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JP2023143547A - タップ加工装置及びタップ加工ユニット - Google Patents

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JP2023143547A JP2022050979A JP2022050979A JP2023143547A JP 2023143547 A JP2023143547 A JP 2023143547A JP 2022050979 A JP2022050979 A JP 2022050979A JP 2022050979 A JP2022050979 A JP 2022050979A JP 2023143547 A JP2023143547 A JP 2023143547A
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23G1/00Thread cutting; Automatic machines specially designed therefor
    • B23G1/16Thread cutting; Automatic machines specially designed therefor in holes of workpieces by taps
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators
    • H02P6/16Circuit arrangements for detecting position
    • H02P6/18Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements
    • H02P6/185Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements using inductance sensing, e.g. pulse excitation

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Abstract

【課題】装置の簡素化、省スペース化、小型化を図り、タップ加工の自由度を高め、タップ加工を精度良く行うことができるタップ加工装置及びタップ加工ユニットを提供すること。【解決手段】被加工物Wに対してタップ加工を行うタップ加工装置1は、先端部にタップTが設けられる回転シャフト(回転軸)3と回転シャフト3を回転駆動するIPMモータ4とを有するスピンドル部2と、IPMモータ4を駆動するインバータ装置(モータ駆動器)11とを備えている。インバータ装置11は、IPMモータ4の突極性を利用してIPMモータ4の磁極位置を推定するセンサレス制御によりIPMモータ4を駆動すると共に、回転シャフト3を回転シャフト3の軸方向に移動させるために用いられ、センサレス制御により推定したIPMモータ4の磁極位置に基づく回転位置信号を生成するよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、タップ加工装置及びタップ加工ユニットに関する。
従来、タップ加工(ねじ切り加工)を行うタップ加工装置は、先端部にタップを取り付けた回転軸と、回転軸を回転駆動するモータとを有するスピンドル部を備えている。スピンドル部の回転軸は、ボールねじを用いた送り軸等により、移動させることができる。また、スピンドル部には、モータの回転位置を検出するエンコーダ等の位置センサが取り付けられている(例えば、特許文献1等)。
特開2001-252825号公報
しかしながら、従来のタップ加工装置は、スピンドル部に位置センサを取り付けているため、スピンドル部や装置の小型化・省スペース化を妨げる要因となっていた。また、位置センサからセンサ信号(モータの回転位置信号)を外部に出力する信号線やその配線により、装置の複雑化を招き、タップ加工の自由度を高めることができなかった。
また、同期タップ加工を実現するため、モータの回転を制御するコントローラと回転軸の移動(送り)を制御するコントローラの両方を制御する上位コントローラが必要となり、装置の構成が複雑化していた。また、位置センサを介して回転位置信号を取得しているため、どうしてもモータによる回転軸の回転(回転数)と回転軸の送り(送り量)の同期にずれが生じ、制御の同時性という点でまだまだ十分とは言えなかった。
本発明は、装置の簡素化、小型化、省スペース化を図り、タップ加工の自由度を高め、タップ加工を精度良く行うことができるタップ加工装置及びタップ加工ユニットを提供する。
本発明の一の態様であるタップ加工装置は、被加工物に対してタップ加工を行うタップ加工装置であって、先端部にタップが設けられる回転軸と回転軸を回転駆動するIPMモータとを有するスピンドル部と、IPMモータを駆動するモータ駆動器とを備える。モータ駆動器は、IPMモータの突極性を利用してIPMモータの磁極位置を推定するセンサレス制御によりIPMモータを駆動すると共に、被加工物に対して回転軸を回転軸の軸方向に相対的に移動させるために用いられ、センサレス制御により推定したIPMモータの磁極位置に基づく回転位置信号を生成するよう構成されている。
上記タップ加工装置によれば、モータ駆動器は、IPMモータの突極性を利用してIPMモータの磁極位置を推定することで、IPMモータの駆動をセンサレスで制御する。そのため、従来のように、モータの回転位置を検出するエンコーダ等の位置センサが不要となる。これにより、スピンドル部やタップ加工装置の小型化・省スペース化を図ることができる。
また、上述のセンサレス制御により位置センサが不要となることから、位置センサからセンサ信号(回転位置信号)を外部に出力する信号線やその配線も不要となる。そのため、タップ加工装置を簡素化することができ、タップ加工装置の設置の自由度や、回転軸を含むスピンドル部の動作の自由度が高くなる。これにより、タップ加工装置におけるタップ加工の自由度を高めることができる。
そして、モータ駆動器は、IPMモータをセンサレス制御すると共に、そのセンサレス制御において推定したIPMモータの磁極位置に基づいて回転位置信号を生成する。モータ駆動器により生成した回転位置信号は、被加工物に対する回転軸の相対移動のために用いられる。すなわち、モータ駆動器により生成した回転位置信号を利用して、タップの種類、ピッチ等に応じた回転軸の移動(送り)を制御することができる。そのため、従来のように、位置センサを介して回転位置信号を取得する場合と比較して、IPMモータの回転制御と回転軸の送り制御の同時性を向上させることができる。これにより、IPMモータによる回転軸の回転(回転数)と回転軸の送り(送り量)の同期をより一層高め、タップ加工を精度良く行うことができる。
また、上述したように、IPMモータの回転制御と回転軸の送り制御の同時性を向上させ、より精度の高い同期タップ加工を実現することができる。そのため、従来のように、モータの回転を制御するコントローラと回転軸の送りを制御するコントローラの両方を制御する上位コントローラが不要となる。これにより、タップ加工装置の構成の簡素化を図ることができる。
上記タップ加工装置において、モータ駆動器は、インダクタンス方式のセンサレス制御によりIPMモータを駆動するよう構成されていてもよい。インダクタンス方式のセンサレス制御は、タップ加工のようなモータ低速回転時の磁極位置の推定に適している。そのため、タップ加工を精度良く行うことができる。
また、上記タップ加工装置は、モータ駆動器により生成した回転位置信号を、被加工物に対する回転軸の相対的な移動を制御するための送り信号に変換する信号変換部をさらに備えていてもよい。この場合には、送り信号に基づいて被加工物に対する回転軸の相対的な移動を制御することができ、IPMモータの回転制御と回転軸の送り制御の同時性をより一層向上させることができる。
また、上記タップ加工装置は、被加工物に対して回転軸を回転軸の軸方向に相対的に移動させるための送り機構と、送り機構を制御する送り制御部とをさらに備え、送り制御部は、送り信号に基づいて送り機構を制御するよう構成されていてもよい。この場合には、IPMモータによる回転軸の回転と送り機構による回転軸の送りを同期させ、タップ加工を精度良く行うことができる。
本発明の他の態様であるタップ加工ユニットは、被加工物に対してタップ加工を行うタップ加工ユニットであって、先端部にタップが設けられる回転軸と回転軸を回転駆動するIPMモータとを有するスピンドル部と、IPMモータを駆動するモータ駆動器とを備える。モータ駆動器は、IPMモータの突極性を利用してIPMモータの磁極位置を推定するセンサレス制御によりIPMモータを駆動すると共に、被加工物に対して回転軸を回転軸の軸方向に相対的に移動させるために用いられ、センサレス制御により推定したIPMモータの磁極位置に基づく回転位置信号を生成するよう構成されている。
上記タップ加工ユニットにおいて、モータ駆動器は、インダクタンス方式のセンサレス制御によりIPMモータを駆動するよう構成されていてもよい。
また、上記タップ加工ユニットは、モータ駆動器により生成した回転位置信号を、被加工物に対する回転軸の相対的な移動を制御するための送り信号に変換する信号変換部をさらに備えていてもよい。
第1実施形態におけるタップ加工装置の構成を示す説明図である。 スピンドル部における軸方向の断面図である。 スピンドル部における軸方向に直交する断面図(図2のA-A線断面図)である。 第2実施形態におけるタップ加工装置の構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のタップ加工装置1は、下穴加工をした被加工物Wに対してタップ加工(ねじ切り加工)を行うものである。タップ加工装置1は、スピンドル部2、インバータ装置(モータ駆動器)11、ロボットコントローラ12及び多関節ロボット(送り機構)13を備えている。
図2に示すように、スピンドル部2は、ハウジング21、回転シャフト(回転軸)3、IPMモータ4等を備えている。IPMモータ4は、回転シャフト3を回転駆動する3相ブラシレスモータであり、ステータ41及びロータ42を備えている。
ステータ41は、筒状のハウジング21の内側に収容されている。ロータ42は、ステータ41の内側に配置され、回転可能に構成されている。ロータ42の中心には、回転シャフト3が挿通して固定されている。回転シャフト3は、ロータ42と一体的に回転可能に構成されている。回転シャフト3の両端部は、ハウジング21内に設けられた複数の軸受22により回転可能に支持されている。
回転シャフト3の先端部には、タップ加工に用いられる工具であるタップTを取り付けて保持するチャック31が設けられている。チャック31には、タップTが取り付けられている。チャック31は、タップT以外にも、タップ加工前の下穴加工に用いられるドリル工具等を取り付け可能に構成されている。すなわち、チャック31は、タップTを含む様々な種類の工具を脱着可能に構成されている。
図3に示すように、IPMモータ4において、ステータ41は、ステータコア411とコイル412とを有する。ステータコア411は、複数のティース413を有する。隣接するティース413同士の間のスロット414には、3相のコイル412が巻回されている。
ロータ42は、ロータコア421と永久磁石422とを有する。ロータ42は、ロータコア421の内部に永久磁石422が埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnet)型の構造により構成されている。ロータコア421の内部には、周方向に複数(4極)の永久磁石422が埋め込まれている。IPMモータ4の極数は適宜変更することができる。
このような構成のIPMモータ4は、突極性を有する。IPMモータ4は、d軸インダクタンスLdとq軸インダクタンスLqとが異なる。d軸インダクタンスに対するq軸インダクタンスの比(Lq/Ld)である突極比は、1以外の値であり、1より大きい値である。
図1に示すように、インバータ装置11は、スピンドル部2のIPMモータ4に動力線を介して電力を供給し、センサレス制御によりIPMモータ4を駆動する。そして、IPMモータ4の駆動により、ステータ41の内側でロータ42を回転させ、ロータ42と一体である回転シャフト3を回転させる。
ここで、センサレス制御とは、位置センサを用いずにモータ電流や電圧情報からモータの磁極位置を推定してモータの回転を制御するものである。本実施形態では、IPMモータ4の突極性を利用したインダクタンス方式のセンサレス制御を用いている。
インダクタンス方式は、モータの磁極位置に応じてインダクタンスが変化するため、モータ駆動電流に関係しない高周波電圧をモータに印加してモータ電流を検出し、それらよりインダクタンス変化に起因する位置推定誤差量を算出する。そして、位置推定誤差量をゼロに収束させるようにモータの磁極位置を推定する。
インダクタンス方式の場合、モータの磁極位置の推定精度は、モータに印加する高周波電圧の周波数に依存する。そのため、タップ加工のようなモータを低速回転で使用する際の磁極位置の推定に適している。なお、インダクタンス方式のセンサレス制御によるモータの磁極位置推定の手法については、従来公知の様々な手法を用いることができる。
インバータ装置11は、スピンドル部2のIPMモータ4をセンサレス制御すると同時に、そのセンサレス制御において推定したIPMモータ4の磁極位置に基づく回転位置信号(パルス又は正弦波)を生成する。すなわち、インバータ装置11は、センサレス制御によるIPMモータ4の駆動に利用したIPMモータ4の磁極位置情報から回転位置信号を生成する。インバータ装置11は、生成した回転位置信号をロボットコントローラ12に出力する。
ここで、磁極位置と回転位置の関係について説明する。上述した磁極位置の推定には、IPMモータ4のロータ42のN-S極の位置を表す座標として電気角が用いられる。一方、回転シャフト3の回転位置を表す座標として、回転シャフト3の回転角度である機械角が用いられる。電気角と機械角の関係はモータの磁極数により異なり、磁極数をPとすると機械角=電気角×2/Pの関係となる。本実施形態では、磁極数が4極であるから、720°の電気角に対し機械角は360°となる。したがって、IPMモータ4が正常に駆動(回転)している場合、回転シャフト3の1回転(360°の機械角)で、IPMモータ4側は720°の電気角で制御される。
例えば、パルス出力で、IPMモータ4の電気角1°ごとにインバータ装置11から1パルス出力する場合、回転シャフト3の1回転で720パルス出力される。正弦波(サインカーブ)出力の場合、センサレス制御に使用した信号(パルス信号等)からその分解能(回転シャフト3の1回転当たりの波形数)に応じて正弦波が出力される。このように、電気角と機械角の関係を用いて、IPMモータ4の磁極位置情報からIPMモータ4の回転位置情報が得られ、その回転位置情報に基づいて回転位置信号が生成・出力される。
ロボットコントローラ12は、信号変換部14と送り制御部15とを有する。信号変換部14は、ロボットコントローラ12に内蔵されており、インバータ装置11から入力された回転位置信号を、タップTの種類、ピッチ等に応じた回転シャフト3の送り量に基づく送り信号に変換する。
送り制御部15は、信号変換部14において変換された送り信号に基づいて多関節ロボット13の駆動を制御する。具体的には、後述するように、多関節ロボット13によるスピンドル部2(回転シャフト3)の移動(送り)を制御し、スピンドル部2(回転シャフト3)を所定の送り量で移動させる。
なお、ロボットコントローラ12としては、スピンドル部2(回転シャフト3)の送りを制御する機能(送り制御部15)を有する従来公知のロボットコントローラ等を用いることができる。本実施形態のロボットコントローラ12は、回転位置信号を送り信号に変換する機能(信号変換部14)をさらに有する。
多関節ロボット13は、ベース部131と、複数のリンク及び関節を有するアーム部132とにより構成されている。アーム部132の先端部には、スピンドル部2が取り付けられている。スピンドル部2は、アーム部132の先端部に連結された固定部133によって固定されている。
多関節ロボット13には、多関節ロボット13を駆動する複数の駆動モータ(図示略)が内蔵されている。駆動モータとしては、例えば、サーボモータ等が用いられる。複数の駆動モータは、ロボットコントローラ12の送り制御部15により制御する。すなわち、多関節ロボット13の動作は、ロボットコントローラ12の送り制御部15により制御する。
多関節ロボット13は、アーム部132の先端部に取り付けられたスピンドル部2を様々な方向に移動させることができる。多関節ロボット13は、ロボットコントローラ12の送り制御部15による複数の駆動モータの制御により、スピンドル部2(回転シャフト3)を回転シャフト3の軸方向に所定の送り量で移動させることができる。本実施形態では、タップ加工の際に、スピンドル部2(回転シャフト3)を垂直方向(上下方向)Xに沿って配置し、垂直方向Xに移動させる。
次に、本実施形態のタップ加工装置1によるタップ加工について説明する。
図1に示すように、タップ加工前において、スピンドル部2の回転シャフト3は、被加工物Wの上方の待機位置にある。回転シャフト3は、垂直方向(上下方向)Xに沿って配置されている。なお、タップ加工の対象となる被加工物Wは、被加工物Wを保持する保持部16に固定されている。被加工物Wには、予め下穴加工が施され、下穴が形成されている。
タップ加工を開始すると、回転シャフト3をねじ切りの回転方向に回転させると共に、スピンドル部2を下方に移動させる。これにより、待機位置にある回転シャフト3を回転させながら下方に移動(前進)させ、回転シャフト3のタップTを被加工物Wの下穴に挿入し、被加工物Wの下穴にねじ切りを行う。
回転シャフト3のタップTにより所定の深さまでねじ切りを行った後、回転シャフト3の回転を一旦停止する。そして、回転シャフト3をねじ切りの回転方向と逆方向に回転させると共に、スピンドル部2を上方に移動させる。これにより、回転シャフト3を回転させながら上方に移動(後退)させ、回転シャフト3のタップTを被加工物Wの下穴から抜き出す。その後、回転シャフト3を待機位置に戻し、回転シャフト3の回転を停止する。以上により、タップ加工が完了し、被加工物Wにねじ穴が形成される。
ここで、回転シャフト3のタップTを被加工物Wの下穴に挿入してねじ切りを行う時、インバータ装置11は、センサレス制御によりIPMモータ4を駆動させ、回転シャフト3をねじ切りの回転方向に回転させる。そして、IPMモータ4をセンサレス制御すると同時に、そのセンサレス制御において推定したIPMモータ4の磁極位置情報から回転位置信号を生成し、ロボットコントローラ12に出力する。
ロボットコントローラ12の信号変換部14は、回転位置信号をタップTの種類、ピッチ等に応じた回転シャフト3の送り量に基づく送り信号に変換する。送り制御部15は、信号変換部14において変換した送り信号により多関節ロボット13を駆動させ、スピンドル部2を所定の送り量で下方に移動させる。これにより、回転シャフト3を所定の送り量で下方に移動させる。なお、回転シャフト3のタップTを被加工物Wの下穴から抜き出す時は、これと逆の動作を行う。
次に、本実施形態のタップ加工装置1における作用効果について説明する。
本実施形態のタップ加工装置1によれば、インバータ装置11は、IPMモータ4の突極性を利用してIPMモータ4の磁極位置を推定することで、IPMモータ4の駆動をセンサレスで制御する。そのため、従来のように、モータの回転位置を検出するエンコーダ等の位置センサが不要となる。これにより、スピンドル部2やタップ加工装置1の小型化・省スペース化を図ることができる。
また、上述のセンサレス制御により位置センサが不要となることから、位置センサからセンサ信号(回転位置信号)を外部に出力する信号線やその配線も不要となる。そのため、タップ加工装置1を簡素化することができ、タップ加工装置1の設置の自由度や、回転シャフト3を含むスピンドル部2の動作の自由度が高くなる。これにより、タップ加工装置1におけるタップ加工の自由度を高めることができる。
そして、インバータ装置11は、IPMモータ4をセンサレス制御すると共に、そのセンサレス制御において推定したIPMモータ4の磁極位置に基づいて回転位置信号を生成する。インバータ装置11により生成した回転位置信号は、回転シャフト3の移動のために用いられる。すなわち、インバータ装置11により生成した回転位置信号を利用して、タップTの種類、ピッチ等に応じた回転シャフト3の移動(送り)を制御することができる。そのため、従来のように、位置センサを介して回転位置信号を取得する場合と比較して、IPMモータ4の回転制御と回転シャフト3の送り制御の同時性を向上させることができる。これにより、IPMモータ4による回転シャフト3の回転(回転数)と回転シャフト3の送り(送り量)の同期をより一層高め、タップ加工を精度良く行うことができる。
また、上述したように、IPMモータ4の回転制御と回転シャフト3の送り制御の同時性を向上させ、より精度の高い同期タップ加工を実現することができる。そのため、従来のように、モータの回転を制御するコントローラと回転軸の送りを制御するコントローラの両方を制御する上位コントローラが不要となる。これにより、タップ加工装置1の構成の簡素化を図ることができる。
また、従来のように、エンコーダ等の位置センサを使用する場合、信号線を介して外部に出力する回転位置信号の信号電流は微弱なため、外来ノイズ(特に放射ノイズ)に対する耐性が低い。そのため、使用環境の制限やノイズ対策が必要になる場合がある。一方、本実施形態のタップ加工装置1は、センサレス制御によって上述の信号線が不要となり、スピンドル部2(IPMモータ4)とインバータ装置11との間の動力線の電流(電圧)によって回転位置信号を得ることから、外来ノイズの影響を受けにくくなる。そのため、従来と比較して使用環境の制限が緩和され、ノイズ対策による負担が低くなる。
本実施形態のタップ加工装置1において、インバータ装置11は、インダクタンス方式のセンサレス制御によりIPMモータ4を駆動するよう構成されている。インダクタンス方式のセンサレス制御は、タップ加工のようなモータ低速回転時の磁極位置の推定に適している。そのため、タップ加工を精度良く行うことができる。
また、タップ加工装置1は、インバータ装置11により生成した回転位置信号を、回転シャフト3の移動を制御するための送り信号に変換する信号変換部14をさらに備えている。そのため、送り信号に基づいて回転シャフト3の移動を制御することができ、IPMモータ4の回転制御と回転シャフト3の送り制御の同時性をより一層向上させることができる。
また、タップ加工装置1は、回転シャフト3を回転シャフト3の軸方向に移動させるための多関節ロボット13と、多関節ロボット13を制御する送り制御部15とをさらに備えている。送り制御部15は、送り信号に基づいて多関節ロボット13を制御するよう構成されている。そのため、IPMモータ4による回転シャフト3の回転と多関節ロボット13による回転シャフト3の送りを同期させ、タップ加工を精度良く行うことができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、図4に示すように、タップ加工装置1において、信号変換部14の構成を変更した例である。なお、第1実施形態と同様の構成及び作用効果については説明を省略する。
タップ加工装置1は、スピンドル部2、インバータ装置11、信号変換部14、ロボットコントローラ12及び多関節ロボット13を備えている。信号変換部14は、独立したユニットとして構成されている。インバータ装置11は、生成した回転位置信号を信号変換部14に出力する。信号変換部14は、インバータ装置11から入力された回転位置信号を送り信号に変換し、ロボットコントローラ12に出力する。ロボットコントローラ12の送り制御部15は、信号変換部14から入力された送り信号に基づいて多関節ロボット13の駆動を制御する。なお、信号変換部14としては、回転位置信号を送り信号に変換する機能を有する従来公知の信号変換装置等を用いることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)上記実施形態では、回転シャフト3の先端部に設けられたチャック31にタップT及びその他の工具を取り付けることができるよう構成されているが、例えば、回転軸の先端部にタップが固定されている構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、多関節ロボット13によるスピンドル部2の回転シャフト3を移動させる方向(タップ加工を行う方向)を垂直方向(上下方向)Xとしたが、送り機構により回転軸を移動させる方向は、垂直方向だけではなく、水平方向であってもよいし、その他の方向であってもよい。
(3)上記実施形態では、送り機構として多関節ロボット13を用いたが、例えば、従来公知のボールねじを用いた送り軸等を用いてもよい。
(4)上記実施形態では、保持部16により固定された状態の被加工物Wに対してスピンドル部2(回転シャフト3)を多関節ロボット13により移動させたが、被加工物に対して回転軸を相対的に移動させる態様としては、上記実施形態のように、固定された状態の被加工物に対して回転軸を移動させる態様(第1の態様)、固定された状態の回転軸に対して被加工物を移動させる態様(第2の態様)、回転軸及び被加工物を互いに移動させる態様(第3の態様)を採用することができる。回転軸や被加工物は送り機構により移動させることができる。第3の態様は構成や制御が複雑となるため、第1の態様や第2の態様を採用することが好ましい。第2の態様としては、例えば、スピンドル部(回転軸)を固定した状態で、被加工物を送り機構により移動させる構成とすることができる。
(5)上記実施形態では、インバータ装置11によるIPMモータ4のセンサレス制御としてインダクタンス方式を用いたが、モータ回転時の逆起電力を利用した誘起電圧方式を用いてもよい。誘起電圧方式は、モータの回転により発生する逆起電力がモータの磁極位置に応じて変化するため、モータの速度に比例する誘起電圧を、モータへの入力電圧と電流より演算し、電圧誤差をゼロに収束させるようにモータの磁極位置を推定する。モータの回転数に比例して推定精度が向上するため、モータ高速回転時の磁極位置推定に適している。なお、誘起電圧方式のセンサレス制御によるモータの磁極位置推定の手法については、従来公知の様々な手法を用いることができる。
(6)上記実施形態では、信号変換部14がロボットコントローラ12に内蔵されていたり(信号変換部14と送り制御部15とが一体的に構成されていたり)、独立したユニットとして構成されていたりするが、信号変換部は、例えば、モータ駆動器としての機能を有するインバータ装置に内蔵又は付加されるようにしてもよい(信号変換部とモータ駆動器とが一体的に構成されていてもよい)。
(7)上記実施形態では、タップ加工装置1の構成例を示したが、例えば、少なくともスピンドル部及びモータ駆動器を備える構成をタップ加工ユニットとして構成することもできる。
(8)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1…タップ加工装置、2…スピンドル部、3…回転シャフト(回転軸)、4…IPMモータ、11…インバータ装置(モータ駆動器)、13…多関節ロボット(送り機構)、14…信号変換部、15…送り制御部、T…タップ、W…被加工物

Claims (7)

  1. 被加工物に対してタップ加工を行うタップ加工装置であって、
    先端部にタップが設けられる回転軸と前記回転軸を回転駆動するIPMモータとを有するスピンドル部と、
    前記IPMモータを駆動するモータ駆動器と、を備え、
    前記モータ駆動器は、前記IPMモータの突極性を利用して前記IPMモータの磁極位置を推定するセンサレス制御により前記IPMモータを駆動すると共に、前記被加工物に対して前記回転軸を前記回転軸の軸方向に相対的に移動させるために用いられ、センサレス制御により推定した前記IPMモータの磁極位置に基づく回転位置信号を生成するよう構成されている、タップ加工装置。
  2. 前記モータ駆動器は、インダクタンス方式によるセンサレス制御により前記IPMモータを駆動するよう構成されている、請求項1に記載のタップ加工装置。
  3. 前記モータ駆動器により生成した前記回転位置信号を、前記被加工物に対する前記回転軸の相対的な移動を制御するための送り信号に変換する信号変換部をさらに備える、請求項1又は2に記載のタップ加工装置。
  4. 前記被加工物に対して前記回転軸を前記回転軸の軸方向に相対的に移動させるための送り機構と、前記送り機構を制御する送り制御部と、をさらに備え、前記送り制御部は、前記送り信号に基づいて前記送り機構を制御するよう構成されている、請求項3に記載のタップ加工装置。
  5. 被加工物に対してタップ加工を行うタップ加工ユニットであって、
    先端部にタップが設けられる回転軸と前記回転軸を回転駆動するIPMモータとを有するスピンドル部と、
    前記IPMモータを駆動するモータ駆動器と、を備え、
    前記モータ駆動器は、前記IPMモータの突極性を利用して前記IPMモータの磁極位置を推定するセンサレス制御により前記IPMモータを駆動すると共に、前記被加工物に対して前記回転軸を前記回転軸の軸方向に相対的に移動させるために用いられ、センサレス制御により推定した前記IPMモータの磁極位置に基づく回転位置信号を生成するよう構成されている、タップ加工ユニット。
  6. 前記モータ駆動器は、インダクタンス方式によるセンサレス制御により前記IPMモータを駆動するよう構成されている、請求項5に記載のタップ加工ユニット。
  7. 前記モータ駆動器により生成した前記回転位置信号を、前記被加工物に対する前記回転軸の相対的な移動を制御するための送り信号に変換する信号変換部をさらに備える、請求項5又は6に記載のタップ加工ユニット。

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