JP2023097958A - 卵用包装容器 - Google Patents

Abstract

【課題】強度を向上できる卵用包装容器を提供する。
【解決手段】ブランク板４０を折曲して形成される卵用包装容器１であって、背面板１３と、背面板１３の上端から前方に折曲される上面板１５と、背面板１３の下端から前方に折曲される底面板１６と、上面板１５及び底面板１６の前端からそれぞれ上下方向に折曲される取付板２２と、各取付板２２から後方に折曲されるとともに卵Ｅの嵌合孔２５、２６を有した支持板２３と、各支持板２３の後端から上下方向に折曲して背面板１３の内面に接着される糊代片２４と、背面板１３の一方側の側端から前方に折曲される側面板１２と、側面板１２の背面板１３と反対側の側端から折曲されるとともに取付板２２に接着される前面板１１とを備え、一対の支持板２３上の嵌合孔２５、２６の周縁により卵Ｅの両端部が支持される。
【選択図】図５

Description

本発明は、卵を包装する卵用包装容器に関する。

従来の卵用包装容器は特許文献１に開示されている。この卵用包装容器は紙製のブランク板を折曲して形成される。ブランク板は、折り線を介して一方向に連設される蓋面板、後面板、底面板、前面板、蓋面前内板、前面卵保持板、底面内板、後面卵保持板、蓋面後内板及び糊代片を有している。前面卵保持板及び後面卵保持板には卵嵌合孔が開口する。

ブランク板は、前面板と蓋面前内板との間で折曲され、底面板と底面内板とを接着して後面板と糊代片とを接着される。次に、前面板を前面卵保持板とともに底面板から起立させて、後面板を後面卵保持板とともに底面板から起立させる。次に、前面卵保持板及び後面卵保持板の卵嵌合孔に卵の端部を嵌合する。次に、前面卵保持板及び後面卵保持板により卵を挟んだ状態で蓋面板を後面板に対して折曲して蓋面前内板及び蓋面後内板に接着する。これにより、卵を卵嵌合孔により支持して周方向に囲む卵用包装容器が形成される。

特開平７－２２３６９１号公報（第２頁～第３頁、第２図）

しかしながら、上記従来の卵用包装容器によると、卵嵌合孔を開口する前面卵保持板及び後面卵保持板は卵嵌合孔の周囲の幅が狭くなっている。このため、卵用包装容器の強度が弱くなり、蓋面板に荷重が加わると前面卵保持板及び後面卵保持板が折れ曲がって卵嵌合孔から卵が脱落する虞があった。

本発明は、強度を向上できる卵用包装容器を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明は、ブランク板を折曲して形成される卵用包装容器であって、背面板と、前記背面板の上端から前方に折曲される上面板と、前記背面板の下端から前方に折曲される底面板と、前記上面板及び前記底面板の前端からそれぞれ上下方向に折曲される取付板と、各前記取付板から後方に折曲されるとともに卵の嵌合孔を有した支持板と、各前記支持板の後端から上下方向に折曲して前記背面板の内面に接着される糊代片と、前記背面板の一方側の側端から前方に折曲される側面板と、前記側面板の前記背面板と反対側の側端から折曲されるとともに前記取付板に接着される前面板とを備え、一対の前記支持板上の前記嵌合孔の周縁により卵の両端部が支持されることを特徴としている。

また本発明は上記構成の卵用包装容器において、前記上面板及び前記底面板の他方側の側端からそれぞれ前方に折曲される第１側面フラップと、前記背面板の他方側の側端から前方に折曲して前記第１側面フラップに接着される補強板とを備えたことを特徴としている。

また本発明は上記構成の卵用包装容器において、前記上面板及び前記底面板の一方側の側端からそれぞれ前方に折曲して前記側面板の内面に面して配される第２側面フラップを備えたことを特徴としている。

本発明によると、嵌合孔を有した支持板が背面板上に立設される。側面板は背面板から折曲され、側面板から折曲される前面板が支持板に連設した取付板に接着される。このため、卵用包装容器は側面板によって前面板の法線方向の荷重に対する強度が向上する。従って、前面板に荷重が加わった際に支持板が折れ曲がることによる卵の脱落を防止することができる。

本発明の第１実施形態の卵用包装容器を示す斜視図 本発明の第１実施形態の卵用包装容器のブランク板を示す平面図 本発明の第１実施形態の卵用包装容器の中間体を示す平面図 本発明の第１実施形態の卵用包装容器を示す左側面図 本発明の第１実施形態の卵用包装容器の内部を示す正面図 本発明の第２実施形態の卵用包装容器のブランク板を示す平面図

＜第１実施形態＞
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図１は一実施形態の卵用包装容器１の斜視図を示している。卵用包装容器１はブランク板４０（図２参照）を折曲して直方体に形成され、ゆで卵を包装する。

卵用包装容器１は前後方向（Ｙ方向）に対向する前面板１１及び背面板１３（図２参照）を有するとともに、上下方向（Ｚ方向）に対向する上面板１５及び底面板１６（図２参照）有する。卵用包装容器１の右側面には側面板１２が配され、左側面には側面板１２よりも前後方向の幅の狭い補強板１４（図４参照）が配される。

前面板１１には、左右方向（Ｘ方向）に延びるミシン目状の切込み４を上下に並設した帯状の開封部６が設けられる。側面板１２には内部を視認可能な窓部７が設けられる。

図２は卵用包装容器１を形成するブランク板４０を外面側から見た平面図を示している。ブランク板４０は紙製であり、コートボール紙等の板紙を用いることができる。ブランク板４０の坪量は例えば、２００～４５０ｇ／ｍ²である。尚、ブランク板４０を樹脂製のシートにより形成してもよい。

ブランク板４０は、折り線３を介して一方向に順に連設される略矩形の前面板１１、側面板１２、背面板１３及び補助板１４を有する。即ち、背面板１３の一方側の側端には側面板１２が連設され、他方側の側端には補助板１４が連設される。前面板１１には複数の切込み４によって帯状の開封部６が設けられる。前面板１１の上部には左右方向に延びる折り線３が設けられ、該折り線３上には切込み４が設けられる。

側面板１２には前面板１１との境界上に一端を配した窓部７が開口する。前面板１１の上部の折り線３は窓部７の上端から延び、開封部６の下端は窓部７の下端から延びる。

背面板１３の上方には、上面板１５、取付板２２、支持板２３及び糊代片２４が折り線３を介して順に連設される。背面板１３の下方には、底面板１６、取付板２２、支持板２３及び糊代片２４が折り線３を介して順に連設される。上方の支持板２３には嵌合孔２５が開口し、下方の支持板には嵌合孔２５よりも大径の嵌合孔２６が開口する。上下の取付板２２、支持板２３及び糊代片２４は同じ大きさであり、嵌合孔２５、２６の周縁によって卵Ｅ（図４参照）を支持する支持部を構成する。

上面板１５及び底面板１６の一方側の側端にはそれぞれ側面フラップ１８（第２側面フラップ）が折り線３を介して連設される。上面板１５及び底面板１６の他方側の側端にはそれぞれ側面フラップ１７（第１側面フラップ）が折り線３を介して連設される。

図３は卵用包装容器１の中間体４１を内面側から見た平面図を示している。ブランク板４０は上面板１５と取付板２２との間及び底面板１６と取付板２２との間で折曲され、各糊代片２４が背面板１３の内面にそれぞれ接着される。これにより、卵Ｅの支持部を起こして組み立て可能な中間体４１が形成される。

図４、図５は卵用包装容器１の左側面図及び内部の正面図を示している。中間体４１（図３参照）は上面板１５及び底面板１６を背面板１３から前方に折曲され、背面板１３に対して支持部が起こされる。これにより、取付板２２は上面板１５及び底面板１６の前端からそれぞれ上下方向に折曲され、支持板２３は各取付板２２から後方に折曲される。糊代片２４は各支持板２３の後端から上下方向に折曲される。この時、支持板２３間に卵Ｅを挟み、嵌合孔２５、２６の周縁によって卵Ｅの両端部が支持される。支持板２３上の嵌合孔２５、２６は円形であるが、多角形であってもよい。

次に、支持部により卵を支持した状態で側面フラップ１７が上面板１５及び底面板１６の他方側の側端から折曲される。補強板１４は背面板１３の他方側の側端から折曲され、側面フラップ１７の外面に接着される。

次に、側面フラップ１８が上面板１５及び底面板１６の一方側の側端から折曲される。側面板１２は背面板１３の一方側の側端から折曲され、側面フラップ１８に重なる。前面板１１は側面板１２の背面板１３と反対側の側端から折曲され、取付板２２に接着される。これにより、卵Ｅが卵用包装容器１によって包装される。

卵Ｅを取り出す際には、開封部６が一端から引いて切り取られる。次に、開封部６よりも上方の前面板１１を摘持して上方に引くことで前面板１１の上部が側面板１２と破断して取付板２２から引き剥がされる。これにより、上方の支持部を倒して卵Ｅが取り出される。

本実施形態によると、嵌合孔２５、２６を有した支持板２３が背面板１３上に立設される。側面板１２は背面板１３から折曲され、側面板１２から折曲される前面板１１が支持板２３に連設した取付板２２に接着される。このため、卵用包装容器１は側面板１２によって前面板１１の法線方向の荷重に対する強度が向上する。従って、前面板１１に荷重が加わった際に支持板２３が折れ曲がることによる卵Ｅの脱落を防止することができる。

また、卵用包装容器１が上面板１５及び底面板１６からに折曲される側面フラップ１７（第１側面フラップ）と、背面板１３から折曲して側面フラップ１７に接着される補強板１４とを備える。これにより、卵用包装容器１を補強して卵用包装容器１の強度をより向上することができる。

また、上面板１５及び底面板１６から折曲して側面板１２の内面に面して配される側面フラップ１８（第２側面フラップ）を備えるので、卵用包装容器１を前面板１１の法線方向の荷重に対してより補強することができる。

尚、側面フラップ１８を省いてもよい。また、側面板１２を側面フラップ１８に接着してもよく、接着しなくてもよい。側面板１２と側面フラップ１８との接着を省略すると卵用包装容器１の形成時の接着回数を少なくして工数を削減できるためより望ましい。

＜第２実施形態＞
次に、図６は第２実施形態の卵用包装容器１を形成するブランク板４０の平面図を示している。説明の便宜上、前述の図１～図５に示す第１実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態の卵用包装容器１は前後方向（Ｙ方向）の距離が第１実施形態よりも長く、２個の卵Ｅを収納することができる。その他の部分は第１実施形態と同様である。

対向する前面板１１及び背面板１３の横幅は第１実施形態の２倍に形成される。背面板１３の上方には、上面板１５、取付板２２、支持板２３及び糊代片２４が折り線３を介して順に連設される。背面板１３の下方には、底面板１６、取付板２２、支持板２３及び糊代片２４が折り線３を介して順に連設される。上方の支持板２３には２個の嵌合孔２５が並設され、下方の支持板には嵌合孔２５よりも大径の２個の嵌合孔２６が並設される。

これにより、卵用包装容器１はＹ方向に並ぶ２個の卵Ｅ（図３参照）を包装することができる。

本実施形態においても第１実施形態と同様に、卵用包装容器１は側面板１２によって前面板１１の法線方向の荷重に対する強度が向上する。従って、前面板１１に荷重が加わった際に支持板２３が折れ曲がることによる卵Ｅの脱落を防止することができる。

本発明によると、ゆで卵を包装する卵用包装容器に利用することができる。

１ 卵用包装容器
３ 折り線
４ 切込み
６ 開封部
７ 窓部
１１ 前面板
１２ 側面板
１３ 背面板
１４ 補強板
１５ 上面板
１６ 底面板
１７ 側面フラップ（第１側面フラップ）
１８ 側面フラップ（第２側面フラップ）
２２ 取付板
２３ 支持板
２４ 糊代片
２５、２６ 嵌合孔
４０ ブランク板
４１ 中間体
Ｅ 卵

Claims (3)

1. ブランク板を折曲して形成される卵用包装容器であって、背面板と、前記背面板の上端から前方に折曲される上面板と、前記背面板の下端から前方に折曲される底面板と、前記上面板及び前記底面板の前端からそれぞれ上下方向に折曲される取付板と、各前記取付板から後方に折曲されるとともに卵の嵌合孔を有した支持板と、各前記支持板の後端から上下方向に折曲して前記背面板の内面に接着される糊代片と、前記背面板の一方側の側端から前方に折曲される側面板と、前記側面板の前記背面板と反対側の側端から折曲されるとともに前記取付板に接着される前面板とを備え、一対の前記支持板上の前記嵌合孔の周縁により卵の両端部が支持されることを特徴とする卵用包装容器。
2. 前記上面板及び前記底面板の他方側の側端からそれぞれ前方に折曲される第１側面フラップと、前記背面板の他方側の側端から前方に折曲して前記第１側面フラップに接着される補強板とを備えたことを特徴とする請求項１に記載の卵用包装容器。
3. 前記上面板及び前記底面板の一方側の側端からそれぞれ前方に折曲して前記側面板の内面に面して配される第２側面フラップを備えたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の卵用包装容器。

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