[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2022551180A - イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(idh)阻害剤 - Google Patents

イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(idh)阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2022551180A
JP2022551180A JP2022521677A JP2022521677A JP2022551180A JP 2022551180 A JP2022551180 A JP 2022551180A JP 2022521677 A JP2022521677 A JP 2022521677A JP 2022521677 A JP2022521677 A JP 2022521677A JP 2022551180 A JP2022551180 A JP 2022551180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethyl
pyridin
pyrrolo
amino
dihydro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022521677A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021068698A5 (ja
Inventor
ヤン,ジビン
ヤン,フェン
ズ,ジンロン
ヤン,ジャンシン
Original Assignee
ジェチアン メトン ファーマシューティカル カンパニー,リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェチアン メトン ファーマシューティカル カンパニー,リミテッド filed Critical ジェチアン メトン ファーマシューティカル カンパニー,リミテッド
Publication of JP2022551180A publication Critical patent/JP2022551180A/ja
Publication of JPWO2021068698A5 publication Critical patent/JPWO2021068698A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D519/00Heterocyclic compounds containing more than one system of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system not provided for in groups C07D453/00 or C07D455/00

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

α-KGのD-2-HGへの変換を阻害する化合物、その薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物または立体異性体、および化合物を含む医薬組成物が開示される。化合物および医薬組成物は、がんを含むIDHに関連する疾患を、有効に処置することができる。

Description

本開示は、α-ケトグルタレート(α-KG)の2-ヒドロキシグルタレート(2-HG)、例えばD-2-HGへの変換を阻害する化合物、化合物を活性成分として含む医薬組成物、およびα-KGのD-2-HGへの変換に関連する疾患を処置するための医薬の製造における化合物の使用に関する。
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)は、イソクエン酸の酸化的脱炭酸を触媒し、アルファ-ケトグルタレート(α-ケトグルタレート、α-KG)およびCOを産生する、トリカルボン酸(TCA)回路における細胞呼吸のために必須の酵素である。ヒトにおいては、IDHは、3つのアイソフォームで存在し、IDH3は、ミトコンドリア中でNADをNADHに変換する間にクエン酸回路の第3ステップを触媒する。アイソフォームIDH1およびIDH2は、クエン酸回路の文脈外で同じ反応を触媒し、NAD+の代わりにNADP+を補因子として使用する。これらはそれぞれ、サイトゾルおよびペルオキシソーム、またはミトコンドリアに局在化する。
IDH1中の特定の突然変異は、星状細胞腫、乏突起神経膠腫および多形性膠芽腫を含むいくつかの脳腫瘍において認められており、突然変異は、低悪性度神経膠腫から発症する続発性膠芽腫のほぼすべての事例において認められるが、原発性多形性膠芽腫においてはまれに認められる。腫瘍がIDH1-R132X突然変異を有する神経膠腫患者は、より長い生存期間を有した[“An integrated genomic analysis of human glioblastoma multiforme”、Parsons,D.W.ら、Science、(2008年);“Analysis of the IDH1 codon 132 mutation in brain tumors”、Balss,J.ら、Acta Neuropathol、(2008年);Bleeker,F.E.ら、“IDH1 mutations at residue p.R132(IDH1(R132))occur frequently in high-grade gliomas but not in other solid tumors”、Hum Mutat、(2009年)]。IDH1およびIDH2突然変異は、p53突然変異の前に発生し、1p/19q染色体の喪失は、神経膠腫形成(gliomagenesis)の最初の事象であると考えられる[“IDH1 mutations are early events in the development of astrocytomas and oligodendrogliomas”、Watanabe,T.ら、Am J Pathol、(2009年);“Mutational landscape and clonal architecture in grade II and III gliomas”、Suzuki,H.ら、Nat Genet、(2015年);“Comprehensive、Integrative Genomic Analysis of Diffuse Lower-Grade Gliomas”、Brat,D.J.ら、N Engl J Med、(2015年)]。さらに、IDH2およびIDH1の突然変異は、細胞遺伝学的に正常な急性骨髄性白血病(AML)の最大20%において認められた[“Recurring mutations found by sequencing an acute myeloid leukemia genome”、Mardis,E.R.ら、N Engl J Med、(2009年);“Prognostic impact of IDH2 mutations in cytogenetically normal acute myeloid leukemia”、Thol,F.ら、Blood、(2010年);“Acquired mutations in the genes encoding IDH1 and IDH2 both are recurrent aberrations in acute myeloid leukemia:prevalence and prognostic value”、Abbas,S.ら、Blood、(2010年);“The prognostic significance of IDH1 mutations in younger adult patients with acute myeloid leukemia is dependent on FLT3/ITD status”、Green,C.L.ら、Blood、(2010年);“IDH1 mutations are detected in 6.6%of 1414 AML patients and are associated with intermediate risk karyotype and unfavorable prognosis in adults younger than 60 years and unmutated NPM1 status”、Schnittger,S.ら、Blood、(2010年);、“Genomic and epigenomic landscapes of adult de novo acute myeloid leukemia”、N Engl J Med、(2013年)]。IDH突然変異は、軟骨肉腫75%[“IDH1 and IDH2 mutations are frequent events in central chondrosarcoma and central and periosteal chondromas but not in other mesenchymal tumours”、Amary,M.F.ら、J Pathol、(2011年);“Ollier disease and Maffucci syndrome are caused by somatic mosaic mutations of IDH1 and IDH2”、Amary,M.F.ら、Nat Genet、(2011年)]、肝内胆管癌10~23%[“Frequent mutation of isocitrate dehydrogenase IDH1 and IDH2 in cholangiocarcinoma identified through broad-based tumor genotyping”、Borger,D.R.ら、Oncologist、(2012年);“Mutations in isocitrate dehydrogenase 1 and 2 occur frequently in intrahepatic cholangiocarcinomas and share hypermethylation targets with glioblastomas”、Wang,P.ら、Oncogene、(2012年)]、ならびに血管免疫芽球性T細胞リンパ腫および黒色腫の一部の患者[“The consensus coding sequences of human breast and colorectal cancers”,Sjoblom,T.ら、Science、(2006年)]を含む、他の種類のがんにおいても報告された。現在のところ、IDH1およびIDH2は、ヒトのがんにおいて最も高頻度に突然変異する代謝酵素遺伝子である。
これらの上述の突然変異は、酵素活性に不可欠なアミノ酸残基の変化(IDH1上のR132、IDH2上のR140またはR172)をもたらし、よって、IDH酵素によるイソクエン酸のα-KGへの触媒を妨害する。それと同時に、これらのIDH突然変異は、α-KGをD-2-HGに変換する新形態の触媒活性を獲得する。上述のIDH突然変異を保有する腫瘍細胞中、D-2-HGは非常に高レベルまで蓄積し、α-KGに依存する酵素の機能を阻害する。これは、DNAおよびヒストンの高度メチル化状態をもたらし、がん遺伝子を活性化し腫瘍抑制遺伝子を不活性化することのある異なる遺伝子発現を生じる。最終的に、これは、上記に開示した種類のがんとなることがある[“The consensus coding sequences of human breast and colorectal cancers”、Sjoblom,T.ら、Science、(2006年)]。
したがって、α-KGをD-2-HGへと変換する過程を阻害する阻害剤を開発することが望まれる。
一態様では、本開示は、式(I)の化合物:
Figure 2022551180000001

またはその薬学的に許容される塩
(式中、
およびZは、CおよびNから独立して選択され;
Xは、アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルからなる群から選択され、前記アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
Yは、非存在、結合、-CR-、-O(CH-、-N(R)-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(O)-および-C(O)N(R)-からなる群から選択され;
Wは、非存在、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数のRにより任意に置換されており;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびニトロからなる群から選択され;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
およびRは、各々、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アルコキシ、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-NRおよび-C(O)Rからなる群から独立して選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、-C(O)N(R)(R)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して各々選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2である)。
別の態様では、本開示は、式(Ia)の化合物:
Figure 2022551180000002

またはその薬学的に許容される塩
(式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されているアルキルであり、R、X、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
さらなる態様では、本開示は、式(Ib)の化合物:
Figure 2022551180000003

またはその薬学的に許容される塩
(式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されているアルキルであり、Rはハロゲンであり、qは1または2であり、R、X、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
別の態様では、本開示は、式(Ic)の化合物:
Figure 2022551180000004

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、R、Y、W、mおよびqは上記のように定義される)
を提供する。
さらなる態様では、本開示は、式(Id)の化合物:
Figure 2022551180000005

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
なおさらなる態様では、本開示は、式(Ie)の化合物:
Figure 2022551180000006

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
別の態様では、本開示は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様では、本開示は、α-KGのD-2-HGへの変換に関連する疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の本開示の式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、本開示の式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物を使用することによる、α-KGのD-2-HGへの変換を阻害する方法を提供する。
さらなる態様では、本開示は、本開示の式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または医薬組成物を使用することによる、突然変異IDH、野生型IDHまたは両方を阻害する方法を提供する。
野生型および突然変異IDH1/2により触媒される代表的な反応を示す図である。
ここで、本発明のある特定の実施形態を詳細に参照し、その例は添付の構造および式に示されている。本発明は列挙された実施形態と併せて説明されるが、これらは、本発明をこれらの実施形態に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。逆に、本発明は、請求項の範囲により定義されているような本発明の範囲内に含まれ得る、すべての代替物、修正物および等価物を包含することを意図する。当業者は、本発明の実践において使用することができる、本明細書に記載のものと類似するかまたは等価な多数の方法および材料を認識するであろう。本発明は、記載されている方法および材料にはけっして限定されない。組み込まれた文献および類似の材料のうちの1つまたは複数が、限定されるものではないが、定義された用語、用語の用法、記載される技術を含め、本出願と異なるまたは矛盾する場合、本出願が支配する。
明確にするために、別々の実施形態の文脈において記載されている本開示のある特定の特性は、単一の実施形態において組合せで提供することができることも諒解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載されている本開示の様々な特性も、別々にまたは任意の好適な部分的組合せで提供することができる。
定義
特定の官能基および化学用語の定義を、以下により詳細に記載する。本開示の目的のために、化学元素は、元素周期表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics、第75版内表紙に従って特定され、特定の官能基は、一般的に、それにおいて記載されているように定義される。加えて、有機化学、ならびに特定の官能部分および反応性の一般原則は、その各々の全体の内容が本明細書において参照により組み込まれる、Organic Chemistry,Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito、1999年;Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry、第5版、John Wiley & Sons,Inc.、New York、2001年;Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers,Inc.、New York、1989年;Carruthers、Some Modern Methods of Organic Synthesis、第3版、Cambridge University Press、Cambridge、1987年に記載されている。
本開示の様々な場所で、連結置換基が記載されている。構造が明らかに連結基を要する場合、その基について列挙されたマーカッシュ変数が連結基であると理解される。例えば、構造が連結基を要し、その変数についてのマーカッシュ群の定義が「アルキル」と列挙する場合、「アルキル」が連結アルキレン基を示すことが理解される。
本明細書において使用される場合、「置換された」という用語は、「任意に」という用語により先行されるかどうかによらず、指定された部分の1つまたは複数の水素が好適な置換基と置換されていることを意味する。「置換」または「と置換されている」は、そのような置換が、置換された原子の許可された原子価に従い、置換が、例えば転位、環化、脱離等による変形を自発的に受けない安定または化学的に実現可能な化合物を生じるという、暗黙の条件を含むことが理解されるであろう。特に断りのない限り、「任意に置換されている」基は、基の各置換可能な位置での好適な置換を有することができ、任意の所与の構造中の1つを超える位置が特定の基から選択された1つを超える置換基と置換され得る場合、置換基は、各位置で同じであっても異なっていてもよい。適切な場合、置換基はそれ自身置換されることができることが、当業者により理解されるであろう。「置換されていない」と具体的に示されない限り、本明細書における化学的部分への参照は置換されたバリアントを含むことを理解される。例えば、「アリール」基または部分への参照は、置換されたおよび置換されていないバリアントの両方を暗に含む。
置換基への結合が、環中の2つの原子を結ぶ結合を横断するように示される場合、そのような置換基は、環中の任意の原子と結合することができる。置換基が、そのような置換基が所与の式の化合物の残りと結合する原子を示すことなく列挙される場合、そのような置換基は、そのような式中の任意の原子を介して結合することができる。置換基および/または可変要素の組合せが許容されるが、それはそのような組合せが安定な化合物を生じる場合のみである。
任意の変数(例えばR)が、化合物の任意の成分または式中で1回を超えて生じる場合、各出現でのその定義は、他のすべての出現でのその定義とは独立している。よって、例えば、基が0~2個のR部分と置換されているように示される場合、基は最大2つのR部分と任意に置換され得、各出現でのRは、Rの定義から独立して選択される。また、置換基および/または可変要素の組合せが許容されるが、それはそのような組合せが安定な化合物を生じる場合のみである。
本明細書において使用される場合、「Ci~j」という用語は、炭素原子数の範囲を示し、ここでiおよびjは整数であり、炭素原子数の範囲は端点(すなわちiおよびj)およびその間の各整数の点を含み、jはiよりも大きい。例えば、C1~6は、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子および6個の炭素原子を含む、1~6個の炭素原子の範囲を示す。一部の実施形態では、「C1~12」という用語は、1個~12個、特に1個~10個、特に1個~8個、特に1個~6個、特に1個~5個、特に1個~4個、特に1個~3個または特に1個~2個の炭素原子を示す。
本明細書において使用される場合、「アルキル」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、飽和の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。「Ci~jアルキル」という用語は、i個~j個の炭素原子を有するアルキルを指す。一部の実施形態では、アルキル基は1個~12個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1個~11個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個~11個の炭素原子、1個~10個の炭素原子、1個~9個の炭素原子、1個~8個の炭素原子、1個~7個の炭素原子、1個~6個の炭素原子、1個~5個の炭素原子、1個~4個の炭素原子、1個~3個の炭素原子または1個~2個の炭素原子を含有する。アルキル基の例には、限定されるものではないが、メチル、エチル、1-プロピル(n-プロピル)、2-プロピル(イソプロピル)、1-ブチル(n-ブチル)、2-メチル-1-プロピル(i-ブチル)、2-ブチル(s-ブチル)、2-メチル-2-プロピル(t-ブチル)、1-ペンチル(n-ペンチル)、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、3,3-ジメチル-2-ブチル、1-ヘプチル、1-オクチル等が挙げられる。「C1~12アルキル」の例には、限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルが挙げられる。「C1~6アルキル」の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、3,3-ジメチル-2-ブチル等である。
アルキル基は、アルキル基の1つまたは複数の炭素上で1つまたは複数の水素原子を独立して置換する置換基により、任意に置換されることができる。そのような置換基の例には、限定されるものではないが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アジド、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アルコキシル、ハロアルキル、ハロアルコキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルアリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノおよびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキルまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルを挙げることができる。以下に記載するような、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルおよび飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル基も、同様に置換されていてもよい。
本明細書において使用される場合、「アルケニル」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよく、「シス」および「トランス」配向、または代わりに「E」および「Z」配向を有する基を含む、直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルケニル基は2個~12個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルケニル基は2個~11個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルケニル基は、2個~11個の炭素原子、2個~10個の炭素原子、2個~9個の炭素原子、2個~8個の炭素原子、2個~7個の炭素原子、2個~6個の炭素原子、2個~5個の炭素原子、2個~4個の炭素原子、2個~3個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、アルケニル基は2個の炭素原子を含有する。アルケニル基の例には、限定されるものではないが、エチレニル(ethylenyl)(またはビニル)、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、1-メチル-2 ブテン-1-イル、5-ヘキセニル等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アルキニル」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい、直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルケニル基は2個~12個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルケニル基は2個~11個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルケニル基は、2個~11個の炭素原子、2個~10個の炭素原子、2個~9個の炭素原子、2個~8個の炭素原子、2個~7個の炭素原子、2個~6個の炭素原子、2個~5個の炭素原子、2個~4個の炭素原子、2個~3個の炭素原子を含有し、一部の実施形態では、アルキニル基は2個の炭素原子を含有する。アルキニル基の例には、限定されるものではないが、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アルコキシ」または「アルコキシル」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、酸素原子を通して親分子に結合した、前に定義されたようなアルキル基を指す。「Ci~jアルコキシ」という用語は、アルコキシ基のアルキル部分がi個~j個の炭素原子を有することを意味する。一部の実施形態では、アルコキシ基は1個~12個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルコキシ基は1個~11個の炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルコキシ基は、1個~11個の炭素原子、1個~10個の炭素原子、1個~9個の炭素原子、1個~8個の炭素原子、1個~7個の炭素原子、1個~6個の炭素原子、1個~5個の炭素原子、1個~4個の炭素原子、1個~3個の炭素原子または1個~2個の炭素原子を含有する。「C1~12アルコキシル」の例には、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えばn-プロポキシおよびイソプロポキシ)、t-ブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキソキシ等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「アリール」または「芳香族」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、合計5個~20個の環員を有し、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよく、系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、系中の各環が3個~12個の環員を含有する、単環および多環系を指す。「アリール」の例には、限定されるものではないが、1つまたは複数の置換基を有し得る、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル(anthracyl)等が挙げられる。本明細書において使用される場合、「アリール」という用語の範囲内にまた含まれているものは、芳香族環が1つまたは複数のさらなる環と縮合する基である。多環系の場合、環のうちの1つのみが芳香族である必要があるが(例えば2,3-ジヒドロインドール)、環のすべてが芳香族であり得る(例えばキノリン)。第2の環も、縮合または架橋されることができる。多環アリールの例には、限定されるものではないが、ベンゾフラニル、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル(naphthimidyl)、フェナントリジニルまたはテトラヒドロナフチル等が挙げられる。アリール基は、1つまたは複数の環位で、本明細書において記載されているような1つまたは複数の置換基と任意に置換されていてもよい。
本明細書において使用される場合、「シクロアルキル」、「カルボシクリル」および「炭素環」は互換的であり、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよく、すべての環原子が炭素であり、少なくとも3つの環形成炭素原子を含有する、一価の飽和または部分的に不飽和または完全飽和の単環および多環系を指す。一部の実施形態では、シクロアルキルは、3個~12個の環形成炭素原子、3個~10個の環形成炭素原子、3個~9個の環形成炭素原子、3個~8個の環形成炭素原子、3個~7個の環形成炭素原子、3個~6個の環形成炭素原子、3個~5個の環形成炭素原子、4個~12個の環形成炭素原子、4個~10個の環形成炭素原子、4個~9個の環形成炭素原子、4個~8個の環形成炭素原子、4個~7個の環形成炭素原子、4個~6個の環形成炭素原子、4個~5個の環形成炭素原子を含有し得る。シクロアルキル基は、飽和または部分的に不飽和であってもよい。シクロアルキル基は、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、飽和環状アルキル基であり得る。一部の実施形態では、シクロアルキル基は、その環系中に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含有する、不飽和環状アルキル基であり得る。
一部の実施形態では、シクロアルキル基は、飽和または不飽和の単環炭素環系であり得、その例には、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペンタ-1-エニル、1-シクロペンタ-2-エニル、l-シクロペンタ-3-エニル、シクロヘキシル、1-シクロヘキサ-l-エニル、1-シクロヘキサ-2-エニル、l-シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルおよびシクロドデシルが挙げられる。
一部の実施形態では、シクロアルキル基は、縮合、スピロまたは架橋環系として配置することができる、飽和または不飽和の多環(例えば二環および三環)炭素環系であり得る。本明細書において使用される場合、「縮合環」という用語は、2つの隣接する原子を共有する2つの環を有する環系を指し、「スピロ環」という用語は、1つの単一の共通の原子を通して連結されている2つの環を有する環系を指し、「架橋環」という用語は、2つの環が3つ以上の原子を共有する環系を指す。縮合カルボシクリルの例には、限定されるものではないが、ナフチル、ベンゾピレニル、アントラセニル、アセナフテニル(acenaphthenyl)、フルオレニル等が挙げられる。スピロカルボシクリルの例には、限定されるものではないが、スピロ[5.5]ウンデカニル、スピロ-ペンタジエニル、スピロ[3.6]-デカニル等が挙げられる。架橋カルボシクリルの例には、限定されるものではないが、ビシクロ[1,1,1]ペンテニル、ビシクロ[2,2,1]ヘプテニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.3.1]ノナニル、ビシクロ[3.3.3]ウンデカニル等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「シアノ」という用語は-CNを指す。
本明細書において使用される場合、「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(またはフルオロ)、塩素(またはクロロ)、臭素(またはブロモ)およびヨウ素(またはヨード)から選択される原子を指す。
本明細書において使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、アルキル基の1つまたは複数の炭素上の1つまたは複数の水素原子を独立して置換する1つまたは複数のハロゲン原子により置換されているアルキル基を指す。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、その炭素原子の少なくとも1つがN、O、SまたはPから選択されるヘテロ原子と置換されている、アルキルを指す。ヘテロアルキルは、炭素基またはヘテロ原子基であり得(すなわち、ヘテロ原子が基の中央または端に現れ得る)、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい。「ヘテロアルキル」という用語は、アルコキシおよびヘテロアルコキシ基を包含する。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアルケニル」という用語は、その炭素原子の少なくとも1つがN、O、SまたはPから選択されるヘテロ原子と置換されている、アルケニルを指す。ヘテロアルケニルは、炭素基またはヘテロ原子基であり得(すなわち、ヘテロ原子が基の中央または端に現れ得る)、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアルキニル」という用語は、その炭素原子の少なくとも1つがN、O、SまたはPから選択されるヘテロ原子と置換されている、アルキニルを指す。ヘテロアルキニルは、炭素基またはヘテロ原子基であり得(すなわち、ヘテロ原子が基の中央または端に現れ得る)、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい。
本明細書において使用される場合、「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、硫黄またはリンを指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、別の用語の一部としてか、または独立して使用されるかのいずれかで、炭素原子に加えて1つまたは複数のヘテロ原子を有し、本明細書において記載されている1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい、アリール基を指す。ヘテロアリールの例には、限定されるものではないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾール、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ベンゾフラニルおよびプテリジニルが挙げられる。ヘテロアリールは、芳香族複素環が1つまたは複数のアリール、脂環式またはヘテロシクリル環と縮合しており、基または付着点が芳香族複素環上にある基も含む。非限定的な例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキザリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルおよびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。一部の実施形態では、「5~10員のヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、硫黄もしくはリンから独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリール環、または窒素、酸素、硫黄もしくはリンから独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する8~10員の二環ヘテロアリール環を指す。ある特定の実施形態では「5~12員のヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、硫黄もしくはリンから独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリール環、または窒素、酸素、硫黄もしくはリンから独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する8~12員の二環ヘテロアリール環を指す。
本明細書において使用される場合、「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、1つまたは複数の環原子が、酸素、硫黄、窒素、リン等から独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素であり、1つまたは複数の環原子が、1つまたは複数の置換基と任意に独立して置換されていてもよい、飽和、部分的に不飽和または完全飽和のカルボシクリル基を指す。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは飽和ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、その環系中に1つまたは複数の二重結合を有する不飽和ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、炭素、窒素、硫黄またはリンの任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の四級化形態を含有してもよい。「ヘテロシクリル」は、ヘテロシクリル基が、飽和、部分的に不飽和または完全飽和の(すなわち芳香族)炭素環または複素環と縮合している基も含む。ヘテロシクリル基は、可能である場合、炭素結合していてもよく、または窒素結合していてもよい。一部の実施形態では、複素環は炭素結合している。一部の実施形態では、複素環は窒素結合している。例えば、ピロールに由来する基は、ピロール-1-イル(窒素結合)またはピロール-3-イル(炭素結合)であり得る。さらに、イミダゾールに由来する基は、イミダゾール-1-イル(窒素結合)またはイミダゾール-3-イル(炭素結合)であり得る。
一部の実施形態では、「3~12員のヘテロシクリル」という用語は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する3~12員の飽和または部分的に不飽和の単環または多環複素環式環系を指す。縮合、スピロおよび架橋環系も、この定義の範囲内に含まれる。単環ヘテロシクリルの例には、限定されるものではないが、オキセタニル、1,1-ジオキソチエタニルピロリジル(dioxothietanylpyrrolidyl)、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアゾール、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピリドニル、ピリミドニル、ピラジノニル、ピリミドニル、ピリダゾニル、ピロリジニル、トリアジノニル等が挙げられる。縮合ヘテロシクリルの例には、限定されるものではないが、フェニル縮合環またはピリジニル縮合環、例えばキノリニル、イソキノリニル、キノキザリニル、キノリジニル、キナゾリニル、アザインドリジニル、プテリジニル、クロメニル、イソクロメニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェナントリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、[1,2,3]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル基等が挙げられる。スピロヘテロシクリルの例には、限定されるものではないが、スピロピラニル、スピロオキサジニル等が挙げられる。架橋ヘテロシクリルの例には、限定されるものではないが、モルファニル(morphanyl)、ヘキサメチレンテトラミニル(hexamethylenetetraminyl)、3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン、1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等が挙げられる。
本明細書において使用される場合、「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
本明細書において使用される場合、「ニトロ」という用語は-NO基を指す。
本明細書において使用される場合、「部分的に不飽和の」という用語は、少なくとも1つの二重または三重結合を含む基を指す。「部分的に不飽和の」という用語は、複数の不飽和の部位を有する環を包含することが意図されるが、芳香族(すなわち完全飽和の)部分を含むことは意図されない。
特に指定のない限り、「IDH」または「野生型IDH」は、イソクエン酸のα-KGへの変換を触媒する正常なIDH酵素を指す。代表的な正常なIDH酵素には、以下が挙げられる。
ヒトIDH1タンパク質(NCBIアクセッション番号:O75874.2、配列番号:1)
1 mskkisggsv vemqgdemtr iiwelikekl ifpyveldlh sydlgienrd atndqvtkda
61 aeaikkhnvg vkcatitpde krveefklkq mwkspngtir nilggtvfre aiickniprl
121 vsgwvkpiii grhaygdqyr atdfvvpgpg kveitytpsd gtqkvtylvh nfeegggvam
181 gmynqdksie dfahssfqma lskgwplyls tkntilkkyd grfkdifqei ydkqyksqfe
241 aqkiwyehrl iddmvaqamk seggfiwack nydgdvqsds vaqgygslgm mtsvlvcpdg
301 ktveaeaahg tvtrhyrmyq kgqetstnpi asifawtrgl ahrakldnnk elaffanale
361 evsietieag fmtkdlaaci kglpnvqrsd ylntfefmdk lgenlkikla qakl
ヒトIDH2タンパク質(NCBIアクセッション番号:P48735.2、配列番号:2)
1 magylrvvrs lcrasgsrpa wapaaltapt sqeqprrhya dkrikvakpv vemdgdemtr
61 iiwqfikekl ilphvdiqlk yfdlglpnrd qtddqvtids alatqkysva vkcatitpde
121 arveefklkk mwkspngtir nilggtvfre piickniprl vpgwtkpiti grhahgdqyk
181 atdfvadrag tfkmvftpkd gsgvkewevy nfpaggvgmg myntdesisg fahscfqyai
241 qkkwplymst kntilkaydg rfkdifqeif dkhyktdfdk nkiwyehrli ddmvaqvlks
301 sggfvwackn ydgdvqsdil aqgfgslglm tsvlvcpdgk tieaeaahgt vtrhyrehqk
361 grptstnpia sifawtrgle hrgkldgnqd lirfaqmlek vcvetvesga mtkdlagcih
421 glsnvklneh flnttdfldt iksnldralg rq
本明細書において使用される場合、「IDH突然変異」という用語は、「IDH突然変異」、「突然変異IDH」または「突然変異したIDH」がα-KGのD-2-HGへの変換を触媒することを可能とする、IDH酵素の任意の突然変異を指す。一部の実施形態では、「突然変異IDH」は、α-KGのD-2-HGへの変換およびイソクエン酸のα-KGへの変換の両方を触媒する。そのような突然変異には、限定されるものではないが、IDH1中のR132H、R132C、R132G、R132L、R132S;またはIDH2中のR172K、R172M、R172Wが挙げられる。
化合物
一態様では、本開示は、式(I)の化合物
Figure 2022551180000007

またはその薬学的に許容される塩
(式中、
およびZは、CおよびNから独立して選択され;
Xは、アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルからなる群から選択され、前記アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
Yは、非存在、結合、-CR-、-O(CH-、-N(R)-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(O)-および-C(O)N(R)-からなる群から選択され;
Wは、非存在、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数のRにより任意に置換されており;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびニトロからなる群から選択され;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
およびRは、各々、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アルコキシ、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-NRおよび-C(O)Rからなる群から独立して選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、-C(O)N(R)(R)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して各々選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2である)
を提供する。
一部の実施形態では、ZはNである。
一部の実施形態では、ZはCである。
一部の実施形態では、ZはNである。
一部の実施形態では、ZはCである。
一部の実施形態では、ZはNであり、ZはNである。
一部の実施形態では、ZはNであり、ZはCである。
一部の実施形態では、Xはアリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルであり、その各々は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されている。
一部の実施形態では、Xは、ハロゲン置換アリール、置換されていないヘテロアリール、ハロゲン置換ヘテロアリール、アルキル置換ヘテロアリールまたはハロゲン置換の飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルからなる群から選択される。
一部の実施形態では、Yは、結合、-CR-、-O(CH-、-N(R)-、-C(O)-および-C(O)N(R)-からなる群から選択される。
一部の実施形態では、nは0または1である。一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは1である。
一部の実施形態では、Wは、非存在、3~10員の飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、3~10員の飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、3~10員のアリールおよび3~10員のヘテロアリールであり、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数のRにより任意に置換されている。
一部の実施形態では、Wは非存在である。
一部の実施形態では、Wは、
Figure 2022551180000008

からなる群から選択され、その各々は、1つまたは複数のRにより任意に置換されている。
一部の実施形態では、Rは、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、任意にハロゲン、ヒドロキシルおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により置換されている。
一部の実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されている、アルキルである。
一部の実施形態では、Rは、任意にハロゲン、ヒドロキシルおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により置換されている、アルキルである。
一部の実施形態では、Rは、任意にフルオロ、ヒドロキシルおよびメトキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により置換されている、エチルである。
一部の実施形態では、Rはハロゲンである。一部の実施形態では、Rはフルオロ、クロロまたはブロモである。一部の実施形態では、Rはフルオロまたはクロロである。一部の実施形態では、Rはフルオロである。
一部の実施形態では、mは、0、1または2である。一部の実施形態では、mは0または1である。一部の実施形態では、mは0である。一部の実施形態では、mは1である。
一部の実施形態では、Rはハロゲンであり、mは、0、1または2である。一部の実施形態では、Rはフルオロまたはクロロであり、mは、0、1または2である。一部の実施形態では、Rはフルオロまたはクロロであり、mは0または1である。一部の実施形態では、Rはフルオロであり、mは0または1である。
一部の実施形態では、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。
一部の実施形態では、Rは水素またはアルキルである。一部の実施形態では、Rは水素である。
一部の実施形態では、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。
一部の実施形態では、Rはアルキルである。一部の実施形態では、Rはメチル、エチル、プロピルまたはブチルである。
一部の実施形態では、RおよびRは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から各々独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。
一部の実施形態では、RおよびRは、水素、ハロゲン、ヒドロキシルおよびアルキルから各々独立して選択される。一部の実施形態では、RおよびRは水素である。
一部の実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-NRおよび-C(O)Rからなる群から選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、-C(O)N(R)(R)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。
一部の実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキルおよび飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルからなる群から選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキルおよび飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルは、任意にハロゲン、ハロアルキルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と置換されている。
一部の実施形態では、R、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から各々独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。
一部の実施形態では、R、R、RおよびRは、水素およびアルキルからなる群から各々独立して選択される。
一部の実施形態では、Rは、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている。一部の実施形態では、Rは、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルである。
別の態様では、本開示は、式(Ia)の化合物:
Figure 2022551180000009

(式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されているアルキルであり、R、X、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
別の態様では、本開示は、式(Ic)の化合物:
Figure 2022551180000010

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、R、Y、W、mおよびqは上記のように定義される)
を提供する。
さらなる態様では、本開示は、式(Id)の化合物:
Figure 2022551180000011

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
なおさらなる態様では、本開示は、式(Ie)の化合物:
Figure 2022551180000012

またはその薬学的に許容される塩
(式中、R、Y、Wおよびmは上記のように定義される)
を提供する。
さらなる態様において、本開示は、以下からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2022551180000013
Figure 2022551180000014
Figure 2022551180000015
Figure 2022551180000016
Figure 2022551180000017
Figure 2022551180000018
Figure 2022551180000019
Figure 2022551180000020
Figure 2022551180000021
Figure 2022551180000022
Figure 2022551180000023
Figure 2022551180000024
Figure 2022551180000025
Figure 2022551180000026
Figure 2022551180000027
Figure 2022551180000028
Figure 2022551180000029
Figure 2022551180000030
Figure 2022551180000031
Figure 2022551180000032
Figure 2022551180000033
Figure 2022551180000034
Figure 2022551180000035
Figure 2022551180000036
Figure 2022551180000037
Figure 2022551180000038
Figure 2022551180000039
Figure 2022551180000040
Figure 2022551180000041
Figure 2022551180000042
Figure 2022551180000043
Figure 2022551180000044
Figure 2022551180000045
Figure 2022551180000046
Figure 2022551180000047
Figure 2022551180000048
Figure 2022551180000049
本明細書において提供されている化合物は、一般式および具体的な化合物の両方を参照して記載される。加えて、本開示の化合物は、すべて本開示の範囲内である、多数の異なる形態または誘導体で存在することがある。これらには、例えば、互変異性体、立体異性体、ラセミ混合物、位置異性体、塩、プロドラッグ、溶媒和物形態、異なる結晶形態または多形体および活性代謝物が挙げられる。
本開示の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含むことができ、よって、様々な立体異性体形態、例えばエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーで存在することができる。よって、発明化合物およびその組成物は、個別のエナンチオマー、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であり得るか、または立体異性体の混合物の形態であり得る。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、エナンチオピュアな化合物である。ある特定の実施形態では、エナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物が提供される。
「エナンチオマー」という用語は、互いに重ね合わさらない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。「ジアステレオマー」という用語は、互いに鏡像ではない光学異性体の対を指す。ジアステレオマーは異なる物理的特性、例えば融点、沸点、スペクトル特性および反応性を有する。
さらに、本明細書において記載されているようなある特定の化合物は、特に断りのない限り、ZまたはE異性体のいずれかとして存在することができる1つまたは複数の二重結合を有し得る。本開示は加えて、化合物を、他の異性体を実質的に有しない個別の異性体としてか、あるいは様々な異性体の混合物、例えばエナンチオマーのラセミ混合物として、包含する。上述の化合物それ自体に加えて、本開示は、1つまたは複数の化合物を含む組成物を包含する。
本明細書において使用される場合、「異性体」という用語は、あらゆる幾何異性体および立体異性体を含む。例えば、「異性体」は、シスおよびトランス異性体、EおよびZ異性体、RおよびSエナンチオマー、ジアステレオマー、(D)異性体、(L)異性体、それらのラセミ混合物、他のそれらの混合物を、本発明の範囲内に属するものとして含む。例えば、立体異性体は、一部の実施形態では、1つまたは複数の対応する立体異性体を実質的に有さずに提供されることがあり、「立体化学的に濃縮された(stereochemically enriched)」と称されることもある。
特定のエナンチオマーが好ましい場合、一部の実施形態では、これは対のエナンチオマーを実質的に有さずに提供されることがあり、「光学的に濃縮された」と称されることもある。「光学的に濃縮された」は、本明細書において使用される場合、化合物が有意により大きな割合の1つのエナンチオマーで構成されることを意味する。ある特定の実施形態では、化合物は、少なくとも約90重量%の好ましいエナンチオマーで構成される。他の実施形態では、化合物は、少なくとも約95重量%、98重量%または99重量%の好ましいエナンチオマーで構成される。好ましいエナンチオマーは、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の任意の方法によりラセミ混合物から単離してもよく、または不斉合成により調製されてもよい。例えば、Jacquesら、Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience、New York、1981年);Wilen,S.H.ら、Tetrahedron 33巻:2725頁(1977年);Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill、NY、1962年);Wilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions 268頁(E.L.Eliel編、Univ.of Notre Dame Press、Notre Dame、IN 1972年)を参照されたい。
本開示の化合物は、異なる互変異性体形態でも存在することがあり、すべてのそのような形態は本開示の範囲内に包含される。「互変異性体」または「互変異性体形態」という用語は、低いエネルギー障壁により相互変換可能である、異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomers)としても公知)には、プロトンの移動による相互変換、例えばケト-エノール、アミド-イミド酸、ラクタム-ラクチム、イミン-エナミン異性化、およびプロトンが複素環系の2つ以上の位置を占めることがある環状形態(例えば1H-および3H-イミダゾール、1H-、2H-および4H-1,2,4-トリアゾール、1H-および2H-イソインドール、ならびに1H-および2H-ピラゾール)が挙げられる。原子価互変異性体には、結合電子の一部の再編成による相互変換が挙げられる。互変異性体は、平衡であるか、または適切な置換により1つの形態へと立体的に固定されていることがある。名称または構造により1つの特定の互変異性体形態として特定されている本開示の化合物は、特に指定のない限り、他の互変異性体形態を含むことが意図される。
本開示の化合物は、プロドラッグ、活性な代謝誘導体(活性代謝物)、活性な中間体、およびこれらの薬学的に許容される塩も含む。
本明細書において使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、生理学的条件下で代謝される場合または加溶媒分解により変換される場合に所望の活性化合物を生じる、化合物またはその薬学的に許容される塩を指す。プロドラッグには、制限なしに、活性化合物のエステル、アミド、カルバメート、カーボネート、ウレイド、溶媒和物または水和物が挙げられる。典型的に、プロドラッグは不活性であるか、または活性化合物よりも活性が低いが、1つまたは複数の有利な操作、投与および/または代謝特性を提供することができる。例えば、いくつかのプロドラッグは活性化合物のエステルであり、代謝の間、エステル基は切断されて活性な薬物を生じる。また、いくつかのプロドラッグは酵素的に活性化され、活性化合物、またはさらなる化学反応の際に活性化合物を生じる化合物を生じる。プロドラッグは、単一のステップでプロドラッグ形態から活性な形態になることがあり、またはこれら自体が活性を有し得るかもしくは不活性であり得る1つまたは複数の中間体形態を有することがある。プロドラッグの調製および使用は、その両方が全体を参照により本明細書に組み込まれる、T.HiguchiおよびV.Stella、“Pro-drugs as Novel Delivery Systems”,the A.C.S.Symposium Seriesの14巻、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年において議論されている。
本明細書において使用される場合、「代謝産物」、例えば活性代謝物という用語は、上記のようなプロドラッグと重複する。よって、そのような代謝産物は薬理学的に活性な化合物であるか、または、対象の身体内の代謝過程から生じる誘導体である薬理学に活性な化合物へとさらに代謝される化合物である。例えば、そのような代謝産物は、投与された化合物または塩またはプロドラッグの酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド、エステル化、エステル分解、酵素切断等から生じることができる。これらのうち、活性代謝物は、そのような薬理学的に活性な誘導体化合物である。プロドラッグについては、プロドラッグ化合物は一般的に不活性であるか、または代謝産物よりも活性が低い。活性代謝物については、親化合物は、活性化合物または不活性なプロドラッグのいずれかであり得る。
プロドラッグおよび活性代謝物は、当該技術分野において公知の慣習的な技術を使用して特定することができる。例えば、Bertoliniら、1997年、J Med Chem 40巻:2011~2016頁;Shanら、J Pharm Sci 86巻:756~757頁;Bagshawe、1995年、DrugDev Res 34巻:220~230頁;Wermuth、上記を参照されたい。
本明細書において使用される場合、「活性中間体」という用語は、最終の合成化合物と同じであるかまたは本質的に同じ生物学的活性を呈する、合成過程中の中間体化合物を指す。
本開示の化合物は、薬学的に許容される塩として製剤化することができ、またはその形態であることができる。異なる指定のない限り、本明細書において提供される化合物は、そのような化合物の薬学的に許容される塩を含む。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、物質または組成物が、製剤を含む他の成分、および/またはそれを用いて処置されている対象と、化学的および/または毒性学的に適合性であることを示す。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、特に断りのない限り、特定の化合物の遊離酸および塩基の生物学的有効性を保持し、生物学的にまたは他の点で所望されないものではない、塩を含む。企図された薬学的に許容される塩形態には、限定されるものではないが、モノ、ビス、トリス、テトラキス等が挙げられる。薬学的に許容される塩は、これらが投与される量および濃度においては非毒性である。そのような塩の調製は、化合物の物理的特徴を、その生理学的効果の発揮を妨げることなく変更することにより、薬理学的使用を促進することができる。物理的特性の有用な変更には、経粘膜投与を促進するために融点を低下させること、および薬物のより高濃度の投与を促進するために溶解度を増大させることが挙げられる。
薬学的に許容される塩には、酸付加塩、例えば硫酸塩、塩化物、塩酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、酢酸、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびキナ酸塩を含有するものが挙げられる。薬学的に許容される塩は、酸、例えば塩酸、マレイン酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、フマル酸およびキナ酸から得ることができる。
薬学的に許容される塩には、酸性官能基、例えばカルボン酸またはフェノールが存在する場合、塩基付加塩、例えばベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、t-ブチルアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、アンモニウム、アルキルアミンおよび亜鉛を含有するものも挙げられる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、 第19版、Mack Publishing Co.、 Easton、 PA、2巻、1457頁、1995年;StahlおよびWermuthによる“Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use”、Wiley-VCH、Weinheim、Germany、2002年を参照されたい。そのような塩は、適切な対応する塩基を使用して調製することができる。
薬学的に許容される塩は、標準技術により調製することができる。化合物の遊離塩基形態は、好適な溶媒、例えば適切な酸を含有する水性または水性アルコール溶液中に溶解し、次に溶液を蒸発させることにより単離することができる。よって、特定の化合物が塩基である場合、所望の薬学的に許容される塩は、当該技術分野において利用可能な任意の好適な方法、例えば無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等を用いた、または有機酸、例えば酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(pyranosidyl acid)、例えばグルクロン酸またはガラクツロン酸、アルファ-ヒドロキシ酸、例えばクエン酸または酒石酸、アミノ酸、例えばアスパラギン酸またはグルタミン酸、芳香族酸、例えば安息香酸またはケイ皮酸、スルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸等を用いた遊離塩基の処理により、調製することができる。
同様に、特定の化合物が酸である場合、所望の薬学的に許容される塩は、任意の好適な方法、例えば無機または有機塩基、例えばアミン(一級、二級または三級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物等を用いた遊離酸の処理により、調製することができる。好適な塩の代表的な例には、アミノ酸、例えばL-グリシン、L-リシンおよびL-アルギニン、アンモニア、一級、二級または三級アミン、および環状アミン、例えばヒドロキシエチルピロリドン、ピペリジン、モルホリンまたはピペラジンに由来する有機塩、およびナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩が挙げられる。
本開示の化合物は、非溶媒和形態、溶媒和形態(例えば水和形態)および固体形態(例えば、結晶または多形体形態)で存在することができ、本開示は、すべてのそのような形態を包含することが意図されることが理解される。
本明細書において使用される場合、「溶媒和物」または「溶媒和形態」という用語は、化学量または非化学量のいずれかの溶媒を含有する溶媒付加形態を指す。いくつかの化合物は、一定モル比の溶媒分子を結晶性固相に捕捉し、これによって溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1モル以上の水と、物質のうちの1つとの組合せにより形成され、ここで水はそのHOとしての分子状態を保持する。溶媒和物を形成する溶媒の例は、限定されるものではないが、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸およびエタノールアミンが挙げられる。
本明細書において使用される場合、「結晶形態」、「結晶性形態」、「多形体形態」および「多形体」という用語は、互換的に使用することができ、化合物(またはその塩もしくは溶媒和物)が異なる結晶充填配列(crystal packing arrangement)で結晶化することができ、そのすべてが同じ元素組成を有する結晶構造を意味する。異なる結晶形態は、通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性および溶解度を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度および他の因子により、1つの結晶形態が優勢となることがある。化合物の結晶多形体は、異なる条件下での再結晶により調製することができる。
本開示は、化合物中の原子のすべての同位体を含むことが意図される。元素の同位体は、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子を含む。例えば、特に指定のない限り、本開示の化合物中の水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭化物またはヨウ素は、これらの同位体、例えば限定されるものではないが、H、H、H、11C、12C、13C、14C、14N、15N、16O、17O、18O、31P、32P、32S、33S、34S、36S、17F、19F、35Cl、37Cl、79Br、81Br、127Iおよび131Iも含むことを意味する。一部の実施形態では、水素は、プロチウム、重水素およびトリチウムを含む。一部の実施形態では、炭素は12Cおよび13Cを含む。
化合物の合成
本明細書において提供される化合物の合成は、その薬学的に許容される塩を含め、実施例中の合成スキームにおいて例示される。本明細書において提供される化合物は、任意の公知の有機合成技術を使用して調製することができ、無数の可能な合成経路のいずれかに従って合成することができ、よって、これらのスキームは例示のみのものであり、本明細書において提供される化合物を調製するために使用することができる他の可能な方法を限定することを意味しない。加えて、スキーム中のステップはより良好な例示のためのものであり、適切に変更することができる。実施例中の化合物の実施形態は、中国において、調査および規制当局への提出の可能性の目的のために合成された。
本開示の化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者により容易に選択することができる、好適な溶媒中で実行することができる。好適な溶媒は、反応が行われる温度、例えば溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲にわたることができる温度で、出発材料(反応物)、中間体または生成物と実質的に非反応性であることができる。所定の反応は、1種の溶媒または1種を超える溶媒の混合物中で行うことができる。特定の反応ステップに依存して、特定の反応ステップについての好適な溶媒は、当業者により選択することができる。
本開示の化合物の調製は、様々な化学基の保護および脱保護を伴い得る。保護および脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者により容易に決定することができる。保護基の化学的性質は、例えば、本明細書においてその全体を参照により組み込まれる、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley & Sons,Inc.、New York(1999年)において見出すことができる。
反応は、当該技術分野において公知の任意の好適な方法に従ってモニタリングすることができる。例えば、生成物の形成は、分光学的方法、例えば核磁気共鳴分光法(例えばHまたは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば紫外可視)もしくは質量分析法により、またはクロマトグラフ法、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)により、モニタリングすることができる。化合物は、当業者により、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(“Preparative LC-MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization” Karl F.Blom、Brian Glass、Richard Sparks、Andrew P.Combs J.Combi.Chem.2004年、6巻(6号)、874~883頁、本明細書においてその全体を参照により組み込まれる)および順相シリカゲルクロマトグラフィーを含む様々な方法により精製することができる。
例示目的のために、以下は、本開示の化合物ならびに重要な中間体を調製するための一般的合成経路を示す。個別の反応ステップのより詳細な記載については、以下の実施例の項を参照されたい。当業者は、本発明の化合物を合成するために他の合成経路を使用することができることを諒解するであろう。特定の出発材料および試薬がスキーム中に描写され、以下で議論されるが、様々な誘導体および/または反応条件を生成するために、他の出発材料および試薬を容易に代替することができる。加えて、以下に記載される方法により調製される化合物の多くは、本開示に照らして、当業者に周知の従来の化学を使用してさらに修飾することができる。
式(I)の化合物は、スキームA~Dに示すように合成することができる。
一般スキームA:式(I)の化合物の合成
Figure 2022551180000050
一般スキームB:式(I)の化合物の合成
Figure 2022551180000051
一般スキームC:式(I)の化合物の合成
Figure 2022551180000052
一般スキームD:式(I)の化合物の合成
Figure 2022551180000053
化合物の使用
一態様では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩は、α-KGのD-2-HGへの変換を阻害することができる。
一部の実施形態では、本開示の化合物は、イソクエン酸のα-KGへの変換を阻害することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物は、α-KGのD-2-HGへの変換およびイソクエン酸のα-KGへの変換の両方を阻害することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物は、イソクエン酸のα-KGへの変換ではなく、α-KGのD-2-HGへの変換を選択的に阻害することができる。
別の態様では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩は、突然変異IDHを阻害することができる。一部の実施形態では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩は、野生型IDHを阻害することができる。一部の実施形態では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩は、突然変異IDHおよび野生型IDHの両方を阻害することができる。一部の実施形態では、式(I)、式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩は、野生型IDHではなく、突然変異IDHを選択的に阻害することができる。
一部の実施形態では、本開示の化合物は、野生型IDHおよび/または突然変異IDHを、0.01~1000μM、0.01~500μM、0.01~100μM、0.01~80μM、0.01~50μM、0.01~40μM、0.01~30μM、または0.01~20μM、0.01~10μM、0.01~5μM、または0.01~1μM、0.01~0.5μM、0.01~0.1μMまたは0.01~0.05μMのIC50値で阻害する。
本明細書において使用される場合、「突然変異IDHを選択的に阻害する」という用語は、提供される化合物が、本明細書において記載されている少なくとも1つのアッセイにおいて、野生型IDHより突然変異IDHを阻害することを意味する。一部の実施形態では、本開示の化合物は、突然変異IDHについて、野生型IDHより少なくとも2~500倍選択的である。一部の実施形態では、本開示の化合物は、突然変異IDHについて、野生型IDHより少なくとも2倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、200倍、300倍、400倍または少なくとも500倍選択的である。
医薬組成物
本開示は、本明細書において開示されている少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、本明細書において開示されている1つを超える化合物を含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、本明細書において開示されている1つまたは複数の化合物および薬学的に許容される担体を含む。
薬学的に許容される担体は、医薬品分野において周知の方法で調製することができる、当該技術分野における従来の薬用担体である。一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、医薬組成物の調製のために、薬学的に許容される担体と混合することができる。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される」という句は、公正な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織との接触における使用に好適であり、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症を有さず、合理的なベネフィット/リスク比に見合う、化合物、材料、組成物および/または剤形を指す。一部の実施形態では、薬学的に許容される化合物、材料、組成物および/または剤形は、動物、より特にはヒトにおける使用のために、規制当局(例えば米国食品医薬品局、中国食品医薬品局または欧州医薬品庁)により承認されているもの、または一般的に認識されている薬局方(例えば米国薬局方、中国薬局方または欧州薬局方)において列挙されているものを指す。
「薬学的に許容される担体」という用語は、本明細書において使用される場合、1つの部位、体液、組織、臓器(内部または外部)または身体の一部から、別の部位、体液、組織、臓器または身体の一部への、本明細書において提供されている化合物の運搬または輸送に関与する、薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクル、例えば液体または固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒または封入材料を指す。薬学的に許容される担体は、ビヒクル、希釈剤、賦形剤、または過剰な毒性または有害作用を有さずに動物の組織と接触するのに使用することができる他の材料であることができる。代表的な薬学的に許容される担体には、糖、デンプン、セルロース、麦芽、トラガカント、ゼラチン、リンゲル溶液、アルギン酸、等張食塩水、緩衝剤等が挙げられる。本開示において採用することができる薬学的に許容される担体には、当該技術分野において一般的に公知のもの、例えば本明細書において参照により組み込まれる“Remington Pharmaceutical Sciences” Mack Pub.Co.、 New Jersey(1991年)において開示されているものが挙げられる。
薬学的に許容される担体として役立つことができる材料の一部の例には、(1)糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;(2)デンプン、例えばトウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン;(3)セルロース、およびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;(4)粉末状トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)滑石;(8)賦形剤、例えばココアバターおよび坐剤ワックス;(9)油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油;(10)グリコール、例えばプロピレングリコール;(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;(12)エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリーの水;(17)等張食塩水;(18)リンゲル溶液;(19)アルコール、例えばエチルアルコールおよびプロパンアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;ならびに(21)医薬品製剤中に採用される他の非毒性の適合性物質、例えばアセトンが挙げられる。
医薬組成物は、必要に応じて、適切な生理学的条件に近づけるために、薬学的に許容される補助物質、例えばpH調節剤および緩衝剤、毒性調節剤等、例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム等を含有することができる。
医薬組成物の形態は、限定されるものではないが、投与経路、疾患の程度、または投与される用量を含む多数の基準に依存する。
医薬組成物は、経口、経鼻、直腸、経皮、静脈内または筋肉内投与のために製剤化することができる。所望の投与経路に従って、医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、丸剤、ドラジェ、粉末、顆粒、サシェ、薬包、ロゼンジ、懸濁剤、エマルション、溶液、シロップ、エアロゾル(固体として、または液体媒体中)、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、パッチ、吸入剤または坐剤の形態で製剤化することができる。
医薬組成物は、当該技術分野において公知の手順を採用することにより、患者への投与後の活性成分の急速、持続または遅延放出をもたらすように製剤化することができる。一部の実施形態では、医薬組成物は持続放出形態で製剤化される。本明細書において使用される場合、「持続放出形態」という用語は、対象中、主に対象の胃腸管中で長期間にわたる(徐放性)、またはある特定の部位(制御放出)での生体吸収のために利用可能となるような、医薬組成物からの活性薬剤の放出を指す。一部の実施形態では、長期間は、約1時間~24時間、2時間~12時間、3時間~8時間、4時間~6時間、1~2日以上であることができる。ある特定の実施形態では、長期間は、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間または少なくとも約24時間である。医薬組成物は、錠剤の形態で製剤化することができる。例えば、活性薬剤の放出速度は、胃腸液中の活性薬剤の溶解、およびその後の錠剤または丸剤からのpHと独立した拡散により調整することができるだけでなく、錠剤の崩壊および浸食の物理的な過程にも影響を受けることがある。一部の実施形態では、“Medical Applications of Controlled Release,” LangerおよびWise(編)、CRC Pres.、Boca Raton、Florida(1974年);“Controlled Drug Bioavailability,” Drug Product DesignおよびPerformance、SmolenおよびBall(編)、Wiley、New York(1984年);RangerおよびPeppas、1983年、J Macromol.Sci.Rev.Macromol Chem.23巻:61頁;Levyら、1985年、Science 228巻:190頁;Duringら、1989年、Ann.Neurol.25巻:351頁;Howardら、1989年、J.Neurosurg.71巻:105頁も参照において開示されているようなポリマー材料を、持続放出のために使用することができる。上記の参考文献は、その全体を本明細書において参照により組み込まれる。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、約0.01mg~約1000mg(例えば約0.01mg~約10mg、約0.1mg~約10mg、約1mg~約10mg、約5mg~約10mg、約5mg~約20mg、約5mg~約30mg、約5mg~約40mg、約5mg~約50mg、約10mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約50mg~約100mg、約50mg~約200mg、約50mg~約300mg、約50mg~約400mg、約50mg~約500mg、約100mg~約200mg、約100mg~約300mg、約100mg~約400mg、約100mg~約500mg、約200mg~約500mg、約300mg~約500mg、約400mg~約500mg、約500mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約700mg~約1000mg、約800mg~約1000mg、または約900mg~約1000mg)の、本明細書において提供される化合物を含む。対象あたり1日あたりの好適な投薬量は、約5mg~約500mg、好ましくは約5mg~約50mg、約50mg~約100mgまたは約50mg~約500mgであることができる。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は単位剤形で製剤化することができ、各投薬量は、約0.01mg~約10mg、約0.1mg~約10mg、約1mg~約10mg、約5mg~約10mg、約5mg~約20mg、約5mg~約30mg、約5mg~約40mg、約5mg~約50mg、約10mg~約100mg、約20mg~約100mg、約30mg~約100mg、約40mg~約100mg、約50mg~約100mg、約50mg~約200mg、約50mg~約300mg、約50mg~約400mg、約50mg~約500mg、約100mg~約200mg、約100mg~約300mg、約100mg~約400mg、約100mg~約500mg、約200mg~約500mg、約300mg~約500mg、約400mg~約500mg、約500mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約700mg~約1000mg、約800mg~約1000mg、または約900mg~約1000mgの、本明細書において開示されている化合物を含有する。「単位剤形」という用語は、ヒト対象および他の哺乳動物のための一体型投薬として好適な物理的に別の単位を指し、各単位は、好適な医薬担体と関連して所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性な材料を含有する。
一部の実施形態では、医薬組成物は、本明細書において開示されている1つまたは複数の化合物を第1の活性成分として含み、第2の活性成分をさらに含む。第2の活性成分は、当該技術分野において公知の任意の抗がん剤であることができる。がんまたは腫瘍を処置するための抗がん剤の代表的な例には、これらに限定されるものではないが、細胞シグナル伝達阻害剤(例えば、イマチニブ、ゲフィチニブ、ボルテゾミブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、ダサチニブ、ボリノスタット、ラパチニブ、テムシロリムス、ニロチニブ、エベロリムス、パゾパニブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、ラニビズマブ、ペガプタニブ、およびパニツムマブ等)、有糸分裂阻害剤(例えば、パクリタキセル、ビンクリスチン、およびビンブラスチン等)、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、およびカルムスチン等)、代謝産物拮抗物質(例えば、メトトレキサート、5-FU等)、インターカレート抗がん剤(intercalating anticancer agent)、(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ブレオマイシン、およびマイトマイシン-C等)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、およびテニポシド等)、免疫療法剤(例えば、インターロイキン、およびインターフェロン等)および抗ホルモン剤(例えば、タモキシフェン、およびラロキシフェン等)を挙げることができる。一部の実施形態では、第2の活性薬剤は、イブルチニブ、ベネトクラックス、イマチニブメシレート、ニロチニブ塩酸塩、ボスチニブ、ダサチニブ、エトポシド、リン酸フルダラビン、ポナチニブ、ビンクリスチンスルフェート、メトトレキサート、シクロホスファミド、ロムスチン、テニポシド、テモゾロミド、フォテムスチン、カルムスチン、ベバシズマブ、ピシバニール、フルオロウラシル、メルファラン、ゲムシタビン塩酸塩のうちの1つまたは複数である。
処置のための方法
本開示は、IDHに関連する疾患を処置する方法であって、対象に、本明細書において開示されている有効量の1つまたは複数の化合物または薬学的に許容される塩または医薬組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書において使用される場合、「対象」という用語は、生物、組織または細胞を指す。対象は、医学的目的、例えば既存の状態もしくは疾患の診断および/もしくは処置、もしくは状態もしくは疾患の発生を予防するための予防処置のためのヒト対象、または医学的、獣医学的目的もしくは開発目的のための動物対象を含むことができる。対象には、組織培養、細胞培養、臓器複製、幹細胞産生等からの試料材料も含むことができる。好適な動物対象には、哺乳動物および鳥類が含まれる。「哺乳類」という用語は、本明細書において使用される場合、限定されるものではないが、霊長類、例えば、ヒト、サル、類人猿等;ウシ(bovine)、例えば、ウシ(cattle)、雄ウシ(oxen)等;ヒツジ(ovine)、例えば、ヒツジ(sheep)等;ヤギ(caprine)、例えば、ヤギ(goat)等;ブタ(porcine)、例えば、ブタ(pig)、雄ブタ(hog)等;ウマ(equine)、例えば、ウマ(horse)、ロバ、シマウマ等;ヤマネコおよびイエネコを含むネコ(feline);イヌ(dog)を含むイヌ(canine);ウサギ、ノウサギ等を含むウサギ類;ならびにマウス、ラット等を含むげっ歯類を含む。「鳥類」という用語は、本明細書において使用される場合、限定されるものではないが、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラ、シチメンチョウおよびキジを含む。一部の実施形態では、対象は哺乳動物または哺乳動物細胞である。一部の実施形態では、対象はヒトまたはヒト細胞である。ヒト対象は、限定されるものではないが、胎児、新生児、乳児、若年および成人対象を含む。さらに、「対象」は、状態または疾患を患っているか、またはそれを患っていると疑われる患者を含むことができる。よって、「対象」および「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用される。対象は、生存能力、分化、マーカー産生、発現等のための試験における、実験室またはバイオプロセシング培養中の細胞または細胞の集合体も指すことができる。
本明細書において使用される場合、活性薬剤または薬物送達デバイスの「有効量」という用語は、所望の生物学的反応を発揮するために必要な量を指す。当業者により諒解されるように、薬剤またはデバイスの有効量は、所望の生物学的エンドポイント、送達される薬剤、封入マトリックスの組成、標的組織等のような因子に依存して変動し得る。
一部の実施形態では、本明細書において開示されている1つまたは複数の化合物またはその薬学的に許容される塩または医薬組成物は、非経口経路または非経口でない経路により投与される。一部の実施形態では、1つまたは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩または医薬組成物は、経口、経腸、口腔内、経鼻、鼻腔内、経粘膜、表皮、経皮、皮膚、眼内、経肺、舌下、直腸内、膣内、局所、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内または大槽内投与される。
本明細書において開示されている化合物は、純粋形態、他の活性成分との組合せ、または本開示の医薬組成物の形態で投与することができる。一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、必要のある対象に、同時にまたは順次に、当該技術分野において公知の1つまたは複数の抗がん剤との組合せで投与することができる。一部の実施形態では、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、または2日毎に1回、3日毎に1回、4日毎に1回、5日毎に1回、6日毎に1回、1週間に1回、行われる。
ある特定の実施形態では、本開示は、α-KGのD-2-HGへの変換に関連する疾患を処置するための医薬の製造における、本開示の化合物、その薬学的に許容される塩、または医薬組成物の使用を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、突然変異IDHに関連する疾患を処置するための医薬の製造における、本開示の化合物、その薬学的に許容される塩、または医薬組成物の使用を提供する。
ある特定の実施形態では、α-KGのD-2-HGへの変換に関連する疾患は、がんを含む、突然変異IDHに関連する疾患である。
特に、がんには、限定されるものではないが、白血病、膠芽腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管細胞癌、骨肉腫、リンパ腫、肺がん、腺腫、骨髄腫、肝細胞癌、副腎皮質癌、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、肝臓がん、胃がん、結腸がん、結腸直腸がん、卵巣がん、子宮頚部がん、脳がん、食道がん、骨がん、精巣がん、皮膚がん、腎臓がん、中皮腫、神経芽腫、甲状腺がん、頭頸部がん、食道がん、眼がん、前立腺がん、上咽頭がんまたは口腔がんが挙げられる。一部の実施形態では、がんは白血病、膠芽腫または胆管細胞癌である。
本開示における化合物、その薬学的に許容される塩およびその医薬組成物は、哺乳動物、特にヒトにおける、α-KGのD-2-HGへの変換に関連する疾患または状態のいずれかの発生または発症の予防または処置において使用することができる。一部の実施形態では、本開示における化合物、その薬学的に許容される塩およびその医薬組成物は、哺乳動物、特にヒトにおける、突然変異IDHに関連する疾患または状態のいずれかの発生または発症の予防または処置において使用することができる。
そのような状況では、本開示は、本開示の化合物、その薬学的に許容される塩または医薬組成物を単独でまたは他の成分(例えば第2の活性成分、例えば抗がん剤)との組合せで用いる処置に好適な患者をスクリーニングする方法も提供する。方法は、患者からの腫瘍試料をシークエンシングするステップ、および患者中のD-2-HGの蓄積を検出するステップ、または患者中のIDHの突然変異状態を検出するステップを含む。
以下は、本開示の一般的な方法をさらに説明する。本開示の化合物は、当該技術分野において公知の方法により調製することができる。以下は、本開示の好ましい化合物の詳細な調製方法を例示する。しかし、これらは、本開示の化合物の調製方法をけっして限定しない。
合成実施例
以下の実施例における化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)または/および質量分析(ESI)により特徴付けられた。NMRシフト(δ)を、10-6(ppm)の単位で得た。H-NMRスペクトルを、Varian Mercury VX 400分光計で、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として用いて、ジメチルスルホキシド-d(DMSO-d)またはCDCl中で記録した。
ESI-HRMS測定を、1260-6230 TOF LC-MS質量分析計を使用して実行した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を、Agilent 1200 LCで、Phenomen C18カラム(4.6mm×150mm、0.4μm)を使用して実行した。
薄層クロマトグラフィーを、Yantai Huanghai HSGF254シリカゲルプレートを使用して実行した。薄層クロマトグラフィー(TLC)に使用されるシリカゲルプレートは、0.15mm~0.2mmであった。TLCによる生成物の分離および精製のために使用されるシリカゲルプレートは、0.4mm~0.5mmであった。
精製クロマトグラフィーカラムは、シリカゲルを担体として使用する(200~300メッシュ、Yantai Huanghai co.により製造)。
本開示の公知の出発材料は、当該技術分野において公知の方法を使用することによるかまたはそれに従って合成することができるか、またはAlfa Aesar、Langcaster、TCI、Aldrich、BepharmおよびScochemから購入することができる。
特に指定のない限り、実施例中の反応物は、すべてアルゴンまたは窒素雰囲気下で実行された。アルゴンまたは窒素雰囲気は、反応フラスコが、約1Lの体積のアルゴンまたは窒素バルーンに接続されていることを指す。水素化は、通常、真空下で実行され、水素で充填され、3回繰り返された。特に指定のない限り、実施例中の反応温度は20℃~30℃の周囲温度であった。
実施例中の反応の進行をTLCによりモニタリングした。反応に使用される溶出系には、ジクロロメタン-メタノール系および石油エーテル-酢酸エチル系が挙げられる。溶媒の体積比を、化合物の異なる極性に従って調節した。
化合物の精製に使用されるカラムクロマトグラフィーの溶出系およびTLCの溶出系には、ジクロロメタン-メタノール系および石油エーテル-酢酸エチル系が挙げられる。溶媒の体積比を、化合物の異なる極性に従って調節した。少量のアルカリ性または酸性の薬剤、例えばトリエチルアミンおよび酢酸を、調節のために添加することができる。
以下の実施例および本発明書における他の場所で使用される略語は、以下のとおりである。
Figure 2022551180000054
Figure 2022551180000055
2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(1)
この化合物を、一般スキームAに従って調製した。具体的に、スキームを以下のように列挙した。
スキーム1:
Figure 2022551180000056
ステップ1. 1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタノン(1b)
Figure 2022551180000057

DMSO(20mL)中の1-メチルインダゾール-5-オール(1a、1g、6.75mmol)、1-(3,4-ジフルオロフェニル)エタノン(1.16g、7.42mmol)および18-crown-6(178mg、0.67mmol)の混合物に、KCO(1.87g、13.5mmol)を添加した。次に、混合物を120℃、N下で1時間撹拌した。混合物中を、水(150mL)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を石油エーテル(60mL)中に懸濁し、30分撹拌した。オフホワイトの固体が形成された。固体を濾過し、収集し、真空中で乾燥して、1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタノン(1b、1.7g、収率88.6%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.95 (s, 1H), 7.81 (dd, J = 2.0, 11.6 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.21 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 6.88 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 4.12 (s, 3H), 2.58 (s, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 284.9 [M+H].
ステップ2.N-[1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(1c)
Figure 2022551180000058
乾燥THF(30mL)中の1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタノン(1b、1.7g、5.98mmol)および(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1.09g、8.97mmol)の混合物に、Ti(OEt)(2.73g、11.96mmol)を添加した。次に、混合物を70℃、N下で16時間撹拌した。混合物を、撹拌下で、水(100mL)およびEtOAc(100mL)の混合物中に注いだ。混合物を15分撹拌した後、混合物を濾過した。濾液の有機層を分離し、水性層をEtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、真空中で乾燥して、N-[1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(1c、2.3g、収率81.9%)を茶色の油状物として得て、これを次のステップのために直接使用する。
LC-MS: (ESI) m/z: 387.8 [M+H].
ステップ3.(S)-N-((S)-1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1d)
Figure 2022551180000059
THF(40mL)およびHO(0.8mL)中のN-[1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(1c、2.3g、5.94mmol)の溶液に、NaBH(674mg、17.81mmol)を-50℃で少しずつ添加した。混合物を-50℃で2時間撹拌した後、混合物を25℃に加温し、1時間撹拌した。混合物を水(100mL)中に注ぎ、EtOAc(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル/EtOAc=1:1(v/v))、(S)-N-((S)-1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1d、2.0g、収率82%)を淡黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.90 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.20-7.18 (m, 1H), 7.05 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.96-6.90 (m, 1H), 4.53 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.09 (s, 3H), 3.42 (br s, 1H), 1.52 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.25 (s, 9H). LC-MS: (ESI) m/z: 389.9 [M+H].
ステップ4.(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタンアミン(1e)
Figure 2022551180000060
MeOH(20mL)中の(S)-N-((S)-1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1d、2.0g、5.13mmol)の混合物に、HCl/ジオキサン(4M、5mL)を滴下添加した。次に、混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を水(100mL)中に注ぎ、固体のNaCOを用いてpH=9に塩基性化した。次に混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥した。次にこれを濾過し、濃縮し、真空中で乾燥して、(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタンアミン(1e、1.5g、粗製)を茶色の油状物として得て、これを次のステップのために直接使用する。
LC-MS: (ESI) m/z: 286.8 [M+H].
ステップ5. 2-フルオロピリジン-4-カルボニルクロリド(A-1b)
Figure 2022551180000061
SOCl(39mL、537.6mmol)中の2-フルオロピリジン-4-カルボン酸(A-1a、10g、70.87mmol)の溶液に、DMF(0.6mL、7.8mmol)を滴下添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(2×100mL)とともに同時蒸着して、2-フルオロピリジン-4-カルボニルクロリド(A-1b、13g、収率98.8%、純度86%)として黄色の油状物を得て、これを精製することなく次のステップに使用した。
ステップ6.N-エチル-2-フルオロ-ピリジン-4-カルボキサミド(A-1c)
Figure 2022551180000062
THF(150mL)およびHO(75mL)中のエタンアミン(6.9g、84.09mmol、HCl塩)およびKCO(33.9g、245.3mmol)の溶液に、2-フルオロピリジン-4-カルボニルクロリド(A-1b、13g、70.07mmol、純度86%)を0~4℃で添加した。混合物を0~4℃で2時間撹拌した。混合物を水(75mL)で希釈し、2分放置した。有機層を分離した。水性層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(75mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、茶色の油状物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ISCO;80g SepaFlash Silica Flashカラム、0~40%酢酸エチル/石油エーテルグラジエントの溶出液、80mL/分)、N-エチル-2-フルオロ-ピリジン-4-カルボキサミド(A-1c、6.6g、収率56.2%)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.31 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.51-7.48 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 1H), 6.50 (br s, 1H), 3.55-3.45 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ7. 2-エチル-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1d)
Figure 2022551180000063
THF(200mL)中のN-エチル-2-フルオロ-ピリジン-4-カルボキサミド(A-1c、6.6g、39.42mmol)の溶液に、LDA(THF中2M、45mL)を、-65℃、N下で滴下添加した。混合物を-65℃で30分撹拌した。次にDMF(16mL、208mmol)を添加した。混合物を-65℃でさらに1時間撹拌した。混合物を飽和NHCl溶液(100mL)でクエンチし、水(70mL)で希釈した。混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(75mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、2-エチル-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1d、9.3g、収率98.9%、純度82%)を黄色の固体として得て、これを精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.37-8.35 (m, 1H), 7.52 (dd, J = 2.4, 4.8 Hz, 1H), 6.05 (s, 1H), 4.34 (br s, 1H), 3.82-3.74 (m, 1H), 3.54-3.46 (m, 1H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ8. 2-エチル-4-フルオロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1)
Figure 2022551180000064
TFA(30mL)およびDCM(80mL)中の2-エチル-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1d、9.3g、39mmol、純度82%)の溶液に、EtSiH(16mL、100.17mmol)を0℃で添加した。次に、溶液を25℃で16時間撹拌した。混合物を撹拌した飽和NaHCO溶液(800mL)にゆっくりと添加し、次にDCM(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油状物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ISCO;80 g SepaFlash Silica Flashカラム、0~40%酢酸エチル/石油エーテルグラジエントの溶出液、60mL/分)、2-エチル-4-フルオロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1、6.3g、収率90.8%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.38-8.34 (m, 1H), 7.64 (dd, J = 2.8, 4.8 Hz, 1H), 4.49 (s, 2H), 3.72 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
ステップ9. 2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(1)
Figure 2022551180000065
NMP(4mL)中の粗製(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エタンアミン(1e、300mg、1.05mmol)、2-エチル-4-フルオロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1、758mg、4.21mmol)およびDIPEA(544mg、4.21mmol)の混合物を、180℃、N下で8時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)中に注ぎ、EtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)により精製して、粗製2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンを無色のガムとして得て、これをprep.HPLC(カラム:DuraShell 150×25mm×5um;移動相:水(0.05%HCl v/v)-ACN;B相%:22%~52%;流速:25mL/分)によりさらに精製して、2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(1-メチルインダゾール-5-イル)オキシ-フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(1、122.0mg、収率23.7%、HCl塩)を青色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.98-7.91 (m, 2H), 7.58 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 2.0, 11.6 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.24-7.19 (m, 3H), 7.03 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.15 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 4.75-4.57 (m, 2H), 4.07 (s, 3H), 3.72 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.74 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 446.1 [M+H].
化合物2~64の合成
全般的に、表1中の化合物2~64は、一般スキームAにおいて記載されている手順に従って調製した。合成方法は、実施例1と同様であった。化合物2~64についてのデータを、本明細書において以下の表1中に示す。
Figure 2022551180000066
Figure 2022551180000067
Figure 2022551180000068
Figure 2022551180000069
Figure 2022551180000070
Figure 2022551180000071
Figure 2022551180000072
Figure 2022551180000073
Figure 2022551180000074
Figure 2022551180000075
Figure 2022551180000076
Figure 2022551180000077
Figure 2022551180000078
Figure 2022551180000079
Figure 2022551180000080
2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-[[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]オキシ]フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(65)
スキーム2:
Figure 2022551180000081
ステップ1. 6-ヒドロキシ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(2)
Figure 2022551180000082
EtOH(350mL)中のジエチル2-メチル-3-オキソ-ブタンジオエート(1、30g、148.4mmol)の混合物に、EtONa(16.15g、237.4mmol)および酢酸ホルムイミドアミド(21.6g、207.7mmol)を20℃で添加した。次に、混合物を90℃、N下で16時間撹拌した。混合物に2N HClを添加してpH=7に調節し、次に、混合物に水(200mL)を添加し、EtOAc(3×200mL)で抽出した。有機層を収集し、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残留物を茶色の油状物として得た。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(石油エーテル:EtOAc=1:3)で溶出して精製して、6-ヒドロキシ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(2、6.0g、19.5%収率)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.09 (s, 1H), 4.40 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.39 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 182.9 [M+H].
ステップ2. 6-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(3)
Figure 2022551180000083
EtOAc(50mL)中の6-ヒドロキシ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(2、1.0g、5.49mmol)の溶液に、オキサリルジクロリド(1.44mL、16.47mmol)、続けてDMF(84μL、1.1mmol)をゆっくりと添加した。次に、混合物を80℃、N下で2時間撹拌した。混合物を冷却し、氷水(50mL)を添加し、EtOAc(3×60mL)で抽出した。有機層を収集し、ブライン(60mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残留物を茶色の油状物として得た。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(石油エーテル:EtOAc=4:1(v/v))で溶出して精製して、6-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(3、0.73g、収率61.2%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.85 (s, 1H), 4.45 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.41 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 200.8 [M+H].
ステップ3 5-(ブロモメチル)-6-クロロ-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(4)
Figure 2022551180000084
6-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(3、0.73g、3.64mmol)、AIBN(60mg、0.36mmol)、NBS(1.62g、9.10mmol)の混合物に、1,2-ジクロロエタン(30mL)を溶解し、混合物を100℃で12時間、N下で撹拌した。混合物に水(50mL)を添加し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を収集し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、5-(ブロモメチル)-6-クロロ-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(4、1.23g、粗製)を茶色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.99 (s, 1H), 4.54-4.48 (m, 2H), 2.69 (s, 2H), 1.46-1.42 (m, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 278.9 [M+H].
ステップ4 4-クロロ-6-エチル-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン(5)
Figure 2022551180000085
MeCN(40mL)中の5-(ブロモメチル)-6-クロロ-ピリミジン-4-カルボン酸エチル(4、1.18g、4.22mmol)、エタンアミン塩酸塩(1.03g、12.66mmol)の溶液に、KCO(1.17g、8.44mmol)を添加し、混合物を25℃で6時間、N下で撹拌した。混合物に水(50mL)を添加し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を収集し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残留物を茶色の油状物として得た。残留物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル/EtOAc=1:1)、4-クロロ-6-エチル-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン(5、0.31g、収率29.7%)を茶色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 9.15 (s, 1H), 4.66 (s, 2H), 3.75 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 197.9 [M+H].
ステップ5 6-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(4-メチルフェノキシ)フェニル]エチル]アミノ]-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン(65)
Figure 2022551180000086
ジオキサン(4mL)中の4-クロロ-6-エチル-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン(5、0.08g、0.4mmol)および(1S)-1-[3-フルオロ-4-(4-メチルフェノキシ)フェニル]エタンアミン(129mg、0.53mmol)の混合物に、DIPEA(262mg、2.02mmol)を添加し、結果として生じた混合物を80℃で4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物を得た。残留物を、prep-HPLCにより精製して(カラム:DuraShell 150×25mm×5μm;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:41%~61%、10分)、6-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(4-メチルフェノキシ)フェニル]エチル]アミノ]-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン(65、30.3mg、収率18.2%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.78 (s, 1H), 7.35 (dd, J = 2.0, 11.2 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.01 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.68 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.56 (s, 2H), 3.70 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.69 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.31 (t, J = 7.6 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 407.2 [M+H].
化合物66および67の合成
全般的に、表2中の化合物66および67は、一般スキームBにおいて記載されている手順に従って調製した。合成方法は、実施例2と同様であった。化合物66および67についてのデータを、本明細書において以下の表2中に示す。
Figure 2022551180000087
2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(68)
この化合物を、一般スキームCに従って調製した。具体的に、スキームを以下のように列挙する。
Figure 2022551180000088
ステップ1. 4-ブロモ-3-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンズアミド(C-1b)
Figure 2022551180000089
DCM(1L)およびDMF(3mL、0.039mol)中の4-ブロモ-3-フルオロ-安息香酸(C-1a、150g、0.68mol)の混合物に、(COCl)(66mL、0.75mol)をゆっくりと0℃で滴下添加した。反応物を25~30℃で12時間撹拌した。混合物を0~5℃に冷却し、次にN-メトキシメタンアミン塩酸塩(100g、1.03mol)を添加し、続けてTEA(400mL、2.87mol)をゆっくりと添加した。反応物を25~30℃でさらに2時間撹拌した。混合物を濾別し、濾過ケーキをDCM(2×200mL)で洗浄した。混合物を水(800mL)で希釈し、DCM(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、1.0M HCl溶液(2×500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。結果として生じた油状物を、固体が形成されるまで、ドライアイス/EtOH浴中で冷却した。混合物を石油エーテル(100mL)で希釈し、次に濾過した。濾過ケーキを収集し、乾燥して、4-ブロモ-3-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンズアミド(C-1b、170g、収率94.7%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.60 (dd, J = 6.8, 8.4 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 2.0, 8.8 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 1.6, 8.4 Hz, 1H), 3.55 (s, 3H), 3.36 (s, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 261.9/263.9 [M+H].
ステップ2. 1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタノン(C-1c)
Figure 2022551180000090
THF(1.5L)中の4-ブロモ-3-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンズアミド(C-1b、170g、0.65mol)の溶液に、MeMgBr(エーテル中3M、325mL)を、0~5℃、窒素下で添加した。反応物を0~5℃で3時間撹拌した。混合物を、0~10℃で飽和NHCl溶液(1L)でクエンチし、混合物をEtOAc(3×600mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。結果として生じた油状物を、固体が形成されるまで、ドライアイス-EtOH浴中で冷却した。混合物を石油エーテル(100mL)で希釈し、次に濾過した。固体を収集し、乾燥して、1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタノン(C-1c、121g、収率85.9%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72-7.64 (m, 2H), 7.61 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 2.59 (s, 3H).
ステップ3.(S)-N-[1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1d)
Figure 2022551180000091
THF(1L)中の1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタノン(C-1c、121g、0.56mol.)、2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(81g、0.67mol)およびTi(OEt)(255g、1.12mol)の混合物を、80℃で8時間撹拌した。混合物を水(1L)中に注ぎ、次にEtOAc(600mL)で希釈した。混合物を濾別し、濾過ケーキをEtOAc(2×600mL)で洗浄した。有機層を分離し、水性層をEtOAc(2×600mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(800mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、(S)-N-[1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1d、170g、収率95.2%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.68-7.59 (m, 2H), 7.53 (dd, J = 1.6, 8.4 Hz, 1H), 2.75 (s, 3H), 1.33 (s, 9H).
ステップ4.N-[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1e)
Figure 2022551180000092
THF(1L)および水(20mL)中の(S)-N-[1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1d、160g、0.5mol)の混合物に、NaBH(56.7g、1.50mol)を-60~-40℃で少しずつ添加した。反応物を-60~-40℃で3時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl溶液(2L)中に注ぎ、混合物をEtOAc(3×800mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(800mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。結果として生じた油状物を石油エーテル(300mL)中に溶解し、15~20℃で12時間置いた。白色の沈殿を収集し、石油エーテル(2×50mL)で洗浄し、乾燥して、所望の生成物(66g)を白色の固体として得た。濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3:1)、純粋な生成物(103g)を白色の固体として得た。N-[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1e、103g、収率64%)を総じて白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.52 (dd, J = 7.2, 8.0 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 2.0, 9.2 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 4.55-4.48 (m, 1H), 3.41 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 1.50 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.24 (s, 9H). LC-MS: (ESI) m/z: 323.7 [M+H].
ステップ5. (1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタンアミン(C-1f)
Figure 2022551180000093
MeOH(250mL)中のN-[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-1e、50g、155.17mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、80mL)を20~25℃で添加し、反応物を2時間撹拌した。溶媒を真空中で濃縮し、残留物を水(300mL)で希釈した。混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。有機層を廃棄した。水性層を飽和NaHCO溶液でpH=7~8に調節した。混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタンアミン(C-1f、30.1g、収率89%)を無色のガムとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.48 (dd, J = 7.2, 8.0 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 2.0, 10.0 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 4.11 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 200.7/202.7 [M+H].
ステップ6. 4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-1)
Figure 2022551180000094
NMP(100mL)中の(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エタンアミン(C-1f、20g、91.72mmol)、2-エチル-4-フルオロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(A-1、50g、277.5mmol)およびDIPEA(48mL、275.58mmol)の混合物を、170℃で6時間撹拌した。混合物を水(800mL)中に注ぎ、次にEtOAc(5×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1:1)、4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-1、25g、収率72.1%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.20 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 7.2, 8.4 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 2.0, 9.6 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.36 (五重線, J = 6.8 Hz, 1H), 4.41 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.30-4.20 (m, 2H), 3.68 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.58 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 377.8/379.8 [M+H].
ステップ7. 4-[[(1S)-1-[4-(シクロペンテン-1-イル)-3-フルオロ-フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35a)
Figure 2022551180000095
1,4-ジオキサン(1mL)およびHO(1mL)中の4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-1、100mg、0.26mmol)、2-(シクロペンテン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(51mg、0.26mmol)、Pd(dppf)Cl.CHCl(22mg、0.026mmol)およびDIPEA(92μL、0.53mmol)の混合物を、85℃で2時間、N下で撹拌した。反応混合物を、HO(100mL)に添加し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル/EtOAc=3/1(v/v))、4-[[(1S)-1-[4-(シクロペンテン-1-イル)-3-フルオロ-フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35a、50mg、収率51.6%)を黄色の油状物として得た。
LC-MS: (ESI) m/z: 366.1 [M+H].
ステップ8. 4-[[(1S)-1-(4-シクロペンチル-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35)
Figure 2022551180000096
MeOH(10mL)中の4-[[(1S)-1-[4-(シクロペンテン-1-イル)-3-フルオロ-フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35a、50mg、0.14mmol)およびPd/C(5mg、10重量%)の混合物を、25℃で20分、H雰囲気(15psi)下で撹拌した。反応混合物を濾過して濾液を得た。次に、溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。粗生成物を、prep-HPLCにより精製して(カラム:Boston Prime C18 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニウム v/v)-ACN];B%:65%~85%、9分)、4-[[(1S)-1-(4-シクロペンチル-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35、26.1mg、収率51.9%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.24 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.24-7.19 (m, 1H), 7.11 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08-7.02 (m, 2H), 5.38 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.28-4.16 (m, 2H), 3.67 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.21 (q, J = 8.2 Hz, 1H), 2.10-1.99 (m, 2H), 1.86-1.76 (m, J = 5.2 Hz, 2H), 1.71-1.64 (m, 4H), 1.59 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 368.2 [M+H].
2-[4-[4-[(1S)-1-[(2-エチル-1-オキソ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ]エチル]-2-フルオロ-フェニル]-2-ピリジル]-2-メチル-プロパンニトリル(69)
この化合物を、一般スキームCに従って調製した。具体的に、スキームを以下のように列挙する。
スキーム4:
Figure 2022551180000097
ステップ1. 4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-2)
Figure 2022551180000098
DMSO(2mL)中の4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-1、0.05g、0.13mmol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(134mg、0.53mol)の混合物に、KOAc(26mg、0.26mmol)を20℃で添加した。混合物をNにより3回パージし、Pd(dppf)Cl.CHCl(10.8mg、0.013mmol)を添加した。次に混合物をNにより再び3回パージし、100℃で2時間、N下で撹拌した。反応混合物(ジオキサン中の50mg C-1の別のバッチ、DMF中の50mg C-1の別のバッチと合わせた)に水(20mL)を添加し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を収集し、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残留物を茶色の油状物として得た。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(石油エーテル:EtOAc=1:1)で溶出して精製して、2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-2、0.1g、収率59.3%)を茶色のガムとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.18 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 6.8, 7.6 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.09-7.04 (m, 2H), 5.35 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.96-4.36 (m, 1H), 4.31-4.17 (m, 2H), 3.67 (dq, J = 3.2, 7.2 Hz, 2H), 1.35 (s, 12H), 1.30-1.26 (m, 6H). LC-MS: (ESI) m/z: 426.2 [M+H].
ステップ2. 2-(4-ヨード-2-ピリジル)-2-メチル-プロパンアミド(62a)
Figure 2022551180000099
濃HSO(2mL)中の2-(4-ヨード-2-ピリジル)-2-メチル-プロパンニトリル(61b、150mg、0.55mmol)の混合物を、20~25℃で12時間撹拌した。混合物を水(20mL)中に注ぎ、飽和NaHCO溶液でpH=8に調節した。混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、2-(4-ヨード-2-ピリジル)-2-メチル-プロパンアミド(62a、145mg、収率90.7%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.80 (dd, J = 0.4, 1.6 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 1.6, 5.2 Hz, 1H), 6.62 (br s, 1H), 5.32 (br s, 1H), 1.64 (s, 6H). LC-MS: (ESI) m/z: 290.7 [M+Na].
ステップ3. 2-[4-[4-[(1S)-1-[(2-エチル-1-オキソ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ]エチル]-2-フルオロ-フェニル]-2-ピリジル]-2-メチル-プロパンアミド(69)
Figure 2022551180000100

ジオキサン(2mL)および水(0.5mL)中の2-(4-ヨード-2-ピリジル)-2-メチル-プロパンアミド(62a、60mg、0.21mmol)、2-エチル-4-[[(1S)-1-[3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]アミノ]-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(C-2、100mg、0.24mmol)およびNaCO(44mg、0.42mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl.CHCl(9mg、0.011mmol)を窒素下で添加した。反応物を90~100℃で2時間撹拌した。混合物を、EtOAc(20mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。濾液を蒸発させ、残留物をprep-HPLCにより精製して(カラム:DuraShell 150×25mm×5μm;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニウム v/v)-ACN];B%:14%~54%、10分)、2-[4-[4-[(1S)-1-[(2-エチル-1-オキソ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ]エチル]-2-フルオロ-フェニル]-2-ピリジル]-2-メチル-プロパンアミド(69、47.2mg、収率49.5%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.64 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.42 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38-7.34 (m, 1H), 7.30 (dd, J = 1.6, 8.0 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 1.6, 12.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.82 (br s, 1H), 5.45 (五重線, J = 7.2 Hz, 1H), 5.29 (br s, 1H), 4.44 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.32-4.23 (m, 2H), 3.69 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.70 (s, 6H), 1.67-1.63 (m, 3H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z 462.1 [M+H].
化合物70~165の合成
全般的に、表3中の化合物70~165を、一般スキームCに従って調製した。合成方法は、実施例3または実施例4と同様であった。化合物70~139および141~165についてのデータを、以下の表3中に示す。
Figure 2022551180000101
Figure 2022551180000102
Figure 2022551180000103
Figure 2022551180000104
Figure 2022551180000105
Figure 2022551180000106
Figure 2022551180000107
Figure 2022551180000108
Figure 2022551180000109
Figure 2022551180000110
Figure 2022551180000111
Figure 2022551180000112
Figure 2022551180000113
Figure 2022551180000114
Figure 2022551180000115
Figure 2022551180000116
Figure 2022551180000117
Figure 2022551180000118
Figure 2022551180000119
Figure 2022551180000120
Figure 2022551180000121
Figure 2022551180000122
Figure 2022551180000123
Figure 2022551180000124
Figure 2022551180000125
Figure 2022551180000126
Figure 2022551180000127
Figure 2022551180000128
3-[2-[[(1S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)エチル]アミノ]-4-ピリジル]ベンゾニトリル(166)
この化合物を、一般スキームDに従って調製した。具体的に、スキームを以下のように列挙する。
スキーム4:
Figure 2022551180000129
ステップ1. 3-(2-フルオロピリジン-4-イル)ベンゾニトリル(166b)
Figure 2022551180000130
窒素下の1,2-ジメトキシエタン(20mL)中の2-フルオロ-4-ヨードピリジン(166a、1.2g、5.38mmol)の溶液に、(3-シアノフェニル)ボロン酸(166a1、0.87g、5.92mmol)、Pd(PPh(186mg、0.16mmol)および水性NaCO溶液(2mol/L、6mL)を添加した。反応混合物を、80℃で12時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチル(100mL)および水(30mL)で希釈した。分離した水性層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、30分撹拌した。固体を濾過により単離し、乾燥して、3-(2-フルオロピリジン-4-イル)ベンゾニトリル(166b、0.69g、収率64.0%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.41 (s, 1H), 8.37 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82-7.73 (m, 2 H), 7.68 (s, 1 H). LC-MS: (ESI) m/z: 199.1 [M+H].
ステップ2. 3-[2-[[(1S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)エチル]アミノ]-4-ピリジル]ベンゾニトリル(166)
Figure 2022551180000131
(S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシフェニル)エタンアミン塩酸塩(166b1、200mg、0.72mmol)を飽和NaHCO溶液(10mL)中に添加し、混合物を室温で30分撹拌した。次に混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮して、遊離塩基(S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシフェニル)エタンアミンを得て、これを次のステップにおいて使用した。上記の遊離塩基(S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシフェニル)エタンアミンおよび3-(2-フルオロピリジン-4-イル)ベンゾニトリル(166b、24mg、0.12mmol)を混合し、160℃で5時間加熱した。室温に冷却した後、粗生成物を分取TLCにより精製して、3-[2-[[(1S)-1-(3-フルオロ-4-フェノキシ-フェニル)エチル]アミノ]-4-ピリジル]ベンゾニトリル(166、22mg、収率44.4%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.18 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.69-7.54 (m, 3H), 7.33-7.24 (m, 3H), 7.14-6.95 (m, 5H), 6.77 (dd, J = 5.6 Hz, 1H), 6.36 (s, 1H), 5.00-4.87 (m, 2H), 1.60 (d, J = 7.6 Hz, 3H). LC-MS: (ESI) m/z: 410.1 [M+H].
化合物167~169の合成
全般的に、表4中の化合物167~169の合成方法は、実施例5と同様であった。化合物167~169についてのデータを、本明細書において以下の表4中に示す。
Figure 2022551180000132
4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-[2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)-4-ピリジル]フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(102)
この化合物を、以下のように列挙したスキーム5に従って調製した。
スキーム5:
Figure 2022551180000133
ステップ1. 2-(4-ブロモ-2-ピリジル)プロパン-2-オール(2)
Figure 2022551180000134
THF(100mL)中の4-ブロモピリジン-2-カルボン酸メチル(1、5g、23.14mmol、1当量)の溶液に、MeMgBr(3M、16.20mL、2.1当量)を、0~4℃、N下で滴下添加した。次に、混合物を20~25℃で0.5時間撹拌した。TLC(PE/EA=3/1、R=0.6)は、反応が完了したことを示した。混合物を0~4℃に冷却し、飽和NHCl溶液(30mL)でゆっくりとクエンチした。混合物を、水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=95/5~85/15)。2-(4-ブロモ-2-ピリジル)プロパン-2-オール(2、2.5g、収率49.99%)を淡黄色の液体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.36 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.60-7.59 (dd, J = 0.4, 2.0 Hz, 1H), 7.40-7.38 (dd, J = 2.0, 5.2 Hz, 1H), 4.57 (s, 1H), 1.56 (s, 9H).
ステップ2. 4-ブロモ-2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)ピリジン(3)
Figure 2022551180000135
DCM(30mL)中の2-(4-ブロモ-2-ピリジル)プロパン-2-オール(2、1g、4.63mmol、1当量)の溶液に、DAST(1.12g、6.94mmol、N/A、1.5当量)を0~4℃で滴下添加した。次に混合物を0~4℃で1.5時間撹拌した。TLC(PE/EA=3/1、R=0.8)は、反応が完了したことを示した。混合物を飽和NaHCO溶液(100mL)中に注ぎ、DCM(30mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=98/2)(LCMS:ES9778-173-P1MA)。4-ブロモ-2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)ピリジン(3、700mg、収率69.36%)を黄色の液体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.36 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 7.38-7.36 (dd, J = 2.0, 5.2 Hz, 1H), 1.70 (d, J = 22.0 Hz, 6H). LC-MS: (ESI) m/z: 218.1 [M+H]+, tR = 0.809分.
ステップ3. 4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2A)
Figure 2022551180000136
1,4-ジオキサン(50mL)中の4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2B、2g、5.05mmol、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.20g、12.62mmol、2.5当量)、Pd(dppf)Cl.CHCl(412.20mg、504.76umol、0.1当量)およびKOAc(990.76mg、10.10mmol、2当量)の混合物を、100℃で2時間、N下で撹拌した。LCMS(ES9799-190-P1A)は、4-[[(1S)-1-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンが完全に消費され、所望のMSを伴う1つの主ピークが検出されたことを示した。TLC(PE/EtOAc=1/1)は、新たなスポットが検出されなかったことを示した。溶媒を減圧下で除去して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムにより精製して(PE/EtOAc=1/1)、4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2A、2.2g、粗製)を黄色の油状物として得て、これをLCMSにより確認した。LC-MS: (ESI) m/z: 444.2 [M+H]+, tR = 0.817分.
ステップ4. 4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-[2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)-4-ピリジル]フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(102)
Figure 2022551180000137
ジオキサン(6mL)およびHO(2mL)中の4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2A、200mg、451.17umol、1当量)、4-ブロモ-2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)ピリジン(3、130mg、596.15umol、1.32当量)、Pd(dppf)Cl.CHCl(37mg、45.31umol、0.1当量)、NaCO(100mg、943.49umol、2.09当量)の混合物を、脱気しNで3回パージし、次に混合物を90℃で1時間、N雰囲気下で撹拌した。LCMS(ES9778-175-P1LA)は、反応が完了したことを示した。混合物を冷却し、セライトを介して濾過した。セライトをEtOAc(50mL×2)で洗浄した。濾液を濃縮した。残留物をprep-HPLCにより精製した(カラム:DuraShell 150×25mm×5μm;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニウム v/v)-ACN];B%:46-66%、10分)。4-[[(1S)-1-[2,5-ジフルオロ-4-[2-(1-フルオロ-1-メチル-エチル)-4-ピリジル]フェニル]エチル]アミノ]-2-エチル-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(102、65.9mg、収率32.14%、純度100%)を淡黄色の固体として得た。
LC-MS: (ESI) m/z: 455.1 [M+H]+, tR = 3.687分. 1H NMR (400MHz, MeOD) δ: 8.53 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.44-7.42 (m, 1H),7.33-7.24 (m, 2H), 6.87 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.57-5.52 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 4.52-4.41 (m, 2H), 3.70-3.64 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.68 (d, J = 22 Hz, 6H), 1.60 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
生物学的アッセイ
試験1:野生型および突然変異IDHタンパク質の精製
IDH1およびIDH2タンパク質の精製
本開示は、E.coli中の突然変異および野生型組換えIDH1およびIDH2タンパク質の発現および精製のための方法を提供する。
全長野生型または突然変異IDH1タンパク質(IDH1-R132HまたはIDH1-R132C)、最初のN末端40アミノ酸残基が欠失した部分的IDH2タンパク質、野生型または突然変異(IDH2-R140QまたはIDH2-R172K)をコードするcDNA配列を含有するpSJ3プラスミドは、BL21株へと形質転換され、IDHタンパク質は、16℃で終夜、0.5mM IPTGの存在下で発現する。発現したタンパク質に融合する6つのタンデムヒスチジンタグを使用することにより、IDHタンパク質をNi Sepharose 4B(GE Lifescienceから購入)により、使用説明書に記載されているように精製する。溶出したタンパク質を、Amicon 3,000Da MWCOフィルターユニットを使用することによりTBS緩衝液中に濃縮し、最終タンパク質生成物を-80℃で、10%グリセロールを含有するTBS溶液中で保管する。タンパク質濃度の定量化は、Shanghai SangonからのBradfordキットにより行う。
試験2:化合物のIDH阻害および選択性についての生化学的アッセイ
本開示は、IDH酵素活性を直接検出することによる、化合物のIDH阻害および選択性を検出するための生化学的アッセイ法を提供する。
図1は、野生型および突然変異IDH1/2により触媒される反応を示す。野生型IDH酵素は、α-KG産生反応を触媒するときに、NADPをNADPHへと変換する。突然変異IDH酵素は、D-2-HG産生反応を触媒するときに、NADPHをNADPへと変換する。そのため、野生型および突然変異IDH1/2の活性は、NADPHが蛍光であるため(励起340nm、発光460nm)、NADPHレベルの変化をモニタリングすることにより測定することができた。反応中のNADPHレベルの変化をモニタリングすることにより、酵素活性を急速かつ効率的に決定することができ、化合物のIC50もアッセイすることができた。
試験化合物を、DMSO中の50mM原液中に調製し、-20℃で保管する。試験日での最終使用のために、各試験化合物ストックをさらに希釈して、それぞれ400μM、200μM、100μM、50μM、25μM、12.5μM、6.25μMおよび3.125μM、の濃度での100×原液を得る(100×原液の濃度範囲は、特定の試験化合物の推定IC50を包含するように調節されるであろう)。
野生型IDH1の阻害:
野生型IDH1タンパク質により触媒されるイソクエン酸からα-KGへの反応を確立するために、精製された野生型IDH1タンパク質を、最初に、20mM Tris-HCl中 pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTT、0.05mg/ml BSAおよび107μMイソクエン酸中、2.7nMへと希釈する。148μL 2.7nM野生型IDH1タンパク質溶液を、2μL DMSO(試験化合物についてのビヒクル対照)または上述の試験化合物の100×原液と混合し、1時間室温でインキュベートする。148μLの酵素を有しない溶液(20mM Tris-HCl pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTT、0.05mg/ml BSAおよび107μMイソクエン酸)および2μL DMSOを含有する余分な反応も、バックグラウンド対照として設定する。次に、各反応を、20mM Tris-HCl pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTTおよび0.05mg/ml BSA中で調製した50μL 200μM NADP+溶液を添加することにより開始する。BioTek Synergy H1マイクロプレートリーダー(BioTek Instruments Inc.、Winooski、U.S.)を、NADPH蛍光(励起340nm、発光460nm)を42秒毎に15分モニタリングするために採用する。蛍光-時間曲線の線形位相に従ってNADPH変化率を決定し、バックグラウンド対照反応からの結果を背景差分として使用して、他の反応の正味のNADPH変化率を計算する。ビヒクル対照の反応からの正味のNADPH変化率を100%酵素活性として使用し、よって、試験化合物を添加した反応物の相対酵素活性を決定することができた。次に、各試験化合物についての用量反応曲線を描き、対応するIC50を計算する。IC50値を、IDH酵素活性に対する各試験化合物の阻害および選択性を評価するために使用する。
突然変異IDH1(R132HまたはR132C)の阻害:
突然変異IDH1タンパク質の酵素活性をアッセイするために、25nM IDH1-R132Cまたは50nM IDH1-R132Hタンパク質溶液を、20mM トリス-HCl pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTT、0.05mg/ml BSAおよび1.33mM α-KG中で調製する。148μL 25nM IDH1-R132Cまたは50nM IDH1-R132Hタンパク質溶液を、2μL DMSO(試験化合物についてのビヒクル対照)または上述の試験化合物の100×原液と混合し、1時間室温でインキュベートする。148μLの酵素を有しない溶液(20mM Tris-HCl pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTT、0.05mg/ml BSAおよび1.33mM α-KG)および2μL DMSOを含有する余分な反応も、バックグラウンド対照として設定する。次に、各反応を、20mM Tris-HCl pH7.5、150mM NaCl、10mM MgCl、1mM DTTおよび0.05mg/ml BSA中で調製した50μL 80μM NADPH溶液を添加することにより開始する。BioTek Synergy H1マイクロプレートリーダー(BioTek Instruments Inc.、Winooski、U.S.)を、NADPH蛍光(励起340nm、発光460nm)を42秒毎に15分モニタリングするために採用する。蛍光-時間曲線の線形位相に従ってNADPH変化率を決定し、バックグラウンド対照反応からの結果を背景差分として使用して、他の反応の正味のNADPH変化率を計算する。ビヒクル対照の反応からの正味のNADPH変化率を100%酵素活性として使用し、よって、試験化合物を添加した反応物の相対酵素活性を決定することができた。次に、各試験化合物についての用量反応曲線を描き、対応するIC50を計算する。IC50値を、IDH酵素活性に対する各試験化合物の阻害および選択性を評価するために使用する。
試験3:化合物のIDH阻害および選択性についての細胞ベースアッセイ
本開示は、それぞれ内因性ヘテロ接合IDH1 R132CおよびR132Hを保持しD-2-HGを蓄積する、ヒト線維肉腫細胞株HT1080および胆管細胞癌細胞株HCCC9810における、化合物のIDH阻害および選択性をアッセイするための細胞ベースの方法も提供する。腫瘍由来のIDH突然変異は、α-KGを産生するその正常な活性を失い、D-2-HGを産生する新たな活性を得た。D-2-HGは、突然変異IDH1またはIDH2タンパク質を発現する腫瘍細胞中で特に上昇する代謝産物である。有効なIDH阻害剤を用いてそのような突然変異IDH発現腫瘍細胞を処置する場合、D-2-HGの合成は遮断され、D-2-HG濃度は、内因性D-2-HGデヒドロゲナーゼにより触媒される酸化反応により低減する。したがって、本開示の化合物のIDH阻害活性および選択性は、細胞代謝産物中のD-2-HGの低減によりアッセイすることができた。
細胞ベースのIDH阻害アッセイを行うために、HT1080およびHCCC9810細胞(または異なるIDH突然変異を保持する他の細胞株)を、10%FBSを補充したDMEM中で培養する。細胞を、様々な異なる濃度の本開示の化合物を用いて処理する。処置の16時間後、培養培地上清を除去し、細胞代謝産物を、水中の40%メタノールおよび40%アセトニトリル(-80℃未満に予め冷却)により、4℃で1時間抽出する。抽出物上清を収集し、細胞破片を高速遠心分離により除去する。結果として生じた代謝産物を、Agilent LC-MSシステム(モデル:1290-6470)で、2-HGおよびグルタミン酸濃度について分析する。HILIC-Zカラム(2.1mM×100mm、2.7μm)を、HPLCに採用する。移動相Aは、水中の15mM CHCOONHおよび0.3%NH・HOである。移動相Bは、90%MeCN/10%HO溶媒中の15mM CHCOONHおよび0.3%NH・HOである。19%溶媒Aおよび81%溶媒Bイソクエン酸グラジエント法を、0.3mL/分の流速で使用する。D-2-HGをネガティブイオンスプレーモードでイオン化し、m/z=147.0/128.9および147.0/85.1での質量遷移対(mass transition pair)の多重反応モニタリングを通して検出する。グルタミン酸イオンをイオンスプレーモードでイオン化し、m/z=146/102および146/128での質量遷移対の負極性多重反応モニタリングで検出し、そのレベルを2-HG濃度を正規化するために使用する。異なる濃度の各試験化合物の存在下での細胞突然変異IDHタンパク質の活性は、陰性対照試料(すなわち、細胞がDMSOのみを用いて処理される)に対する相対D-2-HG濃度により表すことができ、IC50値は、IDH酵素活性に対する各試験化合物の阻害および選択性を評価するために決定することができた。
試験4:肝ミクロソーム中の代謝安定性アッセイ
マウス、ラット(Xenotechから)、イヌ、サルおよびヒト(Corning Inc.から)の肝ミクロソームを、化合物のin vitroの代謝安定性を試験するために使用する。すべての肝ミクロソームを、使用前に-60℃で保管する。テストステロン、ジクロフェナクおよびプロパフェノンを対照として使用する。
試験化合物または対照化合物の各々を、3mM MgClを有するPBS(100mM、pH7.4)中、0.5mg・mL-1マウス、ラット、イヌ、サルまたはヒト肝ミクロソームとともに、37℃の水浴中で、予め設定した1μMの最初の濃度で共インキュベートする。反応を、NADPHを最終濃度1mMまで添加することにより開始する。各反応混合物の最終体積は0.2mlであり、すべての反応物を2連で行う。設定された各時点(0、5、15、30および60分)で、小さいアリコート(例えば20μl)を反応系からアセトニトリルを含有する氷冷内部標準(IS)へと移して、反応をクエンチし、タンパク質を沈殿させる。ボルテックスし、3700rpmで10分遠心分離した後、分析のために上清をLC-MS/MS中へ注入する。
in vitroのミクロソームクリアランスを、各化合物のその最初の濃度からの消失の排出半減期(T1/2)の決定に基づき推定する。各化合物(試験または対照)のISに対するピーク面積比を計算する。Ln(%対照)対インキュベーション時間(分)曲線をプロットし、線形適合線(linear fitting line)の傾きを計算する。薬物排出速度定数k(分-1)、T1/2(分)およびin vitro固有クリアランスCLint(mL×分-1×mg-1タンパク質)を、以下の式に従って計算する。
k=-傾き
1/2=0.693/k
CLint=k/Cタンパク質
(式中、Cタンパク質(mg×mL-1)はインキュベーション系中のミクロソームタンパク質濃度である)。
試験5:In vivo薬物動態学アッセイ
本開示の化合物の薬物動態特性は、ICRマウス(雄、6~8週、20.0~25.3g)において、p.o.またはi.v.投与により評価することができる。
ICRマウスは、Vital River Laboratory Technology Co.,Ltd.(Beijing、China)から購入し、滅菌された床敷のある頑丈な床のポリプロピレンケージ中に収容し、湿度40%~70%、20~25℃、10~20回の換気/時、および試験活動により中断が必要な場合を除き12時間の明/暗サイクルの部屋に入れる。マウスに、Shanghai SLAC Laboratory Animal Co.,Ltd.(Shanghai、China)からの滅菌飼料および滅菌水を与える。すべての動物を受け取りの際に検査し、少なくとも3日間順応させる。全体的な健康状態、体重または必要に応じて他の関連するデータに基づき、健康であるように見えるもののみを試験のために選択する。各群中の個別の動物を、耳の切欠により特定する。
投薬前にマウスを終夜絶食させるが、常に自由に飲水させる。投薬前に、各マウスを秤量し、各マウスについての実際の用量体積を、以下の式を使用することにより計算する:
用量体積(mL)=[名目上の用量(mg・kg-1)/用量の濃度(mg・mL-1)]×動物の体重(kg)
実際の体重および実際の用量体積を、適宜記録する。
各試験群について、9匹のマウスを使用し、異なる群中のマウスに10mg・kg-1での試験化合物の単回p.o用量、または2mg・kg-1の単回i.v.用量をそれぞれ投与する。血液試料をサンプリングし、EDTA-Kを含有する管に、所定の時点、例えば投与前または投与後5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、および24時間で収集する。各マウスの血液試料を3回の断続的な時点で収集し、3匹のマウスを各時点でのサンプリングに使用する。収集した試料を5500rpmで10分遠心分離にかけて血漿試料を得て、後にLC-MS/MSにより分析する。血漿中の薬物濃度対時間のデータを、線形回帰分析により処理する。すべての薬物動態学パラメーターを、WinNonlin 8.0のノンコンパートメントモデルを使用して計算する。
試験6:IDH突然変異細胞の足場非依存性増殖の阻害
足場非依存性細胞増殖はがん細胞の根本的な性質であることが、十分に確立されている。足場非依存性増殖の能力は、in vivoの腫瘍細胞の腫瘍原性および転移性の潜在性と緊密に関連する。
先行研究は、HT1080細胞(内因性IDH1-R132C突然変異を保持する)中の突然変異IDH1の欠失が、通常の培養条件下では細胞増殖に対する効果をほぼ有しないが、HT1080細胞の足場非依存性増殖を強力に阻害することを示している[“D-2-hydroxyglutarate is essential for maintaining oncogenic property of mutant IDH-containing cancer cells but dispensable for cell growth”、Ma,S.ら、Oncotarget、(2015年)]。IDH1突然変異は2-HGによる腫瘍形成を促進するため、足場非依存性増殖(軟寒天中の細胞群体の形成)は、腫瘍阻害における化合物の活性を測定するための簡便かつ価値あるin vitroアッセイとしても使用することができる。
内因性IDH1-R132X突然変異を保持する腫瘍細胞株、例えばHT1080(IDH1-R132C突然変異を含有する)またはHCCC9810(IDH1-R132H突然変異を含有する)細胞を、適切な培養培地(例えばHT1080細胞またはHCCC9810細胞について10%FBSを有するDMEM)中、0.65%寒天の層(底部寒天層)の上部に試験化合物またはDMSOを有する、適切な培養培地(例えばHT1080細胞またはHCCC9810細胞について10%FBSを有するDMEM)中の0.35%寒天(上部寒天層)に播種する。上部寒天層の上に、試験化合物またはDMSOを有する適切な培地(例えばHT1080細胞またはHCCC9810細胞について10%FBSを有するDMEM)を添加して、寒天層の水分を保つ。上部寒天層または上の培地中の試験化合物の最終濃度は、通常、HT1080細胞において試験されたIC50値よりも高い。寒天中の細胞を約4週培養し、上部寒天層の上の試験化合物またはDMSOを有する培地を、毎週交換する。実験の終了時、軟寒天プレートをクリスタルバイオレットで染色し、細胞群体を定量化のために顕微鏡下で画像化する。試験化合物およびDMSOを有するプレート間での群体数の差異は、IDH突然変異細胞の足場非依存性増殖に対する試験化合物の阻害効果を反映する。
試験7:HT1080異種移植マウスからの腫瘍中のIDH突然変異の阻害
腫瘍中のIDH突然変異に対する試験化合物の阻害効果を試験するために、HT1080細胞を、最初にBALB/cヌードマウスに皮下接種する(マウスあたり500万個のHT1080細胞)。HT1080腫瘍体積が約200mmに達するとき、マウスを無作為に群分けし、各群のマウスに試験化合物を経口で与える。異なる時点、例えば投与前または投与後2時間、4時間、8時間、12時間および24時間で、一群のマウスを血液およびHT1080腫瘍組織のために屠殺する。均質化および抽出の後、腫瘍組織中の2-HGレベルをLC-MS/MSにより決定し、投与後の異なる時点での、HT1080腫瘍中で2-HGを産生するIDH1-R132C突然変異活性に対する試験化合物の阻害比を計算する。
実際の実施例
実施例1:化合物はIDH1 R132HおよびIDH1 R132Cの活性を阻害する
化合物のIDH阻害活性を、生物学的アッセイの項の試験2に従って評価した。各化合物の突然変異IDH1 R132HおよびIDH1 R132C阻害についての試験を、3連で行った。IDH1 R132HおよびIDH1 R132Cに対する代表的な化合物のIC50値を、表5に示す。表5において使用される場合、「A」は、IC50<0.1μMでのIDH1 R132HまたはIDH1 R132Cに対する阻害活性を指し、「B」は、0.1μM~0.5μMのIC50でのIDH1 R132HまたはIDH1 R132Cに対する阻害活性を指し、「C」は、0.5μM~1μMのIC50でのIDH1 R132HまたはIDH1 R132Cに対する阻害活性を指し、「D」は、IC50>1μMでのIDH1 R132HまたはIDH1 R132Cに対する阻害活性を指す。
Figure 2022551180000138
Figure 2022551180000139
Figure 2022551180000140
Figure 2022551180000141
Figure 2022551180000142
Figure 2022551180000143
Figure 2022551180000144
表5では、本開示の化合物が突然変異IDH1に対して良好な阻害を発揮することを示す。
実施例2:細胞ベースアッセイにおいて、化合物はIDHの活性を阻害する
化合物のIDH阻害活性を、ヒト線維肉腫細胞株HT1080において、生物学的アッセイの項の試験3に従って評価した。各化合物のIDH阻害についての試験を、3連で行った。IDHに対する代表的な化合物のIC50値を、表6に示す。表6において使用される場合、「A」は、IC50<0.1μMでのIDH阻害活性を指し、「B」は、0.1μM~0.5μMのIC50でのIDH阻害活性を指し、「C」は、0.5μM~1μMのIC50でのIDH阻害活性を指し、「D」は、IC50>1μMでのIDH阻害活性を指す。
Figure 2022551180000145
Figure 2022551180000146
Figure 2022551180000147
Figure 2022551180000148
Figure 2022551180000149
Figure 2022551180000150
Figure 2022551180000151
表6に示すように、本開示の化合物は、細胞ベースアッセイにおいて、突然変異IDH1に対する良好な阻害も発揮する。
上記の説明は、本開示の原則の例示としてのみ考えられる。さらに、無数の修正および変更が当業者に容易に明らかであるため、これは、本発明を、上記に示すような精密な構成および工程に限定することを望むものではない。したがって、すべての好適な修正および等価物は、以下の特許請求の範囲により定義されるような本発明の範囲内に当てはまると考えられ得る。
「含む(「comprise」、「comprising」、「include」、「including」および「includes」)」という用語は、本明細書および以下の特許請求の範囲において使用される場合、記載された特性、整数、構成要素またはステップの存在を明示することを意図するが、これらは、1つまたは複数の他の特性、整数、構成要素、ステップまたはその群の存在または追加を除外しない。

Claims (31)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2022551180000152

    またはその薬学的に許容される塩
    (式中
    およびZは、CおよびNから独立して選択され;
    Xは、アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルからなる群から選択され、前記アリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
    Yは、非存在、結合、-CR-、-O(CH-、-N(R)-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(O)-および-C(O)N(R)-からなる群から選択され;
    Wは、非存在、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数のRにより任意に置換されており;
    は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されており;
    は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノおよびニトロからなる群から選択され;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されており;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されており;
    およびRは、各々、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アルコキシ、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
    は、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-NRおよび-C(O)Rからなる群から独立して選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、-C(O)N(R)(R)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されており;
    、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して各々選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されており;
    は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されており;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2である)。
  2. がNである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. がCである、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. がNである、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. Xがアリール、ヘテロアリールまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルであり、その各々が、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルキルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. Xが、ハロゲン置換アリール、置換されていないヘテロアリール、ハロゲン置換ヘテロアリール、アルキル置換ヘテロアリールまたはハロゲン置換の飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  7. Yが、結合、-CR-、-O(CH-、-N(R)-、-C(O)-および-C(O)N(R)-からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. Wが、非存在、3~10員の飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、3~10員の飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、3~10員のアリールおよび3~10員のヘテロアリールであり、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールが、1つまたは複数のRにより任意に置換されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. Wが、非存在であるか、
    Figure 2022551180000153

    からなる群から選択され、
    その各々が1つまたは複数のRにより任意に置換されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. が、アルキル、アルケニルおよびアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニルおよびアルキニルが、ハロゲン、ヒドロキシルおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  11. がハロゲンである、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  12. が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  13. が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  14. およびRが、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から各々独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルが、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  15. が、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-NRおよび-C(O)Rからなる群から選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、-C(O)N(R)(R)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  16. 、R、RおよびRが、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルからなる群から各々独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニルが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基と任意に置換されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  17. が、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールが、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されている、請求項1から16のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  18. mが0または1である、請求項1から17のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  19. nが0または1である、請求項1から18のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  20. 化合物が式(Ia)
    Figure 2022551180000154

    (式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されているアルキルである)
    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  21. 化合物が式(Ib)
    Figure 2022551180000155

    (式中、Rは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ニトロおよびアルコキシからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基により任意に置換されているアルキルであり、Rはハロゲンであり、qは1または2である)
    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  22. 化合物が式(Ic)
    Figure 2022551180000156

    (式中、Rはハロゲンであり、qは1または2である)
    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  23. 化合物が式(Id)
    Figure 2022551180000157

    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  24. 化合物が式(Ie)
    Figure 2022551180000158

    を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  25. Yが結合または-O-である、請求項1から24のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  26. Wが、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリルおよびヘテロアリールからなる群から選択され、前記飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリルおよびヘテロアリールが、1つまたは複数のRにより任意に置換されており、Rが、ハロゲン、アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキルおよび飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルからなる群から独立して選択され、前記アルコキシル、アルキル、アルケニル、ハロアルキルおよび飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルが、ハロゲン、ハロアルキルおよびアルコキシルからなる群から独立して選択される1つまたは複数の基で任意に置換されている、請求項1から25のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  27. 化合物が以下
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インドール-4-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((1S)-1-(4-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-((6-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-イソプロピル-1H-インドール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-インドール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-((1,2-ジメチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (R)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-フェノキシフェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(ピリジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(シクロヘキシルオキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(シクロペンチルオキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(3-フルオロ-4-(p-トリルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-(2-フルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-4-((1-(3-フルオロ-4-(p-トリルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-7-フルオロ-4-((1-(3-フルオロ-4-(p-トリルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(シクロペンチルオキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-7-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(p-トリルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-((1-メチル-1H-インドール-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((1S)-1-(2,5-ジフルオロ-4-((3,3,5-トリメチルシクロヘキシル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((S)-1-(2,5-ジフルオロ-4-(((1R,5S)-3,3,5-トリメチルシクロヘキシル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((S)-1-(2,5-ジフルオロ-4-(((1S,5S)-3,3,5-トリメチルシクロヘキシル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-((2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((1S)-1-(4-((3,3-ジフルオロシクロペンチル)オキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(アゼチジン-3-イルメトキシ)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((1-メチルインドリン-5-イル)オキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(キノリン-4-イルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(メチル(フェニル)アミノ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(フェニルアミノ)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(2-フルオロ-4’-(トリフルオロメチル)-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(1-(tert-ブチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(1-(tert-ブチル)ピペリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-(2,2-ジフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-(1,3-ジフルオロプロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((S)-1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-(2,3-ジフルオロプロピル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((S)-1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-((R)-1-フルオロプロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,4’-ジフルオロ-3’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-7-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-2,3-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4’-(tert-ブチル)-3-フルオロ-[2,2’-ビピリジン]-5-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(4-メチル-2’-(トリフルオロメチル)-[3,4’-ビピリジン]-6-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2’-(tert-ブチル)-[3,4’-ビピリジン]-6-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(5-フェニルピリミジン-2-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(5-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)ピリミジン-2-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(5-(2-フルオロ-3-メチルフェニル)ピリミジン-2-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(5-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-2-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(4-フルオロ-3-メチルベンジル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-ベンジル-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-((2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(5-(4-フルオロ-3-メチルベンジル)ピリミジン-2-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-((4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(1-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-7-フルオロ-4-((1-(1-(4-フルオロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (R)-4-((1-(1-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-ベンゾイル-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-ニコチノイルフェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-クロロ-N-シクロヘキシル-4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)ベンズアミド;
    (S)-4-((1-(2-(tert-ブチル)-5-フルオロピリジン-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-6-クロロ-3-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)キノリン-2(1H)-オン;
    (S)-6-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(p-トリルオキシ)フェニル)エチル)アミノ)-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7(6H)-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-6-エチル-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7(6H)-オン;
    (S)-4-((1-(2,4’-ジフルオロ-3’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-6-エチル-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7(6H)-オン;
    (S)-4-((1-(4-シクロペンチル-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-(4-(4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)-2-フルオロフェニル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンアミド;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(キノリン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(2-フルオロ-4’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,4’-ジフルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-シクロブチルピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(2-(1-ヒドロキシシクロブチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(シクロプロピルメチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(2-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,4’-ジフルオロ-3’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(5-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-エチル-4-((1-(3-フルオロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-(4-(4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)-2-フルオロフェニル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル;
    4-(((1S)-1-(4-(2-(シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(シクロプロパンカルボニル)ピリジン-4-イル)-3-フルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-シクロブチルピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(シクロプロピルメチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(オキセタン-3-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-クロロピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2’-クロロ-[2,4’-ビピリジン]-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-フェニルピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-([2,3’-ビピリジン]-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(5’-クロロ-[2,3’-ビピリジン]-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-シクロペンチルピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)-5-フルオロピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(1,1-ジフルオロエチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(ペルフルオロエチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(4-(tert-ブチル)ピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(5-(tert-ブチル)ピリジン-3-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(6-(tert-ブチル)ピリミジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリミジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-(4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)-2,5-ジフルオロフェニル)イソニコチノニトリル;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)-5-メトキシピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(6-(tert-ブチル)-3-メトキシピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-(フルオロメチル)-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-フルオロ-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-メトキシピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-メチル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-(フルオロメチル)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S,E)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(1,1,1-トリフルオロブタ-2-エン-2-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    4-(((1S)-1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(4-(tert-ブチルアミノ)-6-メチルピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(4-(tert-ブトキシ)-6-メチルピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(1-フルオロシクロプロピル)-6-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(2-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-メトキシピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-フルオロ-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(3-フルオロ-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-メトキシピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(5-クロロ-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-フルオロ-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)-5-ヒドロキシピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-(フルオロメチル)-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロプロパン-2-イル)-2-メトキシピリミジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-(メトキシメトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(1,1-ジメチル-1,3-ジヒドロフロ[3,4-c]ピリジン-6-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-(メトキシメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(6-(tert-ブチル)-5-メトキシピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(4-(tert-ブチル)-5-メトキシピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブトキシ)-5-メチルピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(4-(tert-ブトキシ)-5-クロロピリジン-2-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-メトキシピリダジン-3-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-2-(4-(4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)-2,5-ジフルオロフェニル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-6-ヒドロキシピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(6-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-(2-メトキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(2-(tert-ブチル)ピリジン-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-(2-ヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(4-(1-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-4-イル)-2,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-(メトキシメトキシ)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(4-(2-フルオロプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;
    (S)-6-(4-(1-((2-エチル-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル)アミノ)エチル)-2,5-ジフルオロフェニル)-4-(2-フルオロプロパン-2-イル)ニコチノニトリル;
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン;および
    (S)-4-((1-(2,5-ジフルオロ-4-(5-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)エチル)アミノ)-2-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
    からなる群から選択される、請求項1から26のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  28. 請求項1から27のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  29. 患者におけるD-2-HGの蓄積を特徴とする疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の請求項1から27のいずれか一項に記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項28に記載の医薬組成物を投与するステップを含み、前記疾患が好ましくはがんである、方法。
  30. 請求項1から27のいずれか一項に記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項28に記載の医薬組成物を使用することによる、α-KGのD-2-HGへの変換を阻害する方法。
  31. 請求項1から27のいずれか一項に記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項28に記載の医薬組成物を使用することによる、突然変異IDH、野生型IDHまたは両方を阻害する方法。
JP2022521677A 2019-10-12 2020-09-08 イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(idh)阻害剤 Pending JP2022551180A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN2019110793 2019-10-12
CNPCT/CN2019/110793 2019-10-12
PCT/CN2020/113945 WO2021068698A1 (en) 2019-10-12 2020-09-08 Iso-citrate dehydrogenase (idh) inhibitor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022551180A true JP2022551180A (ja) 2022-12-07
JPWO2021068698A5 JPWO2021068698A5 (ja) 2023-09-15

Family

ID=75437819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022521677A Pending JP2022551180A (ja) 2019-10-12 2020-09-08 イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(idh)阻害剤

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20240116917A1 (ja)
EP (1) EP4041732A4 (ja)
JP (1) JP2022551180A (ja)
CN (1) CN114555597B (ja)
CA (1) CA3157167A1 (ja)
WO (1) WO2021068698A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117957231A (zh) * 2021-09-28 2024-04-30 上海艾力斯医药科技股份有限公司 一种稠环化合物、其制备方法及其应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010526138A (ja) * 2007-05-08 2010-07-29 アストラゼネカ・アクチエボラーグ ピロロピリミジン−7−オン誘導体とその薬剤としての使用
JP2012528839A (ja) * 2009-06-04 2012-11-15 ゼンション リミテッド 化合物
JP2016513633A (ja) * 2013-03-14 2016-05-16 ノバルティス アーゲー 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン
JP2016514124A (ja) * 2013-03-14 2016-05-19 ノバルティス アーゲー 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン
WO2016171755A1 (en) * 2015-04-21 2016-10-27 Forma Therapeutics, Inc. Fused-bicyclic aryl quinolinone derivatives as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors
JP2019522056A (ja) * 2016-07-14 2019-08-08 シャンハイ メトン ファーマシューティカル カンパニー,リミテッド イソクエン酸脱水素酵素(idh)阻害剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010526138A (ja) * 2007-05-08 2010-07-29 アストラゼネカ・アクチエボラーグ ピロロピリミジン−7−オン誘導体とその薬剤としての使用
JP2012528839A (ja) * 2009-06-04 2012-11-15 ゼンション リミテッド 化合物
JP2016513633A (ja) * 2013-03-14 2016-05-16 ノバルティス アーゲー 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン
JP2016514124A (ja) * 2013-03-14 2016-05-19 ノバルティス アーゲー 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン
WO2016171755A1 (en) * 2015-04-21 2016-10-27 Forma Therapeutics, Inc. Fused-bicyclic aryl quinolinone derivatives as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors
JP2019522056A (ja) * 2016-07-14 2019-08-08 シャンハイ メトン ファーマシューティカル カンパニー,リミテッド イソクエン酸脱水素酵素(idh)阻害剤

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
REGISTRY(STN)[ONLINE], JPN7024003590, ISSN: 0005534650 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP4041732A1 (en) 2022-08-17
WO2021068698A1 (en) 2021-04-15
CN114555597A (zh) 2022-05-27
US20240116917A1 (en) 2024-04-11
CN114555597B (zh) 2024-06-04
CA3157167A1 (en) 2021-04-15
EP4041732A4 (en) 2023-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6790040B2 (ja) Fasnを阻害するための新規化合物および組成物
KR102599788B1 (ko) 단백질 키나제의 조절물질로서 키랄 디아릴 매크로사이클
CN107922431B (zh) Hpk1抑制剂及其使用方法
EP3119760A1 (en) Piperidine-dione derivatives
EP3556761B1 (en) Pyrrolo-aromatic heterocyclic compound, preparation method therefor, and medical use thereof
AU2014234909B2 (en) Acyclic cyanoethylpyrazolo pyridones as Janus kinase inhibitors
CN104370828A (zh) 用作raf激酶抑制剂的嘧啶衍生物
TWI669300B (zh) 嘧啶類衍生物、其製備方法、其藥物組合物以及其在醫藥上的用途
JP2022532719A (ja) Acss2阻害剤およびその使用方法
TW201319067A (zh) 三唑并吡啶化合物
WO2021041976A1 (en) Perk inhibiting indolinyl compounds
JP2020523361A (ja) ポリ(adp−リボース)ポリメラーゼ阻害剤、調製方法および使用
WO2022272106A1 (en) Cdk2 inhibitors and methods of using the same
US12331054B2 (en) Perk inhibiting imidazolopyrazine compounds
AU2020336975A1 (en) Perk inhibiting pyrrolopyrimidine compounds
AU2015249497A1 (en) Heteroaromatic compounds and their use as dopamine D1 ligands
JP2022551180A (ja) イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(idh)阻害剤
CA2946990A1 (en) Heterocyclic compounds and their use as dopamine d1 ligands
US10195201B2 (en) Heteroaryl-pyrimidinone compounds as PDE2 inhibitors
CN106045967B (zh) 取代杂环化合物及其在药物上的应用
TWI889173B (zh) 含苯基取代的二氫萘啶類化合物的藥物製劑與用途
CN106045966B (zh) 取代杂环化合物及其在药物上的应用
EP4577549A1 (en) Compounds and methods for modulating her2
CN119431314A (zh) 取代的含氮双环化合物及其用途
TW202438501A (zh) Cdk抑制劑

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230907

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240903

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20241127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250225

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20250519