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JP2022022552A - 燃料電池システム - Google Patents

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JP2022022552A
JP2022022552A JP2020110374A JP2020110374A JP2022022552A JP 2022022552 A JP2022022552 A JP 2022022552A JP 2020110374 A JP2020110374 A JP 2020110374A JP 2020110374 A JP2020110374 A JP 2020110374A JP 2022022552 A JP2022022552 A JP 2022022552A
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Japan
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fuel cell
cell stack
reaction gas
valve
flow path
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JP2020110374A
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雅弘 今西
Masahiro Imanishi
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

Figure 2022022552000001
【課題】2つの燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて発生しうる一方の燃料電池スタックの乾きを抑制することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】反応ガス供給部と、第1反応ガス供給流路と、第2反応ガス供給流路と、第1反応ガス排出流路と、第1バルブと、第2反応ガス排出流路と、第2バルブと、バイパス流路と、バイパスバルブと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開き、前記バイパスバルブを閉じる第1モードと、前記第1燃料電池スタック及び前記第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、前記第1バルブ及び前記第2バルブのうち、当該乾き度の小さい燃料電池スタック側に設けられたバルブを閉じ、前記バイパスバルブを開ける第2モードと、を各前記燃料電池スタックの当該乾き度に応じて切り替えることを特徴とする燃料電池システム。
【選択図】図1

Description

本開示は、燃料電池システムに関する。
燃料電池(FC)は、複数の単セル(以下、セルと記載する場合がある)を積層した燃料電池スタック(以下、単にスタックと記載する場合がある)に、燃料ガスとしての水素(H)と酸化剤ガスとしての酸素(O)との電気化学反応によって電気エネルギーを取り出す発電装置である。なお、以下では、燃料ガスや酸化剤ガスを、特に区別することなく単に「反応ガス」あるいは「ガス」と呼ぶ場合もある。
この燃料電池の単セルは、通常、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータにより構成される。
膜電極接合体は、プロトン(H)伝導性を有する固体高分子型電解質膜(以下、単に「電解質膜」とも呼ぶ)の両面に、それぞれ、触媒層及びガス拡散層が順に形成された構造を有している。そのため、膜電極接合体は、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA)と称される場合がある。
セパレータは、通常、ガス拡散層に接する面に反応ガスの流路としての溝が形成された構造を有している。なお、このセパレータは発電した電気の集電体としても機能する。
燃料電池の燃料極(アノード)では、ガス流路及びガス拡散層から供給される水素が触媒層の触媒作用によりプロトン化し、電解質膜を通過して酸化剤極(カソード)へと移動する。同時に生成した電子は、外部回路を通って仕事をし、カソードへと移動する。カソードに供給される酸素は、カソード上でプロトンおよび電子と反応し、水を生成する。
生成した水は、電解質膜に適度な湿度を与え、余剰な水はガス拡散層を透過して、系外へと排出される。
燃料電池車両(以下車両と記載する場合がある)に車載されて用いられる燃料電池システムに関して種々の研究がなされている。
例えば特許文献1では、第1及び第2燃料電池スタックが互いに平行に配列されるとともに、第1及び第2燃料電池スタックの水平方向一端には、加湿機構を構成する第1及び第2加湿器がそれぞれ設けられた燃料電池システムが開示されている。
特開2006-114415号公報
複数の燃料電池スタックを備えた燃料電池システムでは、燃料電池スタックの搭載位置や冷却配管の取り回し、周辺部品等によって、各燃料電池スタックの温度が異なるため、一部の燃料電池スタックに乾きが生じやすくなる場合がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて発生しうる一部の燃料電池スタックの乾きを抑制することができる燃料電池システムを提供することを主目的とする。
本開示においては第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックと、当該第1燃料電池スタック及び当該第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックを独立して加湿する第1加湿器及び第2加湿器とを備えた燃料電池システムにおいて、
前記各燃料電池スタックに反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第1反応ガス供給流路と、
前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第2反応ガス供給流路と、
前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器とを接続し、当該第1燃料電池スタックの第1排気ガスを当該第1加湿器に導入する第1反応ガス排出流路と、
前記第1反応ガス排出流路上に設けられた第1バルブと、
前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器とを接続し、当該第2燃料電池スタックの第2排気ガスを当該第2加湿器に導入する第2反応ガス排出流路と、
前記第2反応ガス排出流路上に設けられた第2バルブと、
前記第1反応ガス排出流路と前記第2反応ガス排出流路の各バルブよりも上流側の位置で当該第1反応ガス排出流路と当該第2反応ガス排出流路が相互に接続するバイパス流路と、
前記バイパス流路上に設けられたバイパスバルブと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開き、前記バイパスバルブを閉じる第1モードと、
前記第1燃料電池スタック及び前記第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、前記第1バルブ及び前記第2バルブのうち、当該乾き度の小さい燃料電池スタック側に設けられたバルブを閉じ、前記バイパスバルブを開ける第2モードと、を各前記燃料電池スタックの当該乾き度に応じて切り替えることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
本開示の燃料電池システムによれば、2つの燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて発生しうる一方の燃料電池スタックの乾きを抑制することができる。
本開示の燃料電池システムの一例を示す概略構成図である。 本開示の燃料電池システムの制御方法の一例を示すフローチャートである。
本開示においては、第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックと、当該第1燃料電池スタック及び当該第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックを独立して加湿する第1加湿器及び第2加湿器とを備えた燃料電池システムにおいて、
前記各燃料電池スタックに反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第1反応ガス供給流路と、
前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第2反応ガス供給流路と、
前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器とを接続し、当該第1燃料電池スタックの第1排気ガスを当該第1加湿器に導入する第1反応ガス排出流路と、
前記第1反応ガス排出流路上に設けられた第1バルブと、
前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器とを接続し、当該第2燃料電池スタックの第2排気ガスを当該第2加湿器に導入する第2反応ガス排出流路と、
前記第2反応ガス排出流路上に設けられた第2バルブと、
前記第1反応ガス排出流路と前記第2反応ガス排出流路の各バルブよりも上流側の位置で当該第1反応ガス排出流路と当該第2反応ガス排出流路が相互に接続するバイパス流路と、
前記バイパス流路上に設けられたバイパスバルブと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開き、前記バイパスバルブを閉じる第1モードと、
前記第1燃料電池スタック及び前記第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、前記第1バルブ及び前記第2バルブのうち、当該乾き度の小さい燃料電池スタック側に設けられたバルブを閉じ、前記バイパスバルブを開ける第2モードと、を各前記燃料電池スタックの当該乾き度に応じて切り替えることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
本開示によれば、乾き度の小さい燃料電池スタックの排気ガスを、乾き度の大きい燃料電池スタックの加湿器に導入することで、複数の燃料電池スタックを備えた燃料電池システムにおいて発生しうる一部の燃料電池スタックの乾きを抑制することができる。
図1は、本開示の燃料電池システムの一例を示す概略構成図である。
図1に示す燃料電池システム100は、第1燃料電池スタック11と、第1反応ガス供給流路12と、第1加湿器13と、第1バルブ14を備える第1反応ガス排出流路15と、第2燃料電池スタック21と、第2反応ガス供給流路22と、第2加湿器23と、第2バルブ24を備える第2反応ガス排出流路25と、反応ガス供給部30と、バイパス流路41と、バイパスバルブ42と、制御部50と、を備える。
第1バルブ14と、第2バルブ24と、反応ガス供給部30と、バイパスバルブ42は、それぞれ制御部50と電気的に接続され、制御部50は第1バルブ14と、第2バルブ24と、反応ガス供給部30と、バイパスバルブ42を制御する。反応ガス供給部30は、燃料ガス供給部又は酸化剤ガス供給部であり、燃料電池スタックの乾きをより抑制する観点から酸化剤ガス供給部であってもよい。
本開示の燃料電池システムは、少なくとも第1燃料電池スタックと、第2燃料電池スタックと、第1加湿器と、第2加湿器と、反応ガス供給部と、第1反応ガス供給流路と、第2反応ガス供給流路と、第1反応ガス排出流路と、第1バルブと、第2反応ガス排出流路と、第2バルブと、バイパス流路と、バイパスバルブと、制御部と、を備え、通常さらに、冷却水供給部と、冷却水循環流路等を備える。
本開示の燃料電池システムは、通常、駆動源を電動機(モータ)とする燃料電池車両に搭載されて用いられる。
電動機は、特に限定されず、従来公知のモータであってもよい。
第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックは、燃料電池の単セルを複数個積層して構成される。
燃料電池スタックにおける単セルの積層数は特に限定されず、例えば、2~数百個であってもよく、2~200個であってもよい。
第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックにおける単セルの積層数は同じであってもよく、異なっていてもよい。
燃料電池スタックは、単セルの積層方向の両端にエンドプレートを備えていてもよい。
燃料電池の単セルは、少なくとも酸化剤極、電解質膜、及び、燃料極を含む膜電極接合体を備え、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータを備えてもよい。
セパレータは、ガス拡散層に接する面に反応ガス流路を有していてもよい。また、セパレータは、ガス拡散層に接する面とは反対側の面に燃料電池スタックの温度を一定に保つための冷却水流路を有していてもよい。
セパレータは、反応ガス及び冷却水を単セルの積層方向に流通させるための供給孔及び排出孔を有していてもよい。
供給孔は、燃料ガス供給孔、酸化剤ガス供給孔、及び、冷却水供給孔等が挙げられる。
排出孔は、燃料ガス排出孔、酸化剤ガス排出孔、及び、冷却水排出孔等が挙げられる。
セパレータは、ガス不透過の導電性部材等であってもよい。導電性部材としては、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン、及び、プレス成形した金属(例えば、鉄、アルミニウム、及び、ステンレス等)板等であってもよい。また、セパレータが集電機能を備えるものであってもよい。
燃料電池スタックは、各供給孔が連通した入口マニホールド、及び、各排出孔が連通した出口マニホールド等のマニホールドを有していてもよい。
入口マニホールドは、アノード入口マニホールド、カソード入口マニホールド、及び、冷却水入口マニホールド等が挙げられる。
出口マニホールドは、アノード出口マニホールド、カソード出口マニホールド、及び、冷却水出口マニホールド等が挙げられる。
酸化剤極は、酸化剤極触媒層及びガス拡散層を含む。
燃料極は、燃料極触媒層及びガス拡散層を含む。
酸化剤極触媒層及び燃料極触媒層は、例えば、電気化学反応を促進する触媒金属、プロトン伝導性を有する電解質、及び、電子伝導性を有するカーボン粒子等を備えていてもよい。
触媒金属としては、例えば、白金(Pt)、及び、Ptと他の金属とから成る合金(例えばコバルト、及び、ニッケル等を混合したPt合金)等を用いることができる。
電解質としては、フッ素系樹脂等であってもよい。フッ素系樹脂としては、例えば、ナフィオン溶液等を用いてもよい。
上記触媒金属はカーボン粒子上に担持されており、各触媒層では、触媒金属を担持したカーボン粒子(触媒粒子)と電解質とが混在していてもよい。
触媒金属を担持するためのカーボン粒子(担持用カーボン粒子)は、例えば、一般に市販されているカーボン粒子(カーボン粉末)を加熱処理することにより自身の撥水性が高められた撥水化カーボン粒子等を用いてもよい。
ガス拡散層は、ガス透過性を有する導電性部材等であってもよい。
導電性部材としては、例えば、カーボンクロス、及びカーボンペーパー等のカーボン多孔質体、並びに、金属メッシュ、及び、発泡金属などの金属多孔質体等が挙げられる。
電解質膜は、固体高分子電解質膜であってもよい。固体高分子電解質膜としては、例えば、水分が含まれたパーフルオロスルホン酸の薄膜等のフッ素系電解質膜、及び、炭化水素系電解質膜等が挙げられる。電解質膜としては、例えば、ナフィオン膜(デュポン社製)等であってもよい。
第1加湿器及び第2加湿器の各加湿器は、各燃料電池スタックを独立して加湿する。
第1加湿器及び第2加湿器は各燃料電池スタックを独立して加湿することができれば、これらが一体化した加湿器集合部であってもよい。
各加湿器は、従来公知の加湿器を採用することができる。
第1加湿器は、第1燃料電池スタックを加湿する。
第1加湿器は、第1反応ガス供給流路と接続され、且つ、第1反応ガス排出流路と接続され、第1排気ガスから水分を捕集し、第1燃料電池スタックに供給される反応ガスの加湿等を行ってもよい。
第2加湿器は、第2燃料電池スタックを加湿する。
第2加湿器は、第2反応ガス供給流路と接続され、且つ、第2反応ガス排出流路と接続され、第2排気ガスから水分を捕集し、第2燃料電池スタックに供給される反応ガスの加湿を行ってもよい。
第1反応ガス供給流路は、第1燃料電池スタックと第1加湿器と反応ガス供給部とをこの順に接続する。
第1反応ガス供給流路は、反応ガス供給部と第1燃料電池スタックの反応ガス入口(アノード入口マニホールド、カソード入口マニホールド等)とを接続し、反応ガスの反応ガス供給部からの第1燃料電池スタックへの供給を可能にする。
第2反応ガス供給流路は、第2燃料電池スタックと第2加湿器と反応ガス供給部とをこの順に接続する。
第2反応ガス供給流路は、反応ガス供給部と第2燃料電池スタックの反応ガス入口(アノード入口マニホールド、カソード入口マニホールド等)とを接続し、反応ガスの反応ガス供給部からの第2燃料電池スタックへの供給を可能にする。
第1反応ガス排出流路は、第1燃料電池スタックと第1加湿器とを接続し、当該第1燃料電池スタックの第1排気ガスを当該第1加湿器に導入する。
第1バルブは、第1反応ガス排出流路上に設けられ、第1反応ガス排出流路上の第1燃料電池スタックと第1加湿器との間に設けられていてもよい。第1バルブを開くことにより、第1排気ガスを第1加湿器に導入することを可能にする。
第1加湿器は、第1反応ガス排出流路上に配置されていてもよく、第1反応ガス排出流路の第1加湿器の下流には、例えば、背圧弁が設けられていてもよく、背圧弁を介して第1排気ガスを外部に開放可能であってもよい。
第2反応ガス排出流路は、第2燃料電池スタックと第2加湿器とを接続し、当該第2燃料電池スタックの第2排気ガスを当該第2加湿器に導入する。
第2バルブは、第2反応ガス排出流路上に設けられ、第2反応ガス排出流路上の第2燃料電池スタックと第2加湿器との間に設けられていてもよい。第2バルブを開くことにより、第2排気ガスを第2加湿器に導入することを可能にする。
第2加湿器は、第2反応ガス排出流路上に配置されていてもよく、第2反応ガス排出流路の第2加湿器の下流には、例えば、背圧弁が設けられていてもよく、背圧弁を介して第2排気ガスを外部に開放可能であってもよい。
第1排気ガス及び第2排気ガスの各排気ガスは、共に燃料オフガス又は酸化剤オフガスである。
燃料オフガスは、主に、燃料極において未反応のまま通過した燃料ガスと、酸化剤極で生成した生成水が燃料極に到達した水分と、を含む。
酸化剤オフガスは、主に、酸化剤極において未反応のまま通過した酸化剤ガスと、酸化剤極で生成した生成水と、を含む。
バイパス流路は、第1反応ガス排出流路と第2反応ガス排出流路の各バルブよりも上流側の位置で当該第1反応ガス排出流路と当該第2反応ガス排出流路が相互に接続することを可能にする。
バイパスバルブは、バイパス流路上に設けられる。バイパスバルブを開くことにより、第1排気ガスを、第1加湿器を迂回して第2加湿器に導入することを可能にし、第2排気ガスを、第2加湿器を迂回して第1加湿器に導入することを可能にする。
なお、バイパスバルブは、第1バルブ及び第2バルブを共に三方弁とすることで、バイパスバルブを第1バルブ及び第2バルブで代用してもよい。
燃料電池システムは、燃料電池の電極に反応ガスを供給する反応ガス供給部を有していてもよい。
反応ガス供給部は、各燃料電池スタックに反応ガスを供給する。
反応ガスは、燃料ガス及び酸化剤ガスを含む概念である。
反応ガス供給部としては、燃料ガス供給部及び酸化剤ガス供給部等が挙げられ、燃料電池スタックの乾きをより抑制する観点から酸化剤ガス供給部であってもよい。燃料電池システムは、これらの供給部のいずれか一方を有していてもよく、これらの供給部の両方を有していてもよい。
燃料ガス供給部は、第1燃料電池スタック、及び、第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックの各燃料極に燃料ガスを供給する。
燃料ガスは、主に水素を含有するガスであり、例えば、水素ガスであってもよい。
燃料ガス供給部としては、例えば、燃料タンク等が挙げられ、具体的には、液体水素タンク、及び、圧縮水素タンク等が挙げられる。
燃料ガス供給部は制御部と電気的に接続され、制御部からの信号により燃料ガス供給部が燃料ガスを供給する燃料電池スタックの燃料ガス流量を制御することが可能となっていてもよい。
酸化剤ガス供給部は、第1燃料電池スタック、及び、第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックの各酸化剤極に酸化剤ガスを供給する。
酸化剤ガスは、酸素含有ガスであり、空気、乾燥空気、及び、純酸素等であってもよい。
酸化剤ガス供給部としては、例えば、エアコンプレッサー等を用いることができる。エアコンプレッサーは、制御部からの制御信号に従って駆動され、酸化剤ガスを燃料電池のカソード側(酸化剤極、カソード入口マニホールド等)に導入する。
酸化剤ガス供給部は制御部と電気的に接続され、制御部からの信号により酸化剤ガス供給部が酸化剤ガスを供給する燃料電池スタックの酸化剤ガス流量を制御することが可能となっていてもよい。
燃料電池システムは、冷却水供給部、及び、冷却水循環流路を備えていてもよい。
冷却水循環流路は、燃料電池スタックに設けられる冷却水入口マニホールド及び冷却水出口マニホールドに連通し、冷却水供給部から供給される冷却水を燃料電池スタック内外で循環させ、燃料電池スタックの冷却を可能にする。
冷却水供給部は、例えば、冷却水ポンプ等が挙げられる。
冷却水(冷媒)としては、低温時の凍結を防止するために例えばエチレングリコールと水との混合溶液を用いることができる。
制御部は、燃料電池システムの制御を行う。
制御部は、第1バルブ、第2バルブ、反応ガス供給部、及び、バイパスバルブ等と入出力インターフェースを介して接続されていてもよい。
制御部は、物理的には、例えば、CPU(中央演算処理装置)等の演算処理装置と、CPUで処理される制御プログラム及び制御データ等を記憶するROM(リードオンリーメモリー)、並びに、主として制御処理のための各種作業領域として使用されるRAM(ランダムアクセスメモリー)等の記憶装置と、入出力インターフェースとを有するものである。また、制御部は、例えば、ECU(エンジンコントロールユニット)等の制御装置であってもよい。
制御部は、各燃料電池スタックの乾き度に応じて第1モードと第2モードの切り替え等を実施する。
図2は、本開示の燃料電池システムの制御方法の一例を示すフローチャートである。なお、本開示は、必ずしも本典型例のみに限定されるものではない。
図2に示す制御方法では、まず制御部は、第1バルブ及び第2バルブを開き、バイパスバルブを閉じて各燃料電池スタックを運転する第1モードを実施する。
そして、制御部は、第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、第1燃料電池スタックと第2燃料電池スタックの乾き度が同じである場合は第1モードを継続する。一方、第1燃料電池スタックの方が第2燃料電池スタックよりも乾き度が大きい場合は、第2バルブを閉じ、バイパスバルブを開ける第2モードを実施する。そして、制御部は、再度第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、第1燃料電池スタックと第2燃料電池スタックの乾き度が同じである場合は第2バルブを開き、バイパスバルブを閉じて第1モードに切り替えて制御を終了する。一方、第1燃料電池スタックと第2燃料電池スタックの乾き度が同じでない場合は第2モードを継続する。
なお、第2燃料電池スタックの方が第1燃料電池スタックよりも乾き度が大きい場合は、第1バルブを閉じ、バイパスバルブを開ける第2モードを実施してもよい。そして、制御部は、再度第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、第1燃料電池スタックと第2燃料電池スタックの乾き度が同じである場合は第1バルブを開き、バイパスバルブを閉じて第1モードに切り替えて制御を終了してもよい。
(1)第1モード
制御部が実施する第1モードは、第1バルブ及び第2バルブを開き、バイパスバルブを閉じて各燃料電池スタックを運転する通常運転モードである。
(2)第2モード
制御部が実施する第2モードは、第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、第1バルブ及び第2バルブのうち、乾き度の小さい燃料電池スタック側に設けられたバルブを閉じ、バイパスバルブを開けて各燃料電池スタックを運転するモードである。
したがって、第2モードでは、第1燃料電池スタックの方が第2燃料電池スタックよりも乾き度が大きい場合は、第2バルブを閉じ、バイパスバルブを開ける。一方、第2燃料電池スタックの方が第1燃料電池スタックよりも乾き度が大きい場合は、第1バルブを閉じ、バイパスバルブを開ける。
第2モードにより乾き度の小さい燃料電池スタックから排出される相対的に湿度の多い排気ガスを乾き度の大きい燃料電池スタックを加湿する加湿器に供給して排気ガスを当該加湿器に集中させることで、排気ガスに含まれる水分を通常よりも多く加湿器で捕集し、反応ガスに通常よりも多くの水分を含有させることができ、乾き度の大きい燃料電池スタックに湿度の高い反応ガスを供給することが可能になり、当該燃料電池スタックの乾燥を抑制することができる。
第2モードから第1モードに切り替えるタイミングは特に限定されないが、例えば、第1燃料電池スタックと第2燃料電池スタックの乾き度が同じになったときであってもよい。
乾き度を示すパラメータは、例えば、各スタックの運転条件と各スタックのインピーダンスとの関係を示すデータ群から各スタックの残水量の推定値を算出し、この残水量の推定値を各スタックの乾き度を示すパラメータとしてもよい。そして、この残水量の推定値が所定値以下である場合に各スタックが乾燥していると判定してもよい。
残水量の推定値の所定値は、各スタックの性能等を考慮して適宜設定してもよい。
11 第1燃料電池スタック
12 第1反応ガス供給流路
13 第1加湿器
14 第1バルブ
15 第1反応ガス排出流路
21 第2燃料電池スタック
22 第2反応ガス供給流路
23 第2加湿器
24 第2バルブ
25 第2反応ガス排出流路
30 反応ガス供給部
41 バイパス流路
42 バイパスバルブ
50 制御部
100 燃料電池システム

Claims (1)

  1. 第1燃料電池スタック及び第2燃料電池スタックと、当該第1燃料電池スタック及び当該第2燃料電池スタックの各燃料電池スタックを独立して加湿する第1加湿器及び第2加湿器とを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記各燃料電池スタックに反応ガスを供給する反応ガス供給部と、
    前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第1反応ガス供給流路と、
    前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器と前記反応ガス供給部とをこの順に接続する第2反応ガス供給流路と、
    前記第1燃料電池スタックと前記第1加湿器とを接続し、当該第1燃料電池スタックの第1排気ガスを当該第1加湿器に導入する第1反応ガス排出流路と、
    前記第1反応ガス排出流路上に設けられた第1バルブと、
    前記第2燃料電池スタックと前記第2加湿器とを接続し、当該第2燃料電池スタックの第2排気ガスを当該第2加湿器に導入する第2反応ガス排出流路と、
    前記第2反応ガス排出流路上に設けられた第2バルブと、
    前記第1反応ガス排出流路と前記第2反応ガス排出流路の各バルブよりも上流側の位置で当該第1反応ガス排出流路と当該第2反応ガス排出流路が相互に接続するバイパス流路と、
    前記バイパス流路上に設けられたバイパスバルブと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開き、前記バイパスバルブを閉じる第1モードと、
    前記第1燃料電池スタック及び前記第2燃料電池スタックの乾き度を示すパラメータを比較し、前記第1バルブ及び前記第2バルブのうち、当該乾き度の小さい燃料電池スタック側に設けられたバルブを閉じ、前記バイパスバルブを開ける第2モードと、を各前記燃料電池スタックの当該乾き度に応じて切り替えることを特徴とする燃料電池システム。
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