JP2022142622A - ヒータ及び像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(画像形成装置の構成説明)
図1は本実施例における画像形成装置100の構成の概要の一例を示す。画像形成装置100は電子写真記録技術を用いたレーザプリンタである。給紙部102に積載された記録材Pは、所定のタイミングで画像形成手段103へ搬送される。画像形成手段103は、図示しない帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段、感光体ドラム、転写手段で構成される。画像形成手段103は、露光手段から出射されるレーザ光により、公知である電子写真プロセスの一連の処理を行い、感光体ドラム上に形成された未定着トナー像を記録材Pに転写する。未定着トナー像が転写された記録材Pは、定着ユニット(像加熱装置)200に搬送され、定着ユニット200が加熱および加圧を行うことで、トナー画像が記録材Pに定着される。その後、記録材Pは、画像形成装置100の機外に排出される。これらの一連の制御は、制御手段であるCPUを搭載した制御基板400によって行われる。
図2は本実施例における定着ユニット200の断面図である。定着ユニット200は、筒状のフィルム202と、フィルム202の内部空間に設けられたヒータ300と、フィルム202を介してヒータ300と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ(ニップ部形成部材)208と、を有する。フィルム202のベース層の材質は、ポリイミド等の耐熱樹脂、またはステンレス等の金属である。また、フィルム202の表層には耐熱ゴム等の弾性層及びフッ素樹脂層を設けても良い。加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴム等の材質の弾性層210を有する。ヒータ300は耐熱樹脂製の保持部材201に保持されている。保持部材201はフィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。また、ステー204は保持部材201に不図示のバネの圧力を加えるための金属製のステーである。加圧ローラ208は図示しないモータから動力を受けて矢印方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、フィルム202が従動して回転する。未定着トナー画像を担持する記録紙Pは、定着ニップ部Nで挟持搬送されつつ加熱されて定着処理される。ヒータ300は、後述する発熱抵抗体を有する熱源であり、給電のための複数の電極(E3-1~E3-9)を有している。図2は、そのうちの一つ(電極E3-4)を示している。保持部材201は、電極E3-1~E3-9に対応する箇所に夫々穴が設けられており、穴を介して、各電気接点に図示しない電力供給用の端子を接続する構成となっている。
図3は、本実施例におけるヒータ300の構成図である。
図4は、本実施例における制御回路400を示す図である。符号401は画像形成装置100に接続される商用の交流電源である。交流電源401に接続された図示しないAC/DCコンバータによって、直流電圧Vccが生成され、サーミスタT3-1~T3-7の検知等に用いられる。ゼロクロス検知部405は、交流電圧の中間電位のタイミングでZEROX信号を生成してCPU403に入力する。また、電圧VccがサーミスタT3-1~T3-7と抵抗421~427とによってそれぞれ分圧されて作られたサーミスタ信号Th3-1~Th3-7も、CPU403に入力される。そのサーミスタ信号Th3-1~Th3-7とZEROX信号に基づいて、CPU403は駆動信号Drive1~7を生成し、駆動部411~417の制御を行う。この駆動部411~417は、例えばトライアックなどのスイッチ素子を用いて、電流経路のオンオフを行う。CPU403の制御によりヒータ300の発熱体302a、302bへの電力が制御され、各発熱ブロックHB1~HB7が夫々の発熱ブロックHB1~HB7に設定された目標温度を維持するように制御される。本例の装置は、記録材Pが通過しない領域に位置する発熱ブロックの目標温度を、記録材Pが通過する領域に位置する発熱ブロックの目標温度よりも低く設定している。保護装置421~427は、サーミスタ信号Th3-1~Th3-7を基に、各発熱ブロックが異常な温度になっていないかを監視する。もし異常である場合には、SAFE信号が動作し、継電器404を強制的に非導通状態にし、ヒータ300への給電を絶つ仕組みになっている。
図5は、図3(B)に示すヒータ300の一部を拡大した図である。ヒータ300の長手方向をX方向、ヒータ300の短手方向であって記録材Pの搬送方向をY方向とする。本実施例では、Y方向における上流側の発熱体302aと下流側の発熱体302bの形状がY方向におけるヒータ300の中央線YLを基準に線対称であり、同じ寸法である。このため、下流側の発熱体302bを用いて発熱体の形状を説明し、上流側の発熱体302aの説明を省略する。なお、各発熱ブロックには複数本の発熱体が設けられている。例えば、図5に示すように、発熱ブロックHB1には、上流側の発熱体302aとして、発熱体302a-1-1、302a-1-2、302a-1-3の合計3本の発熱体がある。また、下流側の発熱体302bとして、発熱体302b-1-1、302b-1-2、302b-1-3の合計3本の発熱体がある。従って発熱ブロックHB1には、合計3×2=6本の発熱体がある。発熱ブロックHB7にも同様に、合計6本の発熱体302a-7-1、302a-7-2、302a-7-3、302b-7-1、302b-7-2、302b-7-3がある。図5では省略されているが、発熱ブロックHB2及びHB6には、夫々、合計6×2=12本の発熱体がある。発熱ブロックHB3及びHB5には、夫々、合計8×2=16本の発熱体がある。発熱ブロックHB4には、合計66×2=132本の発熱体がある。従って、ヒータ300全体には、合計200本の発熱体が設けられている。100本の発熱体302aの形状は全て同一であり、100本の発熱体302bの形状も全て同一である。発熱体302a、302bの形状は全て平行四辺形である。
R1 = WhALL/ L1 ・・・・式1
発熱ブロックHB1以外の発熱ブロックも同様な関係になっている(図5に示す発熱ブロックHB7等も)。
Rb = (n × Wh)/ Lx ・・・・式2
となる。
R = (m × Wh)/ L ・・・・式3
次に発熱体の形状について説明する。ヒータ300の発熱体302の抵抗値の狙い値は、定着に必要な電力とプリンタに入力されるAC電圧によって決まる。また、ヒータ300のY方向の長さは、加圧ローラ208の径や定着ニップNの幅によって決定するため、ヒータ300上に形成できる発熱体302の領域が決まっている。その領域において発熱体302が所定の抵抗値となるような配置として、例えば、各発熱ブロックの導電体301と導電体303間に、一様に発熱体302を形成する構成(即ち各発熱ブロックに発熱体が一つしかない構成)も考えられる。しかし、発熱体302の抵抗値、および発熱体302を形成できる領域を考慮すると、発熱体302のシート抵抗値が高くなってしまう虞がある。発熱体302のシート抵抗値は、発熱体302へのガラスなどの混入物の量によって調整されており、シート抵抗値が高いほど混入物の量が多くなる。一方、シート抵抗値が高く、発熱体302への混入物の量が多いほど、サージに対する耐量が弱く、発熱体302にクラックが入るなどの現象を引き起こしやすくなる。従って、シート抵抗値はできる限り小さくすることが求められる。
図9は、発熱体の部分を示した図である。図9を用いて発熱体302のシート抵抗値を説明する。発熱体302の傾きθは、図9(a)は45度、図9(b)は90度となっている。導電体301から導電体303までの長さは、図5と同様に長さAとなっている。また、発熱体302の平行四辺形のうちの2つの長辺の間を結ぶ最短距離としての幅を幅Hとする。このとき、発熱体302の平行四辺形のうち、幅Hの大きさがある領域の長さをdとすると、図9(a)の形状の場合の長さdはd1、図9(b)の形状の場合の長さdはd2となる。図9(b)に示すようにθ=90度の場合、長さd2は長さAと等しくなる。なお、幅Hは、以下で抵抗パターン幅Hとも称し、長さRは、以下で抵抗パターン長さdとも称する。
発熱体抵抗値(Ω)=シート抵抗(Ω/sq)×抵抗パターン長さd(mm)/抵抗パターン幅H(mm) ・・・・式4
前述したとおり、発熱体302の一本当たりの抵抗値は、定着器に投入する電力や電圧等により決まる。そして、式4に示すように、発熱体302の抵抗値、および抵抗パターン幅Hを固定値とした場合、抵抗パターン長さdを長くすることにより、シート抵抗値をより低く設定することができる。
図6は、ヒータ300の長手方向Xに対する温度むらと発熱割合Rとの関係を示す。また、図7は図6に示す各プロットの詳細データである。
実施例2のヒータ1300は、主要な紙サイズに合わせて、各発熱ブロックが設けられている。しかしながら、X方向における発熱領域の端部は、発熱体が存在しない領域に熱が奪われてしまうため、紙端部では温度が下がる傾向にある。そのため、本実施例では、発熱ブロックHB1および発熱ブロックHB7の発熱体302の抵抗値が、他の発熱ブロックに比べて低くなるように設定しており、発熱ブロックHB1及びHB7の発熱量が高くなるように設定されている。
R1 = (n1 × Wh11)/ L1 ・・・・式5
R2 = (n2 × Wh21)/ L2 ・・・・式6
本実施例のように発熱ブロックHB1と発熱ブロックHB2の発熱体を異なる抵抗値に設定し、各ブロックの発熱体形状を0.54≦割合R<1に設定することにより、温度むらを小さく抑制することができる。
図11は、実施例3のヒータ2300を示している。実施例1と2では、複数の発熱ブロックが独立して発熱する形態であったが、本実施例のヒータ2300は、発熱ブロックが一つしかない。
302 発熱体
HB1~HB7 発熱ブロック
Claims (4)
- 基板と、
前記基板上の長手方向に沿って設けられた第1導電体及び少なくとも一つの第2導電体と、
前記第1導電体と前記第2導電体の間に電気的に並列接続された複数の発熱体と、を有するヒータにおいて、
前記ヒータに設けられた一つの発熱体列の中の、一つの前記第2導電体に接続された発熱体の本数をn、一つの前記第2導電体に接続された全ての発熱体の最短電流経路の前記長手方向における合計の幅(n×Wh)と隣り合う前記最短電流経路の間のギャップの前記長手方向における合計の幅とを足しわせた幅を幅L、前記幅Lに占める前記合計の幅(n×Wh)の割合を割合Rとすると、0.54≦割合R<1を満たすように前記複数の発熱体が構成されていることを特徴とするヒータ。 - 前記第2導電体は前記長手方向に複数設けられており、夫々の前記第2導電体に対して複数の発熱体が並列接続されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
- 前記発熱体列が、前記基板上の短手方向に複数列構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ。
- 筒状のフィルムと、前記フィルムの内部空間に設けられたヒータと、前記フィルムを介して前記ヒータと共にニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部で画像を担持する記録材を挟持搬送しつつ加熱する像加熱装置において、前記ヒータが請求項1~3のいずれか1項に記載のヒータであることを特徴とする像加熱装置。
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