JP2022073980A - スプロケット、スプロケットの製造方法及び汚泥かき寄せ機 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り扱い性の向上、強度及び耐久性の向上を図ることができる樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機を提供すること。【解決手段】本発明に係るスプロケットは、汚泥かき寄せ機の駆動力を伝達するチェーンに用いられるスプロケットであって、回転軸を通す貫通孔の径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部、分割される他方を第2分割部とする樹脂製のスプロケット本体と、前記第1分割部と前記第2分割部とを合わせて前記スプロケット本体を構成した状態で前記第1分割部と前記第2分割部とを連結する連結部材と、前記スプロケット本体に設けられ、前記回転軸に挿通されるハブと嵌合するハブ嵌合部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、汚泥かき寄せ機に用いられるスプロケット、スプロケットの製造方法及び汚泥かき寄せ機に関し、特に、樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機に関する。
下水処理場では、下水道の汚水を浄化し、河川、湖沼または海へ放流している。下水処理場に入ってきた汚水は、スクリーンによりゴミが除去された後、ポンプで最初沈殿池に送られる。ここでは、主に比重差を利用して、重力沈降により御水中の沈殿しやすい汚れが除去される。次に、汚水は、生物反応槽に送られ、返送汚泥が加えられて高濃度の微生物によって有機物の吸着、摂取、消化分解が行われる。次に、汚水は、最終沈殿池に送られる。この最終沈殿池では、活性汚泥をゆっくり沈殿させ上澄みを河川、湖沼または海へ放流し、最終沈殿池の活性汚泥はポンプで生物反応槽に送られ再び使用される。
最終沈殿池では、汚泥かき寄せ機により、最終沈殿池の池底に堆積する汚泥がかき寄せられて集泥ピットに集められる。ここで、下水中には腐食成分が含まれていることから、最終沈殿池の池底に沈殿した汚泥には腐食成分が凝縮されている。このため、従来から汚泥かき寄せ機に腐食対策が行われている。
特許文献1に開示される発明では、ステンレス鋼で形成されて内部に中空部を有するフライト体において、フライト体の何れかの面に内部の中空部と連通する開口部を形成することが提案されている。
また、チェーンフライト式の汚泥かき寄せ機の場合、フライトを駆動させるチェーン及びこれを駆動させるスプロケットとしては金属製が多く用いられている。しかし、汚泥水には、塩素や硫化水素等の金属を腐食させる物質が含まれていること、さらに、駆動装置の駆動に関する省エネ性向上の要求から、近年、金属より軽量かつ耐腐食性のある樹脂製のチェーン及びスプロケットが導入されている。
しかしながら、汚泥かき寄せ機のフライトのチェーン駆動で用いられるスプロケットは複雑な形状で大型であるとともに、駆動軸と嵌合する軸穴部には回転力伝達用のキー溝加工が必要で、構造的な強化も必要である。このため、樹脂による射出成形品をそのままを使用することが困難なことから、主に樹脂の板材等からスプロケットの歯形部を含む大部分を切削加工することで製作する必要がある。このため、樹脂製のスプロケットの製作には多大な工数がかかり、高コストになるという問題がある。
また、汚泥かき寄せ機を下水処理施設に設置する場合、特に駆動用スプロケットは、駆動軸のキーにより伝達される捩じりトルクをチェーンに伝える動力的負荷がかかる。そのため、それぞれの下水処理施設の規模に応じた強度設計を軸径及びキー部分について行う必要がある。
さらに、汚泥かき寄せ機を下水処理施設に設置する現場において、大型の駆動用スプロケットを駆動軸に取り付けたり、メンテナンスの際に取り外したりする作業は容易ではない。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、取り扱い性の向上、強度及び耐久性の向上を図ることができる樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明に係るスプロケットは、汚泥かき寄せ機の駆動力を伝達するチェーンに用いられるスプロケットであって、回転軸を通す貫通孔の径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部、分割される他方を第2分割部とする樹脂製のスプロケット本体と、前記第1分割部と前記第2分割部とを合わせて前記スプロケット本体を構成した状態で前記第1分割部と前記第2分割部とを連結する連結部材と、前記スプロケット本体に設けられ、前記回転軸に挿通されるハブと嵌合するハブ嵌合部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、取り扱い性の向上、強度及び耐久性の向上を図ることができる樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(汚泥かき寄せ機)
図1は、下水場における沈殿池Aの縦断面を示した図である。沈殿池A内には、実施形態に係る汚泥かき寄せ機1が設置されている。
図1は、下水場における沈殿池Aの縦断面を示した図である。沈殿池A内には、実施形態に係る汚泥かき寄せ機1が設置されている。
図1に示すように、汚泥かき寄せ機1は、フライト体100と、無端チェーン200と、主務スプロケットホイール300と、従動スプロケットホイール400と、駆動手段500とを備える。沈殿池Aの左右壁には、それぞれ主務スプロケットホイール300と、複数の従動スプロケットホイール400とが設置されており、主務スプロケットホイール300には、主務スプロケットホイール300を駆動回転させるモータ520を備えた駆動装置(駆動手段)500が動力伝達ベルト510を介して連結されている。
ここで、主務スプロケットホイール300は、沈殿池Aの長手方向端部における水面WL近くに支持部材600により沈殿池Aの壁面に支持され、一の従動スプロケットホイール400は、沈殿池Aの長手方向略中央における水面WL近くに支持され、他の従動スプロケットホイール400は、沈殿池Aの長手方向両端側における池底BT近くに支持部材600により沈殿池Aの壁面に支持されている。
本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1では、主務スプロケットホイール300として後述する本実施形態に係るスプロケットが用いられる。また、従動スプロケットホイール400として本実施形態に係るスプロケットを用いてもよい。
無端チェーン200は、沈殿池Aの左右壁に夫々設けられた主務スプロケットホイール300及び複数の従動スプロケットホイール400に回動自在に張架された左右一対の無端チェーン200からなり、複数のチェーンリンクを連結軸によって枢着して無端に連結されている。
沈殿池Aの左側の壁及び右側の壁の各々に沿って設けられた左右一対の無端チェーン200の間には、所定の間隔で長尺のフライト体100が架け渡されて固定されており、主務スプロケットホイール300を回転動作させ、無端チェーン200を沈殿池A内で図1に向かって時計回り(CW)に循環駆動させることにより池底に沈殿した汚泥がフライト体100により汚泥ピット(排出溝)15へと掻き寄せられる。
(スプロケット)
次に、本実施形態に係るスプロケットの一例である主務スプロケットホイール300について説明する。
図2は、主務スプロケットホイール300の平面図である。
図3は、主務スプロケットホイール300の側面図である。
図4は、主務スプロケットホイール300の斜視図である。
図5は、主務スプロケットホイール300の分解斜視図(その1)である。
図6は、主務スプロケットホイール300の分解斜視図(その2)である。
なお、図2~図6においては、主務スプロケットホイール300のほか、シャフト610及びハブ620も例示されている。
次に、本実施形態に係るスプロケットの一例である主務スプロケットホイール300について説明する。
図2は、主務スプロケットホイール300の平面図である。
図3は、主務スプロケットホイール300の側面図である。
図4は、主務スプロケットホイール300の斜視図である。
図5は、主務スプロケットホイール300の分解斜視図(その1)である。
図6は、主務スプロケットホイール300の分解斜視図(その2)である。
なお、図2~図6においては、主務スプロケットホイール300のほか、シャフト610及びハブ620も例示されている。
図2~図6に示すように、主務スプロケットホイール300は円盤形状のスプロケット本体310を有する。スプロケット本体310の中央には、シャフト(回転軸)610を通すための貫通孔310hが設けられる。スプロケット本体310の材料としては、無端チェーン200との摩擦低減のため、射出成形が可能で耐薬品性があり、かつ高い摺動性をする合成樹脂である超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)が望ましく、他にはポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリエチレンテレフタレートなどが適する。
主務スプロケットホイール300は、円周上に所定の幅で形成された歯部302を有する。歯部302が無端チェーン200と噛み合うことで、主務スプロケットホイール300の回転動作を無端チェーン200に伝達して循環駆動させることができる。
主務スプロケットホイール300のスプロケット本体310は、シャフト610を通す貫通孔310hの径方向に分割可能に設けられる。すなわち、主務スプロケットホイール300は分割型のスプロケットである。スプロケット本体310で分割される一方は第1分割部311であり、分割される他方は第2分割部312である。
主務スプロケットホイール300は、第1分割部311と第2分割部312とを合わせてスプロケット本体310を構成した状態で第1分割部311と第2分割部312とを連結する連結部材320を備える。連結部材320は、スプロケット本体310の分割ラインLを跨ぐように第1分割部311及び第2分割部312に固定される。スプロケット本体310には貫通孔310hを中心として放射方向に2つの分割ラインLがあることから、それぞれの分割ラインLを跨ぐように2つの連結部材320によって第1分割部311と第2分割部312とが連結される。
例えば、板状に設けられた連結部材320の中央には孔部320hが設けられており、この孔部320hが第1分割部311及び第2分割部312のそれぞれに設けられた凸部313と嵌合するように取り付けられる。連結部材320は、第1分割部311及び第2分割部312と例えばボルト(図示せず)によって締結される。
主務スプロケットホイール300には、強度確保の観点から貫通孔310hに周囲を取り囲むようにして隆起した包囲型のリブ部303と、該リブ部303から主務スプロケットホイール300の外周側(歯部302)に向かって延在する複数本の放射状のリブ部304とが設けられる。また、リブ部304間には複数の中抜き孔305hが設けられている。
主務スプロケットホイール300は、シャフト610に挿通されるハブ620に固定される。ハブ620は合成樹脂による切削加工で形成されていてもよいし、射出成形によって形成されていてもよい。また、ハブ620は金属で形成されていてもよい。
主務スプロケットホイール300のスプロケット本体310には、ハブ620と嵌合するハブ嵌合部330が設けられる。ハブ嵌合部330は、ハブ620とスプロケット本体310との固定においてハブ620とスプロケット本体310とが嵌合することで分割型のスプロケット本体310を一体型と同様な強度を確保するために設けられる。
本実施形態では、ハブ嵌合部330は、スプロケット本体310に放射状に延在する上記のリブ部304を含む。ハブ620には、スプロケット本体310と対向する側に凹部621が設けられる。凹部621は、ハブ620のスプロケット本体310との対向面に複数本、放射状に設けられる。このハブ620にスプロケット本体310を固定する際、放射状に延在する複数のリブ部304のそれぞれが、ハブ620の凹部621のそれぞれに嵌め込まれる。これにより、スプロケット本体310が分割型であっても、ハブ嵌合部330によってハブ620と強固に固定されることになる。
ハブ嵌合部330は、スプロケット本体310の表裏両側に設けられていることが好ましい。すなわち、スプロケット本体310は表裏両側に設けられた2つのハブ620にそれぞれ固定される。この表裏のハブ620のそれぞれと嵌合するため、スプロケット本体310の表裏両側にハブ嵌合部330が設けられているとよい。
スプロケット本体310には、ハブ620との間でボルト及びナットによる固定を行うための複数の固定用孔315が軸方向に貫通して設けられる。一方、ハブ620にも固定用孔315に対応した複数の固定用孔625が設けられる。この固定用孔315及び625には貫通部材である例えば中空パイプ(図示せず)が挿入され、この挿入された中空パイプにボルト(図示せず)が通され、ナット(図示せず)によって締結される。
(スプロケットのシャフトへの取り付け・取り外し)
次に、本実施形態に係る主務スプロケットホイール300のシャフト610への取り付けについて説明する。
予め、シャフト610にハブ620を挿通する。シャフト610にはキー630が設けられ、ハブ620にはキー溝640が設けられる。シャフト610にハブ620を挿通する際、キー630がキー溝640に嵌合することで、シャフト610に対してハブ620が空転しないように固定される。
次に、本実施形態に係る主務スプロケットホイール300のシャフト610への取り付けについて説明する。
予め、シャフト610にハブ620を挿通する。シャフト610にはキー630が設けられ、ハブ620にはキー溝640が設けられる。シャフト610にハブ620を挿通する際、キー630がキー溝640に嵌合することで、シャフト610に対してハブ620が空転しないように固定される。
図7は、シャフト610に設けられたキー630について例示する斜視図である。
キー630にはキーアダプタ631が被せられていてもよい。キーアダプタ631がキー630の上に被せられることで、キーアダプタ631の厚さによってキー溝640との嵌合の調整が行いやすくなる。また、キー630として規格品を使用し、キー溝640としてキー630よりも大きな溝を使用して許容応力を確保したい場合に、キーアダプタ631を使用することで設計の自由度が高まる。
キー630にはキーアダプタ631が被せられていてもよい。キーアダプタ631がキー630の上に被せられることで、キーアダプタ631の厚さによってキー溝640との嵌合の調整が行いやすくなる。また、キー630として規格品を使用し、キー溝640としてキー630よりも大きな溝を使用して許容応力を確保したい場合に、キーアダプタ631を使用することで設計の自由度が高まる。
次に、シャフト610にハブ620を挿通した後、分割されたスプロケット本体310における第1分割部311及び第2分割部312を、シャフト610を中心にして合わせるように組み付ける。その後、第1分割部311と第2分割部312とを合わせた分割ラインLを跨ぐように、連結部材320を取り付けてボルトで固定する。
次に、ハブ620にスプロケット本体310を固定する。本実施形態では、2つのハブ620をスプロケット本体310の表裏両側から挟み込むようにして、それぞれのハブ嵌合部330とハブ620とを嵌合させる。すなわち、スプロケット本体310の放射状に延在する複数のリブ部304のそれぞれが、ハブ620の凹部621のそれぞれに嵌め込まれる。
ハブ嵌合部330とハブ620とを嵌合させた状態で、スプロケット本体310の固定用孔315及び表裏のハブ620の固定用孔625に中空パイプ(図示せず)を挿入し、挿入した中空パイプにボルト(図示せず)を通してナット(図示せず)で締結する。これにより、主務スプロケットホイール300がハブ620を介してシャフト610に固定される。
シャフト610から主務スプロケットホイール300を取り外す場合は、取り付けの手順とは逆に、ハブ620からスプロケット本体310を取り外し、連結部材320を外す。これにより、スプロケット本体310が第1分割部311と第2分割部312とに分割され、シャフト610からスプロケット本体310を容易に取り外すことができる。
(スプロケットの製造方法)
次に、本実施形態に係る主務スプロケットホイール300の製造方法について説明する。
先ず、シャフト610に通す貫通孔310hを備えたスプロケット本体310を樹脂によって成形する(樹脂成形工程)。樹脂成形工程では、射出成形によってスプロケット本体310の全体(分割されていない状態)を成形する。
次に、本実施形態に係る主務スプロケットホイール300の製造方法について説明する。
先ず、シャフト610に通す貫通孔310hを備えたスプロケット本体310を樹脂によって成形する(樹脂成形工程)。樹脂成形工程では、射出成形によってスプロケット本体310の全体(分割されていない状態)を成形する。
次に、樹脂成形工程によって成形したスプロケット本体310を熱処理して内部残留応力を緩和する(熱処理工程)。熱処理工程では、スプロケット本体310を構成する樹脂の溶融温度以下であって実質的に変形しないガラス転移点温度付近で熱処理を行う。例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を射出成形によってスプロケット本体310を成形した場合、80℃~120℃で所定時間保存することで内部残留応力を緩和する。
次に、熱処理工程によって内部残留応力を緩和したスプロケット本体310を貫通孔310hの径方向に分割する(分割工程)。これにより、第1分割部311及び第2分割部312に分割された主務スプロケットホイール300が完成する。
スプロケット本体310を射出成形によって形成する場合、金型内で高温の樹脂を溶融して充填した後、金型をある程度冷却してから成形品を取り出す。この工程において、成形品の内部と金型に近い表面では樹脂の固化する速度が異なるため、樹脂が固化したのちの常温保管後も、成形品内部に各所で引張や圧縮の力が残留する。この内部断面における単位面積あたりの力を応力といい、これを成形品の内部残留応力という。
この内部残留応力を除去する方法としてアニール処理という熱処理が有効である。このアニール処理を行わずに成形品を切断及び切削加工を行うと、切削除去された部分の樹脂が無くなることで、加工された成形品が変形するといった加工後の歪が生じてしまう。成形品に所定条件でアニール処理を施した後に切断及び切削加工を行うことで、主務スプロケットホイール300で最もコストが掛る製作方法である素材から切削加工する歯形含む全体を作成する必要がなくなる。これにより、主務スプロケットホイール300の製造を射出成形によって行うことができるようになり、コストの削減を図ることができる。
(従動スプロケットホイール)
次に、従動スプロケットホイール400について説明する。
図8は、従動スプロケットホイール400の平面図である。
従動スプロケットホイール400も主務スプロケットホイール300と同様に合成樹脂によって成形される。従動スプロケットホイール400は、必ずしもハブ620に固定されている必要はなく、シャフト610に挿通されていればよい。従動スプロケットホイール400は、シャフト610を通す貫通孔410hの径方向に分割可能に設けられた第1分割部411及び第2分割部412を有する樹脂製のスプロケット本体410と、第1分割部411と第2分割部412とを合わせてスプロケット本体410を構成した状態で第1分割部411と第2分割部412とを連結する連結部材420と、を備える。
次に、従動スプロケットホイール400について説明する。
図8は、従動スプロケットホイール400の平面図である。
従動スプロケットホイール400も主務スプロケットホイール300と同様に合成樹脂によって成形される。従動スプロケットホイール400は、必ずしもハブ620に固定されている必要はなく、シャフト610に挿通されていればよい。従動スプロケットホイール400は、シャフト610を通す貫通孔410hの径方向に分割可能に設けられた第1分割部411及び第2分割部412を有する樹脂製のスプロケット本体410と、第1分割部411と第2分割部412とを合わせてスプロケット本体410を構成した状態で第1分割部411と第2分割部412とを連結する連結部材420と、を備える。
連結部材420は、スプロケット本体410の分割ラインLを跨ぐように第1分割部411及び第2分割部412に固定される。例えば、分割ラインLを跨ぐ第1分割部411及び第2分割部412に凹部421が設けられ、この凹部421に連結部材420を嵌め込むことで第1分割部411及び第2分割部412が連結される。連結部材420はボルト(図示せず)によって第1分割部411及び第2分割部412に固定されていてもよい。また、連結部材420は、主務スプロケットホイール300で適用される連結部材320や後述する他の連結部材320と同じ構成であってもよい。
従動スプロケットホイール400のスプロケット本体410は、例えば超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を用いた射出成形によって形成される。この場合、射出成形後のスプロケット本体410に熱処理を施して内部残留応力を緩和した後、貫通孔410hの径方向に分割して第1分割部411及び第2分割部412を構成する。従動スプロケットホイール400にはシャフト610からの駆動力が掛からないため、主務スプロケットホイール300ほどの強度は必要ない。従動スプロケットホイール400が分割型になっていることで、シャフト610への取り付けや、シャフト610からの取り外しが容易となる。
(連結部材の他の例)
図9は、連結部材320の他の例を示す図である。
連結部材320の中央部分には、第1分割部311及び第2分割部312のそれぞれに設けられる凸部313と嵌合する孔部320hが設けられる。この孔部320hの形状としては、円形のほか、図9(a)に示すような略長円形、図9(b)に示すような略菱形、及び図9(c)に示すような略四角形などが挙げられる。これら孔部320hの形状に対応して凸部313の形状も構成される。孔部320h及び凸部313の形状は上記に限定されるものではない。
図9は、連結部材320の他の例を示す図である。
連結部材320の中央部分には、第1分割部311及び第2分割部312のそれぞれに設けられる凸部313と嵌合する孔部320hが設けられる。この孔部320hの形状としては、円形のほか、図9(a)に示すような略長円形、図9(b)に示すような略菱形、及び図9(c)に示すような略四角形などが挙げられる。これら孔部320hの形状に対応して凸部313の形状も構成される。孔部320h及び凸部313の形状は上記に限定されるものではない。
(キー及びキーアダプタの他の例)
図10は、シャフト610のキー630及びキーアダプタ631の他の例を示す図である。図10に示す例では、キーアダプタ631がキー630と一体に設けられている。キー630及びキーアダプタ631は必ずしも別体である必要はなく、一体に設けられていてもよい。これにより、キー630とキーアダプタ631との互いの位置関係がずれることはなく、取り扱いが容易となる。
図10は、シャフト610のキー630及びキーアダプタ631の他の例を示す図である。図10に示す例では、キーアダプタ631がキー630と一体に設けられている。キー630及びキーアダプタ631は必ずしも別体である必要はなく、一体に設けられていてもよい。これにより、キー630とキーアダプタ631との互いの位置関係がずれることはなく、取り扱いが容易となる。
(連結部材及び分割ラインの他の例1)
図11は、連結部材320及び分割ラインLの他の例を示す図である。
図11(a)に示すように、分割ラインLは非直線であってもよい。例えば、分割ラインLが第1分割部311及び第2分割部312の間で互いに凹凸の関係になるような形状になっていると、第1分割部311及び第2分割部312を組み合わせた際に合わせの部分で互いが嵌合しあうことになり、合わせずれを抑制して確実に組み合わせることができるようになる。
図11は、連結部材320及び分割ラインLの他の例を示す図である。
図11(a)に示すように、分割ラインLは非直線であってもよい。例えば、分割ラインLが第1分割部311及び第2分割部312の間で互いに凹凸の関係になるような形状になっていると、第1分割部311及び第2分割部312を組み合わせた際に合わせの部分で互いが嵌合しあうことになり、合わせずれを抑制して確実に組み合わせることができるようになる。
また、図11(b)に示すように、連結部材320は第1分割部311及び第2分割部312に嵌合する形状に設けられていてもよい。例えば、連結部材320は一対の折り曲げ片321を有する。この一対の折り曲げ片321が第1分割部311及び第2分割部312に設けられた溝316(又は孔)に嵌合して連結部材320によって第1分割部311及び第2分割部312を連結する。
図12は、リブ部304の上に分割ラインLが設けられた例を示す図である。
図12に示すように、スプロケット本体310を分割する分割ラインLは、リブ部304の上に沿って設けられていてもよい。リブ部304は他の部分に比べて肉厚が厚いため、リブ部304の上に沿って分割ラインLを設けることで、第1分割部311と第2分割部312とを合わせる際の付き合わせの面積を広くでき、安定した組み付けを行うことができる。
図12に示すように、スプロケット本体310を分割する分割ラインLは、リブ部304の上に沿って設けられていてもよい。リブ部304は他の部分に比べて肉厚が厚いため、リブ部304の上に沿って分割ラインLを設けることで、第1分割部311と第2分割部312とを合わせる際の付き合わせの面積を広くでき、安定した組み付けを行うことができる。
(連結部材及び分割ラインの他の例2)
図13及び図14は、連結部材及び分割ラインの他の例を示す図である。図13には、連結部材及び分割ラインの他の例の一部分解斜視図が示され、図14には、連結部材及び分割ラインの他の例の一部断面図が示される。図13及び図14に示すように、主務スプロケットホイール300のスプロケット本体310は、第1分割部311と第2分割部312とを分割ラインLで合わせた状態で、第1分割部311及び第2分割部312のそれぞれに設けられた凸部313に連結部材320を嵌合させることで連結されている。
図13及び図14は、連結部材及び分割ラインの他の例を示す図である。図13には、連結部材及び分割ラインの他の例の一部分解斜視図が示され、図14には、連結部材及び分割ラインの他の例の一部断面図が示される。図13及び図14に示すように、主務スプロケットホイール300のスプロケット本体310は、第1分割部311と第2分割部312とを分割ラインLで合わせた状態で、第1分割部311及び第2分割部312のそれぞれに設けられた凸部313に連結部材320を嵌合させることで連結されている。
図13及び図14に示す凸部313は、第1分割部311及び第2分割部312にそれぞれ設けられた部分を合わせることで略円錐台型に構成される。すなわち、凸部313の略円錐台型の径は、主務スプロケットホイール300の中心軸に沿って主務スプロケットホイール300から離れる方向に縮径するように設けられている。これにより、凸部313の外周面313aがテーパ状に形成される。
一方、この凸部313と嵌合する連結部材320はカップ状に設けられる。カップ状の連結部材320は例えば金属で形成され、カップ状の内周面320aのテーパ角度が凸部313の外周面313aのテーパ角度に合わせて設けられている。
このようなカップ状の連結部材320は、テーパ状の外周面313aを含む凸部313を覆うように被せられる。連結部材320及び凸部313は、それぞれの中心孔hにボルトB等を通して締結することで固定される。ここで、凸部313及び連結部材320は、スプロケット本体310の表裏それぞれに設けられていてもよい。この場合、表裏の凸部313及び連結部材320を1つのボルト及びナットで共締めすればよい。
このように、カップ状の連結部材320を略円錐台型の凸部313に被せ、凸部313及び連結部材320の互いのテーパ状の外周面313a及び内周面320aが嵌合することによって、凸部313及び連結部材320の位置決め効果とともに、第1分割部311と第2分割部312との連結強度が高まる。特に、スプロケット本体310の表裏それぞれに凸部313を設けて各々連結部材320で覆い、表裏の連結部材320でスプロケット本体310を挟み込むようにボルトBで締結すると、第1分割部311と第2分割部312との連結強度が著しく高まる。
以上のように、本実施形態に係る主務スプロケットホイール300は、汚泥かき寄せ機1の駆動力を伝達する無端チェーン200に用いられるスプロケットであって、シャフト610を通す貫通孔310hの径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部311、分割される他方を第2分割部312とする樹脂製のスプロケット本体310と、第1分割部311と第2分割部312とを合わせてスプロケット本体310を構成した状態で第1分割部311と第2分割部312とを連結する連結部材320と、スプロケット本体310に設けられ、シャフト610に挿通されるハブ620と嵌合するハブ嵌合部330と、を備えることを特徴とする。
一般的に、駆動軸を軸受に設置後の工程で軸を囲う形態において、2分割などの割り型構造にすると組み立て易く、メンテナンスも容易となる。しかし、割り型構造にすると、一体化されているものと比較して、動力伝達時の負荷、特に駆動軸回りの捩じりトルクに対する強度不足を招きやすい。上記のような本実施形態に係る主務スプロケットホイール300の構成にすることで、2分割のスプロケット本体310であっても連結部材320及びハブ嵌合部330によって一体化され、十分な強度を確保することができる。
上記主務スプロケットホイール300において、ハブ嵌合部330は、スプロケット本体310に放射状に延在するリブ部304を含むように構成される。これにより、スプロケット本体310のリブ部304がハブ嵌合部330としてハブ620の凹部621に嵌め込まれ、2分割のスプロケット本体310がハブ620を介して強固に一体化される。
上記主務スプロケットホイール300において、ハブ嵌合部330は、スプロケット本体310の表裏両側に設けられているとよい。これにより、スプロケット本体310は表裏両側に設けられた2つのハブ620にそれぞれと、スプロケット本体310の表裏に設けられたリブ部304のそれぞれとが嵌合することになり、2分割されたスプロケット本体310が、表裏両側から2つのハブ620によってさらに強固に一体化される。
上記主務スプロケットホイール300において、スプロケット本体310には、シャフト610に挿通されスプロケット本体310の表裏両側に設けられた2つのハブ620で挟み込まれた状態で、2つのハブ620とスプロケット本体310とを軸方向に貫通する貫通部材を取り付ける孔(固定用孔315)が設けられる。ハブ620には、固定用孔315に対応した固定用孔625が設けられる。この固定用孔315及び625には貫通部材である例えば中空パイプ(図示せず)が挿入され、この挿入された中空パイプにボルト(図示せず)が通され、ナット(図示せず)によって締結される。これにより、2分割されたスプロケット本体310が強固に一体化される。
上記主務スプロケットホイール300において、連結部材320は、第1分割部311及び第2分割部312にそれぞれ設けられた凸部313と嵌合する孔部320hを有する。これにより、連結部材320の孔部320hが、2分割されたスプロケット本体310の凸部313と嵌合して、第1分割部311及び第2分割部312どうしを繋ぐように連結することになる。連結部材320による連結により、主務スプロケットホイール300にかかる捩じりトルクから生じる互いのスプロケットの、分離及びズレ方向の力を抑制する構造となる。このことで、一体化された主務スプロケットホイール300の分離及びズレが抑制され、シャフト610からの回転力を無端チェーン200へ円滑に伝達できるようになる。
また、本実施形態に係るスプロケットの製造方法は、汚泥かき寄せ機1の駆動力を伝達する無端チェーン200に用いられるスプロケットの製造方法であって、シャフト610を通す貫通孔310hを備えたスプロケット本体310を樹脂によって成形する樹脂成形工程と、樹脂成形工程の後、スプロケット本体310を熱処理して内部残留応力を緩和する熱処理工程と、記熱処理工程の後、スプロケット本体310を貫通孔310hの径方向に分割する分割工程と、を備える。この熱処理工程では、スプロケット本体310を構成する樹脂の溶融温度以下であって実質的に変形しない温度で熱処理を行う。
このような構成によれば、主務スプロケットホイール300のスプロケット本体310を樹脂成形した後に熱処理によって内部残留応力を緩和するため、スプロケット本体310を分割する際の内部応力変化に伴う加工後の歪みが抑制され、形状を維持したまま分割を行うことができる。
また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1は、長尺のフライト体100を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池Aの池底に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機1であって、フライト体100が固定され、循環駆動する無端チェーン200と、無端チェーン200に掛けられる主務スプロケットホイール300と、主務スプロケットホイール300をシャフト610に固定するハブ620と、を備える。主務スプロケットホイール300は、シャフト610を通す貫通孔310hの径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部311、分割される他方を第2分割部312とする樹脂製のスプロケット本体310と、第1分割部311と第2分割部312とを合わせてスプロケット本体310を構成した状態で第1分割部311と第2分割部312とを連結する連結部材320と、スプロケット本体310に設けられ、シャフト610に挿通されるハブ620と嵌合するハブ嵌合部330と、を有する。
このような構成によれば、2分割のスプロケット本体310を用いることができ、シャフト610に対する着脱が容易となってメンテナンス性を向上できる。また、2分割のスプロケット本体310であっても連結部材320及びハブ嵌合部330によって一体化され、十分な強度を確保することができる。このため、合成樹脂の成形品の切削加工によらず、射出成形によっても主務スプロケットホイール300を構成することができ、コストを抑制することができる。
上記汚泥かき寄せ機1において、主務スプロケットホイール300のハブ嵌合部330は、スプロケット本体310に放射状に延在するリブ部304を含み、ハブ620は、スプロケット本体310と対向する側に設けられ、リブ部304と嵌合する凹部621を有する。これにより、スプロケット本体310のリブ部304がハブ嵌合部330としてハブ620の凹部621に嵌め込まれ、2分割のスプロケット本体310がハブ620を介して強固に一体化される。
上記汚泥かき寄せ機1では、シャフト610に挿通されスプロケット本体310の表裏両側に設けられる2つのハブ620を有し、2つのハブ620でスプロケット本体310を挟み込んだ状態で2つのハブ620とスプロケット本体310とを軸方向に貫通するスリーブと、スリーブ内を挿通して2つのハブ620とスプロケット本体310とを締結する締結具と、を有することが好ましい。これにより、2分割されたスプロケット本体310が、表裏両側から2つのハブ620によってさらに強固に一体化される。
以上説明したように、本発明によれば、取り扱い性の向上、強度及び耐久性の向上を図ることができる樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機1を提供することができる。
以上で説明したように、本発明は、取り扱い性の向上、強度及び耐久性の向上を図ることができる樹脂製のスプロケット、スプロケットの製造方法及びこのスプロケットを用いた汚泥かき寄せ機を提供することができる。このため、下水処理場において、最終沈殿池の池底に堆積する汚泥をかき寄せて集泥ピットに集める汚泥かき寄せ機に好適である。また、スプロケットとして合成樹脂を用いているので上水場においても使用することができる。
1 汚泥かき寄せ機
100 フライト体
200 無端チェーン
300 主務スプロケットホイール
302 歯部
303 リブ部
304 リブ部
305h 中抜き孔
310 スプロケット本体
310h 貫通孔
311 第1分割部
312 第2分割部
313 凸部
313a 外周面
315 固定用孔
316 溝
320 連結部材
320a 内周面
320h 孔部
321 折り曲げ片
330 ハブ嵌合部
400 従動スプロケットホイール
410 スプロケット本体
410h 貫通孔
411 第1分割部
412 第2分割部
420 連結部材
421 凹部
500 駆動手段
510 動力伝達ベルト
520 モータ
600 支持部材
610 シャフト
620 ハブ
621 凹部
625 固定用孔
630 キー
631 キーアダプタ
640 キー溝
A 沈殿池
B ボルト
BT 池底
h 中心孔
L 分割ライン
WL 水面
100 フライト体
200 無端チェーン
300 主務スプロケットホイール
302 歯部
303 リブ部
304 リブ部
305h 中抜き孔
310 スプロケット本体
310h 貫通孔
311 第1分割部
312 第2分割部
313 凸部
313a 外周面
315 固定用孔
316 溝
320 連結部材
320a 内周面
320h 孔部
321 折り曲げ片
330 ハブ嵌合部
400 従動スプロケットホイール
410 スプロケット本体
410h 貫通孔
411 第1分割部
412 第2分割部
420 連結部材
421 凹部
500 駆動手段
510 動力伝達ベルト
520 モータ
600 支持部材
610 シャフト
620 ハブ
621 凹部
625 固定用孔
630 キー
631 キーアダプタ
640 キー溝
A 沈殿池
B ボルト
BT 池底
h 中心孔
L 分割ライン
WL 水面
Claims (10)
- 汚泥かき寄せ機の駆動力を伝達するチェーンに用いられるスプロケットであって、
回転軸を通す貫通孔の径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部、分割される他方を第2分割部とする樹脂製のスプロケット本体と、
前記第1分割部と前記第2分割部とを合わせて前記スプロケット本体を構成した状態で前記第1分割部と前記第2分割部とを連結する連結部材と、
前記スプロケット本体に設けられ、前記回転軸に挿通されるハブと嵌合するハブ嵌合部と、
を備えることを特徴とするスプロケット。 - 前記ハブ嵌合部は、前記スプロケット本体に放射状に延在するリブを含むことを特徴とする請求項1に記載のスプロケット。
- 前記ハブ嵌合部は、前記スプロケット本体の表裏両側に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスプロケット。
- 前記スプロケット本体には、前記回転軸に挿通され前記スプロケット本体の表裏両側に設けられた2つの前記ハブで挟み込まれた状態で、前記2つのハブと前記スプロケット本体とを軸方向に貫通する貫通部材を取り付ける孔が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスプロケット。
- 前記連結部材は、前記第1分割部及び前記第2分割部にそれぞれ設けられた凸部と嵌合する孔部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスプロケット。
- 汚泥かき寄せ機の駆動力を伝達するチェーンに用いられるスプロケットの製造方法であって、
回転軸を通す貫通孔を備えたスプロケット本体を樹脂によって成形する樹脂成形工程と、
前記樹脂成形工程の後、前記スプロケット本体を熱処理して内部残留応力を緩和する熱処理工程と、
前記熱処理工程の後、前記スプロケット本体を前記貫通孔の径方向に分割する分割工程と、
を備えることを特徴とするスプロケットの製造方法。 - 前記熱処理工程では、前記スプロケット本体を構成する樹脂の溶融温度以下であって実質的に変形しない温度で熱処理を行うことを特徴とする請求項6に記載のスプロケットの製造方法。
- 長尺のフライト体を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池の池底に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機であって、
前記フライト体が固定され、循環駆動するチェーンと、
前記チェーンに掛けられるスプロケットと、
前記スプロケットを回転軸に固定するハブと、
を備え、
前記スプロケットは、
前記回転軸を通す貫通孔の径方向に分割可能に設けられ、分割される一方を第1分割部、分割される他方を第2分割部とする樹脂製のスプロケット本体と、
前記第1分割部と前記第2分割部とを合わせて前記スプロケット本体を構成した状態で前記第1分割部と前記第2分割部とを連結する連結部材と、
前記スプロケット本体に設けられ、前記回転軸に挿通される前記ハブと嵌合するハブ嵌合部と、を有することを特徴とする汚泥かき寄せ機。 - 前記ハブ嵌合部は、前記スプロケット本体に放射状に延在するリブを含み、
前記ハブは、前記スプロケット本体と対向する側に設けられ、前記リブと嵌合する凹部を有することを特徴とする請求項8に記載の汚泥かき寄せ機。 - 前記回転軸に挿通され前記スプロケット本体の表裏両側に設けられる2つの前記ハブを有し、
前記2つのハブで前記スプロケット本体を挟み込んだ状態で前記2つのハブと前記スプロケット本体とを軸方向に貫通するスリーブと、
前記スリーブ内を挿通して前記2つのハブと前記スプロケット本体とを締結する締結具と、を有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の汚泥かき寄せ機。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020182172 | 2020-10-30 | ||
JP2020182172 | 2020-10-30 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022073980A true JP2022073980A (ja) | 2022-05-17 |
Family
ID=81604675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021155210A Pending JP2022073980A (ja) | 2020-10-30 | 2021-09-24 | スプロケット、スプロケットの製造方法及び汚泥かき寄せ機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022073980A (ja) |
-
2021
- 2021-09-24 JP JP2021155210A patent/JP2022073980A/ja active Pending
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