JP2023022331A - レーザスキャナ測量用ターゲット - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザスキャナ測量時に使用するレーザスキャナ種類に容易に対応できるようにする。【解決手段】 球面状ターゲット面13と、球状体の一部を平面で切断して形成された切断面からなる平面状ターゲット面12とを有するターゲット本体11と、ターゲット本体11を、球面状ターゲット面13と平面状ターゲット面12とを入れ替え可能にレーザースキャナの照射方向に正対させる回転支持軸25を介して支持するリングフレーム20とを備えた。【選択図】 図1
Description
本発明はレーザスキャナ測量用ターゲットに係り、3D地上レーザスキャナを用いた測量時の基準点の標識として用いられるレーザスキャナ測量用ターゲットに関する。
離れた基準位置から対象物の3次元座標からなる膨大な点群データを高精度に短時間で取得できる3D地上レーザスキャナ(以下、レーザスキャナと記す。)が各種開発されている。また、このレーザスキャナを地形測量に適用することで、従来の測量による平面図作成作業をもとにした立体図作成を行うことが可能になる。すなわち、まずトータルステーションによる測量や、GPS,GLONASS等の各種のGNSS(全地球衛星測位システム)測量によって基準点の絶対座標を求め、基準点を含めた領域のレーザスキャナ測量によって対象物を含む範囲の点群データを取得することで、3次元の地形、構造物データを得ることができる。これらのレーザスキャナによる測量においては、点群データを合成するための基準点の標識として、スキャン対象エリア内の適当な位置に少なくとも3個のターゲットが配置される(特許文献1、非特許文献1)。
配置されるターゲットは、使用するレーザスキャナの有する機能やレーザスキャナに対応する後処理ソフトウェアの仕様に適合する必要がある。そのためターゲットとしては、チェッカーボード、基準球(スフィア)、レトロリフレクタ、コーナーキューブ等が提供されている。たとえばチェッカーボードは、拡散反射面を4象限の領域に区分して各領域を黒白のチェッカー模様(市松模様)に塗り分けることで、各領域の反射率を大きく異ならせ、反射強度を認識することでで各領域の境界端としての中心点を認識する。基準球は高い拡散反射率を有する球体で、球体表面に照射された複数のスキャンポイントからその輪郭を形状認識し、球体の中心点を認識する。
株式会社コアシステム作成、"3D測量手順(レーザースキャナ編)、[online]、株式会社コアシステムホームページ、[平成30年3月15日検索]、インターネット<URL:http://coresys.co.jp/ground-survey/3dprocedure/>
特許文献1に開示されたターゲットは、トータルステーションによる測角、測距を行う第1の過程の前視点として、また3次元レーザスキャナー測定機に計測される構造物の点群データ合成のための基準点として設置され、第1の過程の測角、測距時に使用される1素子プリズムを保持するプリズム支持部と、第3の過程のレーザ照射時のスキャン対象として使用される基準球(スフィア)とをピンポールの上下位置に配置した形状からなる。3次元レーザスキャナー測定機のスキャン対象としては、基準球に代えてターゲット板と1素子プリズムとを組み合わせたターゲットも例示されている。
このように、従来のターゲットはあらかじめ固定された基準点上に設置するか、座標取得のためにトータルステーション等による測量を行う必要がある。また、ターゲットは上述したように、レーザスキャナ測量後の点群データ処理に使用する後処理ソフトウエアの相違によって適合するタイプが決まってくる。たとえば基準球のような球形形状のターゲットは形状認識に対応する後処理ソフトウエアでは対応できるが、反射強度認識にしか対応しない後処理ソフトウエアでは点群データ処理が行えない。通常後処理ソフトウエアは、レーザスキャナの機種に依存するため、測量に使用するレーザスキャナの種類によってターゲットを適切に選択する必要がある。また、設置されたターゲットにGNSS測量のアンテナ(受信器)を備えることができれば、ターゲット位置の観測点座標を直接取得することができる。
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、レーザスキャナ測量時に使用するレーザスキャナ種類に容易に対応でき、GNSS測量のアンテナを一体的に保持できるようにしたレーザスキャナ測量用ターゲットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のレーザスキャナ測量用ターゲットは、球状体の一部を平面で切断して取り除いた全体形状からなり、球面状ターゲット面と形成された切断面からなる平面状ターゲット面とを有するターゲット本体と、該ターゲット本体を、前記球面状ターゲット面と、前記平面状ターゲット面とを入れ替え可能にレーザースキャナの照射方向に正対させる回転部を介して支持するフレームとを備えたことを特徴とする。
前記フレームは、固定支持部に連結可能な下部連結手段が連結されることがことが好ましい。
前記平面状ターゲット面は、形成された切断面にチェッカー模様が付されることが好ましい。
[第1実施形態]
以下、本発明のレーザスキャナ測量用ターゲットの第1実施形態としての構成および測量への適用について添付図面を参照して説明する。
以下、本発明のレーザスキャナ測量用ターゲットの第1実施形態としての構成および測量への適用について添付図面を参照して説明する。
図1各図は、本実施形態のレーザスキャナ測量用ターゲット(以下、単にターゲット10と記す。)の正面図、図2各図は側面図である。ターゲット10は2重構造のリングフレーム20と、リングフレーム20に回転支持軸25,26回りに回動可能に支持されたターゲット本体11とから構成されている。
リングフレーム20は、図1各図、図2(a)に示したように、細幅薄板を円形状に加工した直径のわずかに異なる2個のリング、内側リング21と外側リング22とが内外に同心に位置するように、内側リング21と外側リング22との間の水平直径位置に設けられた第2の回転支持軸としての回転支持軸26で連結されてなる。内側リング21は、外側リング22に対して回転支持軸回りに360°回転することができる。
内側リング21の内側面の鉛直直径の上下位置に設けられた第1の回転支持軸としての回転支持軸25を介してターゲット本体11が保持されている。ターゲット本体11は、図1各図、図2(a)に示したように、内側リング21の直径よりわずかに小さい直径からなる半球状体で、上下位置に設けられた回転支持軸25回りに回動することができる。図2(a)には、180°回動させた前後の状態のターゲット本体11が実線と二点鎖線とで示されている。
本実施形態のターゲット本体11はアルミニウム板を成形加工した直径200mmの中空の半球状体からなる。その表面は円形平面と半球状面とで構成されており、正面視した状態(図1(a))の円形平面の表面は、円の中心を通るように4象限に仕切られた領域を黒白のチェッカー模様(市松模様)となるように塗装され、全体として反射強度差が明確なターゲット面12が構成されている。半球状面(図1(b))は白色に塗装され、所定の反射率からなるターゲット面13が構成されている。ターゲット本体11は、直径が大きい方が長距離の測量に対応できるため、その直径は測量対象領域の距離等に応じて決定することが好ましい。また、材質は金属製、合成樹脂製等、取り扱いの容易さ、耐久性を考慮して適宜使い分けることができる。
ターゲット本体11は、上述したように、初期位置(図1各図)で水平方向、鉛直方向に回転可能に支持されているため、いずれかの回転支持軸25,26回りに180°回動させることで、ターゲット面12,13を入れ替えることができる。図2(a)には、ターゲット本体11を回転支持軸回りに180°回動させてターゲット面11,12を反転可能な状態が、同図(b)には、ターゲット本体11と内側リング21とを一体的に回転支持軸26回りに初期位置から傾角θだけ傾斜させた状態が示されている。2本の回転支持軸25,26を所定角度ずつ回動させることで、ターゲット面12,13の角度、向きをレーザスキャナ(図示せず)の照射部にほぼ正対させるようにして、照射されたレーザー光を確実に反射させるように調整することが好ましい。
外側リングの上端と下端の外周面には、図1(a)に示したように、後述するGNSS受信機との連結手段としての上側連結シャフト31と、固定支持部としての三脚の整準台等との連結手段しての下側連結シャフト32とが取り付けられている。本実施形態ではいずれの連結シャフト31,32も丸鋼棒からなり、下側連結シャフト32の下端には所定径の雄ねじ部32aが形成されている。雄ねじとしては、たとえば測量プリズム用整準台等に標準的に使用されている5/8インチねじが形成されている。一方、上側連結シャフト31の上端には所定径の雌ねじ部31aが形成されている。雌ねじとしてはGNSS受信機(受信アンテナ)の下面に連結部として一般的に用いられている雄ネジを嵌合可能な5/8インチねじが形成されている。使用する整準台側あるいはGNSS受信機側のねじ径が上記と異なる場合にはそのねじ径に対応させるアダプタ等を利用して調整して対応することができる。
図3,図4は、本発明のレーザスキャナ測量用ターゲット10(ターゲット10)の設置例を示した状態説明図である。ターゲット10は図3に示したように、測量用三脚2に取り付けられた整準台3上に下側連結シャフト32を介して取り付けられている。そしてターゲット10の上部には上側連結シャフト31を介してGNSS受信機4が据え付けられ、整準台3、ターゲット10、GNSS受信機4が連結シャフト31,32を介してほぼ鉛直をなして設置されている。また、図3に示した例では、ターゲット本体11の向きを回転支持軸25,26回りに所定角度だけ回動することで、チェッカー模様のターゲット面12がレーザスキャナ(図示せず)に正対するように調整されている。これにより、図中右下側に位置する図示しないレーザスキャナから照射されたレーザ光L(矢印線で模式的に図示)を確実に反射することができる。
図4は、図3に示した状態からターゲット本体11を回転支持軸25回りに180°回動させることで、チェッカー模様のターゲット面12を半球状のターゲット面13に入れ替えてレーザスキャンを行うようにした測量例を示している。このときターゲット本体11を支持する回転支持軸25の中心軸25cは、ターゲット本体11の半球を含む完全な球体の中心(円形のターゲット面の円の中心に一致)を通るように設定されているため、ターゲット本体11を回転支持軸25回りに回動しても球体の中心位置は変化しない。このとき半球状のターゲット面13の外形輪郭は、レーザスキャナ(図示せず)から視認してほぼ円形となるように角度調整することが好ましい。
図5,図6は本発明のターゲット10を用いたレーザスキャナ測量作業の実施例を示した説明図である。各図を参照してレーザスキャナ測量における本発明のターゲット10の利用法を簡単に説明する。なお、各図では説明のために各ターゲット10A、10B、10Cは、実際に配置される距離より近づいて描かれている。同図に示したように、測量対象領域において、3個のターゲット10A、10B、10Cが視認できるように設置されている。たとえばレーザスキャナ1は、既存構造物5等による死角によるデータ欠落部が生じないように設置されるが、その際それぞれの設置位置で取得した点群データの合成のために、これらのターゲット10A、10B、10Cが利用される。ターゲット10A、10B、10Cの設置位置は、レーザスキャナ測量が効率よく行え、また異なる位置で取得される点群データの密度に差が出ないように決定することが好ましい。図5では、3個のターゲット10のうち、1個は測量用三脚2の整準台3上に設置され、他の2個は固定部としての既存構造物5上に安定した状態で固定保持されている。なお、本実施例では、ターゲット10としてチェッカー模様のターゲット面12が利用されている。
図5に示したように、3個のターゲット10A、10B、10Cを含む測量対象領域内でレーザスキャナ1によるレーザ光照射を行う。そのときのレーザ光Lは、測量対象領域内の自然地形、既存構造物5、ターゲット10に到達して反射し、各位置での3次元座標と反射強度とからなる点群データがレーザスキャナ1側で取得される。このとき図5に示したように、各ターゲット10A、10B、10Cの上部にはGNSS受信機4が設置されている。レーザスキャナ測量と並行してこのGNSS受信機4を利用したGNSS測量によって各ターゲット10の基準となる絶対座標を取得することができる。これらの絶対座標を点群データの合成に適用することにより測量対象領域内の地形、構造物の3次元データを高精度に作成することできる。なお、GNSS測量では公知の測位方法を適宜採用することができる。なお、図5,図6では、照射されるレーザ光の一部がレーザ光Lとして模式的に示されている。
図6は、測量対象領域内の他の点群データを取得するために、レーザスキャナ1を別の位置に設置して図5に示したターゲット10を含む測量対象領域内でのレーザ光の照射状況を示している。このときターゲット10のチェッカー模様のターゲット面12の向きを新しい位置のレーザスキャナ1に正対するように調整する。図6では、ターゲット本体11のチェッカー模様のターゲット面12がレーザスキャナ1に正対しているため、その背面の半球状のターゲット面13が見える状態にある。
以後、測量対象領域内の図5,図6に示した位置以外においても、レーザ光の照射範囲内に少なくとも3個のターゲット10が配置されるように、ターゲット10を適宜設置し、それらに対してレーザスキャナ測量を行って対象領域内での点群データを取得する。測量完了後、データ処理工程として複数箇所で取得された点群データを公知の後処理ソフトウェアによって合成処理し、測量対象領域内の3次元地形データ、構造物データ等、用途に応じた仕様の成果物を作成することができる。
[第2実施形態]
図7各図は、本発明のターゲット10の第2実施形態を示した正面図である。このターゲット10は図1(a)に示した2重構造のリングフレーム20に対して1本のリング23がリングフレーム20を構成してなる。このターゲット10ではリング23を支持する上側連結シャフト31と下側連結シャフト32の一部を可動軸体とすることで、リング23を第2の回転軸としての回転支持軸26回りに360°回転できるようにした構造からなる。さらにリング23の内周面の水平直径位置には、第1の回転支持軸としての回転支持軸25が設けられ、回転支持軸25を介してターゲット本体11が保持されている。ターゲット本体11は、図1各図に示した構成とまったく同様である。このターゲット10はターゲット本体11を保持するリングフレームの構成が簡易になるため、軽量化、製作コストダウンが可能となる。なお、本変形例は、図1各図に示したものと回転支持軸25,26の位置関係が90°異なるが、レーザスキャナ測量時のターゲット面の調整作業は、図1各図に示したものと同様であることはいうまでもない。
図7各図は、本発明のターゲット10の第2実施形態を示した正面図である。このターゲット10は図1(a)に示した2重構造のリングフレーム20に対して1本のリング23がリングフレーム20を構成してなる。このターゲット10ではリング23を支持する上側連結シャフト31と下側連結シャフト32の一部を可動軸体とすることで、リング23を第2の回転軸としての回転支持軸26回りに360°回転できるようにした構造からなる。さらにリング23の内周面の水平直径位置には、第1の回転支持軸としての回転支持軸25が設けられ、回転支持軸25を介してターゲット本体11が保持されている。ターゲット本体11は、図1各図に示した構成とまったく同様である。このターゲット10はターゲット本体11を保持するリングフレームの構成が簡易になるため、軽量化、製作コストダウンが可能となる。なお、本変形例は、図1各図に示したものと回転支持軸25,26の位置関係が90°異なるが、レーザスキャナ測量時のターゲット面の調整作業は、図1各図に示したものと同様であることはいうまでもない。
[第3実施形態]
図8各図は、本発明のターゲット10の第3実施形態を示した正面図である。このターゲット10は図7各図に示した第2実施形態と同様に1本のリング23がリングフレーム20を構成してなる。このターゲット10ではリング23を支持すると下側連結シャフト32の一部を可動軸体とすることで、リング23を第2の回転軸としての回転支持軸26回りに360°回転できるようにした構造からなる。それ以外の構成は第2実施形態と同様である。具体的な構成としては、下側連結シャフト32はボルト34とナット35とからなる。ナット35には高ナットが用いられ、上部の雌ねじ部(図示せず)でボルト34を受けるとともに、下端に形成された雌ねじ部32aで、固定支持部としての三脚の整準台等に固定支持される。本実施形態では、ボルト34とナット35とリング23との間にスラストワッシャ28が介装されている。このスラストワッシャ28を用いることにより、下側連結シャフト32において、ボルト34,ナット35を締め込んでリング23を挟み込むように堅固に保持した場合にも、リング23をボルト34の軸芯に一致する回転支持軸26回りにスムースに回転させることができる。一方、上側連結シャフト31はボルト36とナット37とからなる。ボルト36のねじ部31aを介してターゲット10の上部にGNSS受信機((図示せず))を固定支持することができる。このターゲット10もターゲット本体11を保持するリング状のフレームの構成が簡易になるため、軽量化、製作コストダウンが可能となる。
図8各図は、本発明のターゲット10の第3実施形態を示した正面図である。このターゲット10は図7各図に示した第2実施形態と同様に1本のリング23がリングフレーム20を構成してなる。このターゲット10ではリング23を支持すると下側連結シャフト32の一部を可動軸体とすることで、リング23を第2の回転軸としての回転支持軸26回りに360°回転できるようにした構造からなる。それ以外の構成は第2実施形態と同様である。具体的な構成としては、下側連結シャフト32はボルト34とナット35とからなる。ナット35には高ナットが用いられ、上部の雌ねじ部(図示せず)でボルト34を受けるとともに、下端に形成された雌ねじ部32aで、固定支持部としての三脚の整準台等に固定支持される。本実施形態では、ボルト34とナット35とリング23との間にスラストワッシャ28が介装されている。このスラストワッシャ28を用いることにより、下側連結シャフト32において、ボルト34,ナット35を締め込んでリング23を挟み込むように堅固に保持した場合にも、リング23をボルト34の軸芯に一致する回転支持軸26回りにスムースに回転させることができる。一方、上側連結シャフト31はボルト36とナット37とからなる。ボルト36のねじ部31aを介してターゲット10の上部にGNSS受信機((図示せず))を固定支持することができる。このターゲット10もターゲット本体11を保持するリング状のフレームの構成が簡易になるため、軽量化、製作コストダウンが可能となる。
[第4実施形態]
図9は、ターゲットの他の実施形態として、上述した2重構造のリングフレーム20に代えて、1本の幅広のリングフレーム41でターゲット本体11を保持するようにしたターゲット10を示している。このターゲット10のリングフレーム41は、ターゲット本体11の直径よりわずかに大きく、ターゲット本体11の外周を覆うようにしてターゲット本体11をリング内に保持可能な幅を有するリング状体である。図9(a)に示したように、リングフレーム41の内周面41aは、ターゲット本体11の外径に相当する内径の球状保持部43として機能する。
図9は、ターゲットの他の実施形態として、上述した2重構造のリングフレーム20に代えて、1本の幅広のリングフレーム41でターゲット本体11を保持するようにしたターゲット10を示している。このターゲット10のリングフレーム41は、ターゲット本体11の直径よりわずかに大きく、ターゲット本体11の外周を覆うようにしてターゲット本体11をリング内に保持可能な幅を有するリング状体である。図9(a)に示したように、リングフレーム41の内周面41aは、ターゲット本体11の外径に相当する内径の球状保持部43として機能する。
このような構成からなる図9に示したターゲット10では、図10(a)、(b)に示したように、この球状保持面部43でが二点鎖線で示したターゲット本体11を確実に保持して、ターゲット面が所定角度と方向を向くように3軸方向に任意に回動させることができる。このとき、このターゲット本体11は、球体中心が変化しないように球状保持面部43に保持されて回転する。
以上では、本発明のターゲットをレーザスキャナ測量の標識として使用することを例に説明したが、このターゲットをステレオカメラ測量における視認マーカーとして使用することもできる。ステレオカメラの撮影対象としてのターゲットを所定位置に設置し、チェッカー模様のターゲット面あるいは球状のターゲット面を正対させてステレオ撮影し、画像解析することで、カメラと視認マーカーとの相対距離、角度等を把握することができる。このとき視認マーカーとしてのターゲットにはGNSS受信機が搭載されているので、受信データを解析して視認マーカーの絶対座標を取得することができる。このステレオカメラ測量で得られた座標情報の応用例として、ステレオカメラが搭載された車両等において、その車両の走行状態、走行姿勢等の把握、制御を行うこともできる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 レーザスキャナ
4 GNSS受信機
10 レーザスキャナ測量用ターゲット
11 ターゲット本体
12 平面状ターゲット面
13 球面状ターゲット面
20,41 リングフレーム
21 内側リング
22 外側リング
23 リング
25,26 回転支持軸
28 スラストワッシャ
31 上部連結シャフト
32 下部連結シャフト
4 GNSS受信機
10 レーザスキャナ測量用ターゲット
11 ターゲット本体
12 平面状ターゲット面
13 球面状ターゲット面
20,41 リングフレーム
21 内側リング
22 外側リング
23 リング
25,26 回転支持軸
28 スラストワッシャ
31 上部連結シャフト
32 下部連結シャフト
Claims (3)
- 球状体の一部を平面で切断して取り除いた全体形状からなり、
球面状ターゲット面と形成された切断面からなる平面状ターゲット面とを有するターゲット本体と、
該ターゲット本体を、前記球面状ターゲット面と前記平面状ターゲット面とを入れ替え可能にレーザースキャナの照射方向に正対させる回転部を介して支持するフレームと、
を備えたことを特徴とするレーザスキャナ測量用ターゲット。 - 前記フレームは、固定支持部に連結可能な下部連結手段が連結された請求項1に記載のレーザスキャナ測量用ターゲット
- 前記平面状ターゲット面は、形成された切断面にチェッカー模様が付された請求項1または請求項2に記載のレーザスキャナ測量用ターゲット。
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