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JP2023028808A - 摺動部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

摺動部材、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性が高く、良好な画質を実現できる摺動部材を備えた定着装置を提供する。【解決手段】定着装置12は、シートP上に形成されたトナー像を熱定着させるものである。この定着装置12は、定着ベルト31の内周面が当接して摺動する摺接面35aを有する摺動シート35を備え、この摺動シート35はフッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、摺接面35aには、熱圧により平坦化されたフッ素樹脂繊維が配置されて、耐熱性を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、摺動部材、この摺動部材を有する定着装置、及び、この定着装置を有する画像形成装置に関する。
画像形成装置は、一般的に定着装置を有しており、この定着装置によりトナー像をシートに定着させる。具体的には、特許文献1に記載されているように、定着装置は、加熱部材である定着ベルトと、定着ベルトに近接して対向配置された加圧部材である加圧ローラと、を備え、さらに、定着ベルトの内側に配置された支持部材、加熱源(ヒータ)及びバックアップ部材を備えている。定着ベルトは、無端状に形成されたフレキシブルなベルトであり、内側に配置された支持部材により所定の形状に維持されて、加圧ローラとの間に定着ニップ部が形成されている。ここで、定着ベルトは支持部材と接しており、定着ベルトが回転する際は支持部材に対して摺動する。バックアップ部材は、支持部材が加圧ローラからの圧力に耐えられるように背圧を付与するためのものである。また、定着ベルト及び加圧ローラが回転することにより、定着ニップ部にトナー像が転写されたシートが導入されて通過する。この際に、シートは、定着ベルト(ヒータ)により加熱され、加圧ローラにより加圧されることにより、トナー像がシートに定着される。
上述したように、定着ベルトが回転する際は、支持部材に対して摺動する。つまり、定着ベルトは支持部材と摺動しており、定着ベルトの回転に支障が出ないようにするためには、定着ベルトと支持部材との間の摩擦力は小さい方が好ましい。例えば、特許文献2には、上記支持部材に対応する押圧部材において、上記定着ベルトに対応する樹脂フィルム管状体との摺動面にシート状摺動部材が形成されていることが記載されている。これにより、樹脂フィルム管状体(定着ベルト)の回転がスムーズに行われることになる。特許文献2には、シート状摺動部材は、摺動面が耐熱性樹脂を含んで構成される非多孔質シートからなり、表面に凹凸を有する基材上に非多孔質シートが設けられ、非多孔質シートを構成する耐熱性樹脂の融点以下の融点を持つフッ素樹脂を基材に含浸させ、フッ素樹脂を接着剤として、非多孔質シートと基材とを加熱・加圧して積層させて構成されることが記載されている。また、樹脂フィルム管状体(定着ベルト)とシート状摺動部材との間に潤滑剤が介在されることも記載されている。
しかし、特許文献2に記載されたシート状摺動部材は、耐久性が低いとの問題があった。そのため、画像形成装置を作動させた際に、シート状摺動部材が破損しやすく、頻繁にメンテナンスが必要となるとの問題があった。
そこで、例えば、特許文献3及び特許文献4に記載されているように、フッ素樹脂繊維を編み込んで織物状とした摺動部材が提案されている。この摺動部材によれば、フッ素樹脂を基材に含浸させた構成の摺動部材に比べて耐久性が高いとの効果を奏する。
特開2007-233011号公報 特許4683156号公報 特許6520707号公報 特許6587448号公報
しかし、上記特許文献3及び特許文献4に記載された摺動部材は、フッ素樹脂繊維を編み込んで織物状とされることから、表面の凹凸が比較的大きくなる。つまり、この摺動部材の定着ベルトとの摺動面の表面粗さRaが比較的大きくなる。そのため、定着時において、摺動部材の摺動面の凹凸が定着ベルトを介してシート(トナー)に影響を与える可能性がある。つまり、シートに形成される画像の画質の向上が困難であるとの問題があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、耐久性が高く、良好な画質を実現できる摺動部材、定着装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明の一態様に係る摺動部材は、耐熱性を有する摺動部材であって、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、摺接面には、熱圧により平坦化された前記フッ素樹脂繊維が配置されている、ことを特徴とする。
これにより、耐久性が高く、かつ、摺接面の凹凸が少ない摺動部材を実現できる。この摺動部材によれば、画像形成装置の定着装置が備えることにより、画像形成における画質を向上させ、かつ、耐久性が高いとの効果を奏する。
なお、平坦化とは、まったく凹凸がない状態ではなく、多少の凹凸があってもよいが、比較的凹凸が小さい状態とすることをいう。
また、上述の摺動部材において、前記摺接面の表面粗さRaが19μm以下であることとしてもよい。
これにより、耐久性が高く、かつ、摺接面の凹凸が少ない摺動部材を実現できる。そのため、この摺動部材を有する定着装置を備える画像形成装置において、画像形成における画質を向上させ、かつ、耐久性が高いとの効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る定着装置は、記録媒体上に形成されたトナー像を熱定着させる定着装置であって、定着回転体と、前記定着回転体を加熱する熱源と、前記定着回転体の外周面と当接して、前記定着回転体との間に定着ニップ部を形成すると共に、前記定着回転体を従動回転させる加圧回転体と、前記定着回転体の内周面が当接して摺動する摺接面を有する摺動部材と、前記摺動部材が固定設置された定着パッドと、前記定着パッドを支持する支持部材と、を備え、前記摺動部材は、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、前記摺接面には熱圧により平坦化された前記フッ素樹脂繊維が配置されていて、耐熱性を有している、ことを特徴とする。
これにより、摺動部材の耐久性が高く、摺接面の凹凸が少ないことから、定着装置の耐久性も向上させることができる。また、摺接面の凹凸が少ないことから、記録媒体に対しての影響が少なく、記録媒体に形成される画像の画質が向上する。
また、上述の定着装置において、前記摺動部材は、接着層を介して、前記定着パッドに熱圧着されていることとしてもよい。
これにより、定着パッドに容易に摺動部材を設けることができ、定着装置を容易に作製可能である。
また、上述の定着装置において、前記定着パッドと前記摺動部材との間に、金属部を備え、前記摺動部材は、接着層を介して、前記金属部に熱圧着されていることとしてもよい。
このように、金属部を有することにより、定着装置の製造時等において定着パッドが破損することを防止できる。また、金属部は熱伝導率が高いことから、熱源からの熱を効率よく伝達でき、定着回転体の定着ニップ部における表面温度を均一にすることができる。
また、上述の定着装置において、前記接着層は、前記摺動部材の前記摺接面には存在しないこととしてもよい。
これにより、摺接面における潤滑剤の保持が接着層によって阻害されることがなく、摺動部材の耐久性がより向上する。
また、上述の定着装置において、前記摺動部材の前記摺接面の表面粗さRaが19μm以下であることとしてもよい。
これにより、耐久性が高く、かつ、摺接面の凹凸が少ない摺動部材を実現できるため、定着装置の耐久性が高く、かつ、記録媒体に形成される画像の画質が向上するとの効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、上記定着装置を備えた、ことを特徴とする。
これにより、上記画像形成装置によれば、耐久性が高く、記録媒体に形成される画像の画質が向上するとの効果を奏する。
本発明によると、耐久性が高く、良好な画質を実現できる摺動部材、定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成を透視的に示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着装置の構成を示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第1工程図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第2工程図である。 本発明の第1実施形態に係る摺動シートの表面の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る摺動シートの断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッド及び摺動シートの構成を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第1工程図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第2工程図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第3工程図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成を透視的に示す概略断面図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能及びプリンタ機能を有する複合機であり、画像読取装置102によって読み取られた原稿Gの画像を外部に送信する。また、画像形成装置100は、画像読取装置102にて読み取った原稿Gの画像又は外部から受信した画像をカラー若しくは単色で記録媒体である用紙等のシートPに画像を形成する。
画像読取部130の上側には、画像読取部130に対して開閉自在に支持された原稿送り装置160〔自動原稿搬送装置(ADF)〕が設けられている。画像読取装置102は、原稿送り装置160を備えている。原稿送り装置160は、1枚又は複数枚の原稿Gを1枚ずつ順に搬送する。画像読取装置102は、原稿送り装置160により1枚又は複数枚の原稿Gのうち1枚ずつ搬送される原稿Gを読み取る。画像読取装置102は、原稿Gを載置する原稿載置台130aと、原稿載置台130a上に載置された原稿を読み取る載置原稿読取機能とを備えている。画像形成装置100は、原稿送り装置160が開かれると、画像読取部130の上方の原稿載置台130aが開放され、原稿Gを手置きで置くことができるようになっている。また、原稿送り装置160は、原稿Gを載置する原稿載置トレイ161と、外部に排出された原稿Gを積載する原稿排出トレイ162とを備えている。画像読取装置102は、原稿送り装置160にて搬送された原稿Gを読み取る搬送原稿読取機能を備えている。原稿送り装置160は、原稿載置トレイ161に載置された原稿Gを画像読取部130における原稿読取部130b上に搬送する。画像読取部130は、走査光学系130cを走査して原稿載置台130aに載置された原稿を読み取るか又は原稿送り装置160にて搬送される原稿Gを読み取って画像データを生成する。
画像形成装置本体101は、光走査装置1、現像装置2、感光体ドラム3、ドラムクリーニング装置4、帯電器5、中間転写ベルト装置70、2次転写装置11、定着装置12、シート搬送路S、給紙カセット18、シート排出トレイ141を備えている。
画像形成装置100では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像、又は、単色(例えば、ブラック)を用いたモノクロ画像に応じた画像データが扱われる。画像形成装置100の画像転写部50には、4種類のトナー像を形成するための現像装置2、感光体ドラム3、ドラムクリーニング装置4及び帯電器5が4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ及びイエローに対応付けられ、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
光走査装置1は、感光体ドラム3の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置2は、感光体ドラム3の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム3の表面にトナー像を形成する。ドラムクリーニング装置4は、感光体ドラム3の表面の残留トナーを除去及び回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。上述した一連の動作によって、各感光体ドラム3の表面に各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト装置70は、中間転写ローラ6、無端状の中間転写ベルト71、中間転写駆動ローラ72、中間転写従動ローラ73及びクリーニング装置9を備えている。中間転写ローラ6は、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ中間転写ベルト71の内側に設けられている。中間転写ローラ6は、感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像を周方向Cへ周回移動する中間転写ベルト71に転写する。
中間転写ベルト71は、中間転写駆動ローラ72及び中間転写従動ローラ73に張架されている。画像形成装置100では、各感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像を順次転写して重ね合わせて、中間転写ベルト71の表面にカラーのトナー像を形成する。クリーニング装置9は、シートPに転写されずに中間転写ベルト71の表面に残った廃トナーを除去及び回収する。
2次転写装置11は、2次転写ローラ11aと中間転写ベルト71との間に転写ニップ部TNを形成しており、シート搬送路Sを通じて搬送されてきたシートPを転写ニップ部TNに挟み込んで搬送する。シートPは、転写ニップ部TNを通過する際に、中間転写ベルト71の表面のトナー像が転写されて定着装置12に搬送される。
定着装置12は、シートPを挟んで回転する定着ベルト31及び加圧ローラ32を備えている。定着装置12は、定着ベルト31及び加圧ローラ32の間にトナー像が転写されたシートPを挟み込んで加熱及び加圧し、トナー像をシートPに定着させる。なお、図1においては図示を省略しているが、定着装置12は、定着ベルト31及び加圧ローラ32以外の構成部材を有している。定着装置12の詳細については、後述する。
給紙カセット18は、画像形成に使用するシートPを蓄積しておくためのカセットであり、光走査装置1の下側に設けられている。シートPは、ピックアップローラ16によって給紙カセット18から引き出されて、シート搬送路Sに搬送される。シート搬送路Sに搬送されたシートPは、2次転写装置11や定着装置12を経由し、排出ローラ17に搬送され、排出部140におけるシート排出トレイ141に排出される。シート搬送路Sには、搬送ローラ13、レジストローラ14及び排出ローラ17が配置されている。搬送ローラ13は、シートPの搬送を促す。レジストローラ14は、シートPを一旦停止させて、シートPの先端を揃える。レジストローラ14は、一旦停止したシートPを中間転写ベルト71上のカラートナー像のタイミングに合わせて搬送する。中間転写ベルト71上のカラートナー像は、中間転写ベルト71と2次転写ローラ11aとの間の転写ニップ部TNにおいてシートPに転写される。
なお、図1では、給紙カセット18が1つとされているがこれに限定されず、複数の給紙カセット18を設けた構成とし、それぞれに異なる種類のシートPを積載してもよい。
また、画像形成装置100は、シートPの表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、シートPを排出ローラ17からシート反転経路Srに逆方向に搬送する。画像形成装置100は、逆方向に搬送されたシートPの表裏を反転し、レジストローラ14に再度導く。また、画像形成装置100は、レジストローラ14に導かれたシートPを表面と同様にして裏面に画像形成し、シート排出トレイ141に搬出する。
次に、定着装置12の構成について、図2を用いて詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着装置の構成を示す概略断面図である。
定着装置12は、上述したように、定着ベルト31及び加圧ローラ32を備えている。さらに、図2に示すように、定着装置12は、定着ベルト31の内側に設けられた支持部材33、定着パッド34、摺動シート35、熱源36及び反射板37を備えている。また、定着装置12は、温度センサ38及び剥離板39も備えている。
定着ベルト31は、無端状のフレキシブルなベルトであり、略環状に形成されている。定着ベルト31は、例えば、ポリイミド等の合成樹脂又はニッケル等の金属によって形成された帯状の基材の表面に離型層を設けた構成である。定着ベルト31は、図2において紙面に対して垂直方向に沿った軸を回転軸として回転可能に設けられている。定着ベルト31の内径は、例えば、30mmである。
定着パッド34は、例えば、樹脂により構成されており、定着ベルト31の回転軸方向に沿って延びる長板状に形成され、定着パッド34の外周面(定着ベルト31に近接する側の面)に摺動シート35が設置されている。なお、定着パッド34の長さは、定着ベルト31の回転軸方向の長さと略同じである。なお、定着バッド34は耐熱性を有することが好ましく、例えば、液晶ポリマーやPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)とすればよい。
摺動シート35が定着ベルト31の内周面と摺接するように、定着パッド34は固定して設けられている。つまり、摺動シート35の摺接面35aが定着ベルト31の内周と接触するように定着パッド34が配置されている。定着ベルト31は回転運動を行うが、これに対して定着パッド34及び摺動シート35は固定されており、摺接面35aを定着ベルト31が摺動する。なお、摺動シート35の摺接面35aには、定着ベルト31との摩擦力を低減するために潤滑剤である摺動オイルが塗布されている。なお、摺動オイルは、耐熱性があり、潤滑性のある材料であることが好ましく、例えば、シリコーンオイルや、フッ素グリースや、フッ素オイルとすればよい。
摺動シート35は、定着ベルト31との摩擦力が小さいことが好ましく、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有している。より具体的には、摺動シート35は、フッ素樹脂繊維を編み込んで織物状とされた構成を有している。また、摺動シート35は、フッ素樹脂繊維を編み込んで織物状とされているだけでなく、少なくとも摺接面35aは加熱されながら圧力をかけられて製造される。これにより、摺接面35aの凹凸が少なくなり、表面粗さRaは比較的小さい。なお、加熱しながら圧力をかけることを熱圧という。ここで、摺接面35aの表面粗さRaは、19μm以下が好ましい。摺接面35aの表面粗さRaが19μm以下である場合にシートPに形成される画像の画質が良好であり、シートPに形成された画像に筋が入るといった不具合を抑制できる。
なお、摺動シート35に用いられるフッ素樹脂繊維は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)繊維とすればよい。また、PTFE以外のフッ素樹脂として、例えば、FEP(4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体)、PFA(4フッ化エチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン-4フッ化エチレン共重合体)等のフッ素樹脂繊維を用いてもよい。また、フッ素樹脂繊維の製造方法及び熱圧される前のフッ素樹脂繊維を含む織物構造の製造方法は、特に限定されず、一般的な製造方法によればよい。なお、熱圧される前の、一般的なフッ素樹脂繊維の織物構造体の表面粗さRaは、22μm程度である。
また、摺動シート35の摺接面35aとは反対側の面に接着層35b(図3A及び図3Bを参照)を設けて、摺動シート35を定着パッド34に加熱しながら押しつける(熱圧する)ことで、摺動シート35の摺接面35aの表面粗さを小さく(平坦化)し、かつ、摺動シート35を定着パッド34に固定接着することとしてもよい。これにより、摺接面35aの平坦化と、摺動シート35を定着パッド34への固定を同時に行うことができるため、定着装置12の製造工程を簡略化し、製造コストを低減することができる。なお、加熱しながら圧力をかけて接着することを熱圧着という。なお、摺動シート35の構成についての詳細は後述する。
支持部材33は、定着パッド34(摺動シート35)を定着ベルト31の内周面に押し当てながら支持する部材であって、その両端部は定着フレーム(図示せず)に固定されている。本第1実施形態において、支持部材33は、断面が略L字状に形成されており、定着パッド34が固定される長板状の固定部33aと、固定部33aの端部から立設される長板状の立設部33bとを有している。
反射板37は、支持部材33の熱源36側の面を覆うように配置されおり、薄板状である。反射板37により。定着ベルト31が効率よく加熱される。
熱源36は、定着ベルト31を加熱するための部材であって、定着ベルト31の回転軸方向(図2において紙面に対して垂直方向)に沿って延びるように設置されている。熱源36は、例えば、ハロゲンランプ等のランプヒータである。また、本第1実施形態では、熱源36が、定着ベルト31の回転軸方向中央部を加熱する第1ランプヒータ36aと、定着ベルト31の回転軸方向両端部を加熱する第2ランプヒータ36bとを含む。第1ランプヒータ36a及び第2ランプヒータ36bのそれぞれの動作はシートPのサイズに応じて決定される。この熱源36により、例えば130℃~180℃に定着ベルト31が加熱される。したがって、定着ベルト31だけでなく、摺動シート35等も上記温度に対して耐熱性を有することが好ましい。
加圧ローラ32は、定着ベルト31を挟んで定着パッド34(摺動シート35)と対向する位置に配置される。加圧ローラ32は、定着ベルト31の回転軸に沿った方向の回転軸を中心に回転し、定着ベルト31と略平行に延びるように配置されている。加圧ローラ32は、定着パッド34(摺動シート35)との間で定着ベルト31を押圧することで、定着ベルト31との間に定着ニップ部FNを形成する。加圧ローラ32は、具体的には、アルミニウム等の金属によって形成される円筒状の芯材の表面をゴム等の弾性材によって覆われた構成である。
加圧ローラ32には、モータ等の駆動源(図示せず)からの駆動力が、ギア等(図示せず)を介して伝達される。加圧ローラ32はこの駆動力を受けて回転駆動され、加圧ローラ32の回転駆動に伴い、定着ベルト31が加圧ローラ32の回転方向とは逆方向に従動回転する。つまり、加圧ローラ32が、定着ベルト31の外周面と当接することにより定着ニップ部FNを形成し、定着ニップ部FNを介して定着ベルト31に駆動力を伝達することとなり、定着ベルト31を従動回転させている。
温度センサ38は、定着ベルト31の表面温度を検出する。検出した温度により、熱源36の温度制御が行われる。
剥離板39は、定着ニップ部FNのシートPの搬送方向における下流側に配置され、定着ベルト31に対するシートPの巻き付きを防止する。
ここで、摺動シート35の設置手順について図面を用いて説明する。図3Aは、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第1工程図である。また、図3Bは、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第2工程図である。
図3A及び図3Bを用いて、摺動シート35を定着パッド34に設置する工程について説明する。定着パッド34は、上述したように長板状であり、定着ベルト31と近接して配置される側の面に摺動シート35が設置される。摺動シート35は、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、摺接面35aの反対側の面が定着パッド34に接着されることで、定着パッド34に固定設置される。
図3Aに示すように、定着パッド34に対して摺動シート35が加熱されながら押圧(熱圧)される。なお、摺動シート35において定着パッド34に接着される面には接着層35bが形成されている。接着層35bは例えばシリコーンゴム等とすればよく、熱溶着が可能な材料であることが好ましい。
具体的には、摺動シート35の接着面とは異なる面(摺接面35a)側から、接着層35bが形成された摺動シート35を定着パッド34に加熱しながら押圧して圧力をかける。この際の加熱温度は、例えば、200℃以上とすることが好ましい。また、摺動シート35にかける圧力は1961330パスカル(20kgf/cm)以上であることが好ましい。
接着層35bが形成された摺動シート35を定着パッド34に加熱しながら押圧して圧力をかけることにより、図3Bに示すように、定着パッド34に摺動シート35が接着されて固定される。このように、摺動シート35は定着パッド34に熱圧着される。
熱圧着において、具体的には、例えば板状の部材により、摺接面35a側から摺動シート35の全面に圧力がかけられて、摺動シート35が定着パッド34に押圧される。このように、熱圧着されることにより、摺接面35aの凹凸が低減されて平坦化され、摺接面35aの表面粗さRaが減少する。これにより、定着装置12を備えた画像形成装置100において、シートPに形成される画像の画質が向上する。上述したように、摺動シート35が定着パッド34に熱圧着されることにより、定着パッド34に摺動シート35を固定設置することと、摺動シート35の摺接面35aの表面粗さRaを低減すること、とが同一の工程で行うことができるため、製造工程を簡略化でき、製造コストを減少させることができる。
なお、熱圧着における圧力を大きくすると、摺接面35aの表面粗さRaが低減するが、凹凸が少なくなりすぎる(表面粗さRaが小さくなりすぎる)と、摺接面35aにおける摺動オイルの保持力が低下することとなる。摺動オイルを保持しにくくなると、摺動シート35の耐久性が低下することから、摺接面35aの表面粗さRaは3μm以上であることが好ましい。なお、表面粗さRaを3μm以上とするためには、熱圧着において摺動シート35にかける圧力が24516625パスカル(250kgf/cm)以下とすることが好ましいことが確認されている。
また、摺動シート35を定着パッド34に熱圧着する際に、接着層35bが摺接面35a側にしみ出して、摺接面35aの一部に接着層35bの材料が形成される場合がある。この接着層35bのしみ出した部分の面積が大きくなりすぎると、摺接面35aにおいて摺動オイルを保持しにくくなることから、接着層35bのしみ出し量は、少ないことが好ましい。熱圧着時の圧力が大きくなると接着層35bのしみ出し量が増加する。ここで、熱圧着において摺動シート35にかける圧力が4903325パスカル(50kgf/cm)よりも大きくなると接着層35bが摺接面35aにしみ出し始めることが確認されている。
以上より、熱圧着において、摺動シート35にかける圧力は1961330パスカル(20kgf/cm)以上であることが好ましく、さらに好ましくは1961330パスカル(20kgf/cm)以上24516625パスカル(250kgf/cm)以下であり、さらに好ましくは1961330パスカル(20kgf/cm)以上4903325パスカル(50kgf/cm)以下である。
なお、熱圧着において摺動シート35にかける圧力が1961330パスカル(20kgf/cm)の場合は摺動シート35の表面粗さRaは19μmであり、圧力が4903325パスカル(50kgf/cm)の場合は摺動シート35の表面粗さRaは17μmであり、圧力が24516625パスカル(250kgf/cm)の場合は摺動シート35の表面粗さRaは3μmであり、いずれにおいてもシートPに形成された画像の画質が良好であり、摺動シート35の耐久性が高いことも確認されている。したがって、摺動シート35における摺接面35aの表面粗さRaは、19μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは19μm以下3μm以上であり、さらに好ましくは19μm以下17μm以上である。
ここで、摺動シート35の構成について図面を用いて説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る摺動シートの表面の一例を示す図である。また、図5は、本発明の第1実施形態に係る摺動シートの断面模式図である。なお、図4においてX軸は紙面の左右方向であり、Y軸は紙面の上下方向であり、Z軸は紙面に対して垂直方向であり、これらXYZ軸の方向は、図5にも対応している。
図4に示すように、摺動シート35はフッ素樹脂繊維であるPTFE繊維が互いに異なる方向に編み込まれた織物状である。本第1実施形態の摺動シート35は、X軸方向に沿ったPTFE繊維とY軸方向に沿ったPTFE繊維とが編み込まれている。つまり、互いの繊維の方向が90度異なるが、この角度は90度に限定されるわけではなく、織物構造を形成していればよい。
また、図5は、図4に示した摺動シート35の断面構造を模式的に示したものである。なお、図5は、編み込まれた織物状である摺動シート35の構成を理解しやすくするための図であり、摺動シート35の構成を概略的に示したものである。
図5に示すように、PTFE繊維41は、X軸方向に沿った繊維方向である横方向繊維41bとY軸方向に沿った繊維方向である縦方向繊維41aを有し、これらは編み込まれている。また、摺接面35aは離型性が求められることからフッ素樹脂繊維であることが好ましくPTFE繊維41により構成されるが、摺接面35a以外はフッ素樹脂繊維以外で構成されていてもよい。本第1実施形態の摺動シート35は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維42が互いに異なる方向に編み込まれた織物構造の部分(摺接面35aとは異なる部分)も有している。具体的には、PPS繊維42は、X軸方向に沿った繊維方向である横方向繊維42bとY軸方向に沿った繊維方向である縦方向繊維42aを有し、これらは編み込まれている。このように、摺動シート35は、PTFE繊維41とPPS繊維42とが一体となって織物状とされた構成である。なお、定着装置12において、摺動シート35は加熱されるため、摺動シート35を構成する樹脂繊維は、定着装置12において加熱される温度に対して耐熱性を有する。例えば、摺動シート35は、200℃以上250℃以下の温度に耐えることができる耐熱性を有することが好ましい。
上述したように、本第1実施形態の摺動シート35において摺接面35aは表面粗さRaが小さいことから、シートPに形成される画像の画質が良好である。また、摺動シート35は耐久性が高いことから、定着装置12及び画像形成装置100は長期間にわたって稼働することができる。また、定着装置12の製造において製造工程を簡略化できることから、製造コストを減少させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置は、本第1実施形態に係る画像形成装置100の定着パッド34と摺動シート35との構成が異なるが、それ以外は同様の構成である。そこで、この異なる点について図面を用いて説明し、それ以外の構成については説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の定着パッド及び摺動シートの構成について図面を用いて説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッド及び摺動シートの構成を示す概略断面図である。
図6に示すように、定着パッド44は本第1実施形態に係る定着パッド34と同様に、例えば、樹脂により構成されており、定着ベルト31の回転軸方向に沿って延びる長板状に形成されている。定着パッド44の外周面(定着ベルト31に近接する側の面及び互いに対向する一対の側面)に金属部46が設置され、この金属部46の外側に摺動シート45が設置されている。なお、摺動シート45は接着層45bを介して金属部46に固定接着されている。
なお、図示はしていないが、摺動シート45が定着ベルト31の内周面と摺接するように、定着パッド44は固定して設けられている。つまり、摺動シート45の摺接面45aが定着ベルト31の内周と接触するように定着パッド44が配置されている。また、摺動シート45の摺接面45aには、定着ベルト31との摩擦力を低減するために潤滑剤である摺動オイルが塗布されている。
ここで、摺動シート45の設置手順について図面を用いて説明する。図7Aは、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第1工程図である。また、図7Bは、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第2工程図である。また、図7Cは、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置における定着パッドに摺動シートを設置する工程を示す工程図であって、第3工程図である。
図7A、図7B及び図7Cを用いて、摺動シート45を定着パッド44に設置する工程について説明する。定着パッド44は、上述したように長板状であり、定着ベルト31と近接して配置される側の面及び互いに対向する一対の側面に、金属部46を介して摺動シート45が設置される。摺動シート45は、本第1実施形態の摺動シート35と同様の材質及び構成であり、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有する。摺接面45aの反対側の面が金属部46に接着されて、この金属部46が定着パッド44に固定されることで、摺動シート45が定着パッド44に固定設置される。
図7Aに示すように、まず、板状の金属部46に接着層45bを介して摺動シート45が配置される。なお、接着層45bは本第1実施形態の接着層35bと同様の材質であり、例えばシリコーンゴムである。これら、金属部46、接着層45b及び摺動シート45がこの順で積層された状態で、金型に当てて加重することにより、図7Bに示す状態に成型する。なお、金属部46、接着層45b及び摺動シート45が一体となるように仮止めしておいてから成型してもよい。
なお、成型の際にこれらを加熱することで熱圧着がなされ、金属部46と摺動シート45とが、接着層45bを介して固定接着される。つまり、加熱をしながら、押圧して圧力をかけて成型も行うことで、金属部46、接着層45b及び摺動シート45を成型しながら一体とする。このように、摺動シート45を金属部46に接着しながら成型もできることから、製造工程を簡略化でき、製造コストを減少させることができる。さらに、摺動シート45に圧力をかけることになるので、摺接面45aの凹凸が低減されて平坦化され、摺接面45aの表面粗さRaが減少する。これにより、シートPに形成される画像の画質が向上する。このように、本第2実施形態によれば、摺動シート45を金属部46に接着しながら成型し、かつ、摺接面45aの表面粗さRaを減少させることができ、効率よく定着装置12及び画像形成装置100を製造することができる。
なお、熱圧着時の圧力や、摺接面45aの表面粗さRa等は、本第1実施形態と同様とすればよい。
摺動シート45が接着され、成型された金属部46は、図7Cに示すように、内側に定着パッド44を嵌め込まれて、摺動シート45が定着パッド44に固定設置される。なお、定着パッド44と金属部46とは、嵌め込むことで固定してもよいし、ねじ止めや、その他の固定手段により固定することとしてもよい。
なお、上述したように定着パッド44は樹脂であることから、強い圧力をかけると破損する可能性もあるが、本第2実施形態によると、上述したように摺動シート45が接着された金属部46に定着パッド44を嵌め込むだけなので、定着パッド44に強い圧力がかかることなく摺動シート45を定着パッド44に固定設置できる。なお、金属部46は、圧力をかけることで割れる等の破損が起こりにくいため、熱圧着において破損しにくい。また、金属部46としては、例えば銅板等とすればよいが、銅以外の金属であってもよい。
また、金属部46は熱伝導率が高いことから、熱源36からの熱を効率よく伝達でき、定着ベルト31の定着ニップ部FNにおける表面温度を均一にすることができる。特に、銅は比較的熱伝導率が高いことから、金属部46としては好ましい。
上述したように、本第2実施形態の摺動シート45において摺接面45aは表面粗さRaが小さいことから、シートPに形成される画像の画質が良好である。また、摺動シート45は耐久性が高いことから、定着装置12及び画像形成装置100は長期間にわたって稼働することができる。また、定着装置12の製造において定着パッド44の破損が抑制され、製造工程も簡略化できることから、製造コストを減少させることができる。さらに、定着ニップ部FNにおける表面温度を均一にでき、画像形成において好ましい。
(その他の実施形態)
上記本第1実施形態では摺動シート35を定着パッド34に熱圧着し、上記本第2実施形態では摺動シート45を金属部46に熱圧着することとしたが、例えば、摺動シートを加熱して圧力をかけること(熱圧)により、摺接面の表面粗さRaを低減させておき、この摺接面の表面粗さRaが低減された摺動シート35を定着パッドに固定設置するようにしてもよい。また、例えば、摺動シート35を定着パッド34にねじ止めや接着剤等により貼り付ける等して固定設置してもよい。
以上、本発明に係る実施形態に係る画像形成装置について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるわけではなく、適宜変更可能である。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
1 光走査装置
2 現像装置
3 感光体ドラム
4 ドラムクリーニング装置
5 帯電器
6 中間転写ローラ
9 クリーニング装置
11 2次転写装置
11a 2次転写ローラ
12 定着装置
13 搬送ローラ
14 レジストローラ
16 ピックアップローラ
17 排出ローラ
18 給紙カセット
31 定着ベルト(定着回転体)
32 加圧ローラ(加圧回転体)
33 支持部材
33a 固定部
33b 立設部
34 定着パッド
35 摺動シート(摺動部材)
35a 摺接面
35b 接着層
36 熱源
36a 第1ランプヒータ
36b 第2ランプヒータ
37 反射板
38 温度センサ
39 剥離板
44 定着パッド
45 摺動シート
45a 摺接面
45b 接着層
46 金属部
41 PTFE繊維(フッ素樹脂繊維)
41a 縦方向繊維
41b 横方向繊維
42 PPS繊維
42a 縦方向繊維
42b 横方向繊維
50 画像転写部
70 中間転写ベルト装置
71 中間転写ベルト
72 中間転写駆動ローラ
73 中間転写従動ローラ
100 画像形成装置
101 画像形成装置本体
102 画像読取装置
130 画像読取部
130a 原稿載置台
130b 原稿読取部
130c 走査光学系
141 シート排出トレイ
160 原稿送り装置
161 原稿載置トレイ
162 原稿排出トレイ
G 原稿
P シート(記録媒体)
S シート搬送路
Pa、Pb、Pc、Pd 画像ステーション
C 周方向
TN 転写ニップ部
FN 定着ニップ部

Claims (8)

  1. 耐熱性を有する摺動部材であって、
    フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、
    摺接面には、熱圧により平坦化された前記フッ素樹脂繊維が配置されている、ことを特徴とする摺動部材。
  2. 請求項1に記載の摺動部材であって、
    前記摺接面の表面粗さRaが19μm以下である、ことを特徴とする摺動部材。
  3. 記録媒体上に形成されたトナー像を熱定着させる定着装置であって、
    定着回転体と、
    前記定着回転体を加熱する熱源と、
    前記定着回転体の外周面と当接して、前記定着回転体との間に定着ニップ部を形成すると共に、前記定着回転体を従動回転させる加圧回転体と、
    前記定着回転体の内周面が当接して摺動する摺接面を有する摺動部材と、
    前記摺動部材が固定設置された定着パッドと、
    前記定着パッドを支持する支持部材と、を備え、
    前記摺動部材は、フッ素樹脂繊維を含む織物構造を有し、前記摺接面には熱圧により平坦化された前記フッ素樹脂繊維が配置されていて、耐熱性を有している、ことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置であって、
    前記摺動部材は、接着層を介して、前記定着パッドに熱圧着されている、ことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項3に記載の定着装置であって、
    前記定着パッドと前記摺動部材との間に、金属部を備え、
    前記摺動部材は、接着層を介して、前記金属部に熱圧着されている、ことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の定着装置であって、
    前記接着層は、前記摺動部材の前記摺接面には存在しない、ことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項3から請求項6までの何れか1つに記載の定着装置であって、
    前記摺動部材の前記摺接面の表面粗さRaが19μm以下である、ことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項3から請求項7までの何れか1つに記載の定着装置を備えた、ことを特徴とする画像形成装置。
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