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JP2023018313A - 手術支援システムおよびピボット位置設定方法 - Google Patents

手術支援システムおよびピボット位置設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピボット位置を適切な位置に設定することが可能な手術支援システムを提供する。【解決手段】この医療用マニピュレータ1は、先端に医療器具4が取り付けられるアーム60と、アーム60に取り付けられた医療器具4の移動の支点となるピボット位置PPを教示するためのピボットボタン85と、記憶部32と、制御部31と、を備える。そして、制御部31は、ピボットボタン85により教示されたことに基づいて仮ピボット位置PP1を設定し、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。【選択図】図14

Description

この開示は、手術支援システムおよびピボット位置設定方法に関する。
従来、ピボット位置を支点としてアームに取り付けられた医療器具が移動される手術支援ロボットが知られている。特許文献1には、ロボットと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタに保持される手術器具と、ロボットコントローラとを備えるロボット手術システムが開示されている。このロボット手術システムでは、患者に形成された小さな開口を介して手術器具が患者の体内に挿入される。そして、ロボットは、手術器具を所定の支点を中心として回転させるようにロボットコントローラにより制御される。
また、特許文献1では、ロボットのエンドエフェクタにポテンシオメータが取り付けられている。ロボットのエンドエフェクタにポテンシオメータが取り付けられた後、ポテンシオメータのケーブルが手術器具に沿って伸長される。また、ケーブルは、手術器具が挿入される患者の開口まで伸長される。そして、エンドエフェクタと患者の開口との間の距離がポテンシオメータによって検出される。ロボットコントローラは、検出した距離に基づいて、手術器具の回転の支点を設定する。
特表2015-524309号公報
しかしながら、特許文献1では、ポテンシオメータのケーブルは、患者の開口まで伸長されている。このため、ポテンシオメータは、エンドエフェクタと患者の体表面との間の距離を計測している。この場合、手術器具の回転の支点は、患者の体表面上に設定される。ここで、患者の腹壁は、厚みを有しているとともに、手術器具の回転に起因する患者への影響は、小さい方が望ましい。このため、手術器具の回転の中心は、患者の体表面よりも腹壁の中心側に設定されることが望ましい。そこで、手術器具の回転の支点となるピボット位置を適切な位置に設定することが望まれている。
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、ピボット位置を適切な位置に設定することが可能な手術支援システムおよびピボット位置設定方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この開示の第1の局面による手術支援システムは、先端に医療器具が取り付けられるアームと、
アームに取り付けられた医療器具の移動の支点となるピボット位置を教示するためのピボット位置教示部と、記憶部と、制御部と、を備え、制御部は、ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定し、仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置として記憶部に記憶する。
この開示の第1の局面による手術支援システムでは、上記のように、制御部は、ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定し、仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置として記憶部に記憶する。これにより、患者の体表面において設定された仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置とすることができる。たとえば、患者の体表面よりも腹壁の中心側にピボット位置を設定することができる。このため、ピボット位置を適切に設定することができる。
この開示の第2の局面によるピボット位置設定方法は、アームに取り付けられた医療器具の移動の支点となるピボット位置を教示するためのピボット位置教示部の操作を受け付けるステップと、ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定するステップと、設定された仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置として記憶部に記憶するステップとを備える。
この開示の第2の局面によるピボット位置設定方法は、上記のように、ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定するステップと、設定された仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置として記憶部に記憶するステップとを備える。これにより、患者の体表面において設定された仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置をピボット位置とすることができる。たとえば、患者の体表面よりも腹壁の中心側にピボット位置を設定することができる。このため、ピボット位置を適切な位置に設定することが可能なピボット位置設定方法を提供することができる。
本開示によれば、上記のように、ピボット位置を適切な位置に設定することができる。
第1実施形態による外科手術システムの構成を示す図である。 第1実施形態による医療用マニピュレータの構成を示す図である。 第1実施形態による医療用マニピュレータのアームの構成を示す図である。 第1実施形態による医療用マニピュレータの操作部の構成を示す斜視図である。 第1実施形態による医療用マニピュレータの操作部の構成を示す側面図である。 第1実施形態による医療用マニピュレータの操作部を操作者が把持した状態を示す図である。 内視鏡を示す図である。 ピボット位置教示器具を示す図である。 内視鏡の先端をトロカールの外表面と体表面とが接する位置まで移動させた状態を示す図である。 表示部の表示画面を示す図である。 アームの並進移動を説明するための図である。 アームの回転移動を説明するための図である。 医療用マニピュレータの制御部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態によるピボット位置の調整を説明するための図である。 ピボット位置の調整量を入力するためのタッチパネルを示す図である。 ピボット位置の調整量の問い合わせ画面を示す図である。 ピボット位置の変更を説明するための図である。 第1実施形態によるピボット位置設定方法を説明するためのフロー図である。 第2実施形態によるピボット位置設定方法を説明するためのフロー図である。 第2実施形態による第1の仮ピボット位置の設定を説明するための図である。 第2実施形態によるピボット位置の調整を説明するための図である。 目盛付きトロカールを示す図である。
以下、本開示を具体化した本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図18を参照して、第1実施形態による外科手術システム100の構成について説明する。外科手術システム100は、患者P側装置である医療用マニピュレータ1と、医療用マニピュレータ1を操作するための操作者側装置である遠隔操作装置2とを備えている。医療用マニピュレータ1は医療用台車3を備えており、移動可能に構成されている。遠隔操作装置2は、医療用マニピュレータ1から離間した位置に配置されており、医療用マニピュレータ1は、遠隔操作装置2により遠隔操作されるように構成されている。術者は、医療用マニピュレータ1に所望の動作を行わせるための指令を遠隔操作装置2に入力する。遠隔操作装置2は、入力された指令を医療用マニピュレータ1に送信する。医療用マニピュレータ1は、受信した指令に基づいて動作する。また、医療用マニピュレータ1は、滅菌された滅菌野である手術室内に配置されている。なお、医療用マニピュレータ1は、手術支援システムの一例である。
遠隔操作装置2は、たとえば、手術室の中または手術室の外に配置されている。遠隔操作装置2は、操作用マニピュレータアーム21と、操作ペダル22と、タッチパネル23と、モニタ24と、支持アーム25と、支持バー26とを含む。操作用マニピュレータアーム21は、術者が指令を入力するための操作用のハンドルを構成する。モニタ24は、内視鏡6により撮影された画像を表示するスコープ型表示装置である。支持アーム25は、モニタ24の高さを術者の顔の高さに合わせるようにモニタ24を支持する。タッチパネル23は、支持バー26に配置されている。モニタ24近傍に設けられたセンサにより術者の頭部を検知することにより医療用マニピュレータ1は遠隔操作装置2による操作が可能になる。術者は、モニタ24により患部を視認しながら、操作用マニピュレータアーム21および操作ペダル22を操作する。これにより、遠隔操作装置2に指令が入力される。遠隔操作装置2に入力された指令は、医療用マニピュレータ1に送信される。なお、操作用マニピュレータアーム21は、操作ハンドルの一例である。また、タッチパネル23は、は、入力部および受付部の一例である。
医療用台車3には、医療用マニピュレータ1の動作を制御する制御部31と、医療用マニピュレータ1の動作を制御するためのプログラムなどが記憶される記憶部32とが設けられている。そして、遠隔操作装置2に入力された指令に基づいて、医療用台車3の制御部31は、医療用マニピュレータ1の動作を制御する。
また、医療用台車3には、入力装置33が設けられている。入力装置33は、主に施術前に手術の準備を行うために、ポジショナ40、アームベース50、および、複数のアーム60の移動や姿勢の変更の操作を受け付けるように構成されている。
図1および図2に示す医療用マニピュレータ1は、手術室内に配置されている。医療用マニピュレータ1は、医療用台車3と、ポジショナ40と、アームベース50と、複数のアーム60とを備えている。アームベース50は、ポジショナ40の先端に取り付けられている。アームベース50は、比較的長い棒形状を有する。また、複数のアーム60は、各々のアーム60の根元部が、アームベース50に取り付けられている。複数のアーム60は、折り畳まれた収納姿勢をとることが可能に構成されている。アームベース50と、複数のアーム60とは、滅菌ドレープにより覆われて使用される。
ポジショナ40は、たとえば、7軸多関節ロボットにより構成されている。また、ポジショナ40は、医療用台車3上に配置されている。ポジショナ40は、アームベース50を移動させる。具体的には、ポジショナ40は、アームベース50の位置を3次元に移動させるように構成されている。
また、ポジショナ40は、ベース部41と、ベース部41に連結された複数のリンク部42とを含む。複数のリンク部42同士は、関節部43により連結されている。
図1に示すように、複数のアーム60の各々の先端には、医療器具4が取り付けられている。医療器具4は、たとえば、取り換え可能なインストゥルメント、図7に示す内視鏡6などを含む。
図3に示すように、医療器具4としてのインストゥルメントには、アーム60のホルダ71に設けられたサーボモータM2によって駆動される被駆動ユニット4aが設けられている。また、インストゥルメントの先端には、エンドエフェクタ4bが設けられている。エンドエフェクタ4bは、関節を有する器具として、鉗子、ハサミ、グラスパー、ニードルホルダ、マイクロジセクター、ステーブルアプライヤー、タッカー、吸引洗浄ツール、スネアワイヤ、および、クリップアプライヤーなどを含む。また、エンドエフェクタ4bは、関節を有しない器具として、切断刃、焼灼プローブ、洗浄器、カテーテル、および、吸引オリフィスなどを含む。また、医療器具4は、被駆動ユニット4aとエンドエフェクタ4bとを接続するシャフト4cを含む。被駆動ユニット4aと、シャフト4cと、エンドエフェクタ4bとは、Z方向に沿って配置されている。
次に、アーム60の構成について詳細に説明する。図3に示すように、アーム60は、アーム部61と、アーム部61の先端に設けられる並進移動機構部70とを含む。アーム60は、ベース部62、リンク部63、関節部64を含む。アーム60は、アーム60の根元側のアームベース50に対して先端側を3次元に移動させるように構成されている。なお、複数のアーム60は、互いに同様の構成を有する。
並進移動機構部70は、アーム部61の先端に設けられるとともに医療器具4が取り付けられている。また、並進移動機構部70は、医療器具4を患者Pに挿入する方向に並進移動させる。また、並進移動機構部70は、医療器具4をアーム部61に対して相対的に並進移動させるように構成されている。具体的には、並進移動機構部70には、医療器具4を保持するホルダ71が設けられている。ホルダ71には、図13に示すサーボモータM2が収容されている。サーボモータM2は、医療器具4の被駆動ユニット4aに設けられた回転体を回転させるように構成されている。被駆動ユニット4aの回転体が回転されることにより、エンドエフェクタ4bが動作される。
アーム60は、アームベース50に対して着脱可能に構成されている。アーム部61および並進移動機構部70は、トロカールTを保持するための機構や器具は備えていない。その結果、複数のトロカールTが配置された患者Pの体表面S近傍の空間が広くなり、複数のトロカールTが配置された患者Pの体表面S近傍での作業を容易に行うことが可能になる。
アーム部61は、7軸多関節ロボットアームから構成されている。また、アーム部61は、アーム部61をアームベース50に取り付けるためのベース部62と、ベース部62に連結された複数のリンク部63とを含む。複数のリンク部63同士は、関節部64により連結されている。
並進移動機構部70は、ホルダ71をZ方向に沿って並進移動させることにより、ホルダ71に取り付けられた医療器具4をシャフト4cが延びる方向であるZ方向に沿って並進移動させるように構成されている。具体的には、並進移動機構部70は、アーム部61の先端に接続される基端側リンク部72と、先端側リンク部73と、基端側リンク部72と先端側リンク部73との間に設けられる連結リンク部74とを含む。また、ホルダ71は、先端側リンク部73に設けられている。
そして、並進移動機構部70の連結リンク部74は、基端側リンク部72に対して、先端側リンク部73を、Z方向に沿って相対的に移動させる倍速機構として構成されている。また、基端側リンク部72に対して先端側リンク部73がZ方向に沿って相対的に移動されることにより、ホルダ71に設けられた医療器具4が、Z方向に沿って並進移動するように構成されている。また、アーム部61の先端は、基端側リンク部72を、Z方向に直交するY方向を軸として回動させるように基端側リンク部72に接続されている。
また、図4に示すように、医療用マニピュレータ1は、アーム60に取り付けられ、アーム60を操作する操作部80を備えている。操作部80は、イネーブルスイッチ81と、ジョイスティック82とスイッチ部83とを含む。イネーブルスイッチ81は、ジョイスティック82およびスイッチ部83によるアーム60の移動を許可または不許可とする。また、イネーブルスイッチ81は、看護師、助手などの操作者が操作部80を把持して押下されることによりアーム60による医療器具4の移動を許可する状態となる。
具体的には、イネーブルスイッチ81は、操作者の指により押下される押しボタンスイッチにより構成されている。イネーブルスイッチ81が押下されることにより、サーボモータM1~M3に通電する制御を行うことが可能になる。つまり、イネーブルスイッチ81が押下されることにより、サーボモータM1~M3を駆動させる制御を行うことが可能になる。すなわち、イネーブルスイッチ81が押下されている間のみ、アーム60を移動させる制御が可能になる。
また、図6に示すように、ジョイスティック82は、操作者の指により倒されることにより操作されるように構成されている。また、ジョイスティック82が倒された方向および倒された角度に応じて、アーム60の移動方向および移動速度が変化しながら移動されるように制御される。また、操作者は、ジョイスティック82の先端82aに操作者の指を当接させるとともに、指を動かすことによりジョイスティック82を倒すように操作する。また、イネーブルスイッチ81が押下されている間のみ、ジョイスティック82が操作されることによる信号の入力が受け付けられる。すなわち、イネーブルスイッチ81が押下されていない状態では、ジョイスティック82を操作してもアーム60は移動されない。
また、イネーブルスイッチ81は、操作部80の外周面80aに設けられており、操作者が操作部80の外周面80aを把持してイネーブルスイッチ81を押下することによりアーム60による医療器具4の移動を許可する状態となるように構成されている。また、図5に示すように、イネーブルスイッチ81は、操作部80の外周面80aの両側に一対設けられている。イネーブルスイッチ81は、スイッチ部83が設けられている操作部80の外周面80aの両側に設けられている。具体的には、操作部80の断面は、略矩形形状を有しており、イネーブルスイッチ81およびスイッチ部83は、操作部80の互いに対向する面80bに各々設けられている。詳細には、操作部80は、略角柱形状を有しており、略角柱形状の操作部80の長手方向に沿った面80bに、イネーブルスイッチ81およびスイッチ部83が設けられている。そして、操作者が操作部80の外周面80aを把持して、操作部80の外周面80aの両側に設けられているイネーブルスイッチ81のうちの少なくとも一方を押下することによりアーム60の移動が許可される状態となる。
なお、操作部80は、操作部80の外周面80aの両側に設けられているイネーブルスイッチ81のうちの一方のみを押下すれば、アーム60の移動が許可される状態となるように構成されている。これにより、操作部80の外周面80aの両側に設けられているイネーブルスイッチ81の両方を押下する必要がない分、操作者の負担を低減することができるとともに操作者の利便性が向上される。
また、図4に示すように、ジョイスティック82は、操作部80の外周面80aに交差する端面80cに設けられている。そして、操作者がアーム60の移動を許可する状態となるように操作部80の外周面80aを把持してイネーブルスイッチ81を押下した状態で、操作者の指により操作可能に構成されている。たとえば、図6に示すように、操作部80の外周面80aに設けられている一対のイネーブルスイッチ81を、操作者の親指と中指などとで押下した状態で、操作部80の端面80cに設けられているジョイスティック82を、操作者の人差し指などで操作する。これにより、操作者の操作部80を把持する親指および中指と、ジョイスティック82を操作する人差し指との間隔を容易に略一定に保持することが可能になる。なお、イネーブルスイッチ81とジョイスティック82とをいずれの指で操作するのかは、上記の例に限られない。
また、ジョイスティック82は、図3に示す医療器具4の先端4dが所定の平面上を移動するようにアーム60による医療器具4の移動を操作するように構成されている。また、操作部80は、所定の平面に直交する医療器具4の長手方向に沿って医療器具4の先端4dが移動するようにアーム60による医療器具4の移動を操作するためのスイッチ部83を含む。医療器具4の先端4dが移動する所定の平面は、操作部80の端面80cに平行な図11に示すX-Y平面である。また、所定の平面に直交する医療器具4の長手方向は、図11のX-Y平面に直交するZ方向である。図11のX軸、Y軸およびZ軸によって表される座標は、ツール座標系、または、ベース座標系と呼ばれる。また、スイッチ部83が、イネーブルスイッチ81が押下されて、アーム60による医療器具4の移動を許可する状態で、押下されることにより、医療器具4の長手方向に沿って医療器具4の先端4dが移動される。
また、スイッチ部83は、医療器具4の長手方向に沿った医療器具4を患者Pに挿入する方向側に医療器具4の先端4dを移動させるスイッチ部83aと、医療器具4を患者Pに挿入する方向と反対側に医療器具4の先端4dを移動させるスイッチ部83bとを含む。スイッチ部83aとスイッチ部83bとは、共に、押しボタンスイッチから構成されている。
また、図5に示すように、スイッチ部83は、操作部80の外周面80aの両側に設けられている。具体的には、スイッチ部83は、略角柱形状の操作部80の長手方向に沿った面80bに各々設けられている。つまり、スイッチ部83aとスイッチ部83bとは、共に、操作部80の両側面に一対ずつ設けられている。
また、スイッチ部83が操作されることにより、医療器具4の先端4dが図12に示すピボット位置PPの近傍に移動するまでは、アーム部61が移動されることにより医療器具4の先端4dが並進移動され、医療器具4の先端4dがピボット位置PPの近傍に移動した後は、並進移動機構部70が移動されることにより医療器具4の先端4dが並進移動される。具体的には、スイッチ部83が操作されることにより、医療器具4の先端4dがピボット位置PPから一定の距離分移動するまでは、アーム部61が移動されることにより医療器具4の先端4dが並進移動される。そして、医療器具4の先端4dがピボット位置PPから一定の距離分移動した後は、並進移動機構部70が移動されることにより医療器具4の先端4dが並進移動される。つまり、医療器具4の先端4dがピボット位置PPから一定の距離分移動した後は、アーム部61は移動されずに並進移動機構部70のみが移動される。なお、ピボット位置PPについての説明は、後述する。
また、第1実施形態では、図4に示すように、操作部80は、図12に示すアーム60に取り付けられた医療器具4の移動の支点となるピボット位置PPを教示するピボットボタン85を含む。また、ピボットボタン85は、操作部80の面80bに、イネーブルスイッチ81に隣り合うように設けられている。
なお、図7に示すように、ピボット位置PPを記憶する際にアーム60の先端に取り付けられる内視鏡6は、実際に手術の際に使用される内視鏡6である。一方、図8に示すように、ピボット位置PPを記憶する際にアーム60の先端に取り付けられるピボット位置教示器具7は、実際に手術の際に使用される鉗子などの医療器具4を模倣したダミーである。ピボット位置教示器具7は、被駆動ユニット4aを模倣した部分7aと、シャフト4cを模倣した部分7bとを含む。また、ピボット位置教示器具7の部分7bの先端は、尖った形状を有していない。
また、第1実施形態では、図9に示すように、アーム60の先端に取り付けられた内視鏡6またはピボット位置教示器具7の先端が、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの外表面TSと体表面Sとが接する位置まで移動された状態で、ピボットボタン85が押下されると仮ピボット位置PP1が記憶部32に記憶される。すなわち、内視鏡6またはピボット位置教示器具7がトロカールTに挿入されずに、トロカールTの外表面TSの側方でかつ体表面Sの近傍に内視鏡6またはピボット位置教示器具7の先端が配置された状態で、ピボットボタン85が押下され、仮ピボット位置PP1が記憶部32に記憶される。また、体表面Sの近傍とは、体表面Sそのものと、体表面Sの周りを含む概念である。なお、仮ピボット位置PP1に基づくピボット位置PPの設定についての説明は、後述する。
また、ジョイスティック82が操作されることにより、アーム60の先端に取り付けられた内視鏡6またはピボット位置教示器具7の先端が、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの挿入位置に対応する位置まで移動されるように構成されている。具体的には、イネーブルスイッチ81が押下された状態で、ジョイスティック82およびスイッチ部83が操作されることにより、内視鏡6またはピボット位置教示器具7の先端が移動される。
また、図1に示すように、複数のアーム60のうちの一つのアーム60の、たとえば、アーム60cには内視鏡6が取り付けられ、残りのアーム60の、たとえば、アーム60a、60bおよび60dには、内視鏡6以外の医療器具4が取り付けられる。具体的には、手術において、4つのアーム60のうちの1つのアーム60に内視鏡6が取り付けられ、3つのアーム60に内視鏡6以外の鉗子などの医療器具4が取り付けられる。そして、内視鏡6が取り付けられているアーム60に対して、内視鏡6が取り付けられた状態でピボット位置PPが記憶部32に記憶される。また、内視鏡6以外の医療器具4が取り付けられるアーム60に対して、ピボット位置教示器具7が取り付けられた状態でピボット位置PPが記憶部32に記憶される。なお、内視鏡6は、互いに隣り合うように配置されている4つのアーム60のうちの、中央に配置される2つのアーム60bおよび60cのうちのいずれかに取り付けられる。
また、図5に示すように、ピボットボタン85は、操作部80の外周面80aの両側に設けられている。具体的には、操作部80の断面は、略矩形形状を有しており、ピボットボタン85は、操作部80の互いに対向する面80bに各々設けられている。
また、図10に示すように、複数のアーム60のピボット位置PPが記憶されたことを表示する表示部33aが設けられている。表示部33aは、医療用台車3の入力装置33に設けられている。表示部33aは、たとえば、液晶パネルから構成されている。表示部33aには、複数のアーム60a、60b、60cおよび60dにそれぞれ対応する番号1、2、3および4が表示されている。また、表示部33aには、複数のアーム60の各々に取り付けられている医療器具4の種類である内視鏡6、鉗子などが表示される。そして、ピボット位置PPが記憶された場合、複数のアーム60の各々において、チェックマークCMが表示される。
また、図4に示すように、操作部80の面80bには、アーム60の位置を最適化するためのアジャストメントボタン86が設けられている。内視鏡6が取り付けられたアーム60に対するピボット位置PPの記憶後、アジャストメントボタン86が押下されることにより、他のアーム60およびアームベース50の位置が最適化される。
また、図4に示すように、操作部80は、アーム60に取り付けられた医療器具4を図11に示す並進移動させるモードと、図12に示す回転移動させるモードとを切り替えるモード切替ボタン84を含む。操作部80において、モード切替ボタン84は、ジョイスティック82の近傍に配置されている。具体的には、操作部80の端面80cにおいて、モード切替ボタン84は、ジョイスティック82と隣り合うように設けられている。また、モード切替ボタン84は、押しボタンスイッチからなる。また、モード切替ボタン84の近傍には、モードインジケータ84aが設けられている。モードインジケータ84aは、切り替えられたモードを表示する。具体的には、モードインジケータ84aの点灯は、回転移動モードを表し、消灯は、並進移動モードを表す。
また、モードインジケータ84aは、ピボット位置PPが記憶されたことを表示するピボット位置インジケータを兼ねている。具体的には、ピボット位置PPが記憶された際に、モードインジケータ84aが点灯し続け、モード切替ボタン84を押下しても消灯しない。これにより、アーム60に取り付けられた医療器具4は回転移動モードのみが可能となり、記憶されていることを示す。また、ピボット位置PPのリセットは、リセットしたいアーム60に取り付けられた医療器具4を取り外し、ピボットボタン85を長押しする。
図11に示すように、アーム60を並進移動させるモードでは、医療器具4の先端4dが、X-Y平面上において移動するように、アーム60が移動される。また、図12に示すように、アーム60を回転移動させるモードでは、ピボット位置PPが記憶されていない時は、エンドエフェクタ4bを中心に回転移動し、ピボット位置PPが記憶されている時は、ピボット位置PPを支点として医療器具4が回転移動するように、アーム60が移動される。なお、医療器具4のシャフト4cがトロカールTに挿入された状態で、医療器具4が回転移動される。
また、図3に示すように、操作部80は、並進移動機構部70に設けられている。また、操作部80は、並進移動機構部70に取り付けられた医療器具4に隣り合うように並進移動機構部70に取り付けられている。具体的には、操作部80は、並進移動機構部70の先端側リンク部73に取り付けられている。また、操作部80は、医療器具4の被駆動ユニット4aに隣り合うように配置されている。
また、図13に示すように、アーム60には、アーム部61の複数の関節部64に対応するように、複数のサーボモータM1と、エンコーダE1と、減速機とが設けられている。エンコーダE1は、サーボモータM1の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM1の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
また、図13に示すように、並進移動機構部70には、医療器具4の被駆動ユニット4aに設けられた回転体を回転させるための複数のサーボモータM2と、医療器具4を並進移動させるためのサーボモータM3と、複数のエンコーダE2およびエンコーダE3と、複数の減速機とが設けられている。エンコーダE2およびエンコーダE3は、それぞれ、サーボモータM2およびサーボモータM3の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM2およびサーボモータM3の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
また、ポジショナ40には、ポジショナ40の複数の関節部43に対応するように、複数のサーボモータM4と、エンコーダE4と、減速機とが設けられている。エンコーダE4は、サーボモータM4の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM4の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
また、医療用台車3には、医療用台車3の複数の前輪の各々を駆動するサーボモータM5と、エンコーダE5と、減速機とが設けられている。エンコーダE5は、サーボモータM5の回転角を検出するように構成されている。減速機は、サーボモータM5の回転を減速させてトルクを増大させるように構成されている。
医療用台車3の制御部31は、指令に基づいて複数のアーム60の移動を制御するアーム制御部31aと、指令に基づいてポジショナ40の移動および医療用台車3の前輪の駆動を制御するポジショナ制御部31bとを含む。アーム制御部31aには、アーム60を駆動するためのサーボモータM1を制御するためのサーボ制御部C1が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C1には、サーボモータM1の回転角を検出するためのエンコーダE1が電気的に接続されている。
また、アーム制御部31aには、医療器具4を駆動するためのサーボモータM2を制御するためのサーボ制御部C2が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C2には、サーボモータM2の回転角を検出するためのエンコーダE2が電気的に接続されている。また、アーム制御部31aには、並進移動機構部70を並進移動するためのサーボモータM3を制御するためのサーボ制御部C3が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C3には、サーボモータM3の回転角を検出するためのエンコーダE3が電気的に接続されている。
そして、遠隔操作装置2に入力された動作指令が、アーム制御部31aに入力される。アーム制御部31aは、入力された動作指令と、エンコーダE1、E2、または、E3により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1、C2、または、C3に出力する。サーボ制御部C1、C2、または、C3は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1、E2、または、E3により検出された回転角とに基づいて、電流指令を生成するとともに、電流指令をサーボモータM1、M2または、M3に出力する。これにより、遠隔操作装置2に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
また、制御部31のアーム制御部31aは、操作部80のジョイスティック82からの入力信号に基づいてアーム60を操作するように構成されている。具体的には、アーム制御部31aは、ジョイスティック82から入力された入力信号と、エンコーダE1により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1に出力する。サーボ制御部C1は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1により検出された回転角とに基づいて、電流指令を生成するとともに、電流指令をサーボモータM1に出力する。これにより、ジョイスティック82に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
アーム制御部31aは、操作部80のスイッチ部83からの入力信号に基づいてアーム60を操作するように構成されている。具体的には、アーム制御部31aは、スイッチ部83から入力された入力信号と、エンコーダE1またはE3により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C1またはC3に出力する。サーボ制御部C1またはC3は、アーム制御部31aから入力された位置指令と、エンコーダE1またはE3により検出された回転角とに基づいて、電流指令を生成するとともに、電流指令をサーボモータM1またはM3に出力する。これにより、スイッチ部83に入力された動作指令に沿うように、アーム60が移動される。
また、制御部31のアーム制御部31aは、ジョイスティック82からの入力信号に上限値を設けることと、ジョイスティック82からの入力信号を平滑化することとのうちの少なくとも一方を行うことにより、アーム60の移動速度の変化を低減する制御を行うように構成されている。具体的には、制御部31は、ジョイスティック82からの入力信号に上限値を設けて、上限値を超える入力信号が入力された際には、上限値を入力信号として、アーム60の移動を制御する。また、制御部31は、ジョイスティック82からの入力信号を、たとえば、LPF(Low-pass filter)により平滑化する。なお、第1実施形態では、制御部31は、ジョイスティック82からの入力信号に上限値を設けることと、ジョイスティック82からの入力信号を平滑化することとの両方を行っている。
また、図13に示すように、ポジショナ制御部31bには、ポジショナ40を移動するサーボモータM4を制御するためのサーボ制御部C4が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C4には、サーボモータM4の回転角を検出するためのエンコーダE4が電気的に接続されている。また、ポジショナ制御部31bには、医療用台車3の前輪を駆動するサーボモータM5を制御するためのサーボ制御部C5が電気的に接続されている。また、サーボ制御部C5には、サーボモータM5の回転角を検出するためのエンコーダE5が電気的に接続されている。
また、入力装置33から準備位置の設定などに関する動作指令が、ポジショナ制御部31bに入力される。ポジショナ制御部31bは、入力装置33から入力された動作指令と、エンコーダE4により検出された回転角とに基づいて位置指令を生成するとともに、位置指令をサーボ制御部C4に出力する。サーボ制御部C4は、ポジショナ制御部31bから入力された位置指令と、エンコーダE4により検出された回転角とに基づいて、電流指令を生成するとともに、電流指令をサーボモータM4に出力する。これにより、入力装置33に入力された動作指令に沿うように、ポジショナ40が移動される。同様に、入力装置33からの動作指令に基づいて、ポジショナ制御部31bは、医療用台車3を移動させる。
次に、ピボット位置PPの設定について説明する。
第1実施形態では、図14に示すように、制御部31は、ピボットボタン85により教示されたことに基づいて仮ピボット位置PP1を設定して記憶部32に記憶し、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。なお、ピボットボタン85は、ピボット位置教示部の一例である。
具体的には、図9に示すように、アーム60の先端に取り付けられた医療器具4としての図7に示す内視鏡6または図8に示すピボット位置教示器具7の先端が、操作部80により、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの挿入位置に対応する位置まで移動される。そして、ピボットボタン85が押下される。これにより、仮ピボット位置PP1が設定される。そして、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置がピボット位置PPとして記憶部32に記憶される。なお、ピボット位置PPは、1つの点として設定され、ピボット位置PPの設定は、医療器具4の方向を設定するものではない。
また、第1実施形態では、図14に示すように、制御部31は、仮ピボット位置PP1に対して、医療器具4が延びる方向に沿って所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。なお、医療器具4が延びる方向とは、Z方向である。また、ピボット位置PPは、仮ピボット位置PP1に対して医療器具4の先端側であるZ1方向、または、医療器具4の基端側であるZ2方向に、所定の長さL1分移動された点である。
また、第1実施形態では、図15に示すように、医療用マニピュレータ1は、所定の長さL1を予め入力するためのタッチパネル23を備えている。そして、制御部31は、仮ピボット位置PP1に対して、予め入力された所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。なお、予めとは、ピボット位置PPが設定される前を意味する。
具体的には、第1実施形態では、タッチパネル23は、遠隔操作装置2に配置されている。タッチパネル23は、アーム60の番号を選択する選択部23aを含む。アーム60の番号として、1、2、3または4のいずれかが選択される。また、アーム60の番号1~4は、それぞれ、アーム60a~60dに対応する。また、タッチパネル23は、調整量を入力するための調整量入力部23bを含む。なお、調整量とは、所定の長さL1を意味する。調整量入力部23bは、予め定められた限度までの長さを入力することが可能である。予め定められた限度は、たとえば、-10mm以上+30mm以下である。また、タッチパネル23は、登録ボタン23cを含む。操作者により、アーム60の番号が選択され、かつ、調整量が入力された状態で、操作者は、登録ボタン23cを押下する。
そして、図16に示すように、登録ボタン23cが押下されることにより、問い合わせ画面23dが遠隔操作装置2のタッチパネル23に表示される。問い合わせ画面23dは、ピボット位置PPの変更を許可するか否かを操作者に問い合わせるための画面である。問い合わせ画面23dには、ピボット位置PPの変更するアーム60の番号、および、調整量が表示される。また、調整量がアーム60毎に表示される。また、問い合わせ画面23dには、はい、いいえ、全アームに適用のボタンが表示されている。はい、のボタンが押下されることにより、調整量が記憶部32に記憶される。いいえ、ボタンが押下された場合には、調整量は記憶部32に記憶されない。全アームに適用のボタンが押下された場合には、登録ボタン23cが押下された際の調整量が全てのアーム60の調整量として記憶部32に記憶される。
このように、第1実施形態では、制御部31は、アーム60a~60dに対して、それぞれ、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。
また、図14に示すように、ピボット位置PPは、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部に設定されることが好ましい。なお、患者Pの腹壁Fは、たとえば、腹壁である。そこで、操作者は、ピボット位置PPが患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部に設定されるように、調整量を入力する。たとえば、腹壁Fの厚みが小さい患者Pに対しては、操作者は、比較的小さい調整量を設定する。また、腹壁Fの厚みが大きい患者Pに対しては、操作者は、比較的大きい調整量を設定する。これにより、制御部31は、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部にピボット位置PPが位置するように仮ピボット位置PP1を調整する。そして、調整されたピボット位置PPを記憶部32に記憶する。なお、中央部とは、中央そのものと、中央の近傍を含む概念である。
また、第1実施形態では、図14に示すように、タッチパネル23は、ピボット位置PPの変更を受け付ける。そして、制御部31は、ピボット位置PPを記憶部32に記憶した後、タッチパネル23によりピボット位置PPの変更が受け付けられた場合、受け付けた変更後のピボット位置PPを記憶部32に記憶する。具体的には、タッチパネル23は、現在のピボット位置PPからの変更量を受け付ける。そして、制御部31は、医療器具4が延びるZ方向に沿って変更量の分移動された位置を変更後のピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。
具体的には、ピボット位置PPが一旦設定された後、手術中などにピボット位置PPの変更が行われる。タッチパネル23には、ピボット位置PPの設定前と同様に、選択部23a、調整量入力部23b、および、登録ボタン23cが表示されている。操作者は、選択部23aにより、ピボット位置PPを変更するアーム60の番号を選択する。また、操作者は、調整量入力部23bにより、ピボット位置PPの変更量を入力する。そして、操作者は、登録ボタン23cを押下する。そして、登録ボタン23cが押下されることにより、図16に示す問い合わせ画面23dが遠隔操作装置2のタッチパネル23に表示される。
たとえば、図17に示すように、ピボット位置PPをXY方向(図11参照)に変更させる際には、操作者によってジョイスティック82がピボット位置PPを移動させたい方向に操作される。このときピボット位置PPは、仮ピボット位置PP1から+20mm、医療器具4の先端側に移動した点が設定されている。その後、タッチパネル23により、ピボット位置PPを0mmにする変更が受け付けられる。これにより、-20mm、医療器具4の基端側に移動した点にピボット位置PPが変更される。また、現在の医療器具4の姿勢でのシャフト4cが延びる方向に沿ってピボット位置PPが移動される。その後、医療器具4の長手方向が所望のピボット位置PPと平行になるように操作者は医療器具4の姿勢を変更する。さらに、タッチパネル23により、ピボット位置PPを+10mmにする変更が受け付けられる。これにより、XY方向に移動し、且つ、+10mm、医療器具4の先端側に移動した点にピボット位置PPが変更される。
なお、ピボット位置PPの変更は、操作者がモニタ24を覗いている時には受け付けられず、操作者の頭がモニタ24から離間された状態のときに受け付けられる。操作者がモニタ24を覗いているか否かは、図1に示されるセンサ241によって検知される。また、ピボット位置PPが変更されたことを、モニタ24に表示してもよい。
なお、問い合わせ画面23dの、はい、のボタンが押下された後に操作者がモニタ24を覗いた場合に、制御部31によってピボット位置PPの変更が終了していれば、ピボット位置PPが変更されてもよい。また、問い合わせ画面23dの、はい、のボタンが押下された後に操作者が覗いた場合に、制御部31によってピボット位置PPの変更が終了していなければ、ピボット位置PPは変更されなくてもよい。
また、問い合わせ画面23dの、はい、のボタンが押下された後に操作者が操作用マニピュレータアーム21を操作した場合に、制御部31によってピボット位置PPの変更が終了していれば、ピボット位置PPが変更されてもよい。また、問い合わせ画面23dの、はい、のボタンが押下された後に操作者が操作用マニピュレータアーム21を操作した場合に、制御部31によってピボット位置PPの変更が終了していなければ、ピボット位置PPは変更されなくてもよい。
次に、医療用マニピュレータ1によるピボット位置設定方法について説明する。なお、4つのアーム60のうちの1つのアーム60には、内視鏡6が取り付けられ、他のアーム60には、ピボット位置教示器具7が取り付けられている。また、患者Pの体表面Sには、トロカールTが挿入されている。
まず、図18に示すように、ステップS1において、タッチパネル23により、各アーム60に対する調整量の入力が受け付けられる。
次に、ステップS2において、図9に示すように、操作部80は、アーム60の先端に取り付けられた内視鏡6の先端を、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの挿入位置に対応する位置まで移動させる。具体的には、内視鏡6の先端が、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの外表面TSと体表面Sとが接する位置まで移動される。
次に、ステップS3において、内視鏡6の先端をトロカールTの挿入位置に対応する位置まで移動させた状態で、ピボットボタン85が押下される。これにより、制御部31は、ピボットボタン85の操作を受け付ける。
次に、ステップS4において、第1実施形態では、図14に示すように、制御部31は、ピボットボタン85により教示されたことに基づいて仮ピボット位置PP1を設定して記憶部32に記憶する。
次に、ステップS5において、第1実施形態では、制御部31は、設定された仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。
次に、ステップS6において、表示部33aは、アーム60のピボット位置PPが記憶されたことを表示する。具体的には、内視鏡6が取り付けられたアーム60に対応する番号の下方に、チェックマークCMが表示される。
次に、ステップS7において、操作部80のモードインジケータ84aは、ピボット位置PPが記憶されたことを表示する。具体的には、内視鏡6が取り付けられたアーム60に取り付けられた操作部80のモードインジケータ84aが点灯する。
このように、最初に、内視鏡6が取り付けられた一つのアーム60に対してピボット位置PPが設定される。その後、上記のステップS2~S7が繰り返されることにより、ピボット位置教示器具7が取り付けられた残りのアーム60に対してピボット位置PPが設定される。
次に、医療用マニピュレータ1を用いた施術の手順について説明する。医療用マニピュレータ1を用いた施術においては、最初に、医療用台車3が操作者によって、手術室内の所定の位置に移動される。次に、操作者は、入力装置33に含まれるタッチパネルを操作することにより、アームベース50と、手術台5または患者Pとが所望の位置関係になるように、ポジショナ40を動作させることによりアームベース50を移動させる。また、患者Pの体表に配置されたトロカールTと医療器具4とが、所定の位置関係になるようにアーム60が移動される。トロカールTは、手術器具等を体腔に挿入するための作業用チャンネルとなる。また、操作者によってジョイスティック82およびスイッチ部83が操作されることにより、複数のアーム60が所望の位置に移動される。そして、上記のようにピボット位置PPが設定される。そして、ポジショナ40を静止させた状態で、遠隔操作装置2からの指令に基づいて、複数のアーム60および医療器具4が動作される。これにより、医療用マニピュレータ1による施術が行われる。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、制御部31は、ピボットボタン85により教示されたことに基づいて仮ピボット位置PP1を設定し、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、患者Pの体表面Sにおいて設定された仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとすることができる。たとえば、患者Pの体表面Sよりも腹壁Fの中心側にピボット位置PPを設定することができる。このため、ピボット位置PPを適切な位置に設定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、仮ピボット位置PP1に対して、医療器具4が延びる方向に沿って所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、仮ピボット位置PP1に対して医療器具4が延びる方向に沿って所定の長さL1分調整することにより、容易に、患者Pの体表面Sよりも腹壁Fの中心側にピボット位置PPを設定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、仮ピボット位置PP1に対して、予め入力された所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、操作者によりピボットボタン85の1回の操作のみで、仮ピボット位置PP1の設定と、ピボット位置PPの記憶とが行われる。このため、ピボット位置PPの設定作業が複雑化するのを抑制することができるので、操作者の負担を軽減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、タッチパネル23は、遠隔操作装置2に配置されている。これにより、タッチパネル23が遠隔操作装置2を操作する医師などの近傍に配置される。このため、医師などが、容易に、所定の長さL1を予め入力することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、複数のアーム60に対して、それぞれ、仮ピボット位置PP1から所定の長さL1分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、複数のアーム60毎に、適切にピボット位置PPを設定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、ピボット位置PPを記憶部32に記憶した後、タッチパネル23によりピボット位置PPの変更が受け付けられた場合、受け付けた変更後のピボット位置PPを記憶部32に記憶する。これにより、一旦ピボット位置PPが設定された後でも、医師などの操作者がピボット位置PPの変更を行うことができる。このため、一旦ピボット位置PPが設定された後に、患者Pが動いた場合などでも、適切なピボット位置PPを設定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、タッチパネル23は、ピボット位置PPからの変更量を受け付け、制御部31は、医療器具4が延びる方向に沿って変更量の分移動された位置を変更後のピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、受け付けた変更量の分ピボット位置PPを移動させるだけでピボット位置PPが変更できる。このため、制御部31の制御負担を軽減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部をピボット位置PPとする。これにより、医療器具4がピボット位置PPを支点として回転することに起因する、患者Pの腹壁Fに対する影響を効果的に低減することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態のピボット位置設定方法について説明する。
第2実施形態では、図19に示すように、上記第1実施形態のステップS1は行われない。また、ステップS2およびS3の動作は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、ステップS4aにおいて、図20に示すように、制御部31は、アーム60の先端に取り付けられた医療器具4の先端が、患者Pの体表面Sに挿入されたトロカールTの挿入位置に対応する位置まで移動された状態で、ピボットボタン85が操作されることにより第1の仮ピボット位置PP11を設定する。
次に、ステップS4bにおいて、図21に示すように、医療器具4の先端が患者Pの体内に位置するトロカールTの先端に対応する位置に移動された状態で、ピボットボタン85が操作されることにより、制御部31は第2の仮ピボット位置PP12を設定する。なお、予め患者Pの体表面Sから内視鏡6が挿入されている。操作者は、内視鏡6によって撮像された画像から、医療器具4の先端がトロカールTの先端に対応する位置に移動されたことを確認する。
次に、ステップS5aにおいて、制御部31は、第1の仮ピボット位置PP11および第2の仮ピボット位置PP12に基づいて調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。具体的には、制御部31は、第1の仮ピボット位置PP11と第2の仮ピボット位置PP12との間の距離L11から、トロカールTの先端の患者Pの腹壁Fから体内側への突出量L12を差分して差分値L13を算出する。そして、制御部31は、差分値L13の1/2の分だけ第1の仮ピボット位置PP11から患者Pの体内側に移動された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。トロカールTの突出量L12は、予め定められた規定値である。また、図22に示すように、トロカールTには目盛が付されている。操作者は、内視鏡6によって撮像された画像から突出量L12が規定値となるようにトロカールTの目盛を参照しながら、トロカールTの挿入量を調整する。なお、差分値L13は、所定の長さの一例である。
なお、ステップS6およびS7の動作は、上記第1実施形態と同様である。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、制御部31は、第1の仮ピボット位置PP11および第2の仮ピボット位置PP12に基づいて調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。これにより、患者Pの腹壁Fの厚みが分からない場合でも、第1の仮ピボット位置PP11および第2の仮ピボット位置PP12に基づいて、患者Pの腹壁Fの厚みに応じて適切にピボット位置PPを設定することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、制御部31は、差分値L13の1/2の分だけ第1の仮ピボット位置PP11から患者Pの体内側に移動された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶する。ここで、差分値L13の1/2の分だけ第1の仮ピボット位置PP11から患者Pの体内側に移動した位置が、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央に相当する。このため、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央にピボット位置PPを設定することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、仮ピボット位置PP1に対して、医療器具4が延びる方向に沿って所定の長さL1分調整された位置がピボット位置PPとされる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、所定の長さL1分調整する方向を、鉛直方向などに設定してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、医療用台車3の制御部31によりピボット位置PPが設定される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、医療用台車3の制御部31以外の制御装置によりピボット位置PPが設定されてもよい。
また、上記第1実施形態では、タッチパネル23が遠隔操作装置2に配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、タッチパネル23を遠隔操作装置2以外の部分に配置してもよい。
また、上記第1実施形態では、ピボットボタン85の押下によりピボット位置PPが記憶される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、押下以外の操作によってピボット位置PPが記憶されてもよい。
また、上記第1実施形態では、操作者が所定の長さL1を予めタッチパネル23に入力する例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、制御部31は、事前に撮影された患者Pの画像から作成された3次元モデルに基づいて、患者Pの腹壁Fの厚みを算出する。そして、制御部31は、仮ピボット位置PP1に対して、厚みの1/2の長さ分調整された位置をピボット位置PPとして記憶部32に記憶してもよい。具体的には、制御部31は、CT装置などによって撮影された患者Pの画像から生成された3次元モデルを取得する。そして、3次元モデルに基づいて、患者Pの腹壁Fの厚みを算出する。このように3次元モデルに基づいてピボット位置PPを設定することにより、患者Pの腹壁Fの厚みに個人差がある場合でも、個々の患者Pの腹壁Fの厚みに応じて適切にピボット位置PPを設定することができる。
また、上記第2実施形態では、第1の仮ピボット位置PP11と第2の仮ピボット位置PP12との間の距離L11から、トロカールTの先端の突出量L12を差分して差分値L13の1/2の分だけ第1の仮ピボット位置PP11から移動された位置がピボット位置PPとされる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、差分値L13の1/2とは異なる大きさの分だけ第1の仮ピボット位置PP11から移動された位置をピボット位置PPとしてもよい。
また、上記第1実施形態では、タッチパネル23が、所定の長さL1と、ピボット位置PPの変更量との両方を受け付ける例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、所定の長さL1を予め入力するためのタッチパネル23とは別個にピボット位置PPの変更を受け付ける受付部を配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部にピボット位置PPが設定される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部よりも体表面Sに近い側、または、患者Pの腹壁Fの厚み方向の中央部よりも体表面Sに遠い側にピボット位置PPが設定されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、アーム60にピボット位置教示器具7が取り付けられた状態で、ピボット位置PPが設定される例を示したが本開示はこれに限られない。本開示では、アーム60に実際に使用する鉗子などが取り付けられた状態で、ピボット位置PPが設定されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、アーム60が4つ設けられている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、アーム60の数は、少なくとも1つ以上設けられていれば他の任意の数であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、アーム部61およびポジショナ40が7軸多関節ロボットから構成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、アーム部61およびポジショナ40が7軸多関節ロボット以外の軸構成の多関節ロボットなどから構成されていてもよい。7軸多関節ロボット以外の軸構成とは、例えば、6軸や8軸である。
また、上記第1および第2実施形態では、医療用マニピュレータ1が、医療用台車3と、ポジショナ40と、アームベース50とを備えている例を示したが、本開示はこれに限らない。たとえば、医療用台車3と、ポジショナ40と、アームベース50は必ずしも必要なく、医療用マニピュレータ1が、アーム60だけで構成されてもよい。
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
1 医療用マニピュレータ(手術支援システム)
2 遠隔操作装置
4 医療器具
21 操作用マニピュレータアーム(操作ハンドル)
23 タッチパネル(入力部、受付部)
31 制御部
32 記憶部
60 アーム
85 ピボットボタン(ピボット位置教示部)
F 腹壁
L1 所定の長さ
L11 第1の仮ピボット位置と第2の仮ピボット位置との間の距離
L12 突出量
L13 差分値(所定の長さ)
P 患者
PP ピボット位置
PP1 仮ピボット位置
PP11 第1の仮ピボット位置
PP12 第2の仮ピボット位置
S 体表面
T トロカール

Claims (12)

  1. 先端に医療器具が取り付けられるアームと、
    前記アームに取り付けられた前記医療器具の移動の支点となるピボット位置を教示するためのピボット位置教示部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定し、
    前記仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、手術支援システム。
  2. 前記制御部は、前記仮ピボット位置に対して、前記医療器具が延びる方向に沿って前記所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1に記載の手術支援システム。
  3. 前記所定の長さを予め入力するための入力部をさらに備え、
    前記制御部は、前記仮ピボット位置に対して、予め入力された前記所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1または2に記載の手術支援システム。
  4. 前記医療器具を操作するための操作ハンドルを含む遠隔操作装置をさらに備え、
    前記入力部は、前記遠隔操作装置に配置されている、請求項3に記載の手術支援システム。
  5. 前記制御部は、
    事前に撮影された患者の画像から作成された3次元モデルに基づいて、前記患者の腹壁の厚みを算出し、
    前記仮ピボット位置に対して、前記厚みの1/2の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1または2に記載の手術支援システム。
  6. 前記制御部は、
    前記アームの先端に取り付けられた前記医療器具の先端が、患者の体表面に挿入されたトロカールの挿入位置に対応する位置まで移動された状態で、前記ピボット位置教示部が操作されることにより第1の前記仮ピボット位置を設定し、
    前記医療器具の先端が前記患者の体内に位置する前記トロカールの先端に対応する位置に移動された状態で、前記ピボット位置教示部が操作されることにより第2の前記仮ピボット位置を設定し、
    前記第1の仮ピボット位置および前記第2の仮ピボット位置に基づいて調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1または2に記載の手術支援システム。
  7. 前記制御部は、
    前記第1の仮ピボット位置と前記第2の仮ピボット位置との間の距離から、前記トロカールの先端の前記患者の腹壁から体内側への突出量を差分して差分値を算出し、
    前記差分値の1/2の分だけ前記第1の仮ピボット位置から前記患者の体内側に移動された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項6に記載の手術支援システム。
  8. 前記アームは、複数備えられており、
    前記制御部は、前記複数のアームに対して、それぞれ、前記仮ピボット位置から前記所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1~7のいずれか1項に記載の手術支援システム。
  9. 前記ピボット位置の変更を受け付ける受付部をさらに備え、
    前記制御部は、前記ピボット位置を前記記憶部に記憶した後、前記受付部により前記ピボット位置の変更が受け付けられた場合、受け付けた変更後の前記ピボット位置を前記記憶部に記憶する、請求項1~8のいずれか1項に記載の手術支援システム。
  10. 前記受付部は、前記ピボット位置からの変更量を受け付け、
    前記制御部は、前記医療器具が延びる方向に沿って前記変更量の分移動された位置を変更後の前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項9に記載の手術支援システム。
  11. 前記制御部は、患者の腹壁の厚み方向の中央部に前記ピボット位置が位置するように、前記仮ピボット位置に対して、前記所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として前記記憶部に記憶する、請求項1~10のいずれか1項に記載の手術支援システム。
  12. アームに取り付けられた医療器具の移動の支点となるピボット位置を教示するためのピボット位置教示部の操作を受け付けるステップと、
    前記ピボット位置教示部により教示されたことに基づいて仮ピボット位置を設定するステップと、
    設定された前記仮ピボット位置から所定の長さ分調整された位置を前記ピボット位置として記憶部に記憶するステップとを備える、ピボット位置設定方法。


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