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JP2023101191A - 流体制御装置 - Google Patents

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JP2023101191A JP2022001648A JP2022001648A JP2023101191A JP 2023101191 A JP2023101191 A JP 2023101191A JP 2022001648 A JP2022001648 A JP 2022001648A JP 2022001648 A JP2022001648 A JP 2022001648A JP 2023101191 A JP2023101191 A JP 2023101191A
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Abstract

【課題】少ない電磁比例弁で独立メータリング制御が可能な流体制御装置を提供する。【解決手段】ハウジング2の特定スプール穴20Aには、互いに軸方向に離間する第1スプール4および第2スプール5を含む離間型スプール3Aが挿入されている。第1スプール4は第1給排通路14をポンプ通路11とタンク通路16のどちらか一方と連通させ、第2スプール5は第2給排通路15をポンプ通路11とタンク通路16の他方と連通させる。ハウジング2は、第1スプール4における第2スプールと反対側の端面4aが面する第1パイロット室7Aと、第2スプール5における第1スプール4と反対側の端面5aが面する第2パイロット室7Bを含む。特定スプール穴20Aにおける第1スプール4と第2スプール5の間の部分が第3パイロット室7Cを構成し、ハウジング2は、第3パイロット室7Cと連通するパイロット通路6cを含む。【選択図】図2

Description

本開示は、液圧ポンプから複数の液圧アクチュエータへ供給される流体を制御するための流体制御装置に関する。
従来から、液圧ポンプから複数の液圧アクチュエータへ供給される流体を制御するための流体制御装置が知られている。例えば、流体制御装置は、流体の供給によって双方向に作動する複数の液圧アクチュエータ用の複数のスプールと、前記スプールがそれぞれ挿入された複数のスプール穴を有するハウジングを含む。
ハウジングは、スプール穴に加えて、ポンプ通路およびタンク通路を有するとともに、スプールのそれぞれに対する第1給排通路および第2給排通路を有する。各スプールが中立位置に位置するときは第1給排通路および第2給排通路がポンプ通路およびタンク通路から遮断され、各スプールが中立位置から移動すると、第1給排通路と第2給排通路の一方がポンプ通路と連通し、他方がタンク通路と連通する。
特開平11-241702号公報
流体の供給によって双方向に作動する液圧アクチュエータに対しては、どちらの方向に作動するときでも、メータイン側またはメータアウト側で独立メータリング制御を行いたいという要望がある。例えば、特許文献1には、これを実現するための独立メータリング弁が開示されている。
より詳しくは、図8に示すように、特許文献1に開示された独立メータリング弁100は、ポンプポート101と、一対の給排ポート102,103と、タンクポート104を有する。さらに、独立メータリング弁100は、ポンプポート101と給排ポート102の間を開閉する第1スプール130と、給排ポート102とタンクポート104の間を開閉する第2スプール140と、ポンプポート101と給排ポート103の間を開閉する第3スプール150と、給排ポート103とタンクポート104の間を開閉する第4スプール160を含む。
特許文献1には、第1~第4スプール130~160について「電気油圧式変位制御」と記載されている。これは、電気信号がパイロット圧に変換され、そのパイロット圧によってスプールが変位することを意味すると推測される。このような構成では、一般的に電磁比例弁が用いられる。すなわち、独立メータリング弁100には4つの電磁比例弁が必要である。なお、電磁比例弁は独立メータリング弁100に組み込まれてもよいし、独立メータリング弁100と配管により接続されてもよい。
特許文献1の独立メータリング弁100では4つのスプールが用いられているので、スプールの数を低減することが望まれる。この点、第1スプール130と第2スプール140とを一体化し、第3スプール150と第4スプール160とを一体化することが考えられる。このような構成でも、独立メータリング制御は可能である。しかし、必要な電磁比例弁の数は4つのままである。
そこで、本開示は、少ない電磁比例弁で独立メータリング制御が可能な流体制御装置を提供することを目的とする。
本開示は、流体の供給によって双方向に作動する複数の液圧アクチュエータ用の複数のスプールと、前記複数のスプールがそれぞれ挿入された複数のスプール穴、ポンプ通路、タンク通路、前記複数のスプールのそれぞれに対する第1給排通路および第2給排通路を含むハウジングと、を備え、前記複数のスプールのうちの少なくとも1つは、互いに軸方向に離間する第1スプールおよび第2スプールを含む離間型スプールであり、前記複数のスプール穴は、前記離間型スプールが挿入された特定スプール穴を含み、前記第1スプールは、前記第1給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路のどちらか一方と連通させ、前記第2スプールは、前記第2給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路の他方と連通させ、前記ハウジングは、前記第1スプールにおける前記第2スプールと反対側の端面が面する第1パイロット室と、前記第2スプールにおける前記第1スプールと反対側の端面が面する第2パイロット室を含み、前記特定スプール穴における前記第1スプールと前記第2スプールの間の部分が第3パイロット室を構成し、前記ハウジングは、前記第3パイロット室と連通するパイロット通路を含む、流体制御装置を提供する。
本開示によれば、少ない電磁比例弁で独立メータリング制御が可能な流体制御装置が提供される。
一実施形態に係る流体制御装置の側面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 図1のIV-IV線に沿った断面図である。 前記流体制御装置を含む液圧回路図である。 変形例の流体制御装置の断面図である。 別の変形例の流体制御装置の断面図である。 従来の流体制御装置を含む液圧回路図である。
図1~4に、一実施形態に係る流体制御装置1を示し、図5に流体制御装置1を含む液圧回路図を示す。この流体制御装置1は、液圧ポンプ10aから複数の液圧アクチュエータへ供給される流体を制御するためのものであり、液圧回路において液圧ポンプ10aと複数の液圧アクチュエータとの間に配置される。液圧回路に流れる流体は、典型的には油であるが、油以外の液体であってもよい。
本実施形態では、全ての液圧アクチュエータが、流体の供給によって双方向に作動する液圧アクチュエータ10dである。図5では、液圧アクチュエータ10dが複動シリンダであるが、液圧アクチュエータ10dのいくつかまたは全てが液圧モータであってもよい。ただし、液圧アクチュエータは、流体の供給によって一方向に作動する液圧アクチュエータ(例えば、単動シリンダ)を含んでもよい。
本実施形態では、液圧アクチュエータ10dの数が5つである。なお、図面の簡略化の観点から、図5では2つの液圧アクチュエータ10dのみ図示する。ただし、液圧アクチュエータ10dの数はこれに限られるものではなく、適宜変更可能である。
流体制御装置1は、複数の液圧アクチュエータ10d用の複数のスプール3と、これらのスプール3を摺動可能に保持するハウジング2を含む。液圧アクチュエータが流体の供給によって一方向に作動する液圧アクチュエータを含む場合、流体制御装置1は、スプール3に加えて、流体の供給によって一方向に作動する液圧アクチュエータ用のスプールを含んでもよい。本実施形態では、スプール3の数が液圧アクチュエータ10dの数と同じであるが、2つの液圧ポンプ10aが用いられる場合、それらの液圧ポンプ10aから吐出される流体が合流して液圧アクチュエータ10dへ供給されるように、1つの液圧アクチュエータ10dに対して2つのスプール3が用いられてもよい。
スプール3は、互いに平行であり、特定方向に並んでいる。本実施形態では、全てのスプール3の中心線が前記特定方向と平行な同一平面上に位置するように、スプール3が一列で並んでいる。ただし、全てのスプール3の中心線が前記特定方向と平行な同一平面上に位置する必要はなく、いくつかのスプール3の中心線はその平面から離れた位置に位置してもよい。また、スプール3は二列で並んでもよい。
ハウジング2は、スプール3がそれぞれ挿入された複数のスプール穴20を含む。すなわち、スプール穴20も前記特定方向に並んでいる。また、ハウジング2は、前記特定方向に延びるポンプ通路11と、タンク通路16を含む。図5に示すように、ポンプ通路11はハウジング2の表面上でポンプポート1aを形成し、このポンプポート1aがポンプ配管により液圧ポンプ10aと接続される。タンク通路16はハウジング2の表面上でタンクポート1bを形成し、このタンクポートがタンク配管によりタンク10bと接続される。
図2,4に示すように、本実施形態では、タンク通路16が、ハウジング2内で前記特定方向に延びる2つの分岐路16a,16bに分岐する。ポンプ通路11はスプール3の中央近くを通過し、タンク通路16の分岐路16a,16bはスプール3の両端近くを通過する。ただし、ポンプ通路11およびタンク通路16の構成は適宜変更可能である。
さらに、ハウジング2は、スプール3のそれぞれに対して、第1給排通路14および第2給排通路15を含む。つまり、第1給排通路14および第2給排通路15のセットの数は、流体の供給によって双方向に作動する複数の液圧アクチュエータ10d用のスプール3の数と同じである。第1給排通路14および第2給排通路15はハウジング2の表面上で一対の給排ポート1dを形成し、これらの給排ポート1dが一対の給排配管により液圧アクチュエータ10dと接続される。
本実施形態では、2つのスプール3が図2に示す離間型スプール3Aであり、3つのスプール3が図4に示す一体型スプール3Bである。一体型スプール3Bと離間型スプール3Aは交互に配置されている。すなわち、離間型スプール3Aの間に一体型スプール3Bが位置する。
ただし、一体型スプール3Bと離間型スプール3Aの配置はこれに限られるものではなく、例えば離間型スプール3Aが互いに隣り合ってもよい。また、スプール3が少なくとも1つの離間型スプール3Aを含む限り、一体型スプール3Bと離間型スプール3Aの数の比率は適宜変更可能である。例えば、全てのスプール3が離間型スプール3Aであってもよい。
ハウジング2は、各離間型スプール3Aに対して、第1パイロット室7A、第2パイロット室7Bおよび第3パイロット室7Cを含むとともに、各一体型スプール3Bに対して、第1パイロット室7Dおよび第2パイロット室7Eを含む。
本実施形態では、ハウジング2が、前記特定方向に延びる直方体状のハウジング本体2Aと、ハウジング本体2Aの一辺に沿って前記特定方向に延びるブロック2Bを含む。また、ハウジング2は、離間型スプール3Aと同数の第1カバー2Cおよび第2カバー2Dと、一体型スプール3Bと同数の第1カバー2Eおよび第2カバー2Fを含む。ただし、ハウジング2の構成はこれに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第1カバー2Cの一部と第1カバー2Eが一体となって前記特定方向に延びるブロックを構成してもよい。
ハウジング本体2Aは、スプール3の軸方向と直交する第1側面2Aaおよび第2側面2Abと、前記特定方向およびスプール3の軸方向と平行な第3側面2Acおよび第4側面2Adを有する。ブロック2Bは第4側面2Adに取り付けられており、第1カバー2C,2Eは第1側面2Aaに取り付けられており、第2カバー2D,2Fは第2側面2Abに取り付けられている。
本実施形態では、上述したポンプ通路11がスプール穴20と第3側面2Acとの間に形成されており、上述したタンク通路16がスプール穴20と第4側面2Adとの間に形成されている。なお、ポンプ通路11は、ハウジング2内で前記特定方向に延びる2つの分岐路に分岐してもよい。この場合、一方の分岐路がスプール穴20と第3側面2Acとの間に位置し、他方の分岐路がスプール穴20と第4側面2Adとの間に位置してもよい。
また、本実施形態では、離間型スプール3A用の第1給排通路14および第2給排通路15ならびに一体型スプール3B用の第1給排通路14および第2給排通路15がスプール穴20と第3側面2Acとの間に形成されている。ただし、一体型スプール3B用の第1給排通路14および第2給排通路15はスプール穴20と第4側面2Adとの間に形成されてもよい。
スプール穴20のうち離間型スプール3Aが挿入されたスプール穴20は特定スプール穴20Aであり、一体型スプール3Bが挿入されたスプール穴20はノーマルスプール穴20Bである。
次に、図4を参照して一体型スプール3Bおよびノーマルスプール穴20Bの周囲の構造を詳細に説明する。
第1カバー2Eは容器状の形状を有し、第1カバー2Eの開口がハウジング本体2Aの第1側面2Aaで閉塞されることで第1パイロット室7Dが形成されている。同様に、第2カバー2Fは容器状の形状を有し、第2カバー2Fの開口がハウジング本体2Aの第2側面2Abで閉塞されることで第2パイロット室7Eが形成されている。
ノーマルスプール穴20Bは、第1パイロット室7Dと第2パイロット室7Eとに跨るようにハウジング本体2Aに形成された貫通穴である。一体型スプール3Bは、第1給排通路14と第2給排通路15とに跨って延びており、第1パイロット室7Dに面する端面3aと第2パイロット室7Eに面する端面3bを有する。
一体型スプール3Bは、第1給排通路14および第2給排通路15をポンプ通路11およびタンク通路16の双方から遮断する中立位置と、第1給排通路14をポンプ通路11と連通させるとともに第2給排通路15をタンク通路16と連通させる第1位置(図5の右側位置)と、第1給排通路14をタンク通路16と連通させるとともに第2給排通路15をポンプ通路11と連通させる第2位置(図5の左側位置)との間で移動する。
より詳しくは、ハウジング本体2Aには、ノーマルスプール穴20Bから径方向外向きに窪む第1流入用環状溝2a、第2流入用環状溝2b、第1中間環状溝2c、第2中間環状溝2d、第1流出用環状溝2eおよび第2流出用環状溝2fが形成されている。第1流入用環状溝2a、第1中間環状溝2cおよび第1流出用環状溝2eは、ノーマルスプール穴20Bの中央から第1カバー2Eに向かってこの順に並んでおり、第2流入用環状溝2b、第2中間環状溝2dおよび第2流出用環状溝2fは、ノーマルスプール穴20Bの中央から第2カバー2Fに向かってこの順に並んでいる。
また、ハウジング本体2Aには、ノーマルスプール穴20Bと共にポンプ通路11を取り囲むブリッジ通路19と、ブリッジ通路19とポンプ通路11とを連通する連通穴18が形成されている。連通穴18は、ポンプ通路11からノーマルスプール穴20Bと反対向きに延びていてブリッジ通路19の中央につながっている。
ブリッジ通路19の両端は、第1流入用環状溝2aおよび第2流入用環状溝2bにつながっている。つまり、ブリッジ通路19は、第1流入用環状溝21および第2流入用環状溝22を介してノーマルスプール穴20Bと接続されている。
ハウジング本体2Aには、ブリッジ通路19に対する連通穴18の開口を開閉するロードチェック弁8Cが設けられている。ロードチェック弁8Cは、ポンプ通路11からブリッジ通路19へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する。
具体的に、ロードチェック弁8Cは、ハウジング本体2Aに固定された本体83と、本体83に摺動可能に保持された弁体81と、本体83と弁体81との間に配置されたスプリング82を含む。なお、ロードチェック弁8Cの構造は公知であるため、それ以上の詳細な説明は省略する。
一体型スプール3B用の第1給排通路14および第2給排通路15はそれぞれ第1中間環状溝2cおよび第2中間環状溝2dに接続され、タンク通路16の分岐路16a,16bはそれぞれ第1流出用環状溝2eおよび第2流出用環状溝2fに接続されている。
一体型スプール3Bは、複数のランド部31a~31fと、これらのランド部31a~31fの間に介在する複数の小径部32a~32eを含む。一体型スプール3Bが中立位置から第1カバー2Eに向かって移動した位置が第1位置であり、中立位置から第2カバー2Fに向かって移動した位置が第2位置である。
第2パイロット室7E内には、一体型スプール3Bに当該一体型スプール3Bを中立位置に維持するための付勢力を与えるスプリング76が配置されている。スプリング76は、一体型スプール3Bを、スプリング座を介して第1カバー2Eに向かって直接的に付勢する。一方、一体型スプール3Bの端面3bには頭部付ロッド75が取り付けられており、スプリング76は、一体型スプール3Bを、スプリング座および頭部付ロッド75を介して第2カバー2Fに向かって付勢する。
本実施形態では、第1カバー2Eに第1パイロット室7D用の第1電磁比例弁64が取り付けられ、ブロック2Bに第2パイロット室7E用の第2電磁比例弁65(図1参照)が取り付けられている。図5に示すように、第1電磁比例弁64は第1パイロット通路6dを通じて第1パイロット室7Dへ二次圧を出力し、第2電磁比例弁65は第2パイロット通路6eを通じて第2パイロット室7Eへ二次圧を出力する。なお、図面の簡略化の観点から、図4では第2パイロット通路6eの図示は省略する。
次に、図2および図3を参照して離間型スプール3Aおよび特定スプール穴20Aの周囲の構造を詳細に説明する。
第1カバー2Cは容器状の形状を有し、第1カバー2Cの開口がハウジング本体2Aの第1側面2Aaで閉塞されることで第1パイロット室7Aが形成されている。同様に、第2カバー2Dは容器状の形状を有し、第2カバー2Dの開口がハウジング本体2Aの第2側面2Abで閉塞されることで第2パイロット室7Bが形成されている。本実施形態では、第1カバー2Cが筒状部と蓋部とに分割されているが、第1カバー2Cの構成はこれに限られるものではない。
特定スプール穴20Aは、第1パイロット室7Aと第2パイロット室7Bとに跨るようにハウジング本体2Aに形成された貫通穴である。離間型スプール3Aは、特定スプール穴20A内で互いに軸方向に離間する第1スプール4および第2スプール5を含む。特定スプール穴20Aにおける第1スプール4と第2スプール5の間の部分が上述した第3パイロット室7Cを構成する。
つまり、第1スプール4における第2スプール5と反対側の端面4aが第1パイロット室7Aに面し、第2スプール5側の端面4bが第3パイロット室7Cに面する。同様に、第2スプール5における第1スプール4と反対側の端面5aが第2パイロット室7Bに面し、第1スプール4側の端面5bが第3パイロット室7Cに面する。
第1スプール4は、第1給排通路14をポンプ通路11およびタンク通路16の双方から遮断する中立位置と、第1給排通路14をタンク通路16から遮断しつつポンプ通路11と連通させる第1位置(図5の左側位置)と、第1給排通路14をポンプ通路11から遮断しつつタンク通路16と連通させる第2位置(図5の右側位置)との間で移動する。
第2スプール5は、第2給排通路15をポンプ通路11およびタンク通路16の双方から遮断する中立位置と、第2給排通路15をポンプ通路11から遮断しつつタンク通路16と連通させる第1位置(図5の右側位置)と、第2給排通路15をタンク通路16から遮断しつつポンプ通路11と連通させる第2位置(図5の左側位置)との間で移動する。
すなわち、第1スプール4および第2スプール5が共に第1位置または第2位置に位置するとき、第1スプール4が第1給排通路14をタンク通路16とポンプ通路11のどちらか一方と連通させ、第2スプール5が第2給排通路15をタンク通路16とポンプ通路11の他方と連通させる。
より詳しくは、ハウジング本体2Aには、第1スプール4と重なり合う領域に、特定スプール穴20Aから径方向外向きに窪む第1流入用環状溝21、第1中間環状溝23および第1流出用環状溝25が形成されている。第1流入用環状溝21、第1中間環状溝23および第1流出用環状溝25は、特定スプール穴20Aの中央から第1カバー2Cに向かってこの順に並んでいる。
また、ハウジング本体2Aには、第2スプール5と重なり合う領域に、特定スプール穴20Aから径方向外向きに窪む第2流入用環状溝22、第2中間環状溝24および第2流出用環状溝26が形成されている。第2流入用環状溝22、第2中間環状溝24および第2流出用環状溝26は、特定スプール穴20Aの中央から第2カバー2Dに向かってこの順に並んでいる。
さらに、ハウジング本体2Aには、特定スプール穴20Aと共にポンプ通路11を取り囲むブリッジ通路13と、ブリッジ通路13とポンプ通路11とを連通する連通穴12が形成されている。連通穴12は、ポンプ通路11から特定スプール穴20Aと反対向きに延びていてブリッジ通路13の中央につながっている。
ブリッジ通路13の両端は、第1流入用環状溝21および第2流入用環状溝22につながっている。つまり、ブリッジ通路13は、第3パイロット室7Cの両側で第1流入用環状溝21および第2流入用環状溝22を介して特定スプール穴20Aと接続されている。
ハウジング本体2Aには、ブリッジ通路13に対する連通穴12の開口を開閉するロードチェック弁8Aが設けられている。ロードチェック弁8Aは、ポンプ通路11からブリッジ通路13へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する。なお、ロードチェック弁8Aの構造は上述したロードチェック弁8Cの構造と同じである。
離間型スプール3A用の第1給排通路14および第2給排通路15はそれぞれ第1中間環状溝23および第2中間環状溝24に接続され、タンク通路16の分岐路16a,16bはそれぞれ第1流出用環状溝25および第2流出用環状溝26に接続されている。
第1スプール4は、端面4bを構成するとともに第1流入用環状溝21を開閉する第1ランド部45と、第1中間環状溝23と第1流出用環状溝25の間に位置する第2ランド部43と、第1流出用環状溝25よりも特定スプール穴20Aの外側に位置する、端面4aを構成する第3ランド部41を含む。さらに、第1スプール4は、第1ランド部45と第2ランド部43とを連結する第1小径部44と、第2ランド部43と第3ランド部41とを連結する第2小径部42を含む。図2に示すように、第1ランド部45が第1流入用環状溝21を閉じる状態が中立位置である。
第1スプール4が中立位置から第2スプール5に向かって移動すると、第1ランド部45が第1流入用環状溝21を開き、第1流入用環状溝21が第1中間環状溝23と連通する。これが第1位置である。逆に、第1スプール4が中立位置から第2スプール5と反対向きに移動すると、第1中間環状溝23が第1流出用環状溝25と連通する。これが第2位置である。
第2スプール5は、第2流入用環状溝22よりも特定スプール穴20Aの中央側に位置する、端面5bを構成する第1ランド部55と、第2中間環状溝24を開閉する第2ランド部53と、第2流出用環状溝26よりも特定スプール穴20Aの外側に位置する、端面5aを構成する第3ランド部51を含む。さらに、第2スプール5は、第1ランド部55と第2ランド部53とを連結する第1小径部54と、第2ランド部53と第3ランド部51とを連結する第2小径部52を含む。図2に示すように、第2ランド部53が第2中間環状溝24を閉じる状態が中立位置である。
第2スプール5が中立位置から第1スプール4に向かって移動すると、第2ランド部53が第2中間環状溝24を開き、第2中間環状溝24が第2流出用環状溝26と連通する。これが第1位置である。逆に、第2スプール5が中立位置から第1スプール4と反対向きに移動すると、第2ランド部53が第2中間環状溝24を開き、第2中間環状溝24が第2流入用環状溝22と連通する。これが第2位置である。
なお、図1に示す第1スプール4および第2スプール5の形状は単なる一例であり、それらの形状は適宜変更可能である。例えば、第1スプール4の形状と第2スプール5の形状が入れ替わってもよい。
第1パイロット室7A内には、第1スプール4に当該第1スプール4を中立位置に維持するための付勢力を与える第1スプリング72が配置されている。第1スプリング72は、第1スプール4を、スプリング座を介して第2スプール5に向かって直接的に付勢する。一方、第1スプール4の端面4aには頭部付ロッド71が取り付けられており、第1スプリング72は、第1スプール4を、スプリング座および頭部付ロッド71を介して第2スプール5と反対向きに付勢する。
同様に、第2パイロット室7B内には、第2スプール5に当該第2スプール5を中立位置に維持するための付勢力を与える第2スプリング74が配置されている。第2スプリング74は、第2スプール5を、スプリング座を介して第1スプール4に向かって直接的に付勢する。一方、第2スプール5の端面5aには頭部付ロッド73が取り付けられており、第2スプリング74は、第2スプール5を、スプリング座および頭部付ロッド73を介して第1スプール4と反対向きに付勢する。
第1スプリング72と第2スプリング74は互いに同じ構成を有する。すなわち、第1スプリング72が第1スプール4に与える付勢力と、第2スプリング74が第2スプール5に与える付勢力は等しい。
ハウジング2は、図5に示すように、第1パイロット室7Aと連通する第1パイロット通路6aと、第2パイロット室7Bと連通する第2パイロット通路6bと、第3パイロット室7Cと連通する第3パイロット通路6cを含む。なお、図面の簡略化の観点から、図2では第1パイロット通路6aおよび第2パイロット通路6bの図示は省略する。
本実施形態では、第1カバー2Cに、第1パイロット通路6aを通じて第1パイロット室7Aへ二次圧を出力する第1電磁比例弁61が取り付けられている。また、ブロック2Bには、第2パイロット通路6bを通じて第2パイロット室7Bへ二次圧を出力する第2電磁比例弁62(図1参照)と、第3パイロット通路6cを通じて第3パイロット室7Cへ二次圧を出力する第3電磁比例弁63が取り付けられている。換言すれば、第3電磁比例弁63は、特定スプール穴20Aに対してロードチェック弁8Aとは反対側の位置でハウジング2に取り付けられている。
図5に示すように、ハウジング2は、離間型スプール3A用の第1電磁比例弁61、第2電磁比例弁62および第3電磁比例弁63、ならびに上述した一体型スプール3B用の第1電磁比例弁64および第2電磁比例弁65と接続された一次圧通路60を含む。一次圧通路60はハウジング2の表面上で一次圧ポート1cを形成し、この一次圧ポート1cが一次圧配管により副ポンプ10cと接続される。また、ハウジング2は、電磁比例弁61~65を上述したタンク通路16と接続するタンク通路66を含む。
本実施形態では、図1に示すように、第3電磁比例弁63が、スプール3が並ぶ前記特定方向と直交する面Pであって特定スプール穴20Aの中心を通る面Pに対して前記特定方向に離れた位置にある。ただし、第3電磁比例弁63は面P上に位置してもよい。
本実施形態では、前記特定方向および離間型スプール3Aの軸方向と直交する方向(すなわち、図2の左右方向)において、第3パイロット通路6cがポンプ通路11に対してロードチェック弁8Aと反対側に位置する。ただし、図2の左右方向において、第3パイロット通路60がポンプ通路11に対してロードチェック弁8Aと同じ側に位置してもよい。
より詳しくは、ハウジング本体2Aには、第1スプール4と第2スプール5との間で特定スプール穴20Aから径方向外向きに窪む中央環状溝27が形成されている。さらに、ハウジング本体2Aには、図3に示すように、中央環状溝27と連続する、特定スプール穴20Aから径方向外向きに尖るように窪む窪み28が形成されている。第3パイロット通路6cは、この窪み28に接続されている。中央環状溝27および窪み28は、上述した特定スプール穴20Aにおける第1スプール4と第2スプール5の間の部分と共に第3パイロット室7Cを構成する。
本実施形態では、窪み28の窪み方向が、特定スプール穴20Aの中心から見て、ロードチェック弁8Aと反対側であって上述した面Pに対して斜めの方向である。このため、第3パイロット室7Cに対する第3パイロット通路6cの開口は面Pから離れた位置にある。ただし、第3パイロット室7Cに対する第3パイロット通路6cの開口は面P上に位置してもよい。
本実施形態では、第3パイロット通路6cが、窪み28から図2において下向きに延びた後に、図2において右向きに折れ曲がり、さらにその後に図2において上向きに折れ曲がっている。ただし、第3パイロット通路6cの形状は適宜変更可能である。
さらに、本実施形態では、ハウジング本体2Aに、第2給排通路15から特定スプール穴20A内へ流入する流体を第1給排通路14へ導くための再生通路17が形成されている。再生通路17は、第1給排通路14から特定スプール穴20A内へ流入する流体を第2給排通路15へ導くための通路であってもよい。ただし、再生通路17は省略可能である。なお、図面の簡略化の観点から、図5では再生通路17およびこれに関連する構成の図示は省略する。
再生通路17は、特定スプール穴20Aに対してロードチェック弁8Aと反対側に位置する。再生通路17は、第2中間環状溝24から図2において右向きに延びた後に図2において下向きに折れ曲がり、さらにその後に図2において左向きに折れ曲がって第1中間環状溝23につながっている。第3パイロット通路6cは、前記特定方向から見て再生通路17と部分的に重なり合う。このため、特定スプール穴20Aに対してロードチェック弁8Aと反対側に、再生通路17と第3パイロット通路6cとを形成することができる。
ハウジング本体2Aには、再生通路17を通じた流体の流通を許可するか禁止するか、すなわち流体の再生を行うか否かを切り換えるスプール9も摺動可能に保持されている。また、ハウジング本体2Aの第2側面2Abにはカバー2Gが取り付けられており、このカバー2Gによって、スプール9を作動させるためのパイロット室7Fが形成されている。
さらに、ハウジング本体2Aには、第2給排通路15の圧力が第1給排通路14の圧力よりも高いときにのみ再生通路17を通じた流体の流通を許可する再生弁8Bが設けられている。再生弁8Bの構造は、ロードチェック弁8A,8Cの構造と同じである。
以上説明したように、本実施形態の流体制御装置1では、第1スプール4および第2スプール5という2つのスプールを用いて、第1給排通路14および第2給排通路15と接続される液圧アクチュエータ10dを双方向へ作動させることができる。また、第1スプール4と第2スプール5は互いに独立しているので、第1パイロット室7Aと第3パイロット室7Cとの圧力差に応じて第1スプール4を移動させることができるとともに、第2パイロット室7Bと第3パイロット室7Cとの圧力差に応じて第2スプール5を移動させることができる。これにより、液圧アクチュエータ10dがどちらの方向に作動するときでも、メータイン側またはメータアウト側で独立メータリング制御が可能である。さらに、パイロット室の数は3つであるので、必要な電磁比例弁の数を3つと少なくすることができる。すなわち、1つの液圧アクチュエータ10dに対して3つの電磁比例弁を用いて独立メータリング制御が可能である。
例えば、第1給排通路14から液圧アクチュエータ10dへ流体が供給され、液圧アクチュエータ10dから第2給排通路15へ流体が排出される場合、第3電磁比例弁63の二次圧をゼロとした状態、すなわち第3電磁比例弁63を介して第3パイロット室7Cからタンクへ流体が排出可能な状態とした上で、第1電磁比例弁61の二次圧と第2電磁比例弁62の二次圧がゼロから上昇される。このとき、第1電磁比例弁61の二次圧と第2電磁比例弁62の二次圧が同じであれば、独立メータリング制御は行われない。しかし、第1電磁比例弁61の二次圧が第2電磁比例弁62の二次圧よりも低くければ、第1電磁比例弁61によりメータイン制御を行うことができ、第2電磁比例弁62の二次圧が第1電磁比例弁61の二次圧よりも低ければ、第2電磁比例弁62によりメータアウト制御を行うことができる。
一方、第2給排通路15から液圧アクチュエータ10dへ流体が供給され、液圧アクチュエータ10dから第1給排通路14へ流体が排出される場合、第1電磁比例弁61の二次圧および第2電磁比例弁62の二次圧をゼロとした状態、すなわち第1電磁比例弁61を介して第1パイロット室7Aからタンクへ流体が排出可能かつ第2電磁比例弁62を介して第2パイロット室7Bからタンクへ流体が排出可能な状態で、第3電磁比例弁63の二次圧をゼロから上昇させれば、独立メータリング制御は行われない。しかし、第1電磁比例弁61の二次圧がゼロよりも大きければ、第1電磁比例弁61によりメータアウト制御を行うことができ、第2電磁比例弁62の二次圧がゼロよりも大きければ第2電磁比例弁62によりメータイン制御を行うことができる。
また、本実施形態では、第3パイロット室7Cに対する第3パイロット通路6cの開口が、スプール3が並ぶ前記特定方向において特定スプール穴20Aの中心からオフセットしているので、特定スプール穴20Aの周囲の設計の自由度が向上する。
さらに、本実施形態では、第3パイロット通路6cが窪み28に接続されているので、第3パイロット室7Cと第3パイロット通路6cの接続位置を任意の位置に設定することができる。特に、スプール3が並ぶ前記特定方向において第3パイロット通路6cの開口が特定スプール穴20Aの中心からオフセットしている場合には、窪み28によって第3パイロット通路6cの開口を大きくオフセットさせることができる。
また、本実施形態では、第3パイロット通路6cがポンプ通路11に対してロードチェック弁8Aと反対側に位置するので、ハウジング2内に形成される通路が複雑化することを避けることができる。
さらに、本実施形態では、離間型スプール3Aの間に一体型スプール3Bが位置している。離間型スプール3Aが隣り合っている場合には、各離間型スプール3Aに対しては3つのパイロット通路および3つの電磁比例弁が必要であるために、パイロット通路および電磁比例弁を密集して配置する必要がある。これに対し、本実施形態のように離間型スプール3Aの間に一体型スプール3Bが位置すれば、そのようなパイロット通路および電磁比例弁の密集した配置を緩和することができる。
(変形例)
本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、中央環状溝27が省略され、窪み28が特定スプール穴20Aから直接的に窪んでもよい。また、中央環状溝27に加えて窪み28も省略され、第3パイロット通路6cが特定スプール穴20Aに直接接続されてもよい。
また、第1スプール4は、図6に示すように、端面4bを構成するとともに第1流入用環状溝21を開閉する第1ランド部48と、端面4aを構成するとともに第1流出用環状溝25を開閉する第2ランド部46と、第1ランド部48と第2ランド部46とを連結する小径部47を含んでもよい。
また、前記実施形態では、流体の再生を行うか否かを切り換えるためのスプール9が採用されていたが、図6に示すように常に再生が行われるように構成することも可能である。
図6に示す例では、第2中間環状溝24と第2流出用環状溝26との間でハウジング本体2Aに再生用環状溝29が形成されている。また、第2スプール5の第2小径部52には、再生用環状溝29と第2流出用環状溝26の間に位置するランド部56が設けられている。再生通路17の上流端は再生用環状溝29に接続されている。第2スプール5が第1スプール4に向かって移動すると、第2中間環状溝24が再生用環状溝29と連通するとともに、第2中間環状溝24が再生用環状溝29を介して第2流出用環状溝26と連通する。
さらに、図7に示すように、窪み28の窪み方向が、特定スプール穴20Aの中心から見て、ロードチェック弁8A側であって上述した面Pに対して斜めの方向であってもよい。
また、ロードチェック弁8Aは無くてもよい。ロードチェック弁8Aの有無に拘わらず、第3パイロット通路6cが前記特定方向および離間型スプール3Aの軸方向と直交する方向(すなわち、図2または図5の左右方向)において特定スプール穴20Aの中心に対してブリッジ通路13と反対側に位置すれば、前記実施形態と同様にハウジング2内に形成される通路が複雑化することを避けることができるという効果を得ることができる。
(まとめ)
本開示は、流体の供給によって双方向に作動する複数の液圧アクチュエータ用の複数のスプールと、前記複数のスプールがそれぞれ挿入された複数のスプール穴、ポンプ通路、タンク通路、前記複数のスプールのそれぞれに対する第1給排通路および第2給排通路を含むハウジングと、を備え、前記複数のスプールのうちの少なくとも1つは、互いに軸方向に離間する第1スプールおよび第2スプールを含む離間型スプールであり、前記複数のスプール穴は、前記離間型スプールが挿入された特定スプール穴を含み、前記第1スプールは、前記第1給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路のどちらか一方と連通させ、前記第2スプールは、前記第2給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路の他方と連通させ、前記ハウジングは、前記第1スプールにおける前記第2スプールと反対側の端面が面する第1パイロット室と、前記第2スプールにおける前記第1スプールと反対側の端面が面する第2パイロット室を含み、前記特定スプール穴における前記第1スプールと前記第2スプールの間の部分が第3パイロット室を構成し、前記ハウジングは、前記第3パイロット室と連通するパイロット通路を含む、流体制御装置を提供する。
上記の構成によれば、第1スプールおよび第2スプールという2つのスプールを用いて、第1給排通路および第2給排通路と接続される液圧アクチュエータを双方向へ作動させることができる。また、第1スプールと第2スプールは互いに独立しているので、第1パイロット室と第3パイロット室との圧力差に応じて第1スプールを移動させることができるとともに、第2パイロット室と第3パイロット室との圧力差に応じて第2スプールを移動させることができる。これにより、液圧アクチュエータがどちらの方向に作動するときでも、メータイン側またはメータアウト側で独立メータリング制御が可能である。さらに、パイロット室の数は3つであるので、必要な電磁比例弁の数を3つと少なくすることができる。すなわち、1つの液圧アクチュエータに対して3つの電磁比例弁を用いて独立メータリング制御が可能である。
前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、前記第3パイロット室に対する前記パイロット通路の開口は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面から前記特定方向に離れた位置にあってもよい。この構成によれば、第3パイロット室に対するパイロット通路の開口が特定方向において特定スプール穴の中心からオフセットしているので、特定スプール穴の周囲の設計の自由度が向上する。
前記ハウジングは、前記特定スプール穴から径方向外向きに尖るように窪む窪みを含み、前記パイロット通路は前記窪みに接続されてもよい。この構成によれば、第3パイロット室とパイロット通路の接続位置を任意の位置に設定することができる。特に、スプールが並ぶ特定方向においてパイロット通路の開口が特定スプール穴の中心からオフセットしている場合には、窪みによってパイロット通路の開口を大きくオフセットさせることができる。
前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、前記ポンプ通路は前記特定方向に延びており、前記ハウジングは、前記特定スプール穴と共に前記ポンプ通路を取り囲むとともに前記第3パイロット室の両側で前記特定スプール穴と接続されたブリッジ通路と、前記ブリッジ通路と前記ポンプ通路とを連通する連通穴と、を含み、上記の流体制御装置は、前記ハウジングに設けられた、前記ブリッジ通路に対する前記連通穴の開口を開閉するロードチェック弁を備え、前記パイロット通路は、前記特定方向および前記離間型スプールの軸方向と直交する方向において、前記ポンプ通路に対して前記ロードチェク弁と反対側に位置してもよい。この構成によれば、パイロット通路がポンプ通路に対してロードチェック弁と反対側に位置するので、ハウジング内に形成される通路が複雑化することを避けることができる。
前記ハウジングは、前記特定スプール穴に対して前記ロードチェック弁と反対側に位置する再生通路であって、前記第1給排通路と前記第2給排通路の一方から前記特定スプール穴内へ流入する流体を前記第1給排通路と前記第2給排通路の他方へ導くための再生通路を含み、前記パイロット通路は、前記特定方向から見て前記再生通路と重なり合ってもよい。この構成によれば、特定スプール穴に対してロードチェック弁と反対側に、再生通路とパイロット通路とを形成することができる。
例えば、上記の流体制御装置は、前記特定スプール穴に対して前記ロードチェック弁とは反対側の位置で前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備えてもよい。
例えば、上記の流体制御装置は、前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備え、前記電磁比例弁は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面上に位置してもよい。
例えば、上記の流体制御装置は、前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備え、前記電磁比例弁は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面に対して前記特定方向に離れた位置にあってもよい。
前記複数のスプールは、前記離間型スプールを複数含むとともに、前記離間型スプールの間に位置する、第1給排通路と第2給排通路とに跨る一体型スプールを含んでもよい。離間型スプールが隣り合っている場合には、各離間型スプールに対しては3つのパイロット通路および3つの電磁比例弁が必要であるために、パイロット通路および電磁比例弁を密集して配置する必要がある。これに対し、離間型スプールの間に一体型スプールが位置すれば、そのようなパイロット通路および電磁比例弁の密集した配置を緩和することができる。
前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、前記ポンプ通路は前記特定方向に延びており、前記ハウジングは、前記特定スプール穴と共に前記ポンプ通路を取り囲むとともに前記第3パイロット室の両側で前記特定スプール穴と接続されたブリッジ通路と、前記ブリッジ通路と前記ポンプ通路とを連通する連通穴と、を含み、前記パイロット通路は、前記特定方向および前記離間型スプールの軸方向と直交する方向において、前記特定スプール穴の中心に対して前記ブリッジ通路と反対側に位置してもよい。この構成によれば、パイロット通路が特定スプール穴の中心に対してブリッジ通路と反対側に位置するので、ハウジング内に形成される通路が複雑化することを避けることができる。
1 流体制御装置
10d 液圧アクチュエータ
11 ポンプ通路
12 連通穴
13 ブリッジ通路
14 第1給排通路
15 第2給排通路
16 タンク通路
17 再生通路
2 ハウジング
20 スプール穴
20A 特定スプール穴
20B ノーマルスプール穴
29 窪み
3 スプール
3A 離間型スプール
3B 一体型スプール
4 第1スプール
4a,4b 端面
5 第1スプール
5a,5b 端面
6 電磁比例弁
6a~6c パイロット通路
7A 第1パイロット室
7B 第2パイロット室
7C 第3パイロット室
8A,8C ロードチェック弁

Claims (10)

  1. 流体の供給によって双方向に作動する複数の液圧アクチュエータ用の複数のスプールと、
    前記複数のスプールがそれぞれ挿入された複数のスプール穴、ポンプ通路、タンク通路、前記複数のスプールのそれぞれに対する第1給排通路および第2給排通路を含むハウジングと、を備え、
    前記複数のスプールのうちの少なくとも1つは、互いに軸方向に離間する第1スプールおよび第2スプールを含む離間型スプールであり、
    前記複数のスプール穴は、前記離間型スプールが挿入された特定スプール穴を含み、
    前記第1スプールは、前記第1給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路のどちらか一方と連通させ、
    前記第2スプールは、前記第2給排通路を前記ポンプ通路および前記タンク通路の双方から遮断するか前記ポンプ通路と前記タンク通路の他方と連通させ、
    前記ハウジングは、前記第1スプールにおける前記第2スプールと反対側の端面が面する第1パイロット室と、前記第2スプールにおける前記第1スプールと反対側の端面が面する第2パイロット室を含み、
    前記特定スプール穴における前記第1スプールと前記第2スプールの間の部分が第3パイロット室を構成し、
    前記ハウジングは、前記第3パイロット室と連通するパイロット通路を含む、流体制御装置。
  2. 前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、
    前記第3パイロット室に対する前記パイロット通路の開口は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面から前記特定方向に離れた位置にある、請求項1に記載の流体制御装置。
  3. 前記ハウジングは、前記特定スプール穴から径方向外向きに尖るように窪む窪みを含み、前記パイロット通路は前記窪みに接続されている、請求項1または2に記載の流体制御装置。
  4. 前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、
    前記ポンプ通路は前記特定方向に延びており、
    前記ハウジングは、前記特定スプール穴と共に前記ポンプ通路を取り囲むとともに前記第3パイロット室の両側で前記特定スプール穴と接続されたブリッジ通路と、前記ブリッジ通路と前記ポンプ通路とを連通する連通穴と、を含み、
    前記ハウジングに設けられた、前記ブリッジ通路に対する前記連通穴の開口を開閉するロードチェック弁を備え、
    前記パイロット通路は、前記特定方向および前記離間型スプールの軸方向と直交する方向において、前記ポンプ通路に対して前記ロードチェク弁と反対側に位置する、請求項1~3の何れか一項に記載の流体制御装置。
  5. 前記ハウジングは、前記特定スプール穴に対して前記ロードチェック弁と反対側に位置する再生通路であって、前記第1給排通路と前記第2給排通路の一方から前記特定スプール穴内へ流入する流体を前記第1給排通路と前記第2給排通路の他方へ導くための再生通路を含み、
    前記パイロット通路は、前記特定方向から見て前記再生通路と重なり合う、請求項4に記載の流体制御装置。
  6. 前記特定スプール穴に対して前記ロードチェック弁とは反対側の位置で前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備える、請求項4または5に記載の流体制御装置。
  7. 前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備え、
    前記電磁比例弁は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面上に位置する、請求項1~6の何れか一項に記載の流体制御装置。
  8. 前記ハウジングに取り付けられた、前記パイロット通路を通じて前記第3パイロット室へ二次圧を出力する電磁比例弁を備え、
    前記電磁比例弁は、前記特定方向と直交する面であって前記特定スプール穴の中心を通る面に対して前記特定方向に離れた位置にある、請求項1~6の何れか一項に記載の流体制御装置。
  9. 前記複数のスプールは、前記離間型スプールを複数含むとともに、前記離間型スプールの間に位置する、第1給排通路と第2給排通路とに跨る一体型スプールを含む、請求項1~8の何れか一項に記載の流体制御装置。
  10. 前記複数のスプールは特定方向に並んでおり、
    前記ポンプ通路は前記特定方向に延びており、
    前記ハウジングは、前記特定スプール穴と共に前記ポンプ通路を取り囲むとともに前記第3パイロット室の両側で前記特定スプール穴と接続されたブリッジ通路と、前記ブリッジ通路と前記ポンプ通路とを連通する連通穴と、を含み、
    前記パイロット通路は、前記特定方向および前記離間型スプールの軸方向と直交する方向において、前記特定スプール穴の中心に対して前記ブリッジ通路と反対側に位置する、請求項1~3の何れか一項に記載の流体制御装置。
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