JP2023504727A - 内燃機関用スライド弁を有する燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
本発明は、内燃機関の燃焼室に間欠的に燃料を噴射するための燃料噴射弁に関し、この弁は、摺動嵌合部(40)によって案内されるスライド弁体(42)を有する。スライド弁体には、長手軸(38)を中心とし、制御室(32)に面する第1の端面(44)から延びる止まり孔状の凹部(70)が形成されている。凹部の底部(72)からは、スロットル入口(66)およびスロットル通路(48)の両方が第2の端面(46)に通じている。スロットル通路(48)は、同様にスライド弁体(42)に形成されたスロットル入口(64)を介して高圧室(20)に連通することが可能である。スライド弁体(42)が制御体(50)に当接すると、スロットル導入部(66)は閉じられ、スロットル通路(48)と制御通路(58)は連通する。しかし、スライド弁体(42)が制御体(50)から離昇すると、噴射プロセスを終了するために、隙間(68)が形成されてスロットル導入部(66)が露出し、その結果、燃料が高圧室(20)からスロットル導入部(66)およびスロットル通路(48)を通って制御室(32)に流入することができる。
Description
本発明は、請求項1の前段に記載された内燃機関の燃焼室に燃料を間欠的に噴射する燃料噴射弁に関する。
この種の燃料噴射弁は、欧州特許出願公開第1273791号から公知である。この文献の図6に示されている燃料噴射弁は、中空円筒形のスリーブの摺動嵌合部に案内されるスライド弁体を有し、このスライド弁体は、制御室に面する第1の端面と、第1の端面と反対側の第2の端面を有している。スロットル導入部は、第2の端面から第1の端面まで延びている。ここで、スロットル導入部は、第2の端面から距離をおいて、さらに第1の端面からも距離をおいて、スロットル狭窄部を有している。さらに、スロットル導入部における距離と対応する同一の距離にさらなるスロットル狭窄部を有するスロットル通路が、第1の端面から第2の端面へ延びている。スライド弁体には、半径方向に延びてスロットル通路に通じるスロットル入口が形成されている。固定された位置に配置された制御体は、その前面がスライド弁体に対向し、スライド弁体の第2の端面と相互作用するスライド弁座を形成している。制御体は、前面から続く制御通路を有し、制御通路は、スロットル通路に常時連通し、パイロット弁によって低圧室に連通可能であり、かつ低圧室から分離可能である。スロットル通路と制御通路は、スロットル入口を介して高圧室と常時連通する。スライド弁体がスライド弁座から離れると隙間ができ、この隙間からスロットル通路と制御通路、さらにスロットル入口が高圧室に連通する。
スライド弁体の第2の端面と制御体の前面との密着面が偏心して形成されているため、燃料噴射弁の噴射動作終了時の応答性に遅れが生じる。さらに、スライド弁体を正確に形成しなければならず、特にスロットル入口のスロットル狭窄部、スロットル通路、およびスロットル入口を非常に小さな公差で製造しなければならないため、製造が複雑である。
そこで、本発明の目的は、この種の燃料噴射弁を、製造が簡単でありながら応答遅れが最小となるように、開発することにある。
この目的は、請求項1の特徴部分に記載された特徴を有するこの種の燃料噴射弁の場合に達成される。
内燃機関の燃焼室に燃料を間欠的に噴射する燃料噴射弁は、最大で200Mpa(2000bar)以上の非常に高い圧力がかかる燃料の高圧入口と、噴射弁座とを有するハウジングを有する。
ハウジングの内部には、高圧入口から噴射弁座へ高圧室が延びている。
噴射弁部材は、ハウジング内に長手方向に移動可能に配置される。噴射弁部材は、閉鎖ばねの力によって噴射弁座の方向に付勢され、噴射弁座と相互作用するように設計されている。非作動状態において、噴射弁部材は、噴射弁座に当接し、それによって、高圧室から内燃機関の燃焼室への燃料の噴射を既知の方法で阻止する。噴射動作を開始するためには、噴射弁部材は、閉鎖ばねの力に対抗して、噴射弁座から離昇する(持ち上げられる)。噴射動作を終了するには、噴射弁部材が再び噴射弁座に当接する。
噴射弁部材には複動式の制御ピストンが形成され、制御ピストンは、噴射弁座側に向かう面が高圧室の境界を定め(区画し)、噴射弁座から離れる側に向かう面が制御室の境界を定める(区画している)。
好ましくは、制御室は、制御ピストンが摺動式に密着して案内され、閉鎖ばねが支持される好ましくは中空円筒形のスリーブによって周方向に境界が定められ、閉鎖ばねは、噴射弁部材の他端に支持されて、そのばね力を噴射弁部材に対して噴射弁座の方向に作用している。
スリーブの代わりに、制御ピストンをハウジング自体、またはハウジング内に配置された別形状の部品にスライド式に案内するものであっってもよい。この場合、ハウジングまたは部品は、制御室を円周方向に区画する。
スライド弁体は、長手軸を定める好ましくは密接状態の嵌合部(摺動嵌合部)内を、長手軸の方向に自由に移動可能に案内される。スライド弁体は、制御室側を向いた、制御室の境界を定める第1の端面と、長手方向において、第1の端面から離れる方向を向いた、したがって制御室から離れる方向を向いた第2の端面を有する。
スライド弁体は、好ましくは、長手軸に対して少なくとも略回転対称である外壁を有する。
この摺動嵌合部も、任意選択で、スリーブ、あるいは、ハウジングまたは部品に形成される。
さらに、ハウジングには、制御体がハウジングに対して固定されて配置される。制御体は、その前面がスライド弁体と向かい合うようにされてスライド弁体の第2の端面と相互作用するスライド弁座を形成するものである。
好ましくは、スリーブは、スリーブに作用する閉鎖ばねのばね力によって制御体に同説して保持される。
さらに、スライド弁体は、第1の端面と第2の端面との間に配置されるスロットル通路を有する。
この制御体は、その第1の端面から延び、スロットル通路に連通し(流体接続され)、他端がパイロット弁によって低圧室に連通されかつ低圧室から分離可能な制御通路を有する。
制御通路には好ましくは狭窄部が存在し、この狭窄部は、制御通路の低圧室側を向いた端部領域に配置される。
制御通路およびスロットル通路は、少なくとも噴射動作を終了させるために、スライド弁体に形成されるスロットル入口を介して高圧室に、好ましくは常時、連通され得る。
スライド弁体は、さらに、第2の端面から延びて制御室に通じ、スライド弁体が制御体に当接したときに制御体によって閉じられるスロットル導入部を有している。
スライド弁体が制御体から離昇する(持ち上がる)と、スライド弁体と制御体との間に隙間が形成され、その隙間を介してスロットル通路、制御通路、およびスロットル導入部が高圧室に連通する。スライド弁体が制御体に当接しているときは、この隙間は閉じられている。
この隙間を高圧室に連通させるために、スリーブは、任意選択で、その制御体側を向いた端部領域に、高圧室に連通する通路を有する。
本発明によれば、スライド弁体に凹部が形成される。凹部は、第1の端面から延び、止まり穴の形態であり、長手軸を中心として、好ましくは回転対称に形成されている。
凹部、好ましくは平坦であり長手軸に対して直角に広がるその基部、から、スロットル通路が第2の端面に向かって延び、第2の端面から発したスロットル導入部は、好ましくはその基部の領域で上記凹部に通じる。
この凹部は、スライド弁体の第1の端面から延びるため、凹部の容積は制御室の一部となる。
この凹部により、スロットル通路とスロットル導入部の両方を従来技術から知られているよりも短く設計することが可能になり、その製造が簡素化される。
さらに、スライド弁体の本発明による設計は、スロットル通路とスロットル導入部を互いに近接して、長手軸の近傍に形成することを可能にする。制御体とスライド弁体との間の長手軸に対してかなりの偏心を伴って形成される付着面は、それによって回避することができ、付着面は、先行技術と比較してより小さな偏心を有している。これらの手段により、燃料噴射弁の応答動作は、先行技術に比較して改善される。第1に、応答中の遅延がより小さく、すなわち、噴射操作を終了するための応答動作がより迅速である。第2に、圧力分布が対称である結果、スライド弁体の運動の安定性も向上し、これは特に多重噴射の場合に重要であり、同一設計の燃料噴射弁の作動を均等化する。
好ましくは、スロットル通路は、好ましくはポケット状の窪みを有する。この窪みは、スライド弁体に形成され、第2の端面に向かって開口し、スロットル通路の絞り(スロットル)効果を発揮するスロットル部分と、存在する場合にはスロットル入口と、の両方に通じる。スロットル部分は、好ましくは、上記凹部からこの窪みまで直線的に延びている。
この窪みにより、スロットル通路および任意選択でそのスロットル部分を長手軸の近傍に配置することが可能になり、それにもかかわらず、制御通路とスロットル通路との間の常時連通を確保することができるようになる。さらに、この窪みにより、必要に応じて存在し、好ましくは長手軸に対して半径方向に延びるスロットル入口を小さな長さで形成することが可能となり、同様にスライド弁体の簡単な製造を支援することになる。
上記凹部および任意選択で上記窪みの結果として、スロットル通路またはそのスロットル部分の長さが先行技術と比較して縮減されることによって、スロットル通路またはそおスロットル部分を、その全長にわたって一定の断面または円錐形に形成することが可能になる。円錐状に形成された場合、先細り部分は、第1の端面から、したがって制御室から第2の端面へ向かう方向に延びる。
さらに、流れの安定性と均一性を向上させるために、制御室からスロットル通路またはそのスロットル部分への入口縁を丸めることも可能である。
スロットル導入部は、スロットル通路またはそのスロットル部よりも断面が大きいため、全長にわたって一定の断面で形成することができる。
スロットル入口インレットが存在し、後者が窪みに通じている場合、その全長にわたって一定の断面にまたは円錐状に形成されていることが好ましい。円錐状に形成されている場合、先細り部分は窪みに向かう方向に延びる。さらに、流れの安定性と流れの均一性を向上させるために、スロットル入口の入口縁を丸め、入口縁を高圧室に面するようにすることも可能である。スロットル入口の長さが短いため、有利な製造が可能となる。
第2の端面を上面から見たとき、窪みは、好ましくは、角が丸められた長方形の形態を有し、好ましくは、長手方向の辺が長手方向の軸に対して半径に平行に延び、短辺が長手方向の軸に対して直角に延びている。
スロットル部分は、好ましくはその半径方向内側の端部に隣接する位置で窪みに通じている。さらに、この実施形態は、スロットル入口の長さを特に小さくすることを可能にする。
スロットル通路、任意選択でそのスロットル部分、およびスロットル導入部は、好ましくは長手方向と平行に直線的に延び、これにより、単一の機械設定を使用してスロットル通路およびスロットル導入部を製造することができる。
さらに、窪みとスロットル導入部の間の距離は、それらの間にある仕切りが長手軸の方向に測って短い長さしかないため、小さくすることができる。
スロットル導入部は、好ましくは、その壁が長手軸に少なくともほぼ沿って、またはそれに隣接して延びる。その結果、わずかな偏心と、長手軸に対して少なくとも実質的に回転対称である付着面の設計とが許容される。
スロットル通路と窪みは、スロットル導入部に関して直径方向に配置することが好ましい。これにより、省スペースの設計が可能となる。
第2の端面は、好ましくは、スロットル導入部の第2の端面側の口の周りを延びる環状の閉じた(自己完結型の)口部封止ビードと、スライド弁体の半径方向の外壁に沿って走る閉じた(自己完結型の)リング封止ビードとを有する。口部封止ビードとリング封止ビードは、スライド弁体が制御体に当接するとき、制御体のスライド弁座とシール状態で相互作用するように設計される。
口部封止ビードおよびリング封止ビードは、長手軸方向に測定して高さが小さいものである。
好ましくは、半径方向内側の口部封止ビードと半径方向外側のリング封止ビードは、端部窪みの境界を定める。端部窪みは、環状円盤の形をしており、その中にスロットル通路が通じ、任意選択でそこから上記窪みが延びている。
本実施形態により、スライド弁体と制御体の封止面を小さくすることができ、付着力をさらに低減することができる。
スライド弁座を形成するコントロールボディの前面側は、平坦であることが好ましい。これにより、制御体の製造が容易になり、スライド弁座の密閉性が確保される。
上記凹部内には、ばね要素が配置され、このばね要素は、一方の側がスライド弁体に指示され、他方の側が噴射弁部材に支持されることが好ましい。
このばね要素の目的は、スライド弁体と制御体の圧縮力比をバランスよく保つことである。
この凹部は、好ましくは、ばね要素の端部がその端部の側で支持される肩部を有する。その結果、流れに悪影響を及ぼす、ばね要素とスロットル通路およびスロットル導入部のばね要素の側の口との間の衝突が防止される。
さらに、ばね要素は、先行技術よりも小さくすることができ、制御室の容積を減らすことができるため、特に噴射動作が起動されたときに、より迅速な応答動作を行うことができる。
第1の端面から長手軸方向に沿って測定された深さ、すなわち第1の端面から凹部の底部までの深さは、スライド弁体の第1の端面と第2の端面との間の距離の少なくとも半分であることが好ましい。この深さは、好ましくは、上記距離の少なくとも約4分の3である。
これにより、第1に、スロットル通路の長さおよびスロットル導入部の長さを非常に短くすることができ、第2に、ばね要素のほとんどを収容することが可能となる。
凹部の最小断面は、スロットル導入部の流路断面とスロットル通路の流路断面の和の少なくとも5倍であることが好ましい。その結果、スロットル導入部およびスロットル通路に関する限り、凹部は、燃料のためのスロットル狭窄部を構成しない。
好ましくは、スロットル通路および制御通路は、好ましくは常時、しかし少なくとも噴射動作を終了させるために、スライド弁体に形成されたスロットル入口を介して高圧室に連通している。これにより、制御通路が閉じられると、燃料がスロットル入口を通って流れることができるため、噴射動作の非常に迅速な終了に役立つ。
スライド弁体は、好ましくは、半径方向外側で、第2の端面に隣接する端部領域に、高圧燃料が作用する外周テーパ部を備えている。これにより、圧縮力効果を有する環状面が生成され、これにより、制御体から離れ、制御室に向かう圧縮力がもたらされる。
これにより、スロットル入口が省略されている場合は、スライド弁体が制御体から離昇し、噴射動作が終了する。
スロットル入口が存在する場合、燃料の追従流の結果、噴射動作を終了するために制御通路が閉じられると、第2の端面の圧力が非常に急激に上昇する。このため、スライド弁体は制御体から急激に離昇し、噴射動作は非常に迅速に終了する。
スロットル入口が存在せず、噴射動作を終了させるために、制御通路が閉じられると、上記の圧縮力とともに第2の端面に作用する燃料の力が、制御室内の燃料および任意選択で存在するばね要素によってスライド弁体に作用する力よりも大きくなると同時に、スライド弁体が制御体から離昇する。スライド弁体が制御体から離昇すると同時に、燃料が、結果として形成された隙間とスロットル導入部とスロットル通路とを介して制御室内に流入し、これにより制御室内の圧力の急速な上昇と、噴射弁部材の噴射弁座への関連する移動がもたらされる。
この変形例の利点は、噴射動作中に高圧室から制御通路に燃料が流れ込むことがないため、噴射弁を制御するための燃料消費量が少なくなることである。さらに、噴射動作を引き起こすために制御通路が開かれるとき、制御室内の圧力消散がより迅速に行われ、噴射弁部材の噴射弁座からの離昇が迅速に行われることにつながる。
本発明は、純粋に模式的に図示される例示的な実施形態を参照して、より詳細に説明される。
すべての図において、互いに対応する構成要素には常に同じ参照符号を使用する。
図1~図3に縦断面を示す、内燃機関の燃焼室12に燃料を間欠的に噴射するための燃料噴射弁10は、一端に高圧入口16が形成され、他端に噴射弁座18が形成されたハウジング14を有する。ハウジング14の内部には、高圧入口16から噴射弁座18に至るまで高圧室20が延びている。
非常に高圧の燃料が高圧入口16から高圧室20に公知の方法で供給される。
針状に構成され、噴射弁座18と相互作用する噴射弁部材22が、ハウジング14内に長手方向に移動可能に配置され、案内される。閉鎖ばね24は、噴射弁部材22に支持され、噴射弁座18の方向にばね力をもって噴射弁部材22に作用する。
噴射弁部材には、噴射弁部材22の噴射弁座から離れる方向を向いた端部領域に、複動式の制御ピストン26が形成されている。この制御ピストンの、噴射弁座18側を向いたピストン面28は、高圧室20の境界を定め、したがって高圧燃料によって作用される。制御ピストン26は、その噴射弁座18から離れる方向を向いた端面30で、制御室32の境界を定める。
制御ピストン26は、長手軸38に関して回転対称に形成された中空円筒形の制御スリーブ36内の密接部34に摺動自在に案内される。図示されている例示的な実施形態では、長手軸38は、ハウジング14の長手軸および噴射弁部材22の長手軸に一致する。
制御スリーブ36は、制御室32の周方向の境界を定める。制御スリーブ36の、噴射弁座側を向いた端部には、閉鎖ばね24が支持される。
制御スリーブ36内の、長手軸38を定める細長い摺動嵌合部40内には、円筒状のスライド弁体42が長手軸38の方向に移動可能に案内される。
スライド弁体42は、制御室32ひいては制御ピストン26側を向いた第1の端面44と、この第1の端面の反対側の、ひいては制御ピストン26から離れる方向を向いた第2の端面46とを有している。第1の端面44と第2の端面46との間には、スロットル通路48が配置されている。
ハウジング14内には、制御体50がハウジングに対して固定されて配置されている。この制御体は、スライド弁体42側を向いた、図示の例では平坦面であるその前面52により、スライド弁体42の第2の端面46と相互作用するスライド弁座54を形成している。
制御スリーブ36は、制御体の前面側の端部で制御体50の前面52に当接し、閉鎖ばね24によってそこに接触した状態に維持される。制御スリーブ36は、この側の端部領域に、高圧室20に連通する少なくとも1つの通路56を有している。
制御体50内には、制御通路58が前面52から制御体50を通って延びている。この制御通路は、制御体58の前面52から離れる側で、パイロット弁60によって低圧室62に接続可能であり、かつ低圧室から分離可能である。制御通路58の最も狭い箇所は、制御通路58の低圧室に面する端部部分に位置している。
低圧室62に流入した燃料は、公知の方法で、燃料戻りラインを介して燃料タンクに再循環される。
スロットル通路48と制御通路58は、互いに常時連通している。
さらに、スロットル通路48と制御通路58は、スライド弁体42に形成されたスロットル入口64を介して、(図示の例示的実施形態ではすなわち制御スリーブ36の通路56を介して)、高圧室20に常時連通している。
さらに、スライド弁体42は、第2の端面46から延びて制御室32に通じるスロットル導入部66を有する。このスロットル導入部は、スライド弁体42が制御体50に当接したときに閉じられる。
スライド弁体42が制御体50から離れると、両者の間に隙間68が形成される。この隙間は同様に通路56を介して高圧室20に連通し、これを介してスロットル通路48および制御通路58に加えてスロットル導入部66が高圧室20に連通する。
スライド弁体42には、第1の端面44から延び、長手軸38に対して回転対称に形成され、止まり孔の形態とされた凹部70が形成されている。凹部70の、長手軸38に対して直角に延びる基部72から、スロットル通路48が第2の端面46へと延びている。さらに、スロットル導入部66は、基部72の領域で凹部70に、したがって制御室32に通じている。
次に、スライド弁体42について、それを異なる態様で示す図4~図7を追加で参照しつつ、より詳細に説明する。
図示されている例示的な実施形態では、スロットル通路48のスロットル部分74とスロットル導入部66は、連続して円筒形の形状を有し、長手軸38に平行に延びている。スロットル導入部66は、長手軸38に隣接しており、スロットル部分74は、長手軸38から半径方向の距離を置いて、直径に沿って反対側に延びている。
また、スロットル部分74を、好ましくは全長にわたって、凹部70から円錐状のテーパ形状とするように、および/または基部72とスロットル部分74の間の稜を丸めるように設計することもできる。
スロットル部分74は、ポケット状の窪み76に通じている。この窪みは、スロットル通路48に属し、第2の端面46からスライド弁体42に凹設される。
長手軸38に対して半径方向に延びるスロットル入口64も、ポケット状の窪み76に通じている。
スロットル入口64の半径方向外側の口部と、その直径に沿った反対側には、燃料の低損失な流入と対称的な圧縮力比を確保するとともに、スロットル入口64のより良い加工を可能にするために、接線方向に延びる角削ぎ部78がそれぞれの場合にスライド弁体42に凹設される。
第2の端面46に向かって全面にわたって開口しているポケット状の窪み76は、丸みを帯びた辺を有する直方体状に形成されている。長辺80は、スロットル入口64がそれを中心として形成される半径と平行に延びている。短辺82は、それに対して直角に延びる。スロットル通路48は、半径方向内側では、したがって、軸方向全長にわたってスロットル導入部66から薄い壁によって分離されている。
あるいは、第2の辺を上面視で半円状に形成することも可能である。
第2の端面46は、スロットル導入部66の第2の端面側の口部84の周囲に延びる閉じた環状の口部封止ビード86を有する。第2の端面46は、スライド弁体42の半径方向外側の側面88に沿って、閉じた円形のリング封止ビード90を有する。口部封止ビード86とリング封止ビード90の軸方向自由端の環状の封止面は、長手軸38に対して直角に広がる共通の平面内にある。口部封止ビード86およびリング封止ビード90は、制御体50の前面52によって形成されたスライド弁座54と相互作用する。
環状円盤の形をした端部窪み92は、内側においては口部封止ビード86によって半径方向に境界が定められ、外側においてはリング封止ビード90によって半径方向に境界が定められている。ポケット形状の窪み76は、端部窪み92に向かって全表面積にわたって開口している。
端部窪み92の深さ、したがって口部封止ビード86および環状の封止ビード90の高さは小さく、例えば0.05mmから0.20mmの間である。
特に図3、図4から図7に示されるように、スライド弁体42の図示された実施形態では、制御体50に対するスライド弁体42の回転位置に関わらず、第2の端面46の領域で制御通路58とスロットル通路48との間の常時連通が保証される。さらに、口部封止ビード86とリング封止ビード90によって形成される環状封止面は、半径方向の幅が小さいため、一方では、スライド弁体42と制御体50との間の付着が少なく、他方では、スライド弁体42が制御体50に当接しているとき、高圧室20に対する良好な封止効果が得られることにつながる。
完全を期すために、第2の端面46に隣接する端部領域において、側面88は、スライド弁体42のこの側の端部に向かって、図示の例示的実施形態では円錐状に先細りし、角削ぎ部78に達する外周テーパ部148を備えるように形成されていることに言及するべきであろう。
これにより、この領域では、スライド弁体42の周囲に常に高圧の燃料が存在するため、スライド弁体42に対称的な油圧力が作用することになる。
この効果は、この側の端部領域において制御スリーブ36の内側に半径方向に存在し、通路56を介して高圧室20に連通する環状凹部94(図3参照)によって補完される。
外周テーパ部148の結果、外径D1および内径D2(図4参照)の圧縮力作用環状面が存在し、燃料が高圧で作用する。その結果、高圧燃料によって発生する圧縮力が、スライド弁体42が制御体50に当接しているとき、制御体50から離れる方向かつ制御室32に向かう方向に作用する。直径D1は、摺動嵌合部40の直径に対応し、直径D2は、リング封止ビード90の外径、したがってスライド弁座54の外径に対応する。
スライド弁体42の凹部70は、その全長にわたって円形の断面を有し、長手軸38の方向に測定して、第1の端面44から、第1の端面44と第2の端面46との間の距離Aの約4分の3の長さLにわたって延在する。凹部70は、第1の端面44と第2の端面46との間の略中央に、断面を狭める肩部96を有しており、その肩部上に、図1~図3に示すように、ばね要素98が支持されている。
凹部は、第1の端面44から測定すると第1の端面44と第2の端面46との間の距離Aの約3分の1のところに、円錐テーパ部100を有している。これにより、ばね要素98は、円錐テーパ部100と肩部96との間のこの側の端部領域によって確実に保持されるが、第1の端面44と円錐テーパ部100との間でスライド弁体42に接触することはない。
図示されている例示的な実施形態では、凹部70の肩部96と基部72との間の円筒形の部分における凹部70の最小の断面は、スロットル導入部66の断面とスロットル通路48の断面の合計の約8倍である。第1の端面44から肩部96までの領域では、ばね要素98を使用した場合でも、この比率はさらに大きくなっている。その結果、凹部70は、スロットル導入部66およびスロットル通路48を流れる燃料に対して絞り(スロットル)効果を有しない。
第1の端面44の実施形態は、図4および図7に特に明瞭に示されている。第1の端面44には、周方向に均一に分布し、軸方向に突出し、端部窪み102によって互いに分離されている6つの台形状の係止カム104が形成されている。第1の端面は、これらの係止カム104がなければ平坦である。係止カム104は、制御スリーブ36の内側に形成されている係止肩部106(図3参照)と相互作用するように設計されている。このように第1の端面44にスプール弁体42を形成することにより、圧力条件の結果、スプール弁体42が停止肩部106から制御体50に向かって離れようとするときに、停止肩部106とスプール弁体42との間の付着力を最小にすることができる。
図2および図3に示すように、噴射弁部材22のスライド弁体42側を向いた端面30には、ばね要素98の端部領域にこの領域画側で把持される突出ノブ108が中心に形成されている。その結果、ばね要素98は、この端部側でも中心に保持される。
ばね要素98によって発生するばね力は、閉鎖ばね24のばね力に比べて小さいが、スライド弁体42の両側で油圧が均衡しているとき、スライド弁体42を制御体50に確実に当接させる。
したがって、スライド弁体42は、係止肩部106と制御体50との間で、図3においてH2で示されるストロークだけ往復移動することができる。図3は、スライド弁体42が係止肩部106に当接し、したがって最大ストロークH2だけ制御体50から離昇した状態を示している。
さらに、噴射弁部材22の最大ストロークは、図3においてH1で示されている。図3に示す位置では、噴射弁部材22は、噴射弁座18上に位置している。しかし、この最大ストロークH1は、スライド弁体42が制御体50に当接している場合にのみ可能である。
噴射動作中に、噴射弁部材22の制御ピストン26がスライド弁体42に当接する場合にも、係止カム104によって、スライド弁体42と噴射弁部材22との間の密着状態を最小限に抑えることが確保される。
制御ピストン26の密接部34は、2μm~10μmの公差を有し、スライド弁体40の摺動嵌合部40も同様に2μm~10μmの公差を有する。スライド弁体42のストロークH2は、内燃機関の燃焼室12の大きさに応じて、約0.04mm~約0.10mmとされ、噴射弁部材22のストロークH1は約0.30mm~約0.50mmとされる。
また、内燃機関の燃焼室12の大きさに応じて、例えば、スロットル導入口66の直径は、約0.30mm~約0.80mm、スロットル部分74の直径は、約0.10mm~約0.25mm、スロットル入口64の直径は、約0.10mm~約0.25mm、制御通路の最も狭い箇所の直径は、約0.20mm~約0.45mmとされる。
以下、図1~図3に示す燃料噴射弁10の残りの構成要素について説明する。
ハウジング14は、実質的に円筒形の収容体110を有し、その表面には、高圧入口16が形成されている。、内部収容室112を形成する止まり穴の態様のボアが、高圧入口16から、収容体110の高圧入口から離れる方向を向いた端部領域まで延びている。
燃料用のカップ状フィルタ116を有する円錐台状のキャリア114は、高圧入口16から止まり孔の態様で上記ボアに挿入される。キャリア114は、国際公開第2014/131497号から公知であるように、逆流防止弁を有する弁キャリアとして設計することもできる。
燃料通路118の一部は、内部収容室112を形成する止まり孔状のボアの底部から、収容体110のボアの底部側の端面まで、長手軸38に対して半径方向外側に向かって斜めに延びている。
燃料通路118のこの部分に関して、長手軸38に対して半径方向反対側には、ボア1120が、収容体110の燃料通路118側の端面から電気制御ポート122に向かって延びている。ボア120内には、パイロット弁60を制御するための電気制御ライン126が、制御ポート122から接続プラグ124まで延びている。
ハウジング14の中間体130には、一般に知られている電磁アクチュエータ128が収容されており、この中間体は、高圧入口16から離れる方向を向いた端面において収容体110に密接している。アクチュエータ128のコイルは、コネクタプラグ124に電気的に接続されている。
燃料チャネル118の第2の部分は、アクチュエータ128の横を、中間体130を通って長手軸38と平行に延びている。
パイロット弁60は、制御通路58を低圧室62に連通するため、または制御通路を低圧室から分離するために、アクチュエータ128によって作動されるタペット132(図2および図3)を有している。完全を期すために、収容体110に対する中間体130の回転位置は、位置決めピンによって固定されることに言及するべきであろう。
中間体130の収容体110から離れる方向を向いた端面には、噴射弁座18が形成されたノズル体134がシール状態で配置される。
ユニオンナット136は、ノズル体134の外側肩部に支持され、自身に中間体130を受け入れる。そして、ユニオンナット136は、ノズル体134が中間体130にシール状態で配置され、中間体130が収容体110にシール状態で配置されるように、その内ネジが収容体110の外ネジに巻きつけられている。
ノズル体134において、燃料通路118の第3の部分は、中間体130内の第2の部分から半径方向内側に斜めに延びて、長手軸38に関して回転対称に形成された制御凹部138に入る。制御凹部138は、ノズル体134の中間体130側を向いた端面から噴射弁座18にまで延びる。
制御凹部138の中間体130側を向いた端部領域には、中間体130の端面に制御体50がシール状態で配置される。制御体50の回転位置は、一端が制御体50に挿入され、他端が中間体130に係合する位置決めピン140によって定められる。
さらに、位置決めピン142が、一端がノズル体134に、他端が中間体130に係合されて、ノズル体と中間体の相互の回転位置を固定する。
制御凹部138、燃料通路118、および内部収容室112は、高圧室20を形成する。
ノズル体134の噴射弁座18側を向いたガイド部には、制御凹部138が円筒状に形成されている。制御凹部138に位置する噴射弁部材22は、周方向に互いに離れて配置され、長手軸38方向に延びる複数のガイド突起144によって、ガイド部に接して長手軸38方向に移動自在に案内される。燃料は、ガイド突起144の間を実質的に妨げられることなく、噴射弁座18まで通過することができる。
円錐状に設計された噴射弁座18の下流には、ノズル体134に公知の方法でノズル通路146が形成されており、燃料は、このノズル通路を通って噴射動作中に燃焼室12に噴射される。
制御凹部138の中央部には、閉鎖ばね24によって制御体50に当接した状態に保たれる制御スリーブ36が位置しており、閉鎖ばね24の他端は噴射弁部材22に支持されている。
さらに、上述したように、制御スリーブ36には、複動式の制御ピストン26と、この制御ピストン26と制御体50との間で摺動嵌合部40内を案内されるスライド弁体42の両方が配置されている。
燃料噴射弁10は、以下のように機能する。
非作動状態において、パイロット弁60は、制御通路58を低圧室62から分離している。スライド弁体42は、その第2の端面46を制御体50の前面52にシール状態で当接させて、配置される。高圧燃料は、制御室32内、制御通路58内、スロットル導入部66内、スロットル通路48内、および端部窪み92内に存在し、噴射弁部材22は、噴射弁座18に当接するように配置される。
非作動状態において、パイロット弁60は、制御通路58を低圧室62から分離している。スライド弁体42は、その第2の端面46を制御体50の前面52にシール状態で当接させて、配置される。高圧燃料は、制御室32内、制御通路58内、スロットル導入部66内、スロットル通路48内、および端部窪み92内に存在し、噴射弁部材22は、噴射弁座18に当接するように配置される。
噴射動作を引き起こすために、アクチュエータ128に通電すると、その結果、パイロット弁60は、タペット132を制御体50から離昇させることによって、制御通路58を低圧室62に連通させる。制御通路58の最も狭い油圧断面がスロットル入口64の流路断面よりも大きいため、燃料は、スロットル通路48を通って制御室32から低圧室62に流出し、これにより制御室322内の圧力が急速に低下し、噴射弁部材22が噴射弁座18から離昇することになる。噴射弁部材22が噴射弁座18から離昇すると同時に、高圧の燃料がノズル通路146を通って燃焼室12に噴射される。
噴射動作を終了するには、アクチュエータ128を非通電にし、その結果、パイロット弁60のタペット132を制御体50に再当接させ、それによって制御通路58を閉じる。燃料は、もはや低圧室62に流れ出ることはできないが、スロットル入口64を通って流れるため、制御通路58、窪み76、したがって端部窪み92内の燃料の圧力は、スロットル通路48のスロットル部分74を通って燃料がそれほど急速に流れ得ない制御室32内よりも急速に増加する。第1の端面44側の低圧と比較して第2の端面46側の燃料の圧力が増大することで、環状面に対する圧縮力と共に、スライド弁体42が制御体50から急速に離昇し、それによってスライド弁体42と制御体50の間に隙間68が形成されることになる。これによって、スロットル導入部66を介して制御室32内の圧力がより急速に上昇し、これ関連して、閉鎖ばね24の付勢力に補助された噴射弁部材22が噴射弁座18の方向に移動してこれに当接し、噴射動作の終了にいたる。
スライド弁体42の第1の端面44側と第2の端面46側の圧力が略等しくなると、スライド弁体42は、ばね要素98の作用により再び制御体50に当接するように移動する。
スロットル入口64がない場合、燃料噴射弁、特にスライド弁体42は、スロットル入口64がないこと以外は、上述し、図示したものと同一に設計することができる。
噴射動作開始時の動作は、高圧室20から燃料が流れないため、制御室32の圧力低下がやや速く起こることを除いて、上述した動作と同じである。
噴射動作の終了のために、制御通路58が閉じられると、上述した環状面に対する圧縮力とともに第2の端面46に作用する燃料の力が、制御室32内の燃料および任意選択で存在するばね要素98によってスライド弁体42に作用する力よりも大きくなると、スライド弁体42は制御体50から離昇する。スライド弁体42が制御体50から離昇するとすぐに、燃料は結果として形成された隙間68およびスロットル導入部66を介して、またスロットル通路48も介して、高圧室から制御室32に流入し、これにより制御室32内の圧力が急速に上昇し、関連して噴射弁部材22が噴射弁座18に向かって移動することになる。
Claims (11)
- 内燃機関の燃焼室内に燃料を間欠的に噴射する燃料噴射弁であって、
高圧燃料のための高圧入口(16)および噴射弁座(18)を有するハウジング(14)を有し、
ハウジング(14)内に配置され、高圧入口(16)から噴射弁座(18)へ延びる高圧室(20)を有し、
噴射弁座(18)と相互作用し、ハウジング(14)内に長手方向に移動可能に配置され、噴射弁座(18)の方向にばねで付勢される噴射弁部材(22)を有し、
噴射弁部材(22)に形成され、一端が高圧室(20)の境界を定め、他端が制御室(32)の境界を定める複動式の制御ピストン(26)を有し、
長手軸(38)を定める摺動嵌合部(40)に案内され、制御室(32)に面する第1の端面(44)、第1の端面と反対側の第2の端面(46)、および第1の端面と第2の端面(44,46)の間に配置されるスロットル通路(48)を有するスライド弁体(42)を有し、
前面(52)がスライド弁体(42)側を向いてスライド弁座(54)を形成し、スライド弁体(42)の第2の端面(46)と相互作用し、前面側(52)から進み、スロットル通路(48)に連通し、パイロット弁(60)により低圧室(62)に連通可能かつ低圧室(62)と分離可能な制御通路(58)を有する制御体(50)を有し、
スロットル通路(48)と制御通路(58)は、スライド弁体(42)がスライド弁座(54)から離昇したときに形成される隙間(68)を介して高圧室(20)に連通し、スライド弁体(42)は、第2の端面(46)から延びるスロットル導入部(66)であって、制御室(32)に通じ、スライド弁体(42)が制御体(50)に当接したときに閉じられ、スライド弁体(42)が制御体(50)から離昇したときに高圧室(20)に連通するスロットル導入部(66)を有しており、
第1の端面(44)から延び、止まり孔の形態であり、長手軸(38)に対して少なくともほぼ中央に延びる凹部(70)がスライド弁体(42)に形成され、スロットル通路(48)は凹部(70)から第2の端面(46)まで延び、スロットル導入部(66)は凹部(70)に通じていることを特徴とする燃料噴射弁。 - スロットル通路(48)は、好ましくはポケット状の窪み(76)を有し、窪み(76)は、スライド弁体(42)に形成され、第2の端面(46)に向かって開口し、スロットル通路(48)のスロットル部分(74)が通じている、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
- スロットル導入部(66)は、長手軸(38)に少なくとも略平行に延び、長手軸(38)に少なくともほぼ隣接している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
- 第2の端面(46)は、好ましくはスロットル入口の第2の端面側の口(84)の周りを直接延びる環状の口部封止ビード(86)と、スライド弁体(42)の半径方向外側を側面(88)に沿って延びるリング封止ビード(90)とを有し、口部封止ビード(86)およびリング封止ビード(90)は、スライド弁座(54)と相互作用するように構成され、半径方向内側の口部封止ビード(86)および半径方向外側のリング封止ビード(90)は、端部くぼみ(92)の境界を定め、端部窪み(92)は、環状円盤の形態であり、スロットル通路(48)が通じており、制御体(50)に向かって、好ましくは全面にわたって開口する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 窪み(76)は、端部窪み(92)に向かって、好ましくは全面にわたって開口することを特徴とする請求項2または4に記載の燃料噴射弁。
- 凹部(70)内にばね要素(98)が配置され、該ばね要素は、凹部(70)内の一方の側でスライド弁体(42)に支持され、他方の側で噴射弁部材(22)に支持されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 長手軸(38)の方向に第1の端面(44)から測定した凹部(70)の長さ(L)が、第1の端面と第2の端面(44、46)との間の距離(A)の少なくとも半分、好ましくは少なくとも約4分の3であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 凹部(70)の最小断面積は、スロットル導入部(66)の最小断面積とスロットル通路(56)の最小断面積の和の少なくとも5倍であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- スロットル通路(48)および制御通路(58)が、スライド弁体(42)に形成されたスロットル入口(64)を介して高圧室(20)に、好ましくは常時連通していることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- スロットル入口(64)が窪み(76)に通じていることを特徴とする請求項2または9に記載の燃料噴射弁。
- スライド弁体(42)は、第2の端面(46)側を向いた端部に、高圧燃料が作用する外周テーパ部(148)を径方向外側に有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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