JP2023073001A - パッシブイメージング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検者以外の物体から放射された電磁波を受信することを抑制し、例えばウォークスルー型の所持品検査装置として用いられた場合に安定した所持品検査を行うことを可能とするパッシブイメージング装置を提供する。
【解決手段】パッシブイメージング装置は、平面視矩形状に配置された4つのセンサユニット3A~3Dにより、これらの内側を移動する被検者Sから放射された電磁波EWを受信して被検者画像を生成するように構成されている。各センサユニット3A~3Dは、電磁波透過部を有する筐体と、筐体内において電磁波透過部を透過した前記電磁波を受信する受信部とを有し、各センサユニット3A~3Dの電磁波透過部が対角にあるセンサユニットを向いている。
【選択図】図3
【解決手段】パッシブイメージング装置は、平面視矩形状に配置された4つのセンサユニット3A~3Dにより、これらの内側を移動する被検者Sから放射された電磁波EWを受信して被検者画像を生成するように構成されている。各センサユニット3A~3Dは、電磁波透過部を有する筐体と、筐体内において電磁波透過部を透過した前記電磁波を受信する受信部とを有し、各センサユニット3A~3Dの電磁波透過部が対角にあるセンサユニットを向いている。
【選択図】図3
Description
本発明は、物体から放射された電磁波を受信して物体についての画像を生成するパッシブイメージング装置に関する。
この種のパッシブイメージング装置の一例として、特許文献1には、物体から放射されたミリ波帯の熱雑音(電磁波)を受信して画像を得るミリ波パッシブイメージング装置が記載されている。
パッシブイメージング装置は、低侵襲性であること、及び隠れた物品の検知能力が高いことなどから、セキュリティ向けのボディスキャナ(所持品検査装置)などにも応用されている。
検査対象である人(以下「被検者」という)が物品を隠して所持している場合、物品のある部分では、被検者の人体から放射された電磁波が物品によって遮られて低下する。このため、物品のある部分は、物品がない部分に比べて、受信される電磁波の信号強度が低くなる。よって、所持品検査装置に応用されたパッシブイメージング装置においては、被検者の人体に対応する画像中に物品の形状が暗いシルエットとして現れ、現れたシルエットの形状から物品(すなわち、被検者の所持品)の種別を推定することが可能である。
発明者らは、パッシブイメージング装置をウォークスルー型の所持品検査装置として用いることを検討している。この場合、パッシブイメージング装置は、例えば図11に示されるように、平面視矩形状に配置された4つのセンサユニットSu1~Su4を含むように構成される。そして、パッシブイメージング装置は、各センサユニットSu1~Su4がこれらの内側を矢印方向に移動する被検者の人体から放射された電磁波を受信して被検者についての画像を生成するように構成され得る。
しかし、上述のように構成されたパッシブイメージング装置において、各センサユニットSu1~Su4が被検者以外の物体から放射された電磁波を受信すると、被検者についての画像が正しく生成されず、安定した所持品検査を行えなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、被検者以外の物体から放射された電磁波を受信することを抑制し、例えばウォークスルー型の所持品検査装置として用いられた場合に安定した所持品検査を行うことを可能とするパッシブイメージング装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、パッシブイメージング装置は、平面視矩形状に配置された4つのセンサユニットにより、これらの内側を移動する被検者から放射された電磁波を受信して被検者画像を生成するように構成されている。各センサユニットは、電磁波透過部を有する筐体と、前記筐体内において前記電磁波透過部を透過した前記電磁波を受信する受信部とを有し、各センサユニットの前記電磁波透過部が対角にあるセンサユニットを向いている。
本発明によれば、被検者以外の物体から放射された電磁波を受信することを抑制し、例えばウォークスルー型の所持品検査装置として利用された場合に安定した所持品検査を行うことを可能とするパッシブイメージング装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1~図3は、本発明の一実施形態に係るパッシブイメージング装置1を示している。図1は、パッシブイメージング装置1の概略構成を示すブロック図であり、図2は、パッシブイメージング装置1の要部斜視図であり、図3は、パッシブイメージング装置1の要部平面図である。
実施形態に係るパッシブイメージング装置1は、物体から放射された電磁波を受信して画像化することが可能な装置である。本実施形態において、パッシブイメージング装置1は、ウォークスルー型の所持品検査装置として構成され、通路Pに設置されて通路Pを矢印方向に歩行で移動する人(以下「被検者S」という)の人体HBから放射された電磁波EWを受信して被検者Sについての画像(以下「被検者画像という)を生成し、及び表示するように構成されている。
また、実施形態に係るパッシブイメージング装置1は、生成された被検者画像に基づいて被検者Sが特定の物品(主に刃物、銃、爆発物などの危険物)を所持しているか否かを判定するように構成されている。
なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、及び「右」は、主に被検者Sを基準とした(被検者Sから見た)方向のことをいう。
図1~図3を参照すると、パッシブイメージング装置1は、4つのセンサユニット(第1~第4センサユニット3A~3D)と、処理部5と、表示部7とを含む。
第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれは、被検者Sの人体HBから放射された電磁波EWを受信してその信号強度を検出するように構成されている。本実施形態において、第1~第4センサユニット3A~3Dは、平面視矩形状に配置されている(図3参照)。換言すれば、第1~第4センサユニット3A~3Dは、平面視で矩形状の領域(図3において二点鎖線で示す)の四隅に位置するように配置されている。
具体的には、第1センサユニット3A及び第2センサユニット3Bが通路Pを挟んでその両側に配置され、第3センサユニット3C及び第4センサユニット3Dが第1センサユニット3A及び第2センサユニット3Bよりも被検者Sの移動方向における後方側の位置で通路Pを挟んでその両側に設置されている。つまり、第1センサユニット3A及び第4センサユニット3Dは互いに対角に位置し、第2センサユニット3B及び第3センサユニット3Cは互いに対角に位置している。そして、通路Pを移動する被検者Sは、第1~第4センサユニット3A~3Dの内側を移動することになる。
図4は、第1センサユニット3Aとその対角に位置する第4センサユニット3Dを示している。図4(a)は、第1及び第4センサユニット3A、3Dの正面図であり、図4(b)は、図4(a)のA-A断面図である。図5は、第2センサユニット3Bとその対角に位置する第3センサユニット3Cを示している。図5(a)は、第2及び第3センサユニット3B、3Cの正面図であり、図5(b)は、図5(a)のB-B断面図である。
図4及び図5に示されるように、第2及び第3センサユニット3B、3Cは、第1センサユニット3A(第4センサユニット3D)を左右反転させた形状を有している。但し、それ以外について、第1~第4センサユニット3A~3Dは、基本的に同じ構成要素を有しているので、以下では、第1~第4センサユニット3A~3Dをまとめて説明する。
図4及び図5を参照すると、第1~第4センサユニット3A~3Dは、それぞれ筐体(ハウジング)31を有している。筐体31の正面には、電磁波を透過させる電磁波透過部32と、全部又は大部分が平滑な面として形成された平滑面部33とが設けられている。電磁波透過部32は、筐体31の幅方向Wの略中央部に設けられ、上下方向Vに延びる矩形状に形成されている。平滑面部33は、筐体31の幅方向Wにおいて電磁波透過部32に隣接して設けられ、上下方向Vに延びる矩形状に形成されている。本実施形態においては、平滑面部33の上下方向Vの長さが、電磁波透過部32のそれよりも大きく(長く)なっている。
特に限定されないが、本実施形態においては、上下方向Vに延びる比較的大きな開口部が筐体31の正面中央に形成されており、この開口部が板状の閉塞部材34によって閉塞されている。閉塞部材34は、筐体31の他の部位に比べて電磁波の反射率が低い材料で形成されている。例えば、筐体31の大部分が金属で形成されている場合、閉塞部材34は、合成樹脂で形成され得る。そして、閉塞部材34に形成された上下方向Vに延びる矩形孔が電磁波透過カバーなどによって覆われて電磁波透過部32を構成し、図4(a)及び図5(a)中に一点鎖線で示された、前記矩形孔の幅方向Wの一方側(図4(a)における左側、図5(a)における右側)に隣接する部位が平滑面部33を構成している。
また、本実施形態において、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれは、平滑面部33の温度を人の平熱よりも低い所定温度(例えば32℃以下)に維持するための温度調整装置35を筐体31内に有している。特に限定されないが、温度調整装置35は、平滑面部33の背面に設置されると共にペルチェ素子を用いた冷却部35aと、平滑面部33の温度を検知する温度センサ35bと、温度センサ35bの検知温度に基づいて冷却部35a(ペルチェ素子の通電)を制御する制御部35cとを有して構成され得る。
図6は、第1~第4センサユニット3A~3Dの概略構成を示すブロック図である。図6を参照すると、本実施形態において、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれは、ポリゴンミラー41、集光ミラー42、受信アンテナ43、アンプ44、及び信号強度検出部45を有している。これらは、筐体31内に収容されて電磁波EWを受信する受信部を構成している。
ポリゴンミラー41は、電磁波透過部32の内側(真後ろ)に配置されている。ポリゴンミラー41は、図示省略の電動モータにより、上下方向Vに回転駆動される。ポリゴンミラー41は、被検者Sの人体HBから放射され、且つ電磁波透過部32を透過した電磁波EWを集光ミラー42(の集光面)に向けて反射(走査)するように構成されている。
集光ミラー42は、ポリゴンミラー41の下方に配置されている。集光ミラー42は、被検者Sの人体HBから放射され、電磁波透過部32を透過し、及びポリゴンミラー41によって反射された電磁波EWを受信アンテナ43に集光させるように構成されている。
受信アンテナ43は、集光ミラー42によって集光された電磁波EWを受信する。アンプ44は、受信アンテナ43によって受信された電磁波EWを増幅して信号強度検出部45に出力する。信号強度検出部45は、アンプ44から入力された電磁波EWの信号強度を検出する。信号強度検出部45の検出結果は、処理部5に出力される。なお、本実施形態では、アンプ44と信号強度検出部45が別構成で示されているが、信号強度検出部45がアンプ44を含む構成であってもよい。
ところで、上述のように、第1~第4センサユニット3A~3Dは、平面視矩形状に配置されているが(図3参照)、単に平面視矩形状に配置されているのではなく、それぞれの電磁波透過部32が対角にあるセンサユニットを向くように配置されている。より具体的には、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれの電磁波透過部32は、対角にあるセンサユニットの平滑面部33に対向している。さらに言えば、平面視において、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれの電磁波透過部32及びポリゴンミラー41と、対角にあるセンサユニットの平滑面部33とが直線上に位置している。
例えば、第1センサユニット3Aの電磁波透過部32は、第4センサユニット3Dの平滑面部33に対向し、第4センサユニット3Dの電磁波透過部32は、第1センサユニット3Aの平滑面部33に対向している。また、第1センサユニット3Aの電磁波透過部32、第1センサユニット3Aのポリゴンミラー41、及び第4センサユニット3Dの平滑面部33は平面視で直線上に位置し、第4センサユニット3Dの電磁波透過部32、第4センサユニット3Dのポリゴンミラー41、及び第1センサユニット3Aの平滑面部33は平面視で直線上に位置している。
同様に、第2センサユニット3Bの電磁波透過部32は、第3センサユニット3Cの平滑面部33に対向し、第3センサユニット3Cの電磁波透過部32は、第2センサユニット3Bの平滑面部33に対向している。また、第2センサユニット3Bの電磁波透過部32、第2センサユニット3Bのポリゴンミラー41、及び第3センサユニット3Cの平滑面部33は平面視で直線上に位置し、第3センサユニット3Cの電磁波透過部32、第3センサユニット3Cのポリゴンミラー41、及び第2センサユニット3Bの平滑面部33は平面視で直線上に位置している。
そして、本実施形態において、第1センサユニット3Aは、被検者Sが通路Pを矢印方向に移動するのに伴い、主に被検者Sの人体HBの正面左半分から放射された電磁波EWを受信してその信号強度を検出するように構成され、第2センサユニット3Bは、被検者Sが通路Pを矢印方向に移動するのに伴い、主に被検者Sの人体HBの正面右半分から放射された電磁波EWを受信するように構成されている。
また、第3センサユニット3Cは、被検者Sが通路Pを矢印方向に移動するのに伴い、主に被検者Sの人体HBの背面左半分から放射された電磁波EWを受信するように構成され、第4センサユニット3Dは、被検者Sが通路Pを移動するのに伴い、被検者Sの人体HBの背面右半分から放射された電磁波EWを受信するように構成されている。
ここで、本実施形態において、第3センサユニット3C及び第4センサユニット3Dには、被検者Sの進入を検知する進入検知センサ51が設けられ、第1センサユニット3A及び第2センサユニット3Bには、被検者Sの進出を検知する進出検知センサ52が設けられている(図3参照)。進入検知センサ51は、例えば透過型光学センサからなり、第3センサユニット3C側の投光素子51Aと、第4センサユニット3D側の受光素子51Bとを含む。同様に、進出検知センサ52は、例えば透過型光学センサからなり、第1センサユニット3A側の投光素子52Aと、第2センサユニット3B側の受光素子52Bとを含む。また、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれは、ポリゴンミラー41のミラー角度を検出するミラー角検出センサ53を有している(図6参照)。
図1に戻り、処理部5は、第1~第4センサユニット3A~3D(の信号強度検出部45)の検出結果を入力する。そして、処理部5は、通路Pを移動する被検者Sの斜め前方に位置することになる第1センサユニット3A及び第2センサユニット3Bの検出結果に基づき、被検者Sの人体HBの正面側画像を被検者画像として生成し、通路Pを移動する被検者Sの斜め後方に位置することになる第3センサユニット3C及び第4センサユニット3Dの検出結果に基づき、被検者Sの人体HBの背面側画像を被検者画像として生成する。処理部5で生成された被検者画像(すなわち、被検者Sの人体HBの正面側画像及び背面側画像)は、表示部7に出力されて表示される。
処理部5で生成される被検者画像(表示部7に表示される被検者画像)は、被検者Sの人体HBに対応する画像である。ここで、被検者Sが物品を隠して所持している場合、既述のように、前記物品のある部分では被検者Sの人体から放射された電磁波EWが前記物品によって遮られるため、前記物品のある部分は、前記物品のない部分に比べて、受信される電磁波EWの信号強度が低下する。その結果、被検者画像においては、被検者Sが所持する物品(所持品)の形状が暗いシルエットとして現れる。
また、本実施形態において、処理部5は、生成された被検者画像に基づいて、さらに言えば、被検者画像中に現れた暗いシルエット(の形状)に基づいて、被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かを判定する。そして、処理部5は、被検者Sが前記特定の物品を所持していると判定した場合、その旨を図示省略の上位装置に通知し、及び/又は、図示省略の報知部を介して検査員に報知する。
つまり、本実施形態において、処理部5は、被検者画像を生成する画像生成部としての機能と、被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かを判定する判定部としての機能とを有している。
但し、これに限られるものではない。処理部5は、被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かの判定を行わなくてもよい。この場合、処理部5は、画像生成部として機能し、検査員等が表示部7に表示された被検者画像(被検者画像中に現れた暗いシルエットの形状)に基づいて、被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かを判定することになる。
次に、パッシブイメージング装置1の動作の一例を説明する。図7及び図8は、パッシブイメージング装置1の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
パッシブイメージング装置1は、進入検知センサ51によって被検者Sの進入が検知されると(ステップS1;YES)、第1~第4センサユニット3A~3Dを動作させる(ステップS2)。具体的には、パッシブイメージング装置1は、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれのポリゴンミラー41を回転駆動し、及び信号強度検出部45を起動させる。これにより、第1~第4センサユニット3A~3Dは、通路Pを移動する被検者Sの人体HBから放射された電磁波EWを受信してその信号強度SIを検出することが可能になる。
次に、パッシブイメージング装置1は、第1~第4センサユニット3A~3Dにより、通路Pを移動する被検者Sの人体HBから放射された電磁波EWを受信してその信号強度SIを検出する。具体的には、パッシブイメージング装置1は、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれにおいて、ポリゴンミラー41のミラー角度が設定範囲の下限から上限まで変化する間に所定角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SI、つまり、ミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIを検出する(ステップS3~S8)。なお、特に限定されないが、前記所定角度は、パッシブイメージング装置1が生成する画像の画素数などに応じて適宜設定され得る。
ここで、本実施形態において、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれのポリゴンミラー41のミラー角度の設定範囲(下限及び上限)、換言すれば、第1~第4センサユニット3A~3D(のそれぞれの前記受信部)の上下方向Vにおける電磁波の受信範囲は、対角にあるセンサユニットの平滑面部33の上下方向Vの大きさに基づいて設定されている。
具体的には、例えば、第1センサユニット3Aのポリゴンミラー41についていえば、第1センサユニット3Aの対角にある第4センサユニット3Dの平滑面部33の最上部又はその近傍で放射された電磁波を第1センサユニット3Aの集光ミラー42(の集光面)に向けて反射(走査)することのできるミラー角度が設定範囲の下限として設定され、第4センサユニット3Dの平滑面部33の最下部又はその近傍で放射された電磁波を第1センサユニット3Aの集光ミラー42(の集光面)に向けて反射(走査)することのできるミラー角度が設定範囲の上限として設定され得る。
また、第2センサユニット3Bのポリゴンミラー41についていえば、第2センサユニット3Bの対角にある第3センサユニット3Cの平滑面部33の最上部又はその近傍で放射された電磁波を第2センサユニット3Bの集光ミラー42(の集光面)に向けて反射(走査)することのできるミラー角度が設定範囲の下限として設定され、第3センサユニット3Cの平滑面部33の最下部又はその近傍で放射された電磁波を第2センサユニット3Bの集光ミラー42(の集光面)に向けて反射(走査)することのできるミラー角度が設定範囲の上限として設定され得る。
なお、説明は省略するが、第3センサユニット3Cのポリゴンミラー41及び第4センサユニット3Dのポリゴンミラー41についても同様である。
次に、パッシブイメージング装置1は、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれにおいて、ミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIを画像(画素)配列の現在時刻の列に保存する(ステップS9)。
図9は、ステップS9で保存される、ミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIの一例を示している。図9に示された例においては、現在時刻に対して所定時間前の時刻「t-1」の列と、さらに所定時間前の時刻「t-2」の列には、すでにミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIが保存されており、その後、現在時刻に対して所定時間後の時刻「t+1」の列、さらにその所定時間後の「t+2」の列、・・・「t+n」の列に、ミラー角度毎に受信される電磁波EWの信号強度SIが保存され得る。
次に、パッシブイメージング装置1は、進出検知センサ52によって被検者Sの進出が検知されたか否かを判定する(ステップS10)。そして、被検者Sの進出が検知されない場合(ステップS10;NO)、パッシブイメージング装置1は、ステップS3に戻ってステップS3~ステップS11の処理を繰り返す。これにより、第1~第4センサユニット3A~3Dは、被検者Sが通路Pを移動することに伴い、被検者Sの人体HBの左右方向における異なる部位から放射された電磁波EWを受信してその信号強度SIを検出することになる。
他方、被検者Sの進出が検知された場合(ステップS10;YES)、パッシブイメージング装置1は、保存済みのミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIに基づいて被検者画像(被検者Sの人体HBの正面側画像及び背面側画像)を生成する(ステップS11)。
具体的には、本実施形態において、パッシブイメージング装置1は、第1センサユニット3Aにおいてミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIに基づいて被検者Sの人体HBの正面左半分の画像を生成し、第2センサユニット3Bにおいてミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIに基づいて被検者Sの人体HBの正面右半分の画像を生成する。そして、パッシブイメージング装置1は、生成された正面左半分の画像と正面右半分の画像とを合成(合体)して被検者の人体HBの正面側画像を生成する。
また、パッシブイメージング装置1は、第3センサユニット3Cにおいてミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIに基づいて被検者Sの人体HBの背面左半分の画像を生成し、第4センサユニット3Dにおいてミラー角度毎に受信された電磁波EWの信号強度SIに基づいて被検者Sの人体HBの背面右半分の画像を生成する。そして、パッシブイメージング装置1は、生成された背面左半分の画像と背面右半分の画像とを合成して被検者Sの人体HBの背面側画像を生成する。
次に、パッシブイメージング装置1は、生成された被検者Sの人体HBの画像(正面側画像及び背面側画像)にエッジ抽出処理を施してエッジ画像を生成し(ステップS12)、生成されたエッジ画像を表示部7に表示する(ステップS13)。
次に、パッシブイメージング装置1は、生成されたエッジ画像(正面側画像のエッジ画像及び背面側画像のエッジ画像)に基づいて被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かの判定(所持品判定)を行い、被検者Sが前記特定の物品を所持している場合にはその旨を上位装置に通知し、又はその旨を検査員に報知する(ステップS14)。その後、パッシブイメージング装置1は、第1~第4センサユニット3A~3Dを停止させて(ステップS15)、本フローを終了する。
実施形態に係るパッシブイメージング装置1によれば以下のような効果が得られる。
実施形態に係るパッシブイメージング装置1において、平面視矩形状に配置された第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれの電磁波透過部32は、対角にあるセンサユニットを向いている。このため、対角にあるセンサユニットの存在により、第1~第4センサユニット3A~3Dが第1~第4センサユニット3A~3Dの外側にある物体から放射された電磁波を受信してしまうことが抑制される。したがって、パッシブイメージング装置1は、ノイズの少ない被検者画像を生成することが可能であり、所持品検査が安定且つ精度よく行われ得る。
特に、多くの人の所持品検査を行うために複数のパッシブイメージング装置が並べて配置された場合、実施形態に係るパッシブイメージング装置1によれば、図10(a)に示されるように、各パッシブイメージング装置1の第1~第4センサユニット3A~3Dが隣接するパッシブイメージング装置1の被検者の人体から放射された電磁波を受信することが防止される。このため、各パッシブイメージング装置1は、隣接するパッシブイメージング装置1の被検者の影響を受けることなく、自身の被検者についてのノイズの少ない被検者画像を生成することができ、その結果、多くの人の所持品検査が安定且つ精度よく行われ得る。
他方、パッシブイメージング装置1´の第1~第4センサユニット3A´~3D´が任意に配置されてしまうと、図10(b)に比較例として示されるように、各パッシブイメージング装置1´の第1~第4センサユニット3A´~3D´が、隣接するパッシブイメージング装置1´の被検者の人体から放射された電磁波を受信してしまうおそれがある。この場合、各パッシブイメージング装置で生成される被検者画像がノイズを含むことになり、安定且つ精度のよい所持品検査が行えなくなる。
このように、実施形態に係るパッシブイメージング装置1は、単独で使用される場合はもちろん、複数並べた状態で使用される場合においても、ノイズの少ない被検者画像を生成することができ、所持品検査を安定かつ精度よく行うことに寄与し得るものである。
また、実施形態に係るパッシブイメージング装置1において、第1~第4センサユニット3A~3Dのそれぞれの電磁波透過部32は、対角にあるセンサユニットの平滑面部33に対向している。このため、第1~第4センサユニット3A~3Dが被検者Sの人体HBから放射された電磁波以外の不要な電磁波を不用意に受信してしまうことが抑制され、よりノイズの少ない被検者画像が生成され得る。
また、実施形態に係るパッシブイメージング装置1において、平滑面部33は、筐体31の他の部位に比べて電磁波の反射率が低い材料で形成されている。このため、第1~第4センサユニット3A~3Dが被検者Sの人体HBから放射された電磁波以外の不要な電磁波を不用意に受信してしまうことがさらに抑制される。
また、実施形態に係るパッシブイメージング装置1において、第1~第4センサユニット3A~3Dは、平滑面部33を人の平熱よりも低い所定温度に維持する温度調整装置35を有している。このため、パッシブイメージング装置1で生成される画像中の被検者画像以外の部分の画像が安定化すると共に、被検者画像と被検者画像以外の部分の画像との差が大きくなり、明りょうな被検者画像が得られる。
特に、実施形態に係るパッシブイメージング装置1において、第1~第4センサユニット3A~3Dの上下方向Vにおける電磁波の受信範囲は、対角にあるセンサユニットの平滑面部33の上下方向Vの大きさに基づいて設定されている。このため、第1~第4センサユニット3Aが第1~第4センサユニット3A~3Dの外側にある物体から放射された電磁波を受信してしまうことがさらに効果的に抑制され、第1~第4センサユニット3A~3Dが被検者Sの人体HBから放射された電磁波以外の不要な電磁波を不用意に受信してしまうことがさらに効果的に抑制され、及び/又は、パッシブイメージング装置1によって生成される画像中の被検者画像以外の部分が画像さらに安定化してより明りょうな被検者画像が得られる。
なお、上述の実施形態において、第1~第4センサユニット3A~3Dは、ポリゴンミラー41を利用して被検者Sの人体HBから放射された電磁波EWを受信するようにしている。しかし、これに限られるものではない。第1~第4センサユニット3A~3Dは、ポリゴンミラー41に代えて、ポリゴンミラー41と同様の機能を有するミラー(スキャンミラー)を利用してもよいし、アレイアンテナによって被検者Sの人体HBから放射された電磁波EWを受信するようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、パッシブイメージング装置1は、被検者Sの人体HBについての画像(正面側画像及び背面側画像)にエッジ抽出処理が施されたエッジ画像に基づいて被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かを判定している。しかし、これに限られるものではない。パッシブイメージング装置1は、エッジ抽出処理(ステップS12)を省略し、被検者Sの人体HBについての画像に基づいて被検者Sが前記特定の物品を所持しているか否かを判定してもよい。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上述の実施形態や変形例に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらなる変形及び変更が可能であることはもちろんである。
1…パッシブイメージング装置、3A~3D…第1~第4センサユニット、5…処理部、7…表示部、31…筐体、32…電磁波透過部、33…平滑面部、35…温度調整装置、41…ポリゴンミラー、42…集光ミラー、43…受信アンテナ、44…アンプ、45…信号強度検出部、51…進入検知センサ、52…進出検知センサ、53…ミラー角検出センサ、P…通路、S…被検者、HB…被検者の人体
Claims (7)
- 平面視矩形状に配置された4つのセンサユニットにより、これらの内側を移動する被検者から放射された電磁波を受信して被検者画像を生成するように構成され、
各センサユニットは、電磁波透過部を有する筐体と、前記筐体内において前記電磁波透過部を透過した電磁波を受信する受信部とを有し、
各センサユニットの前記電磁波透過部が対角にあるセンサユニットを向いている、
パッシブイメージング装置。 - 前記筐体は、平滑面部をさらに有し、
各センサユニットの前記電磁波透過部が対角にあるセンサユニットの前記平滑面部に対向している、
請求項1に記載のパッシブイメージング装置。 - 前記平滑面部は、前記筐体の他の部位に比べて電磁波の反射率が低い材料で形成されている、請求項2に記載のパッシブイメージング装置。
- 各センサユニットは、前記平滑面部を人の平熱よりも低い所定温度に維持する温度調整装置を有する、請求項2又は3に記載のパッシブイメージング装置。
- 各センサユニットの上下方向における電磁波受信範囲が、対角にあるセンサユニットの前記平滑面部の上下方向の大きさに基づいて設定されている、請求項2~4のいずれか一つに記載のパッシブイメージング装置。
- 前記被検者画像は、前記被検者の正面側画像及び背面側画像を含み、前記被検者が特定の物品を所持しているかの判定に用いられる、請求項1~5のいずれか一つの記載のパッシブイメージング装置。
- 前記受信部は、
上下方向に回転駆動されるポリゴンミラーと、
前記被検者から放射され、前記電磁波透過部を透過し、及び前記ポリゴンミラーで反射された電磁波の信号強度を検出する信号強度検出部と、
を含み、
前記信号強度検出部の検出結果に基づいて前記被検者画像を生成する、
請求項1~6のパッシブイメージング装置。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2021185782A Pending JP2023073001A (ja) | 2021-11-15 | 2021-11-15 | パッシブイメージング装置 |
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Country | Link |
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2021
- 2021-11-15 JP JP2021185782A patent/JP2023073001A/ja active Pending
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