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JP2023126267A - 粉体 - Google Patents

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JP2023126267A JP2023102827A JP2023102827A JP2023126267A JP 2023126267 A JP2023126267 A JP 2023126267A JP 2023102827 A JP2023102827 A JP 2023102827A JP 2023102827 A JP2023102827 A JP 2023102827A JP 2023126267 A JP2023126267 A JP 2023126267A
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mass
powder
sealing resin
less
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JP2023102827A
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昌治 伊東
Seiji Ito
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】狭路充填性および金属部材と封止材との密着性に優れる封止用樹脂組成物を提供する。【解決手段】3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される粉体であって、レーザー回折法により測定される、粉体の平均粒径d50が0.2μm以上20μm以下である、粉体。【選択図】なし

Description

本発明は、粉体に関する。
電子部品を封止するための封止用樹脂組成物として、特許文献1(特開昭62-25118号公報)に記載のものがある。同文献には、金属のイオン移動やイオン性のハロゲンによる電蝕を防止し、耐湿性に優れた、かつ従来組成物のメリットを保持した封止用樹脂組成物を提供することを目的とする技術として、エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、所定量の2-ビニル-4,6-ジアミノ-s-トリアジンおよび所定量の無機質充填剤を含む封止用樹脂組成物について記載されている。同文献には、2-ビニル-4,6-ジアミノ-s-トリアジンを所定量配合すれば、電食を防止し、耐湿性に優れた封止用樹脂組成物が得られると記載されている。
特開昭62-25118号公報
本発明者が、特許文献1に記載の技術について検討したところ、同文献に記載の封止用樹脂組成物においては、狭路充填性および金属部材との密着性の点で、改善の余地があることが明らかになった。
本発明は、狭路充填性および金属部材と封止材との密着性に優れる封止用樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、
3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される粉体であって、レーザー回折法により測定される、前記粉体の平均粒径d50が0.2μm以上20μm以下である、粉体が提供される。
本発明によれば、
3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される原料を粉砕することにより、以下の成分(A)を得る工程と、
前記成分(A)および以下の成分(B)を含む混合物を加熱混練する工程と、
を含む、封止用樹脂組成物の製造方法が提供される。
(A)前記化合物から構成される粉体であって、レーザー回折法により測定される、前記粉体の平均粒径d50が0.2μm以上20μm以下である、粉体
(B)エポキシ樹脂
また、本発明によれば、たとえば、上述した本発明における封止用樹脂組成物の製造方法により得られる封止用樹脂組成物、および、かかる封止用樹脂組成物により半導体素子が封止されている半導体装置を提供することもできる。
本発明によれば、狭路充填性および金属部材と封止材との密着性に優れる封止用樹脂組成物を提供することができる。
実施形態における半導体装置の構成を示す断面図である。 実施形態における半導体装置の構成を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは必ずしも一致していない。また、本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて含むことができる。
(粉体:成分(A))
本実施形態において、粉体は、3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される粉体である。そして、レーザー回折法により測定される、粉体の平均粒径d50は、0.2μm以上20μm以下である。かかる粉体を封止用樹脂組成物の添加剤として用いることにより、封止用樹脂組成物の狭路への充填性を向上することができる。また、封止用樹脂組成物を用いて得られる封止材と金属部材との密着性を優れたものとすることができる。このため、信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。また、かかる粉体を封止用樹脂組成物の添加剤として用いることにより、たとえば、封止用樹脂組成物の低温での硬化特性を向上することも可能となる。また、かかる粉体は、密着助剤等の添加剤として封止用樹脂組成物に好適に用いることができる。
以下、粉体の構成をさらに具体的に説明する。
粉体は、アミノトリアゾール化合物、具体的には、3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される。
金属部材との密着性を向上する観点および入手が容易である観点から、粉体の構成成分は、好ましくは3-アミノ-1,2,4-トリアゾールを含み、より好ましくは3-アミノ-1,2,4-トリアゾールである。
同様の観点から、粉体中の3-アミノ-1,2,4-トリアゾールの含有量は、粉体全体に対して好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらにより好ましくは95質量%以上、よりいっそう好ましくは100質量%である。
粉体の平均粒径d50は、樹脂の増粘抑制の観点から、0.2μm以上であり、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。
また、粉体が配合される封止用樹脂組成物中での分散性向上や成形時の粉体の粗大粒子の溶け残りをなくす観点から、20μm以下であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
ここで、粉体の平均粒径d50、および後述する粉体の最大粒径dmax、粒径d10および粒径d90は、いずれも、レーザー回折法により、乾式粒度分布を体積基準にて測定される。
粉体の最大粒径dmaxは、粉体が配合される封止用樹脂組成物の分散性向上や成形時の粉体の粗大粒子の溶け残りをなくす観点から、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは70μm以下、さらに好ましくは50μm以下、さらにより好ましくは20μm以下、よりいっそう好ましくは10μm以下である。
また、樹脂の増粘抑制の観点から、粉体の最大粒径dmaxは、たとえば1μm以上であってよく、好ましくは5μm以上である。
粉体の粒径d10は、樹脂の増粘抑制の観点から、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、さらにより好ましくは0.5μm以上である。
また、粉体が配合される封止用樹脂組成物の分散性向上や成形時の粉体の粗大粒子の溶け残りをなくす観点から、粉体の粒径d10は、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは6μm以下、さらにより好ましくは4μm以下である。
粉体の粒径d90は、樹脂の増粘抑制の観点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは3μm以上、さらにより好ましくは5μm以上である。
また、粉体が配合される封止用樹脂組成物の分散性向上や成形時の粉体の粗大粒子の溶け残りをなくす観点から、粉体の粒径d90は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下、さらにより好ましくは10μm以下である。
本実施形態において、好ましくは上述した化合物から構成される原料の粉砕物であり、より好ましくはかかる原料のジェットミル粉砕物である。
また、粉体は、たとえば、好ましくは上述した化合物から構成される原料を粉砕することにより得ることができる。
ジェットミル粉砕装置等の粉砕装置を用いて原料を粉砕して本実施形態における粉体を得ることにより、粗大粒子を減らすことができるため、粉体が配合される封止用樹脂組成物の分散性向上や成形時の粉体の粗大粒子の溶け残りをなくすとともに、封止材と金属部材との密着性を向上することができる。また、これにより、半導体装置の信頼性を向上することができる。
(封止用樹脂組成物の製造方法)
本実施形態における粉体は、封止用樹脂組成物に好適に配合される。
封止用樹脂組成物の製造方法は、たとえば、以下の工程1および工程2を含む。
(工程1)3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される原料を粉砕することにより、以下の成分(A)を得る工程
(工程2)成分(A)および以下の成分(B)を含む混合物を加熱混練する工程
(A)上記化合物から構成される粉体であって、レーザー回折法により測定される、粉体の平均粒径d50が0.2μm以上20μm以下である、粉体
(B)エポキシ樹脂
(工程1)
工程1は、前述した粉体すなわち成分(A)を得る工程であり、具体的には、上記原料を粉砕することにより、粉砕物を得る工程である。
原料はたとえば粒子状であり、このとき、工程1は、原料の粒子を撹拌し、粒子同士を衝突させることによりおこなわれる。
工程1は、たとえば粉砕装置を用いておこなうことができる。粉砕装置の具体例として、ジェットミルなどの気流式粉砕機;振動ボールミル、連続式回転ボールミル、バッチ式ボールミルなどのボールミル;湿式ポットミル、遊星ポットミルなどのポットミル;ローラーミルなどの粉砕機などが挙げられる。所望の粒径特性を有する粉体を安定的に得る観点から、撹拌する装置は、好ましくはジェットミル粉砕機であり、より好ましくは、縦型ジェット粉砕機である。縦型ジェット粉砕機の具体例として、たとえば、セイシン企業社製、Skジェット・オー・ミルが挙げられる。
また、工程1は、好ましくは原料をジェットミルで粉砕する工程を含む。
また、工程1において、粉砕条件を調整することにより、前述した好ましい粒径特性を有する成分(A)を得ることができる。
(工程2)
工程2においては、成分(A)および(B)を含む混合物を加熱混練する工程である。
ここで、混合物は、たとえば成分(A)および(B)ならびに適宜他の成分を、ミキサー等を用いて常温で均一に混合して得ることができる。成分(B)および他の成分については後述する。
加熱混練は、たとえば、加熱ロール、ニーダー、押出機等の混練機を用いて溶融混練する工程である。
加熱温度は、混合物に含まれるエポキシ樹脂等の成分の種類等に応じて設定することができ、たとえば100℃~120℃程度とすることができる。
工程2で得られた混練物を冷却、粉砕し、封止用樹脂組成物を得ることができる。また、粉砕後、成形して粒子状またはシート状の封止用樹脂組成物を得てもよい。たとえば、タブレット状に打錠成形して粒子状の封止用樹脂組成物を得てもよい。また、たとえば真空押し出し機によってシート状の封止用樹脂組成物を得てもよい。また得られた封止用樹脂組成物について、適宜分散度や流動性等を調整してもよい。
こうして得られる封止用樹脂組成物は、成分(A)および(B)を含む混合物を加熱混練して得られるものであるため、狭路への充填性に優れるとともに、封止材と金属部材との密着性に優れる。さらに具体的には、本実施形態により、封止材と、Ag、Ni、Cuまたはこれらの1以上を含む合金により構成された部材との密着性を向上することも可能となる。また、かかる封止用樹脂組成物は、たとえば150℃以下の低温における成形性に優れるものである。
また、かかる封止用樹脂組成物を用いることにより、信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。
以下、封止用樹脂組成物に含まれる成分について説明する。
まず、成分(A)は、前述の粉体である。
封止用樹脂組成物中の成分(A)の含有量は、封止材と金属部材との密着性を安定的に向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.04質量%以上である。また、封止用樹脂組成物の流動性、保存性を好ましいものとする観点から、成分(A)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下である。
(成分(B))
成分(B)のエポキシ樹脂は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、モノマー、オリゴマーおよびポリマーのいずれであってもよい。
エポキシ樹脂は、具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂からなる群から選択される1種または2種以上である。
金属部材との密着性を向上する観点から、エポキシ樹脂は、好ましくは、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型多官能エポキシ樹脂、オルトクレゾール型二官能エポキシ樹脂、ビフェニル型二官能エポキシ樹脂およびビスフェノール型二官能エポキシ樹脂からなる群から選択される1種または2種以上であり、より好ましくはビフェニルアラルキル型多官能エポキシ樹脂である。
封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量は、成形時に好適な流動性を得て充填性や成形性の向上を図る観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは4質量%以上である。
また、封止用樹脂組成物を用いて得られる装置の信頼性を向上する観点から、封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらにより好ましくは10質量%以下である。
また、封止用樹脂組成物は、封止材と金属部材との密着性を向上しつつ封止用樹脂組成物の低温での硬化性を向上する観点から、好ましくはマレイミド化合物を含まない。
ここで、マレイミド化合物は、具体的には、マレイミド基を2つ以上有する化合物である。また、封止用樹脂組成物には、好ましくはマレイミド化合物が意図的に配合されておらず、封止用樹脂組成物中のマレイミド化合物の含有量は、より好ましくは実質的に0質量%であり、たとえば検出限界以下である。
封止用樹脂組成物の製造方法において用いられる混合物または得られた封止用樹脂組成物は、成分(A)および(B)以外の成分を含んでもよい。たとえば、封止用樹脂組成物は、以下の成分(C)および(D)の一方または両方を含んでもよい。
(C)無機充填材
(D)シランカップリング剤
(成分(C))
成分(C)は、無機充填材である。無機充填材として、一般的に半導体封止用樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。
成分(C)の具体例として、溶融シリカ、結晶シリカ、非晶質二酸化珪素等のシリカ;アルミナ;タルク;酸化チタン;窒化珪素;窒化アルミニウムが挙げられる。これらの無機充填材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
成分(C)は、汎用性に優れている観点から、好ましくはシリカを含む。シリカの形状としては、球状シリカ、破砕シリカ等が挙げられる。
また、狭路充填性、密着性および信頼性のバランスを向上する観点から、成分(C)が、溶融球状シリカと非晶質二酸化珪素とを含むことも好ましい。
成分(C)の平均径(d50)は、成形性を向上する観点から、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。
また、狭部充填性を向上する観点から、成分(B)の平均径は、好ましくは80μm以下であり、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
ここで、成分(C)の粒径分布は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置(たとえば、島津製作所社製、SALD-7000)を用いて粒子の粒度分布を体積基準で測定することにより取得することができる。
また、成分(C)の最大粒径は、成形性を向上する観点から、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは20μm以上である。
また、狭部充填性を向上する観点から、成分(B)の最大粒径は、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
封止用樹脂組成物中の成分(C)の含有量は、封止用樹脂組成物を用いて形成される封止材の低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、得られる半導体装置の耐湿信頼性や耐リフロー性をより効果的に向上させる観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは65質量%以上である。
また、封止用樹脂組成物の成形時における流動性や充填性をより効果的に向上させる観点から、封止用樹脂組成物中の成分(C)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である。
(成分(D))
成分(D)は、シランカップリング剤である。
成分(D)として、たとえば、エポキシシラン、メルカプトシラン、フェニルアミノシラン等のアミノシランが挙げられる。封止材と金属部材との密着性を向上する観点から、成分(D)は、好ましくはエポキシシランまたはアミノシランであり、より好ましくは2級アミノシランである。同様の観点から、成分(D)は、好ましくはフェニルアミノプロピルトリメトキシシランおよびγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランからなる群から選択される1つ以上である。
封止用樹脂組成物中の成分(D)の含有量は、封止用樹脂組成物の成形時に好ましい流動性を得る観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上である。
また、硬化物の吸湿性を抑え耐パッケージクラック性が著しく向上し、また、揮発分の低減を図れるほか良好な硬化性を実現できる観点から、封止用樹脂組成物中の成分(D)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは2.0質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
(硬化剤)
封止用樹脂組成物の製造方法において用いられる混合物または得られた封止用樹脂組成物は、上述した成分以外の成分として、硬化剤をさらに含んでもよい。硬化剤は、たとえば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤の3タイプに大別することができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
重付加型の硬化剤としては、たとえばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m-フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどを含むポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物;ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノールなどのフェノール樹脂硬化剤;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。
触媒型の硬化剤としては、たとえばベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6-トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP-30)などの3級アミン化合物;2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物;BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。
縮合型の硬化剤としては、たとえばフェノール樹脂;メチロール基含有尿素樹脂のような尿素樹脂;メチロール基含有メラミン樹脂のようなメラミン樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、および保存安定性等についてのバランスを向上させる観点から、フェノール樹脂硬化剤が好ましい。フェノール樹脂硬化剤としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量、分子構造は限定されない。
硬化剤に用いられるフェノール樹脂硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック等のノボラック型フェノール樹脂;ポリビニルフェノール;フェノール・ヒドロキシベンズアルデヒド樹脂、トリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格およびビフェニレン骨格から選ばれる1以上を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレンおよびビフェニレン骨格から選ばれる1以上を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、封止用樹脂組成物を用いて得られる半導体装置の絶縁特性を向上させる観点から、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型樹脂およびビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型・ホルムアルデヒド重縮合物からなる群から選択される1種または2種以上を用いることがより好ましい。
本実施形態において、封止用樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、成形時において、優れた流動性を実現し、充填性や成形性の向上を図る観点から、封止用樹脂組成物全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上である。
また、封止用樹脂組成物を用いて得られる半導体装置について、耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させる観点から、封止用樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
また、封止用樹脂組成物の製造方法において用いられる混合物または得られた封止用樹脂組成物は、上述した成分以外の成分を含んでもよく、たとえば硬化促進剤、流動性付与剤、離型剤、イオン捕捉剤、低応力成分、難燃剤、着色剤、酸化防止剤等の各種添加剤のうち1種以上を適宜配合することができる。
このうち、硬化促進剤は、たとえば、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、ベンジルジメチルアミン、2-メチルイミダゾール等が例示されるアミジンや3級アミン、上記アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物;2,3-ジヒドロキシナフタレン等のポリヒドロキシナフタレン化合物から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性を向上させる観点からはリン原子含有化合物を含むことがより好ましい。また、成形性と硬化性のバランスを向上させる観点からは、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等の潜伏性を有するものを含むことがより好ましい。
封止用樹脂組成物中の硬化促進剤の含有量は、封止用樹脂組成物の硬化特性を向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
また、封止用樹脂組成物の成形時に好ましい流動性を得る観点から、封止用樹脂組成物中の硬化促進剤の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは2.0質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
離型剤は、たとえばカルナバワックス等の天然ワックス;モンタン酸エステルワックス、酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類;パラフィン;およびエルカ酸アミドなどのカルボン酸アミドからなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
封止用樹脂組成物中の離型剤の含有量は、封止用樹脂組成物の硬化物の離型性を向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは2.0質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
イオン捕捉剤の具体例として、ハイドロタルサイトが挙げられる。
封止用樹脂組成物中のイオン捕捉剤の含有量は、封止材の信頼性を向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
低応力成分の具体例として、シリコーンオイル、シリコーンゴム等のシリコーン;アクリロニトリルブタジエンゴムが挙げられる。
封止用樹脂組成物中の低応力成分の含有量は、封止材の信頼性を向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
難燃剤の具体例として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼンが挙げられる。
封止用樹脂組成物中の難燃剤の含有量は、封止材の難燃性を向上する観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。
着色剤の具体例として、カーボンブラック、ベンガラが挙げられる。
封止用樹脂組成物中の着色剤の含有量は、封止材の色調の好ましいものとする観点から、封止用樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である。
酸化防止剤の具体例として、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、チオエーテル化合物が挙げられる。
次に、封止用樹脂組成物の形状について説明する。
本実施形態において、封止用樹脂組成物の形状は、封止用樹脂組成物の成形方法等に応じて選択することができ、たとえばタブレット状、粉末状、顆粒状等の粒子状;シート状が挙げられる。
(半導体装置)
本実施形態における半導体装置は、上述した本実施形態における封止用樹脂組成物の硬化物により半導体素子が封止されているものである。半導体素子の具体例としては、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子等が挙げられる。半導体素子は、好ましくは、受光素子および発光素子(発光ダイオード等)等の光半導体素子を除く、いわゆる、光の入出を伴わない素子である。
半導体装置の基材は、たとえば、インターポーザ等の配線基板、またはリードフレームである。また、半導体素子は、ワイヤボンディングまたはフリップチップ接続等により、基材に電気的に接続される。
封止用樹脂組成物を用いた封止成形により半導体素子を封止して得られる半導体装置としては、たとえば、MAP(Mold Array Package)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)、SON(Small Outline Non-leaded Package)、BGA(Ball Grid Array)、LF-BGA(Lead Flame BGA)、FCBGA(Flip Chip BGA)、MAPBGA(Molded Array Process BGA)、eWLB(Embedded Wafer-Level BGA)、Fan-In型eWLB、Fan-Out型eWLBなどの種類が挙げられる。
以下、図面を参照してさらに具体的に説明する。
図1および図2は、いずれも、半導体装置の構成を示す断面図である。なお、本実施形態において、半導体装置の構成は、図1および図2に示すものには限られない。
まず、図1に示した半導体装置100は、基板30上に搭載された半導体素子20と、半導体素子20を封止してなる封止材50と、を備えている。
封止材50は、上述した本実施形態における封止用樹脂組成物を硬化して得られる硬化物により構成されている。
また、図1には、基板30が回路基板である場合が例示されている。この場合、図1に示すように、基板30のうちの半導体素子20を搭載する一面とは反対側の他面には、たとえば複数の半田ボール60が形成される。半導体素子20は、基板30上に搭載され、かつワイヤ40を介して基板30と電気的に接続される。一方で、半導体素子20は、基板30に対してフリップチップ実装されていてもよい。ここで、ワイヤ40としては、限定されないが、たとえば、Ag線、Ni線、Cu線、Au線、Al線が挙げられ、好ましくは、ワイヤ40はAg、NiまたはCuあるいはこれらの1種以上を含む合金で構成される。
封止材50は、たとえば半導体素子20のうちの基板30と対向する一面とは反対側の他面を覆うように半導体素子20を封止する。図1に示す例においては、半導体素子20の上記他面と側面を覆うように封止材50が形成されている。
本実施形態において、封止材50は、上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成される。このため、半導体装置100においては、封止材50とワイヤ40との密着性に優れており、これにより、半導体装置100は信頼性に優れるものである。
封止材50は、たとえば封止用樹脂組成物をトランスファー成形法または圧縮成形法等の公知の方法を用いて封止成形することにより形成することができる。
図2は、本実施形態における半導体装置100の構成を示す断面図であって、図1とは異なる例を示すものである。図2に示す半導体装置100は、基板30としてリードフレームを使用している。この場合、半導体素子20は、たとえば基板30のうちのダイパッド32上に搭載され、かつワイヤ40を介してアウターリード34へ電気的に接続される。また、封止材50は、図1に示す例と同様にして、本実施形態における封止用樹脂組成物の硬化物により構成される。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本実施形態を、実施例および比較例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本例では、以下の方法でアミノトリアゾール化合物の粉砕物からなる粉体を調製した。
シングルトラックジェットミル STJ-200装置(セイシン企業社製)を使用し、定量供給フィーダーで一定量ホッパーから3-アミノ-1,2,4-トリアゾールを入れて装置内に投入した。投入スピードは20kg/hで処理を実施した。装置の圧力(エアー)により粒度分布コントロールされるが0.7~0.75MPaの圧力エアーでアミノトリアゾールの粉体を調製した。
得られた粉体の粒径特性を以下にレーザー回折法、乾式粒度分布計にて測定した結果を以下に示す。
50=2.3μm
max=9.9μm
10=0.61μm
90=5.4μm
(実施例2、3および比較例1)
実施例1で得られた粉体または他の粉体を用いて封止用樹脂組成物を調製した。各例の封止用樹脂組成物の原料の配合を表1に示す。
(封止用樹脂組成物の製造方法)
表1に示す各成分をミキサーにより混合し、混合物を得た。次いで、得られた混合物を、90~120℃に加熱してロール混練した後、冷却、粉砕して粉粒体である封止用樹脂組成物を得た。
表1中の各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中に示す各成分の配合割合は、樹脂組成物全体に対する配合割合(質量%)を示している。
(原料)
(無機充填材)
(C)無機充填材1:溶融球状シリカ、デンカ社製、平均径31μm
(C)無機充填材2:非晶質二酸化珪素(東海ミネラル社製、ES-355)99.35wt%をγ-アミノプロピルトリエトキシシラン0.65wt%で表面処理したもの
(C)無機充填材3:溶融球状シリカ、デンカ社製、FB-105、平均径10.6μm、上限カット71μm
(C)無機充填材4:溶融球状シリカ、アドマテックス社製、SC-2500-SQ、平均径0.6μm、上限カット45μm
(C)無機充填材5:溶融球状シリカ、アドマテックス社製、SC-5500-SQ、平均径1.6μm、上限カット45μm
(シランカップリング剤)
(D)シランカップリング剤1:N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、東レダウコーニング社製、CF4083
(エポキシ樹脂)
(B)エポキシ樹脂1:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、日本化薬社製、NC3000L
(硬化剤)
フェノール樹脂硬化剤1:フェノール・4,4'-ビスクロロメチルビフェニル・ホルムアルデヒド重縮合物
フェノール樹脂硬化剤2:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型樹脂、明和化成社製、MEH-7851SS
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:4-ヒドロキシ-2-(トリフェニルホスホニウム)フェノラート、ケイ・アイ化成社製
硬化促進剤2:2,3-ジヒドロキシナフタレン、エアー・ウォーター社製
(離型剤)
離型剤1:エルカ酸アミド、日油社製
離型剤2:酸化ポリエチレンワックス、クラリアント・ジャパン社製、リコワックス PED191
離型剤3:カルナバワックス、東亜化成社製、TOWAX-132
(着色剤)
着色剤1:カーボンブラック、東海カーボン社製、ERS-2001
(イオン捕捉剤)
イオン捕捉剤1:マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート、協和化学工業社製、DHT-4H
(密着助剤)
密着助剤1:3-アミノ-1,2,4-トリアゾールの粉体、d50=120μm、dmax=700μm、d10=39μm、d90=230μm
(A)密着助剤2:実施例1で得られた粉体(3-アミノ-1,2,4-トリアゾールをジェットミル装置で粉砕したもの)、d50=2.3μm、dmax=9.9μm、d10=0.61μm、d90=5.4μm
(低応力剤)
低応力剤1:カルボキシル基末端ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、宇部興産社製、CTBN1008SP
低応力剤2:製造例1で得られた溶融反応物A
(製造例1)
下記式(8)で表されるエポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャバンエポキシレジン社製、jER(登録商標)YL6810、軟化点45℃、エポキシ当量172)66.1質量部を140℃で加温溶融し、オルガノポリシロキサン1(下記式(7)で示されるオルガノポリシロキサン)33.1質量部およびトリフェニルホスフィン0.8質量部を添加して、30分間溶融混合して溶融反応物Aを得た。
Figure 2023126267000001
Figure 2023126267000002
(上記式(7)において、n7の平均値は7.5である。)
(評価)
各例で得られた樹脂組成物を用いて以下の方法で評価用試料を作製し、得られた試料の硬化特性、密着性および信頼性を以下の方法で評価した。
(狭路充填性)
模擬金型充填性:長さ145mm、幅15mm、厚み0.5mmの矩形型流路中に、9mm×9mm×0.42mm(厚み)の四角柱を6個有する(四角柱と四角柱の間隔は3mm)狭路充填を想定した評価用金型、および長さ145mm、幅15mm、厚み0.5mmの矩形型流路中に、9mm×9mm×0.45mm(厚み)の四角柱を6個有する(四角柱と四角柱の間隔は3mm)狭路充填を想定した評価用金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間2分でトランスファー成形し、80μmおよび50μmギャップの充填性(未充填、ボイドの有無)を以下の方法で判定した。
すなわち、それぞれ0.42mm、0.45mm厚みの四角柱6個上の充填性(厚み:それぞれ80μm、50μm ギャップ中、計6連の充填性)を評価した。このとき、得られた成形品にライトを照射し、光の透過具合で樹脂の充填を判断し、評価基準は以下とした。
×:6連モールド部の充填率が35%未満
△:6連モールド部の充填率が35%以上65%未満
〇:6連モールド部の充填率が65%以上
(密着性)
各例で得られた封止用樹脂組成物について、密着性の指標として、以下の方法でポストモールドキュア(PMC)におけるダイシェア強度を測定した。
各例で得られた封止用樹脂組成物について、低圧トランスファー成形機(山城精機社製、「AV-600-50-TF」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力10MPa、硬化時間180秒の条件で、9×29mmの短冊状の試験用銅リードフレーム上若しくはニッケル板上に3.6mmφ×3mmの密着強度試験片を10個成形した。
その後、175℃3時間の条件で硬化したサンプルについて、自動ダイシェア測定装置(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー社製、DAGE4000型)を用いて、室温(RT、25℃)若しくは260℃にてダイシェア強度を測定することで、ダイシェア強度(MPa)を求めた。
(信頼性:温度サイクル試験)
各例で得られた封止用樹脂組成物について、低圧トランスファー成形機(アピックヤマダ社製「MSL-06M」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力10MPa、硬化時間180秒でTO-220(パッケージサイズは114mm×30mm、厚み1.3mm、チップは未搭載、リードフレームはCu製またはNiめっき製品)を成形し、175℃で4時間硬化させることでテスト用の半導体装置を作製した。封止したテスト用半導体装置を、-40℃~150℃で100サイクル繰り返して温度サイクル試験をおこない、パッケージクラックや部材間剥離の有無を判定した。測定結果を表1中「不良数/サンプル数」で表す。「不良数/サンプル数」が4/10以下であるものを合格とした。
Figure 2023126267000003
表1より、各実施例で得られた封止用樹脂組成物は、狭路充填性に優れ、成形時の凝集がなく粉体の粗大粒子の溶け残りが抑制されており、金属部材との密着性に優れていた。また、各実施例で得られた封止用樹脂組成物を用いることにより、信頼性に優れる半導体装置が得られた。
20 半導体素子
30 基板
32 ダイパッド
34 アウターリード
40 ワイヤ
50 封止材
60 半田ボール
100 半導体装置

Claims (1)

  1. 3-アミノ-1,2,4-トリアゾールおよび4-アミノ-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択される1以上の化合物から構成される粉体であって、レーザー回折法により測定される、前記粉体の平均粒径d50が0.2μm以上20μm以下である、粉体。
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