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JP2023516551A - 大環状rip2-キナーゼ阻害剤 - Google Patents

大環状rip2-キナーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療において使用される、キナーゼ阻害剤、特にRIP2-キナーゼ及び/又はそれらの突然変異体の阻害剤として作用する、大環状化合物並びに該化合物を含有する組成物に関する。さらに、本発明は、例えば、薬剤又は診断薬として該化合物を使用する方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療において使用される、キナーゼ阻害剤、特にRIP2-キナーゼ及び/又はそれらの突然変異体の阻害剤として作用する大環状化合物及び該化合物を含有する組成物に関する。さらに、本発明は、例えば、薬剤又は診断薬として該化合物を使用する方法を提供する。
プロテインキナーゼは、細胞において多様なシグナル伝達プロセスの制御を担う、構造上関連する酵素の大きなファミリーを構成する。プロテインキナーゼは、増殖、細胞内代謝、細胞生存、アポトーシス、DNA損傷修復、細胞運動性等を含む殆どの細胞機能における主要な制御因子であることが示されている。タンパク質リン酸化の不完全な制御に起因する制御されていないシグナル伝達は、例えば、癌、炎症、アレルギー、免疫疾患、CNS障害、血管新生等を含む数多くの疾患に関係があるとされている。
タンパク質キナーゼのファミリーの中で、1つの特定の例は、RIP2を含む受容体相互作用セリン/スレオニンキナーゼである。RIP2(受容体相互作用プロテイン2)は、Card含有Ice関連キナーゼ(CARDIAK)、CARD3(C末端カスパーゼ動員ドメイン3)、受容体相互作用タンパク質キナーゼ2(RIPK2)又はRip様相互作用Clarpキナーゼ(RICK)とも呼ばれる。RIP2キナーゼは、中間体(IM)領域を介して結合したN末端キナーゼドメイン及びC末端カスパーゼ動員ドメイン(CARD)からなる(非特許文献1)。RIP2キナーゼのCARDドメインは、他のCARD含有タンパク質、例えば、ヌクレオチドオリゴマー化ドメインタンパク質NOD1及びNOD2との相互作用を媒介する(非特許文献2及び非特許文献3)。NOD1及びNOD2は、特定の細菌のペプチドグリカンモチーフにより活性化され、固有の免疫監視機構の重要な役割を果たす細胞質受容体である。細胞内が細菌に曝されると、NOD1又はNOD2がタンパク質キナーゼRIP2と結合し、NF-κB(核内因子κB)介在性サイトカイン応答を連係させる。一旦、NOD1/2と会合すると、RIP2はTyr474(Y474)で自己リン酸化を行い、NF-κB及びMAPK活性化に関与する他のキナーゼ(TAK1、IKKβ)と合わせて分子骨格として作用する(非特許文献4)。
NOD1/2及びRIP2は共にNF-κB制御遺伝子であり、そのため、これらの活性化により、正のフィードバックループが生じ、この場合、NOD1/2:RIP2の活性化が更なる活性化及び更なる炎症を刺激する。さらに、NOD1/2及びRIP2の発現はTNF(腫瘍壊死因子)及びIFN(インターフェロン)を含む、種々の炎症のメディエーターにより刺激される。NF-κB経路の活性化に加え、NOD1/2:RIP2複合体がオートファジー、殺菌活性、MHCクラスIIの顕在化及びMAPK(分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ)の活性化を刺激する。全体的に、この経路は固有の免疫系を調節し、原因病原体を根絶するための適応免疫応答の調整に役立つ。
RIP2依存性シグナル伝達の異常調節は自己炎症疾患と関連している。機能障害型NOD2対立遺伝子を持つ患者は胃腸管の炎症障害であるクローン病を発症する傾向にある(非特許文献5及び非特許文献6)。幾つかのグループにより、NOD2/RIPK2経路がIBDの発症機序に関与していることが示された(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10)。Negroniにより、CD患者からの結腸生検においてNOD2及びRIPKの両方の上方調節が初めて示された(非特許文献7)。Stronatiにより、この所見がUCの小児集団において確認された。興味深いことに、RIPK2及びNOD2の上方調節とその後のサイトカインの増加以外に、HD5及びHD6の上方調節(上皮自然免疫系の主要な構成要素として作用する2つのヒトディフェンシン)がNOD2/RIPK2によるものである可能性があることもこのグループにより示唆された(非特許文献8)。最後に、Haileらにより、選択的RIPK2阻害剤がUC/CD患者の生検からの自発的な炎症誘発性サイトカインの分泌を遮断する可能性があることが示された。この結果は、UC/CD患者の粘膜におけるRIPK2活性化がこれらの生検の炎症誘発性状態につながることをはっきりと示している(非特許文献9)。また、フソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)(F.ヌクレアタム)と潰瘍性大腸炎との間の関連性についてのChenらの研究は、上皮損傷におけるRIK2の役割に新たな光明を投じている。この論文において、F.ヌクレアタムがNOD2を経由してCARD3を標的とし、in-vivoでIL-17F/NF-κB経路を活性化すると著者らにより結論付けられた。したがって、F.ヌクレアタムは、CARD3及びIL-17Fを伴う分子ネットワークを指揮してUCプロセスを制御する(非特許文献10)。IBDの別の原因は、IMC(免疫介在性大腸炎)と呼ばれている。IMCは免疫チェックポイント阻害(ICI)の副作用である。全ての免疫チェックポイント阻害剤(抗CTLA-4、抗PD-1、及び抗PD-L1)は免疫関連の有害事象の危険性がある。IMCの発生率は0.3%~7%の範囲であり、ICIの2回目又は3回目の投与の5週間後~10週間後に発生する(非特許文献11)。現在の治療は、経口コルチコステロイド(軽症から中等症の段階)及び重症の段階には全身性コルチコステロイドである。しかしながら、IMC患者の約半数はコルチコステロイド抵抗性大腸炎を伴う。その際、抗TNFα阻害剤の治療が1つの選択肢である。RIPK2阻害は、新しい作用機序による追加の治療選択肢となる可能性がある。
Vieraら(非特許文献12)は、実験的関節炎の発生におけるNOD2/RIPK2の役割を指摘した際に最初は別の適応症を記載した。
Francaら(非特許文献13)により、関節リウマチ(RA)患者においてこれらの所見が確認された。彼らは、NOD2/RIPK2経路がRA患者の免疫細胞において上方調節されていることを示しており、これは、RIPK2阻害がこの集団において有益である可能性があることを示唆している。
機能獲得型NOD2突然変異は、ぶどう膜炎、皮膚炎、及び関節炎を特徴とする小児肉芽腫症であるブラウ症候群/早期発症型サルコイドーシス(EOS)等の他の炎症性疾患に遺伝的に関連している(非特許文献14及び非特許文献15)。アレルギー性鼻炎及びアトピー性皮膚炎に罹患している若い患者の広範なジェノタイピングにより、観察された皮膚組織に対する過剰な免疫応答の考えられる主因として、クローン病に共通するNOD2多型(非特許文献16)が強調された。
NOD1における突然変異は、喘息(非特許文献17)並びに早期発症型炎症性腸疾患及び腸管外炎症性腸疾患(非特許文献18)に関連している。遺伝的研究及び機能的研究により、サルコイドーシス(非特許文献19)及びウェゲナー肉芽腫症(非特許文献20)等の様々な他の肉芽腫性障害におけるRIP2依存性シグナル伝達に関する役割も示唆された。
肥満及び過体重に密接に関連する病理であるメタボリックシンドロームは、慢性炎症に起因し、高血圧症、高血糖症、及び脂肪分解機能不全を特徴とする。NOD1経路を介した免疫系の活性化は、メタボリックシンドロームに罹患している患者において観察された(非特許文献21)。脂肪分解に対するRIPK2阻害剤の影響を取り上げている最近の機能的研究により、血糖調節障害及び脂肪分解におけるRIP2依存性シグナル伝達の役割が示唆された(非特許文献22)。
複雑で多因子の病理である心肥大においては、特にNF-kBシグナル伝達の活性化を通じて、炎症がこの疾患の重要な特徴であることが示された(非特許文献23)。対象となる肥大心マウスモデルに対するRIPK2のノックアウト研究により、炎症とその後の組織線維症及び肥大の調節における役割が示唆された(非特許文献24)。
免疫炎症性疾患以外に、幾つかの癌においてもRIPK2の調節が報告されている。トリプルネガティブ乳癌(TNBC)においては、RIPK2の高発現は、無増悪生存期間(非特許文献25)を悪化させるだけでなく、全生存期間(非特許文献26)を悪化させることにも関連している。最初の研究においては、RIPK2ノックダウンがドセタキセル感受性を高め、腫瘍及び肺転移を減少させることが著者らにより示された。別のグループにより、乳癌患者の8番染色体上の新たな癌遺伝子カセットが研究された(非特許文献27)。彼らは、RIPK2が他の試験された癌遺伝子(MYC等)とともに共増幅することを発見した。2016年に、Mertinsらは、HER2以外の創薬可能なキナーゼを見出すためにTNBC生検を研究した。RIPK2は、基底細胞様乳癌及びルミナルB乳癌の生検において過剰にリン酸化されていることが判明し、これは、この経路がこれらの型のTNBCにおいて活性化されている可能性があることを示唆している(非特許文献28)。
つい最近、炎症性乳癌の生検においてホスホ-RIPK2レベルだけでなく、NF-kB活性も上昇していることが分かった(非特許文献29)。Wuらにより、34種の頭頸部扁平上皮癌細胞系統を使用して、RIPK2のノックダウンが細胞死につながることが示され、これは、細胞生存に関するこのタンパク質の中心的な役割を示している(非特許文献30)。一方で、RIPK2は、TRAF3を調節して、NF-kB経路及びp38シグナル伝達を活性化することによって神経膠腫細胞の成長を促進すると主張する者もいた(非特許文献31)。
総合すると、これらのデータは、腫瘍学におけるRIPK2阻害剤の開発を強く支持している。2017年に、Maloneyらにより、ゲフィチニブがRIPK2阻害を介して肺転移の進行を防止することを示す骨肉腫浸潤におけるRIPK2の新しい役割が記載された(非特許文献32)。さらに、Liuらにより、非古典的NF-κBが非ホジキンリンパ腫において中心的な役割を担うことが発見された(非特許文献33)。最後に、Gambinoらにより、三次元リンパ管内皮細胞の管形成を使用して、RIPK2が、癌の転移拡散にとっての重要な要因であるリンパ管リモデリングに関与するキナーゼであることが特定された(非特許文献34)。
機能欠損型多型及び機能獲得型突然変異の両方が炎症性疾患を生じるということは、NOD2がNOD2の可能性のある機能、レオスタットとして機能し、正常な免疫恒常性の維持を助けることによる可能性がある。炎症性シグナル伝達経路間の連係の欠如が炎症性障害の発症に影響を及ぼし、NOD1/2:RIP2活性化の平衡がこの連係の中心となる。現在、クローン病及びサルコイドーシスの治療はかなりの費用と副作用を伴う広域の非特異的免疫阻害(例えば、コルチコステロイド)又は特異的サイトカイン阻害(例えば、抗TNF療法)に頼っている。しかしながら、全ての作用物質が等しく有効とは限らず、疾患が長期の期間にわたり生じ、また全ての作用物質が同じ患者で有効なままであるとは限らないため、治療は理想的とは言えない。RIP2 Y474の自己リン酸化の事象は効率的なNOD2シグナル伝達に必要とされ、最も一般的な機能欠損型のクローン病関連NOD2対立遺伝子の存在下において生じないことが示されている。この自己リン酸化は高選択性ではないキナーゼ阻害剤であるゲフィチニブ及びエルロチニブにより阻害され、RIP2のチロシンキナーゼ活性が炎症性疾患の治療に特異的な標的であり得ることが示唆される(非特許文献35)。幾つかの臨床症例が、乾癬の除去又は関節炎症状若しくはメタボリックシンドロームと関連したインスリン抵抗性2型糖尿病の低減に有効であるゲフィチニブ又はエルロチニブ治療について報告されていた(非特許文献36)。慢性炎症性腸疾患のマウス既存モデルにおいて、小分子SB203580によるRIP2活性の阻害が誘発性大腸炎の低減に有効である(非特許文献37)。しかし、これらの小分子はいずれも、主に及び選択的にRIP2を標的とするものではない。それゆえ、特異的にRIP2依存性炎症促進シグナル伝達をブロックすることができるRIP2キナーゼ活性の潜在的、選択的小分子阻害剤を提供することを本発明の目的とし、それにより増大し及び/又は無調節となったRIP2キナーゼ活性を特徴とする自己炎症性疾患における治療効果を提供する。
目下、本発明者らは、本発明による大環状化合物及び薬学的に許容可能な組成物が、炎症性障害、特にクローン病、腸疾患、サルコイドーシス、乾癬、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、関節リウマチ、喘息、インスリン抵抗性2型糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、心肥大、潰瘍性大腸炎、狼瘡、ぶどう膜炎、ブラウ症候群、肉芽腫性炎症、特にベーチェット病、免疫介在性大腸炎、多発性硬化症、及びRIP2キナーゼ活性に関連する疾患(すなわち、RIP2-キナーゼ関連疾患)の治療に有用であることを見出した。本発明による本発明者らの大環状化合物及び薬学的に許容可能な組成物はまた、腫瘍学において、特に乳癌(炎症性乳癌を含む)、頭頸部癌、及び神経膠腫を治療するのに有用である。
以前に公開された特許文献1の特許出願において、生化学的アッセイによって決定されたナノモル濃度でのRIPK2阻害を伴う一連の大環状ピラゾロピリミジンが開示された。その系列の代表は、例O4及び例O11の2つである。
Figure 2023516551000001
国際公開第2016/042087号
Chin et al., Curr. Med. Chem. 2005 4, 1:35-42 Inohara et al., J. Biol. Chem. 2000 36:27823-31 Girardin et al., EMBO Rep. 2001 2:736-742 Strober et al., Nat. Rev. Immunol. 2006 1:9-20 Lesage et al., Am. J. Hum. Genet. 2002 70:845-857 Yamamoto et al., Microbes & Infections 2009 12:912-918 Negroni et al., Inflamm. Bowel. Dis. 2009 8:1145-1154 Stronati et al., Digestive and Liver Disease 2010 12:848-853 Haile et al., J. Med. Chem. 2019 14:6482-6494 Chen et al., J. Pathol. 2020 250 2:170-182 Som et al., World J. Clin. Cases 2019 4:405-418 Vieira et al., J. Immunol. 2012 10:5116-5122 Franca et al., Scand. J. Rheumatol. 2016 45:8-12 Miceli-Richard et al., Nature Genetics 2001 29:19-20 Becker et al., Curr. Rheum. Reports 2005 7:427-433 Kabesh et al., J. Allergy Clin. Immunol. 2003 4:813-7 Hysi et al., Hum. Mol. Genet. 2005 14:935-941 McGovern et al., Hum. Mol. Genet. 2005 14:1245-1250 Wiken et al., J. Clin. Immunol. 2009 29:78-89 Uehara et al., Diag. Path. 2009 4:23 Zhou et al., Obesity 2015 7:1394-1400 Duggan et al., Scientific reports 2017 7:1578 Yang et al., PLoS One 2012 8:e40196 Zhao et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 2017 2:1151-1158 Singel et al., Breast Cancer Res. 2014 16:R28 Jaafar et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 2018 1:115-121 Inaki et al., Genome Research 2014 24: 1559 Mertins et al., Nature 2016 7605:55-62 Zare et al., Cancers 2018 10:184 Wu et al., Mol. Cell. Proteomics 2011 10: 1-14 Cai et al., Oncology Reports 2018 39:2915-2923 Maloney et al., J. Am. Col. Surg. 2017 4(S1):S150 Liu et al., Cell. Biochem. Biophys. 2015 72 3:681-5 Gambino et al., Assay Drug. Dev. Technol. 2017 15 1:30-43 Tigno-Aranjuez et al., Genes Dev. 2010 1:2666-77 Brooks, The Oncologist 2013 1:e3-e5 Hollenbach et al., JBC, 2005, 280: 14981-8
本発明者らは、驚くべきことに、本明細書において記載される大環状化合物の幾つかの構造的修飾の特定の組合せ、例えば、ピロリジン部分において置換を導入し、かつX1=-NH-C1~6アルキル及びX2=O-C1~6アルキルをX1=O-C1~6アルキル及びX2=-NH-C1~6アルキル(ここで、X1及びX2は、特許文献1の特許において記載されるマーカッシュ式Iを参照)に置き換えることが、ヒトタンパク質結合性、ヒトミクロソームの代謝安定性、及びhERGチャネルの阻害等の主要な開発可能性パラメーター及び安全性パラメーターの劇的な改善につながることを見出した。より詳細には、特許文献1の幾つかの代表的な化合物と本発明の化合物との間の比較表において示されるように(実験部の終わりを参照)、本発明において記載される化合物は、ヒトタンパク質非結合画分(アッセイA)、より高い代謝安定性(アッセイB)、及びより低いhERG阻害傾向(アッセイC)の改善を示した。血漿タンパク質結合性、代謝安定性、及びhERGへの不利益(hERG liability)は、過去15年間、効力及び特異性に加えて最適化するための主要な開発可能性パラメーターとして認識されてきた(Towards Drugs of the Future, IOS Press, 2009, 9:53-74)。例えば、hERGの心毒性との関連性は、Dankerら(Danker et al, Front. Pharmacol. 2014, 5:203)によって発表されたように、対処すべき主要な開発可能性パラメーターとして認識された。
したがって、第1の態様では、本発明は、式I:
Figure 2023516551000002
(式中、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、上記-アルキニルのそれぞれは、-C1~6アルキル及び-CH2-O-C1~6アルキルから選択される1個の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-NC(O)RcRc’、-NC(O)ORc、-NHS(O2)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-C1~6アルキル、及び-C3~5-シクロアルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O、N、及びSから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1又はHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het2は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het2のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
代替的に、第1の態様では、本発明は、式I:
Figure 2023516551000003
(式中、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、上記-アルキニルのそれぞれは、-C1~6アルキル及び-CH2-O-C1~6アルキルから選択される1個の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-NC(O)RcRc’、-NC(O)ORc、-NHS(O2)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-C1~6アルキル、及び-C3~5-シクロアルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O、N、及びSから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1又はHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het2は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het2のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
別の具体的な実施形態において、本発明は、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
更に別の具体的な実施形態において、本発明は、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、及び-O-C1~3アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2は、-H及び-ハロから選択され、
R10は、-Hであり、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
R9は、-Hであり、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
Het1は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員の芳香族複素環であり、ここで、上記Het1は、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
より具体的な実施形態においては、本発明は、本明細書において開示される表のいずれかから選択されたものを提供する。
別の具体的な実施形態においては、本発明の化合物において、R8置換基が付いている炭素原子は、S立体配置であり得る。
更なる具体的な実施形態においては、本発明の化合物において、R5置換基が付いている炭素原子は、R立体配置であり得る。
本発明は、本発明による化合物を含む医薬組成物を更に提供する。
更なる態様では、本発明は、医薬として使用される本発明による化合物又は組成物を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防、及び/又は治療において使用される、本発明による化合物または組成物を提供する。上記RIP2-キナーゼ関連疾患は、特にクローン病、腸疾患、サルコイドーシス、乾癬、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、関節リウマチ、喘息、インスリン抵抗性2型糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、心肥大、潰瘍性大腸炎、狼瘡、ぶどう膜炎、ブラウ症候群、肉芽腫性炎症、ベーチェット病、免疫介在性大腸炎、及び多発性硬化症を含むリストから選択される炎症性障害であり得る。代替的に、上記RIP2-キナーゼ関連疾患は、より詳細には乳癌(炎症性乳癌を含む)、頭頸部癌、及び神経膠腫から選択される癌であり得る。
さらに本発明は、キナーゼ、特にRIP2キナーゼの活性を阻害するのに又はRIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療に好適な本発明による化合物又は組成物の使用を提供する。
最後に、本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患を予防及び/又は治療する方法であって、本発明による化合物又は組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法を提供する。
発明の詳細な説明
これより、本発明を更に説明する。以下の節では、本発明の種々の態様を更に詳細に規定する。そこで規定された各々の態様は、そうではないことが明確に示されていない限り、他の任意の態様(単数又は複数)と組み合わせてもよい。特に、好適又は有利であると示される任意の特徴を、好適又は有利であると示される他の任意の特徴(単数又は複数)と組み合わせてもよい。
文脈上他に指示がない限り、アスタリスクは、示した一価又は二価のラジカルが、それが関係し、ラジカルが一部を形成する構造に連結する点を示すために本明細書中で使用される。
上記で既に述べたように、第1の態様では、本発明は、式I:
Figure 2023516551000004
(式中、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、上記-アルキニルのそれぞれは、-C1~6アルキル及び-CH2-O-C1~6アルキルから選択される1個の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-NC(O)RcRc’、-NC(O)ORc、-NHS(O2)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-C1~6アルキル、及び-C3~5-シクロアルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O、N、及びSから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1又はHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het2は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het2のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
本明細書において開示される実施形態のいずれかにおいて、R6は、代替的には、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het3から選択される場合があり、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、この場合に、Het4は存在しない。
「アルキル」という用語は、それ自体が又は別の置換基の一部として、完全に飽和した炭化水素ラジカルを指す。概して、本発明のアルキル基は1個~6個の炭素原子を含む。アルキル基は線状であっても、又は分岐状であってもよく、本明細書中で示されるように置換されていてもよい。本明細書中で炭素原子の後に下付き文字が使用されている場合、下付き文字は指定の基が含有し得る炭素原子の数を指す。したがって、例えばC1~6アルキルとは、1個~6個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、ブチル及びその異性体(例えば、n-ブチル、i-ブチル、及びt-ブチル)、ペンチル及びその異性体、ヘキシル及びその異性体が挙げられる。C1~C6アルキルは、1個~6個の炭素原子を有する線状、又は分岐状のアルキル基全てを含み、そのためメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、ブチル及びその異性体(例えば、n-ブチル、i-ブチル、及びt-ブチル)、ペンチル及びその異性体、ヘキシル及びその異性体を含む。
「任意に置換されたアルキル」という用語は、利用可能な任意の結合点で、1つ以上の置換基(例えば1つ~3つの置換基、例えば1つ、2つ若しくは3つの置換基又は1つ若しくは2つの置換基)で任意に置換されたアルキル基を指す。かかる置換基の非限定的な例としては、-D、-ハロ、-OH、一級アミド及び二級アミド、-O-C1~6アルキル、ヘテロアリール、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル等が挙げられる。
「アルケニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、他に指定のない限り、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する直鎖状、環状又は分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味する。アルケニルラジカルの例としては、エテニル、E-プロペニル及びZ-プロペニル、イソプロペニル、E-ブテニル及びZ-ブテニル、E-イソブテニル及びZ-イソブテニル、E-ペンテニル及びZ-ペンテニル、E-ヘキセニル及びZ-ヘキセニル、E,E-ヘキサジエニル、E,Z-ヘキサジエニル、Z,E-ヘキサジエニル、Z,Z-ヘキサジエニル等が挙げられる。任意に置換されたアルケニルとは、置換されたアルキルについて上記で定義されるものから選択される、1つ以上の(例えば1つ、2つ、3つ、又は4つの)置換基を任意に有するアルケニルを指す。
「アルキニル」という用語は、本明細書中で使用される場合、他に指定のない限り、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味する。アルキニルラジカルの例としては、エチニル、E-プロピニル及びZ-プロピニル、イソプロピニル、E-ブチニル及びZ-ブチニル、E-イソブチニル及びZ-イソブチニル、E-ペンチニル及びZ-ペンチニル、E-ヘキシニル、Z-ヘキシニル等が挙げられる。任意に置換されたアルキニルとは、置換されたアルキルについて上記で定義されるものから選択される、1つ以上の(例えば1つ、2つ、3つ、又は4つの)置換基を任意に有するアルキニルを指す。
「シクロアルキル」という用語は、それ自体が又は別の置換基の一部として、環状アルキル基、すなわち環状構造を有する一価の飽和又は不飽和ヒドロカルビル基である。シクロアルキルは、環状構造を有する完全に飽和した又は部分的に飽和した(1つ又は2つの二重結合を含有する)炭化水素基を含む。シクロアルキル基は環中に3個以上の炭素原子を含んでいてもよく、概して、本発明によると、3個~6個の原子を含む。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキサンが挙げられるが、これらに限定されない。
定義されるアルキル基が二価である、すなわち、2つの他の基との結合に対して2つの単結合を有する場合、「アルキレン」基と称される。アルキレン基の非限定的な例としては、メチレン、エチレン、メチルメチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンタメチレン、及びヘキサメチレンが挙げられる。
概して、本発明のアルキレン基は、それらのアルキル対応物と同じ数の炭素原子を含むのが好ましい。アルキレン又はシクロアルキレンのビラジカルが存在する場合、それが一部を形成する分子構造への結合(connectivity)は、共通の炭素原子又は異なる炭素原子を介したものであり得る。これを説明するのに、本発明のアスタリスクによる命名法(nomenclature)を適用すると、C3アルキレン基は、例えば*-CH2CH2CH2-**-CH(-CH2CH3)-*、又は*-CH2CH(-CH3)-*であり得る。
「複素環」という用語は、本明細書中で使用される場合、それ自体が又は別の基の一部として、少なくとも1つの炭素原子含有環中に少なくとも1つのヘテロ原子を有する、芳香族、非芳香族の完全に飽和した又は部分的に不飽和の環状基(例えば3員~6員の単環式環系、又は8員~10員の二環式環)を指す。ヘテロ原子を含有する複素環基の各々の環は、窒素原子、酸素原子、及び/又は硫黄原子から選択される1個、2個、3個、又は4個のヘテロ原子を有していてもよい。任意に置換された複素環(heterocyclic)とは、置換されたアルキルについて上記に定義されたものから選択される、1つ以上の置換基(例えば1つ~4つの置換基、又は例えば1つ、2つ、3つ、若しくは4つの置換基)を任意に有する複素環を指す。
例示的な非芳香族の複素環基としては、ピペリジニル、アゼチジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピペリジル、スクシンイミジル、3H-インドリル、イソインドリニル、2H-ピロリル、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、ピロリジニル、4H-キノリジニル、4aH-カルバゾリル、2-オキソピペラジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、2-ピラゾリニル、3-ピラゾリニル、ピラニル、ジヒドロ-2H-ピラニル、4H-ピラニル、3,4-ジヒドロ-2H-ピラニル、オキセタニル、3-ジオキソラニル、1,3-ジオキサニル、2,5-ジオキソイミダゾリジニル、2,2,4-ピペリドニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、2-オキソアゼピニル、インドリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニルスルホキシド、チオモルホリニルスルホン、1,3-ジオキソラニル、1,4-オキサチアニル、1,4-ジチアニル、1,3,5-トリオキサニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、2H-1,5,2-ジチアジニル、2H-オキソシニル、1H-ピロリジニル、テトラヒドロ-1,1-ジオキソチエニル、N-ホルミルピペラジニル及びモルホリニル;特に、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロピラニル及びテトラヒドロフラニルが挙げられる。
7員~10員の複素環基はスピロ基もまた含むことが意図され、スピロ基は、例えば、シクロヘキサン環及びシクロペンタン環からなるスピロ化合物である、スピロ[4.5]デカン等の、1つの原子を介して両方の環が結合している二環式化合物である。他の例としては、C4シクロアルキルとオキセタン環とからなるスピロ化合物であるオキサスピロ[3.3]ヘプタンが挙げられる。
「アリール」という用語は、本明細書中で使用される場合、5~10の原子を有する、多価不飽和の芳香族ヒドロカルビル基を指す。アリールはまた、本明細書に列挙された炭素環系の部分的に水素化された誘導体を含むことが意図される。アリールの非限定的な例には、フェニル、ビフェニルイル、ビフェニルエニル、1-ナフチル又は2-ナフチル、1-インデニル、2-インデニル、又は3-インデニル、1-アセナフチレニル、2-アセナフチレニル、3-アセナフチレニル、4-アセナフチレニル、又は5-アセナフチレニル、1-ペンタレニル又は2-ペンタレニル、4-インダニル又は5-インダニル、5-テトラヒドロナフチル、6-テトラヒドロナフチル、7-テトラヒドロナフチル、又は8-テトラヒドロナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,4-ジヒドロナフチル、及び1-ピレニル、2-ピレニル、3-ピレニル、4-ピレニル、又は5-ピレニル、特にフェニルが含まれる。
アリール環は、1つ以上の置換基によって任意に置換されてもよい。「任意に置換されたアリール」とは、置換アルキルについて上記で定義されるものから選択される、利用可能な任意の結合点に1つ以上の置換基(例えば1つ~5つの置換基、例えば1つ、2つ、3つ、又は4つの置換基)を任意に有するアリールを指す。
アリール基の炭素原子がヘテロ原子によって置き換えられた場合、得られる環は、本明細書中ではヘテロアリール環と称される。また、このような環構造は、芳香族複素環とも呼ばれる。
「ヘテロアリール」又は「芳香族複素環」という用語は、本明細書で使用される場合、それ自身が又は別の基の一部として、1つ以上の炭素原子が酸素原子、窒素原子又は硫黄原子で置き換えられ得る5~10炭素原子の芳香環を指すが、これに限定されない。かかるヘテロアリールの非限定的な例としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジニル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、オキサジニル、ジオキシニル、チアジニル、トリアジニル、イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾリル、チエノ[3,2-b]フラニル、チエノ[2,3-d]イミダゾリル、テトラゾロ[1,5-a]ピリジニル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、1,3-ベンズオキサゾリル、1,2-ベンズイソオキサゾリル、2,1-ベンズイソオキサゾリル、1,3-ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、1,3-ベンゾジオキソリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、7-アザインドリル、6-アザインドリル、5-アザインドリル、4-アザインドリルが挙げられる。
「任意に置換されたヘテロアリール」とは、置換されたアルキルについて上記で定義されるものから選択される、1つ以上の置換基(例えば1つ~4つの置換基、例えば1つ、2つ、3つ、又は4つの置換基)を任意に有するヘテロアリールを指す。
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、基又は基の一部として、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード、及びそれらの任意の好適な同位体の総称である。
「オキソ」という用語は、本明細書中で使用される場合、=O基を指す。
「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」という用語は、本明細書中で使用される場合、式-ORb(式中、Rbはアルキルである)を有するラジカルを指す。好ましくは、アルコキシはC1~C10アルコキシ、C1~C6アルコキシ、又はC1~C4アルコキシである。好適なアルコキシの非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシが挙げられる。アルコキシ基中の酸素原子が硫黄で置換される場合、得られるラジカルはチオアルコキシと称される。「ハロアルコキシ」は、アルキル基中の1つ以上の水素原子がハロゲンで置換されたアルコキシ基である。
本発明において使用される場合、「置換される」という用語は常に、この表現で「置換される」を使用して指定される原子上の1つ以上の水素が、指定の群から選択される基に置き換えられることを指すと意図されるが、ただし指定の原子の通常の原子価を超過せず、その置換により化学的に安定した化合物、すなわち反応混合物からの有用な純度での単離、並びに治療剤及び/又は診断剤への製剤化に耐えられる十分に強固な化合物が生じることを条件とする。
基が任意に置換され得る場合、かかる基は、1回以上、好ましくは1回、2回又は3回置換され得る。置換基は、置換アルキルについて上記で定義されるものから選択され得る。
本明細書中で使用される場合、「で各々が任意に置換されたアルキル、アリール、又はシクロアルキル」又は「で任意に置換されたアルキル、アリール、又はシクロアルキル」等の用語は、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、及び任意に置換されたシクロアルキルを指す。
より一般的には、以上のことから、本発明の化合物が、幾何異性体、配座異性体、E/Z異性体、立体化学異性体(すなわち、鏡像異性体及びジアステレオ異性体)、及び本発明の化合物中に存在する環の異なる位置の同じ置換基の存在に対応する異性体を含むが、これらに限定されない種々の異性体及び/又は互変異性体の形態で存在し得ることは当業者には明らかであろう。全てのかかる考え得る異性体、互変異性体、及びそれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
さらに、本発明は、式(I)の化合物と同一であるが、実際には、1つ以上の原子が天然に最も一般的に見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置き換えられた、同位体標識された化合物及び塩を含む。式(I)の化合物に組み込まれ得る同位体の例として、2H(重水素)、3H、11C、13N、14C、15O及び18F等の水素、炭素、窒素、フッ素の同位体が挙げられる。かかる同位体標識された式(I)の化合物は、薬物及び/又は基質の組織分布アッセイに有用である。例えば、2H(重水素)は、化学構造上で適切に配置されている場合に、代謝を低下させるのに特に有用であるため、動物及びヒトにおける重水素化類似体の薬物動態プロファイルが改善される(Uttamsinghら、CTP-656の第1相試験結果)。例えば、11C及び18F同位体はPET(ポジトロン放射断層撮影法)において特に有用である。PETは前臨床状況及び臨床状況において従来的なやり方で適用することができる診断ツール又は治療経過観察ツールとして有用である。PETは生体分布を含む化合物のPK決定にも適用されている。同位体標識された式(I)の化合物は、一般的に、容易に入手可能な同位体標識されていない試薬を同位体標識された試薬で置換することによって、以下に開示される手順を実施することにより調製され得る。
本発明において使用される場合、「本発明の化合物」という用語又は同様の用語は常に、一般式Iの化合物及びその任意のサブグループを含むと意図される。この用語はまた、表1に示される化合物、その誘導体、N-オキシド、塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、ラセミ混合物、互変異性体、光学異性体、類似体、及びそれらの四級化窒素類似体を指す。上記化合物のN-オキシド形は、1つ又は幾つかの窒素原子が酸化され、いわゆるN-オキシドとなっている化合物を含むと意図される。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、数量を特定していない単数形(singular forms "a", "an", and "the")は文脈上他に明白に規定されない限り、複数の指示対象を含む。一例としては、「化合物」とは、1つの化合物又は2つ以上の化合物を意味する。
上記の用語及び本明細書中で使用される他の用語は、当業者に十分理解されている。
特定の実施形態において、本発明は、以下の1つ以上が適用される:
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、上記-アルキニルのそれぞれは、-C1~6アルキル及び-CH2-O-C1~6アルキルから選択される1個の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-NC(O)RcRc’、-NC(O)ORc、-NHS(O2)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-C1~6アルキル、及び-C3~5-シクロアルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O、N、及びSから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1又はHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het2は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het2のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、
式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
具体的な実施形態において、本発明は、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
別の具体的な実施形態において、本発明は、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1つ以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上で任意に置換されており、
Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、上記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
更なる具体的な実施形態において、本発明は、
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、及び-O-C1~3アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2は、-H及び-ハロから選択され、
R10は、-Hであり、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
R9は、-Hであり、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
Het1は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員の芳香族複素環であり、ここで、上記Het1は、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
また更なる実施形態において、本発明は、以下の1つ以上が適応される:
R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、及び-O-C1~3アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R2は、-H及び-ハロから選択され、
R10は、-Hであり、
R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8のそれぞれは、-Hであり、
R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
R9は、-Hであり、
Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
Het1は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員の芳香族複素環であり、ここで、上記Het1は、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、上記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、上記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物を提供する。
より具体的な実施形態においては、本発明は、本明細書において開示される表のいずれかから選択された化合物を提供する。
本発明の化合物は、以下の実施例に示される反応スキームに従って調製され得るが、当業者は、これらが本発明にとっての例示にすぎず、本発明の化合物が有機化学分野における当業者によって通常使用される幾つかの標準的な合成法のいずれかによって調製され得ることを理解するであろう。
本発明は、本発明による化合物を含む医薬組成物を更に提供する。
更なる態様では、本発明は、ヒト医薬品又は獣医薬品として使用される本発明による化合物又は組成物を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防、及び/又は治療において使用される、本発明による化合物又は組成物を提供する。
上記RIP2-キナーゼ関連疾患は特に、炎症性障害、特にクローン病、腸疾患、サルコイドーシス、乾癬、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、関節リウマチ、喘息、インスリン抵抗性2型糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、心肥大、潰瘍性大腸炎、狼瘡、ぶどう膜炎、ブラウ症候群、肉芽腫性炎症、ベーチェット病、免疫介在性大腸炎、及び多発性硬化症であり得る。
代替的に、上記RIP2-キナーゼ関連疾患は、より詳細には乳癌(炎症性乳癌を含む)、頭頸部癌、及び神経膠腫から選択される癌であり得る。
さらに本発明は、キナーゼ、特にRIP2キナーゼの活性を阻害するのに又はRIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療に好適な本発明による化合物又は組成物の使用を提供する。
最後に、本発明は、RIP2-キナーゼ関連疾患を予防及び/又は治療する方法であって、本発明による化合物又は組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法を提供する。
治療方法
式(I)又は(Ia)の化合物、その立体異性体、互変異性体、ラセミ体、代謝産物、プロドラッグ若しくはプレドラッグ、塩、水和物、N-オキシド形又は溶媒和物は、RIP2キナーゼ活性の阻害剤であり、したがって、炎症性障害、又は癌の診断、予防及び/又は治療において使用することができると思われる。
本明細書において使用される場合に、「炎症性障害」又は「炎症性疾患」という用語は、例えばクローン病、腸疾患、サルコイドーシス、乾癬、関節リウマチ、喘息、潰瘍性大腸炎、狼瘡、ぶどう膜炎、ブラウ症候群、肉芽腫性炎症、特にベーチェット病、多発性硬化症、及びインスリン抵抗性2型糖尿病を含む幾つかの急性及び慢性の病態の病因につながる又はこれらを引き起こす、免疫系の異常な活性化を特徴とする障害又は疾患を指し得る。炎症性疾患には、組織損傷、細胞傷害、抗原、感染症及び/又は幾つかの未知の原因に対する応答の状態を含むことができる。炎症の症状は、細胞浸潤及び組織腫張を含み得るが、それらに限定されない。
本明細書において使用される場合に、「癌」という用語は、身体の様々な部分に侵入又は拡散する可能性のある異常な細胞成長を特徴とする、例えば、乳癌(炎症性乳癌を含む)、頭頸部癌、及び神経膠腫等の障害又は疾患を指し得る。
本発明では、下記のRIP2の阻害アッセイにおいて、キナーゼ活性を10 μM未満、好ましくは1 μM未満、最も好ましくは100 nM未満のIC50値で阻害する式Iの化合物又はその任意のサブグループが特に選好される。
上記阻害はin vitro及び/又はin vivoで達成することができ、in vivoで達成される場合に、好ましくは上記に定義されるように選択的に達成される。
「RIP2キナーゼ媒介性病態」又は「RIP2キナーゼ媒介性疾患」という用語は、本明細書中で使用される場合、RIP2キナーゼ及び/又はそれらの突然変異体が関与することが知られる任意の疾患又は他の有害な病態を意味する。「RIP2キナーゼ媒介性病態」又は「RIP2キナーゼ媒介性疾患」という用語は、RIP2キナーゼ阻害剤を用いた治療によって緩和される疾患又は病態も意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、RIP2キナーゼが関与することが知られる1つ以上の疾患を治療すること、又はその重症度を軽減することに関する。
薬学的使用については、本発明の化合物は、遊離酸若しくは遊離塩基として、及び/又は薬学的に許容可能な酸付加塩及び/又は塩基付加塩(例えば非毒性の有機又は無機の酸又は塩基を用いて得られる)の形態で、水和物、溶媒和物、及び/又は複合体の形態で使用してもよい。「溶媒和物」という用語は、本明細書中で使用される場合、特に指定しない限りは、本発明の化合物により形成され得る、適切な無機溶媒(例えば水和物)、又はアルコール、ケトン、エステル等(これらに限定されない)のような有機溶媒との任意の組合せを含む。
本発明による化合物の薬学的に許容可能な塩、すなわち水溶性、脂溶性、又は分散性の産物の形態としては、例えば無機若しくは有機の酸若しくは塩基から形成される、従来の非毒性塩又は第四級アンモニウム塩が挙げられる。
概して、薬学的使用については、本発明の化合物は、少なくとも1つの本発明の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤、又は添加剤、及び/又はアジュバントと、任意に1つ以上の更なる薬学的に活性な化合物とを含む医薬調製物又は医薬組成物として製剤化することができる。
非限定的な例によると、そのような製剤は、経口投与、非経口投与(例えば静脈内注射、筋肉内注射若しくは皮下注射又は静脈内注入)、吸入、皮膚パッチ、インプラント、坐薬による投与等に適した形態であってもよい。そのような適切な投与形態(投与の様式に応じて固体、半固体、又は液体であってもよい)、並びにその製造に使用される方法、及び担体、希釈剤、及び添加剤は、当業者には明らかである。
かかる調製物の幾つかの好ましいが非限定的な例としては、錠剤、ピル、散剤、ロゼンジ剤、分包剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、軟ゼラチンカプセル剤及び硬ゼラチンカプセル剤、坐薬、点眼剤、無菌注射溶液、並びにボーラス投与用及び/又は連続投与用の無菌包装散剤(通常使用前に再構成する)が挙げられ、これらは、それ自身そのような製剤に適している担体、添加剤及び希釈剤とともに製剤化してもよい。製剤は、他の医薬品有効物質(本発明の化合物との相乗効果をもたらす場合も又はもたらさない場合もある)と、医薬製剤において一般的に使用される他の物質とを任意に含み得る。組成物を製剤化して、その中に含まれる有効化合物(複数の場合もある)の急速放出、持続放出、又は遅延放出をもたらすこともできる。
局所投与の場合に、化合物は、スプレー剤、軟膏剤、若しくは経皮パッチ剤の形において、又は局所投与、経皮投与、及び/又は皮内投与に適した別の形において有利に使用され得る。
組成物
式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、被験体に投与する前に医薬組成物へと製剤化され得る。一態様によれば、本発明は、式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な添加剤とを含む医薬組成物を提供する。別の態様によれば、本発明は、医薬組成物を調製する方法であって、式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な添加剤とを混合することを含む、方法を提供する。
医薬組成物は、単位用量当たり予め決められた量の有効成分を含む単位用量形において提供され得る。そのような単位は、例えば、治療される疾患、投与経路、並びに被験体の年齢、体重、及び病態に応じて、0.1 mg、0.5 mg、若しくは1 mg~50 mg、100 mg、200 mg、250 mg、500 mg、750 mg、若しくは1 gの本発明の化合物を含み得るか、又は医薬組成物は、単位用量当たり予め決められた量の有効成分を含む単位用量形において提供され得る。他の実施形態においては、単位投与組成物は、有効成分の本明細書において記載される1日用量若しくは部分用量、又はそれらの適切な分量を含む組成物である。さらに、そのような医薬組成物は、当業者によく知られる方法のいずれかによって調製され得る。
式(1)の化合物の治療的有効量は、例えば、対象となるレシピエントの年齢及び体重、治療を必要とする正確な病態及びその重症度、製剤の性質、並びに投与経路を含む多数の要因に依存することになり、最終的には薬剤を処方する担当医師の裁量に委ねられることになる。しかしながら、本発明において記載される疾患を治療する式(1)の化合物の治療的有効量は、一般に、1日当たりレシピエントの体重1 kgに対して0.1 mg~100 mgの範囲内、より通例には1日当たり体重1 kgに対して1 mg~10 mgの範囲内となる。したがって、70 kgの成体の哺乳動物の場合に、1日当たりの実際の量は、通常は70 mg~700 mgであり、この量は1日当たり単回の投与において、又は1日当たり2回、3回、4回、5回、若しくは6回の投与のような数回の分割投与(sub-doses)において与えられ得る。或いは、投与は断続的に、例えば2日に1回、1週間に1回、又は1ヶ月に1回で行われ得る。薬学的に許容可能な塩又は溶媒和物等の治療的有効量は、式(1)の化合物自体の治療的有効量の割合として決定され得る。上述した他の疾患の治療には同様の投与量が適切であると考えられる。
本発明の医薬組成物は、式(1)の1つ以上の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含み得る。幾つかの実施形態においては、医薬組成物は、本発明の2つ以上の化合物を含み得る。例えば、幾つかの実施形態においては、医薬組成物は、式(1)の2つ以上の化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含み得る。さらに、医薬組成物は、任意に、1つ以上の追加の医薬品有効成分(API)を更に含み得る。
本明細書において使用される場合に、「薬学的に許容可能な添加剤」は、医薬組成物に形状又は稠度を与えることに関与する薬学的に許容可能な材料、組成物、又はビヒクルを意味する。各添加剤は、被験体に投与した際に本発明の化合物の有効性を実質的に低下させることとなる相互作用、及び薬学的に許容可能でない医薬組成物をもたらすこととなる相互作用が回避されるように、混じり合った際に医薬組成物の他の成分と適合性であり得る。
ここで、以下の合成例及び生物学的実施例によって本発明を説明するが、これらは本発明の範囲を決して限定するものではない。
略語
本明細書において以下の略語が使用される:
Ph=フェニル
Ac=アセテート
Bn=ベンジル
t-Bu=第三級ブチル
n-Bu=直鎖状ブチル
Me=メチル
Et=エチル
Pr=プロピル
iPr=イソプロピル
Bu=ブチル
TMS=トリメチルシリル
TBS=tert-ブチルジメチルシリル
THF=テトラヒドロフラン
DMF=ジメチルホルムアミド
AA=酢酸
TFA=トリフルオロ酢酸
i-Pr2NEt又はDIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
TEA=トリエチルアミン
DMAP=4-ジメチルアミノピリジン
Pd/C=炭素上のパラジウム
KOH=水酸化カリウム
NaOH=水酸化ナトリウム
LiOH=水酸化リチウム
Ar=アルゴン
N2=窒素
EDC=3-エチル-3'-(ジメチルアミノ)プロピル-カルボジイミド塩酸塩(又は1-[(3-(ジメチル)アミノ)プロピル])-3-エチルカルボジイミド塩酸塩)
HOBT=1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
DIC=1,3-ジプロピルカルボジイミド
BOP=(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
PyBOP=ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
HATU=1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
LiHMDS=リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
LAH=水素化リチウムアルミニウム
Boc=tert-ブトキシカルボニル
Cbz=カルボキシベンジル
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
NBS=N-ブロモスクシンイミド
ACN=アセトニトリル
min=分
h又はhr=時
L=リットル
mL=ミリリットル
μL=マイクロリットル
g=グラム
mg=ミリグラム
mol=モル
mmol=ミリモル
meq=ミリ当量
rt=室温
RT=保持時間
sat又はsat'd=飽和
aq.=水性
TLC=薄層クロマトグラフィー
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LC/MS=高速液体クロマトグラフィー/質量分析
MS又はMass Spec=質量分析
NMR=核磁気共鳴
mp=融点
本発明の化合物は、有機化学の技術分野における当業者が利用可能な多くの方法によって合成され得る(Maffrand, J.P. et al., Heterocycles, 16(1):35-37 (1981))。本発明の化合物を調製する一般的な合成スキームを以下に記載する。これらのスキームは例示なものであって、当業者が本明細書において開示される化合物を調製するのに使用することができる可能な技術を限定するものと解釈されない。本発明の化合物を調製する様々な方法は、当業者には明らかであろう。さらに、合成における様々な工程を代替順序において実施して、所望の1つ以上の化合物を得ることができる。
一般的なスキーム:
本明細書において上記に示されるように、本発明は概して、式I:
Figure 2023516551000005
による化合物を提供する。
一般的なスキームにおいて記載される方法によって調製される本発明の化合物の例を、以下に示される中間体及び実施例のセクションに示す。ホモキラルな例の調製は、当業者に知られる技術によって実施され得る。例えば、ホモキラルな化合物は、キラル相分取HPLC又は分取SFCによるラセミ生成物の分割によって調製され得る。代替的には、実施例の化合物は、エナンチオマー濃縮された生成物を得るのに知られている方法によって調製され得る。これらの方法としては、限定されるものではないが、不斉補助官能価を、変換のジアステレオ選択性を制御する働きをするラセミ中間体へと組み込み、不斉補助剤の切断時にエナンチオ濃縮された生成物を得ることが挙げられる。
本発明の化合物は、有機合成の技術分野における当業者に知られる多数の方法において調製され得る。本発明の化合物は、合成有機化学の技術分野において知られる合成方法と一緒に、以下に記載される方法を使用して、又は当業者によって理解されるその変形形態によって合成され得る。好ましい方法としては、限定されるものではないが、以下に記載される方法が挙げられる。反応は、使用される試薬及び材料に適切で、かつ実施される変換に適した溶剤又は溶剤混合物中で実施される。有機合成の技術分野における当業者によれば、分子上に存在する官能価が、提案される変換と合致すべきであることが理解されるであろう。これは、本発明の所望の化合物を得るのに、合成工程の順序を改変するか、又は中から1つの特定の方法スキームを選び出す判断を必要とする場合があるであろう。
この分野における任意の合成経路を計画するに当たっての別の主要な考慮事項は、本発明において記載される化合物中に存在する反応性官能基の保護に使用される保護基の適切な選択であることも認識されるであろう。熟練した実務者に対して多くの選択肢を記載している権威のある報告は、Greeneら著の(Protective Groups in Organic Synthesis, 第4版, Wiley-Interscience (2006))である。
式(I)を有する本発明の化合物は、以下のスキームにおいて例示される方法によって調製され得る。
スキーム1aにおいて示されるように、化合物P1a(市販)を酸化銀又は水素化ナトリウムのいずれかを使用してアルキル化反応させて、化合物P1bを得ることができる。還元剤(LAH、水素化ホウ素ナトリウム、又はBH3・SMe2等)の存在下で酸部又はエステル部を還元することによって、見込まれる化合物P1cを得ることができる。
スキーム1a
Figure 2023516551000006
Alkylation:アルキル化
Reduction:還元
Alk=アルキル
スキーム1bにおいて示されるように、化合物P1a(市販)を弱塩基(イミダゾール等)の存在下でシリル化反応させて、化合物P2aを得ることができる。BiBr3及びトリエチルシランの存在下でアルデヒド又はケトンと反応させることによって、エーテルP2bを得ることができる。Pd/Cの存在下で逐次水素化し、Boc保護し、水素化ホウ素試薬の存在下でエステル還元して、見込まれる化合物P2eを得ることができる。
スキーム1b
Figure 2023516551000007
Imidazole:イミダゾール
Hydrogenation:水素化
Protection:保護
Reduction:還元
スキーム1cにおいて示されるように、化合物P1a(市販)をTMSOTfの存在下で反応させて、エノラートP3bを得ることができる。ジエチル亜鉛の存在下でシクロプロパン化を達成して、P3cを得ることができる。チャコール上のパラジウムの存在下でCbzを逐次脱保護することによって、2工程の保護基交換を達成した後に、Boc2O反応させて、P3eを得ることができる。水素化ホウ素試薬の存在下で最終的に還元して、見込まれる化合物P3fを得ることができる。
スキーム1c
Figure 2023516551000008
Diethyl zinc:ジエチル亜鉛
Deprotection:脱保護
Reduction:還元
スキーム1dにおいて示されるように、化合物P1a(市販)をボラン試薬(BH3・SMe2等)の存在下で還元反応させて、化合物P4aを得ることができる。第一級アルコールをTBDPSClの存在下で保護した後に、デス-マーチン酸化させて、ケトンP4cを得ることができる。ウィッティヒ反応に続いて、二重結合を水素化により還元することによって、エノラートP4dを得ることができる。例えばフッ素含有試薬の存在下でシリル基を脱保護することによって、見込まれる化合物P4fを得ることができる。
スキーム1d
Figure 2023516551000009
Reduction:還元
Dess-Martin oxidation:デス-マーチン酸化
Wittig reaction:ウィッティヒ反応
Reduction:還元
Deprotection:脱保護
スキーム1eにおいて示されるように、化合物P1bを強塩基(LDA等)の存在下でアルキル化反応させて、化合物P2aを得ることができる。水素化ホウ素ナトリウムの存在下でエステル部を還元して、見込まれる化合物P2bを得ることができる。
スキーム1e
Figure 2023516551000010
Alkylation, Strong base:アルキル化、強塩基
Reduction:還元
スキーム1fにおいて示されるように、化合物P1cをスワーン条件下で酸化させた後に、強力なアルキル化剤(臭化アルキルマグネシウム等)により、ピロリジンP4bを得ることができる。
スキーム1f
Figure 2023516551000011
Oxidation:酸化
Alkylation:アルキル化
スキーム2aにおいて示されるように、化合物S1aをアミノ-ピラゾールS1bの存在下で環化反応させることができる。中間体S1cを、オキシ塩化リンに続いてN-ブロモスクシンイミドにより逐次処理して、中間体S1eを得ることができる。アンモニアの存在下で芳香族求核置換を達成して、化合物S1fを得ることができる。亜硝酸イソペンチルの存在下でジアゾ化反応させた後に、ワンポット反応で脱離させることによって、骨格S1gを得る。
スキーム2a
Figure 2023516551000012
Base:塩基
Ammonia:アンモニア
Isopentyl nitrite亜硝酸イソペンチル
スキーム2bにおいて示されるように、化合物S1gをN-ブロモスクシンイミドの存在下で臭素化させて、化合物S2aを得ることができる。骨格をナトリウムアルコラートによりアルキル化することによって、見込まれる化合物S2bを得ることができる。
スキーム2b
Figure 2023516551000013
Nucleophilic substitution:求核置換
Alk=アルキル
スキーム2cにおいて示されるように、化合物S1gをN-ブロモスクシンイミドの存在下で臭素化させて、化合物S3aを得ることができる。骨格をナトリウムアルコラートによりアルキル化することによって、見込まれる化合物S3bを得ることができる。
スキーム2c
Figure 2023516551000014
Nucleophilic substitution:求核置換
スキーム2dにおいて示されるように、化合物S4aをMeOH及び塩化アセチルの存在下でエステル化させた後に、強塩基の存在下でギ酸エチルと反応させることができる。中間体S4cをエノールエステルS4dに転化させた。引き続き、アミノ-ピラゾールS1bの存在下で環化反応を達成することができる。中間体S4eをオキシ塩化リンに続いてN-ブロモスクシンイミドにより逐次処理して、見込まれる化合物S4gを得ることができる。
スキーム2d
Figure 2023516551000015
スキーム3aにおいて示されるように、化合物A1aを宮浦ホウ素化反応させて、A1bを得ることができる。
スキーム3a
Figure 2023516551000016
宮浦反応
スキーム3bにおいて示されるように、化合物A1aをハロゲン化アルキルの存在下でアルキル化させて、中間体A2aを得ることができる。宮浦ホウ素化反応によって、アニリンA2bを得ることができる。
スキーム3b
Figure 2023516551000017
アルキル化 宮浦反応
スキーム3cにおいて示されるように、化合物A3aをBoc化に続いて薗頭反応させて、中間体A3cを得ることができる。強酸(HCl等)を使用して臭化物を遊離アニリンA3dに転化させることができ、これを宮浦ホウ素化反応させて、A3eを得ることができる。
スキーム3c
Figure 2023516551000018
Sonogashira:薗頭反応
Deprotection:脱保護
Miyaura:宮浦反応
スキーム3dにおいて示されるように、化合物A4aをBoc化に続いてBoc脱保護(精製プロセス)して、中間体A4cを得ることができる。宮浦ホウ素化反応によって、化合物A4dを得ることができる。
スキーム3d
Figure 2023516551000019
Deprotection:脱保護
Miyaura:宮浦反応
スキーム3eにおいて示されるように、化合物A5aを銅触媒によりクロスカップリング反応させた後に、(例えば、鉄及び塩化アンモニウムを使用して)ニトロ還元させて、中間体A5cを得ることができる。宮浦ホウ素化反応によって、化合物A5dを得ることができる。
スキーム3e
Figure 2023516551000020
銅触媒によるクロスカップリング
還元
宮浦反応
スキーム3fにおいて示されるように、化合物A6aを銅触媒によりクロスカップリング反応させた後に、宮浦ホウ素化反応させて、ボロン酸エステルA6cを得ることができる。
スキーム3f
Figure 2023516551000021
銅触媒によるクロスカップリング 宮浦反応
スキーム3gにおいて示されるように、化合物A5aを銅触媒によりクロスカップリング反応させた後に、Boc加水分解して、ボロン酸エステルA6cを得ることができる。ヒドラジン誘導体をピラゾールA7cに転化させることができる。中間体を強酸の存在下で脱カルボキシル化した後に、鉄及び塩化アンモニウムを使用してニトロ還元して、A7eを得ることができる。宮浦ホウ素化反応によって、ボロン酸エステルA7fを得ることができる。
スキーム3g
Figure 2023516551000022
銅触媒によるクロスカップリング 加水分解
ピラゾール形成
還元 脱カルボキシル化
宮浦反応
スキーム3hにおいて示されるように、化合物A8aをエステル化した後に、宮浦ホウ素化反応させて、ボロン酸エステルA8cを得ることができる。
スキーム3h
Figure 2023516551000023
エステル化 宮浦反応
スキーム3iにおいて示されるように、化合物A3aを鈴木カップリングさせた後にTBDPSによりシリル化保護して、中間体A9cを得ることができる。この化合物を、強酸(例えば、HCl)を使用して遊離アニリンに転化させた後に、宮浦ホウ素化反応させて、ボロン酸エステルA9dを得ることができる。
スキーム3i
Figure 2023516551000024
鈴木反応 シリル化
脱保護
宮浦反応
スキーム3jにおいて示されるように、化合物A10aをクルチウス反応させた後に鈴木カップリングさせて、中間体A10cを得ることができる。この化合物を、強酸(例えば、HCl)を使用して遊離アニリンに転化させた後に、宮浦ホウ素化反応させて、ボロン酸エステルA10eを得ることができる。
スキーム3j
Figure 2023516551000025
クルチウス反応 鈴木カップリング
脱保護
宮浦反応
スキーム1において示されるように、P1c又はP2b等の中間体を構成する化合物1aを1bとの反応によって芳香族求核置換させることができる。対応するブロモフェニルからホウ素化によって調製されたボロン酸エステル1dを遷移金属触媒によりクロスカップリングによって導入させて、1eを得ることができる。アニリンを逐次ノシル保護し、それをアルキル化し、Boc基を脱保護して、アミン1hを得ることができる。フィンケルシュタイン条件を使用して大環状化させて1iを得ることができ、これを続いてヨウ素の存在下で酸化させて、1jを得ることができる。ノシル脱保護により、最終化合物1kを得ることができる。
スキーム1:
Figure 2023516551000026
鈴木反応
ピリジン
脱保護 アルキル化
大環状化
酸化 脱保護
スキーム2において示されるように、R1=OBnを含む化合物1jをTFA及びアニソールの存在下で脱保護して、フェノール2aを得ることができる。引き続き逐次アルキル化し、ノシルを脱保護して、最終化合物2cを得る。
スキーム2
Figure 2023516551000027
脱保護 アルキル化
脱保護
スキーム3において示されるように、フェノール2aをトリフレート3aに転化させることができる。遷移金属触媒によるクロスカップリングによってアシル部を導入して、3bを得た。引き続きノシルを脱保護して、最終化合物3cを得る。
スキーム3
Figure 2023516551000028
鈴木反応
脱保護
スキーム4において示されるように、逐次ノシル基を脱保護した後に、メタノール及び塩基の存在下でシリル部を除去することによって、化合物1jから最終化合物4bを得ることができた。
スキーム4
Figure 2023516551000029
脱保護 脱保護
スキーム5において示されるように、TFA及びアニソールの存在下でR6=OBnを含む化合物1jのベンジル部の脱保護を行って、フェノール5aを得ることができる。トリフレート無水物及びピリジンの存在下でトリフレートを形成した後に、遷移金属触媒によるクロスカップリングによって飽和複素環を導入して、化合物5cを得た。ノシル基をチオフェノールの存在下で除去して、最終化合物5dを得た。
スキーム5
Figure 2023516551000030
脱保護
鈴木反応
脱保護
スキーム6において示されるように、R1=COOMeを含む化合物1jを加水分解して、化合物6aを得ることができる。塩基の存在下で化合物6bに鹸化した後に、ペプチドカップリングさせて、最終化合物6cを得ることができる。
スキーム6
Figure 2023516551000031
脱保護 加水分解
ペプチドカップリング
スキーム7において示されるように、化合物6bをボランジメチルスルフィドの存在下で還元して、最終化合物7aを得ることができる。
スキーム7
Figure 2023516551000032
還元
スキーム8において示されるように、化合物7aを塩化チオニルの存在下で塩素化して、化合物8aを得ることができる。アルコラートのアルキル化によって、最終化合物8bを得る。
スキーム8
Figure 2023516551000033
フィンケルシュタイン型 アルキル化
スキーム9において示されるように、R5=OCH2CH2OBnを含む化合物1kをチャコール上のパラジウムの存在下で水素化して、最終化合物9aを得ることができる。
スキーム9
Figure 2023516551000034
水素化
スキーム10において示されるように、化合物1kをアシル化反応させて、最終化合物10aを得ることができる。
スキーム10
Figure 2023516551000035
アシル化
スキーム11において示されるように、化合物1kをアシル化反応させて、最終化合物11aを得ることができる。
スキーム11
Figure 2023516551000036
アルキル化
スキーム12において示されるように、化合物1jをヒドロキシルアミンの存在下で化合物12aに転化させることができる。オルトギ酸トリエチルの存在下で複素環の形成を達成して、12bを得る。ノシル基を脱保護して、最終化合物12cを得る。
スキーム12
Figure 2023516551000037
SnAr型 環化
脱保護
スキーム13において示されるように、化合物1aを1bとの反応により芳香族求核置換して、13aを得ることができる。アセタール部を逐次脱保護し、アミンをBoc基で保護し、ウィッティヒ反応させることにより、アルケン13dを得ることができる。遷移金属触媒によるクロスカップリングによってボロン酸エステル1dを導入して、13eを得ることができる。逐次アニリンをノシル保護し、それをアルキル化し、Boc基を脱保護して、アミン13iを得た。フィンケルシュタイン条件を使用して大環状化させて13jを得た後に、これをヨウ素の存在下で酸化させて、13kを得た。ノシル脱保護により、最終化合物13lを得る。
スキーム13
Figure 2023516551000038
Deprotection:脱保護
Wittig Reaction:ウィッティヒ反応
Suzuki:鈴木反応
Hydrogenation:水素化
Pyridine:ピリジン
Alkylation:アルキル化
Macrocyclization:大環状化
Oxidation:酸化
スキーム14において示されるように、化合物1iをノシル基の脱保護に続いてヨウ素の存在下で酸化させ、最後に構造中に存在する余分なヨウ素を還元して、最終化合物14cを得ることができる。
スキーム14:
Figure 2023516551000039
脱保護 酸化 還元
スキーム15において示されるように、イリジウム触媒の存在下で化合物1kの余分なヨウ素(ヨウ素の存在下での酸化の結果として構造中に存在する)を還元して、最終化合物15aを得ることができる。
スキーム15
Figure 2023516551000040
還元
スキーム16において示されるように、化合物1kをボロン酸エステルの存在下で鈴木カップリングさせて、最終化合物16aを得ることができる。
スキーム16
Figure 2023516551000041
鈴木反応
スキーム17において示されるように、化合物16bをハロゲン化アルキルの存在下でアルキル化した後に、硫黄誘導体(例えば、メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護して、最終化合物17bを得ることができる。
スキーム17
Figure 2023516551000042
アルキル化 脱保護
スキーム18において示されるように、化合物5aをハロゲン化アルキル及び弱塩基(mild base)(例えば、炭酸セシウム)の存在下でアルキル化した後に、硫黄誘導体(例えば、メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護して、最終化合物18bを得ることができる。
スキーム18
Figure 2023516551000043
アルキル化 脱保護
スキーム19において示されるように、化合物1kをTBAFの存在下で脱保護、例えばシリルTBDPS除去して、最終化合物19aを得ることができる。
スキーム19
Figure 2023516551000044
脱保護
スキーム20において示されるように、化合物2aを、硫黄誘導体(例えば、メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護して、最終化合物20aを得ることができる。
スキーム20
Figure 2023516551000045
脱保護
スキーム21において示されるように、化合物1kをイリジウムベースの触媒の存在下で脱ハロゲン化して、最終化合物21aを得ることができる。
スキーム21
Figure 2023516551000046
脱ハロゲン化
スキーム22において示されるように、化合物1jを水酸化ナトリウムの存在下で加水分解した後に、ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミンを使用してイミン形成し、その直後にヒドロキシルアミンの存在下で環化させて、中間体22cを得ることができる。硫黄誘導体(例えば、4-メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護することによって、最終化合物22dを得ることができる。
スキーム22
Figure 2023516551000047
加水分解 イミン形成
環化
脱保護
スキーム23において示されるように、化合物3aを、硫黄誘導体(例えば、4-メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護した後に、遷移金属触媒によるクロスカップリング(スティルカップリング等)させて、最終化合物23bを得ることができる。
スキーム23
Figure 2023516551000048
脱保護 メタロ型触媒によるカップリング
スキーム24において示されるように、化合物3aを、フッ化物含有試薬(例えば、TBAF)を使用してシリル脱保護した後に、ハロゲン化アルキル及びアジ化ナトリウムを使用してクリック反応させて、中間体24bを得ることができる。硫黄誘導体(例えば、4-メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護することによって、最終化合物24cを得ることができた。
スキーム24
Figure 2023516551000049
脱保護 環化
スキーム25において示されるように、化合物16bをハロゲン化アルキル及びTBABとの反応によりエーテル形成させて、最終化合物25aを得ることができる。
スキーム25
Figure 2023516551000050
アルキル化
スキーム26において示されるように、化合物16bを遷移金属触媒によりクロスカップリング(薗頭カップリング等)させた後に、アルコール中で弱塩基(炭酸カリウム等)の存在下にてアルキンの脱保護を行って、最終化合物26bを得ることができる。
スキーム26
Figure 2023516551000051
メタロ型触媒によるカップリング 脱保護
スキーム27において示されるように、化合物1cを、強酸(HCl等)を使用してアミン脱保護した後に、ハロゲン化アルキルの存在下でアルキル化して、中間体27bを得ることができる。還元剤(水素化ホウ素ナトリウム/塩化カルシウム等)の存在下でエステル部を第一級アルコール27cに還元することができ、その後、保護基を導入(TBDMS等)して、中間体27dを得ることができた。次に、この化合物を鈴木カップリングにおいて用い、続いてノシル保護基を導入し、(シリル保護基の場合はTBAFを使用して)アルコール脱保護して、27gを得る。光延反応によって大環状化させた後に、ヨウ素の存在下で酸化させ、硫黄誘導体(例えば、4-メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護して、最終化合物27jを得ることができた。
スキーム27
Figure 2023516551000052
Deprotection:脱保護
Alkylation:アルキル化
Reduction:還元
Protection group introduction:保護基の導入
Suzuki:鈴木反応
Pyridine:ピリジン
Mitsunobu:光延反応
Oxidation:酸化
スキーム28において示されるように、化合物5aを弱塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下でハロゲン化アルキルを使用してアルキル化した後に、硫黄誘導体(例えば、4-メチルベンゼンチオール)を使用してノシル脱保護して、中間体28bを得ることができる。アルコール脱保護(例えば、THP保護基の場合にはp-トルエンスルホン酸)によって、最終化合物28cを得ることができた。
スキーム28
Figure 2023516551000053
アルキル化 ノシル脱保護
アルコール脱保護
A.化合物の物理化学的特性
中間体及び最終生成物の精製を順相クロマトグラフィー又は逆相クロマトグラフィーのいずれかによって行った。特段の指示がない限り、充填済みSiO2カートリッジを使用してヘキサン及びEtOAc又はDCM及びMeOHのいずれかの勾配で溶出させて順相クロマトグラフィーを行った。Gilson UNIPOINTソフトウェアによって操作されるGilson半分取HPLCシステムを使用して逆相分取HPLCを行った。
精製方法PA:精製をPhenomenex Lunaカラム(100 mmの長さ×21.2 mmの内径;5 μmの粒子)において室温にて20.0 mL/分の一定流速にて行った。勾配溶出を32%(25 mM NH4HCO3水溶液)/68%(アセトニトリル-メタノール1:1)→4%(25 mM NH4HCO3水溶液)/96%(アセトニトリル-メタノール1:1)で20分にて行った。UV検出器は226 nmに設定されたが、これは化合物に対して観察された最大吸光度の波長に対応する。
精製方法PB:精製をPhenomenex Gemini C18カラム(100 mmの長さ×30 mmの内径、5 μmの粒子サイズ)において室温にて30 mL/分の流速で行った。勾配溶出を70%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/5%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)→27%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/73%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)で20分にて行い、その後、勾配溶出を27%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/73%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)→0%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/100%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)で2分にて行い、得られた組成を5分間保持し、0%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/100%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)→95%(水+25 mMの重炭酸アンモニウム)/5%(アセトニトリル-メタノール50%混合物)で2分にて行い、得られた組成を5分間保持した。標準注入容量は8 mLであった。取得をUV検出器について254 nmに設定した。
特段の指定がない限り、最終生成物の分析をLCMS又は逆相分析用HPLCによって行った。
LCMS方法A(MA)
分析用HPLCを、X-Select CSH C18 XPカラム(2.5 μm 30×4.6 mm(内径))において、水中の0.1%のギ酸(溶媒A)及びアセトニトリル中の0.1%のギ酸(溶媒B)で溶出させて、以下の溶出勾配、すなわち0分~3分での5%→100%のB、3分~4分での100%のBを使用して、1.8 mL/分の流速で40℃にて行った。質量スペクトル(MS)を、Waters ZQ質量分析計(スキャン200 uma~900 uma)において、エレクトロスプレーポジティブイオン化[ES+によりMH+分子イオンを得る]モード又はエレクトロスプレーネガティブイオン化[ES-により(M-H)-分子イオンを得る]モードを使用して20 Vのコーン電圧を用いて記録した。
LCMS方法B(MB)
分析用HPLCを、X-Select CSH C18 XPカラム(2.5 μm 30×4.6 mm(内径))において、水中の0.1%のアンモニア(溶媒A)及びアセトニトリル中の0.1%のアンモニア(溶媒B)で溶出させて、以下の溶出勾配、すなわち0分~3分での5%→100%のB、3分~4分での100%のBを使用して、1.8 mL/分の流速で40℃にて行った。質量スペクトル(MS)を、Waters ZQ質量分析計(スキャン200 uma~900 uma)において、エレクトロスプレーポジティブイオン化[ES+によりMH+分子イオンを得る]モード又はエレクトロスプレーネガティブイオン化[ES-により(M-H)-分子イオンを得る]モードを使用して20 Vのコーン電圧を用いて記録した。
LCMS方法C(MC)
分析用HPLCを、X-Select CSH C18 XPカラム(2.5 μm 30×4.6 mm(内径))において、水中の(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)(溶媒A)及びアセトニトリル(溶媒B)で溶出させて、以下の溶出勾配、すなわち0分~3分での5%→100%のB、3分~4分での100%のBを使用して、1.8 mL/分の流速で40℃にて行った。質量スペクトル(MS)を、Waters ZQ質量分析計(スキャン200 uma~900 uma)において、エレクトロスプレーポジティブイオン化[ES+によりMH+分子イオンを得る]モード又はエレクトロスプレーネガティブイオン化[ES-により(M-H)-分子イオンを得る]モードを使用して20 Vのコーン電圧を用いて記録した。
LCMS方法D(MD)
一般的な手順のLCMSに加えて、YMC pack ODS-AQ C18カラム(50 mmの長さ×4.6 mmの内径、3 μmの粒子)において35℃にて2.6 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出を95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリル→5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリルで4.80分にて行った後に、最終的な移動相の組成を更に1.00分間保持した。標準注入容量は2 μLであった。取得範囲をUV-PDA検出器については190 nm~400 nmに設定し、MS検出器については100 m/z~1400 m/zに設定した。
LCMS方法E(ME)
一般的な手順のLCMSに加えて、Phenomenex Kinetex C18カラム(50 mmの長さ×2.1 mmの内径、2.6 μmの粒子)において35℃にて0.7 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出を95%(水中の50 mMの酢酸アンモニウム)/5%のアセトニトリル→5%(水中の50 mMの酢酸アンモニウム)/95%のアセトニトリルで4.80分にて行った後に、最終的な移動相の組成を更に1.00分間保持した。標準注入容量は2 μLであった。取得範囲をUV-PDA検出器については190 nm~400 nmに設定し、MS検出器については100 m/z~1400 m/zに設定した。
LCMS方法F(MF)
Phenomenex GEMINI C18カラム(100 mmの長さ×4.6 mmの内径、5 μmの粒子)において25℃にて3.014 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出を以下の通りに行った:95%(水中の65 mMの酢酸アンモニウム+アセトニトリル(90:10))/5%のアセトニトリルで0.30分にて、前の組成から100%のアセトニトリルで4.26分にて行い、前の組成を0.60分間保持した後に、95%(水中の65 mMの酢酸アンモニウム+アセトニトリル(90:10))/5%のアセトニトリルで1.02分に進め、最後の移動相の組成を更に0.57分間保持した。標準注入容量は3 μLであった。取得範囲をUV-PDA検出器については200 nm~400 nmに設定し、MS検出器については100 m/z~1000 m/zに設定した。
LCMS方法G(MG)
一般的な手順のLCMSに加えて、YMC pack ODS-AQ C18カラム(50 mmの長さ×4.6 mmの内径、3 μmの粒子サイズ)において35℃にて2.6 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出をAgilent 1260を使用して95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリル→5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリルで4.8分にて行い、得られた組成を1.0分間保持し、5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリル→95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリルで0.2分にて行った。標準注入容量は2 μLであった。取得範囲をUV-PDA検出器については190 nm~400 nmに設定し、TOF-MS検出器については100 m/z~1000 m/zに設定した。
LCMS方法H(MH)
一般的な手順のLCMSに加えて、Phenomenex Kinetex C18カラム(50 mmの長さ×2.1 mmの内径、1.7 μmの粒子)において60℃にて1.5 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出を90%(水+0.1%のギ酸)/10%のアセトニトリル→10%(水+0.1%のギ酸)/90%のアセトニトリルで1.50分にて行った後に、最終的な移動相の組成を更に0.40分間保持した。標準注入容量は2 μLであった。取得範囲をUV-PDA検出器については254 nmに設定し、MS検出器については80 m/z~800 m/zに設定した。
LCMS方法I(MI)
Thermo Scientific Accucore C18(50 mmの長さ×2.1 mmの内径、2.6 μm)において35℃にて1.50 mL/分の流速で分析を行った。勾配溶出を95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリル→5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリルで1.30分にて行い、得られた組成を0.5分間保持した後に、最終的な移動相の組成を保持し、5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリル→90%(水+0.1%のギ酸)/10%のアセトニトリルで0.10分にて行った。注入容量は1 μLであった。MS及びUV検出器の取得範囲をそれぞれ100 m/z~1000 m/z及び190 nm~400 nmに設定した。
LCMS方法K(MK)
分析用HPLCを、Kinetex EVO C18(30×2.1 mm、5 μm)において、水中の0.0375%のTFA(容量/容量)(溶媒A)及びアセトニトリル中の0.01875%のTFA(容量/容量)(溶媒B)で溶出させて、以下の溶出勾配、すなわち0分~1.20分での5%→95%のB、1.2分~1.55分での95%→5%のBを使用して、1.5 mL/分の流速で50℃にて行った。質量スペクトル(MS)を、ESIイオン化源[ES+によりMH+分子イオンを得る]モードを使用して20 VのQarray DC電圧を用いて記録した。
バイナリポンプ(333モデル及び334モデル)、ASPECオートサンプラー、カラムバルブセレクター(column valve selector)、及びUV検出器からなるGilsonシステムを使用して精製を行った。Trilution 3.0ソフトウェアを用いてデータ取得を行った。
骨格S1:3-ブロモ-5-クロロ-6-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000054
工程1
1H-ピラゾール-5-アミン(173 g、2.09 mol)の溶液に、EtONa(343 g、5.04 mol、2000 mL)を加え、続いてジエチル2-メチルプロパンジオエート(400 g、2.30 mol、392 mL)を加えた。混合物を100℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=0/1、化合物4、Rf=0.3)により、反応が完了したことが示された。反応混合物を25℃に冷やし、濾過して、淡黄色の固体を得た。粗製物をEtOH(5 L)中で12時間撹拌し、濾過して、白色の固体を得た。7-ヒドロキシ-6-メチル-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オンのナトリウム塩(540 g)を白色の固体として得た。
粗製物質を更に精製せずに後続工程において使用する。
1H NMR (ppm, 400 MHz), MeOD: 7.56 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 1.95 (s, 3H)
工程2
POCl3の溶液(3.15 kg、20.5 mol、1.91 L)に、7-ヒドロキシ-6-メチル-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オンのナトリウム塩(366 g、2.22 mol)を加えた。混合物を105℃で40時間撹拌した。混合物を濃縮して殆どのPOCl3を除去し、反応混合物を酢酸エチル(5000 mL)で希釈し、氷水(10000 mL)中に注ぎ、飽和NaHCO3溶液の添加によりpH=7~8に調整した。次に、水相を酢酸エチル(2000 mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1000 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。表題化合物の5,7-ジクロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(590 g、2.92 mol、43.9%の収率)を黒色の油状物として得た。
粗製物質を更に精製せずに後続工程において使用する。
1H NMR (ppm, 400 MHz), CDCl3: 8.15 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.69 (d, J=2.3 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H)
工程3
THF(1.5 L)中の5,7-ジクロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(290 g、1.44 mol)の溶液に、Zn(210 g、3.21 mol)、アンモニアの溶液(35%)(528 g、5.27 mol、580 mL、3.67当量)、及び飽和NaCl溶液(1.5 L)を加えた。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を濾過してZnを除去した後に、酢酸エチル(1000 mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、表題化合物の5-クロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(420 g)(黄色の固体として得られた)を得た。粗製物質を更に精製せずに後続工程において使用する。
1H NMR (ppm, 400 MHz), CDCl3: 8.49 (s, 1H), 8.05 (d, J=1.8 Hz, 1H), 6.63-6.52 (m, 1H), 2.38 (s, 3H)
工程4
アセトニトリル(2 L)中の5-クロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(400 g、2.39 mol)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(480 g、2.70 mol)を加えた。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。LCMSにより、見込まれる化合物の形成が示された。混合物を水(2000 mL)中に注ぎ、形成した固体を濾過により収集した。表題化合物の3-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(500 g、2.03 mol、85%の収率)を黄色の固体として得た。粗製物質を更に精製せずに後続工程において使用する。
LCMS (MK) RT=0.837分、m/z=247.9 (M+H)+
骨格S2:3-ブロモ-5-クロロ-6-メトキシピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000055
工程1:
2-メトキシマロン酸ジメチル(100 g、616.7 mmol)をエタノール(200 mL)中で希釈し、エタノール(1.65 L)中の3-アミノピラゾール(51.25 g、616.7 mmol)及びナトリウムエタノラート(370 mL)の混合物に加えた。
反応混合物を120℃で16時間加熱した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を0℃に冷却した。得られたバイオレット色の固体を濾別し、EtOHで0℃にて洗浄し、濃縮し、アセトニトリルとともに共蒸発させ、高真空下で乾燥させた。
HClの撹拌された溶液(1 N)に、その固体を4℃~5℃で少しずつ加えた。沈殿物を濾過し、最小限の冷水で洗浄した。ベージュ色の固体を真空中で濃縮し、トルエン(×3)とともに共蒸発させた。ベージュ色の固体を高真空で乾燥させ、後続工程においてそのままで使用した。
LCMS (MD) RT=0.405分、m/z=182.0 (M+H)+
工程2:
工程1からの表題化合物(135.8 g、7449.6 mmol)及びオキシ塩化リン(449.8 g、2248.9 mmol)の溶液に、N,N-ジエチルアニリン(101.71 mL、1049.5 mmol)を0℃でゆっくりと加えた。反応物を120℃で4時間加熱した。冷却後に、過剰のオキシ塩化リンを除去し、残留物をEtOAcで希釈し、NaHCO3の飽和溶液で洗浄した。有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→80:20)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、表題化合物を黄色の固体(44.8 g、27%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.556分、m/z=218.1/220.0 (M+H)+
工程3:
工程2からの表題化合物(22.1 g、101.36 mmol)をアセトニトリル(304 mL)中に溶解し、0℃に冷却した。次に、N-ブロモスクシンイミド(18.04 g、101.36 mmol)を少しずつ加え、混合物を室温で30分間撹拌し続けた。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3の飽和溶液で抽出した。有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→80:20)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、表題化合物を黄色の固体(23.7 g、78.8%)として得た。
LCMS (MH) RT=0.769分、m/z=295.2/299.0 (M+H)+
工程4:
工程3からの表題化合物(20.0 g、67.35 mmol)をEtOH(303 mL)中に懸濁した。水素化ホウ素ナトリウム(3.06 g、80.8 mmol)を0℃で少しずつ加えた。反応混合物を連続的に撹拌しながら0℃に保った。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を水でクエンチした。EtOAcを加え、抽出した。有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、濃縮乾涸させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→90:10)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、見込まれる化合物を帯黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.655分、m/z=260.2/262.2 (M+H)+
骨格S3:3-ブロモ-6-(ブロモメチル)-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000056
工程1
MeOH(800 mL)中の2-(ベンジルオキシ)酢酸(166 g、999 mmol、143 mL、1当量)の溶液に、塩化アセチル(117 g、1.50 mol、107 mL、1.5当量)を10℃で滴加した。混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製して、表題化合物(170 g、943 mmol、94.4%の収率)を無色の油状物として得た。
1H NMR: 400 MHz, CDCl3: 7.45-7.30 (m, 5H), 4.66 (s, 2H), 4.13 (s, 2H), 3.79 (s, 3H)
工程2
THF(675 mL)中の水素化ナトリウム(33.0 g、824 mmol、60%の純度、1.1当量)の溶液に、ギ酸エチル(83.3 g、1.12 mol、90.4 mL、1.5当量)を加えた。次に、THF(135 mL)中の工程1からの表題化合物(135 g、749 mmol、1当量)を0℃で混合物に滴加した。混合物を25℃で3時間撹拌した。DMF(400 mL)及びヨウ化エチル(117 g、749 mmol、59.9 mL、1当量)を混合物に滴加した。得られた混合物を35℃で1時間撹拌した。混合物を氷水(1500 mL)中に注ぎ、酢酸エチル(1000 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物(185 g、粗製)を黄色の油状物として得て、これを理論上100%の収率に基づき精製せずに後続工程へと使用した。
工程3
DMF(1000 mL)中の3-アミノピラゾール(41.0 g、493 mmol、1当量)、工程2からの表題化合物(175 g、740 mmol、1.5当量)の溶液に、Cs2CO3(241 g、740 mmol、1.5当量)を加えた。混合物を110℃で10時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を20℃に冷却し、氷水(3000 mL)中に注ぎ、2 MのHCl(700 mL)によりpH=5~6に調整したところ、この間に大量の固体が沈殿した。混合物を濾過し、濾過ケークを水(600 mL)で洗浄した。濾過ケークをTert-ブチルメチルエーテル(500 mL)でトリチュレーションして、表題化合物(65.0 g、269 mmol、54.6%の収率)を黄色の固体として得た。
1H NMR: DMSO-d6 400 MHz: 12.40 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.66 (d, J=2.1 Hz, 1H), 7.53-7.33 (m, 5H), 5.80 (d, J=1.7 Hz, 1H), 5.05 (s, 2H)
工程4
アセトニトリル(600 mL)中の工程3からの表題化合物(80.0 g、332 mmol、1当量)の溶液に、POCl3(127 g、829 mmol、77.0 mL、2.5当量)及びN,N-ジエチルアニリン(495 mg、3.32 mmol、530 μL、0.01当量)を加えた。次に、混合物を100℃で4時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を真空下で濃縮して、CH3CN及びPOCl3を大部分除去した。次に、混合物を酢酸エチル(1000 mL)で希釈し、氷水(2000 mL)中に注ぎ、炭酸カリウムによりpH=7に調整し、酢酸エチル(1000 mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000 mL)で洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製して、表題化合物(66.0 g、254 mmol、76.6%の収率)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR: CDCl3, 400 MHz, 8.27 (s, 1H), 8.02 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.58-7.39 (m, 5H), 6.61 (d, J=2.4 Hz, 1H), 5.19 (s, 2H)
工程5
ジクロロメタン(650 mL)中の工程4からの表題化合物(69.0 g、266 mmol、1当量)の溶液に、NBS(47.3 g、266 mmol、1当量)をゆっくりと加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDCM:PE=1:1の溶液(300 mL)でトリチュレーションし、濾過した。濾過ケークを水(1000 mL)で洗浄して、見込まれる化合物(85.3 g、252 mmol、94.7%の収率)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR: DMSO-d6, 400 MHz, 9.23 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.59-7.17 (m, 5H), 5.27 (s, 2H)
骨格S4:3-ブロモ-6-(ブロモメチル)-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン及び骨格S5:3-ブロモ-5-クロロ-6-(ジブロモメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000057
四塩化炭素(100 mL)中の3-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5.00 g、20.28 mmol)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(36.10 g、202.84 mmol)及び2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(333 mg、2.028 mmol)を逐次加えた。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。
混合物を濾過し、残された粗製物をジクロロメタンですすいだ。混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→5%のヘプタン/ジクロロメタン(9:1)/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を白色の固体(1.885 g、28%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.797分、m/z=325.7-327.7 (M+H)+
骨格S5:3-ブロモ-5-クロロ-6-(ジブロモメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンを帯黄色の固体(5.045 g、61%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.966分、m/z=403.6-405.6 (M+H)+
骨格S6:3-ブロモ-5-クロロ-6-(メトキシメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000058
メタノール(38 mL)中の骨格S4(1.885 g、5.793 mmol)の溶液を密封チューブ中で100℃にて6時間加熱した。冷却した後に、溶剤を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル中で希釈した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を白色の固体(1.378 g、86%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.724分、m/z=275.9-277.9 (M+H)+
骨格S7:3-ブロモ-5-クロロ-6-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000059
工程1
エタノール(170 mL)中の2-フルオロ-マロン酸ジエチルエステル(10 g、56.129 mmol)の混合物に、1H-ピラゾール-3-イルアミン(4.664 g、56.129 mmol)及びナトリウムエトキシド溶液(エタノール中21重量%)(42 mL、112.258 mmol)を加えた。反応混合物を120℃で30時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエンとともに共蒸発させた。1 MのHCl溶液(100 mL)を残留物に加えた。水を反応混合物に加え、沈殿物を濾過した。沈殿物をアセトニトリル中に懸濁し、蒸発乾涸させた。残留物をトルエン中に懸濁し、減圧下で蒸発乾涸させて、表題化合物を淡褐色の固体(6.85 g、72%の収率)を得て、これを更に精製せずに使用した。
LCMS (MH) RT=0.100分、m/z=170.1 (M+H)+
工程2
工程1からの表題化合物(6.85 g、40.504 mmol)及びオキシ塩化リン(V)(50 mL、263.276 mmol)の混合物に、ジエチル-フェニル-アミン(11 mL、56.706 mmol)を0℃でゆっくりと加えた。反応混合物を室温まで温めた後に、120℃で3時間加熱した。冷却した後に、反応混合物を減圧下でトルエンとともに共蒸発させた。粗製残留物を酢酸エチルで希釈し、0℃まで冷やした。飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配5%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を白色の固体(5.107 g、61%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.664分、m/z=206.0-207.9 (M+H)+
工程3
アセトニトリル(64 mL)中の工程2からの表題化合物(4.395 g、21.334 mmol)の混合物に、0℃でN-ブロモスクシンイミド(3.797 g、21.334 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を30分間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配5%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を黄色の固体(5.796 g、95%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.859分、m/z=283.9-285.9 (M+H)+
工程4
アンモニア水溶液(100 mL)中の工程3からの表題化合物(5.79 g、20.344 mmol)を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発させた。残留物を酢酸エチル及び炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。分離後に、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配10%→50%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を帯黄色の固体(4.10 g、76%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.615分、m/z=265-267 (M+H)+
工程5
ジオキサン(50 mL)中の工程4からの表題化合物(5.060 g、19.061 mmol)の溶液に、亜硝酸イソペンチル(5.133 mL、38.122 mmol)を加えた。反応混合物を110℃で2時間加熱した。冷却した後に、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗製物質を水で洗浄した。有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配10%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物を黄色の固体(2.158 g、45%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.707分、m/z=249.9-251.9 (M+H)+
骨格S8:3-ブロモ-5-クロロ-6-(ジブロモメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2023516551000060
N,N-ジメチルホルムアミド(38 mL)中の骨格S5(5.00 g、12.479 mmol)の溶液に、エチレングリコール(15.5 mL、249.580 mmol)を室温で加えた。反応混合物を70℃で20時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物をベージュ色の固体(2.89 g、76%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.703分、m/z=303.9-305.9 (M+H)+
ピロリジンP1:tert-ブチル(2S,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メトキシピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000061
工程1
無水アセトニトリル(500 ml)中の(2S,4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸(8.3 g、35.892 mmol)の溶液に、酸化銀(I)(24.9 g、107.67 mmol)を加え、続いて0℃に冷却されたヨードメタン(11.2 ml、179.4 mmol)を加えた。得られた懸濁液を周囲温度までゆっくりと温め、2日間激しく撹拌した。LCMSにより監視して完了したら、固体物質を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによってヘプタン/EtOAcの勾配(10:0→5:5)で溶出させて精製して、表題生成物(8.8 g、収率:94%)を無色の液体として得た。
LCMS (MH) RT=0.691分、m/z=160.1 (M-56)+
工程2
工程1からの表題化合物(8.8 g、33.938 mmol)を乾燥THF中に溶解させ、N2雰囲気下で0℃まで冷やした。水素化リチウムアルミニウム(2.58 g、67.876 mmol)を少しずつ加え、2時間撹拌した。LCMSにより監視して完了したら、H2Oを加えて反応物をクエンチし、Celiteのパッドを通じて濾過し、EtOAcですすいだ。溶離液としてDCM/MeOH(100:→95:5)を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル上)により生成物を精製して、見込まれる化合物を無色の油状物(6.2 g、78.99%)として得た。
LCMS (MH) RT=0.518分、m/z=132.1 (M-99)+
同様にして、以下の中間体を調製した。
Figure 2023516551000062
中間体番号 構造 収率
P2 無色の油状物として93%の収率
P11 無色の油状物として49%の収率
P12 無色の油状物として93%の収率
P13 無色の油状物として99%の収率
P14 無色の油状物として100%の収率
ピロリジンP3:tert-ブチル(2S,4R)-4-(シクロブトキシ)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000063
工程1
ジクロロメタン(50 mL)中のO1-ベンジルO2-メチル(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(5.0 g、17.90 mmol)の懸濁液に、1H-イミダゾール(2.438 g、35.80 mmol)及びtert-ブチルジメチルシリルクロリド(4.048 g、26.85 mmol)を加えた。反応混合物を室温で8時間撹拌し、1H-イミダゾール(2.438 g、35.80 mmol)及びtert-ブチルジメチルシリルクロリド(4.048 g、26.85 mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈した。層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、O1-ベンジルO2-メチル(2S,4R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(6.372 g、90%の収率)を無色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=3.36分、m/z=394.1 (M+H)+
工程2
アセトニトリル(25 mL)中の三臭化ビスマス(1.423 g、3.17 mmol)のアルゴン下の0℃の懸濁液に、トリエチルシラン(2.54 mL、15.85 mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、アセトニトリル(12 mL)中の工程1からの表題化合物(4.160 g、10.57 mmol)及びシクロブタノン(3.95 mL、52.85 mmol)の懸濁液を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した後に、室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を薄黄色の油状物(2.03 g、55%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.70分、m/z=334.1 (M+H)+
工程3
メタノール(35 mL)中の工程2からの表題化合物(2.030 g、6.09 mmol)のアルゴン下の懸濁液に、10%のPd/C(200 mg)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下で室温にて6時間撹拌した。反応混合物をCeliteパッド上で濾過し、メタノール及び酢酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させて、表題化合物を無色の油状物(1.205 g、99%の収率)として得て、これを更に精製せずに後続工程において使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 4.07-3.91 (3H, m), 3.75-3.75 (3H, s), 3.15-3.10 (1H, m), 3.03-2.98 (1H, m), 2.59 (1H, s), 2.26-2.17 (3H, m), 2.05-1.85 (3H, m), 1.74-1.65 (1H, m), 1.57-1.46 (1H, m)。
工程4
テトラヒドロフラン(90 mL)中の工程3からの表題化合物(1.205 g、6.05 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(2.53 mL、18.15 mmol)、DMAP(74 mg、0.61 mmol)、及びBoc2O(3.961 g、18.15 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷やし、溶剤を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を淡黄色の油状物(1.460 g、81%の収率)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 4.44-4.32 (1H, m), 4.11-4.05 (1H, m), 4.00-3.91 (1H, m), 3.75 (3H, m), 3.63-3.41 (2H, m), 2.32-2.18 (3H, m), 2.09-1.92 (3H, m), 1.74-1.66 (1H, m), 1.56-1.51 (1H, m), 1.48-1.41 (9H, m)。
工程5
0℃に冷却されたEtOH/THF(1:1)の混合物(44 mL)中の工程4からの表題化合物(1.460 g、4.88 mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(369 mg、9.76 mmol)及び塩化カルシウム(542 mg、4.88 mmol)を加えた。溶液を室温まで温め、室温で2時間撹拌した。水及びHCl水溶液(1 M)をpH=4まで加えることにより、反応混合物をクエンチした。EtOAcを加えた。層を分離した。水層をEtOAc(3×40 mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAcを100:0→50:50で使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製した。
見込まれる画分を収集し、減圧下で蒸発させて、見込まれる化合物を無色の油状物(1.242 g、4.58 mmol、94%)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3), 4.14-4.06 (1H, m), 4.00-3.90 (2H, m), 3.72 (1H, dd, J=2.4, 11.5 Hz), 3.59-3.54 (2H, m), 3.38 (1H, dd, J=4.6, 12.0 Hz), 2.27-2.19 (2H, m), 2.13-1.89 (3H, m), 1.75-1.64 (2H, m), 1.55-1.51 (1H, m), 1.49 (9H, m)。
同様にして、以下の中間体を調製した。
Figure 2023516551000064
中間体番号 構造 収率
無色の油状物として97%の収率
無色の油状物として95%の収率
ピロリジンP6:tert-ブチル(2S,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-(トリデューテリオメトキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000065
工程1
0℃の乾燥テトラヒドロフラン(65 mL)中に溶解された1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.2 g、13.046 mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液)(1.044 g、26.092 mmol)を加えた。反応混合物を45分間撹拌した。ヨードメタン-d3(1.624 g、26.092 mmol)を加え、反応混合物を30分間撹拌した。反応混合物を0℃にて水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→50%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物を白色の固体(2.6 g、39%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.736分、m/z=163.1 (M+H)+-Boc。
工程2
工程1からの表題化合物(2.6 g、10.471 mmol)に、ボランジメチルスルフィド錯体溶液(2.0 M/THF)(15 mL)を0℃で滴加した。混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を0℃のメタノールで慎重にクエンチした。溶剤を減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→40%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物を無色の固体(2.2 g、90%の収率)として得た。
LCMS (MH) RT=0.534分、m/z=135.1 (M+H)+-Boc。
同様にして、以下の中間体を調製した。
Figure 2023516551000066
中間体番号 構造 収率
帯黄桃色色の油状物として61%の収率
帯の油状物として83%の収率
ピロリジンP9:tert-ブチル(2S,4R)-4-シクロプロポキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000067
工程1
THF/水(100 mL/50 mL)中のクロロギ酸ベンジル(23.4 mL、166.8 mmol)の懸濁液に、激しく撹拌しながら炭酸カリウム(46.11 g、333.6 mmol)の後にメチル(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボキシレート塩酸塩(16.15 g、111.2 mmol)を慎重に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物をHCl水溶液(1 M)でpH=1まで酸性化させた。層を分離した。水層をEtOAc(3×100 mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→0:100)を使用して精製して、表題化合物を黄色の油状物(20.58 g、66%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.93分、m/z=280.1 (M+H)+
工程2
酢酸パラジウム(II)(787 mg、3.50 mmol)及び1,10-フェナントロリン(695 mg、3.85 mmol)をアルゴン下で乾燥ジクロロメタン(40 mL)中に溶解し、得られた溶液を室温で10分間撹拌した。次に、エチルビニルエーテル(140 mL)を加えた。アルゴンのバブリングにより溶液を10分間脱ガスした。反応混合物を室温かつアルゴン雰囲気で15分間撹拌し、乾燥ジクロロメタン(110 mL)中の工程1からの表題化合物(9.79 g、35.05 mmol)の溶液を加えた。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。TLCプレートにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷やし、水(100 mL)で希釈した。水層をDCM(3×60 mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→50:50)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を薄黄色の油状物(6.796 g、64%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.56分、m/z=306.1 (M+H)+
工程3
アルゴン雰囲気下で、0℃に冷却されたDCM(300 mL)中のヘキサン中のジエチル亜鉛(1 M)(86.0 mL、85.53 mmol)の懸濁液に、DCM(60 mL)中のジヨードメタン(6.94 mL、85.53 mmol)を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、DCM(100 mL)中の工程2からの表題化合物(8.70 g、28.51 mmol)を0℃で滴加した。混合物を室温まで温め、室温で一晩撹拌した。LCMS監視により部分的な転化が明らかになった。混合物を室温で10時間更に撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(150 mL)を加えることにより、反応混合物をクエンチした。層を分離し、水層をDCM(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮して、表題化合物を無色の油状物(6.69 g、74%の収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.55分、m/z=320.1 (M+H)+
工程4
アルゴン下で、メタノール(50 mL)中の工程3からの表題化合物(2.83 g、8.88 mmol)の懸濁液に、チャコール上のパラジウム(10%)(275 mg)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下で室温にて4時間撹拌した。TLCプレートにより監視して完全に転化したら、混合物をCelite上で濾過し、MeOH及びEtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させて、表題化合物を無色の油状物(1.54 g、94%の収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.11-4.06 (1H, m), 3.75 (1H, t, J=7.8 Hz), 3.62 (3H, s), 3.28-3.23 (1H, m), 2.95 (1H, dd, J=4.7, 11.5 Hz), 2.84 (1H, qd, J=1.3, 11.6 Hz), 2.67 (1H, s), 2.08-2.01 (1H, m), 1.90-1.83 (1H, m), 0.48-0.41 (4H, m);
工程5
THF(125 mL)中の工程4からの表題化合物(1.54 g、8.31 mmol)の溶液に、Et3N(3.48 mL、24.94 mmol)、DMAP(101 mg、0.83 mmol)、次にBoc2O(5.44 g、24.94 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で一晩撹拌した。室温まで冷ました後に、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→50:50)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を淡黄色の油状物(1.52 g、64%の収率)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.18-4.13 (2H, m), 3.67 (3H, s), 3.45 (2H, dd, J=4.5, 7.5 Hz), 3.33-3.29 (1H, m), 2.39-2.28 (1H, m), 2.03-1.92 (1H, m), 1.34 (9H, s), 0.50-0.43 (4H, m);
工程6
0℃に冷却されたEtOH/THF(1:1)の混合物(50 mL)中の工程5からの表題化合物(1.52 g、5.34 mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(404 mg、10.68 mmol)及び塩化カルシウム(593 mg、5.34 mmol)を加えた。溶液を室温まで温め、室温で1時間撹拌した。水及びHCl水溶液(1 M)をpH=4まで加えることにより、反応混合物をクエンチした。EtOAcを加えた。層を分離し、水層をEtOAc(3×40 mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→50:50)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる化合物を無色の油状物(1.30 g、95%の収率)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.71 (1H, t, J=5.7 Hz), 4.15-4.10 (1H, m), 3.73 (1H, s), 3.47-3.43 (3H, m), 3.28-3.23 (2H, m), 2.08-1.92 (2H, m), 1.40 (9H, s), 0.48-0.42 (4H, m)。
ピロリジンP10:tert-ブチル(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-(メトキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000068
工程1
(2S,4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸(10 g、43.243 mmol)に、ボラン-メチルスルフィド錯体(30 mL)を窒素雰囲気下で0℃にて加えた。混合物は泡立ちながら自発的に加熱し始めた。混合物を室温で16時間撹拌し続けた。泡立ちが止むまでメタノールを0℃でゆっくりと滴加し、混合物を真空下で濃縮して、表題化合物を無色の油状物(9.3 g、収率:99%)として得た。粗製物を後続工程においてそのままで使用した。
LCMS (MH) RT=0.340分、m/z=162.1 (M-56) / 118.2 (M-100)
工程2
DMF(130 mL)中の工程1からの表題化合物(9.17 g、42.206 mmol)の溶液に、イミダゾール(5.75 g、84.41 mmol)に続いてtert-ブチルクロロジフェニルシラン(11.93 mL、46.427 mmol)を0℃で加え、16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、飽和NaHCO3の溶液(200 mL)を加え、混合物をEtOAc(4×100 mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてヘプタン/EtOAc(100.0→40:60)を使用して精製して、見込まれる化合物を帯黄色のゴム状物(3.75 g、収率:19.5%)を得た。
LCMS (MH) RT=1.396分、m/z=356.1 (M-100)
工程3
DCM(40 mL)中の工程2からの表題化合物(3.75 g、8.23 mmol)の溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(6.981 g、16.458 mmol)を室温で少しずつ加え、16時間撹拌し続けた。NaHCO3の飽和水溶液(100 mL)の溶液を加え、混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。シリカゲルのカラム上で溶離液としてヘプタン/EtOAc(80:20)を使用して生成物を精製して、見込まれる化合物(3.6 g、収率:96%)を無色のゴム状物として得た。
LCMS (MH) RT=1.478分、m/z=354.1 (M-100) / 320.0 (M-259)
工程4
乾燥THF(25 ml)中の(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(5.78 g、16.88 mmol)に、THF(17 ml、16.884 mmol)中のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1 M)を-78℃で少しずつ加え、30分間撹拌し続けた。混合物に乾燥THF(15 ml)中の工程3からの表題化合物(3.83 g、8.442 mmol)を加えた。得られた混合物を同じ温度で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、NaHCO3の飽和水溶液(100 mL)を加え、EtOAc(4×50 mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。生成物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてヘプタン/EtOAc(93:7)を使用して精製して、見込まれる化合物を粘性の帯黄色の油状物(3.06 g、収率:75%)として得た。
LCMS (MH) RT=1.650分、m/z=382.1 (M-100)
工程5
酢酸エチル(20 mL)中の工程4からの表題化合物(3.03 g、6.298 mmol)の溶液に、活性炭上のパラジウム(湿潤10%)(0.5 g)を加え、水素雰囲気(バルーン)でパージし、室温で16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物をCeliteのパッドを通じて濾過し、EtOAcですすいだ。溶剤を回転蒸発器において除去した。粗製物を高真空下で乾燥させて、見込まれる化合物を黄色のゴム状物(2.95 g、収率:96.83%)として得て、これを後続工程においてそのままで使用した。
LCMS (MH) RT=1.645分、m/z=384.1 (M-100)
工程6
THF(40 ml)中の工程5からの表題化合物(2.95 g、6.098 mmol)に、THF(18.3 mL)中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1 M)を室温で加え、16時間撹拌した。混合物をEtOAc(100 mL)で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液(50 mL)で2回洗浄した。有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてヘプタン/EtOAc(80:20)を使用して精製して、見込まれる生成物を無色の油状物(1.29 g、収率:86%)として得た。
LCMS (MH) RT=0.595分、m/z=190.1 (M-56) / 146.1 (M-100)
ピロリジンP15:tert-ブチル(4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メトキシ-2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000069
工程1
無水アセトニトリル(500 ml)中の(2S,4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸(8.3 g、35.892 mmol)の溶液に、酸化銀(I)(24.9 g、107.67 mmol)を加え、続いて0℃に冷却されたヨードメタン(11.2 ml、179.4 mmol)を加えた。得られた懸濁液を周囲温度までゆっくりと温め、2日間激しく撹拌した。LCMSにより監視して完了したら、固体物質を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによってヘプタン/EtOAcの勾配(10:0→5:5)で溶出させて精製して、表題生成物(8.8 g、収率:94%)を無色の液体として得た。
LCMS (MH) RT=0.691分、m/z=160.1 (M-56)+
工程2
n-ヘキサン(6.94 mL、17.35 mmol)中のn-ブチルリチウム(2.5 M)をTHF(100 mL)中のジイソプロピルアミン(2.44 mL、17.35 mmol)の溶液に5℃で滴加し、10分間撹拌した。次に、混合物を-35℃に冷却し、THF(100 mL)中の工程1からの表題化合物(3.00 g、11.57 mmol)の溶液と合わせた。混合物を0℃で1時間撹拌した後に、-78℃に冷却した。ヨウ化メチル(1.080 mL、17.35 mmol)を滴加し、混合物を-78℃で4時間撹拌した。次に、10 mLの飽和塩化アンモニウム溶液を滴加し、混合物を室温に加熱した。次に、これを水と混合し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムにおいて乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(80/20)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(1.548 g、5.66 mmol、49%の収率)として得た。
工程3
0℃に冷却されたEtOH/THFの混合物(30 mL/30 mL)中の工程2からの表題化合物(1.55 g、5.66 mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.428 g、11.33 mmol)及び塩化カルシウム(0.629 g、5.66 mmol)を加えた。溶液を室温まで温め、室温で1時間撹拌した。水及びHCl水溶液(1 M)をpH=4まで加えることにより、反応混合物をクエンチした。EtOAcを加え、層を分離した。水層をEtOAc(3×60 mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→60/40)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を無色の油状物(0.782 g、3.19 mmol、56%の収率)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) 4.77-4.68 (1H, m), 3.85-3.79 (1H, m), 3.72-3.36 (3H, m), 3.31-3.23 (1H, m), 3.22-3.20 (3H, m), 2.33-2.13 (1H, m), 1.77-1.65 (1H, m), 1.39 (9H, d, J=3.8 Hz), 1.28-1.22 (3H, m)。
ピロリジンP16:tert-ブチル(4R)-2-(1-ヒドロキシエチル)-4-メトキシピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023516551000070
工程1
-78℃のジクロロメタン(100 mL)中のDCM(10 mL、20 mmol)中の2 Mの塩化オキサリル溶液の撹拌された溶液に、ジメチルスルホキシド(2.84 mL、40 mmol)を、シリンジを介して滴加した。混合物を-78℃で10分間撹拌し、ジクロロメタン(25 mL)中のピロリジンP1(2.31 g、10 mmol)の溶液を加えた。混合物を-78℃で15分間撹拌し、トリエチルアミン(4.30 mL、40 mmol)を加えた。15分後に、反応混合物を0℃まで温め、その温度で30分間撹拌した。混合物を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物をシクロヘキサン/EtOAc(0%→50%)を使用したシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(ジアステレオマー混合物)を無色の油状物(2.44 g)として得た。
Dia1: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) 9.45 (1H, d, J=3.8 Hz), 4.23-4.17 (1H, m), 3.98-3.93 (1H, m), 3.75 (1H, d, J=12.0 Hz), 3.57-3.49 (1H, m), 3.35 (3H, s), 2.29-2.19 (1H, m), 2.00-1.89 (1H, m), 1.45 (9H, s)。
Dia2: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) 9.57 (1H, d, J=2.7 Hz), 4.32 (1H, t, J=8.1 Hz), 3.98-3.93 (1H, m), 3.57-3.49 (2H, m), 3.35 (3H, s), 2.29-2.19 (1H, m), 2.00-1.89 (1H, m), 1.49 (9H, s)。
工程2
窒素雰囲気下で0℃に冷却された無水ジエチルエーテル(105 mL)中の工程1からの表題化合物(1.63 g、7.10 mmol)の溶液に、シリンジを介して臭化メチルマグネシウム(ジエチルエーテル中3 M、5.92 mL、17.77 mmol)を加え、得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。反応物を塩化アンモニウムの飽和溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシクロヘキサン/EtOAc(100/0→50/50)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、見込まれる化合物(ジアステレオマー混合物)を無色の油状物(150 mg、0.611 mmol)として得た。
Dia1: 1H NMR (400 MHz, CDCl3), 4.06-3.68 (4H, m), 3.32-3.31 (4H, m), 2.17-2.09 (1H, m), 1.82-1.68 (1H, m), 1.50 (9H, s), 1.15 (3H, d, J=6.6 Hz)。
Dia2: 1H NMR (400 MHz, CDCl3), 4.06-3.68 (4H, m), 3.32-3.31 (4H, m), 2.17-2.09 (1H, m), 1.82-1.68 (1H, m), 1.50 (9H, s), 1.09 (3H, d, J=6.7 Hz)。
中間体I1:1-(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール
Figure 2023516551000071
工程1
密封チューブにおいて、1-ブロモ-3-ヨード-5-ニトロベンゼン(3.0 g、9.149 mmol)をDMSO(9 mL)中に溶解した。tert-ブチルカルバゼート(1.451 g、10.979 mmol)、炭酸セシウム(4.471 g、13.723 mmol)、及びヨウ化銅(I)(174 mg、0.915 mmol)を加え、反応混合物を50℃で4時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→15%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、tert-ブチル1-(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)ヒドラジン-1-カルボキシレート(1.045 g、34%の収率)を褐色の粘着性の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.044分、m/z=275.9-277.9 (M+H)+
工程2
工程1からの表題化合物(1.040 g、3.131 mmol)をHCl(4 M/ジオキサン)(10 mL)中に溶解した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去して、粗製の(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)ヒドラジン二塩酸塩(950 mg、100%の収率)を褐色の固体として得て、これを更に精製せずに使用した。
LCMS (MH) RT=0.518分、m/z=231.9-233.9 (M+H)+
工程3
エタノール(12 mL)中の工程2からの表題化合物(950 mg、3.131 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(1.306 mL、9.39 mmol)に続いてエチル2-((ジメチルアミノ)メチレン)-3-オキソブタノエート(696 mg、3.757 mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で2時間加熱した。冷却した後に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒80%/20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、エチル1-(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)-5メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート(780 mg、75%の収率)を橙色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.026分、m/z=353.9-356.0 (M+H)+
工程4
圧力フラスコにおいて、工程3からの表題化合物(780 mg、2.202 mmol)に、酢酸/HBr(3:1)(7 mL)を加え、混合物を150℃で5日間加熱した。冷却した後に、溶剤を減圧下で除去し、粗製残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶離液90%/10%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(300 mg、48%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.896分、m/z=281.9-283.9 (M+H)+
中間体I2:1-ブロモ-3-ニトロ-5-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン
Figure 2023516551000072
アセトン(100 mL)中の3-ブロモ-5-ニトロ-フェノール(5.0 g、22.9 mmol)の溶液に、炭酸カリウム(4.75 g、34.4 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、2-ヨードプロパン(4.0 mL、68.70 mmol)を加え、反応混合物を70℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。不溶性物質を濾別し、アセトンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、見込まれる化合物(6.0 g、100%の収率)を黄色の液体として得た。
LCMS (MA) RT=3.12分、m/z=260.1 (M+H)+
中間体I3:1-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-5-ニトロベンゼン
Figure 2023516551000073
アセトン(200 mL)中の3-ブロモ-5-ニトロ-フェノール(20 g、91.74 mmol)の溶液に、炭酸カリウム(19.02 g、137.61 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、ブロモメチルベンゼン(11.46 mL、96.33 mmol)を加え、反応混合物を70℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。不溶性物質を濾別し、アセトンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、見込まれる化合物(28.3 g、100%の収率)をクリーム色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.01-7.99 (1H, m), 7.79-7.78 (1H, m), 7.48-7.44 (6H, m), 5.16 (2H, s)。
中間体I4:1-(3-ブロモ-5-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール及び1-(3-ヨード-5-ニトロフェニル)-1H-ピラゾールの混合物
Figure 2023516551000074
圧力フラスコにおいて、DMF(45 mL)中の3-ブロモ-5-ヨードニトロベンゼン(7.2 g、21.958 mmol)、ピラゾール(1.495 g、21.958 mmol)、ヨウ化銅(I)(836 mg、4.392 mmol)、トランス-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(1.249 mL、21.958 mmol)、及び炭酸セシウム(21.67 g、65.67 mmol)。反応混合物を窒素流で5分間バブリングし、混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を、Celiteのパッドを介して濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物及び1-(3-ヨード-5-ニトロフェニル)-1H-ピラゾールの混合物(3.3 g、25%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.902分、m/z=267.9-269.9 (M+H)+及びRT=0.942分、m/z=315.9 (M+H)+
中間体I5:tert-ブチルN-(3-ブロモ-5-ヨードフェニル)カルバメート
Figure 2023516551000075
乾燥tert-ブタノール(150 mL)及びトリエチルアミン(16.6 mL、119.30 mmol)中の3-ブロモ-5-ヨード-安息香酸(30 g、91.77 mmol)のアルゴン下で撹拌された溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(21.7 mL、100.95 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下で80℃にて16時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、溶剤を減圧下で蒸発させた。残留物を酢酸エチル中に溶解し、10%の水酸化ナトリウム溶液、水、及びブラインで続けて洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶離液90%/10%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(32.2 g、88%の収率)を帯黄色の非晶質の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.66 (1H, s), 7.86 (1H, t, J=1.6 Hz), 7.70 (1H, t, J=1.8 Hz), 7.50 (1H, t, J=1.6 Hz), 1.48-1.47 (9H, m)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000076
中間体番号 構造 名称 中間体 分析データ
tert-ブチルN-(5-ブロモ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)カルバメート
5-ブロモ-2-フルオロ-3-メトキシ-安息香酸から白色の固体として82%の収率
中間体I7:tert-ブチルN-{3-ブロモ-5-[2-(トリエチルシリル)エチニル]フェニル}カルバメート
Figure 2023516551000077
乾燥テトラヒドロフラン(250 mL)中の中間体I5(32.2 g、80.9 mmol)のアルゴン下の溶液に、(トリエチルシリル)アセチレン(21.74 mL、121.35 mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(2.84 g、4.045 mmol)、ヨウ化銅(770 mg、4.045 mmol)、及びトリエチルアミン(33.83 mL、242.7 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶離液90%/10%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(27.1 g、82%の収率)を褐色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 7.63 (1H, m), 7.45-7.37 (1H, m), 7.30-7.27 (1H, m), 6.47-6.43 (1H, m), 1.54-1.53 (9H, m), 1.08-1.03 (9H, m), 0.71-0.65 (6H, m)。
中間体I8:3-ブロモ-5-(プロパン-2-イルオキシ)アニリン
Figure 2023516551000078
エタノール(140 mL)中の中間体I2(6.0 g、22.9 mmol)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(20.7 g、91.6 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を還流下で2時間加熱した。反応混合物を水中に注いだ。水相を33%のNaOH溶液で塩基性化し、室温で10分間撹拌した。酢酸エチルで抽出した後に、有機相を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配10%→40%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(5.30 g、100%の収率)を帯黄色の液体として得た。
LCMS (MA) RT=2.51分、m/z=232.1 (M+H)+
中間体I9:3-(ベンジルオキシ)-5-ブロモアニリン
Figure 2023516551000079
エタノール(250 mL)中の中間体I3(13 g、42.19 mmol)の溶液に、塩化スズ(II)二水和物(38.08 g、168.76 mmol)を少しずつ加え、反応混合物を還流下で1時間加熱した。反応混合物を水中に注いだ。水相を33%のNaOH溶液で塩基性化し、室温で10分間撹拌した。酢酸エチルで抽出した後に、有機相を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配10%→40%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(11.35 g、96%の収率)を薄黄色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=2.93分、m/z= 280.0 (M+H)+
中間体I10:3-ブロモ-5-[2-(トリエチルシリル)エチニル]アニリン
Figure 2023516551000080
ジクロロメタン(300 mL)中の中間体I7(27.10 g、66.03 mmol想定)の溶液に、トリフルオロ酢酸(50 mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒90%/10%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(18.90 g、92%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=3.65分、m/z=351-353 (M+H)+
中間体I11:5-ブロモ-2-フルオロ-3-メトキシアニリン
Figure 2023516551000081
ジクロロメタン(10 mL)中の中間体I6(1.05 g、3.27 mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2 mL、26.11 mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させた。残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、見込まれる化合物(700 mg、97%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.27分、m/z=220-222 (M+H)+
中間体I12:3-ブロモ-5-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)アニリン
Figure 2023516551000082
圧力フラスコにおいて、DMSO(12 mL)中の3-ブロモ-5-ヨードアニリン塩酸塩(1.2 g、3.589 mmol)、3,5-ジメチルピラゾール(345 mg、3.589 mmol)、ヨウ化銅(I)(410 mg、2.153 mmol)、DL-プロリン(165 mg、1.436 mmol)、及び炭酸セシウム(3.508 g、10.767 mmol)を窒素流で1分間バブリングし、混合物を150℃で16時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→1.5%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる化合物(220 mg、23%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.744分、m/z=266-268 (M+H)+
中間体I13:3-ブロモ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリン及び3-ヨード-5-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリンの混合物
Figure 2023516551000083
中間体I4(3.3 g、5.659 mmol)及び塩化アンモニウム(1.311 g、24.5 mmol)の混合物をエタノール/水(4:1)(30 mL)中に溶解した。鉄粉(3.4 g、28.295 mmol)を加え、反応混合物を50℃で88時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、Celiteパッドを通じて濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→50%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物及び3-ヨード-5-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリン(1.8 g、61%の収率)の混合物を褐色の粘着性の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.647分、m/z=237.9-239.9 (M+H)+及びRT=0.688分、m/z=286.0 (M+H)+
中間体I14:3-ブロモ-5-(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)アニリン
Figure 2023516551000084
エタノール/水(5:1)(11 mL)中の中間体I1(300 mg、1.063 mmol)の撹拌された溶液に、塩化アンモニウム(398 mg、7.441 mmol)及び鉄粉(297 mg、5.315 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で4時間撹拌した。反応混合物を、Celiteパッドを介して濾過し、酢酸エチルですすいだ。濾液を減圧下で濃縮した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→25%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、見込まれる化合物(200 mg、75%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.669分、m/z=252.0-253.9 (M+H)+
中間体I15:メチル3-アミノ-5-ブロモベンゾエート
Figure 2023516551000085
メタノール(93 mL)中の3-アミノ-5-ブロモ安息香酸(5.00 g、23.144 mmol)の窒素雰囲気下の溶液に、塩化チオニル(25.184 mL、347.16 mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を室温まで温めた後に、70℃で4時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させた後に、ヘプタンとともに共蒸発させた。残留物を減圧下で乾燥させて、メチル3-アミノ-5-ブロモベンゾエート(7.85 g、100%の収率)をベージュ色の固体として得て、これを更に精製せずに使用した。
LCMS (MH) RT=0.692分、m/z=230-232 (M+H)+
中間体I16:3-ブロモ-5-(1-{2-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]エチル}-1H-ピラゾール-4-イル)アニリン
Figure 2023516551000086
工程1
ジオキサン/水(48 mL/12 mL)中の中間体I5(1.50 g、3.77 mmol)の懸濁液に、2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]エタノール(1.08 g、4.52 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(87 mg、0.07 mmol)、Xphos(72 mg、0.15 mmol)、及び第三リン酸カリウム(2.40 g、11.31 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下でバブリングすることにより10分間脱ガスし、100℃で1時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷ました。溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→0:100)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製した。見込まれる画分を合わせ、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色の油状物(1.63 g、定量的)として得た。
LCMS (MA) RT=2.46分、m/z=382.1/384.1 (M+H)+
工程2
THF(15 mL)中の工程1からの表題化合物(1.53 g、4.00 mmol)の溶液に、イミダゾール(544 mg、8.00 mmol)及びtert-ブチルジフェニルクロロシラン(1.56 mL、6.00 mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、水及びEtOAcを加え、層を分離した。水層をEtOAc(2×20 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→50:50)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を薄黄色のフォーム状物(1.91 g、77%)として得た。
LCMS (MA) RT=3.83分、m/z=620.2/622.2 (M+H)+
工程3
DCM(45 mL)中の工程2からの表題化合物(1.91 g、3.07 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン中のHCl(4 M)(2.30 mL、9.22 mmol)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌した。LCMS監視により部分的転化が示されたため、追加の1,4-ジオキサン中のHCl(4 M)(1.50 mL、6.14 mmol、2当量)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物をNaHCO3の飽和溶液で慎重にクエンチした。層を分離した。水層をDCM(2×20 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→60:40)を使用して精製して、表題化合物を橙色の油状物(1.39 g、88%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.44分、m/z=520.2/522.2 (M+H)+
アニリンA1:3-フルオロ-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
Figure 2023516551000087
1,4-ジオキサン(120 mL)中の3-ブロモ-5-フルオロアニリン(21.2 g、111.61 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(28.34 g、111.61 mmol)、酢酸カリウム(32.86 g、334.83 mmol)、及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(2.45 g、3.90 mmol)の混合物をアルゴンでパージした後に、90℃で16時間加熱した。高温の反応混合物を、Whatmann濾紙を通じて濾過した。濾液を酢酸エチル中で希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させた後に、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→20%のペンタン/酢酸エチル)により精製した。残留物をn-ヘプタン中でトリチュレーションした後に、濾過し、乾燥させて、見込まれる化合物(11.73 g、44%の収率)をベージュ色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.53分、m/z=238.2 (M+H)+
同様に調製した。
中間体番号 構造 名称 元となる中間体 分析データ
A2:3-クロロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-5-クロロアニリンから
ベージュ色の固体として79%の収率
A3:3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-5-メトキシアニリンから
赤色の油状物として90%の収率
A4:3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-5-エトキシ-アニリンから
クリーム色の結晶として71%の収率
A5:3-イソプロポキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I8から
赤色の油状物として82%の収率
A6:3-アミノ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル
3-アミノ-5-ブロモ-ベンゾニトリルから
白色の固体として84%の収率
A7:3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)アニリン
3-アミノ-5-ブロモベンゾトリフルオリドから
褐色の油状物として99%の収率
A8:3-(ジフルオロメトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)アニリンから
淡橙色の油状物として64%の収率
A9:3-ベンジルオキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I9から
クリーム色の固体として71%の収率
A10:3,4-ジフルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-4,5-ジフルオロ-アニリンから
黄色の油状物として69%の収率
A11:3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5(2-トリエチルシリルエチニル)アニリン
中間体I10から
褐色の油状物として67%の収率
A12:3-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
3-ブロモ-5-エチル-アニリンから
黄色の固体として44%の収率
A13:2-フルオロ-3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I11から
白色の固体として58%の収率
A14:2,3-ジフルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
5-ブロモ-2,3-ジフルオロ-アニリンから
白色の固体として40%の収率
A15:3-ピラゾール-1-イル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I13から
褐色の固体として90%の収率
A16:3-(3,5-ジメチルピラゾール-1-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I12から
褐色の粘着性の固体として34%の収率
A17:3-(5-メチルピラゾール-1-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I14から
黒色の固体として100%の収率
A18:メチル3-アミノ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート
中間体I15から
ベージュ色の固体として92%の収率
A19:3-[1-[2-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシエチル]ピラゾール-4-イル]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
中間体I16から
褐色の油状物として76%の収率
Figure 2023516551000088
Figure 2023516551000089
Figure 2023516551000090
アニリンA20:3-シクロプロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン
Figure 2023516551000091
工程1
乾燥tert-ブタノール(100 mL)及びトリエチルアミン(11.0 mL、79.53 mmol)中の3-ブロモ-5-ヨード-安息香酸(20.0 g、61.18 mmol)のアルゴン下で撹拌された溶液に、ジフェニルホスホリル-アジド(14.5 mL、67.30 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下で一晩還流(80℃)させた。反応混合物を室温まで冷やし、溶剤を真空中で蒸発させた。残留物を酢酸エチル(50 mL)中に溶解し、10%のNaOH溶液(30 mL)、水(2×50 mL)、及びブラインで続けて洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(90:10)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製残留物を精製して、表題化合物を黄色の非晶質の固体(16.2 g、67%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.38分、m/z=341.8/343.8 (M+H)+
工程2
トルエン/水(36 mL/6 mL)中の工程1からの表題化合物(3.0 g、7.54 mmol)の懸濁液に、シクロプロピルボロン酸(842 mg、9.80 mmol)、酢酸パラジウム(II)(85 mg、0.38 mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(211 mg、0.75 mmol)、及び第三リン酸カリウム(4.801 g、22.62 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下でバブリングすることにより10分間脱ガスし、110℃で39時間撹拌した。LCMSにより監視して95%転化したら、混合物を室温まで冷まし、溶剤を減圧下で蒸発させた。シリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→85:15)を使用して残留物を精製した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→90:10)を使用してシリカゲルカラム上での2回目の精製を行って、表題化合物を橙色の油状物(1.26 g、53%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.16-3.22分、m/z=312.2/314.1 (M+H)+
工程3
DCM(60 mL)中の工程2からの表題化合物(1.26 g、4.03 mmol)の溶液に、1,4-ジオキサン中のHCl(4 M)(5.04 mL、20.15 mmol)を加えた。混合物を室温で8時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物をNaHCO3の飽和溶液で慎重にクエンチした。層を分離し、水層をDCM(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→90:10)を使用して精製して、表題化合物を橙色の油状物(660 mg、3.11 mmol、77%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.45分、m/z=212.0/214.0 (M+H)+
工程4
溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→85:15)を使用したカラムクロマトグラフィーにより工程3からの表題化合物を更に精製して、483 mgの橙色の油状物を得た。アルゴン雰囲気下で、乾燥1,4-ジオキサン(12 mL)中の3-ブロモ-5-シクロプロピル-アニリン(433 mg、2.04 mmol)の溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(544 mg、2.14 mmol)、KOAc(600 mg、6.12 mmol)、及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体とともにDCM(42 mg、0.05 mmol)を加えた。反応混合物を90℃で3時間加熱した。LCMS監視により50%の転化が示された。追加のビス(ピナコラト)ジボロン(272 mg、1.07 mmol)、KOAc(300 mg、3.06 mmol)、及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体とともにDCM(42 mg、0.05 mmol)を加え、反応物を90℃で5時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温まで冷まし、溶剤を減圧下で蒸発させた。残留物をNaCl及びEtOAcの飽和溶液で希釈し、層を分離した。水層をEtOAc(2×20 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→85:15)を使用して精製して、見込まれる化合物を薄褐色のフォーム状物(251 mg、48%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.11分、m/z=260.2 (M+H)+
実施例1:(12R,14S)-4-フルオロ-12,18-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000092
工程1
乾燥DMF(50 mL)中のピロリジンP1(2.7 g、10.29 mmol)の溶液に、鉱油中の水素化ナトリウム(60%)(0.823 g、20.57 mmol)を0℃で加えた。30分後に、骨格S2(2.617 g、11.31 mmol)を加え、混合物を4℃~5℃で15分間撹拌した。LCMSによる監視により、完全な転化が示された。水を4℃~5℃で慎重に滴加し、混合物をEtOAc(4×20 mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄した後に、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。生成物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100-0→50-50)を使用して精製して、見込まれる化合物(3.498 g、7.65 mmol、74%)を淡褐色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=2.76分、m/z=459 (M+H)+
工程2
水(9 mL)中のK3PO4(21.01 mmol、4.46 g)の溶液を、ジオキサン(26 mL)中の工程1からの表題化合物(7 mmol、3.203 g)、アニリンA1(9.11 mmol、2.159 g)、及びXphos(0.28 mmol、229 mg)の溶液に加えた。反応混合物を、アルゴンを用いて15分間脱ガスした。反応混合物にPd(PPh3)4(0.14 mmol、162 mg)を加え、反応物を100℃で3時間加熱した。LC/MSによる監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物を、Celiteを介して濾過した後に、溶剤を減圧下で除去した。化合物を120 gのSiO2カラムを使用したシクロヘキサン/EtOAc(100/0→50/50)で溶出させるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、見込まれる化合物(3.395 g、6.96 mmol、99%)を褐色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=2.61分、m/z=488.2 (M+H)+。
工程3
CH3CN(36 mL)中の工程2からの表題化合物(3.524 g、7.23 mmol)の溶液に、ピリジン(0.877 mL、10.84 mmol)及び2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.083 g、9.40 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で一晩加熱した。LCMSによる反応の監視により、完全な反応が示された。反応混合物を水中に注いだ。EtOAcで抽出した後に、有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物をジイソプロピルエーテル中でトリチュレーションして、表題化合物(4.064 g、6.04 mmol、84%)を褐色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=2.95分、m/z=673.2 (M+H)+。
工程4
アセトニトリル(5 mL)中の工程3からの表題化合物(0.500 g、0.74 mmol)の溶液に、炭酸セシウム(0.727 g、2.23 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(0.961 mL、11.15 mmol)を加えた。反応混合物を4時間加熱還流させた。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。溶剤を除去し、残留物をEtOAc(50 mL)中に取り、水(50 mL)で抽出した後にブライン(2×40 mL)で抽出し、有機層を、無水Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で乾燥させて、見込まれる化合物(0.598 g、0.74 mmol想定、定量的収率)を黄色/橙色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=3.13分、m/z=780 (M+H)+。
工程5
DCM(5 mL)中の工程4からの表題化合物(0.598 g、0.77 mmol)の懸濁液に、1,4-ジオキサン中の塩化水素溶液(4 M)(1.918 mL、7.67 mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し続けた。LCMSにより、完全な反応が示された。溶剤を減圧下で除去して、見込まれる化合物(0.622 g、0.77 mmol想定、定量的収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=1.97分、m/z=679 (M+H)+。
工程6
CH3CN(62 mL)中の工程5からの表題化合物(0.622 g、0.87 mmol)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.365 g、4.34 mmol)を加え、炭酸セシウム(0.849 g、2.61 mmol)を加えた後に、ヨウ化カリウム(0.433 g、2.61 mmol)を加えた。得られた混合物を90℃で4時間加熱した。LC/MSによる監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物を濾過した後に、固体をシリカゲルカラム上で溶離液としてDCM/MeOH(100/0→98/2)を使用して精製して、見込まれる化合物(0.106 g、0.18 mmol、20%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.29分、m/z=599 (M+H)+。
工程7
THF/H2O(9 mL/3.9 mL)中の工程6からの表題化合物(0.106 g、0.18 mmol)の混合物に、重炭酸ナトリウム(0.298 g、3.54 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した後に、ヨウ素(0.674 g、2.66 mmol)を加えた。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。LC/MSによる監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液によりクエンチした後に、酢酸エチルにより抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、見込まれる化合物(0.118 g、0.18 mmol想定、定量的収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.49分、m/z=613 (M+H)+。
工程8
工程7からの表題化合物(0.118 g、0.19 mmol)及び炭酸セシウム(0.126 g、0.39 mmol)をDMF(2 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(0.029 g、0.23 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物を濾過して炭酸セシウムを除去した。溶剤を蒸発させ、溶離液としてDCM/MeOH(100/0→95/5)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。生成物画分を収集し、溶剤を蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物(0.008 g、10%の収率)を薄黄色の粉末として得た。
LCMS (MA) RT=2.15分、m/z=428 (M+H)+。
LCMS (MB) RT=2.22分、m/z=428 (M+H)+。
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.79 (1H, s), 8.40 (1H, s), 7.63 (1H, s), 6.73 (1H, dd, J=1.2, 9.2 Hz), 6.33 (1H, t, J=5.8 Hz), 6.22 - 6.17 (1H, m), 4.96 (1H, d, J=10.4 Hz), 4.49 - 4.46 (1H, m), 4.36 - 4.31 (1H, m), 4.07 - 4.00 (1H, m), 3.90 - 3.89 (3H, m), 3.62 - 3.51 (1H, m), 3.42 - 3.35 (1H, m), 3.33 (3H, s), 3.25 - 3.19 (2H, m), 2.50 - 2.40 (1H, m), 2.00 - 1.91 (1H, m)。
同様に調製した。
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
2:(12R,14S)-12,18-ジメトキシ-4-(トリフルオロメチル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2 ピロリジンP1 アニリンA7 薄黄色の固体として27%の収率
3:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP1 アニリンA1
オフホワイト色の結晶として58%の収率
4:(12R,14S)-4-クロロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP1 アニリンA2
黄色の固体として17%の収率
5:(12R,14S)-4,12-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP1 アニリンA3
白色の固体として38%の収率
6:(12R,14S)-12-エトキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP2 アニリンA3
クリーム色の固体として50%の収率
7:(12R,14S)-4-エトキシ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP1 アニリンA4
黄色の固体として11%の収率
8:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP1 アニリンA5
白色の固体として21%の収率
9:(12R,14S)-4-フルオロ-12-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ピロリジンP4 アニリンA1
白色の固体として52%の収率
10:(12R,14S)-12-シクロブトキシ-4-フルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP3
アニリンA1
白色の固体として36%の収率
11:(12R,14S)-12-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP5
アニリンA1
黄色の固体として26%の収率
12:(12R,14S)-12-メトキシ-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボニトリル
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA6
ベージュ色の固体として22%の収率
13:(12R,14S)-4-(ジフルオロメトキシ)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA8
サーモン色の固体として31%の収率
14:(12R,14S)-4-(ベンジルオキシ)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA9
白色の結晶として69%の収率
15:(12R,14S)-3,4-ジフルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA14
白色の固体として17%の収率
16:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP4
アニリンA3
ベージュ色の固体として20%の収率
17:(12R,14S)-12-エトキシ-4-フルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA1
ベージュ色の固体として10%の収率
18:(12R,14S)-12-エトキシ-4-フルオロ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP2
アニリンA1
白色の固体として45%の収率
19:(12R,14S)-4,12-ジメトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA3
白色の固体として3%の収率
20:(12R,14S)-4-クロロ-12-エトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA2
薄黄色の固体として48%の収率
21:(12R,14S)-4-エチル-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA12
淡黄色の固体として31%の収率
22:(12R,14S)-12-(シクロプロピルメトキシ)-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP5
アニリンA3
黄色の固体として46%の収率
23:(12R,14S)-12-エトキシ-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボニトリル
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA6
白色の固体として21%の収率
24:(12R,14S)-4-クロロ-12-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA2
白色の固体として47%の収率
25:(12S,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジン215918-39-1
アニリンA1
黄色の固体として21%の収率
26:(12R,14S)-4,12-ジフルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジン1138324-48-7
アニリンA1
ベージュ色の固体として40%の収率
27:(12R,14S)-5-フルオロ-4,12-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA13
黄色の固体として32%の収率
28:(12R,14S)-4,12-ジエトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA4
黄色の固体として39%の収率
29:(12R,14S)-4,5-ジフルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA10
黄色の固体として39%の収率
30:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA1
白色の固体として89%の収率
31:E1-(12R,14S)-4-フルオロ-12-(メトキシメチル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP10
アニリンA1
白色の固体として71%の収率
32:E2-(12S,14S)-4-フルオロ-12-(メトキシメチル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP10
アニリンA1
白色の固体として68%の収率
33:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-18-(メトキシメチル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S6
ピロリジンP1
アニリンA1
白色の固体として66%の収率
34:(12R,14S)-4,18-ジフルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S7
ピロリジンP1
アニリンA1
白色の固体として13%の収率
35:(12R,14S)-4-フルオロ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP7
アニリンA1
ベージュ色の固体として70%の収率
36:(12R,14S)-4-フルオロ-12-(2H3)メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP6
アニリンA1
白色の固体として49%の収率
37:(12R,14S)-12-(2H3)メトキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP6
アニリンA3
ベージュ色の固体として12%の収率
38:(12R,14S)-4-クロロ-12-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP4
アニリンA2
ベージュ色の固体として40%の収率
39:(23Z,24E,52S,54R)-54-エトキシ-15-メトキシ-26-メチル-3-オキサ-8-アザ-2(3,5)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5(2,1)-ピロリジナ-1(1,3)-ベンゼンシクロオクタファン-55-オン
骨格S1
ピロリジンP2
アニリンA3
ベージュ色の固体として42%の収率
40:(12R,14S)-12-エトキシ-4-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP12
アニリンA1
白色の固体として24%の収率
41:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA15
白色の固体として35 mg、88%の収率
42:(12R,14S)-12-メトキシ-18-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA15
白色の固体として185 mg、81%の収率
43:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA17
3工程にわたって29 mg、9%
117:(12R,14S)-4-(4-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA17
3工程にわたって180 mg、43%
85:E1-(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-14-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP15
アニリンA1
SFC分離後に白色の固体として得られた6 mg
86:E2-(12R,14R)-4-フルオロ-12-メトキシ-14-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP15
アニリンA1
SFC分離後に白色の固体として得られた6 mg
87:(12R,14R)-12-エトキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP11
アニリンA3
淡いサーモン色の固体として75%の収率
129:(12R,14S)-4-(1-{2-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]エチル}-1H-ピラゾール-4-イル)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA19
オレンジ色のフォーム状物として99%の収率
103:E1-(12R,14S,15R*)-4-フルオロ-12-メトキシ-15-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP16
アニリンA1
緑色の固体として37%の収率
108:(12R,14S)-4-シクロプロピル-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA20
薄黄色の固体として27%の収率
111:(12R,14S)-4-(ジフルオロメトキシ)-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA8
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して薄黄色の固体として27%の収率
114:(12R,14S)-12-(2-メトキシエトキシ)-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボニトリル
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA8
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用してベージュ色の固体として48%の収率
116:(12R,14S)-4-クロロ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA2
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用してベージュ色の固体として48%の収率
117:(12R,14S)-4,18-ジメトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA3
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して黄色っぽい固体として31%の収率
118:(12R,14S)-4-エチニル-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA11
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して白色の固体として22%の収率
121:(12S,14S)-12-エトキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP14
アニリンA3
サーモン色の固体として27%の収率
129:(12R,14S)-4-フルオロ-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA1
ベージュ色の固体として11 mg、13%の収率
145 :(12R,14S)-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボニトリル
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA6
ベージュ色の固体として40 mg、22%の収率
Figure 2023516551000093
Figure 2023516551000094
Figure 2023516551000095
Figure 2023516551000096
Figure 2023516551000097
Figure 2023516551000098
Figure 2023516551000099
Figure 2023516551000100
Figure 2023516551000101

Figure 2023516551000102
Figure 2023516551000103
Figure 2023516551000104
Figure 2023516551000105
Figure 2023516551000106
Figure 2023516551000107
Figure 2023516551000108
Figure 2023516551000109
実施例44:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(ピリジン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000110
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP1、及びアニリンA9を使用して、(12R,14S)-4-(ベンジルオキシ)-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I18として得た。
工程1
TFA(5 mL)及びアニソール(15 mL)中の中間体I18(1 g、1.491 mmol)の溶液を130℃で4時間加熱した。LCMSにより、完全な反応が示された。混合物を室温まで冷ました。溶剤を減圧下で蒸発させた。ゴム状の残留物をDCM/iPr2O(1/1)でトリチュレーションした。得られた沈殿物を濾過し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した後にペンタンで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(中間体I19、(12R,14S)-4-ヒドロキシ-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン)(0.81 g、93.6%の収率)をクリーム色の固体として得た。
LCMS (MA) RT= 2.20分 m/z= 581.1 (M+H)+
工程2
DMF(3 mL)中の窒素下の工程1からの表題化合物(50 mg、0.0861 mmol)の溶液に、3-(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(65 mg、0.258 mmol)及び炭酸セシウム(168 mg、0.517 mmol)を加えた。溶液を80℃で1時間撹拌した。LCMSによる監視により、反応が完了したことが示された。粗製物を真空下で蒸発させた。残留物をシリカ上でのクロマトグラフィーにより(3:1のEtOAc:EtOH)/シクロヘキサンの0%→50%の勾配で溶出させて精製して、見込まれる化合物(75 mg、65%の収率)を黄色のガラス状の固体として得た。
LCMS (MA) RT= 2.02分 m/z= 672.1 (M+H)+
工程3
DMF(5 mL)中の工程2からの表題化合物(75 mg、0.112 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(73 mg、0.224 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(17 mg、0.134 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後に、一晩撹拌した。混合物を水とEtOAcとの間で分け、有機層を、Na2SO4を介して乾燥させ、真空下で蒸発させた。残留物をシリカ上でのクロマトグラフィーにより(3:1のEtOAc:EtOH)/シクロヘキサンの0%→50%の勾配で溶出させて精製した。適切な画分を真空下で蒸発させ、残留物をCH3CNにより処理したところ、固形クリーム(solid cream)が結晶化し、これを濾過し、水で洗浄し、真空下で60℃にて乾燥させて、見込まれる生成物(26 mg、48%の収率)をクリーム色の固体として得た。
LCMS (MA) RT= 1.67分 m/z= 487.1 (M+H)+
LCMS (MC) RT= 2.10分 m/z= 487.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.97 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.69 (1H, d, J=1.7 Hz), 8.56 - 8.51 (2H, m), 7.90 - 7.86 (1H, m), 7.52 - 7.42 (2H, m), 6.67 - 6.63 (2H, m), 6.13 - 6.05 (2H, m), 5.14 - 5.13 (2H, m), 4.92 (1H, d, J=10.8 Hz), 4.49 - 4.46 (1H, m), 4.36 - 4.30, (1H, m), 3.94 (1H, t, J=10.7Hz), 3.58 - 3.48 (1H, m), 3.44 - 3.36 (1H, m), 3.33 (3H, s), 3.25 - 3.16 (2H, m), 2.46 - 2.40 (1H, m), 2.01 - 1.92 (1H, m)
同様に調製した。
Figure 2023516551000111
Figure 2023516551000112
Figure 2023516551000113

Figure 2023516551000114
Figure 2023516551000115
Figure 2023516551000116
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
45:(12R,14S)-4-(シクロプロピルメトキシ)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA9
クレーム色の固体として49%の収率

46:(12R,14S)-12-メトキシ-4-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メトキシ]-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA9
白色の固体として35%の収率
47:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
アルキル化工程においてCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して白色の固体として81%の収率
48:(12R,14S)-4-(シクロプロピルメトキシ)-12-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA9
白色の固体として47%の収率
49:(12R,14S)-12-メトキシ-18-メチル-4-(ピリジン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA9
白色の固体として62%の収率
50:(12R,14S)-12-メトキシ-18-メチル-4-(オキソラン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA9
白色の固体として60%の収率
51:(12R,14S)-12-メトキシ-18-メチル-4-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メトキシ]-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP1
アニリンA9
緑色の固体として17%の収率
52:(12R,14S)-4-(2H3)メトキシ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA9
クレーム色の固体として50%の収率
53:(12R,14S)-4,12-ビス(2H3)メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP6
アニリンA9
白色の固体として20%の収率
94:(12R,14S)-12-エトキシ-4-(2H3)メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA9
緑色の固体として24%の収率
95:(12R,14S)-4-(2H3)メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して黄色の固体として27%の収率
112:(12R,14S)-4-エトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して白色の固体として66 mg、68%の収率
113:(12R,14S)-12-(2-メトキシエトキシ)-4-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
4-メチルベンゼンチオールの代わりにDL-システインを使用して白色の固体として41 mg、41%の収率
131:(12R,14S)-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-4-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA9
アルキル化工程においてCs2CO3の代わりにK2CO3を使用してベージュ色の固体として10 mg、26%の収率
140:(12R,14S)-4-エトキシ-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA9
アルキル化工程においてCs2CO3の代わりにNaHを使用してベージュ色の固体として10 mg、31%の収率
141:(12R,14S)-4-(2H3)メトキシ-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA9
アルキル化工程においてCs2CO3の代わりにNaHを使用して淡褐色の固体として9 mg、25%の収率
実施例54:(12R,14S)-4-アセチル-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000117
工程1
ジクロロメタン(30 mL)中のトリエチルアミン(0.13 mL、0.956 mmol)及び中間体I19(370 mg、0.637 mmol)の溶液に、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(250 mg、0.701 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した。水(30 mL)を反応物に加え、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→50%のシクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物(430 mg、95%の収率)を帯黄色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.91分、m/z=713.2 (M+H)+
工程2
DMF(3.5 mL)中の工程1からの表題化合物(100 mg、0.140 mmol)の溶液に、炭酸セシウム(91 mg、0.280 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(21 mg、0.168 mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を水(3 mL)及びEtOAc(3 mL)で希釈し、2つの層を分離した。水層を酢酸エチルで3回(3×5 mL)抽出した。有機層を合わせ、ブライン(5 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させた。溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチル(100:0→0:100)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製残留物を精製して、表題化合物(65 mg、88%の収率)を白色の非晶質の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.62分、m/z=528.1 (M+H)+
工程3
マイクロ波バイアルにおいて、工程2からの表題化合物(31 mg、0.059 mmol)及びLiCl(8 mg、0.177 mmol)をジオキサン(1 mL)中に溶解し、混合物を、Arを用いて10分間脱ガスした。トリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(0.024 mL、0.070 mmol)及びPd(PPh3)4(7 mg、0.006 mmol)を加え、得られた透明な溶液が入ったバイアルを密封し、100℃に1時間加熱した。反応混合物をHClの1 Mの溶液(2 mL)と酢酸エチル(2 mL)との間で分けた。2つの層を分離し、水層を酢酸エチルで3回(3×2 mL)抽出した。合わせた有機層をブライン(2 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチル(50:50→0:100)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製残留物を精製して、見込まれる生成物(13 mg、52%の収率)を帯黄色の非晶質の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.00分、m/z=422.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.02分、m/z=422.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.00 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.63 (1H, s), 8.04 - 8.03 (1H, m), 7.50 (1H, s), 7.05 (1H, dd, J=1.4, 2.4 Hz), 6.67 (1H, d, J=7.4 Hz), 6.37 (1H, s), 4.93 (1H, d, J=10.4 Hz), 4.52 - 4.47 (1H, m), 4.37 - 4.31 (1H, m), 3.95 (1H, t, J=10.8 Hz), 3.46 - 3.45 (4H, m), 3.28 - 3.24 (2H, m), 2.58 - 2.57 (3H, m), 2.44 (1H, dd, J=8.6, 15.4 Hz), 2.05 - 1.92 (1H, m)。1つのプロトンに水のシグナルがオーバーラップした。
同様に調製した。
Figure 2023516551000118
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
98:(12R,14S)-4-アセチル-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
黄色の固体として64%の収率

99:(12R,14S)-4-アセチル-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA9
黄色の固体として64%の収率
実施例55:(12R,14S)-N,12-ジメトキシ-N-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
Figure 2023516551000119
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP1、及びアニリンA18を使用して、メチル(12R,14S)-12-メトキシ-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキシレートを中間体I20として得た。
工程1
メタノール(15 mL)、テトラヒドロフラン(15 mL)、及び水(15 mL)中の中間体I20(0.32 g、0.731 mmol)の溶液に、1 Nの水酸化ナトリウム溶液(3.6 mL、3.657 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷ました後に、1 NのHCl溶液でわずかに酸性化し(およそpH=4~5)、減圧下で濃縮した。残留物に水を加えた。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄した後にペンタンで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(280 mg、90%の収率)をオフホワイト色の固体として得た。
L36119-1 LCMS (MA) RT=1.89分、m/z=424.1 (M+H)+。
工程2
N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)中の工程1からの表題化合物(50 mg、0.118 mmol)の溶液に、HATU(67 mg、0.177 mmol)、N-メトキシメタンアミン塩酸塩(35 mg、0.354 mmol)、及びトリエチルアミン(0.08 mL、0.59 mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した後に、合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を分取TLC(溶出溶媒90%→10%のジクロロメタン/メタノール)により精製した。ゴム状の残留物をジクロロメタン/ペンタン(1:4)でトリチュレーションした。得られた沈殿物を濾過し、ペンタンで洗浄し、減圧下で乾燥させて、見込まれる生成物(35 mg、63%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=1.90分、m/z=467.1 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.89分、m/z=467.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO): 8.99 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.55 (1H, s), 7.93 - 7.89 (1H, m), 7.06 (1H, s), 6.67 - 6.62 (2H, m), 6.31 - 6.26 (1H, m), 4.95 (1H, d, J=10.6 Hz), 4.49 (1H, t, J=8.1 Hz), 4.37 - 4.31 (1H, m), 3.95 (1H, t, J=10.7 Hz), 3.61 (3H, s), 3.58 - 3.51 (1H, m), 3.46 (3H, s), 3.44 - 3.36 (1H, m), 3.26 (3H, s), 3.26 - 3.17 (2H, m), 2.47 - 2.42 (1H, m), 2.02 - 1.93 (1H, m)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000120
Figure 2023516551000121

Figure 2023516551000122
Figure 2023516551000123
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
56:(12R,14S)-N-エチル-12-メトキシ-N-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA18
オフホワイト色の固体として76.5%の収率

57:(12R,14S)-12-エトキシ-N-メトキシ-N-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジンピロリジンP2
アニリンA18
薄黄色の固体として14%の収率
58:(12R,14S)-12-エトキシ-N,N-ジメチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA18
黄色の固体として62%の収率
59:(12R,14S)-12-エトキシ-N-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA18
白色の固体として39%の収率
60:(12R,14S)-12-エトキシ-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA18
黄色の固体として68%の収率
61:(12R,14S)-N-(シクロプロピルメチル)-12-メトキシ-N-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA18
オフホワイト色の固体として60%の収率
62:(12R,14S)-N-エチル-12-メトキシ-N,18-ジメチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格S2
ピロリジンP1
アニリンA18
白色の固体として5%の収率
63:(12R,14S)-N,12-ジメトキシ-N,18-ジメチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格S2
ピロリジンP1
アニリンA18
白色の固体として37%の収率
107:(12R,14S)-12-メトキシ-11-オキソ-N-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキサミド
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP1
アニリンA18
ベージュ色の固体として88%の収率
実施例64:(12R,14S)-4-(ヒドロキシメチル)-12-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000124
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格S1、ピロリジンP1、及びアニリンA18を使用して、メチル(12R,14S)-12-メトキシ-18-メチル-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボキシレートを中間体I21として得た。
工程1
中間体I21(50 mg、0.11 mmol)を水(2 mL)中に懸濁し、塩酸の37%溶液(2 mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、ヘプタンとともに共蒸発させた。粗製残留物を真空下で乾燥させて、見込まれる化合物を桃色の固体として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において使用した。
LCMS (MH) RT=0.696分、m/z=438.1 (M+H)+
工程2
ボランジメチルスルフィド錯体(2 M/THF)(1.14 mL、2.11 mmol)を、乾燥THF(3 mL)中の工程1からの表題化合物(100 mg、0.211 mmol)の撹拌された溶液に窒素雰囲気下で0℃にて加えた。反応混合物を周囲温度まで温め、1時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷やし、数滴のメタノールでクエンチした。溶剤を減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→2.5%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる生成物(40 mg、45%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=2.374分、m/z=424.1 (M+H)+
LCMS (ME) RT=2.977分、m/z=424.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.88 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.02 (t, J=5.9 Hz, 1H), 5.04 (t, J=5.7 Hz, 1H), 4.94 (d, J=10.7 Hz, 1H), 4.46 (t, J=8.5 Hz, 1H), 4.42 (d, J=5.8 Hz, 2H), 4.36 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.99 (t, J=10.7 Hz, 1H), 3.60-3.48 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.38 (dd, J=9.6, 3.6 Hz, 1H), 3.25-3.12 (m, 2H), 2.46 (dd, J=12.0, 6.0 Hz, 1H), 2.18 (d, J=1.0 Hz, 3H), 1.96 (dd, J=21.4, 8.7 Hz, 1H)。
実施例65及び実施例66:(12R又は12S,14S)-12-メトキシ-4-(メトキシメチル)-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン(単一の未知の異性体1、単一の未知の異性体2)
Figure 2023516551000125
工程1
ジクロロメタン(4.5 mL)中の実施例64(150 mg、0.354 mmol)の撹拌された溶液に、塩化チオニル(0.129 mL、1.170 mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去した。残留物をトルエンで希釈し、蒸発乾涸させて、表題化合物(160 mg)をベージュ色の固体として得て、これを更に精製せずに使用した。
LCMS (MD) RT=0.860分、m/z=444.1 (M+H)+
工程2
メタノール(6 mL)中の工程1からの表題化合物(160 mg、0.362 mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(メタノール中25重量%)(1.6 mL)を加えた。反応混合物を80℃で3時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。
逆相精製:
72%[25 mMのNH4HCO3]-28%[アセトニトリル:メタノール1:1] 36%[25 mMのNH4HCO3]-64%[アセトニトリル:メタノール1:1]
実施例65:単一の未知の異性体1
白色の固体として70 mg、44.3%の収率
LCMS (MD) RT=2857分、m/z =438.1 (M+H)+
LCMS (ME) RT=3.349分、m/z=438.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.88 (dd, J=12.0, 6.0 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.07 (t, J=5.8 Hz, 1H), 4.95 (d, J=10.6 Hz, 1H), 4.48 (t, J=9.1 Hz, 1H), 4.36 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.32 (s, 2H), 3.99 (t, J=10.7 Hz, 1H), 3.60-3.48 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.43-3.35 (m, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.27-3.16 (m, 2H), 2.48-2.42 (m, 1H), 2.18 (s, 3H), 1.96 (dt, J=12.3, 8.3 Hz, 1H)
実施例66:単一の未知の異性体2
白色の固体として8.1 mg、5.1%の収率
LCMS (MD) RT=3.007分、m/z =438.2 (M+H)+
LCMS (ME) RT=3.390分、m/z =: 438.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.88 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.07 (t, J=5.8 Hz, 1H), 5.11 (d, J=10.6 Hz, 1H), 4.50-4.40 (m, 1H), 4.33 (s, 2H), 3.93 (t, J=10.5 Hz, 1H), 3.80 (d, J=6.4 Hz, 1H), 3.67-3.53 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.30 (d, J=3.8 Hz, 4H), 3.24 (dd, J=11.0, 6.1 Hz, 1H), 3.19-3.06 (m, 1H), 2.41-2.30 (m, 1H), 2.18 (d, J=0.7 Hz, 3H), 1.98 (d, J=14.1 Hz, 1H)。
実施例67:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-18-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000126
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格S3、ピロリジンP1、及びアニリンA1を使用して、(12R,14S)-18-(ベンジルオキシ)-4-フルオロ-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I22として得た。
工程1
密封チューブにおいて、中間体I22(664 mg、0.964 mmol)、アニソール(4.212 mL、38.56 mmol)、及びトリフルオロ酢酸(4.5 mL)を加えた。反応混合物を130℃で16時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去し、生成物をアセトニトリル中で結晶化させて、表題化合物(中間体I28、(12R,14S)-4-フルオロ-18-ヒドロキシ-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン)(432 mg、75%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.821分、m/z=599 (M+H)+
工程2
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.061 mL、0.367 mmol)を、乾燥ジクロロメタン(2 mL)中の工程1からの表題化合物(200 mg、0.334 mmol)及びピリジン(0.079 mL、1.002 mmol)の撹拌された溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→2%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる化合物(220 mg、90%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.084分、m/z=730.9 (M+H)+
工程3
圧力フラスコにおいて、工程2からの表題化合物(100 mg、0.137 mmol)、1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-ボロン酸、ピナコールエステル(36 mg、0.164 mmol)、及び第三リン酸カリウム(87 mg、0.411 mmol)をジオキサン/水(4:1)(2 mL)中で混合した。反応混合物を窒素流で5分間バブリングした。次に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9 mg、0.008 mmol)及びXphos(8 mg、0.016 mmol)を加え、混合物を80℃で2時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→2%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる化合物(22 mg、24%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=3.423分、m/z=677.1 (M+H)+
工程4
チオフェノール(0.028 mL、0.273 mmol)を、DMF(2.0 mL)中の工程3からの表題化合物(0.060 g、0.091 mmol)及び炭酸セシウム(0.089 g、0.273 mmol)の撹拌された溶液に0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、NaHCO3の飽和水溶液を加え、混合物をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→97:3)を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル上)により生成物を精製して、見込まれる生成物を白色の固体(10 mg、23.01%)として得た。
LCMS (MD) RT=2.977分、m/z=478.1(M+H)+
LCMS (ME) RT=3.551分、m/z=478.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.38 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 6.76 (d, J=9.4 Hz, 1H), 6.34 (t, J=5.8 Hz, 1H), 6.21 (dt, J=11.8, 2.1 Hz, 1H), 5.06 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.53 (brs, 1H), 4.35 (t, J=8.9 Hz, 1H), 4.08 (t, J=10.7 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.63-3.52 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.44-3.36 (m, 1H), 3.28-3.19 (m, 2H), 2.64 (dd, J=12.7, 8.2 Hz, 1H), 1.97 (dt, J=11.9, 9.0 Hz, 1H)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000127
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
68:(12R,14S)-18-(1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-フルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-ボロン酸のピナコールエステル
ベージュ色の固体として67%の収率

69:(12R,14S)-18-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-フルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-ボロン酸のピナコールエステル
ベージュ色の固体として62%の収率
実施例70:(12R,14S)-4-エチニル-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000128
工程1
0 乾燥DMF(65 mL)中のtert-ブチル(2S,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メトキシ-ピロリジン-1-カルボキシレート(4.674 g、20.21 mmol)の溶液に、鉱油中の水素化ナトリウム(60%)(1.347 g、33.68 mmol)を0℃で加えた。30分後に、3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3.915 g、16.84 mmol)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSによる監視により、完全な反応が示された。水を0℃で慎重に滴加し、混合物をEtOAc(4×50 mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄した後に、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→60/40)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(3.831 g、53%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.73分、m/z=428 (M+H)+
工程2
工程1からの表題化合物の混合物(0.327 g、0.77 mmol)、アニリンA11(0.356 g、0.99 mmol)、Xphos(0.015 g、0.03 mmol)、及びK3PO4(0.487 g、2.30 mmol)を1,4-ジオキサン/水(3 mL/1 mL)中に溶解し、アルゴンを用いて15分間脱ガスした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.018 g、0.02 mmol)を加え、反応混合物を110℃で3時間撹拌した。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物を冷やし、Celiteを介して濾過した後に、溶剤を蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→50/50)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(0.272 g、62%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.55分、m/z=578 (M+H)+
工程3
アセトニトリル(3.4 mL)中の工程2からの表題化合物(0.272 g、0.47 mmol)の溶液に、ピリジン(0.057 mL、0.71 mmol)及び2-ニトロベンゼン-1-スルホニルクロリド(0.136 g、0.61 mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSによる反応の監視により、完全な反応が示された。溶剤を減圧下で除去し、残留物を水(40 mL)及びEtOAc(80 mL)中に注いだ。水層をEtOAc(3×40 mL)で抽出し、有機層をブライン(2×40 mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物(0.485 g、定量的収率)を橙色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=3.72分、m/z=763.3 (M+H)+
工程4
アセトニトリル(4 mL)中の工程3からの表題化合物(0.485 g、0.64 mmol)の溶液に、炭酸セシウム(0.621 g、1.91 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(0.822 mL、9.54 mmol)を加えた。反応混合物を4時間加熱還流させた。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。混合物をEtOAc(50 mL)中に取り、水(50 mL)で抽出した後にブライン(2×40 mL)で抽出し、有機層を、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で乾燥させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→60/40)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物(0.301 g、54%の収率)を黄色の油状物として得た。
LCMS (MA) RT=3.82分、m/z=870 (M+H)+
工程5
DCM(3 mL)中の工程4からの表題化合物(0.301 g、0.35 mmol)の懸濁液に、1,4-ジオキサン中の塩化水素溶液(4 M)(0.865 mL、3.46 mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し続けた。LCMSにより、完全な反応が示された。溶剤を減圧下で除去して、表題化合物を黄色の油状物(0.489 g、定量的収率)として得た。
LCMS (MA) Rt=2.60分、m/z=770 (M+H)+
工程6
アセトニトリル(48 mL)中の工程5からの表題化合物(0.489 g、0.35 mmol想定)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.255 g、3.03 mmol)、炭酸セシウム(0.593 g、1.82 mmol)、次にヨウ化カリウム(0.302 g、1.82 mmol)を加えた。得られた混合物を90℃で6時間加熱した。LC/MSによる監視により、反応が完了したことが示された。混合物をEtOAc(50 mL)中に取り、水(50 mL)及びブライン(2×40 mL)で洗浄した。有機層を、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で乾燥させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→50/50)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて残留物を精製して、表題化合物を白色の固体(0.067 g、28%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.31分 m/z=689 (M+H)+
工程7
THF/H2O(5 mL/2 mL)中の工程6からの表題化合物(0.067 g、0.10 mmol)の混合物に、重炭酸ナトリウム(0.163 g、1.95 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した後に、ヨウ素(0.370 g、1.46 mmol)を加えた。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。LC/MSによる監視により、完全な反応が示された。反応混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液によりクエンチした後に、酢酸エチルにより抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を紫色の固体(中間体I32、(12R,14S)-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-4-[2-(トリエチルシリル)エチニル]-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン、0.150 g、定量的収率)として得た。
LCMS (MA) RT=3.44分、m/z=703 (M+H)+
工程8
工程7からの表題化合物(150 mg、0.10 mmol)及び炭酸セシウム(139 mg、0.43 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(8 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(32 mg、0.26 mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濾過した。溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてジクロロメタン/メタノール(100:0→98:2)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物(28 mg、25%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=3.34分、m/z=518 (M+H)+
工程9
メタノール(2 mL)中の工程8からの表題化合物(28 mg、0.05 mmol)の室温の溶液に、炭酸カリウム(37 mg、0.27 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で16時間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100:0→80:20)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物(17 mg、0.04 mmol)をベージュ色の粉末として得た。
LCMS (MA) RT=2.25分、m/z=404 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.25分、m/z=404 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.00-8.97 (1H, m), 8.56-8.56 (1H, m), 7.87-7.86 (1H, m), 7.04 (1H, s), 6.66 (1H, d, J=7.4 Hz), 6.57-6.55 (1H, m), 6.23 (1H, t, J=6.0 Hz), 4.96-4.92 (1H, m), 4.50-4.45 (1H, m), 4.36-4.31 (1H, m), 4.03 (1H, s), 3.95 (1H, t, J=10.8 Hz), 3.58-3.52 (1H, m), 3.41-3.33 (1H, m), 3.32-3.31 (5H, m), 2.48-2.41 (1H, m), 2.00-1.94 (1H, m)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000129
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
71:(12R,14S)-4-エチニル-12-メトキシ-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP1
アニリンA11
ベージュ色の固体として16%の収率

72:(12R,14S)-12-エトキシ-4-エチニル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP2
アニリンA11
白色の固体として26%の収率
実施例73:エチル(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-7-カルボキシレート
Figure 2023516551000130
テトラヒドロフラン(3 mL)中の実施例3(50 mg、0.13 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(53 μL、0.38 mmol)及びクロロギ酸エチル(36 μL、0.38 mmol)を滴加した。溶液を室温で36時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去した。残留物を分取HPLC(カラムXSELECT C18 19×100 mm 5 μm、[(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)/アセトニトリル]45%のB→55%のBで7分-保持時間1分当たり19 mL)により精製して、見込まれる生成物(33 mg、56%の収率)を淡黄色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.47分、m/z=470.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.47分、m/z=470.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.02 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.77-8.76 (1H, m), 8.54 (1H, s), 7.53-7.48 (1H, m), 7.37-7.31 (1H, m), 6.70 (1H, d, J=7.4 Hz), 5.06 (1H, d, J=11.2 Hz), 4.61 (1H, t, J=8.6 Hz), 4.37-4.17 (4H, m), 4.09-3.94 (2H, m), 3.63-3.52 (1H, m), 3.46 (3H, s), 3.41 (1H, d, J=12.2 Hz), 2.46-2.39 (1H, m), 2.00-1.88 (1H, m), 1.30 (3H, t, J=7.3 Hz)。
実施例74:(12R,14S)-7-アセチル-4-フルオロ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000131
テトラヒドロフラン(3 mL)中の実施例3(50 mg、0.13 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(70 μL、0.50 mmol)及び塩化アセチル(20 μL、0.28 mmol)を滴加した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去した。残留物を分取HPLC(カラムXSELECT PHENYL-HEXYL 19×100 mm 5 μm[(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)/アセトニトリル]35%のB→45%のBで7分 保持時間1分当たり19 mL)により精製して、見込まれる生成物(40 mg、72%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.12分、m/z=440.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.13分、m/z=440.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.03 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.78 (1H, s), 8.62 (1H, s), 7.59 (1H, d, J=10.2 Hz), 7.25 (1H, s), 6.71 (1H, d, J=7.4 Hz), 5.06 (1H, d, J=10.6 Hz), 4.68-4.63 (1H, m), 4.33 (2H, t, J=8.9 Hz), 4.20-4.14 (1H, m), 3.98 (1H, t, J=10.9 Hz), 3.44 (3H, s), 3.35 (2H, s), 2.39 (1H, dd, J=8.1, 12.6 Hz), 2.20 (3H, s), 1.94-1.86 (1H, m)。
実施例75:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-7-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000132
N,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)中の実施例3(50 mg、0.13 mmol)のアルゴン雰囲気下の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散液)(10 mg、0.25 mmol)を室温で加えた。30分後に、ヨードメタン(0.117 mL、1.89 mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。追加の水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散液)(10 mg、0.25 mmol)及びヨードメタン(0.117 mL、1.89 mmol)を、2時間後、18時間後、20時間後、24時間後、40時間後、44時間後に出発物質が完全に転化するまで続けて加えた。水及び酢酸エチルを反応混合物に加えた。酢酸エチル(3×30 ml)で抽出した後に、合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。水及び酢酸エチルを反応混合物に加えた。酢酸エチルで抽出した後に、合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLC(カラムXSELECT C18 19×100 mm 5 μm[(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)/アセトニトリル]45%のB→50%のBで7分 保持時間1分当たり19 mL)により精製して、見込まれる生成物(15 mg、29%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.42分、m/z=412 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.41分、m/z=412 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.00 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.56 (1H, s), 7.78 (1H, s), 6.83 (1H, d, J=9.9 Hz), 6.67 (1H, d, J=7.4 Hz), 6.33 (1H, d, J=12.9 Hz), 4.95 (1H, d, J=10.2 Hz), 4.49-4.46 (1H, m), 4.35 (1H, t, J=8.7 Hz), 3.96 (1H, t, J=10.5 Hz), 3.73 (2H, dd, J=12.6, 21.2 Hz), 3.46 (3H, s), 3.03-3.01 (3H, m), 2.00-1.91 (1H, m), 1.25-1.23 (2H, m), 0.87-0.83 (1H, m)
実施例76:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000133
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP1、及びアニリンA6を使用して、(12R,14S)-12-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-4-カルボニトリルを中間体I23として得た。
LCMS (MA) RT=2.38分、m/z=590.2 (M+H)+
工程1
エタノール/水混合物(10 mL/4 mL)中の中間体I23(589 mg、1 mmol)の溶液に、炭酸ナトリウム(318 mg、3 mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(271 mg、3.9 mmol)を加えた。反応混合物を撹拌し、65℃に2時間加熱した。反応混合物を冷やしたところ、沈殿物が現れた。得られた沈殿物を濾過し、冷ジエチルエーテルですすいだ後に、減圧下で乾燥させて、表題化合物(520 mg、83%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=1.75分、m/z=623.2 (M+H)+
工程2
テトラヒドロフラン(5 mL)中の工程1からの表題化合物(520 mg、0.83 mmol)の撹拌された溶液に、オルトギ酸トリエチル(0.415 mL、2.5 mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却した。次に、三フッ化ホウ素エチルエーテラート(0.123 mL、1 mmol)を滴加し、反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。追加のエタノール(5 mL)及びオルトギ酸トリエチル(0.415 mL、2.5 mmol)を加え、混合物を24時間加熱還流させた。反応混合物を冷やし、沈殿物を濾別し、減圧下で乾燥させた。残留物をジエチルエーテルでトリチュレーションし、乾燥させて、表題化合物(454 mg、87%の収率)をクリーム色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.44分、m/z=633.1 (M+H)+
工程3
DMF(3 mL)中の工程2からの表題化合物(0.454 g、0.72 mmol)に、炭酸セシウム(469 mg、1.44 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(107 mg、0.86 mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物をシリカ上で吸着させ、蒸発乾涸させた。溶離液としてDCM/MeOH(98/2→85/15)を使用したクロマトグラフィーにより残留物を精製した。見込まれる画分を合わせ、減圧下で蒸発させた。残留物をMeOH中でトリチュレーションし、濾過し、真空下で乾燥させて、見込まれる生成物(99 mg、31%)をクリーム色の固体として得た。
LCMS (MA) RT=2.12分、m/z=448.1 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.18分、m/z=448 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.69-9.68 (1H, m), 9.02-8.99 (1H, m), 8.61-8.59 (1H, m), 7.99 (1H, s), 7.54 (1H, s), 7.20 (1H, s), 6.68 (1H, d, J=7.6 Hz), 6.49 (1H, t, J=6.0Hz), 4.96 (1H, d, J=11.2 Hz), 4.50-4.31 (2H, m), 3.96 (1H, t, J=10.6 Hz), 3.61-3.52 (1H, m), 3.46 (3H, s), 3.43-3.36 (1H, m), 3.32-3.25 (2H, m), 2.48-2.41 (1H, m), 2.02- 1.94 (1H, m);
実施例77:(12R,14S)-4-フルオロ-12-メトキシ-18-(2-メトキシエチル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000134
工程1
16 mLの乾燥DMF(5 mL/mmol)中のピロリジンP1(0.720 g、3.113 mmol)に、鉱油中の水素化ナトリウム(60%)(C、0.373 g、9.339 mmol)を0℃で加え、30分後に、骨格S8(1.043 g、3.424 mmol)を加え、混合物を4℃~5℃で15分間撹拌した。TLCにより監視して完全に転化したら、EtOAcを加え、混合物を水の滴下により0℃で慎重にクエンチした。次に、これをEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→60:40)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、見込まれる化合物を黄色の油状物(2.253 g、54.9%の収率)として得た。
LCMS (MI) RT=0.884分、m/z=499-401 (M+H)+-Boc。
工程2
ジクロロメタン(7 mL)中の工程1からの表題化合物(2.253 g、4.512 mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(7 mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させ、表題化合物(2.804 g、100%の収率)を暗橙色の油状物として得て、これを更に精製せずに使用した。
LCMS (MI) RT=0.303分、m/z=355-357 (M+H)+
工程3
ジクロロメタン(14 mL)中の工程2からの表題化合物(2.804 g、4.512 mmol)の溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(2.954 g、13.536 mmol)に続いてトリエチルアミン(1.887 mL、13.536 mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶剤を減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒70%→30%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物(1.332 g、65%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.987分、m/z=355-357 (M+H)+-Boc。
工程4
乾燥THF(14 ml)中の(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(2.579 g、7.524 mmol)の溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1 M/THF)(12.54 mL、12.540 mmol)を-78℃で一度に加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。乾燥THF(9 mL)中の工程3からの表題化合物(1.142 g、2.508 mmol)を滴加し、反応混合物を-78℃で2時間撹拌した。メチル-tert-ブチル-エーテル及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、反応混合物を室温まで温めた。反応混合物を60℃まで加熱し、16時間撹拌した。相を分離し、水相をMTBEで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→30%のヘプタン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物(314 mg、26%の収率)を黄色の粘着性の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.216分、m/z=483-485 (M+H)+
工程5
工程4からの表題化合物(0.300 g、0.621 mmol)、アニリンA1(0.191 g、0.807 mmol)、第三リン酸カリウム(0.264 g、1.242 mmol)、及びXphos(0.030 g、0.062 mmol)をジオキサン/水(4:1)(7 mL/mmol)(4.30 mL)中で混合し、混合物を窒素で5分間バブリングした。次に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(C、0.036 g、0.031 mmol)を加え、混合物を圧力フラスコ中で90℃にて16時間撹拌した。水を加え、混合物をEtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して粗製物を得て、これを、溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→40:60)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.168 g、52.68%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.107分、m/z=514.2 (M+H)+。
工程6
酢酸エチル(33 mL)中の工程5からの表題化合物(168 mg、0.327 mmol)の窒素雰囲気下の溶液に、Pd/C(10%)(67 mg)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下で室温にて16時間撹拌した。追加のパラジウム/C(10%)(67 mg)を加え、反応混合物を水素雰囲気下で室温にて16時間撹拌した。反応物を、Celiteパッドを介して濾過し、ジクロロメタン/メタノール(4:1)混合物で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(143 mg、85%の収率)を橙色の粘着性の固体として得て、これを更に精製せずに後続工程において使用した。
LCMS (MH) RT=1.029分、m/z=516.2 (M+H)+
工程7
DCM(1.4 mL、5 mL/mmol)中の工程6からの表題化合物(0.143 g、0.277 mmol)及びピリジン(0.066 mL、0.831 mmol)の溶液を0℃に冷却した。次に、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.068 g、0.305 mmol)を少しずつ加え、混合物を室温で16時間撹拌させた。NaHCO3の溶液(10%)を加え、混合物をDCM(×2)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→20:80)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより生成物を精製して、表題化合物(0.136 g、70.1%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.173分、m/z=701.1 (M+H)+
工程8
1,2-ジブロモエタン(0.364 mL、1.940 mmol)を、1.65 mLのDMA(8.5 mL/mmol)中の工程7からの表題化合物(0.136 g、0.194 mmol)及び炭酸セシウム(0.316 g、0.970 mmol)の撹拌された溶液に加えた。混合物を50℃で16時間撹拌した。水を加え、混合物をEtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して粗製物を得て、これを、溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→50:50)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.100 g、63.8%の収率)を無色の粘着性の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.281分、m/z=707.0-708.9 (M+H)+-Boc。
工程9
工程8からの表題化合物(0.100 g、0.124 mmol)を、ジオキサン(2 mL)中の塩酸[4 M]中に溶解し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、ヘプタンとともに共蒸発させて、表題化合物(0.090 g)を橙色の粘着性の固体として得た。粗製物を精製せずに後続工程において使用した。
LCMS (MH) RT=0.959分、m/z=707-709 (M+H)+
工程10
12 mLのアセトニトリル中の工程9からの表題化合物(0.087 g、0.117 mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.098 g、1.170 mmol)、及びヨウ化カリウム(0.058 g、0.351 mmol)を加え、混合物を90℃で16時間撹拌した。更なる炭酸水素ナトリウム(0.098 g、1.170 mmol)及びヨウ化カリウム(0.058 g、0.351 mmol)を加え、混合物を90℃で16時間撹拌した。EtOAc及び水を加え、生成物をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物(0.069 g)をクリーム色の固体として得た。粗製物を精製せずに後続工程において使用した。
LCMS (MI) RT=0.803分、m/z=627.2 (M+H)+
工程11
THF:H2O(2.5:1)(1.00 mL)中の工程10からの表題化合物(0.066 g、0.105 mmol)の混合物に、重炭酸ナトリウム(0.176 g、2.100 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、ヨウ素(0.400 g、1.575 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、チオ硫酸ナトリウム(10%)水溶液で洗浄した。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。最後に、溶離液としてDCM/EtOAc(100:0→40:60)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて生成物を精製して、表題化合物(0.025 g、37.2%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.041分、m/z=641.0 (M+H)+
工程12
チオフェノール(0.013 mL、0.117 mmol)を、0.50 mLのDMF中の工程11からの表題化合物(0.025 g、0.039 mmol)及び炭酸セシウム(0.038 g、0.117 mmol)の懸濁液に0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。EtOAc及び水を加え、混合物をEtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して粗製物を得て、これを、溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→40:60)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、見込まれる生成物(0.004 g、22.52%の収率)をベージュ色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=3.081分、m/z=456.2 (M+H)+
LCMS (MF) RT=4.575分、m/z=456.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.88 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.74 (d, J=9.4 Hz, 1H), 6.32 (t, J=5.8 Hz, 1H), 6.20 (dt, J=11.8, 2.0 Hz, 1H), 4.98 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.49 (t, J=9.9 Hz, 1H), 4.36 (t, J=8.9 Hz, 1H), 4.00 (t, J=10.7 Hz, 1H), 3.60 (t, J=6.5 Hz, 2H), 3.55 (dd, J=11.9, 7.2 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.42 - 3.34 (m, 1H), 3.28 (s, 3H), 3.26 - 3.16 (m, 2H), 2.83 (t, J=6.5 Hz, 2H), 2.48 - 2.42 (m, 1H), 1.96 (dt, J=11.7, 8.8 Hz, 1H)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000135
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
78:(12R,14S)-12-メトキシ-18-(2-メトキシエチル)-4-(1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S8
ピロリジンP1
アニリンA15
ベージュ色の固体として45%の収率
実施例79:(12R,14S)-4-フルオロ-12-(2-ヒドロキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000136
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP8、及びアニリンA1を使用して、(12R,14S)-12-[2-(ベンジルオキシ)エトキシ]-4-フルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I24として得た。
工程1
酢酸エチル(2 mL)中の中間体I24(100 mg、0.193 mmol)の窒素雰囲気下の溶液に、10%のパラジウム/C(20 mg)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下で室温にて16時間撹拌した。追加のパラジウム/C(10%)(67 mg)を加え、反応混合物を水素雰囲気下で室温にて16時間撹拌した。粗製物を、Celiteパッドを介して濾別し、酢酸エチルですすぎ、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→2%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる生成物(40 mg、48.49%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MG) RT=2.813分、m/z=428.1 (M+H)+
LCMS (MF) RT=4.652分、m/z=428.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.98 (d, J=7.5 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 6.79-6.70 (m, 1H), 6.66 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.33 (t, J=5.8 Hz, 1H), 6.21 (dt, J=11.8, 2.1 Hz, 1H), 4.93 (d, J=10.9 Hz, 1H), 4.71 (t, J=5.5 Hz, 1H), 4.56-4.36 (m, 2H), 3.95 (t, J=10.8 Hz, 1H), 3.82 (dt, J=9.6, 4.7 Hz, 1H), 3.62-3.47 (m, 4H), 3.45-3.34 (m, 1H), 3.27-3.12 (m, 2H), 2.44 (dd, J=12.7, 8.2 Hz, 1H), 2.05-1.90 (m, 1H)。
実施例80:(12R,14S)-12-シクロプロポキシ-4-フルオロ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000137
工程1
乾燥DMF(10 mL)中のピロリジンP9(0.500 g、1.943 mmol)の溶液に、鉱油中の水素化ナトリウム(60%)(0.233 g、5.829 mmol)を0℃で加えた。30分撹拌した後に、3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(0.903 g、3.886 mmol)を加え、混合物を4℃~5℃で30分間撹拌した。水を4℃~5℃で慎重に滴加し、混合物をEtOAc(×4)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。生成物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてヘプタン/EtOAc(100:0→85:15)を使用して精製して、表題化合物(0.471 g、収率:53.47%)を帯黄色のゴム状物として得た。
LCMS (MH) RT=1.142分、m/z=353.0 (M-100)
工程2
圧力フラスコにおいて、工程1からの表題化合物(0.450 g、0.993 mmol)、アニリンA1(0.283 g、1.192 mmol)、及びK3PO4(0.632 g、2.979 mmol)をジオキサン/H2O(4:1)(6 mL)中で混合し、反応混合物を窒素流で5分間バブリングした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.070 g、0.060 mmol)及びXphos(0.057 g、0.119 mmol)を加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、水を加え、EtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機相を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→97:3)を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル上)により粗製物を精製して、表題化合物(0.291 g、61%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.082分、m/z=484.1 (M+H)+
工程3
DCM(3 mL)中の工程2からの表題化合物(0.293 g、0.606 mmol)及びピリジン(0.13 mL、1.82 mmol)の溶液を0℃に冷やした後に、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.15 g、0.67 mmol)を滴加し、混合物を室温で16時間撹拌させた。NaHCO3の水溶液(10%)を加え、混合物をDCM(×3)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→96:4)を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル上)により粗製物を精製して、表題化合物(0.370 g、91.3%の収率)を褐色のゴム状物として得た。
LCMS (MH) RT=1.215分、m/z=569.0 (M+H)+
工程4
工程3からの表題化合物(0.360 g、0.538 mmol)を、DMA(18 mL、33 mL/mmol)中に溶解させた。次に、炭酸セシウム(0.876 g、2.69 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(0.464 mL、5.380 mmol)を加え、50℃で16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、水を加え、EtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機相を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→98:2)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物(0.380 g、91.06%の収率)を褐色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.342分、m/z=675.0/677.0 (M-100)。
工程5
工程4からの表題化合物(0.357 g、0.460 mmol)を0℃に冷やした。DCM/TFA(1:1)(4 mL)を加え、0℃から室温まで16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物を粗製の褐色の粘着性の固体(0.320 g)として得て、これを更に精製せずに後続工程においてそのままで使用した。
LCMS (MH) RT=0.901分、m/z=675.0/677.0 (M+H)+
工程6
アセトニトリル(138 mL)中の工程5からの表題化合物(粗製、0.36 g、0.46 mmol)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.386 g、4.600 mmol)及びヨウ化カリウム(0.076 g、0.460 mmol)を加え、混合物を90℃で16時間撹拌した。水を加え、EtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機相を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→98:2)を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル上)により粗製物を精製して、表題化合物(0.202 g、73.8%の収率)を黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=1.047分、m/z=595.0 (M+H)+
工程7
DMF(5 mL)中の工程6からの表題化合物(0.125 g、0.210 mmol)の混合物に、炭酸セシウム(0.205 g、0.630 mmol)を加えた。混合物を氷水浴中で冷却した後に、チオフェノール(0.065 mL、0.630 mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水を加え、混合物をEtOAc(×4)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→97.5:2.5)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物(0.068 g、79.08%の収率)を帯黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.710分、m/z=410.1 (M+H)+
工程8
THF:H2O(9:1)(8.5 mL)中の工程7からの表題化合物(0.058 g、0.142 mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(0.179 g、2.130 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、ヨウ素(0.252 g、0.994 mmol)を加え、室温で撹拌した。LCMSにより、部分的な転化が示された。混合物を50℃で加熱し、6時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水を加え、混合物をEtOAc(×4)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→90:10)を使用したシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、ジヨード誘導体で汚染された表題化合物(0.019 g)を帯黄色の固体として得た。
LCMS (MH) RT=0.710分、m/z=410.1 (M+H)+
工程9
磁気撹拌子を備えたバイアルに、工程8からの表題化合物(0.005 g、0.009 mmol)及び(Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy))PF6(0.001 g、0.0009 mmol)を入れた。アセトニトリル(0.2 mL)をバイアルに加え、続いてDIPEA(0.006 g、0.036 mmol)を加え、続いてトリス(トリメチルシリル)シラン(0.006 g、0.018 mmol)を加えた。バイアルを開け放したままで混合物を撹拌した後に、42 Wの青色LEDストリップを用いて45分間照らした。バイアルの表面近くの温度は40℃であった。LCMSにより監視して完了したら、溶剤を減圧下で除去し、粗製物をシリカゲルのカラム上で溶離液としてDCM/MeOH(98:2)を使用して精製して、見込まれる生成物(4.2 mg、55%)を白色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=3.250分、m/z=424.1 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3): 8.51 (d, J=7.5 Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 6.69 (d, J=9.6 Hz, 1H), 6.41 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.24 (d, J=10.8 Hz, 1H), 5.06 (d, J=11.0 Hz, 1H), 3.91-3.83 (m, 1H), 3.81 (dd, J=6.1, 3.0 Hz, 1H), 3.76 (t, J=10.8 Hz, 1H), 3.63-3.50 (m, 3H), 3.26 (t, J=11.5 Hz, 1H), 2.61 (dd, J=13.1, 8.1 Hz, 1H), 2.14 (dd, J=21.9, 9.0 Hz, 2H), 0.90-0.81 (m, 1H), 0.80-0.73 (m, 1H), 0.70-0.63 (m, 1H), 0.60-0.48 (m, 2H)。
同様に調製した。
Figure 2023516551000138
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
81:(12R,14S)-12-シクロプロポキシ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP9
アニリンA15
5.1 mg、47%の収率

82:(12R,14S)-12-ヒドロキシ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP9
アニリンA15
4.7 mg、47%の収率
実施例83:(12R,14S)-4-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000139
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP1、及びアニリンA16を使用して、(12R,14S)-4-(4-ヨード-3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I25として得た。
工程1
アセトニトリル(4 mL)中の中間体I25(93 mg、0.155 mmol)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.379 mL、2.17 mmol)を加え、続いてトリス(トリメチルシリル)シラン(0.385 mL、1.240 mmol)及び(Ir[dF(CF3)ppy]2(dtbpy))PF6(18 mg、0.016 mmol)を加えた。バイアルを開け放したままで反応混合物を撹拌した後に、42 Wの青色LEDストリップを用いて2時間照らした。混合物を酢酸エチルで希釈し、水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出勾配0%→2%のジクロロメタン/メタノール)により精製して、見込まれる生成物(55 mg、75%の収率)をベージュ色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=2.881分、m/z=474.2 (M+H)+
LCMS (ME) RT=3.361分、m/z=474.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 8.91 (d, J=7.5 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.58 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.46 (t, J=2.0 Hz, 1H), 6.22 (t, J=5.8 Hz, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.88 (d, J=10.9 Hz, 1H), 4.26 (t, J=8.9 Hz, 1H), 3.88 (t, J=10.7 Hz, 1H), 3.48 (dt, J=12.7, 8.9 Hz, 1H), 3.35-3.29 (m, 1H), 3.24 (s, 3H), 3.21 (s, 1H), 3.20-3.11 (m, 2H), 2.36 (dd, J=12.6, 8.2 Hz, 1H), 2.23 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.89 (dt, J=12.1, 8.9 Hz, 1H)。
実施例84:(12R,14S)-4-(4,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000140
工程1
中間体I17(60 mg、0.102 mmol)、メチルボロン酸(18 mg、0.306 mmol)、第三リン酸カリウム(65 mg、0.306 mmol)を、ジオキサン/水(4:1)(1.8 mL)中で混合した。反応混合物を窒素で5分間バブリングし、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(5 mg、0.006 mmol)を加えた。反応混合物を圧力フラスコ中で80℃にて6時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を逆相クロマトグラフィー(精製方法PB)(70%[25 mMのNH4HCO3]-30%[アセトニトリル:MeOH 1:1] 27%[25 mMのNH4HCO3]-73%[アセトニトリル:MeOH 1:1])により精製して、見込まれる生成物(26 mg、53%の収率)を白色の固体として得た。
LCMS (MD) RT=3.093分、m/z=474.2 (M+H)+
LCMS (ME) RT=3.450分、m/z=474.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) d 9.00 (d, J=7.5 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.68 (d, J=7.5 Hz, 1H), 6.53 (t, J=1.9 Hz, 1H), 6.34 (t, J=5.9 Hz, 1H), 4.97 (d, J=10.8 Hz, 1H), 4.52 (t, J=8.5 Hz, 1H), 4.35 (t, J=8.9 Hz, 1H), 3.57 (dd, J=16.4, 5.9 Hz, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.44 - 3.38 (m, 1H), 3.30 - 3.16 (m, 2H), 2.47 - 2.39 (m, 2H), 2.26 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 1.97 (dd, J=12.5, 9.0 Hz, 1H)
実施例88:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(プロパ-1-イン-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000141
工程1
マイクロ波バイアル(5 mL)において、実施例20(205 mg、0.5 mmol)をアセトニトリル(5 mL)中で懸濁した。室温で、Xphos(50 mg、0.1 mmol)及び炭酸セシウム(490 mg、1.5 mmol)を加えた。得られた混合物をアルゴンのバブリングにより10分間脱ガスした後に、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)(15 mg、0.05 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に、トリメチル(プロパルギル)シラン(0.375 mL、2.5 mmol)を加えた。反応容器を密封し、Biotageイニシエーターを使用してマイクロ波照射下で120℃にて5時間加熱した。LCMSによる監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物をシリカ上に吸着させ、溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。見込まれる画分を合わせ、減圧下で蒸発させた。残留物をEtOH中で2回再結晶化させた。見込まれる生成物をクリーム色の固体(35 mg、0.08 mmol、17%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.28分、m/z=418.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.28分、m/z=418.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.00-8.96 (1H, m), 8.55-8.53 (1H, m), 7.79-7.76 (1H, m), 6.96 (1H, s), 6.67-6.63 (1H, m), 6.49-6.47 (1H, m), 6.18-6.17 (1H, m), 4.94 (1H, t, J=10.3 Hz), 4.46 (1H, s), 4.33 (1H, t, J=8.7 Hz), 3.94 (1H, t, J=10.6 Hz), 3.54 (1H, d, J=18.3 Hz), 3.35-3.32 (6H, m), 2.46-2.40 (1H, m), 2.05-2.01 (4H, m)
実施例89:(12R,14S)-4,12-ジメトキシ-8-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000142
工程1
乾燥THF(25 mL)中の水素化ナトリウム(油中60%)(3.2 g、80.0 mmol)の懸濁液に、0℃でTHF(25 mL)中のピロリジンP1(9.25 g、40.0 mmol)の溶液を加えた。30分後に、3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(9.3 g、40.01 mmol)を加え、混合物を0℃で15分間撹拌した後に、室温で4時間撹拌した。混合物を水で慎重に希釈し、EtOAc(250 ml)を加えた。層を分離した。水層をEtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色(17 g、39.79 mmol、99%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.84分、m/z=429.1 (M+H)+
工程2
アセトニトリル(10 mL)中の工程1からの表題化合物(3.33 g、7.79 mmol)の懸濁液に、1,4-ジオキサン中のHCl(4 M)(9.75 mL、38.9 mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のフォーム状物(2.83 g)として得て、これを更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=1.29分、m/z=329.1 (M+H)+
工程3
DCM(20 mL)中の工程2からの表題化合物(363 mg、1 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.418 mL、3 mmol)を加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌した後に、2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナールを加えた(375 mg、1.2 mmol)。更に15分間撹拌した後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(318 mg、1.5 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し続けた。LCMSによる反応混合物の監視により、反応が完了したことが示された。反応混合物をDCM(50 ml)中で希釈し、水を加えた。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を飽和ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→6/4)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物を無色の油状物(0.39 g、79%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.20分、m/z=421.1 (M+H)+
工程4
ジオキサン/水(30 mL/7 mL)中の工程3からの表題化合物(3.06 g、6.12 mmol)の溶液に、アニリンA3(1.98 g、7.96 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(139 mg、0.12 mmol)、Xphos(114 mg、0.24 mmol)、及び第三リン酸カリウム(3.9 g、18.36 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下でバブリングすることにより15分間脱ガスし、90℃で4時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温まで冷まし、水及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100:0→6:4)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(3.21 g、97%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.04分、m/z=542.4 (M+H)+
工程5
アセトニトリル(45 mL)中の工程4からの表題化合物(3.21 g、5.9 mmol)の溶液に、ピリジン(0.62 mL、7.7 mmol)及び2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(1.44 g、6.5 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100:0→6:4)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物を黄色のフォーム状物(3.8 g、88%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.49分、m/z=727.3 (M+H)+
工程6
THF(100 mL)中の工程5からの表題化合物(3.8 g、5.23 mmol)の溶液に、TBAFの溶液(5.75 mL、5.75 mmol)を加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物を黄色のフォーム状物(3.62 g、100%)として得た。
LCMS (MA) RT=1.78分、m/z=613.3 (M+H)+
工程7
THF(30 mL)中の工程6からの表題化合物(3.31 g、5.4 mmol)の溶液及びトルエン(30 mL)中のDIAD(3.18 mL、16.2 mmol)の溶液を、90℃に加熱されたトルエン(300 mL)中のトリフェニルホスフィン(4.25 g、16.2 mmol)の溶液に同時に(1時間かけて)滴加した。反応混合物を90℃で1時間加熱した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去し、溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したカラムクロマトグラフィーにより粗製物を精製した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100/0→3/7)を使用して精製を繰り返して、表題化合物をクリーム色のフォーム状物(700 mg、22%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.05分、m/z=595.2 (M+H)+
工程8
アセトニトリル/水(60 mL/20 mL)中の工程7からの表題化合物(700 mg、1.17 mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(0.98 g、11.7 mmol)を加えた。反応混合物を45℃で30分間撹拌した後に、ヨウ素(1.9 g、8.77 mmol)を加えた。反応混合物を45℃で3時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(100 mL)によりクエンチした。混合物にDCM(200 mL)を加え、これを水(100 mL)及びブライン(100 mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したカラムクロマトグラフィーにより粗製物を精製して、表題化合物をクリーム色の固体(0.5 g、70%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.50分、m/z=609.2 (M+H)+
工程9
THF/アセトニトリル(40 mL/4 mL)中の工程8からの表題化合物(0.5 g、0.82 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(0.53 g、1.64 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(0.12 g、0.98 mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→90:10)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより粗製物を精製した。見込まれる画分を合わせ、減圧下で蒸発させた。残留物をジエチルエーテル/アセトニトリル(98/2)中でトリチュレーションして、見込まれる生成物をクリーム色の固体(0.18 g、52%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.09分、m/z=424.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.90分、m/z=424.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.99-8.95 (1H, m), 8.60-8.60 (1H, m), 7.98 (1H, s), 6.65 (1H, d, J=7.7 Hz), 6.61-6.59 (1H, m), 6.14-6.10 (1H, m), 6.03 (1H, t, J=2.1 Hz), 5.30-5.25 (1H, m), 4.39-4.33 (1H, m), 4.23-4.19 (1H, m), 4.08 (1H, t, J=11.4 Hz), 3.75 (1H, d, J=12.6 Hz), 3.63-3.55 (1H, m), 3.45-3.44 (6H, m), 2.47-2.41 (1H, m), 2.02-1.94 (1H, m), 1.28 (3H, d, J=6.8 Hz), 1.15-1.12 (1H, m)
実施例90:(12R,14S)-12-ヒドロキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000143
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP13、及びアニリンA3を使用して、(12R,14S)-4-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-12-(プロパ-2-エン-1-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエンを中間体I26として得た。
LCMS (MA) RT=2.29分、m/z=607.2 (M+H)+
工程1
アルゴン下で、EtOH/TFA(4.5 mL/0.4 mL)中の中間体I26(315 mg、0.52 mmol)の懸濁液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(120 mg、0.10 mmol)を加えた。反応混合物を80℃で14時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷まし、NaHCO3の飽和溶液で慎重にクエンチした。乳濁が見られたら、混合物を濾過し、層を分離した。水層をEtOAc(2×15 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてシクロヘキサン/(EtOAc/EtOH 3:1)(100:0→50:50)を使用して精製して、表題化合物を橙色のフォーム状物(184 mg、62%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.80分、m/z=567.1 (M+H)+
工程2
THF/H2O(80 mL/16 mL)中の工程1からの表題化合物(1.38 g、2.44 mmol)の懸濁液に、重炭酸ナトリウム(4.100 g、48.80 mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した後に、ヨウ素(9.29 g、36.60 mmol)を加えた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷まし、チオ硫酸ナトリウムの飽和溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(2×25 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物(中間体I27、(12R,14S)-12-ヒドロキシ-4-メトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン)をベージュ色の固体(1.679 g)として得た。化合物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.27分、m/z=581.1 (M+H)+
工程3
DMF(1.5 mL)中の工程2からの表題化合物(100 mg、0.17 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(110 mg、0.34 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(25 mg、0.20 mmol)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(2×15 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてDCM/MeOH(100:0→95:5)を使用して精製した。化合物をアセトニトリル中でトリチュレーションし、濾過し、減圧下で乾燥させて、見込まれる生成物を薄ベージュ色の固体(26 mg、38%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.79分、m/z=396.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.78分、m/z=396.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.96 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.51 (1H, s), 7.48 (1H, s), 6.64 (1H, d, J=7.4 Hz), 6.55-6.54 (1H, m), 6.05-6.02 (2H, m), 5.59 (1H, d, J=5.7 Hz), 4.92-4.89 (1H, m), 4.50-4.42 (2H, m), 3.96 (1H, t, J=10.8 Hz), 3.73 (3H, s), 3.57-3.49 (1H, m), 3.44-3.37 (1H, m), 3.26-3.16 (2H, m), 2.40-2.33 (1H, m), 1.96-1.88 (1H, m)
同様に調製した。
Figure 2023516551000144
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
104:(12R,14S)-4-フルオロ-12-ヒドロキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP13
アニリンA1
白色の固体として7 mg、10%の収率

143:(12R,14S)-12-ヒドロキシ-4,18-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
白色の固体として9 mg、53%の収率
実施例91:(12R,14S)-4-フルオロ-12-(オキセタン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000145
工程1
乾燥DMF(2 mL)中の中間体I27(0.10 g、0.18 mmol)及び3-ブロモメチルオキセタン(0.032 g、0.21 mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(0.024 g、0.21 mmol)を0℃で加え、混合物を0℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、水を0℃で慎重に滴加した。得られた混合物をEtOAc(2×10 mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物を黄色の油状物(0.030 g、27%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.51分、m/z=639.1 (M+H)+
工程2
工程1からの表題化合物(0.03 g、0.05 mmol)及び炭酸セシウム(0.031 g、0.09 mmol)をDMF(1.1 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(0.007 g、0.06 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を濾過した。溶剤を蒸発させ、溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を白色の固体(0.011 g、52%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.12分、m/z=454.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.11分、m/z=454.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.55-8.52 (1H, m), 8.31-8.30 (1H, m), 7.72-7.71 (1H, m), 6.74-6.69 (1H, m), 6.46-6.43 (1H, m), 6.26-6.21 (1H, m), 5.11 (1H, t, J=6.9 Hz), 4.87-4.82 (1H, m), 4.53-4.49 (3H, m), 4.34-4.29 (2H, m), 3.93-3.57 (6H, m), 3.36-3.25 (1H, m), 2.64 (1H, dd, J=8.0, 12.9 Hz), 2.07-2.07 (1H, m), 1.30-1.26 (2H, m);
同様に調製した。
Figure 2023516551000146

Figure 2023516551000147

Figure 2023516551000148
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
110:(12R,14S)-12-(2H5)エトキシ-4-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用して48 mg、53%の収率

132:(12R,14S)-12-エトキシ-4,18-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用して薄黄色の固体として18 mg、51%の収率
133:(12R,14S)-4,12,18-トリメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用して薄黄色の固体として12 mg、42%の収率
134:(12R,14S)-4,18-ジメトキシ-12-(オキセタン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用して薄黄色の固体として12 mg、37%の収率
135:(12R,14S)-12-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-4,18-ジメトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用してベージュ色の固体として6 mg、19%の収率
115:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S1
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用してベージュ色の固体として11 mg、24%の収率
147:(12R,14S)-4,18-ジメトキシ-12-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP13
アニリンA3
アルキル化工程でtBuOKの代わりに水素化ナトリウムを使用して淡い黄色の固体として13 mg、12%の収率
実施例92:(12R,14S)-4-フルオロ-18-(2H3)メトキシ-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000149
工程1
DMF(3.3 mL)中の中間体I28(0.064 g、0.11 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(0.105 g、0.32 mmol)及びヨード(2H3)メタン(0.046 g、0.32 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷ました。溶液を減圧下で濃縮した後に、水及びEtOAcで希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(3×20 mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色の固体(0.202 g)として得た。
LCMS (MA) RT=2.55分、m/z=616.2 (M+H)+
工程2
工程1からの表題化合物(0.066 g、0.11 mmol)及び炭酸セシウム(0.070 g、0.21 mmol)をDMF(2.4 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(0.016 g、0.13 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を濾過し、溶剤を蒸発乾涸させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→20/80)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を白色の固体(25 mg、54%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.23分、m/z=431.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.14分、m/z=431.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.79 - 8.78 (1H, m), 8.40 - 8.39 (1H, m), 7.63 - 7.62 (1H, m), 6.72 (1H, d, J=9.9 Hz), 6.40 - 6.25 (1H, m), 6.22 - 6.17 (1H, m), 4.95 (1H, d, J=10.1 Hz), 4.48 (1H, s), 4.33 (1H, t, J=8.9 Hz), 4.03 (1H, t, J=10.7 Hz), 3.59 - 3.51 (1H, m), 3.41 - 3.36 (1H, m), 3.33 (3H, s), 3.31 (1H, s), 3.23 - 3.16 (2H, m), 1.99 - 1.91 (1H, m);
同様に調製した。
Figure 2023516551000150
Figure 2023516551000151

Figure 2023516551000152

Figure 2023516551000153

Figure 2023516551000154

実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
122:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-[(3-メチルオキセタン-3-イル)メトキシ]-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
35 mg、69%の収率

123:(12R,14S)-18-(シクロプロピルメトキシ)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して35 mg、69%の収率
124:(12R,14S)-18-エトキシ-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して28 mg、28%の収率
125:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-(プロパン-2-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して54 mg、53%の収率
126:(12R,14S)-18-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して白色の固体として4 mg、4%の収率
127:(12R,14S)-18-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用してベージュ色の固体として17 mg、15%の収率
130:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-(オキセタン-2-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用してオフホワイト色の固体として15 mg、43%の収率
136:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-{2-オキサスピロ[3.3]ヘプタン-6-イルオキシ}-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用してベージュ色の固体として20 mg、23%の収率
137:(12R,14S)-4-メトキシ-12,18-ビス(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して薄黄色の固体として30 mg、29%の収率
138:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-(オキセタン-3-イルオキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して薄黄色の固体として8 mg、8%の収率
144:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-18-(オキセタン-3-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S3
ピロリジンP7
アニリンA3
アルキル化工程でCs2CO3の代わりにK2CO3を使用して薄黄色の固体として24 mg、22%の収率
実施例93:(12R,14S)-4-[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-12-メトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000155
工程1
THF(1.2 mL)中の中間体I29(170 mg、0.23 mmol)の懸濁液に、THF中のTBAF(1 M)(0.25 mL、0.25 mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→90:10)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて残留物を精製した。見込まれる画分を合わせ、減圧下で蒸発させた。得られた固体をアセトニトリル中でトリチュレーションし、濾過し、真空下で乾燥させて、見込まれる生成物を薄桃色の固体(80 mg、98%)として得た。
LCMS (MA) RT=1.75分、m/z=490.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.76分、m/z=490.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.98 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.59 (1H, s), 8.07 (1H, s), 7.82 (1H, s), 7.70 (1H, ls), 7.19 - 7.18 (1H, m), 6.65 (1H, d, J=7.6 Hz), 6.64 - 6.63 (1H, m), 6.03 (1H, t, J=5.9 Hz), 4.97 - 4.93 (1H, m), 4.95 (1H, t, J=5.3 Hz), 4.51 - 4.50 (1H, m), 4.34 (1H, t, J=9.0 Hz), 4.17 (2H, t, J=5.6 Hz), 3.95 (1H, t, J=10.9 Hz), 3.78 (2H, q, J=5.5 Hz), 3.59 - 3.51 (1H, m), 3.45 (3H, s), 3.44 - 3.39 (1H, m), 3.27 - 3.20 (2H, m), 2.47 - 2.41 (1H, m), 2.02 - 1.94 (1H, m)。
実施例96:(12R,14S)-12-エトキシ-4-ヒドロキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000156
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP2、及びアニリンA9を使用して、(12R,14S)-4-(ベンジルオキシ)-12-エトキシ-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I30として得た。
LCMS (MA) RT=2.87分、m/z=685.3 (M+H)+
工程1
TFA(43 mL)中の中間体I30(2.38 g、3.47 mmol)の溶液に、アニソール(15.19 mL、138.9 mmol)を加えた。反応混合物を130℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温で冷まして、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を褐色の固体(1.96 g、95%の収率)として得た。
工程2
工程1からの表題化合物(0.20 g、0.34 mmol)及び炭酸セシウム(0.219 g、0.67 mmol)をDMF(7.4 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(0.050 g、0.40 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を濾過し、母液を濃縮乾涸させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→20/80)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を緑色の固体(33 mg、24%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.81分、m/z=410.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.80分、m/z=410.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.97 - 8.94 (2H, m), 8.39 - 8.38 (1H, m), 7.97 - 7.95 (1H, m), 7.35 - 7.32 (1H, m), 6.64 - 6.61 (1H, m), 6.35 (1H, s), 5.93 (1H, t, J=2.0 Hz), 4.94 - 4.89 (1H, m), 4.44 - 4.38 (2H, m), 3.98 - 3.82 (2H, m), 3.48 (4H, d, J=10.4 Hz), 3.20 - 3.14 (1H, m), 2.01 - 1.91 (1H, m), 1.17 - 1.04 (4H, m);
同様に調製した。
Figure 2023516551000157
実施例番号 構造/名称 元となる中間体 分析データ
97:(12R,14S)-4-ヒドロキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
ピロリジンP7
アニリンA9
51 mg、47%の収率

128:(12R,14S)-4-ヒドロキシ-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
骨格S2
ピロリジンP7
アニリンA9
ベージュ色の固体として10 mg、56%の収率
実施例100:(12R,14S)-12-(2-メトキシエトキシ)-4-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000158
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ピロリジンP7、及びアニリンA9を使用して、(12R,14S)-4-(ベンジルオキシ)-12-(2-メトキシエトキシ)-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I31として得た。
LCMS (MA) RT=2.75分、m/z=715.4 (M+H)+
工程1
TFA(6 mL)中の中間体I31(296 mg、0.41 mmol)の懸濁液に、アニソール(1.78 mL、16.4 mmol)を加えた。反応混合物を130℃で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷ました。溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→95:5)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて残留物を精製して、表題化合物をベージュ色の固体(250 mg、97%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.15分、m/z=625.3 (M+H)+
工程2
DCM(20 mL)中の工程1からの表題化合物(250 mg、0.4 mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.085 mL、0.6 mmol)を加えた。N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(157 mg、0.44 mmol)をスラリーに少しずつ加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を水で希釈し、層を分離した。水層をDCM(2×15 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物をベージュ色のフォーム状物(450 mg)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.73分、m/z=757.3 (M+H)+
工程3
DMF(3.5 mL)中の工程2からの表題化合物(303 mg、0.4 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(260 mg、0.8 mmol)を加えた後に4-メチルベンゼンチオール(60 mg、0.48 mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物をシリカ上に吸着させ、蒸発乾涸させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を白色の固体(中間体I33、(12R,14S)-12-(2-メトキシエトキシ)-11-オキソ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-4-イルトリフルオロメタンスルホネート、150 mg、66%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.54分、m/z=572.2 (M+H)+
工程4
密封チューブにおいて、乾燥1,4-ジオキサン(1.5 mL)中の工程3からの表題化合物(0.050 g、0.09 mmol)の懸濁液に、塩化リチウム(0.011 g、0.26 mmol)を加えた。混合物をアルゴンのバブリングにより10分間脱ガスした。トリブチル(ビニル)スタンナン(0.038 g、0.10 mmol)及びPd(PPh3)4(0.010 g、0.01 mmol)を加え、反応物を砂浴により100℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を冷やし、Celiteを介して濾過した後に、溶剤を蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を白色の固体(17 mg、40%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.22分、m/z=492.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.21分、m/z=492.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.00-8.98 (1H, m), 8.57 (1H, s), 7.85 (1H, s), 7.03 (1H, d, J=1.3 Hz), 6.66 (1H, d, J=7.4 Hz), 6.54 (1H, dd, J=1.5, 2.3 Hz), 6.26-6.22 (1H, m), 4.93 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.45 (2H, dd, J=8.3, 9.4 Hz), 4.32 (2H, s), 4.00-3.92 (2H, m), 3.68-3.62 (1H, m), 3.55-3.50 (1H, m), 3.48 (2H, t, J=4.7 Hz), 3.45 - 3.35 (3H, m), 3.26-3.26 (4H, m), 2.50-2.40 (1H,m), 2.02-1.96 (1H, m), 1.15 (1H, t, J=1.0 Hz), 0.88 (1H, t, J=7.3 Hz);
実施例101:(12R,14S)-4-シクロプロパンカルボニル-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000159
工程1
密封チューブにおいて、乾燥トルエン(0.22 mL)中の中間体I33(64 mg、0.11 mmol)のアルゴン下の懸濁液に、シクロプロパン-メタノール(10 μL、0.13 mmol)、アセトン(40 μL、0.55 mmol)、及びTMP(37 μL、0.22 mmol)を加えた。混合物をアルゴンのバブリングにより10分間脱ガスした後に、Triphos(8 mg、0.01 mmol)及びNi(OTf)2(4 mg、0.01 mmol)を加えた。チューブを密封し、140℃に予熱された砂浴により140℃で加熱した。反応物を140℃で48時間撹拌した。LCMSにより監視して出発物質が完全に転化したら、層を分離した。水層をEtOAc(2×10 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗製物に対して同じ条件で反応を再開した。混合物を140℃まで一晩温めた。LCMSにより監視して完了したら、反応物を室温に冷却し、混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(2×10 mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物を分取HPLC(カラムWaters XSELECT C18 19×100 mm、5 μm、A:(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)、B:ACN、19 ml/分、室温、40%のB→45%のBで7分)により精製した。溶離液としてシクロヘキサン/(EtOAc/EtOH 3:1)(1:1)を使用した分取TLC(0.5 mm)により残留物(約15 mg)をもう一度精製して、見込まれる生成物を薄黄色の固体(11 mg、16%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.15分、m/z=492.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.15分、m/z=492.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.54 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.42 (1H, s), 8.10 (1H, ls), 7.62-7.60 (1H, m), 7.16-7.14 (1H, m), 6.45 (1H, d, J=7.4 Hz), 5.13-5.07 (1H, m), 4.54-4.47 (1H, m), 4.40-4.34 (1H, m), 4.35-4.31 (1H, m), 4.27-4.21 (1H, m), 3.90-3.56 (6H, m), 3.43 (3H, s), 3.33-3.27 (1H, m), 2.74-2.62 (2H, m), 2.28-2.21 (1H, m), 1.30-1.25 (2H, m), 1.10-1.05 (2H, m)
実施例102:(12R,14S)-4-エテニル-12-エトキシ-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000160
工程1
TFA(43 mL)中の中間体I30(2.38 g、3.47 mmol)の溶液に、アニソール(15.168 mL、138.86 mmol)を加えた。反応混合物を130℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温で冷却して、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を褐色の固体(1.96 g、95%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.35分、m/z=595.2 (M+H)+
工程2
DCM(20 mL)中の工程1からの表題化合物(250 mg、0.42 mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.09 mL、0.63 mmol)の後にN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(165 mg、0.46 mmol)を少しずつ加えた。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を水で希釈した。層を分離した。水層をDCM(2×15 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を灰色のフォーム状物(430 mg)として得て、これを更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.86分、m/z=727.1 (M+H)+
工程3
DMF(3.4 mL)中の工程2からの表題化合物(305 mg、0.42 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(274 mg、0.84 mmol)を加えた後に4-メチルベンゼンチオール(62 mg、0.50 mmol)を加えた。反応物を室温で45分間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(2×15 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲルカラム上で溶離液としてDCM/MeOH(100:0→95:5)を使用して精製して、表題化合物を白色の固体(169 mg、74%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.69分、m/z=542.1 (M+H)+
工程4
密封チューブにおいて、乾燥1,4-ジオキサン(3 mL)中の工程3からの表題化合物(100 mg、0.18 mmol)の懸濁液に、塩化リチウム(23 mg、0.55 mmol)を加え、混合物をアルゴンのバブリングにより10分間脱ガスした。トリブチル(ビニル)スタンナン(65 μL、0.22 mmol)及びPd(PPh3)4(21 mg、0.02 mmol)を加え、反応物を砂浴により100℃で3時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温まで冷ました。混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、層を分離した。水層をEtOAc(2×15 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物を分取HPLC(カラムWaters XSelect C18 19×100 mm、5 μm、[(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)/ACN]、19 ml/分、室温、40%のB→60%のBで7分)により精製して、見込まれる生成物をベージュ色の固体(71 mg、55%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.36分、m/z=420.2(M+H)+
LCMS (MC) RT=2.35分、m/z=420.2 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.98 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.56 (1H, s), 7.76 (1H, ls), 7.08-7.07 (1H, m), 6.68-6.61 (2H, m), 6.53-6.52 (1H, m), 6.09 (1H, t, J=5.9 Hz), 5.79 (1H,dd, J=1.1, 17.7 Hz), 5.22 (1H, dd, J=1.1, 10.8 Hz), 4.93 (1H, d, J=10.6 Hz), 4.48-4.39 (2H, m), 3.95 (1H, t, J=10.9 Hz), 3.91-3.83 (1H, m), 3.61-3.49 (2H, m), 3.43-3.36 (1H, m), 3.26-3.18 (2H, m), 2.44 (1H, dd, J=8.1, 12.4 Hz), 2.01-1.93 (1H, m), 1.15 (3H, t, J=7.0 Hz)。
実施例105及び実施例106:E1-(8R*,12R,14S)-4,12-ジメトキシ-8-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン/E2-(8R*,12R,14S)-4,12-ジメトキシ-8-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000161
工程1
乾燥THF(25 mL)中の水素化ナトリウム(油中60%)(3.2 g、80.0 mmol)の懸濁液に、0℃でTHF(25 mL)中のピロリジンP1(9.25 g、40.0 mmol)の溶液を加えた。30分後に、3-ブロモ-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(9.3 g、40.01 mmol)を加え、混合物を0℃で15分間撹拌した後に、室温で4時間撹拌した。混合物を水で慎重に希釈し、EtOAc(250 ml)を加えた。層を分離した。水層をEtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色の油状物(17 g、99%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.84分、m/z=429.1 (M+H)+
工程2
アセトニトリル(10 mL)中の工程1からの表題化合物(3.33 g、7.79 mmol)の懸濁液に、1,4-ジオキサン中のHCl(4 M)(9.75 mL、38.9 mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶剤を減圧下で蒸発させて、表題化合物を黄色のフォーム状物(2.83 g、定量的)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において使用した。
LCMS (MA) RT=1.29分、m/z=329.1 (M+H)+
工程3
DCM(60 ml)中の工程2からの表題化合物(2.46 g、6.76 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(2.83 mL、20.28 mmol)を加え、これを5分間撹拌し続けた後に、2-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナール(2.54 g、8.11 mmol)を加えた。15分後に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.15 g、10.14 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し続けた。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物をDCM(60 mL)及び水中で希釈し、溶液をジクロロメタンで希釈した。有機層を飽和ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、減圧下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→6/4)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を無色の油状物(2.66 g、78%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.37分、m/z=501.2 (M+H)+
工程4
ジオキサン/水(30 mL/7 mL)中の工程3からの表題化合物(3.06 g、6.12 mmol)の溶液に、アニリンA3(1.98 g、7.96 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(139 mg、0.12 mmol)、Xphos(114 mg、0.24 mmol)、及び第三リン酸カリウム(3.9 g、18.36 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下でバブリングすることにより15分間脱ガスし、90℃で4時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温まで冷まし、水及びEtOAcで希釈した。層を分離した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100:0→6:4)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(3.21 g、97%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.04分、m/z=542.4 (M+H)+
工程5
アセトニトリル(45 mL)中の工程4からの表題化合物(3.21 g、5.9 mmol)の溶液に、ピリジン(0.62 mL、7.7 mmol)の後に2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(1.44 g、6.5 mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100:0→6:4)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色のフォーム状物(3.8 g、88%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.49分、m/z=727.3 (M+H)+
工程6
THF(100 mL)中の工程5からの表題化合物(3.8 g、5.23 mmol)の溶液に、TBAFの溶液(5.75 mL、5.75 mmol)を加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色のフォーム状物(3.62 g、微量のTBAFを含む)として得た。
LCMS (MA) RT=1.78分、m/z=613.3 (M+H)+
工程7
THF(30 mL)中の工程6からの表題化合物(3.31 g、5.4 mmol)の溶液及びトルエン(30 mL)中のDIAD(3.18 mL、16.2 mmol)の溶液を、90℃に加熱されたトルエン(300 mL)中のトリフェニルホスフィン(4.25 g、16.2 mmol)の溶液に同時に(1時間かけて)ゆっくりと滴加した。反応混合物を90℃で1時間加熱した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去した。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc-EtOH(3:1)(100/0→3/7)を使用して2回目のフラッシュクロマトグラフィーを行って、表題化合物をクリーム色のフォーム状物(700 mg、1.17 mmol、22%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.05分、m/z=595.2 (M+H)+
工程8
アセトニトリル/水(60 mL/20 mL)中の工程7からの表題化合物(700 mg、1.17 mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(0.983 g、11.7 mmol)を加えた。反応混合物を45℃で30分間撹拌した後に、ヨウ素(1.9 g、8.77 mmol)を加えた。反応混合物を45℃で3時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(100 mL)によりクエンチした。混合物をDCM(200 mL)と混合し、水(100 mL)及びブライン(100 mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→9/1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物をクリーム色の固体(0.5 g、0.82 mmol、70%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.50/2.58分、m/z=609.2 (M+H)+
工程9
THF/アセトニトリル(40 mL/4 mL)中の工程8からの表題化合物(0.5 g、0.82 mmol)の懸濁液に、炭酸セシウム(0.534 g、1.64 mmol)及び4-メチルベンゼンチオール(0.122 g、0.98 mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→90:10)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物をクリーム色の固体(0.18 g、52%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.90分、m/z=424.4 (M+H)+
工程10
工程9において得られた2種類のジアステレオマーの混合物を、キラル分取HPLCによって以下の条件を使用して分割した:カラムDaicel IA 19×250 mm、5 μm(C7/IPA)(75/25)+0.1%のDEA 19 ml/分、保持時間 30分。
実施例105 E1-(8R*,12R,14S)-4,12-ジメトキシ-8-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン(10 mg、5.8%の収率)(白色の固体として)
LCMS (MA) RT=2.10分、m/z=424.3 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.11分、m/z=424.3 (M+H)+
キラルHPLC方法 保持時間=11.838分、ee 99.5%
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.53-8.50 (1H, m), 8.33-8.31 (1H, m), 7.57 (1H, s), 6.62-6.61 (1H, m), 6.43-6.39 (1H, m), 6.12-6.11 (1H, m), 5.12 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.52 (1H, d, J=9.9 Hz), 4.25 (1H, dd, J=8.3, 9.8 Hz), 3.85-3.84 (6H, m), 3.66-3.60 (5H, m), 2.68 (1H, dd, J=7.7, 12.8 Hz), 2.13-2.06 (1H, m), 1.37 (3H, d, J=5.7 Hz)。
実施例106 E2-(8R*,12R,14S)-4,12-ジメトキシ-8-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン(25 mg、14.7%の収率)(白色の固体として)
LCMS (MA) RT=2.17分、m/z=424.2 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.11分、m/z=424.2 (M+H)+
キラルHPLC方法 保持時間=15.825分、ee 99.5%
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.53-8.50 (1H, m), 8.37 (1H, s), 8.10 (1H, s), 6.65 (1H, s), 6.44-6.41 (1H, m), 6.16-6.14 (1H, m), 5.46-5.43 (1H, m), 4.43-4.38 (1H, m), 4.24 (1H, dd, J=7.3, 10.2 Hz), 3.93-3.80 (6H, m), 3.72-3.62 (5H, m), 2.65 (1H, dd, J=7.4, 12.3 Hz), 2.20-2.12 (1H, m), 1.48-1.45 (3H, d, J=6.8 Hz)。
実施例109:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000162
工程1
メタノール(17.6 mL)中の中間体I23(1.10 g、1.87 mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム溶液(1 M)(2.052 mL、2.05 mmol)及び過酸化水素溶液(30%)(0.212 mL、2.05 mmol)を加えた。反応混合物を40℃で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去した。粗製物を水(20 mL)及びEtOAc(20 mL)で希釈した。水層をEtOAc(2×10 mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×20 mL)で洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→95/5)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の固体(0.19 g、17%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.02分、m/z=608.1 (M+H)+
工程2
1,4-ジオキサン(1.3 mL)中の工程1からの表題化合物(0.19 g、0.32 mmol)の撹拌された溶液に、ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(0.05 mL、0.38 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を真空下で濃縮して、表題化合物を黄色の固体(0.168 g、80%の収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.10分、m/z=663.2 (M+H)+
工程3
エタノール(5 mL)中の工程2からの表題化合物(0.168 g、0.25 mmol)の撹拌された溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.021 g、0.30 mmol)を加えた。反応混合物を90℃で4日間撹拌した後に、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を白色の固体(0.105 g、65%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.43分、m/z=633.2 (M+H)+
工程4
工程3からの表題化合物(0.105 g、0.17 mmol)及び炭酸セシウム(0.108 g、0.33 mmol)をDMF(3.7 mL)中に溶解した。4-メチルベンゼンチオール(0.025 g、0.20 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を濾過し、溶剤を真空下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→0/100)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物を白色の固体(36 mg、48%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.87分、m/z=448.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.05分、m/z=448.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 9.09 (1H, s), 9.04-9.01 (1H, m), 8.68 (1H, s), 8.10 (1H, s), 7.63 (1H, s), 7.26 (1H, s), 6.70 (1H, d, J=7.6 Hz), 6.65-6.55 (1H, m), 4.97 (1H, d, J=10.8 Hz), 4.51-4.49 (1H, m), 4.35 (1H, t, J=8.7 Hz), 4.05-3.94 (1H, m), 3.59-3.53 (1H, m), 3.40-3.37 (1H, m), 3.33-3.29 (6H, m), 2.01-1.93 (1H, m);
実施例119:(12R,14S)-12-メトキシ-4-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000163
工程1
THF(3.5 mL)中の中間体I32(0.50 g、0.71 mmol)の溶液に、THF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1 M)(0.780 mL、0.78 mmol)を室温で滴加した。得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を氷水中に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(2×15 mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和ブライン(15 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(30/70)を使用したシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を淡褐色の固体(0.151 g、36%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.46分、m/z=404.4 (M+H)+
工程2
水(0.18 mL)及びtert-ブタノール(0.05 mL)中の工程1からの表題化合物(0.05 g、0.08 mmol)の溶液に、ヨウ化メチル(6 μL、0.10 mmol)、アジ化ナトリウム(6 mg、0.09 mmol)、CuI(3 mg、0.02 mmol)、及びL-アスコルビン酸ナトリウム(3 mg、0.02 mmol)を加えた。反応混合物を撹拌し、75℃に一晩加熱した。LCMSにより反応が不完全であることが示されたため、水(0.18 mL)及びtert-ブタノール(0.05 mL)中のヨウ化メチル(6 μL、0.10 mmol)、アジ化ナトリウム(6 mg、0.09 mmol)、CuI(3 mg、0.02 mmol)、及びL-アスコルビン酸ナトリウム(3 mg、0.02 mmol)を更に加えた。反応混合物を撹拌し、75℃で24時間加熱した。LCMSにより監視して75%転化したら、次に混合物をジクロロメタンで希釈し、濾別した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、表題化合物を固体(36 mg、66%の収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.16分、m/z=646.4 (M+H)+
工程3
工程2からの表題化合物(36 mg、0.06 mmol)及び炭酸セシウム(0.04 g、0.11 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)中に懸濁した。4-メチルベンゼンチオール(0.01 g、0.07 mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を水中に注いだ後に、酢酸エチルで希釈した。懸濁液を濾別し、有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、溶剤を減圧下で除去した。溶離液としてDCM/MeOH(95/5)を使用したシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、見込まれる生成物をオフホワイト色の固体(20 mg、78%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.80分、m/z=461.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.80分、m/z=461.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.54-8.51 (1H, m), 8.42 (1H, s), 7.90 (1H, s), 7.79 (1H, s), 7.46 (1H, s), 7.02 (1H, s), 6.44-6.41 (1H, m), 5.11 (1H, d, J=10.8 Hz), 4.54 (1H, t, J=8.3 Hz), 4.19-4.18 (4H, m), 3.91-3.72 (2H, m), 3.65 (4H, s), 3.37-3.29 (1H, m), 2.66 (1H, dd, J=8.3, 13.2 Hz), 2.19-2.11 (1H, m), 1.29-1.27 (1H, m);
実施例120:(12R,14S)-4-メトキシ-12-(オキセタン-2-イルメトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000164
工程1
密封チューブにおいて、乾燥THF(0.8 mL)中の中間体I27(400 mg、0.69 mmol)の懸濁液に、n-テトラブチルアンモニウムブロミド(78 mg、0.24 mmol)及び水酸化ナトリウム水溶液(32重量%)(1.30 mL、10.35 mmol)を加えた。混合物を30分間撹拌し、2-(ブロモメチル)オキセタン(520 mg、3.45 mmol)を加えた。反応物を80℃で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応を止め、室温まで冷ました。混合物を酢酸エチル及び水で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×15 mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物を分取HPLC(カラムWaters XSELECT C18 19×100 mm、5 μm、A:(NH4)2CO3水溶液(2 g/L)、B:CAN、19 ml/分、室温、30%のB→45%のBで7分)により精製した。見込まれる画分を収集し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(9:1)を使用した分取TLC(0.25 mm)により2回目の精製を行った。化合物を掻き取り、シリカをDCM/MeOH(8:2)で溶解した。懸濁液を濾過し、溶剤を減圧下で蒸発させて、見込まれる生成物をベージュ色の固体(7 mg、0.02 mmol、2%)として得た。
LCMS (MA) RT=1.99分、m/z=466.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.99分、m/z=466.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.51 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.32 (1H, s), 7.55 (1H, ls), 6.61-6.59 (1H, m), 6.41 (1H, d, J=7.6 Hz), 6.11-6.09 (1H, m), 5.12-5.07 (1H, m), 5.07-5.00 (1H, m), 4.74-4.68 (1H, m), 4.65-4.59 (1H, m), 4.52-4.44 (2H, m), 4.20 (1H, dd, J=3.2, 11.2 Hz), 3.93 (1H, dd, J=6.6, 11.3 Hz), 3.89-3.81 (1H, m), 3.84 (3H, s), 3.77-3.71 (1H, m), 3.67-3.60 (1H, m), 3.60-3.52 (1H, m), 3.32-3.24 (1H, m), 2.76-2.63 (2H, m), 2.58-2.50 (1H, m), 2.24-2.17 (1H, m);
実施例139:(12R,14S)-18-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000165
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格S3、ピロリジンP7、及びアニリンA3を使用して、(12R,14S)-18-(ベンジルオキシ)-4-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I34として得た。
工程1
TFA(92 mL)中の中間体I34(5.46 g、7.34 mmol)の溶液に、アニソール(32.06 mL、7.34 mmol)を加えた。反応混合物を110℃で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温で冷却して、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→95/5)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を褐色の固体(4.66 g、97%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.30分、m/z=655.2 (M+H)+
工程2
DMF(2 mL)中の工程1からの表題化合物の懸濁液に、炭酸カリウム(63 mg、0.46 mmol)及び2-(2-ブロモエトキシ)オキサン(0.028 mL、0.18 mmol)を加えた。反応混合物を80℃で60分間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧(reduce pression)下で濃縮して、表題化合物を淡褐色の固体(120 mg、100%の収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.66分、m/z=783.3 (M+H)+
工程3
工程2からの表題化合物(0.12 g、0.15 mmol)及び炭酸セシウム(0.10 g、0.31 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)中に懸濁した。4-メチルベンゼンチオール(0.023 g、0.18 mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を水中に注いだ後に、酢酸エチルで希釈した。懸濁液を濾過した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、溶剤を減圧下で除去した。溶離液としてDCM/MeOH(95/5)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物をベージュ色の固体(70 mg、76%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.99分、m/z=466.4 (M+H)+
工程4
MeOH(1.3 mL)及び水(0.2 mL)中の工程3からの表題化合物(0.067 g、0.11 mmol)の溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(0.107 g、0.56 mmol)を加え、反応混合物を65℃で16時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を酢酸エチル中に溶解した後に、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液を加えた。分離後に、水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、見込まれる生成物を淡黄色の固体(31 mg、54%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.81分、m/z=514.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=1.80分、m/z=514.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.77 (1H, s), 8.36-8.35 (1H, m), 7.43-7.43 (1H, m), 6.52 (1H, d, J=0.8 Hz), 6.07-6.01 (2H, m), 4.99-4.92 (2H, m), 4.46 (2H, t, J=8.8 Hz), 4.13-3.90 (4H, m), 3.77 (2H, s), 3.72 (2H, s), 3.65 (1H, s), 3.58-3.51 (1H, m), 3.48 (2H, t, J=4.8 Hz), 3.43-3.36 (1H, m), 3.27-3.26 (6H, m), 2.46 (1H, dd, J=7.5, 12.9 Hz), 2.00-1.96 (1H, m);
実施例142:(12R,14S)-4,12-ジメトキシ-9-メチル-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000166
工程1
乾燥DMF(83 mL)中のピロリジンP1(5.97 g、25.81 mmol)の溶液に、鉱油中の水素化ナトリウム(60%)(1.72 g、43.02 mmol)を0℃で加えた。30分後に、3-ブロモ-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5.00 g、21.51 mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完了したら、水を0℃で慎重に滴加し、混合物をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→60/40)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を橙色の油状物(5.55 g、60%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.72分、m/z=427.1/429.1 (M+H)+
工程2
アセトニトリル(130 mL)中の工程1からの表題化合物(5.55 g、12.99 mmol)の懸濁液に、1,4-ジオキサン中の塩化水素溶液(4 M)(16.24 mL、64.97 mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去して、表題化合物を黄色の固体(4.84 g、定量的収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=1.17分、m/z=327.2/329.2 (M+H)+
工程3
アセトニトリル(114 mL)中の工程2からの表題化合物(4.72 g、14.44 mmol)の溶液に、炭酸カリウム(5.99 g、43.32 mmol)及び2-ブロモプロパン酸エチル(5.23 g、28.88 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、1 NのNaOH水溶液を加え、反応混合物を10分間撹拌した。水及び酢酸エチルを混合物に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→70/30)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(4.729 g、77%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.72/1.83分、m/z=427.1/429.1 (M+H)+
工程4
0℃に冷却されたEtOH/THF(60 mL/60 mL)の混合物中の工程3からの表題化合物(4.73 g、11.07 mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.26 g、33.20 mmol)及び塩化カルシウム(1.84 g、16.60 mmol)を加えた。溶液を室温に戻し、室温で4時間撹拌した。水及びHCl水溶液(1 M)をpH=4まで加えることにより、反応混合物をクエンチした。EtOAcを加え、層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/AE(100/0→0/100)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(1.23 g、29%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.21/1.24分、m/z=385.3/385.3 (M+H)+
工程5
DMF(18 mL)中の工程4からの表題化合物(1.23 g、3.20 mmol)の溶液に、イミダゾール(0.653 g、9.59 mmol)及びtert-ブチルジメチルシリルクロリド(1.44 mL、9.59 mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、NaHCO3の飽和水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→70/30)を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(1.279 g、80%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.20/2.25分、m/z=499.2/501.2 (M+H)+
工程6
工程5からの表題化合物(1.18 g、2.36 mmol)、アニリンA3(0.76 g、3.07 mmol)、Xphos(0.045 g、0.09 mmol)、及びK3PO4(1.50 g、7.08 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン/水(15 mL/5 mL)中に溶解し、アルゴンを用いて15分間脱ガスした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.055 g、0.05 mmol)を加え、反応混合物を110℃で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を冷やし、Celiteを介して濾過した後に、溶剤を蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→40/60)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の油状物(1.33 g、定量的収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.00/2.04分、m/z=542.5 (M+H)+
工程7
アセトニトリル(33 mL)中の工程6からの表題化合物(1.28 g、2.36 mmol)の溶液に、ピリジン(0.29 mL、3.54 mmol)及び2-ニトロベンゼン-1-スルホニルクロリド(0.68 g、3.07 mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去し、残留物を水(40 mL)及びEtOAc(80 mL)中に注いだ。水層をEtOAc(3×40 mL)で抽出し、有機層をブライン(2×40 mL)で洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を赤色の固体(1.88 g、定量的収率)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.38分、m/z=727.5 (M+H)+
工程8
THF(21 mL)中の工程7からの表題化合物(1.73 g、2.37 mmol)の溶液に、THF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1 M)(4.749 mL、4.75 mmol)を室温で加えた。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。溶離液としてDCM/MeOH(100/0→95/5)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を褐色の固体(1.653 g、定量的収率)として得た。
LCMS (MA) RT=1.80分、m/z=613.3 (M+H)+
工程9
Me-THF(71 mL)中の工程8からの表題化合物(1.45 g、2.37 mmol)の溶液及びトルエン(71 ml)中のDIAD(1.399 ml、7.12 mmol)の溶液を、トルエン(237 ml)中のトリフェニルホスフィン(1.87 g、7.12 mmol)の溶液に90℃で1.5時間にわたって同時に滴加した。LCMSにより監視して完全に転化したら、溶剤を減圧下で除去した。シクロヘキサン/EtOAc(100/0→50/50)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製した。所望の画分を収集し、蒸発させた。残留物をジエチルエーテル中でトリチュレーションして、表題化合物を黄色の油状物(1.52 g、37%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.76分、m/z=595.4 (M+H)+
工程10
THF/H2O(185 mL/49 mL)中の工程9からの表題化合物(1.41 g、2.37 mmol)の混合物に、重炭酸ナトリウム(3.99 g、47.49 mmol)及びヨウ素(9.04 g、35.62 mmol)を加えた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液によりクエンチした後に、酢酸エチルにより抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(100/0→30/70)を使用したカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を黄色の固体(0.539 g、37%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.62分、m/z=609.3 (M+H)+
工程11
DMF(20 mL)中の工程10からの表題化合物(0.54 g、0.89 mmol)の溶液に、水酸化リチウム(0.127 g、5.31 mmol)及びDL-システイン(0.13 g、1.06 mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより監視して完全にに転化したら、水を加え、得られた混合物を酢酸エチルにより抽出した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液及び飽和ブラインで続けて洗浄し、Na2SO4を介して乾燥させ、濾過し、濃縮乾涸させた。粗製物をアセトニトリル中でトリチュレーションして、見込まれる生成物を白色の固体(0.201 g、54%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.10分、m/z=424.4 (M+H)+
LCMS (MC) RT=2.10分、m/z=424.4 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO) 8.97 (1H, dd, J=7.6, 9.7 Hz), 8.60 (0.63H, s), 8.47 (0.37H, s), 7.99 (0.63H, s), 7.22 (0.37H, s), 6.67-6.60 (1.63H, m), 6.48 (0.37H, dd, J=1.0, 2.2 Hz), 6.21 (0.37H, t, J=5.8 Hz), 6.14-6.02 (1.63H, m), 5.28 (0.63H, d, J=11.6 Hz), 4.87-4.83 (0.37H, m), 4.52-4.47 (0.37H, m), 4.36 (0.63H, dd, J=7.3, 10.2 Hz), 4.21 (1H, t, J=8.6 Hz), 4.12-3.98 (1.37H, m), 3.73-3.72 (4H, m), 3.64-3.55 (0.63H, m), 3.45-3.41 (4H, m), 2.47-2.30 (1H, m), 2.03-1.95 (1H, m), 1.45 (1.11H, d, J=6.8 Hz), 1.28 (1.89H, d, J=6.8 Hz);
実施例146:(12R,14S)-4-エチニル-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2,4,6(25),17(24),18,21-ヘプタエン-11-オン
Figure 2023516551000167
実施例1の合成について表された一般的な合成スキーム1に従って、骨格S2、ピロリジンP7、及びアニリンA9を使用して、(12R,14S)-4-(ベンジルオキシ)-18-メトキシ-12-(2-メトキシエトキシ)-7-(2-ニトロベンゼンスルホニル)-16-オキサ-7,10,20,21,24-ペンタアザペンタシクロ[15.5.2.12,6.010,14.020,23]ペンタコサ-1(23),2(25),3,5,17(24),18,21-ヘプタエン-11-オンを中間体I35として得た。
LCMS (MA) RT=2.77分、m/z=745.3 (M+H)+
工程1
TFA(1 mL)中の中間体I35(80 mg、0.107 mmol)の溶液に、アニソール(0.5 mL、4.30 mmol)を加えた。反応混合物を130℃で40分間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を室温で冷却して、溶剤を減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/メタノール(100/0→98/2)を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、表題化合物を薄褐色の固体(65 mg、93%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.20分、m/z=655.2 (M+H)+
工程2
ジクロロメタン(5 mL)中のトリエチルアミン(0.02 mL、0.148 mmol)及び工程1からの表題化合物(65 mg、0.099 mmol)の溶液に、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(39 mg、0.109 mmol)を少しずつ加え、反応混合物を室温で5時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、水(5 mL)を反応溶液に加えた。その後、反応溶液をジクロロメタン(3×5 mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物を帯黄色の非晶質の固体(80 mg想定、定量的)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=2.77分、m/z=787.2 (M+H)+
工程3
DMF(1 mL)中の工程2からの表題化合物(80 mg、0.099 mmol想定)の溶液に、炭酸セシウム(64 mg、0.148 mmol)を加えた後に4-メチルベンゼンチオール(15 mg、0.119 mmol)を加えた。反応物を室温で45分間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、混合物を水(3 mL)及び酢酸エチル(3 mL)で希釈した。層を分離した。水層をEtOAc(2×3 mL)で抽出し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。溶離液としてDCM/MeOH(100:0→97.5:2.5)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて残留物を精製して、表題化合物を帯黄色の非晶質の固体(2工程にわたって40 mg、67%の収率)として得た。
LCMS (MA) RT=2.54分、m/z=602.3 (M+H)+
工程4
マイクロ波反応器において、乾燥アセトニトリル/DMF(1.4 mL:0.15 mL)中の工程3からの表題化合物(15 mg、0.025 mmol)の溶液をアルゴンのバブリングにより10分間脱ガスした。次に、炭酸セシウム(24 mg、0.075 mmol)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)(0.6 mg、0.0025 mmol)、Xphos(2.4 mg、0.005 mmol)、及びトリエチルシリルアセチレン(0.022 mL、0.125 mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波照射下で100℃にて1時間撹拌した。LCMSにより、完全に転化して主として見込まれる化合物が形成されたことが示された。
同様の条件を使用したがマイクロ波照射を3時間維持して、工程3からの表題化合物(15 mg、0.025 mmol)で反応を繰り返した。両方の反応混合物を合わせ、Celiteを介して濾過し、真空中で濃縮して、表題化合物を暗褐色の非晶質の固体(34 mg、定量的と想定)として得た。粗製物を更に精製せずに後続工程において直接用いた。
LCMS (MA) RT=3.29分、m/z=592.4 (M+H)+
工程5
メタノール(1 mL)中の工程4からの表題化合物(34 mg、0.050 mmol想定)の溶液に、炭酸カリウム(34 mg、0.250 mmol)を加えた。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。LCMSにより監視して完全に転化したら、反応混合物を室温まで冷やした後に、水(2 mL)でクエンチし、酢酸エチル(2 mL)で希釈した。2つの層を分離し、水層を酢酸エチルで3回(3×3 mL)抽出した。合わせた有機層をブライン(3 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムを介して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/メタノール(95:5)を使用した分取TLCにより粗製残留物を精製した。見込まれる画分を掻き取り、ジクロロメタン/メタノール(9:1)で抽出し、濾別し、真空中で濃縮して、見込まれる生成物を帯褐色の非晶質の固体(2工程にわたって4 mg、17%)として得た。
LCMS (MA) RT=2.26分、m/z=478.2(M+H)+
LCMS (MC) RT=2.16分、m/z=478.3 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) 8.24-8.17 (2H, m), 7.86-7.86 (1H, m), 7.15-7.13 (1H, m), 6.67 (1H, s), 5.12 (1H, d, J=10.6 Hz), 4.53-4.48 (1H, m), 4.36 (1H, t, J=8.7 Hz), 4.21-4.13 (1H, m), 3.96 (3H, s), 3.93-3.79 (3H, m), 3.69-3.55 (5H, m), 3.43-3.41 (3H, m), 3.29-3.23 (1H, m), 3.06 (1H, s), 2.76-2.70 (1H, m), 2.26-2.18 (1H, m)。
RIPK2 AlphaLISA(商標)アッセイ(増幅ルミネセンス近接ホモジニアスアッセイ(Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay))
アクセプタービーズ(番号6772001 PerkinElmer)に結合された非特異的キナーゼ阻害剤(CZC-8004 Cayman 番号916603-07-1)を、組換えhRIPK2タンパク質(Hisタグ付けされたキナーゼドメイン(アミノ酸1~299)- Life Technologies PR7829A)及びNi2+タグ付けされたドナービーズ(番号AS101D PerkinElmer)に混合した。阻害剤の存在下で、hRIPK2からの化合物ビーズの置き換えをシグナルの喪失によって追跡した。384ウェルのProxiPlate(商標)(Perkin Elmer、6008280)において、
2 μLのRIPK2阻害剤(DMSO中0.8%)、
2 μLのヒト組換えRIPK2(AlphaLISAバッファー(1×)中で10 nMに希釈)、
AlphaLISAバッファー(1×)中のドナー化合物ビーズ1/1000及びアクセプターNi2+ビーズ1/1000の4 μLの混合物、
を加える。
マイクロタイタープレートシェーカーを使用して均質化し、23℃で2時間インキュベートする。
EnVision(商標)-Alphaリーダー(PerkinElmer)を使用して製造業者の仕様書に従って読み取る。
+は100 nMから1 μMの間のIC50を示し、++は、10 nMから100 nMの間のIC50を示し、+++は10 nM未満のIC50を示す。ND=未測定。
Figure 2023516551000168
Figure 2023516551000169
実施例識別名 活性
特許文献1からの代表的な化合物と、本特許出願からの代表的な化合物との間の特性の比較表
Figure 2023516551000170
実施例識別名 アッセイ
特許文献1の例O4
特許文献1の例011
実施例
ヒトタンパク質非結合画分のデータの凡例:+は0.1%を下回るF%を示し、++は0.1%~1%の間のF%を示し、+++は1%を上回るF%を示す。ND=未測定。
ヒトClintのデータの凡例:+は18 μg/分/mg(タンパク質)を上回るhClを示し、++は6 μg/分/mg(タンパク質)~18 μg/分/mg(タンパク質)の間のhClを示し、+++は5 μg/分/mg(タンパク質)以下のhClを示す。ND=未測定。
hERG q-patch阻害のデータの凡例:+は1 μMを下回るIC50を示し、++は1 μM~10 μMの間のIC50を示し、+++は10 μMを上回るIC50を示す。ND=未測定。
ヒトClintプロトコル:プールされた肝臓ミクロソーム(Sekisui Xenotech)を50 mMのリン酸緩衝液(pH 7.4)中で0.5 mg/mLに希釈した後に、0.5 μMのOD945とともに37℃で7分間プレインキュベートした。予め温めておいた補因子(0.44 mMのNADPH)を加えることにより反応を開始させた。0分、5分、10分、20分、及び45分に試料のアリコートを取り、内部標準を含む冷アセトニトリルを加えることにより反応を止めた。試料を3000 gで4℃にて10分間遠心分離した後に、上清をLC/MS/MSによって残留している親化合物の量について分析した。
ヒトタンパク質結合プロトコル:血漿又は脳ホモジネートに化合物を加え、REDプレート(Thermo番号96009、カットオフ8000 Da)において2 μMでPBSバッファーに対して37℃でインキュベートした。4時間後に、血漿側及びバッファー側のアリコートを、内部標準とともにアセトニトリルを含むウェルに移した。タンパク質の沈殿後に、試料を遠心分離し、上清をLC/MS/MSにおいて注入した。標準は同じマトリックス中で調製され、試料と同様に処理された。
各血漿試料について、未結合の画分(fu血漿)を以下の通り決定した:
(fu血漿)(%)=Cバッファー/C血漿×100%
hERG q-patchアッセイのプロトコル:試験化合物がhERGカリウムチャネルを阻害する能力を、Sophion Qube自動式電気生理学プラットフォームにおいてCharles RiverのChanTest(商標)のhERG-HEKの安定にトランスフェクションされた細胞系統を使用して決定した。アッセイを室温で行い、細胞集団からのhERGテール電流の記録をマルチホールQChip を使用して行った。


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Claims (15)

  1. 式I:
    Figure 2023516551000171
    (式中、
    R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、前記-アルキニルのそれぞれは、-C1~6アルキル及び-CH2-O-C1~6アルキルから選択される1個の置換基で任意に置換されており、
    R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
    R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
    R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
    R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
    R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-NC(O)RcRc’、-NC(O)ORc、-NHS(O2)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
    Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-C1~6アルキル、及び-C3~5-シクロアルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O、N、及びSから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、前記Het1又はHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    Het2は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、ここで、前記Het2のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、前記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、ラセミ体、塩、水和物、N-オキシド形、若しくは溶媒和物。
  2. R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
    R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されている場合があり、
    R3及び/又はR3’が-C1~6アルキルである場合に、R4及びR4’は、それぞれ-Hであり、
    R4及び/又はR4’が-C1~6アルキルである場合に、R3及びR3’は、それぞれ-Hであり、
    R5は、-OH、-NRcRc’、-NHC(O)Rc、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、-O-Het2、-C1~6アルキル、及び-CNから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、-O-C1~6アルキル、及び-Het2から選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
    Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
    Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
    Rc及びRc’は、それぞれ独立して、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
    Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、前記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
    Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
    Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、前記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、請求項1に記載の化合物。
  3. R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-C1~6シクロアルキル、-C(O)-Het2、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-Ph、-Het1、-Het2、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R2及びR10は、それぞれ独立して、-H及び-ハロから選択され、
    R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
    R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
    R9は、-H、-C1~6アルキル、-C(O)-C1~6アルキル、及び-C(O)-O-C1~6アルキルから選択され、
    Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
    Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上で任意に置換されており、
    Het1及びHet3は、それぞれ独立して、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の芳香族複素環から選択され、ここで、前記Het1及びHet3のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
    Het2は、1個~3個のO原子を有する4員~6員の飽和複素環から選択され、
    Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、前記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、請求項1に記載の化合物。
  4. R1は、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-アルキニル、-C1~6アルキル、-C3~6-シクロアルキル、-C(O)-C1~6-アルキル、-C(O)-NRaRb、-Het1、及び-CNから選択され、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、及び-O-C1~3アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R2は、-H及び-ハロから選択され、
    R10は、-Hであり、
    R3、R3’、R4、R4’、R7、及びR8は、それぞれ-Hであり、
    R5は、-OH、-ハロ、-O-C1~6アルキル、-O-C3~5-シクロアルキル、及び-C1~6アルキルから選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-OH、-C1~6アルキル、-C3~5-シクロアルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されており、
    R6は、-H、-ハロ、-C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、-O-Het4、及び-Het3から選択され、ここで、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、1個以上の-O-C1~6アルキルで任意に置換されており、
    R9は、-Hであり、
    Raは、-H及び-C1~6アルキルから選択され、
    Rbは、-H、-C1~6アルキル、及び-O-C1~6アルキルから選択され、
    Het1は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員の芳香族複素環であり、ここで、前記Het1は、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、
    Het4は、O及びNから選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和複素環から選択され、ここで、前記Het4のそれぞれは、1個~3個の-C1~6アルキルで任意に置換されており、前記-C1~6アルキルのそれぞれは、-D、-ハロ、-O-C1~3アルキル、及び-OHから選択される1個以上の置換基で任意に置換されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Figure 2023516551000172
    Figure 2023516551000173
    Figure 2023516551000174
    Figure 2023516551000175
    Figure 2023516551000176
    Figure 2023516551000177
    Figure 2023516551000178
    Figure 2023516551000179
    Figure 2023516551000180
    を含むリストから選択される、請求項1に記載の化合物。
  6. 前記R8置換基が付いている炭素原子は、S立体配置である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記R5置換基が付いている炭素原子は、R立体配置である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物を含む医薬組成物。
  9. ヒト医薬品又は獣医薬品として使用される、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8に記載の組成物。
  10. RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療において使用される、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8に記載の組成物。
  11. RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防、及び/又は治療において使用され、ここで、前記RIP2-キナーゼ関連疾患は、特にクローン病、腸疾患、サルコイドーシス、乾癬、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、関節リウマチ、喘息、インスリン抵抗性2型糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、心肥大、潰瘍性大腸炎、狼瘡、ぶどう膜炎、ブラウ症候群、肉芽腫性炎症、ベーチェット病、免疫介在性大腸炎、及び多発性硬化症を含むリストから選択される炎症性障害である、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8に記載の組成物。
  12. RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防、及び/又は治療において使用される、又は、RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防、及び/又は治療において使用され、前記RIP2-キナーゼ関連疾患は、乳癌(炎症性乳癌を含む)、頭頸部癌、及び神経膠腫から選択される癌である、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8に記載の組成物。
  13. キナーゼ若しくはRIP2キナーゼの活性を阻害するのに好適な、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8において規定される組成物の使用。
  14. RIP2-キナーゼ関連疾患の診断、予防及び/又は治療のための、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物、又は請求項8において規定される組成物の使用。
  15. RIP2-キナーゼ関連疾患を予防及び/又は治療する方法であって、請求項1~7のいずれか一項において規定される化合物又は請求項8において規定される組成物を、それを必要とする被験体に投与することを含む、方法。

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