JP2023096718A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ショルダーブロックの耐摩耗性能を維持しつつ、優れた耐転倒性能を発揮し得るタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2は、ショルダー陸部7を含む。ショルダー陸部7には、ショルダー周方向溝5から少なくとも第1トレッド端T1まで延びる複数のショルダー横溝12が設けられている。ショルダー陸部7は、複数のショルダー横溝12に区分された複数のショルダーブロック10を含む。各ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道Cから第1トレッド端T1までのトレッド半幅TWhの35%~48%である。各ショルダーブロック10の踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプ15のみが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2は、ショルダー陸部7を含む。ショルダー陸部7には、ショルダー周方向溝5から少なくとも第1トレッド端T1まで延びる複数のショルダー横溝12が設けられている。ショルダー陸部7は、複数のショルダー横溝12に区分された複数のショルダーブロック10を含む。各ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道Cから第1トレッド端T1までのトレッド半幅TWhの35%~48%である。各ショルダーブロック10の踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプ15のみが設けられている。
【選択図】図1
Description
本開示は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、旋回時の車両の転覆を防ぐために、ショルダーブロックの構成が特定された空気入りタイヤが提案されている。前記空気入りタイヤは、ショルダーブロックの損失正接及び横剛性を調整することにより、車両が大きくロールした際のショルダーブロックのコーナリングフォースを低減し、ひいては前記転覆を防止している。
上述の空気入りタイヤのように、耐転倒性能を向上させるために、ショルダーブロックのコーナリングフォースを低減させると、ショルダーブロックの耐摩耗性能を損ねる傾向があった。
本開示は、以上のような実状に鑑み案出なされたもので、ショルダーブロックの耐摩耗性能を維持しつつ、優れた耐転倒性能を発揮し得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
本開示は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、第1トレッド端と、前記第1トレッド端に隣接してタイヤ周方向に連続して延びるショルダー周方向溝と、前記第1トレッド端を含み、かつ、前記ショルダー周方向溝に区分されたショルダー陸部とを含み、前記ショルダー陸部には、前記ショルダー周方向溝から少なくとも前記第1トレッド端まで延びる複数のショルダー横溝が設けられており、前記ショルダー陸部は、前記複数のショルダー横溝に区分された複数のショルダーブロックを含み、前記各ショルダーブロックの踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道から前記第1トレッド端までのトレッド半幅の35%~48%であり、前記各ショルダーブロックの踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプのみが設けられている、タイヤである。
本開示のタイヤは、上記の構成を採用したことによって、ショルダーブロックの耐摩耗性能を維持しつつ、優れた耐転倒性能を発揮することができる。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき説明される。図1は、本開示の一実施形態を示すタイヤ1のトレッド部2の展開図である。本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用の空気入りタイヤとして好適に使用される。但し、本開示は、このような態様に限定されるものではなく、重荷重用の空気入りタイヤや、タイヤの内部に加圧された空気が充填されない非空気式タイヤに適用されても良い。
図1に示されるように、タイヤ1のトレッド部2は、第1トレッド端T1と第2トレッド端T2との間でタイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝3と、これらの周方向溝3に区分された複数の陸部4とを含む。本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2が4本の周方向溝3及び5つの陸部4で構成された所謂5リブのタイヤである。但し、本開示は、このような態様に限定されるものではない。本開示の他の実施形態のタイヤ1では、例えば、トレッド部2が3本の周方向溝3及び4つの陸部4で構成された所謂4リブのタイヤとされても良い。
本実施形態のトレッド部2は、車両への装着の向きが指定されておらず、かつ、回転方向が指定されていない。便宜上、本明細書の各図において、第1トレッド端T1は、タイヤ赤道Cの左側のトレッド端として示されており、第2トレッド端T2は、タイヤ赤道Cの右側のトレッド端として示されているが、これに限定されるものではない。トレッド部2は、第1トレッド端T1とタイヤ赤道Cとの間の領域と、第2トレッド端T2とタイヤ赤道Cとの間の領域とにおいて、実質的に同じ構成を備えているのが望ましい。また、より望ましい態様として、本実施形態のトレッド部2は、所謂点対称のパターンを備えている。
第1トレッド端T1及び第2トレッド端T2は、それぞれ、正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷され、トレッド部2をキャンバー角0°で平面に接地させたときの接地面の端に相当する。
「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって車両に未装着かつ無負荷の状態を意味する。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。また、各種の規格が定められていないタイヤの場合、「正規荷重」は、上述の規格に準じ、タイヤを使用する上で適用可能な最大の荷重を指す。
周方向溝3は、2本のショルダー周方向溝5及び2本のクラウン周方向溝6を含む。ショルダー周方向溝5は、第1トレッド端T1又は第2トレッド端T2に隣接している。2本のクラウン周方向溝6は、2本のショルダー周方向溝5の間で、タイヤ赤道Cを挟む様に配置されている。
本実施形態の各周方向溝3は、例えば、タイヤ周方向に平行に直線状に延びている。各周方向溝3は、例えば、波状に延びるものでも良い。
各周方向溝3の溝幅W1は、少なくとも3mm以上であるのが望ましい。また、各周方向溝3の溝幅W1は、トレッド幅TWの3.0%~5.0%であるのが望ましい。トレッド幅TWは、前記正規状態における第1トレッド端T1から第2トレッド端T2までのタイヤ軸方向の距離である。
陸部4は、2つのショルダー陸部7を含む。ショルダー陸部7は、第1トレッド端T1又は第2トレッド端T2を含んでおり、ショルダー周方向溝5のタイヤ軸方向外側に区分されている。2つのショルダー陸部7は、実質的に同じ構成を備えている。
本実施形態の複数の陸部4は、2つのミドル陸部8及び1つのクラウン陸部9を含んでいる。ミドル陸部8は、ショルダー周方向溝5を介してショルダー陸部7と隣接している。また、ミドル陸部8は、ショルダー周方向溝5とクラウン周方向溝6との間に区分されている。2つのミドル陸部8は、実質的に同じ構成を備えている。クラウン陸部9は、2本のクラウン周方向溝6の間に区分されており、タイヤ赤道C上に設けられている。
図2には、タイヤ赤道Cよりも第1トレッド端T1側に設けられたショルダー陸部7及びミドル陸部8の拡大図が示されている。図2に示されるように、ショルダー陸部7には、ショルダー周方向溝5から少なくとも第1トレッド端T1まで延びる複数のショルダー横溝12が設けられている。これにより、ショルダー陸部7は、複数のショルダー横溝12に区分された複数のショルダーブロック10を含んでいる。
本開示では、各ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2は、トレッド半幅TWh(図1に示され、以下、同様である。)の35%~48%である。トレッド半幅TWhは、前記正規状態におけるタイヤ赤道Cから第1トレッド端T1までのタイヤ軸方向の距離であり、トレッド幅TWの半分に相当する。
図3には、3本のショルダー横溝12及び2つのショルダーブロック10の拡大図が示されている。図3に示されるように、各ショルダーブロック10の踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプ15のみが設けられている。
本明細書において、「サイプ」とは、小さな幅を有する切れ込みであって、互いに向き合って略平行に延びる2つの内壁間の幅が2.0mm以下であるものを意味する。また、「略平行」とは、2つの内壁の間の角度が10°以下である態様を意味する。サイプの前記幅は、望ましくは0.5~1.5mmであり、より望ましくは0.5~1.0mmである。本実施形態のサイプは、開口部から底部まで前記幅が一定である。但し、このような態様に限定されるものではなく、サイプは、面取り部を介して開口するものでも良い。また、サイプは、底部において幅が拡大した所謂フラスコ底を備えるものでも良い。
また、タイヤ周方向に延びるショルダーサイプ15とは、トレッド平面視において、ショルダーサイプ15の中心線のタイヤ周方向に対する最大の角度が、30°以下であることを意味する。また、各ショルダーブロック10の踏面に、ショルダーサイプ15のみが設けられているとは、各ショルダーブロック10の踏面には、ショルダーサイプ15を除き、溝やサイプ、凹部等、局所的に凹んだ要素が設けられていない態様を意味する。
本開示のタイヤ1は、上記の構成を採用したことによって、ショルダーブロック10の耐摩耗性能を維持しつつ、優れた耐転倒性能を発揮することができる。そのメカニズムは、以下の通りである。
本開示のタイヤ1は、各ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2がトレッド半幅TWhの35%~48%であることにより、ショルダーブロック10の剛性が適正化されるため、ショルダーブロック10の耐摩耗性能を維持しつつ、耐転倒性能を向上させることができる。
また、各ショルダーブロック10の踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプ15のみが設けられている。このため、ショルダーブロック10のタイヤ軸方向の剛性が緩和され、耐転倒性能が向上する。一方、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の剛性は、ショルダーサイプ15によっては低下せず、維持されるため、ショルダーブロック10の耐摩耗性能を維持することができる。本開示では、このようなメカニズムにより、ショルダーブロック10の耐摩耗性能を維持しつつ、耐転倒性能を向上させることができる。
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本開示は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本開示のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
図2に示されるように、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2は、トレッド半幅TWhの40%~45%であるのが望ましい。また、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の長さL4は、ショルダーブロック10の踏面の前記幅W2よりも小さい。具体的には、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の長さL4は、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2の60%~75%である。これにより、ショルダーブロック10の踏面は、タイヤ軸方向に横長であり、より望ましい態様では、長方形状とされる。
ショルダー横溝12は、例えば、タイヤ軸方向に対して30°以下の角度で配されている。ショルダー横溝12のタイヤ軸方向に対する角度は、望ましくは20°以下であり、より望ましくは10°以下である。さらに望ましい態様として、本実施形態のショルダー横溝12は、タイヤ軸方向に平行に延びている。これにより、ショルダーブロック10の摩耗が抑制される。
ショルダーブロック10の耐摩耗性能を維持するために、ショルダー横溝12は、ショルダー周方向溝5から第1トレッド端T1まで一定の溝幅でタイヤ軸方向に延びている。また、ショルダー横溝12の溝幅W4は、ショルダー周方向溝5の溝幅W3よりも小さいのが望ましい。具体的には、ショルダー横溝12の溝幅W4は、ショルダー周方向溝5の溝幅W3の85%~95%である。
図4には、図2のA-A線断面図が示されている。図4に示されるように、ショルダー横溝12の少なくとも1本は、隣接する2つのショルダーブロック10を連結するように溝底部が隆起した複数のタイバー20を含む。このようなタイバー20は、耐摩耗性能をより一層高めることができる。なお、図1~図3において、ショルダー横溝12を上面視したときに観察できるタイバー20の輪郭等は、省略されている。
タイバー20は、例えば、内側タイバー21、外側タイバー22及び中間タイバー23を含む。内側タイバー21は、トレッド接地面内におけるショルダー横溝12のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向内側に設けられている。望ましい態様では、内側タイバー21は、ショルダー横溝12のタイヤ軸方向の内端部に設けられている。このような内側タイバー21は、ショルダー横溝12の内端部周辺の偏摩耗を抑制するのに役立つ。
外側タイバー22は、トレッド接地面内におけるショルダー横溝12のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向外側に設けられている。望ましい態様では、外側タイバー22は、トレッド接地面内におけるショルダー横溝12のタイヤ軸方向の外端部に設けられている。具体的には、ショルダー横溝12の長さ方向に沿った断面において、外側タイバー22の外面をタイヤ半径方向の外方に延長した領域内に、第1トレッド端T1が含まれている。このような外側タイバー22は、第1トレッド端T1付近の偏摩耗を抑制するのに役立つ。
中間タイバー23は、ショルダー横溝12のタイヤ軸方向の両端部の間に設けられており、本実施形態では外側タイバー22と内側タイバー21との間に設けられている。望ましい態様では、中間タイバー23と内側タイバー21との間の距離は、中間タイバー23と外側タイバー22との間の距離よりも小さい。このような中間タイバー23は、ショルダー横溝12が過度に開くのを効果的に抑制でき、耐摩耗性能をさらに高めることができる。
本実施形態のショルダー横溝12は、内側タイバー21、外側タイバー22及び中間タイバー23を含んでいるが、本開示は、このような態様に限定されるものではなく、これらのタイバー20のいずれか1つのみがショルダー横溝12に設けられるものや、これらのタイバー20のうちの2つが選択されて配置されるものでも良い。
1つのタイバー20のタイヤ軸方向の長さL6は、例えば、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2の15%~25%である。また、1つのショルダー横溝12に配された複数のタイバー20のタイヤ軸方向の長さの合計は、ショルダーブロック10の踏面の前記幅W2の40%~60%であるのが望ましい。これにより、耐摩耗性能と乗り心地性能とがバランス良く向上する。なお、タイバー20のタイヤ軸方向の長さは、タイバー20の高さ方向の中心位置で測定されるものとする。
本実施形態では、内側タイバー21、外側タイバー22及び中間タイバー23が同じ高さで構成されている。タイバー20の最大の高さh1は、例えば、ショルダー横溝12の最大の深さd1の25%~60%であり、望ましくは30%~50%である。
図3に示されるように、本実施形態のショルダーサイプ15は、ショルダー横溝12から延び、かつ、ショルダーブロック10内で途切れている。ショルダーサイプ15のタイヤ周方向に対する角度は、5~15°であるのが望ましい。これにより、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の剛性を維持しつつ、タイヤ軸方向の剛性を緩和でき、耐転倒性能がより一層向上する。
図4に示されるように、ショルダーサイプ15は、複数のタイバー20のいずれかの形成位置でショルダー横溝12に連通している。本実施形態では、ショルダーサイプ15が、中間タイバー23の形成位置でショルダー横溝12に連通している。これにより、耐摩耗性能がさらに向上する。なお、上述の構成は、ショルダー横溝12の長さ方向に沿った断面において、タイバー20の外面をタイヤ半径方向の外方に延長した領域内に、ショルダーサイプ15が含まれる態様を意味する。また、タイバー20の高さ方向の中心位置が、前記タイバー20の外面とそれ以外の面との境界となる。
図3に示されるように、ショルダーサイプ15は、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17を含む。第1ショルダーサイプ16は、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の一方側(図3では下側)に配されたショルダー横溝12に連通する。第2ショルダーサイプ17は、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の他方側(図3では上側)に配されたショルダー横溝12に連通する。より望ましい態様として、本実施形態では、各ショルダーブロック10に、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17が1本ずつ設けられている。また、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17の両方が、中間タイバー23の形成位置でショルダー横溝12に連通している。これにより、上述の効果が発揮されつつ、乗り心地性能が向上する。
第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17は、それぞれ、ショルダーブロック10のタイヤ軸方向の中心位置10a(図3では一点鎖線で示す)よりもタイヤ軸方向内側に位置しているのが望ましい。より望ましい態様では、第1ショルダーサイプ16のエッジの全体、及び、第2ショルダーサイプ17のエッジの全体が、前記中心位置10aよりもタイヤ軸方向内側に位置している。これにより、ショルダーブロック10のタイヤ軸方向内側の領域の剛性が緩和され、乗り心地性能がより一層向上する。
一方、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17と、ショルダー周方向溝5とが過度に接近すると、ショルダーブロック10の偏摩耗を招くおそれがある。このため、ショルダー横溝12と第1ショルダーサイプ16又は第2ショルダーサイプ17との接続部から、ショルダー横溝12のタイヤ軸方向の内端までのタイヤ軸方向の距離L3は、例えば、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2(図2に示され、以下、同様である。)の30%~45%であるのが望ましい。
ショルダー横溝12と第2ショルダーサイプ17との接続部17aは、ショルダー横溝12と第1ショルダーサイプ16との接続部16aに対してタイヤ軸方向に位置ずれしているのが望ましい。また、前記接続部16aと前記接続部17aとのタイヤ軸方向の距離L9は、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2の5%~10%であるのが望ましい。これにより、ショルダーブロック10の耐摩耗性能がさらに向上する。
同様の観点から、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17は、タイヤ周方向に対して同じ向きに傾斜しているのが望ましい。本実施形態では、第1ショルダーサイプ16と第2ショルダーサイプ17とがタイヤ周方向に対して同じ角度で傾斜している。また、ショルダー横溝12とショルダーサイプ15との間の角度θ1は、25~85であるのが望ましい。
図2に示されるように、1つのショルダーブロック10内に設けられた第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17は、トレッド部2の平面視において、微小な幅で延びる1つの仮想ベルト19(図2では、ドットが施されている。)上に配置されている。仮想ベルト19は、一定の幅で第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17と同じ向きに傾斜して延びる仮想の領域である。望ましい態様では、前記仮想ベルト19が10mm以下の幅を取ることができる様に、第1ショルダーサイプ16及び第2ショルダーサイプ17が配置されている。さらに望ましい態様として、本実施形態では、第1ショルダーサイプ16と第2ショルダーサイプ17とが実質的に同一の仮想直線上に配置されている。これにより、乗り心地性能がさらに向上し得る。
ショルダーサイプ15は、例えば、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の中心位置10b(図2では一点鎖線で示す)を横切ることなく、ショルダーブロック10内で途切れているのが望ましい。具体的には、ショルダーサイプ15のタイヤ周方向の長さL5は、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の長さL4の25%~35%であるのが望ましい。このようなショルダーサイプ15は、耐摩耗性能及び乗り心地性能をバランス良く高めるのに役立つ。
図2に示されるように、ミドル陸部8には、複数のミドル横溝26が設けられている。ミドル横溝26は、ミドル陸部8をタイヤ軸方向に完全に横断している。これにより、ミドル陸部8は、複数のミドル横溝26に区分された複数のミドルブロック25を含む。
ミドルブロック25の踏面のタイヤ軸方向の幅W5は、例えば、ショルダーブロック10の踏面のタイヤ軸方向の幅W2よりも小さいのが望ましい。具体的には、ミドルブロック25の踏面の前記幅W5は、ショルダーブロック10の踏面の前記幅W2の55%~70%である。これにより、ショルダーブロック10及びミドルブロック25の摩耗の進行が均一になり、これらの偏摩耗が抑制される。
ミドル横溝26は、例えば、タイヤ軸方向に対して傾斜している。ミドル横溝26のタイヤ軸方向に対する角度θ2は、ショルダー横溝12のタイヤ軸方向に対する角度よりも大きい。本実施形態のミドル横溝26は、タイヤ軸方向の角度θ2がタイヤ軸方向内側に向かって大きくなっている。前記角度θ2は、例えば、10~45°である。これにより、ミドル横溝26は、タイヤ周方向の一方側(図2では下側)に凸で湾曲している。このようなミドル横溝26は、耐摩耗性能及び乗り心地性能の向上に加え、ウェット性能を高めることができる。
ミドル横溝26の溝幅W6は、例えば、ショルダー横溝12の溝幅W4よりも大きい。具体的には、ミドル横溝26の溝幅W6は、ショルダー横溝12の溝幅W4の110%~130%である。これにより、ショルダー陸部7及びミドル陸部8の摩耗の進行が均一となり、これらの偏摩耗が抑制される。
図5には、図2のB-B線断面図が示されている。図5に示されるように、ミドル横溝26の少なくとも1本は、隣接する2つのミドルブロック25を連結するように溝底部が隆起したミドルタイバー30を少なくとも1つ含む。望ましい態様として、本実施形態では、各ミドル横溝26に、1つのミドルタイバー30が構成されている。ミドルタイバー30は、ミドル陸部8のタイヤ周方向の剛性を高め、耐摩耗性能を高めるのに役立つ。
本実施形態では、ミドル横溝26のタイヤ軸方向の両端部の間に、1つのミドルタイバー30が設けられている。但し、このような態様に限定されるものではなく、1つのミドル横溝26に複数のミドルタイバー30が設けられても良い。ミドルタイバー30のタイヤ軸方向の長さL7は、例えば、ミドルブロック25のタイヤ軸方向の幅W5(図2に示す)の40%~55%である。ミドルタイバー30の最大の高さh2は、ミドル横溝26の最大の深さd2の25%~40%である。また、本実施形態のミドルタイバー30は、例えば、ミドル横溝26のタイヤ軸方向の中心位置を跨る位置に設けられている。これにより、耐摩耗性能と乗り心地性能とがバランス良く向上する。
より望ましい態様では、各部のタイバーのタイヤ軸方向の長さを比較したとき、ミドルタイバー30は、ショルダー横溝12に設けられた内側タイバー21、外側タイバー22及び中間タイバー23(図4に示す)のいずれよりも大きいのが望ましい。一方、ミドルタイバー30のタイヤ軸方向の長さL7は、内側タイバー21、外側タイバー22及び中間タイバー23のタイヤ軸方向の合計の長さよりも小さいのが望ましい。これにより、ショルダー陸部7及びミドル陸部8の剛性分布が適正化され、耐摩耗性能がさらに向上する。
図2に示されるように、複数のミドルブロック25のそれぞれには、少なくとも1本のミドルサイプ28が設けられている。ミドルサイプ28は、少なくともタイヤ周方向の一方側のミドル横溝26に連通しており、本実施形態ではタイヤ周方向の両側のミドル横溝26に連通している。これにより、ミドルサイプ28は、ミドルブロック25をタイヤ周方向に完全に横断している。また、ミドルサイプ28のタイヤ周方向の両端部は、それぞれ、ミドル横溝26をその長さ方向に三等分したときの中央の部分に連通しているのが望ましい。このようなミドルサイプ28は、ミドルブロック25のタイヤ軸方向の剛性を緩和し、乗り心地性能を高めるのに役立つ。
ミドルサイプ28は、例えば、タイヤ周方向に対して傾斜している。ミドルサイプ28は、ショルダーサイプ15と同じ向きに傾斜しているのが望ましい。ミドルサイプ28とミドル横溝26との間の角度θ3は、例えば、75~90°である。このようなミドルサイプ28は、耐摩耗性能と乗り心地性能とをバランス良く高めるのに役立つ。
望ましい態様では、1つのショルダー陸部7の全体におけるショルダー横溝12の合計本数Nsは、1つのミドル陸部8の全体におけるミドル横溝26の合計本数Nmよりも多いのが望ましい。これにより、ショルダーブロック10のタイヤ周方向の長さを相対的に小さくすることができ、ひいては耐転倒性能を向上させながら、陸部の全体的な耐摩耗性能や、操縦安定性を含む各種運動性能を維持することができる。より望ましい態様では、前記合計本数Nsは、前記合計本数Nmの110%以下とされる。これにより、上述の性能がバランス良く向上する。
図5に示されるように、ミドルサイプ28は、ミドルタイバー30の形成位置でミドル横溝26に連通しているのが望ましい。これにより、ミドル横溝26とミドルサイプ28との接続部がミドルタイバー30によって補強され、その周辺の偏摩耗が抑制される。
図2に示されるように、本実施形態の各ミドルブロック25には、上述のミドルサイプ28を除き、溝やサイプが設けられていない。これにより、上述の効果をさらに高めることができる。
図6には、クラウン陸部9の拡大図が示されている。図6に示されるように、クラウン陸部9のタイヤ軸方向の幅W7は、例えば、トレッド幅TW(図1に示す)の10%~20%である。また、クラウン陸部9の前記幅W7は、ショルダーブロック10のタイヤ軸方向の幅W2よりも小さいのが望ましい。
クラウン陸部9には、複数の第1クラウン横溝36及び複数の第2クラウン横溝37が設けられている。第1クラウン横溝36は、クラウン陸部9のタイヤ軸方向の一方側(図6では左側)に配されたクラウン周方向溝6からタイヤ赤道C側に延び、クラウン陸部9内で途切れている。第2クラウン横溝37は、クラウン陸部9のタイヤ軸方向の他方側(図6では右側)に配されたクラウン周方向溝6からタイヤ赤道C側に延び、クラウン陸部9内で途切れている。第1クラウン横溝36及び第2クラウン横溝37は、クラウン陸部9の剛性を維持しつつ、ウェット性能を高めることができる。
耐摩耗性能と乗り心地性能とをバランス良く高めるために、第1クラウン横溝36又は第2クラウン横溝37のタイヤ軸方向の長さL8は、クラウン陸部9のタイヤ軸方向の幅W7の45%~55%であるのが望ましい。
第1クラウン横溝36は、例えば、タイヤ周方向の一方側(図6では上側)に凸となる様に湾曲している。また、第2クラウン横溝37は、タイヤ周方向の他方側(図6では下側)に凸となる様に湾曲している。これにより、クラウン陸部9の偏摩耗がさらに抑制される。
図1に示されるように、第1クラウン横溝36と、第1クラウン横溝36の第1トレッド端T1側に隣接するミドル横溝26とは、互いに反対向きに凸となるように湾曲している。また、第2クラウン横溝37と、第2クラウン横溝37の第2トレッド端T2側に隣接するミドル横溝26とは、互いに反対向きに凸となる様に湾曲している。このような横溝の配置により、各陸部の摩耗の進行が均一となり、各陸部の偏摩耗が抑制される。
以上、本開示の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本開示は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本パターンを有するサイズ235/60R17Cの空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。また、比較例1及び2として、図1に示されるパターンを有し、かつ、ショルダーブロックの踏面の幅が本開示の範囲から外れているタイヤが試作された。比較例のタイヤは、上記の事項を除き、実質的に実施例のタイヤと同じである。また、これらのテストタイヤについて、ショルダーブロックの耐摩耗性能、及び、耐転倒性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:17×6.0J
タイヤ内圧:全輪525kPa
テスト車両:排気量3000cc、四輪駆動車
タイヤ装着位置:全輪
装着リム:17×6.0J
タイヤ内圧:全輪525kPa
テスト車両:排気量3000cc、四輪駆動車
タイヤ装着位置:全輪
<ショルダーブロックの耐摩耗性能>
ドラム試験機で一定条件の下、各テストタイヤを走行させた後、ショルダーブロックの残存高さが測定された。結果は、比較例1の前記残存高さを100とする指数であり、数値が大きい程、ショルダーブロックの耐摩耗性能が優れていることを示す。
ドラム試験機で一定条件の下、各テストタイヤを走行させた後、ショルダーブロックの残存高さが測定された。結果は、比較例1の前記残存高さを100とする指数であり、数値が大きい程、ショルダーブロックの耐摩耗性能が優れていることを示す。
<耐転倒性能>
アスファルトのテストコースに、テスト車両を80km/hの速度で侵入させ、急ハンドルにて舵角+α°を与えた後、すぐに他方側に操舵して舵角-α°を与え、5cmを超えるタイヤの浮き上がりが発生したかどうかが目視で確認された。
テストの結果が表1に示される。
アスファルトのテストコースに、テスト車両を80km/hの速度で侵入させ、急ハンドルにて舵角+α°を与えた後、すぐに他方側に操舵して舵角-α°を与え、5cmを超えるタイヤの浮き上がりが発生したかどうかが目視で確認された。
テストの結果が表1に示される。
表1で示される通り、各実施例は、ショルダーブロックの耐摩耗性能が103~117ポイントと維持されている一方、タイヤの浮き上がりは発生しておらず、優れた耐転倒性能を発揮していることが理解できる。これに対し、ショルダーブロックの踏面の幅が小さい比較例1は、ショルダーブロックの耐摩耗性能が低く、ショルダーブロックの踏面の幅が大きい比較例2は、タイヤの浮き上がりが発生している。すなわち、テストの結果、実施例のタイヤは、ショルダーブロックの耐摩耗性能を維持しつつ、優れた耐転倒性能を発揮していることが確認できた。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部は、第1トレッド端と、前記第1トレッド端に隣接してタイヤ周方向に連続して延びるショルダー周方向溝と、前記第1トレッド端を含み、かつ、前記ショルダー周方向溝に区分されたショルダー陸部とを含み、
前記ショルダー陸部には、前記ショルダー周方向溝から少なくとも前記第1トレッド端まで延びる複数のショルダー横溝が設けられており、
前記ショルダー陸部は、前記複数のショルダー横溝に区分された複数のショルダーブロックを含み、
前記各ショルダーブロックの踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道から前記第1トレッド端までのトレッド半幅の35%~48%であり、
前記各ショルダーブロックの踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプのみが設けられている、
タイヤ。
[本開示2]
前記ショルダー横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ショルダーブロックを連結するように溝底部が隆起した複数のタイバーを含む、本開示1に記載のタイヤ。
[本開示3]
前記ショルダーサイプは、タイヤ軸方向において、前記複数のタイバーのいずれかの形成位置で前記ショルダー横溝に連通している、本開示2に記載のタイヤ。
[本開示4]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向内側に設けられた内側タイバーを含む、本開示2又は3に記載のタイヤ。
[本開示5]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向外側に設けられた外側タイバーを含む、本開示2ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示6]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の両端部の間に設けられた中間タイバーを含む、本開示2ないし5のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示7]
前記トレッド部は、前記ショルダー周方向溝を介して前記ショルダー陸部と隣接するミドル陸部を含み、
前記ミドル陸部には、前記ミドル陸部をタイヤ軸方向に完全に横断する複数のミドル横溝が設けられており、
前記ミドル陸部は、前記複数のミドル横溝に区分された複数のミドルブロックを含み、
前記ミドル横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ミドルブロックを連結するように溝底部が隆起したミドルタイバーを少なくとも1つ含む、本開示1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示8]
前記複数のミドルブロックのそれぞれには、前記ミドル横溝に連通する少なくとも1本のミドルサイプが設けられており、
前記ミドルサイプは、タイヤ軸方向において、前記ミドルタイバーの形成位置で前記ミドル横溝に連通している、本開示7に記載のタイヤ。
[本開示9]
前記ショルダー陸部の全体における前記ショルダー横溝の合計本数は、前記ミドル陸部の全体における前記ミドル横溝の合計本数よりも多い、本開示7又は8に記載のタイヤ。
トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部は、第1トレッド端と、前記第1トレッド端に隣接してタイヤ周方向に連続して延びるショルダー周方向溝と、前記第1トレッド端を含み、かつ、前記ショルダー周方向溝に区分されたショルダー陸部とを含み、
前記ショルダー陸部には、前記ショルダー周方向溝から少なくとも前記第1トレッド端まで延びる複数のショルダー横溝が設けられており、
前記ショルダー陸部は、前記複数のショルダー横溝に区分された複数のショルダーブロックを含み、
前記各ショルダーブロックの踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道から前記第1トレッド端までのトレッド半幅の35%~48%であり、
前記各ショルダーブロックの踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプのみが設けられている、
タイヤ。
[本開示2]
前記ショルダー横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ショルダーブロックを連結するように溝底部が隆起した複数のタイバーを含む、本開示1に記載のタイヤ。
[本開示3]
前記ショルダーサイプは、タイヤ軸方向において、前記複数のタイバーのいずれかの形成位置で前記ショルダー横溝に連通している、本開示2に記載のタイヤ。
[本開示4]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向内側に設けられた内側タイバーを含む、本開示2又は3に記載のタイヤ。
[本開示5]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向外側に設けられた外側タイバーを含む、本開示2ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示6]
前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の両端部の間に設けられた中間タイバーを含む、本開示2ないし5のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示7]
前記トレッド部は、前記ショルダー周方向溝を介して前記ショルダー陸部と隣接するミドル陸部を含み、
前記ミドル陸部には、前記ミドル陸部をタイヤ軸方向に完全に横断する複数のミドル横溝が設けられており、
前記ミドル陸部は、前記複数のミドル横溝に区分された複数のミドルブロックを含み、
前記ミドル横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ミドルブロックを連結するように溝底部が隆起したミドルタイバーを少なくとも1つ含む、本開示1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
[本開示8]
前記複数のミドルブロックのそれぞれには、前記ミドル横溝に連通する少なくとも1本のミドルサイプが設けられており、
前記ミドルサイプは、タイヤ軸方向において、前記ミドルタイバーの形成位置で前記ミドル横溝に連通している、本開示7に記載のタイヤ。
[本開示9]
前記ショルダー陸部の全体における前記ショルダー横溝の合計本数は、前記ミドル陸部の全体における前記ミドル横溝の合計本数よりも多い、本開示7又は8に記載のタイヤ。
2 トレッド部
5 ショルダー周方向溝
7 ショルダー陸部
12 ショルダー横溝
10 ショルダーブロック
15 ショルダーサイプ
TWh トレッド半幅
T1 第1トレッド端
5 ショルダー周方向溝
7 ショルダー陸部
12 ショルダー横溝
10 ショルダーブロック
15 ショルダーサイプ
TWh トレッド半幅
T1 第1トレッド端
Claims (9)
- トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部は、第1トレッド端と、前記第1トレッド端に隣接してタイヤ周方向に連続して延びるショルダー周方向溝と、前記第1トレッド端を含み、かつ、前記ショルダー周方向溝に区分されたショルダー陸部とを含み、
前記ショルダー陸部には、前記ショルダー周方向溝から少なくとも前記第1トレッド端まで延びる複数のショルダー横溝が設けられており、
前記ショルダー陸部は、前記複数のショルダー横溝に区分された複数のショルダーブロックを含み、
前記各ショルダーブロックの踏面のタイヤ軸方向の幅は、タイヤ赤道から前記第1トレッド端までのトレッド半幅の35%~48%であり、
前記各ショルダーブロックの踏面には、タイヤ周方向に延びる1本又は複数本のショルダーサイプのみが設けられている、
タイヤ。 - 前記ショルダー横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ショルダーブロックを連結するように溝底部が隆起した複数のタイバーを含む、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記ショルダーサイプは、タイヤ軸方向において、前記複数のタイバーのいずれかの形成位置で前記ショルダー横溝に連通している、請求項2に記載のタイヤ。
- 前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向内側に設けられた内側タイバーを含む、請求項2又は3に記載のタイヤ。
- 前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の中心位置よりもタイヤ軸方向外側に設けられた外側タイバーを含む、請求項2ないし4のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記タイバーは、前記ショルダー横溝のタイヤ軸方向の両端部の間に設けられた中間タイバーを含む、請求項2ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記トレッド部は、前記ショルダー周方向溝を介して前記ショルダー陸部と隣接するミドル陸部を含み、
前記ミドル陸部には、前記ミドル陸部をタイヤ軸方向に完全に横断する複数のミドル横溝が設けられており、
前記ミドル陸部は、前記複数のミドル横溝に区分された複数のミドルブロックを含み、
前記ミドル横溝の少なくとも1本は、隣接する2つの前記ミドルブロックを連結するように溝底部が隆起したミドルタイバーを少なくとも1つ含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ。 - 前記複数のミドルブロックのそれぞれには、前記ミドル横溝に連通する少なくとも1本のミドルサイプが設けられており、
前記ミドルサイプは、タイヤ軸方向において、前記ミドルタイバーの形成位置で前記ミドル横溝に連通している、請求項7に記載のタイヤ。 - 前記ショルダー陸部の全体における前記ショルダー横溝の合計本数は、前記ミドル陸部の全体における前記ミドル横溝の合計本数よりも多い、請求項7又は8に記載のタイヤ。
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