JP2022073718A - 車両用サブフレーム - Google Patents
車両用サブフレーム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022073718A JP2022073718A JP2020183877A JP2020183877A JP2022073718A JP 2022073718 A JP2022073718 A JP 2022073718A JP 2020183877 A JP2020183877 A JP 2020183877A JP 2020183877 A JP2020183877 A JP 2020183877A JP 2022073718 A JP2022073718 A JP 2022073718A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- side member
- vehicle body
- body mounting
- fragile
- crash box
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/02—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted comprising longitudinally or transversely arranged frame members
- B62D21/03—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted comprising longitudinally or transversely arranged frame members transverse members providing body support
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/11—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted with resilient means for suspension, e.g. of wheels or engine; sub-frames for mounting engine or suspensions
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R19/00—Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
- B60R19/02—Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
- B60R19/023—Details
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/09—Means for mounting load bearing surfaces
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/15—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
- B62D21/152—Front or rear frames
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/15—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
- B62D21/152—Front or rear frames
- B62D21/155—Sub-frames or underguards
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D21/00—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
- B62D21/15—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
- B62D21/157—Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body for side impacts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R19/00—Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
- B60R19/02—Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
- B60R2019/026—Buffers, i.e. bumpers of limited extent
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60Y—INDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
- B60Y2306/00—Other features of vehicle sub-units
- B60Y2306/01—Reducing damages in case of crash, e.g. by improving battery protection
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
【課題】高い強度及び剛性を維持しながら、所要の衝突性能を発揮することができる車両用サブフレームを提供する。【解決手段】車両用サブフレーム1では、前面衝突荷重が印加される際に、第1クラッシュボックス260の脆弱部265が圧潰される間に第1クラッシュボックスが受ける最大荷重である第1前最大荷重が、第1サイドメンバ110の脆弱部126の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、第1サイドメンバの脆弱部が圧潰される間に第1サイドメンバの脆弱部が受ける最大荷重である第1中最大荷重が、車体に対する第1中車体取付部60の取付が解放されて車体から第1中車体取付部材が脱落するときに第1中車体取付部材及び第1のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定される。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用サブフレームに関し、特に、自動車等の車両に装着されて内燃機関や電動モータといった駆動源やサスペンションアーム等を支持する車両用サブフレームに関するものである。
近年、自動車等の車両に装着されるサブフレームにおいては、サスペンションアームやスタビライザ等のサスペンション関連部品、ステアリングギヤボックス等のステアリング関連部品及び駆動源・ギヤ機構系のマウント関連部品といった種々の外力印加部品が装着されるようになっている。
そのため、かかるサブフレームに対しては、その生産性等を向上させながら、その強度や剛性をより増大させた態様で車両の車体に装着されることが求められている。
また、かかるサブフレームに対しては、それが装着される車両の典型的には前面衝突時において、その衝突時に車両が受ける運動エネルギの一部を吸収するためにそれが所望の変形モードで変形すること、つまり所要の衝突性能を発揮することが求められている。
かかる状況下で、特許文献1は、車体前部構造に関し、サブフレーム20の前端部に設けられたクラッシュボックスである軸圧縮変形部22、軸圧縮変形部22の後方向の側に設けられたロアアーム取付部20A、ロアアーム取付部20Aの後方向の側であってパワーユニット40のドライブシャフト50の前方向の側に設けられたフロントマウント部24を備え、車両前面衝突時の初期に、サブフレーム20の前端部に設けられたクラッシュボックスである軸圧縮変形部22、ロアアーム取付部20A、フロントマウント部24、ドライブシャフト50及びパワーユニット40が繋がった荷重伝達経路を形成して、パワーユニット40に作用する車両前方への慣性力がサブフレーム20の前端に伝達されることにより、車両を迅速に減速させる構成を開示する。
特許文献2は、車体前部構造に関し、サブフレーム20に衝突エネルギ吸収手段として衝突荷重の入力によりサブフレーム20に変形を誘起するノッチ21a及び21bと、衝突荷重がサスペンションアーム30に入力した際に変形して前方取付部32を離脱させるガイド手段として矩形状の開口部34cと、を備え、サブフレーム20に衝突が入力されると、前方向の側のノッチ21aによって変形部分20aが誘起されると共に、後方向の側のノッチ21bによっても変形部分20bが誘起され、前方取付部32を離脱することにより、前輪Wfを外転させつつ後退させる構成を開示する。
特許文献3は、車体フレーム構造に関し、サブフレーム22は、フロントバルクヘッド12に締結される前締結部22m及び22mと、車室Iの横メンバ20に下方から締結固定される後締結部22u及び22uと、車両に前後方向の衝突荷重が入力されたときに、前締結部22m及び22mと後締結部22u及び22uとの間の前後方向の略中央位置で下方に向けて折れ曲がる中央折れ点27及び27と、中央折れ点27及び27の後部側近傍位置に設けられ、フロントサイドフレーム11及び11の後部側下面に締結される上部取付けアーム25及び25と、を備え、サブフレーム22の前部に衝突荷重が入力されると、サブフレーム22が中央折れ点27で下方に屈曲され、上部取付けアーム25が下方向に引っ張られて下方へ移動される構成を開示する。
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1は、サブフレーム20の前端部に設けられたクラッシュボックスである軸圧縮変形部(圧潰部)を開示し、特許文献2は、衝突荷重の入力によりサブフレーム20に変形を誘起するノッチ21a及び21b(折れ曲がり変形部)を開示し、特許文献3は、衝突荷重が入力されるとサブフレーム22が下方に屈曲される中央折れ点27(折れ曲がり変形部)を開示するものではあるが、これらの特許文献は、このような圧潰部や折れ曲がり変形部をサブフレームにおいてどのように組み合わせれば、高い強度及び剛性を維持しながら、所要の衝突性能を発揮する具体的な構成について、何等開示や示唆するものではない。
本発明は、以上の検討を経てなされたもので、高い強度及び剛性を維持しながら、所要の衝突性能を発揮することができる車両用サブフレームを提供することを目的とする。
以上の目的を達成すべく、本発明の第1の局面は、車体に装着される車両用サブフレームであって、前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、前記幅方向の一方の側において、前記第1サイドメンバ及び前記クロスメンバに対して前記車体の上下方向の上方向の側に突設されて、前記前後方向における前記第1前車体取付部及び前記第1後車体取付部の間の第1中車体取付部が設定された第1車体取付部材と、前記幅方向の他方の側において、前記第2サイドメンバ及び前記クロスメンバに対して前記上方向の側に突設されて、前記前後方向における前記第2前車体取付部及び前記第2後車体取付部の間の第2中車体取付部が設定された第2車体取付部材と、を備え、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部が圧潰される間に前記第1クラッシュボックスが受ける最大荷重である第1前最大荷重は、前記衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前記衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部が圧潰される間に前記第1サイドメンバの前記脆弱部が受ける最大荷重である第1中最大荷重は、前記衝突荷重により、前記車体に対する前記第1中車体取付部の取付が解放されて前記車体から前記第1中車体取付部材が脱落するときに前記第1中車体取付部材及び前記第1のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定され、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部が圧潰される間に前記第2クラッシュボックスが受ける最大荷重である第2前最大荷重は、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部が圧潰される間に前記第2サイドメンバ前記脆弱部が受ける最大荷重である第2中最大荷重は、前記衝突荷重により、前記車体に対する前記第2中車体取付部の取付が解放されて前記車体から前記第2の車体取付部材が脱落するときに前記第2中車体取付部材及び前記第2のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定される車両用サブフレームである。
また、本発明は、かかる第1の局面に加え、前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記第1中車体取付部よりも前記前方向の側に配置され、前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記第2中車体取付部よりも前記前方向の側に配置されることを第2の局面とする。
また、本発明は、かかる第2の局面に加え、前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記前後方向において前記第1前車体取付部及び前記第1中車体取付部の間に設定され、前記上方向の側に折れ曲げられる第1前折曲部及び前記第1前折曲部よりも前記後方向の側で前記上下方向の下方向の側に折れ曲げられる第1後折曲部を有し、前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記前後方向において前記第2前車体取付部及び前記第2中車体取付部の間に設定され、前記上方向の側に折れ曲げられる第2前折曲部及び前記第2前折曲部よりも前記後方向の側で前記下方向の側に折れ曲げられる第2後折曲部を有することを第3の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第3のいずれかの局面に加え、前記第1サイドメンバは、前記後方向の側に行くに従って前記上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前記前後方向に延在する延在方向を有し、前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により前記第1サイドメンバの前記延在方向に圧潰される圧潰部を有して、前記圧潰部は、前記延在方向に直交する方向において、前記第1サイドメンバの上壁部が前記第1サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び前記下壁部が前記上壁部の側に陥設された凹部から成り、前記第2サイドメンバは、前記後方向の側に行くに従って前記上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前記前後方向に延在する延在方向を有し、前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により前記第2サイドメンバの前記延在方向に圧潰される圧潰部を有して、前記圧潰部は、前記延在方向に直交する方向において、前記第2サイドメンバの上壁部が前記第2サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び前記下壁部が前記上壁部の側に陥設された凹部から成ることを第4の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第4のいずれかの局面に加え、前記第1クラッシュボックス及び前記第2クラッシュボックスの各々は、前記前後方向に延在する筒状部材であると共に、前記筒状部材の前記前方向の側の開口端部を閉じる閉じ部材を有することを第5の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第5のいずれかの局面に加え、前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記第1前最大荷重を受ける際に前記前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前記前後方向及び前記上下方向で規定する平面で切った縦断面において、前記第1クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、前記複数の小断面形状部における前記断面積は、前記前方向側から前記後方向側に行くに前記複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の前記上下方向の長さは、前記複数の小断面形状部における前記最前形状部以外の形状部の前記上下方向の長さよりも短くなるように設定され、前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記第2前最大荷重を受ける際に前記前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前記前後方向及び前記上下方向で規定する平面で切った縦断面において、前記第2クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、前記複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の前記上下方向の長さは、前記複数の小断面形状部における前記最前形状部以外の形状部の前記上下方向の長さよりも短くなるように設定されることを第6の局面とする。
また、本発明の第7の局面は、車体に装着される車両用サブフレームであって、前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、を備え、前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有する車両用サブフレームである。
また、本発明の第8の局面は、車体に装着される車両用サブフレームの衝突エネルギ吸収方法であって、前記車両用サブフレームは、前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、を備え、前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部において、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、前記第1サイドメンバの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部が圧潰及び折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始され、前記第2サイドメンバの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始されることにより、前記衝突荷重が前記車両用サブフレームに印加された際の衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収方法である。
本発明の第1の局面における構成によれば、前面衝突荷重により、第1クラッシュボックスの脆弱部が圧潰される間に第1クラッシュボックスが受ける最大荷重である第1前最大荷重が、前面衝突荷重により、第1サイドメンバの脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第1サイドメンバの脆弱部が圧潰される間に第1サイドメンバの脆弱部が受ける最大荷重である第1中最大荷重が、前面衝突荷重により、車体に対する第1中車体取付部の取付が解放されて車体から第1中車体取付部材が脱落するときに第1中車体取付部材及び第1のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第2クラッシュボックスの脆弱部が圧潰される間に第2クラッシュボックスが受ける最大荷重である第2前最大荷重が、前面衝突荷重により、第2サイドメンバの脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第2サイドメンバの脆弱部が圧潰される間に第2サイドメンバの脆弱部が受ける最大荷重である第2中最大荷重が、衝突荷重により、車体に対する第2中車体取付部の取付が解放されて車体から第2中車体取付部材が脱落するときに第2の車体取付部材及び第2のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定されることにより、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス及びサイドメンバを順次圧潰させた後に、サイドメンバを折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材の脱落を起こすことができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
また、本発明の第2の局面における構成によれば、第1サイドメンバの脆弱部が、第1中車体取付部よりも前方向の側に配置され、第2サイドメンバの脆弱部が、第2中車体取付部よりも前方向の側に配置されることにより、脆弱部を中車体取付部が後方向の側から支えることができ、衝突荷重を脆弱部に集中させ安定して圧潰を生じさせることができる。
また、本発明の第3の局面における構成によれば、第1サイドメンバの脆弱部が、前後方向において第1前車体取付部及び第1中車体取付部の間に設定され、上方向の側に折れ曲げられる第1前折曲部及び第1前折曲部よりも後方向の側で上下方向の下方向の側に折れ曲げられる第1後折曲部を有し、第2サイドメンバの脆弱部が、前後方向において第2前車体取付部及び第2中車体取付部の間に設定され、上方向の側に折れ曲げられる第2前折曲部及び第2前折曲部よりも後方向の側で下方向の側に折れ曲げられる第2後折曲部を有することにより、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収量をより増大させることができる。
また、本発明の第4の局面における構成によれば、第1サイドメンバが、後方向の側に行くに従って上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前後方向に延在する延在方向を有し、第1サイドメンバの脆弱部が、前面衝突荷重により第1サイドメンバの延在方向に圧潰される圧潰部を有して、かかる圧潰部が、延在方向に直交する方向において、第1サイドメンバの上壁部が第1サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び下壁部が上壁部の側に陥設された凹部から成り、第2サイドメンバが、後方向の側に行くに従って上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前後方向に延在する延在方向を有し、第2サイドメンバの脆弱部が、衝突荷重により第2サイドメンバの延在方向に圧潰される圧潰部を有して、かかる圧潰部が、延在方向に直交する方向において、第2サイドメンバの上壁部が第2サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び下壁部が上壁部の側に陥設された凹部から成ることにより、脆弱部が圧潰しながらサイドメンバを折り曲げ変形させる起点を作ることができ、衝突エネルギを吸収しながら車体取付部材の脱落をより確実に起こすことができる。
また、本発明の第5の局面における構成によれば、第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスの各々が、前後方向に延在する筒状部材であると共に、筒状部材の前方向の側の開口端部を閉じる閉じ部材を有することにより、前面衝突荷重を受けた際に開口端部の変形を抑制することができるため、第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスに安定した圧潰を生じさせることができる。
また、本発明の第6の局面における構成によれば、第1クラッシュボックスの脆弱部が、第1前最大荷重を受ける際に前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前後方向及び上下方向で規定する平面で切った縦断面において、第1クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、複数の小断面形状部における断面積は、前方向側から後方向側に行くに複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の上下方向の長さが、複数の小断面形状部における最前形状部以外の形状部の上下方向の長さよりも短くなるように設定され、第2クラッシュボックスの脆弱部が、第2前最大荷重を受ける際に前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前後方向及び上下方向で規定する平面で切った縦断面において、第2クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の上下方向の長さが、複数の小断面形状部における最前形状部以外の形状部の上下方向の長さよりも短くなるように設定されることにより、前面衝突荷重を受けたクラッシュボックスにおいて、その前部から圧潰を生じさせてその後部に向けて全体的に圧潰させることができる。
また、本発明の第7の局面における構成によれば、第1クラッシュボックスの脆弱部が、車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に印加される衝突荷重により、第1サイドメンバの脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第1サイドメンバの脆弱部が、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第2クラッシュボックスの脆弱部が、衝突荷重により、第2サイドメンバの脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第2サイドメンバの脆弱部が、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有することにより、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス及びサイドメンバを順次圧潰させた後に、サイドメンバを折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材の脱落を起こすことができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
また、本発明の第8の局面における構成によれば、第1クラッシュボックスの脆弱部において、車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に印加される衝突荷重により、第1サイドメンバの脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、第1サイドメンバの脆弱部において、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、第2クラッシュボックスの脆弱部において、衝突荷重により、第2サイドメンバの脆弱部が圧潰及び折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始され、第2サイドメンバの脆弱部において、衝突荷重により、折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始されることにより、衝突荷重が車両用サブフレームに印加された際の衝突エネルギを吸収するものであるため、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス及びサイドメンバを順次圧潰させた後に、サイドメンバを折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材の脱落を起こすことができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
以下、図1から図7を適宜参照して、本発明の実施形態における車両用サブフレームにつき詳細に説明する。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系を成す。また、x軸の正方向が車体の右方向であり、y軸の正方向が車体の前方向であり、かつ、z軸の正方向が車体の上方向である。また、x軸の方向を幅方向又は横方向、y軸の方向を前後方向及びz軸の方向を上下方向と呼ぶことがある。
図1から図3は、各々、本実施形態における車両用サブフレームの構成を示す平面図、底面図及び左側面図である。図4(a)及び図4(b)は、図1のA-A断面図及びB-B断面図であり、いずれもy軸及びz軸が成すy-z平面に平行な平面で切った縦断面図である。図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、図3のC-C断面図、F-F断面図及びG-G断面図であり、いずれもx軸及びz軸が成すx-z平面に平行な平面で切った縦断面図である。図6(a)は、本実施形態における車両用サブフレームのクラッシュボックスの構成を示す左拡大部分側面図であって、図6(b)は、本実施形態における車両用サブフレームのサイドメンバの構成を示す左拡大部分側面図であり、いずれも位置的は図3に相当する。また、図7(a)は、本実施形態における車両用サブフレームが車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に向けて印加される衝突荷重(撃力)を受けて変形した変形状態を示す図3に相当する模式的左側面図であり、図7(b)は、本実施形態における車両用サブフレームが車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に向けて印加される衝突荷重を受けて変形する際に、前後方向における車両用サブフレームの変形量(横軸)に対する車両用サブフレームが受ける荷重(縦軸)の変化を示す模式図である。ここで、図7(b)において、変形中等で変形量が増加し易い(時間変化が大きい)と荷重の傾きが小さくなり、変形前や変形後で変形量が増加し難い(時間変化が小さい)と荷重の傾きが大きくなる。なお、図3、図4(b)及び図5中では、便宜上、左側の構成要素の符号及び右側の構成要素の符号の一方を括弧書きで示している。図3及び図7(a)中では、便宜上、仮想線Bで車体の一部を示している。図5(a)中では、図3のD-D断面図及びE-E断面図の輪郭線を仮想線Cで模式的に示している。また、図5中の断面は、典型的には矩形状断面であり、h1、H1等の寸法は、便宜上板内間の寸法として示している。
図1から図7に示すように、サブフレーム1は、いずれも図示を省略するが、自動車等の車両の駆動源である内燃機関及び電動モータの一方又は双方と、それらの所要な変速機や減速機と、を収容する収容室内で、前後方向に延在するフロントサイドフレーム等の車体に装着されながら、駆動源、変速機及び減速機の内の所要のものやサスペンションアーム等を支持するものである。かかるサブフレーム1は、典型的には、y-z平面と平行な平面であって車体の幅方向の中央を前後方向に走る中央線を通る平面に対して、左右対称(面対称)な形状を有する。
サブフレーム1においては、いずれも詳細は後述するが、車体に装着される部位として、第1車体取付部A1、第2車体取付部A2、第3車体取付部A3、第4車体取付部A4、第5車体取付部A5及び第6車体取付部A6の6カ所が設定され、サスペンションアームを支持する部位として、第1支持部S1、第2支持部S2、第3支持部S3及び第4支持部S4の4カ所が設定されている。
また、サブフレーム1においては、各種の外力印加部品の装着用の取付部が設定されており、かかる各種の取付部としては、いずれも詳細は後述するが、ステアリングギヤボックス左取付部A7、ステアリングギヤボックス右取付部A8、駆動源、変速機及び減速機の内の所要のものを取り付ける複数のマウント取付部A9、スタビライザ左取付部A10及びスタビライザ右取付部A11が挙げられる。
具体的には、サブフレーム1は、主として、閉断面を幅方向に連続して画成しながら幅方向に延在して配設されるクロスメンバ10と、クロスメンバ10等に連結されてその左端部の側に配設される左取付部材60と、クロスメンバ10等に連結されてその右端部の側に配設される右取付部材80と、クロスメンバ10並びに左取付部材60及び右取付部材80等に連結されると共に、前後方向に延在しながら幅方向で互いに対向して配設される一対のサイドメンバである左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150と、クロスメンバ10、左取付部材60及び右取付部材80並びに左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150等に連結されると共にクロスメンバ10の後方向の側に配設される後アッパメンバ210と、クロスメンバ10、左取付部材60及び右取付部材80、左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150並び後アッパメンバ210に連結されると共に後アッパメンバ210に上下方向で対向して後アッパメンバ210の下方向の側に配設される後ロアメンバ230と、幅方向に延在してクロスメンバ10に前後方向で対向しクロスメンバ10の前方向の側に配設されると共に左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150を連結する前クロスメンバ240と、左サイドメンバ110の前端部に連結されると共に左サイドメンバ110の前端部から前方向に延在して配設される左クラッシュボックス260と、右サイドメンバ150の前端部に連結されると共に右サイドメンバ150の前端部から前方向に延在して配設される右クラッシュボックス280と、を主として備える。これらの部材は、各々、典型的には、鋼板等の平板部材をプレス成形して得られるものであり、互いの重ね合わされた部分や突き合わされた部分が対応して当接された状態でプラグ溶接やアーク溶接等で溶接されて一体化されることにより、サブフレーム1は、基本的には閉断面形状を呈している。なお、これらの部材は、アルミ鋳造材等の金属材を鋳造して得られるものであってもよい。また、後アッパメンバ210、後ロアメンバ230及び前クロスメンバ240は、部品レイアウト上や衝突時を含む強度上等で必要とされない場合には、適宜選択的に省略してもよいが、本実施形態では、これらの部材をも備えた構成を例として説明する。
クロスメンバ10は、幅方向に延在する横上部材12と、横上部材12の下方向の側でそれに上下方向で対向しながら幅方向に延在して配設されると共に、横上部材12に当接してそれに典型的にはアーク溶接等で溶接されることにより一体化された横下部材22と、を備える。また、クロスメンバ10は、互いに一体化された横上部材12及び横下部材22により、y-z平面に平行な平面における閉断面(縦閉断面)を幅方向に連続して画成する。
詳しくは、横上部材12は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に上方向に凸の形状を呈した板部材であり、上壁部14、前縦壁部16、及び前縦壁部16の後方向の側で前縦壁部16に前後方向で対向する後縦壁部18を有する。上壁部14は、幅方向における横上部材12の全長にわたって設けられているが、前縦壁部16及び後縦壁部18は、幅方向における横上部材12の一部で消失している部分を有していてもよい。
上壁部14は、前縦壁部16及び後縦壁部18を接続すると共に、その幅方向の中間部において、前方向に突出するように張り出した張出部20を有する。張出部20に対応する幅方向の部位における上壁部14には、それを貫通する貫通孔21が形成される。
横下部材22は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に下方向に凸の形状を呈した板部材であり、底壁部24、前縦壁部26、及び前縦壁部26の後方向の側で前縦壁部26に前後方向で対向する後縦壁部28を有する。底壁部24、前縦壁部26、及び後縦壁部28は、幅方向における横下部材22の全長にわたって設けられているが、前縦壁部26及び後縦壁部28は、幅方向における横下部材22の一部で消失している部分を有していてもよい。
底壁部24は、その幅方向の中間部において、横上部材12の張出部20に対応して、前方向に突出するように張り出した張出部30を有する。張出部30に対応する幅方向の部位における底壁部24には、それを貫通する貫通孔31が、横上部材12の貫通孔21に対応して形成されている。これらの貫通孔21及び31に対応して、クロスメンバ10の内部には、典型的には金属製の筒状部材であって図示を省略するカラー部材が固設されている。
ここで、クロスメンバ10の左端部の側には、図示を省略する左側サスペンション部材を装着するための左開口端部35が設けられ、クロスメンバ10の右端部の側には、図示を省略する右側サスペンション部材を装着するための右開口端部45が設けられる。つまり、左開口端部35及び右開口端部45は、幅方向におけるクロスメンバ10の両端部の側に設定されている。
クロスメンバ10の左端部では、横上部材12における前縦壁部16及び後縦壁部18、並びに横下部材22の前縦壁部26及び後縦壁部28は実質消失しているため、横上部材12の上壁部14と、横下部材22の底壁部24と、左支持部材36の縦壁部38と、左取付部材60の左前部材64と、で囲われた左側面視で矩形状の開口端部として、左開口端部35が画成される。左開口端部35において、左支持部材36の縦壁部38及び左取付部材60の左前部材64は共に平板部で互いに前後方向で対向し、このように対向する一方の縦壁部38には、それを貫通する貫通孔41が形成されると共に、貫通孔41に対しては、縦壁部38から前方向を向いてナット42が起立するように固設される。縦壁部38に前後方向で対向する左取付部材60の左前部材64の部分には、それを貫通する貫通孔43が縦壁部38の貫通孔41に対応して形成されている。左支持部材36は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形される部材であり、縦壁部38並びに少なくとも上方向の側及び下方向の側で縦壁部38から曲げ起こされたフランジ部40を有し、かかるフランジ部40がクロスメンバ10における横上部材12の上壁部14の下方向の側及び横下部材22の底壁部24の上方向の側でそれらに重ね合わされて当接し、典型的にはアーク溶接等でそれらに対応して溶接されて一体化されている。
クロスメンバ10の右端部に画成される右開口端部45に関連する構成は、左開口端部35に関連する構成に対して、y-z平面と平行な平面であって車体の幅方向の中央を前後方向に走る中央線を通る平面に対して、左右対称なものであるため、その詳細な説明は省略するが、右開口端部45は、横上部材12の上壁部14と、横下部材22の底壁部24と、右支持部材46の縦壁部48と、右取付部材80の右前部材84と、で囲われ、左開口端部35における貫通孔41、ナット42及び貫通孔43に対応して貫通孔51、ナット52及び貫通孔53を有する右側面視で矩形状の開口端部である。右支持部材46は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形される部材であり、縦壁部48並びに少なくとも上方向の側及び下方向の側で縦壁部48から曲げ起こされたフランジ部50を有し、かかるフランジ部50がクロスメンバ10における横上部材12の上壁部14の下方向の側及び横下部材22の底壁部24の上方向の側でそれらに重ね合わされて当接し、典型的にはアーク溶接等でそれらに対応して溶接されて一体化されている。
また、幅方向におけるクロスメンバ10の左右の両端部の側には、左開口端部35及び右開口端部45に対応した態様で、サブフレーム1を車体に取り付けるための一対の取付部材である左取付部材60及び右取付部材80が対応して配設される。
左取付部材60は、基本的に上方向に向かって突出しながらクロスメンバ10の左端部の側に配設される左後部材62と、基本的に上方向に向かって突出しながらクロスメンバ10の左端部の側に配設されると共に左後部材62に対して前方向の側に配設される左前部材64と、を備える。左後部材62及び左前部材64は、各々、典型的には、鋼板等の一枚の平板部材をプレス成形して得られるものであってアーク溶接等で対応して溶接されて、互いの開いた部分を塞ぐ態様で一体化されており、左取付部材60は、閉断面形状を呈している。なお、成形性は煩雑になるが、必要に応じて、左後部材62及び左前部材64は、別体の2枚の鋼板等の板部材ではなく、単一の1枚の鋼板等の板部材から成形されるものであってもよい。
詳しくは、左前部材64は、その下方向の側、前方向の側、左方向の側、右方向の側及び上方向の側の各々の壁部である底壁部65、前縦壁部66、左縦壁部67、傾斜壁部68及び上壁部69を対応して備える。底壁部65は、クロスメンバ10の横下部材22の底壁部24の上方向の側で、それに当接してプラグ溶接やアーク溶接等で溶接されている。前縦壁部66は、底壁部65、左縦壁部67、傾斜壁部68及び上壁部69に接続し、前縦壁部66の下部は、左支持部材36の縦壁部38において貫通孔41が形成されている平板部に前後方向で対向する平板部を構成して貫通孔43を有し、前縦壁部66における貫通孔43よりも上部は、クロスメンバ10の横上部材12の上壁部14及び左サイドメンバ110の左上部材112の各々に当接してアーク溶接等で溶接されている。左縦壁部67は、底壁部65、前縦壁部66及び上壁部69に接続している。傾斜壁部68は、前縦壁部66及び上壁部69に接続し、その下部は、クロスメンバ10の横上部材12の上壁部14、左サイドメンバ110(左上部材112及び左下部材132の少なくと一方)及び後アッパメンバ210の左前端部の各々に当接して、アーク溶接等で溶接されている。上壁部69には、図示を省略する車体取付用ボルトを挿通する貫通孔70が形成されている。つまり、左前部材64は、クロスメンバ10、左サイドメンバ110及び後アッパメンバ210と一体化されている。なお、サブフレーム1が車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に向けて印加される衝突荷重を受けて変形する際に、左取付部材60が下方向の側に偏位することができるように、貫通孔70に挿通されて締結状態にあるボルトから貫通孔70の周囲の上壁部69に力を印加してそれを変形させ、そのボルトを貫通孔70から外して離脱させるために、貫通孔70の孔形状を円形以外の楕円形、角形及び液滴形等の形状としたり、貫通孔70の周壁に切欠を入れた切り欠き形状としてもよい。
左後部材62は、左前部材64の後方向の側で左前部材64の各壁部に当接してアーク溶接等で各々溶接される壁部63を備える。壁部63において、更に、壁部63の下端部は、クロスメンバ10の横下部材22の底壁部24の上方向の側で、それに対して重なった部分が当接してアーク溶接等で溶接されると共に、その下端部よりも上部で左サイドメンバ110の左上部材112及び後アッパメンバ210の左前端部に当接する部分は、各々、アーク溶接等で溶接され、左後部材62は、クロスメンバ10、左サイドメンバ110及び後アッパメンバ210と一体化されている。
クロスメンバ10の右端部の側に配設される右取付部材80に関連する構成は、左取付部材60に関連する構成に対して、y-z平面と平行な平面であって車体の幅方向の中央を前後方向に走る中央線を通る平面に対して、左右対称なものであるため、その詳細な説明は省略するが、右取付部材80は、左取付部材60における左後部材62、壁部63、左前部材64、底壁部65、前縦壁部66、左縦壁部67、傾斜壁部68、上壁部69及び貫通孔70に対応して、右後部材82、壁部83、右前部材84、底壁部85、前縦壁部86、右縦壁部87、傾斜壁部88、上壁部89及び貫通孔90を有する。
左サイドメンバ110は、基本的に上方向に凸の凸形状を呈し、クロスメンバ10の横上部材12の上壁部14に対してその下方向の側でそれに当接しながら、左側を前後方向に延在する板部材である左上部材112と、左上部材112の下方向の側でそれに上下方向で対向して配設されると共に基本的に下方向に凸の凸形状を呈して、クロスメンバ10の横下部材22の底壁部34に対してその上方向の側でそれに当接しながら、前後方向に延在する板部材である左下部材132と、を備える。左上部材112及び左下部材132では、互いの重ね合わされた部分や突き合わされた部分が対応して当接された状態で典型的にはアーク溶接等で対応して溶接されて、左上部材112及び左下部材132が一体化されている。なお、左サイドメンバ110においては、成形性は煩雑になるが、必要に応じて、左上部材112及び左下部材132は、別体の2枚の鋼板等の板部材ではなく、単一の1枚の鋼板等の板部材や筒部材から成形されるものであってもよい。
詳しくは、左上部材112は、上壁部114、左側壁部116、及び左側壁部116の右方向の側で左側壁部116に幅方向で対向する右側壁部118を有し、上壁部114は、左側壁部116及び右側壁部118を接続すると共に、その前端部に貫通孔119及びその後端部に貫通孔120を有して、傾斜せずに前後方向に延在する前端部と傾斜せずに前後方向に延在する後端部との間の中間部に傾斜部122を有する。傾斜部122は、後方向に向かって、前曲がり部123で下降し始め後曲がり部124で下降を終わるように下降しながら直状に延在する中間部であって、前後方向に対する傾斜部122の下降の傾斜角αは、典型的には15°以下で0°より大の一定値に設定されている。左上部材112は、傾斜部122における後曲がり部124と後曲がり部124よりも前方向の側の所定部分とにわたり、傾斜角αで傾斜部122が延在する延在方向(傾斜方向)Aに直交する方向A’において、上壁部114の一般部Gが左下部材132の側を向いた向きに凸となるように陥設された凹部126を有する。凹部126は、傾斜部122の後端部で傾斜方向Aに所定長さで延在するように設定されており、凹部126の後曲がり部124の側の端部である後端部の位置は、その後端部から前曲がり部123までの距離よりも、その後端部から後曲がり部124までの距離が近くなるように設定されるもので、典型的は後曲がり部124の位置(後曲がり部124が屈曲部である場合にはその折れ線の位置であり、後曲がり部124が湾曲部である場合にはその湾曲の範囲内の位置)に一致するように設定されるものであるが、上壁部114が陥設されていない一般部Gと凹部126との間の変化面は、後曲がり部124を左上部材112の後端部の側に超えて延出してもよい。なお、詳細は後述するような凹部126及び146が前後方向に圧潰される際に、その圧潰を安定的に生じさせる観点からは、傾斜角αは10°以下の一定値に設定することが好ましい。
左下部材132は、底壁部134、左側壁部136、及び左側壁部136の右方向の側で左側壁部136に幅方向で対向する右側壁部138を有し、底壁部134は、左側壁部136及び右側壁部138を接続すると共に、その前端部に貫通孔139及びその後端部に貫通孔140を有して、傾斜せずに前後方向に延在する前端部と傾斜せずに前後方向に延在する後端部との間の中間部に傾斜部142を有する。傾斜部142は、後方向に向かって、前曲がり部143で下降し始め後曲がり部144で下降を終わるように傾斜角αで傾斜方向Aと平行に下降しながら直状に延在する中間部である。但し、傾斜部142は、前曲がり部143に連続して後方向に連なって傾斜角αよりも大きな傾斜角で下降する急傾斜部145を含んでいてもよい。左下部材132は、傾斜部142における後曲がり部144と後曲がり部144よりも前方向の側の所定部分とにわたり、方向A’において、底壁部134の一般部Gが左上部材112の側を向いた向きに凸となるように陥設された凹部146を有する。凹部146と左上部材112の凹部126とは方向A’で対向する、つまり凹部146における底壁部134が陥設された部分と左上部材112の凹部126における上壁部114が陥設された部分とは、典型的には、互いに平行であって、かつ方向A’に見て同じ輪郭形状を有してはみ出さないように重なり合う位置的関係にある。底壁部134は、前後方向において、後曲がり部144と貫通孔140との間に、貫通孔147、148及び149を有している。貫通孔139及び140は、左上部材112の貫通孔119及び120の下方向の側でそれらに対応して上下方向で対向しており、左上部材112には、貫通孔147、148及び149の上方向の側で対応して上下方向で対向し図示を省略した貫通孔が形成されていると共に、これらの貫通孔に対応して、左サイドメンバ110の内部には、典型的には金属製の筒状部材であって図示を省略するカラー部材が固設されている。
左サイドメンバ110においては、サブフレーム1が車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に向けて印加される衝突荷重を受けて変形する際に、前曲がり部123及び143、後曲がり部124及び144、凹部126及び146は脆弱部として機能し、具体的には、かかる衝突荷重の印加により、まず凹部126及び146が前後方向に圧潰され始め、それらが前後方向に凹部126及び146の前後方向の当初の全長の例えば2割から3割以下の長さ程度にまで潰されて短くなると実質的に潰され切った状態となり、前曲がり部123及び143が上方向の側に凸となる折れ曲がり変形が開始されると共に、このように潰されて短くなった凹部126及び146を折れ曲がりの起点として、後曲がり部124及び144が下方向の側に凸となるような折れ曲がり変形が開始されて、衝突荷重の印加が終わる際には、前曲がり部123及び143並びに後曲がり部124及び144の各々で折れ曲がって形成される2辺が互いに近接するような折れ曲がり状態を呈する。ここで、典型的には、左上部材112及び左下部材132の各々の材質や板厚は同じものに設定されており、図5(b)に示す前曲がり部123及び143における縦断面の断面積、図5(c)に仮想線Gで示す後曲がり部124及び144における縦断面の断面積、及び図5(c)に示す凹部126及び146における縦断面の断面積を比較すると、凹部126及び146のものが最も小さく設定され、かつ凹部126及び146は傾斜方向Aに所定長さで延在するものであるため、最初に凹部126及び146の圧潰が開始される。次に、傾斜部142を介して前後方向に順に配置される前曲がり部123及び143並びに後曲がり部124及び144については、前曲がり部123及び143における縦断面では、幅(幅方向の長さ)b1が後曲がり部124及び144における縦断面での幅b2よりもかなり広くなっているが、前曲がり部123及び143の折り曲げ強度と、後曲がり部124及び144の折り曲げ強度と、が等価なものとなるように、高さ(上下方向の長さ)h1は後曲がり部124及び144における縦断面での高さh2よりも所定長ほど低く設定されているため、前曲がり部123及び143が上方向の側に凸となる折れ曲がり変形と、後曲がり部124及び144が下方向の側に凸となるような折れ曲がり変形と、が実質同時期に開始されることになる。この際、後曲がり部124及び144が下方向の側に凸となるような折れ曲がりの起点となる部分は、後曲がり部124及び144における縦断面よりも高さが低められた縦断面で所定の長さまで潰されて短くなって後曲がり部124及び144に隣接して前方の側に位置する凹部126及び146である。また、傾斜部142が前曲がり部143に連続して急傾斜部145を含む場合には、前曲がり部123及び143が上方向の側に凸となる折れ曲がり変形がより促進されることになる。なお、必要に応じて、左上部材112及び左下部材132の各々の材質や板厚を異ならせてもよい。
左サイドメンバ110は、左取付部材60に溶接されていることに加えて、左上部材112がクロスメンバ10の横上部材22の前縦壁部16に対して前方向の側から典型的にはアーク溶接等で対応して溶接され、左下部材132がクロスメンバ10の横下部材22の底壁部24の上方向の側でそれに当接してプラグ溶接やアーク溶接等で溶接されることにより、クロスメンバ10と一体化されている。また、左サイドメンバ110は、左上部材112が後アッパメンバ210の左後端部に当接してアーク溶接等で溶接され、左下部材132が後ロアメンバ230の左端部に当接してアーク溶接等で溶接されることにより、後アッパメンバ210及び後ロアメンバ230と一体化されている。なお、左上部材112及び左下部材132は、1枚の鋼板等の板部材で構成しているが、必要に応じて、前後方向の途中で分割した複数の鋼板等の板部材を連結して構成してもよい。また、かかる複数の板部材は、それらの板厚を異ならせてもよい。
左サイドメンバ110の右側でそれに幅方向で対向して配設される右サイドメンバ150に関連する構成は、左サイドメンバ110に関連する構成に対して、y-z平面と平行な平面であって車体の幅方向の中央を前後方向に走る中央線を通る平面に対して、左右対称なものであるため、その詳細な説明は省略するが、左サイドメンバ110の左上部材112、上壁部114、左側壁部116、右側壁部118、貫通孔119、120、傾斜部122、前曲がり部123、後曲がり部124、凹部126、貫通孔127、128及び129、左下部材132、底壁部134、左側壁部136、右側壁部138、貫通孔139、140、傾斜部142、前曲がり部143、後曲がり部144、凹部146、貫通孔147、148及び149に対応して、右上部材152、上壁部154、右側壁部156、左側壁部158、貫通孔159、160、傾斜部162、前曲がり部163、後曲がり部164、急傾斜部165、凹部166、貫通孔167、168及び169、右下部材172、底壁部174、右側壁部176、左側壁部178、貫通孔179、180、傾斜部182、前曲がり部183、後曲がり部184、急傾斜部185、凹部186、貫通孔187、188及び189を有する。
後アッパメンバ210は、幅方向に延在するその前端の中間部がクロスメンバ10の横上部材12の上壁部14の後端部にその上方向の側から重なり、その左端部が左取付部材60の左後部材62及び左前部材64にそれらの上方向の側から対応して重なり、その右端部が右取付部材80の右後部材82及び右前部材84にその上方向の側から対応して重なり、かつ、前後方向に各々延在するその左右の両端部が左サイドメンバ110の左上部材112の上壁部114及び右サイドメンバ150の右上部材152の上壁部154に対応してその上方向の側から重なる板部材である。このように後アッパメンバ210の重なる部分の端部が典型的にはアーク溶接等で対応して溶接されることにより、後アッパメンバ210は、クロスメンバ10、左取付部材60、右取付部材80、左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150と一体化されている。また、後アッパメンバ210は、幅方向に延在するその後端部が後ロアメンバ230に典型的にはアーク溶接等で対応して溶接されてこれと一体化されている。
詳しくは、後アッパメンバ210には、幅方向に延在するその前端部における左右の両端部で左取付部材60及び右取付部材80の後方向の側に対応して、上方向に向かって起立するナット211及び212が固設されている。ナット211及び212は、図示を省略するステアリングギヤボックスの複数の固定部の内の1つを対応して取り付けるためのものであり、後アッパメンバ210には、ナット211及び212に対応して、貫通孔213及び214が形成されている。後アッパメンバ210には、左サイドメンバ110の左下部材132の貫通孔147、148及び149の上方向の側で対応して上下方向で対向した貫通孔215、216及び217が形成されると共に、貫通孔215及び216の間には、後アッパメンバ210の一部を下方向に陥設して形成されると共に図示を省略するスタビライザバーを幅方向に挿通自在な溝部218が幅方向にわたって設けられている。同様に、後アッパメンバ210には、右サイドメンバ150の右下部材172の貫通孔187、188及び189の上方向の側で対応して上下方向で対向した貫通孔225、226及び227が形成されると共に、貫通孔225及び226の間には、貫通孔215及び216の間の溝部218が幅方向に連続して延在している。
後アッパメンバ210の下方向の側でそれに上下方向で対向する後ロアメンバ230は、幅方向に延在するその前端部が上下方向でクロスメンバ10の横下部材22の底壁部24の後端部にその下方向の側から重なり、前後方向に各々延在するその左右の端部が上下方向で左サイドメンバ110の左下部材132の底壁部134の右端部及び右サイドメンバ150の右下部材172の底壁部174の左端部に対応して重なる板部材であって、後アッパメンバ210の貫通孔213及び214の下方向の側でそれらに対応して上下方向で対向した貫通孔233及び234が形成されている。また、このように後ロアメンバ220の重なる部分の端部が典型的にはアーク溶接等で対応して溶接されることにより、後ロアメンバ220は、クロスメンバ10、並びに左サイドメンバ110及び右サイドメンバ150と一体化されている。また、後ロアメンバ230は、幅方向に延在するその後端部が後アッパメンバ210の後端部に当接して典型的にはアーク溶接等で溶接されており、これにより、後ロアメンバ230は、後アッパメンバ210と一体化されている。また、クロスメンバ10、左サイドメンバ110、右サイドメンバ150、後アッパメンバ210及び後ロアメンバ230で囲まれる部分は、閉空間を画成することになる。
前クロスメンバ240は、その左方向の側が左サイドメンバ110の前後方向における前曲がり部123及び143と凹部126及び146との間で左サイドメンバ110に当接してそれに典型的にはアーク溶接等で溶接されることにより一体化され、その右方向の側が右サイドメンバ150の前後方向における前曲がり部163及び183と凹部166及び186との間で右サイドメンバ150に当接してそれに典型的にはアーク溶接等で溶接されることにより一体化されている。前クロスメンバ240は、幅方向に延在する横上部材242と、横上部材242の下方向の側でそれに上下方向で対向しながら幅方向に延在して配設されると共に、横上部材242に当接してそれに典型的にはアーク溶接等で溶接されることにより一体化された横下部材252と、を備える。また、前クロスメンバ240は、互いに一体化された横上部材242及び横下部材252により、y-z平面に平行な平面における閉断面(縦閉断面)を幅方向に連続して画成する。
詳しくは、横上部材242は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に上方向に凸の形状を呈した板部材であり、上壁部244、前縦壁部246、及び前縦壁部246の後方向の側で前縦壁部246に前後方向で対向する後縦壁部248を有する。上壁部244は、前縦壁部246及び後縦壁部248を接続すると共に、複数の貫通孔249を有する。
横下部材252は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に下方向に凸の形状を呈した板部材であり、底壁部254、前縦壁部256、及び前縦壁部256の後方向の側で前縦壁部256に前後方向で対向する後縦壁部258を有する。底壁部254は、前縦壁部256及び後縦壁部258を接続すると共に、横上部材242の複数の貫通孔249の下方向の側でそれらに対応して上下方向で対向した複数の貫通孔259を有する。なお、前クロスメンバ240においては、成形性は煩雑になるが、必要に応じて、横上部材242及び横下部材252は、別体の2枚の鋼板等の板部材ではなく、単一の1枚の鋼板等の板部材や筒部材から成形されるものであってもよい。
左クラッシュボックス260は、その後端部に典型的にはアーク溶接等で溶接されると共に左サイドメンバ110の前端部に符号を省略するボルト等で締結される固定部材261と、前後方向に延在する左上部材262と、左上部材262の下方向の側でそれに上下方向で対向しながら前後方向に延在して配設されると共に、左上部材262に当接してそれに典型的にはアーク溶接等で溶接されることにより一体化された左下部材272と、左上部材262及び左下部材272の前端部に典型的にはアーク溶接等で溶接された平板部材である前端部材273と、を備え、前端部材273でその前端部が塞がれた筒状部材である。なお、左クラッシュボックス260においては、成形性は煩雑になるが、必要に応じて、左上部材262及び左下部材272は、別体の2枚の鋼板等の板部材ではなく、単一の1枚の鋼板等の板部材や筒部材から成形されるものであってもよい。また、典型的には、左上部材262及び左下部材272の各々の材質や板厚は同じものに設定されている。なお、必要に応じて、これらの各々の材質や板厚を異ならせてもよい。
詳しくは、左上部材262は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に上方向に凸の形状を呈した板部材であり、上壁部264、左側壁部266、及び左側壁部266の右方向の側で左側壁部266に幅方向で対向する右側壁部268を有し、上壁部264は、左側壁部266及び右側壁部268を接続すると共に、前後方向において、その前端部とその後端部との間で、上壁部264において仮想線で示す一般部Gが下方向に凸となるように陥設された複数の凹部265を有する。複数の凹部265の前後方向における長さについては、典型的には、最も前方向の側に設けられた凹部265の前後方向の長さL1が、それよりも後方向の側に設けられた凹部265の前後方向の長さLnよりも長くなるように設定されている。
左下部材272は、典型的には単一の1枚の鋼板等の板部材から成形され、基本的に下方向に凸の形状を呈した板部材であり、底壁部274、左側壁部276、及び左側壁部276の右方向の側で左側壁部276に幅方向で対向する右側壁部278を有し、底壁部274は、左側壁部276及び右側壁部278を接続すると共に、前後方向において、その前端部とその後端部との間で、左上部材262の複数の凹部265の下方の側でそれらと対応して上下方向で対向するように、底壁部274において仮想線で示す一般部Gが上方向に凸となるように陥設された複数の凹部275を有する。複数の凹部275の前後方向における長さについては、左上部材262の複数の凹部265のものと同様に、典型的には、最も前方向の側に設けられた凹部275の前後方向の長さL1が、それよりも後方向の側に設けられた凹部275の長さLnよりも長くなるように設定されている。複数の凹部265及び275は、脆弱部として機能し、最も前方向の側に設けられた凹部265及び275の前後方向の長さL1が、それらよりも後方向の側に設けられた凹部265及び275の長さLnよりも長くなるように設定されているため、最も前方向の側に設けられた凹部265及び275を起点として、複数の凹部275は、前後方向に圧潰を開始する。また、図5(a)に示すように、最も前方向の側に設けられた凹部265及び275の高さH1を、それらよりも後方向の側に設けられた凹部265及び275(仮想線Cで示す)の高さHnよりも低く設定することにより、より確実に、最も前方向の側に設けられた凹部265及び275を起点として、複数の凹部265及び275は、前後方向に圧潰を開始することになる。
更に、典型的には、左クラッシュボックス260の左上部材262及び左下部材272の各々の材質や板厚は、左サイドメンバ110の左上部材112及び左下部材132の各々の材質や板厚と同じものであるか、又はより強度の弱いものや薄いものに設定されており、図5(a)に示す複数の凹部265及び275における縦断面の断面積は、図5(b)に示す前曲がり部123及び143における縦断面の断面積、図5(c)に仮想線Gで示す後曲がり部124及び144における縦断面の断面積、及び図5(c)に示す凹部126及び146における縦断面の断面積よりも小さく設定されている。このため、サブフレーム1が車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に向けて印加される衝突荷重を受けて変形する際に、最初に凹部126及び146の圧潰が開始されることになる。
左クラッシュボックス260の右側でそれに幅方向で対向して配設される右クラッシュボックス280に関連する構成は、左クラッシュボックス260に関連する構成に対して、y-z平面と平行な平面であって車体の幅方向の中央を前後方向に走る中央線を通る平面に対して、左右対称なものであるため、その詳細な説明は省略するが、左クラッシュボックス260の固定部材261、左上部材262、上壁部264、凹部265、左側壁部266、右側壁部268、左下部材272、前端部材273、底壁部274、凹部275、左側壁部276及び右側壁部278に対応して、固定部材281、右上部材282、上壁部284、凹部285、右側壁部286、左側壁部288、右下部材292、前端部材293、底壁部294、凹部295、右側壁部296及び左側壁部298を有する。
さて、以上の構成のサブフレーム1に対して、車両の前面衝突時の前方向の側から後方向の側を向いた衝突荷重がサブフレーム1に印加された場合に、サブフレーム1の変形モードについて、詳細に説明する。ここで、サブフレーム1の変形モードは、左側の構成要素では、左クラッシュボックス260及び左サイドメンバ110の順で変形され、かつ左サイドメンバ110では圧潰が終わってから折り曲げ変形されるものであると共に、右側の構成要素では、右クラッシュボックス280及び右サイドメンバ150の順で変形され、かつ右サイドメンバ150では圧潰が終わってから折り曲げ変形が開始されるものであって、かかる変形モードを実現するため、これらの構成要素の材質、板厚、断面形状及び断面積といったこれらの変形特性を規定する力学的な特性を反映した構成が予め設定されており、サブフレーム1の左側の構成要素の力学的な特性とサブフレーム1の右側の構成要素の力学的な特性とは、互いに左右対称な構成ではあるが同じものに設定されている。また、典型的には、かかる衝突荷重は、左クラッシュボックス260及び右クラッシュボックス280の各々の前端部(前端部材273及び293)の2箇所に、互いに等しい大きさで激力的に印加されることを想定しているものであるため、以下の説明では、主として、サブフレーム1の左側の構成要素に着目して説明を進めることとする。
まず、かかる衝突荷重が印加されると、前期変形モードで、サブフレーム1の左側の構成要素の中で最も前方の側に配置される左クラッシュボックス260が前後方向に微小に弾性変形してその変形量がD1となる、つまり左クラッシュボックス260の前端部材273が衝突荷重が印加される前の初期位置から後方向の側に向かって前後方向に長さD1まで変位して変位量がD1となると、サブフレーム1、つまり左クラッシュボックス260は後方向の側に向かって伝達される荷重F1を受けて、左クラッシュボックス260における左上部材262及び左下部材272の最も前方向の側に設けられた凹部265及び275が後方向の側に向かって前後方向に潰される圧潰が開始され、前端部材273の変位量がD3(>D1)になるとそれら及びそれらの後方の側の凹部265及び275が潰され切り、かつ左クラッシュボックス260の前後方向の当初の全長の例えば2割から3割以下の長さ程度にまで潰されて短くなると実質的に潰され切った状態となってここでの圧潰が終わっており、後方向の側に向かって伝達される荷重F3(>F1)を、左サイドメンバ110が受けることになる。このように前端部材273の変位量がゼロからD3になるまでの初期変形モードでは、左クラッシュボックス260に伝達されて受けた荷重はゼロからF3になり、凹部265及び275の圧潰の開始後終了することになって、左クラッシュボックス260の変形量は、前後方向にD3となる。なお、前端部材273の変位量がD2(D3>D2>D1)で、サブフレーム1が受ける荷重がF2(F3>F2>F1)に一旦増加して、凹部265及び275の圧潰が開始されて終わるまでの間にサブフレーム1が受ける荷重の最大値をとっており、その一部は左サイドメンバ110が変形されることなく受けていると考えられるが、この荷重F2は、実用的には、凹部265及び275が受ける荷重の最大値であると考えてよい。
次に、かかる衝突荷重の印加中に、中期変形モードで、左サイドメンバ110に伝達された荷重F3は、左サイドメンバ110に過渡的な弾性変形を生じさせ、左クラッシュボックス260の前端部材273の後方向の側に向かって前後方向での変位量がD4(>D3)に到達し、その際の荷重F4(>F3)を左サイドメンバ110の凹部126及び146が受けて、凹部126及び146が傾斜方向Aに潰される圧潰が開始され、その直後の変位量D5(>D4)で、凹部126及び146の圧潰が開始されて終わるまでの間にサブフレーム1が受ける荷重の最大値F5(>F4)をとっている。そして、前端部材273の変位量がD6(>D5)になると126及び146が実質的に潰され切ってここでの圧潰が実質的に終わっており、その際の荷重F6(>F5)を、左サイドメンバ110の前曲がり部123及び143、後曲がり部124及び144が受けることになる。
次に、かかる衝突荷重の印加中に、後期変形モードで、左サイドメンバ110の前曲がり部123及び143、後曲がり部124及び144が受けた荷重F6は、前曲がり部123及び143に上方向の側に凸となる折れ曲がり変形を開始させると共に、圧潰が実質的に終わっている凹部126及び146を折れ曲がりの起点として、後曲がり部124及び144を下方向の側に凸となるような折れ曲がり変形を開始させて、前曲がり部123及び143並びに後曲がり部124及び144の各々で折れ曲がって形成される2辺が互いに近づいていく折れ曲がり状態を呈し、これに伴って左取付部材60の上壁部69の貫通孔70を介して車体Bに締結されていたボルトが貫通孔70を変形させてこれから離脱して左中の第3車体取付部A3が車体Bから脱落し、左取付部材60が折れ曲がり変形中の左サイドメンバ110と共に下方向の側に移行される。そして、これ以降は、前曲がり部123及び143並びに後曲がり部124及び144の各々で折れ曲がって形成される2辺が互いに近接するように折れ曲がり状態が進んでいく。
以上の構成において、サブフレーム1が車体に装着される各種部位の内、左前の第1車体取付部A1としては、左サイドメンバ110の左上部材112に設けられた貫通孔119、左サイドメンバ110の左下部材132に設けられた貫通孔139及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、右前の第2車体取付部A2としては、右サイドメンバ150の右上部材152に設けられた貫通孔159、右サイドメンバ150の右下部材172に設けられた貫通孔179及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、左中の第3車体取付部A3としては、左取付部材60の上壁部69に設けられた貫通孔70が相当し、右中の第4車体取付部A4としては、右取付部材80の上壁部89に設けられた貫通孔90が相当し、左後ろの第5車体取付部A5としては、左サイドメンバ110の左上部材112に設けられた貫通孔120、左サイドメンバ110の左下部材132に設けられた貫通孔140、及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、並びに右後ろの第6車体取付部A6としては、右サイドメンバ150の右上部材152に設けられた貫通孔160、右サイドメンバ150の右下部材172に設けられた貫通孔180、及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当する。なお、これらの部位は、いずれも典型的にはボルト等の締結部材を用いる締結用の部位である。また、これらの部位としては、サブフレームマウント部材を介在させないリジット構造を採用した例を想定している。
また、サブフレーム1がサスペンションアームの内側ピボット部を各々支持する各種部位の内、左前の第1支持部S1としては、左支持部材36に設けられた貫通孔41及びナット42、並びに左取付部材60に設けられた貫通孔43を有する左開口端部35が相当し、右前の第2支持部S2としては、右支持部材46に設けられた貫通孔51及びナット52、並びに右取付部材80に設けられた貫通孔53を有する右開口端部45が相当し、左後ろの第3支持部S3としては、左サイドメンバ110の左下部材132に設けられた貫通孔149、後アッパメンバ210に設けられた貫通孔217、及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、並びに右後ろの第4支持部S4としては、右サイドメンバ150の右下部材172に設けられた貫通孔189、後アッパメンバ210に設けられた貫通孔227、及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当する。なお、これらの部位は、いずれも典型的にはボルト等の締結部材を用いる締結用の部位である。また、これらの部位に適用されるサスペンションアームとして、L型ロアアームを採用する例を想定しているが、A型ロアアームや2本のI型ロアアームを採用するものであってもかまわない。また、左前の第1支持部S1及び右前の第2支持部S2では、図示を省略するインシュレータブッシュ部材の内筒が各々締結される例を想定し、左後ろの第3支持部S3及び右後ろの第4支持部S4では、いずれも図示を省略するが、ブラケットが各々締結されて、かかるブラケットにインシュレータブッシュ部材が装着される例を想定している。
また、サブフレーム1が各種の外力印加部品を装着する各種取付部の内、ステアリングギヤボックス左取付部A7としては、後アッパメンバ210に設けられたナット211及び貫通孔213、並びに後ロアメンバ230に設けられた貫通孔233が相当し、ステアリングギヤボックス右取付部A8としては、後アッパメンバ210に設けられたナット212及び貫通孔214、並びに後ロアメンバ230に設けられた貫通孔234が相当し、マウント取付部A9としては、クロスメンバ10の横上部材12に設けられた貫通孔21、横下部材22に設けられた貫通孔31、前クロスメンバ240の横上部材242に設けられた貫通孔249、横下部材252に設けられた貫通孔259、及びこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、スタビライザ左取付部A10としては、左サイドメンバ110の左下部材132に設けられた貫通孔147及び148、後アッパメンバ210に設けられた貫通孔215及び216、並びにこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当し、スタビライザ右取付部A11としては、右サイドメンバ150の右下部材172に設けられた貫通孔187及び188、後アッパメンバ210に設けられた貫通孔225及び226、並びにこれらに対応して設けられて図示を省略するカラー部材が相当する。なお、これらの部位は、いずれも典型的にはボルト等の締結部材を用いる締結用の部位である。また、ステアリングギヤボックス左取付部A7及びステアリングギヤボックス右取付部A8では、ステアリングギヤボックス本体の左右の取付座が対応して締結される例を想定し、マウント取付部A9では、駆動源、変速機及び減速機の内の所要のものをマウントするための図示を省略するブラケットが締結される例を想定し、並びにスタビライザ左取付部A10及びスタビライザ右取付部A11では、いずれも図示を省略するが、ブラケットが各々締結されて、かかるブラケットにブッシュ部材を介してスタビライザバーが装着される例を想定している。
以上の本実施形態におけるサブフレーム1においては、前面衝突荷重により、第1クラッシュボックス260の脆弱部265、275が圧潰される間に第1クラッシュボックス260が受ける最大荷重である第1前最大荷重が、前面衝突荷重により、第1サイドメンバ110の脆弱部126、146の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第1サイドメンバ110の脆弱部126、146が圧潰される間に第1サイドメンバ110の脆弱部126、146が受ける最大荷重である第1中最大荷重が、前面衝突荷重により、車体に対する第1中車体取付部A3の取付が解放されて車体から第1中車体取付部材60が脱落するときに第1中車体取付部材60及び第1のサイドメンバ110が受ける荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第2クラッシュボックス280の脆弱部285、295が圧潰される間に第2クラッシュボックス280が受ける最大荷重である第2前最大荷重が、前面衝突荷重により、第2サイドメンバ150の脆弱部166、186の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、前面衝突荷重により、第2サイドメンバ150の脆弱部166、186が圧潰される間に第2サイドメンバ150の脆弱部166、186が受ける最大荷重である第2中最大荷重が、衝突荷重により、車体に対する第2中車体取付部A4の取付が解放されて車体から第2中車体取付部材80が脱落するときに第2の車体取付部材80及び第2のサイドメンバ150が受ける荷重よりも小さく設定されることにより、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス260、280及びサイドメンバ110、150を順次圧潰させた後に、サイドメンバ110、150を折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材60、80の脱落させることができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1サイドメンバ110の脆弱部126、146が、第1中車体取付部A3よりも前方向の側に配置され、第2サイドメンバ150の脆弱部166、186が、第2中車体取付部A4よりも前方向の側に配置されることにより、脆弱部126、146、166、186を中車体取付部が後方向の側から支えることができ、衝突荷重を脆弱部に集中させ安定して圧潰を生じさせることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1サイドメンバ110の脆弱部126、146が、前後方向において第1前車体取付部A1及び第1中車体取付部A3の間に設定され、上方向の側に折れ曲げられる第1前折曲部123、143及び第1前折曲部123、143よりも後方向の側で上下方向の下方向の側に折れ曲げられる第1後折曲部124、144を有し、第2サイドメンバ150の脆弱部166、186が、前後方向において第2前車体取付部A2及び第2中車体取付部A4の間に設定され、上方向の側に折れ曲げられる第2前折曲部163、183及び第2前折曲部163、183よりも後方向の側で下方向の側に折れ曲げられる第2後折曲部164、184を有することにより、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収量をより増大させることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1サイドメンバ110が、後方向の側に行くに従って上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前後方向に延在する延在方向Aを有し、第1サイドメンバ110の脆弱部123、124、126、143、144、146が、前面衝突荷重により第1サイドメンバ110の延在方向Aに圧潰される圧潰部126、146を有して、かかる圧潰部126、146が、延在方向Aに直交する方向A’において、第1サイドメンバ110の上壁部114が第1サイドメンバ110の下壁部134の側に陥設された凹部126及び下壁部134が上壁部114の側に陥設された凹部146から成り、第2サイドメンバ150が、後方向の側に行くに従って上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前後方向に延在する延在方向Aを有し、第2サイドメンバ150の脆弱部163、164、166、183、184、186が、衝突荷重により第2サイドメンバ150の延在方向Aに圧潰される圧潰部166、186を有して、かかる圧潰部166、186が、延在方向Aに直交する方向A’において、第2サイドメンバ150の上壁部154が第2サイドメンバ150の下壁部174の側に陥設された凹部166及び下壁部154が上壁部134の側に陥設された凹部186から成ることにより、脆弱部123、124、126、143、144、146が圧潰しながらサイドメンバ110、150を折り曲げ変形させる起点を作ることができ、衝突エネルギを吸収しながら車体取付部材60、80の脱落をより確実に起こすことができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1クラッシュボックス260及び第2クラッシュボックス280の各々が、前後方向に延在する筒状部材であると共に、筒状部材の前方向の側の開口端部を閉じる閉じ部材273、293を有することにより、前面衝突荷重を受けた際に開口端部の変形を抑制することができるため、第1クラッシュボックス260及び第2クラッシュボックス280に安定した圧潰を生じさせることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1クラッシュボックス260の脆弱部265、275が、第1前最大荷重を受ける際に前後方向に圧潰される圧潰部265、275を有すると共に、前後方向及び上下方向で規定する平面で切った縦断面において、第1クラッシュボックス260の断面積が減じられた複数の小断面形状部265、275を有し、複数の小断面形状部265、275における断面積は、前方向側から後方向側に行くに複数の小断面形状部265、275において最も前方向の側に位置する最前形状部の上下方向の高さH1が、複数の小断面形状部265、275における最前形状部以外の形状部の上下方向の高さHnよりも長くなるように設定され、第2クラッシュボックス280の脆弱部265、275が、第2前最大荷重を受ける際に前後方向に圧潰される圧潰部285、295を有すると共に、前後方向及び上下方向で規定する平面で切った縦断面において、第2クラッシュボックス280の断面積が減じられた複数の小断面形状部285、295を有し、複数の小断面形状部285、295において最も前方向の側に位置する最前形状部の上下方向の高さH1が、複数の小断面形状部285、295における最前形状部以外の形状部の上下方向の高さHnよりも長くなるように設定されることにより、前面衝突荷重を受けたクラッシュボックス260、280において、その前部から圧潰を生じさせてその後部に向けて全体的に圧潰させることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1クラッシュボックス260の脆弱部265、275が、車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に印加される衝突荷重により、第1サイドメンバ110の脆弱部123、124、126、143、144、146の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第1サイドメンバの脆弱部123、124、126、143、144、146が、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第2クラッシュボックス280の脆弱部285、295が、衝突荷重により、第2サイドメンバ150の脆弱部163、164、166、183、184、186の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、第2サイドメンバ150の脆弱部163、164、166、183、184、186が、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有することにより、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス260、280及びサイドメンバ110、150を順次圧潰させた後に、サイドメンバ110、150を折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材60、80の脱落を起こすことができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
また、本実施形態におけるサブフレーム1においては、第1クラッシュボックス260の脆弱部265、275において、車両の前面衝突時に前方向の側から後方向の側に印加される衝突荷重により、第1サイドメンバ110の脆弱部123、124、126、143、144、146の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、第1サイドメンバ110の脆弱部123、124、126、143、144、146において、衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、第2クラッシュボックス280の脆弱部285、295において、衝突荷重により、第2サイドメンバ150の脆弱部163、164、166、183、184、186が圧潰及び折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始され、第2サイドメンバ150の脆弱部163、164、166、183、184、186において、衝突荷重により、折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始されることにより、衝突荷重が車両用サブフレーム1に印加された際の衝突エネルギを吸収するものであるため、高い強度及び剛性を維持しながら、前面衝突荷重が印加されたときに、クラッシュボックス260、280及びサイドメンバ110、150を順次圧潰させた後に、サイドメンバ110、150を折り曲げ変形させることに伴って車体取付部材60、80の脱落を起こすことができ、前後方向の変形量及び衝突エネルギの吸収を増大させて所要の衝突性能を発揮させることができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数などは前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明においては、高い強度及び剛性を維持しながら、所要の衝突性能を発揮することができる車両用サブフレームを提供することができるものであるため、その汎用普遍的な性格から広範に車両等の移動体のサブフレームの分野に適用され得るものと期待される。
1…サブフレーム
10…クロスメンバ
12…横上部材
14…上壁部
16…前縦壁部
18…後縦壁部
20…張出部
21…貫通孔
22…横下部材
24…底壁部
26…前縦壁部
28…後縦壁部
30…張出部
31…貫通孔
35…左開口端部
36…左支持部材
38…縦壁部
40…フランジ部
41…貫通孔
42…ナット
43…貫通孔
45…右開口端部、
46…右支持部材
48…縦壁部
50…フランジ部
51…貫通孔
52…ナット
53…貫通孔
60…左取付部材
62…左後部材
63…壁部
64…左前部材
65…底壁部
66…前縦壁部
67…左縦壁部
68…傾斜壁部
69…上壁部
70…貫通孔
80…右取付部材
82…右後部材
83…壁部
84…右前部材
85…底壁部
86…前縦壁部
87…右縦壁部
88…傾斜壁部
89…上壁部
90…貫通孔
110…左サイドメンバ
112…左上部材、
114…上壁部
116…左側壁部
118…右側壁部
119、120…貫通孔
122…傾斜部
123…前曲がり部
124…後曲がり部
126…凹部
132…左下部材
134…底壁部
136…左側壁部
138…右側壁部
139、140…貫通孔
142…傾斜部
143…前曲がり部
144…後曲がり部
145…急傾斜部
146…凹部
147、148及び149…貫通孔
150…右サイドメンバ
152…右上部材
154…上壁部
156…右側壁部
158…左側壁部
159、160…貫通孔
162…傾斜部
163…前曲がり部
164…後曲がり部
166…凹部
172…右下部材
174…底壁部
176…右側壁部
178…左側壁部
179、180…貫通孔
182…傾斜部
183…前曲がり部
184…後曲がり部
185…急傾斜部
186…凹部
187、188及び189…貫通孔
210…後アッパメンバ
211、212…ナット
213、214、215、216、217…貫通孔
218…溝部、
225、226、227…貫通孔、
230…後ロアメンバ
233、234…貫通孔
240…前クロスメンバ
242…横上部材
244…上壁部
246…前縦壁部
248…後縦壁部
249…貫通孔
252…横下部材
254…底壁部
256…前縦壁部
258…後縦壁部
259…貫通孔
260…左クラッシュボックス
261…固定部材
262…左上部材
264…上壁部
265…凹部
266…左側壁部
268…右側壁部
272…左下部材
273…前端部材
274…底壁部
275…凹部
276…左側壁部
278…右側壁部
280…右クラッシュボックス
281…固定部材
282…右上部材
284…上壁部
285…凹部
286…右側壁部
288…左側壁部
292…右下部材
293…前端部材
294…底壁部
295…凹部
296…右側壁部
298…左側壁部
A1…第1車体取付部
A2…第2車体取付部
A3…第3車体取付部
A4…第4車体取付部
A5…第5車体取付部
A6…第6車体取付部
A7…ステアリングギヤボックス左取付部
A8…ステアリングギヤボックス右取付部
A9…マウント取付部
A10…スタビライザ左取付部
A11…スタビライザ右取付部
S1…第1支持部
S2…第2支持部
S3…第3支持部
S4…第4支持部
10…クロスメンバ
12…横上部材
14…上壁部
16…前縦壁部
18…後縦壁部
20…張出部
21…貫通孔
22…横下部材
24…底壁部
26…前縦壁部
28…後縦壁部
30…張出部
31…貫通孔
35…左開口端部
36…左支持部材
38…縦壁部
40…フランジ部
41…貫通孔
42…ナット
43…貫通孔
45…右開口端部、
46…右支持部材
48…縦壁部
50…フランジ部
51…貫通孔
52…ナット
53…貫通孔
60…左取付部材
62…左後部材
63…壁部
64…左前部材
65…底壁部
66…前縦壁部
67…左縦壁部
68…傾斜壁部
69…上壁部
70…貫通孔
80…右取付部材
82…右後部材
83…壁部
84…右前部材
85…底壁部
86…前縦壁部
87…右縦壁部
88…傾斜壁部
89…上壁部
90…貫通孔
110…左サイドメンバ
112…左上部材、
114…上壁部
116…左側壁部
118…右側壁部
119、120…貫通孔
122…傾斜部
123…前曲がり部
124…後曲がり部
126…凹部
132…左下部材
134…底壁部
136…左側壁部
138…右側壁部
139、140…貫通孔
142…傾斜部
143…前曲がり部
144…後曲がり部
145…急傾斜部
146…凹部
147、148及び149…貫通孔
150…右サイドメンバ
152…右上部材
154…上壁部
156…右側壁部
158…左側壁部
159、160…貫通孔
162…傾斜部
163…前曲がり部
164…後曲がり部
166…凹部
172…右下部材
174…底壁部
176…右側壁部
178…左側壁部
179、180…貫通孔
182…傾斜部
183…前曲がり部
184…後曲がり部
185…急傾斜部
186…凹部
187、188及び189…貫通孔
210…後アッパメンバ
211、212…ナット
213、214、215、216、217…貫通孔
218…溝部、
225、226、227…貫通孔、
230…後ロアメンバ
233、234…貫通孔
240…前クロスメンバ
242…横上部材
244…上壁部
246…前縦壁部
248…後縦壁部
249…貫通孔
252…横下部材
254…底壁部
256…前縦壁部
258…後縦壁部
259…貫通孔
260…左クラッシュボックス
261…固定部材
262…左上部材
264…上壁部
265…凹部
266…左側壁部
268…右側壁部
272…左下部材
273…前端部材
274…底壁部
275…凹部
276…左側壁部
278…右側壁部
280…右クラッシュボックス
281…固定部材
282…右上部材
284…上壁部
285…凹部
286…右側壁部
288…左側壁部
292…右下部材
293…前端部材
294…底壁部
295…凹部
296…右側壁部
298…左側壁部
A1…第1車体取付部
A2…第2車体取付部
A3…第3車体取付部
A4…第4車体取付部
A5…第5車体取付部
A6…第6車体取付部
A7…ステアリングギヤボックス左取付部
A8…ステアリングギヤボックス右取付部
A9…マウント取付部
A10…スタビライザ左取付部
A11…スタビライザ右取付部
S1…第1支持部
S2…第2支持部
S3…第3支持部
S4…第4支持部
Claims (8)
- 車体に装着される車両用サブフレームであって、
前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、
前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、
前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、
前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、
前記幅方向の一方の側において、前記第1サイドメンバ及び前記クロスメンバに対して前記車体の上下方向の上方向の側に突設されて、前記前後方向における前記第1前車体取付部及び前記第1後車体取付部の間の第1中車体取付部が設定された第1車体取付部材と、
前記幅方向の他方の側において、前記第2サイドメンバ及び前記クロスメンバに対して前記上方向の側に突設されて、前記前後方向における前記第2前車体取付部及び前記第2後車体取付部の間の第2中車体取付部が設定された第2車体取付部材と、
を備え、
前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部が圧潰される間に前記第1クラッシュボックスが受ける最大荷重である第1前最大荷重は、前記衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、
前記衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部が圧潰される間に前記第1サイドメンバの前記脆弱部が受ける最大荷重である第1中最大荷重は、前記衝突荷重により、前記車体に対する前記第1中車体取付部の取付が解放されて前記車体から前記第1中車体取付部材が脱落するときに前記第1中車体取付部材及び前記第1のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定され、
前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部が圧潰される間に前記第2クラッシュボックスが受ける最大荷重である第2前最大荷重は、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部の圧潰が開始される荷重である圧潰開始荷重よりも小さく設定され、
前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部が圧潰される間に前記第2サイドメンバ前記脆弱部が受ける最大荷重である第2中最大荷重は、前記衝突荷重により、前記車体に対する前記第2中車体取付部の取付が解放されて前記車体から前記第2の車体取付部材が脱落するときに前記第2中車体取付部材及び前記第2のサイドメンバが受ける荷重よりも小さく設定される車両用サブフレーム。 - 前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記第1中車体取付部よりも前記前方向の側に配置され、
前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記第2中車体取付部よりも前記前方向の側に配置される請求項1に記載の車両用サブフレーム。 - 前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記前後方向において前記第1前車体取付部及び前記第1中車体取付部の間に設定され、前記上方向の側に折れ曲げられる第1前折曲部及び前記第1前折曲部よりも前記後方向の側で前記上下方向の下方向の側に折れ曲げられる第1後折曲部を有し、
前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記前後方向において前記第2前車体取付部及び前記第2中車体取付部の間に設定され、前記上方向の側に折れ曲げられる第2前折曲部及び前記第2前折曲部よりも前記後方向の側で前記下方向の側に折れ曲げられる第2後折曲部を有する請求項2に記載の車両用サブフレーム。 - 前記第1サイドメンバは、前記後方向の側に行くに従って前記上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前記前後方向に延在する延在方向を有し、
前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により前記第1サイドメンバの前記延在方向に圧潰される圧潰部を有して、前記圧潰部は、前記延在方向に直交する方向において、前記第1サイドメンバの上壁部が前記第1サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び前記下壁部が前記上壁部の側に陥設された凹部から成り、
前記第2サイドメンバは、前記後方向の側に行くに従って前記上下方向の下方向の側に下がりながら傾斜して前記前後方向に延在する延在方向を有し、
前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により前記第2サイドメンバの前記延在方向に圧潰される圧潰部を有して、前記圧潰部は、前記延在方向に直交する方向において、前記第2サイドメンバの上壁部が前記第2サイドメンバの下壁部の側に陥設された凹部及び前記下壁部が前記上壁部の側に陥設された凹部から成る請求項1から3のいずれかに記載の車両用サブフレーム。 - 前記第1クラッシュボックス及び前記第2クラッシュボックスの各々は、前記前後方向に延在する筒状部材であると共に、前記筒状部材の前記前方向の側の開口端部を閉じる閉じ部材を有する請求項1から4のいずれかに記載の車両用サブフレーム。
- 前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記第1前最大荷重を受ける際に前記前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前記前後方向及び前記上下方向で規定する平面で切った縦断面において、前記第1クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、前記複数の小断面形状部における前記断面積は、前記前方向側から前記後方向側に行くに前記複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の前記上下方向の長さは、前記複数の小断面形状部における前記最前形状部以外の形状部の前記上下方向の長さよりも短くなるように設定され、
前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記第2前最大荷重を受ける際に前記前後方向に圧潰される圧潰部を有すると共に、前記前後方向及び前記上下方向で規定する平面で切った縦断面において、前記第2クラッシュボックスの断面積が減じられた複数の小断面形状部を有し、前記複数の小断面形状部において最も前方向の側に位置する最前形状部の前記上下方向の長さは、前記複数の小断面形状部における前記最前形状部以外の形状部の前記上下方向の長さよりも短くなるように設定される請求項1から5のいずれかに記載の車両用サブフレーム。 - 車体に装着される車両用サブフレームであって、
前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、
前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、
前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、
前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、
を備え、
前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、
前記第1サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、
前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有し、
前記第2サイドメンバの前記脆弱部は、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始される力学的な特性を有する車両用サブフレーム。 - 車体に装着される車両用サブフレームの衝突エネルギ吸収方法であって、
前記車両用サブフレームは、
前記車体の前後方向に延在して配設され、前記前後方向における前方向の側の第1前車体取付部及び前記前後方向における後方向の側の第1後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を有する第1サイドメンバと、
前記車体の前後方向に延在しながら前記車体の幅方向で前記第1サイドメンバに対向して配設され、前記前方向の側の第2前車体取付部及び前記後方向の側の第2後車体取付部が設定されると共に、脆弱部を各々有する及び第2サイドメンバと、
前記幅方向に延在して配設されると共に、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバを連結するクロスメンバと、
前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバよりも前記前方向の側で、前記第1サイドメンバ及び前記第2サイドメンバに対して各々対応して連結されると共に、脆弱部を各々有する第1クラッシュボックス及び第2クラッシュボックスと、
を備え、
前記第1クラッシュボックスの前記脆弱部において、前記車両の前面衝突時に前記前方向の側から前記後方向の側に印加される衝突荷重により、前記第1サイドメンバの前記脆弱部の圧潰及び折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、
前記第1サイドメンバの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、折り曲げ変形が開始されるよりも先だって圧潰が開始され、
前記第2クラッシュボックスの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、前記第2サイドメンバの前記脆弱部が圧潰及び折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始され、
前記第2サイドメンバの前記脆弱部において、前記衝突荷重により、折り曲げ変形されるよりも先だって圧潰が開始されることにより、
前記衝突荷重が前記車両用サブフレームに印加された際の衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020183877A JP2022073718A (ja) | 2020-11-02 | 2020-11-02 | 車両用サブフレーム |
US17/506,783 US20220135130A1 (en) | 2020-11-02 | 2021-10-21 | Subframe for vehicle |
CN202111225464.9A CN114435285A (zh) | 2020-11-02 | 2021-10-21 | 车辆用副车架及其碰撞能量吸收方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020183877A JP2022073718A (ja) | 2020-11-02 | 2020-11-02 | 車両用サブフレーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022073718A true JP2022073718A (ja) | 2022-05-17 |
Family
ID=81362471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020183877A Pending JP2022073718A (ja) | 2020-11-02 | 2020-11-02 | 車両用サブフレーム |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220135130A1 (ja) |
JP (1) | JP2022073718A (ja) |
CN (1) | CN114435285A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102020125974A1 (de) * | 2020-10-05 | 2022-04-07 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Achsträger eines zweispurigen Fahrzeuges |
US11702141B2 (en) * | 2020-11-02 | 2023-07-18 | F-Tech Inc. | Subframe for vehicle |
Family Cites Families (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3912295A (en) * | 1974-03-04 | 1975-10-14 | Budd Co | Crash energy-attenuating means for a vehicle frame construction |
JP4604368B2 (ja) * | 2001-03-05 | 2011-01-05 | マツダ株式会社 | 自動車の前部車体構造 |
JP3575439B2 (ja) * | 2001-06-04 | 2004-10-13 | 日産自動車株式会社 | 自動車のパワーユニット配置構造 |
JP3659218B2 (ja) * | 2001-11-22 | 2005-06-15 | 日産自動車株式会社 | 車体前部構造 |
JP3900048B2 (ja) * | 2001-11-19 | 2007-04-04 | 日産自動車株式会社 | 車体前部構造 |
US7202588B2 (en) * | 2003-12-03 | 2007-04-10 | Honda Motor Co., Ltd. | Chassis frame buckling control device and chassis frame deformation control device |
US7594559B2 (en) * | 2005-04-08 | 2009-09-29 | Nissan Motor Co., Ltd. | Sub-frame connecting structure |
JP4506686B2 (ja) * | 2006-02-20 | 2010-07-21 | トヨタ自動車株式会社 | 車体前部構造 |
JP2009179243A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車の前部車体構造 |
FR2971980A1 (fr) * | 2011-02-28 | 2012-08-31 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Vehicule comportant un absorbeur de choc et absorbeur de choc correspondant |
DE102011102116A1 (de) * | 2011-05-20 | 2012-11-22 | GM Global Technology Operations LLC (n. d. Gesetzen des Staates Delaware) | Crashstruktur zur Anbindung an einen Vorderhilfsrahmen für ein Kraftfahrzeug |
JP5597682B2 (ja) * | 2012-05-31 | 2014-10-01 | 本田技研工業株式会社 | 車体フレーム構造 |
JP6102954B2 (ja) * | 2015-01-16 | 2017-03-29 | マツダ株式会社 | 車両のサブフレーム構造 |
JP6276237B2 (ja) * | 2015-10-19 | 2018-02-07 | 本田技研工業株式会社 | 車体前部構造 |
US9988091B2 (en) * | 2016-10-31 | 2018-06-05 | Nissan North America, Inc. | Vehicle structure |
JP6923876B2 (ja) * | 2017-03-28 | 2021-08-25 | 株式会社ワイテック | 自動車の前部車体構造 |
CN109204560B (zh) * | 2017-06-30 | 2021-02-23 | 比亚迪股份有限公司 | 电动汽车及其车身结构 |
JP7267810B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2023-05-02 | 株式会社エフテック | 車両用サブフレーム |
JP7435425B2 (ja) * | 2020-12-08 | 2024-02-21 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
DE102021001106A1 (de) * | 2021-03-02 | 2021-04-15 | Daimler Ag | Fahrzeug mit zwei Längsträgern, einem Biegeträger und einer frontseitig angeordneten Kollisionsschutzvorrichtung |
US20230030279A1 (en) * | 2021-07-29 | 2023-02-02 | Rivian Ip Holdings, Llc | Vehicle frame with integral impact mitigation features |
-
2020
- 2020-11-02 JP JP2020183877A patent/JP2022073718A/ja active Pending
-
2021
- 2021-10-21 CN CN202111225464.9A patent/CN114435285A/zh active Pending
- 2021-10-21 US US17/506,783 patent/US20220135130A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20220135130A1 (en) | 2022-05-05 |
CN114435285A (zh) | 2022-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8459728B2 (en) | Vehicle front portion structure | |
JP6457959B2 (ja) | 車体前部構造および車体前部構造の衝撃吸収方法 | |
JP6070821B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP5967292B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP5975168B2 (ja) | 車両前部構造 | |
JP6063063B2 (ja) | 車両用サブフレーム | |
EP3608208B1 (en) | Rear body structure for vehicles | |
JP7239375B2 (ja) | 車両用サブフレーム | |
JP2022073719A (ja) | 車両用サブフレーム | |
WO2018016173A1 (ja) | 車体前部構造 | |
JP6600228B2 (ja) | 車両用サブフレーム | |
JP2022073718A (ja) | 車両用サブフレーム | |
CN111746647B (zh) | 车辆用副车架 | |
JP7062428B2 (ja) | 車両用サブフレーム | |
EP3444137B1 (en) | Vehicle | |
JP2020164094A (ja) | 車両用サブフレーム | |
JP5896827B2 (ja) | 自動車の車体フレーム構造 | |
JP7487463B2 (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造 | |
JP6641695B2 (ja) | 燃料電池車 | |
JP2022074054A (ja) | 車両用サブフレーム | |
US10994784B2 (en) | Vehicle body front structure | |
JP2002192958A (ja) | 自動車のパワーユニット支持構造 | |
JP2023077041A (ja) | 車体構造 | |
JP2023140077A (ja) | 車両前部構造 | |
JP5557285B2 (ja) | 車体前部構造 |