JP2023117441A - 折り構造 - Google Patents
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Abstract
Description
収縮可能な基材と、
前記基材の第1面に形成されたインク層と、前記基材の第1面とは反対側の第2面に所定の折り角で山折り又は谷折りされる折り目領域を挟んで離隔して形成されたインク層と、が一組となって、前記折り目領域が平面視で繋がって繰り返し形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域は、前記基材が露出している、
ことを特徴とする。
前記所定の折り角は、前記折り目領域の幅を変更することで調整可能である、
ことを特徴とする。
前記所定の折り角と前記折り目領域の幅は線形の関係を有する、
ことを特徴とする。
前記折り目領域には、前記インク層よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数は、なだらかに変化している、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、折り方向に全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、折り方向と交差する方向に沿って全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域は、前記インク層が破線状に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域は、前記インク層が折り方向と交差する方向に沿って離散的なパターンで延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域には、前記インク層とは異なる硬さのインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域には、露出する前記基材を覆うインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記インク層の表面には前記折り目領域に対応する領域を除いて前記インク層に比べて硬いインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記インク層は、複数種類のプロセスカラーインクを含む加飾層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記インク層がインクジェット方式で積層される、
ことを特徴とする。
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の折り構造の前記折り目領域もしくは前記折り構造の全体に化学的な刺激を与えることで自己折りした、
ことを特徴とする。
請求項1ないし16のいずれか1項に記載の折り構造を加熱して自己折りした、
ことを特徴とする。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本実施形態に係る折り構造の一例を示す図、図2は図1に示す折り構造1の一部の断面構成を示す拡大断面模式図、図11は折り構造体10の一例を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る折り構造の構成について説明する。
基材2は、化学的な刺激、あるいは、例えば70℃から100℃の加熱で一定量収縮するものであればよく、ポリオレフィン、具体的には厚みが10~100μmのポリエチレンシート又はポリプロピレンシートが好適に使用される。基材2の厚みが10μm未満であると、2次元のシート体として必要なコシが得られず、厚みが100μmを超えると折り構造を自己折りするのが困難となる場合がある。
本実施形態においては、基材2として、ポリエチレンの布地であるバイリーンアイロン収縮シート(厚み85μm、収縮率30%)、ハッコーシュリンクフィルム(厚み15μm、収縮率5.9%)等を用いている。
本実施形態の折り構造1は、図2に示すように、基材2の表面(第1面2a、反対側の第2面2b)に画像(ベタ画像を含む)を描くための印刷用のインク(印刷用インク)の層である印刷インク層3が、接着用のインク(接着用インク)の層である接着インク層31を介して形成されている。また、印刷インク層3の表面には、印刷用インクよりも硬いインクの層である保護インク層32が形成されている。
保護インク層32は、図2に示すように、基材2の第1面2aに形成される印刷インク層3に対しては、折ったり曲げたり等の自己折りする折り目領域4に対応する領域を除いて形成されることで折れ目領域4を除く領域の変形を抑制している。
このようなインク層は、基材2の上方に配置されるインクジェットプリンタのプリントヘッドからインクを吐出させて、基材2の上にインクを塗布することにより形成される。
印刷インク層3を形成する場合、まず、接着用インクを吐出させて、基材2の第1面2a又は第2面2b上に接着インク層31を形成する(接着用インク塗布工程)。
接着用インク塗布工程では、印刷インク層3が形成される領域の全体を覆うように接着用インクを塗布する。その後、塗布された接着用インクに、例えばLED光源から紫外線を照射して接着用インクを硬化させる。
そして、硬化した印刷インク層3の表面に保護インク層32を形成する。ここで、基材2に形成される折り目領域4に対応する領域には保護インク層32は形成されない。
図4(a)は折り構造1の自己折りを説明する断面模式図、(b)は加熱により折れ目領域4で自己折りした折り構造1を示す断面模式図である。
折れ目領域4は、基材2の表面(第1面2a、反対側の第2面2b)に印刷インク層3が形成されていない領域であり、基材2の表面の少なくとも一部が外部に露出している。
基材2の第1面2aには接着インク層31を介して印刷インク層3が多層で形成され、基材2の第2面2bには、多層で形成された印刷インク層3の間に印刷インク層3が形成されていない領域として折れ目領域4が形成されている。
図5は変形例1に係る折り目領域4Aが形成された折り構造1Aの一部断面を含んで折り目領域4Aを示す斜視図である。
変形例1に係る折り目領域4Aには、印刷インク層3よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層41が形成されている。
また、インク層41は、印刷インク層3を形成する印刷用インクと同様のインクを用いて、プリントヘッドから吐出される液滴の密度を小さくして印刷してもよく、印刷インク層3に比べて層を少なくして、印刷インク層3よりも高さが小さくなるように形成してもよい。また、濃度、密度、層数は、単独で、または組み合わせて変更しても良い。
折り目領域4Aに形成されるインク層41の濃度、密度、又は層数をなだらかに変化させることで、自己折りする際のインク層41への負荷を低減し、自己折りしやすくすることができる。
インク層41の硬度を高くすると、折り目領域4Aにおける自己折りの折り角が小さくなり、インク層41の硬度を低くすると、自己折りの折り角が大きくなることから、インク層41の硬度を変更して折り目領域4Aの自己折りの折り角を制御することができる。
図6は変形例2に係る折り目領域4Bが形成された折り構造1Bの一部断面を含んで折り目領域4Bを示す斜視図である。
変形例2に係る折り目領域4Bには、印刷インク層3よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層41が全体的もしくは部分的に延在して形成されている。ここで、図6(a)に模式的に示すように、インク層41は、折り方向(図中X方向)に全体的もしくは部分的に延在して形成されてもよく、図6(b)に模式的に示すように、折り方向と交差する方向に沿って(図中Y方向)全体的もしくは部分的に延在して形成されてもよい。
折り目領域4Bにおけるインク層41の濃度、密度、又は層数を連続的もしくは離散的に変更することで自己折りの折り角を制御することができる。
図7は変形例3に係る折り目領域4Cが形成された折り構造1Cの一部断面を含んで折り目領域4Cを示す斜視図である。
変形例3に係る折り目領域4Cには、印刷インク層3よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層41が破線状に延在して形成されている。
インク液滴を吐出するプリントヘッドの吐出制御を行うことで折り目領域4Cに形成されるインク層41を破線状に形成することができる。形成されるインク層41の破線密度を調整することで、折り目領域4Cの自己折りの折り角を制御することができる。
図8は変形例4に係る折り目領域4Dが形成された折り構造1Dの一部断面を含んで折り目領域4Dを示す斜視図である。
変形例4に係る折り目領域4Dには、印刷インク層3よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層41が離散的なパターンで延在して形成されている。
インク液滴を吐出するプリントヘッドの吐出制御を行うことで折り目領域4Dに形成されるインク層41を離散的なパターンとして形成することができる。形成されるインク層41のパターンを調整することで、折り目領域4Dの自己折りの折り角を制御することができる。
図9は折り目領域4で自己折りする折り構造1をモデルとして示す断面模式図である。
本実施形態に係る折り構造1においては、折り構造1の全体に化学的な刺激、又は熱を加えることで、折り目領域4で所定の折り角θで山折り又は谷折りされる。このとき、折り角θと折り目領域4の幅Wは比例関係、特に線形の関係を有し、折り角θは、折り目領域4の幅Wを変更することで調整可能である。
θ=(180×ε/π×t)×W・・・(1)
ここに、εは基材2の収縮率、tは基材2の厚み、Wは折り目領域の幅である。
図10は折り目領域4の幅Wを変化させて自己折りした際の折り角θを計測した結果を示す図である。
実施例においては、基材2としてA5サイズ(210mm×148mm)のバイリーンアイロン収縮シート(厚み85μm、収縮率30%)及びハッコーシュリンクフィルム(厚み15μm、収縮率5.9%)を用意し、所定の幅Wで短辺方向に延在する複数の折り目領域4を形成した。そして、それぞれの基材2に対して、折り目領域4の幅Wを0.1mmから0.8mmの範囲で変化させた折り構造1Aを加熱して自己折りし、折り角θを計測した。それぞれの織り目領域4の幅Wについて8個のサンプルで自己折りを繰り返し、折り角θの標準偏差も確認した。
ここで、折り角θと折り目領域4の幅Wの関係を定式化した式(1)にバイリーンアイロン収縮シート及びハッコーシュリンクフィルムの厚みt、収縮率εを代入すると、バイリーンアイロン収縮シートでθ/W=202、ハッコーシュリンクフィルムでθ/W=225となり、実施例で確認された折り目領域4の幅Wに対する折り角θの傾きと比較した場合、折り角θと折り目領域4の幅Wの関係を定式化した式(1)は折り角θを推定するモデルとして適当であることが確認された。
また、折り目領域4に印刷インク層3よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層41を形成し、インク層41の濃度、密度、又は層数を調整することで、自己折りの折り角θを制御することができる。
特に、インク層41はインクジェット方式で積層され、プリントヘッドの吐出制御を行うことで濃度、密度、又は層数をなだらかに変化するように積層することができ、自己折りする際のインク層41への負荷を低減しつつ、自己折りの折り角θを制御することができる。
2・・・基材、2a・・・第1面、2b・・・第2面
3・・・印刷インク層、31・・・接着インク層、32・・・保護インク層、
33・・・下地層、34・・・フルカラー層
4、4A、4B、4C、4D・・・折り目領域
41・・・インク層
自己折りされることで3次元形状の折り構造体を形成可能な折り構造であって、
収縮可能な基材の第1面の所定領域に形成された第1のインク層と、前記所定領域に対応した前記基材の第1面とは反対側の第2面に所定の折り角で折り曲げられる折り目領域を挟んで離隔して形成された第2のインク層と、が一組となって、前記折り目領域が平面視で繋がって繰り返し形成され、
前記折り目領域には、前記第1のインク層及び前記第2のインク層よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数は、なだらかに変化している、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、前記折り目領域が延在する方向と交わる方向に全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、前記折り目領域が延在する方向に沿って全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域は、前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層が破線状に延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域は、前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層が前記折り目領域が延在する方向と交差する方向に沿って離散的なパターンで延在して形成されている、
ことを特徴とする。
前記折り目領域には、前記第1のインク層及び前記第2のインク層とは異なる硬さのインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記第1のインク層及び前記第2インク層の表面には前記折り目領域に対応する領域を除いて前記第1のインク層及び前記第2のインク層に比べて硬いインク層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記第1のインク層及び前記第2のインク層は、複数種類のプロセスカラーインクを含む加飾層が形成されている、
ことを特徴とする。
前記第1のインク層、前記第2のインク層及び前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層がインクジェット方式で積層される、
ことを特徴とする。
Claims (18)
- 収縮可能な基材と、
前記基材の第1面に形成されたインク層と、前記基材の第1面とは反対側の第2面に所定の折り角で山折り又は谷折りされる折り目領域を挟んで離隔して形成されたインク層と、が一組となって、前記折り目領域が平面視で繋がって繰り返し形成されている、
ことを特徴とする折り構造。 - 前記折り目領域は、前記基材が露出している、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り構造。 - 前記所定の折り角は、前記折り目領域の幅を変更することで調整可能である、
ことを特徴とする請求項2に記載の折り構造。 - 前記所定の折り角と前記折り目領域の幅は線形の関係を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の折り構造。 - 前記折り目領域には、前記インク層よりも濃度、密度、又は層数が小さいインク層が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り構造。 - 前記濃度、密度、又は層数は、なだらかに変化している、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り構造。 - 前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り構造。 - 前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、折り方向に全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の折り構造。 - 前記濃度、密度、又は層数が小さいインク層は、折り方向と交差する方向に沿って全体的もしくは部分的に延在して形成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の折り構造。 - 前記折り目領域は、前記インク層が破線状に延在して形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り構造。 - 前記折り目領域は、前記インク層が折り方向と交差する方向に沿って離散的なパターンで延在して形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り構造。 - 前記折り目領域には、前記インク層とは異なる硬さのインク層が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り構造。 - 前記折り目領域には、露出する前記基材を覆うインク層が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の折り構造。 - 前記インク層の表面には前記折り目領域に対応する領域を除いて前記インク層に比べて硬いインク層が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の折り構造。 - 前記インク層は、複数種類のプロセスカラーインクを含む加飾層が形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の折り構造。 - 前記インク層がインクジェット方式で積層される、
ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の折り構造。 - 請求項1ないし16のいずれか1項に記載の折り構造の前記折り目領域もしくは前記折り構造の全体に化学的な刺激を与えることで自己折りした、
ことを特徴とする折り構造体。 - 請求項1ないし16のいずれか1項に記載の折り構造を加熱して自己折りした、
ことを特徴とする折り構造体。
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