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JP2022153755A - エアゾールフォーム整髪剤組成物、及びエアゾールフォーム整髪剤 - Google Patents

エアゾールフォーム整髪剤組成物、及びエアゾールフォーム整髪剤 Download PDF

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JP2022153755A
JP2022153755A JP2021056442A JP2021056442A JP2022153755A JP 2022153755 A JP2022153755 A JP 2022153755A JP 2021056442 A JP2021056442 A JP 2021056442A JP 2021056442 A JP2021056442 A JP 2021056442A JP 2022153755 A JP2022153755 A JP 2022153755A
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mass
aerosol foam
aerosol
hair styling
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快土 高嶋
Kaito Takashima
亜紗子 清水
Asako Shimizu
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Mandom Corp
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Abstract

【課題】毛髪に硬さとマットな質感を付与する特性に優れるエアゾールフォーム整髪剤組成物を提供する。【解決手段】本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾール容器よりフォーム状に吐出されて用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物であって、成分A:ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種、成分B:皮膜形成ポリマー、成分C:イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、成分D:水を含有し、成分Aの含有量が0.5~3.0質量%、成分Bの含有量が1.0~12.0質量%、成分Cの含有量が0.5~5.0質量%、成分Dの含有量が40.0~98.0質量%であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、エアゾール容器よりフォーム状(泡状)に吐出されるエアゾールフォーム整髪剤に用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物に関する。また、本発明は、エアゾール容器内に、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物が充填されているエアゾールフォーム整髪剤に関する。
整髪剤に求められる整髪特性の一つとして、毛髪に硬さを付与する特性がある。これにより、髪を立ち上げたり、毛束を硬くまとめたりして、所望の髪型を形成することができる。このような毛髪に硬さを付与する特性を向上させた整髪剤としては、皮膜形成ポリマーを含むものが知られている(例えば、特許文献1)。上記皮膜形成ポリマーは、毛髪上に硬い皮膜(樹脂皮膜)を形成して、毛髪に硬さを付与することができる一方、皮膜表面が光を正反射しやすくなり、整髪後の毛髪に艶が生じやすくなる。
これに対して、毛髪に艶のない質感、いわゆるマット感を付与するものとして、水に難溶性の粉体成分を含有する頭髪化粧料が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2004-292343号公報 特開2002-87943号公報
しかしながら、皮膜形成ポリマーを含む整髪剤に、水に難溶性の粉体成分を、マット感を得られる程度に多量に配合すると、皮膜形成ポリマーによる皮膜が脆くなり、毛髪に硬さを付与する効果が低下する問題が生じることがわかった。すなわち、毛髪に十分な硬さを付与する特性と、毛髪にマットな(艶のない)質感を付与する特性とを、高いレベルで両立することは困難であるのが現状であった。
本発明の目的は、毛髪に硬さとマットな質感を付与する整髪剤組成物を提供することである。また、本発明の目的は、上記整髪剤組成物を用いたエアゾールフォーム整髪剤を提供することである。
本発明は、エアゾール容器よりフォーム状に吐出されて用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物であって、下記成分A、下記成分B、下記成分C、及び下記成分Dを含有し、成分(A)の含有量が0.5~3.0質量%、成分(B)の含有量が1.0~12.0質量%、成分(C)の含有量が0.5~5.0質量%、成分(D)の含有量が40.0~98.0質量%である、エアゾールフォーム整髪剤組成物を提供する。
成分(A):ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種
成分(B):皮膜形成ポリマー
成分(C):イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル
成分(D):水
上記エアゾールフォーム整髪剤組成物は、さらに、下記成分(E)を含むことが好ましい。
成分(E):トリメチルグリシン
上記エアゾールフォーム整髪剤組成物は、さらに、下記成分(F)を含むことが好ましい。
成分(F):HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
上記エアゾールフォーム整髪剤組成物は、さらに、さらに、下記成分(G)を含むことが好ましい。
成分(G):球状シリカ
また、本発明は、エアゾール容器と、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物と、噴射剤とを備え、上記エアゾール容器内に、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物と上記噴射剤とが充填されており、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物が上記エアゾール容器よりフォーム状に吐出可能である、エアゾールフォーム整髪剤を提供する。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾール容器よりフォーム状に吐出されて用いられる整髪剤組成物であり、特定の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)を特定量含むため、毛髪に硬さとマットな質感を付与する特性に優れる。また、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、整髪時の使用性にも優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾール容器よりフォーム状(泡状)に吐出されて用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物である。フォーム状に吐出されて用いられることにより、毛髪に整髪剤組成物が均一に比較的厚く塗布されるため、毛髪に高いレベルで硬さとマットな質感を付与することができる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種と、皮膜形成ポリマーと、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルと、水とを少なくとも含む。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、トリメチルグリシンを含むことが好ましい。また、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含むことが好ましい。また、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、球状シリカを含むことが好ましい。
なお、本明細書においては、上記「ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種」を「成分(A)」;上記「皮膜形成ポリマー」を「成分(B)」;上記「イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル」を「成分(C)」;上記「水」を「成分(D)」;上記「トリメチルグリシン」を「成分(E)」;上記「HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油」を「成分(F)」;上記「球状シリカ」を「成分(G)」とそれぞれ称する場合がある。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含む。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、成分(E)を含むことが好ましい。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、成分(F)を含むことが好ましい。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、成分(G)を含むことが好ましい。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、上記成分(A)~成分(G)以外の成分(その他の成分)を含んでもよい。また、本発明の乳化整髪剤組成物に含まれる成分(例えば、成分(A)~成分(G)やその他の成分)は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
[成分(A):ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種]
成分(A)は、ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種である。成分(A)は、成分(B)による皮膜の硬さを損なわず、毛髪にマットな質感(艶を抑えた質感)を与える。成分(A)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分(A)としては、例えば、INCI名「LITHIUM MAGNESIUM SODIUM SILICATE」と表記されるケイ酸(Li/Mg/Na);INCI名「SODIUM MAGNESIUM FLUOROSILICATE」と表記されるフルオロケイ酸(Na/Mg);INCI名「SODIUM MAGNESIUM SILICATE」と表記されるケイ酸(Na/Mg)などが挙げられる。
成分(A)は市販品を用いることもできる。成分(A)の市販品としては、例えば、商品名「ラポナイトXLG」、「ラポナイトXLG XR」、「ラポナイトXLS XR」、「ラポナイトXL21」(以上、ROCKWOOD社製);商品名「スメクトン-SWN」(クニミネ工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、0.5質量%以上であり、好ましくは0.8質量%以上であり、3.0質量%以下であり、好ましくは2.5質量%以下である。上記成分(A)の含有量は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物中の全ての成分(A)の含有量の合計量である。
[成分(B):皮膜形成ポリマー]
成分(B)は、皮膜形成ポリマーである。成分(B)は、毛髪表面に皮膜を形成し、毛髪に硬さを与える効果を発揮する。成分(B)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分(B)としては、アニオン性皮膜形成ポリマー、カチオン性皮膜形成ポリマー、両性皮膜形成ポリマー、及びノニオン性皮膜形成ポリマー等が挙げられる。
上記アニオン性皮膜形成ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、メチルビニルエーテル/マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロリルアクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、ポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、(スチレン/アクリル酸アルキル)共重合体、(スチレン/アクリル酸アミド)共重合体、ウレタン-アクリル系共重合体、及びポリスチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」と「メタクリル」との双方を意味する。
上記カチオン性皮膜形成ポリマーとしては、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、塩化メチルビニルイミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド/ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)共重合体等が挙げられる。
上記両性皮膜形成ポリマーとしては、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、N,Nジメチル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)アミン=N-オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノクロル酢酸両性化物、及び(イソブチレン/ジエチルアミノプロピルマレイミド/マレイン酸)共重合体等が挙げられる。
上記ノニオン性皮膜形成ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。
成分(B)としては、上記の中でも、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂アルカノールアミン、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体が好ましい。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、1.0質量%以上であり、好ましくは1.5質量%以上であり、12.0質量%以下であり、好ましくは10.0質量%以下である。上記成分(B)の含有量は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物中の全ての成分(B)の含有量の合計量である。
[成分(C):イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル]
成分(C)は、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル)である。成分(C)は、艶を生じにくく、なおかつ、成分(B)により形成される皮膜を適度に可塑させ、上記皮膜の強度(靱性)を向上させる。また、成分(A)による粉浮き(整髪後の毛髪に白く粉が付着したように見える現象)を抑制する効果も発揮する。成分(C)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分(C)の、オキシエチレンの平均付加モル数は、特に限定されないが、8.0~50.0が好ましく、より好ましくは10.0~30.0である。
成分(C)の、HLB((Hydrophile-Lipophile Balance)は、特に限定されないが、8.0~18.0が好ましく、より好ましくは10.0~17.0である。なお、上記HLBは、グリフィン(Griffin)法により算出することができる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、0.5質量%以上であり、好ましくは0.8質量%以上であり、5.0質量%以下であり、好ましくは4.0質量%以下である。上記成分(C)の含有量は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物中の全ての成分(C)の含有量の合計量である。
[成分(D):水]
成分(D)は、水である。成分(D)は、精製水が好ましい。成分(D)は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物の媒体としての役割を有する。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(D)の含有量は、40.0質量%以上であり、好ましくは45.0質量%以上であり、98.0質量%以下であり、好ましくは92.0質量%以下、より好ましくは85.0質量%以下である。
[成分(E):トリメチルグリシン]
成分(E)は、トリメチルグリシンであり、グリシンベタイン又は単にベタインと称される成分である。成分(E)を配合することにより、艶を抑えながらも毛髪に硬さを与える効果を補強することにより、ボリューム感のある髪型を形成できる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(E)の含有量は、0.5質量%以上が好ましく、より好ましくは0.8質量%以上であり、5.0質量%以下が好ましく、より好ましくは3.0質量%以下である。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、発泡性を良好とする観点から、HLBが10.0~20.0のノニオン界面活性剤を含むことが好ましい。なお、上記HLBが10.0~20.0のノニオン界面活性剤には、成分(C)のうち、HLBが10.0~20.0であるものも含まれる。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、中でも、HLBが10.0~20.0のノニオン界面活性剤として、HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含むことが好ましい。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、HLBが10.0~20.0のノニオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.5質量%以上が好ましく、より好ましくは0.8質量%以上であり、8.0質量%以下が好ましく、より好ましくは6.0質量%以下である。
[成分(F):HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油]
成分(F)は、HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である。すなわち、成分(F)は、HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及びHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のうちの、いずれか一方又は両方である。成分(F)のHLBは、11.0~18.0が好ましい。成分(F)を配合することにより、成分(B)による整髪力を低下させることなく、発泡性を向上させることができる。成分(F)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルが好ましい。上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルの、オキシエチレンの平均付加モル数は、特に限定されないが、5.0~40.0が好ましく、より好ましくは10.0~30.0である。
上記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の、オキシエチレンの平均付加モル数は、特に限定されないが、40.0~100.0が好ましく、より好ましくは45.0~80.0である。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(F)の含有量は、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.3質量%以上であり、3.0質量%以下が好ましく、より好ましくは2.5質量%以下である。上記成分(F)の含有量は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物中の全ての成分(F)の含有量の合計量である。
[成分(G):球状シリカ]
成分(G)は、球状シリカである。成分(G)を少量配合することにより、成分(B)による皮膜の硬さを損なわず、毛髪にマットな質感を向上することができる。中でも、成分(G)は、真球状シリカであることが好ましい。成分(G)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分(G)は、その形状が球状であれば、特に限定されるものではなく、その表面が無孔質あるいは多孔質のいずれであってもよい。球状シリカの製造方法についても特に制限はなく、種々の方法で製造したシリカを使用することができる。例えば、界面活性剤を含む非極性有機溶媒中で珪酸塩の微粒子状の液滴を形成した後、炭酸ガスでゲル化し、洗浄、乾燥することにより球状シリカが得られる。また、溶剤中で珪酸エステルの微粒子の液滴を形成した後、アンモニア等でゲル化することによっても得られる。さらに、シリカゾルをスプレードライで乾燥することによっても球状シリカが得られる。尚、前記方法で得られるシリカは多孔質であるが、無孔質シリカの場合、例えば、球状の多孔質シリカを高温の気流中で焼成することにより、無孔質の球状シリカを得ることができる(例えば、特開平4-83712号公報参照)。
成分(G)は、市販品を用いることもできる。成分(G)の市販品としては、例えば、
前記(A)成分の具体例としては、市場において容易に入手することができるものであればいずれでもよく、例えば、シリカマイクロビートP-500、P-700、P-1000、P-1500、P-1505(商品名,いずれも触媒化成社製)、サンスフェアH-31、H-51、H-32、H-52、H-33、H-53、L-31、L-51(商品名,いずれもAGCエスアイテック社製)等が挙げられる。
成分(G)の平均粒子径は、1.0μm以上10.0μm以下が好ましく、4.0μm以上8.0μm以下がより好ましい。上記平均粒子径(平均1次粒子径)は、体積平均粒子径であり、例えば、レーザー光回折による粒度分布測定装置を用いて測定可能である。上記粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製「LA-920」等が挙げられる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、成分(G)の含有量は、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.3質量%以上であり、1.0質量%以下が好ましく、より好ましくは0.8質量%以下である。上記成分(G)の含有量は、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物中の全ての成分(G)の含有量の合計量である。
[他の成分]
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(A)~(G)以外の成分を含んでいてもよい。上記成分(A)~(G)以外の成分は、それぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記成分(A)~(G)以外の成分としては、例えば、エタノール等の低級アルコール;多価アルコール;成分(C)、成分(F)、及びHLBが10.0~20.0のノニオン界面活性剤以外の界面活性剤;カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等の増粘剤;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、及びオレイルアルコール等の炭素数12~18の高級アルコール;ソルビトール、マルチトール、及びトレハロース等の糖アルコール;シリコーン油;脂肪酸エステル油;金属イオン封鎖剤;酸化防止剤;植物抽出エキス;染料;顔料;pH調整剤;香料;防腐剤等が挙げられる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エタノールを含んでいてもよい。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中、エタノールの含有量は、1.0質量%以上が好ましく、より好ましくは1.5質量%以上であり、10.0質量%以下が好ましく、より好ましくは8.0質量%以下である。
(エアゾールフォーム整髪剤組成物の他の詳細)
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物の25℃における粘度は、100mPa・s以上が好ましく、1200mPa・s以下が好ましく、より好ましくは1000mPa・s以下である。上記粘度が上記下限以上及び上記上限以下であると、吐出性、発泡性及び消泡性を良好にすることができる。上記粘度は、粘度計を用いて、No.2ローターを使用して回転速度12rpm、回転時間1分間の条件で測定される。上記粘度計としては、東機産業社製、TV-25型粘度計を使用可能である。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、公知慣用のエアゾールフォーム整髪剤組成物の製造方法により、製造することができる。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、例えば、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)と、成分(D)と、必要に応じて配合される他の成分とを混合することにより製造することができる。
本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾール容器よりフォーム状(泡状)に吐出可能である。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾール容器よりフォーム状(泡状)に吐出されて用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物である。本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、エアゾールフォーム整髪剤に用いられる組成物である。整髪剤がエアゾールフォーム整髪剤であることにより、エアゾールフォーム整髪剤組成物をエアゾール容器からフォーム状(泡状)に掌上や櫛上に吐出した後、毛髪にエアゾールフォーム整髪剤組成物を塗布することができる。エアゾールフォーム整髪剤組成物をエアゾール容器から直接毛髪に吐出してもよい。
[エアゾールフォーム整髪剤]
本発明に係るエアゾールフォーム整髪剤は、エアゾールフォーム整髪剤組成物がエアゾール容器よりフォーム状(泡状)に吐出可能であるエアゾールフォーム整髪剤である。
上記エアゾールフォーム整髪剤は、エアゾール容器と、上述したエアゾールフォーム整髪剤組成物と、噴射剤とを備える。上記エアゾール容器は、フォームノズルを有する。上記エアゾールフォーム整髪剤では、上記エアゾール容器内に、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物と上記噴射剤とが充填されている。上記エアゾールフォーム整髪剤組成物は、上記エアゾールフォーム整髪剤において、上記エアゾール容器内に充填されている充填物のうち、上記噴射剤を除く配合物である。
上記噴射剤としては、ジメチルエーテル(DME)、イソブタン、液化石油ガス(LPG)及び窒素ガス等が挙げられる。上記噴射剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。目詰まりを防止し、吐出性を良好にする観点から、上記噴射剤は、液化石油ガス又はジメチルエーテルを含むことが好ましく、液化石油ガスを含むことがより好ましい。
上記エアゾールフォーム整髪剤は、既知の方法により作製することができる。上記エアゾールフォーム整髪剤の作製方法としては、エアゾールフォーム整髪剤組成物又はエアゾールフォーム整髪剤組成物に含有される各配合成分をエアゾール容器内に充填して、エアゾール用バルブによりエアゾール容器をクリンチした後、噴射剤をステムより充填し、ステムに適した噴射ボタンを装着する方法等が挙げられる。
上記エアゾールフォーム整髪剤組成物と上記噴射剤との合計100質量%中、上記エアゾールフォーム整髪剤組成物の含有量は、85.0質量%以上が好ましく、より好ましくは90.0質量%以上、98.0質量%以下が好ましく、より好ましくは97.0質量%以下である。上記エアゾールフォーム整髪剤組成物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、吐出性がより一層良好になる。
上記エアゾールフォーム整髪剤組成物と上記噴射剤との合計100質量%中、上記噴射剤の含有量は、2.0質量%以上が好ましく、より好ましくは3.0質量%以上、15.0質量%以下が好ましく、より好ましくは10.0質量%以下である。上記噴射剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、吐出性がより一層良好になる。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
(成分(A))
フルオロケイ酸(Na/Mg)
ケイ酸(Li/Mg/Na)
(成分(B))
アクリル樹脂アルカノールアミン
ポリビニルピロリドン
酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体
N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体
(成分(C))
モノイソステアリン酸POEグリセリル(8E.O.):モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、オキシエチレンの平均付加モル数8、HLB10.0
モノイソステアリン酸POEグリセリル(20E.O.):モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、オキシエチレンの平均付加モル数20、HLB13.0
モノイソステアリン酸POEグリセリル(50E.O.):モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、オキシエチレンの平均付加モル数50、HLB16.0
(成分(C)以外の成分)
ジイソステアリン酸POEグリセリル(20E.O.):ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、オキシエチレンの平均付加モル数20、HLB10.0
(成分(D))
精製水
(成分(E))
トリメチルグリシン
(成分(F))
POEセチルエーテル(15E.O.):ポリオキシエチレンセチルエーテル、オキシエチレンの平均付加モル数15、HLB15.5
POEセチルエーテル(40E.O.):ポリオキシエチレンセチルエーテル、オキシエチレンの平均付加モル数40、HLB20.0
POEステアリルエーテル(20E.O.):ポリオキシエチレンステアリルエーテル、オキシエチレンの平均付加モル数20、HLB18.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.):ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、オキシエチレンの平均付加モル数50、HLB13.5
(成分(G))
無水ケイ酸:真球状粒子、粒子径10μm
(実施例1~24及び比較例1~6)
下記の表に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、下記の表1~4に示す組成を有するエアゾールフォーム整髪剤組成物(原液)を調製した。得られたエアゾールフォーム整髪剤組成物(原液)をエアゾール容器(φ35mm×105mm、アルミ缶、容器満注量91mL)に充填した。次いで、エアゾール用バルブをエアゾール容器にクリンチした後、表に示す噴射剤をステムより充填し、ステムに適したボタンを装着して、エアゾールフォーム整髪剤を作製した。表中の配合量(エアゾールフォーム整髪剤組成物100質量%中の配合量)は、純分の配合量(単位:質量%)で示した。
(評価)
以下のとおり評価を行った。評価は、いずれも専門パネル3名により行った。
得られたエアゾールフォーム整髪剤において、エアゾール容器から、エアゾールフォーム整髪剤組成物を掌上に約3g吐出した。その後、掌上に吐出されたエアゾールフォーム整髪剤組成物をミディアムヘアのウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)の毛髪全体に均一に塗布し、上記ウィッグの毛髪を、櫛で後頭部方向に撫でつけるように整髪した。整髪して10分後に評価を行った。ウィッグの毛髪を目視観察し、また、ウィッグの毛髪を手で触り、下記の基準に従い、マットな質感の度合及び硬さを評価した。
<硬さの評価基準>
○○(優れる):後頭部方向に撫でつけた髪型が十分に固定されており、毛髪が硬く感じられる。
○(良好):後頭部方向に撫でつけた髪型が十分に固定されているが、毛髪は多少軟らかく感じられる。
×(不良):後頭部方向に撫でつけた髪型が十分に固定されず、毛髪が垂れ落ちる。
<マットな質感の評価基準>
○○(優れる):毛髪に明らかに艶がない。
○(良好):整髪前(エアゾールフォーム整髪剤組成物が未塗布の状態)の毛髪と比べて、やや艶がない。
×(不良):整髪前(エアゾールフォーム整髪剤組成物が未塗布の状態)の毛髪と比べて、同等程度の艶であるか、より艶がある。
結果を下記の表に示す。




Figure 2022153755000001


















Figure 2022153755000002


















Figure 2022153755000003


















Figure 2022153755000004








Figure 2022153755000005
表に示す通り、実施例のエアゾールフォーム整髪剤組成物は、毛髪に硬さを付与する特性と、毛髪にマットな質感を付与する特性とを両立した優れた整髪剤組成物であった。
また、実施例のエアゾールフォーム整髪剤により整髪したウィッグには、いずれも粉浮き(毛髪上に白い粉が浮き出て見える現象)は見られず、手で触った際にべたつきも感じられないものであった。
(比較例7)
成分(A)であるフルオロケイ酸(Na/Mg)の含有量を3.5質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして、エアゾールフォーム整髪剤組成物及びエアゾールフォーム整髪剤を調製した。
該エアゾールフォーム整髪剤組成物を塗布したウィッグは、毛髪に粉浮きが見られた。
以下に、本発明のエアゾールフォーム整髪剤組成物及びエアゾールフォーム整髪剤の処方例を示す。
(処方例1)
(エアゾールフォーム整髪剤組成物)
フルオロケイ酸(Na/Mg) 1.0質量%
アクリル樹脂アルカノールアミン 3.0質量%
ポリビニルピロリドン 5.0質量%
モノイソステアリン酸POEグリセリル(20E.O.) 1.5質量%
トリメチルグリシン 1.0質量%
POEセチルエーテル(15E.O.) 1.0質量%
無水ケイ酸 0.5質量%
ホホバ種子油 0.01質量%
アロエエキス 0.1質量%
クエン酸 0.1質量%
パンテノール 0.1質量%
エタノール 5.0質量%
香料 0.1質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(噴射剤)
LPG 100.0質量%
エアゾールフォーム整髪剤組成物:噴射剤=92:8(質量比)
(処方例2)
(エアゾールフォーム整髪剤組成物)
ケイ酸(Li/Mg/Na) 1.2質量%
ポリビニルピロリドン 3.0質量%
N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体 3.0質量%
モノイソステアリン酸POEグリセリル(20E.O.) 1.5質量%
トリメチルグリシン 1.5質量%
POEセチルエーテル(20E.O.) 0.5質量%
ステアルトリモニウムクロリド 0.1質量%
ホホバ種子油 0.01質量%
カモミラエキス 0.1質量%
クエン酸 0.1質量%
パンテノール 0.5質量%
エタノール 7.0質量%
香料 0.07質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(噴射剤)
LPG 100.0質量%
エアゾールフォーム整髪剤組成物:噴射剤=90:10(質量比)

Claims (5)

  1. エアゾール容器よりフォーム状に吐出されて用いられるエアゾールフォーム整髪剤組成物であって、
    下記成分A、下記成分B、下記成分C、及び下記成分Dを含有し、
    前記成分Aの含有量が0.5~3.0質量%、前記成分Bの含有量が1.0~12.0質量%、前記成分Cの含有量が0.5~5.0質量%、前記成分Dの含有量が40.0~98.0質量%である、エアゾールフォーム整髪剤組成物。
    成分A:ケイ酸(Li/Mg/Na)、フルオロケイ酸(Na/Mg)、及びケイ酸(Na/Mg)からなる群より選ばれる少なくとも1種
    成分B:皮膜形成ポリマー
    成分C:イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル
    成分D:水
  2. さらに、下記成分Eを含む、請求項1に記載のエアゾールフォーム整髪剤組成物。
    成分E:トリメチルグリシン
  3. さらに、下記成分Fを含む、請求項1又は2に記載のエアゾールフォーム整髪剤組成物。
    成分F:HLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレンアルキルエーテル及び/又はHLBが10.0~20.0であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
  4. さらに、下記成分Gを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のエアゾールフォーム整髪剤組成物。
    成分G:球状シリカ
  5. エアゾール容器と、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のエアゾールフォーム整髪剤組成物と、噴射剤とを備え、
    前記エアゾール容器内に、前記エアゾールフォーム整髪剤組成物と前記噴射剤とが充填されており、
    前記エアゾールフォーム整髪剤組成物が前記エアゾール容器よりフォーム状に吐出可能である、エアゾールフォーム整髪剤。
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