本発明は、KRas G12Cの阻害剤に関する。特に、本発明は、KRas G12Cの活性を不可逆的に阻害する化合物、治療上有効量の化合物を含む薬学的組成物、およびそれらの使用方法に関する。
定義
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において参照される全ての特許、特許出願、および刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、「KRas G12C」は、アミノ酸位置12でのグリシンからシステインへのアミノ酸置換を含む変異型の哺乳動物KRasタンパク質を指す。ヒトKRasのアミノ酸コドンおよび残基位置の割り当ては、ユニプロットKB/スイスプロットP01116:バリアントp.Gly12Cysにより同定されたアミノ酸配列に基づく。
本明細書で使用される場合、「KRas G12C阻害剤」は、本明細書に記載の式(I)で表される本発明の化合物を指す。これらの化合物は、KRas G12Cの酵素活性の全てまたは一部を負に調節するかまたは阻害することができる。本発明のKRas G12C阻害剤は、KRas G12Cと相互作用し、位置12のシステイン残基のスルフヒドリル側鎖と共有結合付加体を形成することによりこれに非可逆的に結合し、KRas G12Cの酵素活性を阻害する。
本明細書で使用される場合、「KRas G12C関連疾患または障害」は、KRas G12C変異に関連するか、またはそれにより媒介されるか、またはそれを有する疾患または障害を指す。KRas G12C関連疾患または障害の非限定的な例は、KRas G12C関連癌である。
本明細書で使用される場合、「対象」、「個体」、または「患者」という用語は互換的に使用され、任意の動物を指し、マウス、ラット、その他のげっ歯動物、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、牛、ヒツジ、ウマ、霊長類、およびヒトなどの哺乳動物が含まれる。いくつかの実施形態では、患者は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、治療および/または予防される疾患または障害の少なくとも1つの症状を経験および/または呈している。いくつかの実施形態では、対象は、KRas G12C変異を有する癌を有すると同定または診断されている(例えば、規制当局に承認された、例えば、FDAに承認された、アッセイまたはキットを使用して判定される)。いくつかの実施形態では、対象は、KRas G12C変異に対して陽性である腫瘍を有する(例えば、規制当局に承認されたアッセイまたはキットを使用して判定される)。対象は、KRas G12C変異に対して陽性である腫瘍(複数可)を有する対象であり得る(例えば、規制当局に承認された、例えば、FDAに承認された、アッセイまたはキットを使用して陽性であると同定される)。対象は、その腫瘍がKRas G12C変異を有する対象であり得る(例えば、腫瘍は、規制当局に承認された、例えば、FDAに承認された、キットまたはアッセイを使用してそのように同定される)。いくつかの実施形態では、対象は、KRas G12C遺伝子関連癌を有すると疑われている。いくつかの実施形態では、対象は、対象がKRas G12C変異を有する腫瘍を有することを示す、臨床記録を有する(および任意に、臨床記録は、対象が本明細書に提供される組成物のいずれかで治療されるべきであることを示す)。
本明細書で使用される「小児患者」という用語は、診断または治療の時点で16歳未満の患者を指す。「小児」という用語は、新生児(出生から生後1カ月まで)、乳幼児(1カ月から2歳まで)、子供(2歳から12歳まで)、および青年(12歳から21歳(22歳の誕生日まで))を含む、様々な亜集団にさらに分けることができる。Berhman RE,Kliegman R,Arvin AM,Nelson WE.Nelson Textbook of Pediatrics,15th Ed.Philadelphia:W.B.Saunders Company,1996、Rudolph AM,et al.Rudolph’s Pediatrics,21st Ed.New York:McGraw-Hill,2002、およびAvery MD,First LR.Pediatric Medicine,2nd Ed.Baltimore:Williams & Wilkins;1994。
本明細書に記載される方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、患者(例えば、KRas G12C関連癌を有すると疑われる患者、KRas G12C関連癌の1つ以上の症状を有している患者、および/またはKRas G12C関連癌を発症する危険性が高い患者)由来の試料(例えば、生物学的試料または生検試料(例えば、パラフィン包埋生検試料)を使用して、患者がKRas G12C変異を有しているかどうかを判定するために使用されるアッセイには、例えば、次世代シークエンシング、免疫組織化学的検査、蛍光顕微鏡法、break apart FISH分析、サザンブロッティング、ウェスタンブロッティング、FACS分析、ノーザンブロッティング、およびPCR系増幅(例えばRT-PCRおよび定量的リアルタイムRT-PCR)が含まれ得る。当該技術分野で周知の通り、このアッセイは通常、例えば、少なくとも1つの標識核酸プローブまたは少なくとも1つの標識抗体またはその抗原結合断片を用いて実施される。
「規制当局」という用語は、その国で医薬品の医療上の使用を承認するための国の機関である。例えば、規制当局の非限定的な例は、米国食品医薬局(FDA)である。
「アミノ」という用語は、-NH2を指す。
「アシル」という用語は、-C(O)CH3を指す。
本明細書で用いられる「アルキル」という用語は、1、2、または3個の置換基で任意に置換されている、1~12個の炭素原子、1~8個の炭素原子、1~6個の炭素原子、または1~3個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖脂肪族基を指す。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロアルキル」という用語は、1個以上の水素がハロゲンにより置き換えられている、上記の本明細書に定義されるアルキル鎖を指す。ハロアルキルの例は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、およびフルオロメチルである。
「ハロアルキルオキシ」という用語は、-O-ハロアルキルを指す。
「アルキレン」基は、上記の本明細書に定義されるアルキル基で、2つの他の化学基の間に位置し、それらを連結するように機能するアルキル基である。例示的なアルキレン基には、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」という用語は、-OC1-C6アルキルを指す。
本明細書で用いられる「シクロアルキル」という用語には、3~12個の炭素、例えば、3~8個の炭素、さらなる例として、3~6個の炭素を有する飽和および部分不飽和環状炭化水素基が含まれ、シクロアルキル基は、さらに任意に置換されている。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアルキル」という用語は、上記の本明細書で定義されるアルキル基で、鎖中の1個以上の炭素原子がO、S、およびNからなる群から選択されるヘテロ原子により置き換えられているアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」という用語は、上記の本明細書で定義されるアルキル鎖で、1個の水素原子がヒドロキシル基で置き換えられているアルキル鎖を指す。
「ジヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書で定義されるアルキル基で、2個の炭素原子が各々、ヒドロキシル基で置換されているアルキル基を指す。
「アルキルアミニル」という用語は、-NRx-アルキルを指し、Rxは、水素である。
「ジアルキルアミニル」という用語は、-N(Ry)2を指し、各Ryは、独立して、C1-C3アルキルである。
「アルキルアミニルアルキル」という用語は、-アルキル-NRx-アルキルを指し、Rxは、水素である。
「ジアルキルアミニルアルキル」という用語は、-アルキル-N(Ry)2を指し、各Ryは、独立して、C1-C4アルキルであり、-アルキル-N(Ry)2のアルキルは、上記の本明細書で定義されるアルキル基であり、ヒドロキシまたはヒドロキシアルキルで任意に置換され得る。
「アリール」基は、任意に置換されている1~3個の芳香環を含むC6-C14芳香族部分である。一実施形態では、アリール基は、C6-C10アリール基である。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フルオレニル、およびジヒドロベンゾフラニルが挙げられるが、これらに限定されない。「アリール」基は、ヘテロシクリルに縮合した1個の芳香環を任意に含み得る。
「アラルキル」または「アリールアルキル」基は、上記の本明細書に定義されるアルキル基に共有結合したアリール基を含み、これらのいずれも、独立して、任意に置換されてもまたは非置換であってもよい。アラルキル基の一例は、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルが含まれるが、これらに限定されない、(C1-C6)アルキル(C6-C10)アリールである。置換アラルキルの一例は、アルキル基がヒドロキシアルキルで置換されているものである。
「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環」基は、約3~約12個の原子、例えば、4~8個の原子を有する環構造であり、1個以上の原子がN、O、およびSからなる群から選択され、環原子の残りは炭素である。ヘテロシクリルは、単環式、二環式、スピロ環式、または架橋環系であってよい。ヘテロ環基は、1つ以上の位置で炭素または窒素上でR7で任意に置換されており、R7は、式Iについて定義された通りである。ヘテロ環基はまた、独立して、窒素上で、アルキル、アリール、アラルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニルで任意に置換されているか、または硫黄上で、オキソもしくは低級アルキルで任意に置換されている。ヘテロ環基の例には、エポキシ、アゼチジニル、アジリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、ジチアニル、トリチアニル、ジオキソラニル、オキサゾリジニル、オキサゾリジノニル、デカヒドロキノリニル、ピペリドニル、4-ピペリジノニル、チオモルホリニル、チオモルホリニル1,1-ジオキシド、ヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、(3R,3aR,6R,6aR)-ヒドロキシヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、モルホリニル、オキサゼパニル、アザビシクロヘキサン、アザビシクロヘプタン、およびオキサアザビシクロヘプタン(ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル、ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル、またはジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イルを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。この用語の範囲から特に排除されるのは、隣接する環状Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、上記の本明細書で定義されるアルキル基に共有結合した本明細書で定義されるヘテロシクリル基を指し、ラジカルがアルキル基上にあり、ヘテロシクリルアルキルのアルキル基が、ヒドロキシまたはヒドロキシアルキルで任意に置換され得る。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、5~14個の環原子、好ましくは5、6、9、または10個の環原子を有し、環状アレイ中に共有された6個、10個、または14個のπ電子を有し、および炭素原子に加えて、N、O、およびSからなる群から選択される環当たり1~3個のヘテロ原子を有する基を指す。ヘテロアリール基の例には、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。
「ヘテロアリールアルキル」基は、アルキル基に共有結合したヘテロアリール基を含み、ラジカルはアルキル基上にあり、これらのいずれも、独立して、任意に置換されているか、または非置換である。ヘテロアリールアルキル基の例には、C1-C6アルキル基に結合した5、6、9、または10個の環原子を有するヘテロアリール基が含まれる。ヘテロアラルキル基の例には、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、チアゾリルメチル、チアゾリルエチル、ベンゾイミダゾリルメチル、ベンゾイミダゾリルエチル キナゾリニルメチル、キノリニルメチル、キノリニルエチル、ベンゾフラニルメチル、インドリニルエチル イソキノリニルメチル、イソイノジルメチル、シンノリニルメチル、およびベンゾチオフェニルエチルが挙げられる。この用語の範囲から特に排除されるのは、隣接する環状Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
本明細書で使用される場合、「有効量」の化合物は、KRas G12Cの活性を負に調節するかまたは阻害するのに十分な量である。このような量は、一回用量として投与され得るか、または投与計画に従って投与され得、それにより、この量は効果的である。
本明細書で使用される場合、「治療上有効量」の化合物は、症状を緩和する、または症状を何らかの方法で減らす、または病態(condition)の進行を停止するかもしくは食い止める、またはKRas G12Cの活性を負に調節するかもしくは阻害するのに十分な量である。このような量は、一回用量として投与され得るか、または投与計画に従って投与され得、それにより、この量は効果的である。
本明細書で使用される場合、治療は、病態(condition)、障害、または疾患の症状または病態(pathology)を緩和するかあるいは有利に変化させる任意の様式を指す。治療はまた、本明細書の組成物の任意の薬学的使用を包含する。
本明細書で使用される場合、特定の薬学的組成物の投与による特定の障害の症状の緩和は、永久的であっても一時的であっても、持続性であっても一過性であっても、組成物の投与に起因し得るかまたはその投与に関連し得る、何らかの軽減を指す。
本明細書で使用される場合、数値的に定義されたパラメータ(例えば、本明細書に詳述されるKRAS阻害剤またはそれらの薬学的に許容される塩の用量、または本明細書に記載の治療時間の長さ)を修正するために使用される場合の「約」という用語は、パラメータが、そのパラメータに記載されている数値よりも10%も上下に変動する可能性があることを意味する。例えば、約5mg/kgの用量は、4.5mg/kg~5.5mg/kgの間で変動し得る。パラメータのリストの初めに使用される「約」は、各パラメータを修正することを意味する。例えば、約0.5mg、0.75mg、または1.0mgは、約0.5mg、約0.75mg、または約1.0mgを意味する。同様に、約5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、および25%以上は、約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、または約25%以上を意味する。
化合物
本発明の一態様では、式(I)で表される化合物、
またはその薬学的に許容される塩(式中、
Xが、4~12員の飽和または部分飽和の単環式環、架橋環、スピロ環式環、または縮合二環式環であり、飽和または部分飽和単環式環が、1個以上のR
8で任意に置換されており、
Yが、結合、O、S、またはNR
5であり、
R
1が、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pまたは-SO
2C(R
A)
C(R
B)
pであり、
R
2が、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、アルキルアミニルアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、-Z-NR
5SO
2C1-C3アルキル、-Z-NR
5R
10、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルであり、Z、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルの各々が、1個以上のR
9で任意に置換され得、
Zが、C1-C4アルキレンであり、
各R
3が、独立して、C1-C3アルキル、ハロゲン、CN、-O-ハロアルキル、または-OR
5であり、
Lが、結合、-C(O)-、またはC1-C3アルキレンであり、
R
4が、水素、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、またはヘテロアリールであり、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、およびヘテロアリールの各々が、1個以上のR
6、R
7、またはR
9から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換され得、
各R
5が、独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
R
6が、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールの各々が、1個以上のR
7で任意に置換され得、
各R
7が、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、C2-C4アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アミノ、シアノ、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはQ-ハロアルキルであり、式中、Qが、OまたはSであり、
R
8が、オキソ、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、ヘテロアルキル、シアノ、-C(O)OR
5、-C(O)N(R
5)
2、-N(R
5)
2、またはハロC1-C3アルキルであり、C1-C3アルキルが、シアノ、ハロゲン、-OR
5、-N(R
5)
2、またはヘテロアリールで任意に置換され得、
各R
9が、独立して、水素、オキソ、アシル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、シアノ、-N(R
5)
2、ハロゲン、C1-C6アルキル、アラルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルコキシ、ジアルキルアミニル、ジアルキルアミドアルキル、またはジアルキルアミニルアルキルであり、C1-C6アルキルが、シクロアルキルで任意に置換され得、
各R
10が、独立して、水素、アシル、C1-C3アルキル、ヘテロアルキル、またはヒドロキシアルキルであり、
R
Aが、不在、水素、重水素、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、-C(O)N(R
5)
2、またはヒドロキシアルキルであり、
各R
Bが、独立して、水素、重水素、シアノ、C1-C3アルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、C1-C3アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、-ZNR
5R
11(式中、R
11がハロアルキルである)、-C(O)N(R
5)
2、-NHC(O)C1-C3アルキル、-CH
2NHC(O)C1-C3アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリル部分が、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、およびC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分が、1個以上のR
7で任意に置換されており、
pが、1または2であり、
が三重結合である場合、R
Aが、存在せず、R
Bが、存在し、pが、1に等しいか、
または
が二重結合である場合、R
Aが、存在し、R
Bが、存在し、pが、2に等しいか、またはR
A、R
B、およびそれらが結合している炭素原子が、1個以上のR
7で任意に置換された5~8員の部分飽和シクロアルキルを形成する)が提供される。
ある特定の実施形態では、R
1-Xは、
であり、式中、R
1は、式Iについて定義された通りであり、ピペラジニル環は、1個以上のR
8で任意に置換されており、R
8は、式Iについて定義された通りである。ある特定の実施形態では、R
8は、C1-C3アルキルであり、アルキルは、シアノもしくはOR
5、または-C(O)N(R
5)
2で任意に置換されており、各R
5は、独立して、水素またはC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、R
8は、ヘテロアルキル、C2-C4アルキニル、または-OR
5、シアノ、もしくはヘテロアリールで任意に置換されたC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、R
8は、シアノで任意に置換されたC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、R
8は、シアノである。
一実施形態では、R
1は、-SO
2C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである。
特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、三重結合であり、R
Aは、存在せず、pは、1であり、R
Bは、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、三重結合であり、R
Aは、存在せず、pは、1であり、R
Bは、ヒドロキシアルキルである。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、R
Aは、水素またはC1-C3アルキルであり、pは、2であり、少なくとも1個のR
Bは、重水素、シアノ、C1-C3アルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、C1-C3アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、-ZNR
5R
11、-C(O)N(R
5)
2、-NHC(O)C1-C3アルキル、-CH
2NHC(O)C1-C3アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、およびC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、
が二重結合である場合、二重結合は、E配置である。一実施形態では、二重結合は、Z配置である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、またはC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたヘテロシクリルアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分は、ハロゲンで置換されたアゼチジニルである。ある特定の実施形態では、ハロゲンは、フッ素である。一実施形態では、ヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分は、1個以上のハロゲンで置換されたピロリジニルである。ある特定の実施形態では、ハロゲン置換ピロリジニルは、フルオロピロリジニルまたはジフルオロピロリジニルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pがあり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロゲンであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ハロゲンは、塩素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ハロアルキルは、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ヘテロアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシメチルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-ZNR
5R
11であり、式中、Zは、メチレンであり、R
5は、メチルであり、R
11は、トリフルオロメチルまたは2,2,2-トリフルオロエチルであり、他方のR
Bは、水素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ヒドロキシアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、1個以上のR
7で任意に置換されたヘテロアリールであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアリールは、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであり、各々は、1個以上のR
7で置換されている。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、1個以上のR
7で任意に置換されたヘテロアリールアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであり、各々は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、1個以上のR
7は、C1-C3アルキルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-C(O)N(R
5)
2であり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、各R
5は、水素である。一実施形態では、各R
5は、C1-C3アルキルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-NHC(O)C1-C3アルキルまたは-CH
2NHC(O)C1-C3アルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、C1-C3アルキルは、メチルである。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)=C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、R
Aは、重水素、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、-C(O)N(R
5)
2、またはヒドロキシアルキルであり、pは、2であり、各R
Bは、水素である。一実施形態では、R
Aは、ハロゲンである。一実施形態では、ハロゲンは、フッ素または塩素である。一実施形態では、R
Aは、ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。一実施形態では、R
Aは、シアノである。一実施形態では、R
Aは、ヘテロアルキルである。一実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシである。一実施形態では、R
Aは、ヒドロキシアルキルである。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、R
Aは、重水素であり、pは、2であり、少なくとも1個のR
Bは、重水素である。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、R
Aは、水素であり、pは、2であり、各R
Bは、水素である。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、水素であり、R
Aおよび1個のR
Bならびにそれらが結合している炭素原子は、オキソで置換された5~8員の部分飽和シクロアルキルを形成する。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、水素であり、第2のR
Bは、ジアルキルアミニルアルキルであり、R
Aは、ハロゲンである。
一実施形態では、Yは、OまたはNR5であり、R2は、アルキル、ヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、アルキルアミニルアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、-NR5SO2C1-C3アルキル、ハロアルキル、およびヘテロアリールからなる群から選択される。一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、ヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、アルキルアミニルアルキル、またはジアルキルアミニルアルキルであり、アルキルアミニルアルキルまたはジアルキルアミニルアルキルは、1個以上のR9で任意に置換されている。一実施形態では、任意に置換されているアルキルアミニルアルキルまたはジアルキルアミニルアルキルは、メチルアミニルプロパン-2-イル、ジメチルアミニルエチル、メチルエチルアミニルエチル、ジメチルアミニルプロパニル、ジメチルアミニルプロパン-2-イル、ジメチルアミニルブタニル、ジメチルアミニルブタン-2-イル、2-ジメチルアミニルプロパノール、またはジエチルアミニルエチルから独立して選択される。一実施形態では、Yは、OまたはNR5であり、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルである。R2が、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルである場合の、1個以上のR9の非限定的な例には、C1-C3アルキル、アシル、オキソ、シアノ、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルメチル、ハロゲン、およびヒドロキシルが挙げられる。R2が、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルであり、各々が1個以上のR9で任意に置換されている場合の、ヘテロシクリル部分の非限定的な例には、アゼチジニル、C1-C4アルキル置換アゼチジニル(例えば、メチルアゼチジニル、エチルアゼチジニル、イソプロピルアゼチジニル、またはtert-ブチルアゼチジニル)、ハロ置換アゼチジニル(例えば、ジフルオロアゼチジニル)、ジメチルアミニル置換アゼチジニル、シクロアルキル置換アゼチジニル(例えば、シクロプロピル)、C1-C4アルキル二置換アゼチジニル(例えば、ジメチルアゼチジニル)、2つのC1-C4アルキルおよびアルコキシで置換されたアゼチジニル、オキセタニル、C1-C4アルキル置換オキセタニル(例えば、メチルオキセタニル)、テトラヒドロピラン、ピロリジニル、C1-C3アルキル置換ピロリジニル(例えば、メチルピロリジニル、ジメチルピロリジニル、およびイソプロピルピロリジニル)、シクロアルキルピロリロリジニル(例えば、シクロプロピルピロリジニルおよびシクロブチルピロリジニル)シクロアルキルアルキルピロリロリジニル、ヒドロキシピロリンジニル、ハロ置換ピロリジニル(例えば、フルオロエチルピロリジニルおよびジフルオロエチルピロリジニル)、ハロゲンおよびC1-C6アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたピロリジニル(例えば、N-メチル-3,3-ジフルオロピロリジニル、N-メチル-3-フルオロピロリジニル、メトキシエチルピロリジニル、(N-メチル)メトキシピロリジニル、ピペラジニル、ジメチルアミニルピロリジニル、モルホリニル、メチルモルホリニル、1,4-オキサゼパニル、1,4-オキサジニル、ピペルジニル、C1-C3アルキル置換ピペリジニル(例えば、メチルピペリジニル)、アシルピペルジニル、シアノピペルジニル、シクロアルキルピペルジニル、ハロピペルジニル(例えば、フルオロピペルジニル)、ジハロピペルジニル(例えば、ジフルオロピペルジニル)、アルコキシピペルジニル、ヘテロシクリル置換ピペルジニル(例えば、テルトラヒドロピラニル)、ピペリドニル、チオモルホリニル-1,1-ジオキシド、ヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、(3R,3aR,6R,6aR)-ヒドロキシヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル(例えば、(1S,2S,5R)-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、および(1R,2S,5S-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル)、オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル、および2-メチル-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イルが挙げられる。
一実施形態では、R2がヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルである場合のヘテロシクリル部分は、1個以上のR9で任意に置換されたテトラヒドロピラジニルである。一実施形態では、テトラヒドロピラジニルは、1個のR9で置換され、ここで、R9は、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、またはハロアルキルである。
R2が1個以上のR9で任意に置換されたヘテロシクリルアルキルである一実施形態では、ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分は、C1-C3アルキルである。一実施形態では、アルキル部分は、メチレンである。一実施形態では、アルキル部分は、エチレンである。一実施形態では、アルキル部分は、プロピレンである。
一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、ピリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロロピリムジニル、およびテトラヒドロイソキノリニルであり、各々は、1個以上のR9で任意に置換されている。
一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたアラルキルである。一実施形態では、アラルキルのアリール部分は、フェニルである。一実施形態では、フェニルは、単一のR9で置換されており、R9は、アミノである。
一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、-ZR5R10である。一実施形態では、R5は、C1-C3アルキルであり、R10は、アシル、ヒドロキシアルキル、またはアルコキシから独立して選択される。
一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、-NR5SO2C1-C3アルキルである。一実施形態では、R5は、水素であり、C1-C3アルキルは、メチルである。
一実施形態では、Yは、Oであり、R2は、ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、1,1,1-トリフルオロプロピルである。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロシクリル、-NR5SO2C1-C3アルキル、ヘテロシクリル、またはアリールであり、当該ヘテロシクリルおよびアリールは、1個以上のR9で任意に置換されている。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、水素である。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、アルキルである。一実施形態では、アルキルは、C1-C3アルキルである。一実施形態では、C1-C3アルキルは、メチルである。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、アルコキシである。一実施形態では、アルコキシは、メトキシである。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、シクロアルキルである。一実施形態では、シクロアルキルは、シクロプロピルである。一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたヘテロシクリルである。一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、メチル、ハロゲン、またはジメチルアミノで任意に置換されたヘテロシクリルである。R2ヘテロシクリルの非限定的例には、アゼチジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、およびピロリジニルが挙げられる。
一実施形態では、Yは、結合であり、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたアリールである。一実施形態では、アリールは、ヘテロシクリルアルキルで置換されたフェニルである。
ある特定の他の実施形態では、Xが単環式環である場合、R4は、アリールである。一実施形態では、R4は、フェニルおよびナフチルからなる群から選択され、1個以上のR6、R7、またはR9で任意に置換されている。R7置換基の例には、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6アルキル(例えば、C1-C3アルキル)、シクロアルキル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、アミノ、シアノ、ヒドロキシアルキル、およびアルコキシが挙げられる。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、およびアルコキシから独立して選択される1個以上のR7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ハロアルキル、メチル、イソプロピル、メトキシ、Q-ハロアルキル、およびヒドロキシルから独立して選択される1個以上のR7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、メチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ヒドロキシル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、イソプロピル、シクロプロピル、およびトリフルオロメチルチオから独立して選択される1個以上のR7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、アミノ、ヒドロキシル、シクロプロピル、フッ素、および塩素から独立して選択される1~3個のR7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルおよびC1-C3アルキルまたは2個のC1-C3アルキルで置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、クロロおよびシクロプロピルで置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、Q-ハロアルキルおよびヒドロキシルまたはフッ素で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、アミノ、2個の塩素およびフッ素で置換されたフェニルである。
一実施形態では、R4は、アリールであり、アリールは、1個以上のR7で任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、およびアルコキシから独立して選択される1個以上のR7基で置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ハロアルキル、メチル、イソプロピル、メトキシ、Q-ハロアルキル、およびヒドロキシルから独立して選択される1個以上のR7基で置換されたナフチルである。一実施形態では、R4は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、アミノ、およびハロアルキルから独立して選択される1個以上のR7置換基で任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、R4は、ジフルオロメチル、メチル、ヒドロキシル、アミノ、エチニル、2-プロピニル、フルオロ、およびクロロから独立して選択される1~3個のR7置換基で任意に置換されたナフチルである。
一実施形態では、アリールは、1個以上のハロゲンで任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、クロロで任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、クロロおよびフルオロで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、C1-C6アルキルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、C2-C4アルキニルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルおよびトリフルオロメチルまたはC1-C3アルキルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、非置換であるナフチルである。
一実施形態では、R4は、1個以上のR7で任意に置換されたヘテロアリールである。一実施形態では、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、アルコキシ、およびアミノから独立して選択される1個以上のR7で任意に置換されたヘテロアリールである。一実施形態では、R4は、1個以上のR7で任意に置換された、インドイル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピリジニル、またはベンゾ[d]チアゾリルである。一実施形態では、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、アルコキシ、およびアミノから独立して選択される1個以上のR7で任意に置換された、インドイル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピリジニル、またはベンゾ[d]チアゾリルである。
さらなる他の実施形態では、R4は、ヘテロアリール、任意に、インドイルまたはインダゾリルであり、これらの各々は、1個以上のR7で置換されていてもよい。一実施形態では、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、およびアルコキシからなる群より独立して選択される1個以上のR7置換基で任意に置換されたヘテロアリールである。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、アルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、およびC1-C6アルキルから独立して選択される1個または2個のR7で任意に置換されたインダゾリルである。他の実施形態では、R4ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々は、1個以上のR7で任意に置換されている。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々は、アミノ、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、ハロゲン、およびヒドロキシルから独立して選択される1個以上のR7で任意に置換されている。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々は、メチル、塩素、ヒドロキシル、およびアミノから独立して選択される1個以上のR7で任意に置換されている。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々は、メチルまたは塩素で任意に置換されている。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、1個以上のR7で任意に置換されたピリジニルである。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、C1-C3アルキル、ハロゲン、およびハロアルキルから独立して選択される1個以上のR7で任意に置換されたピリジニルである。他の実施形態では、R4ヘテロアリールは、ヒドロキシル、1個もしくは2個のC1-C3アルキル、またはヒドロキシルおよび1個もしくは2個のC1-C3アルキルなどの1個以上のR7で任意に置換されたベンゾ[d]チアゾリルである。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、1個以上のR7で任意に置換されたインドリルである。一実施形態では、R4ヘテロアリールは、ヒドロキシルおよびC1-C3アルキルから独立して選択される1個または2個のR7で任意に置換されたインドリルである。
一実施形態では、Xが単環式環である場合、R4は、アラルキルである。ある特定の実施形態では、アラルキルは、ベンジルである。他の実施形態では、ベンジル基のアルキルは、ヒドロキシアルキルで任意に置換されている。
一実施形態では、Lは、結合である。
一実施形態では、R3は、C1-C3アルキルである。一実施形態では、C1-C3アルキルは、メチルである。
一実施形態では、R11は、ハロゲンである。一実施形態では、ハロゲンは、フッ素または塩素である。
一実施形態では、R3は、-OR5であり、R5は、水素である。
一実施形態では、R3は、-O-ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、1,1,1-トリフルロエチルである。
一実施形態では、R8は、ヘテロアルキル、C2-C4アルキニル、または-OR5、シアノ、もしくはヘテロアリールで任意に置換されたC1-C3アルキルである。一実施形態では、R8は、メチル、シアノメチル、メトキシメチル、またはヒドロキシメチルである。一実施形態では、R8は、メチルである。一実施形態では、R8は、シアノメチルである。一実施形態では、R8は、ヒドロキシメチルである。
一実施形態では、式Iは、式I-Aを有する化合物を含み、
R
1、R
3、R
4、R
9、およびLは、式Iについて定義された通りであり、R
2は、1個以上のR
9で任意に置換されたヘテロシクリルアルキルであり、ピペラジニル環は、1個以上のR
8で任意に置換されており、R
8は、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
2のヘテロシクリル部分は、NおよびOから独立して選択される1個または2個の環ヘテロ原子を有する単環式、二環式、または架橋環系である。一実施形態では、R
2ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキセタニル、1,4-オキサゼパニル、テトラヒドロピラジニル、チオモルホリニル-1,1-ジオキシド、ヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、(3R,3aR,6R,6aR)-ヒドロキシヘキサヒドロフロ[3.2-b]フラニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル、およびアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イルであり、1個以上のR
9で任意で置換されている。一実施形態では、各R
9は、アシル、オキソ、ハロゲン、シアノ、C1-C3アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アラルキル、およびジアルキルアミドアルキルから選択される。一実施形態では、Lは、結合である。一実施形態では、R
4は、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1個以上のR
6またはR
7で任意に置換されている。一実施形態では、R
4は、アリールまたはヘテロアリールであり、これらの各々は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、各R
7は、ヒドロキシル、アミノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C2-C4アルキニル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、シクロアルキル、およびアルコキシから独立して選択される。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、およびアルコキシから独立して選択される1個以上のR
7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ハロアルキル、メチル、イソプロピル、メトキシ、Q-ハロアルキル、およびヒドロキシルから独立して選択される1個以上のR
7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、メチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ヒドロキシル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、イソプロピル、シクロプロピル、およびトリフルオロメチルチオから独立して選択される1個以上のR
7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシル、フッ素、および塩素から独立して選択される1~3個のR
7基で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルおよびC1-C3アルキルまたは2個のC1-C3アルキルで置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、Q-ハロアルキルおよびヒドロキシルまたはフッ素で置換されたフェニルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、C2-C4アラルキル、ハロアルキル、Q-ハロアルキル、およびアルコキシから独立して選択される1個以上のR
7基で置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ハロゲン、ハロアルキル、メチル、イソプロピル、メトキシ、Q-ハロアルキル、およびヒドロキシルから独立して選択される1個以上のR
7基で置換されたナフチルである。一実施形態では、R
4は、ヒドロキシル、ハロゲン、C1-C3アルキル、C2-C4アラルキル、アミノ、およびハロアルキルから独立して選択される1個以上のR
7置換基で任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、R
4は、ジフルオロメチル、メチル、ヒドロキシル、アミノ、フルオロ、およびクロロから独立して選択される1~3個のR
7置換基で任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、1個以上のハロゲンで任意に置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルおよびトリフルオロメチルまたはC1-C3アルキルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、ヒドロキシルで置換されたナフチルである。一実施形態では、アリールは、エチニルまたは2-プロピニルで置換されたナフチルである。一実施形態では、R
4は、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、アルコキシ、ハロアルキル、およびC1-C6アルキルから独立して選択される1個または2個のR
7で任意に置換されたインダゾリルである。一実施形態では、R
4は、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々が、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、R
4は、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、キノリニルまたはイソキノリニルであり、各々が、1個以上のアミノ、C1-C3アルキル、C2-C4アラルキル、ハロゲン、またはヒドロキシルで任意に置換されている。一実施形態では、R
4ヘテロアリールは、1個以上のR
7で任意に置換されたピリジニルである。一実施形態では、R
4ヘテロアリールは、C1-C3アルキル、ハロゲン、およびハロアルキルから独立して選択される1個以上のR
7で任意に置換されたピリジニルである。一実施形態では、R
4ヘテロアリールは、ヒドロキシル、1個もしくは2個のC1-C3アルキル、またはヒドロキシルおよび1個もしくは2個のC1-C3アルキルなどの1個以上のR
7で任意に置換されたベンゾ[d]チアゾリルである。一実施形態では、R
4ヘテロアリールは、1個以上のR
7で任意に置換されたインドリルである。一実施形態では、R
4ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、およびC1-C3アルキルから独立して選択される1個または2個のR
7で任意に置換されたインドリルである。一実施形態では、R
11は、トリフルオロメチルである。一実施形態では、ピペリジニル環は、非置換である。一実施形態では、ピペリジニル環は、1個のR
8で置換されている。一実施形態では、R
8は、シアノ、ヒドロキシル、またはメトキシで任意に置換されたC1-C3アルキルである。一実施形態では、R
8は、メチル、シアノメチル、ヒドロキシメチル、またはメトキシメチルである。一実施形態では、R
8は、シアノである。
特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、
は、三重結合であり、R
Aは、存在せず、pは、1であり、R
Bは、ヒドロキシアルキルである。
一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、
は、二重結合であり、pは、2であり、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、
は、二重結合であり、R
Aは、水素またはC1-C3アルキルであり、pは、2であり、少なくとも1個のR
Bは、重水素、シアノ、C1-C3アルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、C1-C3アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、-ZNR
5R
11、-C(O)N(R
5)
2、-NHC(O)C1-C3アルキル、-CH
2NHC(O)C1-C3アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、およびC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、
が二重結合である場合、二重結合は、E配置である。一実施形態では、二重結合は、Z配置である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、またはC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたヘテロシクリルアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分は、ハロゲンで置換されたアゼチジニルである。ある特定の実施形態では、ハロゲンは、フッ素である。一実施形態では、ヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分は、1個以上のハロゲンで置換されたピロリジニルである。ある特定の実施形態では、ハロゲン置換ピロリジニルは、フルオロピロリジニルまたはジフルオロピロリジニルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロゲンであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ハロゲンは、塩素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ハロアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ハロアルキルは、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ヘテロアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシメチルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-ZNR
5R
11であり、式中、Zは、メチレンであり、R
5は、メチルであり、R
11は、トリフルオロメチルまたは2,2,2-トリフルオロエチルであり、他方のR
Bは、水素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、ヒドロキシアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、1個以上のR
7で任意に置換されたヘテロアリールであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアリールは、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであり、各々は、1個以上のR
7で置換されている。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、1個以上のR
7で任意に置換されたヘテロアリールアルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、ヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであり、各々は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、1個以上のR
7は、C1-C3アルキルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-C(O)N(R
5)
2であり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、各R
5は、水素である。一実施形態では、各R
5は、C1-C3アルキルである。
ある特定の実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、-NHC(O)C1-C3アルキルまたは-CH
2NHC(O)C1-C3アルキルであり、他方のR
Bは、水素である。一実施形態では、C1-C3アルキルは、メチルである。
式I-Aの一実施形態では、R1は、-C(O)C(RA)=C(RB)pであり、式中、RAは、重水素、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、-C(O)N(R5)2、またはヒドロキシアルキルであり、pは、2であり、各RBは、水素である。一実施形態では、RAは、ハロゲンである。一実施形態では、ハロゲンは、フッ素または塩素である。一実施形態では、RAは、ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。一実施形態では、RAは、シアノである。一実施形態では、RAは、ヘテロアルキルである。一実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシである。一実施形態では、RAは、ヒドロキシアルキルである。
式I-Aの一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、R
Aは、重水素であり、pは、2であり、少なくとも1個のR
Bは、重水素である。
式I-Aの一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、水素であり、R
Aおよび一方のR
Bならびにそれらが結合している炭素原子は、オキソで置換された5~8員の部分飽和シクロアルキルを形成する。
式I-Aの一実施形態では、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、pは、2であり、一方のR
Bは、水素であり、第2のR
Bは、ジアルキルアミニルアルキルであり、R
Aは、ハロゲンである。
式Iの一実施形態では、Xは、飽和架橋環系である。架橋環系の非限定的例には、ジアザビシクロヘプタンおよびジアザビシクロオクタンが挙げられる。ある特定の実施形態では、Xが飽和架橋環系である場合、R1は、-C(O)CH=CH2である。一実施形態では、架橋環系は、R8から独立して選択される1個または2個の基で置換され、R8は、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、架橋環系は、非置換である。一実施形態では、架橋環系は、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-イル、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル、またはジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イルである。
式Iの一実施形態では、R
1-Xは、
であり、式中、AおよびBは、スピロ環系であり、AおよびBは、同じまたは異なり、独立して4~6員の飽和環系を表し、環は、1個以上の独立して選択されるR
8で任意に置換されており、R
8は、式Iについて定義された通りである。ある特定の実施形態では、環AおよびBは、非置換である。
ある特定の実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R1は、-C(O)CH=CH2である。
一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R
1は、-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pであり、式中、
は、二重結合であり、R
Aは、水素またはC1-C3アルキルであり、pは、2であり、少なくとも1個のR
Bは、重水素、シアノ、C1-C3アルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、C1-C3アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、-ZNR
5R
11、-C(O)N(R
5)
2、-NHC(O)C1-C3アルキル、-CH
2NHC(O)C1-C3アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、またはヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリル部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、およびC1-C3アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルのヘテロアリール部分は、1個以上のR
7で任意に置換されている。一実施形態では、
が二重結合である場合、二重結合は、E配置である。一実施形態では、二重結合は、Z配置である。
一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R1は、-C(O)C(RA)=C(RB)pであり、式中、RAは、重水素、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、-C(O)N(R5)2、またはヒドロキシアルキルであり、pは、2であり、各RBは、水素である。一実施形態では、RAは、ハロゲンである。一実施形態では、ハロゲンは、フッ素または塩素である。一実施形態では、RAは、ハロアルキルである。一実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。一実施形態では、RAは、シアノである。一実施形態では、RAは、ヘテロアルキルである。一実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシである。一実施形態では、RAは、ヒドロキシアルキルである。
一実施形態では、スピロ環系は、非置換である。スピロ環系の非限定的例には、
が挙げられる。
式Iの一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R2は、水素(Yは結合である)、ヒドロキシアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択され、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルの各々は、R9で独立して任意に置換されている。別の実施形態では、R2は、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルの各々は、独立して、1個以上のR9で任意に置換されている。ある特定の実施形態では、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたジアルキルアミニルアルキルである。非限定的例には、ジメチルアミニルエチル、ジメチルアミニルプロパニル、ジメチルアミニルプロパン-2-イル、ジメチルアミニルブタニル、ジメチルアミニルブタン-2-イル、2-ジメチルアミニルプロパノール、またはジエチルアミニルエチルが挙げられる。
一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、Yは、Oであり、R2は、ヒドロキシアルキル、ジアルキルラミニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、および-ZR5R10からなる群から選択され、式中、R5およびR10は、式Iについて定義された通りである。一実施形態では、ヘテロシクリルは、1個のR9で置換されたピペルジニルであり、R9は、ヘテロシクリルである。
一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、Yは、Oであり、R2は、ヒドロキシアルキル、ジアルキルアミニルアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択され、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルの各々は、独立して、R9で任意に置換されている。別の実施形態では、R2は、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルであり、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルの各々は、独立して、1個以上のR9で任意に置換されている。R9の非限定的例には、アシル、オキソ、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、アラルキル、またはジアルキルアミドアルキルが挙げられる。ある特定の実施形態では、R2は、1個以上のR9で任意に置換されたジアルキルアミニルアルキルである。非限定的例には、ジメチルアミニルエチル、ジメチルアミニルプロパニル、ジメチルアミニルプロパン-2-イル、ジメチルアミニルブタニル、ジメチルアミニルブタン-2-イル、2-ジメチルアミニルプロパノール、またはジエチルアミニルエチルが挙げられる。
式Iの一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R4は、1個以上のR6またはR7で任意に置換されたアリールである。一実施形態では、R4は、1個以上のR6またはR7で任意に置換されたフェニルまたはナフチルである。一実施形態では、R4は、1個以上のR7で任意に置換されたフェニルまたはナフチルである。一実施形態では、R4は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、またはQ-ハロアルキルから独立して選択される1個以上のR7置換基で任意に置換されたフェニルまたはナフチルであり、式中、QはOまたはSである。一実施形態では、R4は、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、イソプロピル、シクロプロピル、およびメチルチオから独立して選択される1個以上のR7置換基で任意に置換されたフェニルまたはナフチルである。
一実施形態では、AおよびBがスピロ環系を表す場合、R4は、イソキノリニルであり、これは、アミノ、C1-C3アルキル、またはハロゲンで任意に置換されている。一実施形態では、R4は、アラルキルである。ある特定の実施形態では、アラルキルは、ベンジルである。一実施形態では、アラルキルはベンジルであり、アルキル部分は、ヒドロキシルまたはヒドロキシアルキルで置換されている。
一実施形態では、Xは、縮合二環式環系である。一実施形態では、R
1-Xは、
である。
式Iおよび式I-Aの化合物の非限定的例は、
ならびにそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
式(I)および式IAの化合物は、薬学的組成物に製剤化され得る。
薬学的組成物
別の実施形態では、本発明は、本発明によるKRas G12C阻害剤と、薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と、を含む薬学的組成物を提供する。本発明の化合物は、当該技術分野において周知の任意の方法により製剤化され得、非経口、経口、舌下、経皮、局所、鼻腔内、気管内、または直腸内を含むがこれらに限定されない任意の経路により投与するために調製され得る。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、病院で静脈内投与される。一実施形態では、投与は、経口経路によるものであり得る。
担体の特徴は、投与経路に依存するであろう。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、細胞、細胞培養、組織、または生物などの生体系に適合可能であり、活性成分(複数可)の生物活性の有効性に干渉しない非毒性物質を指す。したがって、本発明による組成物は、阻害剤に加えて、希釈剤、充填剤、塩、緩衝剤、安定剤、可溶化剤、および当該技術分野において周知のその他の物質を含有し得る。薬学的に許容される製剤の調製は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,ed.A.Gennaro,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1990に記載されている。
本明細書で使用される場合、薬学的に許容される塩という用語は、上記で特定した化合物の所望される生物活性を保持し、最小限の所望されない毒性作用を示すか、または所望されない毒性作用を示さない塩を指す。かかる塩の例としては、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)により形成される酸付加塩、ならびに酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、およびポリガラクツロ酸などの有機酸により形成される酸が挙げられるが、これらに限定されない。化合物はまた、当業者に既知である薬学的に許容される四級塩としても投与され得、これには特に式-NR+Z-の四級アンモニウム塩が含まれ、Rは、水素、アルキル、またはベンジルであり、Zは対イオンで、これには、クロリド、ブロミド、ヨージド、-O-アルキル、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェート、またはカルボキシレート(例えば、ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレエート、マレート、シトレート、タルトレート、アスコルベート、ベンゾエート、シンナモエート、マンデロエート、ベンジロエート、およびジフェニルアセテート)が含まれる。
活性化合物は、治療される患者に深刻な毒性作用を引き起こすことなく治療上有効量を患者に送達するのに十分な量で、薬学的に許容される担体または希釈剤中に含まれる。一実施形態では、全ての上記条件について、活性化合物の用量は、1日当たり約0.01~300mg/kg、例えば、1日当たり、0.1~100mg/kgの範囲であり、さらなる例としては、1日当たり、レシピエントのキログラム体重当たり0.5~約25mgの範囲である。典型的な局所投与量は、好適な担体中の0.01~3重量/重量%の範囲である。薬学的に許容される誘導体の有効投与量範囲は、送達される親化合物の重量を基準にして計算され得る。誘導体がそれ自体で活性を示す場合は、有効投与量は、誘導体の重量を使用して上記のように推定され得、または当業者に公知の他の手段で推定され得る。
本発明の化合物を含む薬学的組成物は、本明細書に記載される使用方法で使用され得る。
使用方法
さらに別の態様では、本発明は、細胞におけるKRas G12C活性を阻害するための方法を提供し、この方法は、KRas G12C活性の阻害が所望される細胞を、有効量の式Iおよび式I-Aの化合物、それらの薬学的に許容される塩、または化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含有する薬学的組成物と接触させることを含む。一実施形態では、接触は、インビトロで行われる。一実施形態では、接触は、インビボで行われる。
本明細書で使用される場合、「接触させること」という用語は、インビトロ系またはインビボ系中で、示した部分を一緒にすることを指す。例えば、KRas G12Cを本明細書に提供される化合物と「接触させること」は、KRas G12Cを有するヒトなどの個体または患者への本明細書に提供される化合物の投与、ならびに、例えば、KRas G12Cを含有する細胞調製物または精製された調製物を含有する試料中に本明細書に提供される化合物を導入することを含む。
一実施形態では、KRas G12C活性の阻害が所望される細胞を、有効量の式Iおよび式I-Aの化合物と接触させて、KRas G12C活性を負に調節する。他の実施形態では、治療上有効量の薬学的に許容される塩または式Iおよび式I-Aの化合物を含有する薬学的組成物が使用され得る。
本明細書に記載される方法は、KRas G12Cの活性を負に調節することにより、細胞内の増強されたKRas G12C活性に起因する所望されない細胞増殖を阻害するように設計される。細胞は、特定の治療計画に従って単一用量または複数用量で接触され、所望されるKRas G12Cの負の調節を達成し得る。KRas G12Cの共有結合修飾の程度は、下記の実施例Aに記載される方法を含む、周知の方法を使用してインビトロでモニタリングされ得る。さらに、細胞における例示的な化合物の阻害活性は、例えば、下記の実施例Bに記載されるものを含む、ある量のリン酸化ERKのKRas G12C活性の阻害を測定し、治療の有効性を評価することによってモニタリングされ得、それに従って、投与量が主治医により調整され得る。
別の態様では、癌の治療を必要とする患者における癌を治療する方法であって、治療上有効量の式Iおよび式I-Aの化合物、それらの薬学的に許容される塩、または当該化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を当該患者に投与することを含む、方法が提供される。
KRas G12C関連癌の治療を必要とする患者におけるKRas G12C関連癌の治療を治療するために使用され得る、本明細書に提供される組成物および方法であって、治療上有効量の式Iおよび式I-Aの化合物、それらの薬学的に許容される塩、または化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を当該患者に投与することを含む、組成物および方法が提供される。一実施形態では、KRas G12C関連癌は、肺癌である。
本明細書に提供される組成物および方法は、例えば、肺癌、前立腺癌、乳癌、脳腫瘍、皮膚癌、子宮頸癌、精巣癌などの腫瘍を含む多種多様な癌の治療のために使用され得る。より具体的には、本発明の組成物および方法により治療され得る癌としては、星細胞腫、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、肝細胞癌、喉頭癌、肺癌、口腔癌、卵巣癌、前立腺癌、および甲状腺癌ならびに肉腫などの腫瘍型が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、これらの化合物は、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化管:食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮細胞癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝臓癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;胆管:胆嚢癌、膨大部癌、胆管癌;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨大細胞腫瘍脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨腫、および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形膠芽腫、乏突起細胞腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、頸部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類癌腫)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌腫);血液学的:血液(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫);皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;ならびに副腎:神経芽腫を治療するために使用することができる。ある特定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌である。
投与濃度および患者への投与経路は、治療される癌に応じて異なるであろう。化合物、その薬学的に許容される塩、ならびにかかる化合物および塩を含む薬学的組成物はまた、他の抗新生物化合物、例えば、化学療法剤と共に同時投与され得るか、または照射もしくは外科的介入などの他の治療と組み合わせて、術前または術後に補助剤として使用され得る。
また、療法において使用するための、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはそれらの薬学的組成物も本明細書に提供される。
また、癌の治療において使用するための、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはそれらの薬学的組成物も本明細書に提供される。
また、KRas G12Cの阻害において使用するための、式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物も本明細書に提供される。
また、KRas G12C関連疾患または障害の治療において使用するための、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、またはそれらの薬学的組成物も本明細書に提供される。
また、癌の治療のための薬剤の製造における、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
また、KRas G12Cの活性の阻害のための薬剤の製造における、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
また、KRas G12C関連疾患または障害の治療のための薬剤の製造における、本明細書で定義されるような式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用も本明細書に提供される。
また、癌の治療を必要とする患者における癌を治療するための方法も本明細書に提供され、この方法は、(a)癌がKRas G12C変異に関連する(例えば、KRas G12C関連癌である)ことを判定する(例えば、規制当局に承認された、例えば、FDAに承認された、アッセイまたはキットを使用して判定される)ことと、(b)治療上有効量の式Iおよび式I-Aの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらの薬学的組成物を患者に投与することと、を含む。
当業者は、一般に許容される適切な既知の細胞および/または動物モデルを使用するインビボ試験およびインビトロ試験の両方により、試験化合物の所与の障害を治療または防止する能力が予測されることを理解するであろう。
当業者は、健康な患者および/または所与の障害に罹患している患者におけるファースト・イン・ヒューマン試験、用量範囲探索試験および有効性試験を含むヒト臨床試験が、臨床分野および医療分野で周知の方法に従って完了され得ることをさらに理解するであろう。
反応スキームおよび実施例
本発明の化合物は、本明細書に記載される合成方法および反応スキームを使用して市販の試薬から、または他の試薬および当業者に周知の従来的な方法を使用して調製され得る。
例えば、本発明の化合物は、一般反応スキームIおよびIIに従って調製され得る。
一般反応スキーム
LおよびYが結合であり、R2が水素である式1の化合物は、スキーム1に従って調製され得る。好適に置換された化合物1は、ステップAにおいて複素環と反応し、窒素原子のうちの1つは、カルボキシベンジル基などの好適な窒素保護基PGで保護される。この反応は、ジクロロメタンなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で進行する。ステップBにおいて、R4基のカップリングは、ジオキサンなどの溶媒中のパラジウム触媒およびリン酸カリウムなどの塩基の存在下で、好適に官能化されたR4、例えばボロン酸またはボロン酸エステルを使用することによって達成される。ステップCにおいて、保護基は、標準的な条件下で除去される。例えば、保護基がカルボキシベンジル基である場合、それは、メタノールなどの溶媒中、パラジウム触媒およびアンモニアの存在下で水素を用いて処理する際に除去することができる。R1基は、例えば、ジクロロメタンなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアインなどの塩基の存在下で、中間体4を酸塩化物を用いて処理することによって導入される。
スキーム1について上記で示し、記載される化合物(1)、(2)、(3)、(4)、および(5)は、式Iの化合物を調製するための中間体として有用であり、本発明のさらなる態様として提供される。
Lが結合である式1の化合物は、一般的なスキーム2に従って調製することができる。好適に置換された化合物5は、ステップAにおいて複素環と反応し、窒素原子のうちの1つは、カルボキシベンジル基などの好適な窒素保護基PGで保護される。この反応は、ジクロロメタンなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で進行する。ステップBにおいて、Y-R2基の付加は、遷移金属を介したカップリングまたは芳香族置換のいずれかによって達成される。一例として、芳香族置換は、ジオキサンなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下でHY-R2の混合物を加熱することによって達成することができる。ステップCにおいて、R4基のカップリングは、ジオキサンなどの溶媒中、パラジウム触媒およびリン酸カリウムなどの塩基の存在下で、好適に官能化されたR4、例えばボロン酸またはボロン酸エステルを使用することによって達成される。ステップDにおいて、保護基は、標準的な条件下で除去される。例えば、保護基がカルボキシベンジル基である場合、それは、メタノールなどの溶媒中、パラジウム触媒およびアンモニアの存在下で水素を用いて処理する際に除去することができる。最終的に、ステップEにおいて、R1基は、例えば、ジクロロメタンなどの溶媒中、ジイソプロピルエチルアインなどの塩基の存在下で、中間体9を酸塩化物を用いて処理することによって導入される。
したがって、式Iの化合物を調製するためのプロセスであって、
(a)Yは結合であり、R
2は水素である式Iの化合物のために、式5
(式中、X、R
3、R
4、およびLは、式Iについて定義された通りである)の化合物を、式Cl-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pもしくはCl-SO
2C(R
A)
C(R
B)
pを有する酸塩化物または式C(R
B)
p
C(R
A)C(O)OC(O)C(R
A)
C(R
B)
p(式中、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである)を有する無水物と塩基の存在下で反応させることと、
任意に、その塩を形成することと、を含む、プロセスも提供される。
したがって、式Iの化合物を調製するためのプロセスであって、
(a)Lが結合であり、-Y-R
2が水素以外である式Iの化合物のために、式5
(式中、X、R
3、R
4は、式Iについて定義された通りであり、Lが、結合であり、-Y-R
2が、水素以外である)の化合物を、式Cl-C(O)C(R
A)
C(R
B)
pもしくはCl-SO
2C(R
A)
C(R
B)
pを有する酸塩化物または式C(R
B)
p
C(R
A)C(O)OC(O)C(R
A)
C(R
B)
p(式中、R
A、R
B、およびpは、式Iについて定義された通りである)を有する無水物と塩基の存在下で反応させることと、
任意に、その塩を形成することと、を含む、プロセスも提供される。
本発明の化合物は、1個以上のキラル中心を有し得、立体異性体混合物またはアトロプ異性体、同一の構成でそれらの原子の空間的配置が異なる異性体として合成され得る。化合物は、混合物として使用され得るか、または市販の試薬を使用して、および当業者によく知られた立体異性体およびエナンチオマーの従来の単離方法、例えば、CHIRALPAK(登録商標)(Sigma-Aldrich)またはCHIRALCEL(登録商標)(Diacel Corp)キラルクロマトグラフHPLCカラムを使用して、製造業者の使用説明書に従って、個々の成分/異性体が分離され得る。あるいは、本発明の化合物は、個々の異性体またはエナンチオマーを調製するための光学的に純粋なキラル試薬および中間体を使用して合成され得る。特に明記しない限り、全てのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体は、本発明の範囲内にある。特に明記しない限り、特許請求の範囲を含む本明細書が本発明の化合物に言及する際はいつでも、「化合物」という用語は、全てのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体を包含するものと理解されるべきである。
以下の中間体は、式Iおよび式IAの化合物を合成するために使用され得る。
中間体1
3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル トリフルオロメタンスルホネート
3-ヒドロキシナフタレン-1-イル トリフルオロメタンスルホネート(13.101g、44.831mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、0℃で撹拌した。この溶液に、クロロ(メトキシ)メタン(3.7456ml、49.315mmol)およびヒューニッヒ塩基(11.745mL、67.247mmol)を加えた。反応物を0℃で4時間撹拌した。反応物を1M HClで分配し、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。濃縮物質を120gのRediSep(登録商標)goldシリカゲルカラムにジクロロメタンと共にロードし、順相クロマトグラフィー(CombiFlash(登録商標)、溶離液として0%~20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(11.785g、35.045mmol、収率78.171%)を得た。
中間体2
2-ブロモ-7-(メトキシメトキシ)ナフタレン
ジメチルアセトアミド(40mL)中の7-ブロモナフタレン-2-オール(2.0g、9.0mmol)の溶液に、クロロ(メトキシ)メタン(1.4g、18mmol)および炭酸セシウム(5.8g、18mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水で希釈し、水層を酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質を、5~50%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液として使用した順相クロマトグラフィーにより精製して、2-ブロモ-7-(メトキシメトキシ)ナフタレン(1.0g、3.7mmol、収率42%)を得た。
中間体3
2-ブロモ-1-フルオロ-3-(メトキシメチル)ベンゼン
2-ブロモ-3-フルオロフェノール(1422mg、7.445mmol)の22mLのテトラヒドロフラン中、窒素下、室温での撹拌溶液に、未希釈NaH(327.6mg、8.190mmol)を固体として何度かに分けて加えた。15分後、溶液が形成された。クロロ(メトキシ)メタン(678.6μL、8.934mmol)をシリンジで加えた。2時間撹拌した後、反応物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、次いで、酢酸エチル(30mL)と水(30mL)との間で分配した。合わせた有機層を単離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。最小限のジクロロメタン中の粗生成物をヘキサンで予め濡らした40グラムRediSep(登録商標)カラムにロードし、酢酸エチル/ヘキサン勾配液(0%~20%酢酸エチル)で溶出した。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、生成物(1.45g、83%)を透明油として得た。
中間体4
2-ブロモ-1-フルオロ-4-(メトキシメトキシ)ベンゼン
3-ブロモ-4-フルオロフェノール(327mg、1.71mmol)の5.1mLのテトラヒドロフラン中、窒素下、室温での撹拌溶液に、未希釈NaH(75.3mg、1.88mmol)を固体として何度かに分けて加えた。15分後、溶液が形成された。クロロ(メトキシ)メタン(156μL、2.05mmol)をシリンジで加えた。2時間撹拌した後、反応物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルと水との間で分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。最小限のジクロロメタン中の粗生成物をヘキサンで予め濡らした24グラムのRediSep(登録商標)カラムにロードし、酢酸エチル/ヘキサン勾配液(0%~20%酢酸エチル)で溶出した。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、生成物(120mg、29.8%)を透明油として得た。
中間体5
4-ブロモ-5-メチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール
ジメチルアセトアミド(30mL)中の4-ブロモ-5-メチル-1H-インダゾール(0.7g、3.3mmol)の0℃に冷却した溶液に、NaH(0.19g、4.6mmol)を少しずつ分けて加え、反応混合物を、窒素によりパージした。反応物を20分間撹拌し、次いで、(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(0.83g、5.0mmol)を加え、反応物を2時間撹拌し、その間に室温まで温めた。水中に注ぎ込むことにより、反応物をクエンチし、水層を酢酸エチル中に抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗物質を、10~50%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液として使用したクロマトグラフィーにより精製して、4-ブロモ-5-メチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インダゾール(0.87g、79%)を得た。
中間体6
(R)-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール
シールドチューブ中で、R-(+)-プロピレンオキシド(3.69mL、52.7mmol)を-78℃に冷却し、次いで、無水ジメチルアミンにより数分間スパージした。反応混合物を70℃に16時間加熱した。反応物を冷却し、真空中で20分間濃縮し、(R)-1-(ピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール(5.35g、41.4mmol、収率98.2%)を得た。
中間体7
(R)-1-モルホリノプロパン-2-オール
シールドチューブ中で、R-(+)-プロピレンオキシド(2.111mL、30.13mmol)およびモルホリン(1.490mL、17.22mmol)を、70℃に20時間加熱した。反応物を冷却し、真空中で濃縮し、(R)-1-モルホリノプロパン-2-オール(2.47g、17.01mmol、収率98.80%)を得た。
中間体8
(R)-1-(ジメチルアミノ)ブタン-2-オール
シールドチューブ中で、R-(+)-プロピレンオキシド(4.00g、55.5mmol)およびジメチルアミン(1.00g、22.2mmol)を、65℃に18時間加熱した。反応物を冷却し、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(DCM中0~12%MeOH)により精製して、(R)-1-(ジメチルアミノ)ブタン-2-オール(1.38g、11.8mmol、収率53.1%)を得た。
中間体9
(R)-1-((R)-3-メトキシピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール
シールドチューブ中で、R-(3)-メトキシピロリジン塩酸塩(1.00g、7.27mmol)、TEA(2.03mL、14.5mmol)、およびR-(+)-プロピレンオキシド(1.27mL、18.2mmol)を、65℃に18時間加熱した。反応物を冷却し、真空中で濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(DCM中0~12%MeOH)により精製して、(R)-1-((R)-3-メトキシピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール(775mg、4.87mmol、収率67.0%)を得た。
中間体10
(R)-1-((S)-3-メトキシピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール
シールドチューブ中で、(S)-3-メトキシピロリジン塩酸塩(1.00g、7.27mmol)、TEA(2.03mL、14.5mmol)、およびR-(+)-プロピレンオキシド(1.27mL、18.2mmol)を、65℃に18時間加熱した。反応物を冷却し、真空中で濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(DCM中0~12%MeOH)により精製して、(R)-1-((S)-3-メトキシピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール(781mg、4.90mmol、収率67.5%)を得た。
中間体11
(R)-1-((S)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール
シールドチューブ中で、R-(+)-プロピレンオキシド(0.609mL、8.69mmol)および(S)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン(1.00g、4.97mmol)を、70℃に20時間加熱した。反応物を冷却し、真空中で濃縮して、(R)-1-((S)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン-1-イル)プロパン-2-オール(1.29g、4.20mmol、収率84.6%)を得た。
中間体12
tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
エタノール(9mL)中の塩化リチウム(246mg、5.81mmol)および水素化ホウ素リチウム(126mg、5.81mmol)の懸濁液に、窒素下、0℃で、乾燥THF(6mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル4-メチルピペラジン-1,2-ジカルボキシレート(750mg、2.90mmol)の溶液を滴加した。反応物を一晩撹拌し、白色沈殿物を形成した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。合わせた濾液および有機抽出物を濃縮し、白色残渣を得て、これを酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空中で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(DCM中アイソクラチック10%MeOH+0.2%NH
4OH)により精製して、tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(104mg、0.452mmol、収率15.6%)を得た。
中間体13
(S)-2-(2-メチルピペリジン-1-イル)エタン-1-オール
4mLのバイアル中の(S)-2-メチルピペリジン(100mg、1.01mmol)、2-ブロモエタノール(78μL、139mg、1.11mmol、1.1当量)、ヨウ化ナトリウム(151mg、1当量)、炭酸カリウム(418mg、3当量)、およびアセトニトリル(1mL)の混合物を、窒素によりパージし、密封して、室温で2日間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(15mL)と水(2mL)との間で分配した。エーテル層をブライン(2mL)で洗浄し、TFAで酸性化後、高真空下で2日間乾燥した。残渣をエーテル(3mL)で洗浄し、水(0.5mL)で希釈し、10MのNaOH(0.2mL)で塩基化した。層を分離させ、上層をNaOHで注意深く乾燥した。エーテル溶液を窒素下で留去し、粗製(S)-2-(2-メチルピペリジン-1-イル)エタン-1-オール(100mg、0.698mmol、収率69.24%)を無色油として得た。
中間体14
(R)-2-(2-メチルピペリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、(R)-2-メチルピペリジン(99mg、1mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体15
(S)-2-(3-メトキシペピリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、(S)-3-メトキシピペリジン(173mg、1.50mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体16
(R)-2-(3-メトキシペピリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、R-3-メトキシピペリジン(173mg、1.50mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体17
3-(1,4-オキサゼパン-4-イル)プロパン-1-オール
バイアルに、ホモモルホリン(0.250g、2.472mmol)、アセトニトリル(4.943mL、2.472mmol)、および3-ブロモ-1-プロパノール(0.2459mL、2.719mmol)を加えた。炭酸カリウム(0.6832g、4.943mmol)を加え、混合物を50℃に温め、6時間撹拌した。混合物を周囲温度に冷却し、DCMで希釈し、濾過して、集めた固体をDCMで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、粗製油をカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、12g Isco RediSep Gold、10~20%MeOH/DCM+0.2%NH
4OH)により精製して、3-(1,4-オキサゼパン-4-イル)プロパン-1-オール(0.272g、1.708mmol)を無色油として得た。
中間体18
3-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)プロパン-1-オール
ホモモルホリンの代わりに、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(0.250g、2.522mmol)を使用して、中間体17の方法に従って合成した。
中間体19
2-(4-メトキシペピリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、4-メトキシピペリジン(173mg、1.50mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体20
2-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、4,4-ジフルオロピペリジン塩酸塩(173mg、1.50mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体21
(S)-2-(3-フルオロピペリジン-1-イル)エタン-1-オール
(S)-2-メチルピペリジンの代わりに、S-3-フルオロピペリジン塩酸塩(209mg、1.50mmol)を使用して、中間体13の方法に従って合成した。
中間体22
(R)-1-(4-(2-ヒドロキシプロピル)ピペラジン-1-イル)エタン-1-オン
ステップA:1-[4-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]ピペラジン-1-イル]エタノン:(2R)-2-メチルオキシラン(1.00g、17.2mmol、1.20mL、1.00当量)および1-ピペラジン-1-イルエタノン(8.00g、62.4mmol、3.62当量)をマイクロ波チューブに入れた。シールドチューブを150℃で1時間マイクロ波下で加熱した。混合物をDCM(80.0mL)に溶解し、(Boc)
2O(3.62当量、13.6g)を加え、20℃で1時間撹拌した。残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1~10/1)により精製して、1-[4-[(2R)-2-ヒドロキシプロピル]ピペラジン-1-イル]エタノン(3.80g、13.5mmol、収率78.2%、純度66.0%)を黄色油として得た。
中間体23
1-(ベンジルオキシ)-3-ブロモ-5-シクロプロピルベンゼン
ステップA:1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン:MeCN(30.0mL)中の3,5-ジブロモフェノール(1.50g、5.95mmol、1.00当量)およびK
2CO
3(2.47g、17.9mmol、3.00当量)の混合物に、ベンジルブロミド(1.07g、6.25mmol、742μL、1.05当量)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)により精製して、1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン(1.60g、4.68mmol、収率78.6%)を無色油として得た。
ステップB:1-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-シクロプロピルベンゼン:H2O(4.00mL)およびジオキサン(20.0mL)中の1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン(1.20g、3.51mmol、1.00当量)およびシクロプロピルボロン酸(392mg、4.56mmol、1.30当量)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(513mg、702μmol、0.20当量)およびCs2CO3(2.29g、7.02mmol、2.00当量)を加えた。反応混合物を、N2下、90℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)に加え、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)により精製して、1-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-シクロプロピル-ベンゼン(270mg、890μmol、収率25.4%)を無色油として得た。
中間体24
4-(ベンジルオキシ)-2-ブロモ-1-フルオロベンゼン
ACN(80.0mL)中の3-ブロモ-4-フルオロフェノール(4.00g、20.9mmol、1.00当量)およびK
2CO
3(8.68g、62.8mmol、3.00当量)の溶液に、ベンジルブロミド(3.65g、21.4mmol、2.54mL、1.02当量)を加え、反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル;勾配液1:0~10:1)により精製して、4-ベンジルオキシ-2-ブロモ-1-フルオロベンゼン(5.02g、17.0mmol、収率81.0%、純度95%)を白色固体として得た。
中間体25
2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エタン-1-オール
ステップA:tert-ブチル3-フルオロピロリジン-1-カルボキシレート:DCM(150.00mL)中のtert-ブチル3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート(10.0g、53.4mmol、1.00当量)の溶液に、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)(12.9g、80.1mmol、10.6mL、1.50当量)を窒素雰囲気下、-40℃で加えた。-40℃で2時間撹拌した後、混合物を20℃に温め、16時間撹拌した。混合物を5%重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100:1~5:1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、tert-ブチル3-フルオロピロリジン-1-カルボキシレート(4.30g、22.7mmol、収率42.6%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=5.27(t,J=3.6Hz,0.5H),5.13(t,J=3.6Hz,0.5H),3.77-3.38(m,4H),2.26-2.15(m,1H),2.08-1.85(m,1H),1.46(s,9H)。
ステップB:3-フルオロピロリジン:DCM(50.00mL)中のtert-ブチル3-フルオロピロリジン-1-カルボキシレート(4.30g、22.7mmol、1.00当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、35.0mL、6.16当量)を0℃で滴加した。混合物を20℃に温め、1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテル(20mL)を使用して粉砕し、沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させて、3-フルオロピロリジン(2.70g、21.5mmol、収率94.6%、HCl)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=5.51(t,J=3.6Hz,0.5H),5.38(t,J=3.6Hz,1H),3.66-3.27(m,5H),2.45-2.12(m,2H)。
ステップC:メチル2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)アセテート:DCM(27.00mL)中の3-フルオロピロリジン(2.70g、21.5mmol、1.00当量、HCl)の懸濁液を0℃に冷却した。トリエチルアミン(5.44g、53.8mmol、7.45mL、2.50当量)およびメチル2-ブロモ酢酸(3.62g、23.7mmol、2.23mL、1.10当量)を加え、反応混合物を20℃で16時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(100mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を5%クエン酸水溶液(1×50mL)で洗浄した。水層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で塩基化し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、メチル2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)アセテート(2.20g、13.7mmol、収率63.5%)を得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=5.22-5.02(m,1H),3.66(s,3H),3.35(s,2H),3.07-2.93(m,1H),2.91-2.77(m,2H),2.67(dt,J=5.2,8.4Hz,1H),2.21-1.93(m,2H)。
ステップD:2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エタノール:THF(20mL)中のLiAlH4(706mg、18.6mmol、1.50当量)の溶液に、THF(10mL)中のメチル2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)アセテート(2.00g、12.4mmol、1.00当量)の溶液を0℃で滴加した。混合物を20℃まで温め、3時間撹拌した。混合物を飽和硫酸ナトリウム水溶液(1mL)でクエンチした。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより、DMC中5%MeOHを使用して精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エタノール(1.20g、9.01mmol、収率72.6%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=5.28-5.05(m,1H),3.68-3.61(m,2H),2.99-2.73(m,4H),2.72-2.67(m,2H),2.58-2.45(m,1H),2.28-1.97(m,2H)。
中間体26
1-(tert-ブチル)3-メチルピペラジン-1,3-ジカルボキシレート
ステップA:メチルピペラジン-2-カルボキシレート:MeOH(50.0mL)中の1-tert-ブチル2-メチルピペラジン-1.2-ジカルボキシレート(5.0g、22.6mmol、1.00当量)の混合物に、HCl/ジオキサン(4.0M、134mL)を加えた。反応混合物に、脱気し、窒素で3回パージし、混合物を、窒素雰囲気下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮乾固して、メチルピペラジン-2-カルボキシレート(4.89g、2HCl、粗製)を白色固体として得て、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップB:1-(tert-ブチル)3-メチルピペラジン-1,3-ジカルボキシレート:MeOH(50.0mL)中のメチルピペラジン-2-カルボキシレート(4.30g、粗製)およびTEA(8.02g、79.2mmol、11.0mL)の溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボネート(4.32g、19.8mmol、4.55mL)を加えた。25℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH=1:0~20:1)により精製して、1-(tert-ブチル)3-メチルピペラジン-1,3-ジカルボキシレート(4.80g、19.7mmol、2つのステップで収率99.0%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=4.10-3.85(m,1H),3.73(s,3H),3.71-3.65(m,1H),3.47-3.38(m,1H),3.10-2.98(m,2H),2.78-2.66(m,1H),2.17(s,1H),1.46(s,9H)。
中間体27
4-ブロモナフタレン-2-オール
ステップA:2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン:AcOH(750mL)中のBr
2(246g、1.54mol、79.3mL、2.18当量)の溶液に、AcOH(500mL)中のナフタレン-1-アミン(101g、705mmol、99.0mL、1.00当量)の溶液を周囲温度で加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を、室温で冷却し、濾過した。濾過ケーキをAcOH(300mL)で洗浄し、次いで20%のNaOH水溶液(1.2L)に加えた。混合物を20分間撹拌し、濾過した。単離した固体を水(1L)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン(200g、664mmol、収率94.2%)を灰色固体として得た。ESI MS m/z 301.9[M+H]
+。
ステップB:4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート:AcOH(900mL)およびプロピオン酸(150mL)中の2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン(60.0g、199mmol、1.00当量)の溶液に、NaNO2(16.5g、239mmol、13.0mL、1.20当量)を5~8℃で30分間かけて何度かに分けて加え、反応混合物を5~8℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷水(4000mL)中に注ぎ入れ、得られた固体を収集し、水(2×50mL)で洗浄して、灰色固体として4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート(150g、湿潤粗製)を得て、これを次のステップで直接使用した。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.12-8.10(d,J=8.4Hz,1H),7.62-7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.41-7.37(t,J=7.6Hz,1H),7.31-7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.20(s,1H)。
ステップC:4-ブロモナフタレン-2-オール:EtOH(2.00L)中の4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート(100g、402mmol、1.00当量)の溶液に、NaBH4(30.4g、803mmol、2.00当量)を13~15℃で1時間かけて何度かに分けて加え、反応混合物を15~18℃で3時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮乾固した。残渣をDCM(1000mL)に溶解し、水(500mL×2)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥させて、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフにより精製し、ジエチルエーテル/酢酸エチル(60:1~10:1)で溶出した。単離した生成物を、逆相HPLCでさらに精製して、4-ブロモナフタレン-2-オール(40.0g、139mmol、収率17.3%、純度77.4%)を灰色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.07-8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.60-7.58(d,J=7.6Hz,1H),7.41-7.36(m,3H),7.07(s,1H)。
ステップD:3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-ナフタレン:MeCN(500mL)中の4-ブロモナフタレン-2-オール(30.0g、134mmol、1.00当量)、ベンジルブロミド(25.3g、148mmol、17.6mL、1.10当量)、およびK2CO3(55.7g、403mmol、3.00当量)の混合物を、80℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジエチルエーテル/酢酸エチル(100:1~60:1)で溶出して、3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-ナフタレン(40.0g、128mmol、収率95%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.19-8.17(d,J=8.0Hz,1H),7.75-7.32(d,J=8.8Hz,1H),7.64-7.63(d,J=2.4Hz,1H),7.52-7.37(m,7H),7.23-7.21(d,J=2.0Hz,1H),5.2(s,2H)。
中間体28
3-メトキシナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート
ステップA:3-メトキシナフタレン-1-オール:MeOH(60.0mL)中のナフタレン-1,3-ジオール(3.00g、18.7mmol、1.00当量)の溶液に、HCl/MeOH(4M、60.0mL、12.8当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で60時間撹拌した。真空下で溶媒を除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジエチルエーテル:酢酸エチル=10:1~5:1)により精製して、3-メトキシナフタレン-1-オール(2.10g、12.1mmol、収率64.4%)を茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3-d
6)δ=8.10-8.08(d,J=8.4Hz,1H).7.73-7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.47-7.45(m,1H),7.38-7.35(m,1H),6.80-6.79(d,J=2.0Hz,1H),6.56-6.55(d,J=2.4Hz,1H),3.92(s,3H)。
ステップB:(3-メトキシ-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート:DCM(40.0mL)中の3-メトキシナフタレン-1-オール(2.10g、12.0mmol、1.00当量)の溶液に、DIEA(7.79g、60.3mmol、10.5mL、5.00当量)およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.10g、18.1mmol、2.98mL、1.50当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物をDCM(30mL)および水(10mL)で希釈し、DCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジエチルエーテル:酢酸エチル=20:1~10:1)により精製して、(3-メトキシ-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(3.00g、8.52mmol、収率70.7%、純度87.0%)を茶色油として得た。ESI MS m/z 307.1[M+H]+。
中間体29
tert-ブチル(1-ブロモイソキノリン-3-イル)カルバメート
ステップA:1-ブロモイソキノリン-3-アミン(400mg、1.79mmol、1.00当量)およびtert-ブトキシカルボニルtert-ブチルカーボネート(3.91g、17.9mmol、4.12mL、10.0当量)の混合物を70℃で16時間撹拌した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ジエチルエーテル/酢酸エチル=5:1)により精製して、tert-ブチルN-(1-ブロモ-3-イソキノリル)カルバメート(400mg、1.24mmol、収率69.2%)を黄色固体として得た。ESI MS m/z 322.1,324.1[M+H]
+。
中間体30
3-メトキシ-6-メチルナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート
ステップA:3-メトキシナフタレン-1-オール:MeOH(800mL)中のナフタレン-1,3-ジオール(40.0g、250mmol、1.00当量)の溶液に、HCl(4M、750mL、12.0当量、MeOH中の4M)を0℃で加えた。混合物を18℃まで温め、30時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~1/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、3-メトキシナフタレン-1-オール(17.7g、96.5mmol、収率38.6%、純度95%)を赤色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.17(d,J=8.4Hz,1H),7.74(d,J=8.0Hz,1H),7.50(ddd,J=1.2,6.8,8.0Hz,1H),7.38(ddd,J=1.2,6.8,8.0Hz,1H),6.81(d,J=2.0Hz,1H),6.76(br s,1H),6.62(d,J=2.4Hz,1H),3.91(s,3H)。
ステップB:tert-ブチル-[(3-メトキシ-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン:THF(400mL)中の3-メトキシナフタレン-1-オール(20.0g、115mmol、1.00当量)およびイミダゾール(23.5g、344mmol、3.00当量)の溶液に、TBSCl(26.0g、172mmol、21.1mL、1.50当量)を0℃で滴加した。混合物を25℃まで温め、16時間撹拌した。混合物を石油エーテル(600mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈し、次いで、水(1×200mL)およびブライン(1×200mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~10/1)により精製した。tert-ブチル-[(3-メトキシ-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン(28.0g、97.1mmol、収率84.6%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.01(d,J=8.4Hz,1H),7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.35(dt,J=1.2,7.6Hz,1H),7.24(dt,J=1.2,7.6Hz,1H),6.71(d,J=2.0Hz,1H),6.48(d,J=2.4Hz,1H),3.82(s,3H),1.02(s,9H),0.23(s,6H)。
ステップC:tert-ブチル[[3-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-ナフチル]オキシ]-ジメチル-シランおよびtert-ブチル((3-メトキシ-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)オキシ)ジメチルシラン:ヘキサン(500mL)中のtert-ブチル[(3-メトキシ-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン(26.0g、90.1mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(45.8g、180mmol、2.00当量)、(1Z,5Z)-シクロオクタ-1,5-ジエン;2,4-ジメチル-ブラービシクロ[1.1.0]ブタン(2.39g、3.61mmol、0.04当量)および4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(1.45g、5.41mmol、0.06当量)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を、水(500mL)および酢酸エチル(1000mL)で希釈した。分離した有機層をブライン(1×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~10/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、tert-ブチル[[3-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-ナフチル]オキシ]-ジメチル-シランおよびtert-ブチル((3-メトキシ-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)オキシ)ジメチルシランの混合物(38.0g、85.3mmol、収率94.6%、純度93%)を淡黄色油として得た。ESI MS m/z 415.5[M+H]+。
ステップD:8-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-6-メトキシ-ナフタレン-2-オール:アセトン(400mL)中のtert-ブチル[[3-メトキシ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-ナフチル]オキシ]-ジメチル-シランおよびtert-ブチル((3-メトキシ-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)オキシ)ジメチルシランの混合物(36.0g、86.9mmol、1.00当量)の溶液に、H2O(400mL)中のオキソン(58.7g、95.6mmol、1.10当量)の溶液を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。抽出物を合わせて、水(1×200mL)、ブライン(1×200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 200/1~20/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、8-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-6-メトキシ-ナフタレン-2-オール(9.00g、28.4mmol、収率32.7%、純度96%)を無色油として、および5-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-7-メトキシ-ナフタレン-2-オール(9.00g、29.0mmol、収率33.4%、純度98%)を白色固体として得た。ESI MS m/z 305.2[M+H]+。
ステップE:[5-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-7-メトキシ-2-ナフチル]トリフルオロメタンスルホネート:DCM(150mL)中の5-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-7-メトキシ-ナフタレン-2-オール(11.0g、36.1mmol、1.00当量)およびDIEA(14.0g、108mmol、18.9mL、3.00当量)の溶液に、Tf2O(12.2g、43.4mmol、7.15mL、1.20当量)を-40℃で滴加した。混合物を1時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(1×200mL)およびブライン(1×200mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~10/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、[5-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-7-メトキシ-2-ナフチル]トリフルオロメタンスルホネート(13.0g、29.8mmol、収率82.4%、純度100%)を白色固体として得た。ESI MS m/z 436.9[M+H]+。
ステップF:tert-ブチル[(3-メトキシ-6-メチル-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン:ジオキサン(160mL)中の[5-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-7-メトキシ-2-ナフチル]トリフルオロメタンスルホネート(12.5g、28.6mmol、1.00当量)およびK2CO3(11.9g、85.9mmol、3.00当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(3.31g、2.86mmol、0.10当量)およびトリメチルボロキシン(14.4g、57.3mmol、16.0mL、2.00当量)を窒素雰囲気下で加えた。反応物を100℃に16時間加熱した。混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、次いで水(1×200mL)およびブライン(1×200mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~5/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、tert-ブチル[(3-メトキシ-6-メチル-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン(8.00g、24.6mmol、収率85.9%、純度93%)を無色油として赤色固体として得た。ESI MS m/z 303.2[M+H]+。
ステップG:3-メトキシ-6-メチル-ナフタレン-1-オール:THF(100mL)中のtert-ブチル-[(3-メトキシ-6-メチル-1-ナフチル)オキシ]-ジメチル-シラン(8.00g、26.5mmol、1.00当量)の溶液に、TBAF(10.4g、39.7mmol、1.50当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で3時間撹拌した。混合物を、水(100mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈した。分離した有機層をブライン(1×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 50/1~5/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、3-メトキシ-6-メチル-ナフタレン-1-オール(4.70g、25.0mmol、収率94.4%)を赤色固体として得た。ESI MS m/z 188.4[M+H]+。
ステップH:3-メトキシ-6-メチル-1-ナフチルトリフルオロメタンスルホネート:DCM(3.00mL)中の3-メトキシ-6-メチル-ナフタレン-1-オール(4.70g、25.0mmol、1.00当量)およびDIEA(9.68g、74.9mmol、13.1mL、3.00当量)の溶液に、Tf2O(8.45g、30.0mmol、4.94mL、1.20当量)を-40℃で滴加した。混合物を1時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(1×200mL)およびブライン(1×200mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 100/1~10/1)により精製した。3-メトキシ-6-メチル-1-ナフチルトリフルオロメタンスルホネート(7.70g、24.0mmol、収率96.2%、純度99.9%)を無色油として得た。ESI MS m/z 320.7[M+H]+。
以下の中間体は、2-ブロモ-3-フルオロフェノールを適切なフェノールで置換して、中間体3の調製に従って調製した。
中間体40
2-ブロモ-3-フルオロ-1-(メトキシメトキシ)-4-メチルベンゼン
ステップ1:3-フルオロ-4-メチルフェノール(1.016g、8.055mmol)を、Cs
2(3.9mL、64.44mmol)中に入れ、0℃に冷却した。Br
2(0.4150mL、8.055mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。10%のNa
2S
2O
2を加え、混合物をDCMで抽出した。有機層を合わせ、乾燥し、濾過して、2-ブロモ-3-フルオロ-4-メチルフェノール(1.389g、6.775mmol、収率84.10%)を得て、これを次のステップに直接使用した。
ステップ2:2-ブロモ-3-フルオロフェノールの代わりに2-ブロモ-3-フルオロ-4-メチルフェノールを使用して、中間体8の手順に従って2-ブロモ-3-フルオロ-1-(メトキシメトキシ)-4-メチルベンゼンを調製した。
中間体41
2-ブロモ-1-イソプロポキシ-4-(メトキシメトキシ)ベンゼン
ステップ1:4-イソプロポキシフェノール(1.00g、6.57mmol)およびTEA(1.83mL、13.1mmol)をDCM(25mL)中に入れた。アセチルクロリド(7.56mL、7.56mmol)を滴加し、反応物を室温で2時間撹拌した。水を加え、混合物をDCMで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、4-イソプロポキシフェニルアセテート(1.24g、6.38mmol、収率97.2%)を得て、これは次のステップにおいて直接であった。
ステップ2:4-イソプロポキシフェニルアセテート(1.24g、6.585mmol)をACN(20mL)中に入れ、N-ブロモスクシンイミド(1.173g、6.590mmol)を加えた。混合物を18時間撹拌した。水を加え、混合物をエーテルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥し、濃縮して、3-ブロモ-4-イソプロポキシフェニルアセテート(1.584g、5.800mmol、収率88.00%)を得て、これは次のステップにおいて直接であった。
ステップ3:3-ブロモ-4-イソプロポキシフェニルアセテート(500mg、1.83mmol)をMeOH(7mL)中に入れた。KOH(111mg、1.98mmol)の水(2mL)中溶液を混合物に加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を1N HClの添加によりpHを3に調整した。混合物をDCMで抽出した。抽出物を合わせ、乾燥し、濾過し、濃縮して、粗製3-ブロモ-4-イソプロポキシフェノールを得て、これを直接次の反応に使用した。
ステップ4:2-ブロモ-3-フルオロフェノールの代わりに3-ブロモ-4-イソプロポキシフェノールを使用して、中間体8の手順に従って、2-ブロモ-1-イソプロポキシ-4-(メトキシメトキシ)ベンゼンを調製した。
中間体42
1-ブロモ-3-クロロ-2-イソプロピル-5-(メトキシメトキシ)ベンゼン
ステップ1:1-ブロモ-3-クロロ-2-イソプロピル-5-メトキシベンゼン(952mg、3.61mmol)をDCM(3mL)中に入れ、0℃に冷却した。BBr3(9030μL、9.03mmol)を加え、反応物を0℃で2時間撹拌した。水を加え、混合物をDCMで抽出した。抽出物を合わせ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(ヘキサン中0~20%EtOAc)により精製して、3-ブロモ-5-クロロ-4-イソプロピルフェノール(575mg、2.30mmol、収率63.8%)を得た。
ステップ2:2-の代わりに3-ブロモ-5-クロロ-4-イソプロピルフェノールを使用して、中間体8の手順に従って、1-ブロモ-3-クロロ-2-イソプロピル-5-(メトキシメトキシ)ベンゼンを調製した。
中間体43
1-ヨード-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン
DCM(20mL)中の4-ヨードナフタレン-2-オール(0.80g、3.0mmol)の溶液に、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(1.1mL、5.9mmol)およびクロロ(メトキシ)メタン(0.29g、3.6mmol)を加え、反応物を室温で4時間撹拌した。この撹拌中、2時間後に、追加のクロロ(メトキシ)メタン(0.15g)を加えた。反応物をブラインで洗浄し、真空中で濃縮した。物質を、0~10%EtOAc/ヘキサンの勾配液を溶離液として使用してクロマトグラフィーにより精製して、1-ヨード-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン(0.80g、2.5mmol、収率86%)を得た。
中間体44
3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-ナフタレン
ステップA:2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン:AcOH(750mL)中のBr
2(246g、1.54mol、79.3mL)の溶液に、AcOH(500mL)中のナフタレン-1-アミン(101g、705mmol、99.0mL)の溶液を室温で加え、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、濾過した。濾過ケーキをAcOH(300mL)で洗浄した。次に、その固体を20%のNaOH水溶液(1.2L)中に懸濁させた。混合物を20分間撹拌し、濾過した。固体を水(1L)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン(200g、664mmol、収率94.2%)を灰色固体として得た。ES+APCI MS m/z 301.9[M+H]
+。
ステップB:4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート:AcOH(900mL)およびプロピオン酸(150mL)中の2,4-ジブロモナフタレン-1-アミン(60.0g、199mmol)の溶液に、NaNO
2(16.5g、239mmol、13.0mL)を5~8℃で30分間かけて何度かに分けて加え、反応混合物を5~8℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷水(4000mL)中に注ぎ入れ、スラリーを濾過し、固体を水(2×50mL)で洗浄して、4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート(150g、湿潤粗製)を得て、これを次のステップで粗物質として直ちに使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.12-8.10(d,J=8.4Hz,1H),7.62-7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.41-7.37(t,J=7.6Hz,1H),7.31-7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.20(s,1H)。
ステップC:4-ブロモナフタレン-2-オール:EtOH(2.00L)中の4-ブロモ-1-ジアゾニオ-ナフタレン-2-オレート(100g、402mmol)の溶液に、NaBH
4(30.4g、803mmol)を13~15℃で1時間かけて何度かに分けて加え、反応物を15~18℃で3時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮乾固した。残渣をDCM(1000mL)に溶解し、水(500mL×2)で洗浄した。有機物をNa
2SO
4上で乾燥させて、濃縮乾固した。残渣を、石油エーテル/EtOAc(60/1~10/1)で溶出するクロマトグラフィーにより精製し、物質を逆相HPLCで再精製して、4-ブロモナフタレン-2-オール(40.0g、139mmol、収率17.3%、純度77.4%)を灰色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.07-8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.60-7.58(d,J=7.6Hz,1H),7.41-7.36(m,3H),7.07(s,1H)。
ステップD:3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-ナフタレン:MeCN(500mL)中の4-ブロモナフタレン-2-オール(30.0g、134mmol)、BnBr(25.3g、148mmol、17.6mL)、およびK2CO3(55.7g、403mmol)の混合物を、80℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、濃縮乾固した。残渣を、PE/EA(100/1~60/1)で溶出するシリカゲルカラムにより精製して、3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-ナフタレン(40.0g、128mmol、収率95%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.19-8.17(d,J=8.0Hz,1H),7.75-7.32(d,J=8.8Hz,1H),7.64-7.63(d,J=2.4Hz,1H),7.52-7.37(m,7H),7.23-7.21(d,J=2.0Hz,1H),5.2(s,2H)。
中間体45
4-ブロモ-5-メチル-1-テトラヒドロピラン-2-イル-インダゾール
ステップA:4-ブロモ-5-メチル-1-テトラヒドロピラン-2-イル-インダゾール:DCM(30mL)中の4-ブロモ-5-メチル-1H-インダゾール(3g、14.2mmol)および3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(2.39g、28.4mmol、2.60mL)の混合物に、TsOH
*H
2O(270mg、1.42mmol)を加え、混合物を15℃で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を、5→20&EtOAc/石油エーテルを溶離液として使用してカラムクロマトグラフィーにより精製して、4-ブロモ-5-メチル-1-テトラヒドロピラン-2-イル-インダゾール(4g、13.6mmol、収率95.3%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.01(s,1H),7.47(d,J=8.4Hz,1H),7.25(d,J=8.4Hz,1H),5.70(dd,J=2.8,9.2Hz,1H),4.05-3.96(m,1H),3.79-3.70(m,1H),2.66-2.44(m,4H),2.25-2.04(m,2H),1.84-1.56(m,3H)。
中間体46
4-ブロモ-5-メトキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール
中間体51の後、ステップAで4-ブロモ-5-メチル-1H-インダゾールの代わりに4-ブロモ-5-メトキシ-1H-インダゾールを使用して、4-ブロモ-5-メトキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールを調製した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.00(s,1H),7.53(d,J=9.2Hz,1H),7.16(d,J=9.2Hz,1H),5.70(dd,J=2.8,9.2Hz,1H),4.04-3.98(m,1H),3.96(s,3H),2.55-2.49(m,1H),2.23-2.05(m,2H),1.83-1.69(m,3H)。
中間体47
3-(ベンジルオキシ)-1-ブロモ-2-メチルナフタレン
ステップA:エチル2-メチル-3-オキソ-4-フェニル-ブタノエート。乾燥した250mlの三つ口フラスコに、エチル3-オキソ-4-フェニル-ブタノエート(4.00g、19.4mmol)、THF(50.0mL)、水素化ナトリウム(931mg、23.3mmol)を加え、反応物を0℃で0.5時間撹拌した。次に、ヨウ化メチル(3.03g、21.3)の溶液を滴加した。添加が完了したら、反応混合物を20℃に温め、20℃で2時間撹拌した。20℃で水(10.0mL)を加えることにより反応混合物をクエンチし、次いで酢酸エチル(20.0mL)で希釈し、層を分離させた。次に、水層を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル 20:1~10:1)により精製して、エチル2-メチル-3-オキソ-4-フェニル-ブタノエート(3.60g、16.3mmol、収率84.3%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)□=7.38-7.28(m,3H),7.25-7.19(m,2H),4.22-4.15(m,2H),3.87(d,J=2.0Hz,2H),3.65(q,J=7.2Hz,1H),1.34(d,J=7.2Hz,3H),1.30-1.26(m,3H)。
ステップB:2-メチルナフタレン-1,3-ジオール。濃硫酸(19.9g、203mmol)中のエチル2-メチル-3-オキソ-4-フェニル-ブタノエート(3.60g、16.3mmol)の溶液を、15℃で12時間撹拌した。反応混合物を氷水(30.0mL)中に注ぎ入れ、得られた固体を濾過により収集し、真空下で乾燥させて、2-メチルナフタレン-1,3-ジオール(1.80g、10.3mmol、収率63.2%)を赤色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)□=8.02(d,J=8.0Hz,1H),7.65-7.54(m,1H),7.41(t,J=7.2Hz,1H),7.36-7.31(m,1H),6.80(s,1H),4.29-4.20(s,2H),2.41-2.24(s,3H)。
ステップC:3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン-1-オール。2-メチルナフタレン-1,3-ジオール(1.70g、9.76mmol)を、HCl/MeOH(2M、35.0mL)に加え、得られた混合物を30℃で3日間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル 1:1)により精製して、3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン-1-オール(800mg、4.25mmol、収率43.5%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)□=8.02(d,J=8.4Hz,1H),7.69(d,J=8.4Hz,1H),7.44-7.38(m,1H),7.37-7.31(m,1H),6.79(s,1H),5.14(s,1H),3.94(s,3H),2.29(s,3H)。
ステップD:(3-メトキシ-2-メチル-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート。DCM(10.0mL)中の3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン-1-オール(800mg、4.25mmol)およびピリジン(504mg、6.38mmol)の混合物に、無水トリフルオロ酢酸(1.44g、5.10mmol)をN2雰囲気下、0℃で滴加した。混合物を20℃に温め、さらに5時間撹拌した。真空下で溶媒を除去し、残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル 1:1)により精製して、(3-メトキシ-2-メチル-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(1.30g、4.06mmol、収率95.5%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)□=7.97(d,J=7.6Hz,1H),7.79-7.74(m,1H),7.52-7.43(m,2H),7.14(s,1H),3.99(s,3H),2.42(s,3H)。
ステップE:1-ブロモ-3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン:シールドチューブに、トルエン(10.0mL)中の、(3-メトキシ-2-メチル-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(466mg、1.45mmol)、t-Bu-Brettphos(154mg、290μmol)、臭化カリウム(259mg、2.17mmol)、PEG-200(175mg)、2-ブタノン(157mg、2.17mmol)、およびPd2(dba)3(133mg、145μmol)を加え、混合物を、N2により5分間脱気した。次に、トリイソブチルアルミニウム(431mg、2.17mmol)を20℃で滴加した。混合物を100℃に24時間加熱した。反応混合物を水(30.0mL)中に注ぎ入れ、水層を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。合わせた有機成分をブライン(30.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル 10:1)で予備精製し、次いで、分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル 10:1)により精製して、1-ブロモ-3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン(700mg、2.79mmol、収率64.1%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)□=8.26-8.17(m,1H),7.73-7.69(m,1H),7.47-7.40(m,2H),7.09(s,1H),3.98-3.95(m,3H),2.56(s,3H)。
ステップF:4-ブロモ-3-メチル-ナフタレン-2-オール:DCM(11.0mL)中の1-ブロモ-3-メトキシ-2-メチル-ナフタレン(580mg、2.31mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(2.13g、5.78mmol)の-78℃に冷却した溶液に、BCl3(1M、5.78mL)の溶液をN2下で10分かけて滴加した。反応混合物を0℃に温め、室温で2時間撹拌した。次に、真空下で溶媒を除去し、残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル 5:1)により精製して、4-ブロモ-3-メチル-ナフタレン-2-オール(500mg、2.11mmol、収率91.3%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)□=8.26-8.15(m,1H),7.63(dd,J=3.6,6.0Hz,1H),7.45-7.38(m,2H),7.11(s,1H),5.09(s,1H),2.60(s,3H),1.56(s,3H)。
ステップG:3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-2-メチル-ナフタレン。アセトニトリル(3.00mL)中の4-ブロモ-3-メチル-ナフタレン-2-オール(265mg、1.12mmol)およびベンジルブロミド(201mg、1.18mmol)の混合物に、炭酸カリウム(310mg、2.24mmol)をN2下、20℃で一度に加えた。次に、混合物を60℃で2時間撹拌した。真空下で溶媒を除去し、残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル 5:1)により精製して、3-ベンジルオキシ-1-ブロモ-2-メチルナフタレン(250mg、695μmol、収率31.0%、純度91.0%)を白色固体として得た。ES+APCI MS m/z 327.0、329.0[M+H]+。
中間体48
tert-ブチル-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート
ステップA:(4-ブロモ-2-ナフチル)2,2-ジメチルプロパノエート。DCM(200mL)中の4-ブロモナフタレン-2-オール(10g、44.8mmol)およびTEA(9.07g、89.7mmol)の溶液に、0℃で、2,2-ジメチルプロパノイルクロリド(8.11g、67.2mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌した。水(50mL)を添加することによりT反応混合物をクエンチし、層を分離させた。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:0~100:1)により精製して、(4-ブロモ-2-ナフチル)2,2-ジメチルプロパノエート(9g、29.3mmol、収率65.4%)を赤色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.22(d,J=8.0Hz,1H),7.83-7.77(m,1H),7.63-7.49(m,4H),1.41(s,9H)。
中間体49
ナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート。三つ口フラスコ中で、アルファ-ナフトール(4g、27.74mmol)をDCM(200mL)に溶解した。反応物を水浴で10℃に冷却した。N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(4.846ml、27.74mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(4.668ml、27.74mmol)をその溶液に滴加した。反応物を10℃で2時間撹拌した。TLC(25%EtOAc、UV vis)により反応が完了したことが示された。有機物を水(2×)およびブライン(2×)で洗浄した。有機物をMgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。濃縮物をCombiFlashの順相クロマトグラフィー(0%~12% EtOAc:ヘキサン)を使用して精製した。純粋な生成物を含有する全画分を合わせ、真空中で濃縮して、ナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(6.77g、24.51mmol、収率88.34%)を得た。
中間体50
tert-ブチル(S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
DCE(92.47mL、4.624mmol)中の(S)-1-Boc-2-ヒドロキシメチルピペラジン(1.0g、4.62mmol)の溶液に、ホルムアルデヒド(3.474ml、46.24mmol)(37%水溶液)を加え、続いて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.9g、23.12mmol)を加えた。混合物を室温で2.5時間、強く撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム(30mL)で処理し、10分間撹拌し、次いでDCM(3×10ml)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。ES+APCI MS m/z 231.1[M+H]
+。
中間体51
tert-ブチル(R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-カルボキシレート
(S)-1-Boc-2-ヒドロキシメチルピペラジンの代わりに、tert-ブチル(R)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートを使用して、中間体57と同様に標記化合物を調製した。ES+APCI MS m/z 231.1[M+H]
+。
中間体52
1-ブロモ-3-クロロ-2-フルオロ-5-(メトキシメトキシ)ベンゼン
丸底フラスコに、THF(8.87ml、4.44mmol)、続いて、鉱油中60%分散体の水素化ナトリウム、(0.213g、5.32mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、次いで、3-ブロモ-5-クロロ-4-フルオロフェノール(1.0g、4.44mmol)を何度かに分けて加えた。泡立ちが止まったら、得られた暗色の混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、クロロメチルメチルエーテル(0.421ml、5.54mmol)を加え、混合物を周囲温度に温め、2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、混合物をDCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をクロマトグラフ処理して(ヘキサン中の0~15%EtOAc)、生成物を透明油として得た。
中間体53
4-ブロモ-1-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)インダゾール
ステップA:4-ブロモ-1-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)インダゾール:DCM(10mL)中の4-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)-1H-インダゾール(500mg、1.89mmol、1当量)の溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(476mg、5.66mmol、517μL、3当量)およびTsOH・H
2O(35.9mg、188μmol、0.1当量)を加えた。混合物を15℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、PE:EA=10:1~1:1)により精製して、4-ブロモ-1-テトラヒドロピラン-2-イル-5-(トリフルオロメチル)インダゾール(480mg、1.37mmol、収率72.9%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.20(s,1H),7.69-7.63(m,2H),5.70(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),4.05-3.96(m,1H),3.79-3.70(m,1H),2.56-2.50(m,1H),2.27-2.04(m,2H),1.80-1.74(m,2H),1.60-1.54(m,1H)。
中間体54
8-ブロモ-6-(メトキシメトキシ)キノリン:DCM(20mL)中の8-ブロモキノリン-6-オール(1.00g、4.46mmol)の撹拌懸濁液を、0℃に冷却し、ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、6.7mmol、1.5当量)を加え、続けてクロロ(メトキシ)メタン(0.41mL、5.4mmol、1.2当量)を滴加し、反応混合物を室温に一晩温めた。次に、濃アンモニア水溶液(0.5mL、約5mmol)を加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で留去して、シリカゲル、RediSep 40gを用い、20%EtOAc/ヘキサンを溶離液として使用してクロマトグラフ処理し、無色粉末(0.52g、44%)を得た。ES+APCI MS m/z 268.0,[M+H]
+。
中間体55
tert-ブタノール(130mL)および石油エーテル(480mL)中のブタ-3-エンニトリル(80.0g、1.19mol、96.4mL、1.00当量)の溶液に、tert-ブタノール(130mL)中のBr
2(191g、1.19mol、61.5mL、1.00当量)の溶液を加えた。混合物を10℃で4時間撹拌した。混合物は、いかなる後処理も行わずに次のステップで使用した。
上記の混合物(274mL)に、トルエン(300mL)中のN,N´-ジベンジルエタン-1,2-ジアミン(160g、445mmol、157mL、2HOAc)およびEt3N(178g、1.76mol、245mL)の溶液を加えた。110℃で2時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により精製して、2-(1,4-ジベンジルピペラジン-2-イル)アセトニトリル(75.0g、246mmol、2つのステップで収率55.7%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:306。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.37-7.23(m,10H),3.80(d,J=13.2Hz,1H),3.60-3.42(m,3H),3.06-2.96(m,1H),2.95-2.83(m,1H),2.69-2.53(m,4H),2.52-2.35(m,3H)。
ジクロロエタン(1.50L)中の2-(1,4-ジベンジルピペラジン-2-イル)アセトニトリル(160g、524mmol、1.00当量)の溶液に、1-クロロエチルカルボノクロリデート(300g、2.10mol、4.00当量)を15℃で加えた。85℃で48時間撹拌した後、混合物を真空下で濃縮した。次いで、残渣をメタノール(1.50L)に入れ、1時間加熱還流した。混合物を濃縮した。固体をメチルtert-ブチルエーテル(1.00L)で処理し、2-ピペラジン-2-イルアセトニトリル(中間体62、90.0g、454mmol、収率86.7%、2HCl)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=10.19(br s,2H),4.01-3.73(m,1H),3.69-3.41(m,4H),3.32(dt,J=2.8,13.2Hz,1H),3.27-3.10(m,3H)。
中間体56
酢酸エチル(1400mL)中のtert-ブチル(3R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80.0g、370mmol、1.0当量)の溶液に、NaHCO
3(93.2g、1.11mol、43.2mL、3.0当量)、H
2O(700mL)、およびベンジルカルボノクロリデート(82.0g、481mmol、68.4mL、1.30当量)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。完了後、有機相を分離し、水(500mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。真空下で溶媒を除去し、残渣を得た。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=40/1~1/1)により精製した。生成物である1-ベンジル4-tert-ブチル(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(85.0g、235mmol、収率64%、純度96%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-99]:251。
2-メチルテトラヒドロフラン(240mL)中の1-ベンジル4-tert-ブチル(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(20.0g、57.1mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(17.3g、171.23mmol、23.8mL、3.0当量)およびメタンスルホニルクロリド(7.74g、67.6mmol、5.23mL、1.18当量)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。20℃で150mLのH2Oを加えることにより反応混合物をクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(300mL×2)で抽出した。有機層を、H2O(100mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。真空下で溶媒を除去した。1-ベンジル4-tert-ブチル(2R)-2-(メチルスルホニルオキシメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(22.0g、粗製)を黄色油として得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
DMA(150mL)中の1-ベンジル4-tert-ブチル(2R)-2-(メチルスルホニルオキシメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(22.0g、51.3mmol)の溶液に、NaCN(10.4g、211mmol)を加えた。混合物を60℃で12時間撹拌した。真空下で溶媒を除去し、残油を得た。残渣をH2O(40.0mL)で希釈し、酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、飽和ブライン(80.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=40/1~5/1)により精製した。生成物である1-ベンジル4-tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(18.5g、46.4mmol、2つのステップで収率72%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:360。
ジオキサン(40.0mL)中の1-ベンジル4-tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシレート(18.5g、43.3mmol、1.00当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、54.1mL、5.0当量)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物にNaHCO3をpHが7超えるまで加え、減圧下で濃縮して、ジオキサンを除去した。残渣をH2O(50.0mL)で希釈し、酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、H2O(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。生成物であるベンジル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(中間体63、11.5g、純度91.8%、収率95%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:260。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=7.37-7.31(m,5H),5.14(s,2H),4.49(br,s,1H),3.93(br,s,1H),3.07-2.81(m,5H),2.78-2.54(m,2H)。
中間体57
1-ブロモ-8-メチルナフタレン
ステップA:1-ブロモ-8-メチル-ナフタレン。THF(20mL)中の1,8-ジブロモナフタレン(1g、3.50mmol、1当量)の溶液に、MeLi(ジエチルエーテル中1.6M、2.62mL、1.2当量)を0℃で滴加した。0℃で30分間撹拌した後、ヨードメタン(3.38g、23.8mmol、1.48mL、6.81当量)を滴加した。混合物を25℃まで温め、さらに3時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250*50mm*10μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:45%~70%、28分;40%分)で精製した。標記化合物である1-ブロモ-8-メチルナフタレン(340mg、1.49mmol、収率43%、純度97%)を凍結乾燥後に黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.75(dd,J=0.8,7.2Hz,1H),7.69(dd,J=0.8,8.0Hz,1H),7.66-7.59(m,1H),7.30-7.22(m,2H),7.13(t,J=8.0Hz,1H),3.05(s,3H)。
中間体58
1-ブロモ-8-クロロナフタレン
ステップA:1H-ナフト[1,8-de][1,2,3]トリアジン。AcOH(200mL)およびEtOH(1000mL)中のナフタレン-1,8-ジアミン(100g、632mmol、1当量)の溶液に、冷水浴下で18~21℃に温度を制御しながら、亜硝酸イソアミル(72.6g、619mmol、83.4mL、0.98当量)を2時間かけて滴加した。添加後、得られた赤色懸濁液を25℃で16時間撹拌した。固体を濾過により収集し、エタノール(2×500mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。化合物である1H-ナフト[1,8-de][1,2,3]トリアジン(84g、496mmol、収率79%)を赤色結晶質固体として得、精製することなく次のステップに直接使用した。LCMS[ESI,M+1]:170。
ステップB:8-クロロナフタレン-1-アミン。HCl(1.5L)中の1H-ナフト[1,8-de][1,2,3]トリアジン(84g、496mmol、1当量)の溶液に、Cu(2.10g、33.1mmol、234μL、0.0665当量)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。得られた混合物を水(500mL)で希釈し、85℃で30分間加熱した。得られたほぼ透明な水溶液を、濾過し、冷却し、アンモニア水で(リトマス試験紙が青色になるまで)塩基化し、溶液をエーテルアセテート(2×1000mL)で抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=200/1~5/1)により精製した。化合物8-クロロナフタレン-1-アミン(57g、259mmol、収率52%、純度81%)を赤色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:178。
ステップC:1-ブロモ-8-クロロ-ナフタレン。MeCN(1000mL)中の8-クロロナフタレン-1-アミン(57g、320mmol、1当量)およびTsOH・H2O(219g、1.16mol、3.6当量)の溶液に、H2O(120mL)中のNaNO2(39.8g、577mmol、1.8当量)およびCuBr(138g、963mmol、29.3mL、3当量)の溶液を-5℃で加え、次いで、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物に飽和Na2SO3溶液(100mL)を加え、15分間撹拌し、次いで、酢酸エチル(1000mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製した。標記化合物1-ブロモ-8-クロロ-ナフタレン(56g、229mmol、収率72%、純度99%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=7.93(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.82(dd,J=1.2,8.4,1H),7.79(dd,J=1.2,8.4,1H),7.67(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.37(t,J=8.0Hz,1H),7.28(t,J=8.0Hz,1H)。
中間体59
カリウム(8-クロロナフタレン-1-イル)トリフルオロボレート
ステップA:DMF(400mL)中の1-ブロモ-8-クロロ-ナフタレン(20.0g、82.8mmol、1.00当量)、Pin
2B
2(52.6g、207mmol、2.50当量)、KOAc(48.8g、497mmol、6.00当量)、Pd(dppf)Cl
2(6.06g、8.28mmol、0.10当量)をN
2下で80℃で12時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(60.0mL)および水(60.0mL)で希釈し、混合物を分離した。水相を酢酸エチル(50.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×50.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、PE/EA=10/1)により精製して、2-(8-クロロ-1-ナフチル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(210g、72.8mmol、収率88%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.87(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.76(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.68(dd,J=1.0,6.8Hz,1H),7.59(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.51(dd,J=6.8,8.0Hz,1H),7.40-7.35(m,1H),1.46(s,12H)。
ステップB:メタノール(20.0mL)中の2-(8-クロロ-1-ナフチル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.00g、6.93mmol、1.00当量)の混合物に、H2O(7mL)中のKHF2(4.87g、62.4mmol、2.06mL、9.00当量)の溶液を加えた。30℃で3時間撹拌した後、混合物を真空下で濃縮してメタノールを除去し、濾過し、濾過したケーキを収集して、カリウム[(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラニル](2.6g、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
中間体60
tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート
ステップA:(COCl)
2(725g、5.71mol、500mL、9.28当量)中の2,2,2-トリクロロアセトアミド(100g、616mmol、1.0当量)の反応混合物を70℃で24時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮した。混合物に、1,2,4-トリクロロベンゼン(500mL)および(COCl)
2(116g、914mmol、80mL、1.48当量)を加えた。この反応混合物を100℃で5時間撹拌した。125℃に15時間温めた。次いで、混合物を140℃に5時間温めた。反応混合物をウォーターポンプ(72℃~76℃の画分)下で蒸留して、2,2,2-トリクロロアセチルイソシアナート(60g、319mmol、収率52%)を無色油として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ステップB:トルエン(1.3L)およびt-BuOH(1.01kg、13.6mol、1.3L、13.3当量)中の2-クロロ-3-フルオロ-ピリジン-4-カルボン酸(180g、1.03mol、1.0当量)、4A分子篩(300g)およびEt3N(311g、3.08mol、428mL、3.0当量)の混合物を窒素下で110℃で0.5時間撹拌し、次いで混合物を25℃に冷却し、ジフェニルホスホリルアジド(423g、1.54mol、333mL、1.5当量)を加えた。混合物を110℃で5時間撹拌した。完了時に、混合物を、水(2000mL)で希釈し、酢酸エチル(2×2000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×2000mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~5/1)により精製した。tert-ブチルN-(2-クロロ-3-フルオロ-4-ピリジル)カルバメート(197g、799mmol、収率78%、純度100%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:247;LCMS[ESI,M-55]:191。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=8.11(t,J=5.6Hz,1H),7.99(d,J=5.6Hz,1H),1.52(s,9H)。
ステップC:MeCN(250mL)中のtert-ブチルN-(2-クロロ-3-フルオロ-4-ピリジル)カルバメート(199g、807mmol、1.0当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、796mL、3.95当量)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、濾過ケーキを飽和NaHCO3溶液(2000mL)で希釈し、酢酸エチル(2×2000mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。2-クロロ-3-フルオロ-ピリジン-4-アミン(107g、731mmol、収率91%、純度99.9%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:147。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=7.61(d,J=5.6Hz,1H),6.67(t,J=6.0Hz,1H)。
ステップD:MeCN(550mL)中の2-クロロ-3-フルオロ-ピリミジン-4-アミン(107g、730mmol、1.0当量)およびNIS(107g、876mmol、1.2当量)の溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(6.94g、36.5mmol、0.05当量)を加えた。混合物を70℃で16時間撹拌した。完了時に、混合物を水(300mL)および酢酸エチル(2000mL)で希釈し、有機層を飽和Na2CO3溶液(2×1500mL)、飽和Na2SO3(1×2000mL)溶液およびブライン(1×1500mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。2-クロロ-3-フルオロ-5-ヨード-ピリジン-4-アミン(190g、676mmol、収率93%、純度97.2%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:273。
ステップE:EtOH(1500mL)中の2-クロロ-3-フルオロ-5-ヨード-ピリジン-4-アミン(78.4g、288mmol、1.0当量)の溶液に、Pd(PPh3)2Cl2(20.2g、28.8mmol、0.1当量)およびEt3N(105g、1.04mol、144mL、3.61当量)を窒素下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、窒素で数回パージした。混合物をCO(15.0psi)下、80℃で15時間撹拌した。完了時に、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して70%のMeOHを除去し、残渣を濾過した。合わせた濾過ケーキを真空下で濃縮した。エチル4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキシレート(142g、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:219。
1H NMR(400MHz,dmso-d6)δ=8.36(s,1H),7.49-7.42(m,2H),4.31(q,J=7.2Hz,2H),1.31(t,J=7.2Hz,3H)。
ステップF:THF(60mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキシレート(20.3g、73.2mmol、1.0当量)の溶液に、2,2,2-トリクロロアセチルイソシアナート(20.7g、110mmol、13.0mL、1.5当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した。完了時に、混合物を真空下で濃縮した。粗生成物をMTBE(200mL)で25℃で5分間粉砕した。エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(29.3g、67.74mmol、収率92%、純度94.1%)を灰色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:408。
ステップG:MeOH(290mL)中のエチル6-クロロ-5-フルオロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(29.3g、63.1mmol、1.0当量)の溶液に、NH3・MeOH(29mL、純度20%)を25℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。完了時に、混合物を真空下で濃縮した。粗生成物をMTBE(200mL)で25℃で10分間粉砕した。7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(18g、粗製)を茶色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:216。
ステップH:POCl3(165g、1.08mol、100mL、23.2当量)およびDIEA(30.0g、232mmol、40.4mL、5.0当量)の混合物に、7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(10g、46.4mmol、1.0当量)を0℃で何度かに分けて加えた。次いで、混合物を110℃まで温め、3時間撹拌した。完了時に、混合物を真空下で濃縮し、油状物をCHCl3との共沸により乾燥させた。2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(11.7g、粗製)を黒色油として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
中間体61
(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン
ステップA:KNO
3(26.3g、260mmol、1.08当量)をH
2SO
4(188g、1.88mol、102mL、純度98%、7.81当量)に加え、注意深く加熱してゆっくりと溶解した。得られた溶液を、0℃でH
2SO4(375g、3.75mol、204mL、純度98%、15.6当量)中の4-ブロモイソキノリン(50g、240mmol、1.0当量)の溶液に滴加した。冷却浴の除去後、溶液を25℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を砕いた氷(1000g)に注ぎ、NaOH溶液(2N)で塩基性(pH約8)にした。混合物を酢酸エチル(3×2000mL)で抽出し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(100mL)で粉砕した。4-ブロモ-5-ニトロ-イソキノリン(50g、197mmol、収率82%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+2]:255。
ステップB:4-ブロモ-5-ニトロ-イソキノリン(25g、98.7mmol、1.0当量)およびSnCl2・2H2O(111g、493mmol、5.0当量)をEtOH(600mL)に懸濁し、HCl(12M、57.5mL、6.98当量)を加え、80℃で30分間撹拌した。反応混合物を砕いた氷(1000g)に注ぎ、2Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH約12に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(3×2000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4-ブロモイソキノリン-5-アミン(36g、150mmol、収率76%、純度93%)を茶色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.99(s,1H),8.51(s,1H),7.47-7.32(m,2H),6.93(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),5.24(s,2H)。
ステップC:0℃に冷却したHCl水溶液(2M、1000mL、13.5当量)中の4-ブロモイソキノリン-5-アミン(33g、147mmol、1.0当量)の溶液に、H2O(400mL)中のNaNO2(13.3g、192mmol、806μL、1.3当量)の溶液を加えた。反応物を0℃で30分間撹拌し、濃HCl(400mL)中のCuCl(19.0g、192mmol、4.60mL、1.3当量)の溶液を0℃で撹拌し、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を砕いた氷(1000g)に注ぎ、2Nの水酸化ナトリウム水溶液でpHを約8に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10:1)により精製した。4-ブロモ-5-クロロ-イソキノリン(17g、69.4mmol、収率47%、純度99%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.11(s,1H),8.79(s,1H),7.91(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.84(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.53(t,J=7.6Hz,1H)。
ステップD:トルエン(100mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-イソキノリン(5g、20.6mmol、1.0当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(2.38g、2.06mmol、0.1当量)およびトリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(22.0g、67.2mmol、13.9mL、3.26当量)を30℃で加えた。混合物を100℃で36時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(50mL)で粉砕し、逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル)]によりさらに精製した。混合物を減圧下で濃縮して、(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(1.7g、5.16mmol、収率25%、純度99%)を無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:328。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.21(s,1H),8.72(s,1H),7.98-7.87(m,1H),7.82(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.53(t,J=8.0Hz,1H),0.55-0.40(s,9H)。
上記の中間体1~61に加えて、以下の例示的な中間体A-1~A-10を使用して、-Y-R2を、式(I)のアザキナゾリンコアに結合させることができる。
中間体A-1
THF(180mL)中のLiAlH
4(5.55g、146mmol、2.0当量)の溶液に、メチル1-ベンジルアゼチジン-2-カルボキシレート(15.0g、73.1mmol、1.0当量)を-20℃でN
2下で加えた。反応混合物を-20℃で1時間撹拌し、続いて水(5.55mL)、15%NaOH水溶液(5.55mL)、および水(16.6mL)でクエンチした。混合物を濾過し、固体をTHF(20mL)で洗浄した。濾過ケーキをTHF(50mL)中で25℃で5分間スラリー化し、濾過した。合わせた濾液を、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メタノール(12.1g、64.8mmol、収率89%)を黄色油として得た。LCMS[M+1]:178。
THF(80.0mL)中の(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メタノール(12.1g、68.3mmol、1.0当量)の混合物に、DMAP(834mg、6.83mmol、0.1当量)、イミダゾール(13.9g、205mmol、3.0当量)、およびTBDPSCl(20.6g、75.1mmol、19.3mL、1.1当量)を0℃で加えた。反応混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル 20:1~5:1)により精製した。この物質を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]によりさらに精製して、(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メトキシ-tert-ブチル-ジフェニル-シラン(20.0g、47.6mmol、収率70%)を黄色油として得た。LCMS[M+1]:416。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.73-7.65(m,4H),7.48-7.35(m,6H),7.34-7.22(m,5H),3.98(br d,J=12.4Hz,1H),3.84-3.25(m,5H),3.03-2.75(m,1H),2.00(br d,J=1.6Hz,2H),1.07(s,9H)。
メタノール(570mL)中の(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メトキシ-tert-ブチル-ジフェニル-シラン(19.0g、45.7mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、HOAc(1.10g、18.3mmol、1.05mL、0.4当量)およびPd(OH)2/C(13.0g、20重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(50psi)下、50℃で48時間撹拌した。混合物を濾過し、固体をメタノール(100mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、アゼチジン-2-イルメトキシ-tert-ブチル-ジフェニル-シラン(5.7g、15.2mmol、収率33%)を黄色油として得た。LCMS[M+1]:326。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.72-7.54(m,4H),7.48-7.31(m,6H),4.00-3.86(m,1H),3.79-3.41(m,4H),2.31(ddd,J=2.8,5.2,10.8Hz,1H),2.17-2.00(m,1H),1.16-0.99(m,9H)。
1,2-ジクロロエタン(30.0mL)中のアゼチジン-2-イルメトキシ-tert-ブチル-ジフェニル-シラン(2.8g、7.48mmol、1.0当量)およびシクロプロピルボロン酸(2.57g、29.9mmol、4.0当量)の混合物に、Na2CO3(1.59g、15.0mmol、2.0当量)、Cu(OAc)2(1.36g、7.48mmol、1.0当量)、および2,2’-ビピリジン(1.17g、7.48mmol、1.0当量)を25℃で加えた。混合物をO2(15psi)下、70℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。混合物を水(40mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗物質を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1~0:1)により精製し、次いで逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル-[(1-シクロプロピルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-ジフェニル-シラン(1.48g、4.01mmol、収率54%)を黄色油として得た。LCMS[M+1]:366。
THF(5.0mL)中のtert-ブチル-[(1-シクロプロピルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-ジフェニル-シラン(880mg、2.41mmol、1.0当量)の溶液に、TBAF(1.0M、2.89mL、1.2当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で12時間撹拌した。続いて、混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(8×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濾過し、粗(1-シクロプロピルアゼチジン-2-イル)メタノール(910mg)を黄色油として得た。
中間体A-2
MeOH(40mL)中の1-シクロプロピルピペリジン-4-オン(2.0g、14.4mmol、1.0当量)の溶液に、ラネーニッケル(167mg)および4M NH
3・MeOH(14.4mmol、20mL、1.0当量)をN
2下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H
2で数回パージした。混合物をH
2(15psi)下、15℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、1-シクロプロピルピペリジン-4-アミン(1.7g、粗製)を緑色固体として得た。
tert-ブトキシカルボニルtert-ブチルカーボネート(2.85g、13.1mmol、3.0mL、1.4当量)中の1-シクロプロピルピペリジン-4-アミン(1.3g、9.27mmol、1.0当量)の混合物を40℃で3時間撹拌した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1から石油エーテル/酢酸エチル、2:1)により精製して、tert-ブチルN-(1-シクロプロピル-4-ピペリジル)カルバメート(1.7g、7.07mmol、収率76%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ4.40(br s,1H),3.47(br s,1H),2.95(d,J=12.0Hz,2H),2.35-2.21(m,2H),1.90(d,J=11.6Hz,2H),1.63-1.52(m,1H),1.44(s,9H),1.35(br dd,J=3.2,12.0Hz,1H),0.47-0.41(m,2H),0.40-0.35(m,2H)。
メタノール(2.0mL)中のtert-ブチルN-(1-シクロプロピル-4-ピペリジル)カルバメート(500mg、2.08mmol、1.0当量)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、5.0mL、9.6当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、飽和NaOH水溶液(25mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、1-シクロプロピルピペリジン-4-アミン(120mg、粗製)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ2.98(d,J=12.0Hz,2H),2.71(br s,1H),2.22(td,J=2.0,11.6Hz,2H),1.79(br d,J=12.0Hz,2H),1.59-1.51(m,1H),1.38-1.25(m,2H),0.48-0.34(m,4H)。
中間体A-3
THF(1000mL)中のO1-tert-ブチルO2-メチルピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(58.0g、253mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(1M、379mL、1.5当量)を-65℃で加えた。混合物を-65℃で1時間撹拌した後、1-ブロモ-3-クロロ-プロパン(199g、1.26mol、124mL、5.0当量)を-65℃で添加した。2時間にわたって撹拌しながら、溶液を室温に温めた。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(500mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(1200mL)で抽出した。有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、粗物質を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~5:1)により精製して、1-(tert-ブチル)2-メチル2-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(50.0g、収率60%)を黄色油として得た。
ジクロロメタン(300mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル2-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(11.7g、38.3mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(117g、1.02mol、75.8mL、26.7当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。続いて、混合物を真空下で濃縮して、メチル2-(3-クロロプロピル)ピロリジン-2-カルボキシレート(12g、粗製、TFA塩)を無色油として得た。
MeOH(250mL)中のメチルメチル2-(3-クロロプロピル)ピロリジン-2-カルボキシレート(12.0g、37.5mmol、1.0当量、TFA)の溶液に、K2CO3(15.6g、113mmol、3.0当量)およびKI(623mg、3.75mmol、0.1当量)を25℃で加えた。混合物を35℃で1.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液の約80%を減圧下で除去した。残りの濾液を酢酸エチル(400mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空下で濃縮して、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(Al2O3、ジクロロメタン/メタノール、10:1)により精製して、メチルテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(5.40g、収率85%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.70(br s,3H),3.22-3.08(m,2H),2.71-2.56(m,2H),2.36-2.22(m,2H),1.87-1.73(m,4H),1.72-1.59(m,2H);LCMS[ESI,M+1]:170。
THF(250mL)中のメチルテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(11.8g、69.7mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH4(7.94g、209mmol、3.0当量)を-10℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、水(7mL)および15%NaOH溶液(8mL)でクエンチした。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、(テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(8.70g、収率88%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ3.31(s,2H),3.00-2.91(m,2H),2.67-2.57(m,2H),1.96-1.80(m,4H),1.78-1.68(m,2H),1.62-1.52(m,2H)。
中間体A-4
MeOH(50mL)中の((2S,4R)-4-フルオロピロリジン-2-イル)メタノール(5.23g、33.6mmol、1.0当量、HCl塩)の溶液に、N
2下で、アセトン(25.5g、439mmol、32.3mL、13当量)およびPd/C(600mg、10重量/重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H
2で数回パージした。混合物をH
2(45psi)下、25℃で12時間撹拌した。続いて、混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、5:1からDCM/MeOH、5:1)により精製して、((2S,4R)-4-フルオロ-1-イソプロピルピロリジン-2-イル)メタノール(2.7g、収率50%)を無色油として得た。Rf=0.30(10:1、ジクロロメタン/メタノール)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ5.25-4.99(m,1H),3.81-3.70(m,1H),3.51-3.44(m,1H),3.40-3.24(m,2H),3.18(s,1H),3.13-2.98(m,1H),2.20-2.03(m,2H),1.18(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.4Hz,3H)。
中間体A-5
MeOH(30mL)中の((2S,4R)-4-メトキシピロリジン-2-イル)メタノール(2.5g、14.9mmol、1当量、HCl塩)の溶液に、N
2下で、アセトン(19.1g、328mmol、24.1mL、22当量)およびPd/C(500mg、10重量/重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H
2で数回パージした。混合物をH
2(30.1mg、14.9mmol)(45psi)下、25℃で12時間撹拌した。続いて、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、5:1からDCM/MeOH、5:1)により精製して、((2S,4R)-1-イソプロピル-4-メトキシピロリジン-2-イル)メタノール(1.1g、収率43%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.89-3.79(m,1H),3.56(d,J=4.0Hz,1H),3.35-3.29(m,1H),3.27(s,3H),3.19-3.06(m,2H),2.97(s,1H),2.64-2.57(m,1H),2.02-1.94(m,1H),1.88-1.77(m,1H),1.09(d,J=6.8Hz,3H),0.96(d,J=6.4Hz,3H)。
中間体A-6
メタノール(50mL)中の(S)-(4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル)メタノール(3.00g、17.3mmol、1.0当量、HCl塩)の溶液に、Pd/C(400mg、10重量/重量%)およびアセトン(39.5g、680mmol、50.0mL、39当量)を加えた。反応混合物を、H
2(45psi)下、25℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をメタノール中のNH
3の溶液に加え(50mL、NH
3を-40℃で10分間メタノールでバブリングし)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル、3:1~0:1)により精製して、(S)-(4,4-ジフルオロ-1-イソプロピルピロリジン-2-イル)メタノール(2.50g、収率81%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.73-3.66(m,1H),3.38(br d,J=11.2Hz,1H),3.29-3.15(m,2H),3.11-2.95(m,2H),2.65-2.48(m,1H),2.46-2.20(m,2H),1.12(d,J=6.8Hz,3H),0.97(d,J=6.4Hz,3H)。LCMS[ESI,M+1]:180。
中間体A-7
ジクロロメタン(40.0mL)中のN-(2-ヒドロキシエチル)メタンスルホンアミド(3.00g、21.6mmol、1.0当量)の溶液に、(Boc)
2O(5.17g、23.7mmol、5.45mL、1.1当量)、TEA(3.27g、32.3mmol、4.50mL、1.5当量)、およびDMAP(527mg、4.31mmol、0.2当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~4:1)により精製して、tert-ブチル(2-ヒドロキシエチル)(メチルスルホニル)カルバメート(1.01g、収率20%)を無色油として得た。R
f=0.25(ジクロロメタン/メタノール、1:1)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ4.27-4.16(m,2H),3.48-3.38(m,2H),3.00(s,3H),1.50(s,9H)。
中間体A-8
MeOH(15mL)中の(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メタノール(1.50g、8.46mmol、1.0当量)およびアセトン(11.8g、204mmol、15.0mL、24当量)の溶液に、Pd/C(1.60g、10重量/重量%)をN
2雰囲気下で加えた。この懸濁液を、排気し、H
2で3回パージした。混合物をH
2(45psi)下、25℃で36時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過したケーキをEtOH(10mL)およびTHF(10ml)で洗浄した。合わせた濾液を真空下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、ジクロロメタン/メタノール、1:0~10:1)により精製して、(1-イソプロピルアゼチジン-2-イル)メタノール(800mg、収率73%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.67-3.57(m,1H),3.50-3.33(m,3H),2.92(dt,J=7.6,9.2Hz,1H),2.54(td,J=6.4,12.8Hz,1H),2.25-2.11(m,2H),1.93(dtd,J=3.2,8.4,10.8Hz,1H),0.98(d,J=6.4Hz,3H),0.94(d,J=6.4Hz,3H)。
中間体A-9
EtOH(20.0mL)中の(1-ベンジルアゼチジン-2-イル)メタノール(2.00g、11.3mmol、1.0当量)およびアセトアルデヒド(5M、9.03mL、4.0当量)の溶液に、Pd/C(1.00g、10重量/重量%)をN
2雰囲気下で加えた。この懸濁液を、排気し、H
2で数回パージした。混合物をH
2下、40℃で48時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル、3:1~0:1)により精製して、(1-エチルアゼチジン-2-イル)メタノール(330mg、収率25%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.60(dd,J=3.2,11.6Hz,1H),3.46-3.34(m,2H),3.34-3.26(m,1H),2.87-2.77(m,1H),2.70-2.58(m,1H),2.46-2.35(m,1H),2.26-2.11(m,1H),1.99-1.86(m,1H),0.97(t,J=7.2Hz,3H)。
中間体A-10
メタノール(50.0mL)中の(S)-ピロリジン-2-イルメタノール(1.50g、14.8mmol、1.44mL、1.0当量)の溶液に、シクロブタノン(3.12g、44.5mmol、3.32mL、3.0当量)およびPd/C(150mg、10重量/重量%)を窒素雰囲気下で加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H
2(15psi)で数回パージした。混合物をH
2(15psi)下、25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをメタノール(40.0mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー[SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、0:1~5:1から石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2% NH
4OH)、4:3:1]により精製して、(S)-(1-シクロブチルピロリジン-2-イル)メタノール(890mg、収率38.7%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.52(dd,J=4.4,10.4Hz,1H),3.34(dd,J=3.2,10.4Hz,1H),3.16-3.06(m,1H),3.01-2.95(m,1H),2.67(dt,J=4.4,8.8Hz,1H),2.41-2.33(m,1H),2.11-2.03(m,1H),2.03-1.91(m,4H),1.90-1.81(m,1H),1.76-1.60(m,5H)。
中間体A-11
THF(300mL)中の1-(tert-ブチル)2-エチル(S)-4-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(25.0g、103mmol、1.0当量)の混合物に、LiAlH
4(7.80g、205mmol、2.0当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、水(7.8mL)、15%NaOH水溶液(7.8mL)、および水(23.4mL)をゆっくりと滴加した。混合物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(21.0g、粗製)を黄色油として得た。
MeCN(500mL)中のtert-ブチル(2S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(30.0g、138mmol、1.0当量)およびBnBr(26.0g、152mmol、18.0mL、1.1当量)の混合物に、Ag2O(96.0g、414mmol、3.0当量)を加えた。混合物を85℃で12時間撹拌した。続いて、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、30:1~1:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート(18.0g、収率42%)を黄色油として得た。
酢酸エチル(160mL)中のtert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート(17.0g、55.3mmol、1.0当量)の混合物に、酢酸エチル(50mL)中のトリクロロイソシアヌル酸(19.3g、83.0mmol、1.5当量)およびTEMPO(13.0g、83.0mmol、1.5当量)を-5℃で加えた。混合物をその温度で30分間撹拌し、次いで室温に温め、1時間撹拌した。続いて、混合物を飽和NaS2O3水溶液(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-オキソピロリジン-1-カルボキシレート(7.08g、収率37%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-99]:206。
THF(120mL)中のエチル2-ジエトキシホスホリルアセテート(11.0g、49.1mmol、9.75mL、2.0当量)の溶液に、NaH(1.18g、29.5mmol、純度60%、1.2当量)を0℃で加えた。混合物をこの温度で0.5時間撹拌した後、THF(50mL)中のtert-ブチル(S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-オキソピロリジン-1-カルボキシレート(7.50g、24.6mmol、1.0当量)を加えた。得られた混合物を室温まで温め、30分間撹拌した。混合物を氷冷水(50mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~1:1)により精製して、tert-ブチル(S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)ピロリジン-1-ジカルボキシレート(7.50g、収率80%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-99]:276。
THF(2.00mL)およびエチルアルコール(2.00mL)中のtert-ブチル(S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.50g、4.00mmol、1.0当量)、PtO2(907mg、4.00mmol、1.0当量)、およびNa2CO3(423mg、4.00mmol、1.0当量)の混合物を水素ガスでパージし、次いでH2(15psi)下、25℃で3時間撹拌した。系を窒素でフラッシュし、セライトのプラグを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~5:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルバメート(1.01g、収率60%)を無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:378。
THF(20.0mL)中の(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.50g、3.97mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH4(452mg、11.9mmol、3.0当量)を-40℃で加え、混合物をこの温度で1時間撹拌した。混合物を、H2O(0.45mL)、15%NaOH水溶液(0.45mL)、およびH2O(1.35mL)で注意深く希釈した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~0:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-1-カルバメート(1.00g、収率75%)を無色油として得た。
THF(10.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.00g、2.98mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(238mg、5.96mmol、純度60%、2.0当量)およびTsCl(1.14g、5.96mmol、2.0当量)を0℃で加えた。混合物を室温で12時間撹拌した後、H2O(10mL)で希釈した。混合物を濃縮して、残渣を得た。残渣をH2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~0:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-トシルオキシ)エチル)ピロリジン-1-カルバメート(600mg、収率41%)を無色油として得た。LCMS[ESI,M-99]:390。
ジクロロメタン(5.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-4-(2-(トシルオキシ)エチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(590mg、1.21mmol、1.0当量)、TFA(1.65g、14.5mmol、1.07mL、12当量)の混合物を、窒素雰囲気下、25℃で0.5時間撹拌した。続いて、混合物を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-((5S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)ピロリジン-3-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(600mg、粗製)を無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:390。
MeCN(30.0mL)中の2-((5S)-5-((ベンジルオキシ)メチル)ピロリジン-3-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(600mg、1.54mmol、1.0当量)の溶液に、Na2CO3(816mg、7.70mmol、5.0当量)を加えた。混合物を25℃で1.0時間撹拌した後、濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル、10:1から酢酸エチル/エタノール(0.1% NH4OH)、3:1]により精製して、(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(250mg、収率93%)を黄色油として得た。
メチルアルコール(4.0mL)/NH3(1.0mL、MeOH中20%)中の(2S)-2-((ベンジルオキシ)メチル)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(100mg、460μmol、1.0当量)およびPd/C(100mg、10重量%)の混合物を、水素(3回)でパージし、25℃で8時間撹拌した(15psi H2)。混合物を濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル、10:1から酢酸エチル/エタノール(0.1% NH4・OH)、3:1)により精製して、((2S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノール(50.0mg、収率85%)を黄色油として得た。
中間体A-12
THF(7.50L)中の化合物エチル5-オキソピロリジン-2-カルボキシレート(1.50kg、9.54mol、1.00当量)および3-クロロ-2-(クロロメチル)プロプ-1-エン(1.91kg、15.3mol、1.77L、1.60当量)の混合物に、窒素下、LiHMDS(1M、19.1L、2.00当量)を-40℃で滴加した。混合物を室温で20時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、0:1)は、化合物5-オキソピロリジン-2-カルボキシレートが消費され(R
f=0.05)、3つの新しい主要スポットが形成された(R
f=0.40、0.35、0.27)ことを示した。反応混合物を0℃のHCl水溶液(1M、2.50L)に注ぎ入れ、HCl水溶液(2M)でpHを7に調整した。得られた混合物をEtOAc(4.50L×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4.50L)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~1:1)により精製して、エチル2-メチレン-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(898g、4.29mol、収率45%、純度82%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:210.1。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ5.02-5.07(m,2H),4.28(d,J=15.6Hz,1H),4.16-4.22(m,2H),3.71(dd,J=15.6,1.6Hz,1H),3.04(d,J=15.6Hz,1H),2.73-2.80(m,1H),2.57-2.64(m,1H),2.41-2.49(m,2H),2.03-2.17(m,2H),1.24-1.30(m,3H)。
オゾンを、DCM(1650mL)およびMeOH(165mL)中のエチル2-メチレン-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(165g、788mmol、1.00当量)の混合物に-70℃でバブリングした。溶液が淡青色になった後、過剰のO3を30分間窒素でパージした。混合物を、Me2S(80.4g、1.29mol、95.0mL、1.6当量)を用いて-70℃で処理し、室温に温め、16時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、0:1)は、2-メチレン-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(Rf=0.55)の消費、および1つの主要なスポット(Rf=0.50)の形成を示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残基を得た。6つの同一の反応から、合わせた残基をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~1:1)により精製して、2,5-ジオキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボンキシレート(821g、3.89mol、収率82%、純度93%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:212.1。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.23(q,J=7.2Hz,2H),4.12(d,J=18.8Hz,1H),3.56(d,J=18.4Hz,1H),2.96-3.01(m,2H),2.77-2.86(m,1H),2.43-2.50(m,2H),2.14-2.22(m,1H),1.28(t,J=7.2Hz,1H)。
EtOH(1300mL)中のエチル2,5-ジオキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(257g、1.22mol、1.00当量)の溶液に、窒素下で、NaBH4(13.8g、365mmol、0.30当量)を0℃でゆっくりと加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した。TLC(酢酸エチル)は、エチル2,5-ジオキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(Rf=0.55)の消費、および2つの主要なスポット(Rf=0.30、0.20)の形成を示した。反応物を飽和NH4Cl水溶液(65.0mL)で5℃で希釈し、その温度で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。3つの同一の反応からの粗生成物を合わせた。合わせた粗物質をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~1:1)により精製して、rac-エチル(2S,7aR)-2-ヒドロキシ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(450g、2.11mol、収率57%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.65(s,1H),4.14(q,J=7.2Hz,2H),3.95(dd,J=12.8,6.0Hz,1H),3.10(d,J=12.8Hz,1H),2.75-2.84(m,2H),2.49-2.49(m,2H),2.39-2.45(m,1H),2.02-2.10(m,1H),1.84(dd,J=13.6,6.0Hz,1H),1.30(t,J=7.2Hz,1H)。
DCM(500mL)中のrac-エチル(2S,7aR)-2-ヒドロキシ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(100g、469mmol、1.00当量)の溶液に、窒素下で、DAST(113g、703mmol、82.9mL、1.50当量)の溶液を-70℃で滴加した。反応混合物を25℃まで温め、16時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル、1:1)は、出発物質の消費および1つのスポット(Rf=0.30)の形成を示した。反応混合物を10℃に冷却し、MeOH(25.0mL)、水(1000mL)で希釈し、DCM(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残基をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~0:1)により精製して、rac-エチル(2S,7aR)-2-フルオロ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(55.0g、251mmol、収率49%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:216.0。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.30(dt,J=52.4,4.0Hz,1H),4.17-4.25(m,3H),3.11-3.24(m,1H),2.59-2.83(m,3H),2.41-2.47(m,1H),2.09-2.30(m,2H),1.29(t,J=7.2Hz,1H)。
rac-エチル(2S,7aR)-2-フルオロ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(30.0g、139mmol)は、まず、分取HPLC[Welch Ultimate XB-NH2 250mm×50mm×10μm;ヘプタン-EtOH(0.1%NH4OH);B%:10%、10分)により精製した。混合物を減圧下で濃縮して、残基(28.0g、130mmol)を得た。残基を分取SFC(DAICEL CHIRALPAK IC 250mm×50mm×10μm;IPA中0.1%NH4OH;CO2%:40%、4.7分;所望の生成物:ピーク2、Rt=1.959分)により精製した。画分を減圧下で濃縮して、エチル(2S,7aR)-2-フルオロ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(12.0g、55.4mmol、収率40%、純度99%、ee>99%)を黄色油として得た。
THF(90.0mL)中のLiAlH4(4.81g、127mmol、1.50当量)の懸濁液に、窒素下で、THF(55.0mL)中のエチル(2S,7aR)-2-フルオロ-5-オキソテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(18.2g、85.6mmol、1.00当量)の溶液を0℃で滴加した。反応混合物を70℃で3時間加熱し、その時点でTLC分析(石油エーテル/エーテル、1:1)は、出発物質(Rf=0.30)の消費および1つの新しいスポット(Rf=0.01)の形成を示した。混合物を0℃に冷却し、水(5.00mL)、15%NaOH水溶液(15.0mL)および水(15.0mL)でゆっくりと希釈した。混合物を0℃で5分間撹拌し、濾過した。濾過ケーキをEtOAc(80.0mL×4)で洗浄し、濾液を無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン/メタノール、100:1~10:1)により精製して、((2R,7aS)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(10.8g、67.3mmol、純度99%、収率80.0%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.13-5.28(m,1H),3.26(s,2H),3.13-3.19(m,2H),2.91-3.10(m,2H),2.02-2.12(m,2H),1.76-1.94(m,4H)。
上記の中間体1-61およびA-12に加えて、以下の例示的な中間体B-1~B29を使用して、-Y-R2を、式(I)のアザキナゾリンコアに結合させることができる。
中間体B-1
DMF(20mL)中のエチル1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキシレート(1.9g、9.99mmol、1.0当量)の混合物に、NaH(599mg、15.0mmol、純度60%、1.5当量)を0℃で加えた。混合物を15℃で30分間撹拌した後に、SEMCl(2.50g、15.0mmol、2.65mL、1.5当量)を加えた。混合物を15℃でさらに30分間撹拌し、飽和NH
4Cl水溶液(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~5:1)により精製して、エチル1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキシレート(2g、6.05mmol、収率60%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.58(dd,J=1.6,4.4Hz,1H),7.90-7.85(m,1H),7.47(d,J=0.8Hz,1H),7.25(dd,J=4.8,8.4Hz,1H),6.01(s,2H),4.40(q,J=7.2Hz,2H),3.54-3.48(m,2H),1.42(t,J=7.2Hz,3H),0.88-0.81(m,2H),-0.093(s,9H)。
THF(20mL)中の1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-カルボキシレート(1.9g、5.93mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH4(450mg、11.9mmol、2.0当量)を-10℃で加えた。混合物を-10℃で30分間撹拌した後、飽和Na2SO4水溶液(6mL)を0℃で加えた。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮して、(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-2-イル)メタノール(1.5g、収率91%)を無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:279。
中間体B-2
トルエン(120mL)中の(R)-1-フェニルエタン-1-アミン(10g、82.5mmol、1当量)の溶液に、エチル2-オキソアセテート(13.5g、66.0mmol、0.8当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、エチル(R,E)-2-((1-フェニルエチル)イミノ)アセテート(20g、粗製)を黄色油として得た。
DMF(200mL)中のエチル(R,E)-2-((1-フェニルエチル)イミノ)アセテート(20g、97.4mmol、1.0当量)の溶液に、新たに分解したシクロペンタ-1,3-ジエン(13.5g、205mmol、2.1当量)およびTFA(14.4g、127mmol、9.38mL、1.3当量)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌し、飽和NaHCO3水溶液(200mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、100:1~3:1)により精製して、エチル(1R,3R,4S)-2-((R)-1-フェニルエチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-3-カルボキシレート(8.5g、収率32%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.39-7.23(m,5H),6.49-6.38(m,1H),6.35-6.16(m,1H),4.34-4.28(m,1H),3.92-3.71(m,2H),3.12-3.00(m,1H),2.96-2.84(m,1H),2.22(s,1H),2.18-2.10(m,1H),1.47-1.39(m,4H),0.97(t,J=6.8Hz,3H)。
EtOH(50mL)中のエチル(1R,3R,4S)-2-((R)-1-フェニルエチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-3-カルボキシレート(1.80g、6.63mmol、1当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(300mg、10重量/重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、エチル(1S,3R,4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(1.1g、粗製)を黄色油として得、これをいかなる精製もすることなくも次のステップで使用した。
DCM(15mL)中のエチル(1S,3R,4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(1.10g、6.50mmol、1.0当量)の溶液に、(Boc)2O(2.84g、13.0mmol、2当量)およびTEA(3.29g、32.5mmol、5当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、100:1~3:1)により精製して、2-(tert-ブチル)3-エチル(1S,3R,4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(960mg、収率50%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.22(s,1H),4.21-4.09(m,2H),3.85-3.64(m,1H),2.71-2.62(m,1H),1.97-1.88(m,1H),1.79-1.72(m,1H),1.69-1.58(m,2H),1.49-1.38(m,10H),1.28-1.26(m,4H)。
THF(5mL)中の2-(tert-ブチル)3-エチル(1S,3R,4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(2g、7.43mmol、1当量)の溶液に、LiAlH4(845mg、22.3mmol、3当量)を-20℃で加え、混合物をこの温度で1時間撹拌した。続いて、反応混合物をH2O(0.85mL)、15%NaOH(2.55mL)、およびH2O(2mL)で希釈した。懸濁液を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、((1S,3R,4R)-2-メチル-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル)メタノール(1.1g、粗製)を淡黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.15-4.08(m,1H),3.59-3.46(m,2H),2.37-2.27(m,1H),1.76-1.70(m,2H),1.63-1.57(m,3H),1.48(s,9H),1.29-1.24(m,2H)。
中間体B-3
THF(10.0mL)中の1-ベンジル2-メチル(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(5.00g、19.0mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(1M、22.8mL、1.2当量)の溶液を-78℃で滴加した。混合物をこの温度で1時間撹拌した後、4-ブロモブタ-1-エン(5.13g、38.0mmol、3.86mL、2.0当量)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(25.0mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブライン(2×25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1から酢酸エチル/メタノール、5:1)により精製して、1-ベンジル2-メチル2-(ブタ-3-エン-1-イル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.75g、収率62%)を無色油として得た。
ジクロロメタン(50.0mL)中の1-ベンジル2-メチル2-(ブタ-3-エン-1-イル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.75g、11.8mmol、1.0当量)の溶液に、m-CPBA(6.37g、29.5mmol、純度80%、2.5当量)を加えた。混合物を25℃で5時間撹拌した。続いて、混合物を飽和NaS2O3水溶液(35.0mL)の添加によりクエンチした。水層をジクロロメタン(3×65mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1から酢酸エチル/メタノール、3:1)により精製して、1-ベンジル2-メチル2-(2-(オキシラン-2-イル)エチル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.15g、収率80%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.40-7.29(m,5H),5.17-5.04(m,2H),3.70(d,J=4.0Hz,3H),3.52-3.46(m,2H),2.97-2.66(m,2H),2.50-2.21(m,2H),2.18-1.78(m,5H),1.71-1.40(m,2H)。
メタノール(1.0mL)中の1-ベンジル2-メチル2-(2-(オキシラン-2-イル)エチル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.10g、9.30mmol、1.0当量)の溶液に、窒素雰囲気下でPd/C(0.31g、9.30mmol、10重量/重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で4時間撹拌した。完了後、混合物を濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、メチル3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(1.90g、粗製)を無色油として得た。
ジクロロメタン(20.0mL)中のメチル3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(1.85g、9.28mmol、1.0当量)の溶液に、TBSCl(2.10g、13.9mmol、1.71mL、1.5当量)およびイミダゾール(1.90g、27.9mmol、3.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、氷水(20.0mL)に注ぎ入れ、5分間撹拌した。ジクロロメタン層を分離し、水相を酢酸エチル(3×35mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100:1~8:1)により精製して、メチル3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルバメート(750mg、収率26%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ3.89(dd,J=4.4,10.4Hz,1H),3.78(dd,J=6.0,10.4Hz,1H),3.74-3.67(m,3H),3.36-3.25(m,1H),2.95(td,J=4.4,9.2Hz,1H),2.83(q,J=8.4Hz,1H),2.51-2.40(m,1H),2.25-2.13(m,1H),1.94-1.86(m,1H),1.84-1.78(m,3H),1.75-1.67(m,1H),1.65-1.56(m,1H),0.90(s,9H),0.13-0.01(s,6H)。
THF(20.0mL)中のLiAlH4(484mg、12.8mmol、2.0当量)の混合物に、3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(2.00g、6.38mmol、1.0当量)を-20℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(0.5mL)、15%NaOH(0.5mL)、および水(1.5mL)で0℃でクエンチした。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをTHF(50mL)で洗浄した。濾過ケーキをTHF(30mL)に分散させ、25℃で5分間撹拌した後、濾過した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。残渣を酢酸エチルで希釈し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(1.70g、収率93%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ3.85(dd,J=6.0,10.4Hz,1H),3.72(dd,J=6.0,10.4Hz,1H),3.38-3.21(m,2H),3.18-3.05(m,1H),2.85(ddd,J=2.4,6.0,8.8Hz,1H),2.72(dt,J=6.4,9.6Hz,1H),1.97(ddd,J=2.8,7.2,12.4Hz,1H),1.83-1.46(m,7H),0.90(s,9H),0.07(s,6H)。LCMS[ELSD,M+1]:286。
中間体B-4
THF(4mL)中の1-(tert-ブチル)-2-メチル2-メチルアゼチジン-1,2-ジカルボキシレート(300mg、1.31mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH
4(124mg、3.27mmol、2.50当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで70℃に加熱し、さらに1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、飽和Na
2SO
4水溶液(0.1mL)でクエンチした。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン(3×5mL)で洗浄した。混合物を4M HCl・ジオキサンでpHを約3に調整し、濃縮して、(1,2-ジメチルアゼチジン-2-イル)メタノール(200mg、粗HCl塩)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ3.88-3.80(m,2H),3.69-3.64(m,1H),3.62-3.56(m,1H),2.72(s,3H),2.71-2.60(m,1H),2.19-2.10(m,1H),1.57(s,3H)。
中間体B-5
THF(10.0mL)中の1-(tert-ブチル)-2-メチル-(2S,4S)-4-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(5.00g、20.2mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH
4(2.30g、60.7mmol、3.0当量)を0℃で何度かに分けて加えた。混合物をこの温度で1時間、次いで65℃で30分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、H
2O(2.30mL)、15%のNaOH(2.30mL)およびH
2O(5.00mL)でクエンチした。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、((2S,4S)-4-フルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メタノール(2.30g、粗製)を淡黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ5.22-4.93(m,1H) 3.73(dd,J=11.2,3.2Hz,1H) 3.47(br d,J=11.2Hz,1H) 3.33(br dd,J=18.0,11.2Hz,1H) 2.52-2.06(m,8H)。
中間体B-6
DMF(4.0mL)中の(2S,3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-フルオロピロリジン-2-カルボン酸(400mg、1.72mmol、1.0当量)の溶液に、K
2CO
3(355mg、2.57mmol、1.5当量)およびMeI(1.46g、10.3mmol、641μL、6.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、次いで飽和NH
4Cl水溶液(10.0mL)で0℃で希釈した。水層を酢酸エチル(15mL)で抽出した。有機層をブライン(3×15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3R)-3-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(420mg、粗製)を黄色油として得た。R
f=0.80(石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ5.28-5.07(m,1H),4.66-4.40(m,1H),3.77(s,3H),3.75-3.65(m,1H),3.62-3.50(m,1H),2.29-2.00(m,2H),1.49-1.42(m,9H)。
THF(4.0mL)中のLiAlH4(193mg、5.10mmol、3.0当量)の混合物に、1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3R)-3-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(420mg、1.70mmol、1.0当量)を-20℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで66℃でさらに1時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、水(0.1mL)、15%NaOH水溶液(0.1mL)、および水(0.3mL)でクエンチした。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをTHF(15mL)に分散させ、25℃で5分間撹拌した後、濾過した。合わせた濾液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、((2S,3R)-3-フルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メタノール(200mg、粗製)を黄色油として得た。Rf=0.50(ジクロロメタン/メタノール、5:1)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.15-5.06(m,1H),3.91-3.75(m,2H),3.10-3.06(m,1H),3.03-2.79(m,2H),2.42(s,3H),1.70(td,J=2.8,6.0Hz,2H)。
中間体B-7
MeOH(100mL)中のtert-ブチル3-アミノアゼチジン-1-カルボキシレート(5.00g、29.0mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(5.00g、10重量/重量%)およびホルマリン(109g、1.34mol、100mL、水中37%、46.2当量)を加えた。混合物をH
2(15psi)下、20℃で18時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOH(3×50.0mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、粗物質を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~0:1)により精製して、tert-ブチル3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-カルボキシレート(6.00g、収率83%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ3.83-3.78(m,2H),3.62-3.59(m,2H),3.00-2.87(m,1H),2.04(s,6H),1.37(s,9H)。DCM(18.0mL)中のtert-ブチル3-(ジメチルアミノ)アゼチジン-1-カルボキシレート(2.00g、9.99mmol、1.0当量)の溶液に、TFA(6.00mL)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮し、凍結乾燥して、N,N-ジメチルアゼチジン-3-アミン(3.50g、収率96%、ビス-TFA塩)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,D
2O):δ4.50-4.41(m,5H),2.84(s,6H)。
中間体B-8
EtOH(20.0mL)中の(R)-アゼチジン-2-イルメタノール(1.32g、10.7mmol、1.0当量、HCl塩)およびアセトアルデヒド(THF中5M、8.55mL、4.0当量)の溶液に、Pd/C(0.500g、10重量/重量%)をN
2雰囲気下で加えた。この懸濁液を、排気し、H
2で数回パージした。混合物をH
2下、50℃で36時間撹拌した。続いて、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、(R)-(1-エチルアゼチジン-2-イル)メタノール(1.00g、粗製、HCl塩)を茶色油として得た。(S)-(1-エチルアゼチジン-2-イル)メタノールについても同じ手順を使用した。
中間体B-9
還流冷却器を備えたオーブン乾燥三口フラスコに、Mg(584mg、24.0mmol、1.20当量)を入れ、I
2(507mg、2.00mmol、0.1当量)をヨウ素が蒸発するまでヒートガンで加熱し、フラスコ内に均等に分配された。THF(20mL)中の臭化ホモアリル(2.70g、20.0mmol、2.03mL、1当量)の溶液を、穏やかな還流が始まるまで何度かに分けて加えた。次いで、一定の還流を維持しながら、溶液を30分間にわたって滴加した。続いて、暗色の反応混合物を室温に冷却し、濾過せずに使用した。
DCM(150mL)中の4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタン酸(5.00g、21.1mmol、1当量)の溶液に、TEA(6.40g、63.2mmol、8.80mL、3.0当量)、続いてT3P(16.1g、25.3mmol、15.0mL、EtOAc中50%、1.2当量)、およびN-メトキシメタンアミン(3.08g、31.6mmol、1.5当量、HCl塩)を0℃で加え、混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物をDCM(3×100mL)で抽出し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~1:1)により精製して、ベンジル(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-4-オキソブチル)カルバメート(5.50g、19.6mmol、収率93%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.33-7.23(m,5H),5.04-4.98(m,3H),3.58(s,3H),3.18(q,J=6.4Hz,2H),3.09(s,3H),2.41(br t,J=6.8Hz,2H),1.82-1.73(m,2H)。LCMS[ESI,M+1]:281.2。
THF(10mL)中のベンジル(4-(メトキシ(メチル)アミノ)-4-オキソブチル)カルバメート(2.00g、7.13mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、グリニャール試薬(THF中0.500M、42.8mL、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、次いで1M HCl水溶液でpHを3~4に調整した。混合物を酢酸エチル(5×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液、ブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~5:1)により精製して、ベンジル(4-オキソオクト-7-エン-1-イル)カルバメート(1.50g、5.45mmol、収率38%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.36-7.22(m,5H),5.75-5.65(m,1H),5.12-4.69(m,5H),3.10(q,J=6.4Hz,2H),2.43-2.32(m,4H),2.22(q,J=6.80Hz,2H),1.75-1.62(m,2H)。LCMS[ESI,M+1]:276.1。
DCM(10mL)中のトリフェニルシラン(2.38g、9.15mmol、1.8当量)の溶液に、BF3・Et2O(2.64g、18.6mmol、2.30mL、3.66当量)を20℃で加えた。混合物を10分間撹拌した後、-78℃に冷却し、続いて、DCM(10mL)中のベンジル(4-オキソオクト-7-エン-1-イル)カルバメート(1.40g、5.08mmol、1当量)の溶液を加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで2時間撹拌を続けながら20℃に温めた。混合物を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、30:1~3:1)により精製して、ベンジル2-(ブタ-3-エン-1-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.10g、4.24mmol、収率83%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.41-7.22(m,5H),5.85-5.59(m,1H),5.12-4.82(m,4H),3.79(br s,1H),3.46-3.27(m,2H),2.03-1.95(m,1H),1.89-1.71(m,4H),1.62-1.57(m,1H),1.39-1.28(m,1H),1.25-1.15(m,1H)。
アセトン(25mL)およびH2O(25mL)中のベンジル2-(ブタ-3-エン-1-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.00g、3.86mmol、1当量)、NaHCO3(2.59g、30.9mmol、8.0当量)の混合物に、H2O(25mL)中のオキソン(11.9g、19.3mmol、5.0当量)の溶液を0℃で滴加した。混合物を0℃でさらに2時間撹拌した後、H2O(50mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~1:1)により精製して、ベンジル2-(2-(オキシラン-2-イル)エチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(800mg、2.91mmol、収率75%)を黄色油として得た。
中間体B-10
トルエン(150mL)中の(S)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-2-オン(7.26g、63.1mmol、1.0当量)の混合物に、N
2下で、ベンズアルデヒド(7.36g、69.4mmol、7.01mL、1.1当量)、TsOH・H
2O(163mg、946μmol、0.015当量)を加えた。混合物を125℃で48時間撹拌し、次いで水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(300mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~1:1)により精製して、(7aS)-3-フェニルテトラヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(5.70g、収率33%)を茶色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:204。
THF(50.0mL)中の(7aS)-3-フェニルテトラヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(5.00g、24.6mmol、1.0当量)の溶液に、LiHMDS(1M、49.2mL、2.0当量)を-65℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、THF(15.0mL)中のPhSeBr(6.39g、27.1mmol、1.1当量)を滴加した。混合物を-65℃で1時間撹拌し、飽和NH4Cl水溶液(100mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣をDCM(120mL)に0℃で溶解し、この溶液に、H2O2(16.7g、148mmol、14.2mL、水中30%、6.0当量)を加えた。混合物を25℃で3時間撹拌し、次いでDCM(50mL)で希釈し、HCl(150mL、1M)、飽和NaHCO3水溶液、飽和Na2S2O3水溶液(150mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~1:1)により精製して、(7aS)-3-フェニル-1,7a-ジヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(3.30g、収率63%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=7.45(d,J=7.2Hz,2H),7.35-7.24(m,3H),7.19(dd,J=1.6,5.6Hz,1H),6.17-6.04(m,2H),4.61-4.49(m,1H),4.19(t,J=7.6Hz,1H),3.35(t,J=8.0Hz,1H)。LCMS[ESI,M+1]:202。
DMF(50.0mL)中の(7aS)-3-フェニル-1,7a-ジヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(2.80g、13.9mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、K2CO3(1.92g、13.9mmol、1.0当量)および70%t-ブチルヒドロペルオキシド(5.52g、61.2mmol、5.87mL、4.4当量)を少しずつ加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した後、Bu4NF・3H2O(13.2g、41.7mmol、3.0当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した後、飽和NH4Cl水溶液(50mL)で希釈し、MTBE(2×100mL)で抽出した。有機層を水(3×100mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~1:1)により精製して、(1aR,1bR,6aR)-4-フェニルテトラヒドロ-4H,6H-オキシレン[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2-c]オキサゾール-6-オン(1.20g、収率38%、純度94.8%)を茶色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=7.42-7.31(m,5H),6.34(s,1H),4.29-4.17(m,2H),4.06(d,J=2.4Hz,1H),3.81(d,J=2.0Hz,1H),3.56(dd,J=7.6,8.4Hz,1H)。LCMS[ESI,M+1]:218。
EtOH(20.0mL)中のPhSeSePh(2.09g、6.70mmol、1.5当量)の溶液に、NaBH4(506mg、13.4mmol、3.0当量)を0℃で加え、混合物を15分間撹拌した後、HOAc(1.21g、20.1mmol、1.15mL、4.5当量)を加えた。得られた溶液を、EtOH(12.0mL)中の(1aR,1bR,6aR)-4-フェニルテトラヒドロ-4H,6H-オキシレン[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2-c]オキサゾール-6-オン(1.20g、4.46mmol、1.0当量)に加え、25℃で30分間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、酸素ガスを5分間バブリングした。残渣を真空下で濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、3:1~0:1)により精製して、(7S,7aR)-7-ヒドロキシ-3-フェニルテトラヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(1.06g、粗製)を茶色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:220。
THF(25.0mL)中の(7S,7aR)-7-ヒドロキシ-3-フェニルテトラヒドロ-3H,5H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-5-オン(1.39g、6.34mmol、1.0当量)の溶液に、BH3-Me2S(10M、6.34mL、10当量)を加えた。反応混合物を70℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却した。反応混合物をHCl(4M、12mL)でクエンチし、70℃で1時間撹拌した。混合物を飽和Na2CO3水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、(2R,3S)-1-ベンジル-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール(1.55g、収率70%)をた無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:208。
MeOH(50.0mL)中の(2R,3S)-1-ベンジル-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール(500mg、1.43mmol、1.0当量)およびtert-ブトキシカルボニルtert-ブチルカーボネート(933mg、4.28mmol、982uL、3.0当量)の溶液に、Pd/C(500mg、334umol、10重量/重量%)を加えた。混合物をH2(15psi)下、40℃で16時間撹拌した。系を窒素でフレッシュし、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、5:1からジクロロメタン/メタノール、10:1)により精製して、tert-ブチル(2R,3S)-3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(380mg、粗製)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.56(br s,1H),4.20(br s,1H),3.85-3.62(m,2H),3.44-3.03(m,2H),2.12-1.94(m,1H),1.92-1.79(m,1H),1.46(s,9H)。
DCM(10.0mL)中のtert-ブチル(2R,3S)-3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(380mg、1.75mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(708mg、7.00mmol、974μL、4.0当量)およびMsCl(501mg、4.37mmol、338uL、2.5当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で4時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~1:1)により精製して、tert-ブチル(2R,3S)-3-((メチルスルホニル)オキシ)-2-(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(680mg、粗製)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ=5.24(br s,1H),4.46-4.27(m,2H),4.19(br s,1H),3.59-3.45(m,2H),3.19-3.09(m,6H),2.44-2.30(m,1H),2.29-2.18(m,1H),1.49(br s,9H)。LCMS[ESI,M-99]:274。
トルエン(10.0mL)中のtert-ブチル(2R,3S)-3-((メチルスルホニル)オキシ)-2-(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(680mg、1.82mmol、1.0当量)の溶液に、ベンジルアミン(611mg、5.70mmol、621μL、3.13当量)を加えた。混合物を110℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)で希釈した。有機層を1N NaOHで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~3:1)により精製して、tert-ブチル(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(320mg、収率58%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.25-7.14(m,5H),4.27-4.07(m,1H),3.81(t,J=4.8Hz,1H),3.73-3.51(m,4H),3.29-3.11(m,1H),3.10-2.95(m,1H),1.60-1.44(m,2H),1.37(br d,J=16.8Hz,9H)。LCMS[ESI,M+1]:289。
EtOH(10.0mL)中のtert-ブチル(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(320mg、1.11mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(150mg、10重量/重量%)を加えた。混合物を水素雰囲気(50psi)下、60℃で36時間撹拌した。系を窒素でフラッシュし、混合物を濾過した。濾液を真空下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル、5:1~1:1から酢酸エチル/メタノール、100:1~10:1)により精製して、tert-ブチル(1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(80.0mg、収率36%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.63(br t,J=5.2Hz,1H),4.57-4.34(m,1H),3.95-3.59(m,3H),3.32-3.05(m,2H),1.95-1.71(m,2H),1.48-1.43(m,9H)。
中間体B-11
MeCN(8.00mL)中のtert-ブチル(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(500mg、1.73mmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、16.0mL、36.9当量)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌し、次いで真空下で濃縮して、(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(1.00g、粗製、ビス-HCl塩)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M-99]:189。
DCM(15.0mL)中の(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(900mg、4.00mmol、1.0当量、ビス-HCl)の溶液に、TEA(1.01g、10.0mmol、1.39mL、2.5当量)を0℃で加え、続いてTFAA(1.01g、4.81mmol、668μL、1.2当量)を加えた。混合物を25℃に温め、1時間撹拌した後、飽和NH4Cl水溶液(15mL)および水(20mL)を加えた。有機層を分離し、水相を酢酸エチル(30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~3:1)により精製して、(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(180mg、2つのステップで36%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:285。
MeOH(10.0mL)中の(1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(180mg、633umol、1.0当量)および(Boc)2O(414mg、1.90mmol、436μL、3.0当量)の溶液に、Pd/C(200mg、10重量/重量%)を加えた。混合物を水素の雰囲気(50psi)下、40℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、1-((1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(412mg、粗製)を無色油として得た。
MeOH(20.0mL)中の1-((1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(412mg、1.40mmol、1.0当量)の溶液に、Cs2CO3(456mg、1.40mmol、1.0当量)およびH2O(0.5mL)を加えた。反応混合物を40℃で30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、メタノールを除去した。残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル(1R,5R)-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(210mg、粗製)を無色油として得た。
中間体B-12
ジクロロメタン(30mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル(2S,3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.0g、12.2mmol、1.0当量)の溶液に、DAST(5.91g、36.7mmol、4.85mL、3.0当量)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した後、0℃の水(20mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、30:1~5:1)により精製して、1-(tert-ブチル)2-メチル(2R,3S)-3-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.60g、収率53%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ5.25-5.06(m,1H),4.64-4.46(m,1H),3.76(s,3H),3.71-3.62(m,1H),3.60-3.49(m,1H),2.28-1.97(m,2H),1.47-1.41(m,9H)。
THF(20mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル(2R,3S)-3-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.50g、6.07mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH4(576mg、15.2mmol、2.50当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで70℃に加熱し、1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、飽和Na2SO4水溶液(1.5mL)でクエンチし、濾過し、濃縮して、((2R,3S)-3-フルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メタノール(800mg、粗製)を無色油として得た。
中間体B-13
DMF(75.0mL)中の(2R,3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸(3.00g、13.0mmol、1.0当量)の混合物に、窒素下で、K
2CO
3(5.38g、38.9mmol、3.0当量)を一度に加えた。混合物を0℃で5分間撹拌した後に、ヨウ化メチル(9.21g、64.9mmol、4.04mL、5.0当量)を加えた。混合物を25℃で4時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩酸(0.5M)を使用してpH=4に調整し、次いで酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、1-(tert-ブチル)2-メチル(2R,3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3.8g、粗製)を茶色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.44(br s,1H),4.32-4.16(m,1H),3.75(s,3H),3.70-3.56(m,2H),2.48(br d,J=7.6Hz,1H),2.17-2.07(m,1H),1.97-1.85(m,1H),1.50-1.39(m,9H)。
ジクロロメタン(50.0mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル(2R,3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.17g、4.77mmol、1.0当量)の溶液に、DAST(769mg、4.77mmol、630μL、1.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、続いて、減圧下で濃縮した。次いで、残渣を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~7:1)により精製して、41712-C(204mg、粗製)、黒茶色油を得た;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.45-5.27(m,1H),4.62-4.45(m,1H),3.78(s,3H),3.76-3.58(m,2H),2.31-1.96(m,2H),1.49-1.42(m,9H)。
THF(10.0mL)中の41712-C(320mg、1.29mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、LiAlH4(98.2mg、2.59mmol、2.0当量)を-40℃で加え、混合物を-40℃で30分間撹拌し、次いで50℃に温め、混合物を50℃で30分間撹拌した。完了後、混合物を水(100uL)で0℃でクエンチし、次いでNaOH水溶液(15%、100uL)および水(300uL)を加えた。混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで混合物を濾過し、THF(20mL)で洗浄し、濾液を減圧下、40℃で濃縮乾固して、41711-D(170mg、粗製)、黒茶色油を得た。
中間体B-14
THF(20.0mL)中の(1S,2S,5R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(1.20g、5.28mmol、1当量)の溶液に、LiAlH
4(601mg、15.8mmol、3当量)を-20℃で加えた。混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで55℃で2時間加熱した。混合物をH
2O(0.60mL)、15%のNaOH水溶液(0.6mL)、および水(1.8mL)で0℃でクエンチした。懸濁液を濾過し、減圧下で濃縮して、((1S,2S,5R)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)メタノール(420mg、3.14mmol、収率59%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.66-3.56(m,1H),3.55-3.44(m,1H),3.36-3.25(m,1H),2.75-2.60(m,2H),2.54-2.44(m,1H),2.37(s,3H),1.55-1.34(m,2H),0.82-0.69(m,1H),0.30-0.20(m,1H)。
中間体B-15
中間体B-13に示した方法を使用して、((1R,2S,5S)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)メタノールを調製した:黄色油;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.81-3.74(m,1H),3.70-3.63(m,1H),3.11(d,J=8.8Hz,1H),2.62-2.55(m,1H),2.52(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),2.29(s,3H),1.51-1.42(m,1H),1.37-1.27(m,1H),0.82-0.79(m,1H),0.39-0.34(m,1H)。
中間体B-16
MeCN(2mL)中の((1S,3R,4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル)メタノール(0.4g、2.44mmol、1当量、HCl塩)の溶液に、K
2CO
3(1.01g、7.33mmol、3当量)および1-フルオロ-2-ヨードエタン(850mg、4.89mmol、2当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌し、次いで濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EA、0:1)により精製して、((1S,3R,4R)-2-(2-フルオロエチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル)メタノール(0.2g、1.15mmol、収率47%)を淡黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.66-4.35(m,2H),3.53-3.29(m,3H),3.04-2.50(m,4H),2.17(br d,J=4.0Hz,1H),2.14(t,J=5.6Hz,1H),1.93-1.83(m,1H),1.80-1.74(m,1H),1.64-1.55(m,1H),1.43-1.32(m,1H),1.31-1.26(m,1H)。
中間体B-17
中間体B-16について示した方法を使用して、((1S,3R,4R)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル)メタノールを調製した:淡黄色油;
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ6.01-5.59(m,1H),3.52-3.27(m,3H),3.10-2.74(m,2H),2.23-2.18(m,1H),2.15(br t,J=5.20Hz,2H),1.88-1.75(m,2H),1.69-1.57(m,1H),1.46-1.35(m,1H),1.33-1.27(m,1H)。
中間体B-18およびB-19
THF(40mL)中のシス-ラセミ体1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-フルオロポロジジン-3-カルボン酸(3.70g、13.8mmol、1当量)の溶液に、BH
3・THF(1M、41.5mL、3当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で16時間撹拌し、続いてMeOH(20mL)でクエンチし、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、PE:EA、2:1~1:1)により精製して、シス-ラセミベンジル3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2.6g、10.3mmol、収率74%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.40-7.28(m,5H),5.31-5.09(m,3H),3.95-3.69(m,4H),3.68-3.50(m,1H),3.27(td,J=2.8,10.8Hz,1H),2.57-2.37(m,1H)。LCMS[ESI,M-1]:252.0。
シス-ラセミベンジル3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2.6g、10.3mmol)を、SFCクロマトグラフィー[カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*50mm、10μm)];移動相-A:CO2、B:[MeOH中の0.1% NH4OH]、B%:35%、4分により分離して、ベンジル(3R,4S)-3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.00g、3.95mmol、収率77%、99.8% e.e.)を淡黄色油として得、ベンジル(3S,4R)-3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.00g、3.95mmol、77%収率、99.1% e.e.)を淡黄色油として得た。これらの2つの化合物の絶対的な立体化学的構成は、任意に示される。
MeOH(6mL)中の(3R,4S)-3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1g、3.95mmol、1当量)の溶液に、Pd/C(70mg、10重量/重量%)およびホルマリン(2.56g、31.59mmol、2.35mL、水中37%、8当量)を加えた。混合物をH2(15psi)下、25℃で16時間撹拌した。系を窒素でパージし、混合物を濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、EA:PE、1:1からEA:EtOH、6:1)により精製して、((3S,4R)-4-フルオロ-1-メチルピロリジン-3-イル)メタノール(110mg、826umol、収率21%)を得た。黄色油;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.36-5.04(m,1H),3.94-3.57(m,2H),2.92-2.82(m,1H),2.67-2.49(m,3H),2.47-2.26(m,4H)。
同じ還元的アミノ化手順を使用して、((3R,4S)-4-フルオロ-1-メチルピロリジン-3-イル)メタノールを得た:黄色油;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.36-5.04(m,1H),3.94-3.57(m,2H),3.11-2.71(m,2H),2.67-2.49(m,2H),2.47-2.20(m,4H)。
中間体B-20
DCE(40mL)中の(S)-2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン(3g、8.84mmol、1.0当量)およびシクロプロピルボロン酸(3.17g、36.9mmol、4.18当量)の混合物に、Na
2CO
3(1.95g、18.4mmol、2.08当量)、Cu(OAc)
2(1.67g、9.19mmol、1.04当量)、および2-(2-ピリジル)ピリジン(1.44g、9.22mmol、1.04当量)を加えた。混合物をO
2(15psi)下で70℃で2時間撹拌した後、濾過した。混合物を水(40mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~4:1)により精製して、(S)-2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-1-シクロプロピルピロリジン(1.5g、収率44%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.75-7.70(m,4H),7.47-7.38(m,6H),3.95(dd,J=4.0,9.6Hz,1H),3.47(dd,J=8.8,10.0Hz,1H),3.10-3.02(m,1H),2.88-2.80(m,1H),2.57-2.49(m,1H),2.12-2.03(m,1H),1.84-1.64(m,4H),1.11(s,9H),0.39-0.25(m,4H)。
DMF(15mL)中の(S)-2-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-1-シクロプロピルピロリジン(1.5g、3.95mmol、1.0当量)の溶液に、CsF(1.75g、11.5mmol、2.9当量)を加えた。混合物を50℃で20時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、H2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1~1:1)により精製して、(S)-(1-シクロプロピルピロリジン-2-イル)メタノール(380mg、収率68%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ3.74(dd,J=3.6,10.4Hz,1H),3.42(dd,J=2.4,10.8Hz,1H),3.13-3.04(m,1H),2.82-2.75(m,1H),2.60-2.52(m,1H),2.48-2.30(m,1H),1.98-1.88(m,1H),1.80-1.60(m,4H),0.53-0.39(m,3H),0.38-0.30(m,1H)。
中間体B-21
THF(20mL)中の(2S,4R)-1-tert-ブチル2-メチル4-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(5.0g、20.2mmol、1.0当量)およびHMPA(4.71g、26.3mmol、4.62mL、1.30当量)の溶液に、LiHMDS(1.0M、26.3mL、1.3当量)を-70℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌した後、1-ブロモ-3-クロロ-プロパン(15.9g、101mmol、9.95mL、5.0当量)を加えた。混合物を1時間かけて室温まで温め、飽和NH
4Cl水溶液(50mL)でクエンチし、次いでH
2O(30mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~5:1)により精製して、1-(tert-ブチル)2-メチル(4R)-2-(3-クロロプロピル)-4-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(2.7g、収率37%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-99]:224。
CH3CN(6mL)中の1-(tert-ブチル)2-メチル(4R)-2-(3-クロロプロピル)-4-フルオロピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(2.70g、8.34mmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、20mL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、メチル(4R)-2-(3-クロロプロピル)-4-フルオロピロリジン-2-カルボキシレート(2.2g、粗製、HCl塩)を黄色油として得た。
CH3CN(20mL)中のメチル(4R)-2-(3-クロロプロピル)-4-フルオロピロリジン-2-カルボキシレート(2.0g、7.69mmol、1.0当量、HCl塩)の溶液に、NaHCO3(3.23g、38.4mmol、5.0当量)およびKI(128mg、769μmol、0.10当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌した後、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/1)により精製して、メチル(2R)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(1.10g、2つのステップで76%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.37-5.08(m,1H),3.74(s,3H),3.60-3.45(m,1H),3.29-3.17(m,1H),2.95-2.74(m,2H),2.73-2.63(m,1H),2.20-2.09(m,1H),2.03-1.72(m,5H)。LCMS[ESI,M+1]:188。
THF(15mL)中のメチル(2R)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(1.10g、5.88mmol、1.0当量)の溶液に、LiAlH4(669mg、17.6mmol、3.0当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌した後、飽和Na2SO4(1.7mL)で0℃でクエンチした。混合物をTHF(15mL)で希釈し、濾過し、減圧下で濃縮して、((2R)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(950mg、純度90%、収率91%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.36-5.08(m,1H),3.51-3.29(m,3H),3.25-3.10(m,1H),3.04-2.93(m,1H),2.90-2.73(m,1H),2.71-2.59(m,1H),2.28-2.12(m,1H),1.95-1.73(m,4H),1.65-1.53(m,1H)。
DMF(10mL)中の((2R)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(600mg、3.77mmol、1.0当量)およびTBDPSCl(2.07g、7.54mmol、1.94mL、2当量)の混合物に、イミダゾール(1.03g、15.1mmol、4.0当量)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。混合物を水(20mL)に注ぎ入れ、水相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15μm;移動相:A:[水(0.1%TFA)];B%(ACN):30%~60%、10分)により精製し、次いでSFCカラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10μm);移動相:B:[MeOH中の0.1% NH4OH];B%:30%~30%、2.4分;60分により精製し、(2R,7aR)-7a-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-フルオロヘキサヒドロ-1H-ピロリジン(660mg、1.58mmol、収率42%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ7.64-7.59(m,4H),7.49-7.37(m,6H),5.40-5.20(m,1H),3.46(d,J=9.2Hz,1H),3.31-3.27(m,1H),3.23-3.15(m,1H),2.85-2.82(m,1H),2.81-2.65(m,1H),2.54-2.51(m,1H),2.28-2.23(m 1H),1.97-1.92(m,1H),1.87-1.52(m,4H),1.00(s,9H)。
DMF(3mL)中の(2R,7aR)-7a-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-フルオロヘキサヒドロ-1H-ピロリジン(580mg、1.46mmol、1.0当量)の溶液に、CsF(665mg、4.38mmol、161μL、3.0当量)を加えた。混合物を50℃で20時間撹拌した後、室温に冷却し、カラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、2:1から酢酸エチル/メタノール、5:1)により直接精製して、((2R,7aR)-2-フルオロテトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(210mg、収率90%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.32-5.14(m,1H),3.55-3.49(m,1H),3.45-3.31(m,2H),3.06-2.84(m,2H),2.81-2.63(m,2H),2.27-2.16(m,1H),1.98-1.76(m,4H),1.67-1.57(m,1H)。
中間体B-22
MeCN(50mL)中の(S)-ピロリジン-2-イルメタノール(5g、49.4mmol、4.81mL、1当量)の溶液に、K
2CO
3(7.52g、54.38mmol、1.1当量)を加えた。混合物を0℃に冷却し、1-フルオロ-2-ヨード-エタン(8.94g、51.41mmol、1.04当量)を滴加し、得られた混合物を室温に温め、16時間撹拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、DCM:MeOH、20:1)により精製して、(S)-(1-(2-フルオロエチル)ピロリジン-2-イル)メタノール(4g、27.2mmol、収率55%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.65-4.53(m,1H),4.52-4.41(m,1H),3.61(dd,J=3.6,10.8Hz,1H),3.41(dd,J=2.8,10.8Hz,1H),3.33-3.18(m,1H),3.14-2.97(m,1H),2.76-2.58(m,2H),2.44-2.32(m,1H),1.95-1.69(m,4H)。
中間体B-23
中間体B-22を調製するために使用した手順を使用して、(S)-(1-(2,2-ジフルオロエチル)ピロリジン-2-イル)メタノールを調製した。黄色油;
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ6.17-5.83(m,1H),3.38-3.31(m,1H),3.29-3.12(m,2H),3.08-3.00(m,1H),2.77-2.52(m,2H),2.32(td,J=7.2,9.2Hz,1H),1.83-1.56(m,3H),1.49-1.37(m,1H)。
中間体B-24
CH
3CN(10.0mL)中のメチル3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(1.00g、3.19mmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4.0M、10.0mL、12.5当量)を加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。続いて、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をメタノール(30.0mL)で希釈し、固体Na
2CO
3を使用してpHを8に調整した。混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をジクロロメタン(30.0mL)で希釈し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、メチル3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(700mg、粗製)を黄色油として得た。R
f=0.20[石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2%NH
4OH)、4:3:1]。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ3.90-3.84(m,1H),3.75(dd,J=5.2,11.2Hz,1H),3.71(s,3H),3.37(tdd,J=5.2,8.0,10.8Hz,1H),3.11-2.95(m,1H),2.79-2.60(m,2H),2.54-2.45(m,1H),2.20(ddd,J=8.0,10.4,13.2Hz,1H),1.88-1.73(m,4H),1.67-1.49(m,2H)。
ジクロロメタン(7.0mL)中のメチル3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(700mg、3.51mmol、1.0当量)の溶液に、DAST(1.70g、10.5mmol、1.39mL、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。続いて、反応混合物を飽和Na2CO3水溶液Na2CO3(5.0mL)および水(5.0mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、メチル3-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(700mg、収率99%)を黄色油として得た。Rf=0.50(石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.82-4.61(m,1H),3.71(s,3H),3.28-3.05(m,4H),2.18-2.00(m,4H),1.92-1.75(m,4H)。
THF(10.0mL)中のLiAlH4(264mg、6.96mmol、2.0当量)の混合物に、メチル3-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-カルボキシレート(700mg、3.48mmol、1.0当量)を-20℃で加え、混合物をこの温度で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(0.3mL)、15%NaOH(0.3mL)、および水(0.9mL)でクエンチした。懸濁液を濾過し、THFを収集した。濾過ケーキをTHF(30.0mL)に分散させ、25℃で5分間撹拌し、濾過した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチルで希釈し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(3-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(400mg、収率66%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.76-4.66(m,1H),4.63-4.54(m,1H),3.80-3.69(m,1H),3.40-3.26(m,2H),3.22-3.17(m,1H),3.15-3.09(m,1H),2.07-1.85(m,8H)。
中間体B-25
ジクロロメタン(10.0mL)中の(3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メタノール(1.30g、4.55mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(921mg、9.11mmol、1.27mL、2.0当量)および塩化ベンゾイル(960mg、6.83mmol、793μL、1.5当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(40.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)安息香酸メチル(1.10g、収率62%)を黄色油として得た。R
f=0.50(石油エーテル/酢酸エチル、3:1)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.10-8.04(m,2H),7.54-7.52(m,1H),7.46-7.40(m,2H),4.42-4.26(m,2H),3.94(d,J=4.8Hz,2H),3.57-3.42(m,1H),3.22(br s,1H),3.09-2.93(m,1H),2.15(ddd,J=2.4,6.8,12.4Hz,1H),2.02-1.79(m,6H),1.66(ddd,J=7.2,11.2,12.4Hz,1H),0.90(s,9H),0.08(s,6H);LCMS[ESI,M+1]:390。
CH3CN(10.0mL)中の(3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)安息香酸メチル(1.10g、2.82mmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、10.0mL、14.2当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(20mL)で希釈し、固体NaHCO3を使用してpHを8に調整した。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)安息香酸メチル(800mg、収率95%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.10-8.01(m,2H),7.61-7.53(m,1H),7.49-7.41(m,2H),3.92-3.75(m,2H),3.46-3.33(m,1H),3.13-3.04(m,1H),2.83-2.55(m,3H),2.19-2.11(m,1H),1.93-1.72(m,5H),1.70-1.53(m,2H)。LCMS[ESI,M+1]:276。
中間体B-26
ジクロロメタン(100mL)中の1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-オン(25.0g、133mmol、1.0当量)、フェニルメタンアミン(14.2g、133mmol、14.5mL、1.0当量)、および4Å MS(25.0g)の混合物を、45℃で12時間撹拌した。この懸濁液に、ジクロロメタン(20.0mL)中の2-メトキシアセチルクロリド(18.3g、168mmol、15.4mL、1.3当量)およびTEA(30.6g、302mmol、42.1mL、2.3当量)の混合物を-78℃で滴加した。混合物を室温まで温め、12時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を飽和NH
4Cl水溶液(100mL)で希釈し、減圧下で濃縮して、揮発性物質を除去した。残りの水相を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×1)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1-ベンジル-4-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3-メトキシ-4-メチルアゼチジン-2-オン(7.00g、収率13.4%)を茶色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.35-7.28(m,5H),4.46-4.33(m,2H),4.11(s,1H),3.68-3.59(m,2H),3.51(s,3H),1.25-1.22(m,1H),1.24(s,2H),0.89-0.87(m,9H),0.00(d,J=8.0Hz,6H)。
THF(20.0mL)中のAlCl3(916mg、6.87mmol、1.2当量)の混合物に、LiAlH4(434mg、11.4mmol、2.0当量)を-10℃で加え、混合物を25℃に温め、3時間撹拌した。この混合物に、-10℃で、THF(10mL)中の1-ベンジル-4-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3-メトキシ-4-メチルアゼチジン-2-オン(2.00g、5.72mmol、1.0当量)の溶液を滴加し、混合物を25℃で30分間撹拌した。続いて、混合物を0℃の水(434μL)、15%NaOH水溶液(434μL)、および水(1.30mL)で希釈した。懸濁液を濾過し、THF(20.0mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1-ベンジル-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3-メトキシ-2-メチルアゼチジン(700mg、収率35.7%)を黄色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.34-7.27(m,4H),7.25-7.20(m,1H),3.84-3.69(m,4H),3.62(br d,J=12.8Hz,1H),3.41-3.31(m,1H),3.30(s,3H),3.06(br s,1H),1.30(s,3H),0.91(s,9H),0.07(d,J=2.8Hz,6H)。
MeOH(20.0mL)中の1-ベンジル-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3-メトキシ-2-メチルアゼチジン(700mg、2.09mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、ホルマリン(2.18g、2.00ml、水中37%)およびPd/C(300mg、10重量/重量%)を加えた。この懸濁液を、真空下で排気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で12時間撹拌した。続いて、混合物をジオキサン中のHCl(4M)でpHを4に調整し、水素(45psi)で再充填した。混合物を25℃で16時間撹拌し続けた。混合物を窒素でフレッシュし、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー[SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~0:1から酢酸エチル/エチルアルコール(1%NH4OH)、3:1]により精製して、(3-メトキシ-1,2-ジメチルアゼチジン-2-イル)メタノール(454mg、粗製)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ4.18(d,J=12.8Hz,1H),3.91(dd,J=4.4,6.8Hz,1H),3.62-3.57(m,2H),3.56(d,J=6.8Hz,1H),3.32(s,3H),2.53(s,3H),1.41(s,3H)。
中間体B-27
MeOH(10.0mL)中のtert-ブチル2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(412mg、2.08mmol、1.0当量)およびベンズアルデヒド(661mg、6.23mmol、630μL、3.0当量)の混合物に、AcOH(249mg、4.16mmol、238μL、2.0当量)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌し、次いで0℃に冷却した。この溶液に、NaBH
3CN(392mg、6.23mmol、3.0当量)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)に取り込み、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC[Phenomenexluna C18 150×40mm×15μm;A:水(0.225%FA)、B:ACN、B%:2~32%、11分]により精製した。エナンチオマーは、キラルSFC[daicel chiralpak AD-H(250mm×30mm×5μm);A:MeOH中0.1% NH
4OH、B:CO
2、B%:20%]]により分離され、tert-ブチル(1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(239mg、収率25%)を白色固体として得た。分析SFC条件:[Chiralpak AD-3 50×4.6mm I.D.、3μm、A:CO
2、B:MeOH(0.05%DEA)、B:5%~40%、3mL/分、カラム温度:35℃、背圧:100バール、t
R=0.724分、異性体=0.607分]。LCMS[ESI,M+1]:289。
MeCN(5.00mL)中のtert-ブチル(1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシレート(239mg、829μmol、1.0当量)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、10.0mL、48.3当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮して、(1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(186mg、ビス-HCl塩)を得た。
DCM(5.00mL)中の(1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン(186mg、828μmol、1.0当量、ビス-HCl)の溶液に、TEA(335mg、3.31mmol、461μL、4.0当量)およびTFAA(209mg、993μmol、138μL、1.2当量)を0℃で加えた。反応物をこの温度で1時間撹拌した後、水(5mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、20:1~3:1)により精製して、1-((1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(80.0mg、2つのステップで34%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:285。
MeOH(10.0mL)中の1-((1S,5S)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(80.0mg、281μmol、1.0当量)およびBoc2O(184mg、844μmol、194μL、3.0当量)の溶液に、窒素下で、Pd/C(40.0mg、10重量%)を加えた。混合物をH2(50psi)下、50℃で16時間撹拌した。系を窒素でフラッシュし、懸濁液をセライトのプラグを通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル 20:1~3:1)により精製して、tert-ブチル(1S,5S)-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(60.0mg.収率71%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-55]:239。
MeOH(5.00mL)中のtert-ブチル(1S,5S)-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(60.0mg、204μmol、1.0当量)の溶液に、Cs2CO3(66.4mg、204μmol、1.0当量)およびH2O(0.200mL)を室温で加えた。反応混合物を40℃で30分間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10mL)で希釈し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(1S,5S)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(41.0mg、粗製)を無色油として得た。
中間体B-28
DCM(10mL)中のtert-ブチル1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-カルボキシレート(500mg、2.06mmol、1.0当量、0.5シュウ酸)の溶液に、TEA(520mg、5.14mmol、715μL、2.5当量)を0℃で加え、続いてTFAA(518mg、2.47mmol、343μL、1.2当量)を加えた。反応物を20℃に温め、1時間撹拌した。TEA(312mg、3.08mmol、429μL、1.5当量)およびTFAA(647mg、3.08mmol、429μL、1.5当量)の追加部分を加え、反応物を25℃でさらに1時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5:1~1:1)により精製して、tert-ブチル1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-カルボキシレート(390mg、64%)を黄色固体として得た。R
f=0.98(10:1、ジクロロメタン/メタノール);
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.69-4.67(d,J=10.0Hz,2H),4.31-4.24(m,2H),3.98-3.95(d,J=9.6Hz,2H),2.63-2.59(t,J=7.6Hz,2H),1.44(s,9H)。
ACN(3.0mL)中のtert-ブチル1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)-1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-カルボキシレート(390mg、1.33mmol、1.0当量)のHCl(ジオキサン中4M、4.97mL、15当量)を0℃で加えた。混合物をこの温度で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、2,2,2-トリフルオロ-1-(1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-1-イル)エタン-1-オン(400mg、粗製、HCl塩)を黄色固体として得た。
中間体B-29
MeOH(100mL)中の1-((1R,5R)-6-ベンジル-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(1.50g、5.28mmol、1.0当量)の溶液に、Pd/C(1.00g、10重量%)を加えた。混合物を水素(50psi)下、40℃で16時間撹拌した。系を窒素でパージし、混合物をセライトのプラグを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、1-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(1.00g、粗製)を無色油として得た。
上記の前述の中間体に加えて、以下の例示的な中間体C-1~C-16を使用して、-L-R4を、式(I)のアザキナゾリンコアに結合させることができる。
中間体C-1
トルエン(60mL)中のトリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(12.6g、38.4mmol、7.97mL、3.7当量)、tert-ブチルN-(6-ブロモ-5-クロロ-2-ピリジル)カルバメート(3.2g、10.4mmol、1.0当量)、Pd(PPh
3)
4(1.20g、1.04mmol、0.1当量)の混合物を、N
2でパージし、次いで、混合物を100℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。混合物を減圧下で濃縮して、tert-ブチルN-(5-クロロ-6-トリメチルスタニル-2-ピリジル)カルバメート(2.5g、6.39mmol、収率61%)を茶色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:393。
中間体C-2
トルエン(2.50L)中の1-ブロモ-3-クロロ-2,4-ジフルオロベンゼン(250g、1.10mol、1.00当量)およびフラン(150g、2.20mol、160mL、2.00当量)の混合物に、n-BuLi(2.50M、528mL、1.2当量)を-15℃で0.5時間かけて滴加した。混合物を室温まで温め、12時間撹拌し続けた。続いて、混合物を水(2L)でクエンチし、濾過した。有機層を収集し、水層を酢酸エチル(2L×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[C18、水中0.1%FA、0~80%MeCN]により精製して、5-クロロ-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-1,4-エポキシナフタレン(81.0g、収率37%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.11-7.06(m,2H),7.06-7.01(m,1H),6.73(dd,J=7.6,9.6Hz,1H),5.88(s,1H),5.74(s,1H)。
濃塩酸(1.02kg、10.1mol、1.00L、12.2当量)およびエチルアルコール(1.20L)中の5-クロロ-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-1,4-エポキシナフタレン(162g、824mmol、1.00当量)の混合物を、6時間撹拌しながら80℃で加熱した。続いて、反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液でpHを約7に調整し、次いで、酢酸エチル(2L×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を石油エーテル(100mL)で粉砕し、次いで濾過した。濾過ケーキを真空下で乾燥させて、8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-オール(124g、収率76%)の白色固体を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.92(s,1H),7.75(dd,J=5.2,8.8Hz,1H),7.44-7.36(m,2H),7.33-7.26(m,1H),7.12-7.06(m,1H)。
ジクロロメタン(1.5L)中の8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-オール(124g、631mmol、1.00当量)、DIEA(489g、3.78mol、659mL、6.00当量)、4Å MS(120g)の混合物を、20℃で10分間撹拌した。-40℃に冷却したこの懸濁液に、トリフルオロメチルスルホニルトリフルオロメタンスルホネート(231g、820mmol、135mL、1.30当量)を滴加した。20分後、反応混合物を水(1L)で希釈し、有機層を収集した。次いで、水層を酢酸エチル(1L×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、1:0~20:1)により精製して、8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(196g、収率92%)を得た。黄色固体;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.86(d,J=8.0Hz,1H),7.83-7.76(m,1H),7.57(d,J=8.0Hz,1H),7.53-7.44(m,1H),7.43-7.35(m,1H)。
中間体C-3
トルエン(130mL)中の1-ブロモ-2,3,4-トリフルオロベンゼン(10.0g、47.4mmol、5.62mL、1.0当量)およびフラン(6.45g、94.8mmol、6.89mL、2.0当量)の混合物に、N
2下で、n-BuLi(2.50M、22.7mL、1.2当量)を-15℃で一度に加えた。混合物を-15℃で30分間撹拌し、次いで室温に温め、12時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(100mL)で希釈し、濾過した。水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[C18、水中0.1%FA、0~65%MeCN]により精製した。画分を真空下で濃縮し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、5,6-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-1,4-エトキシナフタレン(1.6g、収率19%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.11-7.06(m,2H),6.93(dd,J=3.2,7.6Hz,1H),6.77-6.74(m,1H),5.98(s,1H),5.72(s,1H)。
EtOH(90.0mL)中の5,6-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-1,4-エポキシナフタレン(4.30g、23.9mmol、1.0当量)の溶液に、濃HCl(40.6g、334mmol、39.8mL、14.0当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[C18、水中0.1%FA、0~80%MeCN]により精製した。画分を、酢酸エチル(2×100mL)で抽出したNa2CO3でpHを8に調整した。合わせた有機層を、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、7,8-ジフルオロナフタレン-1-オール(3.8g、収率88%)を黒色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.51-7.49(m,1H),7.31-7.29(m,2H),7.20-7.17(m,1H),6.95-6.93(m,1H),6.59-6.53(m,1H)。
ジクロロメタン(10.0mL)中の7,8-ジフルオロナフタレン-1-オール(3.30g、18.3mmol、1.0当量)、DIEA(11.8g、91.5mmol、16.0mL、5.0当量)、および4Å MS(3.00g、18.3mmol、1.0当量)の混合物を、20℃で10分間撹拌した。混合物を-40℃に冷却し、続いてTf2O(6.72g、23.8mmol、3.93mL、1.3当量)を加え、この温度で30分間撹拌し続けた。反応混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~50:1)により精製して、7,8-ジフルオロナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(5.58g、収率98%)を赤色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.89-7.87(m,1H),7.73-7.67(m,1H),7.52-7.46(m,3H)。
ジオキサン(15.0mL)中の7,8-ジフルオロナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(1.50g、4.80mmol、1.0当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.05g、12.0mmol、2.5当量)の混合物に、N2下で、Pd(dppf)Cl2(352mg、480μmol、0.1当量)およびKOAc(1.41g、14.4mmol、3.0当量)を加えた。混合物を25℃で5分間撹拌し、次いで、100℃に加熱し、16時間撹拌した。続いて、反応混合物をH2O(40mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~100:1)により精製して、2-(7,8-ジフルオロナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.28g、収率92%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.86-7.84(m,1H),7.73-7.71(m,1H),7.61-7.58(m,1H),7.49-7.45(m,1H),7.37-7.32(m,1H),1.46(s,12H)。
中間体C-4
DMF(300mL)中の8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(27.0g、82.1mmol、1.00当量)、(PinB)
2(41.7g、164mmol、2.00当量)、KOAc(40.3g、411mmol、5.00当量)、およびPd(dppf)Cl
2(6.01g、8.22mmol、0.10当量)の混合物を窒素でパージし、次いで、混合物を80℃で12時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(500mL)および水(400mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(400mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(800mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~50:1)により精製して、2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(19g、収率74%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.86(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.76(dd,J=5.6,9.2Hz,1H),7.71(d,J=6.8Hz,1H),7.49(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),7.33(t,J=8.8Hz,1H),1.46(s,12H)。
中間体C-5
トルエン(1mL)中の(8-クロロ-7-フルオロ-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(80.0mg、243μmol、1.0当量)、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(360mg、1.10mmol、228μL、4.5当量)、Pd(PPh
3)
4(28.1mg、24.3μmol、0.1当量)、LiCl(61.9mg、1.46mmol、6.0当量)の混合物を、N
2下でパージし、次いで、混合物を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、濾過した。濾液を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~10:1)により精製して、(8-クロロ-7-フルオロ-1-ナフチル)-トリメチル-スタンナン(50.0mg、96.1μmol、収率39%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.88(d,J=6.8Hz,1H),7.83(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.78(dd,J=6.0,9.2Hz,1H),7.45(dd,J=6.8,8.0Hz,1H),7.35(t,J=8.8Hz,1H),0.44(s,9H)。
中間体C-6
トルエン(5mL)中の7,8-ジクロロナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(200mg、579μmol、1.0当量)、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(522mg、1.59mmol、330μL、2.7当量)、Pd(PPh
3)
4(67.0mg、57.9μmol、0.1当量)、LiCl(98.3mg、2.32mmol、4.0当量)の混合物を、N
2下でパージし、次いで100℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0)により精製し、続いて逆相フラッシュにより精製して、(7,8-ジクロロナフタレン-1-イル)トリメチルスタンナン(80.0mg、収率36%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.89(dd,J=1.2,6.8Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),7.53(d,J=8.8Hz,1H),7.48(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),0.44(s,9H)。
中間体C-7
トルエン(300mL)中の1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-3-メチルベンゼン(20.0g、96.6mmol、1.0当量)およびフラン(13.1g、193mmol、14.0mL、2.0当量)の混合物に、n-BuLi(2.5M、46.4mL、1.2当量)を-20℃で滴加した。混合物を室温まで温め、16時間撹拌した。続いて、混合物を飽和NH
4Cl水溶液(200mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[C18、水中0.1%FA、0~65%MeCN]により精製して、7-フルオロ-5-メチル-11-オキサトリシクロウンデカ-1,3,5(7),6(8)-テトラエン(5.0g、27.8mmol、収率28.8%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:177。
エタノール(80.0mL)中の7-フルオロ-5-メチル-11-オキサトリシクロウンデカ-1,3,5(7),6(8)-テトラエン(5.0g、28.4mmol、1.0当量)の溶液に、濃塩酸(30.7mL、13.0当量)を加えた。混合物を80℃で3時間撹拌し、室温に冷却した。混合物を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[C18、水中0.1%FA、0~65%MeCN]により精製して、7-フルオロ-8-メチル-ナフタレン-1-オール(5.0g、28.4mmol、収率100%)を茶色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム):δ7.60(dd,J=5.6,8.8Hz,1H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.25-7.18(m,2H),6.75(d,J=7.6Hz,1H),5.26(s,1H),2.84(d,J=2.8Hz,3H)。
ジクロロメタン(100mL)中の7-フルオロ-8-メチル-ナフタレン-1-オール(5.0g、28.4mmol、1.0当量)、DIEA(11.0g、85.1mmol、14.8mL、3.0当量)、および分子篩4Å(500mg)の混合物を、窒素下で、-40℃で20分間撹拌した後、Tf2O(8.81g、31.2mmol、5.15mL、1.1当量)を加えた。混合物を-40℃で40分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~100:1)により精製して、(7-フルオロ-8-メチル-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(7.4g、24.0mmol、収率84.6%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ=7.84(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.74(dd,J=5.6,8.8Hz,1H),7.54(d,J=7.6Hz,1H),7.45-7.40(m,1H),7.34(t,J=9.2Hz,1H),2.78(d,J=2.8Hz,3H)。
中間体C-8
ジオキサン(30.0mL)中の(7-フルオロ-8-メチル-1-ナフチル)トリフルオロメタンスルホネート(2.0g、6.49mmol、1.0当量)、Pin
2B
2(3.30g、13.0mmol、2.0当量)、KOAc(1.91g、19.5mmol、3.0当量)、およびPd(dppf)Cl
2(949mg、1.30mmol、0.2当量)の混合物を、90℃で10時間加熱した。続いて、混合物を減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1~3:1)により精製して、2-(7-フルオロ-8-メチル-1-ナフチル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.4g、4.89mmol、収率75.4%)を黄色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.85(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.74-7.66(m,2H),7.41(dd,J=6.8,8.0Hz,1H),7.27-7.20(m,1H),2.66(d,J=2.4Hz,3H),1.45(s,12H)。
メタノール(21.0mL)およびH2O(7.0mL)中の2-(7-フルオロ-8-メチル-1-ナフチル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.4g、4.89mmol、1.0当量)の溶液に、KHF2(3.82g、48.9mmol、10.0当量)を10℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、減圧下で濃縮して、白色固体を得た。固体をアセトン(100mL)中で30分間スラリー化し、濾過した。濾液を減圧下、40℃で濃縮して、カリウム(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)トリフルオロボラート(1.7g、2.62mmol、収率53.5%)を黄色油として得た。
中間体C-9
窒素下、-70℃でTHF(300mL)中の2-ブロモ-1-フルオロ-3-メチル-ベンゼン(30g、158mmol、1.0当量)の混合物に、LDA(THF中2M、119mL、1.5当量)を滴加した。混合物を-70℃で0.5時間撹拌した後、DMF(34.8g、476mmol、36.6mL、3.0当量)を滴加した。反応混合物を-70℃でさらに2時間撹拌し、次いで飽和NH
4Cl水溶液(400mL)に注ぎ入れた。混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル 10:1)により精製した。次いで、この物質を石油エーテル(50mL)で粉砕し、固体を収集し、真空中で乾燥させて、3-ブロモ-2-フルオロ-4-メチル-ベンズアルデヒド(9.2g、42.4mmol、収率27%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ=10.31(s,1H),7.72(t,J=7.2Hz,1H),7.18(d,J=8.0Hz,1H),2.51(s,3H)。
DMSO(150mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-4-メチル-ベンズアルデヒド(9.2g、42.4mmol、1.0当量)およびNH2NH2・H2O(42.4g、848mmol、41.2mL、20当量)の溶液を、60℃で2時間、次いで130℃で16時間撹拌した。続いて、溶液を20℃に冷却し、ブライン(600mL)に注ぎ入れ、濾過した。白色固体を収集し、水(100mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、7-ブロモ-6-メチル-1H-インダゾール(6.2g、29.4mmol、収率69%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ10.69(br s,1H),8.15(s,1H),7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.4Hz,1H),2.55(s,3H)。
CH3CN(250mL)、Cs2CO3(15.9g、48.7mmol、1.3当量)、およびCH3I(15.9g、112mmol、6.99mL、3.0当量)中の7-ブロモ-6-メチル-1H-インダゾール(7.9g、37.4mmol、1.0当量)の混合物を、80℃で1.5時間加熱した。続いて、混合物を、室温に冷却し、濾過した。濾液を濃縮して、粗残渣を得た。残渣を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン200mLで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル 10:1~2:1)により精製して、7-ブロモ-1,6-ジメチル-インダゾール(4.9g、21.8mmol、収率58%)を黄色固体として得た。
DMF(40mL)中の7-ブロモ-1,6-ジメチル-インダゾール(2.00g、8.89mmol、1.0当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(6.77g、26.7mmol、3.0当量)、およびKOAc(2.62g、26.7mmol、3.0当量)の混合物に、N2下で、Pd(dppf)Cl2(325mg、444umol、0.05当量)を加えた。混合物を、N2下で、80℃で15時間加熱した。続いて、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(50mL)および水(200mL)で希釈した。水相を、酢酸エチル(40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×40mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、30:1)により精製して、1,6-ジメチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インダゾール(1.46g、4.98mmol、収率56%、純度92.9%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:273。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.89(s,1H),7.61(d,J=8.0Hz,1H),6.97(d,J=8.4Hz,1H),4.15(s,3H),2.60(s,3H),1.46(s,12H)。
中間体C-10
TEA(100mL)中の1,8-ジブロモナフタレン(7g、24.5mmol、1.0当量)、エチニル(トリイソプロピル)シラン(4.91g、26.9mmol、6.04mL、1.1当量)、CuI(466mg、2.45mmol、0.1当量)、PPh
3(642mg、2.45mmol、0.1当量)、およびPd(PPh
3)
2Cl
2(859mg、1.22mmol、0.05当量)の混合物を、N
2下で、80℃で3時間撹拌した。混合物を、室温に温め、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル)により精製して、((8-ブロモナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(7g、18.1mmol、収率74%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ=7.87(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.82-7.73(m,3H),7.41-7.34(m,1H),7.24(t,J=7.6Hz,1H),1.19-1.16(m,21H)。
トルエン(100mL)中の((8-ブロモナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(6.5g、16.8mmol、1.0当量)、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(27.5g、83.9mmol、17.4mL、5.0当量)、およびPd(PPh3)4(1.94g、1.68mmol、0.1当量)の混合物を、N2下で、110℃で48時間撹拌した。続いて、混合物を水(100mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製し、次いで逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製して、トリイソプロピル((8-(トリメチルスタンニル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(0.65g、1.37mmol、収率8.1%、純度99%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.90(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.86-7.79(m,3H),7.47-7.39(m,2H),1.25-1.18(m,21H),0.54-0.44(m,9H)。
中間体C-11
THF(15.0mL)中の((8-ブロモナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(1.50g、3.87mmol、1.00当量)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、dtbbpy(125mg、465μmol、0.12当量)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(257mg、387μmol、0.10当量)および4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.24g、9.68mmol、1.40mL、2.50当量)を加えた。混合物を60℃で10時間撹拌し、減圧下で濃縮して、2つのホウ素化異性体の混合物(15.0g、粗製)を得た。
H2O(20.0mL)およびTHF(60.0mL)中のホウ素化異性体(15.0g、29.2mmol、1.00当量)の粗混合物の溶液に、H2O2(29.8g、263mmol、25.3mL、9.00当量)および酢酸(121g、2.02mol、115mL、69.0当量)を加え、混合物を10℃で1時間撹拌した後、飽和NaHSO3水溶液(300mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。混合物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~20:1)により精製し、次いで分取HPLC[カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、10μm);移動相:水(0.225%FA)-ACN];ACN:70%~99%、40分]により精製し、次いでSFC分離[カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10μm);移動相:(IPA中の0.1% NH4OH)]により精製して、4-ブロモ-5-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-2-オール(3.00g、7.44mmol、収率13%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.73-7.72(m,1H),7.64-7.51(m,1H),7.49(d,J=2.8Hz,1H),7.35-7.32(m,1H),7.12(d,J=2.8Hz,1H),1.20-1.16(m,21H)。
DCM(3.00mL)中の4-ブロモ-5-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-2-オール(2.90g、7.19mmol、1.00当量)およびDIEA(2.79g、21.6mmol、3.76mL、3.00当量)の溶液に、MOMCl(1.10g、13.7mmol、1.04mL、1.90当量)を0℃で滴加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、H2O(40mL)で希釈した。混合物をDCM(90mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~50:1)により精製して、((8-ブロモ-6-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(2.00g、4.47mmol、収率62%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.75(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.72-7.65(m,1H),7.60(d,J=2.4Hz,1H),7.39-7.30(m,2H),5.27(s,2H),3.52(s,3H),1.21-1.15(m,21H)。
トルエン(8.00mL)中の((8-ブロモ-6-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)エチニル)トリイソプロピルシラン(400mg、893umol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(454mg、1.79mmol、2.00当量)、およびKOAc(263mg、2.68mmol、3.00当量)の混合物に、窒素雰囲気下で、Pd(dppf)Cl2(196mg、268umol、0.30当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌し、次いで室温に冷却した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、Rf=0.5)により精製して、トリイソプロピル((8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-1-イル)エチニル)シラン(390mg、787μmol、収率88%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.69(dd,J=3.2,7.6Hz,2H),7.47(d,J=2.8Hz,1H),7.40-7.31(m,2H),5.29(s,2H),3.51(s,3H),1.44(s,12H),1.20-1.12(m,21H)。
中間体C-12
DCM(20.0mL)中の4-ブロモ-5-クロロナフタレン-2-オール(0.90g、3.49mmol、1.0当量)およびDIEA(1.36g、10.5mmol、1.83mL、3.0当量)の溶液に、MOMCl(422mg、5.24mmol、398μL、1.5当量)を0℃で滴加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いでH
2O(40.0mL)で希釈し、DCM(60.0mL)で抽出した。有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~20:1)により精製して、1-ブロモ-8-クロロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン(2.00g、5.97mmol、収率85%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.73-7.62(m,2H),7.50(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.38(d,J=2.50Hz,1H),7.33-7.26(m,1H),5.27(s,2H),3.52(s,3H)。
トルエン(30.0mL)中の1-ブロモ-8-クロロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン(1.60g、5.31mmol、1.0当量)の溶液に、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(7.82g、23.9mmol、4.95mL、4.5当量)、Pd(PPh3)4(613mg、530μmol、0.1当量)、およびLiCl(1.35g、31.8mmol、6.0当量)を加えた。混合物を、N2下で、110℃で12時間撹拌した。続いて、混合物を濾過し、濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:10~20:1)により精製して、(8-クロロ-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)トリメチルスタンナン(1.50g、3.89mmol、収率73%)を無色油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.71-7.66(m,1H),7.57(d,J=2.4Hz,1H),7.49-7.43(m,1H),7.39-7.37(m,1H),7.35-7.30(m,1H),5.31(s,2H),3.54(s,3H),0.42(s,9H)。
中間体C-13
DCM(15mL)中の1-ブロモナフタレン-2-オール(1.5g、6.72mmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(2.61g、20.2mmol、3.51mL、3.0当量)を-40℃で加え、続いてMOMCl(704mg、8.74mmol、664μL、1.3当量)を加えた。溶液を0℃で30分間撹拌し、続いて水(5.0mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~10:1)により精製して、1-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)ナフタレン(1.55g、収率86%)を黄色固体として得た。
ジオキサン(16mL)中の1-ブロモ-2-(メトキシメトキシ)ナフタレン(1.55g、5.80mmol、1.0当量)、KOAc(1.71g、17.4mmol、3.0当量)、および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(2.95g、11.6mmol、2.0当量)の混合物に、窒素下で、Pd(dppf)Cl2(424mg、580μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、水(10mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(3×15mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0~20:1)により精製して、2-(2-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-のテトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.7g、収率93%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ=7.94(d,J=8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.8Hz,1H),7.8-7.74(m,1H),7.47-7.41(m,1H),7.37-7.3(m,2H),5.26(s,2H),3.54(s,3H),1.52-1.46(m,12H)。
中間体C-14
シールドチューブに、CuI(387mg、2.03mmol、0.1当量)、1,10-フェナントロリン(732mg、4.06mmol、0.2当量)、およびt-BuONa(11.7g、122mmol、6.0当量)の混合物を充填した。系を排気し、窒素を3回再充填した後、トルエン(50mL)中の1-(2-ヨードフェニル)エタン-1-オン(5g、20.3mmol、1.0当量)およびアセトン(3.54g、61.0mmol、4.48mL、3.0当量)の溶液を-20℃で加えた。混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、層を分離した。水相を酢酸エチル(50mL)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、減圧下で濃縮して、MeCNを除去し、次いで酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20:1~5:1)により精製して、3-メチルナフタレン-1-オール(1.12g、33%)を茶色固体として得た;R
f=0.60(5:1、石油エーテル/酢酸エチル);
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.15-8.09(m,1H),7.73(d,J=7.6Hz,1H),7.50-7.39(m,2H),7.26-7.21(m,1H),6.70-6.66(m,1H),5.38(s,1H),2.46(s,3H);LCMS[ESI,M-1]:157。
DCM(2.0mL)中の3-メチルナフタレン-1-オール(0.1g、632μmol、1.0当量)の溶液に、TEA(160mg、1.58mmol、220μL、2.5当量)およびTf2O(232mg、822μmol、135μL、1.3当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で15分間撹拌した後、水(2.0mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(3×2.0mL)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100:1~20:1)により精製して、3-メチルナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(120mg、64%)を黄色油として得た;Rf=0.70(10:1、石油エーテル/酢酸エチル);LCMS[ESI,M-1]:289。
ジオキサン(2.5mL)中の3-メチルナフタレン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(120mg、413μmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl2(30.2mg、41.3μmol、0.1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサンボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサンボロラン(315mg、1.24mmol、3.0当量)およびKOAc(122mg、1.24mmol、3.0当量)の混合物を、窒素でパージし、次いで80℃で6時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水(4.0mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(2×5.0mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1:0~50:1)により精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-メチルナフタレン-1-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(100mg、81%)を黄色固体として得た;Rf=0.43(3:1、石油エーテル/酢酸エチル);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.74-8.69(m,1H),7.94-7.91(m,1H),7.78-7.74(m,1H),7.72-7.69(m,1H),7.49-7.41(m,2H),2.52(s,3H),1.44(s,12H)。
中間体C-15
1,4-ジオキサン(18.0mL)およびH
2O(6.0mL)中の1-ブロモ-3-クロロ-2-ヨードベンゼン(2.50g、7.88mmol、1.00当量)の溶液に、K
3PO
4(6.02g、28.4mmol、3.60当量)、Pd(dppf)Cl
2(288mg、394μmol、0.05当量)、およびシクロプロピルボロン酸(880mg、10.2mmol、1.30当量)を加えた。混合物を100℃で18時間撹拌し、次いで室温に冷却し、水(30mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:0)により精製し、次いで逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、1-ブロモ-3-クロロ-2-シクロプロピルベンゼン(1.18g、収率40%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.46(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.30(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),6.99(t,J=8.0Hz,1H),1.88-1.73(m,1H),1.23-1.14(m,2H),0.80-0.74(m,2H)。
1,4-ジオキサン(30.0mL)中の1-ブロモ-3-クロロ-2-シクロプロピルベンゼン(0.980g、4.23mmol、1.00当量)の溶液に、KOAc(1.25g、12.7mmol、3.00当量)、Pin2B2(2.15g、8.47mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(310mg、423μmol、0.100当量)を加えた。混合物を110℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(30mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1/0)、逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]、最後に分取HPLC(Phenomenex luna C18 150×40mm×15μm;A:水(0.225%FA)、B:ACN;B%:68%~98%、11分)により精製して、2-(3-クロロ-2-シクロプロピルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(320mg、収率27%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.45(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.37(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.17-7.06(m,1H),2.07(tt,J=5.6,8.4Hz,1H),1.39(s,12H),1.08-0.97(m,2H),0.62-0.53(m,2H)。
中間体C-16
TFA(50mL)およびH
2SO
4(12.0g、122mmol、6.50mL、3.5当量)中の1-クロロ-2,5-ジメチル-4-ニトロベンゼン(6.50g、35.0mmol、1.0当量)の40℃の溶液に、NBS(6.86g、38.5mmol、1.1当量)を何度かに分けて加えた。混合物を40℃で8時間撹拌し、室温に冷却した。混合物を0℃で水(300mL)で希釈し、次いで濾過した。濾過ケーキを水(50mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、固体を得た。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%TFA)/アセトニトリル]により精製して、3-ブロモ-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-ニトロベンゼン(6.25g、19.8mmol、収率57%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ=7.65(s,1H),2.60(s,3H),2.49(s,3H)。
3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルアニリン(500mg、2.13mmol、1.0当量)を含むフラスコに、HBF4(3.86g、17.6mmol、2.74mL、水中40重量%、8.2当量)を加え、続いて、飽和NaNO2水溶液(221mg、3.20mmol、1.5当量)を0℃で滴加した。混合物を0℃で1時間、次いで室温で30分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、さらなる飽和NaNO2水溶液(147mg、2.13mmol、1.0当量)を加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、濾過した。濾過ケーキをi-Pr2O(30mL)で洗浄して、3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボレート(700mg、粗製)を白色固体として得た。
CHCl3(15mL)中のKOAc(412mg、4.20mmol、2.0当量)および18-Crown-6(27.8mg、105μmol、0.05当量)の撹拌混合物に、窒素下で、3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボレート(700mg、2.10mmol、1.0当量)を25℃で一度に加えた。混合物を室温で30分間撹拌した後に、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1:0~3:1)により精製して、4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール(270mg、収率52%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.02(s,1H),7.35(d,J=0.8Hz,1H),2.57(d,J=0.8Hz,3H)。LCMS[ESI,M+1]:247。
DCM(40mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール(1.00g、4.07mmol、1.0当量)の溶液に、TsOH・H2O(77.5mg、407μmol、0.1当量)を加え、続いてDHP(685mg、8.15mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を25℃で15時間撹拌した後、真空下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1:0~4:1)により精製して、4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(1.30g、収率93%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:329。
トルエン(5mL)中のトリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(656mg、2.00mmol、2.7当量)、4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(240mg、728μmol、1.0当量)、Pd(PPh3)4(84.1mg、72.8μmol、0.1当量)、およびLiCl(123mg、2.91mmol、4.0当量)の混合物を窒素でパージし、次いで100℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製し、続いて逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(トリメチルスタンニル)-1H-インダゾール(190mg、444μmol、収率61%)を無色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:415。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.00(s,1H),7.43(s,1H),5.67(dd,J=2.8,9.2Hz,1H),4.07-3.95(m,1H),3.81-3.68(m,1H),2.63-2.53(m,1H),2.50(s,3H),2.22-2.01(m,2H),1.80-1.64(m,3H),0.59-0.41(m,9H)。
上記の前述の中間体に加えて、以下の例示的な中間体D-1~D-10を使用して、-L-R4を、式(I)の化合物を合成するために好適な置換アザキナゾリンコアを調製することができる。
中間体D-1
H
2SO
4(40mL)中の2-クロロピリジン-3-オール(20g、154mmol、1.0当量)の溶液を、0℃に冷却し、濃H
2SO
4(36.8g、368mmol、20mL、2.4当量)および濃HNO
3(28g、311mmol、20mL、純度70%、2.0当量)の混合物をゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を0℃で1時間、次いで室温でさらに1時間撹拌した。反応混合物を砕いた氷(800g)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、10:1)により精製して、2-クロロ-4-ニトロ-ピリミジン-3-オール(10.4g、59.6mmol、収率39%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:175。
アセトニトリル(200mL)およびメタノール(30mL)中の2-クロロ-4-ニトロ-ピリジン-3-オール(12g、68.8mmol、1.0当量)の混合物を、TMSCHN2(ヘキサン中2.0M、85.9mL、2.5当量)に1時間かけて加えた室温で12時間撹拌した後、混合物をAcOH(20mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1)および逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製して、2-クロロ-3-メトキシ-4-ニトロ-ピリジン(6.46g、34.3mmol、収率50%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:189。
AcOH(60mL)中の2-クロロ-3-メトキシ-4-ニトロ-ピリジン(6.0g、31.8mmol、1.0当量)およびFe(10.7g、191mmol、6.0当量)の混合物を、40℃で1時間撹拌した。続いて、混合物を、水(10mL)および酢酸エチル(20mL)で希釈した。二相混合物を濾過し、有機層および水層を分離した。水相を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1)により精製して、2-クロロ-3-メトキシ-ピリミジン-4-アミン(4.9g、30.6mmol、収率96%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:159。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.81-7.73(m,1H),6.60-6.52(m,1H),4.66(br s,2H),3.89-3.80(m,3H)。
アセトニトリル(50mL)中の2-クロロ-3-メトキシ-ピリジン-4-アミン(5.2g、32.8mmol、1.0当量)、NIS(11.1g、49.2mmol、1.5当量)、およびTsOH・H2O(624mg、3.28mmol、0.1当量)の混合物を、70℃で12時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を水(50mL)に溶解し、混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1)により精製して、2-クロロ-5-ヨード-3-メトキシ-ピペラジン-4-アミン(7.9g、26.9mmol、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:285。
エタノール(100mL)中の2-クロロ-5-ヨード-3-メトキシ-ピリジン-4-アミン(8.0g、28.1mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(1.97g、2.81mmol、0.1当量)、およびTEA(10.2g、101mmol、14.1mL、3.6当量)の混合物を、CO(50psi)下で、80℃で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製して、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-メトキシ-ピリジン-3-カルボキシレート(6.0g、16.7mmol、収率59%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:231。
THF(10mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-メトキシ-ピリジン-3-カルボキシレート(1.0g、4.34mmol、1.0当量)およびトリクロロ(イソシアナト)メタン(1.39g、8.67mmol、2.0当量)の混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、得られた残渣を石油エーテル(10mL)で粉砕して、エチル6-クロロ-5-メトキシ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(2g、粗製)を黄色油として得、精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:420。
NH3・MeOH(4mL、純度10%)中のエチル6-クロロ-5-メトキシ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(2.0g、粗製)の混合物を、15℃で10分間撹拌した。完了後、混合物を真空下で濃縮した。残渣をMTBE(10mL)で粉砕し、真空下で濃縮して、7-クロロ-8-メトキシ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(0.6g、2.64mmol、2つのステップで収率61%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のバッチで使用した。LCMS[ESI,M+1]:228。
POCl3(14.1g、92.2mmol、8.57mL、35当量)中の7-クロロ-8-メトキシ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(0.6g、2.64mmol、1.0当量)およびDIEA(1.70g、13.2mmol、2.30mL、5.0当量)の混合物を110℃で2時間撹拌した。完了後、混合物を真空下で濃縮して、2,4,7-トリクロロ-8-メトキシ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(0.7g、粗製)を黄色油として得、これをさらに精製することなく次のバッチで使用した。LCMS[ESI,M-7]:256。
中間体D-2
AcOH(90mL)中の2-クロロ-4-ニトロ-ピリジン-3-オール(9.0g、51.6mmol、1.0当量)およびFe(17.3g、309mmol、6.0当量)の混合物を、40℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、H
2O(100mL)および酢酸エチル(150mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1)により精製して、4-アミノ-2-クロロ-ピリミジン-3-オール(4.5g、31.1mmol、収率60%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:145。
DMF(30mL)およびアセトニトリル(3.0mL)中の4-アミノ-2-クロロ-ピリジン-3-オール(1.5g、10.4mmol、1.0当量)、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(2.89g、12.5mmol、1.2当量)、およびK2CO3(2.87g、20.8mmol、2.0当量)の混合物を、60℃で30分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、H2O(100mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×150mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1)により精製して、2-クロロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-アミン(1.75g、7.65mmol、収率74%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:227。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.66(d,J=5.6Hz,1H),6.66(d,J=5.6Hz,1H),6.26(br s,2H),4.52(q,J=8.8Hz,2H)。
アセトニトリル(50mL)中の2-クロロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-アミン(5.3g、23.4mmol、1.0当量)、NIS(6.32g、28.1mmol、1.2当量)、およびTsOH・H2O(445mg、2.34mmol、0.1当量)の混合物を、70℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を水(20mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、3:1)により精製して、2-クロロ-5-ヨード-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-アミン(6.2g、17.4mmol、収率74%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:353。
エタノール(20mL)中の2-クロロ-5-ヨード-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-アミン(1.0g、2.84mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(199mg、284μmol、0.1当量)、およびTEA(1.03g、10.2mmol、1.42mL、3.6当量)の混合物を、CO(50psi)下で、80℃で12時間加熱した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、3:1)により精製して、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-カルボキシレート(700mg、2.32mmol、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:299。
THF(2mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-カルボキシレート(0.2g、669μmol、1.0当量)および2,2,2-トリクロロアセチルイソシアナート(189mg、1.00mmol、119μL、1.5当量)の混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をMTBE(10mL)で粉砕した。残渣を減圧下で乾燥させ、エチル6-クロロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-カルボキシレート(350mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:488。
10% NH3・MeOH(5mL)中のエチル6-クロロ4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイル]-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-3-カルボキシレート(0.35g、粗製)の混合物を、室温で10分間撹拌した。続いて、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をMBTE(5mL)で粉砕した。残渣を減圧下で乾燥させ、7-クロロ-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(0.2g、粗製)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:296。
POCl3(11.6g、75.3mmol、7mL)中の7-クロロ-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(700mg、粗製)およびDIEA(1.53g、11.8mmol、2.06mL)の混合物を、110℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、2,4,7-トリクロロ-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン(2.0g、粗製)を黄色油として得た。
中間体D-3
DMSO(30mL)中の3-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-4-アミン(3.0g、14.5mmol、1.0当量)、CuCN(3.89g、43.4mmol、3.0当量)の混合物を、130℃で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣に、NH
4OH(100mL)を添加し、混合物を15℃で10分間撹拌した後、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、4-アミノ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボニトリル(1.0g、5.93mmol、収率41%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:154。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ7.92(d,J=6.0Hz,1H),7.43(br s,2H),6.67(d,J=6.0Hz,1H)。
アセトニトリル(30mL)中の4-アミノ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボニトリル(3.2g、20.8mmol、1.0当量)、TsOH・H2O(198mg、1.04mmol、0.05当量)、およびNIS(7.03g、31.3mmol、1.5当量)の混合物を、70℃で12時間撹拌した後、真空下で濃縮した。得られた残渣をH2O(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、PE/EA、3/1)により精製した。固体をアセトニトリル(20mL)で粉砕し、真空下で乾燥させて、4-アミノ-2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-3-カルボニトリル(3.0g、10.7mmol、収率52%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:280。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ8.45(s,1H),5.56(br s,2H)。
エタノール(30mL)中の4-アミノ-2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-3-カルボニトリル(2.8g、10mmol、1.0当量)、TEA(3.65g、36.1mmol、5.02mL、3.6当量)、およびPd(PPh3)2Cl2(703mg、1.0mmol、0.1当量)の混合物を、CO(50psi)下で80℃で12時間を撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(20mL)で粉砕し、固体を収集し、真空下で乾燥させて、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-シアノ-ピリジン-3-カルボキシレート(2.0g、8.78mmol、収率88%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:226。1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.63(s,1H),8.11(br s,2H),4.32(q,J=7.2Hz,2H),1.32(t,J=7.2Hz,3H)。
ジオキサン(30mL)およびH2O(10mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-シアノ-ピリジン-3-カルボキシレート(1.7g、7.53mmol、1.0当量)、(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(1.82g、9.79mmol、1.3当量)、Pd(PPh3)4(871mg、753μmol、0.1当量)、およびCs2CO3(7.36g、22.6mmol、3.0当量)の混合物を、N2下で、100℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(10.0mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、PE/EA、3/1)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製して、エチル4-アミノ-5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)ピリジン-3-カルボキシレート(450mg、1.29mmol、収率17%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:332。
THF(4mL)中のエチル4-アミノ-5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)ピリジン-3-カルボキシレート(0.45g、1.36mmol、1.0当量)およびトリクロロ(イソシアナト)メタン(436mg、2.72mmol、2.0当量)の混合物を、15℃で10分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、残渣を得た。残渣をMBTE(10mL)で粉砕し、真空下で乾燥させて、エチル5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(0.7g、粗製)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+2]:521。
NH3(1mL、MeOH中30%)中のエチル5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(0.7g、粗製)を15℃で10分間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をMTBE(10mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2,4-ジヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(0.41g、1.25mmol、2つのステップで91%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:329。
POCl3(6.60g、43mmol、4.0mL、70.7当量)中の2,4-ジヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(200mg、609μmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(236mg、1.83mmol、318μL、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を110℃で2時間加熱し、その時点で、DIEAのさらなる部分(157mg、1.22mmol、212μL、2.0当量)を加え、3時間加熱し続けた。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、2,4-ジクロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(0.4g、粗製)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M-8]:357。
中間体D-4
THF(900mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキシレート(100g、457mmol、1当量)の溶液に、H
2O(450mL)中のNaOH(73.2g、1.83mol、4当量)の溶液を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮して、THFを除去した。残渣を2M HClでpH2に酸性化し、濾過した。濾過ケーキを真空下で乾燥させ、DCMで粉砕し、真空下で乾燥させて、4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボン酸(67g、352mmol、収率77%)を灰色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:191。
4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボン酸(15g、78.7mmol、1.0当量)を含むフラスコに、POCl3(248g、1.61mol、150mL、20.5当量)をゆっくりと加えた。混合物を90℃に徐々に温め、2時間撹拌した。次いで、混合物を25℃に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を無水THF(100mL)に溶解し、THF(200mL)中のNH4SCN(11.9g、157mmol、12.0mL、2.0当量)の溶液に滴加し、25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)で20℃で希釈し、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(50.0mL)で粉砕し、真空下で乾燥させて、7-クロロ-8-フルオロ-2-チオキソ-1H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オン(12g、50.2mmol、収率64%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:232。
DMF(500mL)中の7-クロロ-8-フルオロ-2-チオキソ-1H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オン(55g、237mmol、1.0当量)の溶液に、NaOMe(12.8g、237mmol、1.0当量)を加えた。混合物を10分間撹拌した後、CH3I(33.7g、237mmol、14.8mL、1.0当量)を滴加した。得られた懸濁液を25℃で2時間撹拌した後、氷水(500mL)に注ぎ入れた。黄色の沈殿物を濾過し、氷水(100mL×3)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(42.2g、172mmol、収率72%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:246。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=13.23(s,1H),8.78(s,1H),2.60(s,3H)。
POCl3(275g、1.79mol、167mL、22.0当量)中の7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(20g、81.4mmol、1当量)の懸濁液に、DIPEA(21.0g、163mmol、28.4mL、2.0当量)を加え、反応物を90℃に加熱し、6時間撹拌した。POCl3を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、氷(1000g)に注ぎ入れ、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、4,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン(4,3-d]ピリミジン(22g、粗製)を茶色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:264。
中間体D-5
POCl
3(165g、1.08mol、100mL、23.2当量)およびDIEA(30.0g、232mmol、40.4mL、5.0当量)の混合物に、7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(10g、46.4mmol、1.0当量)を0℃で何度かに分けて加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。続いて、混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。得られた油を、CHCl
3で共沸して、2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(11.7g、粗製)を黒色油として得た。
中間体D-6
DMF(200mL)中の2-クロロ-3-フルオロ-5-ヨードピリジン-4-アミン(10.0g、36.7mmol、1.0当量)、4Å分子篩(3.00g)、およびZn(CN)
2(5.60g、47.7mmol、3.03mL、1.3当量)の混合物に、Pd(PPh
3)
4(2.12g、1.84mmol、0.05当量)を加えた。混合物を100℃で3時間撹拌した後、H
2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチノニトリル(6.00g、32.5mmol、収率88.6%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:172。
濃H2SO4(20mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチノニトリル(6.00g、35.0mmol、1.0当量)の混合物を、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、H2O(50mL)で25℃で希釈した。固体Na2CO3を使用して、pHを8に調整し、混合物を酢酸エチル(100mL×5)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL×2)で洗浄し、減圧下で濃縮して、4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチンアミド(6.50g、33.1mmol、収率95%、純度96.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:190。
酢酸(60.0mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチンアミド(6.00g、31.7mmol、1.0当量)の混合物に、トリメトキシメタン(67.2g、633mmol、69.4mL、20当量)を加えた。混合物を135℃で4時間撹拌し、室温に冷却した。混合物をH2O(50mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL×1)で洗浄し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物をアセトニトリルで粉砕して、7-クロロ-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(2.80g、14.0mmol、収率44%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:200。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ8.94(s,1H),8.41(s,1H)。
DIEA(3.63g、28.1mmol、4.89mL、2.0当量)およびPOCl3(99.0g、646mmol、60.0mL、46当量)中の7-クロロ-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(3H)-オン(2.80g、14.0mmol、1.0当量)の混合物を、110℃で3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、4,7-ジクロロ-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(5.00g、粗製)を黒色油として得た。
中間体D-7
無水酢酸(70.0mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチンアミド(3.50g、18.5mmol、1.0当量)の混合物に、1,1,1-トリエトキシエタン(65.9g、406mmol、74.5mL、22.0当量)を加えた。混合物を185℃で36時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、H
2O(50.0mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブライン(300mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を1M HCl水溶液でpHを3に調整し、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(800mg、収率20%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.27-12.47(m,1H),8.89(s,1H),2.43(s,3H)。LCMS[ESI,M+1]:214。
トルエン(30.0mL)中の7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(0.40g、1.87mmol、1.0当量)、DIEA(726mg、5.62mmol、979μL、3.0当量)、およびPOCl3(861mg、5.62mmol、522μL、3.0当量)の混合物を、110℃で3時間撹拌した。続いて、POCl3を真空下で除去して、4,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-メチルピリド[4,3-d]ピリミジン(800mg、粗製)を黒色油として得た。
中間体D-8
DCM(3mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチノニトリル(100mg、583μm、1.0当量)の溶液に、TFAA(184mg、874μmol、122μL、1.5当量)およびTEA(118mg、1.17mmol、162μL、2当量)を0℃で加えた。混合物を20℃で20時間撹拌し、飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、N-(2-クロロ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-4-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(100mg、粗製)を茶色油として得た。LCMS[ESI,M-1]:265.8。
濃H2SO4(1mL)を、N-(2-クロロ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-4-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(100mg、374μmol、1.0当量)に加え、混合物を60℃で8時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ入れた。飽和NaHCO3水溶液でpHを7~8に調整し、次いで混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH、5:1)により精製して、7-クロロ-8-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(30.0mg、収率30%)を茶色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.75(s,1H)。LCMS[ESI,M-1]:265.8。
トルエン(1mL)中の7-クロロ-8-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(30.0mg、112μmol、1.0当量)の溶液に、POCl3(51.6mg、336μmol、31.2uL、3.0当量)およびDIEA(43.5mg、336μmol、58.6μL、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を110℃で3時間撹拌し、減圧下で濃縮して、4,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(30.0mg、粗製)を茶色油として得た。
中間体D-9
トルエン(50.0mL)およびt-BuOH(182g、2.45mol、235mL、6.00当量)中の2-ブロモ-3-フルオロイソニコチン酸(90.0g、409mmol、1.00当量)、4Å MS(50.0g、1.00当量)、およびTEA(124g、1.23mol、171mL、3.00当量)の混合物を、窒素下で、110℃で0.5時間撹拌した。混合物を15℃に冷却し、DPPA(135g、491mmol、106mL、1.2当量)をそれに加えた。混合物を110℃で5時間撹拌した後、水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~5:1)により精製して、tert-ブチル(2-ブロモ-3-フルオロピリジン-4-イル)カルバメート(53.0g、収率39.4%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:291。
1,4-ジオキサン(800mL)およびH2O(160mL)中のtert-ブチル(2-ブロモ-3-フルオロピリジン-4-イル)カルバメート(40.0g、137mmol、1.00当量)、2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(63.2g、206mmol、1.50当量)、K3PO4(87.5g、412mmol、3.0当量)の混合物に、Pd2(dba)3(12.6g、13.7mmol、0.10当量)およびAtaphos(7.29g、27.5mmol、0.20当量)に加えた。混合物をN2でパージし、次いで70℃で2時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~5:1)により精製して、tert-ブチル(2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロピリジン)-4-イル)カルバメート(55.0g、収率81.9%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:391。
MeCN(500mL)中のtert-ブチル(2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロピリジン-4-イル)カルバメート(72.0g、147mmol、1.00当量)の混合物に、ジオキサン中のHCl(4M、368mL、10.0当量)を滴加した。混合物を室温で5時間撹拌し、濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロピリジン-4-アミン(45.0g、収率99.8%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:291。
氷酢酸(270mL)中の2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロピリジン-4-アミンの混合物に、NIS(27.9g、124mmol、2.00当量)を加えた。この反応混合物を80℃で5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、大部分の酢酸を除去した。混合物を氷水(200mL)に注ぎ入れ、この混合物を酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(300mL×3)、ブライン(300mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロ-5-ヨードピリジン-4-アミン(21.0g、収率77.3%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:417。
DMF(400mL)中の2-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-3-フルオロ-5-ヨードピリジン-4-アミン(30.0g、72.01mmol、1.00当量)、Zn(CN)2(25.4g、216mmol、13.7mL、3.00当量)および4Å MS(9.00g)の混合物に、Pd(PPh3)4(8.32g、7.20mmol、0.10当量)に加えた。混合物をN2でパージし、120℃で12時間撹拌した。続いて、反応混合物を水(200mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~5:1)により精製して、4-アミノ-6-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-5-フルオロニコチノニトリル(19.6g、収率83%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:316。
H2SO4(50.6g、516mmol、27.5mL、5.0当量)中の4-アミノ-6-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-5-フルオロニコチノニトリル(32.6g、103mmol、1.00当量)の混合物を、45℃で1時間撹拌した。続いて、反応混合物をH2O(500mL)で希釈し、固体Na2CO3でpHを8に調整した。混合物を酢酸エチル(500mL×5)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮して、4-アミノ-6-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-5-フルオロニコチンアミド(34.0g、収率96.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:334。
DMF(500mL)中の4-アミノ-6-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-5-フルオロニコチンアミド(23.0g、68.9mmol、1.00当量)の溶液に、NaH(5.51g、138mmol、純度60%、2.00当量)を0℃で少しずつ加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。この混合物に、CDI(16.8g、103mmol、1.50当量)を加え、混合物を75℃で12時間撹拌した。続いて、反応混合物を氷水(200mL)に注ぎ入れ、塩酸水溶液(2M)でpHを7に調整した。混合物を酢酸エチル(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(20.9g、収率76.7%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:360。
トルエン(200mL)中の7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(24.0g、66.7mmol、1.00当量)およびDIEA(25.9g、200mmol、34.9mL、3.0当量)の混合物に、POCl3(61.4g、400mmol、37.2mL、6.0当量)を0℃で加えた。混合物を110℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、2,4-ジクロロ-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(40.0g、粗製)を茶色油として得た。
中間体D-10
DCM(5.00mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロニコチノニトリル(150mg、874μmol、1当量)の溶液に、(2,2-ジフルオロアセチル)2,2-ジフルオロアセテート(228mg、1.31mmol、1.5当量)およびTEA(177mg、1.75mmol、243μL、2当量)を0℃で加えた。混合物を室温に温め、16時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(20mL)で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、N-(2-クロロ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-4-イル)-2,2-ジフルオロアセトアミド(155mg、粗製)を茶色油として得た。
H2SO4(1.84g、18.3mmol、1mL、29.6当量)中のN-(2-クロロ-5-シアノ-3-フルオロピリジン-4-イル)-2,2-ジフルオロアセトアミド(155mg、621μmol、1当量)を含むフラスコを、60℃で1時間撹拌した後、室温に冷却した。混合物を氷水(10mL)に注ぎ入れ、飽和NaHCO3水溶液で中和した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、7-クロロ-2-(ジフルオロメチル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(100mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:250.0。
トルエン(1mL)中の7-クロロ-2-(ジフルオロメチル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(100mg、401umol、1当量)の溶液に、POCl3(184mg、1.20mmol、112μL、3当量)およびDIEA(155mg、1.20mmol、209μL、3当量)を0℃で加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した後、室温に冷却した。混合物を減圧下で濃縮して、4,7-ジクロロ-2-(ジフルオロメチル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(107mg、粗製)を茶色油として得た。
上記の前述の中間体に加えて、以下の例示的な中間体E-1~E-29を使用して、-Y-R2、-L-R4、および/またはR1-L-R4を、式(I)のアザキナゾリンコアに結合させることができる。
中間体E-1
DCM(50mL)中の2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(5.8g、23.0mmol、1.0当量)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(5.56g、29.9mmol、1.3当量)の溶液に、DIEA(8.91g、68.9mmol、12mL、3.0当量)を加えた。混合物を-40℃で10分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル 10:1~1:10)により精製した。得られた固体を石油エーテル/酢酸エチル(1:5、50mL)で粉砕して、tert-ブチル4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.34g、8.30mmol、収率36%)を赤色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:402。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ8.88(s,1H),4.09-4.04(m,4H),3.73-3.66(m,4H),1.51(s,9H)。
中間体E-2
ジクロロメタン(18mL)中の4,7-ジクロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン(900mg、3.41mmol、1.0当量)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(666mg、3.58mmol、1.05当量)の溶液に、DIEA(1.10g、8.52mmol、1.48mL、2.5当量)を加えた。混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5:1~0:1)により精製して、tert-ブチル4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(950mg、2.08mmol、収率61%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:414。
中間体E-3
ジクロロメタン(500mL)中の2,4-ジクロロ-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(40.0g、101mmol、1.00当量)の混合物に、DIEA(65.2g、504mmol、87.8mL、5.00当量)およびtert-ブチル(S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(27.3g、121mmol、1.20当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した後、NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、50:1~0:1)により精製して、tert-ブチル(S)-4-(2-クロロ-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(36g、収率79%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:585。
一般的な反応スキームおよび中間体E1~E3の教示に従って、中間体E-4~E-29を表1に示すように調製した。
上記の前述の中間体に加えて、以下の例示的な中間体F-1~F-165を使用して、R1を、式(I)のアザキナゾリンコアに結合させることができる。
中間体F-1
ジオキサン(10.0mL)中のtert-ブチル(S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(700mg、1.59mmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(615mg、4.76mmol、829μL、3.0当量)および[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(365mg、3.17mmol、377μL、2.0当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で8時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。粗生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(550mg、1.04mmol、収率66%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:520。
ジオキサン(12.0mL)およびH2O(4.0mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、961μmol、1.0当量)およびカリウムトリフルオロ(2-フルオロ-6-(メトキシメトキシ)フェニル)ボラート(378mg、1.44mmol、1.5当量)の混合物に、Cs2CO3(940mg、2.88mmol、3.0当量)およびPd(PPh3)4(222mg、192μmol、0.2当量)を10℃で添加した。混合物を100℃で14時間撹拌し、次いで40℃で減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル 3:1から石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2体積/体積% NH4OH)、4:3:1)により精製した。生成物を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]によりさらに精製して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(8-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-(メトキシメトキシ)フェニル)-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(210mg、294μmol、収率31%、純度90%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:640。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.11(s,1H),7.40(dt,J=6.8,8.4Hz,1H),7.09(d,J=8.4Hz,1H),6.90(t,J=8.8Hz,1H),5.25-5.16(m,1H),5.15-5.05(m,1H),4.70-4.55(m,2H),4.50-4.33(m,3H),4.19-4.13(m,1H),3.93-3.77(m,1H),3.74-3.62(m,1H),3.57-3.44(m,1H),3.40(d,J=2.4Hz,3H),3.11(br t,J=7.2Hz,1H),2.90-2.68(m,3H),2.51(s,3H),2.30(dt,J=7.2,9.2Hz,1H),2.11-2.05(m,1H),1.93-1.69(m,3H),1.53(s,9H)。
中間体F-2
トルエン(10mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、962μmol、1.0当量)、(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(628mg、1.92mmol、2.0当量)、CuI(54.9mg、288μmol、0.3当量)およびBINAP(120mg、192umol、0.2当量)の混合物に、窒素下で、Pd(dppf)Cl
2(70.4mg、96.2μmol、0.1当量)を加えた。混合物を、窒素下で、90℃で6時間加熱し、濾過し、酢酸エチル(13mL)および水(13mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブライン(12mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-(5-クロロイソキノリン-4-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(377mg、574μmol、収率60%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:647。
中間体F-3
酢酸エチル(20mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(メチルチオ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g、2.34mmol、1.0当量)の溶液に、m-CPBA(854mg、4.21mmol、85%、1.8当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した後、m-CPBA(237mg、1.17mmol、純度85%、0.5当量)の別の部分を加えた。混合物を0℃でさらに30分間撹拌し、次いで飽和NaHCO
3水溶液(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(メチルスルホニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.62g、1.17mmol、収率50%、純度87%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:460。
トルエン(12mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(メチルスルホニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(570mg、1.24mmol、1.0当量)および[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(285mg、2.48mmol、294μL、2.0当量)の溶液に、4Å分子篩(200mg)を加えた。懸濁液を10℃で30分間撹拌し、続いて、t-BuONa(238mg、2.48mmol、2.0当量)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン)-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(320mg、646μmol、収率52%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.72(s,1H),4.85-4.74(m,1H),4.53(dd,J=4.4,10.4Hz,1H),4.40-4.27(m,2H),4.18-3.80(m,2H),3.69-3.57(m,1H),3.30-3.18(m,1H),3.16-2.99(m,2H),2.76-2.68(m,1H),2.53-2.48(m,3H),2.35-2.25(m,1H),2.12-2.04(m,1H),1.91-1.74(m,3H),1.50(s,9H),1.47(d,J=6.8Hz,3H)。
ジオキサン(6mL)およびH2O(1.2mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、606μmol、1.0当量)および(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)ボロン酸(213mg、1.21mmol、2.0当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(70.0mg、60.6μmol、0.1当量)およびCs2CO3(395mg、1.21mmol、2.0当量)を加えた。混合物を、窒素下で、95℃で6時間加熱した。混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(3S)-4-(8-フルオロ-7-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(280mg、474μmol、収率78%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.23(br s,1H),9.09(s,1H),7.82(s,1H),7.54-7.47(m,1H),7.38(d,J=8.4Hz,1H),4.99-4.81(m,1H),4.58(dd,J=4.4,10.8Hz,1H),4.50-4.32(m,2H),4.30-4.14(m,1H),4.05-3.91(m,1H),3.75-3.62(m,1H),3.33-3.07(m,3H),2.79-2.68(m,1H),2.51(s,3H),2.39(d,J=0.8Hz,3H),2.34-2.27(m,1H),2.13-2.06(m,1H),1.92-1.76(m,3H),1.51(s,12H)。
中間体F-4
ジオキサン(50.0mL)およびH
2O(10mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.1g、4.64mmol、1.0当量)および2-(8-クロロナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサンボロラン(1.87g、6.95mmol、1.5当量)の溶液に、Cs
2CO
3(4.53g、13.9mmol、3当量)およびPd(PPh
3)
4(2.68g、2.32mmol、0.5当量)を加えた。系を窒素でフラッシュし、次いで100℃に5時間加熱した。反応混合物を水50.0mLで希釈し、酢酸エチル(30.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30.0mL×2)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、5:1~3:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.00g、1.62mmol、収率35%)を淡黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:579。
酢酸エチル(40.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、4.14mmol、1.0当量)の溶液に、m-CPBA(2.68g、12.4mmol、純度80%、3.0当量)を何度かに分けて0℃で加えた。混合物を0℃で2時間撹拌し、飽和NaHSO3水溶液(30.0mL)および酢酸エチル(60.0mL)で希釈した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液(30.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物を逆相HPLC(ACN中0.1%FA)により精製して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルホニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.1g、3.41mmol、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:611。
中間体F-5
トルエン(6.00mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(メチルスルホニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(270mg、442μmol、1.00当量)および((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メタノール(192mg、1.33mmol、3.00当量)の混合物に、窒素雰囲気下で、t-BuONa(127mg、1.33mmol、3.00当量)を0℃で一度に加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、続いて、酢酸エチル(30.0mL)で希釈した。2M HClでpHを約8に0℃で中和し、混合物を酢酸エチル(10.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(15.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液(5.00mL)で中和し、酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出した。分離した有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロジジン-2-イル)メトキシピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(227mg、336μmol、収率76%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:676。
中間体F-6
トルエン(12mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(メチルスルホニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(570mg、1.24mmol、1.0当量)および(S)-(1-メチルピロリジン-2-イル)メタノール(285mg、2.48mmol、294μL、2.0当量)の溶液に、4Å分子篩(200mg)を加えた。懸濁液を10℃で0.5時間撹拌した。続いて、t-BuONa(238mg、2.48mmol、2.0当量)を、混合物に0℃で加え、10分間撹拌し続けた。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗残渣を得た。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(320mg、646μmol、収率52%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=8.72(s,1H),4.85-4.74(m,1H),4.53(dd,J=4.4,10.4Hz,1H),4.40-4.27(m,2H),4.18-3.80(m,2H),3.69-3.57(m,1H),3.30-3.18(m,1H),3.16-2.99(m,2H),2.76-2.68(m,1H),2.53-2.48(m,3H),2.35-2.25(m,1H),2.12-2.04(m,1H),1.91-1.74(m,3H),1.50(s,9H),1.47(d,J=6.8Hz,3H)。
一般的な反応スキームおよび中間体F1~F3の教示に従って、中間体F-7~F-137を表2に示すように調製した。
以下の例は、本発明のある特定の実施形態をさらに例示することを意図するものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例1
1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:tert-ブチル4-(7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート:DCM中の4,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(0.36g、1.8mmol)の溶液に、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.23g、1.8mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.37g、2.0mmol)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。次に反応物を真空中で濃縮し、物質を溶離液として0-->100%EtOAc/DCMを使用してクロマトグラフ処理して、4-(7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.60g、1.7mmol、収率95%)を得た。
ステップB:tert-ブチル4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート:ジオキサン中のtert-ブチル4-(7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.3g、0.86mmol)の溶液に、炭酸カリウム(2.1ml、4.3mmol)および(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ボロン酸(0.24g、1.3mmol)を加え、反応物を、N
2で15分間スパージし、続いて、X-PHOSおよびPd
2DBA
3の各々を、150mg加え、反応物を、一晩80℃に加熱した。次に反応物をEtOAcで希釈し、有機物を、水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。次に物質を、0-->20%MeOH/DCMを溶離液として使用してクロマトグラフ処理して、tert-ブチル4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.23g、0.50mmol、収率59%)を得た。ES+APCI MS m/z 458.2[M+H]
+。
ステップC:4-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オールビス(2,2,2-トリフルオロアセテート):DCM中のtertブチル4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.22g、0.48mmol)の溶液に、2,2,2-トリフルオロ酢酸(0.55g、4.8mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮し、材料は、次の反応において粗製を使用した。
ステップD:1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン:DCM/ACN中の4-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オールビス(2,2,2-トリフルオロアセテート)(0.288g、0.492mmol)の溶液に、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.318g、2.46mmol)を加え、続いて塩化アクリロイル(0.0445g、0.492mmol)を加え、反応物を室温で20分間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮し、材料をGilson逆分取HPLC(溶離液として0.1%TFA修飾剤を含む0-->95% ACN/水)により精製して、1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.050g、0.122mmol、収率24.7%)を得た。ES+APCI MS m/z 412.2[M+H]+。
実施例2
1-アクリロイル-4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボニトリル
実施例1に従って、ステップAで、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレートの代わりにtert-ブチル2-シアノピペラジン-1-カルボキシレートを使用して、1-アクリロイル-4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-カルボニトリルを調製した。ES+APCI MS m/z 437.1[M+H]
+。
実施例3
1-(4-(7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
実施例1に従って、ステップBで、(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ボロン酸の代わりに(2-ヒドロキシ-6-フルオロフェニル)ボロン酸を使用して、1-(4-(7-(2-フルオロ-6-ヒドロキシフェニル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オンを調製した。ES+APCI MS m/z 380.1[M+H]
+。
実施例4
1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:エチル4-アミノ-6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ニコチネート:ジオキサン中のエチル4-アミノ-6-クロロニコチネート(0.85g、4.2mmol)の溶液に、炭酸カリウム(11ml、21mmol)、2-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.0g、6.4mmol)を加え、反応物をN
2で15分間脱気し、続いて、XphosおよびPd
2DBA
3の各々を、0.15g加え、反応物を80℃で一晩加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、有機物を、水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。次に物質を、0-->100% EtOAc/DCMを溶離液として使用してクロマトグラフ処理して、エチル4-アミノ-6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ニコチネート(0.70g、2.0mmol、収率47%)を得た。ES+APCI MS m/z 933.1[M+H]
+。
ステップB:エチル6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4-ウレイドニコチネート:DCMで希釈し、0℃に冷却したホスゲン(1.2g、2.4mmol)の溶液に、DCM中のエチル4-アミノ-6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ニコチネート(0.70g、2.0mmol)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.71ml、4.0mmol)の溶液を加えた。反応物を室温に温めながら1時間撹拌した。LCMS(MeOHで希釈してカルバミン酸メチルを確認)は、イソシアネート(isocyante)の形成を確認する。次に、反応物に、アンモニア(7.9ml、4.0mmol)(ジオキサン中)を加え、反応物をさらに1時間撹拌した。次に反応物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAcと水との間で分配した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮して、エチル6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4-ウレイドニコチネート(0.69g、1.7mmol、収率88%)を得た。ES+APCI MS m/z 396.1[M+H]
+。
ステップC:7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン:MeOH中の固体のエチル6-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-4-ウレイドニコチネート(0.68g、1.7mmol)に、ナトリウム2-メチルプロパン-2-オレート(0.17g、1.7mmol)を加え、反応物を60℃で1時間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮し、残渣を水に取り込み、水層をpH3に酸性化した。得られた固体を濾過し、エーテルで洗浄した。次に、固体を真空乾燥して、7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.60g、1.7mmol、収率100%)を得た。ES+APCI MS m/z 350.0[M+H]
+。
ステップD:2,4-ジクロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン:固体7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.60g、1.7mmol)に、ホスホリルトリクロリド(7.9g、52mmol)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.62ml、3.4mmol)を加え、反応物をArで2回脱気し、反応物を100℃に1時間加熱した。LCMS(ACNでのみ希釈し、そうでなければ、生成物が加水分解する)は、生成物を示す。反応物を真空中で濃縮し、油をトルエンで3回追跡した。次に、油が固化するまで、濃厚な油を高真空下で濃縮した。10%EtOAc/DCMを溶離液として使用して固体をクロマトグラフ処理して、2,4-ジクロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(0.30g、0.78mmol、収率45%)を得た。
ステップA:tert-ブチル4-(2-クロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート:DCM中の2,4-ジクロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(0.30g、0.78mmol)の溶液に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.14g、0.78mmol)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.15mL、0.85mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次に、有機物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮し、物質は、次の反応において粗製を使用した。tert-ブチル4-(2-クロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.37g、0.69mmol、収率89%)。ES+APCI MS m/z 536.2[M+H]
+。
ステップE:tert-ブチル4-(7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート:ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(2-クロロ-7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.40g、0.75mmol)の溶液に、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.96g、7.5mmol)、2-モルホリノエタン-1-オール(0.69g、5.2mmol)、およびCs
2CO
3(0.73g、2.2mmol)を加え、反応物をマイクロ波中で、シールドチューブ中で150℃に加熱した。次に、材料をEtOAcで希釈し、gff紙で濾過した。次に有機物を真空中(vauco)で濃縮し、材料を溶離液として0-->15% MeOH/DCMを使用してクロマトグラフ処理して、tert-ブチル4-(7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.37g、0.59mmol、収率79%)を得た。ES+APCI MS m/z 631.30[M+H]
+。
ステップF:4-(2-(2-モルホリノエトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール:DCM(10mL)中のtert-ブチル4-(7-(3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.18g、0.285mmol)の溶液に、2,2,2-トリフルオロ酢酸(6.51g、57.1mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次に、反応物を真空中で濃縮し、材料は、次の反応において粗製を使用した。4-(2-(2-モルホリノエトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール(0.14g、0.288mmol、収率101%)。ES+APCI MS m/z 487.20[M+H]
+。
ステップG:1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン:0℃に冷却した、DCM(10mL)およびACN(2mL)中の4-(2-(2-モルホリノエトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール(0.14g、0.29mmol)の溶液に、ヒューニッヒ塩基(0.30ml、1.7mmol)および塩化アクリロイル(0.026g、0.29mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。有機物を真空中で濃縮し、材料をGilson逆分取HCPL(修飾剤として0.1%TFAを含む5→95%ACN/水)により精製して、1-(4-(7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)-2-(2-モルホリノエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(0.031g、0.052mmol、収率18%)を得た。ES+APCI MS m/z 541.20[M+H]+。
実施例5
2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル。
ステップA:DMF(200mL)中のエチル4,6-ジクロロピリジン-3-カルボキシレート(19.5g、88.6mmol、1.0当量)、BnNH
2(10.4g、97.5mmol、10.6mL、1.1当量)およびTEA(26.9g、266mmol、37.0mL、3.0当量)の混合物を、25℃で4時間撹拌した。反応混合物に、水(600mL)および酢酸エチルは(100mL)を加えた。混合物に、NaCl固体(20g)を加え、混合物を0.5時間撹拌した。混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、エチル4-(ベンジルアミノ)-6-クロロ-プリジン-3-カルボキシレート(28g、77.0mmol、収率87%、純度80%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:291。
ステップB:エチル4-(ベンジルアミノ)-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキシレート(27g、74.3mmol、1.0当量)およびH2SO4(146g、1.49mol、79.2mL、20.0当量)の混合物を、0~5℃で15分間撹拌した。次いで、混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物を撹拌しながら氷水(600mL)に注ぎ入れた。次いで、溶液をpH=8まで固体K2CO3を用いて調整した。沈殿物を濾過し、残渣を酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、エチル4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキシレート(15g、67.3mmol、収率90%、純度90%)を茶色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:201。
ステップC:THF(280mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキシレート(14g、69.8mmol、1.0当量)の溶液に、2,2,2-トリクロロアセチルイソシアネート(26.3g、140mmol、16.5mL、2.0当量)を25℃で加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。粗生成物をMBTE(50mL)で粉砕した。混合物を濾過し、濾過ケーキを収集して、エチル6-クロロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(25.7g、66.1mmol、収率95%、純度100%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:390。
ステップD:MeOH(400mL)中のエチル6-クロロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(23.7g、60.9mmol、1.0当量)の溶液に、NH3・MeOH(18mL、純度40%)を加え、混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。粗生成物をMeOH(50mL)で粉砕した。次いで、混合物を濾過し、濾過ケーキを収集して、7-クロロ-1H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(13g、59.2mmol、収率97%、純度90%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:198。
ステップE:7-クロロ-1H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオン(3g、15.2mmol、1.0当量)、DIEA(5.89g、45.6mmol、7.93mL、3.0当量)、およびPOCl3(82.5g、538mmol、50mL、35.4当量)の混合物を、120℃に加熱し、6時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=40:1)により精製して、2,4,7-トリクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(1g、3.84mmol、収率25%、純度90%)を黄色固体として得た。
ステップF:DCM(20mL)中の2,4,7-トリクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(995mg、4.24mmol、1.1当量)の溶液に、DIEA(1.50g、11.6mmol、2.02mL、3.0当量)を-40℃で加え、混合物を-40℃で15分間撹拌した。次いで、混合物に、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、3.86mmol、1.0当量)を加え、混合物を-40℃で15分間撹拌した。水(30mL)を混合物に加えた。混合物をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~1:1)により精製して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.4g、2.91mmol、収率75%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:457。
ステップG:MeCN(16mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(800mg、1.75mmol、1.0当量)、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(242mg、2.10mmol、249μL、1.2当量)、およびDIEA(678mg、5.25mmol、914μL、3.0当量)の混合物を40℃に加熱し、5時間撹拌した。混合物を80℃に加熱し、3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸/アセトニトリル])により精製して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(510mg、951μmol、収率54%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:536。
ステップH:ジオキサン(5mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、373umol、1.0当量)、1-ナフチルボロン酸(128mg、746umol、2.0当量)、およびCs2CO3(365mg、1.12mmol、3.0当量)の混合物に、N2下で、Pd(dppf)Cl2(54.6mg、74.6μmol、0.2当量)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、N2で数回パージした。混合物を、N2下、90℃で3時間撹拌した。水(15mL)を混合物に加えた。混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、濾過し、EtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。次いで、残渣をAl2O3クロマトグラフィー(EtOAc:MeOH=1:0~30:1)により精製して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(180mg、272μmol、収率73%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:628。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),8.17(br d,J=8.0Hz,1H),7.95(br t,J=8.4Hz,2H),7.80(s,1H),7.70(d,J=6.4Hz,1H),7.62-7.56(m,1H),7.55-7.47(m,2H),7.42-7.35(m,5H),5.22(s,2H),4.74(br s,1H),4.56(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.44(br t,J=12.4Hz,2H),4.36(dd,J=6.0,10.8Hz,1H),4.21(br s,1H),3.87(br s,1H),3.75-3.47(m,2H),3.12(br t,J=7.6Hz,1H),2.87(br s,1H),2.82-2.70(m,2H),2.51(s,3H),2.36-2.24(m,1H),2.13-2.06(m,1H),1.92-1.79(m,3H)。
ステップI:MeOH(2mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(160mg、255μmol、1.0当量)およびNH3・MeOH(2mL、純度20%)の溶液に、Pd/C(80mg、純度10%)をN2下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5u;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~59%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(5.10mg、10.3μmol、収率4%、純度100%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:494。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.31(s,1H),8.21-8.16(m,1H),7.95(t,J=8.0Hz,2H),7.78(s,1H),7.70(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.59(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),7.56-7.47(m,2H),4.59-4.49(m,2H),4.43(br dd,J=1.6,13.2Hz,1H),4.36(dd,J=6.4,10.8Hz,1H),3.56(ddd,J=3.2,10.4,13.2Hz,1H),3.41-3.33(m,1H),3.26-3.18(m,2H),3.17-3.09(m,2H),2.77-2.69(m,1H),2.68-2.54(m,2H),2.51(s,3H),2.30(dt,J=7.2,9.6Hz,1H),2.13-2.02(m,1H),1.91-1.79(m,3H)。
実施例5:DCM(2mL)中の2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、162μmol、1.0当量)およびDIEA(62.8mg、486μmol、84.7μL、3.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(22.0mg、243μmol、19.8μL、1.5当量)を-40℃で加え、40℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水(5mL)によりクエンチし、DCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH=1:0~30:1)により精製した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:48%~78%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-1-メトキシピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-2-イル]アセトニトリル(29.3mg、53.4μmol、収率33%、純度99.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:548。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.35(s,1H),8.16(d,J=8.0Hz,1H),7.95(t,J=8.8Hz,2H),7.80(s,1H),7.69(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.58(dd,J=7.2,8.0Hz,1H),7.55-7.46(m,2H),6.68-6.53(m,1H),6.47-6.37(m,1H),5.89-5.80(m,1H),5.03(br s,1H),4.61(dd,J=5.2,10.8Hz,1H),4.53-4.43(m,2H),4.39(dd,J=6.0,10.9Hz,1H),4.17-3.57(m,4H),3.17(br t,J=7.2Hz,1H),2.98(br dd,J=6.8,16.4Hz,1H),2.89-2.73(m,2H),2.54(s,3H),2.40-2.29(m,1H),2.15-2.08(m,1H),1.92-1.75(m,3H)。
実施例6
1-[4-[7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-イル]プロプ-2-エン-1-オン。
ステップA:DCM(40mL)中の2,4,7-トリクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(1.8g、7.68mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(2.98g、23.0mmol、4.01mL、3.0当量)を-40℃で加え、混合物を-40℃で15分間撹拌した。次いで、混合物に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.43g、7.68mmol、1.0当量)を加え、混合物を-40℃で15分間撹拌した。水(50mL)を混合物に加えた。混合物をDCM(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で塩基化し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、tert-ブチル4-(2,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.4g、5.93mmol、収率77%、純度95%)を茶色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:384。
ステップB:MeCN(10mL)中のtert-ブチル4-(2,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.30mmol、1.0当量)、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(180mg、1.56mmol、185μL、1.2当量)、およびDIEA(504mg、3.90mmol、680μL、3.0当量)の混合物を、80℃に加熱し、6時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で塩基化し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、tert-ブチル4-[7-クロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(360mg、739μmol、収率57%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:463。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.92(s,1H),7.48(s,1H),4.48(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.29(dd,J=6.8,10.8Hz,1H),3.97-3.88(m,4H),3.64(dd,J=4.0,6.0Hz,4H),3.10(br t,J=7.6Hz,1H),2.73-2.64(m,1H),2.48(s,3H),2.34-2.23(m,1H),2.10-2.00(m,1H),1.85-1.69(m,3H),1.49(s,9H)。
ステップC:ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル4-[7-クロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、432μmol、1.0当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサンボロラン-2-イル)ナフタレン-2-オール(233mg、864μmol、2当量)、およびCs2CO3(422mg、1.30mmol、3.0当量)の混合物に、N2下で、Pd(dppf)Cl2(63.2mg、86.4μmol、0.2当量)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、N2で数回パージした。混合物を、N2下、90℃で3時間撹拌した。水(15mL)を混合物に加えた。混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、濾過し、濾液を酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。次いで、残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:17%~44%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で塩基化し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、tert-ブチル4-[7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(60mg、100μmol、収率23%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:571。
ステップD:DCM(0.05mL)中のtert-ブチル4-[7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(60mg、105μmol、1.0当量)の溶液に、TFA(180mg、1.58mmol、117μL、15当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。反応混合物をDMFで希釈し、飽和NaHCO3でpH=7~8に調整した。混合物を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05重量/重量%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-4-ピペラジン-1-イル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(17mg、36.0μmol、収率34%、純度99.7%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:471。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=9.26(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,1H),7.66(d,J=8.4Hz,1H),7.60(s,1H),7.34(t,J=7.6Hz,1H),7.22(d,J=2.4Hz,1H),7.18-7.12(m,2H),4.47(dq,J=6.0,11.2Hz,2H),4.11-4.03(m,4H),3.12-3.08(m,1H),3.07-3.03(m,4H),2.83-2.74(m,1H),2.52(s,3H),2.36(q,J=9.2Hz,1H),2.17-2.06(m,1H),1.89-1.68(m,3H)。
ステップE:DCM(1mL)中の4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-4-ピペラジン-1-イル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(45mg、95.6μmol、1.0当量)およびDIEA(74.2mg、574μmol、99.9μL、6.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(8.66mg、95.6μmol、7.80μL、1.0当量)を-40℃で加え、混合物を-40℃で10分間撹拌した。水(3mL)を混合物に加えた。残渣をDCM(2mL)で希釈し、DCM(2×3mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、[4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-4-(4-プロプ-2-エノイルピペラジン-1-イル]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]-2-ナフチル]プロプ-2-エノエート(60mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
実施例6:THF(0.5mL)中の[4-[2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-4-(4-プロプ-2-エノイルピペラジン-1-イル]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]-2-ナフチル]プロプ-2-エノエート(50mg、粗製)の混合物に、NaOH(2M、173μL)に加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。水(3mL)を混合物に加えた。混合物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~53%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、1-[4-[7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-イル]プロプ-2-エン-1-オン(17.5mg、32.7μmol、2つのステップで収率38%、純度97.9%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:525。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(s,1H),8.00(d,J=8.4Hz,1H),7.63-7.58(m,2H),7.35(t,J=7.2Hz,1H),7.26-7.20(m,2H),7.15(d,J=2.4Hz,1H),6.59-6.50(m,1H),6.42-6.34(m,1H),5.82-5.75(m,1H),4.60(dd,J=6.4,11.2Hz,1H),4.35(dd,J=5.2,11.2Hz,1H),3.92(br s,4H),3.86-3.64.(m,4H),3.21(br t,J=7.6Hz,1H),2.86-2.82(m,1H),2.65(s,3H),2.39(dt,J=7.2,9.6Hz,1H),2.16-2.06(m,1H),2.00-1.93(m,3H)。
実施例7
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:DCM(10mL)中の2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(500mg、1.98mmol、1当量)の溶液に、DIEA(640mg、4.95mmol、862μL、2.5当量)、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(359mg、1.39mmol、0.7当量)を-40℃で加えた。反応混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物に水(10mL)を加え、層を分離した。水相をEtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(460mg、968μmol、収率49%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:475。
ステップB:ジオキサン(8mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(420mg、884μmol、1当量)およびDIEA(343mg、2.65mmol、462μL、3当量)の溶液に、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(509mg、4.42mmol、525μL、5当量)を加えた。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。完了したら、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(420mg、682μmol、収率77%、純度90%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.79(s,1H),7.48-7.32(m,5H),5.20(s,2H),4.72-4.62(m,1H),4.55(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.38(dd,J=5.6,10.8Hz,2H),4.30(br d,J=12.0Hz,1H),4.25-4.11(m,1H),3.97(br s,1H),3.75-3.51(m,2H),3.11(br t,J=7.6Hz,1H),2.86(br s,1H),2.75-2.64(m,2H),2.49(s,3H),2.35-2.24(m,1H),2.10-1.97(m,1H),1.92-1.78(m,3H)。
ステップC:ジオキサン(4mL)およびH2O(0.8mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(230mg、415μmol、1当量)および1-ナフチルボロン酸(143mg、830μmol、2当量)の溶液に、Cs2CO3(271mg、830μmol、2当量)、Pd(dppf)Cl2(30.4mg、41.5μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、90℃に2.5時間加熱した。完了したら、混合物を真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(210mg、299μmol、収率72%、純度92%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.15(s,1H),8.00(d,J=8.0Hz,1H),7.95(d,J=7.6Hz,1H),7.80(br d,J=8.4Hz,1H),7.71-7.67(m,1H),7.64-7.58(m,1H),7.55-7.47(m,2H),7.43-7.37(m,5H),5.22(s,2H),4.71(br s,1H),4.61(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.50-4.35(m,3H),4.33-4.09(m,1H),3.94(br s,1H),3.72(dt,J=3.7,11.7Hz,1H),3.59(br s,1H),3.18-3.07(m,1H),2.87(br s,1H),2.75(br dd,J=6.0,17.2Hz,2H),2.51(s,3H),2.35-2.26(m,1H),2.11-2.01(m,1H),1.94-1.79(m,3H)。
ステップD:MeOH(1mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(90mg、139μmol、1当量)の溶液に、NH3・MeOH(1mL、純度20%)、Pd/C(45mg、純度10%)をN2下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1時間撹拌した。完了したら、セライトプラグを通して濾過することにより触媒を除去した。溶媒を減圧下で除去して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、78.2μmol、純度50%)を黄色固体として得た。40mgの不純生成物を取得して、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:36%~66%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(17.8mg、34.6μmol、収率88%、純度99.5%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.12(s,1H),7.99(d,J=8.4Hz,1H),7.95(d,J=8.0Hz,1H),7.81(br d,J=8.0Hz,1H),7.71-7.67(m,1H),7.64-7.58(m,1H),7.56-7.50(m,1H),7.50-7.45(m,1H),4.60(dd,J=4.4,10.8Hz,1H),4.56(br d,J=12.8Hz,1H),4.47-4.37(m,2H),3.57(ddd,J=3.2,10.8,13.2Hz,1H),3.40-3.31(m,1H),3.27-3.18(m,2H),3.16-3.06(m,2H),2.77-2.68(m,1H),2.68-2.53(m,2H),2.50(s,3H),2.29(dt,J=7.2,9.2Hz,1H),2.10-2.04(m,1H),1.93-1.81(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:512。
実施例7:DCM(1mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50mg、97.7μmol、1当量)およびDIEA(37.9mg、293μmol、51.1μL、3当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(13.3mg、147μmol、12.0μL、1.5当量)を-40℃で滴加した。混合物を-40℃で10分間撹拌した。完了したら、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(0.5mL)でクエンチし、層を分離した。水相をDCM(3mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(21.5mg、36.2μmol、収率37%、純度95.2%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.17(s,1H),8.00(d,J=8.0Hz,1H),7.95(d,J=7.6Hz,1H),7.80(br d,J=8.4Hz,1H),7.72-7.66(m,1H),7.65-7.58(m,1H),7.56-7.44(m,2H),6.67-6.49(m,1H),6.48-6.36(m,1H),5.92-5.80(m,1H),5.00(br s,1H),4.61(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.54-4.38(m,3H),4.04(br s,2H),3.91-3.54(m,2H),3.19-3.07(m,1H),3.02-2.89(m,1H),2.87-2.66(m,2H),2.51(s,3H),2.30(dt,J=7.2,9.2Hz,1H),2.16-2.02(m,1H),1.95-1.76(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:566。
実施例8
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例8:EtOAc(1mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50mg、97.7μmol、1当量)、T3P(187mg、293μmol、174μL、EtOAc中純度50%、3当量)、およびTEA(79.1mg、782μmol、109μL、8当量)の溶液に、2-フルオロプロプ-2-エン酸(17.6mg、195μmol、2当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を水(2mL)で希釈し、EtOAc(3×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(10.0mg、16.8μmol、収率17%、純度97.7%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.17(s,1H),8.00(d,J=8.0Hz,1H),7.95(d,J=7.6Hz,1H),7.80(br d,J=8.0Hz,1H),7.72-7.66(m,1H),7.64-7.58(m,1H),7.56-7.51(m,1H),7.50-7.44(m,1H),5.57-5.39(m,1H),5.29(dd,J=4.4,16.8Hz,1H),4.87(br s,1H),4.61(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.54-4.40(m,3H),4.34-4.13(m,1H),4.04(br s,1H),3.78(br s,2H),3.17-3.08(m,1H),3.07-2.97(m,1H),2.92-2.79(m,1H),2.79-2.65(m,1H),2.51(s,3H),2.36-2.24(m,1H),2.14-1.99(m,1H),1.96-1.76(m,3H。LCMS[ESI,M+1]:584。
実施例9
1-[3-[8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル]プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:ジオキサン(8mL)中のtert-ブチル3-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(400mg、934μmol、1当量)およびDIEA(362mg、2.80mmol、488μL、3当量)の溶液に、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(538mg、4.67mmol、554μL、5当量)を加えた。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。完了したら、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 3/1から酢酸エチル/メタノール 5/1)により精製して、tert-ブチル3-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(440mg、781μmol、収率84%、純度90%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.73(s,1H),4.55(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.48(br dd,J=7.2,11.6Hz,2H),4.35(br dd,J=6.4,10.8Hz,3H),3.77-3.56(m,2H),3.16(br t,J=7.2Hz,1H),2.77(td,J=6.4,13.2Hz,1H),2.52(s,3H),2.39-2.29(m,1H),1.95-1.74(m,6H),1.73-1.65(m,2H),1.52(s,9H)。
ステップB:ジオキサン(12mL)およびH2O(3mL)中のtert-ブチル3-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(420mg、828μmol、1当量)および4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ナフタレン-2-オール(403mg、1.49mmol、1.8当量)の溶液に、Cs2CO3(540mg、1.66mmol、2当量)、Pd(PPh3)4(95.7mg、82.8μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、90℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、tert-ブチル3-[8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(340mg、498μmol、収率60%、純度90%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=8.95(s,1H),7.67-7.58(m,2H),7.36(t,J=7.6Hz,1H),7.27-7.17(m,3H),4.57(dd,J=5.2,10.8Hz,1H),4.51-4.41(m,2H),4.41-4.20(m,3H),3.59(br s,2H),3.17(br t,J=7.6Hz,1H),2.86-2.74(m,1H),2.56(s,3H),2.40-2.34(m,1H),1.97-1.74(m,6H),1.62(br d,J=7.6Hz,2H),1.52(s,9H)。
ステップC:DCM(0.1mL)中のtert-ブチル3-[8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボキシレート(100mg、163μmol、1当量)の溶液に、TFA(278mg、2.44mmol、181μL、15当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮して、4-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(100mg、純度90%、TFA)を黄色油として得た。4-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(60mg、TFA)を、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。TFA塩の残りをDCM(1mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液で中和した。分離した水層をDCM(6×2mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、20mgの不純生成物を得た。不純生成物を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、4-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(7.92mg、純度99.4%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.00(s,1H),7.65(t,J=8.0Hz,2H),7.38(t,J=7.6Hz,1H),7.30(d,J=2.4Hz,1H),7.26-7.20(m,2H),4.56(dd,J=5.2,10.8Hz,1H),4.48(br d,J=12.0Hz,2H),4.35(dd,J=6.0,10.8Hz,1H),3.62-3.48(m,4H),3.14(br t,J=8.0Hz,1H),2.82-2.72(m,1H),2.53(s,3H),2.39-2.27(m,1H),2.12-1.82(m,8H)。LCMS[ESI,M+1]:515。
実施例9:DCM(1.5mL)中の4-[4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル]ナフタレン-2-オール(60mg、95.5μmol、1当量、TFA)およびDIEA(493mg、3.82mmol、665μL、40当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(9.63mg、76.4μmol、0.8当量)を-40℃で滴加した。混合物を-40℃で10分間撹拌した。次いで、プロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(5mg)を加えた。混合物を-40℃でさらに10分間撹拌した。完了したら、混合物をMeOH(0.1mL)でクエンチし、水(2mL)を加え、層を分離した。水相をEtOAc(5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、酢酸エチル/メタノール 15/1~5/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、1分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、1-[3-[8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル]プロプ-2-エン-1-オール(10.4mg、17.8μmol、2つのステップで収率15%、純度97.0%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.92(br s,1H),7.68(d,J=8.4Hz,1H),7.61(br d,J=8.4Hz,1H),7.38(t,J=7.6Hz,1H),7.29(s,1H),7.26-7.20(m,2H),6.46(br d,J=4.8Hz,2H),5.79(t,J=6.0Hz,1H),4.84(br s,1H),4.57(br dd,J=5.2,10.8Hz,2H),4.47(br s,1H),4.39(dd,J=5.6,10.8Hz,1H),4.28(br s,1H),3.69(br s,1H),3.50-3.35(m,1H),3.18(br t,J=7.6Hz,1H),2.87-2.75(m,1H),2.56(s,3H),2.42-2.32(m,1H),2.17-1.91(m,8H)。LCMS[ESI,M+1]:569。
実施例10
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(1.5mL)およびH
2O(0.3mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(70mg、126μmol、1.0当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(8-メチル-1-ナフチル)-1,3,2-ジオキサボロラン(50.8mg、190μmol、1.5当量)の溶液に、Cs
2CO
3(82.3mg、253μmol、2.0当量)、Pd(PPh
3)
4(14.6mg、12.6μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N
2下で、105℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を真空下で濃縮し、水(4mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(40mg、54.6μmol、収率43%、純度90%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:660。
ステップB:MeOH(1.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(90mg、136μmol、1当量)の溶液に、NH3・MeOH(1.5mL、純度20%)、Pd/C(45mg、純度10%)をN2下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で2時間撹拌した。完了したら、セライト(登録商標)プラグを通して濾過することにより触媒を除去した。溶媒を減圧下で除去して、60mgの不純生成物を得た。20mgの残渣を取得して、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:46%~76%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、DCM(2×5mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*25 10μ;移動相:[水(0.225%ギ酸)-ACN];B%:10%~40%、7.8分)により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(2.07mg、3.92μmol、収率9%、純度99.5%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.02(s,1H),7.98(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.57-7.51(m,1H),7.45(d,J=6.8Hz,1H),7.41(t,J=7.6Hz,1H),7.29(br d,J=7.2Hz,1H),4.64-4.49(m,2H),4.47-4.33(m,2H),3.64-3.48(m,1H),3.40-3.30(m,1H),3.28-3.18(m,2H),3.17-3.05(m,2H),2.79-2.68(m,1H),2.68-2.53(m,2H),2.50(d,J=1.6Hz,3H),2.35-2.26(m,1H),2.12-2.05(m,4H),1.86-1.76(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:526。
実施例10:DCM(1.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40mg、76.1μmol、1.0当量)およびDIEA(29.5mg、228μmol、39.8μL、3.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(10.3mg、114μmol、9.31μL、1.5当量)を-40℃で滴加した。混合物を-40℃で10分間撹拌した。完了したら、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(0.5mL)でクエンチし、層を分離した。水相をEtOAc(5×3mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.41mg、12.6μmol、収率17%、純度98.6%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.4Hz,1H),7.99(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.54(dt,J=3.6,7.6Hz,1H),7.48-7.39(m,2H),7.30(br d,J=4.4Hz,1H),6.66-6.50(m,1H),6.48-6.36(m,1H),5.86(br d,J=10.4Hz,1H),5.02(br s,1H),4.65-4.57(m,1H),4.55-4.38(m,3H),4.29-3.56(m,4H),3.19-3.08(m,1H),3.06-2.91(m,1H),2.87-2.66(m,2H),2.52(d,J=1.6Hz,3H),2.38-2.25(m,1H),2.10-2.02(m,4H),1.94-1.78(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:580。
実施例11
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例11:酢酸エチル(1.6mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、152μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(27.4mg、304μmol、2.0当量)の溶液に、4A分子篩(40mg)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、T3P(291mg、457μmol、272μL、酢酸エチル中純度50%)およびTEA(123mg、1.22mmol、169μL、8.0当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(2mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル 10/1から酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:42%~72%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(20.1mg、33.2μmol、収率22%、純度98.5%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(d,J=2.0Hz,1H),8.02-7.96(m,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.58-7.50(m,1H),7.49-7.38(m,2H),7.32-7.28(m,1H),5.58-5.37(m,1H),5.34-5.23(m,1H),4.98-4.71(m,1H),4.65-4.56(m,1H),4.55-4.35(m,3H),4.34-3.91(m,2H),3.90-3.56(m,2H),3.16-3.08(m,1H),3.07-2.95(m,1H),2.91-2.79(m,1H),2.78-2.67(m,1H),2.54-2.47(m,3H),2.36-2.26(m,1H),2.13-2.00(m,4H),1.93-1.73(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:598。
実施例12
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例12:酢酸エチル(1.6mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、152μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(31.7mg、304μmol、2.0当量)の溶液に、4A分子篩(40mg)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、TEA(123mg、1.22mmol、169μL、8.0当量)およびT3P(291mg、457μmol、272μL、3.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で0.5時間撹拌した。次いで、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(31.7mg、304μmol、2.0当量)、T3P(291mg、457μmol、272uL、酢酸エチル中50%純度、3.0当量)、TEA(123mg、1.22mmol、169μL、8.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル 10/1から酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:43%~73%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-(7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(32.5mg、53.0μmol、収率35%、純度99.8%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.8Hz,1H),7.99(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.54(dt,J=3.6,7.6Hz,1H),7.49-7.38(m,2H),7.33-7.27(m,1H),7.11-6.95(m,1H),6.65-6.52(m,1H),5.30-4.85(m,3H),4.65-4.56(m,1H),4.55-4.36(m,3H),4.26-3.25(m,4H),3.18-3.07(m,1H),3.05-2.91(m,1H),2.89-2.65(m,2H),2.55-2.45(m,3H),2.36-2.25(m,1H),2.12-2.00(m,4H),1.94-1.77(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:612。
実施例13
2-((S)-4-(2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロ-7-(8-メチルナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(10mL)中の[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(954mg、6.31mmol、3.0当量)の溶液に、DIEA(816mg、6.31mmol、1.1mL、3.0当量)およびベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.10mmol、1.0当量)を加えた。混合物を90℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得た。ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(550mg、848μmol、収率40%、純度91%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:590。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.82(s,1H),7.45-7.32(m,5H),5.20(s,2H),4.73-4.58(m,2H),4.56-4.48(m,1H),4.45-4.27(m,2H),4.25-4.11(m,1H),4.00(br s,1H),3.78-3.52(m,2H),3.44(dt,J=5.6,11.6Hz,1H),3.07-2.97(m,1H),2.96-2.62(m,3H),2.59-2.44(m,4H),2.39-2.24(m,1H)。
ステップB:ジオキサン(10mL)およびH2O(2mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、847μmol、1.0当量)、(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(236mg、1.27mmol、1.5当量)、Cs2CO3(552mg、1.69mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(97.9mg、84.7μmol、0.1当量)の混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次いで、混合物をN2雰囲気下、100℃で6時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~1/1)により精製した。ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、588μmol、収率69%、純度91%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:696。
ステップC:メタノール(2mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、43.1μmol、1.0当量)の溶液に、乾燥Pd/C(10mg、10%純度)およびNH3・MeOH(1mL、純度20%)をN2下で加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(6.23mg、11.0μmol、収率25%、純度99.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:562。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.04(s,1H),7.99(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.62-7.51(m,1H),7.49-7.38(m,2H),7.29(br d,J=7.2Hz,1H),4.69-4.61(m,1H),4.60-4.48(m,2H),4.43(br d,J=14.0Hz,1H),3.66-3.53(m,1H),3.44(dt,J=5.6,11.6Hz,1H),3.39-3.30(m,1H),3.28-3.19(m,2H),3.18-3.00(m,2H),2.79-2.65(m,1H),2.64-2.46(m,6H),2.44-2.26(m,1H),2.07(s,3H)。
酢酸エチル(2mL)中の2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、142μmol、1.0当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(38.5mg、427μmol、3.0当量)の溶液に、T3P(272mg、427μmol、254μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)およびTEA(115mg、1.14mmol、158μL、8.0当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、10分)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(25mg、39.4μmol、収率28%、純度100%、100%ee)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:634。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.10(d,J=2.4Hz,1H),8.00(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),7.55(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),7.49-7.39(m,2H),7.32-7.27(m,1H),5.49(dd,J=2.8,47.2Hz,1H),5.36-5.23(m,1H),4.86(s,1H),4.71-4.61(m,1H),4.59-4.38(m,3H),4.35-3.55(m,4H),3.45(dt,J=5.6,11.6Hz,1H),3.11-2.95(m,2H),2.92-2.79(m,1H),2.71(dt,J=11.2,16.4Hz,1H),2.63-2.45(m,4H),2.43-2.26(m,1H),2.06(d,J=8.0Hz,3H)。
実施例14
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(7.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(700mg、1.5mmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(571mg、4.4mmol、769μL、3.0当量)および[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(392mg、2.9mmol、2.0当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で5時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(100mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で45℃で濃縮した。次いで、粗生成物を逆相HPLC(0.1%ギ酸条件)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、アセトニトリルを除去し、Na
2CO
3固体を使用してpHを9~10に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で45℃で濃縮して、化合物ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(400mg、699μmol、収率47.5%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:572。
ステップB:ジオキサン(5.0mL)およびH2O(1.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、437μmol、1.0当量)、(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(122mg、655μmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(101mg、87.4μmol、0.2当量)の混合物に、Cs2CO3(427mg、1.3mmol、3.0当量)を25℃で加えた。混合物を100℃で5時間撹拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(80mL×2)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で40℃で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(MgO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1:1)により精製した。得られた生成物を逆相HPLC(0.1%FA条件)によりさらに精製し、次いで混合物を濃縮して、アセトニトリルを除去し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で45℃で濃縮して、化合物ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(173mg、245μmol、収率56.1%、純度96%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:678。
ステップC:メチルアルコール(3.0mL)およびNH3・MeOH(0.5mL、純度10%)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、44μmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(100mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、メチルアルコール(20mL)で洗浄し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(FA条件;カラム:Phenomenex Synergi C18 150*30mm*4μm;移動相:[水(0.225%ギ酸)-ACN];B%:5%~35%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、減圧下、40℃で濃縮して、アセトニトリルを除去し、残渣水溶液を、Na2CO3固体を使用してpHを9~10に調整し、次いでジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、合わせた有機層を、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下、40℃で濃縮した。残渣を凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(9mg、16.3μmol、収率36.8%、純度98.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:544。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=2.01-2.14(m,4H),2.25-2.41(m,1H),2.54(d,J=0.8Hz,3H),2.55-2.69(m,3H),3.05-3.17(m,2H),3.18-3.28(m,2H),3.35(ddd,J=7.2,5.2,2.4Hz,1H),3.50-3.66(m,2H),4.37-4.45(m,1H),4.48(ddd,J=11.2,5.6,2.4Hz,1H),4.51-4.58(m,1H),4.59-4.66(m,1H),5.05-5.32(m,1H),7.29(d,J=6.8Hz,1H),7.39-7.47(m,2H),7.51-7.57(m,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.98(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),9.03(s,1H)。
実施例14:DMF(2mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、184μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(166mg、1.8mmol、10当量)の混合物に、T3P(585mg、920μmol、547μL、純度50%、5.0当量)およびTEA(186mg、1.8mmol、256μL、10当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を飽和NH4Cl水溶液(30mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、減圧下、40℃で濃縮した。第1に、粗生成物を逆相HPLC(0.1%FA条件)により精製した。所望の画分を収集し、減圧下、40℃で濃縮して、アセトニトリルを除去し、残留水溶液を、Na2CO3固体を使用してpHを9~10に調整し、次いで酢酸エチル(20mL×3)を抽出し、合わせた有機層を、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。次いで、残渣を分取HPLC(塩基性条件;カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム-ACN];B%:40%~70%、10分)により精製し、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(19mg、30.2μmol、収率16.4%、純度97.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:616。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=2.06(d,J=7.2Hz,3H),2.25-2.39(m,1H),2.54(d,J=0.8Hz,3H),2.56-2.70(m,1H),2.79-2.91(m,1H),2.97-3.05(m,1H),3.06-3.14(m,1H),3.51-3.64(m,1H),3.80(br s,2H),3.96-4.35(m,2H),4.41-4.55(m,3H),4.59-4.67(m,1H),4.86(br d,J=1.6Hz,1H),5.07-5.36(m,2H),5.38-5.64(m,1H),7.30(br dd,J=6.8,3.6Hz,1H),7.39-7.49(m,2H),7.55(td,J=7.6,2.8Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),7.99(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),9.09(d,J=2.0Hz,1H)。
実施例15
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(25mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.00g、2.10mmol、1当量)および[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(916mg、6.31mmol、3当量)の混合物に、DIEA(816mg、6.31mmol、1.10mL、3当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で1時間撹拌した。その後、400mgの[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノールを、混合物に加え、混合物を80℃で0.5時間撹拌した。完了したら、残渣を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(1×40mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(1×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液で中和し、酢酸エチル(1×40mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ](ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(760mg、1.28mmol、収率61%、純度98.6%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:584。
ステップB:ジオキサン(20mL)およびH2O(4mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(630mg、1.08mmol、1当量)および(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(401mg、2.16mmol、2当量)の溶液に、PPd(PPh3)4(125mg、108μmol、0.1当量)、Cs2CO3(703mg、2.16mmol、2当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、90℃に16時間加熱した。完了したら、残渣を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(1×50mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(1×40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO3溶液で中和し、酢酸エチル(1×100mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(314mg、317μmol、収率29%、純度69.6%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:691。
ステップC:MeOH(2mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(50.0mg、72.5μmol、1当量)の溶液に、N2下で、NH3・MeOH(1mL、純度20%)およびPd/C(30.0mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:30%~60%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.9mg、24.5μmol、収率34%、純度98.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:556。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.03(s,1H),7.98(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.57-7.50(m,1H),7.48-7.38(m,2H),7.29(d,J=6.8Hz,1H),4.67-4.50(m,2H),4.48-4.35(m,2H),4.04-3.92(m,1H),3.65-3.50(m,1H),3.46(dd,J=6.0,10.0Hz,1H),3.40-3.28(m,4H),3.27-3.18(m,2H),3.17-3.04(m,1H),3.00-2.90(m,1H),2.69-2.53(m,2H),2.50(d,J=1.2Hz,3H),2.39-2.30(m,1H),2.12-1.98(m,5H)。
実施例15:EA(16mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80.0mg、144μmol、1当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(104mg、1.15mmol、8当量)の溶液に、4A分子篩(400mg)に加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物を0℃に冷却し、Et3N(131mg、1.30mmol、180μL、9当量)およびT3P(366mg、576μmol、342μL、純度50%、4当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。完了したら、残渣を水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(37.4mg、58.6μmol、収率41%、純度98.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:628。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(d,J=2.4Hz,1H),7.99(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.54(dt,J=2.8,6.8Hz,1H),7.49-7.38(m,2H),7.32-7.28(m,1H),5.64-5.39(m,1H),5.36-5.23(m,1H),5.02-4.75(m,1H),4.70-4.56(m,1H),4.55-4.36(m,3H),4.32-3.92(m,3H),3.89-3.65(m,2H),3.53-3.42(m,1H),3.31(s,3H),3.08-2.78(m,3H),2.50(s,3H),2.40-2.29(m,1H),2.13-2.00(m,5H)。
実施例16
2-((S)-4-(8-フルオロ-7-(8-メチルナフタレン-1-イル)-2-(((R)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(25.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.00g、2.10mmol、1.00当量)の混合物に、N
2下で、DIEA(816mg、6.31mmol、1.10mL、3.00当量)および[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(1.21g、10.5mmol、1.25mL、5.00当量)を加えた。混合物を80℃に加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル=3:1~0:1)により精製した。化合物ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.00g、1.79mmol、収率85%、純度99.3%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:554。
ステップB:ジオキサン(8.00mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、812μmol、1.0当量)および(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(302mg、1.62mmol、2.00当量)の混合物に、N2下で、H2O(1.60mL)、Cs2CO3(529mg、1.62mmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2(59.4mg、81.2μmol、0.10当量)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10.0mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去し、酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、残渣を得た。化合物ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(270mg、409μmol、収率50%)を黄色固体として得た。
ステップC:MeOH(5.00mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、152μmol、1.00当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(30.0mg、純度10%)、NH3・MeOH(2.00mL、純度20%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(36.0mg、67.8μmol、収率45%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:526。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δppm1.83-1.96(m,3H) 2.01-2.12(m,4H) 2.27-2.36(m,1H) 2.48-2.53(m,3H) 2.54-2.67(m,2H) 2.71-2.81(m,1H) 3.05-3.16(m,2H) 3.17-3.27(m,2H) 3.29-3.41(m,1H) 3.49-3.61(m,1H) 4.36-4.45(m,2H) 4.49-4.66(m,2H) 7.29(d,J=7.2Hz,1H) 7.38-7.47(m,2H) 7.50-7.58(m,1H) 7.82(d,J=8.0Hz,1H) 7.98(dd,J=8.0,1.2Hz,1H) 9.02(s,1H)
実施例16:酢酸エチル(3.00mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60.0mg、114μmol、1.00当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(82.2mg、913μmol、8.00当量)の混合物に、N2下、TEA(185mg、1.83mmol、254μL、16.0当量)、T3P(726mg、1.14mmol、679μL、純度50%、10.0当量)を0℃で少しずつ加えた。混合物を25℃30分間撹拌した。反応混合物を0℃で水(3.00mL)を加えることによりクエンチし、次いで、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3.00mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.4mg、22.2μmol、収率19%、純度99.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:598。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δppm1.78-1.91(m,3H)2.00-2.12(m,4H) 2.26-2.35(m,1H) 2.47-2.53(m,3H) 2.69-2.79(m,1H) 2.80-2.90(m,1H) 2.96-3.07(m,1H) 3.09-3.17(m,1H) 3.47-3.88(m,2H) 3.91-4.34(m,2H) 4.37-4.54(m,3H) 4.55-4.64(m,1H) 4.73-4.99(m,1H) 5.23-5.35(m,1H) 5.38-5.58(m,1H) 7.27-7.31(m,1H) 7.38-7.48(m,2H) 7.54(td,J=6.8,2.0Hz,1H) 7.82(d,J=8.4Hz,1H) 7.99(dd,J=8.0,1.2Hz,1H) 9.06-9.09(m,1H)。
実施例17
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例17:酢酸エチル(2mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60mg、110μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(172mg、1.66mmol、15.0当量)の混合物に、T3P(1.05g、1.66mmol、985μL、純度50%、15.0当量)およびTEA(167mg、1.66mmol、230μL、15.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で2時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(50mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、10分)により精製して、化合物2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(20mg、30.6μmol、収率27%、純度89.5%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:630。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=2.06(d,J=6.00Hz,3H),2.22-2.41(m,1H),2.54(d,J=1.32Hz,3H),2.73-2.89(m,1H),2.90-3.04(m,1H),3.10(br dd,J=2.00,5.36Hz,1H),3.50-3.65(m,1H),3.67-3.99(m,2H),4.00-4.25(m,1H),4.41-4.57(m,3H),4.63(ddd,J=11.08,6.48,4.34Hz,1H),4.94-5.31(m,4H),6.59(br d,J=15.20Hz,1H),6.97-7.10(m,1H),7.30(br dd,J=6.80,3.79Hz,1H),7.39-7.50(m,2H),7.54(td,J=7.60,3.85Hz,1H),7.82(d,J=8.32Hz,1H),7.99(dd,J=8.12,1.16Hz,1H),9.10(d,J=2.44Hz,1H)。
実施例18
2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(30mL)およびH
2O(6mL)中の(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラヌイド;水素化カリウム(1.65g、6.14mmol、2.0当量)、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.7g、3.07mmol、1.0当量)、Pd(PPh
3)
4(354mg、306μmol、0.1当量)、Cs
2CO
3(2.00g、6.14mmol、2.0当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物を、N
2雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル)]によりさらに精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得た。ベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(600mg、820μmol、収率27%、純度93%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:680。
ステップB:MeCN(500μL)中のTMSCl(119mg、1.10mmol、139μL、15.0当量)および4A分子篩(50mg)の溶液に、NaI(176mg、1.18mmol、16.0当量)を0℃で少しずつ加えた。撹拌を0℃で2時間続けた。次いで、MeCN(500μL)中のベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、73.5μmol、1.0当量)の溶液を、上記の混合物に加えた。添加後、混合物を25℃で12時間撹拌した。混合物に、1M HCl水溶液(5mL)を加え、真空下で濃縮した。次いで、混合物に、MTBE(10mL)を加え、濾過した。母液を分離し、水層をMTBE(3×10mL)で洗浄し、有機層を廃棄した。水層を飽和Na2CO3水溶液でpHを約8に調整し、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(5.08mg、9.27μmol、収率13%、純度99.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:546。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.01(s,1H),8.01(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.89(dd,J=0.8,8.0Hz,1H),7.66-7.53(m,3H),7.43(t,J=8.0Hz,1H),4.65-4.33(m,4H),3.64-3.47(m,1H),3.42-3.28(m,1H),3.27-3.04(m,4H),2.79-2.53(m,3H),2.51(s,3H),2.36-2.23(m,1H),2.13-2.02(m,1H),1.91-1.80(m,3H)。
実施例18:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(20mg、36.6μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(9.90mg、109μmol、4.48μL、3.0当量)およびTEA(29.6mg、293μmol、40.8μL、8.0当量)の溶液に、T3P(69.9mg、109μmol、65.3μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.5mg、12.0μmol、収率33%、純度99.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:618。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.07(s,1H),8.02(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.67-7.51(m,3H),7.44(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),5.48(dd,J=3.2,47.6Hz,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.86(s,1H),4.68-4.56(m,1H),4.55-4.37(m,3H),4.35-3.53(m,4H),3.15(t,J=7.2Hz,1H),3.08-2.95(m,1H),2.94-2.69(m,2H),2.53(s,3H),2.38-2.25(m,1H),2.15-2.00(m,1H),1.95-1.79(m,3H)。
実施例19
2-((S)-1-アクリロイル-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例19:ジクロロメタン(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(20mg、36.6μmol、1.0当量)およびDIEA(14.2mg、110μmol、19.1μL、3.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(4.97mg、54.9μmol、4.48μL、1.5当量)を-40℃で加えた。混合物を-40℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.63mg、12.4μmol、収率34%、純度97.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:600。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.07(s,1H),8.07-7.97(m,1H),7.89(d,J=8.4Hz,1H),7.67-7.52(m,3H),7.44(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),6.70-6.53(m,1H),6.43(d,J=12.8Hz,1H),5.86(d,J=10.4Hz,1H),5.03(br s,1H),4.67-4.55(m,1H),4.53-4.28(m,3H),4.24-3.43(m,4H),3.11(t,J=7.6Hz,1H),3.05-2.91(m,1H),2.89-2.65(m,2H),2.50(d,J=1.2Hz,3H),2.36-2.23(m,1H),2.12-1.98(m,1H),1.94-1.70(m,3H)。
実施例20
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:トルエン(3.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、181μmol、1.0当量)および(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(118mg、361μmol、2.0当量)の溶液に、CuI(10.3mg、54.2μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl
2(13.2mg、18.1μmol、0.1当量)、およびBINAP(22.5mg、36.1μmol、0.2当量)を加え、反応混合物を、N
2下、90℃で6時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(8.0mL)および水(60.0mL)で希釈し、次いで分離した。水相を酢酸エチル(3×9.0mL)で抽出し、有機層を飽和ブライン(10.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO
2、ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、ベンジル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d](ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、66.8μmol、収率37%、純度91%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:681。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(br s,1H),9.09(s,1H),8.59(br d,J=11.6Hz,1H),8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.77(br d,J=7.2Hz,1H),7.64-7.56(m,1H),7.44-7.33(m,5H),5.22(s,2H),4.78-4.67(m,1H),4.60(td,J=5.6,10.8Hz,1H),4.51-4.36(m,3H),4.28-4.17(m,1H),3.97(br d,J=12.4Hz,1H),3.79-3.52(m,2H),3.12(br t,J=7.2Hz,1H),2.95-2.69(m,3H),2.51(s,3H),2.36-2.25(m,1H),2.08-2.01(m,1H),1.94-1.82(m,3H)。
ステップB:ACN(2.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(75.0mg、110μmol、1.0当量)および4A分子篩(35.0mg、110μmol、1.0当量)の溶液に、TMSCl(179mg、1.65mmol、210μL、15当量)を加え、混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、NaI(264mg、1.76mmol、16当量)を上記の混合物に0℃で加えた。添加後、混合物を15℃で17.5時間撹拌した。混合物をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、酢酸エチル:メタノール=0:1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、NaHCO3固体で中和し、酢酸エチル(3×8.0mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(5.0mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(22.0mg、36.6μmol、収率33%、純度91%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:547。
実施例20:ジクロロメタン(1.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(22.0mg、40.2μmol、1.0当量)およびTEA(20.4mg、201μmol、28.0μL、5.0当量)の溶液に、ジクロロメタン(1.0mL)中のプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(7.61mg、60.3μmol、4.92μL、1.5当量)を-40℃で加えた。0~10℃で1時間撹拌した後、混合物をジクロロメタン(4.0mL)およびH2O(4.0mL)で希釈し、次いで分離した。水相をジクロロメタン(2×4.0mL)で抽出し、有機層を飽和ブライン(5.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(5.85mg、9.54μmol、収率24%、純度98%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:601。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.10(s,1H),8.59(d,J=11.6Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,1H),7.81-7.76(m,1H),7.61(dt,J=2.4,7.8Hz,1H),6.66-6.55(m,1H),6.47-6.39(m,1H),5.87(br d,J=10.4Hz,1H),5.13-4.76(m,1H),4.60(ddd,J=4.8,6.2,10.8Hz,1H),4.54-4.38(m,3H),4.32-3.43(m,4H),3.15-3.09(m,1H),3.07-2.91(m,1H),2.88-2.68(m,2H),2.50(s,3H),2.35-2.24(m,1H),2.12-2.00(m,1H),1.93-1.73(m,3H)。
実施例21
2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(15mL)およびH
2O(3mL)中の[(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラヌイド]カリウム(1+)(319mg、1.19mmol、1.0当量)、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(700mg、1.19mmol、1.0当量)、Pd(PPh
3)
4(137mg、119μmol、0.1当量)、Cs
2CO
3(775mg、2.38mmol、2.0当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物を、N
2雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル)]によりさらに精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(390mg、522μmol、収率44%、純度96%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:716。
ステップB:MeCN(1mL)中のベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(40mg、55.8μmol、1.0当量)および4A分子篩(100mg)の溶液に、NaI(134mg、894μmol、16.0当量)を加えた。撹拌を0℃で0.5時間続けた。次いで、TMSCl(91mg、838μmol、106μL、15.0当量)を、上記の混合物に加えた。添加後、混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、フィルターを逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル)]により直接精製した。混合物を飽和NaHCO3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、10分)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.51mg、12.8μmol、収率23%、純度99.3%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:582。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.03(s,1H),8.02(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.90(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.66-7.52(m,3H),7.44(t,J=8.0Hz,1H),4.71-4.60(m,1H),4.59-4.37(m,3H),3.64-3.49(m,1H),3.44(dt,J=5.2,11.6Hz,1H),3.38-3.31(m,1H),3.28-2.98(m,4H),2.79-2.46(m,7H),2.43-2.25(m,1H)。
酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(70mg、120μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(32.5mg、361μmol、4.48μL、3.0当量)、およびTEA(974mg、962μmol、134μL、8.0当量)の溶液に、T3P(229mg、361μmol、214uL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(14.3mg、21.8μmol、収率18%、純度99.7%、100% ee)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:654。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(s,1H),8.03(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.53(m,3H),7.44(dt,J=2.0,7.6Hz,1H),5.60-5.38(m,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.86(br s,1H),4.71-4.61(m,1H),4.59-4.40(m,3H),4.37-3.53(m,4H),3.44(dt,J=5.6,11.6Hz,1H),3.12-2.95(m,2H),2.93-2.79(m,1H),2.71(td,J=11.2,16.4Hz,1H),2.62-2.45(m,4H),2.44-2.25(m,1H)。
実施例22
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(20mL)およびH
2O(4mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、1.71mmol、1.0当量)、[(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラニル]カリウム(1+)(2.76g、10.3mmol、6.0当量)、Pd(PPh
3)
4(198mg、171μmol、0.1当量)、Cs
2CO
3(1.12g、3.42mmol、2.0当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物をN
2雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。完了したら、残渣を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(1×60mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(1×40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液で中和し、酢酸エチル(1×100mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。ベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(770mg、774μmol、収率45%、純度71.4%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:710。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.02(s,1H),8.00(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.88(d,J=8.0Hz,1H),7.81-7.72(m,1H),7.64-7.57(m,2H),7.57-7.51(m,2H),7.49-7.40(m,2H),7.38-7.32(m,2H),5.20(s,2H),4.78-4.62(m,1H),4.60-4.50(m,1H),4.45-4.29(m,3H),4.02-3.86(m,1H),3.86-3.77(m,1H),3.72-3.62(m,1H),3.61-3.43(m,1H),3.37-3.26(m,1H),3.24(d,J=2.0Hz,3H),2.94-2.66(m,4H),2.40(s,3H),2.27-2.20(m,1H),2.02-1.98(m,1H),1.97-1.88(m,1H)。
ステップB:MeCN(1.5mL)中のベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピロリジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(60mg、84.5μmol、1.0当量)、NaI(203mg、1.35mmol、16.0当量)および4A分子篩(60mg、70.4μmol)の混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、混合物に、TMSCl(138mg、1.27mmol、161μL、15.0当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で5時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を直接精製した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3;石油エーテル/酢酸エチル=10/1~0/1およびジクロロメタン/メタノール=10/1~3/1)により精製した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:28%~58%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、MeCNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(4.06mg、7.02μmol、収率8%、純度99.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:576。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.02(br s,1H),8.01(br d,J=6.8Hz,1H),7.89(br d,J=6.8Hz,1H),7.67-7.50(m,3H),7.48-7.38(m,1H),4.67-4.48(m,2H),4.48-4.34(m,2H),3.97(br s,1H),3.63-3.50(m,1H),3.49-3.41(m,1H),3.40-3.03(m,8H),2.94(br s,1H),2.69-2.56(m,2H),2.50(s,3H),2.33(br s,1H),2.14-2.00(m,2H)。
実施例22:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40mg、69.4μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(50.0mg、555μmol、8.0当量)の混合物を、4A分子篩(25mg)に加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物を0℃に冷却し、Et3N(63.2mg、625μmol、87.0μL、9.0当量)およびT3P(177mg、278μmol、165μL、純度50%、4.0当量)を0℃で添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。完了したら、残渣を水(2mL)および酢酸エチル(3mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(1×5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、MeCNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(11.1mg、17.1μmol、収率25%、純度100%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:648。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.07(s,1H),8.02(d,J=7.6Hz,1H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.67-7.51(m,3H),7.44(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),5.60-5.38(m,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.99-4.76(m,1H),4.68-4.56(m,1H),4.55-4.39(m,3H),4.35-4.14(m,1H),4.11-3.91(m,2H),3.89-3.65(m,2H),3.55-3.40(m,1H),3.31(br s,3H),3.11-2.79(m,3H),2.50(br s,3H),2.40-2.27(m,1H),2.18-1.95(m,2H)。
実施例23
2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-フルオロブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例23:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(20mg、36.6μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(11.4mg、109μmol、4.48μL、3.0当量)、およびTEA(29.6mg、293μmol、40.8μL、8.0当量)の溶液に、T3P(69.9mg、10μmol、65.3μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を-70℃で加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応混合物をHCl(1M、1mL)でクエンチした。次いで、混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(6.62mg、9.95μmol、収率27%、純度95%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:632。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(s,1H),8.02(d,J=7.6Hz,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.52(m,3H),7.44(dt,J=2.0,7.6Hz,1H),7.13-6.94(m,1H),6.60(br d,J=15.6Hz,1H),5.25-4.59(m,4H),4.56-4.37(m,3H),4.27-3.52(m,4H),3.43-3.11(m,1H),3.08-2.72(m,3H),2.58(s,3H),2.38(s,1H),2.19-2.01(m,1H),1.97-1.80(m,3H)。
実施例24
2-((S)-4-(2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロ-7-(8-メチルナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-フルオロブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例24:酢酸エチル(2mL)中の2-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(90mg、160μmol、1.0当量)および(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(50mg、481μmol、3.0当量)の溶液に、T3P(305mg、481μmol、286μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)およびTEA(129mg、1.28mmol、178.45μL、8.0当量)を加えた。混合物を-60℃で30分間撹拌した。反応混合物をHCl(1M、1mL)でクエンチした。混合物を分離し、水層を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約8に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、酢酸エチル/メタノール 100/1~10/1)により精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、10分)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(54mg、83.1μmol、収率52%、純度89.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:648。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.11(d,J=2.8Hz,1H),7.99(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.83(d,J=8.0Hz,1H),7.54(dt,J=3.86,7.6Hz,1H),7.50-7.38(m,2H),7.34-7.28(m,1H),7.11-6.93(m,1H),6.59(br d,J=14.8Hz,1H),5.27-4.75(m,3H),4.70-4.60(m,1H),4.59-4.38(m,3H),4.35-3.58(m,4H),3.44(dt,J=5.78,11.6Hz,1H),3.10-2.90(m,2H),2.88-2.64(m,2H),2.61-2.45(m,4H),2.44-2.26(m,1H),2.06(d,J=7.2Hz,3H)。
実施例25
2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-フルオロブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例25:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、172μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(53.6mg、515μmol、4.48μL、3.0当量)およびTEA(139mg、1.37mmol、191μL、8.0当量)の溶液に、T3P(328mg、515μmol、306μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を-70℃で加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応混合物をHCl(1M、1.5mL)でクエンチした。次いで、混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、8分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(33mg、48.8μmol、収率28%、純度98.9%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:668。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.10(s,1H),8.09-7.96(m,1H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.69-7.50(m,3H),7.44(dt,J=2.0,7.6Hz,1H),7.13-6.95(m,1H),6.60(d,J=15.2Hz,1H),5.26-4.85(m,3H),4.72-4.60(m,1H),4.58-4.39(m,3H),4.38-3.57(m,4H),3.56-3.36(m,1H),3.15-2.64(m,4H),2.62-2.45(m,4H),2.44-2.24(m,1H)。
実施例26
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例26:酢酸エチル(9mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-3-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(85.0mg、153μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(95.5mg、918μmol、6.0当量)およびEt
3N(92.9mg、918μmol、128μL、6.0当量)の溶液に、T3P(389mg、612μmol、364μL、純度50%、4.0当量)を-68℃で加えた。混合物を-68℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物をHCl水溶液(1mol/L)でpH=3~4に酸性化した。分離した水層に、酢酸エチル(60mL)を加え、飽和NaHCO
3水溶液でpH=7~8に塩基化した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(24.1mg、36.5μmol、収率24%、純度97.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:642。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.8Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.57-7.37(m,3H),7.34-7.27(m,1H),7.17-6.92(m,1H),6.59(br d,J=14.4Hz,1H),5.19(br s,1H),5.07(br s,2H),4.76-4.55(m,1H),4.55-4.35(m,3H),4.23-3.61(m,5H),3.49-3.37(m,1H),3.31(s,3H),3.04-2.88(m,2H),2.87- 2.67(m,1H),2.49(s,3H),2.34(dd,J=5.6,9.6Hz,1H),2.10-1.98(m,5H)。
実施例27
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例27:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40.0mg、69.4μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(43.4mg、417μmol、6.0当量)、4A分子篩(100mg)、およびEt
3N(42.2mg、417μmol、58.0μL、6.0当量)の溶液に、T3P(177mg、278μmol、165μL、純度50%、4.0当量)を-68℃で加えた。反応混合物を-68℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物をHCl水溶液(1mol/L)でpH=3~4に酸性化した。混合物に、酢酸エチル(20mL)を加え、飽和NaHCO
3水溶液でpH=7~8に塩基化した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(8.78mg、12.0μmol、収率17%、純度90.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:662。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(s,1H),8.02(br d,J=8.0Hz,1H),7.90(d,J=8.4Hz,1H),7.67-7.50(m,3H),7.44(td,J=2.0,8.0Hz,1H),7.11-6.93(m,1H),6.60(br d,J=15.2Hz,1H),5.28-4.91(m,3H),4.68-4.56(m,1H),4.54-4.34(m,3H),4.20-3.60(m,5H),3.53-3.39(m,1H),3.31(s,3H),3.06-2.69(m,3H),2.51(s,3H),2.39-2.29(m,1H),2.16-1.93(m,2H)。
実施例28
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:THF(60mL)中の3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロパン-1-オール(1.98g、12.6mmol、2.0当量)の溶液に、NaH(757mg、18.9mmol、純度60%、3.0当量)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3g、6.31mmol、1当量)を、混合物に-5℃で加え、次いで混合物を-5℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.2g、3.32mmol、収率53%、純度90%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.80(s,1H),7.44-7.33(m,5H),5.24-5.14(m,2H),4.72-4.62(m,1H),4.61-4.52(m,2H),4.47-4.07(m,5H),4.04(d,J=7.6Hz,1H),4.01-3.82(m,1H),3.74-3.52(m,3H),3.50(s,1H),2.97-2.92(m,1H),2.91-2.65(m,4H),2.53(d,J=10.0Hz,1H),1.99(quin,J=6.8Hz,2H),1.85(dd,J=2.0,10.0Hz,1H)。
ステップB:ジオキサン(9mL)およびH2O(1.8mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、755μmol、1.0当量)および(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(211mg、1.13mmol、1.5当量)の溶液に、Cs2CO3(738mg、2.26mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)4(87.2mg、75.5μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、100℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を、水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル=2/1から酢酸エチル/メタノール=10/1)により精製して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(460mg、524μmol、収率69%、純度80%)を黄色固体として得た。
ステップC:MeOH(10mL)およびNH3・MeOH(5mL、純度20%)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(460mg、655μmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(230mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で1時間撹拌した。完了したら、セライト(登録商標)プラグを通して濾過することにより触媒を除去した。減圧下で溶媒を除去した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、所望の生成物(175mg)を黄色固体として得た。20mgの生成物を取得して、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:27%~57%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(4.36mg、7.64μmol、収率22%、純度99.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:568。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.03(s,1H),8.01-7.96(m,1H),7.85-7.79(m,1H),7.57-7.51(m,1H),7.48-7.44(m,1H),7.44-7.39(m,1H),7.31-7.28(m,1H),4.64-4.57(m,2H),4.57-4.50(m,1H),4.45-4.36(m,2H),4.05(d,J=7.6Hz,1H),3.64-3.60(m,1H),3.60-3.49(m,2H),3.43-3.30(m,1H),3.28-3.08(m,3H),2.98-2.92(m,1H),2.88-2.70(m,2H),2.68-2.50(m,3H),2.10-2.06(m,3H),2.05-1.98(m,2H),1.88-1.83(m,1H),1.75-1.71(m,1H)。
実施例28:ジクロロメタン(2mL)中の2-フルオロプロプ-2-エン酸(19.0mg、211μmol、2.0当量)の溶液に、DIEA(54.6mg、423μmol、73.6μL、4.0当量)およびHATU(60.3mg、159μmol、1.5当量)を0℃で加えた。0℃で20分間撹拌した後、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60mg、105.70μmol、1.0当量)を混合物に加えた。混合物を25℃で20分間撹拌した。完了したら、混合物を、水(2mL)で希釈して、ジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、酢酸エチル/メタノール 1/0~10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(30.4mg、47.1μmol、収率45%、純度99.1%、100% ee)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:640。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(d,J=1.6Hz,1H),8.02-7.96(m,1H),7.85-7.79(m,1H),7.57-7.51(m,1H),7.49-7.39(m,2H),7.32-7.28(m,1H),5.60-5.38(m,1H),5.37-5.23(m,1H),4.98-4.73(m,1H),4.67-4.57(m,2H),4.56-4.42(m,2H),4.40(s,1H),4.35-4.13(m,1H),4.12-3.94(m,2H),3.93-3.67(m,2H),3.62(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),3.52(s,1H),3.07-2.93(m,2H),2.91-2.71(m,3H),2.54(d,J=10.0Hz,1H),2.09-2.05(m,3H),2.04-1.98(m,2H),1.89-1.83(m,1H),1.76-1.70(m,1H)。
実施例29
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(18mL)およびH
2O(3mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(900mg、1.51mmol、1.0当量)およびカリウム;(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラヌイド(1.62g、6.04mmol、4.0当量)の溶液に、Cs
2CO
3(1.48g、4.53mmol、3.0当量)、Pd(PPh
3)
4(174mg、151μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N
2下で、100℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を、水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(440mg、445μmol、収率29%、純度73%)を黄色固体として得た。
ステップB:MeCN(11mL)中のベンジル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(360mg、498μmol、1当量)、NaI(1.20g、7.98mmol、16当量)、および4A分子篩(300mg)の混合物を、0℃で30分間撹拌した。次いで、混合物に、TMSCl(812mg、7.48mmol、949μL、15当量)を0℃で加えた。25℃で5時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、110mgの不純な所望の生成物を得、30mgの生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(4.16mg、7.06μmol、収率5.2%、純度99.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:588。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.02(s,1H),8.02(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.89(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.64-7.54(m,3H),7.46-7.40(m,1H),4.63-4.56(m,2H),4.56-4.47(m,1H),4.45-4.36(m,2H),4.07-4.02(m,1H),3.64-3.60(m,1H),3.59-3.49(m,2H),3.41-3.32(m,1H),3.28-3.09(m,3H),2.98-2.92(m,1H),2.88-2.70(m,2H),2.68-2.51(m,3H),2.06-1.98(m,2H),1.88-1.84(m,1H),1.74-1.71(m,1H)。
実施例29:DCM(1.0mL)中の2-フルオロプロプ-2-エン酸(12.3mg、136μmol、2.0当量)の溶液に、DIEA(35.2mg、272μmol、47.4μL、4.0当量)およびHATU(38.8mg、102μmol、1.5当量)を0℃で加えた。0℃で0.5時間撹拌した後、2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40mg、68.0μmol、1.0当量)を、混合物に加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、水(2mL)で希釈して、ジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、酢酸エチル/メタノール 1/0~10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.5mg、19.9μmol、収率29%、純度97.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:660。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.06(s,1H),8.02(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.89(d,J=8.4Hz,1H),7.65-7.51(m,3H),7.43(dt,J=2.0,7.8Hz,1H),5.57-5.37(m,1H),5.28(dd,J=3.6,16.4Hz,1H),4.98-4.73(m,1H),4.67-4.55(m,2H),4.45(br t,J=12.4Hz,2H),4.39(s,1H),4.33-4.10(m,1H),4.08-3.88(m,2H),3.88-3.65(m,2H),3.64-3.58(m,1H),3.53-3.47(m,1H),3.07-2.70(m,5H),2.57-2.49(m,1H),2.06-1.97(m,2H),1.85(dd,J=1.6,9.6Hz,1H),1.73-1.71(m,1H)。
実施例30
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例30:EtOAc(2mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60mg、106μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(22.0mg、211μmol、2.0当量)およびTEA(85.6mg、846μmol、118μL、8.0当量)の溶液に、T3P(202mg、317μmol、189μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を1M HCl(0.2mL)でクエンチし、水(2mL)で希釈し、EtOAc(3×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、酢酸エチル/メタノール 1/0~10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:35%~65%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(23.0mg、33.9μmol、収率32%、純度96.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:654。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.0Hz,1H),7.99(dd,J=0.8,8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.58-7.51(m,1H),7.49-7.38(m,2H),7.34-7.28(m,1H),7.12-6.96(m,1H),6.66-6.54(m,1H),5.26-5.16(m,1H),5.14-4.83(m,2H),4.64-4.57(m,2H),4.55-4.42(m,2H),4.41-4.37(m,1H),4.33-3.96(m,3H),3.97-3.68(m,2H),3.65-3.59(m,1H),3.54-3.48(m,1H),3.06-2.90(m,2H),2.88-2.70(m,3H),2.54(d,J=10.0Hz,1H),2.07(d,J=5.6Hz,3H),2.04-1.98(m,2H),1.89-1.82(m,1H),1.73(br d,J=10.8Hz,1H)。
実施例31
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例31:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40mg、68.0μmol、1当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(14.16mg、136.04μmol、2当量)、およびTEA(55.1mg、544μmol、75.7μL、8当量)の溶液に、T3P(130mg、204μmol、121μL、酢酸エチル中純度50%、3当量)を-60℃で加えた。-60℃で0.5時間撹拌した後、混合物を1M HCl(0.2mL)でクエンチし、水(2mL)で希釈し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、酢酸エチル/メタノール 1/0~10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:30%~60%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(6.53mg、9.34μmol、収率14%、純度96.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:674。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.07(s,1H),8.02(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.66-7.54(m,3H),7.47-7.40(m,1H),7.10-6.95(m,1H),6.59(br d,J=14.8Hz,1H),5.22-5.15(m,1H),5.15-4.94(m,2H),4.66-4.55(m,2H),4.48(br d,J=12.2Hz,2H),4.39(s,1H),4.24-3.65(m,5H),3.62(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),3.55-3.48(m,1H),3.05-2.92(m,2H),2.89-2.71(m,3H),2.54(d,J=10.0Hz,1H),2.06-1.98(m,2H),1.86(br d,J=9.6Hz,1H),1.74-1.71(m,1H)。
実施例32
2-[(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル。
ステップA:CH
3CN(150mL)中の2,3-ジクロロピリジン-4-アミン(9g、55.2mmol、1.0当量)の溶液に、NIS(14.9g、66.3mmol、1.2当量)およびTsOH・H
2O(525mg、2.76mmol、0.05当量)を25℃で加え、反応混合物を70℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、CH
3CNを除去した。残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(50mL)、飽和Na
2CO
3水溶液(3×50mL)、および飽和Na
2CO
3水溶液(2×50ml)で洗浄した。合わせた有機層をブライン(2×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、化合物2,3-ジクロロ-5-ヨード-ピリジン-4-アミン(14.3g、47.5mmol、収率86.1%、純度96%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:289。
ステップB:エタノール(270mL)中の2,3-ジクロロ-5-ヨード-ピリジン-4-アミン(14.3g、49.5mmol、1.0当量)およびTEA(17.5g、173mmol、24.1mL、3.5当量)の溶液に、N2下で、Pd(PPh3)2Cl2(3.47g、4.95mmol、0.1当量)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、COで数回パージした。混合物をCO(15.0psi)下、80℃で15時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、エタノールを除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、化合物エチル4-アミノ-5,6-ジクロロ-ピリミジン-3-カルボキシレート(13g、48.1mmol、収率97.2%、純度87%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:235。
ステップC:THF(100mL)中のエチル4-アミノ-5,6-ジクロロ-ピリジン-3-カルボキシレート(12.5g、46.3mmol、1.0当量)の溶液に、2,2,2-トリクロロアセチルイソシアナート(10.5g、55.5mmol、6.58mL、1.2当量)を25℃で加え、反応混合物を25℃で0.25時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、THFを除去した。粗生成物をメチルtert-ブチルエーテル(100mL)で25℃で20分間粉砕した。混合物をメチルtert-ブチルエーテル(10mL)で濾過し、メチルtert-ブチルエーテル(2×30mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧下で乾燥させて、化合物エチル5,6-ジクロロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(17.3g、40.4mmol、収率86.5%、純度98%)を赤色固体として得た。LCMS[M+1]:422。
ステップD:メタノール(5.0mL)中のエチル5,6-ジクロロ-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(0.55g、1.30mmol、1.0当量)の溶液に、NH3・メタノール(0.5mL、純度15%)を0℃で加え、反応混合物を25℃で0.25時間撹拌した。混合物をメタノール(5mL)で濾過し、メチルtert-ブチルエーテル(2×10mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧下で乾燥させて、化合物7,8-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(320mg、粗製)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:232。
ステップE:POCl3(7.89g、51.5mmol、4.78mL、19.9当量)中のDIEA(1.67g、12.9mmol、2.25mL、5.0当量)の溶液に、7,8-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(600mg、2.59mmol、1.0当量)を0℃で加え、反応混合物を110℃で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、POCl3を除去した。化合物2,4,7,8-テトラクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(695mg、粗製)を黄色油として得た。LCMS[M+1]:267。
ステップF:ジクロロメタン(4.0mL)中の2,4,7,8-テトラクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(370mg、1.38mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(444mg、3.44mmol、599μL、2.5当量)を-40℃で加え、次いでジクロロメタン(0.5mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(310mg、1.38mmol、1.0当量)の溶液を-40℃で加え、反応混合物を-40℃で0.25時間撹拌した。反応混合物を、0℃で水(25mL)を加えることによりクエンチし、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~2/1)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、化合物tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7,8-トリクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、983μmol、収率71.4%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:457。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.01(s,1H),4.64-4.58(m,1H),4.50(dd,J=4.4,14.0Hz,1H),4.37(td,J=3.6,12.4Hz,1H),4.05(br d,J=12.4Hz,1H),3.88-3.78(m,1H),3.70-3.40(m,1H),3.01-2.77(m,1H),2.68(dd,J=5.6,17.2Hz,1H),1.52(s,8H)。
ステップG:ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7,8-トリクロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、983μmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(381mg、2.95mmol、514μL、3.0当量)および[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(340mg、2.95mmol、350μL、3.0当量)を25℃で加え、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を、25℃で水(10mL)を加えることによりクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。次いで、粗生成物を逆相HPLC(0.1%FA条件)により精製した。所望画分を収集し、混合物をNa2CO3固体を加えて、pH=7~8にした。次いで、混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×40mL)で洗浄し、Na2SO4固体で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7,8-ジクロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(350mg、646μmol、収率65.7%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:536。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.87(s,1H),4.65-4.58(m,2H),4.44-4.36(m,2H),4.33-4.26(m,1H),4.11-4.02(m,1H),3.92-3.84(m,1H),3.70-3.61(m,1H),3.56-3.39(m,1H),3.12(br t,J=7.2Hz,1H),2.87-2.65(m,3H),2.51(s,3H),2.35-2.25(m,1H),2.10-2.06(m,1H),1.89-1.74(m,3H),1.52(s,9H)。
ステップH:ジオキサン(40mL)およびH2O(10mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7,8-ジクロロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(930mg、1.73mmol、1.0当量)の溶液に、Cs2CO3(1.69g、5.20mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)4(401mg、347μmol、0.2当量)および(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(484mg、2.60mmol、1.5当量)を25℃で加え、反応混合物をマイクロ波管に加え、マイクロ波(12バール)下、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、次いでジクロロメタン(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×60mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1から酢酸エチル/メタノール(0.5% NH3・H2O)=3/1)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Phenomenex Gemini C18 250*50mm*10μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:64%~89%、31分/60%分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去した。混合物を酢酸エチル(3×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×60mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物tert-ブチル(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(270mg、416μmol、収率24.0%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:642。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=9.19(s,1H),8.02(d,J=8.0Hz,1H),7.85(d,J=8.0Hz,1H),7.56(dt,J=2.0,7.6Hz,1H),7.45-7.38(m,1H),7.37-7.32(m,1H),7.29(br d,J=7.2Hz,1H),4.75-4.66(m,1H),4.63-4.44(m,4H),4.07-4.01(m,1H),3.94-3.71(m,2H),3.63-3.43(m,1H),3.20-3.07(m,1H),2.94(br d,J=6.4Hz,2H),2.89-2.79(m,1H),2.54(s,3H),2.39(q,J=8.8Hz,1H),2.19-2.07(m,1H),1.99(d,J=7.2Hz,3H),1.92-1.72(m,3H),1.52(s,9H)。
ステップI:ジオキサン(3mL)およびMeCN(1mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(70mg、98.1μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4.0M、4.0mL)を0℃で加え、反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を、Na2CO3固体を0℃で加えて、pH=8~9にすることによりクエンチして、次いで水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:48%~78%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去し、水層を凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(12.8mg、23.5μmol、収率24.0%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:542。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=9.13(s,1H),8.01(d,J=7.6Hz,1H),7.85(d,J=8.0Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.41(t,J=7.6Hz,1H),7.34(d,J=7.2Hz,1H),7.29(d,J=7.2Hz,1H),4.72-4.39(m,5H),3.69-3.56(m,1H),3.30-3.26(m,1H),3.19-2.97(m,3H),2.87-2.67(m,3H),2.53(s,3H),2.45-2.30(m,1H),2.19-2.05(m,1H),1.99(s,3H),1.92-1.73(m,3H)。
実施例32:2-[(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(230mg、424μmol、1.0当量)および2-フルオロアクリル酸(76.4mg、848μmol、2.0当量)の混合物に、4A分子篩(10.0mg)を25℃で加え、反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。次いで、混合物にTEA(644mg、6.36mmol、886μL、15.0当量)およびT3P(1.08g、1.70mmol、1.01mL、純度50%、4.0当量)を0℃で加え、反応混合物を0℃で0.5分間撹拌した。反応混合物を、NH4Cl水溶液(10mL)を0℃で加えることによりクエンチして、次いで水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×40mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル=1/1から酢酸エチル/メタノール=3/1)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:53%~83%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去し、水層を凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[8-クロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(62mg、100μmol、収率23.6%、純度99.1%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:614。
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ=9.20(s,1H),8.01(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),7.85(d,J=8.4Hz,1H),7.56(t,J=7.6Hz,1H),7.41(t,J=7.6Hz,1H),7.37-7.32(m,1H),7.28(br d,J=7.2Hz,1H),5.45-5.33(m,1H),5.31(s,1H),4.73-4.46(m,5H),4.31-3.68(m,4H),3.08(br dd,J=2.8,6.8Hz,3H),2.92-2.73(m,1H),2.53(s,3H),2.42-2.30(m,1H),2.18-2.05(m,1H),1.99(d,J=8.0Hz,3H),1.83(br dd,J=4.0,8.8Hz,3H)。
実施例33
2-[(2S)-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)-4-[8-メチル-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(200mL)およびH
2O(40.0mL)中の3-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-4-アミン(10g、48.2mmol、1.0当量)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(12.1g、96.4mmol、13.5mL、2.0当量)、Pd(dppf)Cl
2(3.53g、4.82mmol、0.1当量)、およびK
2CO
3(20.0g、145mmol、3.0当量)の混合物を、N
2下、80℃で8時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、真空中で濃縮した。残渣を水(40.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1% NH
3・H
2O)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、2-クロロ-3-メチル-ピリジン-4-アミン(3.49g、22.0mmol、収率46%、純度90%)を黄色固体として得た。
ステップB:MeCN(16.0mL)中の2-クロロ-3-メチル-ピリジン-4-アミン(3.26g、22.9mmol、1.0当量)およびNIS(6.17g、27.4mmol、1.2当量)の溶液に、TsOH・H2O(217mg、1.14mmol、0.05当量)を加えた。混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物を水(10.0mL)および酢酸エチル(70.0mL)で希釈し、飽和Na2CO3溶液(2×50.0mL)および飽和Na2SO3溶液(70.0mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、2-クロロ-5-ヨード-3-メチル-ピリジン-4-アミン(4.80g、17.9mmol、収率78%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:269。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.11(s,1H),6.21(s,2H),2.19(s,3H)。
ステップC:EtOH(120mL)中の2-クロロ-5-ヨード-3-メチル-ピリジン-4-アミン(4.8g、17.9mmol、1.0当量)の溶液に、アルゴン下で、Pd(PPh3)2Cl2(1.25g、1.79mmol、0.1当量)およびTEA(6.53g、64.5mmol、8.98mL、3.6当量)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、アルゴンで数回パージした。混合物をCO(15.0psi)下、80℃で16時間撹拌した。混合物に、Pd(PPh3)2Cl2(1.25g、1.79mmol、0.1当量)およびTEA(6.53g、64.5mmol、8.98mL、3.6当量)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、アルゴンで数回パージした。混合物をH2(50psi)下、80℃で16時間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(3×40.0mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-メチル-ピリジン-3-カルボキシレート(3.78g、17.6mmol、収率98%)を黄色液体として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.63(s,1H),4.37(q,J=7.2Hz,2H),2.23(s,3H),1.43-1.38(m,3H)。
ステップD:THF(10.0mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-メチル-ピリジン-3-カルボキシレート(4.08g、19.0mmol、1.0当量)の溶液に、2,2,2-トリクロロアセチルイソシアネート(3.22g、17.1mmol、2.03mL、0.9当量)を25℃で10分間加えた。完了したら、混合物を真空下で濃縮した。残渣をMTBE(10.0mL)で25℃で5分間粉砕した。エチル6-クロロ-5-メチル-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(6.7g、15.8mmol、収率83%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:404。
ステップE:NH3・MeOH(14mL、純度20%)中のエチル6-クロロ-5-メチル-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(6.7g、16.6mmol、1.0当量)の溶液を25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮した。残渣をMTBE(20.0mL)で25℃で10分間粉砕した。7-クロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(4.52g、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:212。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.47(s,1H),7.08-6.65(m,2H),2.28(s,3H)。
ステップF:POCl3(8.6g、56.1mmol、5.21mL、23.7当量)およびDIEA(916mg、7.09mmol、1.23mL、3.0当量)の溶液を0℃で撹拌し、続いて7-クロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(0.5g、2.36mmol、1.0当量)を撹拌した。懸濁液を110℃で撹拌した。次いで、懸濁液が透明になるまで、DIEA(611mg、4.73mmol、823μL、2.0当量)を加えた。混合物を110℃で6時間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮して、2,4,7-トリクロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン(1.5g、粗製)を黒色油として得て、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップG:DCM(12mL)中の2,4,7-トリクロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン(587mg、2.36mmol、1.0当量)の溶液に、得られた混合物のpHを8に調整するまで、DIEA(1.51g、11.7mmol、2.04mL、4.9当量)を-40℃で加え、続いてDCM(1.00mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(368mg、1.42mmol、0.6当量)を加えた。混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物に水(10.0mL)を加え、層を分離した。水相を酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 10/1~1/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(470mg、878μmol、3つのステップで収率48%、純度88%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:471。
ステップH:ジオキサン(9.00mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-メチル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(420mg、891μmol、1.0当量)およびDIEA(345mg、2.67mmol、466μL、3.0当量)の溶液に、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(513mg、4.46mmol、529μL、5.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。完了したら、減圧下で溶媒を除去した。残渣を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させた、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-メチル-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(304mg、531μmol、収率60%、純度96%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:550。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.84(s,1H),7.44-7.33(m,5H),5.25-5.15(m,2H),4.73-4.65(m,1H),4.57(dd,J=4.8,10.8Hz,1H),4.40-4.25(m,3H),4.22-4.06(m,1H),3.92-3.72(m,1H),3.65-3.41(m,2H),3.17-3.07(m,1H),2.96-2.77(m,1H),2.76-2.68(m,2H),2.62(s,3H),2.51(s,3H),2.35-2.25(m,1H),2.13-2.00(m,1H),1.92-1.75(m,3H)。
ステップI:ジオキサン(7.00mL)およびH2O(1.40mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-メチル-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(310mg、564μmol、1.0当量)および(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(157mg、845μmol、1.5当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(65.1mg、56.4μmol、0.1当量)、Cs2CO3(367mg、1.13mmol、2.0当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、100℃に8時間加熱した。完了したら、混合物を、真空下で濃縮し、水(5.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10.0mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させた、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-メチル-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(227mg、277μmol、収率49%、純度80%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:656。
ステップJ:MeOH(1.00mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-メチル-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、61.0μmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、NH3・MeOH(1.00mL、純度20%)、Pd/C(25mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、20℃で1時間撹拌した。完了したら、セライト(登録商標)プラグを通して濾過することにより触媒を除去した。減圧下で溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:46%~76%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-メチル-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(11.5mg、21.7μmol、収率36%、純度98.5%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:522。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.10-9.05(m,1H),7.94(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.81(d,J=8.0Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),7.42-7.36(m,1H),7.31-7.28(m,1H),7.24(d,J=6.8Hz,1H),4.61(td,J=5.2,10.4Hz,1H),4.50-4.42(m,1H),4.41-4.31(m,2H),3.57-3.45(m,1H),3.43-3.30(m,1H),3.25-3.09(m,4H),2.78(br d,J=1.2Hz,1H),2.68-2.56(m,2H),2.52(s,3H),2.36-2.27(m,4H),2.14-2.03(m,1H),1.96-1.91(m,3H),1.87-1.77(m,3H)。
実施例33 酢酸エチル(2.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-メチル-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メトキシピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、192μmol、1.0当量)、T3P(488mg、767μmol、456μL、酢酸エチル中純度50%、4.0当量)およびTEA(233mg、2.30mmol、320μL、12.0当量)の溶液に、2-フルオロプロプ-2-エン酸(51.8mg、575μmol、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物に水(3.00mL)を加え、酢酸エチル(2×5.00mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:52%~82%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)-4-[8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(29.2mg、48.9μmol、収率25%、純度99.3%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.12(d,J=1.2Hz,1H),7.97-7.91(m,1H),7.81(d,J=8.0Hz,1H),7.52(ddd,J=4.4,7.2,8.0Hz,1H),7.40(dt,J=3.2,7.6Hz,1H),7.33-7.27(m,1H),7.26-7.22(m,1H),5.59-5.36(m,1H),5.28(dd,J=3.2,16.8Hz,1H),5.04-4.71(m,1H),4.65-4.56(m,1H),4.53-4.34(m,3H),4.32-4.03(m,1H),4.01-3.81(m,1H),3.80-3.44(m,2H),3.13(br t,J=7.6Hz,1H),3.06-2.95(m,1H),2.94-2.82(m,1H),2.82-2.71(m,1H),2.52(s,3H),2.36-2.27(m,4H),2.14-2.03(m,1H),1.93(d,J=14.8Hz,3H),1.89-1.74(m,3H)。
実施例34
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:トルエン(10mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(230mg、394μmol、1.0当量)およびトリメチル-(5-メチル-4-イソキノリル)スタンナン(241mg、788μmol、2.0当量)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(28.8mg、39.4μmol、0.1当量)、CuI(22.5mg、118μmol、0.3当量)、およびBINAP(49.0mg、78.8μmol、0.2当量)を加えた。この反応混合物を90℃で6時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液で中和し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(157mg、227μmol、収率58%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:691。
ステップB:MeOH(1mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、43.4μmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、NH3・MeOH(0.5mL、純度50%)およびPd/C(10mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:15%~45%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(10.0mg、17.9μmol、収率41%、純度99.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:557。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.33(s,1H),9.05(s,1H),8.46(s,1H),7.95(d,J=8.0Hz,1H),7.59-7.48(m,2H),4.64-4.50(m,2H),4.48-4.37(m,2H),4.02-3.92(m,1H),3.66-3.51(m,1H),3.49-3.41(m,1H),3.40-3.28(m,4H),3.28-3.05(m,3H),2.99-2.89(m,1H),2.69-2.53(m,2H),2.49(s,3H),2.33(dd,J=5.6,9.6Hz,1H),2.09(s,3H),2.07-1.98(m,2H)。
実施例34:酢酸エチル(5mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(45mg、80.8μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(58.2mg、647μmol、8.0当量)の溶液に、4A分子篩(200mg)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物を0℃に冷却し、Et3N(73.6mg、727μmol、101μL、9.0当量)およびT3P(206mg、323μmol、192μL、純度50%、4.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。完了したら、残渣を水(4mL)および酢酸エチル(3mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(16.8mg、26.2μmol、収率32%、純度98.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:629。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.11(br s,1H),8.47(br d,J=7.6Hz,1H),7.96(br d,J=7.2Hz,1H),7.63-7.45(m,2H),5.60-5.38(m,1H),5.29(br d,J=16.0Hz,1H),4.94-4.76(m,1H),4.68-4.56(m,1H),4.55-4.38(m,3H),4.32-4.17(m,1H),4.15-4.04(m,1H),4.03-3.71(m,3H),3.53-3.39(m,1H),3.31(br s,3H),3.11-2.79(m,3H),2.50(br s,3H),2.39-2.26(m,1H),2.17-1.95(m,5H)。
実施例35
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:POCl
3(100g、654mmol、60.8mL、47.0当量)中のDIEA(8.99g、69.6mmol、12.1mL、5.00当量)の混合物に、7-クロロ-8-フル
オロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-2,4-ジオール(3.00g、13.9mmol、1.00当量)を、N
2下、0℃で少しずつ加えた。混合物を110℃で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。化合物2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(3.51g、粗製)を、茶色油として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップB:DCM(50.0mL)中の2,4,7-トリクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(3.51g、13.9mmol、1.00当量)の混合物に、N2下、DIEA(18.0g、139mmol、24.2mL、10.0当量)およびtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.19g、9.73mmol、0.70当量)を-40℃で少しずつ加えた。混合物を-40℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(150mL)で希釈し、DCM(100mL×2)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20:1~1:1)により精製した。化合物tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.57g、5.82mmol、収率42%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:441。
ステップC:ジオキサン(10.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.13mmol、1.00当量)および[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(652mg、5.67mmol、5.00当量)の混合物に、N2下で、DIEA(439mg、3.40mmol、592μL、3.00当量)を少しずつ加えた。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(5.00mL)で希釈し、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10.0mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1~酢酸エチル:メタノール=5:1)により精製した。化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(400mg、769μmol、収率68%)を黄色固体として得た。
ステップD:ジオキサン(6.00mL)およびH2O(1.50mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、385μmol、1.00当量)および[(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラニル]カリウム(1+)(413mg、1.54mmol、4.00当量)の混合物に、N2下で、Cs2CO3(376mg、1.15mmol、3.00当量)およびPd(PPh3)4(133mg、115μmol、0.30当量)を加えた。混合物を80℃で6時間撹拌した。反応混合物を水(5.00mL)で希釈しで希釈し、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10.0mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:50%~80%、10分)により精製した。化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(32.0mg、49.5μmol、収率13%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:646。
ステップE:MeCN(1.00mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(20.0mg、31.0μmol、1.00当量)の混合物に、N2下で、HCl/ジオキサン(4M、667μL、86.2当量)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、残渣を酢酸エチルで溶解し、飽和NaHCO3溶液でpHを8に調整し、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(10.0mg、18.1μmol、収率59%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:546。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.01(s,1H),8.04-7.98(m,1H),7.91-7.87(m,1H),7.64-7.53(m,3H),7.46-7.40(m,1H),4.61-4.54(m,1H),4.54-4.47(m,1H),4.46-4.35(m,2H),3.61-3.47(m,1H),3.40-3.30(m,1H),3.27-3.18(m,2H),3.17-3.06(m,2H),2.77-2.70(m,1H),2.68-2.61(m,1H),2.61-2.53(m,1H),2.51-2.48(m,3H),2.34-2.25(m,1H),2.11-2.03(m,1H),1.93-1.80(m,3H)
実施例35:酢酸エチル(1.00mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40.0mg、73.3μmol、1.00当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(19.8mg、220μmol、3.00当量)の混合物に、N2下で、TEA(59.3mg、586μmol、81.6μL、8.00当量)およびT3P(140mg、220μmol、131μL、純度50%、3.00当量)を0℃で少しずつ加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(2.00mL)で希釈し、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:38%~68%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2R)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(5.20mg、8.33μmol、収率11%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:618。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09-9.03(m,1H),8.05-7.98(m,1H),7.93-7.86(m,1H),7.65-7.54(m,3H),7.47-7.40(m,1H),5.42(br s,1H),5.34-5.24(m,1H),4.96-4.77(m,1H),4.62-4.55(m,1H),4.51-4.39(m,3H),4.31-3.94(m,2H),3.86-3.65(m,2H),3.17-3.08(m,1H),3.07-2.94(m,1H),2.92-2.80(m,1H),2.78-2.65(m,1H),2.54-2.47(m,3H),2.36-2.25(m,1H),2.12-2.01(m,1H),1.92-1.78(m,3H)。
実施例36
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例36:酢酸エチル(5mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(45mg、80.8μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(50.5mg、485μmol、6.0当量)の溶液に、4A分子篩(200mg)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。その後、混合物を-68℃に冷却し、Et
3N(49.1mg、485μmol、67.5μL、6.0当量)およびT3P(206mg、323μmol、192μL、純度50%、4.0当量)を-68℃で加えた。混合物を-68℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物をHCl水溶液(1mol/L)でpH=3~4に酸性化した。混合物に、酢酸エチル(20mL)を加え、飽和NaHCO
3水溶液でpH=7~8に塩基化した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、10分)により精製した。画分を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(4.12mg、6.01μmol、収率7%、純度93.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:643。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.12(s,1H),8.47(br d,J=10.0Hz,1H),7.96(br d,J=8.0Hz,1H),7.62-7.47(m,2H),7.13-6.95(m,1H),6.60(br d,J=15.6Hz,1H),5.24-4.97(m,3H),4.66-4.39(m,4H),4.23-3.71(m,5H),3.51-3.41(m,1H),3.32(s,3H),3.09-2.73(m,3H),2.50(s,3H),2.39-2.30(m,1H),2.13-1.98(m,5H)。
実施例37
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:トルエン(10.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、503μmol、1.0当量)、(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(493mg、1.51mmol、3.0当量)、CuI(28.8mg、151μmol、0.3当量)、BINAP(62.7mg、101μmol、0.2当量)の溶液に、N
2下で、Pd(dppf)Cl
2(36.8mg、50.3μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N
2下で、90℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(240mg、297μmol、収率59%、純度90%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:723。
ステップB:MeCN(5.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(140mg、194μmol、1.0当量)、NaI(464mg、3.10mmol、16当量)および4A分子篩(90mg)の混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、混合物に、TMSCl(315mg、2.90mmol、369μL、15当量)を0℃で加えた。混合物を15℃で12時間撹拌した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(3×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、45mgの粗生成物を得た。10mgの粗生成物を取得して、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:15%~45%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(1.01mg、1.63μmol、収率9.6%、純度95.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:589。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.05(s,1H),8.59(s,1H),8.08-8.03(m,1H),7.78(d,J=7.2Hz,1H),7.64-7.58(m,1H),4.63-4.58(m,2H),4.57-4.52(m,1H),4.46-4.38(m,2H),4.07-4.02(m,1H),3.64-3.55(m,2H),3.51(br s,1H),3.42-3.33(m,1H),3.28-3.19(m,2H),3.18-3.10(m,1H),2.97-2.92(m,1H),2.86-2.71(m,2H),2.69-2.58(m,2H),2.53(d,J=10.0Hz,1H),2.01(t,J=6.8Hz,2H),1.87-1.84(m,1H),1.72(br d,J=10.0Hz,1H)。
実施例37:酢酸エチル(1.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(27.0mg、45.8μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(12.4mg、138μmol、3.0当量)の溶液に、TEA(55.7mg、550μmol、76.6μL、12当量)およびT3P(117mg、183μmol、109μL、酢酸エチル中純度50%、4.0当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3.0mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5.0mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル 1/1から酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:20%~50%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(5.74mg、7.95μmol、収率17%、純度91.6%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.40(s,1H),9.13-9.07(m,1H),8.59(d,J=9.2Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,1H),7.78(br d,J=7.6Hz,1H),7.66-7.57(m,1H),5.59-5.38(m,1H),5.35-5.23(m,1H),4.98-4.75(m,1H),4.65-4.58(m,2H),4.54-4.43(m,2H),4.42-4.38(m,1H),4.34-4.06(m,2H),4.05(d,J=8.0Hz,1H),3.92-3.68(m,2H),3.65-3.60(m,1H),3.52-3.47(m,1H),3.09-2.93(m,2H),2.91-2.72(m,3H),2.57-2.50(m,1H),2.02(quin,J=6.8Hz,2H),1.86(br d,J=8.4Hz,1H),1.73(br d,J=10.0Hz,1H)。
実施例38
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:トルエン(10.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、503μmol、1.0当量)、トリメチル-(5-メチル-4-イソキノリル)スタンナン(462mg、1.51mmol、3.0当量)、CuI(28.8mg、151μmol、0.3当量)、BINAP(62.7mg、101μmol、0.2当量)の溶液に、N
2下で、Pd(dppf)Cl
2(36.8mg、50.3μmol、0.1当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N
2下で、90℃に6時間加熱した。完了したら、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、固体NaHCO
3で中和し、真空下で濃縮して、MeCNを除去し、酢酸エチル(2×20.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(260mg、360μmol、収率71%、純度97.2%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:703。
ステップB:MeOH(1.0mL)およびNH3・MeOH(1.0mL、純度25%)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]へプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(60.0mg、85.4μmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(30.0mg、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、20℃で1時間撹拌した。完了したら、セライト(登録商標)プラグを通して濾過することにより触媒を除去した。減圧下で溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:18%~48%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]へプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(6.44mg、11.3μmol、収率13%、純度99.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:569。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.06(s,1H),8.47(s,1H),7.96(d,J=7.6Hz,1H),7.60-7.54(m,1H),7.53-7.48(m,1H),4.65-4.58(m,2H),4.58-4.49(m,1H),4.47-4.37(m,2H),4.04(d,J=7.6Hz,1H),3.66-3.53(m,2H),3.52-3.48(m,1H),3.44-3.31(m,1H),3.30-3.20(m,2H),3.19-3.06(m,1H),2.95(dd,J=1.6,10.0Hz,1H),2.88-2.69(m,2H),2.68-2.56(m,2H),2.56-2.51(m,1H),2.12-2.08(m,3H),2.06-1.97(m,2H),1.87-1.83(m,1H),1.74-1.71(m,1H)。
SFC条件:カラム:Chiralpak IC-350×4.6mm I.D.、3μm、移動相:CO2の場合はA相、MeOH+ACN(0.05%DEA)の場合はB相;勾配溶出:CO2中の60%MeOH+ACN(0.05%DEA)、流速:3mL/分、波長:220nm カラム温度:35℃、背圧:100バール。
実施例38:酢酸エチル(2.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60.0mg、106μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(28.5mg、317μmol、3.0当量)の溶液に、TEA(128mg、1.27mmol、176μL、12当量)およびT3P(269mg、422μmol、251μL、酢酸エチル中純度50%、4.0当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3.0mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5.0mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル 1/1から酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:20%~50%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(22.2mg、34.5μmol、収率33%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:641。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.11(d,J=1.6Hz,1H),8.46(d,J=8.0Hz,1H),8.00-7.92(m,1H),7.62-7.54(m,1H),7.53-7.47(m,1H),5.63-5.39(m,1H),5.30(br dd,J=2.8,17.2Hz,1H),4.98-4.79(m,1H),4.66-4.58(m,2H),4.55-4.42(m,2H),4.39(s,1H),4.35-4.06(m,2H),4.04(d,J=7.6Hz,1H),3.95-3.70(m,2H),3.62(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),3.54-3.48(m,1H),3.09-2.92(m,2H),2.90-2.71(m,3H),2.53(d,J=10.0Hz,1H),2.09(d,J=5.2Hz,3H),2.02(quin,J=6.8Hz,2H),1.88-1.82(m,1H),1.74(br d,J=0.8Hz,1H)。
実施例39
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例38:酢酸エチル(2.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60.0mg、106μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(33.0mg、317μmol、3.0当量)の溶液に、TEA(128mg、1.27mmol、176μL、12当量)およびT3P(269mg、422μmol、251μL、酢酸エチル中純度50%、4.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3.0mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5.0mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、石油エーテル/酢酸エチル 1/1から酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:20%~50%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)- 1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(22.3mg、31.9μmol、収率30%、純度93.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:655。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.38-9.31(m,1H),9.12(s,1H),8.47(d,J=10.4Hz,1H),7.96(d,J=8.0Hz,1H),7.62-7.54(m,1H),7.53-7.47(m,1H),7.12-6.96(m,1H),6.65-6.54(m,1H),5.26-5.17(m,1H),5.16-4.92(m,2H),4.65-4.58(m,2H),4.56-4.43(m,2H),4.40(s,1H),4.26-4.01(m,3H),4.00-3.75(m,2H),3.62(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),3.54-3.48(m,1H),3.10-2.92(m,2H),2.89-2.71(m,3H),2.58-2.51(m,1H),2.10(d,J=3.2Hz,3H),2.02(quin,J=6.8Hz,2H),1.86(br d,J=8.4Hz,1H),1.74(br s,1H)。
実施例40
(S)-2-(1-アクリロイル-4-(7-(8-メチルナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:メチルアルコール(12.0mL)および水(6.00mL)中のメチル4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキシレート(1.00g、5.36mmol、1.00当量)の溶液に、水酸化ナトリウム(643mg、16.1mmol、3.00当量)を加えた。混合物を20℃で12分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(0.50mL)に溶解し、塩酸(1.00M)でpH=6に酸性化した。固体を濾過し、減圧下で濃縮して、4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボン酸(630mg、3.65mmol、収率68.1%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ステップB:4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボン酸(630mg、3.65mmol、1.00当量)および塩化チオニル(16.4g、138mmol、10.0mL、37.8当量)の混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。化合物4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボニルクロリド(697mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップC:4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボニルクロリド(697mg、3.65mmol、1.00当量)および水酸化アンモニウム(9.10g、72.7mmol、10.0mL、19.9当量)の混合物を20℃で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(12.0mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(12.0mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メチルアルコール=10:1)により精製して、4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキサミド(490mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:172.1。
ステップD:オルトギ酸トリエチル(8.00g、54.0mmol、8.98mL、21.1当量)を加えた4-アミノ-6-クロロ-ピリジン-3-カルボキサミド(0.44g、2.56mmol、1.00当量)の混合物を、150℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。化合物7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(465mg、粗製)を茶色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップE:オキシ塩化リン(15.4g、100mmol、9.30mL、39.1当量)中の7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(465mg、2.56mmol、1.00当量)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(993mg、7.68mmol、1.34mL、3.00当量)を加えた。混合物を120℃で12分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。化合物4,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(512mg、粗製)を茶色油として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。
ステップF:ジクロロメタン(10.0mL)中の4,7-ジクロロピリド[4,3-d]ピリミジン(512mg、2.56mmol、1.00当量)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(992mg、7.68mmol、1.34mL、3.00当量)、4A MS(100mg、2.56mmol、1.00当量)およびtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(577mg、2.56mmol、1.00当量)を加えた。混合物を-40℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、水(20.0mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(20.0mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10.0mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣を逆相HPLC(0.1%ギ酸条件)により精製して、tert-ブチル(2S)-4-(7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.40g、1.03mmol、収率40.2%)を茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=9.13(s,1H),8.76(s,1H),7.75(s,1H),4.69(s,1H),4.51(dd,J=3.6,13.6Hz,1H),4.33(br d,J=12.8Hz,1H),4.19-4.05(m,1H),3.95-3.83(m,1H),3.78-3.68(m,1H),3.52-3.37(m,1H),2.89-2.76(m,1H),2.72-2.63(m,1H),1.52(s,9H)
ステップG:ジオキサン(4.50mL)および水(1.50mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(7-クロロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(270mg、694μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(8-メチル-1-ナフチル)-1,3,2-ジオキサボロラン(279mg、1.04mmol、1.50当量)、Pd(PPh3)4(80.2mg、69.4μmol、0.10当量)、および炭酸セシウム(452mg、1.39mmol、2.00当量)の混合物を、脱気し、窒素雰囲気で3回パージし、次いで、混合物を、窒素雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を水(5.00mL)で希釈し、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(5.00mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1~1:2)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(134mg、262μmol、収率37.7%、純度96.6%)を茶色油として得た。LCMS[M+1]:495.1。
ステップH:アセトニトリル(0.60mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(30.0mg、60.7μmol、1.00当量)の溶液に、塩酸/ジオキサン(4.00M、0.60mL、39.6当量)を加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌した。反応混合物をトリエチルアミン(1.00mL)でpH=8に中和し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(中性条件)により精製して、2-[(2S)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.70mg、19.3μmol、収率31.8%、純度98.7%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:395.4。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ=9.35(s,1H),8.72(s,1H),8.01(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.85(d,J=8.0Hz,1H),7.75-7.71(m,1H),7.56-7.51(m,1H),7.47-7.40(m,2H),7.34-7.29(m,1H),4.71(br d,J=12.4Hz,1H),4.53(br d,J=13.2Hz,1H),3.69-3.57(m,1H),3.39-3.32(m,1H),3.29-3.22(m,1H),3.20-3.13(m,1H),3.02(dt,J=3.2,11.6Hz,1H),2.80-2.65(m,2H),2.00(s,3H)。
実施例40:ジクロロメタン(10.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(103mg、261μmol、1.00当量)の溶液に、トリエチルアミン(79.3mg、783μmol、109μL、3.00当量)およびプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(65.9mg、522μmol、2.00当量)を加えた。混合物を-40℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(中性条件)により精製して、2-[(2S)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(25.6mg、57.2μmol、収率21.9%、純度100%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:449.4
1H NMR(400MHz,MeOD)δ=9.44(s,1H),8.76(s,1H),8.02(d,J=8.4Hz,1H),7.86(d,J=8.4Hz,1H),7.77(s,1H),7.59-7.51(m,1H),7.48-7.41(m,2H),7.32(br d,J=7.6Hz,1H),6.96-6.75(m,1H),6.31(br d,J=17.2Hz,1H),5.84(br d,J=9.6Hz,1H),5.12-4.93(m,1H),4.79-4.67(m,1H),4.66-4.46(m,2H),4.25-4.00(m,1H),3.97-3.70(m,2H),3.09-2.93(m,2H),2.01(br s,3H)。
実施例41
(S)-2-(1-アクリロイル-4-(8-フルオロ-7-(8-メチルナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:アンモニアをメチルアルコール(10mL)の溶液にバブリングし、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキシレート(500mg、2.29mmol、1.00当量)を加え、混合物を35℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキサミド(391mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.32(s,1H),8.10(br s,1H),7.56(br d,J=5.6Hz,2H),7.48(br s,1H)。
ステップB:オルトギ酸トリエチル(1.00mL)中の4-アミノ-6-クロロ-5-フルオロ-ピリジン-3-カルボキサミド(270mg、1.11mmol、1.00当量)の溶液に、150℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを減圧下で濃縮して、粗生成物7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(505mg、粗製)を灰色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=13.0(br s,1H),8.94(br s,1H),8.40(br s,1H)。
ステップC:オキシ塩化リン(8.25g、53.8mmol、5.00mL、21.5当量)中の7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-オール(500mg、2.51mmol、1.00当量)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(971mg、7.52mmol、1.31mL、3.00当量)を加えた。混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物4,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(550mg、粗製)を茶色ガムとして得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ステップD:ジクロロメタン(10.0mL)中の4,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン(540mg、2.48mmol、1.00当量)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミンを加えて、PHを10に調整した。加えた後、混合物を-40℃で0.5時間撹拌し、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(558mg、2.48mmol、1.00当量)を加え、得られた混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジエチルエーテル/酢酸エチル=10:1~0:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(603mg、1.48mmol、収率59.8%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=8.96(s,1H),8.81(s,1H),4.67-4.59(m,1H),4.53(dd,J=4.0,13.6Hz,1H),4.34(td,J=3.2,12.8Hz,1H),4.12(q,J=7.2Hz,1H),3.97(br d,J=10.8Hz,1H),3.76(ddd,J=4.0,10.8,12.8Hz,1H),3.56-3.37(m,1H),2.89-2.76(m,1H),2.71-2.64(m,1H),1.50(s,9H)。
ステップE:ジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(105mg、258μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(8-メチル-1-ナフチル)-1,3,2-ジオキサボロラン(104mg、387μmol、1.50当量)、Pd(PPh3)4(29.8mg、25.8μmol、0.100当量)および炭酸ナトリウム(54.7mg、516μmol、2.00当量)の混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで、混合物を、窒素雰囲気下、105℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(71.0mg、95.4μmol、収率37.0%、純度68.9%)を黄色油として得た。LCMS[M+1]=513.4。
ステップF:アセトニトリル(0.50mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(70.0mg、94.1μmol、1.00当量)の溶液に、塩酸ジオキサン(4.00M、0.50mL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。反応混合物をトリエチルアミンでpHを8に調整し、減圧下で濃縮して、粗生成物2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(41mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[M+1]=413.3。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ=9.23(s,1H),8.75(s,1H),8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.87(d,J=8.0Hz,1H),7.58(t,J=7.6Hz,1H),7.49-7.41(m,2H),7.32(br d,J=7.2Hz,1H),4.76(br d,J=12.8Hz,1H),4.57(br d,J=12.8Hz,1H),3.69-3.59(m,1H),3.43-3.33(m,1H),3.28(br s,1H),3.17(br d,J=12.4Hz,1H),3.07-2.97(m,1H),2.81-2.68(m,2H),2.01(s,3H)。
実施例41:ジクロロメタン(1.00mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(40.0mg、97.0μmol、1.00当量)およびプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(24.5mg、194μmol、2.00当量)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(25.1mg、194μmol、33.9μL、2.00当量)を加えた。混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(中性条件)により精製して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(17.3mg、35.9μmol、収率37.0%、純度96.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=467.3。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ=9.32(s,1H),8.79(s,1H),8.06(d,J=8.0Hz,1H),7.88(br d,J=8.0Hz,1H),7.59(br t,J=7.2Hz,1H),7.50-7.40(m,2H),7.33(br d,J=6.4Hz,1H),6.82(br s,1H),6.31(br dd,J=17.2Hz,1H),5.85(br d,J=9.6Hz,1H),5.06(br s,1H),4.80-4.68(m,2H),4.61(br s,1H),4.24-3.78(m,3H),3.01(br s,2H),2.01(br d,J=5.6Hz,3H)。
実施例42
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(75.0mL)およびH
2O(15.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(7-クロロ-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4.5g、9.93mmol、1.0当量)および[(8-クロロ-1-ナフチル)-トリフルオロ-ボラニル]カリウム(
1+)(4.0g、14.9mmol、1.5当量)の混合物に、Cs
2CO
3(9.71g、29.8mmol、3.0当量)およびPd(PPh
3)
4(5.74g、4.97mmol、0.5当量)を25℃で加え、反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、ジオキサンを除去した。残渣を水(5mL)で希釈し、メチル-tert-ブチルエーテル(60mL)で抽出した。合わせた有機層を濾過し、濾液をNa
2SO
4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~2/1)により精製した。所望の画分を収集し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物を逆相フラッシュ(0.1%FA条件)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH
3CNを除去した。合わせた水層をNa
2CO
3固体を加えて、pH=9~10にし、混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、Na
2SO
4固体上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.6g、2.76mmol、収率27.8%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:579。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.06(s,1H),8.02(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.89(d,J=8.0Hz,1H),7.66-7.53(m,3H),7.43(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),4.76-4.62(m,1H),4.57-4.47(m,1H),4.46-4.34(m,1H),3.89-3.62(m,2H),3.41(dt,J=1.6,4.8Hz,1H),2.90-2.70(m,2H),2.65(s,3H),1.53(s,9H)。
ステップB:ジクロロメタン(10.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.18g、2.04mmol、1.0当量)の溶液に、mCPBA(396mg、1.83mmol、純度80%、0.9当量)を0℃で加え、この混合物を、N2下、0℃で0.25時間撹拌した。次いで、mCPBA(220mg、1.02mmol、純度80%、0.5当量)を加え、混合物を0℃で0.25時間撹拌した。次いで、mCPBA(176mg、815μmol、純度80%、0.4当量)を加え、混合物を、0℃で0.25時間撹拌した。反応混合物を、飽和Na2SO3水溶液(20mL)を0℃で加えることによりクエンチして、次いで水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。次いで、粗生成物を逆相HPLC(0.1%FA条件)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去した。水層にNaHCO3固体を加えて、pH=7~8にし、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルホニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(820mg、1.33mmol、収率65.3%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]:611。
ステップC:トルエン(10.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルホニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(890mg、1.46mmol、1.0当量)および[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(291mg、2.18mmol、1.5当量)の混合物に、4A分子篩(900mg)を0℃で加え、混合物を0℃で0.25時間撹拌し、次いでNaOtBu(280mg、2.91mmol、2.0当量)を加え、反応混合物を0℃で0.25時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(40mL)で濾過し、濾液を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物を逆相フラッシュ(0.1%FA条件)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去し、水層に、Na2CO3固体を加えて、pH=9~10にし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、Na2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-2-カルボキシレート(590mg、886μmol、収率60.8%、純度99.7%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:664。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(s,1H),8.06-7.99(m,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.66-7.53(m,3H),7.44(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),5.34-5.04(m,1H),4.80-4.56(m,2H),4.55-4.36(m,3H),3.97-3.79(m,1H),3.78-3.64(m,1H),3.63-3.41(m,2H),3.17-3.02(m,1H),2.94-2.59(m,3H),2.54(s,3H),2.41-2.25(m,1H),2.09(br dd,J=5.2,9.6Hz,1H),2.04-1.95(m,1H),1.53(s,9H)。
ステップD:ジオキサン(15.0mL)およびCH3CN(5.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(580mg、873μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4.0M、20.0mL)を0℃で加え、反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を、Na2CO3固体を0℃で加えて、pH=9~10にすることによりクエンチして、次いで、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:32%~62%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去し、水層を、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(28.7mg、50.6μmol、収率5.79%、純度99.3%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:564。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.03(s,1H),8.02(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.90(d,J=7.6Hz,1H),7.67-7.52(m,3H),7.48-7.39(m,1H),5.35-5.05(m,1H),4.71-4.35(m,4H),3.67-3.48(m,2H),3.43-3.31(m,1H),3.29-3.05(m,4H),2.70-2.56(m,3H),2.54(s,3H),2.41-2.26(m,1H),2.13-1.96(m,1H)。
実施例42:酢酸エチル(5.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、177μmol、1.0当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(31.9mg、354μmol、2.0当量)の混合物に、4A分子篩(100mg)を10℃で加え、混合物を0℃で0.25時間撹拌した。次いで、TEA(269mg、2.66mmol、370μL、15.0当量)およびT3P(451mg、709μmol、422μL、純度50%、4.0当量)を0℃で加え、反応混合物を0℃で0.25分間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液(5mL)を0℃で加えることによりクエンチして、次いで水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:42%~72%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH3CNを除去し、水層を、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(36.2mg、56.9μmol、収率32.1%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:636。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.07(s,1H),8.06-8.00(m,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.66-7.53(m,3H),7.44(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),5.59-5.38(m,1H),5.36-5.07(m,2H),4.97-4.76(m,1H),4.63(dt,J=4.4,10.8Hz,1H),4.56-4.41(m,3H),4.37-4.14(m,1H),4.13-3.93(m,1H),3.92-3.65(m,2H),3.64-3.49(m,1H),3.14-2.96(m,2H),2.93-2.78(m,1H),2.70-2.57(m,1H),2.54(s,3H),2.43-2.23(m,1H),2.17-1.91(m,1H)。
実施例43
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例43:2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、177μmol、1.0当量)および(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(184mg、1.77mmol、10.0当量)の混合物に、4A分子篩(150mg)を-60℃で加え、混合物を-60℃で0.25時間撹拌した。次いで、TEA(269mg、2.66mmol、370μL、15.0当量)およびT3P(903mg、1.42mmol、843μL、純度50%、8.0当量)を加え、反応混合物を-60℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH
4Cl水溶液(5mL)を-60℃で加えることによりクエンチして、次いで水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH
3CNを除去し、水層を、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.3mg、20.4μmol、収率11.5%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:650。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(s,1H),8.07-7.99(m,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.53(m,3H),7.44(dt,J=2.0,8.0Hz,1H),7.11-6.95(m,1H),6.60(br d,J=15.2Hz,1H),5.34-4.91(m,4H),4.73-4.61(m,1H),4.58-4.43(m,3H),4.24-3.25(m,5H),3.22-3.07(m,1H),3.05-2.91(m,1H),2.90-2.77(m,1H),2.64(br s,1H),2.58(br s,3H),2.42-2.27(m,1H),2.19-1.92(m,1H)。
実施例44
2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例44:酢酸エチル(5mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、177μmol、1.0当量)および(E)-4-メトキシブタ-2-エン酸(41.2mg、354μmol、2.0当量)の混合物に、4A分子篩(100mg)に0℃で加え、混合物を0℃で0.25時間撹拌した。次いで、TEA(269mg、2.66mmol、370μL、15.0当量)およびT3P(451mg、709μmol、422μL、純度50%、4.0当量)を加え、反応混合物を0℃で0.25分間撹拌した。反応混合物を、飽和NH
4Cl水溶液(5mL)を0℃で加えることによりクエンチして、次いで水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4固体上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基性条件、カラム:Waters Xbridge 150*50 10u;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:36%~66%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、CH
3CNを除去し、水層を、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(41.2mg、62.2μmol、収率35.1%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]:662。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.08(s,1H),8.09-7.98(m,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.68-7.53(m,3H),7.44(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),7.02(br d,J=14.4Hz,1H),6.55(br d,J=14.8Hz,1H),5.34-4.93(m,2H),4.63(dt,J=4.4,10.4Hz,1H),4.55-4.41(m,3H),4.26-3.65(m,6H),3.63-3.51(m,1H),3.44(s,3H),3.16-2.73(m,3H),2.71-2.56(m,1H),2.54(s,3H),2.43-2.22(m,1H),2.17-1.90(m,1H)。
実施例45
2-((S)-4-(2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロ-7-(5-メチルイソキノリン-4-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:トルエン(5.00mL)中のトリメチル-(5-メチル-4-イソキノリル)スタンナン(275mg、899μmol、2.0当量)、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、449μmol、1.0当量)、CuI(25.6mg、134μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl
2(32.9mg、44.9μmol、0.1当量)、およびBINAP(56.0mg、89.9μmol、0.2当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物を、N
2雰囲気下、90℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×50.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(230mg、340μmol、収率76%、純度98%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:663。
ステップB:ジオキサン(200μL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、45.2μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、169μL)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。反応混合物を水(20.0mL)で希釈した。次いで、混合物を飽和NaHCO3水溶液でpHを約8に調整し、酢酸エチル(3×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル- ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(10.1mg、17.4μmol、収率39%、純度97%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:563。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.07(s,1H),8.46(s,1H),7.96(d,J=7.6Hz,1H),7.61-7.47(m,2H),4.78-4.36(m,4H),3.65-3.51(m,1H),3.50-3.31(m,2H),3.30-2.97(m,4H),2.79-2.46(m,7H),2.43-2.22(m,1H),2.19-1.90(m,4H)。
実施例45:酢酸エチル(1.00mL)中の2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50mg、88.8μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(24.0mg、266μmol、4.48uL、3.0当量)、およびTEA(71.9mg、711μmol、898.9μL、8.0当量)の溶液に、T3P(169mg、266μmol、158μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:34%~64%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(21.6mg、34.0μmol、収率38%、純度99.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:635。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.35(s,1H),9.13(d,J=1.2Hz,1H),8.47(d,J=47.6Hz,1H),7.97(d,J=8.0Hz,1H),7.62-7.48(m,2H),5.50(dd,J=3.6,17.1Hz,1H),5.30(dd,J=3.6,17.2Hz,1H),4.86(br s,1H),4.71-4.61(m,1H),4.59-4.39(m,3H),4.38-3.94(m,2H),3.83(br s,2H),3.54-3.34(m,1H),3.15-2.93(m,2H),2.92-2.63(m,2H),2.61-2.46(m,4H),2.44-2.24(m,1H),2.10(d,J=5.6Hz,3H)。
実施例46
2-((S)-4-(7-(5-クロロイソキノリン-4-イル)-2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(20.0mL)中の[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(1.34g、8.84mmol、3.0当量)の溶液に、DIEA(1.14g、8.84mmol、1.54mL、3.0当量)およびtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.3g、2.95mmol、1.0当量)を加えた。混合物を90℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(30.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(600mg、1.07mmol、収率36%、純度99%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:556。
ステップB:トルエン(5.00mL)中の(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(293mg、899μmol、2.0当量)、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、449μmol、1.0当量)、CuI(25.7mg、134μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl2(32.9mg、44.9μmol、0.1当量)、およびBINAP(56.0mg、89.9μmol、0.2当量)の混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次いで、混合物を、N2雰囲気下、90℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル)]によりさらに精製した。混合物を飽和NaHCO3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(230mg、319μmol、収率71%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:683。
ステップC:ジオキサン(200μL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、43.9μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、164μL)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、水(20.0mL)で希釈した。次いで、混合物を飽和NaHCO3水溶液でpHを約8に調整し、酢酸エチル(3×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:27%~57%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(12.1mg、19.8μmol、収率45%、純度95.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:583。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.06(s,1H),8.59(d,J=0.8Hz,1H),8.06(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.78(dd,J=1.2,7.6Hz,1H),7.61(t,J=8.0Hz,1H),4.74-4.38(m,4H),3.65-3.53(m,1H),3.51-3.31(m,2H),3.29-2.98(m,4H),2.79-2.48(m,7H),2.43-2.24(m,1H),2.04(br s,1H)。
実施例46:酢酸エチル(1.00mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50mg、85.7μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(23.2mg、257μmol、4.48uL、3.0当量)、およびTEA(69.4mg、686μmol、95.5μL、8.0当量)の溶液に、T3P(163mg、257μmol、153μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:27%~57%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(11.5mg、16.3μmol、収率19%、純度92.8%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:655。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.40(s,1H),9.11(s,1H),8.60(d,J=9.2Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,1H),7.79(td,J=1.2,6.2Hz,1H),7.62(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),5.49(d,J=47.6Hz,1H),5.30(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.87(br s,1H),4.65(ddd,J=4.4,7.2,11.2Hz,1H),4.60-4.40(m,3H),4.38-3.93(m,2H),3.82(br s,2H),3.51-3.41(m,1H),3.13-2.96(m,2H),2.93-2.65(m,2H),2.63-2.44(m,4H),2.43-2.25(m,1H)。
実施例47
2-((S)-4-(7-(5-クロロイソキノリン-4-イル)-2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-フルオロブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例47:酢酸エチル(1.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、137μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(142mg、1.37mmol、4.48μL、10.0当量)、およびTEA(111mg、1.10mmol、152μL、8.0当量)の溶液に、T3P(261mg、411μmol、244μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を-70℃で加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌した。完了後、反応混合物をHCl水溶液(1M、1.5mL)でクエンチした。次いで、混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:33%~63%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、化合物2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(26.8mg、40.0μmol、収率29%、純度99.7%、100%ee)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:669。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.40(s,1H),9.12(s,1H),8.60(d,J=12.0Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,1H),7.82-7.75(m,1H),7.61(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),7.13-6.92(m,1H),6.60(br d,J=14.8Hz,1H),5.30-4.88(m,3H),4.74-4.60(m,1H),4.59-4.40(m,3H),4.34-3.57(m,4H),3.44(dt,J=5.6,11.6Hz,1H),3.12-2.89(m,2H),2.88-2.63(m,2H),2.61-2.45(m,4H),2.43-2.24(m,1H)。
実施例48
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例48:酢酸エチル(1.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(30mg、50.9μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(15.9mg、153μmol、3.0当量)の溶液に、TEA(61.8mg、611μmol、85.1μL、12.0当量)およびT3P(130mg、204μmol、121μL、酢酸エチル中純度50%、4.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(4×5mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(Al
2O
3、酢酸エチルから酢酸エチル/メタノール 10/1)により精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:18%~48%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[3-[(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル]プロポキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.31mg、10.6μmol、収率21%、純度98.1%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:675。
実施例49
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例49:酢酸エチル(3mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(53mg、97.5μmol、1.0当量)および(E)-4-メトキシブタ-2-エン酸(33.9mg、292μmol、3.0当量)の溶液に、T3P(186mg、292μmol、173μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)およびTEA(78.9mg、779μmol、108μL、8.0当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、酢酸エチル/メタノール=100/1~10/1)により精製し、次いで分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5um;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:43%~62%、10分)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、一晩凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(8mg、12.3μmol、収率13%、純度99%、100% ee)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:642。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.2Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.54(dt,J=4.0,7.6Hz,1H),7.49-7.33(m,2H),7.33-7.27(m,1H),7.14-6.90(m,1H),6.56-6.52(m,1H),5.44-4.84(m,2H),4.63(td,J=5.4,11.0Hz,1H),4.57-4.36(m,3H),4.36-3.66(m,6H),3.65-3.50(m,1H),3.48-3.34(m,3H),3.10(dd,J=5.2,9.6Hz,1H),3.04-2.88(m,1H),2.88-2.71(m,1H),2.71-2.57(m,1H),2.57-2.40(m,3H),2.40-2.21(m,1H),2.16-1.91(m,4H)。
実施例50
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:THF(250mL)中の2-ブロモ-5-メチル-ベンゾニトリル(34.7g、177mmol、1.0当量)の溶液に、BMS(10M、70.7mL、4.0当量)を25℃で加え、0.5時間撹拌し、次いで反応混合物を60℃に温め、さらに18時間撹拌し、次いで混合物を25℃に冷却し、0.5時間撹拌した。反応混合物を、メタノール(400mL)およびHCl(4M、90mL)を0℃で加えることによりクエンチし、0.5時間撹拌し、混合物を50℃に温め、3時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮して、メタノールを除去した。残渣をNa
2CO
3固体を使用してpHを約8に調整し、混合物を水(120mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メタンアミン(36g、粗製)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ステップB:ジクロロメタン(150mL)中の(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メタンアミン(36g、180mmol、1.0当量)の溶液に、TosCl(41.2g、216mmol、1.2当量)およびTEA(27.3g、270mmol、37.6mL、1.5当量)を25℃で加え、混合物を25℃で16時間撹拌した。完了したら、反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を飽和NH4Cl水溶液(120mL)に加え、次いで酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:0~5:1)により精製して、N-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル]-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド(33.0g、86.8mmol、収率48.2%、純度93.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:354,356。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.71(d,J=8.0Hz,2H),7.32(d,J=8.0Hz,1H),7.25(d,J=8.0Hz,2H),7.04(d,J=1.6Hz,1H),6.91(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),4.91(br t,J=6.4Hz,1H),4.20(d,J=6.4Hz,2H),2.41(s,3H),2.22(s,3H)。
ステップC:THF(150mL)中のN-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル]-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド(33.0g、93.1mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(4.47g、112mmol、純度60%、1.2当量)を、N2で0℃で加えた。添加後、混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いでtert-ブチル2-ブロモアセテート(21.8g、112mmol、16.5mL、1.2当量)を0℃で加えた。得られた混合物を25℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(60mL)を25℃で加えることによりクエンチし、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を石油エーテル(60mL)で粉砕することにより精製して、tert-ブチル2-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル-(p-トリルスルホニル)アミノ]アセテート(37.7g、78.7mmol、収率84.6%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+23]:490,492。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.77(d,J=8.4Hz,2H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.32(d,J=8.0Hz,2H),7.26(d,J=1.6Hz,1H),6.96(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),4.63(s,2H),3.89(s,2H),2.44(s,3H),2.28(s,3H),1.34(s,9H)。
ステップD:ジオキサン(100mL)中のtert-ブチル2-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル-(p-トリルスルホニル)アミノ]アセテート(37.7g、80.5mmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、200mL、9.9当量)を25℃で加え、混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、2-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル-(p-トリルスルホニル)アミノ]酢酸(35g、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:412,414。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.75(d,J=8.4Hz,2H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.31(d,J=8.0Hz,2H),7.17(s,1H),6.96(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),4.58(s,2H),4.01(s,2H),2.44(s,3H),2.26(s,3H)。
ステップE:ジクロロメタン(90.0mL)中の2-[(2-ブロモ-5-メチル-フェニル)メチル-(p-トリルスルホニル)アミノ]酢酸(35g、84.9mmol、1.0当量)の溶液に、(COCl)2(16.2g、127mmol、11.1mL、1.5当量)およびDMF(620mg、8.49mmol、653μL、0.1当量)を0℃で加えた。混合物を20℃で1.5時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で40℃で濃縮した。残渣をジクロロメタン(120mL)に溶解し、次いでAlCl3(45.3g、340mmol、18.6mL、4.0当量)を0℃でそれに加えた。混合物を、N2下で、20℃で15時間撹拌した。反応混合物を0℃でH2O(300mL)を加えることによりクエンチし、次いで、40℃で減圧下で濃縮して、混合物を酢酸エチル(300mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(180mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、8-ブロモ-5-メチル-2-(p-トリルスルホニル)-1,3-ジヒドロイソキノリン-4-オン(26.8g、59.5mmol、収率70.1%、純度87.6%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:394,396。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.58(dd,J=8.0,13.2Hz,3H),7.19(d,J=8.0Hz,2H),6.97(d,J=8.0Hz,1H),4.61(s,2H),4.05(s,2H),2.44(s,3H),2.36(s,3H)。
ステップF:エタノール(180mL)中の8-ブロモ-5-メチル-2-(p-トリルスルホニル)-1,3-ジヒドロイソキノリン-4-オン(26.8g、59.5mmol、1.0当量)の溶液に、飽和NaHCO3水溶液(100mL)を25℃で加えた。混合物を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をH2O(120mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(30mL)で粉砕することにより精製して、12.1グラムの8-ブロモ-5-メチル-イソキノリン-4-オールを黄色固体として得、母液をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/エタノール/酢酸エチル=5/0/1~4/1/3)により精製して、4.5グラムの8-ブロモ-5-メチル-イソキノリン-4-オールを黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.83(s,1H),8.11(s,1H),7.75(d,J=7.6Hz,1H),7.26(d,J=7.6Hz,1H),2.85(s,3H)。
ステップG:メタノール(300mL)中の8-ブロモ-5-メチル-イソキノリン-4-オール(16.6g、69.7mmol、1.0当量)の溶液に、N2下で、Pd/C(1.0g、純度10%)を加えた。この懸濁液を、真空下で脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15psi)下、25℃で45時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、5-メチルイソキノリン-4-オール(15.6g、粗製、HBr)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:160。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.24(s,1H),8.21(dd,J=2.4,7.2Hz,1H),8.00(s,1H),7.84-7.77(m,2H),2.92(s,3H)。
ステップH:酢酸エチル(180mL)およびH2O(180mL)中の5-メチルイソキノリン-4-オール(13.6g、粗製、HBr)の混合物に、Na2CO3固体を加えて、pHを約7~8に調整した。有機相を分離し、ブライン(40mL×3)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、5-メチルイソキノリン-4-オール(9.67g、粗製、純度94.5%)を白色固体として得た。ジクロロメタン(20.0mL)中の5-メチルイソキノリン-4-オール(7.17g、45.0mmol、1.0当量)の溶液に、ピリジン(17.8g、225mmol、18.2mL、5.0当量)およびTf2O(25.4g、90.1mmol、14.9mL、2.0当量)を-40℃で加えた。混合物をN2下、-40℃で1.5時間撹拌し、混合物を20℃まで加熱し、N2下、20℃で1時間撹拌した。混合物を40℃で減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:0~50:1)により精製して、(5-メチル-4-イソキノリル)トリフルオロメタンスルホネート(6.86g、23.3mmol、収率51.7%、純度98.9%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:292。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.22(s,1H),8.56(s,1H),7.97-7.89(m,1H),7.72-7.54(m,2H),2.92(s,3H)。
ステップI:トルエン(140mL)中の(5-メチル-4-イソキノリル)トリフルオロメタンスルホネート(3.6g、12.4mmol、1.0当量)の溶液に、N2雰囲気下で、トリメチル(トリメチルスタンニル)スタンナン(12.1g、37.1mmol、7.7mL、3.0当量)、Pd(PPh3)4(714mg、618μmol、0.05当量)、およびLiCl(3.14g、74.2mmol、1.52mL、6.0当量)を25℃で加えた。懸濁液を脱気し、N2で3回パージした。混合物を110℃で24時間撹拌した。混合物を水(200mL)で希釈し、次いで濾過し、濾液を酢酸エチル(150mL×2)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で45℃で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=100:1~40:1)により精製して、トリメチル-(5-メチル-4-イソキノリル)スタンナン(1.2g、3.92mmol、収率31.7%、純度100%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:308。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.16(s,1H),8.61(s,1H),7.82(br d,J=7.8Hz,1H),7.59-7.54(m,1H),7.53-7.45(m,1H),2.81(s,3H),0.56-0.41(m,9H)。
ステップJ:ジオキサン(15.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g、3.4mmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(1.32g、10.2mmol、1.8mL、3.0当量)および[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(905mg、6.8mmol、2.0当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で8時間撹拌した。混合物を減圧下で40℃で濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(0.1%ギ酸条件)によって精製して、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(820mg、1.51mmol、収率44.5%、純度99.2%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:538。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.82(s,1H),5.33-5.06(m,1H),4.59(br dd,J=4.4,11.2Hz,2H),4.52-4.46(m,1H),4.42(br dd,J=3.6,14.0Hz,1H),4.31(br d,J=12.4Hz,1H),4.14-4.01(m,1H),3.97-3.86(m,1H),3.76-3.65(m,1H),3.63-3.42(m,2H),3.08(qd,J=5.2,10.4Hz,1H),2.91-2.78(m,1H),2.75-2.57(m,2H),2.54(s,3H),2.39-2.23(m,1H),2.13-1.97(m,1H),1.52(s,9H)。
ステップK:トルエン(20.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(350mg、651μmol、1.0当量)およびトリメチル-(5-メチル-4-イソキノリル)スタンナン(398mg、1.3mmol、2.0当量)の混合物溶液に、CuI(37.2mg、195μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl2(47.6mg、65.1μmol、0.1当量)、およびBINAP(81.0mg、130μmol、0.2当量)を加え、反応混合物を、90℃で10時間撹拌した。混合物を水(100mL)によりクエンチし、次いで混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下、40℃で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3:1から石油エーテル/酢酸エチル/EtOH=4:3:1 2%NH3・H2Oを添加)により精製し、次いで、所望の画分を収集し、減圧下、40℃で濃縮した。得られた生成物を逆相HPLC(0.1%ギ酸条件)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、アセトニトリルを除去し、次いでNa2CO3固体を使用してpHを約9~10に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、45℃で濃縮して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(318mg、494μmol、収率75.9%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:645。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.12(s,1H),8.47(d,J=9.2Hz,1H),7.96(d,J=8.4Hz,1H),7.61-7.49(m,2H),5.37-5.05(m,1H),4.73-4.36(m,6H),4.02-3.90(m,1H),3.79-3.71(m,1H),3.65-3.48(m,2H),3.21-3.07(m,1H),2.95-2.57(m,4H),2.55(s,3H),2.39-2.27(m,1H),2.10(br d,J=5.6Hz,3H),1.53(s,9H)。
ステップL:アセトニトリル(1.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、77.5μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、1mL、51.6当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。混合物を減圧下、40℃で濃縮して、残渣を得え、その後、20mLの水をそれに加え、混合物を、Na2CO3固体を使用してpHを約10に調整し、次いで混合物を酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(ギ酸条件;カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム-ACN];B%:22%~52%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(14mg、25.0μmol、収率32.3%、純度97.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:545.6。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.06(s,1H),8.46(s,1H),7.96(d,J=7.6Hz,1H),7.64-7.47(m,2H),5.34-5.03(m,1H),4.69-4.37(m,4H),3.68-3.49(m,2H),3.42-3.31(m,1H),3.30-3.04(m,4H),2.72-2.56(m,3H),2.54(s,3H),2.45-2.23(m,1H),2.13-1.95(m,5H)。
実施例50:酢酸エチル(10.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、184μmol、1.0当量)、4Å分子篩(200mg)、および2-フルオロプロプ-2-エン酸(49.6mg、551μmol、3.0当量)の混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、T3P(467mg、734μmol、437μL、純度50%、4.0当量)およびTEA(74.3mg、734μmol、102μL、4.0当量)をそれに0℃で加えた。混合物を20分間撹拌した。完了後、混合物を飽和NH4Cl水溶液(80mL)によりクエンチし、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(ギ酸条件;カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム-ACN];B%:31%~61%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(42.0mg、67.8μmol、収率36.9%、純度99.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:617.6。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.12(s,1H),8.47(d,J=7.6Hz,1H),7.96(br d,J=7.6Hz,1H),7.63-7.47(m,2H),5.62-5.41(m,1H),5.35-5.10(m,2H),4.98-4.74(m,1H),4.69-4.59(m,1H),4.57-4.40(m,3H),4.36-3.95(m,2H),3.94-3.67(m,2H),3.65-3.50(m,1H),3.17-2.96(m,2H),2.91-2.78(m,1H),2.71-2.57(m,1H),2.55(s,3H),2.40-2.25(m,1H),2.09(br d,J=5.2Hz,3H),2.08-1.94(m,1H)。
実施例51
2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例51:酢酸エチル(10.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(90mg、165μmol、1.0当量)、4Å分子篩(200mg)、および(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(51.6mg、496μmol、3.0当量)の混合物を、-60℃で10分間撹拌し、次いで、T3P(421mg、661μmol、393μL、純度50%、4.0当量)およびTEA(66.9mg、661μmol、92.0μL、4.0当量)をそれに-60℃で加えた。混合物を-60℃で20分間撹拌した。完了後、混合物を飽和NH
4Cl水溶液(90mL)によりクエンチし、次いで酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(ギ酸条件;カラム:Xtimate C18 150
*25mm
*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム-ACN];B%:32%~62%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-[(2S)-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(19mg、30.0μmol、収率17.5%、純度95.9%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:631。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.34(s,1H),9.13(s,1H),8.47(d,J=10.8Hz,1H),7.97(d,J=7.6Hz,1H),7.67-7.45(m,2H),7.14-6.96(m,1H),6.60(br d,J=15.2Hz,1H),5.34-4.94(m,4H),4.73-4.39(m,4H),4.37-3.61(m,4H),3.60-3.35(m,1H),3.17-2.90(m,2H),2.90-2.74(m,1H),2.73-2.43(m,4H),2.41-2.26(m,1H),2.17-1.93(m,4H)。
実施例52
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:トルエン(20.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(370mg、688μmol、1.0当量)および(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(449mg、1.38mmol、2.0当量)の混合物溶液に、CuI(39.3mg、206μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl
2(50.3mg、68.8μmol、0.1当量)、およびBINAP(85.6mg、137μmol、0.2当量)を加え、反応混合物を、90℃で6時間撹拌し、次いで(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(150mg)を加え、反応混合物を90℃で6時間撹拌した。混合物を水(100mL)によりクエンチし、次いで混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下、40℃で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル=3:1から石油エーテル/酢酸エチル/EtOH=4:3:1 2%NH
3・H
2Oを添加)により精製し、次いで、所望の画分を収集し、減圧下、40℃で濃縮した。得られた生成物を逆相HPLC(0.1%ギ酸条件)によりさらに精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、アセトニトリルを除去し、次いでNa
2CO
3固体を使用してpHを約9~10に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、45℃で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(190mg、271μmol、収率39.5%、純度95%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:665。
ステップB:アセトニトリル(1.0mL)中のtert-ブチル(S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(40.0mg、60.1μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、1.0mL、66.5当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。混合物を減圧下、40℃で濃縮して、残渣を得、その後、30mLの水をそれに加え、混合物をNa2CO3固体を使用してpHを約10に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(FA条件;カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.0mg、22.2μmol、収率36.9%、純度96.4%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:565。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.05(s,1H),8.59(s,1H),8.05(d,J=8.0Hz,1H),7.78(dd,J=0.8,7.6Hz,1H),7.61(t,J=7.6Hz,1H),5.34-5.08(m,1H),4.71-4.35(m,4H),3.72-3.48(m,2H),3.42-3.31(m,1H),3.30-3.19(m,2H),3.18-3.02(m,2H),2.70-2.56(m,3H),2.54(s,3H),2.40-2.26(m,1H),2.14-1.95(m,2H)。
実施例52:酢酸エチル(6.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60.0mg、106μmol、1.0当量)、4Å分子篩(100mg)、および2-フルオロプロプ-2-エン酸(28.7mg、319μmol、3.0当量)の混合物を、0℃で10分間撹拌し、次いで、T3P(270mg、425μmol、252.6μL、純度50%、4.0当量)およびTEA(43.0mg、425μmol、59.1μL、4.0当量)をそれに0℃で加えた。混合物を0℃で20分間撹拌した。完了後、混合物を飽和NH4Cl水溶液(80mL)によりクエンチし、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(ギ酸条件;カラム:Waters Xbridge 150*50 10u;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、11.5分)により精製して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピロリジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(16.0mg、24.5μmol、収率23.1%、純度97.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:637。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)=9.40(s,1H),9.10(s,1H),8.59(d,J=9.2Hz,1H),8.06(d,J=8.0Hz,1H),7.85-7.73(m,1H),7.61(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),5.61-5.38(m,1H),5.34-5.09(m,2H),4.98-4.79(m,1H),4.63(ddd,J=4.4,7.6,11.2Hz,1H),4.57-4.41(m,3H),4.35-3.95(m,2H),3.93-3.68(m,2H),3.64-3.49(m,1H),3.16-2.94(m,2H),2.93-2.78(m,1H),2.72-2.56(m,1H),2.54(s,3H),2.41-2.25(m,1H),2.17-1.94(m,1H)。
実施例53
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
実施例53:酢酸エチル(10.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(70.0mg、124μmol、1.0当量)、分子篩4A(200mg)、および(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(38.7mg、372μmol、3.0当量)の混合物を、-60℃で10分間撹拌し、次いでT3P(394mg、619μmol、368μL、純度50%、5.0当量)およびTEA(62.7mg、619μmol、86.2μL、5.0当量)を、-60℃でそれに加えた。混合物を-60℃で20分間撹拌した。完了後、混合物を飽和NH
4Cl水溶液(100mL)によりクエンチし、次いで酢酸エチル(70mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残渣を分取HPLC(ギ酸条件;カラム:Xtimate C18 150
*25mm
*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム-ACN];B%:29%~59%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-フルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(15mg、22.0μmol、収率17.8%、純度95.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:651。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.40(s,1H),9.11(s,1H),8.59(d,J=12.0Hz,1H),8.06(d,J=8.0Hz,1H),7.87-7.74(m,1H),7.61(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),7.14-6.96(m,1H),6.60(br d,J=14.4Hz,1H),5.61-4.75(m,4H),4.63(ddd,J=4.4,6.8,11.2Hz,1H),4.57-4.39(m,3H),3.61(br d,J=5.6Hz,4H),3.59-3.42(m,1H),3.20-2.73(m,3H),2.72-2.44(m,4H),2.41-2.25(m,1H),2.15-1.95(m,1H)。
実施例54
2-((S)-4-(7-(5-クロロイソキノリン-4-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:トルエン(5mL)中の(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(470mg、1.44mmol、3.0当量)、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、480μmol、1.0当量)、CuI(27.4mg、144μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl
2(35.1mg、48.1μmol、0.1当量)、およびBINAP(59.8mg、96.1μmol、0.2当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物を、N
2雰囲気下、90℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(170mg、233μmol、収率49%、純度89%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:647。
ステップB:MeCN(100uL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(40mg、61.8μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、231μL、15.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。反応混合物を水(20mL)で希釈した。次いで、混合物を飽和NaHCO3水溶液でpHを約8に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:28%~58%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(7.88mg、14.3μmol、収率23%、純度99.5%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:547。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.04(s,1H),8.59(d,J=0.8Hz,1H),8.05(dd,J=0.8,7.2Hz,1H),7.78(dd,J=0.8,6.8Hz,1H),7.6((t,J=8.0Hz,1H),4.67-4.50(m,2H),4.48-4.34(m,2H),3.66-3.51(m,1H),3.43-3.31(m,1H),3.29-3.19(m,2H),3.18-3.05(m,2H),2.81-2.54(m,3H),2.51(s,3H),2.35-2.23(m,1H),2.15-1.98(m,1H),1.92-1.79(m,3H)。
実施例54:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50mg、91.4μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(24.6mg、274μmol、4.48uL、3.0当量)およびTEA(73.9mg、731μmol、101μL、8.0当量)の溶液に、T3P(174mg、274μmol、163μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:28%~58%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(17.4mg、27μmol、収率31%、純度99.0%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:619。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.39(s,1H),9.09(s,1H),8.59(d,J=9.2Hz,1H),8.06(d,J=8.2Hz,1H),7.81-7.75(m,1H),7.61(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),5.62-5.38(m,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.87(br s,1H),4.65-4.55(m,1H),4.55-4.37(m,3H),4.35-3.52(m,4H),3.18-2.95(m,2H),2.92-2.80(m,1H),2.77-2.67(m,1H),2.51(s,3H),2.38-2.22(m,1H),2.14-2.03(m,1H),1.93-1.73(m,3H)。
実施例55
2-((S)-4-(2-(((S)-4,4-ジフルオロ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-フルオロ-7-(5-メチルイソキノリン-4-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-フルオロブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
実施例55:酢酸エチル(1mL)中の2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(80mg、142μmol、1.0当量)、(E)-4-フルオロブタ-2-エン酸(148mg、1.42mmol、4.48μL、10.0当量)およびTEA(115mg、1.14mmol、158.μL、8.0当量)の溶液に、T3P(271mg、426μmol、253μL、酢酸エチル中純度50%、3.0当量)を-70℃で加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応混合物をHCl(1M、1.5mL)でクエンチした。次いで、混合物を飽和NaHCO
3水溶液でpHを約7に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:33%~63%、11.5分)により精製した。所望の画分を収集し、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[2-[[(2S)-4,4-ジフルオロ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-フルオロ-7-(5-メチル-4-イソキノリル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-フルオロブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(13.2mg、20.2μmol、収率14%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:649。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.35(s,1H),9.14(s,1H),8.47(d,J=10.8Hz,1H),7.97(d,J=7.6Hz,1H),7.64-7.48(m,2H),7.15-6.93(m,1H),6.60(br d,J=15.2Hz,1H),5.28-4.93(m,3H),4.73-4.61(m,1H),4.60-4.41(m,3H),4.37-3.60(m,4H),3.45(dt,J=6.0,11.8Hz,1H),3.11-2.90(m,2H),2.88-2.65(m,2H),2.61-2.45(m,4H),2.44-2.27(m,1H),2.10(d,J=4.0Hz,3H)。
実施例56
2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(40mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-1-カルボキシレート(1.50g、3.40mmol、1.0当量)および[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メタノール(1.48g、10.2mmol、3.0当量)の混合物に、DIEA(1.32g、10.2mmol、1.78mL、3.0当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で7時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液で中和し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.21g、2.18mmol、収率64%、純度99.0%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:550。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.80(s,1H),4.67-4.50(m,2H),4.48-4.36(m,2H),4.35-4.24(m,1H),4.18-4.02(m,1H),4.01-3.84(m,2H),3.74-3.62(m,1H),3.59-3.39(m,2H),3.35-3.26(m,3H),2.97-2.77(m,2H),2.75-2.63(m,1H),2.54-2.45(m,3H),2.37-2.28(m,1H),2.10-2.01(m,2H),1.51(s,9H)。
ステップB:トルエン(35mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(400mg、727μmol、1.0当量)および(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン(712mg、2.18mmol、3.0当量)の溶液に、CuI(41.5mg、218μmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl2(53.2mg、72.7μmol、0.1当量)、およびBINAP(90.6mg、145μmol、0.2当量)を加えた。この反応混合物を90℃で6時間撹拌した。その後、237mgの(5-クロロ-4-イソキノリル)-トリメチル-スタンナン、10mgのCuI、15mgのPd(dppf)Cl2、および25mgのBINAPを、混合物に添加し、混合物を90℃で4時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO3溶液で中和し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(340mg、496μmol、収率68%、純度98.8%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:677。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.38(br s,1H),9.09(s,1H),8.58(br d,J=10.4Hz,1H),8.04(d,J=8.0Hz,1H),7.84-7.70(m,1H),7.59(dt,J=2.4,8.0Hz,1H),4.72-4.54(m,2H),4.53-4.35(m,3H),4.02-3.83(m,2H),3.78-3.66(m,1H),3.57-3.41(m,2H),3.30(s,3H),3.05-2.67(m,4H),2.49(s,3H),2.33(br dd,J=5.6,10.0Hz,1H),2.19-2.04(m,2H),1.52(s,9H)。
ステップC:MeCN(3mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(290mg、428μmol、1.0当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、9mL、84.1当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で15分間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮し、残渣を飽和NaHCO3溶液でpH=8に塩基性化した。残渣を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:22%~52%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(120mg、205μmol、収率48%、純度99.1%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:577。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.38(s,1H),9.04(s,1H),8.58(s,1H),8.04(d,J=8.0Hz,1H),7.77(d,J=7.6Hz,1H),7.65-7.55(m,1H),4.64-4.48(m,2H),4.47-4.35(m,2H),4.01-3.92(m,1H),3.64-3.52(m,1H),3.44(dd,J=6.0,9.6Hz,1H),3.40-3.28(m,4H),3.27-3.18(m,2H),3.17-3.05(m,1H),3.00-2.87(m,1H),2.70-2.53(m,2H),2.48(s,3H),2.33(dd,J=5.6,9.6Hz,1H),2.14-1.97(m,3H)。
実施例56:酢酸エチル(10mL)中の2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(50.0mg、86.6μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(23.4mg、260μmol、3.0当量)の溶液に、4A分子篩(50mg)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した。その後、混合物を0℃に冷却し、Et3N(78.9mg、780μmol、108μL、9.0当量)およびT3P(220mg、346μmol、206μL、純度50%、4.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を、水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン/メタノール=50/1~10/1)により精製した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:25%~55%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[7-(5-クロロ-4-イソキノリル)-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(44.9mg、69.1μmol、収率80%、純度99.9%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:649。
1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ=9.40(s,1H),9.10(s,1H),8.59(d,J=9.2Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,1H),7.81-7.74(m,1H),7.61(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),5.59-5.39(m,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.99-4.79(m,1H),4.66-4.55(m,1H),4.53-4.39(m,3H),4.37-3.63(m,5H),3.52-3.38(m,1H),3.31(s,3H),3.13-2.78(m,3H),2.50(s,3H),2.34(dd,J=5.6,9.6Hz,1H),2.15-1.96(m,2H)。
実施例57
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピリミジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(20mL)およびH
2O(4mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、545μmol、1.0当量)、(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(203mg、1.09mmol、2.0当量)、Pd(PPh
3)
4(63.0mg、54.5μmol、0.1当量)、Cs
2CO
3(355mg、1.09mmol、2.0当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで、混合物を、N
2雰囲気下、100℃で6時間撹拌した。完了したら、残渣を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3溶液で中和し、酢酸エチル(80mL)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(335mg、319μmol、収率58%、純度62.5%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:656。
ステップB:MeCN(3mL)中のtert-ブチル(S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(285mg、272μmol、1.0当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、9mL、132当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で15分間撹拌した。完了したら、混合物を真空下で濃縮し、残渣を飽和NaHCO3溶液でpH=8に塩基性化した。残渣を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(230mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:556。
実施例57:酢酸エチル(15mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、180μmol、1.0当量)、(E)-4-メトキシブタ-2-エン酸(62.7mg、540μmol、3.0当量)の溶液に、4A分子篩(200mg、90.0μmol)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した。その後、混合物を0℃に冷却し、T3P(458mg、720μmol、428μL、純度50%、4.0当量)およびEt3N(164mg、1.62mmol、225μL、9.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。完了したら、残渣を水(20mL)および酢酸エチル(25mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン/メタノール=50/1~10/1)により精製した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:37%~67%、10分)により精製した。残渣を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで、凍結乾燥した。2-[(2S)-4-[8-フルオロ-2-[[(2S,4R)-4-メトキシ-1-メチル-ピロリジン-2-イル]メトキシ]-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(16.7mg、25.5μmol、収率14%、純度99.9%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:654。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09(d,J=2.4Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.58-7.51(m,1H),7.49-7.38(m,2H),7.33-7.28(m,1H),7.09-6.93(m,1H),6.55(br d,J=15.2Hz,1H),5.16-4.92(m,1H),4.67-4.57(m,1H),4.55-4.37(m,3H),4.24-3.69(m,7H),3.51-3.40(m,4H),3.31(s,3H),3.06-2.88(m,2H),2.85-2.72(m,1H),2.50(d,J=1.2Hz,3H),2.34(dd,J=5.6,10.0Hz,1H),2.16-1.97(m,5H)。
実施例58
4-[(3S)-3-(シアノメチル)-4-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-1-イル]-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル
ステップA:DMSO(30mL)中の3-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-4-アミン(3.0g、14.5mmol、1.0当量)、CuCN(3.89g、43.4mmol、9.48mL、3.0当量)の混合物を、130℃で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をNH
3・H
2O(100ml)を加え、15℃で10分間で撹拌し、混合物を酢酸エチル(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、4-アミノ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボニトリル(1.0g、5.93mmol、収率41%、純度91%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:154。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=7.92(d,J=6.0Hz,1H),7.43(br s,2H),6.67(d,J=6.0Hz,1H)。
ステップB:アセトニトリル(30mL)中の4-アミノ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボニトリル(3.2g、20.8mmol、1.0当量)、TsOH・H2O(198mg、1.04mmol、0.05当量)およびNIS(7.03g、31.3mmol、1.5当量)の混合物を、70℃で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をH2O(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、PE/EA=3/1)により精製した。画分を収集し、真空下で濃縮した。残渣をアセトニトリル(20mL)で粉砕し、残渣を真空下で乾燥させて、4-アミノ-2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-3-カルボニトリル(3.0g、10.7mmol、収率52%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:280。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.45(s,1H),5.56(br s,2H)。
ステップC:エタノール(30mL)中の4-アミノ-2-クロロ-5-ヨード-ピリジン-3-カルボニトリル(2.8g、10mmol、1.0当量)、TEA(3.65g、36.1mmol、5.02mL、3.6当量)、およびPd(PPh3)2Cl2(703mg、1.0mmol、0.1当量)の混合物を、50psi下のCO下、80℃で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をメタノール(20mL)で粉砕し、固体を収集し、真空下で乾燥させて、エチル4-アミノ-6-クロロ-5-シアノ-ピリジン-3-カルボキシレート(2.0g、8.78mmol、収率88%、純度99%)を黄色固体として使用し、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:226。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=8.63(s,1H),8.11(br s,2H),4.32(q,J=7.2Hz,2H),1.32(t,J=7.2Hz,3H)。
ステップD:ジオキサン(30mL)およびH2O(10mL)中のエチル4-アミノ-6-クロロ-5-シアノ-ピリジン-3-カルボキシレート(1.7g、7.53mmol、1.0当量)、(8-メチル-1-ナフチル)ボロン酸(1.82g、9.79mmol、1.3当量)、Pd(PPh3)4(871mg、753μmol、0.1当量)、およびCs2CO3(7.36g、22.6mmol、3.0当量)の混合物を、N2下で、100℃で6時間撹拌した。混合物を水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、PE/EA=3/1)により精製し、所望の画分を収集し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、NaHCO3(1.0g)により塩基性化した。混合物を真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去した。混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、エチル4-アミノ-5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)ピリジン-3-カルボキシレート(450mg、1.29mmol、収率17%、純度95%)を黄色油として得た。LCMS[ESI,M+1]:332。
ステップE:THF(4mL)中のエチル4-アミノ-5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)ピリジン-3-カルボキシレート(0.45g、1.36mmol、1.0当量)およびトリクロロ(イソシアナト)メタン(436mg、2.72mmol、2.0当量)の混合物を、15℃で10分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をMBTE(10mL)で洗浄し、残渣を真空下で乾燥させて、エチル5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(0.7g、粗製)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+2]:521。
ステップF:NH3・MeOH(1mL、純度30%)中のエチル5-シアノ-6-(8-メチル-1-ナフチル)-4-[(2,2,2-トリクロロアセチル)カルバモイルアミノ]ピリジン-3-カルボキシレート(0.7g、粗製)の混合物を、15℃で10分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をMTBE(10mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、2,4-ジヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(0.41g、1.25mmol、2つのステップで収率91%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:329。
ステップG:POCl3(6.60g、43mmol、4.0mL、70.7当量)中の2,4-ジヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(200mg、609μmol、1.0当量)の混合物に、DIEA(236mg、1.83mmol、318μL、3.0当量)を0℃で加え、次いで、混合物を110℃に加熱し、次いで、DIEA(157mg、1.22mmol、212μL、2.0当量)を混合物に加えた。110℃で3時間撹拌した後、混合物を真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(5.0mL)に溶解し、真空下で濃縮して、2,4-ジクロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(0.4g、粗製)を黄色油として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M-8]:357。
ステップH:ジクロロメタン(4mL)中の2,4-ジクロロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(0.4g、粗製)および4A分子篩(0.1g)の混合物に、DIEA(566mg、4.38mmol、763μL)を-40℃で加え、次いで、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(284mg、1.10mmol)を混合物に加えた。-40℃で0.5時間撹拌した後、混合物をH2O(4.0mL)で希釈し、水相をジクロロメタン(2×5.0mL)で抽出し、合わせた層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、PE/EA=1/1)により精製して、ベンジル(2S)-4-[2-クロロ-8-シアノ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.2g、340μmol、2つのステップで収率56%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:588。
ステップI:ジオキサン(2mL)中のベンジル(2S)-4-[2-クロロ-8-シアノ-7-(8-メチル-1-ナフチル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.2g、340μmol、1.0当量)、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(58.8mg、510μmol、60.6μL、1.5当量)、およびDIEA(132mg、1.02mmol、178μL、3.0当量)の混合物を、90℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、NaHCO3(2g)により塩基性化した。混合物を真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去し、残渣を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-シアノ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(158mg、237μmol、収率70%、純度100%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:667。
ステップJ:メタノール(5mL)およびNH3・MeOH(5mL、純度20%)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-シアノ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、75μmol、1.0当量)、Pd/C(純度10%)の混合物を、15psiのH2下で、15℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮して、4-[(3S)-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル]-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(44mg、粗製)を青色固体として得、これをさらに精製することなく次のバッチで使用した。LCMS[ESI,M+1]:533。
実施例58:ジクロロメタン(2mL)中の4-[(3S)-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル]-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(100mg、188μmol、粗製)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(33.8mg、375μmol)、およびDIEA(97.1mg、751μmol、131μL)の溶液に、HATU(143mg、375μmol)を15℃で加えた。15℃で0.5時間撹拌した後、混合物を水(2.0mL)およびブライン(2.0mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥して、4-[(3S)-3-(シアノメチル)-4-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-1-イル]-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-8-カルボニトリル(15.9mg、23.9μmol、2つのステップで収率13%、純度91.2%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:605。
実施例59
2-[(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:酢酸エチル(15.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルファニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(950mg、1.64mmol、1.00当量)の混合物に、m-CPBA(999mg、4.92mmol、純度85%、3.00当量)を、N
2下、0℃で少しずつ加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和NNa
2S
2O
3溶液(30.0mL)、飽和NaHCO
3溶液(20.0mL)、およびブライン(20.0mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をさらに精製することなく次のステップで直接使用した。化合物tert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルホニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.00g、粗製)を、黄色固体として得た。
ステップB:トルエン(25.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-2-メチルスルホニル-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、818μmol、1.00当量)および(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メタノール(352mg、2.45mmol、3.00当量)の混合物に、t-BuONa(236mg、2.45mmol、3.00当量)を、N2下、0℃で少しずつ加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(30.0mL)で希釈し、2M HClでpHを8~9に0°Cで調整し、次いで酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(15.0mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO3溶液(10.0mL)で中和し、酢酸エチル(30.0mL×3)で抽出した。分離した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。化合物tert-ブチル(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(290mg、381μmol、収率47%、純度88.6%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:674。
ステップC:MeCN(1.50mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80.0mg、119μmol、1.00当量)の混合物に、N2下で、HCl/ジオキサン(4M、3.00mL、101当量)を加えた。混合物を20℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。次いで、残渣を酢酸エチル(5.00mL)で溶解し、飽和NaHCO3溶液でpHを8に調整し、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×50 10μ;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:47%~77%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(36.0mg、62.5μmol、収率53%、純度99.7%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:574。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.09-8.95(m,1H),8.03-7.98(m,1H),7.91-7.87(m,1H),7.64-7.53(m,3H),7.46-7.40(m,1H),4.73-4.64(m,1H),4.57-4.36(m,3H),3.95-3.85(m,1H),3.60-3.47(m,1H),3.40-3.30(m,1H),3.27-3.06(m,5H),2.69-2.51(m,2H),2.18-1.99(m,3H),1.12-0.99(m,9H)。
実施例59:酢酸エチル(3.00mL)中の2-[(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(60.0mg、105μmol、1.00当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(28.2mg、314μmol、3.00当量)の混合物に、N2下で、T3P(266mg、418μmol、249μL、純度50%、4.0当量)を0℃で少しずつ加えた。混合物を25℃30分間撹拌した。反応混合物を0℃で水(2.00mL)を加えることによりクエンチし、次いで、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5μ;移動相:[水-ACN];B%:33%~63%、10分)により精製した。化合物2-[(2S)-4-[2-[(1-tert-ブチルアゼチジン-2-イル)メトキシ]-7-(8-クロロ-1-ナフチル)-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(6.15mg、9.52μmol、収率9%、純度96%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:646。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.12-9.00(m,1H),8.04-7.99(m,1H),7.91-7.86(m,1H),7.65-7.52(m,3H),7.46-7.40(m,1H),5.56-5.37(m,1H),5.33-5.24(m,1H),4.96-4.77(m,1H),4.75-4.65(m,1H),4.52-4.37(m,3H),4.33-3.58(m,5H),3.26-3.14(m,2H),3.08-2.94(m,1H),2.92-2.76(m,1H),2.19-2.03(m,2H),1.07-1.00(m,9H)。
実施例60
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(3.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-(2,7-ジクロロ-8-フルオロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(290mg、657μmol、1.0当量)、[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メタノール(151mg、1.31mmol、156μL、2.0当量)、DIEA(255mg、1.97mmol、343μL、3.0当量)の混合物を、脱気し、N
2で3回パージし、次いで混合物を、N
2雰囲気下、80℃で5時間撹拌した。完了したら、混合物にH
2O(3mL)を加え、酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(310mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:520。
ステップB:ジオキサン(2.5mL)およびH2O(0.5mL)中のtert-ブチル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、577μmol、1.0当量)および(2-フルオロフェニル)ボロン酸(161mg、1.15mmol、2.0当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(66.7mg、57.7μmol、0.1当量)、Cs2CO3(376mg、1.15mmol、2.0当量)を加えた。混合物を脱気し、次いで、N2下で、90℃に16時間加熱した。完了したら、混合物にH2O(3mL)を加え、溶液を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3;石油エーテル/酢酸エチル=1/1から酢酸エチル/エタノール(0.1% NH3・H2O)=3:1)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、残渣を得た。粗生成物を逆相HPLC(C18、水中0.1%FA、0~100%MeCN)により精製して、tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、505μmol、収率87.6%、純度97.7%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:580。
ステップC:ジクロロメタン(3.0mL)中のtert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(290mg、500μmol、1.0当量)の溶液に、HCl・ジオキサン(4M、2.50mL、20.0当量)を15℃で加えた。添加後、混合物を15℃で0.5時間撹拌した。完了後、混合物を濃縮し、残渣をpHが約8になるまで飽和NaHCO3溶液に25℃で加え、次いで酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:30%~60%、10分)により精製した。画分を凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(37.1mg、76.1μmol、収率15.2%、純度98.3%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:480。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.03(d,J=2.8Hz,1H),7.72-7.64(m,1H),7.52-7.43(m,1H),7.34-7.27(m,1H),7.21(br t,J=9.2Hz,1H),4.62-4.55(m,1H),4.50(br d,J=12.8Hz,1H),4.42-4.32(m,2H),3.57-3.46(m,1H),3.31(br s,1H),3.25-3.14(m,2H),3.14-3.03(m,2H),2.72(br d,J=4.8Hz,1H),2.66-2.51(m,2H),2.50(d,J=2.4Hz,3H),2.34-2.23(m,1H),2.11-1.96(m,2H),1.91-1.70(m,3H)。
実施例60:ジクロロメタン(3.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(120mg、250μmol、1.0当量)およびTEA(76.0mg、751μmol、104μL、3.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(45.3mg、501μmol、40.8μL、2.0当量)を-40℃で加えた。添加後、混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物にH2O(3mL)を加え、酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:30%~60%、10分)により精製した。画分を凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(2-フルオロフェニル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-プロプ-2-エノイル-ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(49.1mg、91.5μmol、収率39.9%、純度99.6%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:534。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.10(s,1H),7.68(br t,J=7.2Hz,1H),7.54-7.44(m,1H),7.35-7.28(m,1H),7.23(br t,J=9.2Hz,1H),6.66-6.52(m,1H),6.47-6.36(m,1H),5.85(br d,J=10.4Hz,1H),5.14-4.87(m,1H),4.60(br dd,J=4.6,10.8Hz,1H),4.52-4.34(m,3H),4.19-3.84(m,2H),3.74(br d,J=4.8Hz,1H),3.11(br t,J=7.6Hz,1H),3.05-2.90(m,1H),2.87-2.64(m,2H),2.55-2.47(m,3H),2.36-2.23(m,1H),2.14-1.99(m,1H),1.94-1.57(m,4H)。
実施例61
2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(3.0mL)およびH
2O(1.0mL)中のベンジル(2S)-4-[7-クロロ-8-フルオロ-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、542μmol、1.0当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(8-メチル-1-ナフチル)-1,3,2-ジオキサボロラン(174mg、650μmol、1.2当量)およびCs
2CO
3(353mg、1.08mmol、2.0当量)の溶液に、N
2下で、100℃で8時間撹拌した後、N
2下で、Pd(PPh
3)
4(62.6mg、54.2μmol、0.10当量)を加えた。混合物を酢酸エチル(7.0mL)および水(8.0mL)で希釈し、次いで分離した。水相を酢酸エチル(2×8.0mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和ブライン(10.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュ[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]により精製した。所望の画分を収集し、飽和NaHCO
3固体で中和し、酢酸エチル(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(15.0mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、ベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(82mg、104μmol、収率19%、純度84%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:660。
ステップB:メタノール(6.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(82.0mg、124μmol、1.0当量)の溶液に、H2下、15psiで、15℃で4時間撹拌した後、Pd/C(15.0mg、純度10%)およびNH3・MeOH(6.0mL、純度20%)を加えた。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドを通して濾過し、真空中で濃縮して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(62.0mg、粗製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS[ESI,M+1]:526。
実施例61:酢酸エチル(3.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(62.0mg、粗製)、(E)-4-メトキシブタ-2-エン酸(41.5mg、354μmol)、TEA(95.5mg、944μmol、131uL)および4A分子篩(15mg)の溶液に、0℃で30分間撹拌した後、T3P(225mg、354μmol、210μL、EtOAc中純度50%)を0℃で加えた。混合物を濾過し、酢酸エチル(8.0mL)および水(7.0mL)で希釈し、次いで分離した。水相を酢酸エチル(3×8.0mL)で抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al2O3、酢酸エチル/メタノール=10/1)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];B%:40%~70%、10分)により精製した。所望の画分を収集し、真空下で濃縮して、アセトニトリルを除去した。残渣を凍結乾燥して、2-[(2S)-4-[8-フルオロ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]-1-[(E)-4-メトキシブタ-2-エノイル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(4.28mg、10.5μmol、2つのステップで収率5.5%、純度96%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:624。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.15-9.05(m,1H),8.06-7.95(m,1H),7.87-7.79(m,1H),7.59-7.37(m,4H),7.07-6.98(m,1H),6.61-6.50(m,1H),5.16-4.78(m,1H),4.74-4.26(m,4H),4.24-3.59(m,6H),3.52-3.33(m,3H),3.31-2.62(m,4H),2.59-2.40(m,3H),2.36-2.24(m,1H),2.15-2.00(m,4H),1.86-1.73(m,3H)。
実施例62
2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-メトキシブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:MeCN(1.5mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、41.9μmol、1.0当量)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、4.5mL、430当量)を25℃で加え、混合物を30分間撹拌した。減圧下での濃縮により、粗残渣を得た。残渣を飽和NaHCO
3溶液で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC;Xtimate C18 150*25mm*5um、A:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)]、B:ACN、B%:32%~62%により精製した。所望の画分を合わせ、減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで凍結乾燥して、2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(4.75mg、7.49μmol、収率18%、純度97%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:616。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.01(s,1H),8.04-7.99(m,1H),7.89(d,J=8.0Hz,1H),7.65-7.53(m,3H),7.47-7.40(m,1H),5.29-5.16(m,1H),4.61-4.34(m,2H),4.10-3.97(m,2H),3.65-3.47(m,1H),3.45-3.31(m,3H),3.29-3.06(m,3H),3.02-2.86(m,2H),2.68-2.57(m,2H),2.57-2.42(m,3H),2.23-2.12(m,2H),2.06-1.85(m,3H),1.85-1.73(m,3H)。
実施例62:酢酸エチル(10mL)中の2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(55mg、89.3μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(24.1mg、268μmol、3.0当量)の溶液に、4Å分子篩(10mg)を加え、混合物を25℃で10分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、Et3N(81.3mg、803μmol、112μL、9.0当量)およびT3P(227mg、357μmol、212μL、EtOAc中純度50%、4.0当量)を加え、混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブライン(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC;Waters Xbridge 150*50 10μm;A:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)]、B:ACN、B%:42%~72%により、10分以上精製した。所望の画分を減圧下で濃縮して、ACNを除去し、次いで凍結乾燥して、2-((S)-4-(7-(8-クロロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((2S,4R)-4-メトキシ-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-((E)-4-メトキシブタ-2-エノイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(17.6mg、24.9μmol、収率28%、純度98%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:689。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=9.06(s,1H),8.09-7.98(m,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.52(m,3H),7.48-7.38(m,1H),5.59-5.38(m,1H),5.34-5.17(m,2H),4.98-4.74(m,1H),4.55-4.35(m,2H),4.35-4.14(m,1H),4.12-3.90(m,3H),3.89-3.61(m,2H),3.39(br t,J=11.6Hz,2H),3.10-2.80(m,4H),2.60-2.39(m,3H),2.3-2.1(m,2H),2.02-1.87(m,2H),1.83-1.72(m,2H),1.70-1.61(m,2H)。
実施例63
2-((S)-1-(2-フルオロアクリロイル)-4-(7-(8-メチルナフタレン-1-イル)-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:NH
3(3mL、MeOH中20%)およびメタノール(3.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、67.6μmol、1.0当量)、Pd/C(0.01g、10重量/重量%)の混合物を、H
2(15psi)下で、15℃で0.5時間撹拌した。系を窒素でフラッシュし、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150*50 10μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム)-ACN];ACN:27%~57%、10分]により精製して、2-[(2S)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(15.3mg、25.2umol、収率37%、純度99.6%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+/2+1,M+1]:304,606。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ9.01(s,1H),7.95(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),7.44-7.36(m,2H),7.26-7.23(m,1H),4.73-4.59(m,2H),4.58-4.45(m,2H),4.45-4.30(m,2H),3.62-3.46(m,1H),3.35(m,1H),3.26-3.05(m,4H),2.77-2.68(m,1H),2.67-2.53(m,2H),2.49(s,3H),2.35-2.26(m,1H),2.13-2.04(m,1H),2.01(s,3H),1.93-1.75(m,3H)。
実施例63:ジクロロメタン(3.0mL)中の2-[(2S)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(100mg、165μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(44.6mg、495μmol、3.0当量)、およびDIEA(128mg、991μmol、173μL、6.0当量)の混合物に、HATU(188mg、495μmol、3当量)を加えた。15℃で0.5時間撹拌した後、混合物を水(5.0mL)で希釈し、混合物をジクロロメタン(2×5.0mL)で抽出した。合わせた有機成分をブライン(5.0mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150*50 10μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:48%~78%、10分]により精製して、2-[(2S)-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)-4-[7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]-8-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(15.7mg、22.5μmol、収率14%、純度97.1%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M/2+1,M+1]:340,678。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=9.06(d,J=3.2Hz,1H),7.96(d,J=8.4Hz,1H),7.81(d,J=8.4Hz,1H),7.52(dt,J=2.8,7.6Hz,1H),7.43-7.37(m,2H),7.26-7.24(m,1H),5.56-5.40(m,1H),5.34-5.25(m,1H),4.88(br s,1H),4.69-4.22(m,7H),4.04(m,1H),3.76(m,2H),3.15(br s,1H),3.07-2.98(m,1H),2.85(m,1H),2.75(br s,1H),2.51(s,3H),2.33(m,1H),2.13-2.05(m,1H),2.00(d,J=7.6Hz,3H),1.89-1.77(m,3H)。
一般反応スキームおよび実施例1~63の教示、ならびに中間体1~61、A-1~A-10、B1~B26、C1~C12およびD1~D9、E1~E29およびF1~F137の使用に従い、実施例64~211を、調製し、表3に列挙した。
実施例211
2-((S)-1-(2-フルオロアクリロイル)-4-(8-ヒドロキシ-7-(8-メチルナフタレン-1-イル)-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:トルエン(2.0mL)中のベンジル(2S)-2-(シアノメチル)-4-[8-メトキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(0.1g、149umol、1.0当量)およびAlCl
3(119mg、893μmol、48.8μL、6.0当量)の溶液に、60℃で2時間撹拌した。続いて、混合物を水(5.0mL)で希釈し、NaHCO
3(200mg)で中和し、酢酸エチル(3×5.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5.0mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]および分取HPLC[カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:30%~60%、10分]により精製して、2-[(2S)-4-[8-ヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(3.43mg、6.53μmol、収率4.4%、純度99.7%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:524。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ8.96(s,1H),7.91(d,J=8.0Hz,1H),7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=1.2,7.2Hz,1H),7.56-7.51(m,2H),7.34(dd,J=1.6,8.4Hz,1H),4.65-4.50(m,3H),4.35(dd,J=6.8,10.4Hz,1H),3.62-3.53(m,1H),3.40-3.32(m,1H),3.28-3.21(m,2H),3.18-3.09(m,2H),2.78(br s,1H),2.68-2.56(m,2H),2.52(s,3H),2.44(s,3H),2.37-2.29(m,1H),2.14-2.07(m,1H),1.93-1.81(m,3H)。
実施例211:酢酸エチル(2.0mL)中の2-[(2S)-4-[8-ヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(30mg、57.3μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(10.3mg、115μmol、2.0当量)、およびTEA(46.4mg、458μmol、63.8μL、8.0当量)の混合物に、T3P(219mg、344μmol、204μL、酢酸エチル中50%溶液、6.0当量)を加えた。室温で0.5時間撹拌した後、混合物をH2O(5.0mL)で希釈し、酢酸エチル(2×5.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5.0mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(FA、0.1%)/アセトニトリル]および分取HPLC[カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:30%~60%、10分]により精製して、2-[(2S)-1-(2-フルオロプロプ-2-エノイル)-4-[8-ヒドロキシ-7-(8-メチル-1-ナフチル)-2-[[(2S)-1-メチルピロリジン-2-イル]メトキシ]ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル]ピペラジン-2-イル]アセトニトリル(5.75mg、9.49μmol、収率17%、純度98.3%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:596。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ9.00(s,1H),7.92(d,J=8.4Hz,1H),7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.66(d,J=6.8Hz,1H),7.57-7.51(m,2H),7.34(d,J=8.0Hz,1H),5.59-5.40(m,1H),5.30(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),4.87(br s,1H),4.64-4.47(m,3H),4.37(dd,J=6.4,10.4Hz,1H),4.14(br s,1H),3.84(br s,2H),3.21-2.98(m,2H),2.96-2.61(m,3H),2.53(s,3H),2.43(s,3H),2.39-2.30(m,1H),2.15-2.08(m,1H),1.96-1.81(m,3H)。
実施例212
2-((S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:DMF(2mL)中の2-((S)-4-(8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-7-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(100mg、粗製)およびCsF(110mg、723μmol、26.6μL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。続いて、混合物を酢酸エチル(5.0mL)で希釈し、ブライン(2.0mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Al
2O
3、酢酸エチル/メタノール、10:1)および分取HPLC[カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:32%~52%、10分]により精製して、2-((S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(16.2mg、30.1μmol、2つのステップで収率24%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:536。
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ9.01(s,1H),7.99(br dd,J=7.6,12.4Hz,2H),7.77(br d,J=6.8Hz,1H),7.68-7.57(m,2H),7.54-7.43(m,1H),4.66-4.49(m,2H),4.46-4.34(m,2H),3.63-3.47(m,1H),3.36(br s,1H),3.28-3.04(m,4H),2.77-2.54(m,4H),2.50(br s,3H),2.36-2.23(m,1H),2.05(br s,2H),1.93-1.74(m,3H)。
実施例212:酢酸エチル(2mL)中の2-((S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(40mg、74.7μmol、1.0当量)、2-フルオロプロプ-2-エン酸(20.2mg、224μmol、3.0当量)、TEA(90.7mg、896μmol、125μL、12当量)、および4Å分子篩(20mg)の混合物に、T3P(285mg、448μmol、266μL、酢酸エチル中50%、6.0当量)を加えた。15℃で0.5時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(5.0mL)で希釈し、水(3.0mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;移動相:[水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:43%~73%、10分)により精製し、凍結乾燥して、2-((S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-(((S)-1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(3.35mg、5.47μmol、収率7.3%、純度99.2%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:608。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d):δ9.06(d,J=10.8Hz,1H),8.03-7.96(m,2H),7.77(d,J=7.2Hz,1H),7.66-7.57(m,2H),7.48(t,J=7.6Hz,1H),5.56-5.39(m,1H),5.28(dd,J=4.0,16.8Hz,1H),4.85(br s,1H),4.60(dt,J=4.8,10.8Hz,1H),4.54-4.38(m,3H),4.16(br s,2H),3.82(br s,2H),3.13(br s,1H),3.09-2.93(m,1H),2.91-2.84(m,1H),2.73-2.60(m,2H),2.52(d,J=3.6Hz,3H),2.31(br d,J=8.8Hz,1H),2.12-2.01(m,1H),1.92-1.70(m,3H)。
実施例213
(S)-1-(4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:DMF(2.0mL)中のtert-ブチル(S)-4-(8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-7-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80.0mg、106μmol、1.00当量)の溶液に、フッ化セシウム(80.7mg、531μmol、19.6μL、5.00当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水(2.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×2mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×2mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空中で除去して、tert-ブチル(S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(70mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:597.3。
ステップB:MeCN(0.5mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(70.0mg、117μmol、1.00当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、0.5mL)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(3.0mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を真空中で除去して、(S)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(50mg、粗製)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ=9.01(s,1H),8.02-7.94(m,2H),7.78-7.75(m,1H),7.64-7.59(m,2H),7.49-7.44(m,1H),4.63-4.56(m,1H),4.43-4.34(m,1H),4.10-3.96(m,4H),3.18-3.06(m,5H),2.82-2.73(m,1H),2.58(d,J=2.4Hz,1H),2.52(s,3H),2.36-2.28(m,1H),2.13-2.01(m,1H),1.89-1.78(m,4H)。
実施例213:酢酸エチル(1.0mL)中の(S)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(47mg、94.6μmol、1.00当量)の溶液に、TEA(28.7mg、284μmol、39.5μL、3.00当量)およびプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(17.9mg、142μmol、1.50当量)を0℃で加えた。混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗生成物を分取HPLC[カラム:Xtimate C18 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:28%~58%、10分]により精製して、(S)-1-(4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((1-メチルピロリジン-2-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(18.4mg、収率35%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.05(s,1H),8.02-7.95(m,2H),7.80-7.75(m,1H),7.65-7.58(m,2H),7.50-7.44(m,1H),6.66-6.57(m,1H),6.44-6.36(m,1H),5.84-5.78(m,1H),4.64-4.55(m,1H),4.45-4.37(m,1H),4.10-4.04(m,4H),3.99-3.84(m,4H),3.18-3.10(m,1H),2.81-2.71(m,1H),2.57(d,J=2.8Hz,1H),2.52(s,3H),2.37-2.25(m,1H),2.13-2.01(m,1H),1.91-1.81(m,3H);LCMS[ESI,M+1]:551.3。
実施例214
1-(4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:DMF(5mL)中のtert-ブチル4-(8-フルオロ-7-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(230mg、359μmol、1当量)の混合物に、CsF(546mg、3.59mmol、10当量)を25℃で一度に加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を水(20mL)に注ぎ入れ、水相を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3μm;水(0.1%FA);ACN:55%~85%、10分]により精製して、tert-ブチル4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(140mg、261μmol、収率73%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:484。
ステップB:MeCN(2mL)中の4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(40mg、82.7μmol、1当量)の混合物に、AlCl3(33.1mg、248μmol、3当量)を25℃で一度に加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:23%~50%、10分]により精製して、7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(14.7mg、37.6μmol、収率20%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.16(s,1H),8.70(s,1H),8.19-8.13(m,2H),7.75-7.69(m,2H),7.65-7.62(m,1H),7.61-7.55(m,1H),4.01-3.92(m,4H),3.69(s,1H),3.32(br s,1H),2.92(t,J=4.8Hz,4H);LCMS(ESI,M+1):384。
実施例214:DCM(1mL)中の7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(65mg、170μmol、1当量)およびプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(64.1mg、508μmol、3当量)の混合物に、TEA(51.5mg、509μmol、70.8μL、3当量)を0℃で一度に加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;水(0.05体積/体積%水酸化アンモニウム);ACN:26%~56%、10分]により精製して、1-(4-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(22.1mg、49.6μmol、収率29%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.25(s,1H),8.76(s,1H),8.18-8.13(m,2H),7.75-7.69(m,2H),7.64(dd,J=1.2,6.8Hz,1H),7.60-7.55(m,1H),6.84(dd,J=10.4,16.8Hz,1H),6.19(dd,J=2.4,16.8Hz,1H),5.78-5.73(m,1H),4.17-4.05(m,4H),3.94-3.75(m,4H),3.68(s,1H)。LCMS(ESI,M+1):438。
実施例215
1-(4-(7-(8-エチニル-3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA:DMF(3.00mL)中のtert-ブチル4-(8-フルオロ-7-(3-(メトキシメトキシ)-8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(120mg、172μmol、1.00当量)の混合物に、CsF(234mg、1.54mmol、9.00当量)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌し、H
2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO
2、石油エーテル/酢酸エチル、1:1、Rf=0.24)により精製して、tert-ブチル4-(7-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(90.0mg、166μmol、収率96%)を淡黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:544.2。
ステップB:酢酸エチル(0.5mL)中のtert-ブチル4-(7-(8-エチニル-3-(メトキシメトキシ)ナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(50.0mg、91.9μmol、1当量)の混合物に、酢酸エチル(4M、23.0μL、1.0当量)中のHClを加えた。混合物を20℃で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、5-エチニル-4-(8-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール(40.0mg、粗製、純度50%、HCl塩)を淡黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:400.1。LCMS[ESI,M+1]:436.1(不純物)。
実施例215:DCM(2mL)中の5-エチニル-4-(8-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール(40.0mg、55.1μmol、1.00当量、HCl塩)の混合物に、TEA(22.3mg、220μmol、30.7μL、4.0当量)および5-プロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(10.1mg、79.8μmol、1.45当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いでH2O(10mL)で希釈し、DCM(30mL)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:YMC-Actus Triart C18 100*30mm*5μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:15%~45%、10分]により精製して、1-(4-(7-(8-エチニル-3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(7.82mg、16.62μmol、収率30%、純度96.4%)を淡黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.14(s,1H),8.87(s,1H),7.76(br d,J=8.4Hz,2H),7.57(d,J=6.8Hz,1H),7.43-7.34(m,1H),7.29(d,J=2.4Hz,1H),7.24(d,J=2.4Hz,1H),6.63-6.57(m,1H),6.41(dd,J=1.6,16.8Hz,1H),5.82(dd,J=1.2,10.4Hz,1H),4.11(br t,J=5.2Hz,4H),4.02-3.75(m,4H),2.46(s,1H)。LCMS[ESI,M+1]:454.1。
実施例216
2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジクロロメタン(1.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(2-((3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(50.0mg、53.3μmol、1.0当量)の溶液に、TFA(1.54g、13.5mmol、1.0mL、253当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで水(4.0mL)で希釈した。固体NaHCO
3を使用してpHを約8に調整し、混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-((2S)-4-(2-((3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(40.0mg、粗製)を黄色固体として得た。R
f=0.20[石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2%NH
4OH)、4:3:1]。LCMS[ESI,M+1]:734。
ステップB:酢酸エチル(1.0mL)中の2-((2S)-4-(2-((3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(40.0mg、41.9μmol、1.0当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(11.3mg、126μmol、3当量)の混合物に、TEA(63.7mg、629μmol、87.6μL、15.0当量)およびT3P(107mg、168μmol、99.8μL、EtOAc中50%、4.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.25時間撹拌し、次いで水(5.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×8mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-((2S)-4-(2-((3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(34.0mg、粗製)を黄色固体として得た。Rf=0.30[石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2% NH4OH)、4:3:1]。LCMS[ESI,M+1]:80。
実施例216:DMF(0.5mL)中の2-((2S)-4-(2-((3-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(34.0mg、42.2μmol、1.0当量)の溶液に、CsF(19.2mg、126umol、3.0当量)を加えた。混合物を25℃で10時間撹拌した。続いて、TFA(770mg、6.75mmol、0.5mL、160当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物を水(4.0mL)で希釈し、固体NaHCO3を使用して、pHを約8に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:24%~54%、10分]により精製して、2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((3-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(4.59mg、収率15%)を白色固体として得た。Rf=0.05[石油エーテル/酢酸エチル/エタノール(2% NH4OH)、4:3:1]。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.05(s,1H),8.01(dd,J=2.4,7.2Hz,1H),7.90(dd,J=5.6,8.4Hz,1H),7.67-7.56(m,2H),7.40(dt,J=2.0,8.8Hz,1H),5.58-5.38(m,1H),5.29(dd,J=3.2,16.4Hz,1H),5.01-4.74(m,1H),4.73-4.54(m,1H),4.52-4.44(m,1H),4.43-4.13(m,3H),3.93-3.69(m,4H),3.55-3.35(m,1H),3.15-2.98(m,2H),2.94-2.81(m,1H),2.79-2.69(m,1H),2.32-2.18(m,1H),2.08-1.87(m,5H),1.67-1.56(m,3H)。LCMS[ESI,M+1]:692。
実施例217
2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((7a-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:CH
3CN(1.0mL)中のtert-ブチル(2S)-4-(2-((7a-((ベンゾイルオキシ)メチル)ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(93.0mg、113μmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、1.0mL、35.4当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで水(5.0mL)で希釈し、固体Na
2CO
3を使用してpHを10に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(3×8mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、(3-(((7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-4-((S)-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-2-イル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)安息香酸メチル(75mg、収率92%)を黄色固体として得た。R
f=0.20(ジクロロメタン/メタノール、10:1)。
ステップB:CH3CN(2.0mL)中の(3-(((7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-4-((S)-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-2-イル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-1H-ピロリジン-7a(5H)-イル)安息香酸メチル(50.0mg、69.0μmol、1.0当量)の溶液に、H2O(2.0mL)中のNaOH(27.6mg、690μmol、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌し、次いで、水(8.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((7a-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(50.0mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:620。
実施例217:酢酸エチル(1.0mL)中の2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((7a-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(50.0mg、80.6μmol、1.0当量)および2-フルオロプロプ-2-エン酸(21.8mg、242μmol、3.0当量)の溶液に、T3P(205mg、322μmol、192μL、EtOAc中50%、4.0当量)およびTEA(122mg、1.21mmol、168μL、15.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、水(10.0mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮乾固した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:24%~54%、10分]により精製して、2-((2S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-2-((7a-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロ-1H-ピロリジン-3-イル)メトキシ)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1-(2-フルオロアクリロイル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(5.90mg、収率9.9%)を黄色固体として得た。Rf=0.20(ジクロロメタン/メタノール、10:1);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.08(s,1H),8.07-7.98(m,1H),7.90(dd,J=5.6,8.8Hz,1H),7.71-7.57(m,2H),7.41(dt,J=2.0,8.8Hz,1H),5.61-5.39(m,1H),5.29(dd,J=3.6,16.8Hz,1H),5.02-4.81(m,1H),4.79-4.65(m,2H),4.62-4.41(m,2H),4.34-3.94(m,2H),3.90-3.54(m,3H),3.47-3.34(m,2H),3.20-3.00(m,2H),2.94-2.78(m,2H),2.06(ddd,J=3.2,6.4,9.2Hz,2H),1.85-1.57(m,6H)。LCMS[ESI,M+1]:694。
実施例218
1-(4-(8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン
ステップA;DCM(10mL)中の4-(8-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-オール(130mg、346μmol、1.0当量)の溶液に、4Å MS(200mg)およびTEA(140mg、1.39mmol、4.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(48.0mg、381μmol、1.1当量)を-40℃で加えた。反応混合物を-40℃で0.5時間撹拌し、-40℃で水(10mL)でクエンチし、DCM(15mL)で希釈し、分離した。水層をDCM mL(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮乾固した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm;水(10mM NH
4HCO
3);ACN:30%~60%、10分]により精製して、4-(4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-イルアクリレート(45mg、63.29μmol、収率18%)を白色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:484。
実施例218:THF(5mL)中の4-(4-(4-アクリロイルピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-イルアクリレート(30.0mg、62.0μmol、1.0当量)の溶液に、H2O(1mL)中のNaOH(4.96mg、124.10μmol、2.0当量)の溶液に25℃で加えた。反応混合物を25℃で0.5時間撹拌し、次いで25℃で水(5mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:18%~48%、10分]により精製して、1-(4-(8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(6.50mg、15.1μmol、収率24%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.21(s,1H),8.86(s,1H),7.72(d,J=8.4Hz,1H),7.65(d,J=8.4Hz,1H),7.45-7.39(m,1H),7.36(d,J=2.0Hz,1H),7.29(d,J=2.8Hz,1H),7.27-7.24(m,1H),6.62-6.52(m,1H),6.44-6.36(m,1H),5.84-5.78(m,1H),4.12-4.04(m,4H),3.95-3.71(m,4H)。LCMS[ESI,M+1]:430。
実施例219
(S)-2-(1-アクリロイル-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(S)-4-(2-クロロ-7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、512μmol、1.0当量)およびシクロプロピルボロン酸(264mg、3.07mmol、6.0当量)の溶液に、K
3PO
4(326mg、1.54mmol、3.0当量)およびPd(dppf)Cl
2(56.2mg、76.9μmol、0.15当量)を加えた。混合物を90℃で3時間撹拌し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をH
2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(C18、水中0.1%FA、0~40%ACN)により精製して、tert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(180mg、収率55%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:591.1。
ステップB:MeCN(0.5mL)中のtert-ブチル(S)-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2-(シアノメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(140mg、237μmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4M、1.5mL)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでH2O(10mL)で希釈し、固体NaHCO3でpHを7に調整した。混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、(S)-2-(4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(120mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:491.1。
実施例219:DCM(2mL)中の(S)-2-(4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(120mg、244umol、1.0当量)の溶液に、TEA(74.2mg、733μmol、102μL、3.0当量)およびプロプ-2-エノイルクロリド(44.2mg、489μmol、39.9μL、2当量)を-40℃で加えた。混合物を-40℃で0.5時間撹拌した。続いて、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:34%~64%、10分]により精製して、(S)-2-(1-アクリロイル-4-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-2-シクロプロピル-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(30.8mg、2つのステップで23%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.09(d,J=0.8Hz,1H),8.05-7.97(m,1H),7.90(dd,J=5.6,8.8Hz,1H),7.66-7.56(m,2H),7.40(td,J=2.0,8.8Hz,1H),6.71-6.52(m,1H),6.50-6.36(m,1H),5.86(br d,J=10.0Hz,1H),5.28-4.74(m,1H),4.63-4.38(m,2H),4.32-3.45(m,4H),3.07-2.90(m,1H),2.88-2.73(m,1H),2.48-2.31(m,1H),1.32-1.23(m,2H),1.22-1.10(m,2H)。LCMS[ESI,M+1]:545.1。
実施例220
(S)-2-(1-アクリロイル-4-(8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル
ステップA:ジクロロメタン(2mL)中の(S)-2-(4-(8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(140mg、338μmol、1.0当量)およびTEA(273mg、2.70mmol、376μL、8.0当量)の溶液に、プロプ-2-エノイルクロリド(61.2mg、676μmol、55.1μL、2.0当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(S)-4-(4-(4-アクリロイル-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-イルアクリレート(180mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:523.2。
実施例220:THF(3mL)中の(S)-4-(4-(4-アクリロイル-3-(シアノメチル)ピペラジン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-イル)ナフタレン-2-イルアクリレート(180mg、345μmol、1.0当量)の溶液に、H2O(1mL)中のNaOH(27.6mg、689μmol、2.0当量)の溶液を加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌し、水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC[カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*1μm;水(10mM NH4HCO3);ACN:20%~50%、10分]により精製して、(S)-2-(1-アクリロイル-4-(8-フルオロ-7-(3-ヒドロキシナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-2-イル)アセトニトリル(35mg、3つのステップで収率22%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.20(s,1H),8.91(s,1H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.65(br d,J=8.0Hz,1H),7.42(t,J=7.2Hz,1H),7.27-7.22(m,3H),6.56-6.44(m,1H),6.43-6.33(m,1H),5.83(br d,J=10.4Hz,1H),5.12-4.71(m,1H),4.62-3.21(m,6H),3.03-2.82(m,1H),2.68(br dd,J=4.4,16.8Hz,1H)。LCMS[ESI,M+1]:469.2。
実施例221~245は、一般反応スキーム、上記の実施例1~20、および本明細書に開示される中間体の教示に従って調製された。実施例221~245を、表4に列挙する。
実施例245
DMF(3.0mL)中のtert-ブチル(1R,5R)-2-(8-フルオロ-7-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(180mg、276μmol、1.0当量)の混合物に、CsF(419mg、2.76mmol、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌し、次いで水(5.0mL)で希釈した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相フラッシュ[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により精製して、tert-ブチル(1R,5R)-2-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(90mg、収率65%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:496。
MeCN(4.0mL)中のtert-ブチル(1R,5R)-2-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-カルボキシレート(80mg、161μmol、1.0当量)の混合物に、HCl(ジオキサン中4M、8.00mL、198当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、飽和Na2CO3水溶液(0.5mL)で希釈し、固体重炭酸ナトリウムでさらに中和した。得られた混合物を逆相フラッシュクロマトグラフィー[水(0.1%FA)/アセトニトリル]により直接精製して、4-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(40mg、収率61%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:396。
DCM(1.5mL)中の4-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(30mg、75.9μmol、1.0当量)の混合物に、Et3N(61.4mg、607μmol、84.5μL、8.0当量)を加え、続いてDCM(0.5mL)中のプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(28.7mg、228μmol、3.0当量)を-40℃で加えた。溶液をこの温度で30分間撹拌した後、水(3.0mL)で希釈した。水相をDCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(5.0mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC[Waters Xbridge 150×25mm×5μm;A:水(0.05%水酸化アンモニウム)、B:ACN、B%:22%~52%]により精製して、1-((1R,5R)-2-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル)プロプ-2-エン-1-オン(13mg、収率38%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.38-9.16(m,1H),8.85(s,1H),8.08-7.98(m,2H),7.79(d,J=7.2Hz,1H),7.69-7.61(m,2H),7.53-7.43(m,1H),6.59-6.39(m,1H),6.38-6.15(m,1H),5.88-5.72(m,1H),5.44-5.12(m,2H),4.94-4.53(m,2H),4.39-4.13(m,1H),4.13-3.91(m,1H),2.91-2.57(m,1H),2.53(d,J=6.4Hz,1H),2.36-2.21(m,1H)。LCMS[ESI,M+1]:450。
実施例246
MeOH(2.5mL)中の1-(6-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-1-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(50mg、96.2μmol、1.0当量)の溶液に、Cs
2CO
3(31.3mg、96.2μmol、1.0当量)および水(0.063mL)を25℃で加えた。混合物を40℃で2.5時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに取り、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-4-(1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(55mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:424。
DCM(1.0mL)中の7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロ-4-(1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(55mg、130μmol、1.0当量)の溶液に、TEA(39.4mg、390μmol、54.2μL、3.0当量)を-40℃で加え、続いてジクロロメタン(0.2mL)中のプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(24.5mg、195μmol、1.5当量)の溶液を滴加した。撹拌をこの温度で30分間続けた後、メタノール(0.2mL)および水(2.0mL)を加えた。水相を酢酸エチル(3×2.0mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC[Waters Xbridge C18 150mm×50mm×10μm、A:水(10mM NH4HCO3)、B:ACN;B%:30%~60%)により精製した。所望の画分を凍結乾燥して、1-(6-(7-(8-クロロ-7-フルオロナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-1,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-1-イル)プロプ-2-エン-1-オン(12.6mg、2つのステップで18%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:478。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.04(s,1H),8.80(s,1H),8.01-7.99(dd,J=2.8,6.4Hz,1H),7.87-7.91(dd,J=5.6,9.2Hz,1H),7.63-7.59(m,2H),7.42-7.40(t,J=8.8Hz,1H),6.45-6.40(dd,J=1.6,16.8Hz,1H),6.23-6.15(m,1H),5.78-5.75(dd,J=1.6,10.4Hz,1H),5.70-5.14(m,2H),4.88-4.46(m,2H),4.26-4.22(t,J=7.2Hz,2H),2.74-2.70(t,J=7.6Hz,2H)。
実施例247
DMF(20.0mL)中の4-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル)-8-フルオロ-7-(8-((トリイソプロピルシリル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ピリド[4,3-d]ピリミジン(430mg、779μmol、1.0当量)の溶液に、CsF(1.18g、7.79mmol、10当量)を25℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した後、水(20mL)で希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(417mg、粗製)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:396。
DCM(40.0mL)中の4-((1R,5R)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-6-イル)-7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン(417mg、1.05mmol、1.0当量)の溶液に、DIEA(678mg、5.25mmol、914μL、5.0当量)およびプロプ-2-エノイルプロプ-2-エノエート(265mg、2.10mmol、2.0当量)を-40℃で加えた。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、水(30mL)で希釈した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC(Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm、A:水(0.05%水酸化アンモニウム)、B:ACN、B%:24%~54%)により精製して、1-((1R,5R)-6-(7-(8-エチニルナフタレン-1-イル)-8-フルオロピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イル)-2,6-ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-イル)プロプ-2-エン-1-オン(75.9mg、2つのステップで22%)を黄色固体として得た。LCMS[ESI,M+1]:450。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ9.09-9.00(m,1H),8.82-8.74(m,1H),8.00(dd,J=8.0,16.4Hz,2H),7.80-7.71(m,1H),7.66-7.55(m,2H),7.48(t,J=7.6Hz,1H),6.62-6.33(m,2H),5.86-5.77(m,1H),5.75-5.51(m,1H),5.26-4.88(m,2H),4.57-4.10(m,2H),4.06-3.70(m,1H),2.86-2.57(m,2H),2.41-2.11(m,1H)。
実施例A
KRas G12C修飾アッセイ
この実施例は、例示的な本発明の化合物がKRas G12Cに共有結合することを示すために、LCMSアッセイを使用して、例示的な化合物とKRas G12Cとの共有結合付加体を検出するために使用することができる手順を例示する。
GDPをロードしたK-Ras(1~169)G12C、C51S、C80L、C118S、およびGTPをロードしたK-Ras(1~169)G12C、C51S、C80L、C118S、Q61Hのタンパク質濃度を、K-Rasアッセイ緩衝液(25mMのHEPES、150mMのNaCl、5mMのMgCl2、および10mMのオクチルβ-グルコピラノシド、pH7.5)中で2μMに調節する。次いで、各タンパク質溶液の10μLのアリコートを、384ウェルマイクロタイタープレートに移す。最初の化合物ストックは、DMSO中で所望の最終アッセイ濃度の50倍で調製する。
式(I)の例示的な化合物をK-Rasアッセイ緩衝液で25倍に希釈し、最終的にそれらの最終濃度の2倍とする。次いで、各希釈化合物溶液の10μLのアリコートを、マイクロタイタープレート中のタンパク質溶液の各々に加え、反応を開始する。典型的な、最終化合物濃度は、3.0、5.0、および25.0μMである。各時点で、20μLの25mMの酢酸溶液で反応物をクエンチする。通常のアッセイエンドポイントは、15、180、および1440分である。全ての反応をクエンチしたら、プレートをヒートシールし、データ取得のために試料をLC/MSシステムに注入した。
データ収集は、Agilent 6520 Q-TOF Accurate Mass Spectrometerで行われ得る。試料を液相でC-3逆相カラムに注入し、アッセイ緩衝液を除去し、質量分析計用の試料を調製する。アセトニトリル勾配液を使用してタンパク質をカラムから溶出し、質量分析計に直接供給した。最初の生データ解析は、Agilent MassHunterソフトウェアによりデータ取得直後に行われ得る。
インタクトなタンパク質の生データ解析は、Mass Hunterに提供される最大エントロピーデコンボリューションを使用した、溶液中の各タンパク質の多価チャージ状態のデコンボリューションのみとする。複雑さを最小限にするために、限られた質量範囲を超えるデータのみを分析のために考慮し、1ダルトン質量ステップ間隔を最小とする。生データ解析中に特定された全ての質量の高さは、Spotfire(登録商標)データ解析ソフトウェアでさらに分析するために出力される。
最終データ解析は、Spotfire(登録商標)データ解析ソフトウェアパッケージにおける多段階プロセスである。簡単に説明すると、各タンパク質質量は、その試料の総シグナルのパーセントとして計算され、そのパーセントは、次いで、反応性化合物の非存在下でのタンパク質のシグナルのパーセンテージに対し正規化される。これらの正規化シグナルは、正規化対照パーセント(POC)として報告される。増大したPOC値は、所与の条件で、同一条件下のその他の化合物に比較して、より高い程度の修飾を示す化合物を示す。式(I)の例示的な化合物は、5μMの濃度で3時間試験される。
実施例B
KRas G12C依存性細胞増殖の阻害
この実施例は、本発明の例示的な化合物がKRas G12Cを発現する腫瘍細胞株の増殖を阻害することを示す。
本発明の例示的な化合物によるKRas G12Cの細胞阻害を、KRas活性の下流マーカーであるリン酸化ERK(「ホスホERK」)の量を測定することにより決定した。
NCI-H358細胞(ATCC CRL-5807)は、KRas G12Cを発現しており、10%ウシ胎仔血清、ペニシリン/ストレプトマイシンおよび10mMのHEPESを補足したRPMI培地中で増殖させた。細胞をポリ-D-リシンコート96ウェルプレートに50,000細胞/ウェルの濃度で播き、8~12時間付着させた。次いで、0.5%DMSOの最終濃度の希釈した化合物を加えた。3時間後、培地を取り除き、150μLの4%ホルムアルデヒドを加え、プレートを20分間インキュベートした。プレートをPBSで洗浄し、150μLの氷冷した100%のメタノールを使用して10分間透過処理を行った。100μLのLicorブロッキング緩衝液(Li-Cor Biotechnology,Lincoln NE)を室温で1時間使用してプレートに対する非特異的抗体結合をブロックした。基本的には、陽性対照試料および細胞を含まない試料を、試験試料と並列処理した。
ホスホERKの量は、リン酸化型のERKに特異的な抗体を使用して、GAPDHの量と比較して決定された。検出に使用される一次抗体は、以下のように添加された:1:500に希釈されたホスホERK(Cell Signalingのcs9101)およびLicor block+0.05%ツイーン20中で1:5000に希釈されたGAPDH(MilliporeのMAB374)。プレートを室温で2時間インキュベートした。プレートを、PBS+0.05%のTween 20で洗浄した。
一次抗体を可視化するために使用される二次抗体は、以下のように添加された:1:1000に希釈された抗ウサギ680、およびLicor block+0.05%Tween 20で1:1000に希釈され、室温で1時間インキュベートされた抗マウス800。プレートを、PBS+0.05%のTween 20で洗浄した。PBSの100μLのアリコートを各ウェルに加え、プレートをLICOR AERIUSプレートリーダーで読み取った。
pERK(Thr202/Tyr204)シグナルをGAPDHシグナルで正規化し、DMSO対照値のパーセントを計算した。用量反応曲線の4パラメータフィットを使用してIC
50値を生成した。式(I)の例示的な化合物の結果を表1に示す。
本発明をその特定の実施形態と関連付けて説明してきたが、その実施形態はさらに修正が可能であり、本出願は、一般的に、本発明の原理に従った本発明の任意の変形、使用、または改変を包含することが意図され、本発明が属する技術内の既知のまたは日常的な実施の範囲に入り、上記に示されるおよび以下の添付の請求項の範囲に入る本質的な特徴に適用され得る本開示からの乖離を含むものと理解されよう。