1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機PY1ついて、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機PY1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機PY1の各部の前方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機PY1の各部の後方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、外枠22と内枠21と前扉23(前枠)とを備えている。外枠22は、パチンコ遊技機PY1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠21は、外枠22の内側に配置されていて、後述の遊技盤1を取付ける縦長方形状の枠体である。前扉23は、外枠22及び内枠21の前面側に配置されていて、遊技盤1を保護する縦長方形状のものである。前扉23は、遊技者に正対する部分であり、種々の飾り付けがなされている。
遊技機枠2は、左端側にヒンジ部24を備えて構成されている。このヒンジ部24により、前扉23は、外枠22及び内枠21に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠21は、外枠22及び前扉23に対してそれぞれ回動自在になっている。前扉23の中央には開口部が形成されていて、遊技者が後述の遊技領域6(図3参照)を視認できるように透明の透明板が開口部に取付けられている。透明板は、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。すなわち、透明板は、前方から遊技領域6を視認可能なものであればよい。また前扉23には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を遊技領域6に向けて発射させるためのハンドル72k(遊技球打込手段)が設けられている。
内枠21の下部には、後述する貯留装置25(図5参照)が設けられている。貯留装置25には、予め定められた数の遊技球が貯留されている。貯留されている遊技球は、遊技領域6(図3参照)に向けて発射された後、遊技領域6を流下して、再び貯留装置25に戻ってくる。こうして、貯留装置25に貯留されている遊技球は、パチンコ遊技機PY1の内部に封入されていて、パチンコ遊技機PY1の外部に排出されることなく、循環するようになっている。
つまり、本パチンコ遊技機PY1は、内部に封入する遊技球が遊技領域6を流下した後に循環して再び遊技領域6に進入可能な遊技機(所謂「封入式パチンコ」)である。そのため、内部に収容されている遊技球が遊技領域を流下した後に、外部に排出される遊技機(所謂「非封入式パチンコ」)のように、遊技者に遊技球を払い出すための機構(賞球払出装置、賞球モータ、上皿、下皿など)が不要である。その結果、本パチンコ遊技機PY1の下部の構成を、従来の非封入式パチンコに比べて、コンパクトに構成することが可能である。なお本パチンコ遊技機PY1では、前扉23に、遊技球を貯留する上皿や下皿が設けられていないため、遊技者が遊技球に触れることができない。
図2に示すように、前扉23の下部23x(操作機構部)には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン(入力部)40k及びセレクトボタン42kが設けられている。なおセレクトボタン(十字キー)42kは、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。また前扉23には、装飾用の枠ランプ56(図1参照)及び音を出力するスピーカ610(図1において不図示)が設けられている。
また本パチンコ遊技機PY1では、図2に示すように、前扉23の下部23xに、呼び出しスイッチ41kが設けられている。呼び出しスイッチ41kは、遊技者によって押下操作可能な操作手段(呼出操作手段)であり、当該呼び出しスイッチ41kに内蔵されている呼び出しセンサ41a(図9参照)により、押下操作が検出される。この呼び出しスイッチ41k(特定センサ)は、押下操作した後に再び押下操作しない限り、呼び出しセンサ41aによる検出信号を出力し続けるオルタネイト動作タイプである。
呼び出しスイッチ41kは、スモークレンズと、スモークレンズの内部に配置された呼び出しLEDと、を備える。そして、本パチンコ遊技機PY1に対して電源が投入されると、呼び出しLEDが点灯(発光)し続ける点灯状態になる。これにより、スモークレンズに記されている「呼び出しスイッチ」の文字が、赤色で点灯しているように見えて、呼び出しスイッチ41kが使用できる状態になっていることを遊技者に認識させることができる。
これに対して、呼び出しスイッチ41kが押下操作されると、呼び出しLEDが点滅する点滅状態になる。これにより、スモークレンズに記されている「呼び出しスイッチ」の文字が、赤色で点滅しているように見えて、呼び出しスイッチ41kが使用中の状態になっていることを遊技者に認識させることができる。その後、呼び出しスイッチ41kを再び押下操作すれば、呼び出しLEDが点灯状態に戻ることになる。
本形態では、後述するように、呼び出しスイッチ41kが押下操作されると、呼び出しセンサ41aの検出に係る信号(呼出信号)が、本パチンコ遊技機PY1の外部に設けられているホールコンピュータ230(図16参照)に送信される。これにより、ホールコンピュータ230から、遊技場(ホール)の従業員に対して、無線通信によって、本パチンコ遊技機PY1の呼び出しスイッチ41kが押下操作されたことが知らされる。その結果、遊技場の従業員を呼び寄せることが可能である。即ち、本パチンコ遊技機PY1の上部に設けられているデータカウンタの呼び出しボタンを押下操作することなく、本パチンコ遊技機PY1に設けられている呼び出しスイッチ41kを押下操作することで、遊技場の従業員を呼び寄せることが可能である。
なお、本形態の呼び出しスイッチ41kは、押下操作した後に再び押下操作しない限り、呼び出しセンサ41aによる検出信号を出力し続けるオルタネイト動作タイプとして構成したが、押下操作した瞬間だけ呼び出しセンサ41aによる検出信号が出力されるモーメンタリ動作タイプとして構成しても良い。
また本パチンコ遊技機PY1では、図1に示すように、前扉23の下部23xの中央前面に、遊技球数表示器180が設けられている。遊技球数表示器180は、現時点で遊技者が使用可能な遊技球の数を持ち球数として表示するものである。遊技球数表示器180は、6桁の数字又は文字(ローマ字)が表示できるように、横並びで6つの7セグメント表示器で構成されている。即ち、図6に示すように、遊技球数表示器180は、左から右に向かって順番に、第1発光領域181と、第2発光領域182と、第3発光領域183と、第4発光領域184と、第5発光領域185と、第6発光領域186と、を備えている。そして、6つの発光領域181~186は、それぞれ8個の発光部(LED素子)LA1~LA8、LA9~LA16、LA17~LA24、LA25~LA32、LA33~LA40、LA41~LA48を有している。なお図1では、遊技球数表示器180において「2500」が示されていて、遊技者が現時点で2500球の遊技球を遊技領域6に向けて発射できることになる。遊技球数表示器180の表示制御は、後述するように、枠制御用マイコン171(図9参照)によって実行される。
遊技機枠2の内枠21には、図3に示す遊技盤1が取付けられている。図3に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が形成されている。なお、ハンドル72kの操作により発射された遊技球は、内レール62と外レール63との間を通って、遊技領域6に向かう。また遊技盤1には、装飾用の盤ランプ54が多数設けられている。遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。なお遊技盤1は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置50、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(演出表示手段,画像表示手段)が設けられている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄EZ(装飾図柄)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示領域からなる。左演出図柄表示領域には左演出図柄EZ1が表示され、中演出図柄表示領域には中演出図柄EZ2が表示され、右演出図柄表示領域には右演出図柄EZ3が表示される。演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」~「8」までの数字を表した複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組み合わせによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する保留アイコン表示領域がある。保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器83bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ61sへ遊技球を流出させるワープ61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aの中央と前後方向に重なる演出位置に移動可能なものである。
遊技領域6における画像表示装置50の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11(入球口)を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域6における第1始動口11の下方には、第2始動口12を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12(入球口)を、第2入球口や、可変入球口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。
電チュー12Dは、開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12k(入球口開閉部材)を備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域6における第1始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞装置(特別電動役物)14Dが設けられている。大入賞口14(特別入球口)を、特別入賞口ともいう。また大入賞装置14Dを、アタッカー(AT)や、特別入賞手段、特別可変入賞装置ともいう。大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとるAT開閉部材14k(特別入賞口開閉部材)を備え、AT開閉部材14kの作動により大入賞口14を開閉するものである。AT開閉部材14kは、後述のATソレノイド14sにより駆動される。大入賞口14は、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、センター枠61の右方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口11と、一般入賞口10、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口11や一般入賞口10への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていないため、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、一般入賞口10と、大入賞装置14Dと、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート13への通過や、一般入賞口10、第2始動口12、及び大入賞口14への入賞を狙うことができる。
また本パチンコ遊技機PY1では、遊技領域6の外側に1つの排出経路(図示省略)が設けられている。この排出経路は、一般入賞口10、第1始動口11、電チュー12D(第2始動口12)、大入賞口14、アウト口19の何れにも連通している。従って、一般入賞口10、第1始動口11、電チュー12D(第2始動口12)、大入賞口14、アウト口19に入球した遊技球は、遊技領域6の外側にて排出経路を必ず通過することになる。排出経路には、遊技球を検出可能な排出口センサ15a(図9参照)が設けられていて、排出経路を通過した遊技球は、後述する貯留装置25(図5参照)に向かう。このようにして、遊技領域6に向けて発射された遊技球は、一般入賞口10、第1始動口11、電チュー12D(第2始動口12)、大入賞口14、アウト口19の何れかに入球した後、排出経路を通って、排出口センサ15aに検出される。その後、排出経路を通過した遊技球は、貯留装置25で貯留されることになる。
また図3に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、図4に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図、識別図柄)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。
特図表示器81(識別図柄表示手段)では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ「4」となっている。
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(図4参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
次に、図5に基づいて、貯留装置25について説明すると共に、貯留装置25に貯留されている遊技球が遊技領域6に向けて発射される場合について説明する。貯留装置25は、遊技領域6を流下し終えた遊技球を内枠21の下部で貯留して、ハンドル72kの回転操作に基づいて貯留している遊技球を遊技領域6に向けて発射するものである。
貯留装置25は、図5(A)に示すように、予め定められた数の遊技球を貯留可能な貯留部25aと、この貯留部25aに貯留されている遊技球をハンドル72kの回転角度に応じた発射強度で1球ずつ打撃することが可能な打球槌25bとを備えている。打球槌25bで打撃された遊技球は、貯留部25aから上方に向かって延びる発射経路HRを通って、遊技領域6に向かうようになっている。発射経路HRは、下端にて貯留装置25の貯留部25aに連通していて、上端にて遊技領域6に連通している。
図3に示すように、内レール62の上端が、発射経路HRの上端と遊技領域6との境界になっていて、内レール62の上端には、逆流防止部材64が設けられている。逆流防止部材64は、発射経路HRから遊技領域6への遊技球の進入を許容する一方、遊技領域6から発射経路HRへの遊技球の進入(逆流)を防止するものであり、下端を支点にして内レール62の上端に回転可能に組付けられている。具体的に、逆流防止部材64は、遊技球が発射経路HRから遊技領域6へ向かう際に、図2に示す状態から右方へ回転することで、遊技球の遊技領域6への進入を許容する。一方、逆流防止部材64は、遊技球が遊技領域6から発射経路HRへ向かう際に、図2に示す状態から左方へ回転することができずに、遊技球の発射経路HRへの進入(逆流)を防止する。
ここで図5(A)に示すように、発射経路HRには、下方に向かって分岐して延びている戻り流路MRが設けられている。戻り流路MRの上端は、発射経路HRに連通していて、戻り流路MRの下端は、貯留装置25の貯留部25aに連通している。戻り流路MRの上端と発射経路HRとが合流する部分には、逆流防止部材26が設けられている。
逆流防止部材26は、発射経路HRの上流側HR1から発射経路HRの下流側HR2への遊技球の進入を許容する一方、発射経路HRの下流側HR2から発射経路HRの上流側HR1への遊技球の進入(逆流)を防止するものである。更に、逆流防止部材26は、遊技球が発射経路HRの下流側HR2を通って下方に流下する場合に、発射経路HRの上流側HR1への進入を防止しつつ、戻り流路MRに遊技球を誘導するものである。逆流防止部材26は、図5(A)に示すように、下端を支点にして発射経路HRの下壁部に回転可能に組付けられている。また逆流防止部材26は、図示しない付勢部材の付勢力によって、鉛直方向に延びる姿勢(図5(A)に示す状態)が維持されるようになっている。
よって、通常時において、貯留部25aに貯留されている遊技球は、打球槌25bによって打撃されると、図5(B)に示すように、発射経路HRに向かって上方へ発射される。このとき遊技球は、発射経路HRの上流側HR1を通過した後、逆流防止部材26を鉛直方向延びる姿勢から図5(B)に示すように左方に向かって回転させる。これにより、遊技球は発射経路HRの下流側HR2に進入することができる。その後、遊技球は発射された勢いを保ちつつ、発射経路HRの上端から遊技領域6へ進入することになる。なお逆流防止部材26は、図5(B)に示すように左方に向かって回転した後、図示しない付勢部材の付勢力によって鉛直方向に延びる姿勢(図5(A)に示す状態)にすぐに復帰する。
これに対して、イレギュラーな事態として、遊技球が発射経路HRの上流側HR1から発射経路HRの下流側HR2へ進入したものの、発射(打撃)されたときの遊技球の勢いが弱いことにより、遊技球が遊技領域6へ進入できない場合がある。この場合、遊技球は、発射経路HRの下流側HR2にて下方に向かって流下して、発射経路HRの上流側HR1へ進入しようとする。しかしながら、図5(C)に示すように、逆流防止部材26が鉛直方向に延びる姿勢から右方へ回転することができずに、遊技球は発射経路HRの上流側HR1へ進入することができない。そのため、遊技球は、逆流防止部材26によって戻り流路MRの方へ誘導されて、戻り流路MRを通って貯留部25aに戻ることになる。このようにして、貯留装置25から発射されたものの、遊技領域6に進入できなかった遊技球(所謂「ファール球」)は、必ず戻り流路MRを通過することで、再び貯留装置25へ戻ることが可能である。
次に、遊技球数表示器180(図1参照)で表示される遊技球数(現時点で遊技者が使用可能な遊技球の数)の増減について説明する。図5(A)に示すように、発射経路HRの上流側HR1の上端に、発射球検出センサ16aが配置されている。発射球検出センサ16aは、発射経路HRの上流側HR1の上端を通過する遊技球を検出するものである。そのため、貯留装置25から遊技球が発射される度に、発射球検出センサ16aによって遊技球が検出されることになる。この場合、遊技球数表示器180で表示される遊技球数は、遊技球の発射に伴って1球ずつ減少することになる。
ところで、上述したように、発射されたときの遊技球の勢いが弱いことにより、ファール球が生じる場合がある。この場合、ファール球は、遊技領域6に進入していないため、遊技に関与していない。しかしながら、ファール球であっても、遊技球が発射球検出センサ16aによって検出されているため、遊技球数が「1」だけ減少する。こうしてファール球によって、遊技者に不利益を与えるおそれがある。
そこで本形態では、図5(A)に示すように、戻り流路MRに戻り球検出センサ17aが配置されている。戻り球検出センサ17aは、戻り流路MRを通過する遊技球(戻り球、ファール球)を検出するものである。そのためファール球が生じた場合には、上述したように、ファール球は必ず戻り流路MRを通過することになるため、戻り球検出センサ17aによりファール球を検出することが可能である。そして、遊技球が戻り球検出センサ17aによって検出された場合には、持ち球数を「1」だけ増加することにしている。こうして、ファール球が生じた場合、持ち球数が「1」だけ減少された後に、持ち球数が「1」だけ増加されることで、遊技者に不利益を与えないようすることが可能である。なお戻り球検出センサ17aは、フォトセンサで構成されているが、戻り流路MRを通過する遊技球を検出できれば、センサの構成は適宜変更可能である。
また本形態では、一般入賞口10に入球した遊技球は一般入賞口センサ10aによって検出される。この場合、遊技者が賞球を獲得したこととして、遊技球数が「5」だけ増加する。また第1始動口11に入球した遊技球は第1始動口センサ11aによって検出される。この場合、遊技者が賞球を獲得したこととして、遊技球数が「3」だけ増加する。また第2始動口12に入球した遊技球は第2始動口センサ12aによって検出される。この場合、遊技者が賞球を獲得したこととして、遊技球数が「2」だけ増加する。また大入賞口14に入球した遊技球は大入賞口センサ14aによって検出される。この場合、遊技者が賞球を獲得したこととして、遊技球数が「15」だけ増加する。なお上記した各入賞口(一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14)への入球に基づく持ち球数の増加(賞球数)は、あくまで一例であって、適宜変更可能である。
次に、図1に基づいて、本パチンコ遊技機PY1の左隣に設置されている専用外部ユニット200について説明する。専用外部ユニット200(外部ユニット)は、ビジターカード(一般カード)又は会員カードを受け付けるものであり、本パチンコ遊技機PY1に対して情報を送受信(通信)できるように構成されている。ビジターカードは、会員登録されていない一般の遊技者に対して発行されるものであり、遊技に用いることが可能な遊技球の数(遊技球数)を記憶可能なものである。そしてビジターカードは、プリペイド機能を有ししている。会員カードは、遊技場に会員登録した遊技者に対して発行されるものであり、遊技に用いることが可能な遊技球の数(遊技球数)を記憶可能なものである。そして会員カードは、プリペイド機能を有すると共に、遊技者が前日以前に遊技場に預けている遊技球(貯玉)を使用可能にするものである。
専用外部ユニット200(外部ユニット)は、図1に示すように、下部にて、ビジターカード又は会員カードを挿入又は排出するカード口205を有している。カード口205にビジターカードが挿入されると、専用外部ユニット200は、ビジターカードに記憶されている遊技球数を読み込むと共に、プリペイド残額を読み込む。また、カード口205に会員カードが挿入されると、専用外部ユニット200は、会員カードに記憶されている遊技球数を読み込むと共に、プリペイド残額を読み込む。更に、ホールコンピュータ230(図16参照)との通信によって、会員登録された遊技者が前日以前に遊技場に預けている遊技球の数(貯玉数)を把握することができる。
また専用外部ユニット200は、図1に示すように、上部にて紙幣を挿入するための紙幣挿入口201を有し、紙幣挿入口201の下方にデータ表示器202を有している。紙幣挿入口201に紙幣が挿入されると、専用外部ユニット200は、金額に応じた遊技球数を遊技者に貸し付けることができる。データ表示器202は、プリペイド残額、紙幣挿入口201に挿入された紙幣のうち残っている金額、その他の各種情報を表示することができる。
また専用外部ユニット200は、図1に示すように、データ表示器202の下方に、再プレイボタン203を有している。専用外部ユニット200がカード(ビジターカード又は会員カード)に記憶されている遊技球数を読み込んでいる状態で、再プレイボタン203が押下操作されると、読み込んでいる遊技球数の一部が引き落とされる。そして、専用外部ユニット200は、引き落とした遊技球数の一部の情報をパチンコ遊技機PY1に送信すると、パチンコ遊技機PY1の遊技球数表示器180では、事前に示されていた遊技球数と、引き落とされた遊技球数の一部とが加算された状態で、遊技球数が表示される。また専用外部ユニット200が貯玉数を把握している状態で、再プレイボタン203が押下操作されると、把握している貯玉数の一部が引き落とされる。そして、専用外部ユニット200は、引き落とした貯玉数の一部の情報をパチンコ遊技機PY1に送信すると、パチンコ遊技機PY1の遊技球数表示器180では、事前に示されていた遊技球数と、引き落とされた貯玉数の一部とが加算された状態で、遊技球数が表示される。なお、専用外部ユニット200は、カードに記憶されている遊技球数を読み込んでいると共に、貯玉数を把握している状態で、再プレイボタン203が押下操作されると、カードに記憶されている遊技球数を優先的に引き落とすようになっている。
また専用外部ユニット200は、図1に示すように、再プレイボタン203の下方に、球貸ボタン204を有している。専用外部ユニット200は、カード(ビジターカード又は会員カード)に記憶されているプリペイド残額を読み込んでいる状態で、球貸ボタン204が押下操作されると、読み込んでいるプリペイド残額を引き落として、遊技球数の情報に変換する。そして、専用外部ユニット200は、変換した遊技球数の情報を、貸出しに係る情報として、パチンコ遊技機PY1に送信する。これにより、パチンコ遊技機PY1の遊技球数表示器180では、事前に示されていた遊技球数と、変換された遊技球数とが加算された状態で、遊技球数が表示される。
ここで、本パチンコ遊技機PY1では、図2に示すように、前扉23の下部23xの右側に、計数ボタン43kが設けられている。計数ボタン43kは、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の一部(本形態では1回の押下操作により250球)を、専用外部ユニット200に挿入されているカード(ビジターカード又は会員カード)に記憶させる計数処理を実行するためのものである。具体的に、計数ボタン43kが1回押下操作されると、本パチンコ遊技機PY1は、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数が最大で250だけ減算される。このとき減算された遊技球数の情報を、計数に係る情報として、専用外部ユニット200に送信する。そして、専用外部ユニット200は、受信した遊技球数の情報を上書きした状態でカードに記憶させる。
また本パチンコ遊技機PY1では、図2に示すように、前扉23の下部23xの右側に、カード返却ボタン44kが設けられている。カード返却ボタン44kは、遊技者が遊技を終了するときに押下操作されるものである。言い換えると、カード返却ボタン44kは、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の全部を、専用外部ユニット200に挿入されているカード(ビジターカード又は会員カード)に記憶させる計数処理を実行するためのものである。具体的に、カード返却ボタン44kが押下操作されると、本パチンコ遊技機PY1は、遊技球数表示器180で表示されている全ての遊技球数が減算される。このとき減算された遊技球数の情報を、計数に係る情報として、専用外部ユニット200に送信する。そして、専用外部ユニット200は、受信した遊技球数の情報を上書きした状態でカードに記憶させる。その後、専用外部ユニット200は、新たな遊技球数が記憶されたカード(ビジターカード又は会員カード)をカード口205から返却する。
2.遊技機の電気的構成
次に図9及び図10に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図9及び図10に示すように、パチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球数に関する制御を行う枠制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100と枠制御基板170は、メイン制御部を構成する。また、遊技制御基板100と枠制御基板170はそれぞれ、遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板ということができる。演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声制御基板161、及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ610、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ56等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190(電源供給部)は、外部からAC24Vの電源を入力して、AC24Vの電源に基づいてパチンコ遊技機PY1の動作に必要な各種電圧(DC5V、DC12V、DC18V、DC24V、DC37V)の電源を生成するものである。電源基板190は、生成した電源を遊技制御基板100、演出制御基板120、及び枠制御基板170に対して供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して供給する。
電源基板190には、押下操作可能なRAMクリアスイッチ191(RAMクリア操作手段)が設けられている。RAMクリアスイッチ191は、後述する遊技制御用マイコン101の遊技用RAM(Random Access Memory)104に記憶されている遊技に係る情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留や大当たりの当否判定の結果などの情報)を消去するためのものである。
電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM(Random Access Memory)104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ195が接続されている。電源スイッチ195のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
図9に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106とが設けられている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、一般入賞口センサ10a、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、排出口センサ15a、磁気センサ28aが接続されている。
一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10内に設けられて一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ14aは、大入賞口14内に設けられて大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。
排出口センサ15aは、遊技領域6の外側に設けられている排出経路(図示省略)内に設けられていて、排出経路を通過する遊技球を検出するものである。この排出口センサ15aにより、遊技領域6を流下した遊技球(発射球数)は全て検出されることになる。磁気センサ28aは、遊技盤1に設けられていて、遊技者が磁石等を用いて遊技球を不正に各種入賞口10、11、12、14へ入賞させる際に生じる磁気を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動するものである。
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、普図保留表示器84接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、枠制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、遊技球数の監視(払い出しの監視)のために枠制御基板170から各種コマンドや信号を受信する。枠制御基板170には、本パチンコ遊技機PY1の外部にある専用外部ユニット200が接続されている共に、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
ここで、図7に示すように、遊技制御基板100は、内枠21の内部にて、遊技盤1の後側(裏側)に配置されている。つまり、遊技制御基板100は、裏ユニットの後側にある透明な裏ケース25Xの内側(前側)に配置されていて、遊技機枠2に取付けられていない。従って、遊技制御基板100は、遊技機枠2に取付けられている枠側基板ではなく、遊技盤1に取付けられている盤側基板ということができる。遊技制御基板100は、遊技制御用マイコン101の視認性を確保できるように、透明な主基板ケース100Aの内部に収容されている。なお、演出制御基板120、画像制御基板140、サブドライブ基板162、音声制御基板161も、遊技盤1に取付けられている盤側基板である。
一方、枠制御基板170(枠基板、第1枠基板)は、裏ケース25Xよりも下方で、内枠21の下側に配置されている。つまり、枠制御基板170は、内枠21(遊技機枠2)の内部にある遊技盤1に取付けられていない。従って、枠制御基板170は、遊技盤1に取付けられている盤側基板でなく、遊技機枠2に取付けられている枠側基板ということができる。枠制御基板170は、枠制御用マイコン171の視認性を確保できるように、透明な枠基板ケース170Aの内部に収容されている。なお、電源基板190も、遊技機枠2に取付けられている枠側基板である。
枠制御基板170には、図9に示すように、遊技球数表示器180(図1参照)が接続されている。そして、枠制御基板170は、遊技制御用マイコン101から送信される賞球コマンド、発射球検出センサ16aによる検出信号、戻り球検出センサ17aによる検出信号、専用外部ユニット200から送信される各種信号に基づいて、遊技球数表示器180で表示する遊技球数を制御する。なお本パチンコ遊技機PY1は、非封入式パチンコのように、賞球払出装置の賞球モータを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行うことはない。
枠制御基板170は、プログラムに従って遊技球数の表示制御を実行可能な枠制御用ワンチップマイコン(以下「枠制御用マイコン」)171を実装している。枠制御用マイコン(払出制御手段、遊技球数制御手段)171には、遊技球数の表示を制御するためのプログラムを記憶した枠用ROM173、ワークメモリとして使用される枠用RAM174、枠用ROM173に記憶されたプログラムを実行する枠用CPU172、データや信号の入出力を行うための枠用I/Oポート(入出力回路)176が含まれている。なお、枠用ROM173は外付けであってもよい。
また枠制御基板170には、発射球検出センサ16a、戻り球検出センサ17a、電波センサ18a、枠開放センサ2a(特定センサ)、呼び出しセンサ41a、計数ボタンセンサ43a、返却ボタンセンサ44aが接続されている。発射球検出センサ16aは、発射経路HRの上流側に設けられていて(図5(A)参照)、発射経路HRの上流側を通過する遊技球を検出するものである。この発射球検出センサ16aにより、貯留装置25から遊技領域6に向けて発射された遊技球は全て検出されることになる(図5(B)参照)。戻り球検出センサ17aは、戻り流路MRに設けられていて(図5(A)参照)、戻り流路MRを通過する遊技球を検出するものである。この戻り球検出センサ17aにより、遊技領域6に向けて発射された遊技球のうちファール球となった遊技球が検出されることになる(図5(C)参照)。
電波センサ18aは、発射球検出センサ16a及び戻り球検出センサ17aの近傍に設けられていて、不正な電波を検出するものである。即ち、上述したように、貯留装置25から遊技領域6に向けて発射された遊技球が発射球検出センサ16aに検出されると、遊技球数表示器180で表示される遊技球数が「1」だけ減算される。しかしながら、不正な電波によって、発射球検出センサ16aが誤作動を起こすと、発射球検出センサ16aが遊技領域6に向けて発射された遊技球を検出できないおそれがある。その一方、戻り流路MRを通過する遊技球が戻り球検出センサ17aに検出されると、遊技球数表示器180で表示される遊技球数が「1」だけ加算される。しかしながら、不正な電波によって、戻り球検出センサ17aが誤作動を起こすと、遊技球が戻り流路MRを通過していないにも拘わらず、戻り球検出センサ17aが誤検出するおそれがある。そこで、上記した問題に対処すべく、電波センサ18aは、発射球検出センサ16a又は戻り球検出センサ17aに誤作動を生じさせる不正な電波を検出することができる。
枠開放センサ2aは、遊技機枠2のヒンジ部24に設けられていて、前扉23の内枠21に対する開放、又は内枠21の外枠22に対する開放を検出するものである。以下では、前扉23の内枠21に対する開放、及び内枠21の外枠22に対する開放のうち、少なくとも一方でも検出すれば、遊技機枠2の開放が検出されていることとする。なお、前扉23の内枠21に対する開放を検出する枠開放センサと、内枠21の外枠22に対する開放を検出するセンサと、をそれぞれ別個で設けるようにしても良い。呼び出しセンサ41aは、呼び出しスイッチ41k(図2参照)に設けられていて、呼び出しスイッチ41kに対する押下操作を検出するものである。計数ボタンセンサ43aは、計数ボタン43k(図2参照)に設けられていて、計数ボタン43kに対する押下操作を検出するものである。返却ボタンセンサ44aは、カード返却ボタン44k(図2参照)に設けられていて、カード返却ボタン44kに対する押下操作を検出するものである。
また図7に示すように、枠制御基板170上には、枠基板表示器300が配置されている。枠基板表示器300は、後に詳しく説明するように、性能表示としてのベース(通常ベース)、現時点で遊技者が使用可能な遊技球の数である遊技球数、エラー表示としてのエラーコードを表示するものである。枠基板表示器300は、6桁の数字又は文字(ローマ字)が表示できるように、横並びで6つの7セグメント表示器で構成されている。即ち、図8に示すように、枠基板表示器300は、左から右に向かって順番に、第1点灯領域301と、第2点灯領域302と、第3点灯領域303と、第4点灯領域304と、第5点灯領域305と、第6点灯領域306と、を備えている。そして、6つの点灯領域301~306は、8個の点灯部(LED素子)LB1~LB8、LB9~LB16、LB17~LB24、LB25~LB32、LB33~LB40、LB41~LB48を有している。なお図8では、枠基板表示器300において「bL35」が示されていて、計測中の通常ベースの値が「35(%)」であること意味している。枠基板表示器300の表示制御は、遊技球数表示器180の表示制御と同様、枠制御用マイコン171(図9参照)によって実行される。
次に、発射装置72について説明する。遊技者による発射装置72のハンドル72k(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動して、打球槌25bにより遊技球が発射経路HRに向かって発射される(図5(B)参照)。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
図9及び図10に示すように、遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図10に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート138が含まれている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また図10に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140、音声制御基板161(音声制御回路)、サブドライブ基板162(サブドライブ回路)が接続されている。画像制御基板140には画像表示装置50が接続され、音声制御基板161にはスピーカ610が接続されている。またサブドライブ基板162には、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ56が接続されている。
図10に示すように、演出制御基板120の演出制御用マイコン121(演出制御手段)は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の制御を行わせる。画像制御基板140は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。なお、画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
また演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板161を介してスピーカ610から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ610から出力する音声等の音響データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御基板161にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板161にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ610を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141又は画像制御基板140に設ける音声用のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音響データを格納してもよい。
また図10に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、枠ランプ56や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプ駆動データともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、盤可動体55kの駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、盤可動体55kの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って、盤可動体55kを駆動させるためのモータの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体55kの駆動制御を行わせてもよい。さらにこの場合、サブドライブ基板162にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また演出制御基板120には、入力部検知センサ(演出ボタン検知センサ)40aおよびセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。入力部検知センサ40aは、入力部40k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。入力部40kが押下操作されると入力部検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(図1参照)が押下操作されたことを検知するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
なお図9及び図10は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図9及び図10に示す基板だけが設けられているわけではない。よって、遊技制御基板100を除いて、図9及び図10に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図9及び図10に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図11に示す通りである。図11に示すように、大当たりには、確変大当たりと通常大当たりとの区別がある。確変大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する高確率状態に制御する大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する通常確率状態(低確率状態)に制御する大当たりである。
また大当たりには、10R大当たりと6R大当たりと3R大当たりとがある。図11に示すように、10R大当たりは、1Rから10Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。また6R大当たりは、1Rから6Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。また3R大当たりは、1Rから3Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。なお各ラウンドにおいて、遊技球が入賞上限個数(本形態では10個)まで大入賞口14へ入賞(入球)可能である。
こうして、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な大当たりには、図11に示すように、10R確変大当たり1(以下単に「確変大当たり1」とも呼ぶ)、3R通常大当たり1(以下単に「通常大当たり1」とも呼ぶ)の2種類がある。10R確変大当たり1に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_確変図柄」が停止表示され、3R通常大当たり1に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な大当たりには、図11に示すように、10R確変大当たり2(以下単に「確変大当たり2」とも呼ぶ)、6R通常大当たり2(以下単に「通常大当たり1」とも呼ぶ)の2種類がある。10R確変大当たり2に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_確変図柄」が停止表示され、6R通常大当たり2に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技後には後述する電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。電サポ制御状態は、高確率状態に伴って制御される場合には実質的に次回の大当たり当選まで継続する。一方、通常確率状態(低確率状態)に伴って制御される場合には、電サポ回数(時短回数)が100回に設定される。電サポ回数とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。こうして、特図1の抽選で当選可能な3R通常大当たり1の場合、特図2の抽選で当選可能な6R通常大当たり2の場合には、時短回数が100回に設定される。
図11に示すように、特図1の抽選および特図2の抽選における大当たりの振分率は、共に確変大当たりが80%、通常大当たりが20%となっている。但し、上述したように、特図1の抽選に基づいて通常大当たりに当選した場合には、3R通常大当たり1であるのに対して、特図2の抽選に基づいて通常大当たりに当選した場合には、6R通常大当たり2である。従って、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が、遊技者にとって有利である。
ここで本パチンコ遊技機PY1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図12(A)に示すように、大当たり乱数は0~65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。また、ゲート13への通過に基づいて取得される乱数には、図12(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機PY1の特図表示器81および普図表示器82には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特図表示器81の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態、低確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図13(A)参照)。つまり、特図表示器81の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器81による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図14参照)。つまり、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器81の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器81の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図13(C)参照)。つまり、普図表示器82の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普図表示器82による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では7秒であるが、時短状態では1秒である(図13(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している。
普図表示器82の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー12Dの開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、および電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dが開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機PY1では、確変大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」又は「高確時短状態」という。高確高ベース状態(高確時短状態)は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり本形態では、高確高ベース状態は実質的に次回の大当たり当選まで継続する。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
また、通常大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」又は「低確時短状態」という。低確高ベース状態(低確時短状態)は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」又は「通常遊技状態」という。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態」又は「大当たり遊技状態」という。さらに、高確率状態および時短状態(高ベース状態)のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域6R(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域6L(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されにくくなっており、第2始動口12への入賞よりも第1始動口11への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.パチンコ遊技機と専用外部ユニットとの通信
次に、図16に基づいて、パチンコ遊技機PY1と専用外部ユニット200との通信について説明する。封入式パチンコである本パチンコ遊技機PY1では、図16に示すように、枠制御基板170が、当該パチンコ遊技機PY1の外部に設けられている専用外部ユニット200と通信を行う。枠制御基板170は、専用外部ユニット200とシリアル通信を行うための専用PIF(パラレルインターフェース)回路179を備えている。また、専用外部ユニット200は、枠制御基板170とシリアル通信を行うための専用PIF回路209と、セキュリティを担うSC基板210と、コントロールユニット250と、を備えている。コントロールユニット250は、制御中枢としてのCPUと、CPUが動作するためのプログラムや制御データを記憶しているROMと、CPUのワークエリアとして機能するRAMと、を有している。
なお、図16では、上述した専用外部ユニット200に設けられている紙幣挿入口201(図1参照)、データ表示器202、再プレイボタン203、球貸ボタン204、カード口205の図示が省略されている。コントロールユニット250では、紙幣挿入口201に紙幣が挿入されると、その紙幣に相当する金額の情報が入力される。またコントロールユニット250では、再プレイボタン203が押下操作されると、その押下操作に基づく検出信号が入力される。またコントロールユニット250では、球貸ボタン204が押下操作されると、その押下操作に基づく検出信号が入力される。またコントロールユニット250では、カード口205にカードが挿入されると、そのカードに記憶されている遊技球数、プリペイド残額を読み込むことができる。そして、コントロールユニット250は、データ表示器202にて、プリペイド残額、紙幣挿入口201に挿入された紙幣のうち残っている金額、その他の各種情報の表示制御を行う。
また図16に示すように、遊技場YGには、HC(ホールコンピュータ)BOX220と、ホールコンピュータ230と、管理コンピュータ240と、が設けられている。HCBOX220は、パチンコ遊技機PY1からの情報を、シリアル信号からパラレル信号に変換してホールコンピュータ230に送信するものである。即ち、HCBOXは、パラレル信号を受信する既存のホールコンピュータ230と、シリアル信号を出力する専用外部ユニット200とをつなぐものである。管理コンピュータ240は、専用外部ユニット200と通信を行うと共に、遊技場YGの外部にある遊技機情報センター(図示省略)と通信を行うものである。
ここで本形態では、図16に示すように、枠制御基板170と専用外部ユニット200とが、シリアル通信で情報を送受信(通信)することに特徴がある。具体的に、枠制御基板170と専用外部ユニット200のコントロールユニット250とが、専用PIF回路179、209及びSC基板210を介して、非同期シリアル通信(UART通信)で、電文方式による通信を行っている。なお、専用PIF回路179、209同士は、専用PIFケーブル260によって接続されている。
次に、図17に基づいて、専用外部ユニット200から枠制御基板170へ送信する情報について説明する。図17に示すように、専用外部ユニット200から枠制御基板170へ送信する情報は、貸出しに係る情報の1種類だけである。枠制御基板170へ送信する貸出しに係る情報には、その内容として、遊技者に対して貸出し係る貸出球数の情報が含まれている。そして、その貸出しに係る情報の送信タイミングは、球貸ボタン204(図1参照)が押下操作されたときである。以上により、遊技者が専用外部ユニット200の球貸ボタン204を押下操作すると、専用外部ユニット200(コントロールユニット250)が、貸出しに係る情報(貸出球数を単位とした電文)を、非同期シリアル通信で枠制御基板170に送信する。
続いて、図18に基づいて、枠制御基板170から専用外部ユニット200へ送信する情報について説明する。図18に示すように、枠制御基板170から専用外部ユニット200へ送信する情報は、(1)貸出しに係る情報、(2)計数に係る情報、(3)遊技機情報の3種類がある。
先ず、専用外部ユニット200へ送信する貸出しに係る情報には、その内容として、枠制御基板170が専用外部ユニット200から貸出しに係る情報を受領したことを示す情報(受領結果)が含まれる。そして、その貸出しに係る情報の送信タイミングは、専用外部ユニット200からの貸出しに係る情報を受領してから50m秒後である。以上により、遊技者が専用外部ユニット200の球貸ボタン204を押下操作すると、その50m秒後に、枠制御基板170が、貸出しに係る情報(貸出球数の受領結果を示す電文)を、非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。
専用外部ユニット200へ送信する計数に係る情報には、その内容として、計数処理に係る遊技球の数(計数球数)の情報が含まれる。なお計数処理は、上述したように、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の一部(主に250球)又は全部をカードに記憶させる際に計測される処理である。そして、その計数に係る情報の送信タイミングは、計数ボタン43k(図2参照)が押下操作されたとき、又はカード返却ボタン44k(図2参照)が押下操作されたときである。以上により、遊技者が計数ボタン43kを押下操作すると、枠制御基板170が、計数に係る情報(計数球数を単位とした電文)を、非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。また、遊技者がカード返却ボタン44kを押下操作すると、枠制御基板170が、計数に係る情報(計数球数を単位とした電文)を、非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。
図18に示すように、専用外部ユニット200へ送信する遊技機情報は、含まれている内容に応じて、3種類に分かれる。第1に、遊技機設置情報を内容として含む遊技機情報がある。遊技機設置情報は、ホールコンピュータ230(図16参照)等による機種管理のために、どの遊技機が設置されているのかを示す情報である。遊技機設置情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、電源投入時から60秒周期である。従って、枠制御基板170が、遊技機設置情報(どの遊技機が設置されているのかを示す情報)を、60秒間隔にて非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。
第2に、遊技機性能情報を内容として含む遊技機情報がある。遊技機性能情報は、遊技機がどのような性能を発揮しているのかを示すものであり、具体的には、パチンコ遊技機PY1での通常ベースを示す情報である。遊技機性能情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、電源投入時から180秒周期である。従って、枠制御基板170が、遊技機設置情報(通常ベース示す情報)を、180秒間隔にて非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。
第3に、ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報がある。ホールコン情報は、ホールコンピュータ230(図16参照)が本パチンコ遊技機PY1の遊技状況を把握するための情報であり、不正監視情報は、コントロールユニット250が不正監視を行うための情報である。ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、電源投入時から300m秒周期である。従って、枠制御基板170が、ホールコン情報、不正監視情報を、300m秒間隔にて非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信する。
以上、本形態では、枠制御基板170と専用外部ユニット200とが、非同期シリアル通信ポートで接続されていて、共通の(同じ)非同期シリアル通信ポートで、貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報が送信される。但し、専用外部ユニット200から枠制御基板170へ送信される情報は、貸出しに係る情報だけである(図17参照)。一方、枠制御基板170から専用外部ユニット200へ送信される情報は、貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報である(図18参照)。こうして、枠制御基板170と専用外部ユニット200とが共通の非同期シリアル通信ポートで通信(送受信)を行っていても、専用外部ユニット200の方から送信される情報を限定する(少なくする)ことで、外部から本パチンコ遊技機PY1への不正アクセスを生じ難くすることが可能である。
ところで、従来の非封入式パチンコでは、ホールコン情報(遊技状況を把握するための情報)、不正監視情報(不正監視を行うための情報)を、遊技機枠に設けられている外部端子板を介して、パラレル通信で外部に送信するようになっていた。つまり、大当たりを示す信号を送信するための配線、遊技状態を示す信号を送信するための配線、エラーや不正を示す信号を送信するための配線などを1本ずつ外部端子板に接続して、外部端子板から外部ユニットへホールコン情報、不正監視情報(不正監視を行うための情報)をパラレル通信で送信するようになっていた。
これに対して本パチンコ遊技機PY1では、上述したように、非同期シリアル通信で(共通の(同じ)非同期シリアル通信ポートで)、貸出しに係る情報と計数に係る情報だけでなく、遊技機情報(特にホールコン情報、不正監視情報)も送信している。これは、以下の理由に基づく。新規に開発される封入式パチンコにおいて、外部に情報を送信する方法として、配線数の削減の観点により、シリアル通信が基本として考えられている。その上で、貸出しに係る情報及び計数に係る情報と、遊技機情報(特にホールコン情報、不正監視情報)とを、仮に別々の配線で外部に送信すると、非効率になる。特に、情報量が多いホールコン情報、不正監視情報をパラレル通信で外部に送信しようとすると、従来の非封入式パチンコのように、配線数が非常に多くなる。よって、配線数の削減及び効率性の観点により、貸出しに係る情報と計数に係る情報と遊技機情報を全て、共通の(同じ)非同期シリアル通信ポートで外部ユニット(専用外部ユニット200)に送信することにしている。
次に、図19に基づいて、各メーカで定められているホールコン情報、不正監視情報の詳細について説明する。ホールコン情報、不正監視情報は、枠制御基板170から専用外部ユニット200へ、シリアル信号として送信される。ここで、各メーカでは、統一規格として、ホールコン情報、不正監視情報に含まれる情報を予め定める(割付ける)ようにしている。そこで、図19では、統一規格としてのホールコン情報、不正監視情報に含まれる情報(内容)が示されている。
図19に示すように、ホールコン情報、不正監視情報は、主制御状態1を示すデータ、主制御状態2を示すデータ、遊技機エラー状態を示すデータ、不正検知状態を示すデータの4つのデータに分けられる。4つのデータは、それぞれ1バイト(「0」ビット目から「7」ビット目までの合計8ビット)で構成されている。
主制御状態1を示すデータにおいて、「0」ビット目では、全ての大当たりを対象として、大当たりと判定されたか否かが示される。また「1」ビット目では、特定の大当たり(例えば大当たり遊技後に高確率状態に移行できる大当たり)と判定されたか否かが示される。また「2」ビット目では、大当たり遊技後に時短状態に移行できる大当たりと判定されたか否かが示される。また「3」ビット目から「7」ビット目までは、遊技機状態信号1~遊技機状態信号5までの情報をそれぞれ示すものとして使用される。なお、遊技技機状態信号1~遊技機状態信号5までの情報は、コントロールユニット250からHCBOX220を介してホールコンピュータ230に送信される。
主制御状態2を示すデータにおいて、「0」ビット目では、大当たり遊技状態中であるか否かが示される。また「1」ビット目では、高確率状態中であるか否かが示される。また「2」ビット目では、時短状態中であるか否かが示される。また「3」ビット目では、未使用になっている。また「4」ビット目から「7」ビット目までは、遊技機状態信号6~遊技機状態信号9までの情報をそれぞれ示すものとして使用される。なお、遊技技機状態信号6~遊技機状態信号9までの情報は、コントロールユニット250からHCBOX220を介してホールコンピュータ230に送信される。
遊技機エラー状態を示すデータにおいて、「0」ビット目から「4」ビット目までは、本パチンコ遊技機PY1で生じているエラー内容の情報が含まれる。エラー内容としては、例えば、球詰まり、大入賞口14への異常入賞(大当たり遊技状態でないにも拘わらず、大入賞口14への入賞)、通常遊技状態での右打ちなどがある。また「5」ビット目では、未使用になっている。また「6」ビット目では、枠制御基板170又は遊技制御基板100のどちらでエラーが生じているのかが示される。具体的に、「6」ビット目が「0」であれば、枠制御基板170でエラーが生じていることが示され、「6」ビット目が「1」であれば、遊技制御基板100でエラーが生じていることが示される。また「7」ビット目では、エラー報知のみを行うか、又はエラー報知及びホールコンピュータ230への出力を行うかが示される。具体的に、「7」ビット目が「0」であれば、エラー報知のみを行うことが示され、7ビット目が「1」であれば、エラー報知及びホールコンピュータ230への出力を行うことが示される。なお、遊技機エラー状態を示すデータにおいて、「0」ビット目から「7」ビット目まで全て「0」の場合、エラーが未発生であることを示している。
不正検知状態を示すデータにおいて、「0」ビット目から「5」ビット目までは、盤面不正信号1~盤面不正信号6までの情報をそれぞれ示すものとして使用される。つまり、「0」ビット目から「5」ビット目までは、遊技盤1のどの位置で不正が生じているかを示すものである。また「6」ビット目では、不使用になっている。また「7」ビット目では、不使用になっている。以上、主制御状態1を示すデータ、主制御状態2を示すデータ、遊技機エラー状態を示すデータ、不正検知状態を示すデータからなるホールコン情報、不正監視情報は、「遊技の進行に係る情報」ということができる。
ところで、本パチンコ遊技機PY1では、図2に示すように、遊技機枠2(前扉23の下部23x)に、呼び出しスイッチ41kが設けられている。従って、呼び出しスイッチ41kが押下操作された場合に、遊技場の従業員を呼び寄せるために、呼び出しセンサ41a(図16参照)の検出に係る情報を、専用外部ユニット200を介してホールコンピュータ230に送信できることが好ましい。そのため、如何にして呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信するのかが問題となる。
この場合、例えば、枠制御基板170と専用外部ユニット200とを接続する専用配線を設けて、呼び出しセンサ41aによる検出信号を受信した枠制御基板170が、その専用配線を介して、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、専用配線を枠制御基板170に接続することで、枠制御基板170のハード的な構成の変更を強いることになり、効率的ではない。
そこで、本形態では、統一規格として定められているホールコン情報、不正監視情報(図19参照)において、未使用のビットを利用して、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含ませるようにしている。更に、図19に示すように、ホールコン情報、不正監視情報(図19参照)では、枠開放センサ2aの検出に係る情報が割付けられていない。そこで、枠開放センサ2aの検出に係る情報も、未使用のビットを利用して、ホールコン情報、不正監視情報に含ませるようにしている。
具体的に、図20では、本形態のホールコン情報、不正監視情報に含まれる情報(内容)が示されている。図20に示すように、遊技機エラー状態を示すデータにおいて、「5」ビット目では、遊技機枠2が開放しているか否か(枠開放センサ2aが遊技機枠2の開放を検出しているか否か)を示すようにしている。つまり、「5」ビット目が「0」であれば、遊技機枠2が閉鎖していることが示され、「5」ビット目が「1」であれば、遊技機枠2が開放していることが示される。
また図20に示すように、不正検知状態を示すデータにおいて、「7」ビット目では、呼び出しスイッチ41kが押下操作されたか否か(呼び出しセンサ41aが呼び出しスイッチ41kの押下操作を検出したか否か)を示すようにしている。つまり、「7」ビット目が「0」であれば、呼び出しスイッチ41kが押下操作されていないことが示され、「7」ビット目が「1」であれば、呼び出しスイッチ41kが押下操作されたことが示される。
以上により、本パチンコ遊技機PY1では、統一規格として定められているホールコン情報、不正監視情報にも拘わらず(図19参照)、未使用のビットを利用して、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報(以下「呼び出し情報」と適宜呼ぶ)、及び枠開放センサ2aの検出に係る情報(以下「枠開放情報」と適宜呼ぶ)を割り当てている(図20参照)。これにより、枠制御基板170が、専用外部ユニット200に対して、300m秒の周期でホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を、非同期シリアル通信で送信する際に(図18参照)、呼び出し情報、及び枠開放情報も併せて送信することが可能である。その結果、呼び出し情報を送信するための専用配線、及び枠開放情報を送信するための専用配線を、それぞれ枠制御基板170に接続する必要がない。こうして、枠制御基板170に対してハード的な変更を行うことなく、呼び出し情報、及び枠開放情報を、専用外部ユニット200に送信することが可能である。
6.遊技球数表示器での表示
次に、遊技球数表示器180での表示について説明する。遊技球数表示器180(表示手段)は、図1に示すように、前扉23の下部23xの中央前面に、7セグメント表示器として設けられていて、遊技者に対して現時点で使用可能な遊技球数(持ち球数)を把握させるものである。この遊技球数表示器180で行われる遊技球数の表示が、遊技に係る遊技表示である。ところで、7セグメント表示器では、一般的に、フルカラーになることはなく、主に赤色で数字又はローマ字を表示するだけになっている。従って、遊技球数表示器180において、仮に赤色で遊技球数を表示するだけでは、興趣性に欠けると共に、遊技球数の表示としての見栄えが平凡である。
そこで本形態では、遊技球数表示器180が、フルカラーで遊技球数を表示できるように構成されている。具体的には、図21に示すように、枠制御用マイコン171によって駆動が制御される発光ドライバDRVが設けられている。発光ドライバDRVは、遊技球数表示器180の6つの発光領域181~186での発光を、フルカラーになるように制御するものである。以下では、図21に基づいて、発光ドライバDRVと遊技球数表示器180の第1発光領域181との接続を、代表して説明する。
図21に示すように、発光ドライバDRVは、第1発光領域181に対応して、第1入力端子IN1から第24入力端子IN24までの入力端子IN1~IN24を備えている。各入力端子IN1~IN24は、カソード端子であり、各入力端子IN1~IN24の出力レベル(「H」レベル又は「L」レベル)は、枠制御用マイコン171によって切替えられる。
また、遊技球数表示器180の第1表示領域181では、第1発光部LA1が、赤色発光ダイオードRE1と、緑色発光ダイオードGR1と、青色発光ダイオードBL1と、で構成されている。各発光ダイオードRE1、GR1、BL1は、アノードコモンとなる5Vの電源電圧Vcに接続されている。また各発光ダイオードRE1、GR1、BL1は、それぞれ抵抗を介して、第1入力端子IN1、第2入力端子IN2、第3入力端子IN3に接続されている。
以下同様に、第2発光部LA2が、赤色発光ダイオードRE2と、緑色発光ダイオードGR2と、青色発光ダイオードBL2と、で構成されている。各発光ダイオードRE2、GR2、BL2は、アノードコモンとなる5Vの電源電圧Vcに接続されている。また各発光ダイオードRE2、GR2、BL2は、それぞれ抵抗を介して、第4入力端子IN4、第5入力端子IN5、第6入力端子IN6に接続されている。第3発光部LA3~第8発光部LA8については、図21に示す通りであるため、説明を省略する。また、第1表示領域181と発光ドライバDRVとの接続については、図21に示す通りであるが、第2表示領域182~第6表示領域186と発光ドライバDRVとの接続についても同様であるため、説明を省略する。
次に、遊技球数表示器180をフルカラーで表示する方法について説明する。例えば、第1発光領域181の第1発光部LA1だけを白色で発光させて、残りの発光部LA2~LA8を消灯させる場合には、枠制御用マイコン171が、第1入力端子IN1と第2入力端子IN2と第3入力端子IN3の各出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN4~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。これにより、第1発光部LA1では、赤色発光ダイオードRE1と緑色発光ダイオードGR1と青色発光ダイオードBL1とが発光する。その結果、赤色の発光と緑色の発光と青色の発光とが混ざり合って、第1発光部LA1が白色で発光しているように見える。
また例えば、第1発光領域181の第2発光部LA2だけを青色で発光させて、残りの発光部LA1、LA3~LA8を消灯させる場合には、枠制御用マイコン171が、第6入力端子IN6の出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN1~IN5、IN7~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。これにより、第2発光部LA2では、青色発光ダイオードBL2だけが発光する。その結果、第2発光部LA2が青色で発光しているように見える。
また例えば、第1発光領域181の第3発光部LA3だけを赤色で発光させて、残りの発光部LA1、LA2、LA4~LA8を消灯させる場合には、枠制御用マイコン171が、第7入力端子IN7の出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN1~IN6、IN8~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。これにより、第3発光部LA3では、赤色発光ダイオードRE3だけが発光する。その結果、第3発光部LA3が赤色で発光しているように見える。
また例えば、第1発光領域181の第4発光部LA4だけを虹色で発光させて、残りの発光部LA1~LA3、LA5~LA8を消灯させる場合には、枠制御用マイコン171が、先ず第10入力端子IN10の出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN1~IN9、IN11~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。そして、極短時間が経過すると、枠制御用マイコン171が、第11入力端子IN11の出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN1~IN10、IN12~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。そして、極短時間が経過すると、枠制御用マイコン171が、第12入力端子IN12の出力レベルが「L」レベルになるように制御する一方、残りの入力端子IN1~IN11、IN13~IN24の各出力レベルが「H」レベルになるように制御する。以後同様に、第10入力端子IN10の出力レベルが「L」レベル⇒第11入力端子IN11の出力レベルが「L」レベル⇒、第12入力端子IN12の出力レベルが「L」レベルを、極短時間毎に繰り返す。これにより、第4発光部LA4では、赤色発光ダイオードRE4の発光⇒緑色発光ダイオードの発光GR4⇒青色発光ダイオードBL4の発光が極短時間毎に切替えられて、色相(色の種類)が変化するように発光する。その結果、第4発光部LA4が虹色で発光しているように見せることができる。
以上説明したように、枠制御用マイコン171が、各入力端子IN1~IN24の出力レベルを適宜切替えることで、第1発光領域181をフルカラーで発光させることができ、同様に、第2発光領域182~第6発光領域186もフルカラーで発光させることができる。
ここで本形態では、遊技状態に応じて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を変化させるようにしている。図22では、遊技状態と遊技球数表示器180の表示色との関係が示されている。図22に示すように、枠制御用マイコン171は、通常遊技状態(第1状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、デフォルト色としての白色(第1色)にする。また枠制御用マイコン171は、低確時短状態(第2状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、青色(第2色、特定色)にする。また枠制御用マイコン171は、高確時短状態(第2状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、赤色(第2色、特定色)にする。また枠制御用マイコン171は、大当たり遊技状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、虹色(第2色、特別色)にする。
ところで、従来から遊技機では、表示色が遊技者にとって重要な意味をなしている。即ち、白色などのデフォルトの色は、大当たりへの当選期待度が極めて低いことを示唆するために使われる。また青色は、大当たりへの当選期待度が低いことを示唆するために使われる。また赤色は、大当たりへの当選期待度が高いことを示唆するために使われる。また虹色は、大当たりへの当選が確定していることを示唆するために使われる。こうして、遊技者は、白色⇒青色⇒赤色⇒虹色の順番に、有利な状況(状態)であることを把握するようになっている。
これに対して、本パチンコ遊技機PY1では、通常遊技状態⇒低確時短状態⇒高確時短状態⇒大当たり遊技状態の順番に、遊技者にとって有利な遊技状態になる。そのため、図22に示すように、有利度合いが異なる遊技状態と、遊技球数表示器180の表示色とをリンクさせることで、遊技者には、遊技球数表示器180での遊技球数を把握させつつ、どの遊技状態に制御されているのかを容易に把握させることが可能である。特に、虹色は、従来から大当たりへの当選が確定していることを示唆するために使われる色であるため、遊技球数表示器180で虹色が表示されると、遊技者は最も良い大当たり遊技状態に制御されている(大当たり遊技の実行中)という関係を容易に把握することが可能である。
続いて、図23に基づいて、遊技状態が変化した場合の遊技球数表示器180での表示色の推移の一例を説明する。前提条件として、通常遊技状態に制御されていて、現時点で遊技者が使用可能な遊技球数が「2000」球であることとする。この場合、図23に示すように、遊技球数表示器180では、白色で「2000」が表示される。このとき、遊技者は、遊技球数表示器180を見ることで、遊技球数が2000球であることを把握しつつ、通常遊技状態であることを認識することができる。
そして、遊技者は特図1の抽選で10R確変大当たり1(図11参照)に当選したこととする。この場合、10R確変大当たり1への当選に基づく大当たり遊技が開始されると、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が白色から虹色に切替わる。こうして、遊技者には、遊技球数表示器180の表示色が虹色になっていることを見せることで、有利な大当たり遊技状態であることを強く意識させることが可能である。その後、大当たり遊技の実行により、遊技球が大入賞口14に入賞する度に、遊技球数表示器180で表示される遊技球数が増加していく。このとき遊技者には、遊技球数表示器180において、増加していく遊技球数と共に、虹色を見せることで、大きな高揚感を与えることが可能である。そして、10Rのラウンド遊技が終了する時点では、遊技者が約1500球の賞球を獲得するため、図23に示すように、遊技球数表示器180では、虹色で「3500」が表示される。
続いて、大当たり遊技が終了すると、高確時短状態に制御される。これにより、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が虹色から赤色に切替わる。こうして、遊技者には、遊技球数表示器180の表示色が赤色になっていることを見せることで、大当たり遊技状態よりは有利でないものの、未だ十分に有利な高確時短状態であることを強く意識させることが可能である。そして、高確時短状態では、高ベース状態であるため、遊技者の持ち球数(遊技球数)がほとんど減らない。従って、図23に示すように、遊技球数表示器180では、赤色で「3450」が表示されている。こうして、遊技球数表示器180で赤色が表示されているときには、高確率状態でありつつ、遊技球数がほとんど減らないため、未だ十分に有利な状況であるという印象を遊技者に抱かせることが可能である。
そして、遊技者は特図2の抽選で6R通常大当たり2(図11参照)に当選したこととする。この場合、6R通常大当たり2の当選に基づく大当たり遊技が開始されると、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が赤色から虹色に切替わる。これにより、遊技者には、再び大当たり遊技状態に制御されることによる高揚感を与えることが可能である。その後、6Rのラウンド遊技が終了する時点では、遊技者が約900球の賞球を獲得するため、図23に示すように、遊技球数表示器180では、虹色で「4350」が表示される。
続いて、大当たり遊技が終了すると、低確時短状態に制御される。これにより、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が虹色から青色に切替わる。こうして、遊技者には、遊技球数表示器180の表示色が青色になっていることを見せることで、高確時短状態よりは有利でないものの、通常遊技状態よりも有利な低確時短状態であることを強く意識させることが可能である。そして、低時短状態では、高ベース状態であるため、遊技者の持ち球数(遊技球数)がほとんど減らない。従って、図23に示すように、遊技球数表示器180では、青色で「4300」が表示されている。こうして、遊技球数表示器180で青色が表示されているときには、通常確率状態であるものの、遊技球数がほとんど減らないため、引き戻せるチャンスがあるという点で有利な状況であることを遊技者に認識させることが可能である。
以上説明したように、本パチンコ遊技機PY1では、遊技者にとって有利度合いが異なる遊技状態に応じて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が変化する。これにより、遊技球数表示器180を用いた斬新な興趣性を提供することが可能である。特に遊技者は、遊技中に頻繁に遊技球数表示器180を見るため、遊技球数を把握しつつ、どの遊技状態に制御されているかも併せて認識することが可能である。従って、有利な大当たり遊技状態や高確時短状態に制御されているときには、遊技球数表示器180において、遊技球数と共に虹色又は赤色を見せることで、大きな高揚感を与えることが可能である。そして図23に示すように、遊技球数表示器180では、遊技球数が白色⇒虹色⇒赤色⇒虹色⇒青色というように、表示色がカラフルに変化するため、遊技球数の表示の見栄えを高めることが可能である。
7.枠基板表示器での表示
次に、枠基板表示器300での表示について説明する。枠基板表示器300(特定表示器)は、図7に示すように、枠制御基板170上に配置されていて、3つの表示項目が順番に切替わって表示されるようになっている。3つの表示項目(複数種類の表示項目)とは、図24に示すように、遊技球数表示(球数表示項目)と、ベース表示(性能表示項目)と、エラー表示(異常表示項目)と、である。枠基板表示器300での遊技球数表示は、現時点で使用可能な遊技球数(持ち球数)を示すものであり、上述したように、遊技球数表示器180で表示される遊技球数(図1参照)と同じ値が、枠基板表示器300でも表示されることになる。なお本形態の枠基板表示器300では、上述した遊技球数表示器180のように、数字又は文字がフルカラーで表示されることはなく、単色(赤色)で表示されるようになっている。
次に、図24に示すベース表示について、図25に基づいて説明する。ベースとは、遊技者が発射した遊技球が遊技領域6を流下した発射球数と、遊技者が獲得した総賞球数との割合のことである。但し、ベースの中には、遊技状態に対応するベースがあり、通常遊技状態での発射球数と通常遊技状態での総賞球数との割合である通常ベースと、時短状態での発射球数と時短状態での総賞球数との割合である時短ベースと、大当たり遊技状態での発射球数と大当たり遊技状態での総賞球数との割合である大当たりベースと、がある。
本パチンコ遊技機PY1では、通常ベースのみが演算されて、枠基板表示器300では通常ベースが表示される。即ち、時短ベース及び大当たりベースが演算されることはなく、枠基板表示器300では時短ベース及び大当たりベースが表示されることはない。なお、通常ベースは、遊技制御用マイコン101が演算するようになっていて、演算された通常ベースの情報は、逐次、遊技制御基板100から枠制御基板170に送信される。これにより、枠制御用マイコン171は、受信した通常ベースの情報に基づいて、枠基板表示器300にて、通常ベースを表示するようになっている。そして、枠制御用マイコン171は、図25に示すように、枠基板表示器300の右2桁(第5点灯領域305と第6点灯領域306(図8参照))にて、通常ベースの値を2桁で表示する。
ここで、遊技制御用マイコン101は、電源投入されてから、通常発射球数と、通常総賞球数と、総発射球数と、を常にカウントするようになっている。総発射球数とは、通常遊技状態と時短状態(高確時短状態、低確時短状態)と大当たり遊技状態とを含めた全ての遊技状態において、遊技者が発射した遊技球が遊技領域6を流下した発射球数のことである。カウントされた通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報は、遊技用RAM104(図9参照)に記憶される。但し、電源投入時にRAMクリアスイッチ191が押下操作されても、通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報が消去されないようになっている。そのため、通常発射球数と通常総賞球数との割合である通常ベースは、電源の遮断やRAMクリアの影響を受けることなく、演算されることになる。そして、総発射球数の情報も、電源の遮断やRAMクリアの影響を受けることなく、カウントされることになる。また、遊技制御用マイコン101によってカウントされた通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報は、逐次、遊技制御基板100から枠制御基板170に送信される。
ここで、図25に示すように、集計された総発射球数に応じて、枠基板表示器300の中2桁(第3点灯領域303と第4点灯領域304(図8参照))の表示態様が変わるようになっている。即ち、総発射球数が60000球に到達する前で現在計測中の通常ベースの値は、右2桁で示されつつ、中2桁で「bL.」が示されるようになっている。そのため、中2桁で「bL.」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、現在計測中の通常ベースであることを把握できる。
また1回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値は、右2桁で示されつつ、中2桁で「b1.」が示されるようになっている。そのため、中2桁で「b1.」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、1回前に既に集計された総発射球数(60000球)に対応する値(通常ベース)であることを把握できる。
また2回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値は、右2桁で示されつつ、中2桁で「b2.」が示されるようになっている。そのため、中2桁で「b2.」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、2回前に既に集計された総発射球数(60000球)に対応する値(通常ベース)であることを把握できる。
また3回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値は、右2桁で示されつつ、中2桁で「b3.」が示されるようになっている。そのため、中2桁で「b3.」を見た人は、右2桁で示されている値(通常ベース)が、3回前に既に集計された総発射球数(60000球)に対応する値(通常ベース)であることを把握できる。
そして、図25に示すように、ベース表示には、表示順番がある。即ち、先ず、総発射球数が60000球に到達する前で現在計測中の通常ベースの値が表示された場合、次のベース表示では、1回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値が表示される。そして、次のベース表示では、2回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値が表示される。そして、次のベース表示では、3回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値が表示される。その後、次のベース表示では、再び、総発射球数が60000球に到達する前で現在計測中の通常ベースの値が表示されて、以後同様に繰返される。
またベース表示において、図25の(注1)で示すように、総発射球数が300球以下の場合には、枠基板表示器300の右2桁にて、「--」が表示される。これは、カウントされた総発射球数の値が少な過ぎて、信頼性が極めて低い通常ベースの値を表示しないようにするためである。またベース表示において、図25の(注2)で示すように、通常発射球数が6000球以下である場合には、枠基板表示器300の右2桁にて、表示する「bL.」「bL1」「b2.」「b3.」を点滅態様にする。言い換えると、通常発射球数が6000球を超える場合には、枠基板表示器300の右2桁にて、表示する「bL.」「bL1」「b2.」「b3.」を点灯態様にする。これは、カウントされた通常発射球数の値がある程度少ない場合(6000球以下である場合)には、通常ベースの値が未だ十分に収束していないことを把握させるためである。
次に、図24に示すエラー表示について、図26に基づいて説明する。エラー表示は、枠基板表示器300にて、4桁のエラーコードを示すことである。エラーコードは、エラー内容を表すコードであり、図26に示すエラーコード表が、枠制御用マイコン171の枠用ROM173に予め記憶されている。そして、枠制御用マイコン171は、枠制御基板170に接続されている各センサの検出信号(枠開放センサ2aによる検出信号、電波センサ18aによる検出信号、呼び出しセンサ41aによる検出信号)及び遊技制御基板100から送信される各センサの検出信号の情報(電波センサ18aによる検出信号の情報)と、図26に示すエラーコード表とに基づいて、エラーコードが有るか否かを判断する。そして、枠制御用マイコン171は、エラーコードが有る場合には、エラー表示として、枠基板表示器300の中2桁と右2桁(第3点灯領域303~第6点灯領域306)にて、4桁のエラーコードを表示する。
例えば、遊技機枠2が開放したことにより、枠開放センサ2aが遊技機枠2の開放を検出したこととする。この場合、枠開放センサ2aによる検出信号が、枠制御基板170に送信される。これにより、枠制御用マイコン171は、枠開放センサ2aによる検出信号と、図26に示すエラーコード表とに基づいて、エラーコード「E001」を求める。その結果、枠制御用マイコン171は、エラー表示を行う場合に、枠基板表示器300にて、「E001」を表示する(図24参照)。なお同様に、電波センサ18aによる検出がある場合には、枠基板表示器300にて、エラーコード「E002」が表示され、呼び出しセンサ41aによる検出がある場合には、枠基板表示器300にて、エラーコード「E004」が表示されることになる。
また例えば、磁気センサ28aの近傍で不正な磁気が検出されたことする。この場合、磁気センサ28aによる検出信号が、遊技制御基板100に送信される。そして、遊技制御用マイコン101は、受信した磁気センサ28aによる検出信号の情報を、枠制御基板170に送信する。これにより、枠制御用マイコン171は、磁気センサ28aによる検出信号の情報と、図26に示すエラーコード表とに基づいて、エラーコード「E003」を求める。その結果、枠制御用マイコン171は、エラー表示を行う場合に、枠基板表示器300にて、「E003」を表示する。
ところで、枠基板表示器300では、図24に示すように、遊技球数表示と、ベース表示と、エラー表示という3つの表示項目が、順番に切替わって表示されるようになってる。そして、各表示項目は、それぞれ5000m秒(5秒)だけ表示されるようになっている。なお、ベース表示においては、図25で説明したように、表示順番がある。従って、例えば、遊技球数表示の後に、ベース表示として、総発射球数が60000球に到達する前で現在計測中の通常ベースの値が5000m秒だけ表示されたこととする。この場合、その後、5000m秒のエラー表示と、5000m秒の遊技球数表示とを経て、次のベース表示では、1回前の総発射球数が60000球に到達したときの通常ベースの値が5000m秒だけ表示されることになる。
ここで、図24に示すように、枠基板表示器300において、仮に、遊技球数表示を5000m秒だけ行った後、すぐに(瞬間的に)、ベース表示に切替える。そして、ベース表示を5000m秒だけ行った後に、すぐに(瞬間的に)、エラー表示に切替える。そして、エラー表示を5000秒だけ行った後に、すぐに(瞬間的に)、遊技球数表示に切替えて、以後繰り返す。このような切替方法の場合、一の表示項目(例えば遊技球数表示)から、他の表示項目(例えばベース表示)への切替えが分かり難いという問題点がある。
即ち、枠基板表示器300を見ている人にとって、例えば遊技球数表示からベース表示へ瞬間的に切替わると、切替わった直後のベース表示が何を示しているのかが分かり難い。特に、遊技球数表示では、5000m秒の間、常に同じ遊技球数の値が表示されているとは限らず、ベース表示でも、5000m秒の間、常に同じ通常ベースの値が表示されているとは限らない。従って、遊技球数表示からベース表示へ瞬間的に切替わった直後、枠基板表示器300を見ている人にとっては、単に遊技球数の値が変わっただけと感じて、ベース表示に切替わったことを明確に認識できないおそれがある。同様に、ベース表示からエラー表示へ瞬間的に切替わった直後、枠基板表示器300を見ている人にとっては、単に通常ベースの値が変わっただけと感じて、エラー表示に切替わったことを明確に認識できないおそれがある。
そこで本形態では、上記問題点に対処すべく、図27に示すように、枠基板表示器300において、一の表示項目から他の表示項目に切替わる際に、500m秒だけ、消灯態様にする。消灯態様とは、枠基板表示器300の点灯領域301~306の全ての点灯部LB1~LB48(図8参照)が消灯している態様のことである。こうして、枠制御用マイコン171は、枠基板表示器300にて、5000m秒だけ遊技球数表示を行った後、500m秒という短時間だけ、消灯態様にする。その後、枠制御用マイコン171は、ベース表示を開始して、5000m秒だけベース表示を行った後、500m秒という短時間だけ、消灯態様にする。その後、枠制御用マイコン171は、エラー表示を開始して、5000m秒だけエラー表示を行った後、500m秒という短時間だけ、消灯態様にする。その後、枠制御用マイコン171は、遊技球数表示を開始して、以後同様に繰返す。
こうして、枠基板表示器300において、一の表示項目から他の表示項目に切替わる際に、500m秒だけ消灯態様が挟み込まれることで、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。即ち、枠基板表示器300を見ている人にとって、例えば遊技球数表示が5000m秒だけ行われた後、ベース表示が開始される前に、消灯態様が見える。この消灯態様によって、遊技球数表示が終わったことを認識させて、新たに表示された値が、通常ベースの値であることを把握させ易くすることが可能である。
特に、遊技球数表示において、5000m秒の間、遊技球数の値が変わっても、ベース表示に切替わる際には、500m秒だけ消灯態様になる。従って、枠基板表示器300を見ている人にとっては、遊技球数の値が変わるときと、ベース表示に切替わるときとの違いを明確に認識することが可能である。同様に、ベース表示において、5000m秒の間、通常ベースの値が変わっても、エラー表示に切替わる際には、500m秒だけ消灯態様になる。従って、枠基板表示器300を見ている人にとっては、通常ベースの値が変わるときと、エラー表示に切替わるときとの違いを明確に認識することが可能である。
ここで、枠基板表示器300において、消灯態様になる時間(500m秒)について説明する。消灯態様になる時間は長いほど、表示項目の切替えがより分かり易くなるという利点がある。その一方で、消灯態様になる時間が長いほど、本来示すべき表示項目に対する表示時間が相対的に減ってしまうという欠点がある。そこで本形態では、上記利点と欠点とのバランスを考え、遊技球数表示を5000m秒だけ行った後、その5000m秒に対する10分の1である500mだけ、消灯態様にしている。以下同様に、ベース表示を5000m秒だけ行った後、その5000m秒に対する10分の1である500mだけ、消灯態様にしている。また、エラー表示を5000m秒だけ行った後、その5000m秒に対する10分の1である500mだけ、消灯態様にしている。こうして、遊技球数表示、ベース表示、エラー表示という本来示すべき表示項目に対する表示時間を相対的に大きく減らすことなく、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。
また本形態では、枠制御用マイコン171は、エラーコードが有る場合と、エラーコードが無い場合とで、枠基板表示器300で表示する表示項目の数を変えるようになっている。即ち、枠制御用マイコン171は、上述したように、枠制御基板170に接続されている各センサの検出信号及び遊技制御基板100から送信される各センサの検出信号の情報と、図26に示すエラーコード表とに基づいて、エラーコードが有るか否かを判断している。
そして、エラーコードがある場合には、図27に示すように、5000m秒の遊技球数表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒のベース表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒のエラー表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒の遊技球数表示を繰り返す。一方、エラーコードが無い場合には、図28に示すように、5000m秒の遊技球数表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒のベース表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒の遊技球数表示を繰り返す。
こうして本形態では、パチンコ遊技機PY1にエラー(異常)が無い場合には、図28に示すように、枠基板表示器300にエラーコードが表示されないことで、枠基板表示器300での無駄な表示を省くと共に、エラー表示を除く表示項目(遊技球数表示、ベース表示)を把握できる時間を相対的に長くすることが可能である。その一方で、パチンコ遊技機PY1にエラーが有る場合にのみ、図27に示すように、エラー表示がなされることで、エラー表示を際立たせることが可能である。その上で、エラー表示の前に500m秒の消灯態様があると共に、エラー表示の後に500m秒の消灯態様があることで、エラー表示をより把握させ易くすることが可能である。
8.遊技制御用マイコンの動作
次に、図29及び図30に基づいて、遊技制御用マイコン101の動作について説明する。
[主制御メイン処理]遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、電源投入時に、遊技用ROM103から図29に示す主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。図29に示すように、主制御メイン処理では、電源投入時処理を行う行う(S001)。電源投入時処理(S001)では、遊技制御用マイコン101は、RAMクリアスイッチ191による検出信号の情報を受信していれば、遊技用RAM104に記憶されている記憶情報を消去する。但し、このときに、遊技制御用マイコン101は、通常発射球数の情報と通常総賞球数の情報と総発射球数の情報については消去しない。また遊技制御用マイコン101は、RAMクリアを実行した場合、演出制御基板120にRAMクリアを知らせるために、遊技用RAM104に、RAMクリア通知コマンドをセットする。
電源投入時処理(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S003)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図12に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]遊技制御用マイコン101は、図30に示すメイン側タイマ割り込み処理(S005)を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。このメイン側タイマ割り込み処理(S005)が、遊技の結果に影響を及ぼす制御処理に相当する。まず、遊技制御用マイコン101は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たりの種別を決めるための当たり種別乱数、演出図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる普通図柄乱数(当たり乱数)等を更新する乱数更新処理を行う(S101)。
次に、遊技制御用マイコン101は、入力処理を行う(S102)。入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機PY1に取り付けられている各種センサ(一般入賞口センサ10a、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、排出口センサ15a、磁気センサ28a(図9参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための賞球コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。これにより、セットされた賞球コマンドは、後述する出力処理(S108)によって、枠制御基板170に送信される。
続いて、遊技制御用マイコン101は、始動口センサ検出処理(S103)、特別動作処理(S104)、および普通動作処理(S105)を実行する。始動口センサ検出処理(S103)では、第1始動口センサ11a又は第2始動口センサ12aによる入賞検知があれば、入賞検知のあった始動口に対応する保留記憶が4個未満であることを条件に大当たり乱数等の乱数(大当たり乱数、当たり種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数(図12(A)参照))を取得する。また、ゲートセンサ13aによる通過検知があれば、普図保留が4個未満であることを条件に普通図柄乱数(図12(B)参照)を取得する。
特別動作処理(S104)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した大当たり乱数等の乱数を、大当たり判定テーブル(図13(A)参照)、当たり種別判定テーブル(図示省略)、リーチ判定テーブル(図13(B)参照)、特図変動パターン判定テーブル(図14参照)を用いて判定する。そして、大当たり抽選の結果を示すための特別図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。この特別図柄の変動表示を開始する際には、特別図柄の変動表示の変動パターンの情報を含む変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また特別図柄の停止表示を開始する際には、変動停止コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。大当たり乱数の判定の結果、大当たりに当選していた場合には、大当たりの種別に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図11参照)に従って大入賞口14を開放させる大当たり遊技を行う。
遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技の実行において、オープニングを開始する際には、当選した大当たり図柄の種別の情報を含むオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。またラウンド遊技を開始する際には、ラウンド指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。またエンディングを開始する際には、エンディングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また特別動作処理(S104)において、遊技状態が変更した場合等に、遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また特別動作処理(S104)において、大当たり乱数等の乱数の記憶がない場合には、演出制御用マイコン121に客待ち演出を実行させるための客待ち待機コマンドをセットする。
普通動作処理(S105)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した普通図柄乱数、普通図柄当たり判定テーブル(図13(C)参照)を用いて判定すると共に、普通図柄変動パターン選択テーブル(図13(D)参照)を用いて遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を選択する。そして、普図抽選の判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通当たり図柄に当選していた場合には、遊技状態に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図15参照)に従って電チュー12Dを開放させる補助遊技を行う。
次に、遊技制御用マイコン101は、不正検知処理を実行する(S106)。不正検知処理(S106)では、例えば、磁気センサ28aによる検出信号を受信したか否かを判定し、受信した場合には、遊技用RAM104に、磁気センサ28aによる検出信号の情報をセットする。これにより、後述する出力処理(S108)によって、磁気センサ28aによる検出信号の情報が、枠制御基板170に送信される。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ベース演算処理を実行する(S107)。ベース演算処理(S107)では、通常遊技状態において、一般入賞口センサ10aによる検出信号、第1始動口センサ11aによる検出信号、第2始動口センサ12aによる検出信号に基づいて、通常総賞球数を算出する。また通常遊技状態において、排出口センサ15aからの検出信号に基づいて、通常発射球数を算出する。これにより、遊技制御用マイコン101は、通常総賞球数と通常発射球数との割合である通常ベースを逐次演算している。なお、遊技制御用マイコン101は、全ての遊技状態において、排出口センサ15aからの検出信号に基づいて、総発射球数を逐次カウントしている。
そして、遊技制御用マイコン101は、出力処理(S108)を実行して、本処理を終える。出力処理(S108)では、上述の各処理において、遊技用RAM104にセットしたコマンド等を演出制御基板120に出力すると共に、遊技用RAM104にセットしたコマンド等を枠制御基板170に出力する。従って、出力処理(S108)により、遊技状態指定コマンドが枠制御基板170に出力される。これにより、枠制御用マイコン171は、現時点での遊技状態を把握できるようになっている。また出力処理(S108)により、通常ベースの値の情報、総発射球数の値の情報、磁気センサ28aによる検出信号の情報、大当たりに当選したことの情報(大当たり信号)なども、枠制御基板170に出力される。
9.演出制御用マイコンの動作
次に、図31~図33に基づいて、演出制御用マイコン121の動作について説明する。
[サブ制御メイン処理]演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、電源投入時に、演出用ROM123から図31に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。図31に示すように、サブ制御メイン処理では、サブ側電源断フラグがONで且つ演出用RAM124の内容が正常であるか否かを判定する(S1001)。サブ側電源断フラグは、電断の発生を示すフラグである。ステップS1001の判定結果がNOであれば、つまり、サブ側電源断フラグがONでない場合、又はサブ側電源断フラグがONであっても演出用RAM124の内容が正常でない場合には、演出用RAM124の初期化をして(S1002)、ステップS1013に進む。
一方、ステップS1001の判定結果がYESであれば、つまり、電断によりサブ側電源断フラグがONとなったが演出用RAM124の内容が正常に保たれている場合には、続いて、RAMクリア通知コマンドを受信しているか否かを判定する(S1011)。RAMクリア通知コマンドを受信していれば(S1011でYES)、遊技制御基板100の遊技用RAM104はクリアされている。そのため、演出制御基板120の演出用RAM124をクリアして(S1002)、ステップS1003に進む。これに対して、RAMクリア通知コマンドを受信していなければ(S1011でNO)、演出用RAM124をクリアすることなく、ステップS1003に進む。
ステップS1003では、その他の初期設定を行う。その他の初期設定では例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。また、サブ側電源断フラグがONであればOFFにする。
ステップS1004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S1005)。乱数シード更新処理(S1005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。乱数シード更新処理(S1005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S1006)。コマンド送信処理(S1006)では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、コマンドに従い画像表示装置50を用いて各種の演出(変動演出や、オープニング演出、ラウンド演出およびエンディング演出からなる大当たり演出等)を実行する。演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S1007)。以降、ステップS1004~S1007をループさせる。割り込み許可中においては、サブ側電源断監視処理(S1012)、受信割り込み処理(S1008)、1msタイマ割り込み処理(S1009)および10msタイマ割り込み処理(S1010)の実行が可能となる。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S1009)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図32に示すように、1msタイマ割り込み処理(S1009)ではまず、入力処理を行う(S1201)。入力処理(S1201)では、入力部検知センサ40a(図10参照)やセレクトボタン検知センサ42a(図10参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理を行う(S1202)。ランプデータ出力処理(S1202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ56や盤ランプ54を発光させるべく、セットされたランプデータ(枠ランプ56や盤ランプ54の発光を制御するデータ)をサブドライブ基板162に出力する。これにより、サブドライブ基板162が枠ランプ56や盤ランプ54の発光を制御する。
次いで、駆動制御処理(S1203)を行う。駆動制御処理(S1203)では、演出に合うタイミングで盤可動体55kを駆動させるべく、駆動データを作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体55kを所定の動作態様で駆動させる。そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S1204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S1010)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図33に示すように、10msタイマ割り込み処理(S1010)ではまず、受信コマンド解析処理を行う(S1301)。受信コマンド解析処理(S1301)では、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から変動開始コマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、変動演出パターン選択処理を実行する。また受信コマンド解析処理(S1301)では、遊技制御用マイコン101からオープニングコマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、オープニング演出選択処理を実行する。また、ラウンド指定コマンドを受信していれば、ラウンド演出選択処理を実行し、エンディングコマンドを受信していれば、エンディング演出選択処理を実行する。
演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S1301)に続いて、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして演出用RAM124に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S1302)。次に、スイッチ状態取得処理(S1302)にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面50aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S1303)。
その後、演出制御用マイコン121は、ランプ処理(S1304)を行う。ランプ処理(S1304)では、ランプデータ(枠ランプ56、盤ランプ54の点灯を制御するデータ)の作成や発光演出の時間管理等を行う。続いて、音声制御処理(S1305)を行う。音声制御処理(S1305)では、音声データ(スピーカ610からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板161への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ610から出力される。そして、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S1306)、本処理を終える。
10.枠制御用マイコンの動作
[枠制御タイマ割り込み処理]次に図34~図39に基づいて枠制御用マイコン171の動作について説明する。枠制御用マイコン171は、枠制御基板170に数msec(例えば4msec)周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図34に示すように、枠制御用マイコン171は、まず後述する入力処理を実行する(S3001)。次いで、枠用RAM174にセットした信号(コマンド等)を遊技制御基板100に出力する遊技制御基板出力処理を実行する(S3002)。なお本パチンコ遊技機PY1では、封入式パチンコであって賞球払出装置が設けられていないため、枠制御用マイコン171は賞球払出装置の賞球モータを駆動する賞球モータ制御処理を実行する必要がない。
続いて、枠制御用マイコン171は、図18に示す貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報(遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン情報、不正監視情報)を、非同期シリアル通信で専用外部ユニット200に送信するための専用外部ユニット出力処理を実行する(S3003)。専用外部ユニット出力処理(S3003)において、図18に示すように、貸出しに係る情報の送信タイミングは、専用外部ユニット200から貸出しに係る情報を受信してから50m秒後であり、計数に係る情報の送信タイミングは、計数ボタン43kの押下操作時、又はカード返却ボタン44kの押下操作時であり、遊技機設置情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、60秒周期であり、遊技機性能情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、180秒周期であり、ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報の送信タイミングは、300m秒周期である。
次に、枠制御用マイコン171は、後述する枠基板表示器表示処理を実行する(S3004)。続いて、後述する表示色設定処理を実行する(S3005)。そして、その他の処理を実行して(S3006)、本処理を終える。
[入力処理]図35に示すように、入力処理(S3001)ではまず、枠制御用マイコン171は、専用外部ユニット200から、貸出しに係る情報(図17参照)を受信したか否かを判定する(S3101)。受信していなければ(S3101でNO)、ステップS3103に進む。一方、受信していれば(S3101でYES)、貸出しに係る情報に含まれている貸出球数の情報に基づいて、遊技球数表示器180に表示する遊技球数を新たに設定する遊技球数設定処理を実行する(S3102)。これにより、遊技球数表示器180では、事前に示されていた遊技球数と、貸出球数とが加算された状態で、遊技球数が新たに表示される。
ステップS3103では、枠制御用マイコン171は、計数ボタンセンサ43aによる検出信号(計数信号)、又は返却ボタンセンサ44aによる検出信号(返却信号)を受信したか否かを判定する。何れも受信していなければ(S3103でNO)、ステップS3105に進む。一方、何れか一方でも受信してれば(S3103でYES)、遊技球数表示器180に表示する遊技球数を新たに設定する遊技球数設定処理を実行する(S3104)。具体的に、計数信号を受信した場合には、遊技球数設定処理(S3104)において、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数に対して一部(本形態では250球)を減算して、新たな遊技球数を遊技球数表示器180で表示させるようにする。また、返却信号を受信した場合には、遊技球数設定処理(S3104)において、遊技球数表示器180で表示されていた遊技球数を全部減算して、「000000」を遊技球数表示器180で表示させるようにする。
ステップS3105では、発射球検出センサ16aによる検出信号を受信したか否かを判定する。受信していなければ(S3105でNO)、遊技者が遊技球を発射させた状況でないため、ステップS3107に進む。一方、受信していれば(S3105でYES)、遊技球数表示器180にて表示している遊技球数を「1」だけ減少させる遊技球数減算処理を実行して(S3106)、ステップS3107に進む。
ステップS3107では、戻り球検出センサ17aによる検出信号を受信したか否かを判定する。受信していなければ(S3107でNO)、戻り流路MRを遊技球が通過しておらず、ファール球が生じていない。よってこの場合には、直ちにステップS3109に進む。一方、受信していれば(S3107でYES)、ファール球が生じている。よってこの場合には、遊技球数表示器180にて表示している遊技球数を「1」だけ増加させる遊技球数加算処理を実行して(S3108)、ステップS3109に進む。こうしてファール球が生じても、遊技者の遊技球数が実質的に減少することがなくて、遊技者に不利益が生じるのを防ぐことが可能である。
ステップS3109では、遊技制御基板100から賞球コマンドを受信したか否かを判定する。受信していなければ(S3109でNO)、図36に示すステップS3112に進む。一方、受信していれば(S3109でYES)、賞球コマンドに含まれる情報(賞球数の情報、どの入賞口に入賞したかを判別可能な情報)を解析する賞球コマンド解析処理を実行する(S3110)。次いで、賞球コマンドの解析結果に基づいて、遊技球数表示器180にて表示している遊技球数を増加させる遊技球数加算処理を実行して(S3111)、図36に示すステップS3112に進む。
図36に示すように、ステップS3112では、枠開放センサ2aによる検出信号の受信状況に基づいて、枠開放センサ2aがON状態であるか否かを判定する。枠開放センサ2aがON状態でないと判定すれば(S3112でNO)、ステップS3114に進む。一方、枠開放センサ2aがON状態であると判定すれば(S3112でYES)、枠開放フラグをONにして(S3113)、ステップS3114に進む。枠開放フラグは、遊技機枠2が開放していることを示すフラグである。
ステップS3114では、枠開放センサ2aによる検出信号の受信状況に基づいて、枠開放センサ2aがOFF状態であるか否かを判定する。枠開放センサ2aがOFF状態でない(ON状態のままである)と判定すれば(S3114でNO)、ステップS3116に進む。一方、枠開放センサ2aがOFF状態であると判定すれば(S3114でYES)、枠開放フラグをOFFにして(S3115)、ステップS3116に進む。こうして、枠制御用マイコン171は、枠開放フラグのON又はOFFに基づいて、遊技機エラー状態を示すデータ(図20参照)における「5」ビット目を、「0」又は「1」に設定する。
ステップS3116では、呼び出しセンサ41aによる検出信号の受信状況に基づいて、呼び出しセンサ41aがON状態であるか否かを判定する。呼び出しセンサ41aがON状態でないと判定すれば(S3116でNO)、ステップS3118に進む。一方、呼び出しセンサ41aがON状態であると判定すれば(S3116でYES)、呼び出しフラグをONにして(S3117)、ステップS3118に進む。呼び出しフラグは、呼び出しスイッチ41kが押下操作されたことを示すフラグである。
ステップS3118では、呼び出しセンサ41aによる検出信号の受信状況に基づいて、呼び出しセンサ41aがOFF状態であるか否かを判定する。呼び出しセンサ41aがOFF状態でない(ON状態のままである)と判定すれば(S3118でNO)、ステップS3120に進む。一方、呼び出しセンサ41aがOFF状態であると判定すれば(S3118でYES)、呼び出しフラグをOFFにして(S3119)、ステップS3120に進む。こうして、枠制御用マイコン171は、呼び出しフラグのON又はOFFに基づいて、不正検知状態を示すデータ(図20参照)における「7」ビット目を、「0」又は「1」に設定する。ステップS3120では、その他の入力処理(その他のセンサによる検出信号に基づく処理など)を実行して、本処理を終える。
[枠基板表示器表示処理]枠基板表示器表示処理(S3004)は、枠制御用マイコン171が、枠基板表示器300での表示(図27及び図28参照)を制御するための処理である。この枠基板表示器表示処理(S3004)では、枠制御用マイコン171は、表示フラグを用いて、表示フラグの値が「1」である場合には、図27に示す遊技球数表示を行い、表示フラグの値が「2」である場合には、遊技球数表示の後の消灯態様を示し、表示フラグの値が「3」である場合には、図27に示すベース表示を行い、表示フラグの値が「4」である場合には、ベース表示の後の消灯態様を示し、表示フラグの値が「5」である場合には、図27に示すエラー表示を行い、表示フラグの値が「6」である場合には、エラー表示の後の消灯態様を示すように制御する。
具体的に、図37に示すように、ステップS3200では、表示フラグの値が「1」であるか否かを判定する。「1」であれば(S3200でYES)、枠制御用マイコン171は、枠基板表示器300にて、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数と同じ遊技球数を表示する遊技球数表示設定処理を実行する(S3201)。そして、遊技球数表示の表示時間である5000m秒が経過したか否かを判定する(S3202)。5000m秒が経過していなければ(S3202でNO)、本処理を終える。一方、5000m秒が経過していれば(S3202でYES)、表示フラグの値を「2」に設定して(S3203)、本処理を終える。こうして、5000m秒の間、枠基板表示器300にて、遊技球数表示が実行される(図27参照)。
またステップS3200において、表示フラグの値が「1」でなければ(S3200でNO)、続いて、表示フラグの値が「2」であるか否かを判定する(S3204)。「2」であれば(S3204でYES)、枠基板表示器300の全ての点灯部LB1~LB48(図8参照)を消灯するための消灯設定処理を実行する(S3205)。そして、500m秒が経過したか否かを判定する(S3206)。500m秒が経過していなければ(S3206でNO)、未だ消灯態様を続けるため、本処理を終える。一方、500m秒が経過していれば(S3206でYES)、表示フラグの値を「3」に設定して(S3207)、本処理を終える。こうして、5000m秒間の遊技球数表示の後、枠基板表示器300では、500m秒という短時間だけ、消灯態様になる(図27参照)。
またステップS3204において、表示フラグの値が「2」でなければ(S3204でNO)、続いて、表示フラグの値が「3」であるか否かを判定する(S3208)。「3」であれば(S3208でYES)、枠制御用マイコン171は、枠基板表示器300にて、ベース表示(「bL.」「b1」「b2.」「b3.」のうちの何れかと、通常ベースとの表示)を行うためのベース表示設定処理を実行する(S3209)。そして、ベース表示の表示時間である5000m秒が経過したか否かを判定する(S3210)。5000m秒が経過していなければ(S3210でNO)、本処理を終える。一方、5000m秒が経過していれば(S3210でYES)、表示フラグの値を「4」に設定して(S3211)、本処理を終える。こうして、5000m秒の間、枠基板表示器300にて、ベース表示が実行される(図27参照)。
またステップS3208において、表示フラグの値が「3」でなければ(S3208でNO)、図38に示すステップS3212に進み、表示フラグの値が「4」であるか否かを判定する。「4」であれば(S3212でYES)、枠基板表示器300の全ての点灯部LB1~LB48(図8参照)を消灯するための消灯設定処理を実行する(S3213)。そして、500m秒が経過したか否かを判定する(S3214)。500m秒が経過していなければ(S3214でNO)、未だ消灯態様を続けるため、本処理を終える。一方、500m秒が経過していれば(S3214でYES)、表示フラグの値を「5」に設定して(S3215)、本処理を終える。こうして、5000m秒間のベース表示の後、枠基板表示器300では、500m秒という短時間だけ、消灯態様になる(図27参照)。
またステップS3212において、表示フラグの値が「4」でなければ(S3212でNO)、続いて、表示フラグの値が「5」であるか否かを判定する(S3216)。「5」であれば(S3216でYES)、枠制御用マイコン171は、枠開放センサ2aによる検出信号、電波センサ18aによる検出信号、呼び出しセンサ41aによる検出信号、及び遊技制御基板100から送信される電波センサ18aによる検出信号の情報等と、図26に示すエラーコード表とに基づいて、エラーコードが有るか否かを判定する(S3217)。そして、エラーコードが有ると判定すれば(S3217でYES)、枠基板表示器300にて、エラーコードを表示するためのエラー表示設定処理を実行する(S3218)。そして、エラー表示の表示時間である5000m秒が経過したか否かを判定する(S3219)。5000m秒が経過していなければ(S3219でNO)、本処理を終える。一方、5000m秒が経過していれば(S3219でYES)、表示フラグの値を「6」に設定して(S3220)、本処理を終える。こうして、エラーコードが有る場合には、5000m秒の間、枠基板表示器300にて、エラー表示が実行される(図27参照)。
一方、ステップS3217において、エラーコードが無いと判定した場合(S3217でNO)、ステップS3218のエラー表示設定処理を実行することなく、ステップS3221にて、表示フラグの値を「1」に設定して、本処理を終える。その後、表示フラグの値が「1」であるため、上述したように、再び5000m秒の間、遊技球数表示が実行される。こうして、エラーコードが無い場合には、図28に示すように、エラー表示が実行されることはなく、5000m秒の遊技球数表示⇒500m秒の消灯態様⇒5000m秒のベース表示⇒500m秒の消灯態様が繰り返される。
またステップS3216において、表示フラグの値が「5」でなければ(S3216でNO)、表示フラグの値が「6」であるか否かを判定する。「6」でなければ(S3222でNO)、本処理を終える。一方、「6」であれば(S3222でYES)、枠基板表示器300の全ての点灯部LB1~LB48(図8参照)を消灯するための消灯設定処理を実行する(S3223)。そして、500m秒が経過したか否かを判定する(S3224)。500m秒が経過していなければ(S3224でNO)、未だ消灯態様を続けるため、本処理を終える。一方、500m秒が経過していれば(S3224でYES)、表示フラグの値を「1」に設定して(S3225)、本処理を終える。こうして、5000m秒間のエラー表示が実行された場合には、その後、枠基板表示器300では、500m秒という短時間だけ、消灯態様になる(図27参照)。そして、表示フラグの値が「1」になって、上述したように、再び5000m秒の間、遊技球数表示が実行される。
[表示色設定処理]表示色設定処理(S3005)は、枠制御用マイコン171が、遊技球数表示器180で表示している遊技球数の表示色を設定する処理である。図39に示すように、表示色設定処理(S3005)ではまず、枠制御用マイコン171は、遊技制御基板100から送信される遊技状態指定コマンドに基づいて、現時点での遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(S3301)。通常遊技状態であれば(S3301でYES))、遊技球数表示器180で表示している遊技球数の表示色を白色(図22参照)に設定する白色表示設定処理を実行して(S3302)、本処理を終える。これにより、遊技球数表示器180では、白色の遊技球数が示されるため、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、通常遊技状態であることを意識させることが可能である。
またステップS3301で通常遊技状態でないと判定した場合(S3301でNO)、続いて、低確時短状態であるか否かを判定する(S3303)。低確時短状態であれば(S3303でYES)、遊技球数表示器180で表示している遊技球数の表示色を青色(図22参照)に設定する青色表示設定処理を実行して(S3304)、本処理を終える。これにより、遊技球数表示器180では、青色の遊技球数が示されるため、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、低確時短状態であることを意識させることが可能である。
またステップS3303で低確時短状態でないと判定した場合(S3303でNO)、続いて、高確時短状態であるか否かを判定する(S3305)。高確時短状態であれば(S3305でYES)、遊技球数表示器180で表示している遊技球数の表示色を赤色(図22参照)に設定する赤色表示設定処理を実行して(S3306)、本処理を終える。これにより、遊技球数表示器180では、赤色の遊技球数が示されるため、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、高確時短状態であることを意識させることが可能である。
またステップS3305で高確時短状態でないと判定した場合(S3305でNO)、大当たり遊技状態であることになる。従って、この場合には、遊技球数表示器180で表示している遊技球数の表示色を虹色(図22参照)に設定する虹色表示設定処理を実行して(S3307)、本処理を終える。これにより、遊技球数表示器180では、虹色の遊技球数が示されるため、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、大当たり遊技状態(大当たり遊技の実行中)であることを意識させることが可能である。
10.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態(第1形態)のパチンコ遊技機PY1によれば、枠制御基板170は、情報量が多いホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を、シリアル通信によって、専用外部ユニット200に送信する。このとき、枠制御基板170から専用外部ユニット200に送信されるシリアル信号には、図20に示すように、ホールコン情報、不正監視情報だけでなく、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報も含まれる。こうして、呼び出しセンサ41a(呼び出しスイッチ41k)を遊技機枠2に設ける場合、枠制御基板170から専用外部ユニット200の方に延びる配線を増やすことなく、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図18に示すように、枠制御基板170は、ホールコン情報、不正監視情報と呼び出しセンサ41aの検出に係る情報だけでなく、貸出しに係る情報と計数に係る情報も、シリアル通信によって専用外部ユニット200に送信する。これにより、枠制御基板170から専用外部ユニット200の方に延びる配線をより簡素にまとめることが可能である。こうして、新規に開発される封入式パチンコにおいて、枠制御基板170は、専用外部ユニット200に対して、共通の(同じ)非同期シリアル通信ポートで、貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報(呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含むホールコン情報、不正監視情報)を全て送信することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図2に示すように、遊技場の従業員を呼び出すことが可能な呼び出しスイッチ41kが設けられている。この場合に、上述したように、枠制御基板170から専用外部ユニット200に送信するシリアル信号に、呼び出しセンサ41aの検出に係る信号を含めることで(図20参照)、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報の送信に対応することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、枠制御基板170は、情報量が多いホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を、シリアル通信によって、専用外部ユニット200に送信する。このとき、枠制御基板170から専用外部ユニット200に送信されるシリアル信号には、図20に示すように、ホールコン情報、不正監視情報だけでなく、枠開放センサ2aの検出に係る情報も含まれる。これにより、枠制御基板170から枠開放センサ2aの検出に係る情報を送信するための配線を、新たに設ける必要がなくて、枠制御基板170から専用外部ユニット200の方に延びる配線を簡素にまとめることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、通常遊技状態であるときには、遊技球数表示器180にて、白色が付された状態で、遊技球数が表示される。これに対して、低確時短状態であるときには、遊技球数表示器180にて、青色が付された状態で、遊技球数が表示される。また高確時短状態であるときには、遊技球数表示器180にて、赤色が付された状態で、遊技球数が表示される。また大当たり遊技状態であるときには、遊技球数表示器180にて、虹色が付された状態で、遊技球数が表示される。こうして、通常遊技状態でなければ、遊技者には、遊技球数を見せつつ、青色又は赤色或いは虹色を見せて、有利な遊技状態であることを強く意識させることが可能である。よって、枠制御基板170により表示が制御される遊技球数表示器180において、表示色が単色にならず、遊技球数の表示の見栄えを高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、枠制御基板170は、遊技球の貸し出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能なものである。この枠制御基板170を備えるパチンコ遊技機PY1は、所謂封入式パチンコになる。この封入式パチンコにおいて、上述したように、遊技球数表示器180が、通常遊技状態でなければ、青色或いは赤色若しくは虹色が付された状態で、遊技に使用することができる遊技球数を表示する。これにより、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、通常遊技状態よりも有利な遊技状態であることを強く意識させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図23に示すように、大当たり遊技状態であるとき、遊技球数表示器180にて、大当たり遊技状態への制御を示唆する虹色が付された状態で、遊技球数が表示される。これにより、遊技者には、大当たり遊技状態を強く意識させつつ、遊技球数がどのくらい増えるのかという高揚感を与えることが可能である。つまり遊技者には、虹色と共に、遊技球数が示す数字が増えていくのを見せて、大当たり遊技状態をより楽しませることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図23に示すように、遊技球数表示器180では、より有利な遊技状態(通常遊技状態⇒低確時短状態⇒高確時短状態⇒大当たり遊技状態)になるにつれて、遊技者により有利であることを示唆する色(白色⇒青色⇒赤色⇒虹色)が付される。これにより、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、どの遊技状態であるかをより把握させ易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図27に示すように、枠基板表示器300は、遊技球数表示、ベース表示、エラー表示という3つの項目表示を順番に切替えて表示する。そして、遊技球数表示からベース表示に切替える際、ベース表示からエラー表示に切替える際、エラー表示から遊技球数表示に切替える際に、500m秒だけ消灯態様になる。これにより、表示項目の切替えの際の区切りが明確になって、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図27に示すように、遊技球数表示からベース表示に切替える際に、遊技球数表示の表示時間である5000m秒の10分の1である500m秒だけ、消灯態様にする。またベース表示からエラー表示に切替える際に、ベース表示の表示時間である5000m秒の10分の1である500m秒だけ、消灯態様にする。またエラー表示から遊技球数表示に切替える際に、エラー表示の表示時間である5000m秒の10分の1である500m秒だけ、消灯態様にする。こうして、各表示項目が表示される時間を相対的に大きく減らすことなく、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、枠制御基板170は、遊技球の貸し出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能なものである。この枠制御基板170を備えるパチンコ遊技機PY1は、所謂封入式パチンコになる。この封入式パチンコにおいて、図7に示すように、枠制御基板170上に、枠基板表示器300が配置されている。そして、上述したように、枠基板表示器300では、遊技球数表示、ベース表示、エラー表示という3つの項目表示を切替える際に、500m秒の消灯態様が挟み込まれる(図27参照)。こうして、封入式パチンコの枠基板表示器300において、遊技球数表示からベース表示への切替え、ベース表示からエラー表示への切替え、エラー表示から遊技球数表示への切替えを分かり易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、当該パチンコ遊技機PY1にエラーが生じていない場合には、図28に示すように、エラー表示が実行されないため、枠基板表示器300での無駄な表示を省くと共に、遊技球数表示及びベース表示を把握できる時間を相対的に長くすることが可能である。その一方、図27に示すように、当該パチンコ遊技機PY1にエラーが生じている場合にのみ、エラー表示が実行されることで、エラー表示を際立たせることが可能である。その上で、エラー表示が開始される前、及びエラー表示が終了した後に、500m秒の消灯態様が示されることで、エラー表示をより把握させ易くすることが可能である。
11.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第2形態>
上記形態(第1形態)では、枠制御基板170(図16参照)が、図20に示すように、ホールコン情報、不正監視情報に、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含ませて、このホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を、シリアル通信によって、専用外部ユニット200に送信するようにした。これに対して、第2形態では、図40に示すように、外部端子板150が、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信するように構成されている。
第2形態では、図40に示すように、パチンコ遊技機PY2の遊技機枠2に、外部端子板150が配置されている。外部端子板150(第2枠基板)には、呼び出しセンサ41aが接続されていて、呼び出しセンサ41aによる検出信号が入力されるようになっている。そして、外部端子板150は、配線151を介して、SC基板210に接続されている。こうして、外部端子板150は、呼び出しセンサ41aによる検出信号を入力すると、パラレル信号として呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信することが可能である。なお、専用外部ユニット200において、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報は、SC基板210を介して、コントロールユニット250に入力される。そして、コントロールユニット250は、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、HCBOX220を介して、ホールコンピュータ230に送信する。
この第2形態では、第1形態と異なり、枠制御基板170(第1枠基板)が送信するホールコン情報、不正監視情報には、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報が含まれていない。即ち、図19に示すように、不正検知状態を示すデータにおいて、「7」ビット目では、未使用のままになっている。こうして、第2形態では、枠制御用マイコン171が、ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報(図18参照)に、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含めなくても良い。その結果、枠制御用マイコン171が、呼び出しセンサ41aの検出状態を監視する必要がなくて、枠制御用マイコン171のプログラム容量が増加するのを抑えることが可能である。
ここで、第2形態の外部端子板150の構成は、従来の非封入式パチンコに設けられている外部端子板と同様の構成である。但し、第2形態の外部端子板150は、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報だけを専用外部ユニット200に送信する専用基板になっていて、大当たりに当選したことの情報(大当たり信号)や遊技状態を示す情報(遊技状態信号)等を、当該パチンコ遊技機PY2の外部に送信するものではない。言い換えれば、外部端子板150には、呼び出しセンサ41aによる検出信号だけが入力され、それ以外の信号が、入力されることはない。従って、外部端子板150は、従来の非封入式パチンコに設けられている外部端子板と比べて、ノイズの影響を受け難く、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を正しく送信することが可能である。
以上、第2形態のパチンコ遊技機PY2によれば、枠制御基板170により、ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を専用外部ユニット200に送信すると共に、外部端子板150により、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信する。こうして、呼び出しセンサ41aを遊技機枠2に設ける場合、枠制御基板170の構成をソフト及びハードの両方において変更することがなく、外部端子板150を設けることで、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信することが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY2によれば、枠制御基板170は、情報量が多いホールコン情報、不正監視情報を、シリアル通信によって、専用外部ユニット200に送信する。これにより、仮に枠制御基板がホールコン情報、不正監視情報をパラレル通信によって送信する場合に比べて、枠制御基板170から専用外部ユニット200の方に延びる配線の数を減らすことが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY2によれば、枠制御基板170は、ホールコン情報、不正監視情報だけでなく、貸出しに係る情報と計数に係る情報も、シリアル通信によって専用外部ユニット200に送信する(図18参照)。これにより、枠制御基板170から専用外部ユニット200の方に延びる配線をより簡素にまとめることが可能である。こうして、新規に開発される封入式パチンコにおいて、枠制御基板170は、専用外部ユニット200に対して、共通の(同じ)非同期シリアル通信ポートで、貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報(ホールコン情報、不正監視情報)をまとめて送信することが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY2によれば、図2に示すように、遊技場の従業員を呼び出すことが可能な呼び出しスイッチ41kが設けられている。この場合に、上述したように、外部端子板150によって呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信することが可能である。即ち、機種に応じて、呼び出しスイッチ41kが遊技機枠2に設けられる場合がある。この場合であっても、既存の枠制御基板170の構成を変更することなく、外部端子板150を設けることで、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報の送信に対応することが可能である。
ここで、第1形態と第2形態とを比較して説明する。第1形態のパチンコ遊技機PY1、又は第2形態のパチンコ遊技機PY2の何れであっても、呼び出しスイッチ41kが、遊技機枠2(前扉23の下部23x)に設けられている。この呼び出しスイッチ41kは、各遊技機メーカの機種に依存して設置されるものであり、全ての機種に設置されるものではない。従って、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報は、統一規格としてのホールコン情報、不正監視情報に含まれておらず、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報如何にして専用外部ユニット200に送信するかが問題となる。
そこで第1形態では、上述したように、統一規格としてのホールコン情報、不正監視情報(図19参照)に対して、未使用ビットを利用して、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を割り当てている(図20参照)。これにより、枠制御基板170が、ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報を、非同期シリアル通信によって専用外部ユニット200に送信する度に、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報も併せて送信することが可能である。こうして、第1形態では、ハード的な構成を変更することなく、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を送信できるというメリットがある。しかしながら、第1形態では、枠制御用マイコン171が、呼び出しセンサ41aの検出状態を監視する必要がある。そして、遊技機分野における枠制御用マイコン171には、プログラム容量に制限があるため、第1形態では、枠制御用マイコン171のプログラム容量が増加するというデメリットがある。
これに対して第2形態では、遊技機枠2に外部端子板150を設けて(図40参照)、呼び出しセンサ41aによる検出信号を受信した外部端子板150が、専用外部ユニット200に呼び出しセンサ41aの検出に係る情報をパラレル通信によって送信する。こうして、第2形態では、第1形態ように、枠制御用マイコン171が呼び出しセンサ41aの検出状態を監視する必要がなく、枠制御用マイコン171のプログラム容量が増加しないというメリットがある。しかしながら、外部端子板150を設けるというハード的な構成の追加があり、コストが上昇するというデメリットがある。
<第3形態>
上記第1形態では、図27に示すように、枠基板表示器300は、表示項目を切替える際に、消灯態様を挟み込むようにした。これに対して、第3形態では、図41に示すように、枠基板表示器300は、表示項目を切替える際に、特殊態様を挟み込むようにしている。ここで、特殊態様とは、枠基板表示器300の各点灯領域301~306(図8参照)にて「-」が示される点灯態様(第7点灯部LB7と第15点灯部LB15と第23点灯部LB23と第31点灯部LB31と第39点灯部LB39と第47点灯部LB47とが点灯する態様)のことである。こうして、枠基板表示器300が特殊態様になると、数字及び文字とは異なる「------」が表示される。
第3形態では、エラーコードが有る場合、図41に示すように、枠基板表示器300では、遊技球数表示が5000m秒だけ実行された後、遊技球数表示の表示時間(5000m秒)の10分の1である500m秒だけ、特殊態様になる。その後、ベース表示が10000m秒だけ実行された後、ベース表示の表示時間(100000m秒)の20分の1である500m秒だけ、特殊態様になる。その後、エラー表示が15000m秒だけ実行された後、エラー表示の表示時間(15000m秒)の30分の1である500m秒だけ、特殊態様になる。以後同様に、遊技球数表示⇒特殊態様⇒ベース表示⇒特殊態様⇒エラー表示⇒特殊態様を繰り返す。
一方、エラーコードが無い場合、図42に示すように、枠基板表示器300では、エラー表示として、中2桁と右2桁(第3点灯領域303~第6点灯領域306)にて、「E000」を表示する。つまり、ベース表示が10000m秒だけ実行された後、特殊態様が500m秒だけ表示される。その後、エラーコードが無い場合であっても、枠基板表示器300では、「E0000」が5000m秒だけ表示される。こうして、第3形態では、第1形態(図28参照)と異なり、エラーコードが無い場合でもエラー表示が省略されることがない。そして、枠基板表示器300を見る人に対して、「E000」を見せることで、エラーコードが無いこと(パチンコ遊技機にエラーが生じていないこと)を強く認識させることが可能である。
こうして第3形態でも、枠基板表示器300において、一の表示項目から他の表示項目に切替わる際に、500m秒だけ特殊態様(「------」)が挟み込まれることで、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。ここで第3形態では、エラーコードが有る場合、第1形態(図27参照)と異なり、遊技球数表示の表示時間とベース表示の表示時間とエラー表示の表示時間とが5000m秒で同じであるわけではない。具体的に、ベース表示の表示時間(10000m秒)が、遊技球数表示の表示時間(5000m秒)よりも長く、エラー表示の表示時間(150000m秒)が、ベース表示の表示時間(10000m秒)よりも長い。これは、枠基板表示器300で表示される表示項目のうち、遊技球数表示<ベース表示<エラー表示の順番に、表示の重要度が高くなっていて、表示の重要度と表示時間とを対応させたためである。
但し、エラーコードが有る場合には、図41に示すように、15000m秒だけエラー表示が実行されるのに対して、エラーコードが無い場合には、5000m秒だけエラー表示(「E000」)が実行される。このように、エラー表示(「E000」)の表示時間を短くするのは、パチンコ遊技機にエラーが生じていないことを必要以上に長く見せる必要がないためである。
ここで、第1形態において枠基板表示器300で表示される消灯態様(図27参照)と、第3形態において枠基板表示器300で表示される特殊態様(「------」、図41参照)との比較を説明する。消灯態様と特殊態様とは、数字及び文字とは異なる態様である点で共通している。しかしながら、第1形態(図27参照)のように表示項目が切替わる際に、消灯態様が示される場合では、枠基板表示器300では一瞬何も見えなくなる。これに対して、第3形態のように表示項目が切替わる際に、特殊態様が示される場合では、枠基板表示器300では「------」が一瞬見えるため、何かが点灯していること自体は把握できる。よって、第1形態の消灯態様の方が、第3形態の特殊態様よりも、表示項目の区切りが明確になって(或る表示態様の終了が分かり易くなって)、表示項目の切替えをより分かり易くすることが可能である。
<第4形態>
上記第1形態では、特別図柄の抽選で小当たりに当選することがなく(図13(A)参照)、遊技状態として高確率状態且つ非時短状態(高確非時短状態)に制御されることがないパチンコ遊技機PY1であった。これに対して、第4形態では、特別図柄の抽選で小当たりに当選することがあり、遊技状態として高確非時短状態に制御されることがあるパチンコ遊技機として構成されている。
第4形態において、特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、特別図柄が変動表示を経て、小当たり態様(小当たり図柄)で停止表示する。そして、大入賞口が1.8秒以下の所定の開放時間にて開放する小当たり遊技が実行される。こうして、小当たり遊技の実行により、開放された大入賞口に遊技球が入賞すると、遊技者は所定の賞球数(例えば15球)を獲得することが可能である。
第4形態の高確非時短状態では、通常遊技状態よりも、小当たり遊技の実行により遊技球が大入賞口に入賞し易い小当たりラッシュ状態になっている。つまり、高確非時短状態では、非電サポ制御状態によって第2始動口12に遊技球が入球し難いものの、頻繁に小当たりに当選することによって、遊技球が大入賞口に入賞し易くなっている。この小当たりラッシュ状態によって、遊技者は、遊技球数(持ち球数)を増やすことが可能である。
第4形態の高確非時短状態は、第1形態の高確時短状態に替えて、設定されるようになっている。よって第4形態では、図43に示すように、遊技状態として、通常遊技状態、低確時短状態、高確非時短状態、小当たり遊技状態の何れかに設定される。なお、小当たり遊技状態とは、小当たり遊技が実行されているときの遊技状態のことであり、「特別遊技状態」に相当する。
そして、各遊技状態と遊技球数表示器180の表示色との関係は、図43に示す通りである。即ち、枠制御用マイコン171は、通常遊技状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、デフォルト色としての白色にする。また低確時短状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、青色にする。また高確非時短状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、赤色にする。また大当たり遊技状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、虹色にする。また小当たり遊技状態であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、虹色にする。
続いて、図44に基づいて、遊技状態が変化した場合の遊技球数表示器180での表示色の推移の一例を説明する。前提条件として、高確非時短状態に制御されていて、現時点で遊技者が使用可能な遊技球数が「2000」球であることとする。この場合、図44に示すように、遊技球数表示器180では、赤色で「2000」が表示される。そして、遊技者は特図2の抽選で小当たりに当選して、小当たり遊技が開始されると、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が赤色から虹色に切替わる。こうして、遊技者には、遊技球数表示器180の表示色が虹色になっていることを見せることで、有利な小当たり遊技状態であることを意識させることが可能である。そして、小当たり遊技の実行により、遊技球が大入賞口に入賞すると、遊技球数表示器180で表示される遊技球数が「2015」に増加する。
続いて、小当たり遊技が終了すると、高確非時短状態に制御される。これにより、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が虹色から赤色に切替わる。そして、遊技者は特図2の抽選で小当たりに当選して、小当たり遊技が開始されると、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が赤色から虹色に切替わる。このとき、2球の遊技球が大入賞口に入賞すると、遊技球数表示器180で表示される遊技球数が「2045」に増加する。その後、小当たり遊技が終了すると、高確非時短状態に制御される。これにより、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が虹色から赤色に切替わる。
以上、第4形態では、図44に示すように、高確非時短状態に制御されると、小当たりラッシュ状態であるため、高確非時短状態と小当たりラッシュ状態とが交互に頻繁に繰り返される。これにより、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数の表示色が、赤色と虹色が交互に切替わる。更に、遊技球数表示器180で表示されている遊技球数が徐々に増えていく。こうして、高確非時短状態(小当たりラッシュ状態)において、遊技者には、遊技球数表示器180で交互に頻繁に変化する色と共に、遊技球数の増加を見せることで、斬新な遊技興趣(高揚感)を提供することが可能である。
<第5形態>
上記第1形態では、図22に示すように、遊技状態に応じて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が変化した。これに対して、第5形態では、図45に示すように、遊技球数(持ち球数)に応じて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が変化するように構成されている。
具体的には、枠制御用マイコン171は、遊技球数が0~5000球まで(第1状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、デフォルト色としての白色にする。また、遊技球数が5001~10000球まで(第2状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、青色にする。また、遊技球数が10001~15000球まで(第3状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、緑色にする。また、遊技球数が15001~20000球まで(第4状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、赤色にする。また、遊技球数が20001以上(第5状態)であるとき、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、虹色にする。
以上、第5形態では、遊技球数が増えると、遊技者にとっては遊技に使用できる遊技球の数が増えていることになるため、より有利な状態(第1状態⇒第2状態⇒第3状態⇒第4状態⇒第5状態)になる。そして、有利な状態になるほど、遊技球数表示器180では、遊技球数の表示色が、遊技者にとって有利なであることを示唆する色(白色⇒青色⇒緑色⇒赤色⇒虹色)に変化していく。こうして、遊技球数表示器180において、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、その遊技球数の多さによってどのくらい有利な状態であるのかを強く意識させることが可能である。
<第6形態>
上記第1形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選すると、大当たりの種別に関係なく、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が虹色になった(図22参照)。これに対して、第6形態では、特別図柄の抽選で大当たりに当選すると、大当たりの種別に応じて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が変わるように構成されている(図46参照)。
具体的には、図46に示すように、枠制御用マイコン171は、通常遊技状態、又は低確時短状態、或いは高確時短状態であるときに、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、デフォルト色としての白色にする。また、通常大当たり(3R通常大当たり1、6R通常大当たり2、図11参照)に当選した場合に、通常大当たりに基づく大当たり遊技状態であるときに、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、青色にする。確変大当たり(10R確変大当たり1、10R確変大当たり2、図11参照)に当選した場合に、確変大当たりに基づく大当たり遊技状態であるときに、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色を、赤色にする。
以上、第6形態では、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態であるときにのみ、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が、デフォルト色としての白色よりも有利であることを示唆する色になる。そして、通常大当たりに基づく大当たり遊技状態であるときには、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が青色になる一方、確変大当たりに基づく大当たり遊技状態であるときには、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が、青色よりも有利であることを示唆する赤色なる。こうして、大当たり遊技状態であるときに、遊技者には、遊技球数の増加を見せつつ、表示色によって大当たりの種別を把握させることが可能である。特に、確変大当たりに当選した場合には、遊技球数の表示色が赤色になることによって、遊技者に有利な確変大当たりを引き当てたことをより強く意識させることが可能である。
<その他の変形例>
上記第1形態、第4形態、第5形態では、遊技球数表示器180(表示手段)が、7セグメント表示器(図6参照)で構成されていて、遊技球数表示器180で表示される遊技球数の表示色が、変化するように構成されていた。これに対して、図47に示す変形例のように、遊技球数表示器180Aが、液晶表示器(表示手段)で構成されていて、遊技球数の周りの周辺表示領域180yの表示色が、変化するように構成されていても良い。つまり、図47に示すように、遊技球数表示器180Aには、遊技球数を示す球数表示領域180xと、球数表示領域180x以外の周辺表示領域180yと、がある。そして、球数表示領域180xで示される遊技球数は、黒色である。これに対して、周辺表示領域180yでは、遊技者にとって有利な状態に応じて、デフォルトである白色(図47(A)参照)、青色(図47(B)参照)、赤色(図47(C)参照)、虹色(図47(D)参照)に変化するようにしても良い
上記第2形態では、図40に示すように、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、外部端子板150に入力されるように構成されていた。これに対して、図48に示す変形例では、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、枠制御基板170を介して、外部端子板150Xに入力されるように構成しても良い。具体的に、図48に示す変形例では、呼び出しセンサ41aは、枠制御基板170に接続されていて、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、枠制御基板170に入力される。しかしながら、枠制御基板170に入力された呼び出しセンサ41aによる検出信号は、枠制御用マイコン171に入力されることなく、枠制御基板170から外部端子板150に出力される。なお、外部端子板150Xは、枠制御基板170から呼び出しセンサ41aによる検出信号を入力すると、第2形態と同様、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、パラレル通信によって専用外部ユニット200に出力する。
こうして、図48に示す変形例によれば、枠制御用マイコン171では、呼び出しセンサ41aによる検出信号を用いて制御処理を実行しないため、枠制御用マイコン171のプログラム容量が増加するのを抑えることが可能である。そして、呼び出しセンサ41aから外部端子板150Xまでの距離が長い場合には、図48に示すように、枠制御基板170を所謂中継基板として利用することで、呼び出しセンサ41aによる検出信号を送信する1本の配線が必要以上に長くなるのを防ぐことが可能である。その結果、呼び出しセンサ41aによる検出信号を送信する配線に、ノイズが影響する可能性をできるだけ低くすることが可能である。
上記第1形態では、図20に示すように、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、ホールコン情報、不正監視情報に含まれるようにした。しかしながら、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、遊技機設置情報(図18参照)、又は遊技機性能情報(図18参照)に含まれるようにしても良い。但し、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報は、できるだけ頻繁に専用外部ユニット200に送信できることが好ましい。従って、300m秒周期で送信されるホールコン情報、不正監視情報に、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含めることが好ましい。要するに、1球の遊技球が発射される間隔(600m秒)よりも、短い間隔で送信される情報(ホールコン情報、不正監視情報など)に、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を含めることが好ましい。なお、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、計数に係る情報(図18参照)、又は貸出しに係る情報(図18参照)に含まれるようにしても良い。
上記第1形態では、図20に示すように、枠開放センサ2aの検出に係る情報を、ホールコン情報、不正監視情報に含まれるようにした。しかしながら、枠開放センサ2aの検出に係る情報を、遊技機設置情報(図18参照)、又は遊技機性能情報(図18参照)に含まれるようにしても良い。但し、枠開放センサ2aの検出に係る情報は、できるだけ頻繁に専用外部ユニット200に送信できることが好ましい。従って、300m秒周期で送信されるホールコン情報、不正監視情報に、枠開放センサ2aの検出に係る情報を含めることが好ましい。要するに、1球の遊技球が発射される間隔(600m秒)よりも、短い間隔で送信される情報(ホールコン情報、不正監視情報など)に、枠開放センサ2aの検出に係る情報を含めることが好ましい。なお枠開放センサ2aの検出に係る情報を、計数に係る情報(図18参照)、又は貸出しに係る情報(図18参照)に含まれるようにしても良い。
上記第1形態では、呼び出しセンサ41aを枠制御基板170に接続して、枠制御基板170がシリアル通信によって呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信するようにした。しかしながら、呼び出しセンサ41a以外の特定センサ(例えば磁気センサ28a、振動センサ、RAMクリアスイッチ191の押下操作を検出するセンサなど)を枠制御基板170に接続して、枠制御基板170がシリアル通信によって、その特定センサの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。
上記第1形態では、枠制御基板170が、非同期シリアル通信(UART通信)によって、貸出しに係る情報、計数に係る情報、遊技機情報(図18参照)を専用外部ユニット200に送信した。しかしながら、シリアル通信の種類は、非同期シリアル通信に限られるものではなく、SPI通信、I2C通信であっても良い。つまり、枠制御基板170は、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報、枠開放センサ2aの検出に係る情報を、SPI通信又はI2C通信によって、専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。
上記第2形態では、図40に示すように、枠開放センサ2aは、枠制御基板170に接続されていた。しかしながら、枠開放センサ2aを外部端子板150に接続して、外部端子板150が、枠開放センサ2aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。
上記第2形態では、外部端子板150が、パラレル通信によって、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信するようにした。しかしながら、外部端子板150が、シリアル通信によって、呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を、専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。つまり、枠制御基板170(第1枠基板)が、遊技に係る情報(ホールコン情報、不正監視情報)をシリアル通信によって専用外部ユニット200に送信すると共に、外部端子板150(第2枠基板)も、シリアル通信によって呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。
上記第2形態では、呼び出しセンサ41aを外部端子板150に接続して、外部端子板150が呼び出しセンサ41aの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信するようにした。しかしながら、呼び出しセンサ41a以外の特定センサ(例えば磁気センサ28a、振動センサ、RAMクリアスイッチ191の押下操作を検出するセンサなど)を外部端子板150に接続して、外部端子板150が、その特定センサの検出に係る情報を専用外部ユニット200に送信するようにしても良い。
上記第1形態では、図22に示すように、遊技球数表示器180は、通常遊技状態であるときに遊技球数の表示色を白色にして、低確時短状態であるときに遊技球数の表示色を青色にして、高確時短状態であるときに遊技球数の表示色を赤色にして、大当たり遊技状態であるときに遊技球数の表示色を虹色にした。しかしながら、各遊技状態と遊技球数表示器180の表示色との関係は、図22に示す関係に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、通常遊技状態であるときに遊技球数の表示色を青色にしても良い。また本パチンコ遊技機PY1のように、高確率状態が実質的に次回の大当たりへの当選まで継続する確変ループ機である場合、高確率状態では次回の大当たりへの当選が保証されている。従って、確変ループ機での高確率状態において、遊技球数表示器180の表示色を、大当たり遊技状態と同じ虹色にしても良い。なお、7セグメント表示器である遊技球数表示器180であっても、黄色を時間的にグラデーションで変化させることで、金色を示すようにしても良い。そして、大当たり遊技状態であるときに遊技球数の表示色を金色にしても良い。また、大当たり遊技状態であるときの表示色と小当たり遊技状態であるときの表示色とを異ならせるようにしても良い。なお、枠制御基板170(主基板)は、表示手段(遊技球数表示器180)にて、遊技者にとって有利な状態に応じて、遊技球数の表示色を変えるようにしたが、遊技球数以外の遊技表示の表示色を変えるようにしても良い。例えば、遊技者にとって有利な状態に応じて、遊技状態を示す表示の表示色、停止表示された特別図柄の表示色、遊技性能を示す値の表示色を変えるようにしても良い。
上記第1形態では、表示色を変化させる遊技球数表示器180は、枠制御基板170(主基板)によって、表示が制御されるものであった。しかしながら、表示色を変化させる遊技球数表示器180は、遊技制御基板100(主基板)によって、表示が制御されるものであっても良い。また、遊技制御基板100は、3つの表示項目を順次切り替える枠基板表示器300において、表示色を変化させるようにしても良い。従って、例えば、枠基板表示器300において、通常ベースの値が基準値以下(第1状態)である場合には、通常ベースの表示色を白色にして、通常ベースの値が基準値以上(第2状態)である場合には、通常ベースの表示色を赤色にしても良い。
上記第1形態では、図27に示すように、枠基板表示器300は、遊技球数表示、ベース表示、エラー表示という3つの表示項目を順番に切替えて表示した。しかしながら、枠基板表示器300が切替える表示項目の数は、3つに限られるものではなく、2つ又は4つ以上であっても良い。また切替える表示項目は、遊技球数表示、ベース表示、エラー表示に限られるものではなく、例えば、発射球数表示、獲得球数(総賞球数)表示、所定時間に対する総賞球数表示、所定の特別図柄の変動回数に対する総賞球数表示、出玉率表示、出率表示などであっても良い。
なお出玉率とは、所定時間(例えば1時間、3時間、10時間)に対する発射球数と総賞球数との割合のことである。出率とは、遊技者が現時点までに獲得した総賞球数のうち役物(普通電動役物、特別電動役物)の作動に基づいて獲得した賞球数(役物作動賞球数)の割合のことである。但し、出率の中には役物比率と連続役物比率とがあって、役物作動賞球数の中には役物賞球数と連続役物賞球数とがある。役物比率は、総賞球数のうち、普通電動役物及び特別電動役物を含む全ての役物の作動に基づいて獲得した賞球数(役物賞球数)の割合である。連続役物比率は、総賞球数のうち、特別電動役物を連続して作動させることに基づいて獲得した賞球数(連続役物賞球数)の割合のことである。つまり連続役物比率は、総賞球数のうち、大当たり遊技の実行のみに基づいて獲得した賞球数の割合のことである。
上記第1形態では、遊技制御用マイコン101が、通常ベースを演算して、枠制御用マイコン171が、枠基板表示器300にて、通常ベースを表示するように制御した。しかしながら、枠制御用マイコン171が、通常ベースを演算して、枠基板表示器300にて、通常ベースを表示するように制御しても良い。
上記第1形態では、エラー表示(異常表示項目)として、図26に示すエラーコードが、枠基板表示器300で表示されるようにした。しかしながら、エラーコードの種類は、図26に示すものに限られず、適宜変更可能である。例えば、球詰まり、大入賞口14への異常入賞、異常振動などに対応するエラーコードが表示されるようにしても良い。
上記第1形態では、図25に示すように、枠基板表示器300は、ベース表示(性能表示項目)として、通常ベースのみを表示した。しかしながら、枠基板表示器300は、ベース表示として、大当たりベース(大当たり遊技状態での発射球数と大当たり遊技状態での総賞球数との割合)、時短ベース(時短状態での発射球数と時短状態での総賞球数との割合)を表示するようにしても良い。
上記第1形態では、図27に示すように、遊技球数表示の表示時間が5000m秒であり、ベース表示の表示時間が5000m秒であり、エラー表示の表示時間が5000m秒であった。しかしながら、各表示項目の表示時間は、5000m秒に限られるものではなく、適宜変更可能である。また各表示項目が切替わる際に、挟み込まれる消灯態様の表示時間は500m秒であったが、500m秒に限られるものではなく、適宜変更可能である。従って、消灯態様の表示時間は、表示項目の表示時間の10分の1を超えていても良い。
上記第3形態では、図41に示すように、枠基板表示器300は、表示項目を切替える際に、特殊態様(「------」)を挟み込むようにした。しかしながら、特殊態様は、数字及び文字とは異なる態様であれば、「------」に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば特殊態様は、「......」(第8点灯部LB8と第16点灯部LB16と第24点灯部LB24と第32点灯部LB32と第40点灯部LB40と第48点灯部LB48とが点灯する態様)であっても良い。
上記第1形態及び第3形態では、枠基板表示器300は、7セグメント表示器(特定表示器)であった(図8参照)。しかしながら、枠基板表示器300は、7セグメント表示器に限られるものではなく、例えば液晶表示器などであっても良く、適宜変更可能である。
上記第1形態及び第3形態では、枠基板表示器300は、複数の表示項目(例えば遊技球数表示、ベース表示、エラー表示)を、表示時間に基づいて自動的に切替えるようにした。しかしながら、枠基板表示器300は、複数の表示項目を、所定の操作手段への操作に基づいて切替えるようにしても良い。即ち、枠基板表示器300において、例えば遊技球数表示が実行されているときに、所定の操作手段が操作されると、所定の操作手段が操作されたタイミングから所定の短時間(例えば500m秒)だけ、特殊態様(消灯態様、「------」など)になる。そして、所定の短時間だけ特殊態様が示された後、ベース表示に切替わる。この場合でも、所定の操作手段が操作されたタイミング(瞬間)で、遊技球数表示からベース表示に切替わるのではなく、遊技球数表示が終了してからベース表示が開始される前に、所定の短時間だけ特殊態様が挟み込まれることになる。これにより、遊技球数表示からベース表示の切替わりを分かり易くすることが可能である。
ここで、表示項目を切替えるための所定の操作手段は、前扉23の下部23x(図2参照)に設けられている操作手段(入力部40kやセレクトボタン42kなど)であっても良いが、パチンコ遊技機PY1の裏側(図7参照)に設けられている操作手段(例えばRAMクリアスイッチ191)であると良い。これは、図7に示すように、枠基板表示器300は、パチンコ遊技機PY1の裏側に配置されているため、枠基板表示器300で表示項目を切替える人にとっては、パチンコ遊技機PY1の裏側に設けられている操作手段の方が操作し易いからである。また、パチンコ遊技機PY1の裏側に設けられている操作手段であれば、遊技者が実質的に操作不可能な操作手段となる。なお、表示項目を切替えるための所定の操作手段は、RAMクリアスイッチ191のように他の機能を有する兼用操作手段でも良いが、表示項目を切替えるためだけの専用操作手段であっても良い。
また、枠基板表示器300は、表示時間に基づいて、複数の表示項目(例えば遊技球数表示、ベース表示、エラー表示)を自動的に切替えつつ、所定の操作手段が操作されても表示項目を切替可能に構成されていても良い。つまり、枠基板表示器300は、図27に示すように、複数の表示項目を、例えば5000秒毎に自動的に切替えている。そして、或る表示項目の表示途中で(5000m秒が経過する前で)、所定の操作手段が操作されると、所定の操作手段が操作されたタイミングから所定の短時間(例えば500m秒)だけ、特殊態様(消灯態様、「------」など)になる。そして、所定の短時間だけ特殊態様が示された後、別の表示項目に切替わるようにしても良い。
上記第6形態では、遊技球数表示器180において、図46に示すように、通常大当たりに基づく大当たり遊技状態では、表示色が青色になって、確変大当たりに基づく大当たり遊技状態では、表示色が赤色になった。しかしながら、ラウンド数が相対的に少ない大当たりに基づく大当たり遊技状態では、表示色が青色(第1色)になって、ラウンド数が相対的に多い大当たりに基づく大当たり遊技状態では、表示色が赤色(第2色)になるようにしても良い。
図48に示す変形例では、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、枠制御基板170を介して、外部端子板150Xに入力されるようにした。しかしながら、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、遊技制御基板100(主基板)を介して、外部端子板150Xに入力されるようにしても良い。この場合、呼び出しセンサ41aによる検出信号は、遊技制御用マイコン101に入力されないことが好ましい。遊技制御用マイコン101のプログラム容量の増加を抑えることができるためである。
上記各形態では、高確率状態は、実質的に次回の大当たりに当選するまで継続する所謂ループ機として構成されていた。しかしながら、高確率状態は、特別図柄の変動表示が所定回数(ST回数)だけ実行されると終了する所謂ST機として構成されていても良い。
上記各形態では、当選した大当たり(大当たり図柄)の種類に基づいて、高確率状態に制御された。しかしながら、当選した大当たりの種類と当選時の遊技状態とに基づいて高確率状態に制御されるようにしても良い。また、大入賞口内の特定領域に遊技球が通過すると、高確率状態に制御される所謂V確機として構成されていても良い。この場合、遊技球が特定領域を通過すると、遊技球数表示器180での表示色が変わるようにしても良い。
上記各形態では、特別図柄の抽選で大当たりと判定された場合に限り、大当たり遊技が実行される1種遊技機として構成されていた。しかしながら、特別図柄の抽選で大当たりと判定された場合、又は大入賞口内の特定領域に遊技球が通過した場合に、大当たり遊技が実行される1種2種混合機として構成しても良い。また抽選によって高確率状態から通常確率状態に転落する所謂転落機など、他の種類の遊技機として構成しても良い。
上記各形態では、封入式パチンコとして構成されていた。しかしながら、非封入式パチンコとして構成しても良い。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
開閉可能な遊技機枠(2)と、
遊技の進行を制御可能な遊技制御基板(100)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY2)において、
前記遊技機枠には、特定センサ(呼び出しセンサ41a)が設けられていて、
前記遊技機枠に設けられていて、遊技機の外部に設けられている外部ユニット(専用外部ユニット200)に対して遊技の進行に係る情報(ホールコン情報、不正監視情報、図19参照)を送信可能な第1枠基板(枠制御基板170)と、
前記遊技機枠に設けられていて、前記外部ユニットに対して前記特定センサの検出に係る情報を送信可能な第2枠基板(外部端子板150)と、を備えている(図40参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1枠基板により、遊技の進行に係る情報を外部ユニットに対して送信する共に、第2枠基板により、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに対して送信する。こうして、特定センサを遊技機枠に設ける場合、既存の第1枠基板の構成を変更することなく、第2枠基板を設けることで、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信することが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記第1枠基板は、シリアル通信(非同期シリアル通信)によって、前記外部ユニットに対して遊技の進行に係る情報を送信可能である(図16参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1枠基板は、情報量が多い遊技の進行に係る情報を、シリアル通信によって、外部ユニットに送信する。これにより、仮に第1枠基板が遊技の進行に係る情報をパラレル通信によって送信する場合に比べて、第1枠基板から外部ユニットの方に延びる配線の数を減らすことが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機において、
前記第1枠基板は、遊技球の貸出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能な枠制御基板であり、
前記枠制御基板は、前記外部ユニットに対して、前記遊技の進行に係る情報(ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報、図18参照)と、前記貸出球数に係る情報(貸出しに係る情報、図18参照)と、前記計数球数に係る情報(計数に係る情報、図18参照)と、をシリアル通信によって送信可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠制御基板は、遊技の進行に係る情報だけでなく、貸出球数に係る情報と計数球数に係る情報も、シリアル通信によって外部ユニットに送信する。これにより、枠制御基板から外部ユニットの方に延びる配線をより簡素にまとめることが可能である。
手段A4に係る発明は、
手段A1乃至手段A3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技機枠には、呼出操作可能な呼出操作手段(呼び出しスイッチ41k、図2参照)が設けられていて、
前記特定センサは、前記呼出操作手段に対する呼出操作が行われたことを検出可能な呼び出しセンサ(41a)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2枠基板により、呼び出しセンサの検出に係る情報を外部ユニットに対して送信することが可能である。即ち、機種に応じて、呼出操作手段が遊技機枠に設けられる場合がある。この場合であっても、既存の第1枠基板の構成を変更することなく、第2枠基板を設けることで、呼び出しセンサの検出に係る情報の送信に対応することが可能である。
ところで、特開2012-217520号公報に記載の遊技機では、遊技機枠に設けられている外部端子板が、遊技機の外部に設けられている外部ユニット(例えばホールコンピュータ)に、遊技の進行に係る情報を送信する。ここで、遊技機枠に対して、機種に依存する特定センサを新たに設ける場合がある。この場合、特定センサの検出に係る情報を、遊技の進行に係る情報を送信する第1枠基板を介して外部ユニットに送信する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、既存の第1枠基板の構成に変更を強いることになり、好ましくない場合がある。こうして、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信する新たな方法を考える必要があった。そこで手段A1~A4に係る発明は、特開2012-217520号公報に記載の遊技機に対して、遊技機枠に設けられていて、遊技機の外部に設けられている外部ユニットに対して遊技の進行に係る情報を送信可能な第1枠基板と、遊技機枠に設けられていて、外部ユニットに対して特定センサの検出に係る情報を送信可能な第2枠基板と、を備えている点で相違している。これにより、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信することが可能な遊技機を提供する課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
特定表示器(枠基板表示器300)を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記特定表示器は、
複数種類の表示項目(遊技球数表示、ベース表示、エラー表示)を順番に切替えて表示可能であり(図24参照)、
前記複数種類の表示項目のうち一の表示項目から他の表示項目に切替える際に(遊技球数表示からベース表示に切替える際に、ベース表示からエラー表示に切替える際に、エラー表示から遊技球数表示に切替える際に)、所定の短時間(500m秒)だけ、数字及び文字とは異なる特殊態様(消灯態様、「------」)にする(図27、図41参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定表示器は、複数種類の表示項目を順番に切替えて表示する。そのため、複数種類の表示項目を1つずつ順番に把握することが可能である。ここで仮に、一の表示項目から他の表示項目に瞬間的に(間隔を空けることなく)切替えると、表示項目の切替えが分かり難いおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、特定表示器において、一の表示項目から他の表示項目に切替える際に、所定の短時間だけ数字及び文字とは異なる特殊態様にすることで、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記特定表示器(枠基板表示器300)は、複数のセグメントを有するセグメント表示器であり(図8参照)、
前記特殊態様は、前記複数のセグメントが消灯する消灯態様(図27参照)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、セグメント表示器において、一の表示項目から他の表示項目に切替える際に、所定の短時間だけ消灯態様になる。これにより、一の表示項目の表示と他の表示項目の表示との区切りが明確になって、表示項目の切替えをより分かり易くすることが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B2に記載の遊技機において、
前記セグメント表示器は、
前記複数種類の表示項目のうち一の表示項目から他の表示項目に切替える際に(遊技球数表示からベース表示に切替える際に、ベース表示からエラー表示に切替える際に、エラー表示から遊技球数表示に切替える際に)、前記一の表示項目を所定の規定時間(5000m秒、図27参照)だけ表示した後に、前記所定の規定時間の10分の1以下である所定の短時間(500m秒)だけ、前記消灯態様にすることを特徴とする遊技機である。
仮に、消灯態様の時間が長いと、セグメント表示器において、複数の表示項目が表示される時間が減ってしまう。そこでこの構成の遊技機によれば、一の表示項目を所定の規定時間だけ表示した後に、その所定の規定時間の10分の1以下である所定の短時間だけ、消灯態様になる。従って、複数の表示項目が表示される時間を相対的に大きく減らすことなく、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能である。
手段B4に係る発明は、
手段B1乃至手段B3の何れかに記載の遊技機において、
遊技球の貸出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能な枠制御基板(170)を備え、
前記特定表示器は、前記枠制御基板に配置されていて(図7参照)、
前記複数種類の表示項目には、遊技に用いることが可能な遊技球数である球数表示項目(遊技球数表示)が含まれている(図27参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠制御基板に配置されている特定表示器において、或る表示項目から球数表示項目への切替え、及び球数表示項目から別の表示項目への切替えを分かり易くすることが可能である。
手段B5に係る発明は、
手段B1乃至手段B3の何れかに記載の遊技機において、
遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板(枠制御基板170)を備え、
前記特定表示器は、前記主基板に配置されていて(図7参照)、
前記複数種類の表示項目には、当該遊技機の性能に係る性能表示項目(ベース表示)が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、主基板に配置されている特定表示器において、或る表示項目から性能表示項目への切替え、及び性能表示項目から別の表示項目への切替えを分かり易くすることが可能である。
手段B6に係る発明は、
手段B1乃至手段B3の何れかに記載の遊技機において、
遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板(枠制御基板170)を備え、
前記主基板は、当該遊技機に異常が生じているか否かを判断可能であり(図26参照)、
前記特定表示器は、前記主基板に配置されていて(図7参照)、
前記複数種類の表示項目には、当該遊技機に異常が生じていることを示す異常表示項目(エラー表示)が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、主基板に配置されている特定表示器において、或る表示項目から異常表示項目への切替え、及び異常表示項目から別の表示項目への切替えを分かり易くすることが可能である。
手段B7に係る発明は、
手段B6に記載の遊技機において、
前記特定表示器は、
当該遊技機に異常が生じていると判断された場合に、前記異常表示項目(エラー表示)を含む複数種類の表示項目を順番に切替えて表示可能であり(図27参照)、
当該遊技機に異常が生じていないと判断した場合に、前記異常表示項目(エラー表示)を除く複数種類の表示項目を順番に切替えて表示可能である(図28参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、当該遊技機に異常が生じていない場合には、異常表示項目が表示されないため、特定表示器での無駄な表示を省くと共に、異常表示項目を除く複数種類の表示項目を把握できる時間を相対的に長くすることが可能である。その一方で、当該遊技機に異常が生じている場合にのみ、異常表示項目が表示されることで、異常表示項目の表示を際立たせることが可能である。その上で、異常表示項目が表示される前に所定の短時間だけ特殊態様が示され、異常表示項目が表示された後に所定の短時間だけ特殊態様が示されることで、異常表示項目の表示をより把握させ易くすることが可能である。
ところで、特開2001-070548号公報に記載の遊技機では、遊技機の近傍に、当該遊技機に関連する複数の表示項目を切替える遊技表示装置が設けられている。この遊技機表示装置では、大当たりに当選した回数、遊技に用いることが可能な遊技球の数(遊技球数)、特別図柄の変動表示の回数といった表示項目が、切替えられるようになっている。ここで、遊技機に、複数の表示項目を順番に切替えて表示可能な特定表示器を設けることが考えられる。しかしながらこの場合、特定表示器において、一の表示項目から他の表示項目に切替える際に、表示項目の切替えが分かり難いおそれがあった。そこで手段B1~B7に係る発明は、特開2001-070548号公報に記載の遊技機に対して、特定表示器は、複数種類の表示項目を順番に切替えて表示可能であり、複数種類の表示項目のうち一の表示項目から他の表示項目に切替える際に、所定の短時間だけ、数字及び文字とは異なる特殊態様にする点で相違している。これにより、表示項目の切替えを分かり易くすることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段C>
手段C1に係る発明は、
遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板(枠制御基板170、遊技制御基板100)と、
前記主基板により表示が制御される表示手段(枠基板表示器300)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記表示手段は、
第1状態(通常遊技状態)であるときに、第1色(白色)が付された状態で遊技に係る遊技表示(遊技球数の表示)を行い、
前記第1状態よりも遊技者に有利な第2状態(低確時短状態、高確時短状態、大当たり遊技状態)であるときに、前記第1色よりも遊技者に有利であることを示唆する第2色(青色、赤色、虹色)が付された状態で遊技に係る遊技表示(遊技球数の表示)を行う(図22参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1状態であるときには、表示手段にて、第1色が付された状態で、遊技表示が行われる。これに対して、遊技者に有利な第2状態であるときには、表示手段にて、遊技者に有利であることを示唆する第2色が付された状態で、遊技表示が行われる。そのため、遊技者には、遊技表示を見せつつ、有利な第2状態であることを強く意識させることが可能である。こうして、主基板により表示が制御される表示手段において、表示色が単色にならず、遊技表示の見栄えを高めることが可能である。
手段C2に係る発明は、
手段C1に記載の遊技機において、
前記主基板は、遊技球の貸出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能な枠制御基板(170)であり、
前記遊技に係る遊技表示は、遊技に用いることが可能な遊技球数を示す遊技球数表示であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2状態であるとき、表示手段にて、遊技者に有利であることを示唆する第2色が付された状態で、遊技球数表示が行われる。これにより、遊技者には、遊技球数を把握させつつ、有利な第2状態であることを強く意識させることが可能である。
手段C3に係る発明は、
手段C2に記載の遊技機において、
特別入球口(大入賞口14)と、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記第2状態として、前記特別入球口が開放可能な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能であり、
前記第2色は、前記特別遊技状態への制御を示す特別色(虹色)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特別入球口が開放可能な特別遊技状態であるとき、表示手段にて、特別遊技状態への制御を示す特別色が付された状態で、遊技球数表示が行われる。これにより、遊技者には、特別遊技状態を強く意識させつつ、遊技球数がどのくらい増えるのかという高揚感を与えることが可能である。
手段C4に係る発明は、
手段C1又は手段C2に記載の遊技機において、
特別入球口(大入賞口14)と、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、を備え、
前記遊技制御手段は、通常遊技状態、又は前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特典遊技状態(低確時短状態、高確時短状態)、或いは前記特別入球口が開放可能な特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能であり、
前記第1状態は、前記通常遊技状態であり、
前記第2状態は、前記特典遊技状態と前記特別遊技状態とであり、
前記表示手段は、
前記特典遊技状態であるときに、前記第2色として前記第1色(白色)よりも遊技者に有利であることを示唆する特定色(青色、赤色)が付された状態で遊技に係る遊技表示(遊技球数の表示)を行い、
前記特別遊技状態であるときに、前記第2色として前記特定色よりも遊技者に有利であることを示唆する特別色(虹色)が付された状態で遊技に係る遊技表示(遊技球数の表示)を行うことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、表示手段では、より有利な遊技状態(通常遊技状態⇒特典遊技状態⇒特別遊技状態)になるにつれて、より有利であることを示唆する色(第1色⇒特定色⇒特別色)が付される。これにより、遊技者には、遊技表示を把握させつつ、どの遊技状態であるのかをより把握させ易くすることが可能である。
ところで、特開2019-055055号公報に記載の遊技機では、枠制御装置(主基板)により制御される持ち球数表示装置(表示手段)が設けられている。この持ち球数表示装置によって、持ち球数(遊技球数)の表示(遊技に係る遊技表示)が実行されることで、遊技者には現時点での遊技球数を把握させることが可能である。しかしながら、特開2019-055055号公報に記載の遊技機のように、主基板により表示が制御される表示手段においては、常に単色で遊技表示が行われる。従って、遊技表示の見栄えを高めるために、改善の余地があった。そこで手段C1~C4に係る発明は、特開2019-055055号公報に記載の遊技機に対して、表示手段は、第1状態であるときに、第1色が付された状態で遊技に係る遊技表示を行い、第1状態よりも遊技者に有利な第2状態であるときに、第1色よりも遊技者に有利であることを示唆する第2色が付された状態で遊技に係る遊技表示を行う点で相違している。これにより、遊技表示の見栄えを高めることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段D>
手段D1に係る発明は、
開閉可能な遊技機枠(2)と、
遊技の進行を制御可能な遊技制御基板(100)と、
前記遊技機枠に設けられていて、遊技機の外部に設けられている外部ユニットに対して遊技の進行に係る情報を送信可能な枠基板(枠制御基板170)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記遊技機枠には、特定センサ(呼び出しセンサ41a)が設けられていて、
前記枠基板は、前記外部ユニットに対してシリアル通信可能であり(図16参照)、
前記枠基板から前記外部ユニットに送信されるシリアル信号(ホールコン情報、不正監視情報を内容として含む遊技機情報が送信される際のシリアル信号)には、遊技の進行に係る情報(ホールコン情報、不正監視情報)と、前記特定センサの検出に係る情報(呼び出しセンサ41aの検出に係る情報)と、が含まれている(図20参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠基板は、情報量が多い遊技の進行に係る情報を、シリアル通信によって、外部ユニットに送信する。このとき、枠基板から外部ユニットに送信されるシリアル信号には、遊技の進行に係る情報だけでなく、特定センサの検出に係る情報も含まれる。こうして、特定センサを遊技機枠に設ける場合、枠基板から外部ユニットの方に延びる配線を増やすことなく、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信することが可能である。
手段D2に係る発明は、
手段D1に記載の遊技機において、
前記枠基板は、遊技球の貸出しに係る貸出球数と、遊技球の計測に係る計数球数と、を制御可能な枠制御基板(170)であり、
前記枠制御基板は、前記外部ユニットに対して、前記遊技の進行に係る情報(ホールコン情報、不正監視情報)と、前記特定センサの検出に係る情報(呼び出しセンサ41aの検出に係る情報)と、前記貸出球数に係る情報(貸出しに係る情報)と、前記計数球数に係る情報(計数に係る情報)と、をシリアル通信によって送信可能である(図18参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠制御基板は、遊技の進行に係る情報と特定センサの検出に係る情報だけでなく、貸出球数に係る情報と計数球数に係る情報も、シリアル通信によって外部ユニットに送信する。これにより、枠制御基板から外部ユニットの方に延びる配線をより簡素にまとめることが可能である。
手段D3に係る発明は、
手段D1又は手段D2に記載の遊技機において、
前記遊技機枠には、呼出操作可能な呼出操作手段(呼び出しスイッチ41k)が設けられていて(図2参照)、
前記特定センサは、前記呼出操作手段に対する呼出操作が行われたことを検出可能な呼び出しセンサ(41a)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠基板により、呼び出しセンサの検出に係る情報を外部ユニットに対して送信することが可能である。即ち、機種に応じて、呼出操作手段が遊技機枠に設けられる場合がある。この場合であっても、枠基板から外部ユニットに送信するシリアル信号に、呼び出しセンサの検出に係る情報を含めることで、呼び出しセンサの検出に係る情報の送信に対応することが可能である。
手段D4に係る発明は、
手段D1又は手段D2に記載の遊技機において、
前記特定センサは、前記遊技機枠が開放されたことを検出可能な枠開放センサ(2a)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、枠基板から外部ユニットに送信するシリアル信号には、遊技の進行に係る情報だけでなく、枠開放センサの検出に係る信号も含まれる。これにより、枠基板から、枠開放センサの検出に係る情報を送信するための配線を、新たに設ける必要がなくて、枠制御基板から外部ユニットの方に延びる配線を簡素にまとめることが可能である。
ところで、特開2012-217520号公報に記載の遊技機のように、遊技機枠と、遊技の進行を制御可能な主制御基板(遊技制御基板)と、遊技機枠に設けられている外部端子板(枠基板)と、を備えるものがある。外部端子板は、遊技機の外部に設けられている外部ユニット(例えばホールコンピュータ)に、遊技の進行に係る情報を送信するものである。ここで、遊技機枠に対して、機種に依存する特定センサを新たに設ける場合がある。この場合、特定センサの検出に係る情報を送信するための専用配線を、遊技機の進行に係る情報を送信する枠基板に接続する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、枠基板から外部ユニットの方に延びる配線(専用配線)が増えてしまう。そこで、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信する新たな方法を考える必要があった。そこで手段D1~D4に係る発明は、特開2012-217520号公報に記載の遊技機に対して、枠基板は、外部ユニットに対してシリアル通信可能であり、枠基板から外部ユニットに送信されるシリアル信号には、遊技の進行に係る情報と、特定センサの検出に係る情報と、が含まれている点で相違している。これにより、特定センサの検出に係る情報を外部ユニットに送信することが可能な遊技機を提供する課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。