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JP2022006788A - メカニカルシール - Google Patents

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JP2022006788A JP2020109263A JP2020109263A JP2022006788A JP 2022006788 A JP2022006788 A JP 2022006788A JP 2020109263 A JP2020109263 A JP 2020109263A JP 2020109263 A JP2020109263 A JP 2020109263A JP 2022006788 A JP2022006788 A JP 2022006788A
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貴光 穴沢
Takamitsu Anazawa
猛史 五十嵐
Takeshi Igarashi
悠二 中澤
Yuji Nakazawa
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Abstract

【課題】被密封流体をシールしながら、被密封流体を供給することができるメカニカルシールを提供する。【解決手段】相対回転を伴う一対の密封部材10,20の摺動面10a,20a間に周方向に繋がったシール部を形成し、被密封流体をシールするメカニカルシール1において、一方の密封部材20には、摺動面20aの外径側の被密封流体が存在する被密封空間Xと摺動面10a,20a間とを連通する一方流路24が設けられ、他方の密封部材10には、該密封部材10の外部空間Yと摺動面10a,20a間とを連通する他方流路14が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、相対回転を伴う2部材間において流体をシールするメカニカルシールに関する。
一般的なメカニカルシールは、ハウジングに固定される静止密封環と、回転軸に固定され回転軸と共に回転する回転密封環とを備え、これらの摺動面を相対摺動させることにより、摺動面間に形成され周方向に繋がったシール部により、摺動面の内径側から外径側または外径側から内径側への漏れを防止している。
例えば、特許文献1のメカニカルシールにおいては、スプリングによって回転密封環が静止密封環へ向けて押圧付勢されており、摺動面に摩耗が生じても摺動面同士を密接状態で相対摺動させることができ、シール性を維持できるようになっている。
特開平2-102975号公報(第2頁、第1図)
特許文献1のメカニカルシールにおいては、相対摺動する摺動面間の微小な隙間に流入する被密封流体により流体膜が形成されることで潤滑性とシール性を両立させているが、摺動面間に流入する被密封流体の量が少なくなると流体膜が十分に形成されず、潤滑性が悪くなることで摩擦熱が発生しやすくなるとともに、摺動面間にコンタミが溜まることで摺動面が摩耗しやすくなるという問題があった。また、メカニカルシールが配置される空間内に被密封流体は収容されていることから、被密封流体に対するアクセスが難しかった。
本発明は、被密封流体をシールしながら、被密封流体を供給することができるメカニカルシールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のメカニカルシールは、
相対回転を伴う一対の密封部材の摺動面間に周方向に繋がったシール部を形成し、被密封流体をシールするメカニカルシールにおいて、
一方の前記密封部材には、前記摺動面の内径側と外径側のいずれかの被密封流体が存在する被密封空間と前記摺動面間とを連通する一方流路が設けられ、
他方の前記密封部材には、該密封部材の外部空間と前記摺動面間とを連通する他方流路が設けられている。
これによれば、密封部材の相対回転に伴って一方流路の摺動面側開口と他方流路の摺動面側開口同士が重なることにより、各流路によって被密封空間と外部空間とを連通させることができるため、シール部により被密封流体をシールしながら、摺動面間を介して被密封空間と外部空間との間で被密封流体を供給することができる。したがって、摺動面間に被密封流体による流体膜が形成されやすくなり潤滑性が高まるとともに、被密封流体に対するアクセスが容易になる。
他方の前記密封部材は、静止密封環であってもよい。
これによれば、他方流路が相対回転しないため、外部空間と他方流路との間で被密封流体を安定して供給することができる。
前記被密封流体は、加圧手段により加圧されていてもよい。
これによれば、各流路における被密封流体の流通性がよい。
一方の前記密封部材は、回転密封環であり、
前記回転密封環は、付勢手段により前記静止密封環へ向けて付勢されていてもよい。
これによれば、付勢手段により回転密封環が静止密封環に押し付けられるため、静止密封環の軸方向移動が防止され、外部空間と他方流路との間で被密封流体をより安定して供給することができる。
前記被密封空間と前記外部空間との間で被密封流体が常に供給されるように両流路が設けられていてもよい。
これによれば、被密封空間と外部空間との間で両流路を通して被密封流体を連続的に供給することができる。
前記一方流路は、切り欠きであってもよい。
これによれば、被密封空間に開口する一方流路の流路断面積を大きく構成することができる。
本発明の実施例におけるメカニカルシールが適用される回転機器の一例を示す断面図である。 実施例における回転密封環の摺動面を示す図である。尚、説明の便宜上、摺動面に設けられる切り欠きにドットを付している。 実施例における静止密封環の摺動面を示す図である。 実施例におけるメカニカルシールを示す拡大断面図である。 回転密封環の摺動面の変形例1を示す図である。尚、説明の便宜上、摺動面に設けられる切り欠きにドットを付している。 本発明の実施例におけるメカニカルシールの変形例2を示す拡大断面図である。
本発明に係るメカニカルシールを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係るメカニカルシールにつき、図1から図4を参照して説明する。尚、本実施例においては、メカニカルシールを構成する回転密封環および静止密封環の内径側を漏れ側としての大気側(低圧側)、外径側を被密封流体側(高圧側)として説明する。また、被密封流体は図示しないポンプ等の加圧手段により加圧されており、大気側よりも高圧となっている。
図1に示されるメカニカルシール1は、摺動面10a,20aの外径側から内径側に向かって漏れようとする被密封液体をシールするインサイド形のものであって、回転軸2に固定されたスリーブ3を介して回転軸2と共に回転可能かつ軸方向移動可能な状態で設けられた一方の密封部材としての円環状の回転密封環20と、回転機器のハウジング4に固定され非回転状態で設けられた他方の密封部材としての円環状の静止密封環10と、から主に構成されている。
回転密封環20は、付勢手段としてのコイルスプリング6によって静止密封環10へ向けて軸方向に付勢されることにより、静止密封環10の摺動面10aと回転密封環20の摺動面20aとが互いに密接摺動するようになっている。尚、コイルスプリング6は、その軸方向一端が回転密封環20を保持する金属製のリテーナ21に接するとともに、軸方向他端がスリーブ3の収容穴に収容配置されている。また、リテーナ21は、背面に形成される図示しない凹部にスリーブ3から軸方向に延びる回り止めピン30が挿入されることにより、回転軸2と共に回転可能となっている。
静止密封環10および回転密封環20は、代表的にはSiC(硬質材料)同士またはSiC(硬質材料)とカーボン(軟質材料)の組み合わせで形成されるが、これに限らず、摺動材料はメカニカルシール用摺動材料として使用されているものであれば適用可能である。尚、SiCとしては、ボロン、アルミニウム、カーボン等を焼結助剤とした焼結体をはじめ、成分、組成の異なる2種類以上の相からなる材料、例えば、黒鉛粒子の分散したSiC、SiCとSiからなる反応焼結SiC、SiC-TiC、SiC-TiN等があり、カーボンとしては、炭素質と黒鉛質の混合したカーボンをはじめ、樹脂成形カーボン、焼結カーボン等が利用できる。また、上記摺動材料以外では、金属材料、樹脂材料、表面改質材料(コーティング材料)、複合材料等も適用可能である。さらに尚、被密封流体として腐蝕性の高い流体が使用される場合、ニッケル基超合金等の耐蝕性の高い材料も適用可能である。
図1に示されるように、回転密封環20は、断面視略L字形状に形成され、背面の内径側に形成される段状かつ環状の凹部20bにOリング22が挿入されており、スリーブ3の外周にOリング22を介在させた状態で挿嵌されることにより軸方向移動可能な状態で保持されている。尚、Oリング22は、二次シールとして機能し、回転密封環20とスリーブ3間のシール性が確保されている。
また、回転密封環20は、背面の外径側に形成されるスリット状の凹部20cにリテーナ21から軸方向に延びる回り止めピン23が挿入されることにより、回転軸2と共に回転可能となっている。
図1および図2に示されるように、回転密封環20には、摺動面20aから外周面20dにかけて外径側の空間、すなわち被密封流体が存在する被密封空間Xと摺動面10a,20a間とを連通する一方流路としての環状の切り欠き24が設けられている。
詳しくは、切り欠き24は、円環状に形成され、平坦な摺動面20aと直交するように軸方向に延び摺動面20aの内周に沿って延びる円環状の周壁面24aと、摺動面20aと平行に延びる平面状の底面24bと、から構成されている。また、切り欠きは、周方向に亘って環状に繋がるものであれば、軸方向視において波形状や凹凸形状に形成されていてもよい。
また、切り欠き24は、静止密封環10の貫通孔14全体と軸方向に重なる位置まで延びている(図1および図3参照、特に図3において鎖線で示される切り欠き24を参照)。尚、切り欠き24は、静止密封環10の貫通孔14の少なくとも一部と軸方向に重なる位置まで延びていればよい。
尚、切り欠き24は、摺動面10a,20a間に動圧を発生させない程度の軸方向寸法に形成されることが好ましい。
図1に示されるように、静止密封環10は、断面視L字形状に形成され、背面にハウジング4を構成するシールカバー40の端面40aに形成される環状凹部40bに挿入されるOリング11を介在させた状態でシールカバー40の端面40aに軸方向に当接されるとともに、静止密封環10の内周とシールカバー40の外周との間にOリング12を介在させた状態で挿嵌されることにより保持されている。尚、Oリング11,12は、二次シールとして機能し、静止密封環10とシールカバー40間のシール性が確保されている。尚、ハウジング4の内周と静止密封環10の外周との間にOリングを配置してもよい。
また、静止密封環10は、背面の外径側に形成される凹部10bにシールカバー40から軸方向に延びる回り止めピン13が挿入されることにより、非回転状態で固定されている。
図1および図3に示されるように、静止密封環10には、軸方向に貫通し密封部材の外部空間Yと摺動面10a,20a間とを連通する他方流路としての貫通孔14が周方向に複数等配されている。尚、静止密封環10に設けられる貫通孔14の数は問わず1つであってもよい。また、貫通孔14の断面形状は円以外の形状であってもよい。
詳しくは、貫通孔14は、摺動面10aの径方向略中央に中心を有する円形に形成されている。また、貫通孔14は、摺動面10aの周方向に10等配されている。尚、貫通孔14は、シールカバー40の端面40aに開口する密封部材の外部空間Yとしての複数の流体供給口41の数や配置と一致するように設けられている。
すなわち、図1に示されるように、静止密封環10の貫通孔14およびシールカバー40の流体供給口41は、それぞれ軸方向に直線的に配置されることにより連通している。
次いで、メカニカルシール1のシール機能および流体供給機能について図4を用いて説明する。
図4に示されるように、回転密封環20の切り欠き24内には、外径側の被密封空間Xから切り欠き24の被密封空間側開口24eを介して被密封流体が流入する。また、被密封流体は、その圧力により外径側から内径側に向けて摺動面10a,20a間の微細な隙間に進入する。尚、切り欠き24内に被密封流体が流入することで、切り欠き24内から摺動面10a,20a間におけるより内径側のランド部10e,20eまで被密封流体が進入しやすくなる。また、回転密封環20のランド部20eは、静止密封環10のランド部10eよりも径方向に幅広に形成されており、詳しくはランド部10e,20eの対向部により摺動面10a,20a間に周方向に途切れることなく繋がったシール部Sが形成される。
回転軸2の回転により回転密封環20の摺動面20aが静止密封環10の摺動面10aに対して相対摺動すると、摺動面10a,20a間に進入した被密封流体がその粘性により回転密封環20の摺動面20aに追従する。これにより、摺動面10a,20a間における内径側のランド部10e,20eに周方向に亘って流体膜が形成され、摺動面10a,20aの被密封空間Xから大気側に被密封流体が漏れ出さないようにシールすることができる。
また、回転密封環20の切り欠き24の摺動面側開口24fと静止密封環10の複数の貫通孔14の摺動面側開口14fとが重なることにより、切り欠き24内に保持されていた被密封流体が貫通孔14内に供給される。
静止密封環10の貫通孔14内に供給された被密封流体は、貫通孔14の外部空間側開口14eから外部空間Yとしてのシールカバー40の流体供給口41へと供給される。シールカバー40の流体供給口41に供給された被密封流体は、シールカバー40の内部に形成される流路を通って図示しない供給先へとそれぞれ供給される。
このように、メカニカルシール1は、相対回転を伴う回転密封環20と静止密封環10との摺動面10a,20a間にランド部10e,20eにより周方向に繋がったシール部Sを形成し、回転密封環20には、摺動面10aの外径側の被密封空間Xと摺動面10a,20a間とを連通する切り欠き24が設けられ、静止密封環10には、外部空間Yとしてのシールカバー40の流体供給口41と摺動面10a,20a間とを連通する貫通孔14が設けられている。これによれば、回転密封環20と静止密封環10の相対回転に伴って切り欠き24の摺動面側開口24fと貫通孔14の摺動面側開口14f同士が重なることにより、切り欠き24および貫通孔14によって被密封空間Xと外部空間Yとを常に連通させることができるため、シール部Sにより被密封流体をシールしながら、摺動面10a,20a間を介して被密封空間Xと外部空間Yとの間で被密封流体を供給することができる。
また、摺動面10a,20a間に被密封流体による流体膜が形成されやすくなり潤滑性が高まる。
また、被密封流体に対するアクセスが容易になり、回転密封環20近傍の被密封流体の採取点検や被密封流体の交換等を行いやすい。
また、静止密封環10と回転密封環20の相対摺動する摺動面10a,20a間に直接被密封流体を供給することができるため、摺動部分に対する冷却効果が高い。また、静止密封環10においては、被密封流体が貫通孔14を通って静止密封環10の内部を通過するため、冷却効率がより高くなっている。さらに、貫通孔14は周方向に等配されているので、静止密封環10を均等に冷却することができる。
また、外部空間Yとしてのシールカバー40の流体供給口41と摺動面10a,20a間とを連通する他方流路である貫通孔14は、静止密封環10に設けられている。これにより、貫通孔14が相対回転しないため、シールカバー40の流体供給口41と静止密封環10の貫通孔14との間で被密封流体を安定して供給することができる。
また、被密封流体は、図示しない加圧手段により加圧されているため、回転密封環20の切り欠き24と静止密封環10の貫通孔14を通る被密封流体の流通性がよい。
また、静止密封環10の背面においては、静止密封環10の貫通孔14とシールカバー40の流体供給口41とが連通されており、静止密封環10の背面とシールカバー40の端面40aとの間には、Oリング11が配置されている。これにより、静止密封環10の背面とシールカバー40の端面40aとの間において、静止密封環10の貫通孔14の外部空間側開口14eからシールカバー40外への被密封流体の漏れ出しが防止される。
また、静止密封環10には、複数の貫通孔14が設けられているため、被密封流体の供給効率を高めることができる。
また、静止密封環10の貫通孔14は、軸方向に貫通する貫通孔であるため、静止密封環10に他方流路を形成するための加工が容易であるとともに、メカニカルシール1の取り付け時において、シールカバー40の流体供給口41に対して軸方向に直線的に連通するため、部材同士の位置合わせを行いやすい。
また、回転密封環20は、付勢手段としてのコイルスプリング6により静止密封環10へ向けて軸方向に付勢されている。これにより、コイルスプリング6により回転密封環20が静止密封環10に押し付けられるため、静止密封環10の軸方向移動が防止され、シールカバー40の流体供給口41と静止密封環10の貫通孔14との間で被密封流体をより安定して供給することができる。また、Oリング11に軸方向の荷重を付与することができるため、静止密封環10の背面側におけるシール性を高めることができる。
また、回転密封環20の切り欠き24は、静止密封環10に設けられる複数の貫通孔14と常に連通している。すなわち、被密封空間Xと外部空間Yとの間で被密封流体が常に供給されるように切り欠き24および貫通孔14が設けられているため、被密封空間Xと外部空間Yとの間で切り欠き24および貫通孔14を通して被密封流体を連続的に供給することができる。そのため、被密封流体の供給流量を安定させることができる。
また、回転密封環20に設けられる一方流路を切り欠き24とすることにより、回転密封環20に一方流路を形成するための加工が容易であるとともに、一方流路の流路断面積を大きく確保することができ、被密封流体を効率的に供給することができる。
また、回転密封環20に設けられる一方流路を切り欠き24とすることにより、切り欠き24内に供給された被密封流体の圧力が摺動面10a,20a間を軸方向に離間させようとする力の影響が大きくなる。そのため、コイルスプリング6の荷重は、摺動面10a,20aの内径側と外径側の空間における圧力差と、摺動面10a,20a間に供給される被密封流体の圧力よりも大きくなるように設定される。これにより、コイルスプリング6の荷重により、被密封流体の供給によって摺動面10a,20a間が軸方向に開くことが確実に防止される。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、メカニカルシール1は、密封部材としての円環状の回転密封環20および静止密封環10から主に構成されるものとして説明したが、これに限らず、メカニカルシールの密封部材は、相対回転するものであれば、例えば一方の密封部材が回転密封環であり、他方の密封部材がハウジングの端面から構成されていてもよい。
また、前記実施例では、メカニカルシール1は、インサイド形のものとして説明したが、摺動面の内径側から外径側に向かって漏れようとする被密封液体をシールするアウトサイド形に構成されてもよい。この場合、被密封空間と摺動面間とを連通する一方流路は摺動面の内径側に開口するように設けられることは言うまでもない。
また、前記実施例では、回転密封環20の環状の切り欠き24が静止密封環10の貫通孔14と常に連通した態様について説明したが、これに限らず、例えば図5の変形例1に示されるように、回転密封環20’の摺動面の周方向に所定の形成範囲を有する切り欠き24’が設けられ、当該切り欠き24’が回転のタイミングによって静止密封環10の少なくとも1つの貫通孔14と位相が合うことにより被密封空間Xと外部空間Yとの間が間欠的に連通する状態となるものであってもよい。これによれば、摺動面10a,20a’間において被密封流体をシールしながら、被密封流体を間欠的に供給することができる。
また、前記変形例1では、図5に示されるように、回転密封環20’に一方流路としての切り欠き24’が形成される例について説明したが、図6に示される変形例2のメカニカルシール101のように、回転密封環120に形成される一方流路は被密封空間Xと静止密封環10側にそれぞれ開口を有する断面L字の貫通孔124であってもよい。
また、前記実施例および前記変形例では、回転密封環に被密封空間Xと摺動面間を連通する一方流路を設け、静止密封環に外部空間Yと摺動面間を連通する他方流路を設ける態様について説明したが、これに限らず、静止密封環に被密封空間と摺動面間を連通する一方流路を設け、回転密封環に外部空間と摺動面間を連通する他方流路を設けるようにしてもよい。
また、静止密封環に設けられる貫通孔は、軸方向に貫通するものに限らず、静止密封環の摺動面と外周面にそれぞれ開口するL字の貫通孔であってもよい。
また、静止密封環の他方流路は、切り欠きであってもよい。
また、前記実施例では、外部空間Yは、ハウジング4を構成するシールカバー40の流体供給口41である態様について説明したが、これに限らず、外部空間は、例えばハウジング内に形成される空間であってもよいし、供給先から延びるパイプ等の開口部であってもよい。
また、前記実施例では、図4に示されるように、被密封空間Xから回転密封環20、静止密封環10を通して外部空間Yに被密封流体が供給される態様について説明したが、これに限らず、例えば、逆に外部空間Yから静止密封環10、回転密封環20を通して被密封空間Xに被密封流体が供給されるものであってもよい。
また、メカニカルシールは、例えば圧縮機、撹拌機等の各種回転機械に適用されてよい。また、メカニカルシールが適用される回転機械によっては、例えば被密封空間Xから外部空間Yに被密封流体を供給した後、ポンプ等を使用して再び元の被密封空間Xに被密封流体を戻すことにより、被密封流体を循環させるように構成されてもよい。
また、前記実施例では、1組のメカニカルシールを用いる態様として説明したが、これに限らず、適用される回転機械に応じて2組以上のメカニカルシールを用いてもよく、例えば被密封空間が軸方向に2箇所以上形成されるような場合には、軸方向に2組以上のメカニカルシールを設けてもよい。
また、被密封空間が径方向に2箇所以上形成されるような場合には、径方向に2組以上のメカニカルシールを設けてもよい。尚、この場合には、静止密封環は1つの部材から構成されていてもよい。
また、前記実施例では、回転密封環20がコイルスプリング6の付勢力によって軸方向に付勢されるものとして説明したが、これに限らず、付勢手段としてのベローズにより付勢力が付与されるものであってもよい。
また、前記実施例では、静止密封環10が非回転状態で固定されるものとして説明したが、これに限らず、密封部材は相対回転するものであれば、両方の密封部材が異なる回転速度で回転するものであってもよい。
1 メカニカルシール
2 回転軸
3 スリーブ
4 ハウジング
6 コイルスプリング(付勢手段)
10 静止密封環(他方の密封部材)
10a 摺動面
10e ランド部
11 Oリング
14 貫通孔(他方流路)
14e 外部空間側開口
14f 摺動面側開口
15 貫通孔
20 回転密封環(一方の密封部材)
20a 摺動面
20e ランド部
21 リテーナ
24 切り欠き(一方流路)
24e 被密封空間側開口
24f 摺動面側開口
40 シールカバー
41 流体供給口(密封部材の外部空間)
101 メカニカルシール
120 回転密封環(一方の密封部材)
124 貫通孔(一方流路)
X 被密封空間
Y 外部空間
S シール部

Claims (6)

  1. 相対回転を伴う一対の密封部材の摺動面間に周方向に繋がったシール部を形成し、被密封流体をシールするメカニカルシールにおいて、
    一方の前記密封部材には、前記摺動面の内径側と外径側のいずれかの被密封流体が存在する被密封空間と前記摺動面間とを連通する一方流路が設けられ、
    他方の前記密封部材には、該密封部材の外部空間と前記摺動面間とを連通する他方流路が設けられているメカニカルシール。
  2. 他方の前記密封部材は、静止密封環である請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記被密封流体は、加圧手段により加圧されている請求項1または2に記載のメカニカルシール。
  4. 一方の前記密封部材は、回転密封環であり、
    前記回転密封環は、付勢手段により前記静止密封環へ向けて付勢されている請求項1ないし3のいずれかに記載のメカニカルシール。
  5. 前記被密封空間と前記外部空間との間で被密封流体が常に供給されるように両流路が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のメカニカルシール。
  6. 前記一方流路は、切り欠きである請求項1ないし5のいずれかに記載のメカニカルシール。
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