組成物を調製するのに有用なものである。
「担体」は、本明細書において記載される場合、化合物とともに投与される希釈剤、アジュバント又は賦形剤を指す。薬学的に許容される担体は、液体、例えば、水、及び石油、動物、植物又は合成起源の油を含む油、例えば、落花生油、ダイズ油、鉱油、菜種油等であってもよい。薬学的に許容される担体はまた、生理学的生理食塩水、アラビアゴム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、シリカゲル、尿素等であってもよい。更に、助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、着色剤等も使用してもよい。
当業者であれば、本発明の医薬組成物は、特定の投与経路に従って当技術分野において周知のさまざまな製剤、例えば、経口製剤(粉末剤、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、液体医薬品、シロップ剤、エリキシル剤、散剤、分包剤、顆粒剤)、又は局所投与用製剤(クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、ゲル剤、バーム剤、プラスター剤、ペースト剤、噴霧剤、エアロゾル剤等)、又は注射用製剤(溶液剤、懸濁液、エマルション剤)に製剤化してもよいことは理解することができる。本発明による医薬組成物において、経口、非経口(静脈内又は皮下)又は経鼻投与、例えば、錠剤又は糖衣錠、舌下錠剤、ゼラチンカプセル剤、トローチ剤、坐剤、クリーム剤、軟膏剤、皮膚用ゲル剤、注射剤、飲用懸濁液等に好適なものが特に言及される場合がある。
本発明による医薬組成物は、薬学的に許容される担体、アジュバント又は希釈剤、例えば、フィラー、崩壊剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、甘味料、香味剤、保存剤、マトリックス等を含んでいてもよい。フィラーは、例えば、デンプン、アルファ化デンプン、ラクトース、マンニトール、キチン、微結晶セルロース、スクロース等であり;崩壊剤は、例えば、デンプン、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウム、架橋ポリビニルピロール、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム等であり;滑沢剤は、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、二酸化ケイ素等であり;懸濁化剤は、例えば、ポリビニルピロリドン、微結晶セルロース、スクロース、寒天、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等であり;結合剤は、例えば、デンプンスラリー、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等である。本発明の組成物は、当技術分野において既知の任意の方法によって調製することができ、その結果、患者に投与後、活性成分の急速な、持続性の又は遅延型の放出が提供される。
本発明の医薬組成物は、さまざまな経路によって個々の動物、例えば哺乳動物(ラット、マウス、家畜動物又はヒト)に投与され、全ての投与経路が検討され、例えば、投与経路は、経口、局所、直腸投与、又は静脈内、筋肉内、経皮、くも膜下腔内、硬膜外若しくは脳室内注射であってもよい。
本発明の活性成分の投与投薬量は、個体の状態及び体重、疾患の性質及び重症度、薬物の形態、投与経路、及び投与期間に従って変更してもよく、また当業者によって選択されてもよい。用量は1から1500mg/日で変更してもよく、薬物は単回用量で又は分割用量で毎日投与してもよい。
本発明の正の改善効果は、先行技術においてニトロキソリンAPIは色が暗黄色であり、汚れやすく、製造プロセスにおける産業設備に関する要件が高く、汚れを落とすのが困難であるということである。ニトロキソリンと比較して、本発明において調製される((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A又は((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bは、汚れにくく、設備に関する要件が低く、産業的生産により好適である。更に、本発明において調製される結晶形A及び結晶形Bは安定特性を有し、産業的生産に対する品質管理、及び薬物有効性における安定性に更につながる。更に、結晶形Bと比較して、結晶形Aはより安定特性を有し、産業的生産に対する品質管理及び薬物有効性における安定性に更につながる。
実施例2において調製された結晶形AのXRPDパターンである。 実施例2において調製された結晶形AのTGA/DSCスペクトルである。 実施例2において調製された結晶形AのDVSスペクトルである。 実施例2において調製された結晶形AのDVS試験前後のXRPD比較パターンである。 実施例2において調製された結晶形AのPLM写真である。 実施例11において調製された結晶形BのXRPDパターンである。 実施例11において調製された結晶形BのTGA/DSCスペクトルである。 実施例11において調製された結晶形BのPLM写真である。
本発明は、例を参照しながら以下でより詳細に記載されることになる。本発明の例は、本発明の技術的解決策を例示するために使用されるにすぎないが、本発明の本質及び範囲を限定するものではない。
以下の例において、化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)又は/及び質量分析法(MS)によって同定した。NMRシフト(δ)は10-6(ppm)の単位で与えられる。NMR判定は、Bruker 400M核磁気共鳴分光器を用いて行い、判定のための溶媒は、重水素化ジメチルスルホキシド(ジメチルスルホキシド-d6)であった。
以下の例において、液体クロマトグラフィー-質量分析計(Thermo社、Ultimate3000/MSQ)を使用してMS判定を行い;Agilent 6250液体クロマトグラフィー-質量分析計を使用してLC/MS判定を行い;200-300メッシュのYantai Huanghaiシリカゲルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー用の担体として全般的に使用した。
以下の例において、ニトロキソリン及びL-BocプロリンはAccela Chemical Reagent Co., Ltd.社から購入した。
実験用機器
1.X線粉末回折(XRPD)
機器モデル:Empyrean;
X線:Cu、kα、Kα1(Å):1.540598;Kα2(Å):1.544426;Kα2/Kα1強度比:0.50;
X線管設定:電圧:45kV、電流:40mA
スキャン様式:連続的
走査範囲(2シータ°):3~40
1工程あたりのスキャン時間(秒):17.8
スキャン工程サイズ(2TH°):0.0167
試験時間:5分30秒
2.熱重量分析(TGA)
機器モデル:TA Q5000/Discovery 5500
方法:線形加熱
温度範囲:室温~350℃
スキャン速度:10℃/分
シールドガス:窒素
試料量:1~3mg
3.示差走査熱量測定(DSC)
機器モデル:TA Q2000/Discovery 2500
方法:線形加熱
温度範囲:25℃~260℃
スキャン速度:10℃/分
シールドガス:窒素
試料量:1~3mg
4.変調示差走査熱量測定(mDSC)
試験様式:従来のmDSC
振幅(℃):1.0
モジュレート時間(秒):60
スキャン速度(℃/分):3.0
シールドガス:窒素
試料量:1~3mg
5.動的蒸気収着(DVS)
DVS曲線は、SMS(Surface Measurement Systems)社のDVS Intrinsicで得た。25℃における相対湿度を、LiCl、Mg(NO3)2及びKClの潮解点に対して補正した。
試験温度:25℃
試料量:10~20mg
シールドガス及び流量:窒素、200mL/分
dm/dt:0.002%/分;
最小dm/dt平衡時間:10分
最大平衡時間:180分
RH範囲:0%RH~95%RH~0%RH
RH勾配:10%
6.偏光顕微鏡(PLM)
獲得は、室温でAxio Scope A1顕微鏡によって行った。
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの調製
Figure 2023519276000002
工程1:5-ニトロ-8-クロロメトキシキノリンの調製
重炭酸ナトリウム水溶液(60mL、3.5mol/L)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.78g、5.24mmol)を、ジクロロメタン(100mL)中のニトロキソリン(10.00g、52.59mmol)溶液に室温で添加した。反応系を室温で20分間撹拌した。クロロスルホン酸クロロメチル(10.42g、63.15mmol)を反応系に滴加し、次いで室温で16時間撹拌した。反応溶液をろ過し、有機相を分離し、飽和炭酸カリウム溶液及び飽和食塩水で連続で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン)で精製して、5-ニトロ-8-クロロメトキシキノリン(2.5g、収率20%)を得た。
工程2:1-(tert-ブチル)2-(((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル)(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレートの調製
8-クロロメトキシ-5-ニトロキノリン(1.5g、6.3mmol)及びL-Bocプロリン(2.02g、9.4mmol)をDMF15mL中に室温で溶解し、炭酸カリウム(1.73g、12.6mmol)を添加した。反応溶液を室温で3時間撹拌し、水70mLを添加し、反応溶液を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製生成物を得た。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)で精製して、生成物1-(tert-ブチル)2-(((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル)(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(2.6g、収率98%)を得た。
工程3:((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチルL-プロリネート塩酸塩の調製
1-(Tert-ブチル)2-(((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル)(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(2.6g、6.4mmol)をHCl/ジオキサン(30mL)中に0℃で入れ、室温で20分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して、生成物((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチルL-プロリネート塩酸塩(2.3g、収率97%)を得た。
工程4:((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの調製
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチルL-プロリネート塩酸塩(150mg、0.43mmol)を無水ジクロロメタン(5mL)に室温で添加した。氷浴中で冷却後、イソブチリル塩化物(103.7mg、0.90mmol)を添加し、トリエチルアミン(180mg、1.72mmol)を0℃から10℃の間でゆっくりと滴加し、続いて20分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1~0:1)で精製して、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート(85mg、収率49.3%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, ジメチルスルホキシド-d6): δ: 9.05 (d, J = 4.0 Hz,1H), 9.00 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.56 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.89-7.86 (dd, J = 4.0 Hz,8.8Hz,1H),7.55 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.24-6.11 (m, 2H), 4.36-4.33 (m, 1H), 3.59-3.68 (m, 2H) , 2.51-2.66(m, 1H) , 2.14~2.19(m, 1H),1.92-1.85(m, 2H) , 1.83-1.78(m, 1H) ,0.95 (d, J=6.8 Hz .3H), 0.89 (d, J=6.8 Hz .3H).
MS計算値: 387.3; MS測定値: 388.2 [M+H]+.
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例1
実施例1に従って調製した((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート(純度98.5%)260gを酢酸エチル(800mL)中に添加し、溶解し、珪藻土に通してろ過して透明なろ液を得た。ろ液を減圧下で400mLに濃縮し、石油エーテル(100mL)を撹拌下で添加した。撹拌を、小さな粒子が溶液から析出するまで20~30℃で20分間継続した。石油エーテル(900mL)をゆっくりと滴加し、多量の淡黄色固体が沈殿した。撹拌を20~30℃で2時間継続し、反応溶液をろ過して湿った生成物(300g)を淡黄色固形物として得た。湿った生成物を減圧下30~40℃で乾燥して固形物(240g、収率92.3%、LCMS純度:99.6%)を得た。
固体のX線粉末回折(XRPD)パターンを図1に示し、そのXRPD回折ピークデータを以下のTable 1(表1)に示す。TGA/DSCスペクトルを図2に示す。TGAの結果は、150℃に加熱された場合、固体が0.8%の質量損失を有することを示し;DSCの結果は、固体が101.4℃(開始温度)で吸熱ピークを有することを示す。DVSスペクトルを図3に示し、これは、25℃/80%RHにおける固体の蒸気収着が0.17%であることを示し、試料が吸湿性をほぼ有していないことを示す。DVS試験前後のXRPD比較パターンを図4に示し、これは、固体の結晶形がDVS試験前後で変化しないことを示す。PLMの結果を図5に示し、これは固体が不規則な結晶の粒子であることを示す。この結晶形は結晶形Aとして定義される。
Figure 2023519276000003
Figure 2023519276000004
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例2
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、ガラスバイアル中に入れ、以下のTable 2(表2)に挙げる溶媒0.5mLをそれぞれ添加した。得られた懸濁液を磁気撹拌(約1000rpm)下に室温で6日間置き、次いで10,000rpmで遠心分離して固形物を得た。XRPD試験によって、それが実施例2において調製された結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000005
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例3
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、ガラスバイアル中に入れ、以下のTable 3(表3)に挙げる溶媒0.5mLをそれぞれ添加した。得られた懸濁液を磁気撹拌(約1000rpm)下に50℃で3日間置き、次いで10,000rpmで遠心分離して固形物を得た。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000006
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例4
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、ガラスバイアル中に入れ、以下のTable 4(表4)に挙げる溶媒0.5mLをそれぞれ添加した。得られた懸濁液を温度サイクル(50→5℃、0.1℃/分、5→50℃、0.375℃/分、3回のサイクル)に撹拌下で入れ、次いで10,000rpmで遠心分離して固形物を得た。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000007
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例5
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、ガラスバイアル中に入れ、以下のTable 5(表5)に挙げる溶媒0.5mLをそれぞれ添加した。溶液を50℃で2時間撹拌し、ろ過した(孔径0.45μmのPTFEフィルター膜;製造業者:Titan Chemical社;モデル:シリンジフィルター疎水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)0.45μm 13mm)後、得られたろ液を、生化学インキュベーター(製造業者:Shanghai Yiheng Scientific Instrument Co., Ltd.社;モデル:BPC-70F)に入れ、温度を0.1℃/分の冷却速度で50℃から5℃に低下させた。溶液がまだ透明な場合、透明な試料を-20℃に移し、一晩静置して固形物を得、それをスパチュラを用いて取り出した。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000008
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例6
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、ガラスバイアル中に入れ、以下のTable 6(表6)に挙げる正の溶媒1.0mLをそれぞれ添加し、溶液をろ過した。以下のTable 6(表6)に挙げる抗溶媒を、固形物が沈殿するまで、撹拌下、室温で透明な溶液に滴加した。抗溶媒約9mLを添加後、固体の沈殿が認められなかった場合は滴加を中止し、溶液を10,000rpmで遠心分離して固形物を得た。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000009
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例7
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、3mLのガラスバイアル中に入れ、以下のTable 7(表7)に挙げる溶媒約4mLを別の20mLのガラスバイアル中に添加した。開封済みの3mLのガラスバイアルを20mLのガラスバイアルに入れ、次いで20mLのガラスバイアルを密閉した。20mLのガラスバイアルを固体表面が湿るまで室温で静置するか、又は7日間静置した後、次いでXRPD試験を行った。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000010
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例8
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、以下のTable 8(表8)に挙げる正の溶媒0.5~1.0mL中に溶解し、溶液をろ過した。得られたろ液を3mLのガラスバイアルに移し、以下のTable 8(表8)に挙げる抗溶媒約4mLを別の20mLのガラスバイアルに添加した。ろ液を含む開封済みの3mLのガラスバイアルを20mLのガラスバイアルに入れ、次いで20mLのガラスバイアルを密閉し、室温で静置した。固体の沈殿が観察された場合、固体を収集し、XRPD試験を行った。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000011
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aの調製例9
実施例2に従って調製した固体約30mgのアリコートを秤量し、3mLのガラスバイアル中に入れ、以下のTable 9(表9)に挙げる溶媒1.0~2.0mLをそれぞれ添加した。溶液を振とうし、ろ過し(孔径0.45μmのPTFEフィルター膜;製造業者:Titan Chemical社;モデル:シリンジフィルター疎水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)0.45μm 13mm)後、ろ液を収集した。透明な溶液を含むガラスバイアルをパラフィルムで密閉し、その上にいくつかの小さな穴を開け、ガラスバイアルを室温で静置して緩徐蒸発させた。固体の沈殿が認められた場合、得られた固体を収集し、XRPD試験を行った。XRPD試験によって、それが実施例2で得られた結晶と同じであることが同定され、これらは両方とも結晶形Aであった。
Figure 2023519276000012
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bの調製物
実施例2において調製された固体30.5mgを酢酸エチル1mL中に溶解した。ろ過後、n-ヘプタンをゆっくりと添加し、7mLを添加した場合に固体が沈殿した。固体をろ過し、乾燥することによって得た。
固体のX線粉末回折(XRPD)パターンを図6に示し、XRPD回折ピークデータを以下のTable 10(表10)に示す。TGA/DSCスペクトルを図7に示し、固体が150℃に加熱された場合に1.2%の質量損失を有し、101.5℃(開始温度)で吸熱ピークを有することを示す。PLMの結果は、試料は長さが約100μmの針状のものであることを示す(図8を参照のこと)。この結晶形は結晶形Bとして定義される。
Figure 2023519276000013
試験例1:実施例1で得られた化合物((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの水溶性の判定
実施例1で得られた化合物は、ヒト身体に入った後、活性成分ニトロキソリンをゆっくりと放出することができ、後者は血管内皮細胞中のメチオニンアミノペプチダーゼMetAP2及びサイレント接合型情報調節2相同体を同時に阻害することができ、腫瘍血管新生に対して相乗的な阻害効果を与える。一方、ニトロキソリンも腫瘍細胞の増殖に対して阻害効果を有する。更に、放出された活性成分ニトロキソリンは、細菌中のメチオニンアミノペプチダーゼMetAPを阻害することによって静菌効果を与える。
本発明者は、最初に、ニトロキソリン及び実施例1で得られた化合物の水溶性に対して研究を行った。
実験用機器:96ウェルフィルタープレート(MSHVN4510又はMSHVN4550、Millipore社);電子デジタルボルテックス(MS3 Digital、IKA社);循環水式多目的真空ポンプ(SHB-III、Zhengzhou Greatwall Science, Industry and Trade Co., Ltd.社);天秤(XSLT05、METTLER TOLEDO社);ThermoMixerコンフォート(Eppendorf AG 22331 Hamburg社);液体クロマトグラフィー(LC-30AD、Shimadzu社);質量分析計(API4000、Applied社);サンプラー(CTC Anylytics AG System社)。ニトロキソリンは、Journal of Heterocyclic Chemistry、1971年、第8巻、821頁で開示されている方法に従ってWisdom Pharmaceutical Co., Ltd.社によって合成された。
実験手順:リン酸緩衝液(pH=1.2、4.5、6.8又は7.4)500μLをガラスバイアル中に添加し、化合物の粉末2mgを添加した。バイアルをキャップで密閉し、ボルテックス(VORTEX-GENIE2)に置いて、室温で24時間十分に混合した。次いで、溶液に真空ろ過を行い、ろ液を処理し、化合物の濃度をLC/MS/MSで決定した。
実施例1で得られた化合物の溶解度の結果を以下のTable 11(表11)に示す。
Figure 2023519276000014
結論:ニトロキソリン(5-ニトロ-8-ヒドロキシキノリン)と比較して、実施例1で得られた化合物の水溶性はpH7.4の緩衝液において数倍高く、その水溶性は異なるpHにおいてほぼ変化せず、これは基本的に変化しないとみなしてもよい。この特徴は薬物製剤の開発において特に重要である。
試験例2:肝ミクロソーム及び血漿における実施例1で得られた化合物の安定性の判定
実施例1で得られた化合物は、in vivoでニトロキソリンに分解され、その結果、抗がん効果を与えることが予想される。肝臓ミクロソーム酵素及び血漿代謝酵素はin vivoでの化合物代謝の重要な方法である。したがって、in vitro実験を行って、肝ミクロソーム及び血漿における実施例1で得られた化合物の安定性を判定した。
1.肝ミクロソームにおける安定性の判定
実験用機器:サーモスタット発振器(SHA-B、Guohua Instrument社);遠心機(5810R、Eppendorf社)、質量分析計(API4000、Applied社)、液体クロマトグラフィー(LC-30AD、Shimadzu社);サンプラー(CTC Analytics AGSystem、CTC社)。
実験手順:100mMリン酸緩衝液にアラメチシン25μg/mL(Aldrich Reagents社)、5mM塩化マグネシウム及び0.5mg/mLミクロソーム(XENOTECH社)を添加して、補酵素を含まない反応溶液を調製した。反応溶液の一部に1mM還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(Aldrich Reagents社)及び5mMウリジン二リン酸グルクロン酸(Aldrich Reagents社)を添加して、補酵素を含まない反応溶液を調製した。次いで、2つの反応溶液に実施例1で得られた化合物の作業溶液を添加し、化合物の最終濃度が2μMになるようにした。十分に混合した直後、溶液50μLを0分試料として収集し、別の50μLを、残りの試料を37℃でインキュベートしてから30分後に収集した。収集した全ての試料中のタンパク質をただちに沈殿させ、上清を遠心分離によって収集し、その中の化合物濃度をLC/MS/MSで決定した。
ミクロソームにおける実施例1で得られた化合物の安定性の結果を以下のTable 12(表12)に示す。
Figure 2023519276000015
結論:上記のデータは、実施例1で得られた化合物が身体に入った後、ニトロキソリンに急速に変換される場合があり、それが不必要な生物学的毒性の可能性を低下させ、化合物が薬物開発のための利点及び特性を有することを示すことができる。
試験例3:ラットにおける実施例1で得られた化合物の薬物動態アッセイ
この実験において、ニトロキソリン及び実施例1で得られた化合物をラットへ単回静脈内又は経口投与した後、ラット血漿中の化合物ニトロキソリンの濃度における変化を研究し、その結果、ラットにおけるニトロキソリン及び実施例1で得られた化合物のin vivo薬物動態挙動を評価した。
1.実験用機器
タンデム四重極質量分析計(API4000、Applied Biosystems社、USA)、液体クロマトグラフィー(1200、Agilent社)、オートサンプラー(CTC Analytics HTC PAL社)、Analyst v1.6.2、Applied Biosystems社製、USA、冷却遠心機(1-15PK、Sigma社)、ボルテックス(VX-III、Beijing Targin Technology Co., Ltd.社)。
2.薬物動態実験
体重180~250g、6~7週齢のオスSDラット(Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.社、実験動物製造許可番号:SCXK(Beijing)2016-0006、実験動物証明番号:11400700325643)を、1群あたりラット3匹で、一晩絶食させてから薬物を投与し、水を自由に摂取させ、薬物投与から4時間後に餌を与えた。試験されることになる化合物をEP管中に入れ、ジメチルスルホキシド1.017mL、Solutol(登録商標)2.035mL及び注射用無菌水(3つの体積比は1:2:17、v:v:vであった)を添加し、EP管を20分間超音波処理して化合物を完全に溶解した(化合物の製剤濃度:0.005mmol/mL)。静脈内用量は0.01mmol/kgであり、経口用量は0.1mmol/kgであった。全血0.3mlを、薬物投与前(0時間)及び薬物を投与してから0.0833、0.25、0.5、1、2、4、6、8、10、24、28、32、及び48時間後に眼窩静脈叢から採取し(サンプリング点は状況に応じて調整した)、抗凝固用のEDTA-K2(Aldrich Reagents社)を含む遠心管に入れ、試料を収集した後、それを粉砕氷中に入れた。管を、試料を収集してから0.5時間以内に5000rpmで5分間遠心分離した。全ての洗浄済みの血漿を単離し、別の洗浄済みの遠心機管に入れ、安定化液を100:3(血漿/安定化液、v/v)の比で添加し、管を、試験まで-20℃の冷蔵庫に入れた。
安定化液の調製法:ビタミンC200mg(Aldrich Reagents社)を生理学的生理食塩水8mL中に溶解し、次いでギ酸2mLを添加し、十分に混合した。
3.試料濃度の決定
標準曲線:標準曲線用の一連の作業溶液を調製し、その5μLをブランクラット血漿50μLに添加した。内部標準作業溶液150μL(アセトニトリル中の2ng/mLジフェンヒドラミン(Aldrich Reagents社)溶液)を添加し、得られた溶液を1分間ボルテックスした。4℃、12,000rpmで10分間遠心分離後、上清100μLを試料管中に収集し、10μLをLC/MSシステム中に注入して判定を行った。
試験されることになる試料:試験されることになる血漿試料50μLに、希釈作業溶液5μL、次いで内部標準作業溶液150μL(アセトニトリル中の2ng/mLジフェンヒドラミン溶液)を添加し、得られた溶液を1分間ボルテックスした。4℃、12,000rpmで10分間遠心分離後、上清100μLを試料管中に収集し、10μLをLC/MSシステム中に注入して判定を行った。薬物動態パラメーターをWinNonlin V6.2非コンパートメントモデルを使用して計算した。
試験結果を以下のTable 13(表13)からTable 14(表14)に示す。
Figure 2023519276000016
Figure 2023519276000017
結論:ニトロキソリンと比較して、実施例1で得られた化合物は、ラットにおける吸収又は半減期を有意に改善した。結果的に、薬物分子は、投薬量又は投与頻度の減少において良好なコンプライアンスの改善を有する。
試験例4:イヌにおける実施例1で得られた化合物の薬物動態アッセイ
ニトロキソリンは、肝臓において代謝率の高い第II相代謝によって主に代謝され、したがってin vivo半減期が短い。この実験において、ニトロキソリン及び実施例1で得られた化合物をイヌに単回静脈内又は経口投与した後、イヌ血漿におけるニトロキソリン化合物の濃度における変化を研究し、その結果、ニトロキソリン及び実施例1で得られた化合物のin vivo薬物動態挙動を評価した。
1.実験用機器
タンデム四重極質量分析計(API5500、Applied Biosystems社、USA)、液体クロマトグラフィー(1200、Agilent社)、オートサンプラー(CTC Analytics HTC PAL社)、Analyst v1.6.2、Applied Biosystems社製、USA。
2.薬物動態実験
体重10~13kg、20~22月齢のオスビーグル(Beijing Marshall Bioresources Co., Ltd.社、実験動物製造許可番号:SCXK(Beijing)2016-0001、実験動物証明番号:11400600001728)を、1群あたりビーグル3頭で、一晩絶食させてから薬物を投与し、水を自由に摂取させ、薬物投与から4時間後に餌を与えた。試験されることになる化合物をEP管中に入れ、ジメチルスルホキシド、Solutol(登録商標)及び注射用無菌水(3つの体積比は1:2:17、v:v:vであった)を添加し、EP管を20分間超音波処理して化合物を完全に溶解した(化合物の製剤濃度:0.005mmol/mL)。静脈内用量は0.01mmol/kgであり、経口用量は0.1mmol/kgであった。全血0.3mlを、薬物投与前(0時間)及び薬物を投与してから0.0833、0.25、0.5、0.75、1、2、4、6、8、10及び12時間後に頚静脈から採取し(サンプリング点は状況に応じて調整した)、抗凝固用のEDTA-K2(Aldrich Reagents社)を含む遠心管に入れ、試料を収集した後、それを粉砕氷中に入れた。管を、試料を収集してから0.5時間以内に1530gで10分間遠心分離した。全ての洗浄済みの血漿を単離し、別の洗浄済みの遠心機管に入れ、試験を行うまで-20℃の冷蔵庫に入れた。
3.試料濃度の決定
標準曲線用の一連の溶液を調製した。標準曲線用の溶液及び試料10μLに、内部標準作業溶液(5ng/mLベラパミル(Aldrich Reagents社)溶液1000μLを添加し、アセトニトリル中の50ng/mLグリベンクラミド(Aldrich Reagents社)及び50ng/mLジクロフェナク(Aldrich Reagents社))を添加し、得られた溶液を5分間ボルテックスした。4℃、3700rpmで10分間遠心分離後、上清60μLを試料管中に収集し、水120μLと十分に混合し、混合溶液10μLをLC/MSシステム中に注入して判定を行った。薬物動態パラメーターをWinNonlin V6.2非コンパートメントモデルを使用して計算した。
試験結果を以下のTable 15(表15)からTable 18(表18)に示す。
Figure 2023519276000018
Figure 2023519276000019
Figure 2023519276000020
Figure 2023519276000021
結論:ニトロキソリンと比較して、実施例1で得られた化合物はビーグルイヌにおいて良好な吸収を有し、薬物分子の投与投薬量は、プロドラッグ分子を使用することによって効果的に低下できることを示すことをデータから認めることができる。
試験例5 本発明の結晶形Aの安定性試験
実施例2~10で得られた結晶形を二重層PEバッグ+アルミホイルバッグ+ボール紙製の筒中に包装し、密閉し、40℃の温度及び75%の相対湿度;25℃の温度及び60%の相対湿度;5±3℃で6ヶ月間貯蔵した。検査項目(外観、水分、関連物質1、関連物質2、含有量)を試験し、具体的な試験方法は以下のとおりであった。結果をTable 19(表19)に示す。Table 19(表19)から、結晶形Aの不純物含有量は比較的低く、不純物含有量は各条件下で実質的に増加していないことを認めることができ、結晶形Aは長期条件下で良好な安定性を有することが示された。
1水分
1.1.機器及び設備
水分メーター
電子天秤
1.2試薬
カールフィッシャー滴定:分析グレード
無水メタノール:分析グレード
1.3検出法
メタノール約50mLを滴定ビーカー中にポンプで送り込んでプレ滴定を行った;
試験試料約1.0gを正確に秤量し、滴定ビーカー中に入れ、撹拌して溶解し、試験試料の水分を滴定した;
添加した試験試料の質量、カールフィッシャー滴定の濃度及び判定中に消費されたカールフィッシャー滴定の体積を記録し;第2の試験試料の水分を同じ方法を使用して判定した。
1.4計算式
Figure 2023519276000022
V - 試験試料に対して消費されたカールフィッシャー滴定の体積、mL;
F - カールフィッシャー滴定1mLあたりの水の等価質量、mg/mL;
W - 試験試料の秤量された試料量、g。
2関連物質1
2.1クロマトグラフィー条件:高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)
カラム:Waters XBridge C18 4.6×150mm、5μm
検出器:UV又は同等の検出器
波長:210nm
カラム温度:35℃
流速:1.0mL/分
注入容積:10μL
針の洗浄:アセトニトリル
移動相勾配:
Figure 2023519276000023
2.2試薬及び参照物質
アセトニトリル(クロマトグラフィーグレード)
リン酸(クロマトグラフィーグレード)
ジクロロメタン(クロマトグラフィーグレード)
5-ニトロ-8-ヒドロキシキノリンの参照物質:5-ニトロ-8-ヒドロキシキノリンと同じ構造式
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質:((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと同じ構造式
不純物1の参照物質:
Figure 2023519276000024
不純物2の参照物質:
Figure 2023519276000025
2.3溶液の調製
1) 移動相A: 0.1%リン酸水溶液
リン酸1.0mLを正確に測定し、超純水1000mL中に入れ、十分に混合した。
2)移動相B:アセトニトリル
3)希釈剤(ブランク溶液):アセトニトリル
4)システム適合溶液:
5-ニトロ-8-ヒドロキシキノリンの参照物質約25mg及び不純物2の参照物質約25mgを正確に秤量し、50mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して物質を溶解し、溶液を標線まで希釈した。溶液をよく振とうし、溶液1として標識した。
不純物1の参照物質約5mgを秤量し、50mLのメスフラスコ中に入れた。水浴中で40℃ですでに加熱されたジクロロメタンを使用して物質を完全に溶解し、溶液を標線まで希釈した。溶液をよく振とうし、溶液2として標識した。
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質約50mgを正確に秤量し、100mLのメスフラスコ中に入れた。適切な量の希釈剤を添加して物質を溶解し、次いで溶液1 1.0mL及び溶液2 5.0mLを正確に添加し、希釈剤を添加して溶液を標線まで希釈した。溶液をよく振とうし、システム適合溶液として標識した。
5)感度溶液
システム適合溶液1.0mLを正確に測定し、100mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。上記の溶液1.0mLを正確に測定し、20mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。
6)試験試料溶液
試験試料約25mgを正確に秤量し、50mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して物質を溶解し、溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。
2.4計算:ブランクを差し引いた
Figure 2023519276000026
AU - 試験試料溶液中の不純物のピーク面積;
AT - 試験試料溶液の総ピーク面積。
2)総不純物(%)=Σ単一の不純物
Figure 2023519276000027
3関連物質2(D-イソブチリルプロリン)
3.1クロマトグラフィー条件:高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)
カラム:Synergi Hydro RP 4.6×250mm、4μm
検出器:UV又は同等の検出器
波長:210nm
カラム温度:35℃
流速:1.0mL/分
注入容積:5μL
針の洗浄:アセトニトリル
移動相勾配:
Figure 2023519276000028
3.2試薬及び参照物質
アセトニトリル(クロマトグラフィーグレード)
リン酸(クロマトグラフィーグレード)
超純水
関連物質2の参照物質:D-イソブチリルプロリン
3.3溶液の調製
1)移動相A:0.1%リン酸水溶液
2)移動相B:アセトニトリル
3)希釈剤(ブランク溶液):50%アセトニトリル水溶液
4)参照物質溶液
関連物質2の参照物質約40mgを正確に秤量し、100mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して物質を溶解し、溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。上記の溶液1.0mLを正確に測定し、100mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。2つの溶液を並行して調製し、RS1/RS2としてそれぞれ表示した。
5)試験試料溶液
試験試料約20mgを正確に秤量し、10mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して試験試料を溶解し、溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。2つの溶液を並行して調製し、S1/S2としてそれぞれ表示した。
3.4計算:関連物質2のピークのみを積分した
Figure 2023519276000029
ARS2 - 参照溶液2の平均ピーク面積;
Figure 2023519276000030
- 参照溶液1の5回注入の平均ピーク面積;
As - 試験試料溶液中の関連物質2のピーク面積;
MRS1 - 参照溶液1中の関連物質2の秤量された試料量、mg;
Ms - 試験試料溶液中の試験試料の秤量された試料量、mg;
MRS2-参照溶液2中の関連物質2の秤量された試料量、mg;
Figure 2023519276000031
4含有量
4.1クロマトグラフィー条件:高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)
カラム:Waters XBridge C18 4.6×150mm、5μm
検出器:UV又は同等の検出器
波長:210nm
カラム温度:35℃
流速:1.0mL/分
注入容積:5μL
針の洗浄:アセトニトリル
移動相:10mM KH2PO4水溶液(pH2.8):ACN=57:43(V/V)
実行時間:10分
4.2試薬及び参照物質
リン酸二水素カリウム(クロマトグラフィーグレード)
アセトニトリル(クロマトグラフィーグレード)
リン酸(クロマトグラフィーグレード)
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質:((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと同じ構造式
4.3溶液の調製
1)移動相:10mM KH2PO4水溶液(pH2.8):ACN=57:43(V/V)
KH2PO41.36gを秤量し、超純水1000mL中に入れ、完全に溶解した。pHを、リン酸を用いて2.8に調整し、溶液を0.45μmフィルター膜を用いてろ過した。
2)希釈剤(ブランク溶液):アセトニトリル:超純水=43:57(v/v)
アセトニトリル430mL及び超純水570mLを測定し、十分に混合し、超音波処理した。
3)参照物質溶液
((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質約20mgを正確に秤量し、100mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して物質を溶解し、溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。2つの溶液を並行して調製した。
4)試験試料溶液
試験試料約20mgを正確に秤量し、100mLのメスフラスコ中に入れた。希釈剤を添加して試験試料を溶解し、溶液を標線まで希釈し、溶液をよく振とうした。2つの溶液を並行して調製した。
4.4計算
Figure 2023519276000032
ARS2 - 参照溶液2の平均ピーク面積;
Figure 2023519276000033
- 参照溶液1の5回注入の平均ピーク面積;
As - 試験試料溶液中の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートのピーク面積;
MRS1 - 参照溶液1中の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質の秤量された試料量、mg;
Ms - 試験試料溶液中の試験試料の秤量された試料量、mg;
MRS2 - 参照溶液2中の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質の秤量された試料量、mg;
P - ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの参照物質の含有量、%。
Figure 2023519276000034
Figure 2023519276000035

Claims (19)

  1. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.74±0.2°、6.78±0.2°、10.86±0.2°、13.54±0.2°、16.70±0.2°及び22.65±0.2°において特性ピークを含むことを特徴とする、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A。
  2. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.74±0.2°、6.78±0.2°、8.25±0.2°、10.86±0.2°、13.54±0.2°、14.92±0.2°、16.70±0.2°、17.23±0.2°、18.10±0.2°、19.56±0.2°、22.65±0.2°及び27.22±0.2°において特性ピークを含むことを特徴とする、請求項1に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A。
  3. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、図1で示されるようなものであることを特徴とする、請求項1に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A。
  4. 結晶形Aの示差走査熱量測定が、101.4℃において吸熱ピークを示すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A。
  5. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び正の溶媒を含む溶液Iと抗溶媒とを混合して、固体を沈殿させる工程と、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
    正の溶媒が、好ましくは、エステル溶媒、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、ニトリル溶媒、エーテル溶媒及び低級ハロゲン化アルカン溶媒のうちの1つ又は複数であり;ここで、エステル溶媒は、好ましくは酢酸エチルであり;C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくは、メタノール及び/又はエタノール、更により好ましくは、メタノール又はエタノールであり;ケトン溶媒は、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはアセトン又はメチルイソブチルケトン、更により好ましくはアセトンであり;ニトリル溶媒は、好ましくはアセトニトリルであり;エーテル溶媒は、好ましくは、テトラヒドロフラン及び/又は1,4-ジオキサン、より好ましくはテトラヒドロフランであり;低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンであり;正の溶媒は、より好ましくはエステル溶媒であり、ここで、エステル溶媒は、好ましくはC1~C5エステル溶媒、より好ましくは酢酸エチルであり;
    抗溶媒が、好ましくは、エーテル溶媒、アルコール、低級アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数、より好ましくは、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数であり;ここで、エーテル溶媒は、好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル及び石油エーテルのうちの1つ又は複数、より好ましくは、石油エーテル及び/又はメチルtert-ブチルエーテル、更により好ましくは、石油エーテル又はメチルtert-ブチルエーテルであり;アルコールは、好ましくはC1~C6アルコール、より好ましくはイソプロパノールであり;低級アルカン溶媒は、好ましくは、n-ヘプタン、n-ヘキサン及びn-オクタンのうちの1つ又は複数、より好ましくはn-ヘプタンであり;抗溶媒は、より好ましくはエーテル溶媒であり、ここで、エーテル溶媒は、好ましくは石油エーテルであり;
    特に、正の溶媒が、より好ましくはエステル溶媒であり、ここで、エステル溶媒は、好ましくはC1~C5エステル溶媒、より好ましくは酢酸エチルであり;抗溶媒は、より好ましくはエーテル溶媒であり、ここで、エーテル溶媒は、好ましくは石油エーテルであり;
    より詳細には、正の溶媒の抗溶媒に対する体積比が1:20から2:1、好ましくは1:10から1:2、より好ましくは0.3~0.5であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  6. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び溶媒を含む溶液IIを、室温から50℃の範囲の温度で混合する工程と、遠心分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
    溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、低級ハロゲン化アルカン溶媒、ケトン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、ジメチルスルホキシド及び水のうちの1つ又は複数であり;
    ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはイソプロパノール及び/又はメタノールであり;エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルの1つ又は複数、より好ましくは酢酸イソプロピル及び/又は酢酸エチルであり;エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数であり;低級アルカン溶媒は、好ましくは、n-ヘプタンであり;低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンであり;ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数であり;芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンであり;ニトリル溶媒は、好ましくはアセトニトリルであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  7. 溶媒が、C1~C6アルコールと水との混合溶媒、エーテルと低級アルカンとの混合溶媒、ケトンと低級アルカンとの混合溶媒、ケトンとエーテルとの混合溶媒、エステルとC1~C6アルコールとの混合溶媒、芳香族炭化水素と低級アルカンとの混合溶媒、ケトンとC1~C6アルコールとの混合溶媒又はエーテルとエステルとの混合溶媒、好ましくはC1~C6アルコールと水との混合溶媒、より好ましくはイソプロパノールと水との又はメタノールと水との混合溶媒であり;
    混合溶媒中の前者の後者に対する体積比が好ましくは1:8~1:1、より好ましくは1:4~1:2であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 溶媒中50℃の温度で((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの任意の結晶形又は非晶形を懸濁する工程と、撹拌及び遠心分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
    溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは2つの溶媒の混合溶媒、より好ましくはC1~C6アルコールと水との混合溶媒、ケトンとエーテルとの混合溶媒、エステルとC1~C6アルコールとの混合溶媒、ケトンとC1~C6アルコールとの混合溶媒、エーテルとエステルとの混合溶媒、芳香族炭化水素と低級アルカンとの混合溶媒、エーテルと低級アルカンとの混合溶媒、2つのエーテルの混合溶媒又はニトリルとエーテルとの混合溶媒、更に好ましくは、イソプロパノール/水、メチルイソブチルケトン/メチルtert-ブチルエーテル、酢酸エチル/イソプロパノール、トルエン/n-ヘプタン、2-メチルテトラヒドロフラン/n-ヘプタン、ブタノン/イソプロパノール、アセトニトリル/シクロペンチルメチルエーテル、アニソール/酢酸イソプロピル又は1,4-ジオキサン/シクロペンチルメチルエーテルの混合溶媒であり;
    混合溶媒中の前者の後者に対する体積比が、好ましくは1:4から1:2であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと溶媒とを含む溶液IIIに、固体が沈殿するまで50℃→5℃→50℃のサイクルを1から5回のサイクル、好ましくは3回のサイクルで行う工程と、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程と;又は溶液IIIを50℃に加熱して溶解する工程と、熱時ろ過を行う工程と、ろ液を5℃から-20℃に冷却し、固体-液体分離を行って結晶形Aを得る工程とを含み;
    溶媒が、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、エステル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは1つ又は2つであり;
    ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数であり;エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数であり;ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数であり;エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル及びアニソールのうちの1つ又は複数であり;低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンであり;芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  10. 溶媒が、C1~C6アルコールと水との混合溶媒、C1~C6アルコールとエーテルとの混合溶媒、ケトンとエステルとの混合溶媒、芳香族炭化水素とエステルとの混合溶媒又はケトンと低級アルカンとの混合溶媒であり;ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、エタノール及び/又はイソプロパノールであり;ケトン溶媒は、好ましくは、ブタノン及び/又はメチルイソブチルケトンであり;エステル溶媒は、好ましくは酢酸イソプロピルであり;エーテル溶媒は、好ましくはシクロペンチルメチルエーテルであり;芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンであり;低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンであり;
    混合溶媒中の前者の後者に対する体積比が、好ましくは1:20から2:1、より好ましくは1:10から1:2であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート固体の任意の結晶形又は非晶形を含む開封済みの第1の容器を、溶媒を含む第2の容器中に入れる工程と、第2の容器を密閉する工程と、それを室温で静置する工程と、固体が湿ってくるか又は固体の沈殿が存在することが観察された場合、生成物を収集して結晶形Aを得る工程とを含み;
    溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ジメチルスルホキシド及び水のうちの1つ又は複数であり;C1~C6アルコール溶媒が、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくは、エタノール及び/又はイソプロパノールであり;エーテル溶媒が、好ましくは、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン及びアニソールのうちの1つ又は複数、より好ましくはテトラヒドロフランであり;ケトン溶媒が、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはアセトンであり;エステル溶媒が、好ましくは酢酸エチルであり;芳香族炭化水素溶媒が、好ましくはトルエンであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  12. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと正の溶媒とを含む溶液IVを含む開封済みの第1の容器を、抗溶媒を含む第2の容器中に入れる工程と、第2の容器を密閉する工程と、それを室温で静置する工程と、固体が湿ってくるか又は固体の沈殿が存在することが観察された場合、生成物を収集して結晶形Aを得る工程とを含み;
    正の溶媒が、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、エーテル溶媒及びケトン溶媒のうちの1つ又は複数であり;抗溶媒が、低級アルカン溶媒、エーテル溶媒、アルコール溶媒及び水のうちの1つ又は複数であり;正の溶媒の場合、C1~C6アルコール溶媒が、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはエタノールであり;正の溶媒の場合、エーテル溶媒が、好ましくは、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは1,4-ジオキサンであり;正の溶媒の場合、ケトン溶媒が、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはメチルイソブチルケトンであり;抗溶媒の場合、低級アルカン溶媒が、好ましくはn-ヘプタンであり;抗溶媒の場合、エーテル溶媒が、好ましくはメチルtert-ブチルエーテルであり;抗溶媒の場合、アルコール溶媒が、好ましくはイソプロパノールであり;
    正の溶媒の抗溶媒に対する体積比が、好ましくは1:20から2:1、より好ましくは1:10から1:2であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  13. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートと溶媒とを含む溶液Vを室温で揮発させる工程と、沈殿した固体を収集して結晶形Aを得る工程とを含み;
    溶媒が、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、低級アルカン溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、低級ハロゲン化アルカン溶媒及び水のうちの1つ又は複数、好ましくは、C1~C6アルコール溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒及び低級ハロゲン化アルカン溶媒のうちの1つ又は複数であり;
    ここで、C1~C6アルコール溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのうちの1つ又は複数、より好ましくはイソプロパノールであり;ケトン溶媒は、好ましくは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びアセトンのうちの1つ又は複数、より好ましくはメチルエチルケトン及び/又はメチルイソブチルケトンであり;エステル溶媒は、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数であり;エーテル溶媒は、好ましくは、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール及び1,4-ジオキサンのうちの1つ又は複数、より好ましくは1,4-ジオキサンであり;低級アルカン溶媒は、好ましくはn-ヘプタンであり;芳香族炭化水素溶媒は、好ましくはトルエンであり;ニトリル溶媒は、好ましくはアセトニトリルであり;低級ハロゲン化アルカン溶媒は、好ましくはジクロロメタンであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを調製するための方法。
  14. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、10.90±0.2°、14.09±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°及び23.13±0.2°において特性ピークを含むことを特徴とする、((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B。
  15. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、6.19±0.2°、10.90±0.2°、14.09±0.2°、14.88±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°、21.69±0.2°及び23.13±0.2°において特性ピークを含み;
    特に、そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、5.44±0.2°、6.19±0.2°、8.06±0.2°、10.90±0.2°、12.18±0.2°、14.09±0.2°、14.88±0.2°、16.17±0.2°、17.92±0.2°、20.66±0.2°、21.69±0.2°、23.13±0.2°、24.42±0.2°及び26.03±0.2°において特性ピークを含むことを特徴とする、請求項14に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B。
  16. そのX線粉末回折パターンがCu-Kα照射を使用することによって得られ、2θ角で示され、図6で示されるようなものであることを特徴とする、請求項14に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B。
  17. ((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネート及び正の溶媒を含む溶液Aと抗溶媒とを混合して、固体を沈殿させる工程と、固体-液体分離を行って結晶形Bを得る工程とを含み;
    正の溶媒が、エステル溶媒のうちの1つ又は複数であり、エステル溶媒が、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルのうちの1つ又は複数、より好ましくは酢酸エチルであり;
    抗溶媒がアルカン溶媒であり、アルカン溶媒が、好ましくは、n-ヘキサン、n-ヘプタン及びn-オクタンのうちの1つ又は複数、より好ましくはn-ヘプタンであり;
    特に、正の溶媒の抗溶媒に対する体積比が1:20から2:1、好ましくは1:10から1:2であり;
    特に、請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Aを正の溶媒中に溶解して溶液Aを得ることを特徴とする、請求項14から16のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形Bを調製するための方法。
  18. 請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A、又は請求項14から16のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B、及び補助材料を含み;補助材料が、好ましくは、薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤であることを特徴とする、医薬組成物。
  19. 感染性疾患又はがんを処置するための医薬の調製における請求項1から4のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形A、又は請求項14から16のいずれか一項に記載の((5-ニトロキノリン-8-イル)オキシ)メチル-イソブチリル-L-プロリネートの結晶形B、又は請求項18に記載の医薬組成物の使用であって;感染性疾患が、好ましくは、全身性感染症、生殖器系感染症又は泌尿器系感染症であり;がんが、好ましくは、膀胱がん又は前立腺がんである、使用。
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