JP2023142616A - 電源供給回路及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】省電力化する。
【解決手段】画像形成装置1は、AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部48と、電源整流部48から出力された直流電圧の電圧値を変換し制御部32に供給するトランス49と、基準電圧Vkとトランス49の出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部52と、フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部53と、電源整流部48から出力された直流電圧をスイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御してトランス49に印加するスイッチング部50と、制御部32から出力されたPowersave信号により、基準電圧Vkを変更する電圧設定切替回路58と、トランス49から供給される直流電圧の電圧値を制御するPowersave信号を電源供給回路47へ出力する制御部32とを設ける。
【選択図】図6
【解決手段】画像形成装置1は、AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部48と、電源整流部48から出力された直流電圧の電圧値を変換し制御部32に供給するトランス49と、基準電圧Vkとトランス49の出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部52と、フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部53と、電源整流部48から出力された直流電圧をスイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御してトランス49に印加するスイッチング部50と、制御部32から出力されたPowersave信号により、基準電圧Vkを変更する電圧設定切替回路58と、トランス49から供給される直流電圧の電圧値を制御するPowersave信号を電源供給回路47へ出力する制御部32とを設ける。
【選択図】図6
Description
本発明は電源供給回路及び画像形成装置に関し、例えば電子写真式の画像形成装置に適用して好適なものである。
従来、画像形成装置において、低消費モード時に、出力電圧を切り替える出力電圧切り替え手段を備えることにより、不必要な電力の浪費を無くし、消費電力を低減するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような画像形成装置においては、より一層省電力化することが望まれている。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、省電力化し得る電源供給回路及び画像形成装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の電源供給回路においては、商用電源からAC電圧を供給される電源と、電源から直流電圧を供給される制御部とを設け、電源は、AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部と、電源整流部から出力された直流電圧の電圧値を変換し制御部に供給するトランスと、基準電圧とトランスの出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部と、フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部と、電源整流部から出力された直流電圧をスイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御してトランスに印加するスイッチング部と、制御部から出力された制御信号により、基準電圧を変更する電圧設定切替部とを有し、制御部は、トランスから供給される直流電圧の電圧値を制御する制御信号を電源へ出力するようにした。
また本発明の画像形成装置においては、商用電源からAC電圧を供給される電源と、電源から直流電圧を供給される制御部と、媒体に画像を形成する画像形成部とを設け、電源は、AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部と、電源整流部から出力された直流電圧の電圧値を変換し制御部に供給するトランスと、基準電圧とトランスの出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部と、フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部と、電源整流部から出力された直流電圧をスイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御してトランスに印加するスイッチング部と、制御部から出力された制御信号により、基準電圧を変更する電圧設定切替部とを有し、制御部は、トランスから供給される直流電圧の電圧値を制御する制御信号を電源へ出力するようにした。
本発明は、省電力状態において給電すべき外部装置が接続されていない場合、該外部装置へ給電する電圧よりも低い電圧を維持した状態で省電力状態とすることができる。
本発明によれば、省電力化し得る電源供給回路及び画像形成装置を実現できる。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.画像形成装置の構成]
図1及び図2に示すように、画像形成装置1は、所謂ダイレクトタンデム方式のカラープリンタであり、略箱型の装置筐体2を有している。以下の画像形成装置1の説明においては、画像形成装置1のうち利用者が装置筐体2の正面に対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。画像形成装置1は、制御部32(図3)により全体を統括制御する。
[1.画像形成装置の構成]
図1及び図2に示すように、画像形成装置1は、所謂ダイレクトタンデム方式のカラープリンタであり、略箱型の装置筐体2を有している。以下の画像形成装置1の説明においては、画像形成装置1のうち利用者が装置筐体2の正面に対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。画像形成装置1は、制御部32(図3)により全体を統括制御する。
装置筐体2内の下側には、給紙部4が設けられている。給紙部4は、給紙カセット5、給紙ローラ6及びレジストローラ7等で構成されており、給紙ローラ6を回動させることより給紙カセット5から用紙Sを搬出し、給紙センサでその走行を検出してレジストローラ7まで搬送する。
また装置筐体2内には、用紙Sの表面に印刷対象のカラー画像を印刷するようにして印刷画像を形成するための画像形成部11が設けられている。画像形成部11は、印刷画像のそれぞれ異なる色成分であるブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)を表す静電潜像をトナーを用いて現像して印刷ジョブに対応するトナー画像を形成する4個の画像形成ユニット3(画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3C)が、前側(上流側)から後側(下流側)へ順に並ぶように配設されている。画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3Cは、静電潜像の現像に異なる色のトナーを用いることを除いて同様に構成されており、装置筐体2内の上端部に、前側から後側へ順に並び着脱可能に装着されている。画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3Cは、印刷画像の形成時、感光ドラム12を回転させながら、LED(Light Emitting Diode)ヘッド13により感光ドラム12の表面を露光して印刷画像の所定の色成分を表す静電潜像を形成すると共に、その静電潜像をトナーを用いて現像してトナー画像を形成する。このLEDヘッド13は、装置筐体2の上部に設けられたカバー8が閉じられた際に、現像装置14に当接し、帯電された感光ドラム12の表面を、印刷データに基づいて露光して静電潜像を形成する。
また画像形成部11には、画像形成ユニット3Kの下から画像形成ユニット3Cの下に亘って、画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3Cにより形成されたトナー画像を用紙Sの表面に転写する転写部10が配置されている。転写部10は、画像形成ユニット3Cの後斜め下及び画像形成ユニット3Kの前斜め下に、それぞれドライブローラ15及びテンションローラ16が回転可能に設けられている。また転写部10は、ドライブローラ15からテンションローラ16に亘り、用紙Sをトナー画像の転写用に静電吸着して搬送する無端状の搬送ベルト9が張架されている。搬送ベルト9は、ドライブローラ15の回転駆動によりベルト進行方向Dbに沿って搬送される。
画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3Cは、静電潜像の現像に用いるトナーの色が異なるだけで同一に構成されている。このため以下では、画像形成ユニット3K、3Y、3M及び3Cをまとめて画像形成ユニット3として説明する。画像形成ユニット3は、現像装置14とトナーカートリッジ17とを有している。現像装置14は、略J字形状に形成されたケースを有し、供給ローラ18、現像ローラ19、感光ドラム12、帯電ローラ20及びクリーニング部21が設けられている。供給ローラ18は、トナーカートリッジ17に収容されたトナーを現像ローラ19側へ供給する。帯電ローラ20は、感光ドラム12の表面を一様に帯電する。現像ローラ19は、トナーを帯電させ、感光ドラム12上に形成された静電潜像上に静電的に付着させて、一定層厚のトナー画像を形成する。クリーニング部21は、転写後に感光ドラム12の表面に残留したトナーを除去する。感光ドラム12は、静電潜像を担持し、また該静電潜像をトナーによって現像して得られるトナー画像を担持する。
また転写部10において搬送ベルト9の内側には、4個の感光ドラム12に対応する4個の転写ローラ22が、前側から後側へ順に並び回転可能に設けられている。これにより転写部10は、印刷画像の形成時、搬送ベルト9によって搬送される用紙Sを転写ローラ22の表面の上側部分と、対応する4個の感光ドラム12の表面の下側部分との間に順に挟み込みながら、該転写ローラ22への転写バイアス電圧の印加により4個の感光ドラム12の表面上のトナー画像を用紙Sの表面に転写する。
かかる構成において、画像形成ユニット3は、トナーカートリッジ17から現像装置14にトナーを供給する。続いて画像形成ユニット3は、感光ドラム12を回転させながら、帯電ローラ20により該感光ドラム12の表面を一様に帯電させ、LEDヘッド13により該感光ドラム12の表面を印刷データに基づいて露光して静電潜像を形成する。続いて画像形成ユニット3は、現像バイアス電圧を現像ローラ19に印加することにより、感光ドラム12上に形成された静電潜像上に、供給ローラ18により供給されたトナーを静電的に付着させてトナー画像を形成する。さらに画像形成ユニット3は、搬送ベルト9によって搬送される用紙Sを転写ローラ22と感光ドラム12との間に挟み込み、感光ドラム12の表面上のトナー画像を用紙Sの表面に転写する。このようにして転写部10は、用紙Sの表面に4色分のトナー画像を転写して、該トナー画像を転写した用紙Sを定着ユニット23に引き渡す。
画像形成部11には、転写部10の後方に、トナー画像を用紙Sの表面に定着させる定着ユニット23が配置されている。定着ユニット23は、定着ユニット筐体24のほぼ中央部に用紙Sを通すための用紙通路が形成され、定着ローラ25が設けられている。この定着ローラ25は、用紙通路の上側に回転可能に設けられた加熱ローラ26と、用紙通路の下側に回転可能に設けられた加圧ローラ27とにより構成されている。これにより定着ユニット23は、印刷画像の形成時、転写部10から表面にトナー画像が転写された用紙Sを用紙通路内に取り込んで、互いに逆回転している加熱ローラ26及び加圧ローラ27の間に挟み込む。そして定着ユニット23は、その用紙Sを、互いに逆回転している加熱ローラ26及び加圧ローラ27の間で加熱しながら加圧することにより、該用紙Sの表面にトナー画像を定着させる。定着ユニット23は、用紙Sの表面に4色分のトナー画像を定着させて印刷画像を形成し、該印刷画像を形成した用紙Sを、切替板28を介して上方の排出ユニット部30又は下方の両面印刷ユニット29に受け渡す。
かかる構成において画像形成装置1は、給紙カセット5に収められた用紙Sを給紙部4により画像形成部11に搬送する。画像形成部11は、搬送ベルト9により用紙Sを搬送しながら、画像形成ユニット3の現像装置14により用紙S上にトナーを転写する。用紙Sは、搬送ベルト9により定着ユニット23に搬送される。定着ユニット23は、用紙Sが通過する際、該用紙S上に載ったトナーを高温により用紙Sに定着させる。用紙Sは、切替板28により搬送方向が切り替えられ、排出ユニット部30へ搬送された後に用紙受渡部31へ排出されるか、又は両面印刷ユニット29へ搬送される。両面印刷ユニット29へ搬送された用紙Sは、画像形成部11へ再度搬送され用紙反対面の画像形成が行われ、定着ユニット23を再度通過した後に用紙受渡部31へ排出される。
[2.画像形成装置の制御構成]
図3に示すように、制御部32は、ロジック系回路部(論理系回路部)34と駆動系回路部33とにより構成されている。ロジック系回路部34は、主に、CPU(Central Processing Unit)35、RAM(Random Access Memory)36及びROM(Read Only Memory)37により構成されている。CPU35は、各種センサ38及び操作基板39が接続されていると共に、駆動系回路部33の駆動回路40が接続されており、該駆動回路40に駆動制御のための信号を出力する。ROM37は、画像形成部11(図2)における作像動作に関する制御プログラム(ソフトウェア)等の各種プログラムが格納されている。CPU35は、ROM37から必要なプログラムを読み出して、給紙部4及び画像形成部11の動作を統括的に制御して作像動作を実行させる。RAM36は、CPU35が制御プログラムを実行する際の作業領域(ワークエリア)として使用される。このロジック系回路部34において使用される直流電圧は、5[V]である。
図3に示すように、制御部32は、ロジック系回路部(論理系回路部)34と駆動系回路部33とにより構成されている。ロジック系回路部34は、主に、CPU(Central Processing Unit)35、RAM(Random Access Memory)36及びROM(Read Only Memory)37により構成されている。CPU35は、各種センサ38及び操作基板39が接続されていると共に、駆動系回路部33の駆動回路40が接続されており、該駆動回路40に駆動制御のための信号を出力する。ROM37は、画像形成部11(図2)における作像動作に関する制御プログラム(ソフトウェア)等の各種プログラムが格納されている。CPU35は、ROM37から必要なプログラムを読み出して、給紙部4及び画像形成部11の動作を統括的に制御して作像動作を実行させる。RAM36は、CPU35が制御プログラムを実行する際の作業領域(ワークエリア)として使用される。このロジック系回路部34において使用される直流電圧は、5[V]である。
駆動系回路部33は、主に、駆動回路40と、その駆動回路40から出力される駆動信号により動作するアクチュエータ類41とにより構成されている。アクチュエータ類41は、給紙モータ42、搬送モータ43、ベルトモータ44、定着モータ45及び現像駆動モータ46等により構成されている。このアクチュエータ類41は、図2で説明した各構成部材を駆動する。この駆動系回路部33において使用される駆動用直流電圧は、24[V]である。
このように構成された制御部32のロジック系回路部34に供給される直流電圧5[V]である供給電圧Vinと、駆動系回路部33に供給される駆動用直流電圧24[V]とは、後述する電源供給回路47(図4)から供給される。
制御部32は、時間の経過を計測するタイマ等の計時手段を備えており、電源投入時の初期動作や画像形成動作が終了した後に待機状態に移行させてから所定の時間が経過すると、待機状態からスリープ状態に移行させる。また制御部32は、待機状態又はスリープ状態において上位装置や操作者の操作により印刷指示等の動作指示を受け付けると、画像形成装置1を動作状態へ移行させる。
動作状態においては、ロジック系回路部34に供給電圧Vin(直流電圧5[V])が、駆動系回路部33に駆動用直流電圧24[V]が、それぞれ電源供給回路47から供給される。一方、待機状態又はスリープ状態においては、ロジック系回路部34に供給電圧Vin(直流電圧5[V]以下)が電源供給回路47から供給されるものの、駆動系回路部33には駆動用直流電圧24[V]が電源供給回路47から供給されない。
ここで、動作状態とは、上位装置や操作者の操作により印刷指示等の動作指示を受け付けて画像形成装置1が動作を行っている状態である。また待機状態とは、画像形成装置1が、印刷等の動作を行っておらず、印刷データ等の動作指示を受信すれば、即時に印刷可能な状態で待機している状態である。さらにスリープ状態とは、画像形成装置1が、待機状態に移行してから所定の時間が経過しており、印刷データ等の動作指示を受信してから印刷動作を行うためには準備動作が必要な状態であり、待機状態よりも機能的に休止した状態である。
[3.電源供給回路の構成]
図4に示すように電源供給回路47は、電源整流部48、スイッチング部50、2次整流部51、定電圧制御部52及び発振制御部53により構成されている。
図4に示すように電源供給回路47は、電源整流部48、スイッチング部50、2次整流部51、定電圧制御部52及び発振制御部53により構成されている。
電源整流部48は、外部から入力された商用電源である交流AC電圧を整流及び平滑する。スイッチング部50は、電源整流部48から出力された直流電圧をスイッチング動作によりスイッチングして、トランス49の1次側(入力巻線側)に供給する。2次整流部51は、トランス49の2次側(出力巻線側)に誘起された矩形波を整流して、負荷装置である制御部32に対して直流電圧を出力する。
定電圧制御部52は、基準電圧Vkと2次整流部51の出力電圧とを比較し、その比較の結果に応じた制御信号(フィードバック信号)を発振制御部53に出力する。また定電圧制御部52は、電圧設定と位相補償の切り替えのため、制御部32から出力されるPowersave信号と接続されている。
発振制御部53は、定電圧制御部52から出力された制御信号、すなわち2次整流部51の出力電圧のフィードバック量に応じて、スイッチング部50ヘスイッチング駆動信号を出力する。
スイッチング部50は、発振制御部53から出力されたスイッチング駆動信号に基づいて、電源整流部48から出力された直流電圧をスイッチングする動作時間を変化させることにより、トランス49の1次側に印加する電圧を変化させる。
また、電源供給回路47は、フライバック方式回路であり、複数の電圧の出力を供給する形態の電源であるため、複数のフライバック回路が電源整流部48と制御部32とに接続している。このそれぞれのフライバック回路の直流電圧出力は、制御部32のロジック系回路部34及び駆動系回路部33にそれぞれ供給されている。以降の説明において、駆動系回路部33に供給される24[V]の駆動用直流電圧に関する説明は省略する。
[4.定電圧制御部及び発振制御部の構成]
図5に示すように、定電圧制御部52は、主に、基準電圧Vkとなるシャントレギュレータ54と、2次整流部51の出力電圧から検出電圧Vrefを生成する電圧設定切替回路58とにより構成されており、電圧設定切替回路58による抵抗分圧により生成された検出電圧Vrefが比較電圧としてシャントレギュレータ54のリファレンス端子に入力される。
図5に示すように、定電圧制御部52は、主に、基準電圧Vkとなるシャントレギュレータ54と、2次整流部51の出力電圧から検出電圧Vrefを生成する電圧設定切替回路58とにより構成されており、電圧設定切替回路58による抵抗分圧により生成された検出電圧Vrefが比較電圧としてシャントレギュレータ54のリファレンス端子に入力される。
シャントレギュレータ54は、コントロール素子59の動作の安定性と反応性のため、コンデンサ61及び抵抗62に接続されており、位相補償されている。このシャントレギュレータ54には、フォトカプラ64のフォトダイオード64aへ流れる電流を制限するための制限抵抗63がフォトカプラ64を介して直列に接続されている。
発振制御部53は、主に、フォトカプラ64のフォトトランジスタ64bと、フォトトランジスタ64bの出力をスイッチング部50のゲート信号に変換するためのコントロール素子59とにより構成されている。コントロール素子59の出力は、制限抵抗65を介してスイッチング部50のFET(Field Effect Transistor)60へ接続されている。ここで、発振制御部53は、スイッチング部50のオン/オフの時間間隔を制御して、安定した出力電圧が得られるようにする要素である。
フォトカプラ64のフォトダイオード64aに電流が供給されると、光によりフォトトランジスタ64bのベースに電流が流れて、コレクタ端子からエミッタ端子へ電流が流れ、フォトカプラ64はオンとなる。このようにフォトカプラ64は、フォトダイオード64aへの電流の供給によりオン/オフが切り替られる。なおこのとき、フォトダイオード64aとフォトトランジスタ64bとは互いに電気的に絶縁されている。このフォトカプラ64には、フォトトランジスタ64bへ流れる電流を制限するための制限抵抗68が直列に接続されている。また発振制御部53には、コントロール素子59の動作の安定性のため、コンデンサ66及び67並びに抵抗69が設けられている。
また、電圧設定切替回路58は、分圧抵抗55A及び55Bと、PWM信号を平滑化し上述した検出電圧Vrefを調節する分圧抵抗56A及び56B並びに平滑コンデンサ57とから構成される。この電圧設定切替回路58に、PWM(Pulse Width Modulation)であるPowersave信号が制御部32(図4)から入力される。PWMは、0[V]であるLowレベルとオープン出力であるHighレベルとを一定のDutyで繰り返すパルス信号である。
画像形成装置1の起動時等において、Powersave信号がオープン出力を継続すると分圧抵抗56Bには電流が流れないため、検出電圧Vrefは分圧抵抗56A、55A及び55Bにより決定され、検出電圧Vrefが最も高い状態となる。この状態で、制御部32への供給電圧Vinには電圧値として5[V]が出力されるように設定されている。一方、PWMのLowレベルが継続すると、検出電圧Vrefは分圧抵抗56A、55A、55B及び56Bにより決定され、検出電圧Vrefが最も低い状態となる。この状態で、制御部32への供給電圧Vinには3.3[V]が出力されるように設定されている。
このような電圧設定切替回路58により、制御部32がPowersave信号におけるPWMのHighレベルの割合(すなわちDuty)を減少させていくと検出電圧Vrefを徐々に低下させることが可能となる。このため、制御部32がPWMのDutyを変化させることにより、制御部32が給電される供給電圧Vinを3.3[V]から5[V]まで変更可能となっている。PWM信号のパルス周期は、供給電圧Vinに発生するリップル電圧を低減させるために検出電圧Vrefを十分に平滑可能な周期(10[kHz]以上)であることが望ましい。
[5.制御部の構成]
図6に示すように、制御部32は、電力が供給される配線である電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dを有しており、これら電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dが、スイッチSW1、SW2及びSW3により互いに電気的に分割されている。以下では、電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dをまとめて電源ゾーン70とも呼ぶ。
図6に示すように、制御部32は、電力が供給される配線である電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dを有しており、これら電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dが、スイッチSW1、SW2及びSW3により互いに電気的に分割されている。以下では、電源ゾーン70A、70B、70C及び70Dをまとめて電源ゾーン70とも呼ぶ。
[5-1.電源ゾーン70Aの構成]
電源ゾーン70Aには、電圧検出素子IC1、スイッチSW1及びサブCPU72Aが接続されている。また電源供給回路47から給電される供給電圧Vinは、電圧検出素子IC1、スイッチSW1及びサブCPU72Aに供給されている。この電源ゾーン70Aは、電源電圧範囲として3.3[V]~5.25[V]が設定されている。
電源ゾーン70Aには、電圧検出素子IC1、スイッチSW1及びサブCPU72Aが接続されている。また電源供給回路47から給電される供給電圧Vinは、電圧検出素子IC1、スイッチSW1及びサブCPU72Aに供給されている。この電源ゾーン70Aは、電源電圧範囲として3.3[V]~5.25[V]が設定されている。
電圧検出素子IC1は、リセットICであり、サブCPU72Aと接続されており、電源ゾーン70Aの電圧の状態を検出し、検出結果をサブCPU72Aへ通知する。具体的に電圧検出素子IC1は、電源ゾーン70Aの電圧が3.3[V]を上回ると検出結果としてHighレベルを通知する一方、3.3[V]を下回ると検出結果としてLowレベルを通知する。
第1電源遮断スイッチとしてのスイッチSW1は、サブCPU72Aと接続されており、電圧検出素子IC2の状態に応じてサブCPU72Aにより制御されることにより、電源ゾーン70Aから電源ゾーン70Bへの電力の供給又は遮断を行う。
サブCPU72Aは、例えばマイコンにより構成されており、メインに制御を行うメインCPU72Bに対し、省電力状態であるスリープ状態において限定されたサブの制御を行う。このサブCPU72Aは、動作電圧範囲が3.3[V]~5.25[V]であり、少なくとも3.3[V]が供給されると動作する。またサブCPU72Aは、スイッチSW1へ出力信号を送出することによりスイッチSW1のON/OFFが可能となっている。さらにサブCPU72Aは、画像形成装置1のメインCPUであるメインCPU72Bと接続されており、電圧検出素子IC1及び電圧検出素子IC2からの通知に応じてPowersave信号を電源供給回路47(図4)の定電圧制御部52に送信する。
[5-2.電源ゾーン70Bの構成]
電源ゾーン70Bは、スイッチSW1の下流側に接続されており、電圧検出素子IC2、スイッチSW2及びDCDCコンバータ74が接続されている。この電源ゾーン70Bは、電源電圧範囲として3.8[V]~5.25[V]が設定されている。
電源ゾーン70Bは、スイッチSW1の下流側に接続されており、電圧検出素子IC2、スイッチSW2及びDCDCコンバータ74が接続されている。この電源ゾーン70Bは、電源電圧範囲として3.8[V]~5.25[V]が設定されている。
電圧検出素子IC2は、リセットICであり、サブCPU72Aと接続されており、電源ゾーン70Bの電圧の状態を検出し、検出結果をサブCPU72Aへ通知する。具体的に電圧検出素子IC2は、電源ゾーン70Bの電圧が3.8[V]を上回ると検出結果としてHighレベルを通知する一方、3.8[V]を下回ると検出結果としてLowレベルを通知する。
第2電源遮断スイッチとしてのスイッチSW2は、メインCPU72Bと接続されており、電圧検出素子IC3の状態に応じてメインCPU72Bにより制御されることにより、電源ゾーン70Bから電源ゾーン70Cへの電力の供給又は遮断を行う。
DCDCコンバータ74は、3.8[V]以上の電圧(例えば5[V])を3.3[V]電圧に降圧することにより、メインCPU72Bへ安定した3.3[V]の電力を供給する。
[5-3.電源ゾーン70Cの構成]
電源ゾーン70Cは、スイッチSW2の下流側に接続されており、電圧検出素子IC3及びスイッチSW3が接続されている。この電源ゾーン70Cは、電源電圧範囲として4.5[V]~5.25[V]が設定されている。また電源ゾーン70Cは、増設トレイ84が接続可能となっている。増設トレイ84は、電源ゾーン70Cに接続されると、該電源ゾーン70Cから給電が行われ、動作可能となる。
電源ゾーン70Cは、スイッチSW2の下流側に接続されており、電圧検出素子IC3及びスイッチSW3が接続されている。この電源ゾーン70Cは、電源電圧範囲として4.5[V]~5.25[V]が設定されている。また電源ゾーン70Cは、増設トレイ84が接続可能となっている。増設トレイ84は、電源ゾーン70Cに接続されると、該電源ゾーン70Cから給電が行われ、動作可能となる。
電圧検出素子IC3は、リセットICであり、メインCPU72Bと接続されており、電源ゾーン70Cの電圧の状態を検出し、検出結果をメインCPU72Bへ通知する。具体的に電圧検出素子IC3は、電源ゾーン70Cの電圧が4.5[V]を上回ると検出結果としてHighレベルを通知する一方、4.5[V]を下回ると検出結果としてLowレベルを通知する。
スイッチSW3は、メインCPU72Bと接続されており、メインCPU72Bにより制御されることにより、電源ゾーン70Cから電源ゾーン70Dへの電力の供給又は遮断を行う。
メインCPU72Bは、例えばマイコンにより構成されており、画像形成装置1のメインCPUである。このサブCPU72は、動作電圧範囲が3.3±0.5[V]であり、3.3[V]が供給されると動作する。メインCPU72Bは、スイッチSW2及びSW3へ出力信号を送出することによりスイッチSW2及びSW3のON/OFFが可能となっている。
増設トレイ84は、動作電圧範囲が4.5[V]~5.25[V]であり、少なくとも4.5[V]が供給されることにより動作する。増設トレイ84に電源ゾーン70Cから給電されると、増設トレイ84とメインCPU72Bとの通信信号線(図示せず)で通信が行われる。メインCPU72Bは、増設トレイ84との通信が成立すると、増設トレイ84が画像形成装置1に搭載されていることを検出可能である。
[5-4.電源ゾーン70Dの構成]
電源ゾーン70Dは、スイッチSW3の下流側に接続されている。この電源ゾーン70Dは、電源電圧範囲として4.75[V]~5.25[V]が設定されている。電源ゾーン70Dには、USB Host80が設けられており、該USB Host80には、画像形成装置1から電力を供給してUSB(Universal Serial Bus)で通信することで動作する外部機器であるUSB機器(図示せず)が接続可能となっている。USB機器は、動作電圧範囲が4.75[V]~5.25[V]であり、少なくとも4.75[V]の電圧が供給されると動作する。このUSB機器は、USB Host80に接続されると、電源ゾーン70Dから給電が行われ、動作可能となる。USB機器に電源ゾーン70Dから給電されると、USB機器とメインCPU72Bとの通信信号線(図示せず)で通信が行われる。メインCPU72Bは、USB機器との通信が成立すると、USB Host80に外部機器が接続されていることを検出可能である。
電源ゾーン70Dは、スイッチSW3の下流側に接続されている。この電源ゾーン70Dは、電源電圧範囲として4.75[V]~5.25[V]が設定されている。電源ゾーン70Dには、USB Host80が設けられており、該USB Host80には、画像形成装置1から電力を供給してUSB(Universal Serial Bus)で通信することで動作する外部機器であるUSB機器(図示せず)が接続可能となっている。USB機器は、動作電圧範囲が4.75[V]~5.25[V]であり、少なくとも4.75[V]の電圧が供給されると動作する。このUSB機器は、USB Host80に接続されると、電源ゾーン70Dから給電が行われ、動作可能となる。USB機器に電源ゾーン70Dから給電されると、USB機器とメインCPU72Bとの通信信号線(図示せず)で通信が行われる。メインCPU72Bは、USB機器との通信が成立すると、USB Host80に外部機器が接続されていることを検出可能である。
また電源ゾーン70Dには、画像形成装置1から電力を供給して動作するオプション機器としての無線LANユニットであるWLAN(Wireless Local Area Network)ユニット82が接続可能となっている。WLANユニット82は、動作電圧範囲が4.75[V]~5.25[V]であり、少なくとも4.75[V]の電圧が供給されると動作する。このWLANユニット82は、電源ゾーン70Dに接続されると、電源ゾーン70Dから給電が行われ、動作可能となる。WLANユニット82に電源ゾーン70Dから給電されると、WLANユニット82とメインCPU72Bとの通信信号線(図示せず)で通信が行われる。メインCPU72Bは、WLANユニット82との通信が成立すると、電源ゾーン70DにWLANユニット82が接続されていることを検出可能である。
また、Host PC(図示せず)等から電力供給を受けて動作する、画像形成装置1が電力を供給しないUSB Device86やLANユニット88については、どの電源ゾーン70にも接続されていない。
以下では、電圧検出素子IC1、IC2及びIC3をまとめて電圧検出素子ICとも呼び、スイッチSW1、SW2及びSW3をまとめて電源遮断スイッチとしてのスイッチSWとも呼ぶ。
[6.電源供給回路の動作]
かかる構成において、電源供給回路47の動作を図4及び図5を用いて説明する。電源供給回路47において、外部から入力された交流電圧(AC入力)は、電源整流部48により整流及び平滑されて直流電圧としてスイッチング部50へ出力される。スイッチング部50は、定電圧制御部52及び発振制御部53の制御によりオン/オフされ、電源整流部48の出力電圧をスイッチングしてトランス49の1次側へ供給する。
かかる構成において、電源供給回路47の動作を図4及び図5を用いて説明する。電源供給回路47において、外部から入力された交流電圧(AC入力)は、電源整流部48により整流及び平滑されて直流電圧としてスイッチング部50へ出力される。スイッチング部50は、定電圧制御部52及び発振制御部53の制御によりオン/オフされ、電源整流部48の出力電圧をスイッチングしてトランス49の1次側へ供給する。
トランス49の2次側に誘起される矩形波は、2次整流部51により直流電圧として整流及び平滑されて出力される。本実施の形態の場合、2次整流部51から出力される供給電圧Vinは5[V]であり、この供給電圧Vinが制御部32に供給される。また、2次整流部51の出力電圧は、定電圧制御部52にも印加される。
定電圧制御部52は、常時一定な電圧を維持するためにシャントレギュレータ54の基準電圧Vkと電圧設定切替回路58で決定される検出電圧Vrefとを比較して、2次整流部51の出力電圧が基準電圧Vkよりも高いか又は低い場合は、発振制御部53にフィードバック信号を出力してスイッチング部50のスイッチングのオン/オフ動作時間を調節する。
このように定電圧制御部52は、2次整流部51の出力電圧が基準電圧Vkとなるように発振制御部53へフィードバック信号を出力し、発振制御部53は、そのフィードバック信号に基づいてスイッチング部50のスイッチング動作のオン/オフ時間を制御することにより、2次整流部51の出力電圧を常時一定の電圧にする。
[7.電源供給回路の動作]
図7に、本実施の形態における画像形成装置1の制御部32の動作のタイムチャートを示す。まず、タイミングT1において画像形成装置1が起動する。このときサブCPU72A及びメインCPU72Bは、電源供給回路47から5[V]の供給電圧Vinが給電され同時に起動する。電源供給回路47に電力が供給されている状態で、画像形成装置1が起動すると、サブCPU72Aから出力されるPowersave信号はオープン出力になっているため、PWM Dutyは100[%]の状態であり、電源供給回路47から制御部32へ供給電圧Vinとして5[V]の供給が開始される。画像形成装置1は、起動後は早急に印刷動作を開始したいため、スリープ状態とならずに、PWM Dutyを100[%]とすることにより、供給電圧Vinは最大電圧である5[V]出力を維持する。
図7に、本実施の形態における画像形成装置1の制御部32の動作のタイムチャートを示す。まず、タイミングT1において画像形成装置1が起動する。このときサブCPU72A及びメインCPU72Bは、電源供給回路47から5[V]の供給電圧Vinが給電され同時に起動する。電源供給回路47に電力が供給されている状態で、画像形成装置1が起動すると、サブCPU72Aから出力されるPowersave信号はオープン出力になっているため、PWM Dutyは100[%]の状態であり、電源供給回路47から制御部32へ供給電圧Vinとして5[V]の供給が開始される。画像形成装置1は、起動後は早急に印刷動作を開始したいため、スリープ状態とならずに、PWM Dutyを100[%]とすることにより、供給電圧Vinは最大電圧である5[V]出力を維持する。
印刷動作が完了し、所定時間経過又はスリープ状態への移行命令があると、画像形成装置1はスリープ状態へ移行する準備を開始する。スリープ状態への移行開始時に、まず、画像形成装置1は、駆動系回路部33への24[V]の供給を停止する。
次にメインCPU72Bは、電源ゾーン70Dに設定された電源電圧範囲が4.75[V]~5.25[V]で動作するUSB Host80やWLANユニット82が増設機器として電源ゾーン70Dに接続されているか確認する。USB Host80やWLANユニット82が増設機器として電源ゾーン70Dに接続されていることを検出した場合、メインCPU72Bは、スイッチSW3をONのままとした状態でスリープ状態へ移行する。このため、増設機器が電源ゾーン70Dに接続されている状態で画像形成装置1がスリープ状態へ移行すると、この増設機器は電源ゾーン70Dから給電され続ける。これにより、スリープ状態においても増設機器は動作可能となる。
一方、USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できない場合、メインCPU72Bは、USB Host80やWLANユニット82に電力を供給する必要はないと判断し、タイミングT2においてスイッチSW3をOFFにする。メインCPU72BがスイッチSW3をOFFにすると、スイッチSW3よりも下流側の電源ゾーン70Dへの電力供給は遮断される。このため画像形成装置1は、電源電圧範囲が4.5[V]~5.25[V]に設定された電源ゾーン70Cで必要な4.5[V]まで供給電圧Vinを低下させることができるようになる。
この場合、メインCPU72Bは、スイッチSW3をOFFにした後、Powersave信号のPWM Dutyを徐々に低下させるようサブCPU72Aに指示する。ここで、PWM Dutyの低下とは、Powersave信号の単位時間当たりの0[V]の時間を増やすことを意味する。PWM Dutyが徐々に低下すると、供給電圧Vinは徐々に低下する。供給電圧Vinが徐々に低下し、タイミングT3において電圧検出素子IC3が4.5[V]を検出すると、電圧検出素子IC3は、所定の電圧である4.5[V]まで供給電圧Vinが低下したことをメインCPU72Bに通知する。電圧検出素子IC3から通知を受けると、メインCPU72Bは、PWM Dutyを維持するようサブCPU72Aに指示する。
次にメインCPU72Bは、電源ゾーン70Cに設定された電源電圧範囲が4.5[V]~5.25[V]で駆動可能な増設トレイ84が電源ゾーン70Cに接続されているか確認する。増設トレイ84が電源ゾーン70Cに接続されていることを検出した場合、メインCPU72Bは、スイッチSW2をONのままとした状態でスリープ状態へ移行する。このため、増設トレイ84が電源ゾーン70Cに接続されている状態で画像形成装置1がスリープ状態へ移行すると、この増設トレイ84は電源ゾーン70Cから給電され続ける。これにより、スリープ状態においても増設トレイ84は動作可能となる。
一方、増設トレイ84が接続されていることを検出できない場合、メインCPU72Bは、増設トレイ84に電力を供給する必要はないと判断し、タイミングT4においてスイッチSW2をOFFにする。メインCPU72BがスイッチSW2をOFFにすると、スイッチSW2よりも下流側の電源ゾーン70Cへの電力供給は遮断される。このため画像形成装置1は、電源電圧範囲が3.8[V]~5.25[V]に設定された電源ゾーン70Bで必要な3.8[V]まで供給電圧Vinを低下させることができるようになる。
この場合、メインCPU72Bは、スイッチSW2をOFFにした後、Powersave信号のPWM Dutyを徐々にさらに低下させるようサブCPU72Aに指示する。供給電圧Vinがさらに低下し、タイミングT5において電圧検出素子IC2が3.8[V]を検出すると、電圧検出素子IC2は、所定の電圧である3.8[V]まで供給電圧Vinが低下したことをメインCPU72Bに通知する。電圧検出素子IC2から通知を受けると、メインCPU72Bは、PWM Dutyを維持するようサブCPU72Aに指示する。
ここで、メインCPU72Bは3.3[V]で動作しており、そのメインCPU72Bを3.8[V]~5[V]の供給電圧Vinに基づき動作させるために、DCDCコンバータ74は、供給電圧Vinを降圧させ3.3[V]を生成し、メインCPU72Bに供給している。一般に、DCDCコンバータ74は、入力された電圧を降圧させ出力するため、DCDCコンバータ74の出力電圧よりも、コンバータICに内蔵されるスイッチングダイオードの少なくとも順方向電圧分は高い電圧が入力される必要がある。そのため、電源ゾーン70Bには、メインCPU72Bで必要な3.3[V]を生成するよりも高い電圧が必要となる。このため、本実施の形態においては、電源ゾーン70Bでは電源電圧範囲として3.8[V]~5.25[V]が必要と設定されている。
次に、メインCPU72Bは、メインCPU72B自身の電源を遮断できるか確認する。画像形成装置1として最も電力を削減できる、スイッチSW1を遮断しメインCPU72Bの電源を遮断するオフモードへ移行するためには、画像形成装置1は、電源スイッチを監視する等の限られた最低限の機能以外を停止させるため、例えばRAM36(図3)上に展開されていた一時情報をROM37へバックアップする処理等を完了させる必要がある。メインCPU72Bは、オフモードへの移行処理が完了すると、スイッチSW1をOFFするようサブCPU72Aに指示する。
タイミングT6においてサブCPU72AがスイッチSW1をOFFにすると、スイッチSW1よりも下流側の電源ゾーン70Bへの電力供給は遮断される。このため画像形成装置1は、電源電圧範囲が3.3[V]~5.25[V]に設定された電源ゾーン70Aで必要な3.3[V]まで供給電圧Vinを低下させることができるようになる。
この場合、サブCPU72Aは、スイッチSW1をOFFにした後、Powersave信号のPWM Dutyを0[%]まで徐々にさらに低下させる。供給電圧Vinがさらに低下し、タイミングT7において電圧検出素子IC1が3.3[V]を検出すると、電圧検出素子IC1は、所定の電圧である3.3[V]まで供給電圧Vinが低下したことをサブCPU72Aに通知する。このとき、PWM Dutyは0[%]となる。
サブCPU72Aは、画像形成装置1の電源ONを監視し、画像形成装置1が再起動し電源ONとなるまで、オフモードを継続する。図示しないパワーオン信号の変化を取得することにより、画像形成装置1が再起動したことをサブCPU72Aが検知すると、タイミングT8においてサブCPU72Aは、スイッチSW1をONにする。サブCPU72AがスイッチSW1をONにすると、スイッチSW1よりも下流側の電源ゾーン70Bへの電力供給が開始される。
サブCPU72Aは、スイッチSW1をONにした後、Powersave信号のPWM Dutyを徐々に上昇させる。サブCPU72Aは、PWM Dutyをいきなり100[%]に設定するのではなくPowersave信号のPWM Dutyを徐々に上昇させる。PWM Dutyが徐々に上昇すると、供給電圧Vinは徐々に上昇する。供給電圧Vinが徐々に上昇し、タイミングT9において電圧検出素子IC2が3.8[V]を検出すると、電圧検出素子IC1は、所定の電圧である3.8[V]まで供給電圧Vinが上昇したことをサブCPU72Aに通知する。電圧検出素子IC1から通知を受けると、サブCPU72Aは、PWM Dutyを維持しつつ、メインCPU72Bが起動したことを確認するためにメインCPU72Bと通信を開始する。
サブCPU72Aと通信が可能になると、タイミングT10においてメインCPU72Bは、スイッチSW2をONにする。メインCPU72BがスイッチSW2をONにすると、スイッチSW2よりも下流側の電源ゾーン70Cへの電力供給が開始される。
メインCPU72Bは、スイッチSW2をONにした後、Powersave信号のPWM Dutyを徐々に上昇させるようサブCPU72Aに指示する。供給電圧Vinがさらに上昇し、タイミングT11において電圧検出素子IC2が4.5[V]を検出すると、電圧検出素子IC2は、所定の電圧である4.5[V]まで供給電圧Vinが上昇したことをサブCPU72Aに通知する。電圧検出素子IC2から通知を受けると、サブCPU72Aは、PWM Dutyを維持する。
次にメインCPU72Bは、電源ゾーン70Cに設定された電源電圧範囲が4.5[V]~5.25[V]で駆動可能な増設トレイ84が電源ゾーン70Cに接続されているか確認する。
続いてタイミングT12においてメインCPU72Bは、スイッチSW3をONにする。メインCPU72BがスイッチSW3をONにすると、スイッチSW3よりも下流側の電源ゾーン70Dへの電力供給が開始される。
メインCPU72Bは、スイッチSW3をONにした後、Powersave信号のPWM Dutyを100[%]まで徐々に上昇させるようサブCPU72Aに指示する。供給電圧Vinがさらに上昇し、タイミングT13において電圧検出素子IC3が5.0[V]を検出すると、電圧検出素子IC3は、所定の電圧である5.0[V]まで供給電圧Vinが上昇したことをメインCPU72Bに通知する。このとき、PWM Dutyは100[%]となる。電圧検出素子IC3から通知を受けると、メインCPU72Bは、PWM Dutyを維持するようサブCPU72Aに指示する。
次にメインCPU72Bは、電源ゾーン70Dに設定された電源電圧範囲が4.75[V]~5.25[V]で動作しているUSB Host80やWLANユニット82が増設機器として電源ゾーン70Dに接続されているか確認する。
その後、USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できない場合、メインCPU72Bは、USB Host80やWLANユニット82に電力を供給する必要はないと判断し、スイッチSW3をOFFにする。メインCPU72BがスイッチSW3をOFFにすると、スイッチSW3よりも下流側の電源ゾーン70Dへの電力供給は遮断される。これにより、電源ゾーン70Dに増設機器が接続された際に、プラグアンドプレイのように接続されただけで増設機器をメインCPU72Bが認識することはできなくなるものの、スリープ状態における消費電力を削減できる。
また、USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できなく、且つ、増設トレイ84が接続されていることを検出できない場合、メインCPU72Bは、USB Host80、WLANユニット82や増設トレイ84に電力を供給する必要はないと判断し、スイッチSW3に加えてスイッチSW2をOFFにする。メインCPU72BがスイッチSW2をOFFにすると、スイッチSW2よりも下流側の電源ゾーン70C及び70Dへの電力供給は遮断される。これにより、電源ゾーン70C又は70Dに増設トレイ84又は増設機器が接続された際に、プラグアンドプレイのように接続されただけで増設トレイ84又は増設機器をメインCPU72Bが認識することはできなくなるものの、スリープ状態における消費電力を削減できる。
[8.効果等]
ここで、省電力状態であるスリープ状態における電源からの出力電圧である待機電圧は、降圧時の損失を少なくするために、画像形成装置に接続されるUSB機器で使用される5[V]とするのが一般的である。この5[V]の出力は、USB IFで使用されるため広く使用されているが、CPUを含む画像形成装置内部のICの、スリープ状態における消費電力をさらに減らすために、5[V]からDCDCコンバータ等で3.3[V]等へさらに降圧されて使用される。画像形成装置単体ではスリープ状態の待機電圧はCPUだけであれば3.3[V]で十分であるが、待機電圧が3.3[V]に降圧されてしまうと、例えば、画像形成装置に接続されUSBのバスパワー5[V]で動作する無線LANユニットは、動作電圧範囲を満足できなくなる。よって、スリープ状態において無線LANユニットは動作しなくなるため、スリープ状態において無線LANユニットが操作されても、画像形成装置はスリープ状態から復帰しなくなる。このため、画像形成装置に接続された外部装置である無線LANユニットが、画像形成装置のスリープ状態からの復帰要因として機能しなくなってしまう。このため、USB機器が接続される画像形成装置においては、外部装置が接続されていない状態であっても、スリープ状態において駆動電圧である5[V]を待機電圧として維持していたため、さらなる省電力化が求められていた。
ここで、省電力状態であるスリープ状態における電源からの出力電圧である待機電圧は、降圧時の損失を少なくするために、画像形成装置に接続されるUSB機器で使用される5[V]とするのが一般的である。この5[V]の出力は、USB IFで使用されるため広く使用されているが、CPUを含む画像形成装置内部のICの、スリープ状態における消費電力をさらに減らすために、5[V]からDCDCコンバータ等で3.3[V]等へさらに降圧されて使用される。画像形成装置単体ではスリープ状態の待機電圧はCPUだけであれば3.3[V]で十分であるが、待機電圧が3.3[V]に降圧されてしまうと、例えば、画像形成装置に接続されUSBのバスパワー5[V]で動作する無線LANユニットは、動作電圧範囲を満足できなくなる。よって、スリープ状態において無線LANユニットは動作しなくなるため、スリープ状態において無線LANユニットが操作されても、画像形成装置はスリープ状態から復帰しなくなる。このため、画像形成装置に接続された外部装置である無線LANユニットが、画像形成装置のスリープ状態からの復帰要因として機能しなくなってしまう。このため、USB機器が接続される画像形成装置においては、外部装置が接続されていない状態であっても、スリープ状態において駆動電圧である5[V]を待機電圧として維持していたため、さらなる省電力化が求められていた。
これに対し画像形成装置1は、スリープ状態へ移行する際に、USB Host80やWLANユニット82等の増設機器や増設トレイ84等からなる外部装置が接続されているか否かを確認し、何れも接続されていない場合は、スリープ状態においてそれら外部装置に電力を供給する必要はないと判断するようにした。続いて画像形成装置1は、スイッチSW2及びSW3をOFFにしてスリープ状態における外部装置への給電を遮断すると共に、制御部32から定電圧制御部52の電圧設定切替回路58へ供給するPowersave信号のPWM Dutyを0[%]とし、電源供給回路47から制御部32へ供給される供給電圧Vinの電圧値を5[V]から3.3[V]へ降圧するようにした。
このため画像形成装置1は、USB Host80やWLANユニット82等の増設機器や増設トレイ84等の外部装置が接続されていない状態においてスリープ状態へ移行する際に、外部装置への給電を遮断すると共に、供給電圧Vinを5[V]から3.3[V]へ降圧させた状態とすることができる。これにより画像形成装置1は、スリープ状態において供給電圧Vinを5[V]のまま維持する場合と比較して、スリープ状態における消費電力を低減させることができる。
一方、画像形成装置1は、スリープ状態へ移行する際に、USB Host80やWLANユニット82等の増設機器が接続されている場合は、スイッチSW3はONのままにし供給電圧Vinは5[V]を保ち、スリープ状態においてそれら増設機器に5[V]の供給電圧Vinを給電し続けるようにした。このため画像形成装置1は、スリープ状態においても、接続されている増設機器が動作可能な状態とし、これら増設機器への操作を起因として、スリープ状態から待機状態又は動作状態へ復帰することができる。
また一方、画像形成装置1は、スリープ状態へ移行する際に、USB Host80やWLANユニット82等の増設機器は接続されていないものの、増設トレイ84が接続されている場合は、スイッチSW3はOFFにする一方スイッチSW2はONのままにし、供給電圧Vinは4.5[V]へ降圧し、スリープ状態において増設機器への給電は遮断するものの増設トレイ84に4.5[V]の供給電圧Vinを給電し続けるようにした。
このため画像形成装置1は、スリープ状態においても、接続されている増設トレイ84が動作可能な状態とし、増設トレイ84への操作を起因として、スリープ状態から待機状態又は動作状態へ復帰することができる。また画像形成装置1は、接続されていない増設機器への給電を遮断すると共に供給電圧Vinを5[V]から4.5[V]へ降圧させた状態とすることができ、スリープ状態において供給電圧Vinを5[V]のまま維持する場合と比較して、スリープ状態における消費電力を低減させることができる。
このように画像形成装置1は、外部装置の接続状態に応じて、スリープ状態においてどの外部装置が操作された際にスリープ状態から復帰するか(すなわち復帰要因となる接続オプション)に合わせて、選択的に供給電圧Vinを低下させることができる。このため画像形成装置1は、接続されている外部装置に応じて、選択的に供給電圧Vinを設定でき、よりきめ細かく選択的にスリープ状態における消費電力を低減できる。
また画像形成装置1は、スリープ状態へ移行する際に、供給電圧Vinを5[V]から3.3[V]まで一気に低下させずに、OFFにするスイッチSWを切り替えつつ供給電圧Vinを徐々に低下させるようにした。それと共に画像形成装置1は、スリープ状態から復帰する際に、供給電圧Vinを3.3[V]から5[V]まで一気に上昇させずに、ONにするスイッチSWを切り替えつつ供給電圧Vinを徐々に上昇させるようにした。このため画像形成装置1は、電源ゾーン70毎に、故障個所を特定することを容易にできる。
また画像形成装置1は、スリープ状態から復帰するとき、スイッチSW1、SW2及びSW3をONにする際に、該スイッチSWよりも下流側の機器の動作電圧範囲内の必要最低限の供給電圧Vinの状態でONにするため、一気に5[V]を印加する場合と比較して、突入電流を抑制できる。
ここで、トランス49から制御部32へ供給する電圧を、5[V]、4.5[V]、3.8[V]及び3.3[V]の4種類予め生成し、画像形成装置1がスリープ状態へ移行する際に、5[V]、4.5[V]及び3.8[V]の電圧の制御部32への供給を順次遮断することも考えられる。しかしながらその場合、回路構成が複雑化すると共に大型化してしまう。
これに対し画像形成装置1は、トランス49から制御部32へ供給する電圧を、24[V]を除くと5[V]の1種類だけ生成し、スリープ状態へ移行する際は、Powersave信号のPWM Dutyを制御することにより、供給電圧Vinを5[V]から、4.5[V]、3.8[V]及び3.3[V]へ順次低下させるようにした。このため画像形成装置1は、回路構成が複雑化及び大型化してしまうことを防止しつつ、PWM Dutyが100[%]のときに5[V]となる電圧に基づき複数の供給電圧Vinを生成し、供給電圧Vinを選択的に低下させることができる。
以上の構成によれば画像形成装置1は、商用電源からAC電圧を供給される電源供給回路47と、電源供給回路47から直流電圧である供給電圧Vinを供給される制御部32と、媒体に画像を形成する画像形成部11とを設け、電源供給回路47は、AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部48と、電源整流部48から出力された直流電圧の電圧値を変換し制御部32に供給するトランス49と、基準電圧Vkとトランス49の出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部52と、フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部53と、電源整流部48から出力された直流電圧をスイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御してトランス49に印加するスイッチング部50と、制御部32から出力された制御信号としてのPowersave信号により、基準電圧Vkを変更する電圧設定切替回路58とを有し、制御部32は、トランス49から供給される直流電圧の電圧値を制御するPowersave信号を電源供給回路47へ出力するようにした。
これにより画像形成装置1は、スリープ状態において給電すべき外部装置が接続されていない場合、該外部装置へ給電する電圧よりも低い電圧を維持した状態でスリープ状態とすることができる。
[9.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態において画像形成装置1は、制御部32に電圧検出素子IC1を搭載して電圧検出素子IC1を電源ゾーン70Aに接続し、サブCPU72Aの電源電圧(すなわち供給電圧Vin)をサブCPU72Aの動作電圧範囲(3.3[V])未満としないようにする場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、Powersave信号のPWM Dutyが最も小さいときである0[%]の場合において供給電圧VinがサブCPU72Aの動作電圧範囲(3.3[V])未満とならず、サブCPU72Aの電源電圧の動作電圧範囲を満足できる場合、制御部32に電圧検出素子IC1を搭載しなくても良い。
なお上述した実施の形態において画像形成装置1は、制御部32に電圧検出素子IC1を搭載して電圧検出素子IC1を電源ゾーン70Aに接続し、サブCPU72Aの電源電圧(すなわち供給電圧Vin)をサブCPU72Aの動作電圧範囲(3.3[V])未満としないようにする場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、Powersave信号のPWM Dutyが最も小さいときである0[%]の場合において供給電圧VinがサブCPU72Aの動作電圧範囲(3.3[V])未満とならず、サブCPU72Aの電源電圧の動作電圧範囲を満足できる場合、制御部32に電圧検出素子IC1を搭載しなくても良い。
また、供給電圧VinとPowersave信号のPWM Dutyとには線形関係があるため、画像形成装置1は、Powersave信号のPWM Dutyが100[%]の場合において電圧検出素子IC2で検出した供給電圧Vinが5[V]であることと、電圧検出素子IC2で検出した供給電圧Vinが例えば3.8[V]のときのPowersave信号のPWM Dutyとに基づき、供給電圧Vinが3.3[V]のときのPowersave信号のPWM Dutyを算出し、供給電圧Vinを3.3[V]とするときは、算出したPWM Dutyに設定するようにしても良い。その場合も画像形成装置1は、制御部32に電圧検出素子IC1を搭載しなくても良くできる。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、電圧検出素子IC1、IC2及びIC3をリセットICにより構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、所定の電圧を所定の検出精度で検出可能である場合、電圧検出素子をツェナーダイオード等、他の種々の素子により構成しても良い。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、タイミングT1(図7)において、サブCPU72A及びメインCPU72Bに電源供給回路47から5[V]の供給電圧Vinを給電し同時に起動させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、ACケーブルが刺された直後を必ずオフモードとすれば、タイミングT1(図7)における画像形成装置1の起動時であっても、タイミングT8で示したオフモードからの復帰手順と同様の手順で徐々に供給電圧Vinを上昇させることができ、突入電流を抑制できる。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、Powersave信号をPWM信号とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、スイッチング部50を制御してトランス49の1次側に印加される電圧を変化させ、供給電圧Vinを制御できれば、Powersave信号をアナログ信号等、他の種々の信号としても良い。但し、例えばPowersave信号をアナログ信号とした場合、供給電圧Vinに応じてPowersave信号のHighレベルが変化してしまい制御が複雑化してしまうため、Powersave信号を、0[V]であるLowレベルとオープン出力であるHighレベルとを繰り返すPWM信号とすると、画像形成装置1は、制御を容易にすることができる。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、スリープ状態からの再起動後に、USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できない場合、スイッチSW3をOFFにする場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、ユーザが増設機器の接続をメニュー等で確認するときだけスイッチSW3をONにしても良い。その場合、増設機器が接続されていない場合に常時スイッチSW3をOFFにする場合と比較して、消費電力は僅かに増加するものの、増設機器が接続されていない場合に常時スイッチSW3をONにする場合と比較して、消費電力を削減できると共に、電源ゾーン70Dに接続された増設機器をメインCPU72Bが認識できる。USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できなく、且つ、増設トレイ84が接続されていることを検出できない場合における、スイッチSW2及びSW3の制御についても同様である。
さらに、画像形成装置1は、任意の時間間隔(例えば1分毎に1回)でスイッチSW3をONにしても良い。その場合、増設機器が接続されていない場合に常時スイッチSW3をOFFにする場合と比較して、消費電力は僅かに増加するものの、増設機器が接続されていない場合に常時スイッチSW3をONにする場合と比較して、消費電力を削減できると共に、電源ゾーン70Dに接続された増設機器をメインCPU72Bが認識できる。USB Host80やWLANユニット82が増設機器として接続されていることを検出できなく、且つ、増設トレイ84が接続されていることを検出できない場合における、スイッチSW2及びSW3の制御についても同様である。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、3つの電圧検出素子IC1、IC2及びIC3と、3つのスイッチSW1、SW2及びSW3とを制御部32に設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、制御部32において検出する供給電圧Vinの電圧値に応じて、他の種々の個数の電圧検出素子ICとスイッチSWとを制御部32に設けても良い。その場合、例えば、電圧検出素子IC3と並列に電圧検出素子ICを追加し、例えば増設トレイ84の動作電圧範囲がメインCPU72Bよりも高い場合、その電圧を基準として、PWM Dutyを設定しても良い。
さらに上述した実施の形態において画像形成装置1は、USB Host80、WLANユニット82や増設トレイ84等の外部装置が制御部32に接続されていることを検出できない場合、サブCPU72Aの動作電圧範囲である3.3[V]~5.25[V]のうち、最も電圧値が低い3.3[V]まで供給電圧Vinを低下させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、動作電圧範囲内のうち最下限の3.3[V]よりも上の、例えば3.4[V]まで供給電圧Vinを低下させる等、動作電圧範囲内のうち他の種々の電圧値まで供給電圧Vinを低下させても良い。その場合、供給電圧Vinを3.3[V]まで低下させる場合よりはスリープ状態の消費電力は増加するものの、供給電圧Vinを5[V]のままとするよりはスリープ状態の消費電力を低減できる。供給電圧Vinを3.8[V]まで低下させる場合と、4.5[V]まで低下させる場合とにおいても同様である。
さらに上述した実施の形態においては、画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばファクシミリ、MFP(MultiFunction Printer:複合機)、複写機等、省電力状態を有する種々の機器に本発明を適用しても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また、本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、電源としての電源供給回路47と、制御部としての制御部32と、画像形成部としての画像形成部11とによって、画像形成装置としての画像形成装置1を構成し、電源は、電源整流部としての電源整流部48と、トランスとしてのトランス49と、定電圧制御部としての定電圧制御部52と、発振制御部としての発振制御部53と、スイッチング部としてのスイッチング部50と、電圧設定切替部としての電圧設定切替回路58とを有する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる電源と、制御部と、画像形成部とによって、画像形成装置を構成し、電源は、その他種々の構成でなる電源整流部と、トランスと、定電圧制御部と、発振制御部と、スイッチング部と、電圧設定切替部とを有しても良い。
本発明は、省電力状態を有する種々の機器で利用できる。
1……画像形成装置、2……装置筐体、3……画像形成ユニット、4……給紙部、5……給紙カセット、6……給紙ローラ、7……レジストローラ、8……カバー、9……搬送ベルト、10……転写部、11……画像形成部、12……感光ドラム、13……LEDヘッド、14……現像装置、15……ドライブローラ、16……テンションローラ、17……トナーカートリッジ、18……供給ローラ、19……現像ローラ、20……帯電ローラ、21……クリーニング部、22……転写ローラ、23……定着ユニット、24……定着ユニット筐体、25……定着ローラ、26……加熱ローラ、27……加圧ローラ、28……切替板、29……両面印刷ユニット、30……排出ユニット部、31……用紙受渡部、S……用紙、32……制御部、33……駆動系回路部、34……ロジック系回路部、35……CPU、36……RAM、37……ROM、38……各種センサ、39……操作基板、40……駆動回路、41……アクチュエータ類、42……給紙モータ、43……搬送モータ、44……ベルトモータ、45……定着モータ、46……現像駆動モータ、47……電源供給回路、48……電源整流部、49……トランス、50……スイッチング部、51……2次整流部、52……定電圧制御部、53……発振制御部、54……シャントレギュレータ、55A、55B、56A、56B……分圧抵抗、57……平滑コンデンサ、58……電圧設定切替回路、59……コントロール素子、60……FET、61……コンデンサ、62……抵抗、63……制限抵抗、64……フォトカプラ、64a……フォトダイオード、64b……フォトトランジスタ、65、68……制限抵抗、66、67……コンデンサ、69……抵抗、70A、70B、70C、70D……電源ゾーン、IC1、IC2、IC3……電圧検出素子、SW1、SW2、SW3……スイッチ、72A……サブCPU、72B……メインCPU、74……DCDCコンバータ、80……USB Host、82……WLANユニット、84……増設トレイ、86……USB Device、88……LANユニット、Vin……供給電圧、Vk……基準電圧、Vref……検出電圧。
Claims (9)
- 商用電源からAC電圧を供給される電源と、
前記電源から直流電圧を供給される制御部と
を備え、
前記電源は、
前記AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部と、
前記電源整流部から出力された前記直流電圧の電圧値を変換し前記制御部に供給するトランスと、
基準電圧と前記トランスの出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部と、
前記フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部と、
前記電源整流部から出力された前記直流電圧を前記スイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御して前記トランスに印加するスイッチング部と、
前記制御部から出力された制御信号により、前記基準電圧を変更する電圧設定切替部と
を有し、
前記制御部は、
前記トランスから供給される前記直流電圧の電圧値を制御する前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記制御部への外部装置の接続状態を検出し、前記外部装置の接続状態に応じて、前記トランスから供給される前記直流電圧である供給電圧の電圧値を低下させるように制御する前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記制御部に接続される前記外部装置の複数の動作電圧範囲毎に設けられ前記外部装置への前記供給電圧の遮断及び供給を切り替える複数の電源遮断スイッチ
をさらに有し、
省電力状態へ移行する際、前記制御部に接続されている前記外部装置の動作電圧範囲に応じた前記電源遮断スイッチのONを維持することにより、前記制御部に接続されている前記外部装置への前記供給電圧の供給を維持する一方、前記制御部に接続されていない前記外部装置の動作電圧範囲に応じた前記電源遮断スイッチをOFFにすることにより、前記制御部に接続されていない前記外部装置への前記供給電圧の供給を遮断すると共に、前記トランスから供給される前記直流電圧の電圧値を、前記電源遮断スイッチのONを維持する動作電圧範囲に応じた電圧値まで低下させるように制御する前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記トランスから供給される前記直流電圧の電圧値を、前記電源遮断スイッチのONを維持する動作電圧範囲のうち最も低い電圧値まで低下させるように制御する前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記外部装置が接続され、前記電源遮断スイッチを制御し、前記省電力状態において前記供給電圧が遮断され動作しなくなるメインCPUと、
前記省電力状態において、前記メインCPUへ前記外部装置が接続されているときの前記供給電圧の電圧値よりも低い電圧値の前記供給電圧が供給されて動作し、前記省電力状態へ移行する際に前記電源遮断スイッチを制御し前記メインCPUへの前記供給電圧の供給を遮断するサブCPUと
を有することを特徴とする請求項3に記載の電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記動作電圧範囲毎に設けられ前記供給電圧を検出する電圧検出素子
をさらに有し、
前記省電力状態へ移行する際、前記電源遮断スイッチである第2電源遮断スイッチをOFFにすることにより、該第2電源遮断スイッチよりも下流側への前記供給電圧の供給を遮断してから、前記供給電圧を徐々に低下させる前記制御信号を前記電源へ出力し、前記電圧検出素子の検出結果により前記供給電圧が所定の動作電圧まで低下したことを検知すると、前記第2電源遮断スイッチよりも上流側の前記電源遮断スイッチである第1電源遮断スイッチをOFFにすることにより、該第1電源遮断スイッチよりも下流側への前記供給電圧の供給を遮断してから、前記供給電圧を徐々に低下させる前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の電源供給回路。 - 前記制御部は、
前記動作電圧範囲毎に設けられ前記供給電圧を検出する電圧検出素子
をさらに有し、
前記省電力状態から復帰する際、前記電源遮断スイッチである第1電源遮断スイッチをONにすることにより、該第1電源遮断スイッチよりも下流側の前記電源遮断スイッチである第2電源遮断スイッチまで前記供給電圧を供給してから、前記供給電圧を徐々に上昇させる前記制御信号を前記電源へ出力し、前記電圧検出素子の検出結果により前記供給電圧が所定の動作電圧まで上昇したことを検知すると、前記第2電源遮断スイッチをONにすることにより、該第2電源遮断スイッチよりも下流側への前記供給電圧の供給を開始してから、前記供給電圧をさらに徐々に上昇させる前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の電源供給回路。 - 前記制御信号は、PWM信号であり、
前記制御部は、前記PWM信号のDutyを変更することにより、前記トランスから供給される前記直流電圧の電圧値を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電源供給回路。 - 商用電源からAC電圧を供給される電源と、
前記電源から直流電圧を供給される制御部と、
媒体に画像を形成する画像形成部と
を備え、
前記電源は、
前記AC電圧を整流及び平滑して直流電圧に変換する電源整流部と、
前記電源整流部から出力された前記直流電圧の電圧値を変換し前記制御部に供給するトランスと、
基準電圧と前記トランスの出力電圧とを比較した結果に応じたフィードバック信号を出力する定電圧制御部と、
前記フィードバック信号に基づいてスイッチング駆動信号を出力する発振制御部と、
前記電源整流部から出力された前記直流電圧を前記スイッチング駆動信号に基づいてスイッチングで制御して前記トランスに印加するスイッチング部と、
前記制御部から出力された制御信号により、前記基準電圧を変更する電圧設定切替部と
を有し、
前記制御部は、
前記トランスから供給される前記直流電圧の電圧値を制御する前記制御信号を前記電源へ出力する
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2022049596A JP2023142616A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 電源供給回路及び画像形成装置 |
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JP2022049596A JP2023142616A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 電源供給回路及び画像形成装置 |
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JP2022049596A Pending JP2023142616A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 電源供給回路及び画像形成装置 |
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2022
- 2022-03-25 JP JP2022049596A patent/JP2023142616A/ja active Pending
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