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JP2023097484A - 印刷配線板 - Google Patents

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JP2023097484A
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Abstract

【課題】印刷配線板の表裏おけるインピーダンスの変化が抑制された印刷配線板を提供する。【解決手段】印刷配線板は、絶縁層と、絶縁層を貫通する複数のビア導体とを有する。複数のビア導体は、1つの信号用ビア導体と複数のグラウンド用ビア導体との組合せを含む。絶縁層を平面視したときに、複数のグラウンド用ビア導体は信号用ビア導体の周囲に円周状に並んで配置される。信号用ビア導体および複数のグラウンド用ビア導体は、ともに一端が大径で他端が小径であり、信号用ビア導体と複数のグラウンド用ビア導体とは、大径側から小径側に向かう向きが逆である。【選択図】図3

Description

本開示は、印刷配線板に関する。
印刷配線板においては、回路内のビア導体に対し、特定の回路のインピーダンスを実現することが求められる。このために、中心導体である信号用ビア導体の周囲に一定の距離で周辺導体となるグラウンド接続されたビア導体(以下、「グラウンド用ビア導体」ともいう。)を配置し、これらを同軸状に配置する構造が採用されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2005-311338号公報
ビア導体は、通常、基板に貫通孔を形成し当該貫通孔に導体を形成することで製造される。従来、基板への貫通孔の成形はドリル加工で行うことが一般的であったが、近年では、ビア導体の小径化が進み、レーザ加工によって貫通孔を形成する場合が増えている。ところが、レーザ加工によって形成された貫通孔は、レーザの性質上、加工深さが増す方向に突出側では径が小さくなる傾向がある。
複数のビア導体を同軸構造に配置したときのインピーダンスは、グラウンド用ビア導体で形成される仮想円の内径と信号用ビア導体の外径の比の自然対数に比例する。上記のようにレーザ加工によって貫通孔を形成した場合、得られるビア導体は、基板の表裏で、信号用ビア導体の外径と、当該信号用ビア導体の周囲に配置された複数のグラウンド用ビア導体の内側を接線によって結んだ仮想円の内径との距離が変わり、インピーダンスが大きく変化すると言う課題がある。
本開示の一態様に係る印刷配線板は、
絶縁層と、前記絶縁層を貫通する複数のビア導体とを有する。
前記複数のビア導体は、1つの信号用ビア導体と複数のグラウンド用ビア導体との組合せを含む。
前記絶縁層を平面視したときに、前記複数のグラウンド用ビア導体は前記信号用ビア導体の周囲に円周状に並んで配置される。
前記信号用ビア導体および前記複数のグラウンド用ビア導体は、ともに一端が大径で他端が小径であり、前記信号用ビア導体と前記複数のグラウンド用ビア導体とは、大径側から小径側に向かう向きが逆である。
本開示の一実施形態に係る印刷配線板によれば、信号用ビア導体の周囲に複数のグラウンド用ビア導体を周状に配置したときの表裏おけるインピーダンスの変化を小さくできる。
第1の実施形態に係る印刷配線板の一例を上から見た平面図である。 図1の印刷配線板を下から見た平面図である。 図1のIII-III線に沿う断面図である。 印刷配線板に形成される仮想円錐台を示す透視図である。 第1の実施形態に係る印刷配線板の厚み方向のインピーダンス変化を示すグラフである。 第1の実施形態に係る印刷配線板の製造方法の工程を示す断面図である。 第1の実施形態に係る印刷配線板の製造方法の工程を示す断面図である。 第2の実施形態に係る印刷配線板の一例の断面図である。 第2の実施形態に係る印刷配線板の変形例の断面図である。 第2の実施形態に係る印刷配線板の変形例の断面図である。
以下に、本開示による印刷配線板を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示による印刷配線板が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、以下に示す実施形態では、「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「一定」、「直交」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば、製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
また、以下で参照する各図は、説明の便宜上の模式的なものである。したがって、各図において細部は省略されることがあり、また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び寸法比率などを忠実に表したものではない。
〔第1の実施形態に係る印刷配線板の構成〕
図1は、第1の実施形態に係る印刷配線板の一例である印刷配線板10Aを上から見た平面図であり、図2は印刷配線板10Aを下から見た平面図である。図3は、図1のIII-III線に沿う印刷配線板10Aの断面図である。図4は印刷配線板10Aに形成される仮想円錐台を示す透視図である。図5は、印刷配線板10Aの厚み方向のインピーダンス変化を示すグラフである。
本明細書では、印刷配線板10Aの厚み方向をZ方向とするXYZ直交座標系で印刷配線板10Aの各部の向きを説明する。また、本明細書では、印刷配線板10Aおよび印刷配線板10Aを構成する各層の+Z方向を向く方向を「上」または「上面」とした表現をすることがある。-Z方向を向く方向を「下」または「下面」とした表現をすることがある。また、平面視又は平面透視は、特に断りが無い限り、z方向に見ることを指す。
印刷配線板10Aは、絶縁層1と、絶縁層1を貫通する複数のビア導体とを有する。以下、絶縁層1を貫通する複数のビア導体に「2」の符号を付して説明する。印刷配線板10Aにおいて、ビア導体2は、1つの信号用ビア導体21と複数(例えば、8個)のグラウンド用ビア導体22とを含む。グラウンド用ビア導体22の数として8個を例に挙げたが、本開示はこれに限らず、グラウンド用ビア導体22の配置が信号用ビア導体21を中心にして周状または円周状に並んで配置されていると見ることができる態様であれば、グラウンド用ビア導体22の数は8個以外の数であってもよいことは言うまでもない。
信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22との位置関係は、絶縁層1を平面視したときに、信号用ビア導体21の周囲に円周状に8個のグラウンド用ビア導体22が並んで配置された構成である。ここで、円周状に並んで配置されるとは、例えば、信号用ビア導体21と同心もしくはこれに近い形状をなす円の円周上に、複数のグラウンド用ビア導体22が配置された態様のことをいう。
信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22は、ともに一端が大径で他端が小径である。また、信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22とは、大径側から小径側に向かう向きが逆である。なお、一端が大径で他端が小径であるとは、両端において径のサイズが異なり、一端の径に比べて他端の径が小さいことを意味する。また、言い換えれば、他端の径に比べて一端の径が大きいことを意味する。
ここで、一端と他端とは、絶縁層1をZ軸方向に見たときに位置であり、図1に示した絶縁層1における厚みの半分の位置から+Zの方向の表面までの位置、図1に示した絶縁層1における厚みの半分の位置から-Zの方向の絶縁層1の表面までの位置である。一端と他端とは、絶縁層1の+Zの方向、-Zの方向の限定されるものではない。例えば、絶縁層1の厚みの方向において、ビア導体2の+の方向の特定の位置を一端としたときには、絶縁層1の厚みの方向において、ビア導体2の-の方向の特定の位置が他端となる。この場合、一端および他端は、絶縁層1の厚みの方向において、+の方向の位置と-の方向の位置とが逆になってもよい。
具体的には、信号用ビア導体21については、絶縁層1の上面Sa側の径d11が下面Sb側の径d12に比べて大きく、8個のグラウンド用ビア導体22については、これとは反対に、絶縁層1の上面Sa側の径d31が下面Sb側の径d32に比べて小さい。すなわち、d11>d12かつd31<d32の関係である。
ここで、印刷配線板10Aのビア導体2においては、信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22について、大径となっている位置と小径となっている位置が図1~図3に示す向きと反対であってもよい。または、大径側から小径側に向かう向きが図1~図3に示す向きと反対であってもよい。すなわち、信号用ビア導体21について、絶縁層1の上面Sa側の径d11が下面Sb側の径d12に比べて小さく、8個のグラウンド用ビア導体22については、これとは反対に、絶縁層1の上面Sa側の径31が下面Sb側の径d32に比べて大きい、すなわち、d11<d12かつd31>d32の関係であってもよい。
なお、複数のグラウンド用ビア導体22は、いずれのグラウンド用ビア導体22においても、大径側から小径側に向かう向きが、信号用ビア導体21の大径側から小径側に向かう向きと逆である。すなわち、複数のグラウンド用ビア導体22間では、大径側から小径側に向かう向きが同じである。複数のグラウンド用ビア導体22において、大径側から小径側に向かう向きが同じであれば、大径側の径および小径側の径は、互いに同じであっても異なってもよい。
図1~図3に示す印刷配線板10Aは、ビア導体2の上記構成を基本的な単位として有するものであるが、本実施形態において、印刷配線板10Aは、例えば、1個の信号用ビア導体21と複数のグラウンド用ビア導体22の組合せを複数有するものであってもよい。さらに、信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22以外のビア導体を含んでもよい。また、信号用ビア導体と複数のグラウンド用ビア導体の組合せにおいて、グラウンド用ビア導体間の間隙は、信号用ビア導体を通過する信号の最高周波数の波長λの1/10以下となる様に配置されると信号の漏れが少なく良いとされ、典型的には1/20になる様に配置される。
印刷配線板10Aでは、絶縁層1のXY平面における、信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22の形状としては、円形であるのがよい。また、図3に示すとおり、信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22は、ともに大径側から小径側に向かって径が連続的に減少しているのがよい。この場合、ビア導体2は、大径側から小径側にかけての側面22sの傾斜が一定であるのがよい。これにより、印刷配線板10Aの厚さ方向におけるインピーダンス変化を連続的な変化にすることができる。ここで、ビア導体2の側面22sとは、ビア導体2の表面のうち絶縁層1に接している表面のことである。言い換えると、側面22sとは、絶縁層1の両主面に沿うビア導体2の面(上記で一端とした方の面、上記で他端とした方の面)に交差する表面のことである。
信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22の外形状としては、円錐台の形状であるのがよい。この場合、信号用ビア導体21は、この信号用ビア導体21の形状を円錐台として見たときに、底面(21a)の位置が絶縁層1の上面Saの位置に近く、天面(21b)の位置が絶縁層1の下面Sbに位置に近くなるように配置されているのがよい。この場合、信号用ビア導体21の底面21aは絶縁層1の上面Saの位置に一致しているのがよい。信号用ビア導体21の天面21bは絶縁層1の下面Sbの位置に一致しているのがよい。
グラウンド用ビア導体22は、底面22aの位置が絶縁層1の下面Sbの位置に近く、天面(22b)の位置が絶縁層1の上面Saの位置に近くなるように配置されているのがよい。この場合、グラウンド用ビア導体22の底面22aは絶縁層1の下面Sbの位置に一致しているのがよい。グラウンド用ビア導体22の天面22bは絶縁層1の上面Saの位置に一致しているのがよい。
印刷配線板10Aの上面は、絶縁層1の上面Saと、信号用ビア導体21の上面およびグラウンド用ビア導体22の上面からなるXY平面で構成される。印刷配線板10Aの下面は、絶縁層1の下面Sbと、信号用ビア導体21の下面およびグラウンド用ビア導体22の下面からなるXY平面で構成される。
なお、本実施形態において、信号用ビア導体21の底面21aの形状、およびグラウンド用ビア導体22の底面22aの形状は円形であるのがよい。
信号用ビア導体21の周囲に配置された複数のグラウンド用ビア導体22の底面22aの形状は、同じような形状であるのがよい。複数のグラウンド用ビア導体22の天面22bの形状も同じような形状であるのがよい。
また、信号用ビア導体21の周囲に配置された複数のグラウンド用ビア導体22は、側面22sの長手方向(Z方向)における変化(径d32から径d31までの変化)も互いに同じような変化をしているのがよい。これにより印刷配線板10Aの厚さ方向(Z方向)におけるインピーダンス変化を小さくすることが可能になる。特には、信号用ビア導体21の周囲に配置された複数のグラウンド用ビア導体22では、当該複数のグラウンド用ビア導体22の全てで、底面22aの形状、天面22bの形状、および長手方向(Z方向)における径の変化(径d32から径d31までの変化)が同じであるのがよい。
また、信号用ビア導体21と8個のグラウンド用ビア導体22との位置関係としては、印刷配線板10Aを平面視または平面透視したときに、同心円状であるのがよい。例えば、図1に示すように、印刷配線板10Aを上面Sa側から-Zの方向に見たときに信号用ビア導体21の径d11の中心d11cと、8個のグラウンド用ビア導体22の径d31に内接する仮想円PC1の中心PC1cとが一致またはほぼ一致する位置関係であるのがよい。同様に印刷配線板10Aを下面Sb側から+Zの方向に見たときに、信号用ビア導体21の径d12の中心d12cと、8個のグラウンド用ビア導体22の径d32に内接する仮想円PC2の中心PC2cとが一致する関係であるのがよい。
グラウンド用ビア導体22の径に内接する仮想円を、グラウンド用ビア導体の両端間で接続すると円錐台(以下、「仮想円錐台PC1D」という。)の形状となる。図4に示すように、仮想円錐台PC1Dは、印刷配線板10Aの上面Saにおける仮想円PC1を底面とし、印刷配線板10Aの下面Sbにおける仮想円PC2を天面とする円錐台である。上記のとおり、信号用ビア導体21の径d11の中心と仮想円PC1の中心が一致し、信号用ビア導体21の径d12の中心と仮想円PC2の中心が一致する関係であることから、印刷配線板10Aにおいては、信号用ビア導体21の軸と仮想円錐台PC1Dの軸は一致して、同軸をなしている。
また、印刷配線板10Aでは、平面視において、8個のグラウンド用ビア導体22は、信号用ビア導体21を囲む円周を等分割する位置に配置されているのがよい。このことは、信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22が、ともに一端が大径で他端が小径であり、かつ、信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22とは、大径側から小径側に向かう向きが逆であるという条件を満たすものとなる。
この場合、グラウンド用ビア導体22は、信号用ビア導体を囲んで円周を等分割する状態で円周状に配置されているものとなる。これにより、印刷配線板の表裏におけるインピーダンスの変化を抑制する効果が得られる。加えて、グラウンド用ビア導体22を、円周を等分割する配置にすることで、信号用ビア導体21に流れる信号がグラウンド用ビア導体22の周囲に発生するノイズに影響されにくくなる。
信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22の長手方向(Z方向)の長さは、絶縁層1の厚みtに相当するのがよい。絶縁層1の厚みtは、印刷配線板10Aの設計に応じて適宜選択される。絶縁層1の厚みtは、例えば、30~200μmである。印刷配線板10Aにおいて、信号用ビア導体21の上面側の径d11と下面側の径d12、グラウンド用ビア導体22の上面側の径d31と下面側の径d32のサイズとしては、d11>d12かつd31<d32の関係を満たしながら、具体的には以下のサイズが挙げられる。
例えば、信号用ビア導体21については、径d11が、100~250μmであり、径d12が60~150μmであってよく、典型的には、径d11が、130~180μmであり、径d12が70~100μmであってよい。また、例えば、グラウンド用ビア導体21については、径d31が、60~150μmであり、径d32が100~250μmであってよく、典型的には、径d31が、70~100μmであり、径d32が130~180μmであってよい。
ここで、同軸構造に配列されたビア導体の所定のXY平面におけるインピーダンスは、下記式(I)で算出できる。
Figure 2023097484000002
式(I)において、各符号は以下の意味を示す。
;インピーダンス
ε;導体間絶縁体の比誘電率
d1;信号用ビア導体の径
d2;グラウンド用ビア導体に内接する仮想円の径
式(I)から、信号用ビア導体の径に対する仮想円錐台の径の比(d2/d1)を印刷配線板10Aの厚み方向で一定にすることで、表裏においてインピーダンス変化のない印刷配線板10Aが得られることがわかる。さらに、式(I)におけるd2/d1を、印刷配線板10Aの厚み方向で一定とするためには、例えば、印刷配線板10Aの上面から下面にかけて信号用ビア導体21の大径側から小径側までの径が小さくなる割合より、グラウンド用ビア導体22の小径側から大径側までの径が大きくなる割合を大きくする方法が挙げられる。
具体的に、図1~図3に示す印刷配線板10Aにおいて、信号用ビア導体21の上面の径d11、下面の径d12、グラウンド用ビア導体22の上面の径d31、下面の径d32、上面における仮想円PC1の径d21、下面における仮想円PC2の径d22を表1に示す例1~例4のように設計した。また、各径を上面から下面に向かって連続的に変化させた構成の印刷配線板10Aにおける上面および下面のインピーダンスを計算した。上記構成の印刷配線板10Aにおいては、信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22は円錐台形状である。また、印刷配線板10Aの上面における仮想円PC1と下面における仮想円PC2を結んだ形状は円錐台である。
例1は、信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22について、サイズが同じであるが、印刷配線板10Aの厚み方向(信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22の長手方向)に径が小さくなる方向が互いに逆向きである場合を示す。
例2~例4では、信号用ビア導体21を例1と同じサイズにした場合に、上面および下面のインピーダンスが50[Ω]と等しくなるように、仮想円PC1および仮想円PC2の径を設定した例である。例2~例4では、グラウンド用ビア導体22のサイズが異なる設計である。例2~例4では、印刷配線板10Aの上面から下面にかけて信号用ビア導体21の径が小さくなる割合より、グラウンド用ビア導体22の径が大きくなる割合が大きい。この場合、複数のグラウンドビア22の間では上面側、下面側のそれぞれで、径は同じであるのがよい。
また、比較例として、信号用ビア導体21とグラウンド用ビア導体22が、ともに上面から下面に向かって径が連続的に小さくなるように設計された以外は、印刷配線板10Aと同様の構成の印刷配線板の上面および下面のインピーダンスを計算した。例1~例4および比較例のインピーダンスの計算結果を表1に示す。
なお、上記式(I)において、導体間絶縁体の比誘電率は、絶縁層1を構成する材料の比誘電率である。インピーダンスの計算において、当該材料をPPE系(パナソニック株式会社インダストリー社 銅張積層板R-5775(N))として比誘電率3.5を式(I)に導入した。また、印刷配線板10Aの厚みtを200μmと想定して、厚み方向のインピーダンス変化を示すグラフ(図5を参照)を作成した。当該グラフには、表1中の、例1、例2および比較例の厚み方向のインピーダンス変化を示した。
Figure 2023097484000003
上記結果から、信号用ビア導体とグラウンド用ビア導体がともに印刷配線板の上面から下面に向かって径が連続的に小さくなるように設計された比較例では、印刷配線板の上面と下面でインピーダンスの変化が大きいことがわかる。これに比べて、本実施形態の印刷配線板によれば、印刷配線板の上面と下面でインピーダンスの変化が小さく、設計によりインピーダンスの変化を「0」にすることが可能である。
各例における各ビア導体の径変化の割合は、ビア導体を製造する際の、絶縁層への貫通孔の形成条件を調整することで調整可能である。貫通孔の形成は、例えば、レーザまたはリーマを用いる方法が挙げられ、レーザを用いる方法が好適である。
(第1の実施形態の印刷配線板の製造方法)
次に、第1の実施形態の印刷配線板の製造方法について説明する。
図6Aおよび図6Bは、第1の実施形態に係る印刷配線板10Aの製造方法を説明する断面図である。
印刷配線板10Aは、例えば、以下の第1工程~第3工程を含む方法で製造される。
第1工程は、絶縁層1となる絶縁体からなる基板1Pを準備する工程である(図6Aを参照)。
図6Bに示すように、第2工程は、基板1Pの所定の位置にビア導体を形成するための貫通孔21h、22hを形成する工程である。符号21hの貫通孔は、信号用ビア導体21を形成するための第1貫通孔21hである。符号22hの貫通孔は、グラウンド用ビア導体22を形成するための第2貫通孔22hである。
第3工程は、第2工程で形成された第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hに導体を充填する工程である。
第1工程で準備される基板1Pの樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、フェノール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ケイ素樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などの群から選ばれる1種が挙げられる。
また、基板1Pは、上記した樹脂材料とともにシリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機充填材、フェノール樹脂やメタクリル樹脂からなる有機充填材を含むものであってもよい。さらに、絶縁体は、補強材を含んでもよい。補強材としては、例えば、ガラス繊維及びガラス不織布、アラミド不織布及びアラミド繊維、ポリエステル繊維などが挙げられる。これらの充填材または補強材は2種以上を併用してもよい。
図6Bに示すとおり、第1貫通孔21hは、例えば、基板1Pの、絶縁層1としたときに上面Saとなる側から下面Sbとなる側に向けてレーザを照射して形成される。第1貫通孔21hは、例えば、上面Sa側が径d11であり下面Sb側が径d12となる円錐台の形状をなす貫通孔である。径d11と径d12の関係はd11>d12であり、具体的なサイズは、設計に応じて適宜設定される。設計に対応するレーザの照射条件が設定され、設計に適合した貫通孔が得られる。
同様に、図6Bに示すとおり、第2貫通孔22hは、例えば、基板1Pの下面Sb側から上面Sa側に向けてレーザを照射して形成する。この場合、第2貫通孔22hは、第1貫通孔21hの周囲に円周状に並んで配置されるように形成するのがよい。好適には、第1貫通孔21hの周囲の円周を等分割する配置がよい。第2貫通孔22hは、例えば、上面Sa側が径の小さい径d31であり、下面Sb側が径d31よりも径の大きい径d32となる円錐台の形状の貫通孔である。こうして、径d31と径d32の関係がd31<d32である貫通孔を形成できる。なお、具体的なサイズは、設計に応じて適宜設定される。設計に対応するレーザの照射条件が設定され、設計に適合した貫通孔が得られる。
第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hの形成は、レーザの他にリーマを用いてもよい。
第3工程において、第1貫通孔21hおよび第2貫通孔22hに用いる導体材料としては、例えば、銅などの金属が挙げられ、導体の充填方法としては、例えば、電解めっきが挙げられる。
なお、ここでは、貫通孔に導体が充填されたビア導体を示したが、ビア導体は必ずしも導体で貫通孔が充填される形態に限定されるものではなく、貫通孔の側面に導体層が所定の層厚で形成された形態であってもよい。
以上説明した印刷配線板10Aを構成する信号用ビア導体21およびグラウンド用ビア導体22は、半導体装置などに搭載される半導体素子の信号端子およびグラウンド端子にそれぞれ電気的に接続されて使用される。
〔第2の実施形態に係る印刷配線板の構成〕
図7~9はそれぞれ、第2の実施形態に係る印刷配線板10Ba~10Bcの断面図である。
印刷配線板10Ba~10Bcは、図1~3に示す印刷配線板10Aをコア層Cとして、印刷配線板10Aの上面Sa側と下面Sb側にそれぞれビルドアップ層B1、B2が形成された構成の多層構造の印刷配線板である。
図7に断面が示される印刷配線板10Baは、コア層Cとして、図1~3に示す印刷配線板10Aと同様の構成のコア層を有し、コア層Cの上面Saにグラウンド用内部配線導体41、信号用内部配線導体51および絶縁層31からなるビルドアップ層B1、およびコア層Cの下面Sbにグラウンド用内部配線導体42、信号用内部配線導体52および絶縁層32からなるビルドアップ層B2を有する。
グラウンド用内部配線導体41および信号用内部配線導体51は、コア層Cの上面Saで、グラウンド用内部配線導体42および信号用内部配線導体52はコア層Cの下面Sbで、それぞれグラウンド用ビア導体22および信号用ビア導体21に接続され、コア層Cの上面Saと下面Sbをインピーダンス整合できるように適正にそれぞれ距離を保った状態で、XY平面方向に延びている構成である。
印刷配線板10Ba~10Bcのような構成の多層印刷配線板において、導体配線が集中する部位は、内層であるコア層Cになることが多い。このため、コア層Cとして、印刷配線板10Aのような第1の実施形態で説明した構成を適用するのがよい。これにより、印刷配線板を多層構造にした場合もインピーダンス整合等に代表される電気特性の向上の効果が高くなる。また、このようなコア層Cの厚みtを、例えば、ビルドアップ層B1、B2のそれぞれの厚みt1、t2よりも厚くすると、インピーダンスの変化をさらに小さくできることから、電気特性を向上させる効果をさらに高めることができる。
印刷配線板10Baでは、コア層Cを準備し、その上面Saにグラウンド用内部配線導体41および信号用内部配線導体51を上記構成で形成し、その上側に絶縁層31を形成する。また、コア層Cの下面Sbにグラウンド用内部配線導体42および信号用内部配線導体52を上記構成で形成し、その上側に絶縁層32を形成する。絶縁層31、32の厚みt1、t2は典型的にはコア層の絶縁層1の厚みtより小さい。絶縁層31、32の構成材料は、コア層の絶縁層1の構成材料と同様とすることができる。これらの内部配線導体41、42、51、52は、例えば、銅などの金属で構成される。
上記のとおり、レーザを用いて絶縁層に貫通孔を形成する場合、入射側の面では貫通孔の径が大きく反対側の面に向かって貫通孔の径は小さくなる。同一絶縁層に貫通孔の径の小さくなる向きが互いに逆向きである貫通孔を形成する場合、例えば、図6Bに示すように貫通孔の位置に応じて、レーザ加工を、一方の面からと他方の面からと、使い分ける方法がとられる。
ここで、コア層Cにビルドアップ層B1、B2を順次、上下に積み上げる方法で多層構造の印刷配線板を製造する場合、ビルドアップ層B1、B2では貫通孔の形成は表面(上面および下面)からのみ可能であることから、貫通孔の径の小さくなる向きが互いに逆向きである2種の貫通孔を形成することができない。このように、貫通孔の径の小さくなる向きが互いに逆向きである2種の貫通孔を同一絶縁層に構成できるのはコア層のみである。
図8に断面が示される印刷配線板10Bbは、コア層Cとコア層Cの下面Sb側に形成されたビルドアップ層B2の構成は、印刷配線板10Baと同じである。
印刷配線板10Bbでは、コア層Cの上面Sa側に形成されたビルドアップ層B1を有する。ビルドアップ層B1は、コア層Cのグラウンド用ビア導体22および信号用ビア導体21にそれぞれ接続するグラウンド用内部配線導体41および信号用内部配線導体51を有する。コア層Cの上側に位置するビルドアップ層B1は絶縁層31である。ビルドアップ層B1は、その上面にグラウンド用配線導体71と信号用配線導体91とを有する。また、ビルドアップ層B1は、グラウンド用内部配線導体41とグラウンド用配線導体71を接続するグラウンド用ビア導体61および信号用内部配線導体51と信号用配線導体91を接続する信号用ビア導体81とを有する。印刷配線板10Bbでは、ビルドアップ層B1を構成する絶縁材料の層を絶縁層31として表している。
印刷配線板10Bbでは、ビルドアップ層B1を構成する絶縁層31の上面B1aに形成された信号用配線導体91およびグラウンド用配線導体71は、ビルドアップ層B1の上面B1a上に実装される部品にインピーダンス整合した状態で接続される。
絶縁層31へのグラウンド用ビア導体61および信号用ビア導体81の形成は、それぞれに対応する貫通孔をレーザまたはリーマなどで形成し、当該貫通孔に銅などの導体を充填して形成できる。グラウンド用配線導体71および信号用配線導体91を構成する導体としては銅などの金属が挙げられる。
図9に断面が示される印刷配線板10Bcは、コア層Cの両面に印刷配線板10Bbのビルドアップ層B1と同様の構成のビルドアップ層を形成したものである。コア層Cの下面Sb側に形成されたビルドアップ層B2についても、印刷配線板10Bbで説明したビルドアップ層B1と同様の構成である。ただし、ビルドアップ層B1が上方向に向かって構成部材が順次積層されているのに対して、ビルドアップ層B2は下方向に向かって構成部材が順次積層されている。
すなわち、ビルドアップ層B2は、コア層Cのグラウンド用ビア導体22および信号用ビア導体21にそれぞれ接続するグラウンド用内部配線導体42および信号用内部配線導体52を有する。また、ビルドアップ層B2は、グラウンド用配線導体72と信号用配線導体92を有する。ビルドアップ層B2は、さらに、グラウンド用内部配線導体42とグラウンド用配線導体72を接続するグラウンド用ビア導体62および信号用内部配線導体52と信号用配線導体92を接続する信号用ビア導体82を有する。
このような、ビルドアップ層B2は、印刷配線板10Bbにおけるビルドアップ層B1と同様にして形成できる。
印刷配線板10Bcは、ビルドアップ層B1の上面およびビルドアップ層B2の下面に実装される部品同士が信号をやり取りできる構成である。
以上、第2の実施形態に係る印刷配線板として、コア層Cにビルドアップ層B1、B2を含む多層構造の印刷配線板を例に説明したが、図7~9に示す構成の印刷配線板10Ba~10Bcは、コア層の構成が本実施形態の構成に適合する限り、コア層と上下の外層を一回の積層(熱圧着)で一体化させる一括積層プロセスで形成されたものであってもよい。
ここで、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係及び形状などの具体的な細部は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係及び形状を適宜組み合わせ可能である。
10A、10Ba~10Bc 印刷配線板
1 絶縁層
21 信号用ビア導体
21h 第1貫通孔
22 グラウンド用ビア導体
22h 第2貫通孔
C コア層
B1、B2 ビルドアップ層
31、32 絶縁層(ビルドアップ層用)
41、42 グラウンド用内部配線導体
51、52 信号用内部配線導体
61、62 グラウンド用ビア導体(ビルドアップ層用)
71、72 グラウンド用配線導体
81、82 信号用ビア導体(ビルドアップ層用)
91、92 信号用配線導体

Claims (6)

  1. 絶縁層と、前記絶縁層を貫通する複数のビア導体とを有し、
    前記複数のビア導体は、1つの信号用ビア導体と複数のグラウンド用ビア導体との組合せを含み、
    前記絶縁層を平面視したときに、前記複数のグラウンド用ビア導体は前記信号用ビア導体の周囲に円周状に並んで配置され、
    前記信号用ビア導体および前記複数のグラウンド用ビア導体は、ともに一端が大径で他端が小径であり、前記信号用ビア導体と前記複数のグラウンド用ビア導体とは、大径側から小径側に向かう向きが逆である、印刷配線板。
  2. 前記信号用ビア導体および前記複数のグラウンド用ビア導体は、ともに大径側から小径側に向かって径が連続的に減少している請求項1に記載の印刷配線板。
  3. コア層を含む多層構造をなしており、前記コア層が前記絶縁層と前記複数のビア導体を備える請求項1または請求項2に記載の印刷配線板。
  4. 前記信号用ビア導体の軸と、前記複数のグラウンド用ビア導体の径に内接する仮想円を前記複数のグラウンド用ビア導体の両端間で接続して得られる円錐台の軸とが、同軸をなしている請求項1~請求項3のいずれか一項記載の印刷配線板。
  5. 前記複数のグラウンド用ビア導体は、前記信号用ビア導体を囲む円周を等分割する位置に配置されている請求項1~4のいずれか一項記載の印刷配線板。
  6. 前記信号用ビア導体の大径側から小径側までの径が小さくなる割合より、前記複数のグラウンド用ビア導体の大径側から小径側までの径が大きくなる割合が大きい、請求項1~5のいずれか一項記載の印刷配線板。
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