JP2023146831A - ステータ及びウェッジ挿入装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ウェッジの座屈を抑制するステータ及びウェッジ挿入装置を提供する。【解決手段】ステータ１は、周方向に複数配置されるティース２２と、ティース２２間に設けられ、かつ軸方向に貫通する複数のスロット２４と、を含むステータコア２０と、スロット２４の径方向内側に配置されるウェッジ３０と、を備え、ステータコア２０は、ティース２２の周方向端部に設けられた溝部２６を有し、溝部２６には、前記ウェッジ３０の一部が配置される。【選択図】図２

Description

本発明は、ステータ及びウェッジ挿入装置に関する。

従来、ステータコアのスロットに挿入されたコイルと、ステータコアと、を絶縁するために、コイルとステータコアとの間にウェッジを挿入するウェッジ挿入装置が知られている。例えば、特開２０１１－２００１０７号公報（特許文献１）には、ウェッジを挿入するためのガイド溝をなすウェッジガイドを備えるコイル挿入装置が開示されている。

特開２０１１－２００１０７号公報

しかしながら、上記特許文献１のコイル挿入装置を用いてウェッジを押し上げてスロットに挿入する際に、ウェッジが座屈する場合がある。

本発明は、ウェッジの座屈を抑制するステータ及びウェッジ挿入装置を提供することを目的とする。

本発明の第１の観点からのステータは、周方向に複数配置されるティースと、ティース間に設けられ、かつ軸方向に貫通する複数のスロットと、を含むステータコアと、スロットの径方向内側に配置されるウェッジと、を備え、ステータコアは、ティースの周方向端部に設けられた溝部を有し、溝部には、ウェッジの一部が配置される。

本発明の第２の観点からのウェッジ挿入装置は、ステータコアの軸方向に貫通するスロットに、スロットに挿入されたコイルとステータコアとの間に配置されるウェッジを、軸方向一側から他側に向けて挿入するウェッジ挿入装置であって、ステータコアは、ティースの周方向端部に設けられた溝部を有し、ステータコアの軸方向一側に配置され、軸方向に延び、ウェッジを溝部に案内するウェッジガイドを備え、ウェッジガイドの軸方向他側端面は、溝部に合わせた形状を有する。

本発明は、ウェッジの座屈を抑制するステータ及びウェッジ挿入装置を提供することができる。

図１は、第１実施形態のステータの軸方向に垂直な断面の模式図である。 図２は、第１実施形態のステータの拡大図であり、図１の領域ＩＩの断面を示す。 図３は、第１実施形態のウェッジ挿入装置を示す模式図である。 図４は、第１実施形態のステータの製造方法を示すフローチャートである。 図５は、第１実施形態のステータの製造方法を示す模式図である。 図６は、第１実施形態のステータの製造方法を示す模式図である。 図７は、第１実施形態のステータの製造方法を示す模式図である。 図８は、第２実施形態のステータの拡大図であり、図２に対応する。 図９は、第３実施形態のステータの拡大図であり、図２に対応する。 図１０は、第４実施形態のステータの拡大図であり、図２に対応する。 図１１は、比較例のステータの拡大図であり、図２に対応する。

以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。

また、以下の説明において、ステータ１の中心軸が延びる方向、すなわちスロット２４の貫通方向を「軸方向」とする。軸方向に沿った一側を下側、他側を上側とする。上下方向は、位置関係を特定するために用いるためであって、実際の方向を限定するものではない。すなわち、下方向は重力方向を必ずしも意味するものではない。軸方向は、特に限定されず、鉛直方向、水平方向、これらの方向に交差する方向などを含む。

また、ステータ１の中心軸に直交する方向を「径方向」とする。さらに、ステータ１の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とする。

また以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示す場合がある。よって、各構成要素の寸法及び比率は実際のものと必ずしも同じではない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示する場合がある。

[第１実施形態]
（ステータ）
図１に示すように、ステータ１は、モータの構成部品であって、図示しないロータと相互作用して回転トルクを発生させる。本実施形態のステータ１は、いくつかのスロット２４を跨いでコイル１０を巻きつける分布巻きとされる。ステータ１は、コイル１０と、ステータコア２０と、ウェッジ３０と、絶縁紙４０と、を備える。

＜ステータコア＞
ステータコア２０は、中空の円柱形状に形成される。ステータコア２０は、薄い珪素鋼鈑を重ねて形成される。ステータコア２０は、コアバック２１と、複数のティース２２と、複数のアンブレラ２３と、を含む。

コアバック２１は、環状である。本実施形態のコアバック２１は、１つの部材で構成される。すなわち、コアバック２１は、周方向に分割可能な複数の部品ではなく、１つの部品で構成されている。

複数のティース２２は、コアバック２１から径方向に延びる。ティース２２は、周方向に複数配置される。

詳細には、ティース２２は、コアバック２１から径方向内側に延びる。ティース２２は、コアバック２１の径方向内側端において、周方向に等間隔に配置される。なお、本実施の形態のティース２２の周方向の幅は一定であるが、一定でなくてもよい。

周方向に隣り合うティース２２間には、スロット２４が設けられる。スロット２４は、周方向の空隙である。

複数のスロット２４は、軸方向に貫通する。スロット２４の周方向幅は、径方向外側に向かうにつれて大きくなる。本実施形態のスロット２４の周方向幅は、径方向外側に向かうにつれて、徐々に大きくなる。

スロット２４は、径方向内側端部に位置するスロットオープン２５を有する。スロットオープン２５は、スロット２４においてコイル１０を収容する空間の周方向幅よりも小さい。

複数のアンブレラ２３は、スロット２４の周方向両側に位置して周方向に突出する。詳細には、複数のアンブレラ２３は、ティース２２のそれぞれの径方向内側端部に接続され、周方向両側に延びる。つまり、アンブレラ２３の周方向の幅は、ティース２２の径方向内端部の周方向の幅よりも大きい。複数のアンブレラ２３は、周方向に等間隔に配置される。複数のアンブレラ２３は、モータに利用される場合には、ロータと向かい合う。

図２に示すように、ステータコア２０は、ティース２２の周方向端部に設けられた溝部２６を有する。溝部２６は、軸方向に貫通する。溝部２６については、後述する。

＜ウェッジ＞
ウェッジ３０は、スロット２４の径方向内側に配置される。詳細には、ウェッジ３０は、スロット２４に挿入されたコイル１０と、ステータコア２０との間に配置される。図１では、ウェッジ３０は、スロットオープン２５を塞ぐ。ウェッジ３０は、ステータコア２０とコイル１０とを絶縁する。

ウェッジ３０は、アンブレラ２３に接触する。これにより、ウェッジ３０をスロット２４に容易に挿入することができる。

本実施形態のウェッジ３０は、軸方向視においてＵ字形状である。詳細には、ウェッジ３０は、第１形状部３１と、２つの第２形状部３２と、屈曲部３３と、を含む。

第１形状部３１は、周方向に延びる。第１形状部３１は、軸方向視において直線状である。これにより、ウェッジ３０をスロット２４に容易に挿入することができる。

２つの第２形状部３２は、径方向外側に向けて延びる。第２形状部３２は、軸方向視において直線状である。

屈曲部３３は、第１形状部３１の両端と、第２形状部３２の径方向内側端と、を連結する。屈曲部３３は、ウェッジ３０における折れ曲がる角部であり、湾曲してもよく、尖ってもよい。

第１形状部３１、第２形状部３２及び屈曲部３３は、１つの部材で構成されてもよく、互いに異なる部材が接続されてもよい。

＜絶縁紙＞
絶縁紙４０は、スロット２４に挿入されるコイル１０を被覆する。絶縁紙４０は、スロット２４において径方向内側を除く空間を区画するティース２２に沿って配置される。本実施形態の絶縁紙４０は、Ｕ字形状である。詳細には、絶縁紙４０は、周方向に延びる周方向部４１と、周方向部４１の両端部から径方向内側に向けて延びる２つの径方向部４２と、を含む。図１では、絶縁紙４０の開口とウェッジ３０の開口とは、互いに反対の方向である。

＜溝部＞
ここで、主に図２を参照して、ステータコア２０の溝部２６について説明する。図２は、図１の領域ＩＩにおいて、１つのスロット２４にウェッジ３０及び絶縁紙４０を備えた状態の模式図である。図２は、溝部２６を強調する目的で、誇張して示す。

溝部２６には、ウェッジ３０の一部が配置される。このため、ステータ１の製造の際に、ウェッジ３０の一部を溝部２６で保持して、挿入することができる。したがって、ウェッジ３０の座屈を抑制することができる。

溝部２６は、ウェッジ３０の一部を収容する空間である。溝部２６は、ティースの周方向端部に設けられた凹部である。

また、溝部２６は、仕切部で構成される。仕切部は、ティース２２の一部であり、溝部２６を画定する。

溝部２６は、ステータコア２０の径方向内側端部に位置する。このため、ウェッジ３０を径方向内側端部に配置できるので、コイル１０の占積率を向上できる。

また、溝部２６は、１つのスロット２４の周方向外側のそれぞれに位置する。溝部２６は、ティース２２から突出するアンブレラ２３よりも周方向外側に位置する。

本実施形態の溝部２６は、径方向外側に向かって凹む形状を有する。これにより、溝部２６にウェッジ３０の一部を容易に配置することができる。図２では、溝部２６は、径方向に延びる。

軸方向視において、溝部２６の周方向幅Ｗ２６は、スロットオープン２５の周方向幅Ｗ２５よりも小さい。これにより、コイル１０が溝部２６に配置されることを抑制できる。

軸方向視において、溝部２６の周方向長さ（周方向幅Ｗ）は、溝部２６の径方向長さＬ２６よりも小さい。これにより、溝部２６による磁気特性の悪化を抑えることができる。

溝部２６の周方向幅Ｗ２６は、ウェッジ３０の第２形状部３２の周方向幅よりも大きい。溝部２６の径方向長さＬ２６は、ウェッジ３０の第２形状部３２の径方向長さよりも長い。ただし、磁気特性の観点から、溝部２６は、小さいことが好ましい。このため、溝部２６の周方向幅Ｗ２６は、ウェッジ３０の第２形状部３２の周方向幅の１倍を超え、好ましくは１．２倍以下である。溝部２６の径方向長さＬ２６は、ウェッジ３０の第２形状部３２の径方向長さの１倍を超え、好ましくは１．２倍以下である。

溝部２６は、スロット２４と連なる。ウェッジ３０は、溝部２６及びスロット２４に収容される。ここでは、ウェッジ３０の一部は、溝部２６に配置され、ウェッジ３０の残部は、スロット２４に配置される。

具体的には、ウェッジ３０の第１形状部３１は、スロット２４に配置される。第１形状部３１の周方向両端部は、スロット２４に配置されてもよく、溝部２６に配置されてもよい。ウェッジ３０の第２形状部３２は、溝部２６に配置される。また、ウェッジ３０の屈曲部３３は、溝部２６に配置される。これにより、ウェッジ３０が溝部２６から離脱することを抑制できる。

屈曲部３３は、溝部２６に接触しなくてもよいが、本実施形態では接触する。また、屈曲部３３は、スロット２４の側面に接触しなくてもよいが、本実施形態では接触する。なお、図２は、各部材を接触させずに分離して示す。

（ウェッジ挿入装置）
図１～図３を参照して、ウェッジ挿入装置２００について説明する。なお、図３は、ウェッジ挿入装置２００を構成するウェッジガイド２１０などの数を減らして簡略に示す断面図である。

図３に示すように、ウェッジ挿入装置２００は、ステータコア２０の軸方向に貫通するスロット２４に、スロット２４に挿入されたコイル１０とステータコア２０との間に配置されるウェッジ３０を、軸方向一側から他側に向けて挿入する。上述したように、ステータコア２０は、ティース２２の周方向端部に設けられた溝部２６を有する。ここでは、ウェッジ挿入装置２００は、ステータコア２０の複数のスロット２４のそれぞれにウェッジ３０を挿入する。

ウェッジ挿入装置２００は、ウェッジガイド２１０を備える。ウェッジガイド２１０は、ウェッジ３０をスロット２４に案内する。ウェッジガイド２１０は、ステータコア２０の軸方向一側に配置され、軸方向に延びる。

本実施形態のウェッジガイド２１０は、ウェッジ３０を溝部２６に案内する。ウェッジガイド２１０の軸方向他側端面は、溝部２６に合わせた形状を有する。これにより、ウェッジガイドが案内したウェッジを溝部に容易に挿入することができる。

具体的には、ウェッジガイド２１０の軸方向他側端面は、ウェッジ３０の一部を溝部２６に案内するとともに、ウェッジ３０の残部をスロット２４に案内する形状を有する。

ウェッジ挿入装置２００は、ウェッジ３０をスロット２４に挿入する挿入部材をさらに備える。本実施形態のウェッジ挿入装置２００は、挿入部材として、ウェッジプッシャ（図示せず）をさらに備える。

（ステータの製造方法）
図１～図７を参照して、本実施形態のステータ１の製造方法を説明する。図４は、本実施形態のステータ１の製造方法を示すフローチャートである。図５～図７は、ウェッジ挿入装置２００を備えるコイル挿入装置１００を軸方向に切断した状態を模式的に示す。コイル挿入装置１００によって、図５～図７の順にコイル１０がスロット２４に挿入される。

本実施形態では、コイル挿入装置１００によってコイル１０をスロット２４に挿入するとともに、上述したウェッジ挿入装置２００によってウェッジ３０をスロット２４に挿入することによって、ステータ１を製造する。

まず、図４に示すように、環状のコイル１０を形成する（ステップＳ１）。このステップＳ１では、コイル線を環状に巻きつけて、スロット２４内に収容される２つのコイル辺部と、２つのコイル辺部を繋ぎ、ステータコア２０の軸方向両側に配置されるコイル渡り部と、を有するコイル１０を形成する。

また、図２に示すように、ティース２２の周方向端部に設けられた溝部２６を有するステータコア２０を形成する（ステップＳ２）。

なお、本実施形態では、後述するコイル１０をスロット２４に挿入する前に、スロット２４に絶縁紙４０を配置する。

次に、コイル１０をスロット２４に挿入する（ステップＳ３）。この工程（Ｓ３）では、例えば、以下のように実施する。

具体的には、工程（Ｓ１）で形成した環状のコイル１０を、図５に示すように、ステータコア２０の径方向内側に配置されるブレード１１０に保持する。次に、図６及び図７に示すように、ブレード１１０の径方向内側に配置されたコイル移動機構としてのストリッパ１２０により、コイル１０を軸方向に移動する。詳細には、ストリッパ１２０を軸方向一側から他側に向けて移動する。これにより、コイル１０の２つのコイル辺部をスロット２４に配置するとともに、軸方向一側のコイル渡り部は、ステータコア２０の一側でスロット２４間を跨ぐとともに、他側のコイル渡り部は、ステータコア２０の他側でスロット２４間を跨ぐ。

また、周方向に隣り合うティース２２間の少なくとも１つのスロット２４及び溝部２６に、ウェッジ３０を配置する（ステップＳ４）。このステップＳ５では、図３に示すように、ウェッジガイド２１０を用いて、ウェッジ３０を溝部２６及びスロット２４に案内する。そして、ウェッジプッシャを用いて、ウェッジ３０を軸方向に移動する。詳細には、ウェッジプッシャを軸方向一側から他側に向けて移動する。これにより、ウェッジ３０の一部を溝部２６に挿入するとともに、ウェッジ３０の残部をスロット２４に挿入することができる。その結果、コイル１０とスロット２４との間にウェッジ３０を配置できる。このため、ウェッジ３０により、スロットオープン２５を塞ぐことができる。

以上の工程（ステップＳ１～Ｓ４）を実施することにより、図１及び図２に示すステータ１を製造できる。

（作用効果）
続いて、本実施形態のステータ１の作用効果について、図１１の比較例のステータ２と比較して説明する。図１１は、比較例のステータ２を示す拡大模式図であり、図２に対応する。

図１１に示すように、比較例のステータ２のステータコア２０は、本実施形態の溝部２６を有していない。このため、ウェッジ３０をスロット２４に挿入する際に、先にスロット２４に挿入されたコイル１０がウェッジ３０を押す。このため、ウェッジ３０がスロット２４内の狙った位置と異なる位置に、挿入される場合がある。これに起因して、ウェッジ３０を、スロット２４内を軸方向一側から他側に移動する際に、ウェッジ３０が座屈する場合がある。

これに対して、図２に示すように、本実施形態のステータ１のステータコア２０には、ウェッジ３０を挿入するための溝部２６が設けられる。このため、ステータ１の製造の際に、溝部２６がウェッジ３０を保持した状態で、ウェッジ３０をスロット２４に挿入することができる。すなわち、溝部２６を画定するティース２２がコイル１０の押圧からウェッジ３０を守ることができる。したがって、ウェッジ３０の座屈を抑制することができる。

さらに、溝部２６がウェッジ３０の一部を保持できるので、ウェッジ３０のスロット２４への挿入及び配置が容易である。

[第２実施形態]
図８に示す第２実施形態のステータは、基本的には図２に示すステータ１と同様の構成を備えるが、溝部の形状において異なる。なお、図８は、第２実施形態のステータ１を示す拡大模式図であり、図２に対応する。

図２に示す第１実施形態の溝部２６は、径方向に沿って延びる形状を有するが、図８に示す第２実施形態の溝部２６は、周方向外側へ延びる形状を有する点において異なる。

[第３実施形態]
図９に示す第３実施形態のステータは、基本的には図２に示すステータ１と同様の構成を備えるが、溝部の形状において異なる。なお、図９は、第３実施形態のステータ１を示す拡大模式図であり、図２に対応する。

図２に示す第１実施形態の溝部２６は、スロット２４と分離するが、図９に示す第３実施形態の溝部２６は、スロット２４と一体である点において異なる。

[第４実施形態]
図１０に示す第４実施形態のステータは、基本的には図２に示すステータ１と同様の構成を備えるが、溝部の形状において異なる。なお、図１０は、第４実施形態のステータ１を示す拡大模式図であり、図２に対応する。

図２に示す第１実施形態の溝部２６は、ティース２２における径方向に延びる部分によって画定されるが、図１０に示す第４実施形態の溝部２６は、さらに周方向外側へ延びる突起部２２ａによって画定される点において異なる。

具体的には、本実施形態のティース２２は、溝部２６を画定し、かつ周方向に延びる突起部２２ａを有する。これにより、溝部２６による磁気特性の悪化を抑えることができる。

図１０では、第１実施形態のスロット２４内に、周方向に延びる突起部２２ａと、径方向に延びる突出部２２ｂとが設けられる。突起部２２ａ及び突出部２２ｂは、溝部２６を画定し、一体である。

突起部２２ａの周方向幅Ｗ２２ａは、アンブレラ２３においてティース２２から突出する周方向幅Ｗ２３以下であり、周方向幅Ｗ２３よりも小さいことが好ましい。この場合、突起部２２ａが、コイル１０のスロット２４への挿入を妨げることを抑制できる。

突起部２２ａは、ステータコア２０の軸方向全体に配置されてもよいが、ステータコア２０の軸方向一側の端部のみに配置されることが好ましい。すなわち、突起部２２ａは、ステータコア２０の軸方向他側端部に配置されないことが好ましい。この場合、溝部２６によって、軸方向一側端部でウェッジ３０を保持するとともに、軸方向一側端部以外でコイル１０の挿入を妨げることを抑制することができる。

（変形例１）
本発明の溝部２６は、ウェッジ３０の一部を配置する形状であれば、上述した第１実施形態～第４実施形態の溝部２６の形状に限定されない。

（変形例２）
上述した第１実施形態～第４実施形態では、ステータコア２０は、同じ形状の溝部２６を有するが、これに限定されない。本発明のステータコアは、第１実施形態～第４実施形態のうちの２種類以上の溝部を有してもよい。

（変形例３）
上述した実施形態では、図１に示すように、コイルを挿入する２つのスロット２４は、スロット２４を４つ挟んだ一のスロット２４と他のスロット２４とされるが、これに限定されない。

（変形例４）
上述した実施形態では、２つのスロット２４に１つのコイル１０を挿入する方法を例に挙げて説明した。４つ以上のスロット２４に、複数のコイル１０を同時に挿入してもよい。

今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１ ：ステータ
１０ ：コイル
２０ ：ステータコア
２１ ：コアバック
２２ ：ティース
２２ａ ：突起部
２３ ：アンブレラ
２４ ：スロット
２６ ：溝部
３０ ：ウェッジ
３１ ：第１形状部
３２ ：第２形状部
３３ ：屈曲部
２００ ：ウェッジ挿入装置
２１０ ：ウェッジガイド

Claims (11)

1. 周方向に複数配置されるティースと、前記ティース間に設けられ、かつ軸方向に貫通する複数のスロットと、を含むステータコアと、
   前記スロットの径方向内側に配置されるウェッジと、
   を備え、
   前記ステータコアは、前記ティースの周方向端部に設けられた溝部を有し、
   前記溝部には、前記ウェッジの一部が配置される、ステータ。
2. 前記スロットは、径方向内側端部に位置するスロットオープンを有し、
   軸方向視において、前記溝部の周方向幅は、前記スロットオープンの周方向幅よりも小さい、請求項１に記載のステータ。
3. 軸方向視において、前記溝部の周方向長さは、前記溝部の径方向長さよりも小さい、請求項１または２に記載のステータ。
4. 前記ステータコアは、前記スロットの周方向両側に位置して周方向に突出するアンブレラをさらに含み、
   前記ウェッジは、前記アンブレラに接触する、請求項１～３のいずれか１項に記載のステータ。
5. 前記溝部は、径方向外側に向かって凹む形状を有する、請求項１～４のいずれか１項に記載のステータ。
6. 前記ウェッジは、
   周方向に延びる第１形状部と、
   径方向外側に向けて延びる２つの第２形状部と、
   前記第１形状部の周方向両端と、前記第２形状部の径方向内側端と、を連結する屈曲部と、
   を有し、
   前記屈曲部は、前記溝部に配置される、請求項１～５のいずれか１項に記載のステータ。
7. 前記第１形状部は、軸方向視において直線状である、請求項６に記載のステータ。
8. 前記ティースは、前記溝部を画定し、かつ周方向に延びる突起部を有する、請求項１～７のいずれか１項に記載のステータ。
9. 前記ステータコアは、前記スロットの周方向両側に位置して周方向に突出するアンブレラをさらに含み、
   前記突起部の周方向幅は、前記アンブレラにおいて前記ティースから突出する周方向幅よりも小さい、請求項８に記載のステータ。
10. 前記突起部は、前記ステータコアの軸方向一側の端部のみに配置される、請求項８または９に記載のステータ。
11. ステータコアの軸方向に貫通するスロットに、前記スロットに挿入されたコイルと前記ステータコアとの間に配置されるウェッジを、軸方向一側から他側に向けて挿入するウェッジ挿入装置であって、
    前記ステータコアは、前記ティースの周方向端部に設けられた溝部を有し、
    前記ステータコアの軸方向一側に配置され、軸方向に延び、前記ウェッジを前記溝部に案内するウェッジガイドを備え、
    前記ウェッジガイドの軸方向他側端面は、前記溝部に合わせた形状を有する、ウェッジ挿入装置。

Images