JP2023132770A - リンク作動装置、および、リンク作動装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パラレルリンク機構を有するリンク作動装置において、調整時の負担の増加を抑制しつつ、位置決め精度を向上する。【解決手段】リンク作動装置50は、基端側のリンクハブ2と、先端側のリンクハブ3と、リンクハブ2とリンクハブ3とを連結するリンク機構4と、アクチュエータ51と、制御装置100とを備える。アクチュエータ51は、リンク機構4の各々に対して設けられるモータを含む。制御装置100は、リンクハブ3の可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップを記憶している。制御装置100は、可動範囲内における上記複数の位置に合致しない位置への移動指令値を受信した場合、マップ上の複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間することによって各モータの駆動指令値を決定する。【選択図】図16
Description
特許法第30条第2項適用申請有り 令和 4年 3月 2日に2022年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集にて公開
本開示は、リンク作動装置、およびその駆動方法に関し、より特定的には、リンク作動装置の位置決め精度を向上させる技術に関する。
リンク作動装置は、精密で広範な作動範囲を必要とする医療機器および産業機器等に用いられる。リンク作動装置は、駆動源とリンク機構からなる。リンク機構の一種としてパラレルリンク機構が知られている。コンパクトな構成でありながら、精密で広範な作動範囲の動作が可能なリンク作動装置として、例えば、特開2015-194207号公報(特許文献1)に示されるようなものが提案されている。このようなリンク作動装置は、たとえば、産業用ロボットのアーム先端に取り付けられて、エンドエフェクタの姿勢を制御する手首関節機構として用いられる。
リンク作動装置を駆動する場合、入力された目標位置から各リンクを駆動するための駆動指令値を逆変換により算出することが必要となる。しかしながら、リンク作動装置は複数のリンク機構の組み合わせによる複雑な構成を有しているため、実機ベースでは、実機固有の製造誤差、組み立て誤差、およびリンク機構のたわみの影響などによって、機体の動かし方に依存した位置決め誤差が機体ごとに生じ得る。そのため、理論的な逆運動学関数により導出された駆動指令値では、所望の位置決め精度が達成できない場合が生じ得る。
特開昭60-205713号公報(特許文献2)には、産業用ロボットにおいて、各位置決め点における誤差の補正量を予め測定して3次元マップとして記憶しておき、当該3次元マップを参照することにより、入力された目標位置に対する位置決め誤差を補正する手法が開示されている。
しかしながら、特開昭60-205713号公報(特許文献2)で用いられる3次元マップにおいて、空間上のすべての位置に対する補正量を設定することは事実上不可能であり、3次元マップは離散的な点の集合体として規定される。そのため、3次元マップとして記憶されていない位置が目標位置として指定された場合には、適切な位置決め補正ができない状態となる可能性がある。一方で、3次元マップを生成するための測定点を増加して、より多くの目標点に対する補正量を設定すると、補正量の設定に必要とされる時間が膨大となり、調整を行なう作業者に大きな負担を与えることになる。また、位置決め補正を行なうために必要なデータ量が膨大となり、大きな記憶容量の記憶装置が必要となる。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、パラレルリンク機構を有するリンク作動装置において、位置決め補正用のマップのデータ量および調整時の負担の増加を抑制しつつ、位置決め精度を向上することである。
本開示の第1の局面に係るリンク作動装置は、基端側の第1リンクハブと、先端側の第2リンクハブと、第1リンクハブと第2リンクハブとを連結する少なくとも3つのリンク機構と、少なくとも3つのリンク機構を駆動するための駆動装置と、駆動装置を制御する制御装置とを備える。駆動装置は、少なくとも3つのリンク機構の各々に対して設けられるモータを含む。少なくとも3つのリンク機構の各々は、第1リンクハブに対して回転可能に連結された第1端部リンク部材と、第2リンクハブに対して回転可能に連結された第2端部リンク部材と、第1端部リンク部材および第2端部リンク部材の各々に対して回転可能に連結された中央リンク部材とを含む。少なくとも3つのリンク機構において、第1リンクハブと第1端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および、中央リンク部材の一方端の回転対偶部の中心軸は、第1リンクハブ中心点で交わり、第2リンクハブと第2端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および中央リンク部材の他方端の回転対偶部の中心軸は、第2リンクハブ中心点で交わる。制御装置は、第2リンクハブの可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップを記憶している。制御装置は、可動範囲内における上記複数の位置に合致しない位置への移動指令値を受信した場合、マップ上の複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間することによって各モータの駆動指令値を決定する。
本開示の第2の局面に係る方法は、リンク作動装置を駆動するための方法に関する。リンク装置は、基端側の第1リンクハブと、先端側の第2リンクハブと、第1リンクハブと第2リンクハブとを連結する少なくとも3つのリンク機構と、少なくとも3つのリンク機構を駆動するための駆動装置とを備える。駆動装置は、少なくとも3つのリンク機構の各々に対して設けられるモータを含む。少なくとも3つのリンク機構の各々は、第1リンクハブに対して回転可能に連結された第1端部リンク部材と、リンクハブに対して回転可能に連結された第2端部リンク部材と、第1端部リンク部材および第2端部リンク部材の各々に対して回転可能に連結された中央リンク部材とを含む。少なくとも3つのリンク機構において、第1リンクハブと第1端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および、中央リンク部材の一方端の回転対偶部の中心軸は、第1リンクハブ中心点で交わり、第2リンクハブと第2端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および中央リンク部材の他方端の回転対偶部の中心軸は、第2リンクハブ中心点で交わる。上記方法は、(1)第2リンクハブの可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップを生成して記憶するステップと、(2)第2リンクハブの目標移動位置を受信するステップと、(3)目標移動位置が、可動範囲内における上記複数の位置に合致しない位置の場合に、マップ上の複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間するステップと、(4)補間されたマップを用いて、各モータの駆動指令値を決定するステップと、(5)決定された各モータの指令値を用いて各モータを駆動するステップとを含む。
本開示に係るリンク作動装置によれば、第2リンクハブの可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップにおいて、当該複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間することによって、リンク機構を駆動するためのモータの駆動指令値が決定される。すなわち、調整時の測定点を増加することなく、多項式曲面式を用いた補間により駆動指令値を決定することができる。したがって、調整時の負担の増加を抑制しつつ、位置決め精度を向上することができる。さらに、位置決め補正用のマップのデータ量を低減することができるので、マップのデータを格納するための記憶容量の増加を抑制できる。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[リンク作動装置の構成]
本開示の一実施形態に係るパラレルリンク機構1を備えたリンク作動装置50の構成を図1~図3を参照して説明する。
本開示の一実施形態に係るパラレルリンク機構1を備えたリンク作動装置50の構成を図1~図3を参照して説明する。
図1は、リンク作動装置50のある姿勢における正面図である。図1を参照して、リンク作動装置50は、パラレルリンク機構1と、パラレルリンク機構1の姿勢変更用のアクチュエータ51と、アクチュエータの駆動力を減速してパラレルリンク機構に伝達する減速機構52と、アクチュエータ51を制御する制御装置100とを備える。
パラレルリンク機構1は、基端側のリンクハブ2に対し先端側のリンクハブ3を3つのリンク機構4を介して姿勢変更可能に連結したものである。なお、リンク機構4の数は、4組以上であっても良い。先端側のリンクハブ3には、エンドエフェクタ61が設置される。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、メモリ102とを含む。CPU101は、メモリ102に記憶されたプログラムを実行することによって、パラレルリンク機構1の姿勢を制御する。より具体的には、制御装置100は、外部から送信されるパラレルリンク機構1の姿勢を定める目標位置指令(折れ角θ,旋回角φ)を実現するための各リンク機構4の回転角度βを演算し、当該回転角度βとなるようにアクチュエータ51を制御する。
図2は、リンク作動装置50の構成のうち、1つのリンク機構4に対応する構成を代表的に示した図である。図2を参照して、各リンク機構4は、基端側の端部リンク部材5と、先端側の端部リンク部材6と、中央リンク部材7とを含み、4つの回転対偶からなる4節連鎖のリンク機構を構成する。基端側の端部リンク部材5は、一端が基端側のリンクハブ2に回転自在に連結されている。同様に、先端側の端部リンク部材6は、一端が先端側のリンクハブ3に回転自在に連結されている。中央リンク部材7の一端には、基端側の端部リンク部材5の他端が回転自在に連結されている。中央リンク部材7の他端には、先端側の端部リンク部材6の他端が回転自在に連結されている。
図1、図2に示すように、基端側のリンクハブ2は、平板状の土台10と、この土台10に円周方向に等間隔で配置された3個の回転軸連結部材11とで構成される。各回転軸連結部材11には、軸心がリンクハブ2の中心軸QAと交差する回転軸体12が回転自在に連結されている。この回転軸体12には、基端側の端部リンク部材5の一端が連結される。基端側の端部リンク部材5の他端には、中央リンク部材7の一端に回転自在に連結された回転軸体15が連結される。本実施例において、回転軸連結部材11は土台10に円周方向に等間隔で配置されているが、必ずしもその限りではない。
リンクハブ3の回転軸体22および中央リンク部材7の回転軸体25も、上記回転軸体12,15とそれぞれ同じ形状である。
図1、図2に示すように、先端側のリンクハブ3は、平板状の先端部材20と、先端部材20に円周方向に等間隔に配置された3個の回転軸連結部材21とで構成される。各回転軸連結部材21には、軸心がリンクハブ3の中心軸QBと交差する回転軸体22が回転自在に連結されている。このリンクハブ3の回転軸体22には、先端側の端部リンク部材6の一端が連結される。先端側の端部リンク部材6の他端には、中央リンク部材7の他端に回転自在に連結された回転軸体25が連結される。
端部リンク部材5と中央リンク部材7との回転対偶の中心軸O2(A)と、端部リンク部材6と中央リンク部材7との回転対偶の中心軸O2(B)とは、点Aにおいて軸角γで交差する。
図3は、パラレルリンク機構の基端側のリンクハブ2、基端側の端部リンク部材5を抽出して示した断面図である。図3には、図1の姿勢のパラレルリンク機構の先端側のリンクハブ3、先端側の端部リンク部材6および中央リンク部材7を取り除いた状態が示されている。なお、3つの端部リンク部材5の各々については、両端の回転対偶部の回転軸O1,O2を含む面における断面が示されている。
図1および図3を参照して、3つのリンク機構4のそれぞれに、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢を任意に変更する姿勢変更用のアクチュエータ51が設けられる。各アクチュエータ51には減速機構52が設けられている。各アクチュエータ51は、ロータリアクチュエータであり、基端側のリンクハブ2の土台10の上面に、回転軸体12と同軸上に設置されている。アクチュエータ51と減速機構52は一体に設けられ、モータ固定部材53により減速機構52が土台10に固定されている。なお、3つのリンク機構4のうち少なくとも2つにアクチュエータ51を設ければ、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢を確定することができる。
図3において、減速機構52はフランジ継手を形成する大径の出力軸体52aを有する。出力軸体52aの先端面は、出力軸体52aの中心線と直交する平面状のフランジ面54となっている。出力軸体52aは、スペーサ55を介して、基端側の端部リンク部材5の外径側の回転軸支持部材31にボルト56で接続されている。リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶部の回転軸体12は、大径部12aと小径部12bとからなる。小径部12bは軸受の内輪に挿通され、大径部12aは減速機構52の出力軸体52aに設けられた内径溝57に嵌っている。
端部リンク部材5は、L字形状を有する。端部リンク部材5は、1つの湾曲部材30と、この湾曲部材30の両端の外径側の側面および内径側の側面にそれぞれ固定された計4つの回転軸支持部材31とで構成される。4つの回転軸支持部材31は同一形状ではなく、基端側のリンクハブ2との回転対偶部に設けられる外径側の回転軸支持部材31Aは、減速機構52のフランジ面54とスペーサ55を介して結合されるフランジ取付面58を有する。本実施例において、端部リンク部材5は、L字形状を有しているが必ずしもL字形状である必要はない。
このリンク作動装置50には、例えば図1に示すように、先端側のリンクハブ3にエンドエフェクタ61が設置される。アクチュエータ51が基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢を変更することによって、エンドエフェクタ61の2自由度の角度を制御することができる。
図3には、3つのリンク機構4について、基端側のリンクハブ2と基端側の端部リンク部材5の回転対偶の中心軸O1と、端部リンク部材5と中央リンク部材7との回転対偶の中心軸O2と、リンクハブ中心点PAとの関係が示されている。図3に示されるように、3つのアクチュエータ51の回転軸である3本の中心軸O1とリンクハブ中心点PAとは同一平面にある。図2に示すようにこの平面上のリンクハブ中心点PAに対して斜め上方向から中心軸O2が通過する。先端側のリンクハブ3および先端側の端部リンク部材6の形状と、これらの位置関係(図示せず)も図3に示した基端側と同様である。図3の例では、中心軸O1と中心軸O2とが成す角度α(アーム角)が90°とされているが、角度αは90°以外であっても良い。
パラレルリンク機構1は、2つの球面リンク機構を組み合わせた構造である。
リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶の中心軸O1と、端部リンク部材5と中央リンク部材7の回転対偶の中心軸O2とは、基端側においてリンクハブ中心点PA(図2,図3)で交差している。また、基端側において、リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶とリンクハブ中心点PAとの間の軸O1に沿う距離は、端部リンク部材5と中央リンク部材7の回転対偶とリンクハブ中心点PAとの間の軸O2に沿う距離と同じである。
リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶の中心軸O1と、端部リンク部材5と中央リンク部材7の回転対偶の中心軸O2とは、基端側においてリンクハブ中心点PA(図2,図3)で交差している。また、基端側において、リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶とリンクハブ中心点PAとの間の軸O1に沿う距離は、端部リンク部材5と中央リンク部材7の回転対偶とリンクハブ中心点PAとの間の軸O2に沿う距離と同じである。
図3のような図示は省略するが、同様に、リンクハブ3と端部リンク部材6の回転対偶の中心軸と、端部リンク部材6と中央リンク部材7の回転対偶の中心軸O2(B)とは、先端側においてリンクハブ中心点PB(図2)で交差している。また、先端側において、リンクハブ3と端部リンク部材6の各回転対偶とリンクハブ中心点PBとの距離は、端部リンク部材6と中央リンク部材7の回転対偶とリンクハブ中心点PBとの距離と同じである。
図4は、パラレルリンク機構1の3つのリンク機構4のうちの1つを抽出して直線で表現した模式図である。図4を用いて折れ角θと旋回角φについて説明する。
3つのリンク機構4は、幾何学的に同一の対称形状を成す。幾何学的に同一の対称形状とは、図4に示すように、端部リンク部材5,6および中央リンク部材7を直線で表現し回転対偶を丸で示した幾何学モデルが、二等分面に対して、基端側部分と先端側部分が対称を成す形状であることを言う。本実施の形態のパラレルリンク機構1は回転対称タイプで、基端側のリンクハブ2および基端側の端部リンク部材5と、先端側のリンクハブ3および先端側の端部リンク部材6との位置関係が、中央リンク部材7の中心線C(図2のPL1に相当する)に対して回転対称となる位置構成になっている。
基端側のリンクハブ2と先端側のリンクハブ3と3つのリンク機構4とによって、基端側のリンクハブ2に対し先端側のリンクハブ3が直交2軸周りに回転自在な2自由度機構が構成される。2自由度機構は、言い換えると、基端側のリンクハブ2に対して先端側のリンクハブ3の姿勢を、2自由度で自在に変更可能な機構である。この2自由度機構は、コンパクトでありながら、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の可動範囲を広くすることができる。
例えば、リンクハブ中心点PAを通り、リンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶の中心軸O1(図3)と直角に交わる直線をリンクハブ2の中心軸QAとする。また、リンクハブ中心点PBを通り、リンクハブ3と端部リンク部材6の回転対偶の中心軸(図示せず)と直角に交わる直線をリンクハブ3の中心軸QBとする。
この場合、基端側のリンクハブ2の中心軸QAと先端側のリンクハブ3の中心軸QBの折れ角θ(図4)の最大値を約±90°とすることができる。また、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の旋回角φ(図4)を0°~360°の範囲に設定できる。上記折れ角θは、中心軸QAおよび中心軸QBを含む垂直面において中心軸QAに対して中心軸QBが傾斜した角度のことである。また、上記旋回角φは、旋回角φの基準位置を示す直線L0に対して中心軸QBの水平面への投影直線が成す角度のことである。
基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢は、リンクハブ2の中心軸QAとリンクハブ3の中心軸QBの交点PCを回転中心として変更される。姿勢が変化しても、基端側と先端側のリンクハブ中心点PA,PB間の距離D(図4)は変化しない。
パラレルリンク機構1においては以下の条件が成立している。すなわち、各リンク機構4における基端側の端部リンク部材の中心軸O1と中心軸O2のなす角と先端側の端部リンク部材の中心軸O1と中心軸O2のなす角が互いに等しい。リンクハブ中心点PA,PBから回転対偶部までの長さが互いに等しい。各リンク機構4のリンクハブ2と端部リンク部材5の回転対偶の中心軸O1(A)が、基端側においてリンクハブ中心点PAと交差する。各リンク機構4の端部リンク部材5と中央リンク部材7の回転対偶の中心軸O2(A)が、基端側においてリンクハブ中心点PAと交差する。各リンク機構4のリンクハブ3と端部リンク部材6の回転対偶の中心軸O1(B)が、先端側においてリンクハブ中心点PBと交差する。各リンク機構4の端部リンク部材6と中央リンク部材7の回転対偶の中心軸O2(B)が、先端側においてリンクハブ中心点PBと交差する。基端側の端部リンク部材5と先端側の端部リンク部材6の幾何学的形状が等しく、かつ中央リンク部材7についても基端側の先端側とで形状が等しい。これらの条件が成立しているとき、中央リンク部材7の対称面に対して、中央リンク部材7と端部リンク部材5,6との角度位置関係を基端側と先端側とで同じにすれば、幾何学的対称性から基端側のリンクハブ2および基端側の端部リンク部材5と、先端側のリンクハブ3および先端側の端部リンク部材6とは二等分面に対して対称に同じ動きをする。
図5は、基端側のリンクハブ中心軸QAと先端側のリンクハブ中心軸QBが同一線上にある状態のリンク作動装置の斜視図である。
リンク作動装置50の原点姿勢が図5に示される。本明細書において、原点姿勢とは、基端側のリンクハブ2の中心軸QAと先端側のリンクハブ3の中心軸QBが一致している状態の姿勢を言う。すなわち、原点姿勢は、リンク作動装置50の折れ角θが0度の姿勢である。
図6は、原点姿勢におけるリンク作動装置の模式図である。図2には、図1の原点姿勢における3組のリンク機構のうち1組のみについて示した正面図が示されており、図6には図2を簡略化したモデル図が示されている。リンク機構は、簡略化すると基端側および先端側の各リンクハブ、基端側および先端側の各端部リンク部材、ならびに中央リンク部材で表すことができる。
リンク作動装置50のパラレルリンク機構1は、基端側のリンクハブ中心点PAを中心とする基端側の球面リンクGAと、先端側のリンクハブ中心点PBを中心とする先端側の球面リンクGBとが交わって成す平面である二等分面PL1を境に鏡面対称となる構成となっている。基端側の端部リンク部材5と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(A)と、先端側の端部リンク部材6と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(B)が交わる点Aは二等分面PL1上に存在する。また、基端側の端部リンク部材5と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(A)と、先端側の端部リンク部材6と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(B)とが成す角を軸角γと称する。中央リンク部材7が成す角度を中央角dと称する。中央角dは、正確には、基端側の端部リンク部材5と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(A)に垂直な直線と、先端側の端部リンク部材6と中央リンク部材7との回転対偶部の中心軸O2(B)に垂直な直線が、二等分面上で交わって成す角である。軸角γおよび中央角dは、パラレルリンク機構1を設計するときに決まる定数である。また、図6から、中央角dは、軸角γを用いるとd=π-γ(rad)で表すことができる。
図7は、任意の姿勢(折れ角θ,旋回角φ)のリンク作動装置の斜視図である。図8は、図7のモデル図である。任意の姿勢(折れ角θ,旋回角φ)では、基端側のリンクハブ中心軸QAに対して先端側のリンクハブ中心軸QBが、ある角度(折れ角θ)を成す。
点Aは常に二等分面PL1上に存在し、この点Aを一つの二自由度関節とみなすことができる。折れ角θの時、基端側のリンクハブ中心点PAと先端側のリンクハブ中心点PBを結ぶ直線と基端側のリンクハブ2の中心軸QAとが成す角はθ/2となる。また、基端側のリンクハブ中心点PAと先端側のリンクハブ中心点PBとを結ぶ直線と基端側のリンクハブ中心点PAと点Aを通る直線が成す角はd/2となる。パラレルリンク機構1はこれらの関係を維持したまま運動する機構である。
パラレルリンク機構1は2自由度のため、2つのアーム回転角β1,β2が決まれば先端側のリンクハブ3の位置が決まる。パラレルリンク機構1の先端側のリンクハブ3の中心PBは、図8において、基端側のリンクハブ2の中心PAを中心Oとして半径D(図4)の球面GP上を運動する。
以上では、実際の中心PB、点Aについて説明したが、これらの点を単位球面に投影し、単位球面における三角形のモデルを使用することによって、計算を簡単にすることができる。
[3次元マップの説明]
(実空間とモータ空間)
図9は、上記のようなパラレルリンク機構1を備えたリンク作動装置50における、先端側のリンクハブ3の中心PBの動作空間を示す図である。図1のように基端側のリンクハブ2を固定した状態で、先端側のリンクハブ3の中心PBの先端座標(θ,φ)を変更すると、中心PBは原点位置(0,0)を頂点とする半球面GP上を動作する。
(実空間とモータ空間)
図9は、上記のようなパラレルリンク機構1を備えたリンク作動装置50における、先端側のリンクハブ3の中心PBの動作空間を示す図である。図1のように基端側のリンクハブ2を固定した状態で、先端側のリンクハブ3の中心PBの先端座標(θ,φ)を変更すると、中心PBは原点位置(0,0)を頂点とする半球面GP上を動作する。
図10は、図9の動作空間の各姿勢を実現するための、アクチュエータ51のモータ指令値で形成されるモータ空間を示す図である。図10の各軸には、3つのリンク機構4の各々に設けられるモータに対するモータ指令値m1~m3が示されている。図10において、図9の各動作点に対応するモータ指令値をプロットすると、図10の破線LN10で示されるような3次元曲面となる。
リンク作動装置を動作させる場合、一般的には、目標位置(θ,φ)から各関節の回転角度を幾何学的に求める逆運動学関数(たとえば、球面三角法など)を用いて、アクチュエータの指令値が演算される。しかしながら、上記のようなリンク作動装置50においては、複雑な形状を有する部材の組み合わせで形成される複数のリンク機構が組み合わされた構成となっているため、実機ベースでは、各部材の製造誤差、リンク機構の組み立て誤差、および/または、各部材のたわみや変形などの影響によって、幾何学的に求められた回転角度にモータを設定しても、目標位置に対して位置決め誤差が生じる場合がある。リンク作動装置の絶対位置決め精度を向上させるためには、このような位置決め誤差を補正することが必要となるが、製造誤差および組み立て誤差などは各機体ごとに異なるため、各機体に対して共通の逆運動学関数を用いて位置決め誤差を補正することは困難である。
このような課題に対応する手法として、上述した特許文献2(特開昭60-205713号公報)のように、図10のようなモータ指令値の3次元マップを用いて、機体ごとに位置決め誤差を個別に補正する手法が知られている。しかしながら、このような3次元マップにおいては、動作空間上のすべての位置を実測して表現することは困難であるので、3次元マップは図10のようなメッシュ状の離散的な点の集合として規定される。そのため、当該3次元マップとして記憶されていない位置が目標位置として指定された場合には、適切な位置決め補正ができない場合が生じ得る。
一方で、3次元マップを生成するための測定点を増加して、より多くの目標位置に対する補正量を設定すると、補正量の設定に必要とされる時間が膨大となり、調整を行なう作業者に大きな負担を与えることになる。
そこで、本実施形態においては、図10に示されるようなモータ指令値の3次元マップにおいて、マップを構成するメッシュ状の測定点から、実測されていないマップ上の点を多項式曲面式を用いた補間式により算出することによって、測定点の増加を抑制しながら機体固有の誤差を補正して位置決め精度を向上させる手法を採用する。なお、本実施形態においては、補間式として双3次ベジェ曲面を用いる場合の例について説明するが、補間式はこれに限られず、Fargason式、Coons式、B-Spline曲面、NURBS曲面などが用いられてもよい。2つのパラメータの次数は1次以上であればよく、2つのパラメータの次数が異なってもよい。また、ベジェ曲面式を使用する場合においても、2つのパラメータの次数は2次以上であればよく、互いに異なった次数であってもよい。
(べジェ曲面式を用いた補間)
次に、ベジェ曲面式の概要について説明する。図11は、平面上への3次ベジェ曲線の描き方を説明するための図である。図11においては、点P0と点P3とをベジェ曲線によって結ぶ場合を説明する。
次に、ベジェ曲面式の概要について説明する。図11は、平面上への3次ベジェ曲線の描き方を説明するための図である。図11においては、点P0と点P3とをベジェ曲線によって結ぶ場合を説明する。
まず、点P0,P3とは異なるコントロールポイント(P1,P2)を設定する。そして、線分P0-P1,P1-P2,P2-P3をt:(1-t)に内分する点をそれぞれ点P4,P5,P6とする(ここで、0≦t≦1)。さらに、線分P4-P5,P5-P6をt:(1-t)に内分する点をそれぞれ点P7,P8とし、線分P7-P8をt:(1-t)に内分する点を点P9とする。このとき、tを0から1まで変化させたときの点P9の軌跡がベジェ曲線である。
この関係を式に表すと、以下の式(1)として表現することができる。
上記の式(1)を、2つ変数を用いて曲面に拡張したものがベジェ曲面であり、以下の式(2)のように表現することができる。
図12は、上記の式(2)の3次ベジェ曲面を概念的に説明するための図であり、4つの点P00,P03,P30,P33で囲まれた領域(以下、「パッチ」とも称する。)内の曲面を3次ベジェ曲面で表す場合を考える。ここで、点P00から点P30までの軌跡は、点P00から変数vを固定した状態で変数uを0から1まで変化させたときの軌跡である。また、点P00から点P03までの軌跡は、点P00から変数uを固定した状態で変数vを0から1まで変化させたときの軌跡である。同様に、P03からP33までの軌跡は、点P03から変数vを固定した状態で変数uを0から1まで変化させたときの軌跡であり、点P30から点P33までの軌跡は、点P30から変数uを固定した状態で変数vを0から1まで変化させたときの軌跡である。
この4つの点P00,P03,P30,P33に対して、コントロールポイントP01,P02,P10~P13,P20~P23,P31,P32を設定することによって、点P00,P03,P30,P33で囲まれるパッチの曲面を表現することができる。そして、コントロールポイントP01,P02,P10~P13,P20~P23,P31,P32を変更することによって、得られる曲面の形状を調整することができる。
ベジェ曲面を図10に示したモータ指令値の3次元マップに適用する場合、実測によって得られたマップ上の4点で囲まれたパッチについて、4隅の測定点を点P00,P03,P30,P33とし、残りのコントロールポイントを適宜設定することによって当該パッチの曲面が表現される。そして、変数uを折れ角θに関する媒介変数とし、変数vを旋回角φに関する媒介変数とすることによって、パッチ内の目標位置(θ,φ)に対して、各モータ指令値を得ることができる。
すなわち、コントロールポイントを各機体に対応して予め調整して記憶しておくことによって、3次元マップにおける測定点以外の点を、ベジェ曲面式によって補間することができる。これによって、各パッチ内の目標位置に対する機体ごとの位置決め誤差を低減することが可能となる。
(コントロールポイントの算出手法)
3次ベジェ曲面式を用いてモータ指令値の3次元マップを補間して位置決め精度を向上させるため、すなわち、ベジェ曲面を実機の移動軌跡に近づけるためには、パッチの4隅の点以外の未知数である12点のコントロールポイントをどのように設定するかが重要となる。
3次ベジェ曲面式を用いてモータ指令値の3次元マップを補間して位置決め精度を向上させるため、すなわち、ベジェ曲面を実機の移動軌跡に近づけるためには、パッチの4隅の点以外の未知数である12点のコントロールポイントをどのように設定するかが重要となる。
図13および図14は、本実施形態におけるコントロールポイントの算出手法を説明するための図である。本実施形態においては、図13に示すように、4つの点によって定められるパッチにおいて、周囲の各線分が3等分される媒介変数u,vに対応する折れ角θおよび旋回角φの位置を選択し、選択された各位置に実機を移動させたときのモータ指令値を測定する。これらの位置は、パッチ内の実際の曲面上に実在する点である。これらの点を、図14のようにS01,S02,S10~S13,S20~S23,S31,S32とし、各位置におけるモータ指令値を式(2)に代入することで、12個の未知数Pijについての連立方程式が生成される。この連立方程式を解くことによって、パッチの4隅を含む16点を曲面上に含むベジェ曲面を実現するための12個のコントロールポイントを求めることができる。なお、図13においては、パッチの周囲の線分が3等分される位置を選択してモータ指令値を測定する例を示したが、選択する位置は必ずしも3等分の位置でなくてもよく、パッチ内の任意の12点であればよい。
図10で示した3次元マップを形成する実測点に加えて、このように算出したコントロールポイントをメモリ102に記憶しておくことによって、3次元マップにおける離散的な実測点に合致しない目標位置が設定された場合でも、記憶したコントロールポイントと式(2)のベジェ曲面式とを用いてパッチ内の曲面を補間することで、対応する各モータの駆動指令値を得ることができる。
なお、コントロールポイントを算出するための曲面上の点S01,S02,S10~S13,S20~S23,S31,S32については、3次元マップを形成する実測点とは別個に設定(測定)してもよいが、3次元マップを形成する実測点を一部利用することによって、動作点を実測するための時間を短縮することができる。
[制御手法の説明]
次に、図15および図16を用いて、実機の制御方法について説明する。
次に、図15および図16を用いて、実機の制御方法について説明する。
(準備工程)
図15は、上記の3次元マップの生成とコントロールポイントの算出とを行なう準備工程における手順を説明するためのフローチャートである。
図15は、上記の3次元マップの生成とコントロールポイントの算出とを行なう準備工程における手順を説明するためのフローチャートである。
図15を参照して、ステップ(以下、ステップを「ST」と略す。)11において、目標位置(θ,φ)を所定ピッチで変化させたときの、アクチュエータ51に対する実際のモータ指令値を記憶し、図10に示すような3次元マップを生成する。
このとき、各目標位置における測定については、リンク作動装置50が配置された空間において、装置外部に設けられたセンサを用いて先端側のリンクハブ3の中心点PBの絶対位置を検出し、当該中心点PBが目標位置となったときのモータ指令値を記憶する。外部に設けられるセンサとしては、傾斜角センサあるいは3Dビジョンなどが用いられる。
次に、ST12にて、ST11で得られたマップにおける各パッチについて、4隅を除く曲面上の12点を図13に示したように設定し、各点の絶対位置に動作させたときのモータ指令値を式(2)のベジェ曲面式に代入する。そして、得られた12個の式からなる連立方程式を解くことによって、対象のパッチに対する12点のコントロールポイントPijが算出される。
ST13にて、生成された3次元マップ(指令値マップ)および算出されたコントロールポイントを、メモリ102に記憶する。
なお、コントロールポイントについては、上記の計算により算出された値をそのまま使用してもよいが、算出されたコントロールポイントを用いて実際に試験動作を複数回実行し、そのときの絶対位置に基づいて修正したコントロールポイントを使用するようにしてもよい。
また、上記の手法においては、目標の絶対位置に実機を配置したときのモータ指令値のマップを生成する手法について説明したが、それに代えて、目標の絶対位置に実機を配置したときのモータ指令値と、逆運動学関数を用いて理論的に導出したモータ指令値との間の誤差を算出し、当該誤差を補正するための補正値マップを生成するようにしてもよい。補正値マップを用いる場合においても、コントロールポイントの算出は上記と同様である。
(実機制御工程)
図16は、上記のようにして設定された3次元マップおよびコントロールポイントを用いて、目標指令値に従って実機を動作させる場合の制御方法を説明するためのフローチャートである。図16の処理は、制御装置100におけるCPU101によって実行される。
図16は、上記のようにして設定された3次元マップおよびコントロールポイントを用いて、目標指令値に従って実機を動作させる場合の制御方法を説明するためのフローチャートである。図16の処理は、制御装置100におけるCPU101によって実行される。
図16を参照して、制御装置100は、ST21にて、ユーザからの設定あるいは上位システムからの指令によって、移動目標位置(θ,φ)を受信する。そして、制御装置100は、ST22にて、図15の準備工程において設定された指令値マップを用いて、当該目標位置が含まれるパッチを設定するとともに、当該パッチに対するコントロールポイントを用いてベジェ曲面式(補間式)を導出する。制御装置100は、ST23にて、導出された補間式における目標位置に対応する点から、各モータ指令値を決定する。そして、制御装置100は、ST24にて、決定したモータ指令値を用いてアクチュエータを制御することによって、リンク作動装置50を目標位置に位置決めする。
以上のように、パラレルリンク機構を備えたリンク作動装置において、準備工程で事前に生成したモータ指令値のマップおよびコントロールポイントを用いて、マップ上の未測定位置に対するモータ指令値をベジェ曲面式を用いて補間して決定することによって、リンク作動装置の位置決め精度を向上することができる。また、補間式を用いることによって、位置決め補正のために必要となるデータ量を低減することができるので、制御装置内のメモリ容量の増加を抑制することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パラレルリンク機構、2,3 リンクハブ、4 リンク機構、5,6 端部リンク部材、7 中央リンク部材、10 土台、11,21 回転軸連結部材、12,15,22,25 回転軸体、12a 大径部、12b 小径部、20 先端部材、30 湾曲部材、31,31A 回転軸支持部材、50 リンク作動装置、51 アクチュエータ、52 減速機構、52a 出力軸体、53 モータ固定部材、54 フランジ面、55 スペーサ、56 ボルト、57 内径溝、58 フランジ取付面、61 エンドエフェクタ、100 制御装置、101 CPU、102 メモリ、GA,GB 球面リンク。
Claims (4)
- 基端側の第1リンクハブと、
先端側の第2リンクハブと、
前記第1リンクハブと前記第2リンクハブとを連結する少なくとも3つのリンク機構と、
前記少なくとも3つのリンク機構を駆動するための駆動装置と、
前記駆動装置を制御する制御装置とを備え、
前記駆動装置は、前記少なくとも3つのリンク機構の各々に対して設けられるモータを含み、
前記少なくとも3つのリンク機構の各々は、
前記第1リンクハブに対して回転可能に連結された第1端部リンク部材と、
前記第2リンクハブに対して回転可能に連結された第2端部リンク部材と、
前記第1端部リンク部材および前記第2端部リンク部材の各々に対して回転可能に連結された中央リンク部材とを含み、
前記少なくとも3つのリンク機構において、
前記第1リンクハブと前記第1端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および、前記中央リンク部材の一方端の回転対偶部の中心軸は、第1リンクハブ中心点で交わり、
前記第2リンクハブと前記第2端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および前記中央リンク部材の他方端の回転対偶部の中心軸は、第2リンクハブ中心点で交わり、
前記制御装置は、前記第2リンクハブの可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップを記憶しており、
前記制御装置は、前記可動範囲内における前記複数の位置に合致しない位置への移動指令値を受信した場合、前記マップ上の前記複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間することによって各モータの駆動指令値を決定する、リンク作動装置。 - リンク作動装置を駆動するための方法であって、
前記リンク作動装置は、
基端側の第1リンクハブと、
先端側の第2リンクハブと、
前記第1リンクハブと前記第2リンクハブとを連結する少なくとも3つのリンク機構と、
前記少なくとも3つのリンク機構を駆動するための駆動装置とを備え、
前記駆動装置は、前記少なくとも3つのリンク機構の各々に対して設けられるモータを含み、
前記少なくとも3つのリンク機構の各々は、
前記第1リンクハブに対して回転可能に連結された第1端部リンク部材と、
前記第2リンクハブに対して回転可能に連結された第2端部リンク部材と、
前記第1端部リンク部材および前記第2端部リンク部材の各々に対して回転可能に連結された中央リンク部材とを含み、
前記少なくとも3つのリンク機構において、
前記第1リンクハブと前記第1端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および、前記中央リンク部材の一方端の回転対偶部の中心軸は、第1リンクハブ中心点で交わり、
前記第2リンクハブと前記第2端部リンク部材との回転対偶部の少なくとも3つの中心軸および前記中央リンク部材の他方端の回転対偶部の中心軸は、第2リンクハブ中心点で交わり、
前記方法は、
前記第2リンクハブの可動範囲内における、離散的な複数の位置に対応する各モータの駆動指令値が記憶されたマップを生成して記憶するステップと、
前記第2リンクハブの目標移動位置を受信するステップと、
前記目標移動位置が、前記可動範囲内における前記複数の位置に合致しない位置の場合に、前記マップ上の前記複数の位置における4点で囲まれる領域を多項式曲面式を用いて補間するステップと、
前記補間するされたマップを用いて、各モータの駆動指令値を決定するステップと、
決定された各モータの指令値を用いて各モータを駆動するステップとを含む、方法。
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