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JP2023072759A - 回転検出装置及びそれを用いた回転電機 - Google Patents

回転検出装置及びそれを用いた回転電機 Download PDF

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JP2023072759A JP2021185390A JP2021185390A JP2023072759A JP 2023072759 A JP2023072759 A JP 2023072759A JP 2021185390 A JP2021185390 A JP 2021185390A JP 2021185390 A JP2021185390 A JP 2021185390A JP 2023072759 A JP2023072759 A JP 2023072759A
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Abstract

【課題】外乱磁束による回転位置の検出精度の低下を抑制した回転検出装置を提供する。【解決手段】磁束が軸方向に通り磁性材料からなる回転軸3における、軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸の軸方向一方側の端部から延出し、非磁性材料からなるブッシュ83と、ブッシュにおける軸方向一方側の端部に固定され、ブッシュから軸方向一方側に延出された磁性材料からなる磁石ホルダ81と、磁石ホルダの軸方向一方側に固定され、回転軸と一体回転する磁石82と、磁石の軸方向一方側に、磁石とは間隔を空けて配置された磁気検出素子92とを備え、回転軸と磁石ホルダとは、ブッシュを介して軸方向に離間して設けられている。【選択図】図2

Description

本願は、回転検出装置及びそれを用いた回転電機に関するものである。
近年、地球温暖化を背景として自動車への燃費改善要求が高まっている。同時に、自動車の幅広い地域、人への普及拡大に向けて、自動車部品の低価格化が求められている。車両電装品で消費される電力を供給し、車載バッテリへの充電を行う界磁巻線式発電機においても、小型軽量化及び経済性の高い構成部品を採用する必要性が高まっている。一方、自動車1台当たりの電装品の数と消費電力は増加傾向にあり、車両用発電機には、より発電量が大きく、効率の高い発電及び駆動性能が求められている。また、さらなる効率向上に向けて、電力変換機能及びセンシング機能を備える制御装置をモータと一体化し、エンジンのアシストまたはアイドリングストップ機能を実現する制御装置一体型の回転電機であるモータジェネレータが開発されている。
特に、モータジェネレータでは、自動車のさらなる燃費改善に向けて、従来のオルタネータが備える発電機能に加えて、エンジンの始動及びアシストを行うための電動機としての機能を備えている。電動機としては、エンジンの始動またはアシストに必要な出力を十分に得るために、回転子の回転位置、特に回転子と固定子の相対的な位置関係を高い精度で検出することが必要となる。回転子の回転位置を精度よく検出するために、検出部と被検出部とから構成される回転位置センサが電動機に搭載される。また、モータジェネレータは、発電量を状況に応じて精度よく制御するために、回転子に界磁巻線を備える。この回転子の軸端には、界磁巻線へ電流を供給するスリップリングが搭載されている。スリップリングのリング状の導体部にブラシが接触した状態で回転子が回転することによって、回転子が回転した状態においても電力を界磁巻線に供給することができる。回転位置センサとスリップリングがそれぞれの役割を果たすために、回転位置センサの被検出部とスリップリングは、回転子と同期して回転する必要がある。
回転位置センサの検出精度は、回転電機の発電効率または駆動効率に直接影響する。回転位置センサの検出精度が低下すると、回転電機の発電効率または駆動効率は顕著に低下する。回転位置センサは、被検出部である磁石から流出した磁束を検出することで、回転子の回転角度を検出している。そのため、磁石の磁束に影響を与える可能性がある様々な要因に対して対策が必要である。具体的な要因としては、意図しない電流が磁石に流れることで磁石及び磁石近傍部材に生じる外乱磁束、磁石の温度上昇による磁束密度の変化、界磁巻線への通電によって生じる磁束が鉄系合金で構成された回転軸を通って磁石に伝達される界磁巻線からの外乱磁束の伝達がある。特に、回転軸にスリップリングとブラシを備える回転電機において、回転軸の先端部に配置した磁石に近接した位置に通電部品であるスリップリング及びブラシが配置されるため、回転位置センサの検出精度を良好に保つための構成が必要となる。このような課題に対して、回転位置の検出精度を高く保つための構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
開示された車両用回転電機では、スリップリングを有した回転軸を含む回転子と、ブラシ、ブラシホルダ、及びスリップリングを覆うカバー部材を有したブラシ装置と、回転軸の一端に配置された回転位置被検出部と、回転位置被検出部の回転位置を検出する回転位置検出部とを備え、回転位置被検出部とスリップリングとの間に絶縁材料からなるカバー部材が配置されている。カバー部材を設けることによって、スリップリングとブラシとの擦り合わせにより生じるブラシの摩耗紛が過度に堆積して回転軸とスリップリングとの間で電気短絡が生じ、回転軸の一端に固定された回転位置センサの被検出部に電流が流れ、被検出部の周辺に発生する磁束に起因した回転位置の検出精度の低下を防止することができる。
特開2010-35382号公報
上記特許文献1においては、カバー部材を設けたため、被検出部に電流が流れて生じた磁束に起因する回転位置の検出精度の低下を防止することができる。しかしながら、回転子の界磁巻線に通電されることで生じた磁束が回転軸を通って回転位置センサに外乱磁束として重畳されるため、回転位置の検出精度が低下するという課題があった。
そこで、本願は、外乱磁束による回転位置の検出精度の低下を抑制した回転検出装置を得ること、また、外乱磁束による回転位置の検出精度の低下を抑制して、高効率で経済性に優れた回転電機を得ることを目的としている。
本願に開示される回転検出装置は、磁束が軸方向に通り磁性材料からなる回転軸における、軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸の軸方向一方側の端部から延出し、非磁性材料からなるブッシュと、ブッシュにおける軸方向一方側の端部に固定され、ブッシュから軸方向一方側に延出された磁性材料からなる磁石ホルダと、磁石ホルダの軸方向一方側に固定され、回転軸と一体回転する磁石と、磁石の軸方向一方側に、磁石とは間隔を空けて配置された磁気検出素子とを備え、回転軸と磁石ホルダとは、ブッシュを介して軸方向に離間して設けられたものである。
本願に開示される回転電機は、本願に開示した回転検出装置と、回転軸と、界磁巻線及び界磁巻線が巻装された界磁鉄心を有し、回転軸と一体回転する回転子と、回転子の径方向外側に配置され、電機子巻線が巻装された固定子鉄心を有した固定子と、回転子及び固定子の外側を覆うと共に転がり軸受を介して回転軸の一端側及び他端側を保持したブラケットと、ブラケットから軸方向一方側に突出した回転軸の部分の外周面を取り囲む筒状の絶縁樹脂部と、絶縁樹脂部の外周面に設けられ、界磁巻線に接続された一対のスリップリングと、一対のスリップリングのそれぞれを摺設して、界磁巻線に界磁電流を供給する一対のブラシとを備えたものである。
本願に開示される回転検出装置によれば、磁性材料からなり、磁束が軸方向に通る回転軸における軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸の軸方向一方側の端部から軸方向一方側に延出し、非磁性材料からなるブッシュと、ブッシュにおける軸方向一方側の端部に固定され、磁性材料からなる磁石ホルダと、磁石ホルダの軸方向一方側に固定され、回転軸と一体回転する磁石と、磁石の軸方向一方側に、磁石とは間隔を空けて配置された磁気検出素子とを備え、回転軸と磁石ホルダとは、ブッシュを介して軸方向に離間して設けられたため、磁石ホルダの軸方向一方側から外部に流出する外乱磁束は、ブッシュにおいて分割された外乱磁束であると共に、分割された外乱磁束は磁気検出素子の径方向外側に向かうため、磁気検出素子を通過する外乱磁束が抑制されるので、外乱磁束による回転検出装置の回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。
本願に開示される回転電機によれば、本願に開示した回転検出装置と、回転軸と、界磁巻線及び界磁巻線が巻装された界磁鉄心を有し、回転軸と一体回転する回転子と、回転子の径方向外側に配置され、電機子巻線が巻装された固定子鉄心を有した固定子と、回転子及び固定子の外側を覆うと共に転がり軸受を介して回転軸の一端側及び他端側を保持したブラケットと、ブラケットから軸方向一方側に突出した回転軸の部分の外周面を取り囲む筒状の絶縁樹脂部と、絶縁樹脂部の外周面に設けられ、界磁巻線に接続された一対のスリップリングと、一対のスリップリングのそれぞれを摺設して、界磁巻線に界磁電流を供給する一対のブラシとを備えたため、界磁巻線及び一対のスリップリングへの通電に起因した外乱磁束による回転検出装置の回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。また、外乱磁束による回転検出装置の回転位置の検出精度の低下が抑制されるため、回転電機の発電効率または駆動効率が向上し、回転電機の発電効率または駆動効率を向上させるための回転検出装置以外の追加の部材が不要であるため、高効率で経済性に優れた回転電機を得ることができる。
実施の形態1に係る回転電機の概略を示す断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の要部を示す断面図である。 図2のA-A断面位置で切断した回転電機の要部の断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の要部を示す断面図である。 比較例の回転電機を説明する断面図である。 比較例の回転電機を説明する断面図である。 実施の形態1に係る別の回転電機の要部を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機の要部を示す断面図である。
以下、本願の実施の形態による回転検出装置及び回転電機を図に基づいて説明する。なお、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る回転電機200の概略を示す断面図で、回転電機200を軸方向に切断した図、図2は回転電機200の要部を示す断面図で、回転軸3の一方側の周囲を拡大して示した図、図3は図2のA-A断面位置で切断した回転電機200の要部の断面図、図4は回転電機200の要部を示す断面図で、図2をさらに拡大して磁石82の周囲の外乱磁束を説明する図である。図1において、回転位置被検出部8の部分は省略して示している。回転電機200は、図1に示すように、回転電機200の本体部分に加えて、制御装置である電力変換装置300を備えた制御装置一体型の回転電機のモータジェネレータである。以下、モータジェネレータを例に回転電機200について説明するが、説明する構成を、発電機と電動機の機能を備える他の車両用回転電機に適用することが可能である。また、回転検出装置100については、回転電機に限らず、磁性材料からなり、磁束が軸方向に通る回転軸を有した回転体の回転検出に適用することが可能である。
<回転電機200>
回転電機200は、回転電機200の本体部分と、電力変換装置300と、回転検出装置100とを備える。電力変換装置300は、図1に示すように、回転電機200の本体部分を構成するリヤブラケット2の軸方向の一方側に配置され、リヤブラケット2に固定される。まず、回転電機200の本体部分について説明する。回転電機200の本体部分は、回転軸3と、回転軸3と一体回転する回転子5と、回転子5の外側に配置された固定子4と、これらを収容すると共に回転軸3を回転自在に保持するブラケットとを備える。
回転子5は、界磁巻線52、界磁巻線52が巻装された界磁鉄心51、及び冷却ファン53を有する。回転子5の径方向外側に配置された固定子4は、複数相の電機子巻線42、及び電機子巻線42が巻装された固定子鉄心41を有する。複数相の電機子巻線42は、例えば、1組の3相電機子巻線もしくは2組の3相電機子巻線であるがこれらに限るものではなく、回転電機の種類に応じて設定される。
ハウジングを構成するブラケットは、回転子5及び固定子4の外側を覆う。ブラケットは、フロントブラケット1及びリヤブラケット2を備える。フロントブラケット1は、フロントブラケット1に固定された転がり軸受11を介して回転軸3の他端側を保持し、回転子5及び固定子4の他方側を覆う。リヤブラケット2は、リヤブラケット2に固定された転がり軸受21を介して回転軸3の一端側を保持し、回転子5及び固定子4の一方側を覆う。フロントブラケット1とリヤブラケット2とは、軸方向に間隔を空けて配置され、ボルト(図示せず)によって連結される。回転軸3の軸方向の中心部からみて、フロントブラケット1が設置されている側をフロント側、リヤブラケット2が設置されている側をリヤ側と称する。フロントブラケット1とリヤブラケット2は、軽量化と生産性の観点から、例えば、アルミダイカスト成形により作製されている。
回転軸3は、鉄を主成分とする合金などの磁性材料により作製される。界磁巻線52は、回転軸3に対して周方向となる環状に通電される。そのため、回転軸3の軸方向に界磁巻線52の通電に起因した磁束が通るので、回転軸3の端部から回転軸3を通過した磁束が流出し、流出した磁束は外乱磁束になる。回転軸3は、フロントブラケット1の貫通孔から突出した回転軸3のフロント側の端部に、プーリ31を備える。プーリ31は、回転子5と外部のエンジン(図示せず)の双方向でトルクを授受する。プーリ31とエンジンの回転軸とは、ベルト(図示せず)を介して連結される。
冷却ファン53は、回転子5の界磁鉄心51のフロント側及びリヤ側の端面に固定される。冷却ファン53は、回転子5と一体回転する。冷却ファン53の回転に伴って冷却風が発生し、ブラケットの内部を冷却する。また、電力変換装置300とリヤブラケット2との間には冷却気体通路となる隙間部分が設けられ、冷却風は冷却気体通路を通過して電力変換装置300を冷却する。
回転軸3には、図2に示すように、絶縁樹脂部34及び一対のスリップリングが設けられる。絶縁樹脂部34は、リヤブラケット2に固定された転がり軸受21から軸方向一方側の筐体7側に突出した回転軸3の部分の外周面を取り囲む。絶縁樹脂部34は、筒状に形成される。一対のスリップリングは、絶縁樹脂部34の外周面に設けられ、界磁巻線52に接続される。一対のスリップリングは、第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33で、それぞれは離間して設けられる。第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33と界磁巻線52とは、絶縁樹脂部34の内部に設けられたリード部材(図示せず)により接続される。第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33から界磁巻線52に、リード部材を介して界磁電流が供給される。第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33は、環状で導電性を有した金属から作製される。
回転電機200は、第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33のそれぞれを摺設して、界磁巻線52に界磁電流を供給する一対のブラシを備える。一対のブラシは、第1のブラシ61及び第2のブラシ62である。第1のブラシ61及び第2のブラシ62は、ブラシホルダ63により支持され、スプリング64によって第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33を押圧する。第1のブラシ61及び第2のブラシ62は、通電可能な黒鉛を主成分とする部材から形成される。第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33の回転により、第1のブラシ61及び第2のブラシ62の先端部が当接して摺動し、第1のブラシ61及び第2のブラシ62から第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33のそれぞれに電力が伝達される。ブラシホルダ63は、電力変換装置300をリヤブラケット2に固定した後、電力変換装置300の中央に設けられた回転軸3が貫通する空間に配置される。ブラシホルダ63は、電力変換装置300に固定される。
<電力変換装置300>
電力変換装置300は、外部の直流電源である車載バッテリ(図示せず)からの直流電力を交流電力に変換する。また、電力変換装置300は、電機子巻線42からの交流電力を直流電力に変換する。電力変換装置300は、図1に示すように、2組の3相交流回路が構成されたパワー回路部12と、回転子5の界磁巻線52に界磁電流を供給する界磁回路部13と、制御回路基板91を有し、パワー回路部12及び界磁回路部13を制御する制御回路部9とを備える。電力変換装置300は、さらに各部を電気的に接続した接続部材(図示せず)、及びこれらの部材を収納する筐体7を備える。電力変換装置300は、筐体7においてリヤブラケット2に取り付けられる。パワー回路部12は、電機子巻線42への供給電流をオンオフするパワー半導体素子を有する。界磁回路部13は、界磁巻線52への供給電流をオンオフする半導体素子を有する。
固定子4の電機子巻線42は、例えば、位相が30度ずれた2組の3相電機子巻線により構成される。これらの3相電機子巻線は、3相電力変換回路を2組備えたパワー回路部12により、それぞれ独立して制御される。Y結線された3相の電機子巻線42の各相の端子は、パワー回路部12における6個のパワー半導体素子で構成された電力変換回路の交流側端子に接続される。パワー回路部12の直流側端子は、車載バッテリと平滑コンデンサ(図示せず)に接続される。また、モータジェネレータでは、内部に発電電流の整流機能及びインバータなどの電力変換機能を併せ持ったパワー回路部12を備える。このようなパワー回路部12を構成するパワー半導体素子は、MOSFET(金属酸化膜型電界効果トランジスタ、Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのスイッチングが可能なパワー半導体素子である。
界磁回路部13は2個の半導体素子を有し、2個の半導体素子は車載バッテリに接続される。界磁回路部13が有した半導体素子は、制御回路基板91に実装される。このように界磁回路部13を制御回路基板91に搭載することで、界磁回路部13を制御回路基板91と別に構成する場合と比較して、電力変換装置300を小型化することができる。
制御回路部9は、制御回路基板91、及び制御回路基板91が収納されるケース93を備える。ケース93は、絶縁性を備えた樹脂材で作製される。樹脂材は、例えば、ポリフェニレンサルファイドである。ケース93は、制御回路基板91への塩、及び泥水の浸入を防ぐために、防水カバー(図示せず)などにより密封された防水構造を有している。
<回転電機200の動作>
回転電機200の電動機としての動作について説明する。パワー回路部12の電力変換回路がインバータとして動作するように、制御回路部9によりパワー半導体素子がスイッチング制御される。これにより、車載バッテリからの直流電力は、電力変換回路により交流電力に変換され、電機子巻線42に供給される。電機子巻線42は、回転磁界を発生して界磁巻線52が発生する直流磁束と協働して、回転子5を回転させる。このとき、界磁巻線52に流れる界磁電流は、制御回路部9による界磁回路部13の半導体素子のスイッチング制御により必要に応じて調節される。
回転電機200の発電機としての動作について説明する。パワー回路部12の電力変換回路がコンバータとして動作するように、制御回路部9によりパワー半導体素子がスイッチング制御される。これにより、回転している回転子5における界磁巻線52の直流磁界により電機子巻線42に発生した交流電力は、電力変換回路により直流電力に変換されて車載バッテリに供給される。このとき、界磁巻線52に流れる界磁電流は、制御回路部9による界磁回路部13の半導体素子のスイッチング制御により必要に応じて調節される。
<回転検出装置100>
本願の要部である回転検出装置100について説明する。回転検出装置100は、図2に示すように、ブッシュ83及び回転位置センサ10を備える。回転位置センサ10は、回転位置検出部を構成する磁気検出素子92、及び回転位置被検出部8を備える。回転位置被検出部8は、磁石ホルダ81、及び磁石82を備える。回転位置センサ10は、回転軸3と共に回転する磁石82から流出した磁束を磁気検出素子92が検出することで、回転軸3及び回転子5の回転位置を検出する。
回転位置被検出部8は、回転軸3の一方側である電力変換装置側の端部に設けられ、回転位置被検出部8に対向した制御回路基板91に回転位置検出用の磁気検出素子92が固定される。本実施の形態では、磁気検出素子92を制御回路基板91に固定したがこれに限るものではない。回転位置検出回路を搭載した別の回路基板に磁気検出素子92を固定して、磁気検出素子92が固定された回路基板と制御回路基板91と接続しても構わない。制御回路基板91に磁気検出素子92を固定して、制御回路基板91に回転位置検出回路を搭載することで、磁気検出素子92が固定された別の回路基板が不要になるため、回転電機200を小型化でき、低コスト化することができる。また、磁気検出素子92が固定された回路基板と制御回路基板91との接続が不要になるため、回転電機200の生産性を向上させることができる。また、回転電機200を低コスト化でき、回転電機200の生産性が向上するので、経済性に優れた回転電機200を得ることができる。
回転検出装置100の各構成要素について説明する。ブッシュ83は、回転軸3における軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸3の軸方向一方側の端部から軸方向一方側の方向に延出する。ブッシュ83は、黄銅または真鍮などの非磁性材料から作製される。ブッシュ83は、例えば、軸方向に延びる柱状に形成される。本実施の形態では、ブッシュ83の形状は円柱である。また本実施の形態では、ブッシュ83は、絶縁樹脂部34に一体成形されている。絶縁樹脂部34を回転軸3に固定することで、ブッシュ83は回転軸3に固定される。ブッシュ83の回転軸3への固定はこれに限るものではなく、ブッシュ83を回転軸3へ接着してもよく、双方を嵌め合って固定しても構わない。ブッシュ83を絶縁樹脂部34に一体成形することで、絶縁樹脂部34の回転軸3への固定と同時にブッシュ83が回転軸3に固定されるので、回転電機200の組立が容易になり、回転電機200の生産性を向上させることができる。ブッシュ83は、外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下を抑制する部材であり、詳細は後述する。
磁石ホルダ81は、磁石82を回転軸3に固定する部材である。磁石ホルダ81は、ブッシュ83における軸方向一方側の端部に固定され、ブッシュ83から軸方向一方側に延出する。磁石ホルダ81は、鉄などの磁性材料から作製される。磁石82は、磁石ホルダ81の軸方向一方側に固定され、回転軸3と一体回転する。磁石82は、永久磁石である。磁石82は、樹脂部材84により磁石ホルダ81に接着して固定される。磁石82の磁石ホルダ81への固定はこれに限るものではなく、磁石ホルダ81に凹部を設けて双方を嵌め合って固定しても構わない。磁石82を樹脂部材84により磁石ホルダ81に固定することで、固定のための加工が不要になるため、回転電機200の生産性を向上させることができる。また、固定部材の追加及び固定部材の設置個所が不要になるため、磁気検出素子92を磁石82に接近させることができるので、磁気検出素子92の出力を大きくでき、回転検出装置100の回転位置の検出精度を向上させることができる。
磁石ホルダ81は、磁石82の径方向外側を間隔を空けて取り囲む筒状の周壁部81aを有している。周壁部81aは、軸方向一方側に延出する。周壁部81aの軸方向の高さは、磁石82の軸方向の高さに一致しない高さに設けられる。本実施の形態では、周壁部81aの軸方向の高さは、磁石82の軸方向の高さよりも低く設けている。磁石82から流出する磁束に影響を与えにくくするためである。周壁部81aは、外乱磁束による回転位置の検出精度の低下をさらに抑制する部分であり、詳細は後述する。
磁石ホルダ81の軸方向他方側の端部に、軸方向一方側に窪む凹部81bが設けられ、凹部81bにブッシュ83の軸方向一方側の端部が、締め代をもって嵌合されている。磁石ホルダ81のブッシュ83への固定はこれに限るものではなく、双方の間に隙間を設けて接着剤により双方を固定しても構わない。締め代をもって双方を嵌合することで、双方の間に隙間がないので、回転軸3に対する磁石ホルダ81の位置精度を向上させることができる。磁石ホルダ81の位置精度が向上するため、磁石82の位置精度が向上するので、回転検出装置100の回転位置の検出精度を向上させることができる。
凹部81bの内周面に、図3に示すように、軸方向に延びる溝81b1が形成されている。本実施の形態では、溝81b1を凹部81bの内周面に3つ形成しているが、溝81b1の数はこれに限るものではない。このように構成することで、磁石ホルダ81とブッシュ83とが締め代をもって嵌合される際に、磁石ホルダ81をブッシュ83の軸方向一方側から容易に圧入することができる。磁石ホルダ81のブッシュ83への圧入時に、磁石ホルダ81に形成した溝81b1は、磁石ホルダ81とブッシュ83の端部との間に拘束される空気の抜け道になる。そのため、磁石ホルダ81の圧入により圧縮された空気の圧力で磁石ホルダ81が外れるのを防止することができる。また圧入で磁石ホルダ81を固定することにより、磁石ホルダ81及び磁石82と磁気検出素子92との相対位置のずれを低減することができるため、回転検出装置100の検出精度を向上させることできる。
磁気検出素子92は、磁石82の軸方向一方側に、磁石82とは間隔を空けて配置される。磁気検出素子92は磁電変換素子であり、回転軸3に軸方向に垂直な面内方向の磁束変化にのみ感応して、検出した磁束に対応する電気信号を出力する。磁気検出素子92は、図2の紙面における左右方向及び奥行き方向には感度を有するが、紙面における上下方向には感度を有さない。磁気検出素子92は、例えば、MR素子である。本実施の形態では、磁気検出素子92に接続された検出回路を制御回路基板91に搭載する構成としたがこれに限るものではない。磁気検出素子92と検出回路とが一体化されたチップを、磁石82に対向した制御回路基板91の位置に固定しても構わない。磁石82は、磁石82が回転軸3と共に回転することで、磁気検出素子92の感度を有した方向に磁界が変化するように着磁されている。このように磁界が変化する磁石82の着磁の例には、S極及びN極を各1極ずつ着磁した片面2極着磁、径方向着磁、または両面4極着磁がある。
軸方向に見て、周壁部81aの内周面の内側に、磁気検出素子92が位置している。周壁部81aの内径は、磁気検出素子92の外形寸法より大きくなるように設定されている。このように構成することで、磁気検出素子92に対して周壁部81aの軸方向一方側の端部から流出する外乱磁束の影響が抑制されるので、磁気検出素子92は磁石82から流出する磁束を精度よく検出することができる。磁気検出素子92が磁石82から流出する磁束を精度よく検出できるので、回転検出装置100の検出精度を向上させることできる。
<外乱磁束>
回転軸3及び回転子5における回転位置の検出精度に関わる外乱磁束について説明する。磁石82から流出した磁束を磁気検出素子92が検出することで、回転軸3及び回転子5の回転位置は検出される。そのため、磁石82から流出した磁束以外の磁束は、磁気検出素子92の検出対象ではない外乱磁束である。外乱磁束が磁気検出素子92の感磁方向に加わると、外乱磁束により回転位置の検出精度は低下する。界磁巻線52の通電に起因した外乱磁束は、回転位置の検出精度を低下させる外乱磁束のひとつである。また、第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33においても回転軸3に対して周方向に環状に通電されるため、第1のスリップリング32及び第2のスリップリング33の通電に起因して回転軸3を通過して流出した磁束は、回転位置の検出精度を低下させる外乱磁束になる。このような外乱磁束を抑制することで、外乱磁束による回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。
本願の構成における磁石82の周囲の外乱磁束の説明に先立ち、図5及び図6を用いて比較例について説明する。図5及び図6は比較例の回転電機を説明する断面図で、回転軸3の一方側の周囲を拡大して、磁石82の周囲の外乱磁束を説明する図である。図5及び図6において、回転軸3を通過して回転軸3の端部から流出する外乱磁束を矢印Bで示す。図5及び図6は、ブッシュ83を設けない構成であり、回転軸3の端部に磁石ホルダ81を直接取り付けている。磁石ホルダ81は、周壁部81aを有している。なお、図5に設けた磁石ホルダ81は非磁性体の材料で作製され、図6に設けた磁石ホルダ81は磁性体の材料で作製されている。
磁石ホルダ81が非磁性体の場合、磁石ホルダ81は回転軸3を通過した外乱磁束に影響を与えない。そのため、図5に示すように、回転軸3を通過した外乱磁束は、磁気検出素子92に向かう。磁気検出素子92を通過する外乱磁束は、磁気検出素子92における回転位置の検出精度を低下させる。
磁石ホルダ81が磁性体の場合、回転軸3を通過して磁石ホルダ81の内部に流入した外乱磁束は、磁石ホルダ81の軸方向一方側の端部から外部に流出する。図6における磁石ホルダ81の軸方向一方側の端部は、周壁部81aの端部である。そのため、図6に示すように、外乱磁束は磁気検出素子92の径方向外側に向かうので、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束を抑制することができる。しかしながら、外乱磁束が大きい場合、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束を十分に抑制することができず、磁気検出素子92における回転位置の検出精度を十分に向上できないことがある。このような場合、磁石ホルダ81を径方向に拡大することで、さらに径方向外側に周壁部81aが配置されるので、外乱磁束を磁気検出素子92のさらに径方向外側に誘導することができる。外乱磁束を磁気検出素子92のさらに径方向外側に誘導できれば、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束を十分に抑制することができるものの、製品の寸法制約上、磁石ホルダ81の大きさを、十分に外乱磁束が抑制される大きさにすることが困難な場合がある。
本願の構成における磁石82の周囲の外乱磁束について、図4を用いて説明する。非磁性体からなるブッシュ83を設けているため、回転軸3を通過した外乱磁束は、ブッシュ83から外部に流出する外乱磁束と、磁石ホルダ81の内部に流入する外乱磁束とに分割される。そのため、磁石ホルダ81の内部に流入する外乱磁束は、図6に示した場合と比較して、減少する。磁石ホルダ81の内部に流入した外乱磁束は、磁石ホルダ81の軸方向一方側の端部である周壁部81aの端部から外部に流出する。この外部に流出する外乱磁束は、ブッシュ83において分割された外乱磁束であるため、図6における周壁部81aの端部から外部に流出した外乱磁束よりも少ない。少ない外乱磁束が磁気検出素子92の径方向外側に向かうので、図6と比較して、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束をさらに抑制することができる。磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束がさらに抑制されるので、外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下をさらに抑制することができる。
本実施の形態では、周壁部81aを有した磁石ホルダ81について示したが、磁石ホルダ81の形状はこれに限るものではない。図7に示すように、磁石ホルダ81は、周壁部81aを有さない構成でも構わない。図7は別の回転電機200の要部を示す断面図で、図4と同様に磁石82の周囲の外乱磁束を説明する図である。図4と図7で相違する構成は、磁石ホルダ81における周壁部81aの有無のみである。回転軸3を通過した外乱磁束は、ブッシュ83から外部に流出する外乱磁束と、磁石ホルダ81の内部に流入する外乱磁束とに分割される。磁石ホルダ81の内部に流入した外乱磁束は、磁石ホルダ81の軸方向一方側の面から外部に流出する。この外部に流出する外乱磁束は、ブッシュ83において分割された外乱磁束であるため、図5における磁石ホルダ81の軸方向一方側の面から外部に流出した外乱磁束よりも少ない。また、ブッシュ83を介しているため、少ない外乱磁束は磁気検出素子92の径方向外側に向かう。そのため、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束は、図6と比較して、抑制することができる。磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束が抑制されるので、外乱磁束による回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。なお、周壁部81aを有さないため、回転軸3の中心を通過した外乱磁束(図7における破線矢印)は磁気検出素子92に向かうことになる。しかし磁気検出素子92の感磁方向ではない、紙面における上下方向の磁束であるため、回転検出装置100の回転位置の検出精度には影響を与えない。
上述した回転検出装置100を、図1に示した回転電機200に適用した場合、界磁巻線52、第1のスリップリング32、及び第2のスリップリング33への通電に起因した外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。外乱磁束による回転位置の検出精度の低下が抑制されるので、回転電機200の発電効率または駆動効率を向上させることができる。回転電機200の発電効率または駆動効率を向上させるために、回転検出装置100以外の追加の部材が不要であるため、回転電機200の生産性を向上させることができる。回転電機200の発電効率または駆動効率が向上し、回転電機200の生産性が向上するので、高効率で経済性に優れた回転電機200を得ることができる。
以上のように、実施の形態1による回転検出装置100において、磁性材料からなり、磁束が軸方向に通る回転軸3における軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸3の軸方向一方側の端部から軸方向一方側に延出し、非磁性材料からなるブッシュ83と、ブッシュ83における軸方向一方側の端部に固定され、ブッシュ83から軸方向一方側に延出し、磁性材料からなる磁石ホルダ81と、磁石ホルダ81の軸方向一方側に固定され、回転軸3と一体回転する磁石82と、磁石82の軸方向一方側に、磁石82とは間隔を空けて配置された磁気検出素子92とを備え、回転軸3と磁石ホルダ81とは、ブッシュ83を介して軸方向に離間して設けられたため、磁石ホルダ81の軸方向一方側から外部に流出する外乱磁束は、ブッシュ83において分割された外乱磁束であると共に、分割された外乱磁束は磁気検出素子92の径方向外側に向かうため、磁気検出素子92を通過する外乱磁束が抑制されるので、外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。
磁石ホルダ81が磁石82の径方向外側を間隔を空けて取り囲む筒状の周壁部81aを有している場合、磁石ホルダ81の内部に流入した外乱磁束は、磁石ホルダ81の軸方向一方側の端部である周壁部81aの端部から外部に流出するため、磁気検出素子92の周囲を通過する外乱磁束をさらに抑制することができるので、外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下をさらに抑制することができる。
軸方向に見て、周壁部81aの内周面の内側に、磁気検出素子92が位置している場合、磁気検出素子92に対して周壁部81aの軸方向一方側の端部から流出する外乱磁束の影響が抑制されるので、磁気検出素子92は磁石82から流出する磁束を精度よく検出することができる。また、磁石ホルダ81の軸方向他方側の端部に、軸方向一方側に窪む凹部81bが設けられ、凹部81bにブッシュ83の軸方向一方側の端部が、締め代をもって嵌合されている場合、回転軸3に対する磁石ホルダ81の位置精度を向上させることができるため、磁石82の位置精度が向上するので、回転検出装置100の回転位置の検出精度を向上させることができる。
凹部81bの内周面に、軸方向に延びる溝81b1が形成されている場合、磁石ホルダ81とブッシュ83とが締め代をもって嵌合される際に、磁石ホルダ81をブッシュ83の軸方向一方側から容易に圧入することができる。また、磁石82が、樹脂部材84により磁石ホルダ81に固定されている場合、磁石82を固定する固定部材の追加及び固定部材の設置個所が不要なため、磁気検出素子92を磁石82に接近させることができるので、磁気検出素子92の出力を大きくでき、回転検出装置100の回転位置の検出精度を向上させることができる。
実施の形態1による回転電機200において、本願に開示した回転検出装置100と、回転軸3と、界磁巻線52及び界磁巻線52が巻装された界磁鉄心51を有し、回転軸3と一体回転する回転子5と、回転子5の径方向外側に配置され、電機子巻線42が巻装された固定子鉄心41を有した固定子4と、回転子5及び固定子4の外側を覆うと共に転がり軸受11、21を介して回転軸3の一端側及び他端側を保持したブラケットと、ブラケットから軸方向一方側に突出した回転軸3の部分の外周面を取り囲む筒状の絶縁樹脂部34と、絶縁樹脂部34の外周面に設けられ、界磁巻線52に接続された一対のスリップリングと、一対のスリップリングのそれぞれを摺設して、界磁巻線52に界磁電流を供給する一対のブラシとを備えたため、界磁巻線52及び一対のスリップリングへの通電に起因した外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下を抑制することができる。また、外乱磁束による回転検出装置100の回転位置の検出精度の低下が抑制されるため、回転電機200の発電効率または駆動効率が向上し、回転電機200の発電効率または駆動効率を向上させるための、回転検出装置100以外の追加の部材が不要であるため、高効率で経済性に優れた回転電機200を得ることができる。
ブッシュ83が、絶縁樹脂部34に一体成形されている場合、絶縁樹脂部34の回転軸3への固定と同時にブッシュ83が回転軸3に固定されるので、回転電機200の組立が容易になり、回転電機200の生産性を向上させることができる。また、磁気検出素子92が、制御回路基板91に固定されている場合、磁気検出素子92が固定された別の回路基板が不要になるため、回転電機200を小型化でき、低コスト化することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る回転検出装置100について説明する。図8は実施の形態2に係る回転電機200の要部を示す断面図で、回転軸3の一方側の周囲を拡大して示した図である。実施の形態2に係る回転検出装置100は、磁石82の固定方法が実施の形態1とは異なる構成になっている。
磁石82と磁石ホルダ81とは、絶縁樹脂部材85によりモールドされ、一体化されている。磁石82と磁石ホルダ81とが一体化された状態で、磁石ホルダ81はブッシュ83に嵌合される。磁石82を磁石ホルダ81に樹脂部材などにより接着して固定する場合、樹脂部材が硬化する時間が回転検出装置100の製造工程において必要であった。このように構成することで、回転検出装置100の製造工程において樹脂部材の硬化する時間が不要になるため、回転検出装置100の生産性を向上させることができる。回転検出装置100を回転電機200に用いる場合、回転電機200の生産性を向上させることができる。
また本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 フロントブラケット、11 転がり軸受、2 リヤブラケット、21 転がり軸受、3 回転軸、31 プーリ、32 第1のスリップリング、33 第2のスリップリング、34 絶縁樹脂部、4 固定子、41 固定子鉄心、42 電機子巻線、5 回転子、51 界磁鉄心、52 界磁巻線、53 冷却ファン、61 第1のブラシ、62 第2のブラシ、63 ブラシホルダ、64 スプリング、7 筐体、8 回転位置被検出部、81 磁石ホルダ、81a 周壁部、81b 凹部、81b1 溝、82 磁石、83 ブッシュ、84 樹脂部材、85 絶縁樹脂部材、9 制御回路部、91 制御回路基板、92 磁気検出素子、93 ケース、10 回転位置センサ、12 パワー回路部、13 界磁回路部、100 回転検出装置、200 回転電機、300 電力変換装置
本願に開示される回転検出装置は、磁束が軸方向に通り磁性材料からなる回転軸における、軸方向一方側の端部に設けられ、回転軸の軸方向一方側の端部から延出し、非磁性材料からなるブッシュと、ブッシュにおける軸方向一方側の端部に固定され、ブッシュから軸方向一方側に延出された磁性材料からなる磁石ホルダと、磁石ホルダの軸方向一方側に固定され、回転軸と一体回転する磁石と、磁石の軸方向一方側に、磁石とは間隔を空けて配置された磁気検出素子とを備え、回転軸と磁石ホルダとは、ブッシュを介して軸方向に離間して設けられ、磁石ホルダは、磁石の径方向外側の全ての部分に対して間隔を空けて取り囲む筒状の周壁部を有しているものである。

Claims (10)

  1. 磁束が軸方向に通り磁性材料からなる回転軸における、軸方向一方側の端部に設けられ、前記回転軸の軸方向一方側の端部から延出し、非磁性材料からなるブッシュと、
    前記ブッシュにおける軸方向一方側の端部に固定され、前記ブッシュから軸方向一方側に延出された磁性材料からなる磁石ホルダと、
    前記磁石ホルダの軸方向一方側に固定され、前記回転軸と一体回転する磁石と、
    前記磁石の軸方向一方側に、前記磁石とは間隔を空けて配置された磁気検出素子と、を備え、
    前記回転軸と前記磁石ホルダとは、前記ブッシュを介して軸方向に離間して設けられた回転検出装置。
  2. 前記磁石ホルダは、前記磁石の径方向外側を間隔を空けて取り囲む筒状の周壁部を有している請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 軸方向に見て、前記周壁部の内周面の内側に、前記磁気検出素子が位置している請求項2に記載の回転検出装置。
  4. 前記ブッシュは、軸方向に延びる柱状に形成され、
    前記磁石ホルダの軸方向他方側の端部に、軸方向一方側に窪む凹部が設けられ、前記凹部に前記ブッシュの軸方向一方側の端部が、締め代をもって嵌合されている請求項1から3のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  5. 前記凹部の内周面に、軸方向に延びる溝が形成されている請求項4に記載の回転検出装置。
  6. 前記磁石と前記磁石ホルダとは、絶縁樹脂部材によりモールドされ、一体化されている請求項1から5のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  7. 前記磁石は、樹脂部材により前記磁石ホルダに固定されている請求項1から5のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載した回転検出装置と、
    前記回転軸と、
    界磁巻線及び前記界磁巻線が巻装された界磁鉄心を有し、前記回転軸と一体回転する回転子と、
    前記回転子の径方向外側に配置され、電機子巻線が巻装された固定子鉄心を有した固定子と、
    前記回転子及び前記固定子の外側を覆うと共に転がり軸受を介して前記回転軸の一端側及び他端側を保持したブラケットと、
    前記ブラケットから軸方向一方側に突出した前記回転軸の部分の外周面を取り囲む筒状の絶縁樹脂部と、
    前記絶縁樹脂部の外周面に設けられ、前記界磁巻線に接続された一対のスリップリングと、
    一対の前記スリップリングのそれぞれを摺設して、前記界磁巻線に界磁電流を供給する一対のブラシと、を備えた回転電機。
  9. 前記ブッシュは、前記絶縁樹脂部に一体成形されている請求項8に記載の回転電機。
  10. 前記電機子巻線への供給電流をオンオフするパワー半導体素子を有したパワー回路部と、前記界磁巻線への供給電流をオンオフする半導体素子を有した界磁回路部と、制御回路基板を有し、前記パワー回路部及び前記界磁回路部を制御する制御回路部と、を設け、前記ブラケットの軸方向の一方側に配置され、前記ブラケットに固定された電力変換装置を備え、
    前記磁気検出素子は、前記制御回路基板に固定されている請求項8または9に記載の回転電機。
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