本開示は一般に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(THF)組成物、ならびに癌などの過剰増殖疾患、炎症および関節リウマチなどの免疫系障害、HIVおよびマラリアなどの感染症を含めた疾患を治療するためのその組成物を製造および使用する方法に関する。ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物には、治療剤(1つもしくは複数)の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つもしくは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤(1つもしくは複数)に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)用途もある。
いくつかの実施形態では、本開示は、以下のものを提供する:
[1] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む組成物。
[2] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、
(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);
(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);
(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);
(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);
(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);
(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および
(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)
からなる群より選択される、項目[1]に記載の組成物。
[3] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、アルファカルボキシル基結合を有するグルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む、項目[1]または[2]に記載の組成物。
[4] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[6] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[7](a)2個以上のグルタミル基がアルファカルボキシル基結合を有する、
(b)テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のグルタミル基がそれぞれアルファカルボキシル基結合を有する;または
(c)2個以上のグルタミル基がガンマカルボキシル基結合を有する、
項目[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 少なくとも1個のグルタミル基が、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する、項目[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9](a)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも2個がL型である、
(b)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれL型である、
(c)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、
(d)テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれD型である、または
(e)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも2個がL型であり、グルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、
項目[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] ポリグルタミン酸が直鎖である、項目[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] ポリグルタミン酸が分岐鎖である、項目[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
[12] 項目[1]〜[11]のいずれかに記載のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、リポソーム組成物(Lp−αPTHF);
[13] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、アルファカルボキシル基結合を有するL型のグルタミル基を含む、項目[12]に記載のLαPP組成物;
[14] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれL型である、項目[12]または[13]に記載のLp−αPTHF組成物;
[15] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、項目[12]または[13]に記載のLp−αPTHF組成物;
[16] リポソームが、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、項目[12]〜[15]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[17] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がガンマカルボキシル基結合を有する、項目[12]〜[16]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[18] 少なくとも1個のグルタミル基が、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する、項目[12]〜[17]のいずれかに記載の組成物;
[19] アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有するグルタミル基を2個、3個、4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む、項目[12]〜[18]のいずれかに記載の組成物;
[20] リポソームが、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、またはヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、項目[12]〜[19]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[21] リポソームが、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、またはヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、項目[12]〜[19]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[22] ポリグルタミン酸が直鎖または分岐鎖である、項目[12]〜[21]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[23] リポソームがペグ化されている(PαLp−αPTHF)、項目[12]〜[22]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[24] リポソームが少なくとも1%重量比(w/w)のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、またはLp−αPTHFを調製する工程で、ポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%がαPTHF中に被包(封入)される、項目[12]〜[23]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[25] リポソームが、20nm〜500nmまたは20nm〜200nmの範囲の直径を有する、項目[12]〜[24]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[26] リポソームが、80nm〜120nmの範囲の直径を有する、項目[12]〜[25]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[27] リポソームが、リポソーム成分から形成される、項目[12]〜[26]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[28] リポソーム成分が、少なくとも1つのアニオン性脂質および中性脂質を含む、項目[27]に記載のLp−αPTHF組成物;
[29] リポソーム成分が、DSPE;DSPE−PEG;DSPE−PEG−マレイミド;HSPC;HSPC−PEG;コレステロール;コレステロール−PEG;およびコレステロール−マレイミドからなる群より選択される少なくとも1つのものを含む、項目[27]または[28]に記載のLp−αPTHF組成物;
[30] リポソーム成分が、DSPE;DSPE−PEG;DSPE−PEG−FITC;DSPE−PEG−マレイミド;コレステロール;およびHSPCからなる群より選択される少なくとも1つのものを含む、項目[27]〜[29]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[31] 1つまたは複数のリポソーム成分が、立体安定剤をさらに含む、項目[27]〜[30]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[32] 立体安定剤が、ポリエチレングリコール(PEG);ポリ−L−リシン(PLL);モノシアロガングリオシド(GM1);ポリ(ビニルピロリドン)(PVP);ポリ(アクリルアミド)(PAA);ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン);ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン);ホスファチジルポリグリセロール;ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド];両親媒性ポリ−N−ビニルピロリドン;L−アミノ酸ベースポリマー;オリゴグリセリン、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレンオキシド含有コポリマー、ポロキサマー188、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[31]に記載のLp−αPTHF組成物;
[33] 立体安定剤がPEGであり、PEGが200〜5000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有する、項目[32]に記載のLp−αPTHF組成物;
[34] リポソームがアニオン性または中性である、項目[12]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[35] リポソームがゼロ以下のゼータ電位を有する、項目[12]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[36] リポソームが0〜−150mVのゼータ電位を有する、項目[12]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[37] リポソームが−30〜−50mVのゼータ電位を有する、項目[12]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[38] リポソームがカチオン性である、項目[12]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[39] リポソームが、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸と水性の薬学的に許容可能な担体とを含む内部空間を有する、項目[12]〜[38]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[40] 薬学的に許容可能な担体が、デキストロース、マンニトール、グリセロール、塩化カリウム、塩化ナトリウムなどの等張化剤を1%超の濃度で含む、項目[39]に記載のLp−αPTHF組成物;
[41] 水性の薬学的に許容可能な担体がトレハロースである、項目[39]に記載のLp−αPTHF組成物;
[42] 薬学的に許容可能な担体が5重量%〜20重量%のトレハロースを含む、項目[41]に記載のLp−αPTHF組成物;
[43] 薬学的に許容可能な担体が1重量%〜15重量%のデキストロースを含む、項目[39]〜[42]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[44] リポソームの内部空間が、HEPES緩衝液中に懸濁させた5%のデキストロースを含む、項目[39]〜[43]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[45] 薬学的に許容可能な担体が、1〜200mMの濃度および2〜8のpHであるHEPES緩衝食塩水(HBS)または類似物などの緩衝液を含む、項目[39]〜[44]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[46] 薬学的に許容可能な担体が、合計濃度50mM〜500mMの酢酸ナトリウムと酢酸カルシウムとを含む、項目[39]〜[45]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[47] リポソームの内部空間が、5〜8のpHもしくは6〜7のpH、またはその間の任意の範囲のpHを有する、項目[12]〜[46]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[48] リポソームが、500,000分子未満または200,000分子未満のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、項目[12]〜[47]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[49] リポソームが、10〜100,000分子またはその間の任意の範囲のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸分子を含む、項目[12]〜[48]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[50] ターゲティング部分をさらに含み、ターゲティング部分が、目的の標的細胞上の表面抗原に対して特異的親和性を有する、項目[12]〜[49]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[51] ターゲティング部分が、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合しており、任意選択で、ターゲティング部分が、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と共有結合により結合している、項目[50]に記載のLp−αPTHF組成物;
[52] ターゲティング部分がポリペプチドである、項目[50]または[51]に記載のLp−αPTHF組成物;
[53] ターゲティング部分が抗体または抗体の抗原結合フラグメントである、項目[50]〜[52]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[54] ターゲティング部分が、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で表面抗原と結合する、項目[50]〜[53]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[55] ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)からなる群より選択される1つまたは複数の葉酸受容体と特異的に結合する、項目[50]〜[55]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[56] ターゲティング部分が、抗体、ヒト化抗体、抗体の抗原結合フラグメント、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、二重特異的抗体、合成抗体、ペグ化抗体、および多量体抗体からなる群より選択される1つまたは複数のものを含む、項目[50]〜[56]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[57] 各ペグ化リポソームが、ターゲティング部分を1〜1000個または30〜200個含む、項目[50]〜[56]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[58] 免疫刺激剤、検出可能マーカーおよびマレイミドのうちの1つまたは複数のものをさらに含み、免疫刺激剤、検出可能マーカー、またはマレイミドが、リポソームの前記PEGまたは外側と結合している、項目[39]〜[57]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[59] 免疫刺激剤が、タンパク質免疫刺激剤、核酸免疫刺激剤、化学的免疫刺激剤、ハプテン、およびアジュバントからなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[58]に記載のLp−αPTHF組成物;
[60] 免疫刺激剤が、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、DNP、ベータグルカン、ベータ−1,3−グルカン、ベータ−1,6−グルカン;レゾルビン(例えば、Dn−6DPAもしくはDn−3DPA、などのレゾルビンD、レゾルビンE、またはTシリーズレゾルビン)、ならびに酸化型低密度リポタンパク質(例えば、OXPAC、PGPC)およびエリトラン脂質(例えば、E5564)などのトール様受容体(TLR)調節剤からなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[58]または[59]に記載のLp−αPTHF組成物;
[61] 免疫刺激剤と検出可能なマーカーが同じものである、項目[58]〜[60]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[62] ハプテンをさらに含む、項目[58]〜[61]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[63] ハプテンが、フルオレセインまたはベータ−1,6−グルカンのうちの1つまたは複数のものを含む、項目[62]に記載のLp−αPTHF組成物;
[64] マンニトール、トレハロース、ソルビトール、およびスクロースからなる群より選択される少なくとも1つの凍結保護物質をさらに含む、項目[12]〜[63]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[65] 項目[1]〜[64]のいずれかに記載の組成物を含む、標的化組成物;
[66] 項目[1]〜[49]のいずれかに記載の組成物を含む、非標的化組成物;
[67] カルボプラチンおよび/またはペムブロリズマブをさらに含む、項目[12]〜[66]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[68] 項目[12]〜[67]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を含む、医薬組成物;
[69] 項目[1]〜[7]のいずれかに記載のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む、医薬組成物;
[70] 疾患の治療に使用する、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物;
[71] 疾患治療のための、ならびに/あるいは治療剤(1つもしくは複数)の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つもしくは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤(1つもしくは複数)に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)使用のための薬物の製造への項目[1]〜[70]のいずれかに記載の組成物の使用;
[72] 治療または予防を必要とする対象の疾患を治療または予防する方法であって、対象に項目[1]〜[70]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、方法;
[73] 治療または予防を必要とする対象の疾患を治療または予防する方法であって、対象に項目[12]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を投与することを含む、方法;
[74] 過剰増殖細胞を死滅させる方法であって、過剰増殖細胞と項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物とを接触させることを含む、方法;
[75] 過剰増殖細胞を死滅させる方法であって、過剰増殖細胞と項目[12]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物とを接触させることを含む、方法;
[76] 過剰増殖細胞が、癌細胞、哺乳動物細胞、および/またはヒト細胞である、項目[74]または[75]に記載の方法;
[77] 癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、方法;
[78] 癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、項目[12]〜[68]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、方法;
[79] 癌を治療または予防し、癌が、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;および、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異常増殖症などの血液系腫瘍からなる群より選択される、項目[77]または[78]に記載の方法;
[80] 癌を治療または予防し、癌が、肺癌、乳癌、結腸癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、頭頸部癌、卵巣癌、および子宮頸癌からなる群より選択されるメンバーである、項目[77]または[78]に記載の方法;
[81] 癌を治療または予防し、癌が、結腸直腸癌、肺癌、乳癌、頭頸部癌、および膵臓癌からなる群より選択されるメンバーである、項目[77]または[78]に記載の方法;
[82] 癌を治療または予防し、癌が、結腸直腸癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、頭頸部癌、膵臓癌、胃癌、および中皮腫からなる群より選択される、項目[77]または[78]に記載の方法;
[83] 癌を治療する方法であって、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体を表面に発現する癌細胞を有するか、有するリスクのある対象に、項目[50]〜[66]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物を有効量投与することを含む、方法;
[84] 癌治療を受けているか、受けたことのある対象の維持療法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、維持療法;
[85] 癌治療を受けているか、受けたことのある対象の維持療法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、項目[12]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、維持療法;
[86] 免疫系の障害を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、免疫系の障害が、炎症(例えば、急性および慢性)、全身性炎症、関節リウマチ、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、皮膚筋炎/多発性筋炎、全身性エリテマトーデス、および高安病、ならびに乾癬から選択される、方法;
[87] 免疫系の障害を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、項目[8]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、免疫系の障害が、炎症(例えば、急性および慢性)、全身性炎症、関節リウマチ、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、皮膚筋炎/多発性筋炎、全身性エリテマトーデス、および高安病、ならびに乾癬から選択される、方法;
[88] 以下の治療方法:
(a)白血球減少症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、白血球減少症の治療方法;
(b)感染症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、感染症の治療方法;
(c)感染症、心血管疾患、または別の疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、疾患が、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患(CVD)、冠動脈疾患、心筋梗塞、ストローク、代謝症候群、妊娠性絨毛性疾患、および子宮外妊娠から選択されるメンバーである、心血管疾患または代謝疾患の治療方法;
(d)自己免疫疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、自己免疫疾患の治療方法;
(e)関節リウマチを有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、関節リウマチの治療方法;
(f)炎症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、炎症が、急性、慢性、および/または全身性炎症である、炎症状態の治療方法;あるいは
(g)皮膚疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、皮膚疾患の治療方法;
[89] 感染症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[12]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、感染症の治療方法;
[90] 表面に葉酸受容体を発現している腫瘍にポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を送達する方法であって、腫瘍を有する対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物を、腫瘍に治療有効量のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が送達される量で投与することを含む、方法;
[91] 項目[12]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とポリグルタミン酸化アルファ葉酸代謝拮抗薬とを含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソームを形成することとを含む、方法;
[92] 項目[12]〜[69]のいずれかに記載の組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸とを含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が封入および/または被包されるリポソームを形成することと;リポソームの表面にターゲティング部分を付与することとを含み、ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの少なくとも1つに対して特異的親和性を有する、方法;
[93] 処理する段階が、薄膜水和、押し出し、インライン混合、エタノール注入技術、凍結融解法、逆相蒸発法、動的高圧マイクロ流動化、マイクロ流体混合、二重エマルジョン、凍結乾燥二重エマルジョン、3Dプリンティング、膜コンタクター法、および撹拌のうちの1つまたは複数の段階を含む、項目[92]に記載の方法;ならびに/あるいは
[94] 前記処理する段階が、押し出し、高圧マイクロ流動化、および/または超音波処理のうちの1つまたは複数の段階によりリポソームのサイズを変更する1つまたは複数の段階を含む、項目[92]に記載の方法。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル残基のうち少なくとも2個がアルファカルボキシル基結合を有する、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物を提供する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、αPTHFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、αPTHFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、αPTHFは、アルファ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。
一実施形態では、αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖(すなわち、テトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。
一実施形態では、αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のガンマグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖(例えば、α−ペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファTHFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファTHFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。
一実施形態では、αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のガンマグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖(例えば、α−ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファTHFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファTHFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。
さらなる実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が充填(例えば、被包)されており、かつ/または別の方法でそれが付随しているリポソームなどの送達媒体を含む、組成物、ならびにポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を罹患(例えば、癌性)および/または標的細胞に送達するためのαPTHF充填/付随送達媒体組成物(DV−αPTHF)を製造および使用する方法を提供する。これらの組成物には、特に限定されないが、例えば、癌などの過剰増殖性疾患、炎症および関節リウマチなどの免疫系障害、ならびにHIVおよびマラリアなどの感染症を含めた疾患を治療すること(例えば、治療または予防すること)を含む、用途がある。いくつかの実施形態では、DV−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、6個以上、または21個以上含む。DV−αPTHF充填/付随送達媒体組成物は、モノグルタミン酸状態で投与するテトラヒドロ葉酸(THF)の細胞毒性よりも細胞毒性の高いペイロード(例えば、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を優先的に送達することによって、癌細胞にテトラヒドロ葉酸を送達することの有効性および安全性を改善する。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が充填(例えば、被包)されており、かつ/または別の方法でそれが付随しているリポソームなどの送達媒体を含む組成物の、治療剤(1つもしくは複数)の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つもしくは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤(1つもしくは複数)に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)使用を提供する。いくつかの実施形態では、DV−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、6個以上、または21個以上含む。DV−αPTHF充填/付随送達媒体組成物は、モノグルタミン酸状態で投与するテトラヒドロ葉酸(THF)の細胞毒性よりも細胞毒性の高いペイロード(例えば、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を優先的に送達することによって、癌細胞にテトラヒドロ葉酸を送達することの有効性および安全性を改善する。
さらなる実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)を含む組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFがポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFをポリグルタミン酸化した。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(5−ホルミル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有するグルタミル基を1個または複数個含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有するグルタミル基を2〜10個、またはその間の任意の範囲の個数含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(5,10−メテニル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、5,10−メテニル−THFテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(5−メチル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸THFのグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THF(すなわち、テトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、THFのグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファTHFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸THFのグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸テトラヒドロ葉酸THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(5,10−メチレン−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化10−メチレン−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THF)を含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、アルファヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、グルタミル基(5−ホルムイミノ−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、組成物は、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
さらなる実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が被包(充填)されたリポソーム(Lp−αPTHF)を含む、組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基(5−ホルミル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−ホルミル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基(5,10−メテニル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルミル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、5,10−メテニル−THFテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5,10−メテニル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メテニル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メテニル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基(5−メチル−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−メチル−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−メチル−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−メチル−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上,グルタミル基(テトラヒドロ葉酸THF中のグルタミル基を含む)を有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPテトラヒドロ葉酸THF組成物は、テトラヒドロ葉酸THFのグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(すなわち、テトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPテトラヒドロ葉酸THF組成物は、テトラヒドロ葉酸THFのグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(すなわち、ペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPテトラヒドロ葉酸THF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(すなわち、ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]テトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]−テトラヒドロ葉酸THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基(5,10−メチレン−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のグルタミルとを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化10−メチレン−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5,10−メチレン−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFが被包(充填)されたリポソームを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファ[6R]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基(5−ホルムイミノ−THF中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、または21個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、L型のグルタミル基を2個以上有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基を有するポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを有する、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した3個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THF(すなわち、テトラグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、または3個含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した4個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THF(すなわち、ペンタグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した5個のグルタミル基からなる鎖を含むポリグルタミン酸化アルファ−5−ホルムイミノ−THF(すなわち、ヘキサグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R,S]−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファ[6R]5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、または5個含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化アルファ5−ホルムイミノ−THFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物はカチオン性である。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFリポソームはカチオン性であり、20nm〜500nm、20nm〜200nm、30nm〜175nm、または50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、Lp−αPTHFリポソームはカチオン性であり、組成物は、80nm〜120nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、カチオン性Lp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFを調製する工程で、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または75%超のポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料がカチオン性Lp−αPTHF中に被包(封入)される。さらなる実施形態では、リポソームによって被包されるポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、リポソーム内のHEPES緩衝液中に存在する。
他の実施形態では、Lp−αPTHF組成物はアニオン性または中性である。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFリポソームは、アニオン性または中性であり、20nm〜500nm、20nm〜200nm、30nm〜175nm、もしくは50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、Lp−αPTHFリポソームはアニオン性または中性であり、組成物は、80nm〜120nmの範囲またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFリポソームは、アニオン性であり、20nm〜500nm、20nm〜200nm、30nm〜175nm、もしくは50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、Lp−αPTHFリポソームはアニオン性であり、組成物は、80nm〜120nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFリポソームは、中性であり、20nm〜500nm、20nm〜200nm、30nm〜175nm、もしくは50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、アニオン性または中性のLp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFを調製する工程で、ポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超が、アニオン性または中性のLp−αPTHF中に被包(封入)される。いくつかの実施形態では、アニオン性または中性Lp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のテトラグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、アニオン性または中性のLp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のペンタグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、アニオン性または中性のLp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームによって被包されるポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、リポソーム内のHEPES緩衝溶液中に存在する。
さらなる実施形態では、リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物はペグ化されている(PLp−αPTHF)。
いくつかの実施形態では、リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物は標的化されていない(NTLp−αPTHF)である。すなわち、NTLp−αPTHF組成物は、目的の標的細胞の表面に発現するエピトープ(例えば、表面抗原のエピトープ)に対して特異的親和性を有さない。さらなる実施形態では、非標的化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物はペグ化されている(NTPLp−αPTHF)。
他の実施形態では、リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物は標的化されている(TLp−αPTHF)。すなわち、TLp−αPTHF組成物は、目的の標的細胞上のエピトープ(表面抗原)に対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、共有結合を介してリポソームと結合している。他の実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合している。標的化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物(TLp−αPTHFおよびTPLp−αPTHF)は、ポリグルタミン酸化アルファ(例えば、α−ペンタグルタミン酸化および/またはα−ヘキサグルタミン酸化)テトラヒドロ葉酸を癌細胞などの標的細胞に特異的に送達することによって、テトラヒドロ葉酸の有効性および安全性プロファイルにさらなる改善をもたらす。いくつかの実施形態では、標的化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物はペグ化されている(TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合している。いくつかの実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、共有結合を介してリポソームと結合している。TLp−αPTHFおよび/またはTPLp−αPTHF組成物のターゲティング部分の機能としては、特に限定されないが、in vivoまたはin vitroでリポソームを目的の標的細胞に標的化すること;ターゲティング部分が特異的親和性を有する表面抗原と相互作用すること;および細胞にリポソームペイロード(αPTHF)を送達することが挙げられる。好適なターゲティング部分は当技術分野で公知であり、特に限定されないが、抗体、抗原結合抗体フラグメント、足場タンパク質、ポリペプチド、およびペプチドが挙げられる。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分はポリペプチドである。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、少なくとも3個、5個、10個、15個、20個、30個、40個、50個、または100個のアミノ酸残基を含むポリペプチドである。
いくつかの実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、抗体または抗原結合抗体フラグメントである。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、抗体、ヒト化抗体、抗体の抗原結合フラグメント、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、二重特異的抗体、合成抗体、ペグ化抗体、および多量体抗体のうちの1つまたは複数のものを含む。いくつかの実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFのターゲティング部分は、正常細胞または非腫瘍細胞と比較して、腫瘍細胞などの標的細胞に選択的に発現するエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍細胞上に存在するが、非腫瘍細胞上には存在しない、または接近し難い腫瘍細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で、0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で目的のエピトープと結合する。
特定の実施形態では、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFターゲティング部分は、葉酸受容体と特異的に結合するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体は、葉酸受容体アルファ(FR−α、FOLR1)、葉酸受容体ベータ(FR−β、FOLR2)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ、FOLR4)からなる群より選択される1つまたは複数の葉酸受容体と特異的に結合する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体は、葉酸受容体アルファ(FR−α)である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体は、葉酸受容体ベータ(FR−β)である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分はFR−αおよびFR−βと特異的に結合する。
さらなる実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、リポソームのPEGおよび外側のうちの少なくとも一方に配置されている免疫刺激剤、検出可能マーカー、およびマレイミドのうちの1つまたは複数のものを含む。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)はカチオン性である。他の実施形態では、リポソームαPTHF組成物(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)はアニオン性または中性である。さらなる実施形態では、リポソームαPTHF組成物(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)のリポソームは、20nm〜500nm、20nm〜200nm、30nm〜175nm、50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム−αPTHF組成物のリポソームは、30nm〜175nmもしくは50nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、リポソームαPTHF組成物のリポソームは、80nm〜120nmの範囲またはその間の任意の範囲の直径を有する。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物はペグ化(例えば、PLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)である。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物はターゲティング部分(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)を含む。さらなる実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、ペグ化および標的化されている(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、および少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、および1%〜98.5%w/wのポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含み、Lp−αPTHFを調製する工程で、ポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超がLp−αPTHF中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、および少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のテトラグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸および1%〜98.5%w/wのテトラグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含み、Lp−αPTHFを調製する工程で、テトラグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超がLp−αPTHF中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、および少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のペンタグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸および1%〜98.5%w/wのペンタグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含み、Lp−αPTHFを調製する工程で、ペンタグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超がLp−αPTHF中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、および少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸および1%〜98.5%w/wのヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含み、Lp−αPTHFを調製する工程で、ペンタグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超がLp−αPTHF中に被包(封入)される。
αPTHFが被包されているリポソームを含む、リポソーム組成物も提供される。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物はペグ化αPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ターゲティング部分と結合しているか、または別の方法でそれが付随している、αPTHF組成物を含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、ペグ化されており、ターゲティング部分と結合しているか、または別の方法でそれが付随している、αPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、リポソームαPTHF(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHFは、ペグ化されている(例えば、NTPLp−αPTHF、およびTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHFは、癌細胞などの目的の標的細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、ペグ化されたリポソームαPTHFを含み、癌細胞などの目的の標的細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分をさらに含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、カチオン性であるリポソームαPTHFを含む。他の実施形態では、リポソーム組成物は、アニオン性または中性であるリポソームαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜500nm、20nm〜200nm、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームαPTHFは、80nm〜120nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。
リポソームαPTHFなどの送達媒体を含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)を含む、医薬組成物も提供される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ペグ化αPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ターゲティング部分に連結したまたは別の方法でそれと結合したαPTHF組成物を含む。さらなる実施形態では、医薬組成物は、ペグ化され、ターゲティング部分に連結したまたは別の方法でそれと結合したαPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、医薬組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、リポソームαPTHF(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、ペグ化されている(例えば、NTPLp−αPTHF、およびTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームαPTHFは、癌細胞などの目的の標的細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)。さらなる実施形態では、医薬組成物は、ペグ化されたリポソームαPTHFを含み、癌細胞などの目的の標的細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分をさらに含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、カチオン性であるリポソームαPTHFを含む。他の実施形態では、医薬組成物は、アニオン性または中性であるリポソームαPTHFを含む。さらなる実施形態では、医薬組成物は、20nm〜500nmまたは20nm〜500nm、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、80nm〜120nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有する。
さらなる実施形態では、本開示は、細胞の活性化、ケモカイン産生、または代謝活性を調節する方法であって、細胞と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物を含む組成物とを接触させる段階を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は過剰増殖細胞である。さらなる実施形態では、細胞は免疫細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。他の実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、αPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、細胞の活性化、ケモカイン産生、または代謝活性を調節する方法であって、細胞と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物を含むリポソームとを接触させる段階を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は過剰増殖細胞である。さらなる実施形態では、細胞は免疫細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。他の実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、αPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、細胞を死滅させる方法であって、細胞と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物(例えば、本明細書のαPTHF)を含む組成物とを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は過剰増殖細胞である。さらなる実施形態では、過剰増殖細胞は、癌細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;および、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異形成症または悪液質などの血液系腫瘍からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、乳癌、頭頸部癌、肺癌、胃癌、骨肉腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ性白血病(ALL)、菌状息肉腫(皮膚T細胞性リンパ腫)絨毛癌、および絨毛腺腫、非白血性髄膜癌腫症、軟部肉腫(類腱腫、侵襲性線維腫症)、膀胱癌、中枢神経系(CNS)リンパ腫からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。さらなる実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌,および基底細胞癌から選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を4個含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を5個含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、グルタミル基を6個含む。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。他の実施形態では、この方法をin vitroで実施する。
さらなる実施形態では、本開示は、細胞を死滅させる方法であって、細胞と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)を含むリポソームと接触させる段階を含む、方法を提供する。さらなる実施形態では、接触させる過剰増殖細胞は、癌細胞である。さらなる実施形態では、癌細胞は、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;ならびに、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異形成症または悪液質などの血液系腫瘍からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、乳癌、頭頸部癌、肺癌、胃癌、骨肉腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ性白血病(ALL)、菌状息肉腫(皮膚T細胞性リンパ腫)絨毛癌、および絨毛腺腫、非白血性髄膜癌腫症、軟部肉腫(類腱腫、侵襲性線維腫症)、膀胱癌、中枢神経系(CNS)リンパ腫からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌から選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。他の実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む送達媒体(例えば、抗体免疫複合体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は、抗体含有免疫複合体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFvを含む)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)である。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペグ化されていない。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、癌細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ネオ抗原などの特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断される細胞表面抗原と特異的に結合するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、ネオ抗原などの対象の特定の腫瘍に由来する、またはそれに発現していると判断される細胞表面抗原と特異的に結合する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、−グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるメンバーである。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。さらなる実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFである。他の実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFである。さらなる実施形態では、αPTHFは、[6S]−5−メチル−THFである。他の実施形態では、αPTHFは、[6R,S]−5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFである。さらなる実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFである。他の実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFである。いくつかの実施形態では、癌は、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;および、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫、ならびにその他の形質細胞異形成症または悪液質などの血液系腫瘍からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、癌は、乳癌、頭頸部癌、肺癌、胃癌、骨肉腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ性白血病(ALL)、菌状息肉腫(皮膚T細胞性リンパ腫)絨毛癌、および絨毛腺腫、非白血性髄膜症、軟部肉腫(類腱腫、侵襲性線維腫症)、膀胱癌、中枢神経系(CNS)癌からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される。特定の実施形態では、癌は結腸直腸癌である。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)などを含むリポソームを有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されていない。さらなる実施形態では、リポソームは、癌細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuskからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。これにはまた、癌幹細胞ターゲティング部分、例えばCD34、CD133およびCD44、CD138、ならびにCD15を標的化するものなどの使用が含まれる。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の腫瘍に由来するか、それに発現することが明らかにされている細胞表面抗原のエピトープ、例えばネオ抗原などに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、テトラグルタミン酸化αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む、αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、癌は、肺(例えば、非小肺癌)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、および血液悪性腫瘍(例えば、白血病またはリンパ腫)からなる群より選択される。さらなる実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または肺腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌から選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸と、癌表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分とを含むリポソームを含む、リポソーム組成物を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来するか、それに発現することが明らかにされている細胞表面抗原のエピトープ、例えばネオ抗原などに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含むαPTHFを含む。
いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、TPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されていないリポソームを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ガンマ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む、αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌(例えば、非小細胞)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌を治療する。特定の実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌を治療する。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、細胞表面に葉酸受容体を発現する癌を有するか、有するリスクのある対象に有効量のリポソーム組成物を投与することを含み、リポソーム組成物が、(a)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)と、(b)葉酸受容体に対して特異的親和性を有するターゲティング部分とを含む、リポソームを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)および葉酸受容体ベータ(FR−β)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、TPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されていないリポソームを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ガンマ結合を含むグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、および黒色腫などを含めた非血液悪性腫瘍;ならびに例えば、白血病、リンパ腫、およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他形質細胞異形成または悪液質などの血液悪性腫瘍からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、乳癌、頭頸部癌、肺癌、胃癌、骨肉腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、菌状息肉症(皮膚T細胞リンパ腫)絨毛癌および絨毛腺腫、非白血性髄膜癌、軟部組織肉腫(類腱腫、侵襲性線維腫症、膀胱癌、ならびに中枢神経系(CNS)リンパ腫からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌を治療する。
さらなる実施形態では、本開示は、癌の維持療法の方法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(Lp−αPTHF)を含むリポソームを含むリポソーム組成物を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、標的化リポソーム(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されているリポソームを含み、ターゲティング部分(例えば、TPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ガンマ結合を含むグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。
さらなる実施形態では、本開示は、免疫系の障害を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)を含むリポソーム組成物を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して自己免疫疾患を治療する。さらなる実施形態では、リポソーム組成物を投与して関節リウマチを治療する。別の実施形態では、リポソーム組成物を投与して炎症を治療する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、目的の標的細胞(例えば、免疫細胞)上の表面抗原に対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む標的化リポソーム(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)を含む。さらなる実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化され、ターゲティング部分を含むリポソーム(例えば、TPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、グルタミル基を4個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を5個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、グルタミル基を6個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ガンマ結合を含むグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。
本開示はまた、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を腫瘍および/または癌細胞に送達する方法であって、腫瘍を有する対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(L−αPTHF)と、腫瘍細胞または癌細胞の表面抗原のエピトープに対して特異的結合親和性を有するターゲティング部分とを含む組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与するターゲティング部分は、送達媒体と結合している。いくつかの実施形態では、送達媒体は、抗体または抗体の抗原結合フラグメントである。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームである。いくつかの実施形態では、抗体、抗原結合抗体フラグメント、またはリポソームは、ペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する組成物は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物を含むリポソーム組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分およびαポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む混合物を形成することと;前記溶液中で前記混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むリポソームを形成することとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、αPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、ガンマ結合を含むグルタミル基を1個、2個、3個、または4個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、D型のグルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、または11個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、L型のグルタミル基を2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、または11個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、2個、3個、4個、5個、または6個以上のL型のグルタミル基と、1個、2個、3個、4個、5個、または6個以上のD型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、組成物は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、組成物は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
一実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物および/またはαPTHF送達媒体、例えば本明細書に記載されるαPTHFもしくはαPTHF免疫複合体(例えば、ADC)を含むリポソームなどを含む、キットを提供する。
本開示は一般に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物に関する。この組成物は、癌などの過剰増殖疾患に対するこれまでの治療に進歩をもたらす。ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物の製造、送達および使用の方法も提供される。ポリグルタミン酸化アルファ組成物には、特に限定されないが、癌などの過剰増殖疾患、炎症および関節リウマチなどの免疫系の障害、ならびにHIVおよびマラリアなどの感染症の治療(例えば、治療および/または予防)を含めた用途がある。ポリグルタミン酸化アルファ組成物には、治療剤の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つまたは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)用途もある。
I.定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される技術および科学用語はいずれも、本開示が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
実施形態が「含む(comprising)」という言葉とともに本明細書に記載される場合は常に、「含む(containing)」、「からなる(consisting of)」、および/または「から実質的になる(consisting essentially of)」という用語で記載される別の類似の実施形態も提供されることが理解される。ただし、請求項で移行句として使用される場合、それぞれが別個に、かつ適切な法的文脈および事実の文脈で解釈されるべきである(例えば、請求項では、移行句「含む(comprising)」は、より開放的な語句であると見なされ、移行句「からなる(consisting of)」はより排他的であり、「から実質的になる(consisting essentially of)」はこれらの中間的なものである)。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、特に明記されない限り、または複数の参照物が意図されないことが文脈から明らかでない限り、複数の指示対象を含む。
「Aおよび/またはB」などの句で使用される「および/または」という用語は、本明細書では、AとBの両方;AまたはB;A(単独);およびB(単独)を含むことが意図される。同様に、「A、Bおよび/またはC」などの句で使用される「および/または」という用語は、以下の実施形態:A、B、およびC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);およびC(単独)をそれぞれ包含することが意図される。
見出しおよび小見出しは、便宜上、および/または公式の規則遵守のためにのみ使用されるものであって、対象技術を限定するものではなく、対象技術の記載の解釈に関連して言及されるものではない。対象開示の1つの見出しまたは1つの小見出しの下に記載される特徴は、種々の実施形態で、他の見出しまたは小見出しの下に記載される特徴と組み合わせ得る。さらに、単一の見出しまたは小見出しの下にある特徴が、諸実施形態で必ずしも全部が一緒に用いられるわけではない。
「テトラヒドロ葉酸」および「THF」という用語は、塩、酸、および/または遊離塩基形態のテトラヒドロ葉酸(例えば、テトラヒドロ葉酸二ナトリウム)を含めるのに互換的に使用される。別途明記されるか、文脈から疑いなく明白である場合を除いて、「THF」および「テトラヒドロ葉酸」は、一炭素置換THF誘導体を含めた天然および非天然のTHF形態を含む。特に、別途明記されるか、文脈から疑いなく明白である場合を除いて、「THF」および「テトラヒドロ葉酸」は、THFのテトラヒドロプテリン成分のC−6原子に[6R]立体配置を有するジアステロマー(diasteromeric)組成物、C−6原子に[6S]立体配置を有するジアステロマー(diasteromeric)組成物、および/または[6,R,S]ジアステレオマーの混合物(例えば、1:1)を含む。特に明記されるか、文脈から疑いなく明白である場合を除いて、「THF」および「テトラヒドロ葉酸」は、(a)5−ホルミル−THF(例えば、[6S]、[6R,S]、または[6R]−5−ホルミル−THF);(b)5−ホルミル−THF(例えば、[6S]、[6R,S]、または[6R]−5−ホルミル−THF);(c)5,10−メテニル−THF(例えば、[6R]、[6R,S]、または[6S]、−5,10−メテニル−THF);(d)5−メチル−THF(例えば、[6S]、[6R,S]、または[6R]、−5−メチル−THF);(e)テトラヒドロ葉酸THF((2S)−2−{[4−({[2−アミノ−4−オキソ−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロプテリジン−6−イル]メチル}アミノ)フェニル]ホルムアミド}ペンタン二酸)((例えば、[6S]、[6R,S]、および[6R,]−((2S)−2−{[4−({[2−アミノ−4−オキソ−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロプテリジン−6−イル]メチル}アミノ)フェニル]ホルムアミド}ペンタン二酸));(f)5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]、[6R,S]、または[SR]、−5,10−メチレン−THF);および(g)5−ホルムイミノ−THF(例えば、[6S]、[6R,S]、または[6R]、−5−ホルムイミノ−THFを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、(a)[6S]−5−ホルミル−THF;(b)[6R]−5−ホルミル−THF;(c)[6R]−5,10−メテニル−THF;(d)[6S]−5−メチル−THF;(e)[6S]−テトラヒドロ葉酸THF;(f)[6R]−5,10−メチレン−THF;および(g)[6S]−5−ホルムイミノ−THFから選択されるTHFジアステレオマーを含む、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、THFジアステレオマー混合物(例えば、ジアステレオ異性体混合物[6R,S]−5−メチル−THF(1:1)および/またはジアステレオ異性体混合物[6R,S]−5−CHO−THF(1:1)を含む組成物を提供する。THF塩を含む組成物は、様々なカチオン、例えばNa+、Mg2+、K+、NH4 +、および/またはCa2+などのいずれかをさらに含み得る。特定の実施形態では、塩は薬学的に許容可能な塩である。さらなる特定の実施形態では、THF塩はNa+を含む。テトラヒドロ葉酸は、L−ガンマグルタミル基を1個含み、したがって、本開示の目的には、モノグルタミン酸化されていると見なされる。
「テトラヒドロ葉酸THF」という用語は、具体的には、構造2−{[4−({[(6S)−2−アミノ−4−オキソ−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロプテリジン−6−イル]メチル}アミノ)フェニル]ホルムアミド}ペンタン二酸を有するTHF組成物を意味する。「テトラヒドロ葉酸THF」は、本明細書では、テトラヒドロ葉酸(THF)の一種と呼ばれることもある。
「ポリグルタミン酸」、「ポリグルタミン酸化」という用語、またはその変化形は、グルタミル基が2個以上結合した鎖を少なくとも1つ含む組成物を意味する。ポリグルタミン酸鎖は、直鎖または分岐鎖であり得る。直鎖ポリグルタミン酸鎖は、例えば、アルファカルボキシル基またはガンマカルボキシル基結合を含む、グルタミル基を含み得る。分岐ポリグルタミン酸鎖は、例えば、他のグルタミル基とのアルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合をともに含むグルタミル基を1個または複数個含み、それにより、ポリグルタミン酸の分岐点が生じる。代表的な分岐ポリグルタミン酸を図1R〜1Uに示す。ポリグルタミン酸鎖は、N末端グルタミル基と、1個または複数個のC末端グルタミル基とを含む。ポリグルタミン酸鎖のN末端グルタミル基は、そのアミノ基を介して別のグルタミル基と結合することはないが、そのカルボン酸基を介して1個または複数個のグルタミル基と結合する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のN末端グルタミル基は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基である。ポリグルタミン酸鎖のC末端グルタミル基は、そのアミノ基を介して別のグルタミル基と結合するが、そのカルボン酸基を介して別のグルタミル基と結合することはない。
「ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸」、「ポリグルタミン酸化−THF」、「THF−PG」、「PTHF」という用語およびその反復は、本明細書では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基に加えて少なくとも1個のグルタミル基を含む、テトラヒドロ葉酸組成物(すなわち、THF−PGn、式中、n≧1)を意味するのに互換的に使用される。本明細書でαPTHF(αTHF−PG)中のグルタミル基の数に言及する場合、それにはテトラヒドロ葉酸のグルタミル基を考慮に入れる。例えば、THFのグルタミル基に加えてグルタミル残基を5個含むTHF−PG組成物は、本明細書では、ヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸またはテトラヒドロ葉酸ヘキサグルタミン酸と呼ぶ。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF;(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF;(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF;(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF;(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸((2S)−2−{[4−({[2−アミノ−4−オキソ−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロプテリジン−6−イル]メチル}アミノ)フェニル]ホルムアミド}ペンタン二酸)((例えば、[6S]、[6R,S]、および[6R,]−((2S)−2−{[4−({[2−アミノ−4−オキソ−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロプテリジン−6−イル]メチル}アミノ)フェニル]ホルムアミド}ペンタン二酸));(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF;および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THFから選択されるメンバーである。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は、(a)ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF;(b)ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF;(c)ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF;(d)ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF;(e)ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF;(f)ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF;および(g)ポリグルタミン酸[6S]−5−ホルムイミノ−THFから選択されるメンバーである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は[6R]−5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は[6S]−5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は[6S]−5−ホルミル−THFである。他の実施形態では、ポリグルタミン酸化−テトラヒドロ葉酸は、[6R,S]−5,10−メチレン−THFジアステレオマー混合物、[6R,S]−5−メチル−THFジアステレオマー混合物、または[6R,S]−5−ホルミル−THFジアステレオマー混合物(例えば、重量比1:1)である。
「アルファグルタミル基」、「アルファグルタミン酸」、および「アルファ結合」という用語は、これらがグルタミル基の結合に関する場合、アルファカルボキシル基結合を含むグルタミル基を意味する。いくつかの実施形態では、アルファ結合は、1個のグルタミル基のアルファカルボキシル基と第2のグルタミル基との間のアミド結合である。アルファ結合は、グルタミル基とテトラヒドロ葉酸中のグルタミル基との間の結合、またはグルタミル基と、テトラヒドロ葉酸中には存在しない第2のグルタミル基、例えばテトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖内のグルタミル基などとの間の結合であり得る。いくつかの実施形態では、提供されるポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸の「アルファグルタミル基」は、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、アルファグルタミル基はL型である。いくつかの実施形態では、アルファグルタミル基はD型である。いくつかの実施形態では、グルタミル基はL型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のグルタミル基はL型であり、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のグルタミル基はD型である。
「ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸」、「α−ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸」、「αPTHF」、「ポリグルタミン酸化アルファ−テトラヒドロ葉酸」、「ポリグルタミン酸化アルファTHF」、「αTHF−PG」という用語およびその反復は、本明細書では、アルファカルボキシル基結合を有するグルタミル基を少なくとも1個含む、テトラヒドロ葉酸組成物(例えば、THF−PGn、式中、n≧1のαグルタミル基)を意味するのに互換的に使用される。本明細書でαPTHF(αTHF−PG)中のグルタミル基の数に言及する場合、それにはテトラヒドロ葉酸のグルタミル基を考慮に入れる。例えば、THFのグルタミル基に加えてグルタミル基を5個含み、そのグルタミル基のうち少なくとも1個がアルファカルボキシル結合を有するαTHF−PG組成物は、本明細書では、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸、またはアルファテトラヒドロ葉酸ヘキサグルタミン酸と呼び得る。
「ガンマグルタミル基」、「ガンマグルタミン酸」、および「ガンマ結合」という用語は、それらがグルタミル基の結合と関係がある場合、ガンマカルボキシル基結合を含むグルタミル基を意味する。いくつかの実施形態では、ガンマ結合とは、あるグルタミル基のガンマカルボキシル基と第二のグルタミル基との間のアミド結合のことである。ガンマ結合は、グルタミル基とテトラヒドロ葉酸のグルタミル基との間、テトラヒドロ葉酸中に存在するグルタミル基と第二のグルタミル基、例えばテトラヒドロ葉酸と結合しているポリグルタミン酸鎖内のグルタミル基などとの間のものであり得る。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のガンマ結合グルタミル基は、L型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のガンマ結合グルタミル基は、D型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のガンマ結合グルタミル基はL型であり、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個または複数個のガンマ結合グルタミル基はD型である。
本明細書で使用される場合、「単離された」という用語は、天然にはみられない形態の組成物を意味する。単離ポリグルタミン酸化アルファ組成物は、それらが天然にみられる形態ではなくなる程度に精製されたものを含む。いくつかの実施形態では、単離されているポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、実質的に純粋である。単離組成物は、天然ではそれと付随している物質、例えば、自然界に、または組成物を調製する環境(例えば、細胞培養物)中にみられる可能性のある、タンパク質および核酸などの他の細胞成分などを含まないか、実質的に含まない。ポリグルタミン酸化アルファ組成物は、希釈剤またはアジュバントとともに製剤化され、さらには、実用的な目的のために単離され得るものであり、例えば、診断または治療法に使用する場合は通常、ポリグルタミン酸化アルファ組成物を薬学的に許容可能な担体または希釈剤と混合する。いくつかの実施形態では、単離ポリグルタミン酸化アルファ組成物(例えば、アルファポリグルタミン酸およびアルファポリグルタミン酸を含むリポソームなどの送達媒体)は、1%未満または0.1%未満の望ましくないDNAまたはタンパク質含有物を含む。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸組成物(例えば、アルファポリグルタミン酸およびアルファポリグルタミン酸を含むリポソームなどの送達媒体)は「単離されている」。
本明細書で使用される場合、「ターゲティング部分」という用語は、選択した標的、例えば、細胞、細胞型、組織、臓器、身体の領域、または区画、例えば、細胞、組織もしくは臓器の区画に対して親和性を増強する分子を意味する。ターゲティング部分は、多種多様な実体を含み得る。ターゲティング部分には、天然の分子、または組換えもしくは合成分子が含まれる。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体、抗原結合抗体フラグメント、二重特異性抗体またはその他の抗体ベースの分子もしくは化合物である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、アプタマー、アビマー、受容体結合リガンド、核酸、ビオチン−アビジン結合対、ペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、毒素、微生物の成分、ホルモン、受容体リガンドまたはこれらの任意の誘導体である。その他のターゲティング部分は当技術分野で公知であり、本開示に包含される。
「特異的親和性」、「特異的に結合する」、および「増強された親和性」という用語は、抗体または抗原結合抗体フラグメントなどのターゲティング部分が、エピトープ、タンパク質、または標的分子に対して、標的エピトープを含む抗原と無関係なタンパク質を含む別の物質に対する場合よりも高頻度に、急速に、長期間、高い親和性で、またはこれらのいくつかの組み合わせで、エピトープ、タンパク質、または標的分子に対して反応または結合することを意味する。異なる種中の相同タンパク質間の配列同一性のため、特定の親和性は、いくつかの実施形態では、2つ以上の種中のタンパク質または標的分子上のエピトープを認識する結合物質を含む。同様に、異なるタンパク質のポリペプチド配列の特定の領域内の相同性のため、「特異的親和性」または「特異的結合」という用語は、2つ以上のタンパク質および/または標的分子上に存在するエピトープを認識する結合物質を含み得る。特定の実施形態では、第1の標的と特異的に結合するターゲティング部分は、第2の標的と特異的に結合してもしなくてもよいと理解される。したがって、「特異的親和性」は、排他的な結合、例えば、単一標的上のエピトープに対する結合を(含み得るが)必ずしも必要とするとは限らない。したがって、ターゲティング部分は、特定の実施形態では、2つ以上の標的上に存在するエピトープと特異的に結合し得る。特定の実施形態では、複数標的に、複数の標的上に存在するエピトープと特異的に結合する同じターゲティング部分が結合し得る。
「エピトープ」という用語は、抗体などのターゲティング部分(すなわち、結合部分)によって認識され、特異的に結合され得る抗原の一部分を意味する。抗原がポリペプチドである場合、エピトープは、タンパク質の3次フォールディングによって並置された、連続するアミノ酸および不連続なアミノ酸の両方から形成され得る。連続するアミノ酸から形成されるエピトープは通常、タンパク質が変性しても保持されるが、3次フォールディングによって形成されるエピトープは通常、タンパク質が変性すると失われる。エピトープは通常、特有の空間的高次構造中に、少なくとも3個のアミノ酸、より一般的には少なくとも5個または8〜10個のアミノ酸を含む。
当該技術分野で公知の「標的に対する結合親和性」、「標的に対する結合」、「増強された親和性」などの表現、およびこれに類似した表現は、親和定数、例えば、所与の抗原濃度で結合および解離するターゲティング部分の量を決定することにより直接測定され得る、ターゲティング部分の特性を意味する。特に限定されないが、競合分析、平衡分析、およびマイクロ熱量分析、ならびに表面プラズモン共鳴相互作用に基づくリアルタイム相互作用分析(例えば、Biacore(登録商標)装置を用いるもの)などの別の方法を用いて、分子間相互作用を特徴付けることができる。これらの方法は、当業者に周知であり、例えば、Neri et al.,Tibtech 14:465−470(1996)、およびJansson et al.,J.Biol.Chem.272:8189−8197(1997)に記載されている。
「送達媒体」という用語は通常、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸の細胞中への侵入を補助する、促進する、または容易にする役割を果たす、任意の組成物を意味する。このような送達媒体は当技術分野で公知であり、特に限定されないが、リポソーム、リポスフェア、ポリマー(例えば、ポリマー複合体)、ペプチド、抗体などのタンパク質(例えば、抗体薬物複合体(ADC)などの免疫複合体、ならびに抗原結合抗体フラグメントおよびその誘導体)、細胞成分、環状オリゴ糖(例えば、シクロデキストリン)、ミセル、微粒子(例えば、マイクロスフェア)、ナノ粒子(例えば、脂質ナノ粒子、生分解性ナノ粒子、およびコアシェルナノ粒子)、ヒドロゲル、リポタンパク質粒子、ウイルス配列、ウイルス物質、または脂質もしくはリポソーム製剤、およびこれらの組み合わせがこれに含まれる。送達媒体は、ターゲティング部分と直接的または間接的に結合できる。いくつかの実施例では、ターゲティング部分は、高分子、タンパク質、ペプチド、モノクローナル抗体または脂肪酸脂質から選択される。
「対象」は、ヒト、または特に限定されないが、イヌ、ネコ、ウマ、ヤギおよび霊長類、例えば、サルを含めた脊椎哺乳動物を意味する。したがって、本発明は、非ヒト対象の疾患または病態を治療するのにも使用できる。例えば、癌は、伴侶動物(例えば、ネコおよびイヌ)の死亡の主要な原因の1つである。本発明のいくつかの実施形態では、対象はヒトである。本開示では、「対象」および「患者」という用語は互換的に使用され、同じ意味を有する。一般に、最大投与量、すなわち、健全な医学的判断に従った最大安全投与量を使用するのが好ましい。
本明細書で使用される「有効量」は、医学的に望ましい結果を得るのに十分な薬剤投与量を意味する。有効量は、所望の転帰、治療または予防する具体的病態、治療する対象の年齢および健康状態、病態の重症度、治療期間、同時または併用療法(もしあれば)の性質、具体的投与経路、および医療関係者の知識と専門的見解の範囲内にある類似の因子によって異なり得る。「有効量」は、示された目的と関連させて実験的に、ルーチンの方法で決定できる。癌の場合、薬剤の有効量は、癌細胞の数を減少させ;腫瘍の大きさを減少させ;癌細胞の周辺器官への浸潤を阻害し(すなわち、ある程度に遅くし、好ましくは止める);腫瘍の転移を阻害し(すなわち、ある程度減速させ、好ましくは停止させ);腫瘍の成長をある程度阻害し;かつ/または障害に関連する症状のうち1つもしくは複数のものをある程度緩和し得るものである。薬物が既存の癌細胞の増殖を防止し、かつ/または癌細胞を死滅させ得る限り、それは細胞増殖抑制性および/または細胞傷害性であり得る。癌治療では、例えば、生存期間、無進行生存(PFS)期間、応答率(RR)、反応期間、および/または生活の質を評価することによって、in vivo有効性を測定できる。
「過剰増殖性障害」、「増殖性疾患」、および「増殖性障害」という用語は、本明細書では、in vitro、in vivoを問わず、腫瘍性または過形成性増殖などの望ましくない過剰のまたは異常な細胞の望ましくないまたは無制御の細胞増殖に関連して互換的に使用される。いくつかの実施形態では、増殖性疾患は、癌、腫瘍、および/または腫瘍転移の位置に関係なく、癌もしくは腫瘍疾患(良性または癌性を含む)および/または任意の腫瘍転移である。いくつかの実施形態では、増殖性疾患は、良性または悪性の腫瘍である。いくつかの実施形態では、増殖性疾患は、非癌性疾患である。いくつかの実施形態では、増殖性疾患は、過剰増殖病態、例えば過形成、線維症(特に、肺性線維症のほか、腎線維症などの他の型の線維症)、血管新生、乾癬、アテローム性動脈硬化症、および血管形成後の狭窄または再狭窄などの血管の平滑筋増殖などである。
「癌」、「腫瘍」、または「悪性腫瘍」は、同義の用語として使用され、細胞の制御不能で異常な増殖、罹患細胞が局所的に、または血流およびリンパ系を介して身体の他の部分に拡散する(転移する)能力、ならびに/あるいは細胞型または疾患に関連することがわかっているいずれかの特徴的構造および/または分子的特徴を特徴とする、多数の細胞型あるいは疾患のいずれかを意味する。本明細書で使用される場合、「腫瘍」は、悪性または良性に関係なく、全ての新生細胞成長および増殖、ならびに全ての前癌および癌細胞および組織を意味する。「癌性腫瘍」、または「悪性細胞」は、特異的構造特性を有し、分化を欠き、浸潤および転移できる細胞と理解される。本明細書に提供されるαPTHF組成物を用いて治療できる癌には、特に限定されないが、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;および、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異形成症または悪液質などの血液系腫瘍が挙げられる。いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される。
αPTHF組成物を用いて治療され得る他の型の癌および腫瘍は、本明細書で記載されているもの、または当該技術分野で公知のものである。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」、および「腫瘍」という用語は、本明細書で言及される場合、相互に排他的なものではない。
「治療すること」、「治療」、または「治療する」などの用語は、(a)診断された病態または障害の症状を治癒させる、抑制する、症状を軽減する、および/または進行を停止させる治療手段、ならびに(b)標的とする疾患または病態の発現を防止する、および/または遅らせる予防または防止手段の両方を意味する。したがって、治療を必要とする対象には、既に癌、障害または疾患を有する対象、癌または病態を有するリスクのある対象、および感染または病態を予防するべき対象が含まれる。対象は、よく知られた医学的技術および診断技術を用いて、癌、感染症、免疫系障害、過剰増殖性疾患、または本明細書で言及される別の疾患もしくは障害「を有するリスクがある」ことが確認されている。特定の実施形態では、対象に、例えば、疾患または病態(例えば、癌、炎症、および関節リウマチ)に関連する症状の全面的、部分的、または一時的寛解または消失がみられる場合、対象は、本明細書に提供される方法によって良好に「治療された」ことになる。特定の実施形態では、「治療すること(treating)」または「治療(treatment)」または「治療する(treat)」という用語は、必ずしも患者によって識別可能であるとは限らない、増殖性障害の少なくとも1つの測定可能な物理的パラメーター、例えば腫瘍の成長などの改善を意味する。他の実施形態では、「治療すること(treating)」または「治療(treatment)」または「治療する(treat)」という用語は、例えば識別可能な症状の安定化によって物理的に、例えば、物理的パラメーターの安定化により生理学的に、またはその両方によって、増殖性障害の進行を抑制することを意味する。他の実施形態では、「治療すること(treating)」または「治療(treatment)」または「治療する(treat)」という用語は、腫瘍サイズ、腫瘍細胞の増殖もしくは生存、または癌細胞数の減少または安定化を意味する。治療は、αPTHF組成物を単独で、または追加の治療剤と組み合わせて用いるものであり得る。
「対象」、「患者」、および「動物」は、互換的に使用され、ヒト患者および非ヒト霊長類などの哺乳動物、ならびにウサギ、ラット、マウスなどの実験動物、ならびにその他の動物を意味する。動物には、あらゆる脊椎動物、例えば、哺乳動物、ならびにニワトリ、両生類、および爬虫類など非哺乳動物が含まれる。本明細書で使用される「哺乳動物」は、特に限定されないが、ヒトおよび非ヒト霊長動物、例えば、チンパンジーおよびその他の類人猿ならびにサル種;ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ならびにウマなどの家畜動物;イヌならびにネコなどの飼育哺乳動物;マウス、ラット、モルモットなどの齧歯動物などの実験動物、ならびに当該技術分野で公知のその他の哺乳綱のメンバーを含めた哺乳綱の任意のメンバーを意味する。特定の実施形態では、対象はヒトである。
「増殖性障害の治療」は、本明細書では、増殖性障害の対象の腫瘍サイズの維持または縮小、(部分的または全面的な)腫瘍退縮の誘導、腫瘍成長の阻害、および/または寿命の延長を包含するのに使用される。一実施形態では、増殖性障害は固形腫瘍である。このような腫瘍には、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫が挙げられる。一実施形態では、増殖性障害は血液系腫瘍である。このような血液系腫瘍には、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫、ならびに他の形質細胞異形成症または悪液質が挙げられる。
本明細書で使用される「自己免疫疾患」という用語は、自己免疫反応によって生じる障害と定義される。自己免疫疾患は、自己抗原に対する不適切で過剰な反応の結果である。自己免疫疾患の例には、特に限定されないが、アジソン病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性耳下腺炎、クローン病、糖尿病(I型)、栄養障害型表皮水疱症、精巣上体炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本病、溶血性貧血、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、乾癬、リウマチ熱、炎症、および関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節症、甲状腺炎、血管炎、白斑症、粘液水腫、悪性貧血、および潰瘍性大腸炎が特に挙げられる。
「治療剤」という用語は、癌細胞または免疫細胞などの過剰増殖細胞と相互作用し、それにより、細胞の増殖性状態を抑え、かつ/または細胞を死滅させることができる、薬剤またはその誘導体を意味するのに使用される。治療剤の例には、特に限定されないが、化学療法剤、細胞傷害薬、白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン)、タキサン(例えば、タキソール(登録商標))、エトポシド、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド)、代謝拮抗薬(例えば、テトラヒドロ葉酸(THF))、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、またはその誘導体)、抗腫瘍抗生物質(例えば、マイトマイシン、ドキソルビシン)、植物由来抗腫瘍薬剤(例えば、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール(登録商標))が挙げられる。このような薬剤には、特に限定されないが、抗癌剤トリメトレキサート、テモゾロミド、S−(4−ニトロベンジル)−6−チオイノシン(NBMPR)、6−ベンジグアニジン(6−BG)、ビス−クロロニトロソ尿素(BCNU)およびカンプトテシン(商標)、またはそれらの任意の治療用誘導体がさらに挙げられる。本開示の方法による使用に適し得る治療剤のさらなる例には、特に限定されないが、抗再狭窄薬、促進性増殖剤または抗増殖剤、抗炎症薬、抗新生物薬、抗有糸分裂性薬、抗血小板作用薬、抗凝固剤、抗フィブリン薬、抗トロンビン薬、細胞増殖抑制性薬、抗生物質およびその他の抗感染薬、抗酵素薬、抗代謝薬、血管新生薬、細胞保護薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンギオテンシンII受容体拮抗剤および/または心保護薬が挙げられる。「治療剤」はまた、上記薬剤の塩、酸、および遊離塩基型を意味する。
本明細書で使用される「化学療法剤」という用語は、癌治療法との関連で使用される場合、癌細胞の死をもたらす、または癌細胞の増殖もしくは拡散を阻害する、任意の薬剤を意味する。このような化学療法剤の例には、アルキル化剤、抗生物質、代謝拮抗薬、植物由来薬、およびホルモンが挙げられる。いくつかの実施形態では、本開示のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を化学療法剤と併用する。いくつかの実施形態では、化学療法剤は5‐フルオロウラシルである。いくつかの実施形態では、化学療法剤はシスプラチンである。いくつかの実施形態では、化学療法剤はカルボプラチンである。いくつかの実施形態では、化学療法剤はオキサリプラチンである。他の実施形態では、化学療法剤は、ゲムシタビンである。他の実施形態では、化学療法剤は、ドキソルビシンである。特定の実施形態では、化学療法剤は、ピリミジン類似体(例えば、5‐フルオロウラシル(5−FU)などのフルオロピリミジン)である。
「代謝拮抗薬」という用語は、本明細書では、代謝物またはそのプロドラッグの利用を阻害する治療剤を意味する。代謝拮抗薬の例には、5−FU、ならびに5−FU代謝物および/またはプロドラッグ、例えば5−FUMP、5−FUDP、5−FdUMP、カペシタビン、テガフール5−フルオロデオキシウリジン一リン酸塩など;ならびにシタラビン、およびネララビンなどのシタラビンプロドラッグ、5−アザシチジン、ゲムシタビン、メルカプトプリン、チオグアニン、アザチオプリン、アデノシン、ペントスタチン、エリトロヒドロキシノニルアデニン、およびクラドリビンが挙げられる。本開示の方法を実施するのに有用な代謝拮抗薬には、プリンまたはピリミジン類似体を含めたヌクレオシド類似体が挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物をフルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、5−フルオロ−1−(オキソラン−2−イル)ピリミジン−2,4−ジオン、5−フルオロ−2’−デオキシシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、トロキサシタビン、デシタビン、アザシチジン、プソイドイソシチジン、ゼブラリン、アンシタビン、ファザラビン、6−アザシチジン、カペシタビン、N4−オクタデシルシタラビン、エライジン酸シタラビン、フルダラビン、クラドリビン、クロファラビン、ネララビン、フォロデシン、およびペントスタチン、またはその誘導体からなる群より選択される代謝拮抗薬と組み合わせて使用する。1つの例では、ヌクレオシド類似体は、アデノシンデアミナーゼまたはシチジンデアミナーゼであるヌクレオシドデアミナーゼの基質である。いくつかの例では、ヌクレオシド類似体は、フルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、デシタビンおよびアザシチジンまたはそれらの誘導体から選択される。いくつかの例では、ヌクレオシド類似体は、5‐フルオロウラシルのN3−アルキル化類似体、1,4−オキサヘテロエパン部分を有する5‐フルオロウラシル誘導体、5‐フルオロウラシルおよびヌクレオシド類似体、シス−およびトランス−5−フルオロ−5,6−ジヒドロ−6−アルコキシウラシル、シクロペンタン5‐フルオロウラシル類似体、A−OT−フルオロウラシル、N4−トリメトキシベンゾイル−5’−デオキシ−5−フルオロ−シチジンおよび5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、1−ヘキシルカルバモイル−5‐フルオロウラシル、B−3839、ウラシル−1−(2−テトラヒドロフリル)−5‐フルオロウラシル、1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロウラシル、ドキシフルリジン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、1−アセチル−3−O−トルオイル−5‐フルオロウラシル、5‐フルオロウラシル−m−ホルミルベンゼン−スルホナート(特開昭55059173号)、N’−(2−フラニジル)−5‐フルオロウラシル(特開昭53149985号)、ならびに1−(2−テトラヒドロフリル)−5‐フルオロウラシル、またはその誘導体から選択される。特定の実施形態では、代謝拮抗薬は、ピリミジン類似体またはピリミジン類似体プロドラッグ(例えば、フルオロピリミジン)である。特定の実施形態では、代謝拮抗薬は5−フルオロウラシルである。
本明細書で使用される「タキサン」とは、微小管の安定性、形成、および/または機能に干渉する、またはそれを崩壊させる抗癌剤のことである。タキサン剤には、パクリタキセルおよびドセタキセル、ならびにその誘導体が挙げられ、誘導体は、微小管に対してそれが由来するタキサンと同じ作用様式で機能する。特定の実施形態では、タキサンは、パクリタキセルもしくはドセタキセル、または薬学的に許容可能なパクリタキセルもしくはドセタキセルの塩、酸もしくは誘導体である。特定の実施形態では、タキサンは、パクリタキセル(タキソール(登録商標))、ドセタキセル(タキソテール(登録商標))、アルブミン結合パクリタキセル(nab−パクリタキセル;アブラキサン(登録商標))、DHA−パクリタキセル、またはPG−パクリタキセルである。
「薬学的に許容可能な担体」という用語は、医薬製剤中の有効成分以外で、対象に対し無毒性である成分を意味する。薬学的に許容可能な担体には、特に限定されないが、緩衝剤、担体、賦形剤、安定化剤、希釈剤、または保存剤が挙げられる。薬学的に許容可能な担体には、例えば、ヒトまたはその他の対象への投与に適し、適合性のある1つまたは複数の固体もしくは液体フィラー、希釈剤、または被包物質が挙げられる。
本開示は一般に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物、ならびに癌などの過剰増殖疾患、関節リウマチなどの免疫系障害、ならびにHIVおよびマラリアなどの感染症を含めた疾患を治療するための組成物の製造ならびに使用の方法に関する。ガンマポリグルタミン酸化組成物には、治療剤の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つまたは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)用途もある。
いくつかの実施形態では、本開示は、以下のものを提供する:
[1] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む組成物。
[2] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、
(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);
(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);
(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);
(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);
(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);
(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および
(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)
からなる群より選択される、項目[1]に記載の組成物。
[3] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が、アルファカルボキシル基結合を有するグルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む、項目[1]または[2]に記載の組成物。
[4] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸がテトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸がペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[6] ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸がヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、[6R]−5,10−メテニル−THF、[6S]−5−ホルミル−THF、および/または[6R]−10−ホルミル−THF)である、項目[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[7](a)2個以上のグルタミル基がアルファカルボキシル基結合を有する、
(b)テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のグルタミル基がそれぞれアルファカルボキシル基結合を有する;または
(c)2個以上のグルタミル基がガンマカルボキシル基結合を有する、
項目[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8](a)C末端グルタミル基およびテトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のグルタミル基がそれぞれアルファカルボキシル基結合を有する;または
(b)C末端グルタミル基以外のグルタミル基がそれぞれアルファカルボキシル基結合を有する、
項目[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[9] 少なくとも1個のグルタミル基が、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する、項目[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物;
[10](a)アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも2個がL型である、
(b)アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれL型である、
(c)アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、
(d)テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれD型である、または
(e)アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも2個がL型であり、グルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、
項目[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物;
[11] ポリグルタミン酸が直鎖である、項目[1]〜[10]のいずれかに記載の組成物;
[12] ポリグルタミン酸が分岐鎖である、項目[1]〜[10]のいずれかに記載の組成物;
[13] 項目[1]〜[12]のいずれかに記載のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、リポソーム組成物(Lp−αPTHF);
[14] アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が、アルファカルボキシル基結合を有するL型のグルタミル基を含む、項目[13]に記載のLαPP組成物;
[15] アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基がそれぞれL型である、項目[13]または[14]に記載のLp−αPTHF組成物;
[16] アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がD型である、項目[13]または[14]に記載のLp−αPTHF組成物;
[17] リポソームが、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、項目[13]〜[16]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[18] アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基のうち少なくとも1個がガンマカルボキシル基結合を有する、項目[13]〜[17]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[19] 少なくとも1個のグルタミル基が、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する、項目[13]〜[18]のいずれかに記載の組成物;
[20] アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有するグルタミル基を2個、3個、4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む、項目[13]〜[19]のいずれかに記載の組成物;
[21] リポソームが、アルファテトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸、アルファペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸、またはアルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、項目[13]〜[20]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[22] ポリグルタミン酸が直鎖または分岐鎖である、項目[13]〜[21]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[23] リポソームがペグ化されている(PαLp−αPTHF)、項目[13]〜[22]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[24] リポソームが少なくとも1重量%のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、またはLp−αPTHFを調製する工程で、アルファポリグルタミン酸化THFの出発材料の少なくとも1%がLp−αPTHF中に被包(封入)される、項目[13]〜[23]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[25] リポソームが、20nm〜500nmまたは20nm〜200nmの範囲の直径を有する、項目[13]〜[24]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[26] ポソームが、80nm〜120nmの範囲の直径を有する、項目[13]〜[25]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[27] リポソームが、リポソーム成分から形成される、項目[13]〜[26]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[28] リポソーム成分が、少なくとも1つのアニオン性脂質および中性脂質を含む、項目[27]に記載のLp−αPTHF組成物;
[29] リポソーム成分が、DSPE;DSPE−PEG;DSPE−PEG−マレイミド;HSPC;HSPC−PEG;コレステロール;コレステロール−PEG;およびコレステロール−マレイミドからなる群より選択される少なくとも1つのものを含む、項目[27]または[28]に記載のLp−αPTHF組成物;
[30] リポソーム成分が、DSPE;DSPE−PEG;DSPE−PEG−FITC;DSPE−PEG−マレイミド;コレステロール;およびHSPCからなる群より選択される少なくとも1つのものを含む、項目[27]〜[29]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[31] 1つまたは複数のリポソーム成分が、立体安定剤をさらに含む、項目[27]〜[30]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[32] 立体安定剤が、ポリエチレングリコール(PEG);ポリ−L−リシン(PLL);モノシアロガングリオシド(GM1);ポリ(ビニルピロリドン)(PVP);ポリ(アクリルアミド)(PAA);ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン);ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン);ホスファチジルポリグリセロール;ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド];両親媒性ポリ−N−ビニルピロリドン;L−アミノ酸ベースポリマー;オリゴグリセリン、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレンオキシド含有コポリマー、ポロキサマー188、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[31]に記載のLp−αPTHF組成物;
[33] 立体安定剤がPEGであり、PEGが200〜5000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有する、項目[32]に記載のLp−αPTHF組成物;
[34] リポソームがアニオン性または中性である、項目[13]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[35] リポソームがゼロ以下のゼータ電位を有する、項目[13]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[36] リポソームが0〜−150mVのゼータ電位を有する、項目[13]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[37] リポソームが−30〜−50mVのゼータ電位を有する、項目[13]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[38] リポソームがカチオン性である、項目[13]〜[33]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[39] リポソームが、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸と、水性の薬学的に許容可能な担体とを含む内部空間を有する、項目[13]〜[38]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[40] 薬学的に許容可能な担体が、デキストロース、マンニトール、グリセロール、塩化カリウム、塩化ナトリウムなどの等張化剤を1%超の濃度で含む、項目[39]に記載のLp−αPTHF組成物;
[41] 水性の薬学的に許容可能な担体がトレハロースである、項目[39]に記載のLp−αPTHF組成物;
[42] 薬学的に許容可能な担体が、5重量%〜20重量%のトレハロースを含む、項目[41]に記載のLp−αPTHF組成物;
[43] 薬学的に許容可能な担体が、1重量%〜15重量%のデキストロースを含む、項目[39]〜[42]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[44] リポソームの内部空間が、HEPES緩衝液中に懸濁させた5%のデキストロースを含む、項目[39]〜[43]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[45] 薬学的に許容可能な担体が、1〜200mMの濃度および2〜8のpHのHEPES緩衝食塩水(HBS)または類似物などの緩衝液を含む、項目[39]〜[44]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[46] 薬学的に許容可能な担体が、合計濃度50mM〜500mMの酢酸ナトリウムと酢酸カルシウムとを含む、項目[39]〜[45]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[47] リポソームの内部空間が、5〜8のpHもしくは6〜7のpH、またはその間の任意の範囲のpHを有する、項目[13]〜[46]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[48] リポソームが、500,000分子未満または200,000分子未満のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、項目[13]〜[47]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[49] リポソームが、10〜100,000分子またはその間の任意の範囲のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、項目[13]〜[48]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[50] ターゲティング部分をさらに含み、ターゲティング部分が、目的の標的細胞上の表面抗原に対して特異的親和性を有する、項目[13]〜[49]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[51] ターゲティング部分が、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合しており、任意選択で、ターゲティング部分が、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と共有結合により結合している、項目[50]に記載のLp−αPTHF組成物;
[52] ターゲティング部分がポリペプチドである、項目[50]または[51]に記載のLp−αPTHF組成物;
[53] ターゲティング部分が抗体または抗体の抗原結合フラグメントである、項目[50]〜[52]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[54] ターゲティング部分が、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で表面抗原と結合する、項目[50]〜[53]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[55] ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)からなる群より選択される1つまたは複数の葉酸受容体と特異的に結合する、項目[50]〜[55]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[56] ターゲティング部分が、抗体、ヒト化抗体、抗体の抗原結合フラグメント、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、二重特異的抗体、合成抗体、ペグ化抗体、および多量体抗体からなる群より選択される1つまたは複数のものを含む、項目[50]〜[56]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[57] 各ペグ化リポソームが、ターゲティング部分を1〜1000個または30〜200個含む、項目[50]〜[56]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[58] 免疫刺激剤、検出可能マーカー、およびマレイミドのうちの1つまたは複数のものをさらに含み、免疫刺激剤、検出可能マーカー、またはマレイミドが、リポソームの前記PEGまたは外側と結合している、項目[39]〜[57]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[59] 免疫刺激剤が、タンパク質免疫刺激剤、核酸免疫刺激剤、化学的免疫刺激剤、ハプテン、およびアジュバントからなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[58]に記載のLp−αPTHF組成物;
[60] 免疫刺激剤が、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、DNP、ベータグルカン、ベータ−1,3−グルカン、ベータ−1,6−グルカン;レゾルビン(例えば、Dn−6DPAもしくはDn−3DPA、などのレゾルビンD、レゾルビンE、またはTシリーズレゾルビン)、ならびに酸化型低密度リポタンパク質(例えば、OXPAC、PGPC)およびエリトラン脂質(例えば、E5564)などのトール様受容体(TLR)調節剤からなる群より選択される少なくとも1つのものである、項目[58]または[59]に記載のLp−αPTHF組成物;
[61] 免疫刺激剤と検出可能なマーカーが同じものである、項目[58]〜[60]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[62] ハプテンをさらに含む、項目[58]〜[61]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[63] ハプテンが、フルオレセインまたはベータ−1,6−グルカンのうちの1つまたは複数のものを含む、項目[62]に記載のLp−αPTHF組成物;
[64]内部空間、外側空間、または両方の内部空間にマンニトール;トレハロース;ソルビトール;およびスクロースからなる群より選択される少なくとも1つの凍結保護物質、マンニトール;トレハロース;ソルビトール;およびスクロースからなる群より選択される少なくとも1つの凍結保護物質をさらに含む、[13]〜[63]のいずれかによるLp−αPTHF組成物;
[65] 項目[1]〜[64]のいずれかに記載の組成物を含む、標的化組成物;
[66] 項目[1]〜[49]のいずれかに記載の組成物を含む、非標的化組成物;
[67] カルボプラチンおよび/またはペムブロリズマブをさらに含む、項目[13]〜[66]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物;
[68] 項目[13]〜[67]のいずれかに記載のリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含む、医薬組成物;
[69] 項目[1]〜[8]のいずれかに記載のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む、医薬組成物;
[70] 疾患の治療に使用する、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物;
[71] 疾患治療のための薬物の製造への、項目[1]〜[70]のいずれかに記載の組成物の使用;
[72] 疾患治療のための、ならびに/あるいは治療剤(1つもしくは複数)の効果を増強する、化学療法薬(例えば、5−フルオロウラシル)などの1つもしくは複数の治療剤との併用療法への、または治療剤(1つもしくは複数)に関連する毒性副作用を軽減する「化学防御剤」としての(例えば、メトトレキセートなどの葉酸代謝拮抗薬との併用への)使用のための薬物の製造への[1]〜[70]のいずれかの組成物の使用;
[73] 治療または予防を必要とする対象の疾患を治療または予防する方法であって、対象に[1]〜[69]のいずれかの組成物を投与することを含む、方法;
[74] 治療または予防を必要とする対象の疾患を治療または予防する方法であって、対象に[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を投与することを含む、方法;
[75] 過剰増殖細胞を死滅させる方法であって、過剰増殖細胞と[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物とを接触させることを含む、方法;
[76] 過剰増殖細胞を死滅させる方法であって、過剰増殖細胞と[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物とを接触させることを含む、方法;
[77] 過剰増殖細胞が、癌細胞、哺乳動物細胞、および/またはヒト細胞である、項目[75]または[76]に記載の方法;
[78] 癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、方法;
[79] 癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、項目[13]〜[68]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、方法;
[80] 癌を治療または予防し、癌が、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;ならびに、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異常増殖症などの血液系腫瘍からなる群より選択される、項目[78]または[79]に記載の方法;
[81] 癌を治療または予防し、癌が、肺癌、乳癌、結腸癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、頭頸部癌、卵巣癌、および子宮頸癌からなる群より選択されるメンバーである、項目[78]または[79]に記載の方法;
[82] 癌を治療または予防し、癌が、結腸直腸癌、肺癌、乳癌、頭頸部癌、および膵臓癌からなる群より選択されるメンバーである、項目[78]または[79]に記載の方法;
[83] 癌を治療または予防し、癌が、結腸直腸癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、頭頸部癌、膵臓癌、胃癌、および中皮腫からなる群より選択される、項目[78]または[79]に記載の方法;
[84] 癌を治療する方法であって、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体を表面に発現する癌細胞を有するか、有するリスクのある対象に、項目[50]〜[66]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物を有効量投与することを含む、方法;
[85] 癌治療を受けているか、受けたことのある対象の維持療法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量の投与することを含む、維持療法;
[86] 癌治療を受けているか、受けたことのある対象の維持療法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、項目[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、維持療法;
[87] 免疫系の障害を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、免疫系の障害が、炎症(例えば、急性および慢性)、全身性炎症、関節リウマチ、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、皮膚筋炎/多発性筋炎、全身性エリテマトーデス、および高安病、ならびに乾癬から選択される、方法;
[88] 免疫系の障害を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、項目[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、免疫系の障害が、炎症(例えば、急性および慢性)、全身性炎症、関節リウマチ、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、皮膚筋炎/多発性筋炎、全身性エリテマトーデス、および高安病、ならびに乾癬から選択される、方法;
[89] 以下の治療方法:
(a)白血球減少症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、白血球減少症の治療方法;
(b)感染症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、感染症の治療方法;
(c)感染症、心血管疾患、または別の疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、疾患が、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患(CVD)、冠動脈疾患、心筋梗塞、ストローク、代謝症候群、妊娠性絨毛性疾患、および子宮外妊娠から選択されるメンバーである、心血管疾患または代謝疾患の治療方法;
(d)自己免疫疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、自己免疫疾患の治療方法;
(e)関節リウマチを有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、関節リウマチの治療方法;
(f)炎症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含み、任意選択で、炎症が、急性、慢性、および/または全身性炎症である、炎症状態の治療方法;あるいは
(g)皮膚疾患を有するか、有するリスクのある対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載の組成物を有効量投与することを含む、皮膚疾患の治療方法;
[90] 感染症を有するか、有するリスクのある対象に、項目[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、感染症の治療方法;
[91] 表面に葉酸受容体を発現している腫瘍にポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を送達する方法であって、腫瘍を有する対象に、項目[1]〜[69]のいずれかに記載のLp−αPTHF組成物を、腫瘍に治療有効量のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が送達される量で投与することを含む、方法;
[92] 項目[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含むアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とポリグルタミン酸化アルファ葉酸代謝拮抗薬とを含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むリポソームを形成することとを含む、方法;
[93] 項目[13]〜[69]のいずれかに記載のリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含むアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とを含む混合物を形成することと;混合物を処理して、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むリポソームを形成することとを含む、方法、
[94] 混合物を処理することが、溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することを含む、項目[93]に記載の方法、
[95] 項目[51]〜[70]のいずれかに記載の組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とを含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が封入および/または被包されるリポソームを形成することと;リポソームの表面にターゲティング部分を付与することとを含み、ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの少なくとも1つに対して特異的親和性を有する、方法。
[96] 項目[51]〜[70]のいずれかに記載の組成物を調製する方法であって、溶液中でリポソーム成分とアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とを含む混合物を形成することと;混合物を処理して、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が封入および/または被包されるリポソームを形成することと;リポソームの表面にターゲティング部分を付与することとを含み、ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの少なくとも1つに対して特異的親和性を有する、方法。
[97] 処理する段階が、溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することを含む、項目[96]に記載の方法、
[98] 処理する段階が、薄膜水和、押し出し、インライン混合、エタノール注入技術、凍結融解法、逆相蒸発法、動的高圧マイクロ流動化、マイクロ流体混合、二重エマルジョン、凍結乾燥二重エマルジョン、3Dプリンティング、膜コンタクター法、および撹拌のうちの1つまたは複数の段階を含む、項目[93]に記載の方法;ならびに/あるいは
[99] 前記処理する段階が、押し出し、高圧マイクロ流動化、および/または超音波処理のうちの1つまたは複数の段階によりリポソームのサイズを変更する1つまたは複数の段階を含む、項目[96]〜[98]のいずれかに記載の方法;ならびに/あるいは
[100] アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の出発材料の少なくとも1%が、リポソーム中に被包または封入される、項目[92]〜[99]のいずれかに記載の方法。
II.ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)
本開示は、全般的には、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物に関する。αPTHF組成物は、アルファカルボキシル基結合を有するグルタミル基を少なくとも1個有する。これらの組成物は、L−ガンマポリグルタミン酸化型のテトラヒドロ葉酸(酵素ホリルポリ−ガンマ−によって産生される)とは構造的に異なるものである。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を2〜20個、2〜15個、2〜10個、2〜5個、2〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基およびテトラヒドロ葉酸中のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、αPTHF中のグルタミル基のうち2個以上がガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の少なくとも1個のグルタミル基は、アルファカルボキシル基結合およびガンマカルボキシル基結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、αPTHF中のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基はD型である。いくつかの実施形態では、αPTHFは、2個以上のL型のグルタミル基と、1個または複数個のD型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFのポリグルタミン酸鎖は直鎖である(分岐鎖ではない)。いくつかの実施形態では、αPTHFのポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ジグルタミン酸化されている。つまり、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基に加えて追加のグルタミル基を1個含み(αTHF−PG1)、その追加のグルタミル基は、アルファ結合を介してテトラヒドロ葉酸中のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、アルファジグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファジグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はトリグルタミン酸化されている。すなわち、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基に加えて、2個の追加のグルタミル基を含む(αTHF−PG2)。いくつかの実施形態では、2個のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、2個の追加のグルタミル基のうちの1個は、アルファ結合を有し、他方のグルタミル基はガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、2個の追加のグルタミル基のうちの1個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、2個の追加のグルタミル基のうちの1個は、ガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、3個のグルタミル基のうちの2個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、3個のグルタミル基のうちの1個は、アルファ結合を有し、別のグルタミル基はガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、1個のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、アルファトリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸グルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファトリグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファトリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、トリグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はテトラグルタミン酸化されており、したがって、テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基に加えて、3個の追加のグルタミル基を含む(αTHF−PG3)。いくつかの実施形態では、3個のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、3個の追加のグルタミル基のうちの1または2個は、アルファ結合を有し、残りの2または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、3個の追加のグルタミル基のうちの2個のグルタミル基は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、3個のグルタミル基のうちの1個は、アルファ結合を有し、別の追加のグルタミル基はガンマ結合を有する。他の実施形態では、3個の追加のグルタミル基のうちの1個は、アルファ結合およびガンマ結合を有する。他の実施形態では、4個のグルタミル基のうちの3個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、アルファテトラグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファテトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファテトラグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファテトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、テトラグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、ペンタグルタミン酸化されており(αTHF−PG4)、テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基と結合した4個の追加のグルタミル基の鎖を含む。いくつかの実施形態では、鎖中の4個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の4個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。他の実施形態では、4個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、または3個は、アルファ結合を有し、残りの3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。他の実施形態では、4個の追加のグルタミル基のうちの1または2個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、5個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の5個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファペンタグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファペンタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ペンタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘキサグルタミン酸化されており(αTHF−PG5)、テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基と結合した5個の追加のグルタミル基の鎖を含む。いくつかの実施形態では、鎖中の5個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の5個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の5個の追加のグルタミル基のうちの4個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、5個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、または4個は、アルファ結合を介して分子のグルタミル基と結合しており、残りの4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。他の実施形態では、5個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、または4個はアルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、6個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の6個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、6個のグルタミル基のうちの5個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファヘキサグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、アルファヘキサグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ヘキサグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘプタグルタメートされ(αTHF−PG6)、したがって、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した6個の追加のグルタミル基の鎖を含む。いくつかの実施形態では、6個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の6個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の6個の追加のグルタミル基のうちの5個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、6個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、または5個は、アルファ結合を有し、残りの5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、6個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、または5個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、7個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の7個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、7個のグルタミル基のうちの6個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファヘプタグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファヘプタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファヘプタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘプタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ヘプタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、オクタグルタミン酸化されており(αTHF−PG7)、したがって、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した7個の追加のグルタミル基の鎖を含む。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の7個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の7個の追加のグルタミル基のうちの6個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、7個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。他の実施形態では、7個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、または6個は、アルファ結合を有し、残りの6、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、7個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、または6個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、8個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の8個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、8個のグルタミル基のうちの7個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファオクタグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファオクタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファオクタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファオクタグルタミン酸化葉酸テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、オクタグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ノナグルタミン酸化されており(αTHF−PG8)、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した8個の追加のグルタミル基の鎖を含む。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の8個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の8個の追加のグルタミル基のうちの7個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、8個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。他の実施形態では、8個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、または7個は、アルファ結合を有し、残りの7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、8個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、または7個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、9個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の9個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、9個のグルタミル基のうちの8個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファノナグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファノナグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファノナグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファノナグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ノナグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、デカグルタミン酸化されている(αTHF−PG9)(すなわち、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基と結合した9個の追加のグルタミル基の鎖を含む)。いくつかの実施形態では、9個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の9個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の9個の追加のグルタミル基のうちの8個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、9個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、または8個は、アルファ結合を有し、残りの8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、9個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、または8個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、10個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の10個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、10個のグルタミル基のうちの9個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、デカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はウンデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG10)。いくつかの実施形態では、10個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の10個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の10個の追加のグルタミル基のうちの9個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、10個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、または9個は、アルファ結合を有し、残りの9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、10個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、または9個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、11個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の11個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、11個のグルタミル基のうちの10個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファウンデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファウンデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファウンデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファウンデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ウンデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はドデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG11)。いくつかの実施形態では、11個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の11個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の11個の追加のグルタミル基のうちの10個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、11個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個は、アルファ結合を有し、残りの10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、11個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、12個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の12個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、12個のグルタミル基のうちの11個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファドデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファドデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファドデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファドデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ドデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はトリスカイデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG12)。いくつかの実施形態では、12個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の12個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の12個の追加のグルタミル基のうちの11個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、12個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、または11個は、アルファ結合を有し、残りの11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、12個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、または11個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、13個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の13個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、13個のグルタミル基のうちの12個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファトリスカイデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファトリスカイデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファトリスカイデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファトリスカイデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、トリスカイデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はテトラデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG13)。いくつかの実施形態では、13個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の13個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の13個の追加のグルタミル基のうちの12個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、13個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個は、アルファ結合を有し、残りの12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、13個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、14個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の14個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、14個のグルタミル基のうちの13個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファテトラデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファテトラデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファテトラデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファテトラデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、テトラデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はペンタデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG14)。いくつかの実施形態では、14個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の14個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の14個の追加のグルタミル基のうちの13個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、14個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、または13個は、アルファ結合を有し、残りの13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、14個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、または13個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、15個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の15個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、15個のグルタミル基のうちの14個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファペンタデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファペンタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファペンタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファペンタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ペンタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘキサデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG15)。いくつかの実施形態では、15個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の15個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の15個の追加のグルタミル基のうちの14個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、15個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個は、アルファ結合を有し、残りの14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、15個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、16個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の16個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、16個のグルタミル基のうちの15個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファヘキサデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファヘキサデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファヘキサデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘキサデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ヘキサデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘプタデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG16)。いくつかの実施形態では、16個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の16個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の16個の追加のグルタミル基のうちの15個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、16個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個は、アルファ結合を有し、残りの15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基はそれぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、16個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、17個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の17個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、17個のグルタミル基のうちの16個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファヘプタデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファヘプタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファヘプタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘプタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、ヘプタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はオクタデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG17)。いくつかの実施形態では、17個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の17個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の17個の追加のグルタミル基のうちの16個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、17個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、または16個は、アルファ結合を有し、残りの16個、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、17個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、または16個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、18個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の18個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、18個のグルタミル基のうちの17個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファオクタデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファオクタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファオクタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファオクタデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、オクタデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はエニアデカデカグルタミン酸化されている(αTHF−PG18)。いくつかの実施形態では、18個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の18個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の18個の追加のグルタミル基のうちの17個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、18個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、または17個は、アルファ結合を有し、残りの17、16個、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、18個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、または17個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、19個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の19個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、19個のグルタミル基のうちの18個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファエニアデカグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファエニアデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファエニアデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファエニアデカグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、エニアデカグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はイコシグルタミン酸化されている(αTHF−PG19)。いくつかの実施形態では、19個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の19個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の19個の追加のグルタミル基のうちの18個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、19個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、または18個は、アルファ結合を有し、残りの18個、17個、16個、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、19個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、または18個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、20個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の20個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、20個のグルタミル基のうちの19個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファイコシグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファイコシグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファイコシグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファイコシグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、イコシグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はイコシカイヘナサグルタミン酸化されている(αTHF−PG20)。いくつかの実施形態では、20個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の鎖中の20個の追加のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、鎖中の20個の追加のグルタミル基のうちの19個は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、20個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、または19個は、アルファ結合を有し、残りの19個、18個、17個、16個、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、それぞれ、ガンマ結合を有する。他の実施形態では、20個の追加のグルタミル基のうちの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、または19個は、アルファ結合を有し、残りの非C末端グルタミル基は、ガンマ結合を介して、分子のグルタミル基と結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1個の追加のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、21個のグルタミル基のうちの少なくとも1個は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外の21個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、21個のグルタミル基のうちの20個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファイコシカイヘナグルタミン酸化THFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。さらなる実施形態では、アルファイコシカイヘナグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、アルファイコシカイヘナグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファイコシカイヘナグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。さらなる実施形態では、イコシカイヘナグルタミン酸化THFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラヒドロ葉酸と結合した4〜7個のグルタミル基を含み(すなわち、αTHF−PGn、n=4〜7)、4〜7個の結合グルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラヒドロ葉酸と結合したグルタミル基を4〜7個含み(すなわち、αTHF−PGn、n=4〜7)、C末端グルタミル基以外の4〜7個の結合グルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、4〜7個の結合グルタミル基はそれぞれ、L型である。他の実施形態では、4〜7個の結合グルタミル基はそれぞれ、D型である。他の実施形態では、4〜7個の結合グルタミル基は、L型およびD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はテトラグルタミン酸化されており、テトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の3個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラグルタミン酸化されており、C末端グルタミル基以外のテトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の3個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。いくつかの実施形態では、4個のグルタミル基がそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファテトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基はそれぞれD型である。他の実施形態では、アルファテトラグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の少なくとも2個のグルタミル基がL型であり、少なくとも1個のグルタミル基がD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ペンタグルタミン酸化されており、テトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の4個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ペンタグルタミン酸化されており、C末端グルタミル基以外のテトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の4個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。いくつかの実施形態では、4個のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基はそれぞれD型である。他の実施形態では、アルファペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の少なくとも2個のグルタミル基がL型であり、少なくとも1個のグルタミル基がD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘキサグルタミン酸化されており、テトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の5個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。一実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘキサグルタミン酸化されており、C末端グルタミル基以外のテトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の5個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。いくつかの実施形態では、5個のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基はそれぞれD型である。他の実施形態では、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の少なくとも2個のグルタミル基がL型であり、少なくとも1個のグルタミル基がD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
別の実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘプタグルタミン酸化されており、テトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の6個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。別の実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ヘプタグルタミン酸化されており、C末端グルタミル基以外のテトラヒドロ葉酸と結合したポリグルタミン酸鎖中の6個のグルタミル基はそれぞれ、アルファ結合を含む。いくつかの実施形態では、6個のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のアルファヘプタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基はそれぞれD型である。他の実施形態では、アルファヘプタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の少なくとも2個のグルタミル基がL型であり、少なくとも1個のグルタミル基がD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(αPTHF)は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基を含めて、合計1〜15、1〜10個、2〜15個、2〜10個、3〜15個、3〜10個、3〜6個、3〜5個、4〜10個、4〜7個、または4〜6個、またはその間の任意の範囲のグルタミル基を含む。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基およびテトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、L型およびD型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個は、アルファ結合を有し、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、1個、または0個のグルタミル基はそれぞれガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸のポリグルタミン酸構造中のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基はそれぞれD型である。いくつかの実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個は、L型である。別の実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個は、D型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は直鎖である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は分岐鎖である。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(αPTHF)は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基を含めて、合計2〜20、2〜15、2〜10、2〜5個、またはその間の任意の範囲のグルタミル基を含む。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基およびテトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、C末端グルタミル基以外のαPTHF中のそれぞれのグルタミル基は、アルファ結合を有する。他の実施形態では、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、または19個のグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ガンマ結合を有する2個以上のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、または19個のグルタミル基は、アルファ結合を有し、19、18個、17個、16個、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、1個、または0個のグルタミル基はそれぞれガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、αPTHF中のグルタミル基はそれぞれL型である。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHF中のグルタミル基はそれぞれD型である。一実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個は、L型である。別の実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、または19個は、D型である。
いくつかの実施形態ではアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基に加えて、合計1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個の追加のグルタミル基は、アルファ結合を有する。さらなる実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のグルタミル基は、ガンマ結合を有する。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基は、アルファ結合を有する。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸中の合計1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、または15個のグルタミル基は、L型、D型、またはL型とD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基はそれぞれD型である。代替的実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸のグルタミル基の少なくとも2個はL型であり、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中のグルタミル基の少なくとも1個はD型である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、または16個のグルタミル基は、L型である。他の実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸中の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、または14個のグルタミル基は、D型である。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。
さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、20〜100個、20〜75個、20〜50個、20〜40個、20〜30個、20〜25個、または101個以上、またはその間の任意の範囲のグルタミル基を含む。いくつかの実施形態では、αPTHFのグルタミル基はそれぞれL型である。他の実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基以外のαPTHFのグルタミル基はそれぞれD型である。代替的実施形態では、αPTHF中のグルタミル基の少なくとも2個はL型であり、αPTHF中のグルタミル基の少なくとも1個はD型である。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。
さらなる実施形態では、提供される組成物は、アルファ結合を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または1〜20個含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、L型のグルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または1〜20個含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、D型のグルタミル基を0個、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または1〜20個含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または1〜20個のL型のグルタミル基と、0個、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または1〜20個のD型のグルタミル基とを含む。他の実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する少なくとも1個のグルタミル基を含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または11個以上含む。
いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、アルファ結合を有するグルタミル基を少なくとも1個含み、ガンマ結合を有するグルタミル基を2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、1〜20個、またはそれ以上含む。例えば、いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、L−アルファグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個含み、さらに、L−ガンマグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含む。いくつかのさらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、L−アルファグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含み、さらに、D−ガンマグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含む。追加のさらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、D−アルファグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含み、さらに、D−ガンマグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含む。他のさらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、D−ガンマグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または1〜10個含み、さらに、L−ガンマグルタミル基結合を1個、2個、3個、4個、5個、6個、または1〜10個含む。他の実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有するグルタミル基を少なくとも1個含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有するグルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、1〜10個、または11個以上含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるαPTHFは、1個または複数個の追加のグルタミル基を追加することができる、すなわち、組成物は、FPGS(ホリルポリグルタミン酸シンテターゼ)の基質としての役割を果たすことができる。αPTHFのFPGS(例えば、ヒトFPGS、またはラット肝臓FPGS)に対する基質として作用する能力を測定する試薬およびアッセイと試薬は、容易に入手でき、ルーチンに実施できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される裸のアルファPTHF組成物(例えば、送達媒体と結合していないアルファPTHF)は、同じ生理的条件下でのテトラヒドロ葉酸の取り込み速度と比較して肝臓細胞によって有意に遅い速度で取り込まれる。いくつかの実施形態では、裸のアルファPTHF組成物の肝臓細胞取り込み速度は、テトラヒドロ葉酸の速度と比較して、30%、20%、15%、または10%未満である。さらなる実施形態では、本明細書に開示されるアルファPTHF組成物の肝臓細胞からの流出(輸送)速度は、テトラヒドロ葉酸の速度と比べて、テトラヒドロ葉酸よりも有意に遅い速度(30%、20%、15%、または10%未満)で起こる。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、過剰増殖細胞に対して、テトラヒドロ葉酸より高い細胞傷害性を有する。いくつかの実施形態では、過剰増殖細胞は癌細胞である。いくつかの実施形態では、過剰増殖細胞は、結腸直腸癌細胞、結腸癌細胞、乳癌細胞、または卵巣癌細胞である。いくつかの実施形態では、癌細胞は、中皮腫細胞または非小細胞肺癌細胞である。いくつかの実施形態では、細胞傷害性をin vitroアッセイで測定する。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸である。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、テトラヒドロ葉酸より低い毒性副作用を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、非過剰増殖細胞に対して、テトラヒドロ葉酸よりも毒性が低いである。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、好中球、肝臓細胞、または結腸上皮細胞に対して、テトラヒドロ葉酸よりも毒性が低い。いくつかの実施形態では、好中球は、ヒト好中球、分化しているヒト好中球、またはCD34+細胞から分化した好中球である。いくつかの実施形態では、肝臓細胞は、AML12肝臓細胞である。いくつかの実施形態では、結腸上皮細胞は、CCD841結腸上皮細胞である。いくつかの実施形態では、毒性をin vitroアッセイで測定する。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸である。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、テトラヒドロ葉酸より低い毒性副作用を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、in vivoアッセイで、テトラヒドロ葉酸よりも毒性副作用が少ない、またはその重症度が低い。いくつかの実施形態では、in vivoアッセイをin vivoマウスモデルで実施する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、テトラヒドロ葉酸よりも血液学的または肝臓毒性副作用が少ない、またはその重症度が低い。いくつかの実施形態では、血液学的副作用を平均好中球、平均白血球または平均血小板数により評価する。いくつかの実施形態では、血清アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)、血清アラニンアミノ基転移酵素(ALT)、および/または血清アルブミンレベルを測定することによって、肝臓毒性副作用を評価する。いくつかの実施形態では、in vivoアッセイは、40mg/kgまたは80mg/kgのアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を週一回、4週間にわたって投与することを含む。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸である。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物による治療は、in vivoマウスモデルで有意な血液学的または肝臓毒性副作用を誘導しない。いくつかの実施形態では、血液学的副作用を平均好中球、平均白血球または平均血小板数によって評価する。いくつかの実施形態では、肝臓毒性副作用を血清アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)、血清アラニンアミノ基転移酵素(ALT)、および/または血清アルブミンレベルを測定することによって評価する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、平均好中球も平均白血球も平均血小板数を有意に低下させることはない。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、血清アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)および血清アラニンアミノ基転移酵素(ALT)レベルを有意に上昇させることはない。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物は、血清アルブミンレベルを有意に低下させることはない。いくつかの実施形態では、in vivoアッセイは、40mg/kgまたは80mg/kgのポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を週一回、4週間にわたって投与することを含む。いくつかの実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸はヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸である。
いくつかの実施形態では、αPTHF組成物はフッ素原子を含まない。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は4−フルオログルタミル基を含まない。
ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)組成物およびその使用については、米国特許出願第62/374,458号、同第62/583,432号、同第62/627,741号、同第62/630,820号、および同第62/630,821号、同第62/630,824号、同第62/630,825号、同第15/675,695号、および同第15/675,701号;国際出願PCT/US2017/046666号および国際出願PCT/US2017/046667号にさらに開示されており;上記出願それぞれの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
A.ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸類似体および誘導体
本開示はまた、αPTHF誘導体および類似体を包含する。本明細書に開示される組成物および方法は、酸化されているテトラヒドロ葉酸のありとあらゆる既知の誘導体または類似体に適用されると考えられる。いくつかの実施形態では、本開示の組成物および方法に従って調製および使用されるポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸類似体または誘導体組成物は、図1I〜1Jに図示されるものである。いくつかの実施形態では、類似体は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基がテトラヒドロ葉酸分子の残りの部分とガンマペプチド結合を介して結合していない修飾型のテトラヒドロ葉酸に対応する。いくつかの実施形態では、類似体は、テトラヒドロ葉酸のグルタミル基がD型である異形のテトラヒドロ葉酸である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化型のテトラヒドロ葉酸またはポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸類似体もしくは誘導体は、フッ素化されていない。
さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸誘導体または類似体は、変種ポリグルタミン酸鎖を有する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は、グルタメート以外の天然または合成残基を1個または複数個含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸鎖は、アミド結合を含まないグルタミル基を1個または複数個含む。他の実施形態では、ポリグルタミン酸鎖の1個または複数個のグルタミル基が誘導体化されている。
B.THF−PG合成
本明細書に提供されるテトラヒドロ葉酸ポリグルタミン酸組成物は、入手可能な試薬および合成中間体を用いて、以下の合成法により得られる。グルタミル残基のテトラヒドロ葉酸のグルタミル残基への付加は、当該技術分野で公知の合成法を用いて実施できる。いくつかの実施形態では、グルタミル残基をテトラヒドロ葉酸のグルタミル残基に連続的に付加する。さらなる実施形態では、当業者に公知の「クリックケミストリー」法またはその他のバイオコンジュゲート化学を用いて、テトラヒドロ葉酸のグルタミル残基にポリグルタミン酸を付加する。あるいは所望の長さのグルタミル残基のペプチドを作製し、テトラヒドロ葉酸のグルタミル残基を持たない前駆物質に付加できる。ペプチドは、当該技術分野で公知の方法を用いて作製できる。いくつかの実施形態では、最初のグルタミル残基をwangレジンに結合させ、F−moc化学を用いる固相ペプチド合成により、追加のグルタミル残基を連続的に付加する。最後のグルタミル残基を付加した後、テトラヒドロ葉酸前駆物質をペプチドとカップリングし、その分子をレジンから切断する。
テトラヒドロ葉酸のグルタミル残基へのグルタミル残基の付加は、当該技術分野で公知の合成方法を用いて達成できる。いくつかの実施形態では、テトラヒドロ葉酸のグルタミル残基にグルタミル残基を連続的に付加する。さらなる実施形態では、当業者に公知の「クリックケミストリー」法およびその他のバイオコンジュゲート化学を用いて、テトラヒドロ葉酸のグルタミル残基にポリグルタミン酸を付加する。あるいは所望の長さのグルタミル残基のペプチドを作製し、グルタミル残基を持たないテトラヒドロ葉酸の前駆物質に付加できる。ペプチドは、当該技術分野で公知の合成方法を用いて作製できる。いくつかの実施形態では、最初のグルタミル残基をwangレジンに結合させ、F−moc化学を用いる固相ペプチド合成により、追加のグルタミル残基を連続的に付加する。最後のグルタミル残基を付加した後、テトラヒドロ葉酸前駆物質をペプチドとカップリングし、その分子をレジンから切断する。
C.テトラヒドロ葉酸−PG複合体
本発明者らは、驚くべきことに、テトラヒドロ葉酸(αPTHF)とほぼ同じ構造および化学的特徴を共有するポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬が、白金系化合物などの細胞毒性化合物を含めた治療剤を含む他の組成物と複合体を形成できることを発見した。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と治療剤またはその塩もしくは酸との複合体を提供する。
いくつかの実施形態では、αPTHF/複合体は、αPTHFと治療剤とを含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、化学療法剤などの細胞毒性化合物である。さらなる実施形態では、αPTHF/複合体は、白金系化学療法剤などの白金系薬物(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)を含む。他の実施形態では、αPTHF/複合体は、タキサン系化学療法剤(例えば、パクリタキセルおよびセタキセル)を含む。他の実施形態では、αPTHF/複合体はシクロデキストリンを含む。さらなる実施形態では、αPTHF/複合体は、リポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHと治療剤またはその塩もしくは酸との複合体を含む、組成物を提供する。さらなる実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を2〜150個、2〜100個、2〜75個、2〜50個、2〜24個、2〜30個、2〜20個、2〜19個、2〜15個、2〜10個、または2〜5個含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を3〜10個、3〜9個、3〜8個、もしくは3〜7、またはその間の任意の範囲の個数含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。他の実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を4〜10個、4〜9個、4〜8個、4〜7個、4〜6個、もしくは4〜5個、またはその間の任意の範囲の個数含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。ある特定の実施形態では、複合体は、グルタミル基を3〜10個含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。さらなる実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を3〜7個含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。別の実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を5個含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。別の実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、グルタミル基を6個含む、1つまたは複数のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、細胞毒性化合物、またはその塩もしくは酸である。さらなる実施形態では、治療剤は、化学療法剤、またはその塩もしくは酸である。別の実施形態では、治療剤は白金系薬物である。別の実施形態では、治療剤はタキサン系薬物である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/治療剤のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/治療剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/治療剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPPTHF/治療剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50超である。いくつかの実施形態では、αPTHF/治療剤複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
代替的実施形態では、αPTHF複合体は、αPTHFとシクロデキストリンとを含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF(例えば、αPTHF塩)/シクロデキストリンのモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シクロデキストリンのモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/シクロデキストリンのモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シクロデキストリンのモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/シクロデキストリンのモル比は、1:1〜20、1:1〜10、または1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シクロデキストリンのモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF/白金系化学療法剤複合体を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、白金系化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン、またはその塩もしくは酸からなる群より選択される。他の実施形態では、αPTHF/白金系化学療法剤複合体は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチンの類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、または1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。いくつかの実施形態では、αPTHF/白金系薬剤複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、αPTHF/白金系化学療法剤複合体は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチンの類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系類似体のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系類似体のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系薬剤のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系類似体のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系類似体のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金系類似体のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。いくつかの実施形態では、αPTHF/白金系類似体複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびシスプラチンまたはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、αPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
別の実施形態では、本開示は、αPTHFおよびカルボプラチンまたはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチンのモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
別の実施形態では、本開示は、αPTHFおよびオキサリプラチンまたはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、αPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびネダプラチン、ヘプタプラチン、ロバプラチン、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、およびネダプラチン、またはこれらの塩もしくは酸からなる群より選択される白金系化学療法剤(「白金」)を含む複合体を提供する。他の実施形態では、αPTHF/白金系化学療法剤複合体は、ネダプラチン、ヘプタプラチン、ロバプラチン、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、またはネダプラチンの類似体、またはこれらの塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/白金(または白金の塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/白金(またはその塩もしくは酸または類似体)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF/タキサン系化学療法剤(タキサン)複合体を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、タキサン系化学療法剤は、パクリタキセル(PTX)、ドセタキセル(DTX)、ラロタキセル(LTX)、およびカバジタキセル(CTX)、またはその塩もしくは酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン系薬剤のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン(またはタキサンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン(またはタキサンの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン(またはタキサンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン(またはタキサンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/タキサン(またはタキサンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびパクリタキセル(PTX)またはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。他の実施形態では、αPTHF/タキサン系化学療法剤複合体は、パクリタキセル(PTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびドセタキセル(DTX)またはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。他の実施形態では、αPTHF/タキサン系化学療法剤複合体は、ドセタキセル(DTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびラロタキセル(LTX)またはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。他の実施形態では、αPTHF/タキサン系化学療法剤複合体は、ラロタキセル(LTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよびカバジタキセル(CTX)またはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。他の実施形態では、αPTHF/タキサン系化学療法剤複合体は、カバジタキセル(CTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHFおよび別の代謝拮抗薬、またはその塩もしくは酸を含む、複合体を提供する。代謝拮抗薬は、正常な生化学反応に必要な代謝物と類似しているが、細胞分裂などの1つまたは複数の細胞の正常機能に干渉する程度にそれとは異なる構造を有する化学物質である。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHFおよびテトラヒドロ葉酸(THF)、またはその塩もしくは酸を含む複合体を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF、およびゲムシタビン、フルオロウラシル、カペシタビン、葉酸代謝拮抗薬(例えば、テトラヒドロ葉酸、テトラヒドロ葉酸)、テガフール、シトシンアラビノシッド、チオグアニン、5−アザシチジン、6−メルカプトプリン、アザチオプリン、6−チオグアニン、ペントスタチン、リン酸フルダラビン、およびクラドリビン、ならびにそのいずれかの薬学的に許容可能な塩もしくは酸、または誘導体からなる群より選択される代謝拮抗薬を含む、複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸)のモル比は、1〜20:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸)のモル比は、2〜8:1の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のαPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸、またはプロドラッグ)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、αPTHF/代謝拮抗薬(または代謝拮抗薬の塩もしくは酸、またはプロドラッグ)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で知られている別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とシクロデキストリンの複合体を提供する。シクロデキストリン(CD)は、複合体の形成を介して多数の薬物の物理化学的性質を改善することが示されている環状オリゴ糖のグループである。CDは、α−(1,4)結合により結合した複数のD−グルコース単位から構成される環状オリゴ糖である。この環状構造によって疎水性の内部空洞が生じ、CDが短い錐体形状になる。環の端部に多数のヒドロキシル基が位置しているため、CDは親油にも水溶性にもなる。その結果、CDは、多種多様な疎水性薬剤と複合体を形成し、それにより、これらの複合体化薬剤の物理化学的性質を変化させることができる。
「シクロデキストリン」または「CD」という用語は一般に、別途明記されない限り、可変数の(α−1,4)結合D−グルコピラノシド単位を含み、テトラヒドロ葉酸−PGと複合体を形成できる、親または誘導体化環状オリゴ糖を意味する。各シクロデキストリングルコピラノシドサブユニットは、2位と3位に二級ヒドロキシル基を有し、6位に一級ヒドロキシル基を有する。「親」、「非誘導体化」、または「不活性」シクロデキストリンという用語は、基本式C6H12O6および追加の化学的置換のないグルコース構造を有するD−グルコピラノシド単位を含む、シクロデキストリンを意味する(例えば、6個のD−グルコピラノシド単位からなるα−シクロデキストリン、7個のD−グルコピラノシド単位からなるβ−シクロデキストリン、および8個のD−グルコピラノシド単位からなるα−シクロデキストリン)。ヒドロキシル基を他の官能基で誘導体化することによって、親シクロデキストリンの物理的および化学的性質を改変できる。シクロデキストリン内相に位置する任意の物質は、シクロデキストリンと「複合体化」している、またはシクロデキストリンと複合体(包接複合体)を形成していると言う。
本明細書で使用される場合、シクロデキストリンがαPTHFと複合体を形成できる限り、αPTHF/シクロデキストリン複合体のシクロデキストリン成分に特に制限はない。特定の実施形態では、シクロデキストリンは、αPTHFおよび/またはリポソーム被包物との複合体形成を容易にするため、イオン化可能な(例えば、弱塩基性および/または弱酸性の)官能基を有するよう誘導体化されている。
シクロデキストリンのヒドロキシル基、例えばシクロデキストリン内相の反対側に向いているヒドロキシル基などをイオン化可能な化学基で修飾することにより、シクロデキストリンおよびシクロデキストリンと複合体化した治療剤の添加が容易になることが知られている。いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体のシクロデキストリンは、少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、6個、7個、8個、9個、または10個のイオン化可能な化学基で置換されたヒドロキシル基を有する。「荷電シクロデキストリン」という用語は、ヒドロキシル基のうちの1個または複数個が荷電部分で置換されたシクロデキストリンを意味する。このような部分は、それ自体荷電基であるか、または1つまたは複数の荷電部分で置換された有機部分(例えば、C1−C6アルキルまたはC1−C6アルキルエーテル部分)を含むものであり得る。
いくつかの実施形態では、CD誘導体の「イオン化可能な」または「荷電」部分は弱イオン化可能である。弱イオン化可能な部分は、弱塩基性または弱酸性の部分である。弱塩基性官能基(W)は、約6.0〜9.0、6.5〜8.5、7.0〜8.0、7.5〜8.0、およびその間の任意の範囲(端点含む)のCH3−WによるpKaを有する。同様に、弱酸性官能基(X)は、約3.0〜7.0、4.0〜6.5、4.5〜6.5、5.0〜6.0、5.0〜5.5、およびその間の任意の範囲(端点含む)のCH3−Xによるlog解離定数(pKa)を有する。代表的アニオン性部分には、特に限定されないが、カルボキシレート、カルボキシメチル、スクシニル、スルホニル、ホスフェート、スルホアルキルエーテル、サルフェートカーボネート、チオ炭酸塩、ジチオカーボネート、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、ニトレート、およびボレート基が挙げられる。代表的カチオン性部分には、特に限定されないが、アミノ、グアニジン、および四級アンモニウム基が挙げられる。
別の実施形態では、誘導体化シクロデキストリンは、「ポリアニオン」または「ポリカチオン」である。ポリアニオンは、負電荷基を2個以上有し、それにより3単位以上の正味の負イオン電荷を生じる、誘導体化シクロデキストリンである。ポリカチオンは、正電荷基を2個以上有し、それにより3単位以上の正味の正イオン電荷を生じる、誘導体化シクロデキストリンである。
別の実施形態では、誘導体化シクロデキストリンは、「荷電可能な両親媒性物質」である。「荷電可能」は、両親媒性物質がpH4〜pH8またはpH4〜8.5の範囲のpKを有することを意味する。したがって、荷電可能両親媒性物質は弱酸または塩基であり得る。本明細書の「両性」は、アニオン性およびカチオン性特性の両方のイオン化可能な基を有し、(a)少なくとも一方、任意選択で、両方のカチオン性およびアニオン性両親媒性物質が荷電可能で、4と8〜8.5との間のpKを有する少なくとも1つの電荷基を有し、(b)pH4でカチオン電荷が優勢であり、かつ(c)pH8〜8.5でアニオン電荷が優勢である、誘導体化シクロデキストリンを意味する。
いくつかの実施形態では、「イオン化可能な」または「荷電」誘導体化シクロデキストリンは、全体的には、ポリイオン性であるか、両親媒性であるか、それ以外であるかを問わず、弱くイオン化可能である(例えば、約4.0〜8.5、4.5〜8.0、5.0〜7.5、5.5〜7.0、6.0〜6.5、およびその間の任意の範囲(両端含む)ののpKaiを有する)。
シクロデキストリンのいずれか1つ、いくつか、または全てのα−D−グルコピラノシド単位のうちのいずれか1つ、いくつか、または全てのヒドロキシル基は、本明細書に記載される通りにイオン化可能な化学基に改変できる。各シクロデキストリンヒドロキシル基は化学反応性が異なるため、改変部分と反応させることにより、位置および光学異性体の非晶質混合物を作製できる。あるいは、特定の化学によって、事前に改変したα−D−グルコピラノシド単位を反応させて、均一の生成物を形成させることができる。
混合物中のシクロデキストリン誘導体で生じる集合体置換は、置換度と呼ばれる用語で説明される。例えば、置換度7を有する6−エチレンジアミノ−β−シクロデキストリンは、6−エチレンジアミノ−β−シクロデキストリン分子あたりのエチレンジアミノ基の数が7である、6−エチレンジアミノ−β−シクロデキストリンの異性体の分布から構成されるであろう。シクロデキストリン誘導体混合物の置換度は、質量分析法または核磁気共鳴分光法を用いて、ルーチンに測定できる。
一実施形態では、シクロデキストリン内部から反対方向を向いた少なくとも1個のヒドロキシル部分をイオン化可能な化学基で置換する。例えば、少なくとも1つのα−D−グルコピラノシド単位のC2ヒドロキシル、C3ヒドロキシル、C6ヒドロキシル、C2ヒドロキシルとC3ヒドロキシル、C2とC6ヒドロキシル、C3とC6ヒドロキシル、およびC2−C3−C6ヒドロキシル3個全てをイオン化可能な化学基で置換する。任意のこのようなヒドロキシルの組み合わせも同様に、改変シクロデキストリン中の少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、最大で全てのアルファ−D−グルコピラノシド単位を同様に組み合わせることができることに加えて、本明細書に記載されるいずれかの置換度と組み合わさっていてよい。このような誘導体の1つにスルホアルキルエーテルシクロデキストリン(SAE−CD)がある。ベータシクロデキストリンのスルホブチルエーテル誘導体(SBE−β−CD)は、親シクロデキストリンと比較して水溶解度が大幅に改善されていることが明らかにされている。
開示されるリポソーム組成物中で治療剤と複合体化され得る追加のシクロデキストリン誘導体には、γ−CD上の6−ヒドロキシ基がカルボキシチオアセテートエーテル結合に置き換わったスガマデクスまたはOrg−25969、およびヒドロキシブテニル−β−CDが挙げられる。代替形態のシクロデキストリンには、2,6−ジ−O−メチル−β−CD(DIMEB)、2−ヒドロキシルプロピル−3−シクロデキストリン(HP−β−CD)、ランドムメチル化−β−シクロ−デキストリン(RAMEB)、スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン(SBE−β−CD)、およびスルホブチルエーテル−γ−シクロデキストリン(SBEαCD)、スルホブチル化−β−シクロデキストリンナトリウム塩、(2−ヒドロキシプロピル)−アルファ−シクロデキストリン、(2−ヒドロキシプロピル)−β−シクロデキストリン、(2−ヒドロキシプロピル)−γ−シクロ−デキストリン、2,6−ジ−O−メチル)−β−シクロデキストリン(DIMEB−50ヘプタキス)、2,3,6−トリ−O−メチル)−β−シクロデキストリン(TRIMEBヘプタキス)、メチル−β−シクロデキストリン、オクタキス(6−デオキシ−6−ヨード)−γ−シクロデキスリン(cyclodexrin)、およびオクタキス(6−デオキシ−6−ブロモ)−γ−シクロデキスリンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリンは、リポソーム内相中で捕捉されるシクロデキストリンの量が増えるよう高い水溶解度を有する。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンの水溶解度は、少なくとも10mg/mL、20mg/mL、30mg/mL、40mg/mL、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、またはそれ以上である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンの水溶性は、10〜150mg/mL、20〜100mg/mL、20〜75mg/mLの範囲内、およびその間の任意の範囲(両端含む)内にある。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリンと、αPTHFおよび/またはシクロデキストリンと複合体化する他の治療剤との間の結合定数が大きいが好ましく、このような結合定数は、治療剤のサイズに基づきシクロデキストリン中のグルコース単位の数を選択することによって得られる(例えば、Albers et al.,Crit.Rev.Therap.Drug Carrier Syst.12:311−337(1995);Stella et al.,Toxicol.Pathol.36:30−42(2008を参照)。結合定数がpHに依存する場合には、リポソーム内相のpHで結合定数が大きくなるようシクロデキストリンを選択できる。その結果、シクロデキストリン存在下での治療剤の溶解度(名目上の溶解度)をさらに改善できる。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンと治療剤との結合定数は、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、またはそれ以上である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンと治療剤との結合定数は、100〜1,200、200〜1,000、300〜750、およびその間の任意の範囲である。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、誘導体化されていない。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、誘導体化されている。さらなる実施形態では、複合体のシクロデキストリン誘導体は、式I:
の構造を有し、式中、
nは4、5、または6であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9はそれぞれ独立に、−H、直鎖もしくは分岐C
1−C
8アルキレン基、または任意に置換されていてよい直鎖もしくは分岐C
1−C
6基であり、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9のうちの少なくとも1つは、直鎖または分岐C
1−C
8アルキレン(例えば、C
1−C
8−(アルキレン)−SO
3 −基)である。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリン誘導体は、式II:
の構造を有し、式中、
nは4、5、または6であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9はそれぞれ独立に、−O−または−O−(C
2−C
6アルキレン)−SO
3 −基であり;R
1およびR
2の少なくとも1つは独立に−O−(C
2−C
6アルキレン)−SO
3 −基であり;S
1、S
2、S
3、S
4、S
5、S
6、S
7、S
8、およびS
9はそれぞれ独立に、薬学的に許容可能なカチオンである。さらなる実施形態では、薬学的に許容可能なカチオンは、Li
+、Na
+、またはK
+などのアルカリ金属;Ca
2+、またはMg
2+などのアルカリ土類金属ならびにアンモニウムイオンおよび(C1−C6)−アルキルアミン、ピペリジン、ピラジン、(C1−C6)−アルカノールアミンおよび(C4−C8)−シクロアルカノールアミンのカチオンなどのアミンカチオンから選択される。いくつかの実施形態では、R1およびR2のうちの少なくとも1つは、独立に−O−(CH
2)
mSO3−基である−O−(C2−C6アルキレン)−SO3−基であり、mは2〜6、好ましくは2〜4(例えば、−O−CH2CH2CH2S03−または−O−CH2CH2CH2CH2S03−)であり;およびS
1、S
2、S
3、S
4、S
5、S
6、S
7、S
8、およびS
9はそれぞれ独立に、Hまたは薬学的に許容可能なカチオンであり、これには、例えば、アルカリ金属(例えば、Li
+、Na
+、K
+)、アルカリ土類金属(例えば、Ca
2+、Mg
2+)、アンモニウムイオンならびに(C1−C6)−アルキルアミン、ピペリジン、ピラジン、(C
1−C
6)−アルカノールアミンおよび(C
4−C
8)−シクロアルカノールアミンのカチオンなどのアミンカチオンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリン誘導体には、米国特許第6,133,248号、同第5,874,418号、同第6,046,177号、同第5,376,645号、同第5,134,127号、同第7,034,013号、同第6,869,939号;および国際公開第02005/117911号に開示されているシクロデキストリンがあり、上記文献の内容はそれぞれ、参照により本明細書に優先的に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリン誘導体は、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンである。いくつかの実施形態では、複合体のシクロデキストリン誘導体は、CAPTISOL(登録商標)(CyDex Pharma.Inc.,Lenexa,Kansas)などのスルホブチルエーテル−3−シクロデキストリンである。スルホブチルエーテル−3−シクロデキストリンおよびその他のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの作製方法は当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリン誘導体は、式III:
の化合物であり、式中、Rは、
(a)(H)
21−Xまたは(−(CH
2)
4−SO
3Na)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;
(b)(H)
21−Xまたは(−(CH
2CH(OH)CH
3)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;
(c)(H)
21−Xまたは(スルホアルキルエーテル)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;または
(d)(H)
21−Xまたは(−(CH
2)
4−SO
3Na)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0である。
さらなる実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体は、(例えば、本明細書に記載のようにして、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包される。
III.αPTHF送達媒体
代替的実施形態では、本開示は、αPTHF送達システム、およびin vitroまたはin vivoでαPTHFのペイロードを細胞に送達するためのその使用を提供する。いくつかの実施形態では、αPTHFを送達媒体と複合体化するか、送達媒体中に組み込む。このような送達媒体は当技術分野で公知であり、特に限定されないが、リポソーム、リポスフェア、ポリマー、ペプチド、タンパク質、抗体(例えば、抗体−αPTHF複合体などのADC)、細胞成分、環状オリゴ糖(例えば、シクロデキストリン)、ナノ粒子(例えば、脂質ナノ粒子、生分解性ナノ粒子、およびコアシェルナノ粒子)、リポタンパク質粒子、およびその組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、送達媒体はリポソームである。他の特定の実施形態では、送達媒体は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。
A.リポソーム
いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)が被包(すなわち、充填)されたリポソームを含む、リポソーム組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物中のリポソームは、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、ガンマカルボキシル結合を有するグルタミル基を2個以上含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファカルボキシル結合およびガンマカルボキシル結合の両方を有するグルタミル基を少なくとも1個含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、テトラグルタミン酸化THFを含むリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化THFを含むリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化αPTHF(Lp−αPTHF)を含むリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、アニオン性または中性のリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、カチオン性のリポソームを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物はペグ化されていない。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は標的化されていない(NTLp−αPTHF)。他の実施形態では、Lp−αPTHF組成物は標的化されている(TLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜500nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜400nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜300nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜200nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜150nmの範囲、またはその間の任意の範囲のリポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、80nm〜120nmの範囲、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソームを調製する工程で、30〜70%、30〜60%、もしくは30〜50%w/w、またはその間の任意の範囲のαPTHがLp−αPTHF中に被包(封入)される。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームを調製する工程で、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のαPTHFがLp−αPTHF中に被包される。
いくつかの実施形態では、提供されるリポソームは、その外側に配置された免疫刺激剤、検出可能マーカー、または両方をさらに含む。免疫刺激剤または検出可能なマーカーは、例えば、任意選択でリポソームの立体安定化成分との結合を含め、リポソームの外側とイオン結合または共有結合することができる。
「免疫賦活薬」および「免疫賦活剤」としても知られる「免疫刺激剤」という用語は、免疫系のいずれかの成分の活性化または活性増大を誘導することにより免疫(既存の免疫応答を含む)を刺激する物質を意味する。これらの免疫刺激剤には、ハプテン、アジュバント、タンパク質免疫刺激剤、核酸免疫刺激剤、および化学的免疫刺激剤のうちの1つまたは複数が挙げられる。多くのアジュバントは、脂質A、百日咳菌または結核菌由来タンパク質などの免疫応答を刺激するように設計された物質を含む。特定のアジュバントは、例えば、フロイント不完全アジュバントおよび完全アジュバント(Difco Laboratories,Detroit,Mich.);Merckアジュバント65(Merck and Company,Inc.,Rahway,N.J.);AS−2(SmithKline Beecham,Philadelphia,PA.);水酸化アルミニウムゲル(ミョウバン)またはアルミニウムリン酸塩などのアルミニウム塩;カルシウム、鉄、または亜鉛の塩;アシル化チロシンの不溶性の懸濁液;アシル化糖類;カチオンでまたはアニオンで誘導体化したポリサッカライド;ポリホスファゼン;生分解性マイクロスフェア;モノホスホリルリピドAおよびquil A;IFNアルファ、IFNアルファ、FLT3リガンド;および免疫賦活性抗体(例えば、抗CTLA−4、抗CD28、抗CD3)として商業的に入手可能である。GM−CSF、インターロイキン2、7、12、および15などのサイトカイン、ならびにその他の類似した成長因子もアジュバントとして使用できる。好ましい実施形態では、免疫賦活薬は、フルオレセイン、DNP、ベータグルカン、ベータ−1,3−グルカン、ベータ−1,6−グルカンからなる群より選択される少なくとも1つのものであり得る。さらなる好ましい実施形態では、免疫賦活薬は、トール様受容体(TLR)調節剤である。さらなる実施形態では、トール様受容体(TLR)調節剤は、酸化型低密度リポタンパク質(例えば、OXPAC、PGPC)、エリトランリピド(例えば、E5564)、およびレゾルビンのうちの1つまたは複数のものである。いくつかの実施形態では、リポソームはフルオレセインイソチオシアネート(FITC)を含み、FITCは、本発明者らの実験に基づけば、驚くべきことに免疫賦活薬および検出可能マーカーの両方の役割を果たす。
いくつかの実施形態では、リポソームは検出可能マーカーを含む。検出可能マーカーには、例えば、当該技術分野で公知の任意の好適な手段、例えば、少なくとも、磁気共鳴画像法(MRI)、光学画像法、蛍光/発光画像法、および/または核画像法技術によって検出可能な放射性同位元素、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、酵素、色素、インク、磁性化合物、生体触媒、または顔料が挙げられる。
いくつかの実施形態では、免疫刺激剤および/または検出可能マーカーをリポソームとの同時インキュベーションによって外側に結合させる。例えば、アビジン/ビオチン結合または金属キレート結合(例えば、Ni−NTA)などの疎水性相互作用またはイオン結合によって、免疫刺激剤および/または検出可能マーカーをリポソーム膜に結合させ得る。あるいは、例えば、リポソーム成分またはPEGである立体安定剤と共有結合させることなどにより、免疫刺激剤または検出可能マーカーをリポソームの外側に共有結合させ得る。
いくつかの実施形態では、リポソームは、サイトゾルを含む目的の細胞内区画へのリポソームの取り込みを増大させる薬剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、ミトコンドリア標的化薬剤を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、トリフェニルホスホニウム(TPP)を含む。TPPを用いたリポソームの表面官能化の方法と機序は、当技術分野で公知である(例えば、pegスペーサー基を介して脂質アンカーと結合させ、TPPをステアリル基で修飾する(ステアリルトリフェニルホスホニウム(STPP)))。いくつかの実施形態では、リポソームは、高密度オクタアルギニンを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、スフィンゴミエリンおよび/またはスフィンゴミエリン代謝物を含む。本発明のリポソームを処方するために使用されるスフィンゴミエリン代謝物は、例えば、セラミド、スフィンゴシンまたはスフィンゴシン1−ホスフェートを含み得る。いくつかの実施形態では、リポソームはローダミン123を含む。いくつかの実施形態では、リポソームはミトコンドリア透過性ペプチドを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、マイトフュージンペプチド、ミトコンドリアの標的化シグナルペプチド、およびアンテナペディアヘリックスIIIホメオドメイン細胞膜透過性ペプチド(ANT)(例えば、RQIKIWFQNRRMKWKKRKKRRQRRR(配列番号1)、RKKRRXRRRGC(式中、Xは任意の天然または非天然アミノ酸である)(配列番号2)、CCGCCAAGAAGCG(配列番号3)、GCGTGCACACGCGCGTAGACTTCCCCCGCAAGTCACTCGTTAGCCCGCCAAGAAGCGACCCCTCCGGGGCGAGCTGAGCGGCGTGGCGCGGGGGCGTCAT(配列番号4)、ACGTGCATACGCACGTAGACATTCCCCGCTTCCCACTCCAAAGTCCGCCAAGAAGCGTATCCCGCTGAGCGGCGTGGCGCGGGGGCGTCATCCGTCAGCTC(配列番号5)、またはACTTCCCCCGCAAGTCACTCGTTAGCCCGCCAAGAAGCGACCCCTCCGGGGCGAGCTG(配列番号6))、またはそのミトコンドリア透過性フラグメントからなる群より選択されるミトコンドリア浸透剤を含む。
いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のリポソームは、グアニジンリッチペプトイド、テトラグアニジウム、トリグアニジウム、ジグアニジウム、モノグアニジウム、グアニジンリッチポリカーバメート、ベータオリゴアルギニン、プロリンリッチデンドリマー、およびホスホニウム塩(例えば、メチルトリフェニルホスホニウムおよび/またはテトラフェニルホスホニウム)から選択されるミトコンドリア浸透剤を含む。
いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のリポソームは、スフィンゴミエリンおよび/またはステアリルオクタアルギニンを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、スフィンゴミエリンおよび/またはステアリルオクタアルギニンを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、DOPE、スフィンゴミエリン、ステアリルオクタアルギニンスフィンゴミエリンおよびステアリルオクタアルギニンを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、DOPE、スフィンゴミエリン、ステアリルオクタアルギニンスフィンゴミエリンおよびステアリルオクタアルギニンを9:2:1のモル比で含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、MITOポーター(登録商標)システムまたはその変形体を含む。
いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のリポソームは、細胞膜を横断するリポソームの送達を容易にし、リポソームに対しエンドサイトーシス経路およびリソソームの過酷な環境をバイパスする能力を付与する、膜透過剤などの薬剤を含む。膜透過剤は当技術分野で公知であり、提供されるリポソーム組成物の製造および使用にルーチンに使用し、応用できる。いくつかの実施形態では、膜浸透剤/リソソームバイパス剤はクロロキンである。いくつかの実施形態では、膜透過剤は細胞透過性ペプチドである。いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のリポソームは、以下の群:RKKRRQRRR(配列番号7)、GRKKRRQRRRTPQ(配列番号8)、YGRKKRRQRRR(配列番号9)、AAVALLPAVLLALLA(配列番号10)、MGLGLHLLVLAAALQ(配列番号11)、GALFLGFLGAAGSTM(配列番号12)、AGYLLGKINLKALAALAKKIL(配列番号13)、RVIRVWFQNKRCKDKK(配列番号14)、RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号15)、GLFEAIAGFIENGWEGMIDG(配列番号16)、GWTLNSAGYLLGKIN(配列番号17)、RSQSRSRYYRQRQRS(配列番号18)、LAIPEQEY(配列番号19)、LGIAEQEY(配列番号20)、LGIPAQEY(配列番号21)、LGIPEAEY(配列番号22)、LGIPEQAY(配列番号23)、LGIAEAEY(配列番号24)、LGIPEAAY(配列番号25)、LGIAEQAY(配列番号26)、LGIAEAAY(配列番号27)、LLIILRRRIRKQAHAHSK(配列番号28)、LKALAALAKKIL(配列番号29)、KLALKLALKALKAALKLA(配列番号30)、KETWWETWWTEWSQPKKKRKV(配列番号31)、DHQLNPAF(配列番号32)、DPKGDPKG(配列番号33)、VTVTVTVTVTGKGDPKPD(配列番号34)、RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号35)、GRKKRRQRRRPPQ(配列番号36)、GWTLNSAGYLLGKINLKALAALAKKIL(配列番号37)、GRKKRRQRRR(配列番号38)、RRRRRRR(配列番号39)、RRRRRRRR(配列番号40)、RRRRRRRRR(配列番号41)、RRRRRRRRRR(配列番号42)、RRRRRRRRRRR(配列番号43)、およびYTIWMPENPRPGTPCDIFTNSRGKRASNGGGG(R)n(式中、L−および/またはD型でn=2〜15R)(配列番号44)、またはこれらの細胞透過性フラグメントから選択される膜透過剤を含む。
上で考察した通り、リポソームは、その循環血中での寿命を延長できる立体安定剤を含み得る。立体安定剤を組み込むこれらの実施形態では、立体安定剤は、ポリエチレングリコール(PEG);ポリ−L−リシン(PLL);モノシアロガングリオシド(GM1);ポリ(ビニルピロリドン)(PVP);ポリ(アクリルアミド)(PAA);ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン);ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン);ホスファチジルポリグリセロール;ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド];両親媒性ポリ−N−ビニルピロリドン;L−アミノ酸ベースポリマー;オリゴグリセリン、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレンオキシド含有コポリマー、ポロキサマー188、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり得る。いくつかの実施形態では、立体安定剤または立体安定剤群はPEGである。一実施形態では、立体安定剤はPEGである。さらなる実施形態では、PEGは、200〜5000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有する。これらのPEGは、直鎖、分岐鎖、星形、または櫛形構造など任意の構造であり得、商業的に入手できる。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物はペグ化リポソームを含む(PLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物中のペグ化リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、L型のグルタミル基を2個以上含む。他の実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、D型のグルタミル基を含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、アルファ結合を有するグルタミル基を2個以上含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のグルタミル基が、アルファ結合およびガンマ結合の両方を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化THFを含むペグ化リポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、L−ペンタグルタミン酸化THF、D−ペンタグルタミン酸化THF、またはL−およびD−ペンタグルタミン酸化THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化THFを含むペグ化リポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、L−ヘキサグルタミン酸化αPTHF、D−ヘキサグルタミン酸化THF、またはL−およびD−ヘキサグルタミン酸化THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、アニオン性または中性のペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、カチオン性のペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、PLp−αPTHF組成物は標的化されていない(NTPLp−αPTHF)。他の実施形態では、PLp−αPTHF組成物は標的化されている(TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、リポソームを調製する工程で、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のαPTHFがPLp−αPTHF中に被包(封入)されるを含む、ペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜500nmの範囲の直径を有するペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜400nmの範囲の直径を有するペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜300nmの範囲の直径を有するペグ化リポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜200nmの範囲の直径を有するペグ化リポソームを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、80nm〜120nmの範囲の直径を有するペグ化リポソームを含む。
いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の70%超、80%超、または90%超がペンタグルタミン酸化されている。いくつかの実施形態では、提供されるリポソーム組成物中のポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の70%超、80%超、または90%超がヘキサグルタミン酸化されている。いくつかの実施形態では、組成物中のポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の70%超、80%超、または90%超が、グルタミル基を4〜10個、4〜6個、または6個以上有する。
いくつかの実施形態では、αPTHF組成物(例えば、ポリグルタミン酸と送達媒体、例えばポリグルタミン酸を含むリポソームなど)は、水溶液中に存在する。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物を体表面積1平方メートル(m2)当たり0.005〜5000mg、またはその間の任意の範囲のαPTHFの投与量で、リポソーム組成物の形で投与する。さらなる実施形態では、αPTHF組成物を体表面積1平方メートル当たり0.1〜1000mg、またはその間の任意の範囲のαPTHFの投与量で、リポソーム組成物の形で投与する。
(1)リポソーム組成物
リポソーム組成物中に含まれるリポソームの脂質および他の成分は、当該技術分野で公知の任意の脂質、脂質の組み合わせと比率、または脂質と他のリポソーム成分の組み合わせ、およびそのそれぞれの比率であり得る。ただし、当業者には、特に限定されないが、本明細書で考察するポリグルタミン酸化アルファTHFなどの任意の特定の薬物のリポソーム被包は、有用で機能的なリポソーム製剤を得るための実質的にルーチンの実験を含み得ることが理解されよう。提供されるリポソームは一般に、任意のリポソーム構造、例えば、1つもしくは複数の脂質二重層によって外側の媒体から隔離された内部空間を有する構造、または膜が内部を隔離する親油性の中心部分を備えた半透膜を有する任意のマイクロカプセル構造を有し得る。脂質二重層は、親水性部(親水性部分)および疎水性部(疎水性部分)を特徴とする任意の構造の両親媒性分子であり得る。通常、二重層中の両親媒性分子は、2次元シートに配置され、そこでは、疎水性部分がシートの内側に向き、親水性部分が外側を向く。提供されるリポソームを形成する両親媒性分子は、既知の、または今後発見される任意の両親媒性分子(例えば、合成または天然起源の脂質または生体適合性脂質)であり得る。リポソームは、両親媒性ポリマーおよび界面活性剤、例えば、ポリマーソームおよびニオソームにより形成することができる。本開示の目的には、特に限定されないが、これらのリポソーム形成材料を「脂質」とも呼ぶ。
本明細書に提供されるリポソーム組成物製剤は、液体または乾燥粉末もしくは乾燥ケーキなどの乾燥形態であり得る。乾燥粉末または乾燥ケーキは、例えば、凍結乾燥条件下で一次乾燥を実施したもの、または一次乾燥のみもしくは一次乾燥と二次乾燥の両方を実施したものであり得る。乾燥形態では、粉末またはケーキは、例えば、1%〜6%の水分、例えば、2%〜5%の水分または2%〜4%の水分を有し得る。乾燥法の1つの例として、凍結乾燥(lyophilization)(凍結乾燥(freeze−drying)または凍結乾燥(cryodessication)とも呼ばれる)がある。本開示のいずれかの組成物および方法は、リポソーム、凍結乾燥リポソーム、または凍結乾燥リポソームから再構成したリポソームを含み得る。いくつかの実施形態では、開示される組成物および方法は、1つまたは複数の凍結乾燥保護剤または凍結保護物質を含む。これらの保護剤は通常、糖類(単糖、二糖、および多糖類)、多価アルコール、およびその誘導体、グリセロールもしくはポリエチレングリコール、トレハロース、マルトース、スクロース、グルコース、ラクトース、デキストラン、グリセロール、またはアミノグリコシドなどのポリヒドロキシ化合物である。さらなる実施形態では、凍結乾燥保護剤または凍結保護物質は、リポソームの外側、リポソームの内側、またはリポソームの外側および内側の溶液の最大10%または最大20%を占める。
いくつかの実施形態では、リポソームは、その循環血中での寿命を延長する立体安定剤を含む。1つまたは複数の立体安定剤、例えば親水性高分子(ポリエチレングリコール(PEG))、糖脂質(モノシアロガングリオシド(GM1))、またはその他のものなどが、リポソーム表面に直接隣接した空間を占め、他の高分子をこの空間から排除する。その結果、血漿オプソニンのリポソーム表面へのアクセスと結合が妨害され、したがって、マクロファージのこのようなリポソームとの相互作用、または任意の他の除去機序が阻害され、循環血中のリポソームの寿命が延長される。いくつかの実施形態では、立体安定剤または立体安定剤群は、PEGまたはPEGを含む組み合わせである。さらなる実施形態では、立体安定剤は、PEGまたは200〜5000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有するPEGを含む組み合わせである。これらのPEGは、直鎖、分岐鎖、星形、または櫛形構造など任意の構造であり得、商業的に入手できる。
開示されるリポソームの直径は、特に限定されない。いくつかの実施形態では、リポソームは、例えば30〜150nm(ナノメートル)の範囲の直径を有する。他の実施形態では、リポソームは、40〜70nmの範囲の直径を有する。
リポソームの特性は、リポソームの製造に使用する脂質の性質による影響を受ける。これまでに多種多様な脂質がリポソームの製造に使用されてきた。これらには、カチオン性、アニオン性および中性脂質が含まれる。いくつかの実施形態では、αPTHFを含むリポソームは、アニオン性または中性である。他の実施形態では、提供されるリポソームはカチオン性である。電荷(例えば、アニオン性、中性、またはカチオン性)の判定は、リポソームのゼータ電位を測定することによってルーチンで決定できる。リポソームのゼータ電位は、プラス、ゼロ、またはマイナスであり得る。いくつかの実施形態では、リポソームのゼータ電位はゼロ以下である。いくつかの実施形態では、リポソームのゼータ電位は0〜−150mVの範囲である。別の実施形態では、リポソームのゼータ電位は−30〜−50mVの範囲である。
いくつかの実施形態では、カチオン性脂質を用いて、遺伝子導入剤としてよく使用されるカチオン性リポソームを製造する。カチオン性リポソーム上の正電荷が細胞表面の負電荷との相互作用を可能にする。カチオン性リポソームが細胞と結合した後、リポソームは、エンドサイトーシスによって細胞内部に輸送される。
いくつかの好ましい実施形態では、中性〜アニオン性のリポソームが使用される。好ましい実施形態では、アニオン性リポソームを使用する。例えば、HSPCなどの中性脂質とPEG−DSPEなどのアニオン性脂質の混合物を使用することにより、正常細胞に非特異的に結合する可能性が低いアニオン性リポソームが形成される。腫瘍細胞に対する特異的結合は、例えば、葉酸受容体アルファ抗体、葉酸受容体ベータ抗体、および/または葉酸受容体葉酸受容体デルタ抗体を含めた葉酸受容体抗体などの腫瘍標的化抗体を用いて達成できる。
一例として、脂質のうち少なくとも1つの(またはいくつかの)ものは、親水性部分と疎水性部分(通常、親水性頭部と疎水性尾部)とを有するものとして定義される両親媒性脂質である。疎水性部分は通常、疎水性相(例えば、二重層内)の方に向き、親水性部分は通常、水相(例えば、二重層の外側)の方に向く。親水性部分は、炭水化物、ホスフェート、カルボン酸、スルファト、アミノ、スルフヒドリル、ニトロ、ヒドロキシ、およびその他の類似の基などの極性基または荷電基を含み得る。疎水性部分は、特に限定されないが、長鎖飽和および不飽和脂肪族炭化水素基および1つまたは複数の芳香族、脂環式、または複素環基によって置換された基を含めた無極性基を含み得る。両親媒性化合物の例には、特に限定されないが、リン脂質、アミノ脂質およびスフィンゴ脂質が挙げられる。
例えば、脂質は通常、リン脂質である。リン脂質には、特に限定されないが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリンなどが挙げられる。コレステロール、スフィンゴミエリン、およびカルジオリピンなどの他の脂質膜成分も使用できることを理解されたい。
本明細書に提供されるリポソームを含む脂質は、アニオン性および中性のリン脂質を含むアニオン性および中性(双性イオン性および極性を含む)脂質であり得る。中性脂質は、選択したpHで非荷電または中性の双性イオン形態で存在する。生理学的pHでは、このような脂質には、例えば、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、セラミド、スフィンゴミエリン、ケファリン、コレステロール、セレブロシド、およびジアシルグリセロールが挙げられる。双性イオン性脂質の例には、特に限定されないが、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、およびジオレオイルホスファチジルセリン(DOPS)が挙げられる。アニオン性脂質は、生理学的pHで負に帯電している。これらの脂質には、特に限定されないが、ホスファチジルグリセロール、カルジオリピン、ジアシルホスファチジルセリン、ジアシルホスファチジン酸、N−ドデカノイルホスファチジルエタノールアミン、N−スクシニルホスファチジルエタノールアミン、N−グルタリルホスファチジルエタノールアミン、リシルホスファチジルグリセロール、パルミトイルオレオイルホスファチジルグリセロール(POPG)、および中性脂質と結合したその他のアニオン性修飾基が挙げられる。
本明細書では、アニオン性脂質と中性脂質をまとめて非カチオン性脂質と呼ぶ。このような脂質は、リンを含み得るが、そのように限定されるわけではない。非カチオン性脂質の例には、レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)、ジステアロイルホスファチジ1−エタノールアミン(DSPE)、パルミトイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン(POPE)、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)、卵ホスファチジルコリン(EPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセリン(DOPG)、ジパルミトイルホスファチジルグリセリン(DPPG)、パルミトイルオレヨールホスファチジルグリセリン(POPG)、16−0−モノメチルPE、16−0−ジメチルPE、18−1−trans PE、パルミトイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン(POPE)、1−ステアロイル−2−オレオイルホスファチジエタノールアミン(SOPE)、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、セファリン、カルジオリピン、ホスファチジン酸、セレブロシド、ジセチルホスフェート、およびコレステロールが挙げられる。
リポソームは、任意のリポソーム組み立て法を用い、当該技術分野で公知のリポソーム成分(liposomal component)(リポソーム成分(liposome component)とも呼ばれる)を使用して組み立て得る。リポソーム成分には、例えば、DSPE、HSPC、コレステロールなどの脂質、およびこれらの成分の誘導体が挙げられる。他の好適な脂質は、例えば、Avanti Polar Lipids,Inc.(Alabaster,Alabama,USA)から商業的に入手できる。アニオン性リポソームの製造に適した入手可能な負電荷または中性電荷の脂質の一部のリストは、例えば、以下の少なくとも1つであり得る:DLPC、DMPC、DPPC、DSPC、DOPC、DMPE、DPPE、DOPE、DMPA・Na、DPPA・Na、DOPA・Na、DMPG・Na、DPPG・Na、DOPG・Na、DMPS・Na、DPPS・Na、DOPS・Na、DOPE−グルタリル・(Na)2、テトラミリストイルカルディオリピン・(Na)2、DSPE−mPEG−2000・Na、DSPE−mPEG−5000・Na、およびDSPE−マレイミドPEG−2000・Na。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるαPTHF組成物は、カチオン性脂質を含むリポソームの形で製剤化される。一実施形態では、特に限定されないが、カチオン性脂質は、国際公開第2012/040184号、同第2011/153120号、同第2011/149733号、同第2011/090965号、同第2011/043913号、同第2011/022460号、同第2012/061259号、同第2012/054365号、同第2012/044638号、同第2010/080724号、同第2010/21865号および同第2008/103276号、米国特許第7,893,302号、同第7,404,969号、同第8,283,333号、米国特許出願公開第20100036115号、および同第20120202871号に記載されているカチオン性脂質から選択され、上記文献はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。別の実施形態では、カチオン性脂質は、特に限定されないが、国際公開第2012/040184号、同第2011/153120号、同第201/1149733号、同第2011/090965号、同第2011/043913号、同第2011/022460号、同第2012/061259号、同第2012/054365号、および同2012/044638号に記載されている式Aから選択され得るものであり、上記文献はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに別の実施形態では、カチオン性脂質は、特に限定されないが、国際公開第2008103276号の式CLI〜CLXXIX、米国特許第7,893,302号の式CLI〜CLXXIX、米国特許第7,404,969号の式CLI〜CLXXXXII、および米国特許出願公開第20100036115号の式I〜VIから選択され得るものであり、上記文献はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。非限定的な例として、カチオン性脂質は、(20Z,23Z)−N,N−ジメチルノナコサ−20,23−ジエン−10−アミン、(17Z,20Z)−N,N−ジメミル−ヘキサコサ−17,20−ジエン−9−アミン、(1Z,19Z)−N5N−ジメチルペンタコサ−16、19−ジエン−8−アミン、(13Z,16Z)−N,N−ジメチルドコサ−13,16−ジエン−5−アミン、(12Z,15Z)−N,N−ジメチルヘンイコサ−12,15−ジエン−4−アミン、(14Z,17Z)−N,N−ジメチルトリコサ−14,17−ジエン−6−アミン、(15Z,18Z)−N、N−ジメチルテトラコサ−15,18−ジエン−7−アミン、(18Z,21Z)−N,N−ジメチルヘプタコサ−18,21−ジエン−10−アミン、(15Z,18Z)−N,N−ジメチルテトラコサ−15,18−ジエン−5−アミン、(14Z,17Z)−N,N−ジメチル−トリコサ−14,17−ジエン−4−アミン、(19Z,22Z)−N,N−ジメイヒルオクタコサ−19,22−ジエン−9−アミン、(18Z,21Z)−N,N−ジメチルヘプタコサ−18,21−ジエン−8−アミン、(17Z,20Z)−N,N−ジメチルヘキサ−コサ−17,20−ジエン−7−アミン、(16Z,19Z)−N,N−ジメチルペンタコサ−16,19−ジエン−6−アミン、(22Z,25Z)−N,N−ジメチルヘントリアコンタ−22,25−ジエン−10−アミン、(21Z,24Z)−N,N−ジメチル−トリアコンタ−21,24−ジエン−9−アミン、(18Z)−N,N−ジメチルヘプタコサ−18−エン−10−アミン、(17Z)−N,N−ジメチルヘキサコサ−17−エン−9−アミン、(19Z,22Z)−N,N−ジメチルオクタコサ−19,22−ジエン−7−アミン、N,N−ジメチルヘプタコサン−10−アミン、(20Z,23Z)−N−エチル−N−メチルノナコサ−20,23−ジエン−10−アミン、1−[(11Z,14Z)−1−ノニルイコサ−11,14−ジエン−1−イル]ピロリジン、(20Z)−N,N−ジメチル−ヘプタコサ−20−エン−10−アミン、(15Z)−N,N−ジメチルエプタコサ−15−エン−10−アミン、(14Z)−N,N−ジメチルノナコサ−14−エン−10−アミン、(17Z)−N,N−ジメチルノナコサ−17−エン−10−アミン、(24Z)−N,N−ジメチルトリトリアコンタ−24−エン−10−アミン、(20Z)−N,N−ジメチルノナコサ−20−エン−10−アミン、(22Z)−N,N−ジメチルヘントリアコンタ−22−エン−10−アミン、(16Z)−N,N−ジメチルペンタコサ−16−エン−8−アミン、(12Z,15Z)−N,N−ジメチル−2−ノニルヘンイコサ−12,15−ジエン−1−アミン、(13Z,16Z)−N,N−ジメチル−3−ノニルドコサ−13,16−ジエン−1−アミン、N,N−ジメチル−1−[(1S,2R)−2−オクチルシクロプロピル]エプタデカン−8−アミン、1−[(1S,2R)−2−ヘキシルシクロプロピル]−N,N−ジメチルノナデカン−10−アミン、N,N−ジメチル−1−[(1S,2R)−2−オクチルシクロプロピル]ノナデカン−10−アミン、N,N−ジメチル−21−[R1S,2R)−2−オクチルシクロプロピル]ヘンイコサン−10−アミン,N,N−ジメチル−1−[(1S,2S)−2−{[(1R,2R)−2−ペンチルシクロプロピル]メチル}シクロプロピル]ノナデカン−10−アミン,N,N−ジメチル−1−[(1S,2R)−2−オクチルシクロプロピル]ヘキサデカン−8−アミン、N,N−ジメチル−[(1R,2S)−2−ウンデシル−シクロプロピル]テトラデカン−5−アミン、N,N−ジメチル−3−{7−[(1S、2R)−2−オクチルシクロプロピル]ヘプチル}ドデカン−1−アミン、1−[(1R,2S)−2−ヘプチルシクロプロピル]−N,N−ジメチルオクタデカン−9−アミン、1−[(1S,2R)−2−デシルシクロプロピル]−N,N−ジメチル−ペンタデカン−6−アミン、N,N−ジメチル−1−[(1S,2R)−2−オクチルシクロプロピル]ペンタデカン−8−アミン、R−−N,N−ジメチル−1−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、S−−N,N−ジメチル−1−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、1−{2−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]−1−[(オクチルオキシ)メチル]エチル}ピロリジン、(2S)−N,N−ジメチル−1−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]−3−[(5Z−)−オクタ−5−エン−1−イルオキシ]プロパン−2−アミン、1−{2−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]−1−[(オクチルオキシ)メチル]エチル}アゼチジン、(2S)−1−(ヘキシルオキシ)−N,N−ジメチル−3−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]プロパン−2−アミン、(2S)−1−(ヘプチルオキシ)−N,N−ジメチル−3−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]プロパン−2−アミン、N,N−ジメチル−1−(ノニルオキシ)−3−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]プロパン−2−アミン、N,N−ジメチル−1−[(9Z)−オクタデカ−9−エン−1−イルオキシ]−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン;(2S)−N,N−ジメチル−1−[(6Z,9Z,12Z)−オクタデカ−6,9,12−トリエン−1−イルオキシ]−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、(2S)−1−[(11Z,14Z)−イコサ−11,14−ジエン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチル−3−(ペンチルオキシ)プロパン−2−アミン、(2S)−1−(ヘキシルオキシ)−3−[(11Z,14Z)−イコサ−11,14−ジエン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチルプロパン−2−アミン、1−[(11Z,14Z)−イコサ−11,14−ジエン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチル1−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、1−[(13Z,16Z)−ドコサ−13,16−ジエン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチル−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、(2S)−1−[(13Z,16Z)−ドコサ−13,16−ジエン−1−イルオキシ]−3−(ヘキシルオキシ)−N,N−ジメチル−プロパン−2−アミン、(2S)−1−[(13Z)−ドコサ−13−エン−1−イルオキシ]−3−(ヘキシルオキシ)−N,N−ジメチルプロパン−2−アミン、1−[(13Z)−ドコサ−13−エン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチル−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、1−[(9Z)−ヘキサデカ−9−エン−1−イルオキシ]−N,N−ジメチル−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミン、(2R)−N,N−ジメチル−H(1−メチルオクチル)オキシ]−3−[(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イルオキシ]プロパン−2−アミン、(2R)−1−[(3,7−ジメチルオクチル)オキシ]−N,N−ジメチル−3−R9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−イロキシルプロパン−2−アミン、N,N−ジメチル−1−(オクチルオキシ)−3−({8−[(1S,2S)−2−{[(1R,2R)−2−ペンチルシクロプロピル]−メチル}シクロプロピル]オクチル}オキシ)プロパン−2−アミン、N,N−ジメチル−1−{[−(2−オクリルシクロプロピル)オクチル]オキシ}−3−(オクチルオキシ)プロパン−2−アミンおよび(11E,20Z,23Z)−N,N−ジメチルノナコサ−11,20,2−トリエン−10−アミン、あるいはその薬学的に許容可能な塩もしくは酸または立体異性体から選択され得る。
一実施形態では、脂質は、切断可能な脂質、例えば国際公開第2012/170889号に記載されているものなどであり得、上記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
カチオン性脂質は、当該技術分野で公知の方法を用いて、かつ/または国際公開第2012/040184号、同第2011/153120号、同第2011/149733号、同第2011/090965号、同第201/1043913号、同第2011/022460号、同第2012/061259号、同第2012/054365号、同第2012/044638号、同第2010/080724号、および同第2010/21865号に記載されている通りに、ルーチンに合成することができ、上記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
脂質誘導体は、例えば、少なくとも、1つまたは複数の立体安定剤および/または官能基のリポソーム成分への結合(好ましくは共有結合)を含み得るものであり、この結合後、立体安定剤および/または官能基はリポソーム成分の一部と見すべきである。官能基は、リポソーム成分とタンパク質などの別の部分とを結合させるために使用できる基を含む。このような官能基には、少なくともマレイミドが含まれる。これらの立体安定剤には、ポリエチレングリコール(PEG);ポリ−L−リシン(PLL);モノシアロガングリオシド(GM1);ポリ(ビニルピロリドン)(PVP);ポリ(アクリルアミド)(PAA);ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン);ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン);ホスファチジルポリグリセロール;ポリ[N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド];両親媒性ポリ−N−ビニルピロリドン;L−アミノ酸ベースポリマー;およびポリビニルアルコールからなる群のうちの少なくとも1つのものが含まれる。
いくつかの実施形態では、αPTHF組成物を脂質−ポリカチオン複合体の形で製剤化する。脂質−ポリカチオン複合体の形成は、当該技術分野で公知の方法を用いて、かつ/または米国特許出願公開第20120178702号に記載されている通りに達成され得るものであり、上記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。非限定的な例として、ポリカチオンには、特に限定されないが、ポリリシン、ポリオルニチン、および/またはポリアルギニンなどのカチオン性ペプチドまたはポリペプチド、ならびに国際公開第2012/013326号に記載されているカチオン性ペプチドが挙げられ、上記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。別の実施形態では、αPTHFを、特に限定されないが、コレステロールまたはジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)などの中性脂質をさらに含む脂質−ポリカチオン複合体の形で製剤化する。
リポソームの成分は、それと結合する任意の分子(例えば、化学薬品/試薬/タンパク質)を含むことができ、いくつかの実施形態では、提供されるリポソームの成分には、少なくとも、群DSPE、DSPE−PEG、DSPE−マレイミド、HSPC;HSPC−PEG;HSPC−マレイミド;コレステロール;コレステロール−PEG;およびコレステロール−マレイミドから選択されるメンバーが含まれる。いくつかの実施形態では、提供されるリポソームの成分は、DSPE、DSPE−PEG、DSPE−マレイミド、HSPC;HSPC−PEG;HSPC−マレイミド;コレステロール;コレステロール−PEG;およびコレステロール−マレイミドを含む。好ましい実施形態では、リポソームを構成するリポソーム成分は、DSPE;DSPE−FITC;DSPE−マレイミド;コレステロール;およびHSPCを含む。
さらなる実施形態では、本明細書に提供されるリポソーム組成物のリポソームは、酸化型リン脂質を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、および1−パルミトイル−2−アラキドノイル−sn−グリセロ−2−ホスフェートからなる群より選択されるメンバーの酸化型リン脂質を含む。いくつかの実施形態では、リン脂質は不飽和結合を有する。いくつかの実施形態では、リン脂質は、リン脂質を含むアラキドン酸である。さらなる実施形態では、リン脂質はsn−2−酸素化されている。さらなる実施形態では、リン脂質は断片化されていない。
いくつかの実施形態では、開示されるリポソーム組成物のリポソームは、酸化型1−パルミトイル−2−アラキドノイル−sn−グリセロ−3−ホリルコリン(OxPAPC)を含む。本明細書で使用される「oxPAPC」という用語は、断片化または完全長酸素化sn−2残基を含む酸化型リン脂質の混合物を生じる1−パルミトイル−2−アラキドノイル−sn−グリセロ−3−ホリルコリン(PAPC)の酸化によって生成する脂質を意味する。十分に特徴付けられている酸化的断片化種は、オメガアルデヒドまたはオメガカルボキシル基を有する5−炭素sn−2残基を含む。アラキドン酸残基の酸化により、エステル化イソプロスタンを含むリン脂質も生成する。OxPAPCは、OxPAPC中に存在する酸化型生成物のなかでも特に、HOdiA−PC、KOdiA−PC、HOOA−PCおよびKOOA−PC種を含む。さらなる実施形態では、oxPAPCは、エポキシイソプロスタン含有リン脂質である。さらなる実施形態では、oxPAPCは、1−パルミトイル−2−(5,6−エポキシイソプロスタンE2)−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(5,6−PEIPC)、1−パルミトイル−2−(エポキシシクロペンテノン)−sn−グリセロ−3−ホリルコリン(PECPC)、および/または1−パルミトイル−2−(エポキシ−イソプロスタンE2)−sn−グリセロ−4−ホスホコリン(PEIPC)である。いくつかの実施形態では、リン脂質は不飽和結合を有する。いくつかの実施形態では、リン脂質は、リン脂質を含むアラキドン酸である。さらなる実施形態では、リン脂質は、sn−2−酸素化されている。さらなる実施形態では、リン脂質は、断片化されていない。
いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF組成物は、ペグ化されている(すなわち、ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファ(例えば、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化)葉酸代謝拮抗薬(PLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF))。いくつかの実施形態では、PLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFは水溶性である。すなわち、PLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFは、水溶液の形態である。
いくつかの実施形態では、開示されるリポソーム組成物のリポソームは、1−パルミトイル−2−グルタロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(PGPC);1−パルミトイル−2−(9’オキソ−ノナノイル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリン;1−パルミトイル−2−アラキノドイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン;1−パルミトイル−2−ミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン;1−パルミトイル−2−ヘキサデシル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン;1−パルミトイル−2−アゼラオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン;および1−パルミトイル−2−アセトイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンから選択される脂質を含む。さらなる実施形態では、リポソームはPGPCを含む。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、pH5〜8、もしくはpH2〜6、2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、pH5〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、pH6〜7、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、6〜7.5、6.5〜7.5、6.7〜7.5、もしくは6.3〜7.0、またはその間の任意の範囲である。
いくつかの実施形態では、リポソーム脂質二重層の少なくとも1つの成分は、官能化されている(または反応性である)。本明細書で使用される官能化成分は、試薬および部分を脂質に架橋するのに使用できる反応性基を含む成分である。脂質が官能化されると、それが形成するいずれのリポソームも官能化される。いくつかの実施形態では、反応性基は、架橋剤(またはその他の部分)と反応して架橋を形成するものである。リポソーム脂質二重層中の反応性基は、架橋剤と接触して別の部分(例えば、立体安定剤またはターゲティング部分)と架橋するのを可能にする、脂質上の任意の場所に配置される。いくつかの実施形態では、反応性基は、例えば、リン脂質などの脂質の頭部基中にある。いくつかの実施形態では、反応性基はマレイミド基である。マレイミド基は、特に限定されないが、ジチオトレイトール(DTT)などのジチオール架橋剤の存在下で相互に架橋できる。
上記のもの以外の他の官能化脂質、他の反応性基、および他の架橋剤の使用がさらに企図されることを理解されたい。マレイミド基に加えて、企図される反応性基の他の例には、特に限定されないが、他のチオール反応性基、1級または2級アミンなどのアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、アルキン基、アジド基、カルボニル基、ハロアセチル(例えば、ヨードアセチル)基、イミドエステル基、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、スルフヒドリル基、およびピリジルジスルフィド基が挙げられる。
官能化および非官能化脂質は、Avanti Polar Lipids(Alabaster,AL)およびLipoid LLC(Newark,NJ)を含めた市販品入手源から入手できる。
(2)リポソーム内部空間
さらなる非限定的実施形態では、提供されるリポソームには内部空間がある。いくつかの実施形態では、内部空間は、特に限定されないが、水溶液を含む。いくつかの実施形態では、内部空間は、本明細書に提供されるαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームの内部空間は、等張化剤を含む。いくつかの実施形態では。いくつかの実施形態では、等張化剤の濃度(重量%)は、0.1〜20%、1〜20%、0.5〜15%、1〜15%、もしくは1〜50%、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、糖(例えば、トレハロース、マルトース、スクロース、ラクトース、マンノース、マンニトール、グリセロール、デキストロース、フルクトース、など)を含む。さらなる実施形態では、糖の濃度(重量%)は、0.1〜20%、1〜20%、0.5〜15%、1〜15%、もしくは1〜50%、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間のpHは、pH2〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、pH5〜8、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、pH6〜7、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、6〜7.5、6.5〜7.5、6.7〜7.5、もしくは6.3〜7.0、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、内部空間は、緩衝液を含む。さらなる実施形態では、緩衝液は、HEPES、クエン酸塩、またはリン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)から選択される緩衝液である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、HEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液は、クエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、リン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mM、またはその間の任意の範囲の濃度である。さらなる実施形態では、緩衝液は、5〜200mM、15〜200mM、5〜100mM、15〜100mM、5〜50mM、15〜50mM、5〜25mM、5〜20mM、5〜15mM、またはその間の任意の範囲の濃度である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mM、またはその間の任意の範囲の濃度のHEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mM、またはその間の任意の範囲の濃度のクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mM、またはその間の任意の範囲の濃度のリン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、合計濃度5mM〜500mMもしくは50mM〜500mM、またはその間の任意の範囲の酢酸ナトリウムと酢酸カルシウムとを含む。
いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、トレハロースを含む。さらなる実施形態では、トレハロースの濃度(重量%)は、0.1〜20%、1〜20%、0.5〜15%、1〜15%、5〜20%、もしくは1〜50%、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、トレハロースの濃度(重量%)は、1〜15%またはその間の任意の範囲である。追加の実施形態では、トレハロースは、約5重量%〜20重量%のトレハロースとして、または合計濃度5%〜20%の1つもしくは複数の凍結乾燥保護剤もしくは凍結保護物質の任意の組み合わせとして存在する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、6〜7.5、6.5〜7.5、6.7〜7.5、もしくは6.3〜7.0、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、内部空間は緩衝液を含む。いくつかの実施形態では、緩衝液は、HEPES、クエン酸塩、またはリン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)から選択される。いくつかの実施形態では、緩衝液はHEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液はクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液はリン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度である。さらなる実施形態では、緩衝液は、5〜200mM、15〜200mM、5〜100mM、15〜100mM、5〜50mM、15〜50mM、5〜25mM、5〜20mM、5〜15mM、またはその間の任意の範囲の濃度である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mM、またはその間の任意の範囲の濃度のHEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度のクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度のリン酸ナトリウムである。さらなる実施形態では、リポソームの内部空間は、酢酸ナトリウムおよび/または酢酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、合計濃度5mM〜500mMもしくは50mM〜500mM、またはその間の任意の範囲の酢酸ナトリウムと酢酸カルシウムとを含む。
いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、デキストロースを含む。さらなる実施形態では、デキストロースの濃度(重量%)は、0.1〜20%、1〜20%、0.5〜15%、1〜15%、もしくは5〜20%、またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、デキストロースの濃度(重量%)は、1〜15%またはその間の任意の範囲である。さらなる実施形態では、デキストロースは、約5重量%〜20重量%のデキストロースとして、または合計濃度5%〜20%の1つもしくは複数の凍結乾燥保護剤もしくは凍結保護物質の任意の組み合わせとして存在する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を含む溶液のpHは、6〜7.5、6.5〜7.5、6.7〜7.5、もしくは6.3〜7.0、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、内部空間は緩衝液を含む。いくつかの実施形態では、緩衝液は、HEPES、クエン酸塩、またはリン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)から選択される。いくつかの実施形態では、緩衝液はHEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液はクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、リン酸ナトリウム(例えば、第一リン酸ナトリウムおよび/または第二リン酸ナトリウム)である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度である。またさらなる実施形態では、緩衝液は、5〜200mM、15〜200mM、5〜100mM、15〜100mM、5〜50mM、15〜50mM、5〜25mM、5〜20mM、5〜15mM、またはその間の任意の範囲の濃度である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度のHEPESである。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度のクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、緩衝液は、15〜200mMまたはその間の任意の範囲の濃度のリン酸ナトリウムである。さらなる実施形態では、リポソームの内部空間は、酢酸ナトリウムおよび/または酢酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、リポソームの内部空間は、合計濃度5mM〜500mMもしくは50mM〜500mM、またはその間の任意の範囲の酢酸ナトリウムと酢酸カルシウムとを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)が被包(充填)されたリポソームを含む、リポソーム組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物中のリポソームは、グルタミル基(テトラヒドロ葉酸中のグルタミル基を含む)を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。さらなる実施形態では、Lp−αPTHF中のαPTHFは、ガンマカルボキシル結合を有するグルタミル基を2個以上含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、テトラグルタミン酸化THFを含むリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ペンタグルタミン酸化THFを含むリポソームを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、ヘキサグルタミン酸化THFを含むリポソームを含む。
いくつかの実施形態では、標的化ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファ(例えば、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化)テトラヒドロ葉酸は、内部空間を含むリポソームと;内部空間内に配置された水性αPTHFと;少なくとも1つの葉酸受容体に対して特異的親和性を有するタンパク質を含むターゲティング部分とを含み、ターゲティング部分がリポソームの外側に配置されている、媒体を含む。いくつかの実施形態では、媒体は水溶液である。いくつかの実施形態では、内部空間、外側空間(例えば、媒体)、または内部空間および媒体の両方が、上に挙げた1つまたは複数のリオプロテクタントまたは凍結保護物質を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護物質は、マンニトール、トレハロース、ソルビトール、またはスクロースである。
いくつかの実施形態では、αPTHFが被包されているリポソーム(すなわち、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)は、500,000分子未満または200,000分子未満のαPTHFを含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、500,000分子未満または200,000分子未満のαPTHFを含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず(TLp−αPTHF)、500,000分子未満または200,000分子未満のαPTHFを含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されておらず、ペグ化されておらず(NTLp−αPTHF)、500,000分子未満または200,000分子未満のαPTHFを含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲のαPTHFを含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を2〜10個含むポリグルタミン酸化アルファが被包されており(すなわち、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを500,000分子未満または200,000分子未満含む、内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソーム内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを500,000分子未満または200,000分子含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず(TLp−αPTHF)、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを500,000分子未満または200,000分子含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず(NTLp−αPTHF)、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを500,000分子未満または200,000分子含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、グルタミル基を2〜10個含むαPTHFを10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が被包されており(すなわち、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず(TLp−αPTHF)、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず(NTLp−αPTHF)、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が被包されており(すなわち、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず(TLp−αPTHF)、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず(NTLp−αPTHF)、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が被包されており(すなわち、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソーム内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペグ化されておらず、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず(TLp−αPTHF)、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化されており、ペグ化されておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず(NTLp−αPTHF)、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を500,000分子未満または200,000分子未満含む内部空間を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。さらなる実施形態では、リポソームは、標的化もペグ化もされておらず、リポソームの内部空間は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を10,000〜100,000分子、またはその間の任意の範囲の分子数含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、リポソームにαPTHF、またはその塩もしくは酸と、1つまたは複数の薬学的に許容可能な水性担体とが被包されている、リポソームαPTHF組成物を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間はトレハロースを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、5重量%〜20重量%のトレハロースを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、濃度が1〜200mM、pHが2〜8のHBSを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、pHが5〜8、またはその間の任意の範囲の値である。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、pHが6〜7、またはその間の任意の範囲の値である。いくつかの実施形態では、リポソーム内部空間は、酢酸ナトリウムおよび酢酸カルシウムの総濃度が50mM〜500mM、またはその間の任意の範囲である。
A ポリグルタミン酸化されていないポリグルタミン酸化可能な葉酸代謝拮抗薬
いくつかの実施形態では、リポソームαPTHF(例えば、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFを含めたLp−αPTHF)組成物は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、1つまたは複数のポリグルタミン酸化されていないポリグルタミン酸化可能な葉酸代謝拮抗薬組成物とを含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF(例えば、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHF)は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とテトラヒドロ葉酸(THF)とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF(すなわち、リポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸)は、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸と、テトラヒドロ葉酸(THF)、メトトレキセート(MTX)、ペメトレキセド(PMX)、ロメトレキソール(LMX)、ラルチトレキセド(RTX)、プララトレキサート、AG2034、GW1843、アミノプテリン、およびLY309887からなる群より選択されるポリグルタミン酸化可能な葉酸代謝拮抗薬とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とロメトレキソールとを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とペメトレキセドとを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とロイコボリンとを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とトリアジン葉酸代謝拮抗薬誘導体(例えば、NSC127755などのスルホニルフルオリドトリアジン)とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、comprises アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とセリンヒドロキシメチル基転移酵素(SHMT2)阻害剤とを含む。いくつかの実施形態では、SHMT2阻害剤は葉酸代謝拮抗薬(例えば、ポリグルタミン酸化可能な、またはポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬)である。いくつかの実施形態では、SHMT2阻害剤は葉酸代謝拮抗薬である。
B ポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHF(例えば、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHF)は、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、いわゆる「ポリグルタミン酸化不可能な」葉酸代謝拮抗薬とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、葉酸回路代謝経路内の1つまたは複数の酵素を阻害するポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬とを含む。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬は、チミジル酸合成酵素(TS)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、グリシンアミドリボヌクレオチド(GAR)トランスホルミラーゼ、およびアミノイミダゾールカルボキサミドリボヌクレオチド(AICAR)トランスホルミラーゼから選択される1つまたは複数の酵素を阻害する。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、DHFRを阻害するポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、TSを阻害するポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、GARまたはAICARトランスホルミラーゼを阻害するポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬とを含む。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬は、トリメトレキサート(TMQ)、ピリトレキシム(BW301U)、およびタロトレキシン(PT523)からなる群より選択される。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬は、ノラトレキセド(AG337)、プレビトレキセド(ZD9331、BGC9331)、およびBGC945(ONX0801)からなる群より選択される。
C 白金
いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHF(Lp−αPTHF、例えば、PLp−αPTHF、TPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、およびNTLp−αPTHFなど)を含み、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、白金系化学療法剤、またはその塩もしくは酸とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームはαPTHF/白金系薬剤複合体(例えば、セクションIICに記載されているもの)を含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチンからなる群より選択される白金系化学療法剤、またはその塩もしくは酸を含む。他の実施形態では、Lp−αPTHFは、シスプラチン、カルボプラチン、もしくはオキサリプラチンからなる群より選択される白金系化学療法剤の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、シスプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、シスプラチン類似体、またはその塩もしくは酸とを含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、カルボプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、カルボプラチン類似体、またはその塩もしくは酸とを含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHは、αPTHFと、オキサリプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHFと、オキサリプラチン類似体、またはその塩もしくは酸とを含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、ネダプラチン、ヘプタプラチン、およびロバプラチン、ネダプラチン、ヘプタプラチン、およびロバプラチンからなる群より選択される白金系化学療法剤、またはその塩もしくは酸とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、ネダプラチン、ヘプタプラチン、およびロバプラチンからなる群より選択される白金系化学療法剤の類似体、またはその塩もしくは酸とを含む。
いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、254S、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、およびネダプラチン、またはこれらの塩もしくは酸からなる群より選択される白金系化学療法剤とを含む。いくつかの実施形態では、Lp−αPTHFは、αPTHFと、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、254−S、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、およびネダプラチン、またはこれらの塩もしくは酸からなる群より選択される白金系化学療法剤とを含む。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、リポソームのPEGまたは外側のうちの少なくとも一方に配置された免疫刺激剤、検出可能マーカー、およびマレイミドのうちの1つまたは複数のものをさらに含む、リポソームを含む。
D シクロデキストリン
さらなる実施形態では、αPTHFリポソームはαPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とシクロデキストリン(例えば、本明細書のセクションIICのシクロデキストリン)とを含む。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソームは、シクロデキストリンと治療剤によって形成された複合体を含む。いくつかの実施形態では、治療剤は、細胞傷害性化合物、またはその塩もしくは酸である。さらなる実施形態では、治療剤は、化学療法剤、またはその塩もしくは酸である。別の実施形態では、化学療法剤は白金系薬物である。別の実施形態では、化学療法剤はタキサン系薬物である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/治療剤複合体の治療剤は、ゲムシタビン、ゲムシタビン系治療剤、ドキソルビシン、葉酸代謝拮抗薬、葉酸代謝拮抗薬系化学療法剤、またはその塩もしくは酸、酸型もしくは遊離塩基型からなる群より選択されるメンバーである。さらなる実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/治療剤のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/治療剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/治療剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/治療剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソームは、αPTHFとシクロデキストリン/白金系化学療法剤複合体とを含む。いくつかの実施形態では、白金系化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン、またはその塩もしくは酸からなる群より選択される。他の実施形態では、シクロデキストリン/白金系化学療法剤複合体は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチンの類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。
いくつかの実施形態では、白金系化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン、またはその塩もしくは酸からなる群より選択される。他の実施形態では、シクロデキストリン/白金系化学療法剤複合体は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチンの類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/白金系薬剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/白金系薬剤複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、シスプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/シスプラチン(またはシスプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
別の実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、カルボプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/カルボプラチン(またはカルボプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
別の実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、オキサリプラチン、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンおよびネダプラチン、ヘプタプラチン、ロバプラチン、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、およびネダプラチン、またはこれらの塩もしくは酸からなる群より選択される白金系化学療法剤を含む複合体を提供する。他の実施形態では、シクロデキストリン/白金系化学療法剤複合体は、ネダプラチン、ヘプタプラチン、ロバプラチン、ストラトプラチン、パラプラチン、プラチノール、シクロプラチン、デキソルマプラチン、スピロプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、イプロプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、またはネダプラチンの類似体、またはこれらの塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/オキサリプラチン(またはオキサリプラチンの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系化学療法剤(またはその塩もしくは酸もしくは類似体)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/白金系化学療法剤(またはその塩もしくは酸もしくは類似体)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/白金系化学療法剤(またはその塩もしくは酸もしくは類似体)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/白金系化学療法剤(またはその塩もしくは酸または類似体)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、シクロデキストリン/タキサン系化学療法剤複合体を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、タキサン系化学療法剤は、パクリタキセル(PTX)、ドセタキセル(DTX)、ラロタキセル(LTX)、およびカバジタキセル(CTX)、またはその塩もしくは酸からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/タキサン系薬剤のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/タキサン系薬剤のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/タキサン系薬剤のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系薬剤のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系薬剤複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、パクリタキセル(PTX)、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。他の実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系化学療法剤複合体は、パクリタキセル(PTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/パクリタキセル(またはパクリタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、ドセタキセル(DTX)、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。他の実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系化学療法剤複合体は、ドセタキセル(DTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/ドセタキセル(またはドセタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、ラロタキセル(LTX)、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。他の実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系化学療法剤複合体は、ラロタキセル(LTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/ラロタキセル(またはラロタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
さらなる実施形態では、本開示は、シクロデキストリンと、カバジタキセル(CTX)、またはその塩もしくは酸とを含む、複合体を提供する。他の実施形態では、シクロデキストリン/タキサン系化学療法剤複合体は、カバジタキセル(CTX)の類似体、またはその塩もしくは酸を含む。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1〜10:1の範囲である。いくつかの実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、(21〜50):1、または>50:1である。他の実施形態では、複合体中のシクロデキストリン/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1〜20、1:1〜10、もしくは1:2〜8の範囲、またはその間の任意の範囲である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)のモル比は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:(21〜50)、または1:>50である。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/カバジタキセル(またはカバジタキセルの塩もしくは酸)複合体は、(例えば、本明細書に記載される通りに、または当該技術分野で公知の別の方法で)リポソーム中に被包されている。
シクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、誘導体化されていてもされていなくてもよい。いくつかの実施形態では、シクロデキストリンは、誘導体化されている。さらなる実施形態では、シクロデキストリンは、誘導体化ベータシクロデキストリン(例えばヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン(HP−ベータ−CD)、およびスルホブチルエーテルベータ−CD((SBE)−ベータ−シクロデキストリン))である。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、ヒドロキシ基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、もしくはそれを超える2−ヒドロキシルプロピル−3−基置換、またはヒドロキシ基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、もしくはそれを超えるスルホアルキルエーテル基置換を含む、誘導体化ベータシクロデキストリンである。さらなる実施形態では、シクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、ヒドロキシ基の1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、もしくは10個、またはそれを超えるスルホブチルエーテル基置換を含む、誘導体化ベータシクロデキストリンである。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソーム組成物中に含まれるシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、式I:
の誘導体化シクロデキストリンであり、式中、nは4、5、または6であり;R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9はそれぞれ独立に、−H、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
8アルキレン基、2−ヒドロキシルプロピル−3−基;または任意に置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
6基であり、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9のうちの少なくとも1つは、直鎖もしくは分岐鎖C
1−C
8アルキレン基または2−ヒドロキシルプロピル−3−基である。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソーム組成物中に含まれるシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリンは、式II:
の誘導体化シクロデキストリンであり、式中、nは4、5、または6であり;R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9はそれぞれ独立に、−O−または−O−(C
2−C
6アルキレン)−SO
3 −基であり;R
1およびR
2の少なくとも1つは独立に−O−(C
2−C
6アルキレン)−SO
3 −基であり;S
1、S
2、S
3、S
4、S
5、S
6、S
7、S
8、およびS
9はそれぞれ独立に、−HもしくはH、または薬学的に許容可能なカチオンである。さらなる実施形態では、薬学的に許容可能なカチオンは、Li
+、Na
+、またはK
+などのアルカリ金属;Ca
2+またはMg
2+などのアルカリ土類金属、ならびにアンモニウムイオン、ならびにアミンカチオン、例えば(C1−C6)−アルキルアミン、ピペリジン、ピラジン、(C1−C6)−アルカノールアミンおよび(C4−C8)−シクロアルカノールアミンのカチオンなどから選択される。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソームは、シクロデキストリン/治療剤複合体を100〜100,000個含む。
いくつかの実施形態では、αPTHF/シクロデキストリン複合体および/またはシクロデキストリン/治療剤複合体のシクロデキストリン誘導体化は、米国特許第6,133,248号、同第5,874,418号、同第6,046,177号、同第5,376,645号、同第5,134,127号、同第7,034,013号、同第6,869,939号;および国際公開第02005/117911号に開示されているシクロデキストリンであり、上記特許それぞれの内容は、参照により本明細書に優先的に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/シクロデキストリン複合体のシクロデキストリン誘導体は、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンである。いくつかの実施形態では、複合体のシクロデキストリン誘導体は、CAPTISOL(登録商標)(CyDex Pharma.Inc.,Lenexa,Kansas)などのスルホブチルエーテル−3−シクロデキストリンである。スルホブチルエーテル−3−シクロデキストリンおよびその他のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの作製方法は、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、シクロデキストリン/治療剤複合体および/またはシクロデキストリン誘導体は、式III:
の化合物であり、式中、Rは、
(e)(H)
21−Xまたは(−(CH
2)
4−SO
3Na)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;
(f)(H)
21−Xまたは(−(CH
2CH(OH)CH
3)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;
(g)(H)
21−Xまたは(スルホアルキルエーテル)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0;または
(h)(H)
21−Xまたは(−(CH
2)
4−SO
3Na)
X、およびx=1.0〜10.0、1.0〜5.0、6.0〜7.0、または8.0〜10.0である。
αPTHFリポソーム中に含まれ、開示される方法に従って使用できるさらなるシクロデキストリンおよびシクロデキストリン/白金系治療複合体が、米国特許出願第62/583,543号に開示されており、上記文献の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、αPTHFリポソームは、シクロデキストリンおよび白金系化学療法剤、またはその塩の複合体を含む。いくつかの実施形態では、白金系化学療法剤はシスプラチンまたはシスプラチン類似体である。いくつかの実施形態では、白金系化学療法剤はカルボプラチンである。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、ストラトプラチン、ピコプラチン、トリプラチン、テトラプラチン、リポプラチン、ロバプラチン、オルマプラチン、ゼニプラチン、白金−トリアミン、サトラプラチン、エンロプラチン、JM216、254−S、NK121、CI973、DWA2114R、NDDP、およびネダプラチンからなる群より選択されるメンバーである、白金系化学療法剤を含む。いくつかの実施形態では、αPTHFリポソームは、100〜100,000個の白金系化学療法剤/CD複合体を含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、20nm〜500nmまたは20nm〜200nm、またはその間の任意の範囲の直径を有するリポソームを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のリポソームは、白金を100〜100,000個含む。
(3)標的化リポソーム
いくつかの実施形態では、本開示は、リポソームαPTHF組成物を提供し、リポソームは、αPTHFと、ポソームのPEGおよび外側の片方もしくは両方と結合したターゲティング部分とを含み、ターゲティング部分は、目的の標的細胞上の表面抗原に対して特異的親和性を有する。このようなリポソーム、例えば、リポソームの表面にある、または他の方法でリポソームと結合した1つまたは複数のターゲティング部分または生体内分布修飾剤を含むリポソームは一般に、本明細書では「標的化リポソーム」と呼ぶことがある。標的化リポソームのターゲティング部分は、目的の標的(例えば、目的の標的細胞の表面に発現した抗原標的)と特異的に結合できる任意の部分または薬剤であり得る。一実施形態では、標的化リポソームは、目的の標的細胞の表面の標的と特異的かつ選択的に結合し、標的化リポソームを内部移行させ、その細胞中で、リポソーム被包αPTHF(例えば、ペンタグルタミン酸化アルファTHFまたはヘキサグルタミン酸化アルファTHF)がその細胞傷害性効果を発揮する。さらなる実施形態では、標的細胞は、癌細胞、腫瘍細胞または転移性細胞である。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、ペグ化されている。
「結合する」または「結合した」という用語は、例えば、共有結合、イオン結合(例えば、アビジン−ビオチン)、疎水性相互作用による結合、およびマレイミドなどの官能基、またはPEGなどのリンカーを介した結合などの任意のタイプの結合を意味する。例えば、検出可能マーカー、立体安定剤、リポソーム、リポソーム成分、免疫刺激剤は、マレイミド官能基またはPEG−マレイミド基によって相互に直接結合し得る。
ターゲティング部分の組成および起源は、本開示の範囲を限定するものではない。いくつかの実施形態では、リポソームと結合したターゲティング部分は、ポリペプチドまたはペプチド模倣体リガンドである。ペプチドおよびペプチド模倣体ターゲティング部分には、天然または改変ペプチド、例えば、DまたはLペプチド;アルファ、ベータ、またはガンマペプチド;N−メチルペプチド;アザペプチド;1つまたは複数のアミドを有するペプチド、すなわち、ペプチド、1つまたは複数の尿素、チオ尿素、カルバメート、またはスルホニル尿素結合で置換された結合のペプチド;環状ペプチドを有するものが挙げられる。ペプチド模倣体とは、天然ペプチドに類似した所定の三次元構造にフォールディングすることが可能な分子のことである。いくつかの実施形態では、ペプチドまたはペプチド模倣体ターゲティング部分は、2〜50アミノ酸長、例えば、5アミノ酸長、10アミノ酸長、15アミノ酸長、20アミノ酸長、25アミノ酸長、30アミノ酸長、35アミノ酸長、40アミノ酸長、45アミノ酸長、または50アミノ酸長である。
いくつかの実施形態では、ターゲティング部分ポリペプチドは、長さが40アミノ酸残基である。他の実施形態では、ターゲティング部分ポリペプチドは、長さが少なくとも50アミノ酸残基、60アミノ酸残基、75アミノ酸残基、100アミノ酸残基、125アミノ酸残基、150アミノ酸残基、175アミノ酸残基、200アミノ酸残基、250アミノ酸残基、または300アミノ酸残基である。
さらなる実施形態では、抗体または抗原結合抗体フラグメントなどのターゲティング部分ポリペプチドは、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で、抗原と0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で結合する。
いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗体誘導体である。他の実施形態では、ターゲティング部分の結合ドメインは、抗体の抗原結合ドメインに由来するものではない。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、DARPin、アフィリン、およびアルマジロリピート(例えば、国際出願第2016/164308号参照)、Z−ドメイン(アフィボディ)、アドネクチン、リポカリン、アフィリン、アンチカリン、ノッチン、フィノマー、アトリマー、クニッツドメイン(例えば、国際公開第2004/063337号参照)、CTLA4、またはアビマー(例えば、米国特許出願公開第2004/0175756号、同第2005/0053973号、同第2005/0048512号、および同第2006/0008844号を参照)からなる群より選択される結合足場に由来するポリペプチドである。
さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、標的細胞の表面に発現した目的の細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、抗体または抗体の抗原結合ドメインの誘導体である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は完全長抗体である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体の抗原結合部分である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分はscFvである。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分はFabである。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体の抗原結合ドメイン由来の結合ドメインを含む(例えば、scFv、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFvフラグメント、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、VHおよびCH1ドメインを含むFdフラグメント、scFv、ミニボディ、BiTE、Tandab、ダイアボディ((VL−VH)2または(VH−VL)2)、単一ドメイン抗体(例えば、ナノボディなどのsdAb(VLまたはVH)、およびラクダ類VHHドメイン)および抗体フラグメントから形成される多重特異的抗体が含まれる)。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体起源の1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む。本開示の標的化リポソームに適した抗体ベースターゲティング部分の例には、完全長ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、抗体の抗原結合フラグメント、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、二重特異的抗体、合成抗体、ペグ化抗体、および多量体抗体が挙げられる。提供される標的化リポソームの抗体は、上記特性の組み合わせを有し得る。例えば、ヒト化抗体は、抗原結合フラグメントであり得、ペグ化および多量体化されたものであり得る。
「ヒト化抗体」という用語は、最小限の非ヒト(例えば、マウス)配列を含む特異的免疫グロブリン鎖、キメラ免疫グロブリン、またはそのフラグメントである諸形態の非ヒト(例えば、マウス)抗体を意味する。ヒト化抗体は通常、相補性決定領域(CDR)由来の残基が、目的の特異性、親和性、および能力(例えば、Jones et al.,Nature 321:522−525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323−327(1988);Verhoeyen et al.,Science 239:1534−1536(1988)参照)を有する非ヒト種(例えば、マウス、ラット、ウサギ、およびハムスター)のCDR由来の残基で置換されているヒト免疫グロブリンである。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基が、目的の特異性、親和性、および能力を有する非ヒト種由来抗体の対応する残基で置換されている。ヒト化抗体は、Fvフレームワーク領域および/または置換された非ヒト残基内のほかの残基の置換によりさらに改変して、抗体特異性、親和性、および/または能力を改善し、最適化することができる。ヒト化抗体は一般に、非ヒト免疫グロブリンに対応するCDR領域を全部または実質的に全部含む少なくとも1つ、通常2つまたは3つの可変ドメインを実質的に全部含み、FR領域の全体または実質的に全体がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体はまた、免疫グロブリン定常領域またはドメイン(Fc)の少なくとも一部、通常、選択されたヒト免疫グロブリンのFcを含み得る。ヒト化抗体の作製に用いる方法の例が、米国特許第5,225,539号および同第5,639,641号に記載されている。
さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、目的の標的細胞の表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、標的細胞は癌細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は腫瘍細胞である。他の実施形態では、標的細胞は免疫細胞である。
いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍細胞表面抗原上に発現したエピトープに対して特異的親和性を有する。「腫瘍細胞表面抗原」という用語は、癌などの特定の過剰増殖障害に共通する抗原を意味する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍関連抗原(TAA)である腫瘍細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。TAAは、腫瘍および一部の正常細胞の両方にみられる抗原である。TAAは、胎児発生の過程で、免疫系が未成熟で応答できない場合に正常細胞に発現し得るか、あるいは通常、正常細胞上に極めて低いレベルで存在し得るが、腫瘍細胞には正常細胞よりはるかに高いレベルで発現する。腫瘍の動的性質のために、いくつかの例では、腫瘍細胞は、特定のステージで特有の抗原を発現することがあり、それ以外の段階では、非腫瘍細胞にも発現する抗原を発現することもある。したがって、TAAのような特定のマーカーが含まれていることは、それが腫瘍特異的抗原と見なされることを排除するものではない。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍特異的抗原(TSA)である腫瘍細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。TSAとは、腫瘍細胞に特有であり、身体の他の細胞にはみられない抗原のことである。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、特に限定されないが、原発性または転移性黒色腫、胸腺腫、リンパ腫、肉腫、肺癌(例えば、NSCLCまたはSCLC)、肝臓癌、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、神経膠芽腫、神経芽腫、子宮癌、子宮頸癌、腎臓癌、甲状腺癌、膀胱癌、腎臓癌、中皮腫、および乳癌、前立腺癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌、結腸癌などの腺癌、およびその他の当該技術分野で公知の癌を含めた癌の表面に発現する腫瘍細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍微小環境中の細胞の表面に発現する細胞表面抗原(例えば、内皮細胞およびマクロファージにそれぞれ発現するVEGFRおよびTIE1、またはTIE2などの抗原、あるいは癌関連線維芽細胞(CAF)腫瘍浸潤性T細胞およびその他の白血球などの腫瘍間質細胞、ならびにマスト細胞、好酸球、および腫瘍関連マクロファージ(TAM)を含めた骨髄性細胞に発現する抗原)のエピトープに対して特異的親和性を有する。
いくつかの実施形態では、標的化リポソームαPTHF組成物(例えばTLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)は、正常または非腫瘍細胞と比較して、腫瘍細胞上に存在するが非腫瘍細胞上には存在しないかまたはアクセスできない、癌細胞または腫瘍細胞などの標的細胞上で選択的/差次的に発現する癌または腫瘍細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を有する。例えば、いくつかの状況では、腫瘍抗原は、正常細胞および悪性癌細胞の両方の表面にあるが、腫瘍エピトープは、癌細胞でのみ露出している。さらなる例として、腫瘍細胞表面抗原は、癌細胞特異的エピトープを存在させる癌性状態で確認変化を受けることがある。特異的親和性を有するターゲティング部分は、本明細書に記載される、または当該技術分野で別の形で知られている標的化可能腫瘍細胞表面抗原上のエピトープに対して有用であり、開示される組成物および方法に包含される。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞表面抗原を有する腫瘍細胞は癌細胞である。このような腫瘍細胞表面抗原の例には、特に限定されないが、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、および葉酸受容体デルタが挙げられる。
さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、抗体または抗原結合抗体フラグメントなどのポリペプチドターゲティング部分を含み、ターゲティング部分は葉酸受容体に対し結合特異性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で、0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で葉酸受容体と結合する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分が結合する葉酸受容体は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)からなる群より選択される1つまたは複数の葉酸受容体と特異的に結合する。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、および/または葉酸受容体デルタからなる群より選択される少なくとも2つの抗原に対して特異的親和性を有する。別の実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、および/または葉酸受容体デルタに対し、特異的親和性を有する。
いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、結合時にターゲティング部分を内部移行させる細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。結合時に抗体などの結合相手を内部移行させる多数の細胞表面抗原が当技術分野で公知であり、本明細書に開示される標的化リポソームαPTHF組成物(例えばTLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)上に発現するターゲティング部分の結合標的となることが想定される。
いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−βまたは葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する。
ターゲティング部分は、マンノース−6−ホスフェート受容体、トランスフェリン受容体、および細胞接着分子(CAM)から選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、細胞間接着分子(ICAM)、血小板−内皮細胞接着分子(PECAM)、活性化白血球細胞接着分子(ALCAM)、Bリンパ球細胞接着分子(BL−CAM)、血管細胞接着分子(VCAM)、粘膜血管アドレシン細胞接着分子(MAdCAM)、CD44、LFA−2、LFA−3、およびベイシジンからなる群より選択されるCAMのエピトープに対して特異的親和性を有する。
本明細書で考察するように、葉酸受容体(FR)は、還元型葉酸キャリア(RFC)とは異なり、葉酸および葉酸代謝拮抗薬を細胞と結合させるのに異なる経路を利用する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は葉酸受容体と特異的に結合する。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、および/または葉酸受容体デルタから選択される葉酸受容体と特異的に結合する。葉酸受容体に対する抗体は、当該技術分野で公知の技術を用いてルーチンに作製できる。さらに、多数の葉酸代謝拮抗薬受容体の配列が、パブリックドメインの状態にあり、かつ/または購入可能であり、容易に入手できる。
葉酸受容体に対するマウス抗体は、本開示の標的化リポソームのターゲティング部分として使用できる抗体の例である。これらの抗体の配列は既知であり、例えば、米国特許第5,646,253号、同第8,388,972号、同第8,871,206号、同第9,133,275号、および国際出願PCT/US2011/056966号、および同PCT/US2012/046672号に記載されている。例えば、既にパブリックドメインの状態である配列に基づいて抗体の遺伝子を合成し、一過性発現ベクターに入れ、HEK−293一過性発現系で抗体が産生されている。抗体は、完全抗体、Fab、または本明細書で考察される、または当該技術分野で別の形で知られている種々の抗体変種のいずれかであり得る。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム(例えば、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)は、その表面にターゲティング部分を1〜1,000個、30〜1,000個、50〜1,000個、または1,000個超含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、30〜500個、30〜250個、もしくは30〜200個、またはその間の任意の範囲のターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、220個未満のターゲティング部分、200個未満のターゲティング部分、または175個未満のターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、(例えば、イオン相互作用またはGPIアンカーを介して)リポソームの外側に共有結合している。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム(例えばTL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)の外側にある分子には、脂質、ターゲティング部分、立体安定剤(例えば、PEG)、マレイミド、およびコレステロールが含まれる。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分はマレイミド官能基を介して共有結合している。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、リポソーム成分またはPEG分子などの立体安定剤と共有結合している。いくつかの実施形態では、リポソームの全ターゲティング部分が、PEGなどのリポソームの1つの成分と結合している。他の実施形態では、標的化リポソームの全ターゲティング部分が、リポソームの異なる成分と結合している。例えば、いくつかのターゲティング部分は脂質成分またはコレステロールと結合し、いくつかのターゲティング部分は立体安定剤(例えば、PEG)と結合し、さらに他のターゲティング部分は検出可能マーカーまたは別のターゲティング部分と結合し得る。いくつかの実施形態では、標的化リポソーム(例えば、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)の外側は、リポソームのPEGおよび外側の少なく一方に配置された免疫刺激剤、検出可能マーカー、およびマレイミドのうちの1つまたは複数のものをさらに含む。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム(例えば、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)は、アニオン性または中性である。いくつかの実施形態では、標的化アニオン性または中性リポソームは、20nm〜500nmもしくは20nm〜200nm、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、標的化アニオン性または中性リポソームは、80nm〜120nmまたはその間の任意の範囲の直径を有する。
他の実施形態では、標的化リポソーム(例えば、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)は、カチオン性である。いくつかの実施形態では、標的化アニオン性または中性リポソームは、20nm〜500nmもしくは20nm〜500nm、またはその間の任意の範囲の直径を有する。さらなる実施形態では、標的化アニオン性または中性リポソームは、80nm〜120nmまたはその間の任意の範囲の直径を有する。
さらなる実施形態では、リポソーム組成物は、標的化リポソーム(例えば、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)と、30〜70%、30〜60%、もしくは30〜50%w/w、またはその間の任意の範囲のポリグルタミン酸化アルファTHFとを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームを調製する工程で、ポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%超が標的化リポソーム中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム組成物は、30〜70%、30〜60%、もしくは30〜50%w/w、またはその間の任意の範囲のテトラグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のテトラグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームを調製する工程で、テトラグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または75%超が標的化リポソーム中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム組成物は、30〜70%、30〜60%、もしくは30〜50%w/w、またはその間の任意の範囲のペンタグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のペンタグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームを調製する工程で、ペンタグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%超が標的化リポソーム中に被包(封入)される。
いくつかの実施形態では、標的化リポソーム組成物は、30〜70%、30〜60%、もしくは30〜50%w/w、またはその間の任意の範囲のヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームは、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または75%w/w超のヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、標的化リポソームを調製する工程で、ヘキサグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または75%超が標的化リポソーム中に被包(封入)される。
ポリペプチドターゲティング部分とリポソーム表面分子を共有結合させる方法および技術については当技術分野で公知であり、TL−αPTHFまたはTPL−αPTHFリポソーム組成物の製造に容易に適用できる。
非タンパク質性ターゲティング部分および他の組成物のリポソーム表面への化学的結合を用い得る。したがって、任意の連結もしくは結合法および/または当該技術分野で公知の任意の好適なリンカーを用いて、非タンパク質部分をリポソームに共有結合または非共有結合、包埋または吸着させ得る。このような架橋剤および架橋法の正確なタイプおよび化学的性質は、使用する親和性基のタイプおよびリポソームの性質に適合させるのが好ましい。ターゲティング部分を結合または吸着または連結させる方法は、当該技術分野でも周知である。例えば、いくつかの実施形態では、ターゲティング部分を、特に限定されないが、アミノ、SH、ヒドロキシル、アルデヒド、ホルミル、カルボキシル、Hisタグ、またはその他のポリペプチドなどの極性基を介して界面の基と結合させ得る。さらに、ターゲティング部分を、特に限定されないが、スクシンイミジルコハク酸、塩化シアヌル、トシル活性化基、イミダゾール基、CNBr、NHS、活性化CH、ECH、EAH、エポキシ、チオプロピル、活性化チオール、などの活性基を介して結合させ得る。さらに、ターゲティング部分を、特に限定されないが、架橋剤を含むかどうかを問わず疎水性結合(ファンデルワールス)または静電相互作用(例えば、二価のアニオン、ポリアニオン、ポリカチオンなど)を介して結合させ得る。
(4)リポソームの製造
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示されるリポソーム組成物の製造方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(1)リポソーム成分;(2)ポリグルタミン酸化アルファ(例えばペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化)テトラヒドロ葉酸を含む混合物を水溶液中で形成することを含む。さらなる実施形態では、混合物は、ペグ化リポソーム成分を含む。次いで、混合物をホモジナイズして水溶液中でリポソームを形成する。さらに、混合物を膜に通して押し出し、水溶液のαPTHFを封入したリポソームを形成することができる。本開示のリポソーム成分は、官能化脂質およびターゲティング部分と結合した脂質、検出可能標識、および立体安定剤、またはこれら全てのいずれかのサブセットを含めた任意の脂質(コレステロールを含む)を含み得ることが理解される。さらに、水溶液の生理活性αPTHFは、リポソームの内部または外側について本明細書で考察される、または当該技術分野で別の形で知られている、例えば緩衝剤、塩、および凍結保護物質を含めた任意の試薬および化学薬品を含み得ることが留意される。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に開示される標的化ペグ化リポソームαPTHF(標的化PLp−αPTHF)または非標的化PLp−αPTHFの製造方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(1)リポソーム成分;(2)水溶液中のポリグルタミン酸化アルファ(例えばペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化)テトラヒドロ葉酸;および(3)ターゲティング部分を含む混合物を形成することを含む。その後、混合物をホモジナイズして水溶液中でリポソームを形成する。さらに、混合物を膜に通して押し出し、水溶液の標的化αPTHFを封入したリポソームを形成し得る。標的化ペグ化リポソーム成分は、官能化脂質およびターゲティング部分と結合した脂質、検出可能標識、および立体安定剤、またはこれら全てのいずれかのサブセットを含めた任意の脂質(コレステロールを含む)を含み得ることが理解される。さらに、標的化ペグ化リポソームは、リポソームの内部または外側について本明細書で考察される、または当該技術分野で別の形で知られている、例えば緩衝剤、塩、および凍結保護物質を含めた任意の試薬および化学薬品を含むことに留意される。
上記の方法は、任意選択で、除去段階の後に組成物を凍結乾燥させて凍結乾燥組成物を形成する段階をさらに含む。上記のように、水溶液中の標的化PTPLAまたは非標的化PTPLAは、本明細書に記載される、または当該技術分野で別の形で知られている凍結保護物質を含む。組成物を凍結乾燥させるのであれば、凍結保護物質が好ましいと思われる。
さらに、凍結乾燥段階の後、この方法は任意選択で、凍結乾燥段階の後組成物を溶媒に溶かすことによって凍結乾燥組成物を再構成する段階をさらに含む。再構成の方法は当技術分野で公知である。好ましい溶媒の1つが水である。他の好ましい溶媒には、生理食塩水および緩衝液が挙げられる。
特定の代表的実施形態が本明細書で考察されるが、リポソームは、当該技術分野で公知のいずれの方法によっても製造できることが理解される。例えば、G.Gregoriadis(editor),Liposome Technology,vol.1−3,1st edition,1983;2nd edition,1993,CRC Press,45 Boca Raton,Flaを参照されたい。リポソーム組成物の製造に適した方法の例には、押し出し、逆相蒸発、超音波処理、溶媒(例えば、エタノール)注入、マイクロ流動化、界面活性剤透析;エーテル注入、および脱水/再水和が挙げられる。リポソームのサイズは、低圧押し出しに使用する膜の細孔径、またはマイクロ流動化に用いる通過の圧力および回数を制御することにより、または当該技術分野で公知の任意の他の適切な方法により、ルーチンに制御できる。
αPTHFは一般に、リポソームの内側、すなわち、内側(内部)空間内に含まれている。一実施形態では、リポソームを取り囲む外側の媒体から置換アンモニウムを部分的に、または実質的に完全に除去する。このような除去は、当該技術分野で公知の任意の適切な手段(例えば、希釈、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、透析、限外ろ過、および沈殿)によって達成できる。したがって、上記の方法または当該技術分野で公知の別の方法によるリポソーム組成物の製造方法は、任意選択で、例えばホモジナイゼーションまたは押し出し段階によるリポソームの形成後、リポソーム外部の水溶液中のαPTHFを除去する段階をさらに含む。
他の実施形態では、本開示は、内部空間を含むリポソームと、内部空間に配置されたαPTHFと、リポソームの外側に結合した立体安定剤分子と、少なくとも1つの葉酸受容体に対して特異的親和性を有するタンパク質を含むターゲティング部分とを含み、葉酸受容体を選択的に標的とする、標的化ペグ化リポソームαPTHF(PLp−αPTHF)を提供し、前記ターゲティング部分は、リポソームの立体安定剤および外側のうちの少なくとも一方と結合している。この実施形態の成分は、本開示の他の実施形態に記載されるものと同じであってもよい。例えば、標的化ペグ化リポソームαPTHFおよびPEGであり得る立体安定剤は、本開示の他の部分に記載される通りのものである。
いくつかの実施形態では、本開示は、封入および/または被包されたαPTHFを含むペグ化リポソームと、ターゲティング部分と、アミノ酸鎖とを含む標的化組成物を製造する方法であって、アミノ酸鎖が複数のアミノ酸を含み、ターゲティング部分が、少なくとも1つのタイプの葉酸受容体に対して特異的親和性を有し、特異的親和性が、少なくとも1つのタイプの葉酸受容体に対して0.5×10−10〜10×10−6分子[0.05nM〜10μM]の範囲の平衡解離定数(Kd)を含むと定義され、ターゲティング部分が、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合している方法を提供し、この方法は、溶液中でリポソーム成分とαPTHFとを含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、αPTHFが封入および/または被包されたリポソームを形成することと;αPTHFが封入および/または被包されたリポソームの表面にターゲティング部分を付与することとを含み、ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの少なくとも1つに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、この方法は、溶液中でリポソーム成分とアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸とを含む混合物を形成することと;例えば混合物をホモジナイズして、または別の方法で処理してリポソームを形成することにより、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が封入および/または被包されたリポソームを形成することと;アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸が封入および/または被包されたリポソームの表面にターゲティング部分を付与することとを含み、ターゲティング部分が、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの少なくとも1つに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、処理することは、薄膜水和、押し出し、インライン混合、エタノール注入技術、凍結融解法、逆相蒸発法、動的高圧マイクロ流動化、マイクロ流体混合、二重エマルジョン、凍結乾燥二重エマルジョン、3Dプリンティング、膜コンタクター法、および撹拌のうちの1つまたは複数のものを含み、粒子が形成された後、押し出しおよび超音波処理のうちの1つまたは複数のものにより粒子のサイズをさらに変更できる。いくつかの実施形態では、リポソームを調製する工程で、ポリグルタミン酸化アルファTHFの出発材料の少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または75%超が標的化リポソーム中に被包(封入)される。いくつかの実施形態では、リポソームは、アニオン性または中性である。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)のうちの1つまたは複数に対して特異的親和性を有する。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)および葉酸受容体ベータ(FR−β)に対して特異的結合親和性を有する。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、腫瘍細胞上に存在するが、非腫瘍細胞上には存在しないかアクセスできない腫瘍細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する。
また、リン脂質の組成を変化させることにより、または受容体もしくは対抗受容体をリポソーム中に挿入することにより、特定の細胞、臓器、または細胞オルガネラを標的とするようリポソームを製造できる。例えば、非イオン性界面活性剤の含有量を高くして製造したリポソームが、肝臓を標的化するのに使用されている(例えば、早川らの特開平4−244018;Kato et al.,Biol.Pharm.Bull.16:960,(1993.)を参照)。また、大豆由来ステリルグリコシド混合物(SG)およびコレステロール(Ch)を有するジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)のリポソーム製剤が肝臓を標的とすることが示されている(Shimizu et al.,Biol.Pharm.Bull.20:881,1997)。
B.抗体送達媒体
さらなる実施形態では、本開示は、抗体送達媒体(例えば、免疫複合体(ADC))を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、式(A)−(L)−(αPTHF)を有する免疫複合体を提供し、式中、(A)は、抗体または抗体の抗原結合フラグメントであり;(L)はリンカーであり;「(αPTHF)」は本明細書に記載されるαPTHF組成物であり;前記リンカー(L)は、(A)を(αPTHF)と結合させる。
いくつかの実施形態では、抗体または抗原結合抗体フラグメントは、目的の細胞上の細胞表面抗原のエピトープ(例えば、本明細書に記載されるエピトープおよび/または抗原)に対して特異的親和性を有する。特定の実施形態では、抗体は、癌/腫瘍の細胞膜中または細胞膜上に(例えば、細胞表面に)発現する抗原標的と結合し、抗体は、(抗原)標的と結合後に細胞によって内部移行し、その後、αPTHFが細胞内で放出される。いくつかの実施形態では、抗体は完全長抗体である。
(A)−(L)−(αPTHF)免疫複合体の抗体または抗原結合抗体フラグメントは、IgA、IgD、IgE、IgG、またはIgM抗体であり得る。異なるクラスの免疫グロブリンは、異なるよく知られたサブユニット構造および三次元配置を有する。特定の実施形態では、抗体はIgG抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4抗体である。特定の実施形態では、抗体はIgG1抗体である。
いくつかの実施形態では、(A)は、抗体の抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態では、(A)は、抗体の抗原結合フラグメントである。
「リンカー」とは、化合物、通常はαPTHFなどの薬物を、抗体または抗体の抗原結合フラグメントと安定に共有結合で結合させることが可能な任意の化学的部分のことである。リンカーは、化合物または抗体にまだ活性がある条件下で、酸による切断、光による切断、ペプチダーゼによる切断、エステラーゼによる切断、およびジスルフィド結合切断を受けやすいか、これらに対して実質的に耐性を示すものであり得る。好適なリンカーは、当技術分野で公知であり、例えば、ジスルフィド基、チオエーテル基、酸に不安定な基、感光性基、ペプチダーゼに不安定な基、およびエステラーゼに不安定な基が挙げられる。リンカーにはまた、荷電リンカーおよびその親水性型が挙げられる。
いくつかの実施形態では、リンカーは、切断可能リンカー、非切断可能リンカー、親水性リンカー、およびジカルボン酸系リンカーからなる群より選択される。別の実施形態では、リンカーは非切断可能リンカーである。別の実施形態では、リンカーは、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノエート(SPP);N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)またはN−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)−2−スルホブタノエート(スルホ−SPDB);N−スクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシレート(SMCC);N−スルホスクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシレート(スルホSMCC);N−スクシンイミジル−4−(ヨードアセチル)アミノベンゾエート(SIAB);およびN−スクシンイミジル[(N−マレイミドプロピオンアミド)テトラエチレングリコール]エステル(NHS−PEG4−マレイミド)からなる群より選択される。さらなる実施形態では、リンカーは、N−スクシンイミジル[(N−マレイミドピロピオンアミド)テトラエチレングリコール]エステル(NHS−PEG4−マレイミド)である。
いくつかの実施形態では、当該技術分野で公知の技術を用いて、αポリグルタミン酸化THFを免疫複合体の抗体または抗原結合抗体フラグメントに直接、またはリンカーを介して結合(連結)させる。このような1つまたは複数のαPTHFの結合は、共有結合、結合親和性、インターカレーション、配位結合、および複合体形成などの多数の化学的機序を含み得る。αPTHFと抗体または抗原結合抗体フラグメントの共有結合は、既存の側鎖の直接縮合または外部架橋分子の組み込みにより達成できる。多数の二価または多価の薬剤が、カルボジイミド、ジイソシアネート、グルタルアルデヒド、ジアゾベンゼン、およびヘキサメチレンジアミンなどのカップリング剤を用いて、ポリペプチドを他のタンパク質と結合させるのに有用である。このリストは、当該技術分野で公知の種々のカップリング剤を網羅することを意図するものではなく、むしろ、よく用いられる代表的カップリング剤を例示するものである。いくつかの実施形態では、抗体または抗原結合抗体フラグメントを誘導体化し、次いでαポリグルタミン酸化THFと結合させる。あるいは、当該技術分野で公知の技術を用いて、αPTHFを誘導体化し、抗体または抗原結合抗体フラグメントと結合させることができる。
いくつかの実施形態では、免疫複合体は、抗体または抗体の抗原結合フラグメントおよびグルタミル基(テトラヒドロ葉酸のグルタミル基を含む)を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上を含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、免疫複合体は、L型のグルタミル基を2個以上含むαPTHFを含む。他の実施形態では、免疫複合体は、D型のグルタミル基を含むαPTHFを含む。さらなる実施形態では、免疫複合体は、D型のグルタミル基と、2個以上のL型のグルタミル基とを含む、αPTHFを含む。さらなる実施形態では、免疫複合体は、ガンマカルボキシル結合を有するグルタミル基を2個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、免疫複合体は、テトラグルタミン酸化αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、免疫複合体は、ペンタグルタミン酸化αPTHFを含む。さらなる実施形態では、免疫複合体は、L−ペンタグルタミン酸化αPTHF、D−ペンタグルタミン酸化αPTHF、またはL−およびD−ペンタグルタミンαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、免疫複合体は、ヘキサグルタミン酸化αPTHF(Lp−αPTHF)を含む。さらなる実施形態では、免疫複合体は、L−ヘキサグルタミン酸化αPTHF、D−ヘキサグルタミン酸化αPTHF、またはL−およびD−ヘキサグルタミン酸化αPTHFを含む。
いくつかの実施形態では、抗体送達媒体組成物は、αPTHFと、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−βまたは葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する抗体または抗原結合抗体フラグメントとを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ネオ抗原などの特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断される細胞表面抗原のエピトープ対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、抗体送達媒体組成物は、αPTHFと、マンノース−6−ホスフェート受容体、トランスフェリン受容体、および細胞接着分子(CAM)からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する抗体または抗原結合抗体フラグメントとを含む。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、細胞間接着分子(ICAM)、血小板−内皮細胞接着分子(PECAM)、活性化白血球細胞接着分子(ALCAM)、Bリンパ球細胞接着分子(BL−CAM)、血管細胞接着分子(VCAM)、粘膜血管アドレシン細胞接着分子(MAdCAM)、CD44、LFA−2、LFA−3、およびベイシジンからなる群より選択されるCAMのエピトープに特異的親和性を有する。
いくつかの実施形態では、抗体送達媒体組成物は、グルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、5〜10個、または11個以上含む。いくつかの実施形態では、抗体送達媒体組成物は、グルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、5〜10個、または11個以上含む。いくつかの実施形態では、抗体送達媒体組成物は、グルタミル基を1個、2個、3個、4個、5個、5〜10個、または11個以上含む。
IV.医薬組成物および投与
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物は、リポソームと担体、例えば薬学的に許容可能な担体とを含む、医薬組成物として提供される。提供される医薬組成物中に含まれる薬学的に許容可能な担体には、生理食塩水、等張性デキストロース、等張性スクロース、リンゲル液、およびハンクス液が挙げられる。いくつかの実施形態では、医薬組成物の保存安定に最適なpHを維持するため緩衝物質を添加する。いくつかの実施形態では、医薬組成物のpHは6.0〜7.5である。いくつかの実施形態では、pHは6.3〜7.0である。さらなる実施形態では、pHは6.5である。医薬組成物のpHは、リポソーム膜脂質の安定性および封入された物質の保持の両方を可能にするものであるのが理想的である。通常2〜20mMの濃度のヒスチジン、ヒドロキシエチルピペラジン−エチルスルホネート(HEPES)、モルホリポエチルスルホネート(MES)、コハク酸塩、酒石酸塩、およびクエン酸塩が代表的な緩衝物質である。他の好適な担体には、例えば、水、緩衝水溶液、0.4%NaCl、および0.3%グリシンが挙げられる。タンパク質、炭水化物、またはポリマー安定剤および張度調節剤、例えば、ゼラチン、アルブミン、デキストラン、またはポリビニルピロリドンを添加できる。組成物の浸透圧は、グルコース、またはこれより活性の低いラクトース、スクロース、マンニトール、もしくはデキストリンなどの化合物を用いて、0.25〜0.35モル/kgの生理学的レベルに調節できる。これらの組成物は、当該技術分野で公知の従来の滅菌技術を用いて(例えば、ろ過により)、ルーチンに滅菌できる。得られた水溶液は、使用のために包装するか、無菌条件下でろ過および凍結乾燥し、凍結乾燥製剤を投与前に無菌の水性媒体と混合することができる。
提供される医薬リポソーム組成物はまた、生理学的条件に近づけるのに必要とされるその他の薬学的に許容され得る補助物質、例えばpH調整剤および緩衝剤、ならびに浸透圧調整剤、例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、および塩化カルシウムなどを含み得る。さらに、リポソーム懸濁液は、貯蔵時のフリーラジカルおよび脂質過酸化によるダメージから脂質を保護する脂質保護剤を含み得る。アルファトコフェロールなどの親油性フリーラジカル失活剤およびフェリオキサミンなどの水溶性イオン特異的キレート化剤が好適である。
提供される流体医薬製剤中のリポソーム濃度は、必要に応じて広い範囲にわたって、例えば、通常約0.05重量%未満、または少なくとも約2〜10重量%から30〜50重量%程度まで変化せることができ、選択する具体的な投与方法に応じて、主として流体の体積および粘度によって選択される。例えば、濃度を高くして、治療に関連する流体量を減らし得る。これは、アテローム性動脈硬化症関連うっ血性心不全または重度高血圧の患者に特に望ましい。あるいは、刺激性脂質から構成されるリポソーム医薬組成物を低濃度に希釈して、投与部位での炎症を軽減し得る。
いくつかの実施形態は、表面に葉酸受容体を発現している腫瘍にαPTHFの標的化ペグ化リポソーム製剤を送達する方法に関する。代表的方法は、本明細書に提供されるリポソーム医薬組成物を有効量の標的化ペグ化リポソームαPTHFが腫瘍に送達される量で投与する段階を含む。
投与するリポソーム医薬組成物の量は、リポソーム内に封入する具体的なαPTHF、治療する疾患状態、使用するリポソームのタイプ、および臨床医の判断によって決まる。投与するリポソーム医薬組成物の量は通常、治療有効量の特定の治療物質を送達するのに十分な量である。
治療有効量を送達するのに必要なリポソーム医薬組成物の量は、薬物試験技術で一般的なin vitroおよびin vivoの常法により決定できる。例えば、D.B.Budman,A.H.Calvert,E.K.Rowinsky(編).Handbook of Anticancer Drug Development,LWW,2003を参照されたい。種々の治療用組成物に対する治療有効投与量は、当業者に公知である。いくつかの実施形態では、医薬品リポソーム組成物を介して治療物質を送達し、ルーチンの非リポソーム製剤中の同じ量の治療物質の投与によって得られる活性と比較して、少なくとも同じか、これより高い活性がもたらされる。リポソーム医薬組成物の投与量は通常、例えば、体表面積1平方メートル(m2)当たり約0.005〜約5000mgの治療物質、ほとんどの場合、体表面積1m2の当たり約0.1〜約100mgの治療物質の範囲内にある。
例えば、対象が腫瘍を有する場合、有効量は、腫瘍体積または腫瘍量(例えば、腫瘍の画像処理により測定できる)を減少させる薬剤(例えばαPTHF)の量であり得る。有効量はまた、血液もしくはその他の体液中、または組織(例えば、生検)中の癌細胞の存在および/または頻度により評価できる。腫瘍が組織または臓器の正常機能に影響を与える場合、有効量は、組織または臓器の正常機能を測定することによりルーチンに評価できる。いくつかの例では、有効量は、1つまたは複数、好ましくは全部の症状を軽減する、または消失させるのに必要な量である。
αPTHF組成物(例えば、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むリポソーム)を含む医薬組成物も提供される。医薬組成物は、試料リポソーム、好ましくはαPTHFを、好ましくは薬学的に許容可能な担体中に含む、無菌組成物である。
別途明記されない限り、種々の投与経路が利用可能である。選択する具体的方法は、選択する具体的な活性薬剤、治療する具体的病態、および治療効果を得るのに必要な投与量によって決まる。提供される方法は、医学的に許容され、良質の医療のための原則に従う任意の既知の投与様式を用いて実施できる。いくつかの実施形態では、投与経路は注射である。さらなる実施形態では、注射は、筋肉内、皮下、静脈内、動脈内、腹腔内、関節腔内、硬膜外内、くも膜下腔内、静脈内、筋肉内、または胸骨内注射から選択される非経口経路によるものである。いくつかの実施形態では、投与経路は注入である。さらなる実施形態では、投与経路は、経口、経鼻、粘膜、舌下、気管内、眼部、直腸、腟、点眼、局所、経皮、肺性、または吸入である。
本明細書に記載されるリポソームαPTHF組成物などのαPTHF含有治療用組成物は、例えば、単位投与量の注射などの従来法で静脈内に投与できる。本明細書に提供される治療用組成物に関連して使用される「単位投与量」という用語は、対象に対する単一投与量として適切な物理的に別個の単位を意味し、各単位は、例えば、担体または媒体などの必要とされる希釈剤と組み合わせて、所望の治療効果が得られるよう計算した所定量の活性物質を含む。特定の実施形態では、アダプターを含む治療用組成物を皮下に投与する。
いくつかの実施形態では、α-PTHF組成物を剤形と適合性のある方法により、治療有効量で投与する。投与する量は、治療する対象、対象の系が有効成分を利用する能力、および所望の治療効果の程度によって決まる。投与に必要な有効成分の正確な量は、開業医の判断に依存し、各個体に特有のものである。ただし、全身投与に適した投与量範囲については本明細書に開示し、これは投与経路によって決まる。好適な投与計画も変化するものであるが、初回投与の後、それに続く注射またはその他の投与法によって、1時間または複数時間の間隔を空けて反復投与するのが典型的なものである。あるいは、血中濃度をin vivo療法に指定された範囲内に維持するのに十分な連続的静脈内注入が企図される。
αPTHF組成物は、良質の医療のための原則に従って、製剤化し、投与量を決定し、投与する。これに関連して考慮するべき因子には、治療する具体的な障害、治療する具体的な患者、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤送達部位、投与方法、投与スケジュール、およびその他の開業医に既知の因子が挙げられる。αPTHF組成物の投与のための投与量範囲は、標的分子によって媒介される病徴が改善する所望の効果を得るのに十分な量である。投与量は、有害副作用、例えば過粘稠度症候群、肺水腫、うっ血性心不全、およびその他の当該技術分野で公知の有害副作用などを引き起こす量であってはならない。投与量は一般に、患者の年齢、重量、身長、体表面積、健康状態(例えば、腎機能および肝機能)、病状、性別、および疾患の程度によって異なり、当業者がルーチンに決定できる。投与量は、何らかの合併症が生じた場合に個々の医師によって調節され得る。
治療および予防用途に効果的な投薬スケジュールおよび量、すなわち「投薬計画」は、疾患または障害の原因、ステージおよび重症度、治療する対象の身体的状態、年齢、ならびにαPTHF組成物の送達部位および経路を含めた種々の要因によって決まる。αPTHF組成物の治療効果および毒性は、細胞培養物または実験動物を用いて、標準的な医薬薬理学的および毒性学的方法によって測定できる。これらの方法によって得たデータを、ヒトに使用するための投与量範囲の処方に同じように用いることができる。さらに、既知の手順を用いて、治療指数(すなわち、集団の50%に対して治療的に有効な投与量を集団の50%に対する致死投与量で除した値(ED50/LD50))を容易に決定することができる。投与量は、ED50を含み、毒性がほとんどまたは全くみられない濃度の範囲内であるのが好ましく、用いる剤形、患者の感受性、および投与経路に応じて、この範囲内で変化し得る。
投与計画には、当該技術分野で公知の薬物動態学パラメーター、例えば薬物吸収速度、バイオアベイラビリティ、代謝、およびクリアランスなども考慮に入れる(例えば、Hidalgo−Aragones,J.Steroid Biochem.Mol.Biol.58:611−617(1996);Groning et al.,Pharmazie 51:337−341(1996);Fotherby,Contraception 54:59−69(1996);およびJohnson et al.,J.Pharm.Sci.84:1144−1146(1995)を参照されたい)。治療する各対象に対して臨床医が投与計画を決定することは、最先端技術の範囲内に十分収まるものである。さらに、対象が必要とし、耐容性を示す投与量および頻度に応じて、αPTHF組成物の単回または複数回投与を実施できる。予防的および治療的処置の期間は、治療する具体的な疾患または病態によって決まる。急性期治療に適した疾患もあれば、長期間にわたる長期治療が必要な疾患もある。αPTHF組成物を追加の治療剤とともに逐次的に、または同時に投与できる。
いくつかの実施形態では、αPTHF組成物をリポソーム組成物として、体表面積1平方メートルの当たり約0.005〜約5000mgのαPTHF量、またはその間の任意の範囲の投与量で投与する。さらなる実施形態では、αPTHF組成物をリポソーム組成物として、体表面積1平方メートルの当たり約0.1〜約1000mgのαPTHF量、またはその間の任意の範囲の投与量で投与する。
いくつかの実施形態では、αPTHF組成物を免疫複合体組成物として、1mg/kg〜500mg/kg、1mg/kg〜250mg/kg、1mg/kg〜200mg/kg、1mg/kg〜150mg/kg、1mg/kg〜100mg/kg、1mg/kg〜50mg/kg、1mg/kg〜25mg/kg、1mg/kg〜20mg/kg、1mg/kg〜15mg/kg、1mg/kg〜10mg/kg、または1mg/kg〜5mg/kg、またはその間の任意の範囲の投与量で投与する。
別の実施形態では、αPTHF組成物を1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与する。
いくつかの実施形態では、PLp−αPTHFおよび/または標的化PLp−αPTHFを注入組成物、注射組成物、非経口組成物、または局所組成物として調製する。さらなる実施形態では、注射は、腹腔内注射、直接腫瘍内注射、動脈内注射、および静脈内注射、皮下注射、筋肉注射、経皮および鼻腔内経路を介した送達のうちの1つまたは複数のものを含む。さらなる実施形態では、PLp−αPTHFおよび/または標的化PLp−αPTHFは液剤または懸濁剤である。ただし、注射前に液体媒体で溶液または懸濁液にするのに適した固体形態も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、標的化ペグ化リポソームαPTHF組成物を、当該技術分野で公知の方法に従って腸溶性コート錠剤またはジェルカプセルとして製剤化される。
いくつかの実施形態では、腫瘍内への緩徐で直接的なリポソームの持続的頭蓋内注入(例えば、対流強化輸送(CED))を用いて、標的化ペグ化リポソームαPTHF製剤を中枢神経系の腫瘍に投与する。Saito et al.,Cancer Research 64:2572−2579(2004);Mamot et al.,J.Neuro−Oncology 68:1−9(2004)を参照されたい。他の実施形態では、製剤を組織表面に直接適用する。また、ペグ化リポソームαPTHF製剤の徐放、pH依存性放出、およびその他の特定の化学的または環境的条件による放出投与(例えば、蓄積注射および腐食性移植組織)が提供される。このような放出媒介組成物の例については、本明細書でさらに記載するか、当該技術分野で公知である。
吸入による投与には、適切な噴霧剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、イクロロテトラフルオロエタン(ichlorotetrafluoroethane)、二酸化炭素、またはその他の適切なガスを用いて、組成物を加圧パックまたは噴霧器からエアロゾル噴霧の形態で都合よく送達することができる。加圧エアロゾルの場合、計測量を送達するバルブを備えることによって投与単位を決定できる。
組成物を全身に送達するのが望ましい場合、組成物を注入、例えば、ボーラス注入または持続注入による非経口投与用に製剤化できる。注入用の製剤を単位剤形で、例えば、アンプルまたは複数回投与用容器に入れて提供できる。医薬非経口製剤は、諸成分の水溶液を含む。水性の注射用懸濁剤は、懸濁剤の粘度を増大させる物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランなどを含み得る。あるいは、リポソームの懸濁剤を油性懸濁剤として調製できる。好適な親油性の溶媒または媒体には、脂肪油、例えば、ゴマ油または合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチルまたはトリグリセリドが挙げられる。
あるいは、非標的化または標的化ペグ化リポソームαPTHFは、使用前に好適な媒体、例えば無菌の発熱性物質非含有水で構成する、粉末形態または凍結乾燥形態であり得る。
提供される組成物(例えば、αPTHFおよびαPTHFを含むリポソーム)を、例えば、ココアバターまたはその他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含む、坐剤または停留浣腸剤などの直腸または膣用組成物として調製してもよい。
使用および治療の方法
さらなる実施形態では、本開示は、αPTHF(αPTHF)組成物の使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、アルファαPTHF組成物(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を用いて、疾患または障害を治療する。
いくつかの実施形態では、本開示は、細胞を死滅させる方法であって、細胞と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む組成物(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択される。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、αPTHFは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、αPTHFは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、αPTHFは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は過剰増殖細胞である。さらなる実施形態では、過剰増殖細胞は、癌細胞である。またさらなる実施形態では、癌細胞は、例えば、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、および黒色腫などを含む非血液系腫瘍;および、例えば、白血病、リンパ腫およびその他のB細胞悪性腫瘍、骨髄腫およびその他の形質細胞異形成症または悪液質などの血液系腫瘍からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。さらなる実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌から選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。他の実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、Lポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、Dポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、LおよびDポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、細胞を死滅させる方法であって、細胞と、αPTHFを含むリポソーム(例えば、Lp−αPTHF、例えば本明細書に開示されるPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)とを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている(例えば、PLp−αPTHFおよびNTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームはその表面に、細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFおよびTPLp−αPTHF)。さらなる実施形態では、リポソームは、ペグ化されており、その表面に、細胞表面の抗原と特異的に結合するターゲティング部分を含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されていない(例えば、PLp−αPTHFおよびNTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、ペグ化されていないリポソームはその表面に、細胞表面の抗原と特異的に結合するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFおよびTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、接触させる細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞はヒト細胞である。さらなる実施形態では、接触させる細胞は過剰増殖細胞である。さらなる実施形態では、過剰増殖細胞は、癌細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、肺癌(例えば、非小細胞)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病およびリンパ腫からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームは、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、過剰増殖細胞を死滅させる方法であって、過剰増殖細胞と、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、リポソームまたは抗体免疫複合体)とを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)。いくつかの実施形態では、送達媒体は標的化されていない。他の実施形態では、送達媒体は標的化されており、その表面に、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有し、抗原が、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。いくつかの実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHF αPTHFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、送達媒体は、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む。
特定の実施形態では、過剰増殖細胞を死滅させる方法は、αPTHF(例えば、Lp−αPTHF、例えば本明細書に開示されるPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)を含むリポソーム送達媒体を用いて実施する。いくつかの実施形態では、送達媒体は、非標的化リポソームである。いくつかの実施形態では、送達媒体はその表面に、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFおよびTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、送達媒体は、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む、リポソームである(例えば、TLp−αPTHFおよびTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、送達媒体は、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む、リポソームである。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1、EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている(例えば、PLp−αPTHFおよびNTPLp−αPTHF)。さらなる実施形態では、リポソームは、ペグ化されており、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む(例えば、TPLp−αPTHF)。他の実施形態、実施形態では、リポソームはペグ化されていない。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されておらず、リポソームは、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌細胞の増殖を阻害する方法であって、癌細胞と、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、リポソームまたは抗体)とを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)。いくつかの実施形態では、送達媒体は標的化されていない。いくつかの実施形態では、送達媒体は、標的化されており、癌表面の抗原のエピトープ細胞に対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、癌表面の抗原のエピトープ細胞に対して特異的親和性を有する抗体である。いくつかの実施形態では、接触させる癌細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞はヒト細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、肺癌(例えば、非小細胞)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。いくつかの実施形態では、この方法をin vitroで実施する。いくつかの実施形態では、送達媒体は、上に挙げた細胞表面抗原のうちの1つのエピトープに対して特異的親和性を有する、抗体である。他の実施形態では、標的化媒体は、癌細胞表面のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む、リポソームである。他の実施形態では、標的化媒体は、上に挙げた細胞表面抗原のうちの1つのエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む、リポソームである。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ペグ化されているリポソームである。他の実施形態では、送達媒体は、ペグ化されていないリポソームである。いくつかの実施形態では、送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌細胞の増殖を阻害する方法であって、癌細胞と、αPTHF(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含むリポソームとを接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは標的化されていない。いくつかの実施形態では、リポソームは、標的化されており、癌表面の抗原のエピトープ細胞に対して特異的親和性を有するターゲティング部分を表面に含む。さらなる実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、接触させる癌細胞は哺乳動物細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞はヒト細胞である。さらなる実施形態では、接触させる癌細胞は、肺癌(例えば、非小細胞)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。特定の実施形態では、接触させる癌細胞は、結腸直腸癌から入手/誘導した細胞系由来の初代細胞または細胞である。いくつかの実施形態では、この方法をin vivoで実施する。いくつかの実施形態では、この方法をin vitroで実施する。他の実施形態では、標的化媒体は、上に挙げた細胞表面抗原のうちの1つのエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む、リポソームである。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている。他の実施形態では、リポソームはペグ化されていない。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHF組成物を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、過剰増殖疾患を治療する方法であって、過剰増殖疾患を有するか、有するリスクのある対象にポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、過剰増殖細胞の細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含まない。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は癌である。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は自己免疫疾患(例えば、炎症および関節リウマチ)である。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は、良性もしくは悪性腫瘍;白血病、血液またはリンパ系悪性腫瘍である。他の実施形態では、過剰増殖疾患は、神経、グリア、星状細胞、視床下部、腺、マクロファージ、上皮、間質、胞胚腔、炎症性、血管新生、および自己免疫疾患を含む免疫性障害からなる群より選択される。
さらなる実施形態では、本開示は、過剰増殖疾患を治療する方法であって、過剰増殖疾患を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソーム(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されていない。さらなる実施形態では、リポソームは、過剰増殖細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、リポソームは、過剰増殖細胞の細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含まない。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、Lポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は癌である。いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ)である。いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は、良性のまたは悪性腫瘍;白血病、血液学的またはリンパ系悪性腫瘍である。他の実施形態では、過剰増殖性障害は、神経、グリア、星状細胞、視床下部、腺、マクロファージ、上皮、間質、胞胚腔、炎症性、血管新生、および自己免疫疾患を含む免疫性障害からなる群より選択される。
開示方法により治療できる代表的過剰増殖性障害には、特に限定されないが、良性で前癌性、および悪性細胞増殖に関連する障害が挙げられ、特に限定されないが、新生物および腫瘍(例えば、組織球腫、神経膠腫、星状細胞腫、骨腫)、癌(例えば、肺癌、小細胞肺癌、胃腸癌、腸癌、結腸直腸癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、肝臓癌、腎臓癌、膀胱癌、膵臓癌、脳癌、肉腫(例えば、骨肉腫、カポジ肉腫)、および黒色腫)、白血病、乾癬、骨疾患、線維増殖性障害(例えば、結合組織の)、およびアテローム性動脈硬化症がこれに含まれる。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)である。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、ネオ抗原などの特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断される細胞表面抗原上のエピトープ対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、癌は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液系腫瘍(例えば、白血病またはリンパ腫)からなる群より選択される。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)の有効量を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されている。いくつかの実施形態では、リポソームはペグ化されていない。さらなる実施形態では、リポソームは、癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−βまたは葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ネオ抗原などの特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断される細胞表面抗原上のエピトープ対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、リポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、リポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、癌は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液系腫瘍(例えば、白血病またはリンパ腫)からなる群より選択される。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、癌表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分とを含むリポソームを含む、リポソーム組成物を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物はペグ化リポソームを含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されていないリポソームを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームはポリグルタミン酸を含み、投与するリポソームはd 5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌、膵臓、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液悪性腫瘍からなる群より選択される癌を治療する。
いくつかの実施形態では、リポソームは、腫瘍特異的抗原(TSA)または腫瘍関連抗原(TAA)のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、腫瘍分化抗原(例えば、MART1/MelanA、gp100(Pmel17)、チロシナーゼ、TRP1、およびTRP2)、腫瘍特異的多系列抗原(例えば、MAGE1、MAGE3、BAGE、GAGE1、GAGE2、およびp15)、過剰発現胎児性抗原(例えば、癌胎児抗原(CEA))、過剰発現癌遺伝子または変異導入腫瘍抑制因子遺伝子産物(例えば、p53、Ras、およびHER2/neu)、染色体転座から生じたユニークな腫瘍抗原(例えば、BCR−ABL、E2A−PRL、H4−RET、IGH−IGK、およびMYL−RAR)、ウイルス抗原(例えば、エプスタイン・バーウイルス抗原EBVA、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原E6またはE7)、GP100)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、前立腺特異的抗原(PSA)、PTGER4、ITGA4、CD37、CD52、CD62L(L−セレクチン)、CXCR4、CD69、EVI2B(CD361)、SLC39A8、MICB、LRRC70、CLELC2B、HMHA1、LST1、およびCMTM6(CKLFSF6)からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、血液学的腫瘍抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、CD19、CD20、CD22、CD30、CD138、CD33、CD38、CD123、CS1、ROR1、Lewisγ、Igカッパ軽鎖、TCR、BCMA、TACI、BAFFR(CD268)、CALLA、およびNKG2DLリガンドからなる群より選択される血液学的腫瘍抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、リポソームは、B細胞リンパ腫特異的イディオタイプ免疫グロブリン、またはB細胞分化抗原(例えば、CD19、CD20、およびCD37)のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、多発性骨髄腫細胞上の抗原(例えば、CS1、CD38、CD138、MUC1、HM1.24、CYP1B1、SP17、PRAME、ウイルムス腫瘍1(WT1)、およびヒートショックプロテインgp96)、または骨髄性細胞上の抗原(例えば、TSLPRおよびIL−7R)のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、固形腫瘍抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、ジシアロガングリオシド(GD2)、o−アセチルGD2、EGFRvIII、ErbB2、VEGFR2、FAP、メソテリン、IL13Ra2(神経膠腫)、cMET、PSMA、L1CAM、CEA、およびEGFRからなる群より選択される血液学的腫瘍抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。
いくつかの実施形態では、リポソームは、CD137、PDL1、CTLA4、CD47、KIR、TNFRSF10B(DR5)、TIM3、PD1、cMet、糖脂質F77、EGFRvIII、HLAA2(NY−ESO−1)、LAG3、CD134(OX40)、HVEM、BTLA、TNFRSF25(DR3)、CD133、MAGE A3、PSCA、MUC1、CD44v6、CD44v6/7、CD44v7/8、IL11Ra、ephA2、CAIX、MNCAIX、CSPG4、MUC16、EPCAM(EGP2)、TAG72、EGP40、ErbB受容体ファミリー、ErbB2(HER2)、ErbB3/4、RAGE1、GD3、FAR、Lewisγ、NCAM、HLAA1/MAGE1、MAGEA1、MAGEA3、MAGE−A4、B7H3、WT1、MelanA(MART1)、HPVE6、HPVE7、チログロブリン、チロシナーゼ、PSA、CLL1GD3、Tn Ag、FLT3、KIT、PRSS21、CD24、PDGFR−β、SSEA4、プロスターゼ、PAP、ELF2M、ephB2、IGF1、IGFII、IGFI受容体、LMP2、gp100、bcr−ab1、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、葉酸受容体β、TEM1(CD248)、TEM7R、CLDN6、TSHR、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD7a、HLE、CD179a、ALK、プリシアル酸、PLAC1、GloboH、NY−BR−1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、LAGE1a、レグマイン、E7、ETV6−AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD−CT1、MAD−CT2、Fos−関連する抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA1(ガレクチン8)、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML−IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY−TES1、LCK、AKAP4、SSX2、逆転写酵素、RU1、RU2、腸内カルボキシルエステラーゼ、好中球エラスターゼ、mut hsp70−2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRLS、IGLL1、TSP−180、MAGE4、MAGE5、MAGE6、VEGFR1、IGF1R、肝細胞成長因子受容体、p185ErbB2、p180ErbB−3、nm−23H1、CA19−9、CA72−4、CAM17.1、NuMa、K−ras、βカテニン、CDK4、Mum1、p15、p16、43−9F、5T4、791Tgp72、β−ヒト絨毛性ゴナドトロピン、BCA225、BTAA、CA125、CA15−3、CA27.29(BCAA)、CA195、CA242、CA−50、CAM43、CD68、CO−029、FGF5、G250、HTgp−175、M344、MA50、MG7−Ag、MOV18、NB/70K、NY−CO1、RCAS1、SDCCAG16、M2BP、TAAL6、TLP、およびTPS、神経膠腫関連抗原、α−フェトプロテイン(AFP)、AFPのp26フラグメント、レクチン反応性AFP、およびTLR4からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、PDGFRA、VEGFR1、VEGFR3、ニューロピリン1(NRP1)、ニューロピリン2(NRP2)、ベータセルリン、PLGF、RET(遺伝子導入中に再配列)、TIE1、TIE2(TEK)、CA125、CD3、CD4、CD7、CD10、CD13、CD25 CD32、CD32b、CD44(例えば、CD44v6)、CD47、CD49e(インテグリンα5)、CD54(ICAM)、CD55、CD64、CD74、CD80、CD90、CD200、CD147、CD166、CD200、ESA、SHH、DHH、IHH、patched 1(PTCH1)、スムーズンド(SMO)、WNT1、WNT2B、WNT3A、WNT4、WNT4A、WNT5A、WNT5B、WNT7B、WNT8A、WNT10A、WNT10B、WNT16B、LKP5、LRP5、LRP6、FZD1、FZD2、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、Notch、Notch1、Notch3、Notch4、DLL4、Jagged、Jagged1、Jagged2、Jagged3、TNFRSF1A(TNFR1、p55、p60)、TNFRSF1B(TNFR2)、TNFRSF6(Fas、CD95)、TNFRSF6B(DcR3)、TNFRSF7(CD27)、TNFSF9(41BBリガンド)、TNFRSF8(CD30)、TNFRSF10A(TRAILR1、DR4)、TNFRSF11A(RANK)、TNFRSF12(TWEAKR)、TNFRSF19L(KELT)、TNFRSF19(TROY)、TNFRSF21(DR6)、ILIRI、1L1R2、IL2R、IL5R、IL6R、1L8R、IL10R、IL12R、IL13R、IL15R、IL18R、IL19R、IL21R、IL23R、XAG1、XAG3、REGIV、FGFR1、FGFR2、FGFR3、ALK、ALK1、ALK7、ALCAM、Axl、TGFb、TGFb2、TGFb3、TGFBR1、IGFIIR、BMPRI、N−カドヘリン、E−カドヘリン、VE−カドヘリン、ガングリオシドGM2、ガングリオシドGD3、PSGR、DCC、CDCP1、CXCR2、CXCR7、CCR3、CCR4、CCR5、CCR7、CCR10、Claudin1、Claudin2、Claudin3、Claudin4、TMEFF2、ニューレグリン、MCSF、CSF、CSFR(fms)、GCSF、GCSFR、BCAM、BRCA1、BRCA2、HLA−DR、ABCC3、ABCB5、HM1.24、LFA1、LYNX、S100A8、S100A9、SCF、フォンウィルブランド因子、ルイスY6受容体、CA G250(CA9)、CRYPTO、VLA5、HLADR、MUCl8、ムチンCanAg、EGFL7、インテグリンavb3、インテグリンα5βアクチビンBlα、ロイコトリエンB4受容体(LTB4R)、ニューロテンシンNT受容体(NTR)、5T4癌胎児性抗原、テネイシンC、MMP、MMP2、MMP7、MMP9、MMP12、MMP14、MMP26、カテプシンG、SULF1、SULF2、MET、CA9、TM4SF1、シンデカン(SDCl)、エフリンB4、TEM1、TGFβ1、およびTGFBRIIからなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、リポソームは、免疫系の障害(例えば、自己免疫障害および炎症性疾患)に関連する、または免疫応答の調節に関連する抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、マクロファージ(CD44を発現している)の表面に発現している細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する。
いくつかの実施形態では、リポソームは、免疫抑制標的のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。別の実施形態では、ADは、IL1Ra、IL6R、CD26L、CD28、CD80、Fcgamma RIIBからなる群より選択される免疫抑制標的のエピトープである。別の実施形態では、アダプター中のADは、CD25、CD28、CTLA4、PD1、B7H1(PDL1)、B7H4 TGFβ、TNFRSF4(OX40)、TNFRSF5(CD40)、TNFRSF9(41BB、CD137)、TNFRSF14(HVEM)、TNFRSF25(DR3)、およびTNFRSF18(GITR)から選択される免疫抑制標的のエピトープである。
いくつかの実施形態では、リポソームは、IL1Rb、C3AR、C5AR、CXCR1、CXCR2、CCR1、CCR3、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10、ChemR23、MPL、GP130、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9、TREM1、TREM2、CD49a(インテグリンα1)、インテグリンa5b3、α4インテグリンサブユニット、A4B7インテグリン、カテプシンG、TNFRSF3(LTBR)、TNFRSF6(Fas、CD95)、TNFRSF6B(DcR3)、TNFRSF8(CD30)、TNFRSF11A(RANK)、TNFRSF16(NGFR)、TNFRSF19L(RELT)、TNFRSF19(TROY)、TNFRSF21(DR6)、CD14、CD23、CD36、CD36L、CD39、CD91、CD153、CD164、CD200、CD200R、B71(CD80)、B72(CD86)、B7h、B7DC(PDL2)、ICOS、ICOSL、MHC、CD、B7H2、B7H3、B7x、SLAM、KIM1、SLAMF2、SLAMF3、SLAMF4、SLAMF5、SLAMF6、SLAMF7、TNFRSF1A(TNFR1、p55、p60)、TNFRSF1B(TNFR2)、TNFRSF7(CD27)、TNFRSF12(TWEAKR)、TNFRSF5(CD40)、IL1R、IL2R、IL4Ra、IL5R、IL6RIL15R、IL17R、IL17Rb、IL17RC、IL22RA、IL23R、TSLPR、B7RP1、cKit、GMCSF、GMCSFR、CD2、CD4、CD11a、CD18、CD30、CD40、CD86、CXCR3、CCR2、CCR4、CCR5、CCR8、RhD、IgE、およびRhからなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、有効量のリポソーム組成物を、その細胞表面上に葉酸受容体を発現する癌を有するか、有するリスクのある対象に投与することを含み、リポソーム組成物が、(a)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)と、(b)葉酸受容体に対して特異的結合親和性を有するターゲティング部分とを含むリポソームを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)および葉酸受容体ベータ(FR−β)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、TPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されていないリポソームを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、アルファヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を2個、3個、4個、5個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、上皮組織悪性腫瘍を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液系腫瘍からなる群より選択される癌を治療する。
いくつかの実施形態では、本開示は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)を治療する方法であって、肺癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。特定の実施形態では、癌は非小細胞肺癌である。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、送達媒体は、その表面に、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ムチン1、ネクチン4、NaPi2b、CD56、EGFR、およびSC−16からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗体フラグメントである。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、ムチン1、ネクチン4、NaPi2b、CD56、EGFR、およびSC−16からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、ムチン1、ネクチン4、NaPi2b、CD56、EGFR、およびSC−16からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む、ペグ化リポソームである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつか実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、膵臓癌を治療する方法であって、膵臓癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体(ADC)またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、送達媒体は、その表面上に、膵臓癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、TACSTD2(TROP2)、ムチン1、メソテリン、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、およびネクチン4からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、TACSTD2(TROP2)、ムチン1、メソテリン、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、およびネクチン4からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌(エストロゲン受容体−、プロゲステロン受容体−、およびHER2))を治療する方法であって、乳癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)の有効量投与することを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソームである。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)である。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、送達媒体は、その表面上に、乳癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、LIV−1(ZIP6)、EGFR、HER2、HER3、ムチン1、GONMB、およびネクチン4からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗体フラグメントである。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、LIV−1(ZIP6)、EGFR、HER2、HER3、ムチン1、GONMB、およびネクチン4からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、血液癌を治療する方法であって、血液癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなどのLp−αPTHF)である。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、送達媒体は、その表面上に、血液癌細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、CD30、CD79b、CD19、CD138、CD74、CD37、CD19、CD22、CD33、CD34、およびCD98からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、CD30、CD79b、CD19、CD138、CD74、CD37、CD19、CD22、CD33、およびCD98からなる群より選択される抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、細胞表面の抗原の発現により識別可能な癌を有するか、有するリスクのある対象を治療する方法を提供する。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、癌の表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分とポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とを含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗体フラグメントである。さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、細胞表面の腫瘍特異的抗原または腫瘍関連抗原の発現により識別可能な癌、固形腫瘍、および/または転移を有するか、有するリスクのある対象に、開示される組成物(例えば、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソーム)を投与する。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、細胞表面の腫瘍特異的抗原または腫瘍関連抗原の発現により識別可能な癌、固形腫瘍、および/または転移を有するか、有するリスクのある対象に、ターゲティング部分およびポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、リポソーム)を有効量投与することを含み、ターゲティング部分が、腫瘍特異的抗原または腫瘍関連抗原上のエピトープに対して特異的結合親和性を有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はリポソームである。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されている。さらなる実施形態では、送達媒体は、癌、固形腫瘍、および/または転移性細胞の表面上に発現した細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−βまたは葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対する特異的親和性を有する。いくつかの実施形態では、送達媒体は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸.いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−βまたは葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチンエクストラドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原に対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、Lポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、Dポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、LおよびDポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、表面に葉酸受容体を発現している細胞を含む癌を有するか、有するリスクのある対象に、その表面に、葉酸受容体のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分と、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)とを含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。さらなる実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ、葉酸受容体ベータ、または葉酸受容体デルタに対して特異的親和性を有する。本明細書に開示されるように、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む葉酸受容体標的化ペグ化リポソームは、正常細胞(すなわち、癌細胞とは異なり、積極的にリポソームを取り込まず、および/または葉酸受容体を発現しない細胞)と比較して、大量のポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を癌細胞、特に葉酸受容体を発現する癌細胞に送達できる。葉酸受容体を発現する任意の癌は、開示方法により治療され得る。一部癌は、初期段階で葉酸受容体を発現し、大部分の癌は、後期段階で葉酸受容体を発現し得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はリポソームである。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌の維持療法のための方法であって、癌治療を受けているか、受けたことのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソームを含む、リポソーム組成物(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化リポソーム(例えば、PLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、癌細胞の表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されているリポソームを含み、ターゲティング部分を含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ターゲティング部分を含むリポソームを含み、ターゲティング部分を含まないリポソームをさらに含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物は、ペグ化されているリポソームと、ペグ化されていないリポソームとを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の方法によって治療される癌は、固形腫瘍リンパ腫である。固形腫瘍リンパ腫の例には、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、およびB細胞リンパ腫が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の方法によって治療される癌は、骨癌、脳癌、乳癌、結腸直腸癌、結合組織癌、消化器系癌、子宮内膜癌、食道癌、眼癌、頭頸部癌、胃癌、上皮内腫瘍、黒色腫神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、前立腺癌、網膜芽細胞腫、または横紋筋肉腫である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の方法によって治療される癌は、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の方法によって治療される癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される。特定の実施形態では、本明細書に開示される1つまたは複数の方法によって治療される癌は、結腸直腸癌である。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、送達媒体およびポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む組成物を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与する組成物はペグ化送達媒体を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、癌細胞などの目的の標的細胞の表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、抗体または抗原結合抗体フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、組成物を投与して、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳癌、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病およびリンパ腫から選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、組成物を投与して、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、組成物を投与して、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌を治療する。特定の実施形態では、組成物を投与して、結腸直腸癌を治療する。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをペグ化した。さらなる実施形態では、投与する組成物は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFをペグ化した。さらなる実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する組成物は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含むリポソームを含む、リポソーム組成物(例えば、Lp−αPTHF、PLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌を治療する。特定の実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌を治療する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物はペグ化リポソームを含む(例えば、PLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、癌を有するか、有するリスクのある対象に、標的化リポソームを含むリポソーム組成物(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)を有効量投与することを含み、リポソーム組成物が、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(Lp−αPTHF)を含み、癌上の表面抗原(エピトープ)に対して特異的親和性を有するターゲティング部分をさらに含む、リポソームを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮頸癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膀胱癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、脳腫瘍、中枢神経系癌、黒色腫、骨髄腫、白血病、およびリンパ腫からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌からなる群より選択される癌を治療する。特定の実施形態では、リポソーム組成物を投与して、結腸直腸癌を治療する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物はペグ化リポソームを含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物のリポソームは、Lポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
さらなる実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、細胞表面に葉酸受容体を発現する癌を有するか、有するリスクのある対象に、標的化リポソームを含むリポソーム組成物(例えば、TLp−αPTHFまたはTPLp−αPTHF)を有効量投与することを含み、リポソーム組成物が、(a)ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(αPTHF)と、(b)葉酸受容体に対して特異的結合親和性を有するターゲティング部分とを含む、リポソームを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物はペグ化リポソームを含む(例えば、TPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR後期受容体ベータ(FR−β)、および/または葉酸受容体デルタ(FR−δ)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、葉酸受容体アルファ(FR−α)および葉酸受容体ベータ(FR−β)に対して特異的結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、リポソーム組成物を投与して、肺癌、膵臓、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、消化管癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液悪性腫瘍からなる群より選択される癌を治療する。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与するリポソーム組成物のリポソームは、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与するリポソームは、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、免疫系の障害(例えば、炎症および関節リウマチなどの自己免疫疾患)を治療する方法であって、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHFなど)。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、免疫系の障害に関連する免疫細胞表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患は炎症および関節リウマチである。
いくつかの実施形態では、本開示は、感染症(例えば、HIV)を治療する方法であって、感染症を有するか、有するリスクのある対象に、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸(例えば、本明細書に開示されるαPTHF)を含む送達媒体(例えば、抗体またはリポソーム)を有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達媒体は抗体(例えば、完全長IgG抗体、二重特異性抗体、またはscFv)である。いくつかの実施形態では、送達媒体はリポソームである(例えば、Lp−αPTHF、例えばPLp−αPTHF、NTLp−αPTHF、NTPLp−αPTHF、TLp−αPTHF、またはTPLp−αPTHF)。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されている。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はペグ化されていない。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、感染症に関連する病原体表面の抗原のエピトープに対して特異的親和性を有するターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は抗体または抗原結合抗体フラグメントである。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含むαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、テトラグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ペンタグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ヘキサグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択されるαPTHFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、[6S]−5−メチル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、[6R,S]−5−メチル−THFを含む。いくつかの実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを含む。さらなる実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを含む。他の実施形態では、投与する送達媒体は、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを含む。
いくつかの実施形態では、投与する送達媒体はリポソームである。さらなる実施形態では、リポソームはペグ化されている。さらなる実施形態では、送達媒体はその表面に、目的の標的細胞の表面の抗原と特異的に結合するターゲティング部分を含む。さらなる実施形態では、送達媒体は、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、送達媒体は、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
さらなる実施形態では、送達媒体はリポソームであり、リポソームは、GONMB、TACSTD2(TROP2)、CEACAM5、EPCAM、葉酸受容体(例えば、葉酸受容体−α、葉酸受容体−β、または葉酸受容体−δ)、ムチン1(MUC−1)、MUC−6、STEAP1、メソテリン、ネクチン4、ENPP3、グアニリルシクラーゼC(GCC)、SLC44A4、NaPi2b、CD70(TNFSF7)、CA9(炭酸脱水酵素)、5T4(TPBG)、SLTRK6、SC−16、組織因子、LIV−1(ZIP6)、CGEN−15027、Pカドヘリン、フィブロネクチン外側ドメインB(ED−B)、VEGFR2(CD309)、テネイシン、コラーゲンIV、ペリオスチン、エンドセリン受容体、HER2、HER3、ErbB4、EGFR、EGFRvIII、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR6、IGFR−1、FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、SMO、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD11a、CD15、CD18、CD19、CD20、CD22、CD26、CD27L、CD28、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD74、CD79、CD79b、CD98、CD105、CD133、CD138、cripto、IGF−1R、IGF−2R、EphA1 an EphA受容体、EphB受容体、EphA1、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、インテグリン(例えば、インテグリンαvβ3、αvβ5、またはαvβ6)、C242抗原、Apo2、PSGR、NGEP、PSCA、TMEFF2、エンドグリン、PSMA、CanAg、CALLA、c−Met、VEGFR−1、VEGFR−2、DDR1、PDGFRアルファ、PDGFRベータ、TrkA、TrkB、TrkC、UFO、LTK、ALK、Tie1、Tie2、PTK7、Ryk、TCR、NMDAR、LNGFR、およびMuSKからなる群より選択される細胞表面抗原のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。いくつかの実施形態では、リポソームは、特定の対象の癌(腫瘍)に由来する、またはそれに発現していると判断されるネオ抗原などの細胞表面抗原上のエピトープに対して特異的親和性を有する、ターゲティング部分を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、過剰増殖疾患の治療のための薬剤の製造への、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を含む組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、グルタミル基を5個以上含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(THF)、テトラヒドロ葉酸(THF)である。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸はリポソーム中にある。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は癌である。いくつかの実施形態では、癌は、肺(例えば、非小肺癌)、膵臓、乳癌、卵巣、肺、前立腺、頭頸部、胃、消化管、結腸、食道、子宮頸部、腎臓、胆管、胆嚢、および血液悪性腫瘍からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、癌は膵臓癌である。いくつかの実施形態では、癌は乳癌である。いくつかの実施形態では、癌は膵臓癌である。いくつかの実施形態では、癌はトリプル陰性乳癌である。いくつかの実施形態では、癌は肺癌である。いくつかの実施形態では、癌は非小細胞肺癌である。いくつかの実施形態では、癌は白血病またはリンパ腫である。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は自己免疫疾患である。いくつかの実施形態では、過剰増殖疾患は炎症および関節リウマチである。
開示される方法は、本明細書で企図される組成物(例えば、ペンタグルタミン酸化アルファまたはヘキサグルタミン酸化アルファTHFを含むリポソームなどのポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物)の送達から便益を受ける可能性がある任意の対象に実施できる。哺乳動物対象、特にヒト対象が好ましい。いくつかの実施形態では、対象には、家庭用ペット(例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、およびケナガイタチ)、家畜または農業動物(例えば、雌ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、およびその他の家禽類)、純血種のウマなどのウマ、実験動物(例えば、マウス、ラット、およびウサギ)、およびその他の哺乳動物などの動物も含まれる。他の実施形態では、対象には、魚類およびその他の水生動物種が含まれる。
薬剤を送達する対象は、正常な対象であり得る。あるいは、対象は、1つまたは複数の提供される組成物の送達によって診断できる、またはその送達による便益を受け得る病態を有するか、これを発現するリスクのある者であり得る。いくつかの実施形態では、このような病態には、癌(例えば、固形腫瘍癌または白血病などの非固形癌)が含まれる。いくつかの実施形態では、これらの病態(例えば、癌)は、本明細書に開示される標的化ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸が特異的に結合し得る抗原を発現する細胞を含む。さらなる実施形態では、これらの抗原は、標的化ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸と特異的に結合し、それを細胞内に内部移行させる。いくつかの実施形態では、標的化ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸は、癌細胞の表面上に発現した葉酸受容体(例えば、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ))と特異的に結合する。
提供される組成物で治療できる病態の診断を診断する試験は、当技術分野で公知であり、開業医によく知られている。特定の細胞型が葉酸受容体を発現するかどうかの判定は、商業的に入手できる抗体を用いて実施できる。これらの臨床検査には、特に限定されないが、顕微鏡による分析、培養依存性検査(培養物など)、および核酸検出試験が挙げられる。これらには、湿式マウント、染色増強顕微鏡法、免疫顕微鏡法(例えば、FISH)、ハイブリダイゼーション顕微鏡法、粒子凝集試験、酵素結合免疫吸着アッセイ、尿スクリーニング検査、DNAプローブハイブリダイゼーション、および血清検査が含まれる。開業医は一般に、上記の臨床検査の実施に加えて、全病歴を取得し、精密身体検査を実施することになる。
癌を有する対象は、例えば、検出可能な癌細胞を有する対象であり得る。癌を発現するリスクのある対象は、例えば、癌を発現する可能性が通常よりも高い対象であり得る。これらの対象には、例えば、癌を発症する可能性が高くなることが示されている遺伝子異常を有する対象、癌の家族性素質を有する対象、タバコ、アスベスト、またはその他の化学的毒素などの癌誘発剤(例えば、発癌性物質)に曝露した対象、および以前に癌の治療を受け、見かけの寛解にある対象が含まれる。
いくつかの実施形態では、本開示は、表面に葉酸受容体を高い割合(例えば、細胞表面に葉酸受容体を発現していない細胞の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、または少なくとも5倍の割合)で発現している腫瘍細胞に、葉酸受容体標的化ペグ化リポソームポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を選択的に送達する方法を提供する。いくつかの実施形態では、送達するペグ化リポソームは、ポリグルタミン酸化THFを含む。いくつかの実施形態では、送達するペグ化リポソームは、L−ポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。いくつかの実施形態では、送達するペグ化リポソームは、D−ポリグルタミン酸化アルファTHFを含む。
i.併用療法
特定の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるポリグルタミン酸化アルファTHF組成物を少なくとも1つの追加の治療剤と組み合わせて投与することを提供する。追加の治療剤は、ポリグルタミン酸化アルファTHF組成物の投与の前に、それと同時に、および/またはその後に投与できる。追加の治療剤は、ポリグルタミン酸化アルファTHF送達媒体を含む溶液中に存在する、またはポリグルタミン酸化アルファTHF組成物を含む組成物とは別個の製剤中に存在する、ポリグルタミン酸化アルファTHF送達媒体と結合させる(例えば、ポリグルタミン酸化アルファTHFとリポソーム中に同時被包させる)ことができる。また、ポリペプチドまたは薬剤および追加の治療剤を含む、医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の治療剤には、1つ、2つ、3つ、またはこれを超える追加の治療剤を含む。
2つ以上の治療剤を含む併用療法では、異なる作用機序で作用する薬剤を使用することが多いが、これが必要とされるわけでない。異なる作用機序を有する薬剤を使用する併用療法では、相加的または相乗的効果が生じ得る。併用療法により、各薬剤の投与量を単剤療法で使用する場合よりも減らし、それにより、毒性副作用を抑え、かつ/またはポリペプチドもしくは薬剤の治療指数を増大させることが可能になる。併用療法により、耐性癌細胞が発生する可能性が低下し得る。いくつかの実施形態では、併用療法は、免疫反応に影響を及ぼす(例えば、反応を高める、または活性化する)治療剤および腫瘍/癌細胞に影響を及ぼす(例えば、抑制する、または死滅させる)治療剤を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、癌を治療する方法であって、本明細書に開示される生物学的ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含むことを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を治療抗体と組み合わせて投与する。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を抗CD抗体(例えば、リツキシマブ)または免疫チェックポイントタンパク質(例えば、CTLA4、PD1、PDL1、およびTIM3)と結合する抗体と組み合わせて投与する。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸をfc融合タンパク質(例えば、エタネルセプト)と組み合わせて投与する。
いくつかの実施形態では、本開示は、免疫系の障害を治療する方法であって、本明細書に開示されるポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物と生物学的製剤とを有効量投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を治療抗体と組み合わせて投与する。さらなる実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸を抗TNF抗体(例えば、アダリムマブ)と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸をfc融合タンパク質(例えば、エタネルセプト)と組み合わせて投与する。
本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、本明細書に記載されるαPTHF組成物と少なくとも1つの追加の治療剤の組み合わせは、相加的または相乗的結果をもたらす。いくつかの実施形態では、併用療法は、αPTHFまたは薬剤の治療指数の増大をもたらす。いくつかの実施形態では、併用療法は、追加の治療剤の治療指数の増大をもたらす。いくつかの実施形態では、併用療法は、αPTHFまたは薬剤の毒性および/または副作用の低下をもたらす。いくつかの実施形態では、併用療法は、追加の治療剤の毒性および/または副作用の低下をもたらす。
本明細書に記載されるαPTHF組成物と組み合わせて投与し得る治療剤には、化学療法剤が挙げられる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法または治療は、少なくとも1つの本明細書に記載されるαPTHF組成物を化学療法剤と組み合わせて、または化学療法剤の混合物と組み合わせて投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択される。αPTHF組成物による治療は、化学療法剤の投与の前に、それと同時に、またはその後に実施することができる。併用投与には、単一の医薬製剤での同時投与、もしくは別個の製剤を用いる同時投与、またはいずれかの順序で実施するが、いずれの活性薬剤もその生物活性を同時に発揮できるよう一定の時間内で実施する逐次投与が含まれる。このような化学療法剤の調製および投与スケジュールは、製造業者の指示に従って、または熟練開業医が経験的に決定して、用いることができる。このような化学療法剤の調製および投与スケジュールは、The Chemotherapy Source Book,sup.4th Edition,2008,M.C.Perry,Editor,Lippincott,Williams & Wilkins,Philadelphia,PAにも記載されている。
本発明に有用な化学療法剤には、特に限定されないが、チオテパおよびシクロホスファミド(シトキサン)などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファンなどのスルホン酸アルキル;ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、およびウレドーパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンフォスフォラミド、トリエチレンチオホスホラミドおよびトリメチロールメラミンを含むエチレンイミンおよびメチラメラミン;クロランブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスフアミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスフアミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア;アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリチアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;テトラヒドロ葉酸および5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、テトラヒドロ葉酸、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5−FUなどのプリン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎物質;フォリン酸などの葉酸補充液;アセグラトン;アルドフォスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキセート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エルホルミチン;エリプチニウムアセテート;エトグルシド;ガリウムニトレート;ヒドロキシ尿素;レンティナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシッド(Ara−C);パクリタキセル(タキソール(登録商標))およびドセタキセル(タキソテール(登録商標))などのタキソイド;クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;テトラヒドロ葉酸;イバンドロネート;CPT11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ヂルルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;エスペラマイシン;カペシタビン(XELODA(登録商標));タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(フェアストン(登録商標))などの抗ホルモン剤;フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリンなどの抗アンドロゲン剤;および上記のいずれかのものの薬学的に許容可能な塩、酸または誘導体が挙げられる。特定の実施形態では、追加の治療剤はシスプラチンである。特定の実施形態では、追加の治療剤はカルボプラチンである。他の実施形態では、追加の治療剤はオキサロプラチンである。特定の実施形態では、追加の治療剤はピリミジン類似体(例えば、5−フルオロウラシル(5−FU)などのフルオロピリミジン)である。
いくつかの実施形態では、本開示は、方法または治療であって、本明細書に記載されるαPTHFと、抗チューブリン剤、オーリスタチン、DNAマイナーグルーブバインダー、DNA複製阻害剤、アルキル化剤(例えば、白金錯体、例えばシスプラチン、モノ(プラチナ)、ビス(プラチナ)、および三核白金錯体、およびカルボプラチンなど)、アントラサイクリン、抗生物質、葉酸代謝拮抗薬(例えば、ポリグルタミン酸化可能な葉酸代謝拮抗薬またはポリグルタミン酸化不可能な葉酸代謝拮抗薬)、抗有糸分裂(例えば、ビンカアルカロイド、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、またはビンデシンなど)、放射線増感剤、ステロイド、タキサン、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、ドキソルビシンHCl、ダウノルビシンシトレート、ミトキサントロンHCl、アクチノマイシンD、エトポシド、トポテカンHCl、テニポシド(VM−26)、およびイリノテカン)、代謝拮抗薬、化学療法増感剤、デュオカルマイシン、エトポシド、フッ化ピリミジン、イオノフォア、レキシトロプシン、ニトロソウレア、プラチノール、プリン代謝拮抗薬、PARP阻害剤、およびピューロマイシンから選択される少なくとも1つの追加の治療剤とを投与することを含む、方法または治療を提供する。ある特定の実施形態では、第二の治療剤は、アルキル化剤、代謝拮抗薬、抗有糸分裂性薬、トポイソメラーゼ阻害剤、または血管新生阻害剤である。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択される。
特定の実施形態では、本明細書に提供される治療方法は、本明細書に記載されるαPTHF組成物を葉酸代謝拮抗薬と組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THFから選択される。いくつかの実施形態では、投与するαPTHF組成物は、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物を葉酸代謝拮抗薬と別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物を葉酸代謝拮抗薬と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFと葉酸代謝拮抗薬が同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、本明細書に提供される治療方法は、本明細書に記載されるαPTHF組成物をメトトレキセート、またはメトトレキセート誘導体もしくは類似体と組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択される。いくつかの実施形態では、投与するαPTHF組成物はリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物をメトトレキセートと別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物をメトトレキセートと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFとメトトレキセートが同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセート、またはメトトレキセート誘導体もしくは類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、投与するポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをメトトレキセートと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFとメトトレキセートが同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをメトトレキセート、またはメトトレキセート誘導体もしくは類似体と組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFはリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをメトトレキセートと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをメトトレキセートと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THF組成物とメトトレキセートが同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、(例えば、1つまたは複数のメトトレキセート関連毒性を軽減するため)ヘキサグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFをメトトレキセートの投与後に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをメトトレキセートと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをメトトレキセートと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THF組成物とメトトレキセートが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、αPTHFを代謝拮抗薬と別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHを代謝拮抗薬と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFと代謝拮抗薬が同じリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与するαPTHF組成物は、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THF)から選択される。いくつかの実施形態では、αPTHFをアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUからなる群より選択されるピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFをピリミジン類似体と別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFをピリミジン類似体と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFとピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、αPTHFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFを5−FUと別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFを5−FUと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、投与するポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THFまたは[6R,S]−5,10−メチレン−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを代謝拮抗薬と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを代謝拮抗薬と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFと代謝拮抗薬が同じリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUからなる群より選択されるピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。特定の実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFとピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを5−FUと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを5−FUと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFと代謝拮抗薬と組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、投与するポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THFまたは[6R,S]−5−メチル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを代謝拮抗薬と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを代謝拮抗薬と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFと代謝拮抗薬が同じリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUからなる群より選択されるピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。特定の実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFとピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)が同じリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを5−FUと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを5−FUと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、投与するポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THFまたは[6R,S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)を代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを代謝拮抗薬と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを代謝拮抗薬と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを代謝拮抗薬と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFと代謝拮抗薬が同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THFまたは[6R,S]−5−ホルミル−THF)をピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)をピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)をピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)をピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFをアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUからなる群より選択されるピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するピリミジン類似体はフルオロピリミジンである。いくつかの実施形態では、フルオロピリミジンは、カペシタビン、テガフール(例えば、ウラシル、ギメラシル、および/またはオテラシルの有無を問わないテガフール)、および5‐フルオロウラシル(5−FU)から選択される。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンは5−FUから選択される。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンはカペシタビンである。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンは、ウラシル、ギメラシル、および/またはオテラシルの有無を問わないテガフールである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFをピリミジン類似体と組み合わせて投与する。特定の実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFをピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFとピリミジン類似体(例えば、5−FU、カペシタビン、またはテガフール)が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを5−FUと別個に投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを5−FUと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、テトラグルタミン酸化αPTHFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ヘキサグルタミン酸化αPTHFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THFから選択される。いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤と別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、αPTHF組成物をオキサリプラチンと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFをオキサロプラチンと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはテトラグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはペンタグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはヘキサグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するピリミジン類似体は、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUから選択される。いくつかの実施形態では、投与するピリミジン類似体はフルオロピリミジンである。いくつかの実施形態では、フルオロピリミジンは、カペシタビン、テガフール(例えば、ウラシル、ギメラシル、および/またはオテラシルの有無を問わないテガフール)、および5‐フルオロウラシル(5−FU)から選択される。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンは5−FUである。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンはカペシタビンである。いくつかの実施形態では、投与するフルオロピリミジンは、ウラシル、ギメラシル、および/またはオテラシルの有無を問わないテガフールである。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、(a)ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THF);(b)ポリグルタミン酸化10−ホルミル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−10−ホルミル−THF);(c)ポリグルタミン酸化5,10−メテニル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メテニル−THF);(d)ポリグルタミン酸化5−メチル−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THF);(e)ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−テトラヒドロ葉酸THF);(f)ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THF);および(g)ポリグルタミン酸化5−ホルムイミノ−THF(例えば、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルムイミノ−THFから選択される。いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と別個に投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、αPTHFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)αPTHFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている、(b)αPTHFとピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、(c)白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、または(d)αPTHFと白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、αPTHFをオキサロプラチンおよび5−FUと組み合わせて投与する(例えば、FOLFOX療法)。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFは、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはテトラグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはペンタグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFはヘキサグルタミン酸化αPTHFである。いくつかの実施形態では、αPTHFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)αPTHFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている、(b)αPTHFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、(c)オキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、または(d)αPTHFとオキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。さらなる実施形態では、癌を有するか、有するリスクのある対象にαPTHF、オキサロプラチンおよび5−FUを投与する。いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、および基底細胞癌から選択される。特定の実施形態では、癌は結腸直腸癌である。さらなる実施形態では、αPTHFをオキサロプラチン、5−FU、およびVEGFと結合する抗体(例えば、ベバシズマブ)と組み合わせて投与する。
いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5,10−メチレン−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THFまたは[6R,S]−5,10−メチレン−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はテトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はペンタグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFを白金系薬剤と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFを白金系薬剤と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、5,10−メチレン−THF組成物をオキサリプラチンと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFをオキサロプラチンと別個に投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFをオキサロプラチンと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THFまたは[6R,S]−5,10−メチレン−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はテトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はペンタグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与するピリミジン類似体は、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUから選択される。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R]−5,10−メチレン−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5,10−メチレン−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5,10−メチレン−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている、(b)5,10−メチレン−THFとピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、(c)白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、または(d)5,10−メチレン−THFと白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、5,10−メチレン−THFをオキサロプラチンおよび5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THFまたは[6RS]−5,10−メチレン−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はテトラグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はペンタグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5,10−メチレン−THF(例えば、[6R]−5,10−メチレン−THF)はヘキサグルタミン酸化5,10−メチレン−THFである。いくつかの実施形態では、5,10−メチレン−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5,10−メチレン−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている、(b)5,10−メチレン−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、(c)オキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、または(d)5,10−メチレン−THFとオキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。さらなる実施形態では、癌を有するか、有するリスクのある対象に5,10−メチレン−THF、オキサロプラチン、および5−FUを投与する。さらなる実施形態では、癌を有するか、有するリスクのある対象に5,10−メチレン−THF、オキサロプラチン、および5−FUを投与する。いくつかの実施形態では、癌は結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌から選択される。特定の実施形態では、癌は結腸直腸癌である。さらなる実施形態では、5,10−メチレン−THFをオキサロプラチン、5−FU、およびVEGFと結合する抗体VEGF(例えば、ベバシズマブ)と組み合わせて投与する。
いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−メチル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THFまたは[6R,S]−5−メチル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はテトラグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はペンタグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はヘキサグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFを白金系薬剤と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFを白金系薬剤と同じ時間に投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、5−メチル−THF組成物をオキサリプラチンと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFをオキサロプラチンと別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFをオキサロプラチンと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、5−メチル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THFまたは[6R,S]−5−メチル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はテトラグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はペンタグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はヘキサグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与するピリミジン類似体は、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUから選択される。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−メチル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−メチル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5−メチル−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている、(b)5−メチル−THFとピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、(c)白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、または(d)5−メチル−THFと白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、5−メチル−THFをオキサロプラチンおよび5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THFまたは[6R,S]−5−メチル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はテトラグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はペンタグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−メチル−THF(例えば、[6S]−5−メチル−THF)はヘキサグルタミン酸化5−メチル−THFである。いくつかの実施形態では、5−メチル−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5−メチル−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている、(b)5−メチル−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、(c)オキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、または(d)5−メチル−THFとオキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。さらなる実施形態では、癌を有するか、有するリスクのある対象に5−メチル−THF、オキサロプラチン、および5−FUを投与する。いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢癌、および基底細胞癌から選択される。特定の実施形態では、癌は結腸直腸癌である。さらなる実施形態では、5−メチル−THFをオキサロプラチン、5−FU、およびVEGFと結合する抗体(例えば、ベバシズマブ)と組み合わせて投与する。
いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化5−ホルミル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THFまたは[6R,S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THFはテトラグルタミン酸化5−ホルミル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THFはペンタグルタミン酸化5−ホルミル−THFである。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THFはヘキサグルタミン酸化5−ホルミル−THFである。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを白金系薬剤と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFを白金系薬剤と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFを白金系薬剤と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている。特定の実施形態では、5−ホルミル−THF組成物をオキサリプラチンと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFをオキサロプラチンと別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFをオキサロプラチンと同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている。
いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THFまたは[6R,S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を5個含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を6個含む。さらなる実施形態では、投与するピリミジン類似体は、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シトシンアラビノシド、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、および5−FUから選択される。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6S]−5−ホルミル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、ポリグルタミン酸化[6R,S]−5−ホルミル−THFを白金系薬剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびオキサリプラチン)およびピリミジン類似体と組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と別個に投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFを白金系薬剤および/またはピリミジン類似体と同じ時間に(例えば、同時に、または連続的に)投与する。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5−ホルミル−THFと白金系薬剤が同じリポソーム中に被包されている、(b)5−ホルミル−THFとピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、(c)白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている、または(d)5−ホルミル−THFと白金系薬剤とピリミジン類似体が同じリポソーム中に被包されている。
特定の実施形態では、5−ホルミル−THFをオキサロプラチンおよび5−FUと組み合わせて投与する。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THFまたは[6R,S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個、5個、2〜10個、4〜6個、または6個以上含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を4個含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を5個含む。いくつかの実施形態では、投与する5−ホルミル−THF(例えば、[6S]−5−ホルミル−THF)は、グルタミル基を6個含む。いくつかの実施形態では、5−ホルミル−THFは、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、(a)5−ホルミル−THFとオキサロプラチンが同じリポソーム中に被包されている、(b)5−ホルミル−THFと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、(c)オキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている、または(d)5−ホルミル−THFとオキサロプラチンと5−FUが同じリポソーム中に被包されている。さらなる実施形態では、癌を有するか、有するリスクのある対象に5−ホルミル−THF、オキサロプラチンおよび5−FUを投与する。いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢、および基底細胞癌から選択される。特定の実施形態では、癌は結腸直腸癌である。さらなる実施形態では、5−ホルミル−THFをオキサロプラチン、5−FU、およびVEGFと結合する抗体(例えば、ベバシズマブ)と組み合わせて投与する。
さらなる実施形態では、本明細書に提供される治療方法は、αPTHF組成物をVEGFと結合する抗体(例えば、ベバシズマブ)と組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をVEGFと結合する抗体および5−FUと組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をVEGFと結合する抗体およびオキサロプラチンと組み合わせて投与することを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をVEGFと結合する抗体、5−FU、およびオキサロプラチンと組み合わせて投与することを提供する。
さらなる実施形態では、本明細書に提供される治療方法は、αPTHF組成物をEGFRと結合する抗体(例えば、パニツムマブまたはセツキシマブ)と組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をEGFRと結合する抗体および5−FUと組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をEGFRと結合する抗体およびオキサロプラチンと組み合わせて投与することを提供する。さらなる実施形態では、本開示は、αPTHF組成物をEGFRと結合する抗体、5−FU、およびオキサロプラチンと組み合わせて投与することを提供する。さらなる実施形態では、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢、または基底細胞癌を有するか、有するリスクのある対象にリポソーム組成物を投与する。さらなる実施形態では、結腸直腸癌を有するか、有するリスクのある対象にリポソーム組成物を投与する。
特定の実施形態では、本明細書に提供される治療方法は、本明細書に記載されるαPTHF組成物を5‐フルオロウラシル(5−FU)およびイリノテカン(FOLFIRI.)と組み合わせて投与することを含む。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物と5−FUがリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物とイリノテカンがリポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物と5−FUとイリノテカンが同じリポソーム中に被包されている。さらなる実施形態では、結腸直腸癌、乳癌、胃癌(例えば、胃癌)、膵臓癌、肝臓癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌および/または腺癌)、頭頸部癌、卵巣癌、胆嚢、または基底細胞癌から選択される癌を有するか、有するリスクのある対象にリポソーム組成物を投与する。さらなる実施形態では、結腸直腸癌を有するか、有するリスクのある対象にリポソーム組成物を投与する。特定の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるαPTHF組成物をカペシタビンと組み合わせて投与することを提供する。いくつかの実施形態では、αPTHF組成物は、リポソーム中に被包されている。いくつかの実施形態では、投与するαPTHFとカペシタビンが同じリポソーム中に被包されている。
V.αPTHF組成物を含むキット
本開示はまた、本明細書に記載されるαPTHF組成物を含み、本明細書記載の方法を実施するために使用できるキットも提供し、特定の実施形態では、キットは、1つまたは複数の容器中に少なくとも1つの精製αPTHF組成物を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、少なくとも1つのαPTHF組成物(例えば、αPTHFリポソーム)または本明細書に開示されるその医薬製剤の投与量(例えば、療法または診断薬のために使用される)を含む。キットは、好適な梱包材料および/または組成物を使用するための指示書をさらに含み得る。キットはまた、組成物またはその医薬製剤を送達する手段、例えば注射用のシリンジ、または本明細書に記載される、および当業者に公知のその他の装置などを含む。当業者には、開示されるαPTHF組成物を当該技術分野で周知の確立されたキット形式の1つに容易に組み込むことができることが容易に理解されよう。
さらに、αPTHF組成物と少なくとも1つの追加の治療剤とを含むキットが提供される。特定の実施形態では、第二の(またはそれ以上の)治療剤は代謝拮抗薬である。特定の実施形態では、第二の(またはそれ以上の)治療剤は化学療法剤である。
以下の実施例は、例示することを意図するものであり、本開示を明示的にも暗黙的にも、何らかの方法、形状、または形態に限定することを意図するものではない。これらの実施例は使用し得るものの典型であり、これに代えて、当業者に公知の他の手順、方法、または技術を本開示の範囲から逸脱することなく用い得る。
図1B〜1Nに、本開示に包含される代表的ポリグルタミン酸化アルファテトラヒドロ葉酸組成物の化学式を示す。
(実施例)
実施例1:リポソームガンマポリグルタミン酸化ペメトレキセド組成物
方法:
ガンマヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(γHgTHF)リポソームの製造
簡潔に述べれば、以下の方法によってガンマヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(gGM6)およびDアルファヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(gDGM6)をリポソーム中に被包させた。最初に、約65℃の温度で、リポソーム膜の脂質成分を秤取し、濃縮エタノール溶液として合わせた。この実施例では、使用した脂質は、水素添加大豆ホスファチジルコリン、コレステロール、およびDSPE−PEG−2000(1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリ−エチレングリコール)−2000])であった。HSPC:コレステロール:PEG−DSPEのモル比は約3:2:0.15であった。次に、gGM6またはgDGM6をpH6.5〜6.9で5%デキストロースに100〜150mg/mlの濃度で溶かした。薬液を65℃に加熱した。小口径針を用いてエタノール脂質溶液をgGM6またはgDGM6溶液に注入した。この段階では、磁気撹拌機を用いて薬液を十分に撹拌した。脂質が(脂質転移温度Tm=51℃〜54℃より低い温度で達成されるゲル状態ではなく)液結晶状態になるよう混合を高温(63℃から72℃)で実施した。その結果、脂質が水和され、水性コア中にgGM6またはgDGM6を含む多重二重(多層)小胞(MTHF)が形成された。
フィルター押し出しを用いたMTHFの小型化
3回の積層(トラックエッチドポリカーボネート)メンブレン通過を用いて、高圧押し出しによりMTHFを所望サイズの単層(単一二重膜)小胞に細分化した。最初の通過は、細孔径200nmの2つの層からなる積層メンブレンで実施した。残りの2回の通過は、細孔径100nmの3つの層からなる積層メンブレンで実施した。押し出しでは、脂質膜の可塑性を確保するため、温度をTm超に維持した。押し出しの結果、大型でサイズおよびラメラリティーが不均一なMTHFが、内部に薬物が隔離された小型で均一な(90〜125nm)単層小胞(ULV)に変化した。後方散乱検出器(90°)を備えたMalvern Zetasizer Nano ZS機器(Southborough,MA)を用いて、石英マイクロキュベット中、25℃で流体力学的サイズ(直径)を測定した。分析前、試料を製剤化マトリックスで50倍に希釈した。
リポソームの精製
gGM6またはgDGM6含有ULVを製造した後、少量のものにはカラムを、また大量のものには適切な緩衝液に対するタンジェンシャルフロー透析ろ過を用いて、余分なリポソーム遊離薬物を除去した。任意の緩衝液を使用できるが、この実施例では、使用した緩衝液は、5mM HEPES、145mM塩化ナトリウム、pH6.7であった。精製完了時、0.22ミクロンフィルターを用いてろ過滅菌を実施した。
アルファヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(αHgTHF)リポソームの製造
簡潔に述べれば、Lアルファヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(aG6)およびDアルファヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(aDG6)を以下の手順によりリポソーム中に被包させた。最初に、約65℃の温度で、リポソーム膜の脂質成分を秤取し、濃縮エタノール溶液として合わせた。この実施例では、使用した脂質は、水素添加大豆ホスファチジルコリン、コレステロール、およびDSPE−PEG−2000(1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリエチレングリコール)−2000])であった。HSPC:コレステロール:PEG−DSPEのモル比は、約3:2:0.15であった。次に、aG6またはaDG6を150mg/mlの濃度でpH6.5〜6.9の5%デキストロースに溶解した。薬液を65℃に加熱した。小口径針を用いて、エタノール性脂質溶液をaG6またはaDG6溶液に注入した。この段階では、磁気撹拌機を用いて薬液を十分に撹拌した。混合を高温で(63℃〜72℃)で実施し、脂質が液晶状態(脂質遷移温度Tm=51℃〜54℃より低い温度で達成されるゲル状態ではなく)であることを確実にした。その結果、脂質は水和され、水性コア中にaG6またはaDG6を含む多重二重層(多層)小胞(MTHF)が形成された。
フィルター押し出しを用いたMTHFの小型化
3回の積層(トラックエッチドポリカーボネート)メンブレン通過を用いて、高圧押し出しによりMTHFを所望サイズの単層(単一二重層)小胞に細分化した。最初の通過は、細孔径200nmの2つの層からなる積層メンブレンで実施した。残りの2回の通過は、細孔径100nmの3つの層からなる積層メンブレンを通過させた。押し出しでは、脂質膜の可塑性を確保するため、温度をTm超に維持した。押し出しの結果、大型でサイズおよびラメラリティーが不均一なMTHFが、内部に薬物が隔離された小型で均一な(90〜125nm)単層小胞(ULV)に変化した。後方散乱検出器(90°)を備えたMalvern Zetasizer Nano ZS測定器(Southborough,MA)を用いて、石英マイクロキュベット中、25℃で流体力学的サイズ(直径)を測定した。分析前、試料を製剤化マトリックス中で50倍に希釈した。
リポソームの精製
aG6またはaDG6含有ULVを製造した後、少量のものにはカラムを、または大量のものには適切な緩衝液に対するタンジェンシャルフロー透析ろ過を用いて、余分なリポソームgG6を除去した。任意の緩衝溶液を使用できるが、この実施例では、使用緩衝液は、5mM HEPES、145mM塩化ナトリウム、pH6.7であった。精製完了時、0.22ミクロンフィルターを用いてろ過滅菌を実施した。リポソーム誘導体の典型的な特性を下表に示す。
アルファHGP(ヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド)およびリポソームの投与量反応試験
基本的に上記の通りに調製したヘキサグルタミン酸化ペメトレキセドを含むリポソームを用いて、投与量反応試験を実施した。
第3日(48時間)および第4日(72時間)、CellTiter−Glo(登録商標)(CTG)発光細胞生存率アッセイにより細胞生存率を求めた。このアッセイは、内部に存在するATPを定量化することによって培養物中の生存細胞数を求め、次いでそれが、代謝的に活性な細胞の存在を示すものである。CTGアッセイでは、読み取りにルシフェラーゼを使用する。細胞生存率を評価するため、CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイを用いてペメトレキセド、HGP、およびリポソームの種々の癌細胞増殖に対する投与量反応阻害を検討した。第0日、ヒト癌細胞を採取し、計数し、同じ細胞密度で播種した。第1日、各被験物質の一連の8つの希釈物を細胞に加えた。投与量反応曲線を作成し、GraphPad Prismを用いてフィッティングを実施し、各被験物質のIC50を算出した。IC50が小さいほど細胞増殖阻害からみた被験物質の効力が高い。
第0日、細胞を96ウェルプレートの新鮮培地100μlに5×104細胞/ウェルの細胞密度で播種した。第1日、各被験物質の2倍系列希釈物を培地で8つ作製し、3回反復で細胞に添加した。さらに、対照として、3つのウェルの細胞を媒体(遊離薬物に対するHBSまたはリポソームHGPに対する空のリポソーム)単独で治療した。
第3日および第4日、CellTiterGlo(登録商標)試薬100μlを各ウェルに加え、室温で15分間インキュベートした。各ウェルのルシフェラーゼ発光を記録した。さらに、培地を用いた8つの媒体2倍系列希釈物(HBSまたは空のリポソーム)を空のウェルに加え、バックグラウンド発光シグナルを得るためアッセイに含めた。読み取り値からそれぞれバックグラウンド発光シグナルを減算することによりルシフェラーゼシグナルを正規化した。
ヒト正常初代骨髄CD34+細胞をATCCから入手した(ATCCカタログ番号PCS−800−012)。細胞を37℃で1分間解凍し、次いで氷上に置いた。次いで、細胞をStemSpan SFEM(Stem Cell Tech社カタログ番号9650)+10%加熱不活化ウシ胎仔血清(Corning社35−015−CV)に再懸濁させた。細胞を96ウェル培養プレートに2.5×104細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、遠心分離により生細胞を収集し、好中球増殖培地(StemSpan SFEM +10%加熱不活化ウシ胎仔血清+100ng/mlヒト幹細胞因子(Sigma社カタログ番号H8416)、20ng/mlヒト顆粒球コロニー刺激因子(Sigma社カタログ番号H5541)、および10ng/mlヒト組換えIL3(Sigma社SRP3090)に2.5×104細胞/ウェルの密度で再懸濁させた。細胞を37℃で10日間インキュベートした。新鮮培地を2日毎に加えた。次いで、成熟好中球を収集し、96ウェルプレートに1×104細胞/ウェルの密度で播種し、37℃で一晩インキュベートした。翌日、被験物質または媒体を好中球増殖培地に再懸濁させ、プレートに加えた。次いで、細胞を37℃で48時間または72時間インキュベートし、次いで、各時点でCell Titer Glo Assay(Promegaカタログ番号G7572)を用いてアッセイした。
細胞株AML12(非癌性肝細胞)およびCCD841(非癌性結腸上皮細胞)に用いた方法は、癌細胞に用いた方法とほぼ同じである。
結果
一連の投与量反応実験では、種々のタイプの癌、すなわち、HT−29(結腸癌)、H2342(NSCLC、腺癌サブタイプ)、H292(NSCLC、腺癌サブタイプ)、SW620(CRC)、H1806(トリプルネガティブ乳癌)、およびOAW28(卵巣癌)を代表する6種の細胞株を試験した(図2)。治療は、2種の異なる被包されたリポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸誘導体、すなわち、リポソームアルファLヘキサグルタミン酸(リポソームaG6)、およびその鏡像であり、それに対応する鏡像異性体とも称される、リポソームアルファDヘキサグルタミン酸(リポソームaDG6)(とも呼ばれる)を用いる48時間の曝露からなるものとした。
48時間を超える曝露後の相対効力を上記誘導体とペメトレキセドとで比較したものを図2に示す。この図に示されるように、各細胞株について、ペメトレキセドのIC50をリポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸のIC50で除することにより、種々の誘導体を使用した治療の相対効力を計算した。この図に示されるように、いずれの細胞株でも、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸の効力がペメトレキセドの効力を十分に上回っていた。一例として、NSCLC細胞株H292を考察する。図に示されるように、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸の効力は、ペメトレキセドの効力の50倍以上であった。このことは、投与量2%以下のリポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸でも投与量100%のペメトレキセドと同じ治療効果が得られたことを示唆している。
いくつかの場合で述べた通り、葉酸受容体アルファなどの抗体を用いてリポソーム送達媒体を標的化することによって、ペイロード取り込みの増大を達成できる。一例として、次の2つの実験では、既に上に記載した方法を用いて、リポソームLガンマG6/Lps Hexa gG6を被包させた。次いで、ペメトレキセド、リポソームガンマペメトレキセドヘキサグルタミン酸誘導体(リポソームLガンマG6/Lps Hexa gG6)、および葉酸受容体アルファ標的化リポソームLガンマG6(リポソームgG6−FR1Ab)、遊離(非被包化)LガンマG6の非小細胞肺癌株(NCI−H2342)および結腸直腸癌細胞(HT−29)の代表的細胞株に対する細胞傷害活性をそれぞれ図3および図4に示すように試験した。これらのデータは、リポソームLガンマペメトレキセドヘキサグルタミン酸および葉酸受容体アルファ標的化リポソームLガンマペメトレキセドヘキサグルタミン酸がともに、両方の細胞株に対する効力がペメトレキセドよりも高いことを示す。全般的には、葉酸受容体アルファ抗体標的化リポソームが最も高い効力を示す。これとは対照的に、遊離LガンマG6は、細胞膜を効果的に通過できないため、最も効力が低い。
乳癌、肺癌、および卵巣癌の代表的細胞株に対する細胞傷害活性をリポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸誘導体(リポソームLアルファG6/Lps Hexa aG6およびリポソームDアルファG6/Lps Hexa aDG6)とペメトレキセドとで比較した癌細胞生存率試験を図5〜7に示す。これらのデータは、リポソームアルファLペメトレキセドヘキサグルタミン酸およびリポソームDペメトレキセドヘキサグルタミン酸がともに、ペメトレキセドよりも効力が高いことを示している。さらに、効果の指標として、同じ細胞株で16〜128nMの範囲の種々の投与レベルで実施した実験の結果を図8〜10に示す。これらの図に示されるように、これらの投与量範囲ではそれぞれ、リポソームアルファLペメトレキセドヘキサグルタミン酸およびリポソームアルファDペメトレキセドヘキサグルタミン酸の方が、肺癌および乳癌細胞株に対する癌細胞抑制作用の点でペメトレキセドよりも優れている。卵巣癌細胞株では、投与量128nMのペメトレキセドは、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸と同程度に効果的であるように思われるが、投与量32nMおよび64nMでは、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸の方がペメトレキセドよりも優れた治療効果を示し、16nMでは、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸もペメトレキセドも治療効果が低く、その程度はほぼ同じである。
ペメトレキセドで治療した患者にみられる主な毒性は、好中球数(白血球の種類)を含めた血球数の減少の形で発現する骨髄抑制である。また、下痢および粘膜炎として発現する口腔および消化管の内層に対する何らかの有害作用、ならびにいくつかの例では、肝臓に対する有害作用がある。上記の毒性を評価するため、48時間後に、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸誘導体(LおよびD)およびペメトレキセドによる治療を、好中球に分化するCD34+細胞,CCD841結腸上皮細胞、およびAML12肝臓細胞で測定した。図11に示すように、リポソームアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸はペメトレキセドとは対照的に、分化しているヒト好中球に対する毒性が有意に低い。このことは、16nM〜128nMの範囲の投与量では、リポソームアルファLペメトレキセドヘキサグルタミン酸またはリポソームアルファDペメトレキセドヘキサグルタミン酸で治療した後、好中球数がペメトレキセドよりも良好に保存されることによっても裏付けられる。際立っている点は、試験した投与量レベルでは、リポソームLアルファペメトレキセドヘキサグルタミン酸で治療してもリポソームアルファDペメトレキセドヘキサグルタミン酸で治療しても、肝臓細胞に何ら毒性がみられないように思われることである(図13)。これとは対照的に、ペメトレキセドは、試験したいずれの投与量でも、肝臓細胞数の約40%の減少を引き起こす。最後に、上皮結腸細胞の治療後にも同じ傾向がみられる(図14)。この図に示されるように、ペメトレキセドは、試験したいずれの濃度でも、リポソームアルファLペメトレキセドヘキサグルタミン酸およびリポソームアルファDペメトレキセドヘキサグルタミン酸で治療した後の細胞数の減少が約20%以下であるのに対して、約50%以上である。
実施例2:ポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬−シスプラチン複合体(PGPD)
方法:
葉酸代謝拮抗薬としても知られる葉酸類似体は、この70年間、重要な抗癌治療剤とされてきた。このクラスの抗癌剤をこの状況で使用すると、重要な葉酸代謝経路の種々の酵素に干渉する。これにより、細胞内でピリミジンおよびプリン(DNAおよびRNA)合成の欠陥、アミノ酸グリシンおよびセリン代謝の欠陥、レドックス反応の欠陥、ならびにメチル化過程の欠陥が生じ得る。
臨床診療では、ペメトレキセドおよびテトラヒドロ葉酸などの葉酸代謝拮抗薬をシスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金薬剤と組み合わせて使用することが多い。この組み合わせにより効果が増強される。これに関して、本発明者らは、ポリグルタミン酸と白金薬剤とを特定の比で同時被包させ、所定の比の2種の抗癌剤、すなわち、ポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬と白金類似体の制御送達を容易にすることを試みた。驚くべきことに、本発明者らは、長い形状のポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬(例えば、ペンタグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬)が、高pHで安定なシスプラチンと複合体を形成すること、およびこの複合体が低pHでポリグルタミン酸とシスプラチンに解離することを発見した。多くの腫瘍細胞および腫瘍細胞環境中で、特に低酸素状況下では、低pHになると考えられている。この発見を応用すれば、アルファポリグルタミン酸化ペメトレキセド(αPPMX)とシスプラチンなどの治療剤との組み合わせを腫瘍細胞などの標的細胞に送達すること、および生理学的に適切な低pH条件での複合体からの薬物の放出を容易にすることが可能になる。
ポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬−DDAP(シスプラチン)複合体(PGPD)の製造
ポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬−シスプラチンDDAP複合体、アルファヘキサグルタミン酸(aG6)、およびジアンミンジカルボン酸白金(DDAP)を使用した。複合体形成の工程は、塩素化白金化合物の存在およびpH条件に左右される。複合体形成は、グルタミン酸の1個または2個のカルボキシル基に対する白金酸誘導体の求核攻撃によって達成した。簡潔に述べれば、複合体を以下の手順で形成した。最初に、活性化合物DDAPを秤量し、5%デキストロースに溶かした。DDA溶解段階の後、aG6を秤取してDDAP−Capsisol(登録商標)(溶液)に加え、45〜55℃で1時間撹拌した。1NのNaOHを用いて溶液のpHを6.5〜7.0に調節し、溶液を1〜2時間撹拌した。複合体の形成を目視で確認した。一方、pHを3〜5の酸性pHに調節すると、色が最初の色に戻り、ポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬とシスプラチンが脱複合体化したことがわかる。図15に、観察されたポリグルタミン酸化葉酸代謝拮抗薬とシスプラチンとの間のpH依存性複合体形成を説明すると考えられるシナリオを模式的に示す。
HPLCを用いて複合体形成を確認したところ、6.5〜7.5の高pHで1つの大きなピークに一体化し、次いで、3〜5の低pHで再出現する、2つの別個のピークがみられた。Captisolを使用せずに実験を反復したところ、複合体形成がCaptisol(登録商標)に依存しないことがわかった。
ペンタグルタミン酸化ペメトレキセド−DDAP複合体(PGPD)リポソームの製造
簡潔に述べれば、PGPDを以下の手順によりリポソーム中に被包させた。最初に、約65℃の温度で、リポソーム膜の脂質成分を秤取し、濃縮エタノール溶液として合わせた。この実施例では、使用した脂質は、水素添加大豆ホスファチジルコリン、コレステロール、およびDSPE−PEG−2000(1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリエチレングリコール)−2000])であった。HSPC:コレステロール:PEG−DSPEのモル比は、約3:2:0.15であった。次に、上記の通りにPGPDを調製した。PGPD薬液を65℃まで加熱した。小口径針を用いて、エタノール脂質溶液をPGPD溶液に注入した。この段階では、磁気撹拌機を用いて薬液を十分に撹拌した。脂質が液晶状態(脂質遷移温度Tm=51℃〜54℃より低い温度で達成されるゲル状態ではなく)になるよう混合を高温(63℃〜72℃)で実施した。その結果、脂質が水和され、水性コア中にPGPDを含む多重二重層(多層)小胞(MTHF)が形成された。
フィルター押し出しを用いたMTHFの小型化:
2回の積層(トラックエッチドポリカーボネート)メンブレン通過を用いて、高圧押し出しによりMTHFを所望サイズの単層(単一二重層)小胞に細分化した。積層メンブレンは、200nmの細孔径を有する2つの層および100nmの細孔径を有する6つの層を有する。押し出しでは、脂質膜の可塑性を確保するため、温度をTm超に維持した。押し出しにより、大型でサイズおよびラメラリティーが不均一なMTHFが、内部に薬物が隔離された小型で均一な(100〜120nm)単層小胞(ULV)に変化した。後方散乱検出器(90°)を備えたMalvern Zetasizer Nano ZS測定器(Southborough,MA)を用いて、石英マイクロキュベット中、25℃で流体力学的サイズ(直径)を測定した。分析前、試料を製剤化マトリックスで50倍に希釈した。
リポソームの精製:
PGPD含有ULVを製造した後、少量のものにはカラムを、また大量のものには適切な緩衝液に対するタンジェンシャルフロー透析ろ過を用いて、余分なリポソームPGPDを除去した。当該技術分野で公知の多数の異なる緩衝液が使用することが可能であった、この実施例では、使用した緩衝液は、5mM HEPES、145mM塩化ナトリウム、pH6.7であった。精製完了時、0.22ミクロンフィルターを用いてろ過滅菌を実施した。上記の手順により調製したリポソームは、直径が116.6nm、PDIが0.083、ゼータ電位が−2.05mVであることが明らかになった。
実施例3:標的化リポソームポリグルタミン酸化ペメトレキセドの細胞送達
方法:
標的化ガンマヘキサグルタミン酸化ペメトレキセド(HGP)リポソームの製造
基本的には実施例1で上に記載した手順に従って、ガンマHGP(gG6)をリポソーム中に被包させ、リポソームを小型化し、精製した。
抗体コンジュゲーション:
脂質組成物にDSPE−PEG−マレイミドを添加することにより、活性化リポソームを調製した。
リポソームは、4種の異なる脂質:水素添加大豆ホスファチジルコリン(HSPC)、コレステロール、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG−2000)、および1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[マレイミド(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG−マレイミド)を3:2:0.1125:0.0375の比で含む。
トラウト試薬(2−イミノチオラン)を用いてスルフヒドリル基を一級アミンと結合させることにより、抗体チオール化を実施した。抗体を0.9〜1.6mg/mlの濃度でPBSに懸濁させた。トラウト試薬(14mM)を抗体溶液に1〜5mMの最終濃度で加え、次いで、室温で1時間インキュベートした後、透析により除去した。チオール化抗体をリン酸脂質の割合60g/molで加えてリポソームを活性化し、反応混合物を室温で1時間および一晩インキュベートし、4uLのシステインを用いて反応を終了させ、未紺綬ゲート抗体を透析により除去した。
代表的な直接抗体−リポソームコンジュゲーション法およびポスト挿入抗体−リポソームコンジュゲーション法を以下に提供する。
代表的抗体コンジュゲーション法1:直接コンジュゲーション
抗体、またはそのFabもしくはscFvなどのフラグメントをチオール反応性リポソーム上に直接コンジュゲーションできる。チオール反応性リポソームは、DSPE−PEG−マレイミドを脂質組成物に添加することによって調製する。リポソームは、4種の異なる脂質:水素添加大豆ホスファチジルコリン(HSPC)、コレステロール、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG−2000)、および1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[マレイミド(ポリエチレングリコール)−2000](DSPE−PEG−マレイミド)を3:2:0.1125:0.0375の比で含む。
トラウト試薬(2−イミノチオラン)を用いてスルフヒドリル基を一級アミンと結合させることにより、抗体(またはそのFabもしくはscFvなどのフラグメント)のチオール化を実施する。抗体(またはそのフラグメント)を0.9〜1.6mg/mlの濃度でPBSに懸濁させる。トラウト試薬(14mM)を抗体(またはそのフラグメント)溶液に1〜5mMの最終濃度で加え、次いで、室温で1時間インキュベートした後、透析により除去した。チオール化抗体(またはそのフラグメント)をリン酸脂質の割合60g/molでチオール反応性リポソームに加え、反応混合物を室温で1時間、および4℃で一晩インキュベートした。L−システインを用いて反応を終了させ、未コンジュゲート抗体(またはそのフラグメント)を透析により除去した。
抗体、またはそのFabもしくはscFvなどのフラグメントは、C末端にシステイン残基を含み、還元抗体(またはそのフラグメント)をチオール反応性リポソームとインキュベートすることにより、リポソーム上に直接コンジュゲートできる。システイン尾部を有する抗体(またはそのフラグメント)を10〜20mMの還元剤(2−メルカプトエチルアミン、システイン、またはジチオエリスリトール)にpH7未満で溶かし、還元する。サイズ排除クロマトグラフィーまたは透析により過剰の還元試薬を完全に除去する。精製し還元した抗体(またはそのフラグメント)をチオール反応性リポソームに直接コンジュゲートできる。
代表的抗体複合化法2:ポスト挿入:
抗体、またはそのFabもしくはscFvなどのフラグメントは、C末端にシステイン残基を含み、「ポスト挿入」法によりリポソームにコンジュゲートし、その中に組み込むことができる。水溶液中に10mg/mlで溶かすことによってチオール反応性リポポリマー(DSPE−PEG−マレイミドなど)のミセルを調製する。システイン尾部を有する抗体(またはそのフラグメント)を10〜20mMの還元剤(2−メルカプトエチルアミン、システイン、またはジチオエリスリトール)にpH7未満で溶かし、還元する。サイズ排除クロマトグラフィーまたは透析により過剰の還元試薬を完全に除去する。次いで、精製し還元した抗体(またはそのフラグメント)をチオール反応性リポポリマーのミセルとモル比1:4でインキュベートする。反応終了時、少量のシステイン(1mM)またはメルカプトエタノールによって過剰のマレイミド基をクエンチする。未コンジュゲート抗体(またはそのフラグメント)をサイズ排除クロマトグラフィーにより除去する。次いで、精製したコンジュゲートミセルをリポソームと37℃または高温でインキュベートする。
HGP(ペンタグルタミン酸化ペメトレキセド)およびリポソームの投与量反応試験
第3日(48時間)および第4日(72時間)、CellTiter−Glo(登録商標)(CTG)発光細胞生存率アッセイにより細胞生存率を求めた。このアッセイは、内部に存在するATPを定量化することによって培養物中の生存細胞数を求め、次いでそれが、代謝的に活性な細胞の存在を示すものである。CTGアッセイは、読み取りにルシフェラーゼを使用する。細胞生存率を評価するため、CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイを用いてペメトレキセド、HGPおよびリポソームの種々の癌細胞増殖に対する投与量反応阻害を検討した。第0日、ヒト癌細胞を採取、計数し、同じ細胞密度で播種した。第1日、各被験物質の一連の8つの希釈物を細胞に加えた。投与量反応曲線を作成し、GraphPad Prismを用いてフィッティングを実施し、各被験物質のIC50を算出した。IC50が小さいほど、細胞増殖阻害からみた被験物質の効力が高いものとした。
第0日、細胞を96ウェルプレートの新鮮培地100μlに5×104細胞/ウェルの細胞密度で中に播種した。第1日、各被験物質の8つの2倍系列希釈物を培地で8つ作製し、3回反復で細胞に添加した。さらに、対照として、3つのウェルの細胞を媒体(遊離薬物に対するHBSまたはリポソームHGPに対する空のリポソーム)単独で治療した。
第3日および第4日、CellTiterGlo(登録商標)試薬100μlを各ウェルに加え、室温で15分間インキュベートした。各ウェルのルシフェラーゼ発光を記録した。さらに、培地を用いた8つの媒体2倍系列希釈物(HBSまたは空のリポソーム)を空のウェルに加え、バックグラウンド発光シグナルを得るためアッセイに含めた。読み取り値からそれぞれバックグラウンド発光シグナルを減算することによりシフェラーゼシグナルを正規化した。
ヒト正常初代骨髄CD34+細胞をATCCから入手した(ATCCカタログ番号PCS−800−012)。細胞を37℃で1分間解凍し、次いで氷上に置いた。次いで、細胞をStemSpan SFEM(Stem Cell Tech社カタログ番号9650)+10%加熱不活化ウシ胎仔血清(Corning社35−015−CV)に再懸濁させた。細胞を96ウェル培養プレートに2.5×104細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、遠心分離により生細胞を収集し、好中球増殖培地(StemSpan SFEM+10%加熱不活化ウシ胎仔血清+100ng/mlヒト幹細胞因子(Sigma社カタログ番号H8416)、20ng/mlヒト顆粒球コロニー刺激因子(Sigmaカタログ番号H5541)、および10ng/mlヒト組換えIL3(Sigma社SRP3090)に2.5×104細胞/ウェルの密度で再懸濁させた。細胞を37℃で10日間インキュベートした。新鮮培地を2日毎に加えた。次いで、成熟好中球を収集し、96ウェルプレートに1×104細胞/ウェルの密度で播種し、37℃で一晩インキュベートした。翌日、被験物質または媒体を好中球増殖培地に再懸濁させ、プレートに加えた。次いで、細胞を37℃で48時間または72時間インキュベートし、次いで、各時点でCell Titer Glo Assay(Promegaカタログ#G7572)を用いてアッセイした。
細胞株AML12(非癌性の肝臓細胞)およびCCD841(非癌性の結腸上皮細胞)に用いた方法は、癌細胞に用いた方法とほぼ同じである。
結果:
腺癌サブタイプのNCI H2342非小細胞肺癌(NSCLC)に対する遊離ペメトレキセドガンマヘキサグルタミン酸(gG6)、(非標的化)リポソームガンマヘキサグルタミン酸(リポソームgG6)、ペメトレキセド、および葉酸受容体アルファ標的化抗体(FR1Ab)リポソームペメトレキセドガンマヘキサグルタミン酸(リポソームgG6−FR1Ab)の投与量反応関係を図3に示す。出力は、ルシフェラーゼ発光により測定した治療後48時間の生存細胞のパーセンテージである。図3に示すように、遊離ペメトレキセドgG6は、IC50による測定では効力が最も低いように思われる。リポソームペメトレキセドgG6およびリポソームペメトレキセドgG6−FR1Abはともに、効力がそれぞれ遊離ペメトレキセドの7倍および40倍である。
HT−29結腸癌結腸癌細胞株の同様のデータを、細胞生存率をパーセンテージで表した図4に示す。この図に示されるように、遊離ペメトレキセドgG6が最も効力が低いように思われる。この例では、リポソームペメトレキセドgG6は、効力がペメトレキセドの2倍であり、リポソームペメトレキセドgG6−FR1Abは、効力が遊離ペメトレキセドの5倍である。
実施例4:in vivo試験
方法
マウスと用いた安全性試験
ペメトレキセドベースの治療に関連する主な毒性の一部は血液学的および肝臓毒性であるため、リポソームアルファG6(Lp−aG6)の効果をin vivo(マウス)モデルで評価し、治療後の血液および肝臓の血液生化学検査パネルの変化を比較することが重要である。このデータを得るため、Jackson Laboratory(Bar Harbor,ME)から購入した健常雌Balb/cマウス(6〜8週齢)を用いて初回投与量範囲試験を実施した。試験前、マウスの体重を測定し、体重により無作為化し、臨床的異常を観察し、グループに分けた(5匹/群)。10mg/kgから最大200mg/kgの投与量を検討してマウスの耐容量を特定した。治療剤を静脈内に週1回、4週間にわたって投与した。体重および詳細な臨床観察結果を毎日記録した。第28日の試験終了時、マウスを安楽死させ、未治療対照マウス、ならびに40mg/kgリポソームaG6で治療したマウスおよび80mg/kgリポソームaG6で治療したマウスから血液および組織を採取した。包括的全血球算定(CBC)には全血をK2−EDTA抗凝固剤チューブに収集し、包括的化学検査には血清を単離し、収集した日にIDEXX社(Westbrook,ME)に送った。
結果
リポソームaG6を40mg/kgおよび80mg/kgの2種類の投与レベルで用いて週1回、4週間にわたって実施した治療では全般的に、優れた耐容性がみられ、未治療対照と比較して大きな体重差は認められなかった。血液学的パラメーターに対する効果をいくつか評価するため、40mg/kgおよび80mg/kgの2種類の投与レベルのリポソームaG6をともに週1回、4週間投与する治療を実施した後、白血球(WBC)数、好中球数、および血小板数を測定した。図16からわかるように、4週間にわたるリポソームaG6での治療後、治療個体に未治療対照個体と比較して平均好中球数、平均白血球数、および平均血小板数の明らかな減少はみられなかった。ヘモグロビンおよび網赤血球数指数を測定して、赤血球に対する影響を評価した。図17に示すように、高い方の投与レベルで平均ヘモグロビン濃度の減少が最小であった。同時に、平均網赤血球数指数のわずかな増加がみられ、このことは、骨髄が赤血球産生の増大によって治療に反応したことを示唆している。全体として、4週間の治療後もマウスのヘモグロビンレベルが維持されることから、この効果は小さいとように思われる。以上のデータをまとめると、40mg/kgおよび80mg/kgで週1回の投与レベルでは、骨髄および関連する血液学的指数に対する影響がほとんどみられないことが示唆される。
ペメトレキセドに関する別の懸念事項として、ペメトレキセドベースの治療法で治療した患者の一部に観察されている肝臓毒性がある。マウスの肝臓の健全な状態を評価するため、血清アルブミンに加えて、血清アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)およびアラニンアミノ基転移酵素(ALT)を含めた血液生化学検査値を測定した。図18に示すように、リポソームaG6を用いて40mg/kgおよび80mg/kgの2種類の投与レベルでともに週1回、4週間にわたって治療してから4週間後、未治療対照と比較して肝臓アミノ基転移酵素の平均ASTおよび平均ALTレベルの明らかな昇はみられなかった。いずれの平均アルブミンレベルにも変化はみられなかった。以上のデータをまとめると、リポソームaG6の好ましい安全性プロファイルが示唆される。
マウス異種移植片を用いた予備的パイロット有効性研究
リポソームアルファペメトレキセドG6(Lp−aG6)による治療後に何らかの腫瘍制御があったかどうかを評価するため、パイロット研究を実施した。この試験では、免疫不全の雌ヌードマウス(Nu/J;6〜8週齢)をJackson Laboratory(Bar Harbor,ME)から購入した。NCI−H292(非小細胞肺癌)細胞を、10%ウシ胎仔血清を補充したRPMI培地中、37℃、5%CO2のインキュベーター内で培養した。1×106細胞を各マウスの背側後部側腹皮下に接種した。腫瘍体積および体重を週2回モニターした。第0日、担腫瘍マウスを腫瘍体積で無作為化し、以下のグループ(1グループ当たり5匹):対照、ペメトレキセド、およびリポソームaG6に分けた。ペメトレキセドを3週間に1回、167mg/kgで静脈内に投与した。この3週間に1回、167mg/kgというマウス投与量は、FDA/EMAに承認されている3週間に1回、500mg/m2というヒトへの投与量および計画と同等のものである。リポソームaG6を週1回、4週間にわたって80mg/kgで静脈内に投与した。ノギスで腫瘍サイズを測定し、腫瘍量を以下の式:腫瘍体積=0.5×(腫瘍の長さ)×(腫瘍の幅)2;相対的腫瘍体積=(腫瘍堆積/第0日の腫瘍体積)×100%を用いて算出した。この試験は未だ進行中であるが、予備的データを図19に示す。この図には、リポソームaG6およびペメトレキセドによる治療後の相対腫瘍体積が示されている。これらの予備的データからわかるように、リポソームaG6はペメトレキセドよりも優れた腫瘍制御をもたらす。
さらなる実施形態
本開示の非限定的実施形態では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む組成物が提供される。
直前の段落の組成物では、組成物は、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含み得る。
前の2つの段落のいずれかの組成物では、組成物は、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含み得る、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含み得る。
非限定的な例のリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸(L−αPTHF)組成物は、前の3つの段落のいずれかの組成物を含んでよく、リポソームが任意選択でペグ化されていてよい(PL−αPTHF)。
直前の段落のL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸は、ペンタグルタミン酸化またはヘキサグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含み得る。
前の2つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、リポソームは、アニオン性または中性であり得る。
前の3つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、ターゲティング部分は、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合していてよく、ターゲティング部分は、目的の標的細胞上の表面抗原に対して特異的親和性を有し得る(TL−αPTHFまたはTPL−αPTHF)。
前の4つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、ターゲティング部分は、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合していてよく、ポリペプチドであり得る。
前の5つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、ターゲティング部分は、リポソームのPEGおよび外側のうちの一方または両方と結合していてよく、抗体または抗体のフラグメントであり得る。
前の6つの段落のL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物は、免疫刺激剤、検出可能マーカー、およびマレイミドのうちの1つまたは複数のものが、リポソームのPEGおよび外側のうちの少なくとも一方に配置され得る。
前の7つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、ポリペプチドは、BIACORE(登録商標)分析を用いる測定で、0.5×10−10〜10×10−6の範囲の平衡解離定数(Kd)で抗原と結合し得る。
前の8つの段落のいずれかのL−αPTHFまたはPL−αPTHF組成物では、ポリペプチドは、葉酸受容体アルファ(FR−α)、葉酸受容体ベータ(FR−β)、および葉酸受容体デルタ(FR−δ)からなる群より選択される1つまたは複数の葉酸受容体と特異的に結合し得る。
過剰増殖細胞を、前の9つの段落のいずれかのリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物と接触させることを含む、過剰増殖細胞を死滅させる代表的な非限定的方法。
直前の段落の方法では、過剰増殖細胞は癌細胞である。
癌を有するか、有するリスクのある対象に、前の段落11から前の段落3までのいずれかの前の段落のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、癌を治療する方法の非限定的な例。
直前の段落の方法では、癌は、肺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、頭頸部癌、胃癌、胃腸癌、結腸癌、食道癌、子宮頸癌、腎臓癌、胆管癌、胆嚢癌、および血液系腫瘍からなる群より選択される1つまたは複数のものであり得る。
癌療法を受けているまたは受けたことがある対象に、前の段落13〜前の段落5までのいずれかの前の段落のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含む、癌療法を受けているまたは受けたことがある対象の維持療法の非限定的な例。
医薬組成物の非限定的な例は、セクションIVのいずれかのアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含み得る。
免疫系の障害を治療する方法の非限定的な例は、免疫系の障害を有するか、有するリスクのある対象に、前の段落14から前の段落6までのいずれかの前の段落のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含み得る。
感染症を治療する方法の非限定的な例は、感染症を有するか、有するリスクのある対象に、前の段落15から前の段落7までのいずれかの前の段落のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を有効量投与することを含み得る。
表面に葉酸受容体を発現している腫瘍にアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を送達する方法の非限定的な例は、腫瘍を有する対象に、前の段落16から前の段落前の段落8までのいずれかの前の段落のポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸の治療有効量が腫瘍に送達される量で投与することを含み得る。
前の段落17から前の段落9までのいずれかの前の段落のアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含むリポソームアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を調製する方法の非限定的な例は、溶液中でリポソーム成分、アルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含む混合物を形成することと;溶液中で混合物をホモジナイズしてリポソームを形成することと;混合物を処理して、ポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸を含むリポソームを形成することとを含む。
医薬組成物の非限定的な例は、前の段落18から前の段落10までのいずれかのアルファポリグルタミン酸化テトラヒドロ葉酸組成物を含む。
ここまで、本開示について様々ないくつかの実施形態を参照しながら記載してきたが、本開示の趣旨から逸脱することなく種々の修正を施し得ることを理解するべきである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲、およびこのような特許請求の範囲が権利を受ける等価物の全範囲を参照して決定されるべきである。本願全体を通して、種々の刊行物が著者名および日付、または特許番号、特許公報番号により参照されている。これらの刊行物の開示は、本明細書で記載および特許請求される本発明の日付の時点での当業者により公知の最新技術をより十全に説明するために、その全体が参照により本願に組み込まれる。ただし、本願に文献が引用されても、そのような文献が本発明の先行技術であるということを承認するものと解釈されるべきではない。
種々の新規化学物質、これらの化学物質を作製するための方法および装置については、のちの添付の特許請求の範囲に記載される。
「発明を実施するための形態」のセクションは、「発明の概要」および「要約」のセクションとは異なり、特許請求の範囲を解釈するために用いることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」および「要約」のセクションは、本発明者が企図する本発明の代表的実施形態全体ではなく、そのうちの1つまたは複数のものが記載され得るものであり、したがって、決して本発明および添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
米国特許出願第62/627,703号(2/7/2018出願);米国特許出願第62/627,714号(2/7/2018出願);米国特許出願第62/627,716号(2/7/2018出願);米国特許出願第62/627,731号(2/7/2018出願);米国特許出願第62/627,741号(2/7/2018出願);米国特許出願第62/630,629号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,634号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,637号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,671号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,713号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,728号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,744号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,820号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/630,825号(2/14/2018出願);米国特許出願第62/636,294号(2/28/2018出願);米国特許出願第62/662,374号(4/25/2018出願);米国特許出願第62/702,732号(7/24/2018出願);米国特許出願第62/702,561号(7/24/2018出願);米国特許出願第62/764,943号(8/17/2018出願);および米国特許出願第62/764,955号(8/17/2018出願)の開示はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。