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JP2021526290A - 質量分析計のためのサンプリングインターフェース - Google Patents

質量分析計のためのサンプリングインターフェース Download PDF

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JP2021526290A
JP2021526290A JP2020564719A JP2020564719A JP2021526290A JP 2021526290 A JP2021526290 A JP 2021526290A JP 2020564719 A JP2020564719 A JP 2020564719A JP 2020564719 A JP2020564719 A JP 2020564719A JP 2021526290 A JP2021526290 A JP 2021526290A
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トーマス アール. コービー,
チャン リウ,
チャン リウ,
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ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
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Abstract

質量分析システムおよび方法のためのサンプリングプローブおよびインターフェースが、物質の組成物を分析するために説明される。システムは、溶媒を含む液体リザーバと、ネブライザガスを含むガスリザーバと、液体リザーバと流体連通している導管とを含み、導管は、第1および第2の部分と接合部分とを備え、第1の部分と第2の部分とは、接合部分において接合され、接合部においてそれらの間にある角度を画定し、接合部分は、雰囲気に開放される開口を含む。同軸であり、第2の部分を部分的に包囲し、第2の部分の端部を完全に包囲しているネブライザ導管も、存在することができ、ネブライザ導管は、ガスリザーバに流体的に接続され、ガスがガスリザーバから第2の部分の外面および第2の部分の端部の上を覆って流動することを可能にする。

Description

(関連出願)
本願は、その全内容が参照することによって本明細書に組み込まれる2018年6月7日に出願された米国仮出願第62/681,729号からの優先権の利益を主張する。
(分野)
本教示は、概して、質量分析に関し、より具体的に、質量分析システムおよび方法のためのサンプリングプローブおよびサンプリングインターフェースに関する。
質量分析(MS)は、定性的および定量的用途の両方に対して試験物質の元素組成を決定するための分析技法である。MSは、未知の化合物を同定すること、分子中の元素の同位体組成を決定すること、その断片化を観察することによって特定の化合物の構造を決定すること、サンプル中の特定の化合物の量を定量化することを行うために有用であり得る。その感度および選択性を所与として、MSは、生命科学用途において特に重要である。
複雑なサンプルマトリクス(例えば、生物学的、環境、および食物サンプル)の分析において、多くの現在のMS技法は、着目分析物のMS検出/分析に先立って、広範な前処理ステップがサンプルに対して実施されることを要求する。そのような分析前ステップは、サンプリング(すなわち、サンプル収集)およびサンプル調製(マトリクスからの分離、濃縮、分画、および必要に応じて、誘導体化)を含むことができる。例えば、分析プロセス全体の80%より多くが、MSを介した分析物の検出を可能にするために、またはサンプルマトリクス内に含まれる潜在的な干渉の源を除去するために、サンプル収集および調製に費やされ得るが、それにもかかわらず、各サンプル調製段階において、希釈および/またはエラーの潜在的な源を増加させていると推定されている。
理想的に、MSのためのサンプル調製技法は、高速であり、信頼性があり、再現可能であり、安価であり、いくつかの側面において、自動化に適しているべきである。改良されたサンプル調製技法の1つの最近の例は、固相マイクロ抽出(SPME)であり、それは、本質的に、サンプリング、サンプル調製、および抽出を単一の無溶媒ステップに統合する。概して、SPMEデバイスは、抽出相を用いてコーティングされた繊維または他の表面(例えば、ブレード、マイクロ先端、ピン、またはメッシュ)を利用し、デバイスがサンプルの中に挿入されると、抽出相にサンプル内の分析物が優先的に吸収され得る。抽出は、短期間、生体適合性デバイスを組織、血液、または他の生物学的マトリクスの中に直接挿入することによって原位置で行われ得るので、SPMEは、いかなるサンプル収集も要求しない。代替として、SPMEデバイスは、少量の収集されたサンプル(すなわち、サンプルアリコート)を使用して、生体外分析のために使用されることができる。
SPMEは、概して、正確かつ単純であると考えられ、減少させられたサンプル調製時間および廃棄費用をもたらし得るが、SPME調製サンプルの質量分光ベースの分析は、それにもかかわらず、質量分析(MS)のために要求されるように、SPMEデバイスから分析物を直接イオン化するために、またはイオン化に先立ってSPMEデバイスから分析物を脱離させるために、追加の機器および/または時間のかかるステップを要求し得る。例として、サンプル取り扱いを殆ど伴わない凝縮相サンプルから分析物を脱離/イオン化し得る種々のイオン化方法(例えば、ガスまたはエアロゾル等のイオン化媒体にそれらの表面をさらすことによってサンプルから分析物を「拭き取る」、脱離エレクトロスプレーイオン化(DESI)およびリアルタイムの直接分析(DART))が、開発された。しかしながら、そのような技法も、洗練された高価な機器を要求し得る。
代替として、追加の脱離ステップが、DESIまたはDART以外のイオン化技法を介して、イオン化に先立ってSPMEデバイスから分析物を抽出するために利用されている。例えば、エレクトロスプレーイオン化(ESI)は、最も一般的なイオン化方法のうちの1つであり、分析物が溶液中にあることを要求するので、一部のユーザは、MS分析に先立って、液体脱離と高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を介した抽出/富化された分析物の後の精製/分離を利用している。しかしながら、HPLCに先立つ液体脱離は、HPLC移動相に課された要件(弱い溶媒強度)に起因して、分析物をSPMEコーティングから液相に移行するために数分を要求し得る。さらに、上で議論されるように、これらの増加させられたサンプル調製/分離ステップは、処理能力を減少させ、エラーの潜在的源を導入し、希釈を増加させ得、容易に自動化されることができない。代替として、いくつかのグループは、標準的エレクトロスプレーイオン源の実質的な修正を提案した。典型的に、ESIにおいて、液体サンプルが、導電性毛細管内からイオン化チャンバの中に連続的に排出される一方、毛細管と対電極との間の電位差は、イオン化チャンバ内に強い電場を発生させ、それは、液体サンプルを帯電させる。この電場は、毛細管から排出される液体が複数の荷電微小液滴に分散することを引き起こし、複数の荷電微小液滴は、液体の表面に課される電荷が液体の表面張力を克服するほど十分に強い(すなわち、粒子が電荷を分散させ、より低いエネルギー状態に戻ろうとする)場合、対電極に向かって引き込まれる。微小液滴内の溶媒がイオン化チャンバ内での脱溶媒和中に蒸発するにつれて、荷電分析物イオンは、次いで、後の質量分光分析のために対電極のサンプリングオリフィスに入射することができる。例えば、「A Probe For Extraction Of Molecules Of Interest From A Sample」と題されたPCT公開第WO2015188282号(特許文献1)(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)は、したがって、イオンが湿潤した基質の縁から直接発生させられるように、イオン化電位を導電性SPMEデバイス自体(それに別々の量の脱離溶液が適用される)に印加することによってSPMEデバイスからのエレクトロスプレーイオン化を提供することを主張している。
加えて、着目分析物を含む液体サンプルのための質量分析サンプリングインターフェースも、分野において非常に所望される。米国特許第9,632,066号は、液体液滴のために使用され得る開放ポートサンプリングインターフェースを開示している。感度、単純さ、選択性、速度、および処理能力を維持しながら、フロンドエンドの改変を殆ど伴わずにMSシステムへのSPMEおよび液滴分注器デバイスの高速結合を可能にする改良され、および/または費用削減されたシステムの必要性が依然として存在する。
国際出願公開第2015188282号
イオンの発生および質量分析による後の分析のためにサンプルをイオン源に送達するためのデバイス、方法、およびシステムが、本明細書に提供される。
ある実施形態において、質量分析計において分析可能な物質の組成物をサンプリングするためのシステムが、提供され、(a)溶媒を含む液体リザーバと、(b)ネブライザガスを含むガスリザーバと、(c)液体リザーバと流体連通している導管であって、第1の部分と、第2の部分と、接合部分とを備え、第1の部分と第2の部分とは、接合部分において接合され、接合部においてそれらの間にある角度を画定し、接合部分は、導管の内部を雰囲気に開放し、雰囲気からサンプルを受け取り、導管の内部の中に通すための接合部分の壁を通した開口を含む、導管と、(d)同軸であり、第2の部分を部分的に包囲し、第2の部分の排出端を完全に包囲しているネブライザ導管であって、ネブライザ導管は、ガスリザーバに流体的に接続され、ネブライザ導管は、ネブライザガスがガスリザーバから第2の部分の外面および第2の部分の排出端の上を覆って流動し、吸引力を生成することによって第2の部分を通して溶媒を引き込むことを可能にする、ネブライザ導管とを備えている。
いくつかの実施形態において、導管は、同じ材料の連続管を備え、第1の部分、第2の部分、および接合部分は、共通区分の部分を備え得る。いくつかの実施形態において、第1の部分、第2の部分、および接合部分は、一緒に機械的に接続または融合された別個のセグメントを備え得る。いくつかの実施形態において、開口は、導管の内部に導管の壁を通した開口部を提供するために、導管の一方の側を通して穿孔または切断される孔を備え得る。
ある実施形態において、第1の部分と第2の部分との間の角度は、少なくとも20度であり、ある実施形態において、角度は、約120度であり、いくつかの実施形態において、角度は、約180度である。
ある実施形態において、システムは、第2の部分の端部に配置された電極をさらに備え、電場が、第2の部分の端部と対電極との間に生成される。
ある実施形態において、接合部分の一方の側は、第1の部分と第2の部分との間の角度によって画定され、接合部分の他方の側は、開口を含む。
ある実施形態において、システムは、質量分析器をさらに備え、質量分析器への入口は、対電極である。いくつかの実施形態において、システムは、微分移動度分光計も備え得、導管の排出端は、溶媒と、開口を通過され、溶媒流中に捕捉されたサンプルとを微分移動度分光計の中に排出し得る。
ある実施形態において、システムは、物質の液滴を開口の中に分注するように構成された液滴分注器をさらに備えている。ある場合、液滴分注器は、音響液滴分注器を備え得る。ある場合、液滴分注器は、空気圧式液滴分注器を備え得る。ある場合、液滴分注器は、サンプルの計量された流動を送達する毛細管を備え得る。
ある実施形態において、システムは、基質をさらに備え、物質は、基質に適用される固体である。他の実施形態において、システムは、基質を備え、物質は、基質に適用される液体である。
ある実施形態において、開口は、接合部分上の任意の位置に配置される。いくつかの実施形態において、導管は、サンプルが重力に抗して上向き軌道において開口に送達され得るように、開口を下の方に向けるように位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、導管は、サンプルが重力で落下する下向き軌道において導管に送達され得るように、開口を上の方に向けるように位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、導管は、サンプル送達軌道に対して開口を再位置付けすることを可能にするために調節可能であり得る。
ある実施形態において、(a)溶媒を含む液体リザーバを提供することと、(b)ネブライザガスを含むガスリザーバを提供することと、(c)液体リザーバと流体連通している導管を提供することであって、導管は、第1の部分と、第2の部分と、接合部分とを備え、第1の部分と第2の部分とは、接合部分において接合され、接合部においてそれらの間にある角度を画定し、接合部分は、雰囲気に開放された開口を含む、ことと、(d)同軸であり、第2の部分を部分的に包囲し、第2の部分の端部を完全に包囲しているネブライザ導管を提供することであって、ネブライザ導管は、ガスリザーバに流体的に接続され、ネブライザ導管は、ネブライザガスがガスリザーバから第2の部分の外面および第2の部分の端部の上を覆って流動することを可能にする、ことと、(e)導管を通して、液体リザーバから、第1の部分、接合部を通して、第2の部分の端部に溶媒を流動させることと、(f)第2の部分の端部から退出する溶媒の吸引を引き起こすように、ネブライザ導管を通してネブライザガスを流動させることと、(g)開口において流動する溶媒に物質を接触させることとを含む物質の組成物を分析する方法が、説明される。
ある実施形態において、方法は、第2の部分の端部に配置された電極を提供することをさらに含み、電場が、電極と対電極との間に生成され、電場は、物質のイオン化を引き起こすために十分である。
ある実施形態において、接合部分の一方の側は、第1の部分と第2の部分との間の角度によって画定され、接合部分の他方の側は、開口を含む。
ある実施形態において、角度は、少なくとも20度である、または20度である。他の実施形態において、角度は、180度である。
ある実施形態において、方法は、質量分析器を提供し、物質に対して質量分析を実施することをさらに含み、質量分析器への入口は、対電極である。
ある実施形態において、方法は、微分移動度分光計を提供し、物質に対して微分移動度分離を実施することをさらに含む。
ある実施形態において、方法は、液滴分注器を提供し、物質の液滴を開口の中に液滴分注器に分注させることをさらに含む。いくつかの実施形態において、液滴分注器は、音響液滴分注器である。いくつかの実施形態において、物質の液滴は、溶媒と非混和性である。
ある実施形態において、方法は、固体表面を提供し、物質を固体表面に適用し、次いで、物質を伴う固体表面を開口内で溶媒に接触させることをさらに含む。いくつかの実施形態において、物質は、固体であり、他の実施形態において、物質は、液体である。
ある実施形態において、開口は、接合部分の任意の位置に配置される。
ある実施形態において、液体リザーバと流体連通している導管が、液体リザーバから導管の排出端への連続的液体経路を提供し、導管は、溶媒を液体リザーバから液体リザーバと排出端との間に位置付けられる開口部分に供給する第1の供給部分と、開口部分において供給された溶媒を受け取り、供給された溶媒を導管の排出端に送達する第2の排出部分とを備え、開口部分は、導管を通して流動する液体を雰囲気にさらす導管の壁の一部を通した開口部を備えている。
当業者は、下で説明される図面が、例証のみを目的とすることを理解するであろう。図面は、本出願者の教示の範囲をいかようにも限定することを意図していない。
図1は、本出願者の教示の種々の側面による、質量分析計システムのエレクトロスプレーイオン源に流体的に結合されるサンプリングインターフェースを備えている例示的システムを概略図において図示する。
図2は、線形開放ポートプローブの例示された実施形態である。
図3は、屈曲開放ポートプローブのある実施形態である。
図4は、屈曲開放ポートプローブの別の実施形態である。
図5は、線形開放ポートプローブの中にサンプリングされているSPME繊維の機能を実証する。
図6は、液滴を屈曲開放ポートプローブの中に挿入する音響液滴注入器の機能を実証する。
図7は、本発明のデバイスのある実施形態を使用して測定されるSPME繊維の使用によって取得される信号のプロットを描写する。
図8は、本発明のデバイスのある実施形態を使用して測定されるSPME繊維の使用によって取得される信号のプロットを描写する。
明確化のために、以下の議論は、そうすることが便宜または適切であるときは常に、ある具体的詳細を省略しながら、本出願者の教示の実施形態の種々の側面を詳述するであろうことを理解されたい。例えば、代替実施形態における同様または類似する特徴の議論は、若干略記され得る。周知の構想または概念も、簡潔にするために、詳細には議論されないこともある。当業者は、本出願者の教示のいくつかの実施形態が、実施形態の徹底的な理解を提供するためにのみ本明細書に記載されるあらゆる実装において具体的に説明される詳細のうちのあるものを要求しないこともあることを認識するであろう。同様に、説明される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通の一般的知識に従って、改変または変動を受けやすくあり得ることが明白であろう。実施形態の以下の詳細な説明は、いかなる様式でも本出願者の教示の範囲を限定すると見なされるものではない。
本出願者の教示の種々の側面によると、MSベースの分析システムおよび方法が、本明細書に提供され、システムおよび方法において、SPMEデバイスから1つ以上の分析物種を脱離させるためにサンプリングインターフェースにおいて利用される溶媒は、後の質量分光分析のために、脱離溶媒の中に脱離させられた1つ以上の分析物種をイオン化するためのイオン源に流体的に結合されるか(例えば、サンプリングインターフェースとイオン源との間の液体クロマトグラフィ(LC)カラムなしに)、または、代替として、溶媒は、液滴分注器によって分注される液滴を捕捉するために利用される。SPMEデバイスから導出される液体サンプルをイオン化するための現在の方法は、多くの場合、複雑なサンプル調製ステップを利用し、その調製ステップにおいて、SPME抽出分析物は、SPMEデバイスから最初に脱離させられ、その後、イオン化/質量分光分析に先立って、自動化に適していない追加のサンプル処理ステップ(例えば、LCを介した濃縮/精製)を受けるが、本教示の種々の側面によるシステムおよび方法は、簡略化されたワークフローを提供し、吸収された1つ以上の分析物を有するSPMEデバイスが、MSシステムのイオン源に直接結合され得る。種々の側面において、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、1つ以上の時間のかかるサンプル調製ステップの必要性を排除する一方、公知のシステムのフロンドエンドの改変を殆ど伴わずにMSシステムへのSPMEデバイスの高速結合(およびSPMEデバイスからの高速脱離)を可能にし、それにもかかわらず、感度、単純さ、選択性、速度、および処理能力を維持することができる。さらに、種々の側面において、本教示は、完全または部分的自動化ワークフローを可能にし、それによって、SPME導出サンプルの分析における人的エラーの源を潜在的に排除しながら、処理能力をさらに増加させることができる。下で詳細に議論されるように、本教示の種々の側面によるデバイス、方法、およびシステムは、SPMEベースのワークフローの感度を高めるように、互いに対して最適化されるSPMEデバイス、液滴分注器、および/またはサンプリングインターフェースを提供する。
図1は、本出願者の教示の種々の側面による、SPME抽出分析物または分析物を含む液滴をイオン化および質量分析するための例示的システム10の実施形態を図式的に描写する。図1に示されるように、例示的システム10は、1つ以上のサンプル分析物を含む液体をイオン化チャンバ12の中に排出するためのイオン源40と流体連通する物質サンプリングプローブ30(例えば、開放ポートプローブ)と、イオン源によって発生させられるイオンの下流処理および/または検出のためにイオン化チャンバ12と流体連通する質量分析器60とを概して含む。下でより詳細に議論されるであろうように、物質サンプリングプローブ30は、抽出相を用いてコーティングされた表面を有する基質(例えば、SPME基質20)の少なくとも一部を受け取るように概して構成されることができ、サンプルからの1つ以上の分析物が、抽出相に吸収され、基質は、溶媒を含む液体リザーバ(すなわち、溶媒源)31とイオン源プローブ(例えば、エレクトロスプレー電極44)との間に延びている物質サンプリングプローブ30における流体経路内に設置される。このように、溶媒によって固体基質20のコーティング面から脱離させられた分析物は、それによるイオン化のために、脱離溶媒内でイオン源40に直接流動する。基質サンプリングプローブ30は、代替として、分析されるべきサンプルから1つ以上の分析物を含む液滴21を受け取るように概して構成されることができ、液滴21は、液滴分注器(例えば、シリンジ22)から分注されるか、または、代替として、液体は、開口部において液体物質を溶媒と接触させるとによって、物質サンプリングプローブの中に挿入されることができる。
描写される実施形態において、イオン化チャンバ12は、大気圧に維持されることができるが、いくつかの実施形態において、イオン化チャンバ12は、大気圧より低い圧力まで排気されることができる。イオン化チャンバ12(その中で固体基質20から脱離させられた分析物、またはエレクトロスプレー電極44から排出される溶媒中に含まれる液相サンプル21からの分析物がイオン化され得る)は、カーテン板開口14bを有する板14aによってガスカーテンチャンバ14から分離される。示されるように、質量分析器60を格納する真空チャンバ16が、真空チャンバサンプリングオリフィス16bを有する板16aによってカーテンチャンバ14から分離される。カーテンチャンバ14および真空チャンバ16は、1つ以上の真空ポンプポート18を通した排気によって、選択された圧力(例えば、同じまたは異なる減圧、イオン化チャンバより低い圧力)に維持されることができる。
イオン源40は、種々の構成を有することができるが、基質サンプリングプローブ30から受け取られる液体(例えば、溶媒)内に含まれる分析物を発生させるように概して構成される。図1に描写される例示的実施形態において、物質サンプリングプローブ20に流体的に結合された毛細管を備え得るエレクトロスプレー電極42は、出口端部において終端し、出口端部は、イオン化チャンバ12の中に少なくとも部分的に延び、その中に溶媒を排出する。本教示に照らして当業者によって理解されるであろうように、エレクトロスプレー電極44の出口端部は、イオン化チャンバ12の中に溶媒を霧化、エアロゾル化、噴射、または別様に排出(例えば、ノズルを用いて噴霧)し、カーテン板開口14bおよび真空チャンバサンプリングオリフィス16bの方に(例えば、その近傍に)概して向けられる複数の微小液滴を含むサンプルプルーム50を形成することができる。当技術分野で公知であるように、微小液滴内に含まれる分析物は、例えば、サンプルプルーム50が発生させられるとき、イオン源40によってイオン化される(すなわち、帯電させられる)ことができる。非限定的例として、エレクトロスプレー電極44の出口端部は、導電性材料から作製され、電圧源(図示せず)のある極に電気的に結合されることができる一方、電圧源の他方の極は、接地されることができる。サンプルプルーム50内に含まれる微小液滴は、したがって、出口端部に印加される電圧によって帯電させられることができ、それによって、液滴内の溶媒がイオン化チャンバ12内で脱溶媒和中に蒸発するにつれて、裸荷電分析物イオンが、放出され、開口14b、16bに向かい、それを通して引かれ、質量分析器60の中に(例えば、1つ以上のイオンレンズを介して)集中させられる。イオン源プローブは、エレクトロスプレー電極44として本明細書に概して説明されるが、液体サンプルをイオン化するために当技術分野で公知であり、本教示に従って修正される任意の数の異なるイオン化技法がイオン源40として利用され得ることを理解されたい。非限定的例として、イオン源40は、エレクトロスプレーイオン化デバイス、ネブライザ支援エレクトロスプレーデバイス、化学イオン化デバイス、ネブライザ支援霧化デバイス、光イオン化デバイス、レーザイオン化デバイス、熱スプレーイオン化デバイス、またはソニックスプレーイオン化デバイスであり得る。
継続して図1を参照すると、質量分析計システム10は、高速ネブライジングガス流を供給するリザーバの形態において、加圧ガス(例えば、窒素、空気、または貴ガス)の源70を随意に含むことができ、高速ネブライジングガス流は、エレクトロスプレー電極44の出口端部を包囲し、それから排出される流体と相互作用し、例えば、高速ネブライジング流および液体サンプルのジェットの相互作用を介して、サンプルプルーム50の形成および14bおよび16bによるサンプリングのためのプルーム内でのイオン放出を増進する。ネブライザガスは、種々の流量において、例えば、約0.1L/分〜約20L/分の範囲内で供給されることができる。エレクトロスプレー電極の出口端部の外面を覆うネブライザガスの流動は、物質サンプリングプローブから先端に溶媒を引き込むことを補助する真空(吸引)力を生成する。
質量分析器60が種々の構成を有し得ることも、当業者によって、本明細書の教示に照らして理解されるであろう。概して、質量分析器60は、イオン源40によって発生させられるサンプルイオンを処理(例えば、濾過、分類、分離、検出等)するように構成される。非限定的例として、質量分析器60は、三連四重極質量分析計、または当技術分野で公知であり、本明細書の教示に従って修正される任意の他の質量分析器であり得る。例えば、それらの質量電荷比ではなく、ドリフトガスを通したそれらの移動度に基づいてイオンを分離するように構成されるイオン移動度分光計(例えば、微分移動度分光計)を含む任意の数の追加の要素が、質量分析計システム内に含まれ得ることをさらに理解されたい。加えて、質量分析器60は、分析器60を通過するイオンを検出し得、例えば、検出される1秒あたりのイオンの数を示す信号を供給し得る検出器を備え得ることを理解されたい。
ここで図2を参照すると、例示的物質サンプリングプローブが、描写される。サンプリングプローブ200は、液体リザーバ31(図示せず)と流体連通する導管201を備え、導管201は、第1の部分202(例えば、供給部分)と、第2の部分203(例えば、排出部分)と、接合部分204(例えば、開口部分)とを備え、第1の部分202および第2の部分203は、接合部分204において接合され、それらの間にある角度シータを画定する。いくつかの実施形態において、導管201は、同じ材料の連続管を備え、第1の部分202、第2の部分203、および接合部分204は、材料の共通区分の部分を備え得る。いくつかの実施形態において、第1の部分202、第2の部分203、および接合部分204は、接合部において一緒に機械的に接続または融合された別個のセグメントを備え得る。いくつかの実施形態において、開口205は、導管201の内部への導管201の壁を通した開口部を提供するために、導管201の一方の側を通して穿孔または切断された孔を備え得る。図2を参照すると、開口205は、導管201の一部を通して延び、導管201の円周の周りに延びていない。このように、連続的液体流路が、開口205において維持され、導管201を通して流動する液体は、開口205を横断して流動し、それによって、開口部を通過するサンプルは、液体流動に対してほぼ垂直の軌道上で進行する。開口205のサイズは、提供されるが、依然として、入力サンプルを繰り返し受け取り、導管201の内部への通過を可能にし得る程度に小さいことが好ましい。
いくつかの実施形態において、第1の部分と第2の部分との間の角度は、180度であり、接合部分は、雰囲気に開放される開口205を含む。ネブライザ導管210は、同軸であり、第2の部分203を部分的に包囲し、第2の部分の排出端206を完全に包囲し、ネブライザ導管210は、ガスリザーバ70に流体的に接続され、ガスがガスリザーバから第2の部分203の外面および第2の部分203の排出端206を覆って流動することを可能にする。溶媒が液体リザーバ31から導管201を通して流動すると、溶媒の一部が、開口205を通してアクセス可能であろうが、開口205の小さいサイズ、導管201の第1の部分202および第2の部分203の向き、それらの間の相対的角度、溶媒の表面張力、および第2の導管の端部206を覆って流動するネブライジングガス移動によって発生させられる第2の部分203を通したわずかな真空引きに起因して、開口205から漏出すると予期されるであろう溶媒は、導管201内に維持され、それによって、開口205は、サンプリングポートとして使用され得る。いくつかの実施形態において、開口205における接合部分204を通した溶媒流の方向は、開口205の面を横切る。いくつかの実施形態において、開口/サンプリングポート205は、接合部分204における導管201の壁の一部を除去することによって画定されることができるか、または、形成される。いくつかの側面において、開口205は、接合部分204におけるある位置において導管201の壁の円周の半分より小さく延びている。
そのようなサンプリングポートは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))管類の断片内に小さい孔を作成し、テフロン(登録商標)管類を外部エレクトロスプレー先端に接続することによって作製されることができる。単数形用語の導管(conduit)の使用が、本明細書に列挙され、そのような導管は、異なる材料から作製された1つ以上の異なる断片から構成され得るが、断片は、それら自体が複数の導管であり、そうでなければ一緒に直列に接続されることを理解されたい。例えば、テフロン(登録商標)導管は、エレクトロスプレー先端を画定する金属導管と直列に一緒に接続され得る。テフロン(登録商標)管類と毛細管とのそのような組み合わせは、本説明の意味内の導管であると理解されるべきである。
この例は、特に、180度である角度(すなわち、線形開放ポートプローブ)を例示するが、そのような向きが絶対的に要求されるわけではないことを理解されたい。より具体的に、いくつかの実施形態において、本発明者らは、第1の部分と第2の部分との間の角度(シータ)が少なくとも20度であるとき、溶媒が開口から漏出しないことを見出した。これは、開口が、重力に対して進行するサンプルを受け取るために下向きに面しているときであっても起こる。したがって、開放ポートプローブの逆さま向きが、重力が開口を通した漏出を引き起こすことが予期されるであろう場所で、可能である。
ここで図3を参照すると、本説明される発明の代替実施形態が、説明され、それは、第1の部分と第2の部分との間の角度(シータ)が20度であり、開口305からの溶媒のいかなる漏出も見られないサンプリングプローブ300を実証する。接合部分の一方の側は、第1の部分と第2の部分との間の角度によって画定され、接合部分の他方の側は、開口を含み、したがって、開口は、第1の部分と第2の部分との間の角度を形成する導管の側の正反対にある。第1の部分と第2の部分との間で連続的である導管の壁の少なくとも一部を有することによって、溶媒は、溶媒が第1の部分202から第2の部分203へ接合部分204を通して移送されるとき、導管内に維持されることを補助される。いくつかの実施形態において、開口/サンプリングポートは、接合部分204における導管201の壁の一部を除去することによって画定されることができるか、または、形成される。いくつかの側面において、開口205は、接合部分204におけるある位置において導管201の壁の円周の半分より小さく延びている。ある場合、第1および第2の部分の断面積は、それを通して溶媒が通過する面積を画定し、それらは、第1の部分と第2の部分との間で実質的に同じであり、それによって、第1の部分、溶媒、および第2の部分を通した溶媒の速度は、実質的に同じである。
ここで図4を参照すると、接合部分における第1の部分と第2の部分との間の角度が120度であるサンプリングプローブ400の代替実施形態が、描写される。図4は、導管、より具体的に、第1および第2の部分が完全には線形ではなく、むしろ、第1および/または第2の部分自体が1つ以上の追加の屈曲部430を備え得る代替実施形態を実証する。理解されるであろうように、本明細書に説明される第1の部分と第2の部分との間の角度の趣旨は、接合部における2つの部分間の角度である。理解されるはずであるように、20、120、および180度の具体的例が、具体的に例示されたが、20〜180およびその分画の全ての角度が、したがって、本教示内に含まれることを意図していることを理解されたい。いくつかの側面において、接合部は、形状定義された縁を有する必要はないが、その角度を含む一般的な曲率半径を含むことができる。
図5を参照すると、図2に説明される実施形態のそれと類似するが、上向きに面する開口505を伴うサンプリングプローブ500の代替実施形態が、描写される。基質520は、その上にコーティングされたSPME材料521を含み、SPME材料521は、分析されるべき材料と既に接触させられ、ており、その材料の一部が、SPME材料上に吸収されている。基質は、次いで、開口505の中に挿入され、溶媒が、それを通して流動する。挿入時、分析されている物質は、さらなる分析のために、SPME材料521から溶媒の中に脱離させられる。
図7および8は、本発明の実施形態を利用する質量分析計信号を実証し、SPME繊維が、SPME繊維が分析されるべきサンプルの中に挿入され、次いで、線形開放ポートプローブの開口の中に挿入される図5に描写される類似する様式で、開口ポートプローブの中に導入される。特に、図7は、分析物の単回遷移を監視することからの信号を実証する一方、図8は、4回のMS遷移の監視に関する合計イオン電流を描写する。
ここで図6を参照すると、図4に説明される実施形態のそれと類似するサンプリングプローブ600の代替実施形態が、描写される。例えば、音響液滴分注器630、例えば、米国特許第6,666,541号内に描写されるそれら等の液滴分注器が、1つ以上の液滴631を発生させ、液滴631は、液滴が溶媒と混合する開口605に向かう上向き運動に向けられる。いくつかの実施形態において、開口605における導管を通した溶媒流の方向は、液滴分注器から放出され、開口205を通して導管201の内部に通入る1つ以上の液滴631の軌道と実質的に直角である。代替実施形態において、液滴は、導管601を通して流動する溶媒と混和性ではない。そのような場合、液滴は、溶媒内でエマルションを形成する。そのような場合、液滴は、それらが溶媒によって希釈されないので、質量分析計における分析時、より高い濃度を形成する。音響液滴分注器、空気圧式液滴エジェクタ、または毛細管からの計量された流量等の分注器の使用に加えて、サンプリングプローブ600の開口205は、液体または固体サンプルと直接接触させられ得、液体または固体サンプルは、溶媒によって直接サンプリングされる。
直接液体注入の代替として、本教示は、液体サンプルが、例えば、試料ステージ上のサンプルウェル(例えば、マイクロタイタプレート)の下に配置される音響液体液滴分注器を介して開口205の中に注入されることを可能にする。代替として、液滴を音響トランスデューサからサンプリングプローブに送達するための管が、代わりに、サンプルプレート自体と対照的に、作動され得る。システムとの使用のために好適な例示的音響液体取り扱いデバイスが、LabCyte,Inc.(Sunnyvale,California)によって製造されるEcho(登録商標) 525液体ハンドラという名称で販売されており、それは、液体サンプルウェル640から垂直に液滴を射出することが可能な音響トランスデューサを含む。ある側面において、音響分注器は、液滴をサンプルウェルから重力に抗して実質的に垂直にプローブの開口205の中に射出するために、「逆さま」サンプリングプローブ600の下方に(かつ同様に垂直に向けられ得るイオン源40の真下に)配置されることができ、その場所で、溶媒は、開口において導管の接合部分を通して実質的に水平に流動する(例えば、射出される液滴の軌道は、開口における導管を通した溶媒流の方向と実質的に直角である)。そのような実施形態は、向きに関連付けられた長い流体移送ラインを回避し、その向きにおいて、音響分注器とサンプリングインターフェースとの両方は、イオン源の上方にあり、および/または、長い距離によってそれらから分離されている。そのような向きは、より短い液体輸送ライン、比較的により小さい直径の管類、より低い流量、より短い分析時間、および、イオン源40への減少させられたネブライザ流(ネブライザ流は、多くの場合、流体をサンプリングプローブ600のサンプリング導管から駆動する負圧を発生させる)の使用を可能にすることができる。加えて、音響分注器は、非接触移送を提供するので、サンプル間の飛沫同伴のリスクは、低減させられることができる。導管201が材料の連続的セグメントを備えている場合等のいくつかの側面において、統合システム内での製造および据え付けは、同軸管サンプリングプローブ等のより複雑なサンプリングプローブ構成より簡略化され得る。
加えて、プローブ600の中への液体サンプリングのための音響分注器の使用は、加えて、(本明細書に別様に議論される脱離溶媒以外の)異なるキャリア流体の使用を可能にすることができる。例えば、サンプルと非混和性であるキャリア流体を使用することによって、音響分注器は、小さい水性サンプル液滴(例えば、2.5nLと同程度に小さい)を「逆さま」プローブ600の遠位流体チャンバの中に射出し、サンプルとキャリア流体との間の非混和性に起因して、イオン源までの輸送ライン(例えば、サンプリング導管)の長さにわたって液滴濃度を維持し、それによって、液体サンプルプラグのかなりの希釈を防止し、質量分析計において検出される著しくより鮮明なピークを提供することができる。例として、キャリア流体は、鉱油、フロリナート、または液体サンプルと非混和性である他の好適な液体であり得る。例えば、約50cmの移送ラインを使用するとき、約1,000倍の希釈が、典型的であろうが、注入体積を2.5nLに保ち、「逆さま」構成を使用して輸送ラインを約10cmに短縮することによって、サブアトモル検出限界が、各サンプルのための非常に短いタイムフレーム(例えば、数秒)で取得されることができる。非混和性油内のサンプル液滴のプラグから発生させられるMS信号は、例えば、Sun et al.によって著され、Analytical Chemistry 84(13),5794−5800 (2012)に公開される、「Label free screening of enzyme inhibitors at femtomole scale using segmented flow electrospray ionization mass spectrometry」と題された論文(参照することによってその全体として組み込まれる)に説明されるように、サンプルプラグの前縁と後縁との間に鮮明なコントラストを提供することが実証されている。
本明細書で使用される節の見出しは、編成目的のみのためであり、限定的として解釈されるものではない。本出願者の教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本出願者の教示が、そのような実施形態に限定されることは意図されない。それとは反対に、本出願者の教示は、当業者によって理解されるであろうように、種々の代替物、修正、および均等物を包含する。

Claims (26)

  1. 質量分析計において分析可能な物質の組成物をサンプリングするためのシステムであって、前記システムは、
    (a)溶媒を含む液体リザーバと、
    (b)ネブライザガスを含むガスリザーバと、
    (c)前記液体リザーバと流体連通している導管であって、前記導管は、第1の部分と、第2の部分と、接合部分とを備え、前記第1の部分と第2の部分とは、前記接合部分において接合され、前記接合部においてそれらの間にある角度を画定し、前記接合部分は、前記接合部分の壁を通した開口を含み、前記開口は、前記導管の内部を雰囲気に開放し、前記雰囲気からサンプルを受け取り、それを前記導管の内部に通す、導管と、
    (d)同軸であり、前記第2の部分を部分的に包囲し、前記第2の部分の排出端を完全に包囲しているネブライザ導管と
    を備え、
    前記ネブライザ導管は、前記ガスリザーバに流体的に接続され、前記ネブライザ導管は、前記ネブライザガスが前記ガスリザーバから前記第2の部分の外面および前記第2の部分の前記排出端の上を覆って流動し、前記第2の部分を通して溶媒を引き込むことを可能にする、システム。
  2. 前記第1の部分と第2の部分との間の前記角度は、少なくとも20度である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第2の部分の前記端部に配置された電極をさらに備え、電場が、前記第2の部分の前記端部と対電極との間に生成される、請求項1−2のいずれかに記載のシステム。
  4. 前記接合部分の一方の側は、前記第1の部分と第2の部分との間の前記角度によって画定され、前記接合部分の他方の側は、前記開口を含む、請求項1−3のいずれかに記載のシステム。
  5. 前記角度は、180度である、請求項1−4のいずれかに記載のシステム。
  6. 質量分析器をさらに備え、前記質量分析器への入口は、前記対電極である、請求項3に記載のシステム。
  7. 微分移動度分光計をさらに備え、前記導管の前記排出端は、前記溶媒と捕捉されたサンプルとを前記微分移動度分光計の中に排出するように動作可能である、請求項1−6のいずれかに記載のシステム。
  8. 前記物質の液滴を前記開口の中に分注するように構成された液滴分注器をさらに備えている、請求項1−7のいずれかに記載のシステム。
  9. 前記液滴分注器は、音響液滴分注器、空気圧式液滴分注器、およびサンプルの計量された流動を送達する毛細管から成る群から選択される、請求項8に記載のシステム。
  10. 基質をさらに備え、前記物質は、前記基質に適用される固体である、請求項1−9のいずれかに記載のシステム。
  11. 基質をさらに備え、前記物質は、前記基質に適用される液体である、請求項1−10のいずれかに記載のシステム。
  12. 前記開口は、前記接合部分上の任意の位置に配置されている、請求項1−11のいずれかに記載のシステム。
  13. 前記導管は、同じ材料の連続管を備えている、請求項1−12のいずれかに記載のシステム。
  14. 前記第1の部分と第2の部分と接合部分とを備えている前記導管は、一緒に機械的に接続または融合された別個のセグメントを備えている、請求項1−13のいずれかに記載のシステム。
  15. 物質の組成物を質量分析計の中にサンプリングする方法であって、前記方法は、
    (a)溶媒を含む液体リザーバを提供することと、
    (b)ネブライザガスを含むガスリザーバを提供することと、
    (c)前記液体リザーバと流体連通している導管を提供することであって、前記導管は、第1の部分と、第2の部分と、接合部分とを備え、前記第1の部分と第2の部分とは、前記接合部分において接合され、前記接合部においてそれらの間にある角度を画定し、前記接合部分は、前記導管の内部を雰囲気に開放するための前記接合部分の壁を通した開口を含む、ことと、
    (d)同軸であり、前記第2の部分を部分的に包囲し、前記第2の部分の排出端を完全に包囲しているネブライザ導管を提供することであって、前記ネブライザ導管は、前記ガスリザーバに流体的に接続され、前記ネブライザ導管は、前記ネブライザガスが前記ガスリザーバから前記第2の部分の外面および前記第2の部分の排出端の上を覆って流動することを可能にする、ことと、
    (e)ネブライザガスを前記ネブライザ導管を通して前記排出端の上を覆って流動させ、前記第2の部分において吸引力を生成することと、
    (f)前記開口において前記流動する溶媒に前記物質を接触させることと
    を含む、方法。
  16. 前記第2の部分の前記端部に配置された電極を提供することをさらに含み、電場が、前記電極と対電極との間に生成され、前記電場は、前記物質のイオン化を引き起こすために十分である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記接合部分の一方の側は、前記第1の部分と第2の部分との間の前記角度によって画定され、前記接合部分の他方の側は、前記開口を含む、請求項15−16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記角度は、少なくとも20度であり、随意に、前記角度は、180である、請求項15−17のいずれかに記載の方法。
  19. 質量分析器を提供し、前記物質に対して質量分析を実施することをさらに含み、前記質量分析器への入口は、前記対電極である、請求項15に記載の方法。
  20. 微分移動度分光計を提供することをさらに含み、前記方法は、前記排出端から前記溶媒および捕捉されたサンプルを受け取り、前記物質に対して微分移動度分離を実施することをさらに含む、請求項15−19のいずれかに記載の方法。
  21. 液滴分注器を提供し、前記物質の液滴を前記開口の中に前記液滴分注器に分注させることをさらに含む、請求項15−20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記液滴分注器は、音響液滴分注器、空気圧式液滴分注器、およびサンプルの計量された流動を送達する毛細管から成る群から選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記物質を含む固体表面を前記開口内で前記溶媒に接触させることをさらに含み、前記物質は、固体である、請求項15−22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記物質を含む固体表面を前記開口内で前記溶媒に接触させることをさらに含み、前記物質は、液体である、請求項15−23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記開口は、前記接合部分の任意の位置に配置されている、請求項15−24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記物質の液滴は、前記溶媒と非混和性である、請求項21に記載の方法。
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