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JP2021501322A - 血小板の高速測定法 - Google Patents

血小板の高速測定法 Download PDF

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JP2021501322A
JP2021501322A JP2020523796A JP2020523796A JP2021501322A JP 2021501322 A JP2021501322 A JP 2021501322A JP 2020523796 A JP2020523796 A JP 2020523796A JP 2020523796 A JP2020523796 A JP 2020523796A JP 2021501322 A JP2021501322 A JP 2021501322A
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Abstract

本発明は、とりわけ、特に血小板の、生物学的および化学的アッセイを実施するデバイスおよび方法に関する。

Description

相互参照
本出願は、2017年10月26日に出願された米国特許仮出願第62/577,456号の恩典を主張する。同出願の開示があらゆる趣旨に関して参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
分野
本発明は、とりわけ、特に血小板の生物学的および化学的アッセイを実施するデバイスおよび方法に関する。
背景
生物学的および化学的アッセイにおいて、しばしば、血液試料(全血または部分的血液試料、非希釈または希釈物)中の血小板を目視することは困難かつ不正確であるが、多くの場合、血液試料中の血小板の量と質の両方を測定することが重要である。たとえば、血液バンクにおいては、しばしば、血小板を輸血に使用することができるかどうかを決定するために、貯蔵されている血小板の質を速やかに知ること必要がある。本発明は、血小板の量および質を速やかに測定することを可能にする。
本発明は、血小板の目視および/または計数を改善し、また、非希釈または少し希釈された全血または他のタイプの血液試料中の血小板の質を決定するためのデバイスおよび方法を提供する。
概要
本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価するためのデバイスは、第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および生死判別色素を含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、各プレートは、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有する。特定の態様において、プレートの一方または両方はスペーサを含み、スペーサはそれぞれの試料接触区域に固定されている。特定の態様において、各スペーサは、ピラー形状と、平坦な頂部と、0.5μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。特定の態様において、生死判別色素は、プレートの一方または両方上、それぞれの試料面にコートされ、血液試料の生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている。特定の態様において、開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、血液試料がプレートの一方または両方に付着される。特定の態様において、開放構成における血液試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さはプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価するためのキットは、第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および生死判別色素を含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、各プレートは、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有する。特定の態様において、プレートの一方または両方はスペーサを含み、スペーサはそれぞれの試料接触区域に固定されている。特定の態様において、各スペーサは、0.5μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。特定の態様において、生死判別色素は、血液試料の生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている。特定の態様において、開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、血液試料がプレートの一方または両方に付着される。特定の態様において、開放構成における血液試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さはプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステムは、本開示の任意の態様のデバイスを含むことができる。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステムは、少なくとも所定の第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するための、カメラおよび光源を含む、イメージャを含むことができる。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステムは、画像を受け取って処理し、画像中の血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、プロセッサを含むことができる。
本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、血小板を含む血液試料を得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる第1のプレートおよび第2のプレートを得る工程を含むことができる。特定の態様において、各プレートは、それぞれの試料面上に、血液試料と接触するための試料接触区域を有する。特定の態様において、プレートの一方または両方は、その試料接触区域に固定されているスペーサを含む。特定の態様において、スペーサは、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、両プレートが開放構成にあるとき、試料をプレートの一方または両方に付着させる工程を含むことができ、開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、血液試料を、生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている生死判別色素と混合する工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程を含むことができ、閉鎖構成において、血液試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さは2枚のプレートの試料接触区域によって画定され、スペーサおよびプレートによって調節される。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、両プレートが閉鎖構成にあるとき、血小板の明視野画像と、均一な厚さの層中の生死判別色素によってレンダリングされた血小板の光学シグナルの画像とを取得する工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、血液試料中の血小板の質を評価する方法は、取得された画像中の血小板を識別し、血小板の質を評価する工程を含むことができる。
生死判別色素が、ヨウ化プロピジウム、7−AAD、トリパンブルー、カルセインバイオレットAM、カルセインAM、固定可能な生死判別色素、SYTO9および他の核酸色素、レサズリンおよびホルマザン(MTT/XTT)、他のミトコンドリア色素ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。生死判別色素が、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、血液試料と接触すると血液試料中に溶け出し、拡散するように構成されている、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。生死判別色素が蛍光標識され、光学シグナルが蛍光シグナルである、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。生死判別色素が着色剤であり、異なる生死状態の染色された血小板を異なる色にする、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。
光学シグナルが、
蛍光;
光の吸収、反射、透過、回折、散乱または拡散;
表面ラマン散乱;または
i〜iiiの任意の組み合わせ
である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。
スペーサの高さが約2μmである、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサの高さが、閉鎖構成において、均一な厚さの層中のRBCの実質的な分画が溶解し、均一な厚さの層中の血小板の実質的な分画が溶解しないように選択されている、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサの高さが0.5μm〜1.2μmの範囲である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。それぞれのプレートがさらに、試料接触区域の一方または両方上に、血液試料中のRBC、WBCまたは他の細胞の溶解を促進する溶解剤の層を含む、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。それぞれのプレートの一方または両方の試料接触区域がさらに、血小板の生物/化学的アッセイのための試薬の層を含む、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。実質的な分画が、適切な量の試料中の成分の少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%または99%である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。適切な量の横方向面積に対する高度に均一な厚さの層の厚さ変動が40%、30%、20%、15%、10%、7%、5%、3%もしくは1%以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であり、厚さ変動が横方向面積の平均厚さを基準とする、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。高度に均一な層の面積が0.1mm、0.5mm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、50mm、70mm、100mm、200mm、500mm、800mm、1000mm、2000mm、5000mm、10000mm、20000mm、50000mmもしくは100000mm以上;またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。血液試料が希釈全血または非希釈全血である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。血液試料が部分的血液試料である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサ高さが2μm、1.9μm、1.8μm、1.7μm、1.6μm、1.5μm、1.4μm、1.3μm、1.2μm、1.1μm、1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。閉鎖構成において、適切な量の試料中の白血球(WBC)の実質的な分画が溶解し、スペーサ高さが1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。プレートの少なくとも一方が透明である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。カメラおよびプロセッサがモバイル通信デバイスの一部である、本開示の任意の態様のシステム。光源がモバイル通信デバイスの内部光源である、本開示の任意の態様のシステム。光源がモバイル通信デバイスに対して外にある光源である、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスが携帯電話である、本開示の任意の態様のシステム。試料を保持するように構成され、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングをさらに含む、本開示の任意の態様のシステム。ハウジングが、モバイル通信デバイスによる試料の画像化および/またはシグナル処理を容易にするための光学系と、光学系をモバイル通信デバイスに保持するように構成されたマウントとを含む、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスが、試験結果を、医療専門家、医療施設または保険会社へ通信するように構成されている、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスがさらに、対象に関する情報を医療専門家、医療施設または保険会社と通信するように構成されている、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスが、医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取るように構成されている、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスがWiFiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信する、本開示の任意の態様のシステム。モバイル通信デバイスが携帯電話である、本開示の任意の態様のシステム。
工程(f)が、
明視野照明下で均一な厚さの層中の血小板を画像化するステップ;および
第1の波長の光に曝露されたとき生死判別色素によってレンダリングされた均一な厚さの層中の血小板の蛍光シグナルを画像化するステップ
を含む、本開示の任意の態様の方法。
工程(g)が、
取得された画像の第1の区域中の血小板の総数を特定し、得ること;
生死判別色素によってレンダリングされた個々の血小板からの光学シグナルに基づいて第1の区域中の血小板を分類すること;および
各分類中の血小板の、総数に対する割合を計算することによって血小板の質を定量化すること
によって実施される、本開示の任意の態様の方法。
工程(i)が、明視野照明下で取得された血小板の画像を処理し、解析して、明視野画像の第1の区域中の血小板の総数を特定し、得ることによって実施される、本開示の任意の態様の方法。工程(g)における特定することが、エッジ検出および円検出のためのアルゴリズムを使用して画像を処理し、解析することを含む、本開示の任意の態様の方法。工程(g)が、血小板の画像を受信または処理するあるいは受信かつ処理するように構成されているモバイル通信デバイスによって実施される、本開示の任意の態様の方法。血液試料がプレートに付着される前に生死判別色素が別々に供給され、血液試料に加えられる、本開示の任意の態様の方法。生死判別色素が、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、試料と接触すると試料中に溶け出し、拡散するように構成されている、本開示の任意の態様の方法。スペーサが、実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状;1以上の、高さに対する幅の比率;1%以上の、充填率;および2MPa以上の、スペーサの充填率とヤング率との積を有し、充填率が、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサ高さが0.5μm〜62.5μmの範囲である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサの一部分が周期的な間隔を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。層の均一な厚さの平均値がスペーサの均一な高さと実質的に同じであり、変動が10%未満である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。閉鎖構成において、RBCの少なくとも90%が溶解し、血小板の少なくとも90%が溶解しない、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。閉鎖構成において、RBCの少なくとも99%が溶解し、血小板の少なくとも99%が溶解しない、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。均一な厚さの層の変動が30nm未満である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサが、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される断面形状を有するピラーである、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサが、実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状;1以上の、高さに対する幅の比率;10μm〜200μmの範囲である、所定の不変的なスペーサ間距離;1%以上の、充填率;および2MPa以上の、スペーサの充填率とヤング率との積を有し、充填率が、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。両プレートを閉鎖構成へと押圧することが同時並行的または順次に実施され、同時並行的に押圧することが所期の区域に同時に外力を加え、順次に押圧することが、所期の区域の一部に外力を加え、徐々に別の区域に移行する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。血液試料が、均一な厚さの層中の血液試料の少なくとも一部に光を照射し;CCDまたはCMOSセンサを使用して細胞の1つまたは複数の画像を得;コンピュータを使用して画像中の血小板を識別し;画像の一定面積中の血小板の数を数えることによって分析される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。均一な厚さの層が±5%までの、厚さの均一さを有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。血液試料中の血小板を定量化するためのデバイスであって、第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および染色色素を含み、両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ、各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し、プレートの一方または両方がスペーサを含み、スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており、スペーサが、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し、染色色素が、プレートの一方または両方上、それぞれの試料面にコートされ、血液試料の血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されており、開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、血液試料がプレートの一方または両方に付着され、開放構成における血液試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さがプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される、デバイス。血液試料中の血小板を定量化するためのキットであって、第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および染色色素を含み、両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ、各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し、プレートの一方または両方がスペーサを含み、スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており、スペーサが、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し、染色色素が、血液試料の血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されており、開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、血液試料がプレートの一方または両方に付着され、開放構成における血液試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さがプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される、キット。血液試料中の血小板を定量化するためのシステムであって、本開示の任意の態様のデバイス;少なくとも所定の第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するための、カメラおよび光源を含む、イメージャ;および画像を受け取って処理し、画像中の血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、プロセッサ、を含むシステム。血液試料中の血小板を定量化する方法であって、以下の工程を含む、方法:血小板を含む血液試料を得る工程;互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、第1のプレートおよび第2のプレートを得る工程(各プレートは、それぞれの試料面上に、血液試料と接触するための試料接触区域を有し、プレートの一方または両方は、その試料接触区域に固定されているスペーサを含み、スペーサは、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する);両プレートが開放構成にあるとき、試料をプレートの一方または両方に付着させる工程(開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない);(c)の前または後で、血液試料を、血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されている染色色素と混合する工程;(c)および(d)ののち、2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程(閉鎖構成において、血液試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さが2枚のプレートの試料接触区域によって画定され、スペーサおよびプレートによって調節される);両プレートが閉鎖構成にあるとき、血小板の明視野画像と、均一な厚さの層中の血小板染色色素によってレンダリングされた血小板の光学シグナルの画像とを取得する工程;取得された画像中の血小板を識別し、血小板の質を評価する工程。スペーサが、2μm〜5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さを有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。スペーサが5μmの実質的に均一な所定の高さを有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。染色色素が、アクリジンオレンジ、YOYO−1およびメチレンブルーからなる群より選択される色素である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。染色色素がアクリジンオレンジである、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。アクリジンオレンジが0.4mg/mLの濃度を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。染色色素がYOYO−1である、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。YOYO−1が5μM〜20μMの濃度を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。YOYO−1が10μMの濃度を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。染色色素がメチレンブルーである、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。メチレンブルーが0.01%〜0.05%の濃度を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。染色色素が、0.65mm周期を有する液滴の15mm×15mmアレイとしてコートされ、各液滴が11nLの量を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴がアクリジンオレンジおよび3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴が、0.4mg/mLのアクリジンオレンジ濃度および0.15mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴がYOYO−1および3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴が、5μM〜20μMのYOYO−1濃度および0.5mg/mL〜2.0mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴がメチレンブルーおよび3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。各液滴が、0.01%〜0.05%のメチレンブルー濃度および0.5mg/mL〜2.0mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。血液試料中の赤血球を溶解させるように構成された溶解剤をさらに含む、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。溶解剤がプレートの一方または両方にコートされている、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩および洗浄剤からなる群より選択される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩、洗浄剤またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つから選択される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。洗浄剤が3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含む、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートが0.5mg/mL〜2.0mg/mLの濃度を有する、本開示の任意の
態様のデバイス、キット、システムまたは方法。3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートが1mg/mLの濃度を有する、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。画像が機械学習によって解析される、本開示の任意の態様のデバイス、キット、システムまたは方法。
当業者は、以下に説明される図面が例示のためだけのものであることを理解するであろう。図面は、本教示の範囲を何らかのやり方で限定することを意図したものではない。図面のいくつかは一定の尺度で描かれてはいない。実験データ点を提示する図面中、データ点を接続する線は、データの目視を案内するためだけのものであり、他の意味はない。
一般的なQMAX(Q:定量化;M:拡大;A:試薬添加;X:加速;圧縮調節開放流(CROF)とも知られる)デバイスの態様を示す。 本発明のいくつかの例示的態様による血小板アッセイにおける白血球(WBC)および血小板(PLT)の例示的な蛍光画像を示す。 蛍光標識を有しRBC溶解剤を有しないデバイスを使用する、血小板試験の結果の画像を示す。 蛍光標識およびRBC溶解剤を有するデバイスを使用する、血小板試験の結果の画像を示す。 比色標識およびRBC溶解剤を有するデバイスを使用する、血小板試験の結果の画像を示す。 蛍光標識を有しRBC溶解剤を有しないデバイスを使用する、血小板試験の1分後の結果の画像を示す。 蛍光標識を有しRBC溶解剤を有しないデバイスを使用する、血小板試験の30分後の結果の画像を示す。 蛍光標識を有しRBC溶解剤を有しないデバイスを使用する、血小板試験の180分後の結果の画像を示す。 染色色素の経時的減衰を示すグラフを示す。染色色素の減衰が30分後に有意になることに注目すること。 染色色素の経時的減衰を示すグラフを示す。染色色素は、10分間は安定であることに注目すること。 蛍光標識を有し、RBC溶解を有しないデバイスを使用する血小板計数法と、蛍光標識をRBC溶解とともに有するデバイスを使用する血小板計数法と、市販の血球計数デバイスを使用する血小板計数法とを比較する表を示す。
例示的態様の詳細な説明
以下の詳細な説明が本発明のいくつかの態様を実例として説明する。本明細書において使用されるセクション見出しおよび任意の小見出しは、あるならば、編成のためだけのものであり、記載される主題を何らかのやり方で限定するものと解釈されてはならない。セクション見出しおよび/または小見出しの下の内容は、セクション見出しおよび/または小見出しに限定されず、本発明の説明全体に当てはまる。
任意の刊行物の引用は、出願日よりも前のその開示に関する引用であり、先行発明が理由で本特許請求の範囲がそのような刊行物に先行する権利を有しないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は、個別に確認する必要があり得る実際の刊行日とは異なることがある。
1つの局面にしたがって、本発明は、(a)血液試料を、厚さを有する薄い層へと圧縮するための2枚のプレート、および、(b)(a)ののち、血小板を目視および/または計数するための画像化プロセス、を提供する。最終試料厚さを制御し、ひいては、血小板濃度の測定を支援するためにスペーサが使用される。
本発明の別の局面は、異なる生死状態の血小板を示差的に標識するための生死判別色素を提供する。
本発明の別の局面は、血小板数の高速定量化のための手段として、血小板を標識するための核酸選択的色素を提供する。
本発明の別の局面は、異なる生死状態の血小板を示差的に標識するための生死判別色素と、血小板数の高速定量化のための手段として、血小板を標識するための核酸選択的色素の両方を提供する。同時染色は、ヒト血液試料における正確な血小板質情報を提供する。
本発明の別の局面は、生死判別色素がプレートにコートされ、2枚のプレートによる試料の薄い層への圧縮が染色プロセスを加速し、容易にする、生死判別試験のための高速染色法を提供する。
本発明の別の局面は、有意な区域上での特定の細胞タイプ(たとえば赤血球)の均一な溶解を生じさせる、2枚のプレートの間隙サイズの均一さを提供する。
本発明の別の局面は、試料中の血小板を無傷に残しながら、血液試料中の1つのタイプの細胞(たとえば赤血球および/または白血球)の選択的溶解を提供する。
本発明の別の局面は、試料中の赤血球および/または白血球の溶解、および/または血小板の非溶解を促進するための、一方または両方のプレートの表面にコートされる溶解剤を提供する。
本発明の別の局面は、明視野モードおよび/または蛍光モードで試料中の血小板を目視/計数するための画像化技術を提供する。
本発明の別の局面は、血小板の測定のための実施画像処理および解析アルゴリズムを提供する。
本発明の別の局面は、血小板の測定のための実施画像処理人工知能および/または機械学習アルゴリズムを提供する。
本発明の別の局面は、画像化および計数ならびに場合によってはデバイスのユーザの遠隔健康モニタリングを容易にするためのモバイル通信デバイスを提供する。数多くの分野および用途、たとえば輸血分野において、供与された血は、多くの場合、レシピエントに対して使用される前に長期間にわたり貯蔵される。供与された血液の質は、標的レシピエントへの輸血の前に、その質に関してモニターされなければならない。血液の質は、血液試料中の血液成分の良好な質ならびに赤血球(RBC)、白血球(WBC)および血小板の良好な質を保証する。この用途のために、血小板の質は、血液試料中に存在する血小板の数および/または血液試料中に存在する血小板の生存能力によって評価することができる。
ヒトにおいて、血小板濃度範囲は1.5〜4.5×10個/μLである。低血小板濃度は1.5×10個/μLであり、正常血小板濃度は3.0×10個/μLであり、高血小板濃度は4.5×10個/μL超である。
本明細書に組み入れられるこれらの用途における態様は、互いに組み合わされたものとみなすこともできるし、別々かつ独立した出願としてではなく、単一の発明とみなすこともできる。そのうえ、本明細書に開示される例示的態様は、生物/化学的アッセイ、QMAXカードおよびシステム、ヒンジ、ノッチ、くぼんだ縁およびスライダを有するQMAX、均一な試料厚さを用いるアッセイおよびデバイス、スマートフォン検出システム、クラウドコンピューティングデザイン、様々な検出法、標識、捕捉剤および検出剤、分析対象物、疾患、用途および試料をはじめとする態様に適用可能であり;様々な態様が、全体として参照により本明細書に組み入れられる前述の出願に開示、記載および/または参照されている。
本発明は、特定の分析対象物に関して画像化することができる任意のデバイスの識別、追跡および/またはモニタリングに関する(たとえば生物/化学的アッセイ)。QMAXカードが開示される。
1. 血小板の可視化および計数
1.1. 血小板分析のための一般的なデバイスおよび方法
本発明の1つの局面は、血液試料中の血小板の質を評価するためのデバイスを提供することである。いくつかの態様において、デバイスはQMAXデバイスである。
図1は、圧縮調節開放流(CROF)デバイスとしても知られる、一般的なQMAX(Q:定量化;M:拡大;A:試薬添加;X:加速)デバイスの態様を示す。一般的なQMAXデバイスは、第1のプレート10および第2のプレート20を含む。特に、パネル(A)は、第1のプレート10および第2のプレート20の斜視図を示し、第1のプレートはスペーサを有する。しかし、スペーサはまた、第2のプレート20(図示せず)または第1のプレート10と第2のプレート20(図示せず)の両方に固定されてもよいことが留意されるべきである。パネル(B)は、開放構成において第1のプレート10に試料90を付着させる動作の斜視図および断面図を示す。しかし、試料90はまた、第2のプレート20(図示せず)または第1のプレート10と第2のプレート20(図示せず)の両方に付着されてもよいことが留意されるべきである。パネル(C)は、(i)第1のプレート10および第2のプレート20を使用して試料90(両プレートの内面間の試料流)を広げ、試料の厚さを減らす動作、および(ii)スペーサおよびプレートを使用してQMAXデバイスの閉鎖構成において試料厚さを調節する動作を示す。各プレートの内面は1つまたは複数の結合部位および/または貯蔵部位(図示せず)を有する。
いくつかの態様において、スペーサ40は、所定の均一な高さおよび所定の均一なスペーサ間距離を有する。図1のパネル(C)に示すような閉鎖構成において、プレートの間隔、ひいては試料90の厚さはスペーサ40によって調節される。いくつかの態様において、試料90の均一な厚さはスペーサ40の均一な高さと実質的に同じである。図1は、スペーサ40がプレートの一方に固定されるように示すが、いくつかの態様においては、スペーサは固定されなくてもよいことが留意されるべきである。たとえば、特定の態様において、スペーサは試料と混合され、その結果、試料が薄い層へと圧縮されるとき、均一なサイズを有する硬いビーズまたは粒子であるスペーサが試料層の厚さを調節する。
いくつかの態様において、血液試料中の血小板を均一な厚さの層中で1つの層の中に閉じ込めることが好ましい。いくつかの態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間隔は、0.2μm以上、0.3μm以上、0.4μm以上、0.5μm以上、0.6μm以上、0.7μm以上、0.8μm以上、0.9μm以上、1μm以上、1.1μm以上、1.2μm以上、1.3μm以上、1.4μm以上、1.5μm以上、1.6μm以上、1.7μm以上、1.8μm以上、1.9μm以上、2.0μm以上、2.1μm以上、2.2μm以上、2.3μm以上、2.4μm以上、2.5μm以上、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
いくつかの態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間隔は、スペーサの均一な高さに等しい、またはほぼその高さである(わずかな変動はある)。特定の態様において、スペーサの高さは0.2μm〜6μmの範囲である。特定の好ましい態様において、スペーサの高さは2μm〜5μmの範囲である。特定の好ましい態様において、スペーサの高さは5μmである。さらにいくつかの好ましい態様において、スペーサの高さは、0.2μm以上、0.3μm以上、0.4μm以上、0.5μm以上、0.6μm以上、0.7μm以上、0.8μm以上、0.9μm以上、1μm以上、1.1μm以上、1.2μm以上、1.3μm以上、1.4μm以上、1.5μm以上、1.6μm以上、1.7μm以上、1.8μm以上、1.9μm以上、2.0μm以上、2.1μm以上、2.2μm以上、2.3μm以上、2.4μm以上、2.5μm以上、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
特定の態様および用途において、6um以下の試料厚さが好ましい。理由は、非希釈ヒト血液中の正常な血小板濃度範囲の場合、そのような厚さが、実質的な重なりなしで血小板の単一の層を形成させ、血小板計数精度を改善する、または血小板計数をより簡単にするからである(多くの場合)。
いくつかの態様において、デバイスの間隙サイズは、0.2um、0.4um、1um、2um、5um、10um、20um、30um、40um、50um、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
いくつかの態様において、デバイスの間隙サイズは0.2um〜30umの範囲である。
いくつかの態様において、デバイスの好ましい間隙サイズ0.2um〜6umの範囲である。
いくつかの態様において、デバイスの好ましい間隙サイズは2um〜5umである。
いくつかの態様において、デバイスの好ましい間隙サイズは5umである。
いくつかの態様において、高度に均一な層の面積は、0.1mm、0.5mm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、50mm、70mm、100mm、200mm、500mm、800mm、1,000mm、2,000mm、5,000mm、10,000mm、20,000mm、50,000mmもしくは100,000mm以上;またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
いくつかの態様において、血小板は明視野照明下で可視化される。いくつかの態様において、血小板は色素によって染色される。いくつかの態様において、色素は蛍光標識されており、したがって、染色された血小板は蛍光照明下で可視化される。
いくつかの態様において、それぞれのプレートはさらに、試料接触区域の一方または両方上に、血小板の生物/化学的アッセイのための試薬の層を含む。いくつかの態様において、プレートの一方または両方は、それぞれの試料接触区域上に、血小板を染色するための色素を含む。いくつかの態様において、色素は蛍光標識されている。
成熟した血小板は核を含まず、ゲノムDNAを有しない。しかし、血小板は、親細胞から様々な機能的コーディングまたは非コーディングRNAおよび翻訳機構を継承して、活性化された血小板がタンパク質を合成することを可能にし、これは、機能維持に必要な、血小板におけるRNA転写産物の転写後遺伝子調節の可能性を示唆する。血小板RNAは、血小板発生中に巨核球に由来することができる。血小板を検出するために、本発明者らは、血小板中のRNAに選択的に結合する蛍光標識された試薬を使用する。
いくつかの態様において、蛍光画像は、蛍光標識された試薬によって染色される血小板から撮影される。蛍光標識された試薬は、QMAXデバイスによって分析される前に血液試料に予め添加される、および/またはQMAXデバイスのプレートの一方または両方にコートされる。上記の着色剤と同様に、いくつかの態様において、蛍光標識された試薬は血小板を示差的に染色する。たとえば、血小板のみを染色して、刺激を受けたとき、試料中の血小板のみが蛍光を発するようにする、または、血小板以外のより多くの物質を染色して、血小板が、周囲の物質とは異なるパラメータ(励起または発光スペクトル、強度など)で蛍光を発するようにする。いくつかの態様において、蛍光標識された試薬は血小板および他の周囲の物質を明白な差なく染色する。いくつかの態様において、検出剤は、酸性フクシン、アルシアンブルー8GX、アリザリンレッドS、アニリンブルーWS、オーラミンO、アゾカルミンB、アゾカルミンG、アズールA、アズールB、アズールC、塩基性フクシン、ビスマルクブラウンY、ブリリアントクレシルブルー、ブリリアントグリーン、カルミン、クロラゾールブラックE、コンゴレッド、C.I.クレシルバイオレット、クリスタルバイオレット、ダローレッド、エオシンB、エオシンY、エリスロシン、エチルエオシン、エチルグリーン、ファストグリーンFCF、フルオレセインイソチオシアネート、ギムザ染料、ヘマトキシリン、ヘマトキシリン&エオシン、インジゴカルミン、ヤヌスグリーンB、ジェンナー染料1899、ライトグリーンSF、マラカイトグリーン、マルチウスイエロー、メチルオレンジ、メチルバイオレット2B、メチレンブルー、メチレンブルー、メチレンバイオレット、(ベルントゼン)、ニュートラルレッド、ニグロシン、ナイルブルーA、ヌクレアファストレッド、オイルレッド、オレンジG、オレンジII、オルセイン、パラロサニリン、フロキシンB、プロタルゴールS、ピロニンB、ピロニン、レサズリン、ローズベンガル、サフラニンO、スーダンブラックB、スーダンIII、スーダンIV、テトラクロム染料(MacNeal)、チオニン、トルイジンブルー、ワイゲルト、ライト染料およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される染料のための色素を含む。
いくつかの態様において、蛍光標識された試薬は、以下をはじめとする蛍光分子(フルオロフォア)を含む。IRDye800CW、Alexa 790、Dylight 800、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、カルボキシフルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインジクロロトリアジンの5異性体、ケージドカルボキシフルオレセイン−アラニン−カルボキサミド、オレゴングリーン488、オレゴングリーン514;ルシファーイエロー、アクリジンオレンジ、ローダミン、テトラメチルローダミン、テキサスレッド、ヨウ化プロピジウム、JC−1(5,5’,6,6’−テトラクロロ−1,1’,3,3’−テトラエチルベンズイミダゾイルカルボシアニンヨウ化物)、テトラブロモローダミン123、ローダミン6G、TMRM(テトラメチルローダミンメチルエステル)、TMRE(テトラメチルローダミンエチルエステル)、テトラメチルローザミン、ローダミンBおよび4−ジメチルアミノテトラメチルローザミン、緑色蛍光タンパク質、青色シフト緑色蛍光タンパク質、シアンシフト緑色蛍光タンパク質、赤色シフト緑色蛍光タンパク質;黄色シフト緑色蛍光タンパク質、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;アクリジンおよび誘導体、たとえばアクリジン、アクリジンイソチオシアネート;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS);4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタリミド−3,5−ジスルホネート;N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−5−インダセン−3−プロピオン酸BODIPY;カスケードブルー;ブリリアントイエロー;クマリンおよび誘導体:クマリン、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(クマリン151);シアニン色素;シアノシン;4’,6−ジアミニジノ−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5”−ジブロモピロガロールスルホナフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチレントリアアミンペンタアセテート;4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;5−(ジメチルアミノ)ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、塩化ダンシル);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアネート(DABITC);エオシンおよび誘導体:エオシン、エオシンイソチオシアネート、エリスロシンおよび誘導体:エリスロシンB、エリスロシン、イソチオシアネート;エチジウム;フルオレセインおよび誘導体:5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノ−フルオレセイン(DTAF)、2’,7’−ジメトキシ−4’5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、QFITC、(XRITC);フルオレスカミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアネート;4−メチルウンベリフェロネオルトクレゾールフタレイン;ニトロチロシン;パラロサニリン;フェノールレッド;B−フィコエリトリン;オフタルジアルデヒド;ピレンおよび誘導体:ピレン、酪酸ピレン、スクシンイミジル−1−ピレン;酪酸量子ドット;リアクティブレッド4(Cibacron(商標)ブリリアントレッド3B−A)ローダミンおよび誘導体:6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、リサミンローダミンBスルホニルクロリドローダミン(Rhod)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、スルホローダミンB、スルホローダミン101、5スルホローダミンの塩化スルホニル誘導体(テキサスレッド);N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC);リボフラビン;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)、ロゾール酸;CALフルオロオレンジ560;テルビウムキレート誘導体;Cy3;Cy5;Cy5.5;Cy7;IRD700;IRD800;ラホーヤブルー;フタロシアニン;およびナフタロシアニン、クマリンおよび関連の色素、キサンテン色素、たとえばロドール、レゾルフィン、ビマン、アクリジン、イソインドール、ダンシル色素、アミノフタル酸ヒドラジド、たとえばルミノールおよびイソルミノール誘導体、アミノフタルイミド、アミノナフタルイミド、アミノベンゾフラン、アミノキノリン、ジシアノヒドロキノン、蛍光ユーロピウムおよびテルビウム錯体;それらの組み合わせなど。適当な蛍光タンパク質および発色性タンパク質は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、たとえばオワンクラゲ(Aequoria victoria)由来のGFPまたはその誘導体、たとえば「ヒト化」誘導体、たとえば高感度GFP;別の種、たとえばレニラ・レニフォルミス(Renilla reniformis)、レニラ・ミュエリ(Renilla mulleri)またはプチロサルカス・グエルニ(Ptilosarcus guernyi)由来のGFP;「ヒト化」組換えGFP(hrGFP);アントゾア種由来の多様な蛍光および着色タンパク質のいずれか;それらの任意の組み合わせなどを含むが、これらに限定されない。
いくつかの態様においては、血小板中には存在するが成熟RBC中には存在しない核を強調することによって血小板を成熟RBCから区別することができる蛍光標識された核酸色素が血小板染色に使用される。いくつかの態様において、これらの蛍光標識された核酸色素は、アクリジンホモダイマー、アクリジンオレンジ、7−AAD(7−アミノ−アクチノマイシンD)、アクチノマイシンD、ACMA、DAPI、ジヒドロエチジウム、臭化エチジウム、エチジウムホモダイマー−1(EthD−1)、エチジウムホモダイマー−2(EthD−2)、エチジウムモノアジド、ヨウ化ヘキシジウム、ヘキスト33258(ビス−ベンズイミド)、ヘキスト33342、ヘキスト34580、ヒドロキシスチルバミジン、LDS751、ヌクレアイエロー、ヨウ化プロピジウム(PI);Quant−iT PicoGreen、Quant−iT OliGreen、SYBRゴールド、SYBRグリーンI、SYBR Safe DNA染料、SYTOXブルー、SYTOXグリーン、SYTOXオレンジ、SYTOXレッド、POPO−1、BOBO−1、YOYO−1、TOTO−1、JOJO−1、OPO−3、LOLO−1、BOBO−3、YOYO−3、TOTO−3、PO−PRO−1、YO−PRO−1、TO−PRO−1、JO−PRO−1、PO−PRO−3、YO−PRO−3、TO−PRO−3、TO−PRO−5、SYTO40、SYTO41、SYTO42、SYTO45、SYTO81、SYTO80、SYTO82、SYTO83、SYTO84、SYTO85、SYTO64、SYTO61、SYTO17、SYTO59、SYTO62、SYTO60、SYTO63およびそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
特定の好ましい態様において、蛍光標識された核酸色素はアクリジンオレンジである。アクリジンオレンジは核酸選択的蛍光カチオン色素である。DNAに結合しているとき、フルオレセインとスペクトル的に非常に類似し、最大励起は502nm、最大発光は525nm(緑)である。RNAと会合すると、励起最大値は460nm(青)にシフトし、発光最大値は650nm(赤)にシフトする。この色素は、血小板に入り、それぞれインタカレーションまたは静電引力によってDNA/RNAと相互作用することができる。アクリジンオレンジ染色後、血小板は、明るい緑がかった黄色の物体として現れ、淡いオレンジの顆粒として見える、ほぼ中央に位置するコンパクトな包含物を有する。アクリジンオレンジによる血小板染色は、多くの場合、明確な鋭い縁を明らかにしない。
アクリジンオレンジは、ジメチルアミノベンズアルデヒドおよびN,N−ジメチル−1,3−ジアミノベンゼンから誘導される。アクリジン色素は、1,3−ジアミノベンゼンと適当なベンズアルデヒドとの縮合によって調製される。
図2は、本発明のいくつかの例示的態様による血小板アッセイにおける白血球(WBC)および血小板(PLT)の例示的な蛍光画像を示す。中央列および右列の画像は、左列のそれぞれの画像に示すような、同じ試料の実線または破線の円によって囲まれたそれぞれの区域の拡大画像である。この例示的アッセイにおいては、新鮮な血液試料がQMAXカードに塗布され、カードによって圧縮され、その間、WBCおよびPLTが、QMAXカードの内面にコートされているアクリジンオレンジによって染色される。画像上、矢印はPLTを示し、星印はWBCを示し、WBCは明らかにサイズがより大きく、蛍光強度がより高い。
1.2 赤血球および/または白血球の選択的溶解
いくつかの態様においては、血液試料中に豊富にある赤血球および/または白血球を選択的に溶解させることが血小板可視化および分析にとって有益である。RBCおよびWBCの選択的溶解のための詳細な態様は、全体として参照により本明細書に組み入れられる米国特許仮出願第62/539,672号に開示されている。
いくつかの態様において、スペーサの高さは、閉鎖構成において、均一な厚さの層中のRBCの実質的な分画が溶解し、均一な厚さの層中の血小板の実質的な分画が溶解しないように選択される。
いくつかの態様において、それぞれのプレートはさらに、(a)試料中のRBC、WBCおよび/または他の細胞の溶解;および/または(b)血小板の非溶解を促進する試薬の層を含む。
いくつかの態様において、溶解剤は、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩、Zwittergentまたはそれらの任意の組み合わせから選択される。いくつかの好ましい態様において、溶解剤はZwittergent(または3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート)である。
特定の態様において、溶解剤は一方のプレート(たとえばQMAXデバイスの)にコートされる。特定の態様において、溶解剤はQMAXデバイスの両方のプレートにコートされる。好ましい態様において、溶解剤(たとえばZwittergent)はQMAXデバイスの第2のプレートにコートされる。
コーティングは、溶解剤をプレートにプリントすることによって達成することができる。溶解剤をコートするために使用される例示的なプロセスは液滴プリントプロセスである。溶解剤は、赤血球などの他の血液細胞成分を十分に溶解させるように構成されている。溶解剤は、赤血球溶解を誘発するのに十分な量でコートされる。好ましくは、溶解剤は0.5mg/mL〜2.0mg/mLの濃度を有する。より好ましくは、溶解剤濃度は1mg/mLである。
いくつかの態様において、実質的な分画は、適切な量の試料中の成分の少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%または99%である。
いくつかの態様において、適切な量の横方向面積に対する高度に均一な厚さの層の厚さ変動は、40%、30%、20%、15%、10%、7%、5%、3%もしくは1%以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であり、厚さ変動は横方向面積の平均厚さを基準とする。
2. 血小板生死判別試験
2.1 血小板生死判別試験のためのキット
本発明の別の局面は、血液試料中の血小板の質を評価するためのキットを提供することである。
いくつかの態様において、キットは、本発明のデバイスと、血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると個々の血小板の生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている生死判別色素とを含む。
いくつかの態様において、生死判別色素はデバイスから離されている。
いくつかの態様において、生死判別色素は一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされる。
いくつかの態様においては、生死判別色素(メチレンブルー)と蛍光色素(アクリジンオレンジ)の両方が、一方または両方のプレートの試料接触領域にコートされる。具体的には、メチレンブルー(0.01〜0.05%)およびアクリジンオレンジ(0.4mg/mL)が、一方または両方のプレートの試料接触領域にコートされる。
いくつかの態様において、生死判別色素は、生きた血小板を染色し、死にかけているまたは死んだ血小板を染色しないように構成されている。いくつかの態様において、生死判別色素は、死にかけているまたは死んだ血小板を染色し、生きた血小板を染色しないように構成されている。いくつかの態様において、生死判別色素は、ほとんどすべての血小板を染色するが、異なる生存能力レベルの血小板を異なるふうに染色し、それにより、異なる血小板の異なる光学シグナルを生成する。たとえば、生きた血小板と死んだ血小板との間で色素取り込みの量が異なる場合がある。または、場合によっては、異なる生存能力レベルの血小板の間で異なる量または形態で存在する、血小板中の特定の生物/化学的物質と、色素は相互作用する。または、場合によっては、細胞死中の細胞膜または細胞内膜構造の崩壊または他の変化が、死にかけている血小板および死んだ血小板において、生きた血小板とは異なる色素組み込みパターンを提供する。
いくつかの態様において、生死判別色素は、ヨウ化プロピジウム、7−AAD、トリパンブルー、カルセインバイオレットAM、カルセインAM、固定可能な生死判別色素、SYTO9および他の核酸色素、レサズリンおよびホルマザン(MTT/XTT)および他のミトコンドリア色素ならびにそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
いくつかの態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、試料と接触すると試料中に溶け出し、拡散するように構成されている。
いくつかの態様において、生死判別色素は蛍光標識され、光学シグナルは蛍光シグナルである。いくつかの態様において、生死判別色素は着色剤であり、異なる生死状態の染色された血小板を異なる色にする。
2.2 血小板生死判別試験の方法
本発明の別の局面は、血液試料中の血小板の質を評価する方法を提供することである。
いくつかの態様において、方法は、
(a)血小板を含む血液試料を得る工程;
(b)本発明によって提供されるデバイスを得る工程;
(c)両プレートが開放構成にあるとき、試料をプレートの一方または両方に付着させる工程;
(d)(c)の前または後で、試料を、
血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると個々の血小板の生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている生死判別色素
と混合する工程;
(e)(c)および(d)ののち、2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程;
(f)両プレートが閉鎖構成にあるとき、血小板の明視野画像と、均一な厚さの層中の生死判別色素によってレンダリングされた血小板の光学シグナルの画像とを取得する工程;および
(g)取得された画像中の血小板を識別し、血小板の質を分析する工程
を含む。
いくつかの態様において、生死判別色素は、血液試料がプレートに付着される前に別々に供給され、血液試料に加えられる。いくつかの態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、試料と接触すると試料中に溶け出し、拡散するように構成されている。したがって、生死判別色素は、試料が付着され、コートされた生死判別色素に触れたのち、試料に加えられる。
いくつかの態様において、工程(f)は、(i)明視野照明下で均一な厚さの層中の血小板を画像化すること;および(ii)第1の波長の光に曝露されたとき生死判別色素によってレンダリングされた均一な厚さの層中の血小板の蛍光シグナルを画像化すること、を含む。
いくつかの態様において、工程(g)は、
(i)取得された画像の第1の区域中の血小板の総数を特定し、得ること;
(ii)生死判別色素によってレンダリングされた個々の血小板からの光学シグナルに基づいて第1の区域中の血小板を分類すること;および
(iii)各分類中の血小板の、総数に対する割合を計算することによって血小板の質を定量化すること
を含む。
いくつかの態様において、識別し、得ること(i)は、明視野照明下で取得された血小板の画像を処理し、解析すること、および明視野画像の第1の区域中の血小板の総数を得ることを含む。
いくつかの態様において、工程(g)における特定は、エッジ検出および円検出のためのアルゴリズムを使用して画像を処理し、解析することを含む。
3. 血小板生死判別試験のためのシステム
本発明の別の局面は、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステムを提供することである。いくつかの態様において、システムは、(a)本発明のデバイス;(b)少なくとも第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するための、カメラおよび光源を含む、イメージャ;および(c)画像を受け取って処理し、画像中の血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、プロセッサ、を含む。
いくつかの態様において、イメージャおよびプロセッサは、明視野モードと蛍光モードの両方の下で血小板の画像を取得し、解析するように構成されている顕微鏡システムに属する。いくつかの態様において、顕微鏡システムは、適切な光源と、光路(たとえば励起および発光フィルタ、ミラー、集光レンズ、イメージングカメラおよび画像データ転送・処理・解析システムからなる)とを備える。
いくつかの態様において、イメージャおよびカメラおよびプロセッサはモバイル通信デバイスの一部である。いくつかの態様において、モバイル通信デバイスは携帯電話である。
いくつかの態様において、光源はモバイル通信デバイスの内部光源である。いくつかの態様において、光源はモバイル通信デバイスに対して外にある光源である。
いくつかの態様において、システムはさらに、(d)試料を保持するように構成され、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングを含む。本明細書において使用される用語「ハウジング」は用語「アダプタ」と互換可能である。いくつかの態様において、ハウジングは、モバイル通信デバイスによる試料の画像化および/またはシグナル処理を容易にするための光学系と、光学系をモバイル通信デバイスに保持するように構成されたマウントとを含む。
いくつかの態様において、モバイル通信デバイスは、試験結果を、医療専門家、医療施設または保険会社へ通信するように構成されている。いくつかの態様において、モバイル通信デバイスはさらに、対象に関する情報を医療専門家、医療施設または保険会社と通信するように構成されている。いくつかの態様において、モバイル通信デバイスは、医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取るように構成されている。いくつかの態様において、モバイル通信デバイスはWiFiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信する。
本開示の特定の態様において、試料付着は、任意の移送デバイスを使用しない、対象から直接プレートへの付着である。特定の態様において、付着中、プレートに付着される試料の量は未知である。
特定の態様において、方法はさらに、試料を分析する工程を含む。特定の態様において、分析する工程は、適切な試料量の横方向面積を測定し、横方向面積および所定のスペーサ高さから体積を計算することによって適切な試料量を計算することを含む。特定の態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間にある試料の位置におけるpH値が、その位置の量により、また、その位置から撮影された画像を解析することにより、測定される。特定の態様において、画像を解析することによる測定は人工知能および機械学習を使用する。
画像化を改善するための人工知能および/または機械学習
本発明の特定の態様において、アッセイ操作中に撮影された画像および/またはアッセイによって測定された試料は人工知能および機械学習によって解(分)析される。試料は、医学的試料、生物学的試料、環境試料および化学的試料を含むが、これらに限定されない。
本発明の特定の態様において、試料はQMAXデバイスによって保持される。QMAXデバイスは、画像化+人工知能および/または機械学習と一緒になって、従来技術における特定の制限を克服することができる。
本発明の1つの重要な局面は、特にコンピュータプログラムが使用されるとき、QMAXデバイスを使用するアッセイにおいて機能性、適用範囲および精度を増強するための機械学習フレームワークを提供することである。
本発明の特定の態様において、QMAXを画像化+機械学習および/または人工知能とともに利用する、試料アッセイおよび/またはアッセイ操作(たとえば標識識別子を追跡する)のためのデバイスおよび方法は、
(1)アッセイ中の試料の分布および量を正確に制御するための、ピラーの形態の補助構造を有するQMAXデバイスの使用(アッセイのための試料は、QMAXデバイスに装填され、QMAXデバイス上、2枚の平行なプレートの間に維持され、上プレートは、イメージャによる画像化のために透明である);
(2)QMAXデバイス中の2枚の平行なプレートの間隙は狭く、ギャップの距離は、アッセイされる分析対象物のサイズに比例し、それにより、試料中の分析対象物は、QMAXデバイス上のイメージャによって画像化されることができる単一の層を該プレート間に形成する;
(3)QMAXデバイスの上プレート上のAoI(関心対象区域)に対応する試料量は、QMAXデバイスのプレート間の間隙の均一さのため、AoIおよび間隙によって正確に特徴付けることができる;
(4)QMAXデバイス中のAoI×間隙の間に挟まれたアッセイのための試料の画像は、2D画像の外観を有するため、疑似2D画像であるが、3D試料の画像であり、その深さは事前に既知である、または他の手段によって特徴付けられる;
(5)QMAXデバイスのAoI上で撮影された捕捉された疑似2D試料画像は、分析対象物の位置、アッセイのための試料中の分析対象物の色、形状、数および濃度を特徴付けることができる;
(6)上述の性質に基づいて、アッセイのためのQMAXデバイスの捕捉された疑似2D画像は、様々な用途におけるアッセイのために分析対象物検出、ローカリゼーション、識別、セグメンテーション、計数などに適用される機械学習フレームワークに修正可能である;または
(7)これらの任意の組み合わせ
を含む。
4.分析のための人工知能および/または機械学習
本発明の特定の態様においては、QMAXベースのデバイスのための機械学習フレームワークが、QMAXイメージャによって捕捉された疑似2D画像に基づいて分析対象物(たとえば血液細胞)を差別的に発見し、同定し、セグメント化し、計数するための、ディープラーニングなどのアルゴリズムを実行することができるデバイス中に実装される。
本発明の特定の態様において、機械学習は、QMAXデバイス上のイメージャによって捕捉された画像を改善し、気泡、塵、影およびピラーをはじめとするノイズおよびアーチファクトの影響を減らす。
本発明の特定の態様において、機械学習の訓練は、QMAXカードのスペーサを使用して訓練セットのデータサイズを減らす。
ディープラーニング
特定の態様においては、分析対象物検出およびローカリゼーションワークフローが2つの段階、訓練および予測からなるディープラーニングが使用される。
(i)訓練段階
本発明の訓練段階において、アノテーション付き訓練データが畳み込みニューラルネットワークに送られる。畳み込みニューラルネットワークとは、グリッド様のフィードフォワード階層型ネットワークトポロジーを有する、データを処理するための特殊なニューラルネットワークである。データの例は、規則的な時間間隔で試料を取得する1Dグリッドと見なすことができる時系列データおよびピクセルの2Dグリッドと見なすことができる画像データを含む。畳み込みネットワークは実用に成功している。「畳み込みニューラルネットワーク」という名称は、ネットワークが、畳み込みと呼ばれる数学的演算を用いることを示す。畳み込みは特殊な種類の線形演算である。畳み込みネットワークは単に、その層の少なくとも1つにおいて汎用行列乗算の代わりに畳み込みを使用するニューラルネットワークである。
本発明のいくつかの態様において機械学習モデルを訓練するとき、試料を保持するQMAXデバイス上でイメージャによって撮影された分析対象物を含有する試料の1つまたは複数の画像を訓練データとして受け取る。訓練データは、アッセイされる分析対象物に関してアノテーションが付され、そのアノテーションが、分析対象物が訓練データ中にあるかどうか、また、画像中のどこに位置するのかを示す。アノテーションは、分析対象物を完全に含む、または分析対象物の中心位置を含むタイトなバウンディングボックスの形態で実施することができる。後者の場合、中心位置はさらに、分析対象物をカバーする円またはポイントマップ中のガウスカーネルに変換される。
訓練データのサイズが大きい場合、機械学習モデルの訓練は2つの難題を呈する。アノテーション(通常はヒトが実施する)は時間を要し、訓練はコンピュータ的に費用を要する。これらの難題を克服するためには、訓練データを小さなサイズのパッチに分割したのち、これらのパッチまたはこれらのパッチの一部分にアノテーションを付け、訓練することができる。用語「機械学習」とは、統計学的技術と、明示的にプログラムされることなくデータから訓練された人工ニューラルネットワークとをしばしば使用する、人工知能の分野におけるアルゴリズム、システムおよび装置を指す。
本発明のいくつかの態様において、アノテーション付き画像は機械学習(ML)訓練モジュールに送られ、機械学習モジュール中のモデルトレーナが訓練データ(アノテーション付き試料画像)からのMLモデルを訓練する。入力データは、特定の停止基準が満たされるまで、複数回の反復でモデルトレーナに送られる。ML訓練モジュールの出力がMLモデル―コンピュータが特定のタスク(たとえば物体を検出し、分類する)を自ら実行する能力をコンピュータに与える、データから機械学習中に訓練プロセスから構築される計算モデル―である。
訓練された機械学習モデルは予測(または推論)段階中にコンピュータによって適用される。機械学習モデルの例はResNet、DenseNetなどを含む。これらは、ネットワーク構造中の接続された層の深さが理由で「ディープラーニングモデル」とも呼ばれる。いくつかの態様においては、完全畳み込みネットワーク(FCN)を有するCaffeライブラリをモデル訓練および予測に使用したが、TensorFlowなどの他の畳み込みニューラルネットワークアーキテクチャおよびライブラリを使用することもできる。
訓練段階は、予測段階において使用されるモデルを生成する。モデルは、入力をアッセイするために予測段階で繰り返し使用することができる。したがって、計算ユニットは、生成されたモデルにアクセスするだけでよい。訓練データにアクセスする必要はなく、訓練段階をコンピューティングユニット上で再び実行する必要もない。
(ii)予測段階
予測/推論段階においては、検出コンポーネントが入力画像に適用され、入力画像は、訓練段階から生成された訓練済みモデルを事前にロードされた予測(推論)モジュールに送られる。予測段階の出力は、検出された分析対象物を、分析対象物の中心位置もしくは各分析対象物の位置を示すポイントマップまたは検出された分析対象物の情報を含むヒートマップとともに含むバウンディングボックスであることができる。
予測段階の出力がバウンディングボックスのリストである場合、アッセイのための試料の画像中の分析対象物の数は、検出されたバウンディングボックスの数によって特徴付けられる。予測段階の出力がポイントマップである場合、アッセイのための試料の画像中の分析対象物の数は、ポイントマップの積分によって特徴付けられる。予測の出力がヒートマップである場合、ローカリゼーションコンポーネントを使用して位置が特定され、検出された分析対象物の数は、ヒートマップのエントリによって特徴付けられる。
ローカリゼーションアルゴリズムの1つの態様は、ヒートマップ値を、一次元順序付きリスト中に、最高値から最低値へとソートすることである。次いで、最高値のピクセルを選択し、そのピクセルを、その隣接ピクセルとともに、リストから削除する。すべてのピクセルがリストから削除されるまでプロセスを繰り返して、リスト中の最高値を有するピクセルを選択する。
ヒートマップを使用する検出コンポーネントにおいては、入力画像が、訓練段階から生成されたモデルとともに、畳み込みニューラルネットワークに送られ、検出段階の出力は、ヒートマップの形式の、ピクセルレベルの予測である。ヒートマップは、入力画像と同じサイズを有することもできるし、入力画像の縮小バージョンであることもでき、ローカリゼーションコンポーネントへの入力である。本発明者らは、分析対象物の中心をローカライズするためのアルゴリズムを開示する。主な概念は、ヒートマップからローカルピークを繰り返し検出することである。ピークがローカライズされたのち、そのピークを包囲するローカルエリアを計算することができる(ただし値はより小さい)。この領域をヒートマップから削除し、残りのピクセルから次のピークを見つける。すべてのピクセルがヒートマップから削除されるまでこのプロセスを繰り返す。
特定の態様において、本発明は、ヒートマップ値を、一次元順序付きリスト中に、最高値から最低値へとソートするためのローカリゼーションアルゴリズムを提供する。次いで、最高値のピクセルを選択し、そのピクセルを、その隣接ピクセルとともに、リストから削除する。すべてのピクセルがリストから削除されるまでプロセスを繰り返して、リスト中の最高値を有するピクセルを選択する。
Algorithm GlobalSearch (heatmap)
Input:
heatmap
Output:
loci
loci←{}
sort(heatmap)
while (heatmap is not empty) {
s←pop(heatmap)
D←{disk center as s with radius R}
heatmap = heatmap \ D // remove D from the heatmap
add s to loc}
ソート後、ヒートマップは、ヒートマップ値が最高から最低の順に並ぶ一次元順序付きリストである。各ヒートマップ値は、その対応するピクセル座標と関連付けられる。ヒートマップの最初のアイテムは、最高値を有するアイテムであり、それがpop(heatmap)関数の出力である。1つのディスクが作成され、その中心は、最高ヒートマップ値を有するもののピクセル座標である。次いで、ピクセル座標がディスク内にあるすべてのヒートマップ値をヒートマップから削除する。アルゴリズムは、現在のヒートマップ中の最高値を繰り返しポップアップし、アイテムがヒートマップから削除されるまで、その周囲のディスクを削除する。
順序付きリストヒートマップ中、各アイテムは、先行アイテムおよび後続アイテムの知識を有する。順序付きリストからアイテムを削除する場合、以下の変更を加える。
・削除アイテムがxrであり、先行アイテムがxpであり、後続アイテムがxfであると仮定する。
・先行アイテムxpに関し、その後続アイテムを削除アイテムの後続アイテムに再定義する。したがって、xpの後続アイテムはxfとなる。
・削除アイテムxrに関し、その先行アイテムおよび後続アイテムを定義解除し、それを順序付きリストから削除する。
・後続アイテムxfに関し、その先行アイテムを削除されたアイテムの先行アイテムに再定義する。したがって、xfの先行アイテムはxpとなる。
すべてのアイテムが順序付きリストから削除されたのち、ローカリゼーションアルゴリズムは完了する。設定位置中の要素の数が分析対象の数となり、位置情報は、設定位置中の各sのピクセル座標である。
もう1つの態様は、必ずしも最高ヒートマップ値を有するものではないローカルピークを探索する。各ローカルピークを検出するためには、ランダムな出発点から出発し、ローカル最大値を探索する。ピークを見つけたのち、そのピークを包囲するローカルエリアを計算する(ただし値はより小さい)。この領域をヒートマップから削除し、残りのピクセルから次のピークを見つける。ヒートマップからすべてのピクセルが削除されるまでこのプロセスを繰り返す。
Algorithm LocalSearch (s, heatmap)
Input:
s: starting location (x, y)
heatmap
Output:
s: location of local peak.
>0の値のピクセルのみを考慮する。
Algorithm Cover (s, heatmap)
Input:
s: location of local peak,
heatmap:
Output:
cover: a set of pixels covered by peak:
これは、sから出発する幅優先探索アルゴリズムであるが、訪問点の条件が1つ変更されている。heatmap[p]>0かつheatmap[p]<=heatmap[q]ならば、現在位置qの隣接位置pだけがカバーに加えられる。したがって、カバー中の各ピクセルは、ローカルピークsに通じる非下降経路を有する。
Algorithm Localization (heatmap)
Input:
heatmap
Output:
loci
loci←{}
pixels←{all pixels from heatmap}
while pixels is not empty {
s←any pixel from pixels
s←LocalSearch(s, heatmap) // s is now local peak
probe local region of radius R surrounding s for better local peak
r←Cover(s, heatmap)
pixels←pixels \ r // remove all pixels in cover
add s to loci
特定の態様において、検出およびローカリゼーションがコンピュータビジョンアルゴリズムによって実現され、分類がディープラーニングアルゴリズムによって実現され、コンピュータビジョンアルゴリズムが分析対象物の可能な候補を検出し、見つけ、ディープラーニングアルゴリズムが各可能な候補を真の分析対象物と偽の分析対象物とに分類する、ディープラーニングとコンピュータビジョン手法の組み合わせを含む画像解析。すべての真の分析対象物の位置が(真の分析対象物の総数とともに)出力として記録される。
検出
コンピュータビジョンアルゴリズムは、強度、色、サイズ、形状、分布などをはじめとする分析対象物の特徴に基づいて、可能な候補を検出する。前処理スキームが検出を改善することができる。前処理スキームは、コントラスト強調、ヒストグラム調整、色強調、ノイズ除去、スムージング、デフォーカスなどを含む。前処理後、入力画像は検出器に送られる。検出器は、分析対象物の可能な候補の存在を知らせ、その場所の推定を出す。検出は、適応的閾値処理などのスキームを使用して、分析対象物構造(たとえばエッジ検出、ライン検出、円検出など)、接続性(たとえばブロブ検出、接続コンポーネント、輪郭検出など)、強度、色、形状などに基づくことができる。
ローカリゼーション
検出後、コンピュータビジョンアルゴリズムは、境界またはそれを含むタイトなバウンディングボックスを提供することにより、分析対象物の可能な候補それぞれを見つける。これは、物体セグメンテーションアルゴリズム、たとえば適応的閾値処理、背景差分法、floodFill、MeanShift、Watershedなどによって達成することができる。非常に多くの場合、ローカリゼーションを検出と組み合わせて、分析対象物の可能な候補それぞれの場所とともに検出結果を出すことができる。
分類
畳み込みニューラルネットワークなどのディープラーニングアルゴリズムは最先端の視覚的分類を達成する。本発明者らは、分析対象物の可能な候補それぞれの分類のためにディープラーニングアルゴリズムを用いる。VGGNet、ResNet、MobileNet、DenseNetなど、様々な畳み込みニューラルネットワークを分析対象物分類に利用することができる。
分析対象物の可能な候補それぞれを仮定して、ディープラーニングアルゴリズムは、畳み込みフィルタおよび非線形フィルタを介してニューロンの層を通して計算を実行して、分析対象物を非分析対象物から区別する高レベル特徴を抽出する。完全畳み込みネットワークの層が高レベル特徴を分類結果へと組み合わせ、それが真の分析対象物であるかどうか、または分析対象物である確率を教える。
5. 本発明の利点
本発明は、従来技術の方法に対して数多くの利点を有する。本発明の利点は、血液試料中の血小板の定量化を、血小板染色色素を使用して、任意の洗浄工程なしに実施することができることである。別の利点は、試験に必要な血液の量が少ない(通常は1〜5μL)ことである。試験は、5分未満、好ましくは1分未満の実行時間を提供する。iPhoneとコンピュータサーバの結合が、患者の血小板情報をワールドワイドウェブ経由で送信することを可能にし、遠隔医療分野における有用性を確立する。
予想外にも、本発明者らは、血小板を染色するためのアクリジンオレンジの使用が、単離されたばかりの血液を必要とすることを認めた。短い期間(たとえば5〜10分未満)の、血液循環から単離された血液が最適である。他方、より長い期間(たとえば10分超)の、血液循環から単離された血液は最適ではない。本発明者らは、時間を経た血液において、アクリジンオレンジがその染色力を有意に(たとえば約50%)失うことを認めた。血小板染色力の損失は、アクリジンオレンジがDNA/RNAに結合することができないこととは無関係である。
理論によって拘束されることなく、時間を経た血液中の血小板は、たとえば酵素的分解を介してそのDNA/RNAを失い得ると考えられる。血小板中の微量のDNA/RNAが単に崩壊し、細胞成分が残るということも考えられる。
アクリジンオレンジ染色が、採取された血液の鮮度に敏感であるということは予想外の発見である。アクリジンオレンジが血小板を染色する能力は血液の鮮度に依存する(すなわち、採血後10分以内)。染色は、時間を経た血液に対しては最適以下である。本アッセイは、採取された血液が新鮮であるかどうかを決定するための用途および有用性を有する。
本発明者らはさらに、血液試料がアクリジンオレンジ染料と接触したならば、蛍光染色はゆっくりとしか減衰しないことを認めた。新鮮な血液を使用してアクリジンオレンジ染色を実施することが重要である。
6. 本発明の例
本開示の1つの態様において、本発明は、第1のプレート、第2のプレートおよびスペーサを含み、両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、血液試料中の血小板の質を評価するためのデバイスを含む。各プレートは、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を含む。スペーサは、プレートの一方または両方に配置され、それぞれの試料接触区域に固定されている。スペーサは、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔はスペーサによって調節されない。両プレートが開放構成にあるとき、試料がプレートの一方または両方に付着される。開放構成における試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮される。層の均一な厚さはプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の別の態様において、本発明は、第1のプレート、第2のプレート、スペーサおよび生死判別色素を含み、両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、血液試料中の血小板の質を評価するためのキットを含む。各プレートは、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を含む。スペーサは、プレートの一方または両方に配置され、それぞれの試料接触区域に固定されている。スペーサは、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔はスペーサによって調節されない。両プレートが開放構成にあるとき、試料がプレートの一方または両方に付着される。開放構成における試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮される。層の均一な厚さはプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。生死判別色素は、血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると個々の血小板の生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている。
本開示のさらに別の態様において、本発明は、第1のプレート、第2のプレート、スペーサ、イメージャおよびプロセッサを含み、両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステムを含む。各プレートは、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を含む。スペーサは、プレートの一方または両方に配置され、それぞれの試料接触区域に固定されている。スペーサは、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔はスペーサによって調節されない。両プレートが開放構成にあるとき、試料がプレートの一方または両方に付着される。開放構成における試料の付着ののち形成される閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮される。層の均一な厚さはプレートの試料面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。イメージャは、少なくとも第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するためのカメラおよび光源を含む。プロセッサは、画像を受け取って処理し、画像中の血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む。
本開示のさらに別の態様において、本発明は、血小板を含む血液試料を得る工程と、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、第1のプレートおよび第2のプレートを得る工程と、を含み、各プレートが、それぞれの試料面上に、試料と接触するための試料接触区域を有し、プレートの一方または両方が、それぞれの試料接触区域に固定されているスペーサを含む、血液試料中の血小板の質を評価する方法を含む。スペーサは、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する。
方法はさらに、両プレートが開放構成にあるとき、試料をプレートの一方または両方に付着させる工程(開放構成において、2枚のプレートは部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない);試料を、血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると個々の血小板の生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている生死判別色素と混合する工程;2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程(閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さが2枚のプレートの試料面によって画定され、スペーサおよびプレートによって調節される);血小板の明視野画像と、均一な厚さの層中の生死判別色素によってレンダリングされた血小板の光学シグナルの画像とを取得する工程;および取得された画像中の血小板を識別し、血小板の質を分析する工程、を含む。
本開示の任意の態様において、生死判別色素は、ヨウ化プロピジウム、7−AAD、トリパンブルー、カルセインバイオレットAM、カルセインAM、固定可能な生死判別色素、SYTO9もしくは他の核酸色素またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。本開示の他の態様において、生死判別色素は、レサズリンおよびホルマザン(MTT/XTT)もしくは他のミトコンドリア色素またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
本開示の任意の態様において、生死判別色素は蛍光標識されることができる。本開示の任意の態様において、生死判別色素は、異なる生死状態の染色された血小板を異なる色にする着色剤である。
本開示の任意の態様において、生死判別色素はプレートの一方または両方に配置される。1つの態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域に配置される。1つの態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域の一部分に配置される。別の態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域全体に配置される。1つの態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされる。別の態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域にプリントされる。別の態様において、生死判別色素は、一方または両方のプレートの試料接触区域に含浸される。生死判別色素は、試料と接触すると試料中に溶け出し、拡散するように構成されている。
本開示の任意の態様において、光学シグナルは蛍光シグナルであることができる。本開示の任意の態様において、光学シグナルは、蛍光、光の吸収、反射、透過、回折、散乱もしくは拡散、表面ラマン散乱またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
本開示の任意の態様において、スペーサの高さは1μm〜50μmの範囲内の高さを含むことができる。本開示の任意の態様において、スペーサの高さは2μm〜30μmの範囲内の高さを含むことができる。本開示の任意の態様において、スペーサの高さは2μmであることができる。本開示のさらに別の態様において、スペーサの高さは0.5μm〜1.2μmの範囲を含むことができる。本開示の任意の態様において、スペーサ高さは、2μm、1.9μm、1.8μm、1.7μm、1.6μm、1.5μm、1.4μm、1.3μm、1.2μm、1.1μm、1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であることができる。
本開示の任意の態様において、スペーサの高さは、閉鎖構成において、均一な厚さの層中のRBCの実質的な分画が溶解し、均一な厚さの層中の血小板の実質的な分画が溶解しないように選択される。
本開示の任意の態様において、一方または両方のプレートの試料接触区域は、試料中のRBC、WBCおよび/または他の細胞の溶解、および/または血小板の非溶解を促進する溶解剤の層を含むことができる。本明細書において定義される「非溶解」とは、血小板が溶解しないことを意味する。本開示の任意の態様において、一方または両方のプレートの試料接触区域は、血小板の生物/化学的アッセイのための試薬の層を含むことができる。1つの態様において、溶解剤は一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされる。別の態様において、溶解剤は一方または両方のプレートの試料接触区域にプリントされる。さらに別の態様において、溶解剤は試料接触区域の一部分に配置される。さらに別の態様において、溶解剤は一方または両方のプレートの試料接触区域全体に配置される。
本開示の任意の態様において、溶解剤は、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される溶解剤であることができる。
本開示の任意の態様において、血小板またはRBCの実質的な分画は、適切な量の試料中の成分の少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%または99%であることができる。
本開示の任意の態様において、適切な量の横方向面積に対する高度に均一な厚さの層の厚さ変動は、40%、30%、20%、15%、10%、7%、5%、3%もしくは1%以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であることができ、厚さ変動は横方向面積の平均厚さを基準とする。
本開示の任意の態様において、高度に均一な層の面積は、0.1mm、0.5mm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、50mm、70mm、100mm、200mm、500mm、800mm、1000mm、2000mm、5000mm、10000mm、20000mm、50000mmもしくは100000mm以上;またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であることができる。
本開示の任意の態様において、血液試料は希釈全血または非希釈全血であることができる。本開示の任意の態様において、血液試料は部分的血液試料であることができる。
本開示の任意の態様において、閉鎖構成において、適切な量の試料中の白血球(WBC)の実質的な分画を溶解させることができ、スペーサ高さは、1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であることができる。
本開示の任意の態様において、プレートの一方は透明であることができる。本開示の任意の態様において、両プレートが透明であることができる。
本開示の任意の態様において、カメラおよびプロセッサは電子デバイス、たとえばタブレット、コンピュータまたはスマートフォンの一部であることができる。別の態様において、カメラおよびプロセッサはモバイル通信デバイスの一部であることができる。本開示の任意の態様において、モバイル通信デバイスは携帯電話、たとえばスマートフォンであることができる。
本開示の任意の態様において、光源はモバイル通信デバイスの内部光源であることができる。
本開示の任意の態様において、光源はモバイル通信デバイスに対して外にある光源であることができる。
本開示の任意の態様において、本発明はさらに、試料を保持するように構成され、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングを含むことができる。本開示の任意の態様において、ハウジングは、ハウジングをモバイル通信デバイスおよび/または電子デバイスに取り外し可能に取り付けるためのブラケットを含むことができる。本開示の任意の態様において、ハウジングは、モバイル通信デバイスによる試料の画像化および/またはシグナル処理を容易にするための光学系と、光学系をモバイル通信デバイスに保持するように構成されたマウントとを含むことができる。
本開示の任意の態様において、モバイル通信デバイスは、試験結果を、医療専門家、医療施設または保険会社へ通信するように構成されることができる。
本開示の任意の態様において、モバイル通信デバイスは、対象に関する情報を医療専門家、医療施設または保険会社と通信するように構成されることができる。
本開示の任意の態様において、モバイル通信デバイスは、医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取るように構成されることができる。
本開示の任意の態様において、モバイル通信デバイスはWiFiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信することができる。
本開示の任意の態様において、工程(f)は、明視野照明下で均一な厚さの層中の血小板を画像化すること;および第1の波長の光に曝露されたとき生死判別色素によってレンダリングされた均一な厚さの層中の血小板の蛍光シグナルを画像化すること、を含むことができる。
本開示の任意の態様において、工程(g)は、取得された画像の第1の区域中の血小板の総数を特定し、得ること;生死判別色素によってレンダリングされた個々の血小板からの光学シグナルに基づいて第1の区域中の血小板を分類すること;および各分類中の血小板の、総数に対する割合を計算することによって血小板の質を定量化すること、を含むことができる。
本開示の任意の態様において、工程(g)の(i)は、明視野照明下で取得された血小板の画像を処理し、解析し、明視野画像の第1の区域中の血小板の総数を得ること、を含むことができる。
本開示の任意の態様において、工程(g)における特定は、エッジ検出および円検出のためのアルゴリズムを使用して画像を処理し、解析すること、を含むことができる。
本開示の任意の態様において、工程(g)の特定、分析は、血小板の画像を受信および/または処理するように構成されているモバイル通信デバイスによって実施することができる。
本開示の任意の態様において、スペーサは、実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状を含むことができ、高さに対する幅の比率が1以上であり、充填率が1%以上であり、スペーサの充填率とヤング率との積が2MPa以上である。充填率は、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である。
本開示の任意の態様において、層の均一な厚さの平均値は、スペーサの均一な高さと実質的に同じであることができ、変動は10%未満である。
本開示の任意の態様において、閉鎖構成において、RBCの少なくとも90%が溶解することができ、血小板の少なくとも90%が溶解しないことができる。
本開示の任意の態様において、閉鎖構成において、RBCの少なくとも99%が溶解することができ、血小板の少なくとも99%が溶解しないことができる。
本開示の任意の態様において、均一な厚さの層の変動は30nm未満であることができる。
本開示の任意の態様において、均一な厚さ試料の層は±5%までの、厚さの均一さを有することができる。
本開示の任意の態様において、スペーサは、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される断面形状を有するピラーであることができる。
本開示の任意の態様において、スペーサは、実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状を含むことができ、高さに対する幅の比率が1以上であり、所定の不変的なスペーサ間距離が10μm〜200μmの範囲であり、充填率が1%以上であり、スペーサの充填率とヤング率との積が2MPa以上である。充填率は、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である。
本開示の任意の態様において、両プレートを閉鎖構成へと押圧することは同時並行的または順次に実施されることができ、同時並行的に押圧することは所期の区域に同時に外力を加え、順次に押圧することは、所期の区域の一部に外力を加え、徐々に別の区域に移行する。
本開示の任意の態様において、血液試料は、均一な厚さの層中の血液試料の少なくとも一部に光を照射し、CCDまたはCMOSセンサを使用して細胞の1つまたは複数の画像を得、コンピュータを使用して画像中の血小板を識別し、画像の一定面積中の血小板の数を数えることによって分析することができる。
7.関連文書および追加の例
本発明は、様々な構成要素が互いに矛盾しない限り、複数の方法で組み合わせることができる様々な実施形態を含む。実施形態は、単一の発明出願とみなされるべきであり、各出願は、個別に独立しているものとしてではなく、参考文献として他の出願を有し、その全体およびすべての目的のためにも参照される。これらの実施形態は、現在の出願の開示だけでなく、本明細書で参照されるか、組み込まれるか、または優先権が主張される文書も含む。
(1)定義
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法の説明に使用される用語は、現在の出願、またはそれぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において定義されている。
(2)試料
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の試料の操作および検出に適用することができる。試料は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
本明細書で開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、診断試料、臨床試料、環境試料、および食品試料などの試料に使用することができる。試料の種類には、これらに限定されないが、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願され、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれるPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号に列挙、説明、および/または要約されている試料を含む。
例えば、いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、細胞、組織、体液、および/またはそれらの混合物を含む試料に使用される。いくつかの実施形態では、試料はヒトの体液を含む。いくつかの実施形態では、試料は、細胞、組織、体液、糞便、羊水、房水、硝子体液、血液、全血、画分血液、血漿、血清、母乳、脳脊髄液、耳垢(cerumen)、乳糜、糜汁、内リンパ、外リンパ、糞便、息、胃酸、胃液、リンパ、粘液、鼻漏、痰、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙、嘔吐物、尿、および呼気凝縮物のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、以下に限定されないが、河川、湖、池、海、氷河、氷山、雨、雪、下水、貯水池、水道水、または飲料水などの任意の好適な供給源から得られる環境試料;土壌、堆肥、砂、岩、コンクリート、木材、レンガ、下水などからの固体試料;および空気、水中熱排気口、産業排気、車両排気などの気体試料に使用される。ある特定の実施形態では、環境試料は、供給源からの新鮮なものであり、ある特定の実施形態では、環境試料は処理される。例えば、液体ではない試料は、主題のデバイス、装置、システム、および方法が適用される前に液体に変換される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、動物の消費、例えば、人間の消費に好適であるか、または好適となる可能性を有する食品試料に使用される。いくつかの実施形態では、食品試料は、生の材料、調理済みまたは処理済みの食品、植物および動物源の食糧、前処理済みの食品、ならびに部分的または完全に処理済みの食品などを含む。ある特定の実施形態では、液体ではない試料は、主題のデバイス、装置、システム、および方法が適用される前に液体に変換される。
主題のデバイス、装置、システム、および方法を使用して、任意の体積の試料を分析することができる。体積の例は、これらに限定されないが、約10mL以下、5mL以下、3mL以下、1マイクロリットル(μL、本明細書では「uL」)以下、500μL以下、300μL以下、250μL以下、200μL以下、170μL以下、150μL以下、125μL以下、100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。
いくつかの実施形態では、試料の体積は、これらに限定されないが、約100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。いくつかの実施形態では、試料の体積は、これらに限定されないが、約10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、0.5μL以下、0.1μL以下、0.05μL以下、0.001μL以下、0.0005μL以下、0.0001μL以下、10pL以下、1pL以下、または任意の2つの値の間の範囲を含む。
いくつかの実施形態において、試料の量は、ほぼ一滴の液体である。ある特定の実施形態では、試料の量は、刺された指または指先から収集された量である。ある特定の実施形態では、試料の量は、マイクロニードル、マイクロピペットまたは静脈吸引から収集された量である。
ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、流体試料を保持するように構成されている。ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、流体試料の少なくとも一部を薄い層へと圧縮するように構成されている。ある特定の実施形態では、試料ホルダーは、試料を加熱および/または冷却するように構成されている構造を含む。ある特定の実施形態では、加熱源は、試料ホルダー内のある特定の構造によって吸収されて試料の温度を変化させることができる電磁波を提供する。ある特定の実施形態では、信号センサは、試料からの信号を検出および/または測定するように構成されている。ある特定の実施形態では、信号センサは、試料中の分析物を検出および/または測定するように構成されている。ある特定の実施形態では、ヒートシンクは、試料ホルダーおよび/または加熱源から熱を吸収するように構成されている。ある特定の実施形態では、ヒートシンクは、試料ホルダーを少なくとも部分的に囲むチャンバーを含む。
(3)Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカード、スペーサ、および均一な試料厚さの実施形態を含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、試料の少なくとも一部を非常に均一性の層にするのに役立つスペーサを備える。スペーサの構造、材料、機能、変形、および寸法、ならびにスペーサおよび試料層の均一性は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
(4)ヒンジ、開口ノッチ、陥凹端部、およびスライダ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードの操作および試料の測定を容易にするのに役立つヒンジ、ノッチ、陥凹、およびスライダを備える。ヒンジ、ノッチ、陥凹、およびスライダの構造、材料、機能、変形、および寸法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2016年12月9日に出願された米国仮出願第62/431639号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456504号、ならびに2017年8月1日に出願された米国仮出願第62/539660号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、これに限定するものではないが、プレートのエッジにおけるノッチまたはプレートに取り付けられたストリップなどのオープニング用機構を備え、これにより、限定するものではないが手によってプレートを離すなど、ユーザがプレートの位置調整をより簡単に操作することができるようになる。
いくつかの実施形態では、QMAXデバイスは、プレートの一方または両方に溝を備える。ある特定の実施形態では、溝は、プレート上の試料の流れを制限する。
(5)Qカードおよびアダプタ
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードを収容し、モバイルデバイスに接続するように構成されているアダプタと共に使用され、Qカード内の試料を、モバイルデバイスによって撮像、分析、および/または測定できるようにする。Qカード、アダプタ、およびモバイルの構造、材料、機能、変形、および寸法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456590号、2017年2月8日に出願された米国仮出願62/456504号、2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459,544号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460075号および第62/459920号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、アダプタは、デバイスが閉鎖構成にあるときにQMAX装置を収容するように構成されているレセプタクルスロットを備える。ある特定の実施形態では、QMAXデバイスは、その中に付着した試料を有し、アダプタがモバイルデバイス(例えば、スマートフォン)に接続されて、試料がモバイルデバイスによって読み取られ得る。ある特定の実施形態では、モバイルデバイスは、試料からの信号を検出および/または分析することができる。ある特定の実施形態では、モバイルデバイスは、試料がQMAXデバイス内にあり、ある特定の実施形態ではモバイルデバイスの一部であるカメラの視野(FOV)に位置するときに、試料の画像をキャプチャすることができる。
いくつかの実施形態では、アダプタは、試料からの信号の生成を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている光学部品を備える。いくつかの実施形態では、光学部品は、試料に提供される照明を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている部品を含む。ある特定の実施形態では、照明は、モバイルデバイスの一部である光源によって提供される。いくつかの実施形態では、光学部品は、試料からの信号を強化、拡大、および/または最適化するように構成されている部品を含む。
(6)スマートフォン検出システム
本明細書で開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、試料の検出、分析、および定量化のために、Qカードを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、Qカードは、Qカードをスマートフォン検出システムと接続することができるアダプタと共に使用される。いくつかの実施形態では、スマートフォンは、カメラおよび/または照明源を備える。スマートフォン検出システム、ならびに関連ハードウェアおよびソフトウェアは、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号および第62/456590号、2017年2月8日に出願された米国仮出願62/456504号、2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459,544号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460075号および第62/459920号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、スマートフォンはカメラを備え、これは、試料がカメラの視野内に配置されたとき(例えば、アダプタによって)に画像または試料をキャプチャするために使用され得る。ある特定の実施形態では、カメラは、1セットのレンズ(例えば、iPhone(商標)6にあるような)を備える。ある特定の実施形態では、カメラは、少なくとも2セットのレンズ(例えば、iPhone(商標)7にあるような)を備える。いくつかの実施形態では、スマートフォンはカメラを備えるが、カメラは画像キャプチャに使用されない。
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、これに限定されないが、LED(発光ダイオード)などの光源を備える。ある特定の実施形態では、光源は、試料がカメラの視野内に配置されたとき(例えば、アダプタによって)に試料に照明を提供するために使用される。いくつかの実施形態では、光源からの光は、アダプタの光学部品によって強化、拡大、変更、および/または最適化される。
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、試料からの情報を処理するように構成されたプロセッサを備える。スマートフォンは、プロセッサによって実行されると、試料からの信号(例えば、画像)を強化、拡大、および/または最適化することができるソフトウェアの命令を含む。プロセッサは、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィックス処理装置(GPU)、物理処理装置(PPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上のハードウェア部品を含み得る。
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、試料に関連するデータおよび/または画像を別のデバイスに送信するように構成および/または使用される通信ユニットを備える。単なる例として、通信ユニットは、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバーネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆電話交換網(PSTN)、Bluetoothネットワーク、ZigBeeネットワーク、近距離無線通信(NFC)ネットワークなど、またはそれらの任意の組み合わせを使用することができる。
いくつかの実施形態では、スマートフォンは、iPhone(商標)、Android(商標)電話、またはWindows(商標)電話である。
(7)検出方法
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の検出方法を含むか、または使用することができる。検出方法は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、第62/456528号、第62/456631号、第62/456522号、第62/456598号、第62/456603号、および第62/456628号、2017年2月9日に出願された米国仮出願62/459276号、第62/456904号、第62/457075号、および第62/457009号、ならびに2017年2月15日に出願された米国仮出願第62/459303号、第62/459337号、および第62/459598号、ならびに2017年2月16日に出願された米国仮出願第62/460083号、第62/460076号に列挙、説明、および/または要約されており、これらの出願の全ては、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
(8)標識、捕捉剤、および検出剤
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、分析物検出に使用される様々な種類の標識、捕捉剤、および検出剤を使用することができる。標識は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
いくつかの実施形態では、標識は、これに限定されないが蛍光標識など、光学的に検出可能である。いくつかの実施形態では、標識には、これらに限定されないが、IRDye800CW、Alexa 790、Dylight 800、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、カルボキシフルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインのスクシンイミジルエステル、フルオレセインジクロロトリアジンの5−異性体、ケージドカルボキシフルオレセイン−アラニン−カルボキシアミド、オレゴングリーン488、オレゴングリーン514;ルシファーイエロー、アクリジンオレンジ、ローダミン、テトラメチルローダミン、テキサスレッド、ヨウ化プロピジウム、JC−1(5,5’,6,6’−テトラクロロ−1,1’,3,3’−テトラエチルベンズイミダゾイルカルボシアニンヨウ化物)、テトラブロモローダミン123、ローダミン6G、TMRM(テトラメチルローダミンメチルエステル)、TMRE(テトラメチルローダミンエチルエステル)、テトラメチルロサミン、ローダミンBおよび4−ジメチルアミノテトラメチルロサミン、緑色蛍光タンパク質、青色にシフトした緑色蛍光タンパク質、シアンにシフトした緑色蛍光タンパク質、赤色にシフトした緑色蛍光タンパク質、黄色にシフトした緑色蛍光タンパク質、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’ジスルホン酸;アクリジンおよびアクリジン、アクリジンイソチオシアネートなどの誘導体;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS);4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタ−アルイミド−3,5ジスルホネート;N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−4−ボラ−3a,4aジアザ−5−インダセン−3−プロピオン酸BODIPY;カスケードブルー;ブリリアントイエロー;クマリンおよび誘導体:クマリン、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(クマリン151);シアニン色素;シアノシン;4’,6−ジアミニジノ−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5’ ’−ジブロモピロガロール−スルホナフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチレントリアアミンペンタアセテート;4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロ−スチルベン−2−,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;5−(ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、塩化ダンシル);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアネート(DABITC);エオシンおよび誘導体:エオシン、エオシンイソチオシアネート、エリスロシンおよび誘導体:エリスロシンB、エリスロシン、イソチオシアネート;エチジウム;フルオレセインおよび誘導体:5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノ−−フルオレセイン(DTAF)、2’,7’ジメトキシ−4’5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、QFITC、(XRITC);フルオレスカミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアネート;4−メチルウンベリ−フェノオルトクレソルフタレイン;ニトロチロシン;パラロサニリン;フェノールレッド;B−フィコエリスリン;o−フタルジアルデヒド;ピレンおよび誘導体:ピレン、ピレン酢酸塩、スクシンイミジル1−ピレン;酪酸塩量子ドット;リアクティブレッド4(Cibacron(商標)ブリリアントレッド3B−A)ローダミンおよび誘導体:6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、リサミンローダミンBスルホニルクロリドローダミン(ロード)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、スルホローダミンB、スルホローダミン101、スルホローダミン101の塩化スルホニル誘導体(テキサスレッド);N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルホダミンイソチオシアネート(TRITC);リボフラビン;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)、ロゾール酸;CALフルオールオレンジ560;テルビウムキレート誘導体;Cy3;Cy5;Cy5.5;Cy7;IRD700;IRD800;ラホーヤブルー;フタロシアニン;ならびにナフタロシアニン、クマリンおよび関連色素、ロドールなどのキサンテン色素、レゾルフィン、ビマン、アクリジン、イソインドール、ダンシル色素、ルミノールなどのアミノフタル酸ヒドラジド、およびイソルミノール誘導体、アミノフタルイミド、アミノナフタルイミド、アミノベンゾフラン、アミノキノリン、ジシアノヒドロキノン、蛍光ユーロピウム、およびテルビウム錯体;それらの組み合わせなどが挙げられる。好適な蛍光タンパク質および発色性タンパク質には、これらに限定されないが、Aequoria victoriaまたはその誘導体、例えば、Enhanced GFPなどの「ヒト化」誘導体に由来するGFP;Renilla reniformis、Renilla mulleri、またはPtilosarcus guernyiなどの別の種からのGFP;「ヒト化」組換えGFP(hrGFP);花虫綱の種の様々な蛍光タンパク質および着色タンパク質のうちのいずれか;それらの組み合わせなどが挙げられる。
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B1、B2、B3、および/またはB7から選択されるバイオマーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤および/または検出剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のバイオマーカーの量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
任意の実施形態では、捕捉剤および/または検出剤は抗体エピトープであり得、バイオマーカーは抗体エピトープに結合する抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B4、B5、またはB6から選択される生体分子またはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B5から選択されるアレルゲンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B6から選択される感染因子由来生体分子またはその断片を含む。
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B4、B5、および/またはB6から選択される複数の抗体エピトープを含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量は、疾患または状態の診断に役立つ。
(9)分析物
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な種類の分析物(バイオマーカーを含む)の操作および検出に適用することができる。分析物は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、様々な分析物の検出、精製、および/または定量化に使用することができる。いくつかの実施形態では、分析物は様々な疾患に関連するバイオマーカーである。いくつかの実施形態では、分析物および/またはバイオマーカーは、疾患の存在、重症度、および/または病期を示す。本発明のデバイス、装置、システム、および/または方法で検出および/または測定できる分析物、バイオマーカー、および/または疾患は、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、および2016年9月27日に出願されたPCT出願第PCT/US2016/054025号、および2015年9月29日に出願された米国仮出願第62/234,538号および2015年9月28日に出願された第62/233,885号、2016年2月9日に出願された第62/293,188号、および2016年3月に出願された第62/305,123号に列挙、説明、および/または要約されており、これらは全てそれらの全体において参照により本書に組み込まれる。例えば、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、(a)ある特定の疾患、例えば、感染症および寄生虫病、傷害、心血管疾患、癌、精神疾患、神経精神疾患、ならびに器質性疾患、例えば、肺疾患、腎疾患の病期と相関する化学化合物または生体分子の検出、精製、および定量化、(b)微生物、例えば、環境、例えば、水、土壌、または生体試料、例えば、組織、体液からのウイルス、真菌、および細菌の検出、精製、および定量化、(c)食品の安全性または国家安全保障を危険にさらす化学化合物または生体試料、例えば、毒性廃棄物、の検出、定量化、たとえば毒性廃棄物、炭疽の検出、定量化、(d)医学的または生理学的モニターにおけるバイタルパラメータ、例えば、グルコース、血中酸素レベル、総血球数の定量化、(e)生体試料、例えば、細胞、ウイルス、体液からの特定のDNAまたはRNAの検出および定量化、(f)ゲノム解析のための染色体およびミトコンドリアのDNAの遺伝子配列の配列決定および比較、または(g)例えば、医薬品の合成または精製中の反応生成物の検出において使用され得る。
いくつかの実施形態では、分析物は、バイオマーカー、環境マーカー、または食品マーカーであり得る。いくつかの場合では、試料は液体試料であり、診断試料(唾液、血清、血液、尿、汗、涙、精液、または粘液など);川、海、湖、雨、雪、下水、下水処理流出、農業排水、産業排水、水道水、もしくは飲料水から得られる環境試料;または水道水、飲料水、調理済み食品、処理済みの食品、もしくは生の食品から得られる食品試料であり得る。
任意の実施形態では、試料は対象から得られる診断試料であり得、分析物はバイオマーカーであり得、測定される試料中の分析物の量は疾患または状態の診断に役立ち得る。
任意の実施形態では、本発明のデバイス、装置、システム、および方法は、試料中のバイオマーカーの測定量を含む情報に基づいて対象を診断することをさらに含むことができる。いくつかの場合では、診断ステップは、測定されたバイオマーカーの量を含むデータを遠隔地に送信し、遠隔地からの測定値を含む情報に基づいて診断を受けることを含む。
任意の実施形態では、バイオマーカーは、米国仮出願第62/234,538号、第62/293,188号、および/または第62/305,123号、および/またはPCT出願第PCT/US2016/054,025号に開示されている表B1、2、3、または7から選択され得、これらは全ての目的のためにそれらの全体において組み込まれる。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B1、2、または3から選択されるタンパク質である。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B2、3または7から選択される核酸である。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B2から選択される感染因子由来バイオマーカーである。いくつかの場合では、バイオマーカーは、表B7から選択されるマイクロRNA(miRNA)である。
任意の実施形態では、適用ステップb)は、試料からmiRNAを単離して単離されたmiRNA試料を生成すること、および単離されたmiRNA試料をディスク結合ドットオンピラーアンテナ(QMAXデバイス)アレイに適用することを含み得る。
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、表B1、B2、B3、および/またはB7から選択されるバイオマーカーとそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のバイオマーカーの量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
任意の実施形態では、捕捉剤は抗体エピトープであり得、バイオマーカーは抗体エピトープに結合する抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B4、B5、またはB6から選択される生体分子またはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B5から選択されるアレルゲンまたはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体エピトープは、表B6から選択される感染因子由来生体分子またはその断片を含む。
任意の実施形態では、QMAXデバイスは、表B4、B5、および/またはB6から選択される複数の抗体エピトープを含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量の尺度を得ることを含み、試料中の複数のエピトープ結合抗体の量は、疾患または状態の診断に役立つ。
任意の実施形態では、試料は環境試料であり得、分析物が環境マーカーであり得る。いくつかの実施形態では、環境マーカーは、米国仮出願第62/234,538号および/またはPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B8から選択される。
任意の実施形態では、方法は、試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含み得る。
任意の実施形態では、方法は、測定された環境マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含み得る。
任意の実施形態では、QMAXデバイスアレイは、表B8から選択される環境マーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、読み取りステップd)は、試料中の複数の環境マーカーの量の測定値を得ることを含むことができる。
任意の実施形態では、試料は食品試料であり得、分析物は食品マーカーであり得、試料中の食材マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関し得る。いくつかの実施形態では、食品マーカーは表B9から選択される。
任意の実施形態では、方法は、試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含み得る。
任意の実施形態では、方法は、測定された食料マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含み得る。
任意の実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、米国仮出願第62/234,538号およびPCT出願第PCT/US2016/054025号の表B9から選択される食品マーカーにそれぞれ結合する複数の捕捉剤を含むことができ、得ることは、試料中の複数の食品マーカーの量の測定値を得ることを含むことができ、試料中の複数の食品マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関し得る。
また、本発明のデバイス、システム、および方法を実施する際に使用を見出すキットも本明細書に提供される。
試料の量は、試料の約一滴であり得る。試料の量は、刺した指または指先から収集した量であり得る。試料の量は、マイクロニードルまたは静脈吸引から収集した量であり得る。
試料は、供給源からそれを取得した後、さらに処理することなく使用され得るか、または、例えば、対象の分析物の濃縮、大きな粒子状物質の除去、固体試料の溶解または再懸濁などに処理され得る。
試料をQMAXデバイスに適用する任意の好適な方法が用いられ得る。好適な方法は、ピペット、スポイト、シリンジなどを使用することを含み得る。ある特定の実施形態では、以下に説明されるように、QMAXデバイスがディップスティック形式の支持体上に位置する場合、ディップスティックの試料受け取り区域を試料に浸漬することによって試料がQMAXデバイスに適用され得る。
試料は、一度に、または複数回で収集され得る。経時的に収集された試料は、個別に集約および/または処理され得る(QMAXデバイスに適用し、試料中の分析物の量の測定値を得ることによって)。いくつかの場合によっては、経時的に得られた測定値を集約することができ、経時的な縦断的分析に役立ち、スクリーニング、診断、治療、および/または疾患予防を促進することができる。
上記のように、QMAXデバイスを洗浄して未結合の試料構成成分を除去することは、任意の便利な方法で行うことができる。ある特定の実施形態では、結合緩衝剤を使用してQMAXデバイスの表面を洗浄し、未結合の試料構成成分を除去する。
分析物の検出可能な標識は、任意の便利な方法で行うことができる。分析物は、直接または間接的に標識され得る。直接標識では、試料がQMAXデバイスに適用される前に、試料中の分析物が標識される。間接標識では、以下に説明されるように、試料がQMAXデバイスに適用された後に、試料中の非標識分析物が標識され、非標識検体が捕捉される。
(10)用途
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、様々な用途(分野および試料)に使用することができる。用途は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、様々な分野の様々な異なる用途で使用され、試料中の1つ以上の分析物の有無、定量化、および/または増幅の判定が望ましい。例えば、ある特定の実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、タンパク質、ペプチド、核酸、合成化合物、無機化合物、有機化合物、細菌、ウイルス、細胞、組織、ナノ粒子、およびその他の分子、化合物、混合物、ならびにそれらの物質の検出に使用される。主題のデバイス、装置、システム、および方法が使用され得る様々な分野には、これらに限定されないが、ヒトの疾患および状態の診断、管理、および/または予防、獣医の疾患および状態の診断、管理、および/または予防、植物の疾患または状態の診断、管理、および/または予防、農業用途、獣医学用途、食品検査、環境検査および汚染除去、薬物検査および予防などが挙げられ、使用され得る。
本発明の用途には、これらに限定されないが、(a)特定の疾患、または疾患の特定の病期、例えば、感染症および寄生虫病、傷害、心血管疾患、癌、精神疾患、神経精神疾患、ならびに器質性疾患、例えば、肺疾患、腎疾患の病期と相関する化学化合物または生体分子の検出、精製、定量化、および/または増幅、(b)細胞および/または微生物、例えば、環境、例えば、水、土壌、または生体試料、例えば、組織、体液からのウイルス、真菌、および細菌の検出、精製、定量化、および増幅、(c)食品の安全性、ヒトの健康、または国家安全保障を危険にさらす化学化合物または生体試料、例えば、毒性廃棄物、炭疽の検出、定量化、(d)医学的または生理学的モニターにおけるバイタルパラメータ、例えば、グルコース、血中酸素レベル、総血球数の検出および定量化、(e)生体試料、例えば、細胞、ウイルス、体液の特定のDNAまたはRNAの検出および定量化、(f)ゲノム解析のための染色体およびミトコンドリアのDNAの遺伝子配列の配列決定および比較、または(g)例えば、医薬品の合成または精製中の反応生成物の検出および定量化が挙げられる。
いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、試料中の核酸、タンパク質、または他の分子もしくは化合物の検出に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、例えば、対象の疾患状態の診断、予防、および/または管理に使用されるような、生体試料中の1つ以上、2つ以上、または3つ以上の疾患バイオマーカーの迅速な臨床検出および/または定量化に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、環境試料、例えば、川、海、湖、雨、雪、下水、下水処理流出、農業排水、産業排水、水道水または飲料水中の1つ以上、2つ以上、または3つ以上の環境マーカーの検出および/または定量化に使用される。ある特定の実施形態では、デバイス、装置、システム、および方法は、水道水、飲料水、調理済み食品、処理済みの食品、または生の食品から得られる食品試料からの1つ以上、2つ以上、または3つ以上の食品マークの検出および/または定量化に使用される。
いくつかの実施形態では、主題のデバイスはマイクロ流体デバイスの一部である。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法を使用して、蛍光または発光信号を検出する。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、携帯電話、タブレットコンピュータ、およびラップトップコンピュータなどの通信デバイスを含むか、またはこれらと一緒に使用される。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、装置、システム、および方法は、これらに限定されないが、光学バーコード、無線周波数IDタグ、またはそれらの組み合わせなどの識別子を含むか、またはこれらと一緒に使用される。
いくつかの実施形態では、試料は対象から得られた診断試料であり、分析物はバイオマーカーであり、測定された試料中の分析物の量は疾患または状態の診断に役立つ。いくつかの実施形態では、対象のデバイス、システム、および方法は、疾患または状態を有しないか、またはその低いリスクにある個体において測定されたバイオマーカーの量および測定されたバイオマーカーの値の範囲を示すレポートを受信するか、または対象に提供することをさらに含み、測定された値の範囲に対する測定されたバイオマーカーの量は、疾患または状態の診断に役立つ。
いくつかの実施形態では、試料は環境試料であり、分析物は環境マーカーである。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含む。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、測定された環境マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られた環境にさらされる対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含む。
いくつかの実施形態では、試料は食品試料であり、分析物は食品マーカーであり、試料中の食品マーカーの量は、消費する食品の安全性と相関する。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信または提供することを含む。いくつかの実施形態では、主題のデバイス、システム、および方法は、測定された食料マーカーの量を含むデータを遠隔地に送信すること、および試料が得られる食品を消費する対象の安全性または有害性を示すレポートを受信することを含む。
(11)寸法
本明細書に開示されるデバイス、装置、システム、および方法は、プレートおよびスペーサを含むことができるQMAXデバイスを含むか、または使用することができる。いくつかの実施形態では、QMAXデバイスおよびそのアダプタの個々の構成要素の寸法は、2016年8月10日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号、および2016年12月9日に出願された米国仮出願第62,431,639号および2017年2月8日に出願された第62/456,287号に列挙、説明、および/または要約されており、これらは全てそれらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、寸法は以下の表に列挙されている。
プレート:
Figure 2021501322
Figure 2021501322
ヒンジ:
Figure 2021501322
Figure 2021501322
ノッチ:
Figure 2021501322
溝:
Figure 2021501322
レセプタクルスロット:
Figure 2021501322
(12)クラウド
本明細書に開示されるデバイス/装置、システム、および方法は、データ転送、ストレージ、および/または分析のためにクラウド技術を使用することができる。関連するクラウド技術は、本明細書に開示され、それぞれ2016年8月10日および2016年9月14日に出願されたPCT出願(米国指定)第PCT/US2016/045437号および第PCT/US0216/051775号、2017年2月7日に出願された米国仮出願第62/456065号、2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456287号、ならびに2017年2月8日に出願された米国仮出願第62/456504号(これらの出願のすべてはすべての目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)において列挙、説明、および/または要約されている。
いくつかの実施形態では、クラウドストレージおよびコンピューティング技術は、クラウドデータベースを含むことができる。単なる例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン)は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してクラウドに接続され得る。
いくつかの実施形態では、試料に関連するデータ(例えば、試料の画像)は、モバイルデバイスによって処理することなくクラウドに送信され、さらなる分析が遠隔で実施され得る。いくつかの実施形態では、試料に関連するデータは、モバイルデバイスによって処理され、結果はクラウドに送信される。いくつかの実施形態では、生データおよび結果の両方がクラウドに転送される。
柱状スペーサの平坦な上部
本発明のある特定の実施形態では、スペーサは、1つのプレート上に固定された平坦な上部および脚部を有する柱であり、平坦な上部は、小さな表面変動を伴う滑らかさを有し、変動は、5、10nm、20nm、30nm、50nm、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、1000nm未満、または任意の2つの値の間の範囲内である。好ましい平坦な柱上部の滑らかさは、50nm以下の表面変動である。
さらに、表面変動は、スペーサの高さに対して相対的であり、柱の平坦な上面変動とスペーサの高さとの比率は、0.5%、1%、3%、5%、7%、10%、15%、20%、30%、40%未満、またはこれら値のうちのいずれか2つの間の範囲内である。好ましい平坦な柱上部の平滑度は、2%、5%、または10%未満である、柱の平らな上面変動とスペーサの高さとの比率を有する。
柱状スペーサの側壁角度
本発明のある特定の実施形態では、スペーサは側壁角度を有する柱である。いくつかの実施形態では、側壁角度は、5度(表面の法線から測定)、10度、20度、30度、40度、50度、70度未満、または任意の2つの値の間の範囲内である。好ましい実施形態では、側壁角度は、5度、10度、または20度未満である。
不正確な押圧力による均一な薄い流体層の形成
本発明のある特定の実施形態では、不正確な力による押圧を使用することにより、均一な薄い流体試料層が形成される。詳細を追加せずに不正確な押圧力の定義を追加しない「不正確な押圧力」という用語。本明細書で使用される場合、力の文脈における「不正確な」という用語(例えば、「不正確な押圧力」)は、
(a)力が加えられた時点で正確に知られていないか、または正確に予測できない大きさを有し、(b)0.01kg/cm(平方センチメートル)〜100kg/cmの範囲内の圧力を有し、(c)力の1つの適用から次の適用で大きさが変動し、(d)(a)および(c)の力の不正確さ(すなわち、変動)は、実際に加えられる力の合計の少なくとも20%である、力を指す。
不正確な力は、例えば、親指と人差し指の間で物体をつまむことによって、または親指と人差し指の間で物体をつまんだり擦ったりすることによって、ヒトの手によって加えることができる。
いくつかの実施形態では、手押圧による不正確な力は、0.01kg/cm2、0.1kg/cm2、0.5kg/cm2、1kg/cm2、2kg/cm2、kg/cm2、5kg/cm2、10kg/cm2、20kg/cm2、30kg/cm2、40kg/cm2、50kg/cm2、60kg/cm2、100kg/cm2、150kg/cm2、200kg/cm2、またはいずれの2つの値間の範囲;および0.1kg/cm2〜0.5kg/cm2、0.5kg/cm2〜1kg/cm2、1kg/cm2〜5kg/cm2、5kg/cm2〜10kg/cm2(圧力)の好ましい範囲の圧力を有する。
スペーサ充填率
「スペーサ充填率」または「充填率」という用語は、スペーサの接触面積と全プレート面積との比率を指し、スペーサの接触面積は、閉鎖構成で、スペーサの上面がプレートの内面に接触する接触範囲を指し、全プレート面積は、スペーサの平坦な上部が接触するプレートの内面の全面積を指す。2つのプレートが存在し、各スペーサが、各々が1つのプレートに接触する2つの接触表面を有するため、充填率は、最小の充填率である。
例えば、スペーサが正方形(10μm×10μm)の平坦な上部、ほぼ均一な断面、および2μmの高さを有する柱であり、スペーサが100μmの周期で周期的である場合、スペーサの充填率は、1%である。上記の例で、柱状スペーサの脚部が15μm×15μmの正方形である場合、充填率は、定義によって1%のままである。
IDS^4/hE
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さの薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さの薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さの薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、スペーサを含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、一方または両方のプレートが可撓性である。特定の態様において、各プレートは、流体試料と接触するための試料接触区域を有する内面を含む。特定の態様において、各プレートは、それぞれの外面上に、両プレートを押し合わせる押圧力を加えるための加力区域を含む。特定の態様において、プレートの一方または両方は、それぞれのプレートの内面に永久的に固定されているスペーサを含む。特定の態様において、スペーサは、200ミクロン以下である実質的に均一な所定の高さと、所定の固定されたスペーサ間距離とを有する。特定の態様において、可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(ISD)の4乗(ISD/(hE))は、5×10um/GPa以下である。特定の態様において、スペーサの少なくとも1つが試料接触区域内にある。特定の態様において、構成の1つは、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、試料がプレートの一方または両方に付着される開放構成である。特定の態様において、構成のもう1つは、開放構成において試料が付着され、加力区域に押圧力を加えることによって両プレートが閉鎖構成へと押し付けられたのち形成される閉鎖構成であり;閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、プレートに対して実質的に停滞状態になり、層の均一な厚さが2枚のプレートの試料接触区域によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、本開示のデバイスを得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、両プレートが開放構成にあるとき、流体試料をプレートの一方または両方に付着させる工程を含むことができる。特定の態様において、開放構成は、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない構成である。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、2枚のプレートを、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって実質的に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さがプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される閉鎖構成へと押し付ける工程を含むことができる。
本開示の特定の態様において、流体試料を分析するためのデバイスは、第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、流体試料を分析するためのデバイスは、第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、流体試料を分析するためのデバイスは、スペーサを含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、一方または両方のプレートが可撓性である。特定の態様において、各プレートは、それぞれの内面上に、流体試料と接触するための試料接触区域を有する。特定の態様において、プレートの一方または両方はスペーサを含み、スペーサはそれぞれのプレートの内面に固定されている。特定の態様において、スペーサは、200ミクロン以下である実質的に均一な所定の高さを有し、スペーサ間距離は所定である。特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも2MPaである。特定の態様において、スペーサの少なくとも1つが試料接触区域内にある。特定の態様において、構成の1つは、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、試料がプレートの一方または両方に付着される開放構成である。特定の態様において、構成のもう1つは、開放構成において試料が付着されたのち形成される閉鎖構成であり;閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さはプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、本開示のデバイスを得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、両プレートが開放構成にあるとき、流体試料をプレートの一方または両方に付着させる工程を含むことができる。特定の態様において、開放構成は、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない構成である。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、2枚のプレートを閉鎖構成へと押し付ける工程を含むことができる。特定の態様において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって実質的に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さはプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、流体試料を分析するためのデバイスは、第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、流体試料を分析するためのデバイスは、第2のプレートを含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、一方または両方のプレートが可撓性である。特定の態様において、各プレートは、それぞれの表面上に、分析対象物を含有する試料と接触するための試料接触区域を有する。特定の態様において、プレートの一方または両方は、試料接触区域内でプレートに永久的に固定されているスペーサを含み、スペーサは、実質的に均一な所定の高さと、分析対象物のサイズの少なくとも約2倍である、200umまでの大きさである所定のスペーサ間距離とを有し、スペーサの少なくとも1つが試料接触区域内にある。特定の態様において、構成の1つは、2枚のプレートが離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、試料がプレートの一方または両方に付着される開放構成である。特定の態様において、構成のもう1つは、開放構成における試料付着ののち形成される閉鎖構成であり;閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さはプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、本開示のデバイスを得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、両プレートが開放構成にあるとき、流体試料をプレートの一方または両方に付着させる工程を含むことができ、開放構成は、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない構成である。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成する方法は、2枚のプレートを、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって実質的に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さがプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される閉鎖構成へと押し付ける工程を含むことができる。
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を押圧によって形成するためのデバイスは、スペーサを含むことができる。特定の態様において、両プレートは、互いに対し、異なる構成へと動くことができる。特定の態様において、一方または両方のプレートが可撓性である。特定の態様において、各プレートは、それぞれの内面上に、流体試料と接触する、および/または流体試料を圧縮するための試料接触区域を含む。特定の態様において、各プレートは、それぞれの外面上に、両プレートを押し合わせる力を加えるための区域を含む。特定の態様において、プレートの一方または両方は、それぞれのプレートの内面に永久的に固定されているスペーサを含む。特定の態様において、スペーサは、200ミクロン以下である実質的に均一な所定の高さと、所定の幅と、所定の固定されたスペーサ間距離とを有する。特定の態様において、スペーサ幅に対するスペーサ間距離の比率は、1.5以上である。特定の態様において、スペーサの少なくとも1つが試料接触区域内にある。特定の態様において、構成の1つは、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されず、試料がプレートの一方または両方に付着される開放構成である。特定の態様において、構成のもう1つは、開放構成における試料付着ののち形成される閉鎖構成であり;閉鎖構成において、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、プレートに対して実質的に停滞状態になり、層の均一な厚さが2枚のプレートの試料接触区域によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される。
本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を不正確な押圧力の押圧によって形成する方法は、本開示のデバイスを得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を不正確な押圧力の押圧によって形成する方法は、流体試料を得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を不正確な押圧力の押圧によって形成する方法は、両プレートが開放構成にあるとき、試料をプレートの一方または両方に付着させる工程を含むことができ、開放構成は、2枚のプレートが部分的または完全に離され、プレートの間隔がスペーサによって調節されない構成である。本開示の特定の態様において、均一な所定の厚さを有する薄い流体試料層を不正確な押圧力の押圧によって形成する方法は、2枚のプレートを、試料の少なくとも一部が2枚のプレートによって実質的に均一な厚さの層へと圧縮され、層の均一な厚さがプレートの試料接触面によって画定され、プレートおよびスペーサによって調節される閉鎖構成へと押し付ける工程を含むことができる。
特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面とを有するピラーの形状を有する。特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面と、実質的に均一な断面とを有するピラーの形状を有する。特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面とを有するピラーの形状を有し、ピラーの平坦な上面は10nm未満の変動を有する。特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面とを有するピラーの形状を有し、ピラーの平坦な上面は50nm未満の変動を有する。特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面とを有するピラーの形状を有し、ピラーの平坦な上面は50nm未満の変動を有する。特定の態様において、スペーサは、プレートの一方に固定された台座部と、他方のプレートに接触するための平坦な上面とを有するピラーの形状を有し、ピラーの平坦な上面は、10nm、20nm、30nm、100nm、200nm未満、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の変動を有する。
特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも2MPaである。特定の態様において、試料は分析対象物を含み、所定の不変的なスペーサ間距離は、分析対象物のサイズの少なくとも約2倍の、200umまでの大きさである。特定の態様において、試料は分析対象物を含み、所定の不変的なスペーサ間距離は、分析対象物のサイズの少なくとも約2倍の、200umまでの大きさであり、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは少なくとも2MPaである。
特定の態様において、可撓性プレートの厚さ(h)およびヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD^4/(hE))は、5×10^6um^3/GPa以下である。特定の態様において、可撓性プレートの厚さおよびヤング率で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD^4/(hE))は、1×10^6um^3/GPa以下である。特定の態様において、可撓性プレートの厚さおよびヤング率で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD^4/(hE))は、5×10^5um^3/GPa以下である。特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも2MPaであり、可撓性プレートの厚さおよびヤング率で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD^4/(hE))は、1×10^5um^3/GPa以下である。特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも2MPaであり、可撓性プレートの厚さおよびヤング率で割ったスペーサ間距離(IDS)の4乗(ISD^4/(hE))は、1×10^4um^3/GPa以下である。特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも20MPaである。
本開示の特定の態様において、スペーサの平均幅に対するスペーサのスペーサ間距離の比率は、2以上である。特定の態様において、スペーサの平均幅に対するスペーサのスペーサ間距離の比率は、2以上であり、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは、少なくとも2MPaである。特定の態様において、スペーサ間距離は、分析対象物のサイズの少なくとも約2倍の、200umまでの大きさである。特定の態様において、スペーサ幅に対するスペーサ間距離の比率は、1.5以上である。特定の態様において、スペーサの高さに対する幅の比率は、1以上である。特定の態様において、スペーサの高さに対する幅の比率は、1.5以上である。特定の態様において、スペーサの高さに対する幅の比率は、2以上である。特定の態様において、スペーサの高さに対する幅の比率は、2、3、5、10、20、30、50よりも大、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。
特定の態様において、2枚のプレートを閉鎖構成へと押す力は不正確な押圧力である。特定の態様において、2枚のプレートを閉鎖構成へと押す力は、ヒトの手によって提供される不正確な押圧力である。特定の態様において、2枚のプレートを押しやって試料の少なくとも一部を実質的に均一な厚さの層へと圧縮することは、両プレートを閉鎖構成へと押し合わせるために、同時並行的または順次に、少なくとも一方のプレートの区域の形状適合的押圧の使用を含み、形状適合的な押圧は、試料の少なくとも一部上でプレートに対して実質的に均一な圧力を生成し、押圧は、試料の少なくとも一部を両プレートの試料接触面の間で横方向に広げ、閉鎖構成は、均一な厚さ領域の層中のプレートの間隔がスペーサによって調節される構成であり;試料の厚さの減少は、貯蔵部位上の試薬を試料と混合するための時間を減らす。特定の態様において、押圧力は、力が加えられる時点で、(a)未知かつ予測不可能である、または(b)加えられる平均押圧力の20%以上の精度内で知ることができず、予測することができない、大きさを有する不正確な力である。特定の態様において、押圧力は、力が加えられる時点で、(a)未知かつ予測不可能である、または(b)加えられる平均押圧力の30%以上の精度内で知ることができず、予測することができない、大きさを有する不正確な力である。特定の態様において、押圧力は、力が加えられる時点で、(a)未知かつ予測不可能である、または(b)加えられる平均押圧力の30%以上の精度内で知ることができず、予測することができない、大きさを有する不正確な力であり;高度に均一な厚さの層は20%以下の、厚さの均一さの変動を有する。特定の態様において、押圧力は、力が加えられる時点で、30%、40%、50%、70%、100%、200%、300%、500%、1000%、2000%以上、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の精度内で決定することができない大きさを有する不正確な力である。
本開示の特定の態様において、可撓性プレートは10um〜200umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、可撓性プレートは20um〜100umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、可撓性プレートは25um〜180umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、可撓性プレートは200um〜260umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、可撓性プレートは、250um、225um、200um、175um、150um、125um、100um、75um、50um、25um、10um、5um、1um以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の厚さを有する。特定の態様において、試料は0.1〜4mPa sの範囲の粘度を有する。特定の態様において、可撓性プレートは200um〜260umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、可撓性プレートは、20um〜200umの範囲の厚さおよび0.1〜5GPaの範囲のヤング率を有する。
本開示の特定の態様において、試料付着は、任意の移送デバイスを使用しない、対象から直接のプレートへの付着である。特定の態様において、付着中、プレートに付着される試料の量は未知である。特定の態様において、方法はさらに、試料を分析する工程を含む。特定の態様において、分析する工程は、適切な試料量の横方向面積を測定し、横方向面積および所定のスペーサ高さから体積を計算することによって適切な試料量を計算することを含む。特定の態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間にある試料の位置におけるpH値は、その位置の量により、また、その位置から撮影された画像を解析することにより、測定される。特定の態様において、画像を解析することによる測定は人工知能および機械学習を使用する。
特定の態様において、解析する工程(e)は、i.画像化;ii.フォトルミネセンス、エレクトロルミネセンスおよびエレクトロケミルミネセンスから選択されるルミネセンス;iii.表面ラマン散乱;iv.抵抗、キャパシタンスおよびインダクタンスから選択される電気インピーダンス;またはv.i〜ivの任意の組み合わせ、を測定することを含む。特定の態様において、解析する工程は、分析対象物の読取り、画像解析もしくは計数またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の態様において、試料は1つまたは複数の分析対象物を含有し、一方または両方のプレートの試料接触面は、それぞれがそれぞれの分析対象物に結合し、それを固定化する1つまたは複数の結合部位を含む。特定の態様において、一方または両方のプレートの試料接触面は、それぞれが試薬を貯蔵する1つまたは複数の貯蔵部位を含み、試薬は試料中に溶け出し、拡散する。特定の態様において、一方または両方のプレート試料接触面は、1つまたは複数の増幅部位を含み、各増幅部位は、分析対象物または分析対象物の標識が増幅部位から500nm以内にあるとき分析対象物または標識からのシグナルを増幅することができる。特定の態様において、i.一方または両方のプレートの試料接触面は、それぞれがそれぞれの分析対象物に結合し、それを固定化する1つまたは複数の結合部位を含む;またはii.一方または両方のプレートの試料接触面は、それぞれが試薬を貯蔵する1つまたは複数の貯蔵部位を含み、試薬は試料中に溶け出し、拡散し、試料は1つまたは複数の分析対象物を含有する;またはiii.分析対象物または分析対象物の標識が増幅部位から500nmにあるとき分析対象物または標識からのシグナルをそれぞれが増幅することができる1つまたは複数の増幅部位;またはiv、i〜iiiの任意の組み合わせ。
特定の態様において、液体試料は、羊水、眼房水、硝子体液、血液(たとえば全血、分画された血液、血漿または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜粥、内リンパ、外リンパ、糞便、息、胃酸、胃液、リンパ、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌液、唾液、呼気凝縮液、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙液、嘔吐物および尿から選択される生物学的試料である。
特定の態様において、閉鎖構成における均一な厚さの層は150um未満である。特定の態様において、押圧は、加圧液体、加圧気体または共形材料によって提供される。特定の態様において、分析する工程は、均一な厚さの層中の細胞を計数することを含む。特定の態様において、分析する工程は、均一な厚さの層中でアッセイを実施することを含む。特定の態様において、アッセイは結合アッセイまたは生化学的アッセイである。特定の態様において、付着される試料は0.5uL未満の全量を有する。特定の態様において、複数の試料液滴がプレートの一方または両方に付着される。
特定の態様において、スペーサ間距離は1μm〜120μmの範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は120μm〜50μmの範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は120μm〜200μmの範囲である。特定の態様において、可撓性プレートは、20μm〜250μmの範囲の厚さおよび0.1〜5GPaの範囲のヤング率を有する。特定の態様において、可撓性プレートに関し、可撓性プレートの厚さに可撓性プレートのヤング率を乗じたものは60〜750GPa−μmの範囲である。
特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも1mmである横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも3mmである横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも5mmである横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも10mmである横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも20mmである横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、20mm〜100mmの範囲である横方向面積にかけて均一である。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±5%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±10%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±20%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±30%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±40%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、±50%まで、またはより良い厚さの均一さを有する。
特定の態様において、スペーサは、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するピラーである。特定の態様において、スペーサは、ピラー形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、実質的に均一な断面を有し、スペーサごとに、スペーサの高さに対するスペーサの横方向寸法の比率は少なくとも1である。特定の態様において、スペーサ間距離は周期的である。特定の態様において、スペーサは、1%以上の充填率を有し、充填率は、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である。特定の態様において、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは20MPa以上であり、充填率は、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である。特定の態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間隔は、200um未満である。特定の態様において、閉鎖構成における2枚のプレートの間隔は、1.8um〜3.5umの間から選択される値である。特定の態様において、スペーサは、プレートを直接エンボス加工する、またはプレートを射出成形することによってプレートに固定されている。特定の態様において、プレートおよびスペーサの材料は、ポリスチレン、PMMA、PC、COC、COPまたは別のプラスチックから選択される。特定の態様において、スペーサはピラー形状を有し、スペーサの側壁角部は、少なくとも1μmの曲率半径を有する丸みのある形状を有する。特定の態様において、スペーサは少なくとも1,000個/mmの密度を有する。特定の態様において、プレートの少なくとも一方は透明である。特定の態様において、スペーサを作るために使用される型は、(a)直接、反応性イオンエッチングもしくはイオンビームエッチングによって、または(b)反応性イオンエッチングもしくはイオンビームエッチングされる特徴の二重もしくは多重複製によって作製される特徴を含む型によって作製される。
特定の態様において、スペーサは、充填率が1%〜5%の範囲になるように構成されている。特定の態様において、表面変動は、スペーサ高さに対する変動であり、スペーサ高さに対するピラーの平坦な上面の変動の比率は、0.5%、1%、3%、5%、7%、10%、15%、20%、30%、40%未満、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。好ましい平坦なピラー上面平滑度は、スペーサ高さに対するピラーの平坦な上面の変動の比率を有し、2%、5%または10%未満である。特定の態様において、スペーサは、充填率が1%〜5%の範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、充填率が5%〜10%の範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、充填率が10%〜20%の範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、充填率が20%〜30%の範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、充填率が5%、10%、20%、30%、40%、50%、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、充填率が50%、60%、70%、80%、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲になるように構成されている。
特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、2MPa〜10MPaの範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、10MPa〜20MPaの範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、20MPa〜40MPaの範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、40MPa〜80MPaの範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、80MPa〜120MPaの範囲になるように構成されている。特定の態様において、スペーサは、スペーサの充填率にヤング率を乗じたものが、120MPa〜150MPaの範囲になるように構成されている。
特定の態様において、デバイスはさらに、一方または両方のプレートにコートされた乾燥試薬を含む。特定の態様において、デバイスはさらに、一方または両方のプレート上に、所定の面積を有する乾燥結合部位を含み、乾燥結合部位は、試料中の分析対象物に結合し、それを固定化する。特定の態様において、デバイスはさらに、一方または両方のプレート上に、放出可能な乾燥試薬と、放出可能な乾燥試薬が試料中に放出される時間を遅らせる放出時間制御物質とを含む。特定の態様において、放出時間制御物質は、乾燥試薬が試料中に放出され始める時間を少なくとも3秒遅らせる。特定の態様において、試薬は凝固防止剤および/または染色試薬を含む。特定の態様において、試薬は細胞溶解試薬を含む。特定の態様において、デバイスはさらに、一方または両方のプレート上に、1つまたは複数の乾燥結合部位および/または1つまたは複数の試薬部位を含む。特定の態様において、分析対象物は、分子(たとえばタンパク質、ペプチド、DNA、RNA、核酸または他の分子)、細胞、組織、ウイルスおよび様々な形状のナノ粒子を含む。特定の態様において、分析対象物は白血球、赤血球および血小板を含む。特定の態様において、分析対象物は染色される。
特定の態様において、均一な厚さの層を調節するスペーサは少なくとも1%の充填率を有し、充填率は、均一な厚さの層と接触する全プレート面積に対する均一な厚さの層と接触するスペーサ面積の比率である。特定の態様において、均一な厚さの層を調節するスペーサに関し、スペーサのヤング率にスペーサの充填率を乗じたものは10MPa以上であり、充填率は、均一な厚さの層と接触する全プレート面積に対する均一な厚さの層と接触するスペーサ面積の比率である。特定の態様において、可撓性プレートに関し、可撓性プレートの厚さに可撓性プレートのヤング率を乗じたものは60〜750GPa−umの範囲である。特定の態様において、可撓性プレートに関し、可撓性プレートの厚さ(h)および可撓性プレートのヤング率(E)で割ったスペーサ間距離(ISD)の4乗、ISD/(hE)は、10um/GPa以下である。
特定の態様において、一方または両方のプレートは、プレートの表面または内側に、プレートの位置の情報を提供するロケーションマーカを含む。特定の態様において、一方または両方のプレートは、プレートの表面または内側に、試料および/またはプレートの構造の横方向寸法の情報を提供するスケールマーカを含む。特定の態様において、一方または両方のプレートは、プレートの表面または内側に、試料の画像化を支援するイメージングマーカを含む。特定の態様においては、スペーサが、ロケーションマーカ、スケールマーカ、イメージングマーカまたはそれらの任意の組み合わせとして機能する。
特定の態様において、均一な厚さの層の平均厚さは、試料中の分析対象物の最小寸法に概ね等しい。特定の態様において、スペーサ間距離は7μm〜50μmの範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は50μm〜120μmの範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は120μm〜200μm(ミクロン)の範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は実質的に周期的である。特定の態様において、スペーサは、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するピラーである。
特定の態様において、スペーサは、ピラー形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、スペーサごとに、スペーサの高さに対するスペーサの横方向寸法の比率は少なくとも1である。特定の態様において、各スペーサは、少なくとも1である、スペーサの高さに対するスペーサの横方向寸法の比率を有する。特定の態様において、スペーサの最小横方向寸法は、試料中の分析対象物の最小寸法よりも小さい、またはそれに実質的に等しい。特定の態様において、スペーサの最小横方向寸法は0.5um〜100umの範囲である。特定の態様において、スペーサの最小横方向寸法は0.5um〜10umの範囲である。
特定の態様において、試料は血液である。特定の態様において、試料は、液体による希釈なしの全血である。特定の態様において、試料は、羊水、眼房水、硝子体液、血液(たとえば全血、分画された血液、血漿または血清)、母乳、脳脊髄液(CSF)、耳垢(cerumen)(耳垢(earwax))、乳糜、糜粥、内リンパ、外リンパ、糞便、息、胃酸、胃液、リンパ、粘液(鼻漏および痰を含む)、心膜液、腹膜液、胸膜液、膿、粘膜分泌液、唾液、呼気凝縮液、皮脂、精液、痰、汗、滑液、涙液、嘔吐物および尿から選択される生物学的試料である。特定の態様において、試料は、生物学的試料、環境試料、化学的試料または臨床試料である。
特定の態様において、スペーサはピラー形状を有し、スペーサの側壁角部は、少なくとも1μmの曲率半径を有する丸みのある形状を有する。特定の態様において、スペーサは少なくとも100個/mmの密度を有する。特定の態様において、スペーサは少なくとも1000個/mmの密度を有する。特定の態様において、プレートの少なくとも一方は透明である。特定の態様において、プレートの少なくとも一方は可撓性ポリマーから作られている。特定の態様において、プレートを圧縮する圧力に関し、スペーサは圧縮可能ではない、および/または、独立して、プレートの一方だけが可撓性である。特定の態様において、可撓性プレートは10um〜200umの範囲の厚さを有する。特定の態様において、変動は30%未満である。特定の態様において、変動は10%未満である。特定の態様において、変動は5%未満である。
特定の態様において、第1および第2のプレートは接続されており、プレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変形するように構成されている。特定の態様において、第1および第2のプレートはヒンジによって接続され、ヒンジに沿ってプレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変形するように構成されている。特定の態様において、第1および第2のプレートは、プレートとは別個の材料であるヒンジによって接続され、ヒンジに沿ってプレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変形するように構成されている。特定の態様において、第1および第2のプレートは単一の材料片で作られ、プレートを折り畳むことによって開放構成から閉鎖構成へと変形するように構成されている。特定の態様において、均一な厚さの試料の層は、少なくとも1mmである横方向面積にわたって均一である。
特定の態様において、デバイスは、60秒以内に試料を分析するように構成されている。特定の態様において、閉鎖構成において、最終試料厚さのデバイスは、60秒以内に試料を分析するように構成されている。特定の態様において、閉鎖構成において、最終試料厚さのデバイスは、10秒以内に試料を分析するように構成されている。
特定の態様において、乾燥結合部位は捕捉剤を含む。特定の態様において、乾燥結合部位は抗体または核酸を含む。特定の態様において、放出可能な乾燥試薬は標識された試薬である。特定の態様において、放出可能な乾燥試薬は蛍光標識された試薬である。特定の態様において、放出可能な乾燥試薬は蛍光標識された抗体である。特定の態様において、放出可能な乾燥試薬は細胞染料である。特定の態様において、放出可能な乾燥試薬は細胞溶解である。
特定の態様において、検出器は、光学シグナルを検出する光学検出器である。特定の態様において、検出器は、電気信号を検出する電気検出器である。特定の態様において、スペーサは、プレートを直接エンボス加工する、またはプレートを射出成形することによってプレートに固定されている。特定の態様において、プレートおよびスペーサの材料は、ポリスチレン、PMMA、PC、COC、COPまたは別のプラスチックから選択される。
本開示の特定の態様において、携帯電話を使用して試料を速やかに分析するためのシステムは、前記いずれかの態様のデバイスを含むことができる。本開示の特定の態様において、携帯電話を使用して試料を速やかに分析するためのシステムはモバイル通信デバイスを含むことができる。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、試料を検出および/または画像化するための1つまたは複数のカメラを含むことができる。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、検出されたシグナルおよび/または試料の画像を受信および/または処理し、遠隔通信するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、モバイル通信デバイスまたは外部光源からの光源を含むことができる。同じ態様において、前記いずれかの態様のデバイスまたは方法の検出器は、モバイル通信デバイスによって提供され、閉鎖構成において試料中の分析対象物を検出する。
特定の態様において、プレートの1つは、分析対象物に結合する結合部位を有し、均一な試料厚さ層の少なくとも一部が結合部位の上にあり、実質的に、結合部位の平均横方向直線寸法未満である。特定の態様において、本開示の任意のシステムは、試料を保持するように構成され、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングを含むことができる。特定の態様において、ハウジングは、モバイル通信デバイスによる試料の画像化および/またはシグナル処理を容易にするための光学系と、光学系をモバイル通信デバイスに保持するように構成されたマウントとを含む。特定の態様において、ハウジング中の光学系の素子はハウジングに対して動くことができる。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、試験結果を、医療専門家、医療施設または保険会社へ通信するように構成されている。特定の態様において、モバイル通信デバイスはさらに、試験および対象に関する情報を医療専門家、医療施設または保険会社と通信するように構成されている。特定の態様において、モバイル通信デバイスはさらに、試験に関する情報をクラウドネットワークに通信するように構成され、クラウドネットワークが情報を処理して試験結果を洗練する。特定の態様において、モバイル通信デバイスはさらに、試験および対象に関する情報をクラウドネットワークに通信するように構成され、クラウドネットワークが情報を処理して試験結果を洗練し、洗練された試験結果が対象に送り返される。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取るように構成されている。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、試料の画像を捕捉するためのハードウェアおよびソフトウェアで構成されている。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、画像中の試験位置およびコントロール位置を分析するためのハードウェアおよびソフトウェアで構成されている。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、試験位置の分析から得られた値を、高速診断試験を特徴付ける閾値と比較するためのハードウェアおよびソフトウェアで構成されている。
本開示の特定の態様において、プレートの少なくとも一方は、アッセイ試薬が貯蔵される貯蔵部位を含む。特定の態様において、カメラの少なくとも1つがデバイスからシグナルを読み取る。特定の態様において、モバイル通信デバイスはwifiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信する。特定の態様において、モバイル通信デバイスは携帯電話である。
本開示の特定の態様において、携帯電話を使用して試料中の分析対象物を高速で分析する方法は、前記いずれかのシステム態様のデバイスに試料を付着させる工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、携帯電話を使用して試料中の分析対象物を高速で分析する方法は、デバイスに付着された試料中の分析対象物をアッセイして結果を出す工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、携帯電話を使用して試料中の分析対象物を高速で分析する方法は、結果をモバイル通信デバイスからモバイル通信デバイスから遠隔の地へ通信する工程を含むことができる。
特定の態様において、分析対象物は、分子(たとえばタンパク質、ペプチド、DNA、RNA、核酸または他の分子)、細胞、組織、ウイルスおよび様々な形状のナノ粒子を含む。特定の態様において、分析対象物は白血球、赤血球および血小板を含む。特定の態様において、アッセイする工程は、白血球示差アッセイを実施することを含む。特定の態様において、本開示の方法は、遠隔地で結果を分析して、分析された結果を提供する工程を含むことができる。特定の態様において、本開示の方法は、分析結果を遠隔地からモバイル通信デバイスへ通信する工程を含むことができる。特定の態様において、分析は、遠隔地にいる医療専門家によって実施される。特定の態様において、モバイル通信デバイスは、遠隔地にいる医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取る。
特定の態様において、試料は体液である。特定の態様において、体液は血液、唾液または尿である。特定の態様において、試料は、液体による希釈なしの全血である。特定の態様において、アッセイ工程は、試料中の分析対象物を検出することを含む。特定の態様において、分析対象物はバイオマーカーである。特定の態様において、分析対象物はタンパク質、核酸、細胞または代謝産物である。特定の態様において、方法は、赤血球の数を数える工程を含む。特定の態様において、方法は、白血球の数を数える工程を含む。特定の態様において、方法は、試料中の細胞を染色する工程;および好中球、リンパ球、単球、好酸球および好塩基球の数を数える工程、を含む。特定の態様において、工程(b)において実施されるアッセイは、結合アッセイまたは生化学的アッセイである
本開示の特定の態様において、試料を分析する方法は、前記いずれかのデバイス態様のデバイスを得る工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、試料を分析する方法は、試料をデバイスの一方または両方のプレートに付着させる工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、試料を分析する方法は、プレートを閉鎖構成に配置し、プレートの少なくとも一部上に外力を加える工程を含むことができる。本開示の特定の態様において、試料を分析する方法は、プレートが閉鎖構成にあるとき均一な厚さの層を分析する工程を含むことができる。
特定の態様において、第1のプレートはさらに、その表面上に、第1の所定のアッセイ部位および第2の所定のアッセイ部位を含み、アッセイ部位の縁と縁の間の距離は、両プレートが閉じた位置にあるときの均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きく、均一な厚さの層の少なくとも一部が所定のアッセイ部位上にあり、試料は、試料中に拡散することができる1つまたは複数の分析対象物を有する。特定の態様において、第1のプレートは、その表面上に、少なくとも3つの分析対象物アッセイ部位を有し、いずれか2つの隣接するアッセイ部位の縁と縁との間の距離は、両プレートが閉じた位置にあるときの均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きく、均一な厚さの層の少なくとも一部がアッセイ部位上にあり、試料は、試料中に拡散することができる1つまたは複数の分析対象物を有する。特定の態様において、第1のプレートは、その表面上に、両プレートが閉じた位置にあるときの均一な厚さの層の厚さよりも実質的に大きい距離によって離されない少なくとも2つの隣接する分析対象物アッセイ部位を有し、均一な厚さの層の少なくとも一部がアッセイ部位上にあり、試料は、試料中に拡散することができる1つまたは複数の分析対象物を有する。特定の態様において、分析対象物アッセイ区域は1対の電極の間にある。特定の態様において、アッセイ区域は乾燥試薬のパッチによって画定される。特定の態様において、アッセイ区域は分析対象物に結合し、それを固定化する。特定の態様において、アッセイ区域は、試料と接触すると試料中に溶け出して試料中に拡散し分析対象物に結合する結合試薬のパッチによって画定される。特定の態様において、スペーサ間距離は14μm〜200μmの範囲である。特定の態様において、スペーサ間距離は7μm〜20μmの範囲である。特定の態様において、スペーサは、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形またはそれらの任意の組み合わせから選択される断面形状を有するピラーである。特定の態様において、スペーサは、ピラー形状を有し、実質的に平坦な上面を有し、スペーサごとに、スペーサの高さに対するスペーサの横方向寸法の比率は、少なくとも1である。特定の態様において、スペーサはピラー形状を有し、スペーサの側壁角部は、少なくとも1μmの曲率半径を有する丸みのある形状を有する。特定の態様において、スペーサは、少なくとも1,000個/mmの密度を有する。特定の態様において、プレートの少なくとも一方は透明である。特定の態様において、プレートの少なくとも一方は可撓性ポリマーから作られている。特定の態様において、プレートの一方だけが可撓性である。特定の態様において、面積測定デバイスはカメラである。特定の態様において、面積はプレートの試料接触区域の面積であり、面積は、試料接触区域の1/100、1/20、1/10、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、2/3未満、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である。特定の態様において、面積測定デバイスはカメラを含み、面積はプレートの試料接触区域の面積であり、面積は試料と接触している。
特定の態様において、変形可能な試料は液体試料を含む。特定の態様において、不正確な力は、実際に加えられる全力の少なくとも30%の変動を有する。特定の態様において、不正確な力は、実際に加えられる全力の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、300%、500%、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲の変動を有する。特定の態様において、スペーサは平坦な頂部を有する。特定の態様において、デバイスはさらに、押圧力が解除されたのち、力が加えられているときと厚さおよび均一さにおいて実質的に同じである試料厚さを有するように構成されている。特定の態様において、不正確な力はヒトの手によって提供される。特定の態様において、スペーサ間距離は実質的に一定である。特定の態様において、スペーサ間距離は均一な試料厚さの区域において実質的に周期的である。特定の態様において、スペーサの充填率とヤング率との積は、2MPa以上である。特定の態様において、力は手によって直接または間接的に加えられる。特定の態様において、加えられる力は1N〜20Nの範囲である。特定の態様において、加えられる力は20N〜200Nの範囲である。特定の態様において、高度に均一な層は、平均厚さの15%、10%または5%未満だけ変動する厚さを有する。特定の態様において、不正確な力は、デバイスを親指と人差し指との間につまむことによって加えられる。特定の態様において、所定の試料厚さはスペーサ高さよりも大きい。特定の態様において、デバイスは、押圧力が解除されたのち、自らを閉鎖構成に保持する。特定の態様において、均一な厚さ試料層の面積は、押圧力が加えられる面積よりも大きい。特定の態様において、押圧力が加えられる間、スペーサは有意に変形しない。特定の態様において、押圧力は、事前には決定されず、測定されない。特定の態様において、流体試料は、変形可能な試料によって代わられ、流体試料の少なくとも一部を均一な厚さの層にするための態様は、変形可能な試料の少なくとも一部を均一な厚さの層にすることができる。特定の態様において、スペーサ間距離は周期的である。特定の態様において、スペーサは平坦な頂部を有する。特定の態様において、スペーサ間距離は、試料中の標的分析対象物のサイズの少なくとも2倍の大きさである。
Qカードの製造
本開示の特定の態様において、Qカードは第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードは第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードはヒンジを含むことができる。特定の態様において、厚さ約200nm〜1500nmである第1のプレートは、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、および(b)ダムの外への試料流を提示するように構成されている、試料接触区域を包囲する試料オーバフローダム、を含む。特定の態様において、第2のプレートは、厚さ10um〜250umであり、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、および(b)試料接触区域上のスペーサを含む。特定の態様において、ヒンジが第1および第2のプレートを接続する。特定の態様において、第1および第2のプレートは、互いに対し、ヒンジの軸を中心に動くことができる。
本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様はヒンジを含むことができる。特定の態様において、厚さ約200nm〜1500nmである第1のプレートは、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、(b)ダムの外への試料流を提示するように構成されている、試料接触区域を包囲する試料オーバフローダム、および(c)試料接触区域上のスペーサ、を含む。特定の態様において、厚さ10um〜250umである第2のプレートは、その内面上に、試料と接触するための試料接触区域を含む。特定の態様において、ヒンジが第1および第2のプレートを接続する。特定の態様において、第1および第2のプレートは、互いに対し、ヒンジの軸を中心に動くことができる。
本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様はヒンジを含むことができる。特定の態様において、厚さ約200nm〜1500nmである第1のプレートは、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、および(b)試料接触区域上のスペーサ、を含む。特定の態様において、厚さ10um〜250umである第2のプレートは、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、および(b)ダムの外への試料流を提示するように構成されている、試料接触区域を包囲する試料オーバフローダム、を含む。特定の態様において、ヒンジが第1および第2のプレートを接続する。特定の態様において、第1および第2のプレートは、互いに対し、ヒンジの軸を中心に動くことができる。
本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第1のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様は第2のプレートを含むことができる。本開示の特定の態様において、Qカードの態様はヒンジを含むことができる。特定の態様において、厚さ約200nm〜1500nmである第1のプレートは、その内面上に、試料と接触するための試料接触区域を含む。特定の態様において、厚さ10um〜250umである第2のプレートは、その内面上に、(a)試料と接触するための試料接触区域、(b)ダムの外への試料流を提示するように構成されている、試料接触区域を包囲する試料オーバフローダム、および(c)試料接触区域上のスペーサを含む。特定の態様において、ヒンジが第1および第2のプレートを接続する。特定の態様において、第1および第2のプレートは、互いに対し、ヒンジの軸を中心に動くことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第1のプレートの射出成形を含むことができる。本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第2のプレートのナノインプリントまたは押し出しプリントを含むことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第1のプレートのレーザ切断を含むことができる。本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第2のプレートのナノインプリントまたは押し出しプリントを含むことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第1のプレートの射出成形およびレーザ切断を含むことができる。本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第2のプレートのナノインプリントまたは押し出しプリントを含むことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第1および第2のプレートの両方を作製するためのナノインプリントまたは押し出しプリントを含むことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、射出成形、第1のプレートのレーザ切断、ナノインプリント、押し出しプリントまたはそれらの組み合わせを使用して第1のプレートまたは第2のプレートを作製する工程を含むことができる。
本開示の特定の態様において、本開示の任意のQカードを作製する方法は、第1および第2のプレートの作製ののち、第1および第2のプレートにヒンジを取り付ける工程を含むことができる。
6. 本発明の実施例
実施例1 QMAXデバイスの調製
上記Qカードの製造プロトコルを使用して、QMAXデバイスを調製した。QMAXデバイスは2枚のプレートを含む。第1のプレートは、24mm×32mm×1mmの寸法で作られたものであった。第2のプレートは、22mm×27mm×175mmの寸法で作られたものであった。第1のプレート上には、30μm×40μm×5μmの寸法を有する複数のスペーサが形成され、各スペーサは80μmのスペーサ間距離によって離されている。
実施例2 (赤血球を溶解させることなく)血液試料中の血小板を計数するための蛍光標識を含むQMAXデバイス
この実験には、実施例1において調製したQMAXデバイスを使用した。液滴プリントプロセスを使用して、蛍光色素(蛍光標識)の11nLサイズの液滴の15mm×15mmアレイを0.65mm周期で第2のプレートにプリントした。第2のプレートにプリントされた各液滴は、0.4mg/mL濃度のアクリジンオレンジ色素を含むものであった。また、0.15mg/mL濃度のZwittergentを第2のプレートにプリントした。この濃度では、その濃度のZwittergentは赤血球の溶解を生じさせないが、より良い画像化結果を提供することを認めたことに注目すること。
ヒト全血(5μL)を得、ただちに第2のプレートに付着させた。5分以内に、第1のプレートと第2のプレートとを軽く押し合わせて、血液試料が、コートされた蛍光色素(第1のプレート上の)と接触することを可能にした。洗浄することなく、iPhoneを使用して蛍光染色の画像を撮影した。血小板数を示す蛍光染色を分析した。
図3に示すように、血小板は容易に目視可能であり、白血球(円で囲む)と比べて小さく見えた。血小板計数を分析した。赤血球を背景に見ることができ、それらが無傷であったことに注目すること。
実施例3 (赤血球の溶解を伴う、)血液試料中の血小板を計数するための蛍光標識を含むQMAXデバイス
この実験には、実施例1において調製したQMAXデバイスを使用した。液滴プリントプロセスを使用して、11nLサイズの液滴の15mm×15mmアレイを0.65mm周期で第2のプレートにプリントした。第2のプレートにプリントされた各液滴は、5〜20μMの範囲の濃度のYOYOと、0.5〜2.0mg/mLの範囲の濃度のZwittergentとを含むものであった。この濃度範囲で、Zwittergentは、血液試料と接触したとき、赤血球溶解を容易に引き起こすことができたことに注目すること。赤血球の溶解は、より良い蛍光画像のためのより明確な背景を提供したことがわかる。
ここで、ヒト全血(5μL)を得、ただちに第2のプレートに付着させた。5分以内に、第1のプレートと第2のプレートとを軽く押し合わせて、血液試料が、コートされた蛍光色素(第1のプレート上の)と接触することを可能にした。洗浄することなく、iPhoneを使用して蛍光染色の画像を撮影した。血小板数を示す蛍光染色を分析した。
図4に示すように、血小板は、白血球(円で囲む)とともに、容易に目視された。血小板数に関して画像を解析した。赤血球はZwittergent(0.5〜2.0mg/mL)によって溶解したため、(上記実施例3と比較して)背景に赤血球が見られないことに注目すること。
実施例4 (赤血球の溶解を伴う、)血液試料中の血小板を計数するための比色標識を含むQMAXデバイス
実施例1において調製したQMAXデバイスを使用した。液滴プリントプロセスを使用して、11nLサイズの液滴の15mm×15mmアレイを0.65mm周期で第2のプレートにプリントした。
この実験においては、(蛍光色素の代わりに)メチレンブルーの比色色素(比色標識)を使用して血小板を染色した。第2のプレートにプリントされた各液滴は、0.01〜0.05%の範囲の濃度のメチレンブルー色素と、0.5〜2.0mg/mLの範囲の濃度のZwittergentとを含むものであった。図5に示すように、血小板染色はほとんど見られず、試料中の血小板の大部分が生きていることを示した。メチレンブルーは生きた細胞(血小板)中では還元され、血小板は染色されないままである。しかし、死んだ血小板は酸化メチレンブルーを還元することができず、血小板は青く染色される。
この濃度範囲では、Zwittergentは、血液試料と接触したとき、赤血球溶解を容易に引き起こすことができたことに注目すること。赤血球の溶解は、より良い比色画像のためのより明確な背景を提供するということがわかった(図5を参照)。
実施例5 血小板染色の経時的減衰
この一連の実験においては、血小板染色に対する時間を経た血液の影響を調べた。
実施例1において調製したQMAXデバイスを使用した。液滴プリントプロセスを使用して、蛍光色素(蛍光標識)の11nLサイズの液滴の15mm×15mmアレイを0.65mm周期で第2のプレートにプリントした。第2のプレートにプリントされた各液滴は、0.4mg/mL濃度のアクリジンオレンジ色素を含むものであった。また、0.2〜2mg/mL濃度のZwittergentを第2のプレートにプリントした。
ヒト全血(5μL)を得、異なるタイムポイントで第2のプレートに付着させた。付着後、第1のプレートと第2のプレートとを軽く押し合わせて、血液試料が、コートされた蛍光色素(第1のプレート上の)と接触することを可能にした。洗浄することなく、iPhoneを使用して蛍光染色の画像を撮影した。血小板数を示す蛍光染色を分析した。
図6A、6Bおよび6Cに示すように、血液試料採取から1分、30分および180分後に、蛍光標識を有するがRBC溶解剤を有しないデバイスを使用した血小板試験の結果の画像を得た。時間間隔は、血液試料を得た時間と、血液付着後に第1のプレートと第2のプレートとを押し合わせることによって血液試料が染色試薬と接触することを可能にした時間との間と定めた。
興味深いことは、血小板中に存在するDNA/RNAの蛍光染色(たとえばアクリジンオレンジ色素)が時間とともに減少したという本発明者らの観察結果である。急速(10分後に発生)かつ有意な減少(約50%の減少)が認められた。この実験は、蛍光染色を使用する正確な血小板計数のためには、単離されたばかりの血液(すなわち、時間を経た血液ではない)を使用することが不可欠であることを示す。20分を超えた血液は廃棄することが好ましい。他方、本デバイスの1つの利点は、血液試料が時間を経ている(たとえば、ヒトから採取されたのち、室温でしばらく(たとえば10分超)放置されている)かどうかを評価することである。
アクリジンオレンジを使用する血小板染色における減衰の動態を評価した。図7に示すように、血小板染色剤の減衰は10分にわたり安定であることがわかった。図8に示すように、血小板染色剤の減衰は30分を超えると有意になることが認められた。図9の表に示すように、本発明者らは、蛍光標識を有し、RBC溶解を有しないデバイスを使用する血小板計数法と、蛍光標識を有しRBC溶解を有するデバイスを使用する血小板計数法と、市販の血球計数デバイスを使用する血小板計数法とを比較した。

Claims (85)

  1. 血液試料中の血小板の質を評価するためのデバイスであって、
    第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および生死判別色素
    を含み、
    i.両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ;
    ii.各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し;
    iii.該プレートの一方または両方が該スペーサを含み、該スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており;
    iv.各スペーサが、ピラー形状と、平坦な頂部と、0.5μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し;
    v.該生死判別色素が、該プレートの一方または両方上、それぞれの試料面にコートされ、該血液試料の生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されており;
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔が該スペーサによって調節されず、該血液試料が該プレートの一方または両方に付着され、
    該開放構成における該血液試料の付着ののち形成される該閉鎖構成において、該試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該プレートの該試料面によって画定され、該プレートおよび該スペーサによって調節される、デバイス。
  2. 血液試料中の血小板の質を評価するためのキットであって、
    第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および生死判別色素
    を含み、
    (a)両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ;
    (b)各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し;
    (c)該プレートの一方または両方が該スペーサを含み、該スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており;
    (d)各スペーサが、0.5μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し;
    (e)該生死判別色素が、該血液試料の生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されており;
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔が該スペーサによって調節されず、該血液試料が該プレートの一方または両方に付着され;
    該開放構成における該血液試料の付着ののち形成される該閉鎖構成において、該試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該プレートの該試料面によって画定され、該プレートおよび該スペーサによって調節される、キット。
  3. (a)請求項1記載のデバイス;
    (b)少なくとも所定の第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するための、カメラおよび光源を含む、イメージャ;および
    (c)画像を受け取って処理し、該画像中の該血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、プロセッサ
    を含む、血液試料中の血小板の質を評価するためのシステム。
  4. 血液試料中の血小板の質を評価する方法であって、以下の工程を含む、方法:
    (a)血小板を含む血液試料を得る工程;
    (b)互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、第1のプレートおよび第2のプレートを得る工程であって、
    (i)各プレートが、それぞれの試料面上に、該血液試料と接触するための試料接触区域を有し、
    (ii)該プレートの一方または両方が、その試料接触区域に固定されているスペーサを含み、
    該スペーサが、0.5μm〜2.5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する、工程;
    (c)該両プレートが開放構成にあるとき、該試料を該プレートの一方または両方に付着させる工程であって、
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔がスペーサによって調節されない、工程;
    (d)(c)の前または後で、該血液試料を、
    生存不可能な血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると、染色された血小板それぞれの生死状態を示す光学シグナルを生成するように構成されている生死判別色素
    と混合する工程;
    (e)(c)および(d)ののち、2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程であって、
    該閉鎖構成において、該血液試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該2枚のプレートの該試料接触区域によって画定され、該スペーサおよび該プレートによって調節される、工程;
    (f)両プレートが閉鎖構成にあるとき、該血小板の明視野画像と、均一な厚さの該層中の該生死判別色素によってレンダリングされた該血小板の該光学シグナルの画像とを取得する工程;および
    (g)取得された画像中の該血小板を識別し、該血小板の質を評価する工程。
  5. 生死判別色素が、ヨウ化プロピジウム、7−AAD、トリパンブルー、カルセインバイオレットAM、カルセインAM、固定可能な生死判別色素、SYTO9および他の核酸色素、レサズリンおよびホルマザン(MTT/XTT)、他のミトコンドリア色素ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  6. 生死判別色素が、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、血液試料と接触すると該血液試料中に溶け出し、拡散するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  7. 生死判別色素が蛍光標識され、光学シグナルが蛍光シグナルである、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  8. 生死判別色素が着色剤であり、異なる生死状態の染色された血小板を異なる色にする、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  9. 光学シグナルが、
    (i)蛍光;
    (ii)光の吸収、反射、透過、回折、散乱または拡散;
    (iii)表面ラマン散乱;または
    (iv)i〜iiiの任意の組み合わせ
    である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  10. スペーサの高さが約2μmである、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  11. 閉鎖構成において、均一な厚さの層中のRBCの実質的な分画が溶解し、均一な厚さの該層中の血小板の実質的な分画が溶解しないように、スペーサの高さが選択されている、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  12. スペーサの高さが0.5μm〜1.2μmの範囲である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  13. それぞれのプレートが、試料接触区域の一方または両方上に、血液試料中のRBC、WBCまたは他の細胞の溶解を促進する溶解剤の層をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  14. それぞれのプレートの一方または両方の試料接触区域が、血小板の生物/化学的アッセイのための試薬の層をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  15. 溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  16. 実質的な分画が、適切な量の試料中の成分の少なくとも51%、60%、70%、80%、90%、95%または99%である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  17. 適切な量の横方向面積に対する高度に均一な厚さの層の厚さ変動が40%、30%、20%、15%、10%、7%、5%、3%もしくは1%以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲であり、該厚さ変動が該横方向面積の平均厚さを基準とする、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  18. 高度に均一な層の面積が0.1mm、0.5mm、1mm、3mm、5mm、10mm、20mm、50mm、70mm、100mm、200mm、500mm、800mm、1000mm、2000mm、5000mm、10000mm、20000mm、50000mmもしくは100000mm以上;またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  19. 血液試料が希釈全血または非希釈全血である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  20. 血液試料が部分的血液試料である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  21. スペーサ高さが2μm、1.9μm、1.8μm、1.7μm、1.6μm、1.5μm、1.4μm、1.3μm、1.2μm、1.1μm、1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  22. 閉鎖構成において、適切な量の試料中の白血球(WBC)の実質的な分画が溶解し、スペーサ高さが1.0μm、0.9μm、0.8μm、0.7μm、0.6μm、0.5μm、0.4μm、0.3μmもしくは0.2μm以下、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  23. プレートの少なくとも一方が透明である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  24. カメラおよびプロセッサが、モバイル通信デバイスの一部である、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  25. 光源がモバイル通信デバイスの内部光源である、請求項24記載のシステム。
  26. 光源がモバイル通信デバイスに対して外にある光源である、請求項24記載のシステム。
  27. モバイル通信デバイスが携帯電話である、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  28. 試料を保持するように構成され、モバイル通信デバイスに取り付けられるように構成されたハウジングをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  29. ハウジングが、モバイル通信デバイスによる試料の画像化および/またはシグナル処理を容易にするための光学系と、該光学系を該モバイル通信デバイスに保持するように構成されたマウントとを含む、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  30. モバイル通信デバイスが、試験結果を、医療専門家、医療施設または保険会社へ通信するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  31. モバイル通信デバイスが、対象に関する情報を医療専門家、医療施設または保険会社と通信するようにさらに構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  32. モバイル通信デバイスが、医療専門家から処方箋、診断または推薦状を受け取るように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  33. モバイル通信デバイスがWiFiまたはセルラーネットワークを介して遠隔地と通信する、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  34. モバイル通信デバイスが携帯電話である、前記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  35. 工程(f)が、
    (i)明視野照明下で均一な厚さの層中の血小板を画像化するステップ;および
    (ii)第1の波長の光に曝露されたとき生死判別色素によってレンダリングされた均一な厚さの該層中の該血小板の蛍光シグナルを画像化するステップ
    を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  36. 工程(g)が、
    (i)取得された画像の第1の区域中の血小板の総数を特定し、得ること;
    (ii)生死判別色素によってレンダリングされた個々の血小板からの光学シグナルに基づいて該第1の区域中の該血小板を分類すること;および
    (iii)各分類中の該血小板の、該総数に対する割合を計算することによって該血小板の質を定量化すること
    によって実施される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  37. ステップ(i)が、明視野照明下で取得された血小板の画像を処理し、解析して、明視野画像の第1の区域中の該血小板の総数を特定し、得ることによって実施される、請求項36記載の方法。
  38. 工程(g)における特定することが、エッジ検出および円検出のためのアルゴリズムを使用して画像を処理し、解析することを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  39. 工程(g)が、
    血小板の画像を受信または処理するあるいは受信かつ処理するように構成されているモバイル通信デバイス
    によって実施される、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  40. 血液試料がプレートに付着される前に生死判別色素が別々に供給され、該血液試料に加えられる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  41. 生死判別色素が、一方または両方のプレートの試料接触区域にコートされ、試料と接触すると該試料中に溶け出し、拡散するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  42. スペーサが、
    i.実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状;
    ii.1以上の、高さに対する幅の比率;
    iii.1%以上の充填率;および
    iv.2MPa以上の、スペーサの充填率とヤング率との積
    を有し、
    該充填率が、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  43. スペーサ高さが0.5μm〜62.5μmの範囲である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  44. スペーサの一部分が周期的な間隔を有する、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  45. 層の均一な厚さの平均値がスペーサの均一な高さと実質的に同じであり、変動が10%未満である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  46. 閉鎖構成において、RBCの少なくとも90%が溶解し、血小板の少なくとも90%が溶解しない、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  47. 閉鎖構成において、RBCの少なくとも99%が溶解し、血小板の少なくとも99%が溶解しない、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  48. 均一な厚さの層の変動が30nm未満である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  49. スペーサが、丸、多角形、円形、正方形、長方形、卵形、楕円形およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される断面形状を有するピラーである、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  50. スペーサが、
    (i)実質的に均一な断面および平坦な上面を有するピラーの形状;
    (ii)1以上の、高さに対する幅の比率;
    (iii)10μm〜200μmの範囲である所定の不変的なスペーサ間距離;
    (iv)1%以上の充填率;および
    (v)2MPa以上の、スペーサの充填率とヤング率との積
    を有し、
    該充填率が、全プレート面積に対するスペーサ接触面積の比率である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  51. 両プレートを閉鎖構成へと押圧することが同時並行的または順次に実施され、同時並行的に押圧することは所期の区域に同時に外力を加え、順次に押圧することは、所期の区域の一部に外力を加え、徐々に別の区域に移行する、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  52. 血液試料が、
    (i)均一な厚さの層中の血液試料の少なくとも一部に光を照射する;
    (ii)CCDまたはCMOSセンサを使用して細胞の1つまたは複数の画像を得る;
    (iii)コンピュータを使用して該画像中の血小板を識別する;および
    (iv)該画像の一定面積中の血小板の数を数える
    ことによって分析される、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  53. 均一な厚さの層が±5%までの、厚さの均一さを有する、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  54. 血液試料中の血小板を定量化するためのデバイスであって、
    第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および染色色素
    を含み、
    (a)両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ;
    (b)各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し;
    (c)該プレートの一方または両方が該スペーサを含み、該スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており;
    (d)該スペーサが、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し;、
    (e)該染色色素が、プレートの一方または両方上、それぞれの試料面にコートされ、該血液試料の該血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると該血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されており;
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔が該スペーサによって調節されず、該血液試料が該プレートの一方または両方に付着され;
    該開放構成における該血液試料の付着ののち形成される該閉鎖構成において、該試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該プレートの該試料面によって画定され、該プレートおよび該スペーサによって調節される、デバイス。
  55. 血液試料中の血小板を定量化するためのキットであって、
    第1のプレート;第2のプレート;スペーサ;および染色色素
    を含み、
    (a)両プレートが、互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができ;
    (b)各プレートが、それぞれの試料面上に、血小板を含む血液試料と接触するための試料接触区域を有し;
    (c)該プレートの一方または両方が該スペーサを含み、該スペーサがそれぞれの試料接触区域に固定されており;
    (d)該スペーサが、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有し;
    (e)該染色色素が、該血液試料の該血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると該血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されており;
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔が該スペーサによって調節されず、該血液試料が該プレートの一方または両方に付着され;
    該開放構成における該血液試料の付着ののち形成される該閉鎖構成において、該試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該プレートの該試料面によって画定され、該プレートおよび該スペーサによって調節される、キット。
  56. (a)請求項52または請求項53に記載のデバイス;
    (b)少なくとも所定の第1の波長を含む波長の光に曝露されたとき均一な厚さの層中の血小板を画像化するための、カメラおよび光源を含む、イメージャ;および
    (c)該画像を受け取って処理し、該画像中の該血小板を識別して分析するための、電子部品、シグナルプロセッサ、ハードウェアおよびソフトウェアを含む、プロセッサ
    を含む、血液試料中の血小板を定量化するためのシステム。
  57. 血液試料中の血小板を定量化する方法であって、以下の工程を含む、方法:
    (a)血小板を含む血液試料を得る工程;
    (b)互いに対し、開放構成および閉鎖構成を含む異なる構成へと動くことができる、第1のプレートおよび第2のプレートを得る工程であって、
    (iii)各プレートが、それぞれの試料面上に、該血液試料と接触するための試料接触区域を有し、
    (iv)該プレートの一方または両方が、その試料接触区域に固定されているスペーサを含み、
    該スペーサが、0.2μm〜6μmの範囲の実質的に均一な所定の高さと、所定の不変的なスペーサ間距離とを有する、工程;
    (c)該両プレートが開放構成にあるとき、該試料を該プレートの一方または両方に付着させる工程であって、
    該開放構成において、2枚のプレートが部分的または完全に離され、両プレートの間隔が該スペーサによって調節されない、工程;
    (d)(c)の前または後で、該血液試料を、
    該血小板を染色し、所定の第1の波長の光に曝露されると該血液試料中の血小板の総量を示す光学シグナルを生成するように構成されている染色色素
    と混合する工程;
    (e)(c)および(d)ののち、該2枚のプレートを合わせ、両プレートを閉鎖構成へと押圧する工程であって、
    該閉鎖構成において、該血液試料の少なくとも一部が該2枚のプレートによって高度に均一な厚さの層へと圧縮され、該層の該均一な厚さが該2枚のプレートの試料接触区域によって画定され、該スペーサおよび該プレートによって調節される、工程;
    (f)両プレートが閉鎖構成にあるとき、該血小板の明視野画像と、均一な厚さの該層中の該血小板染色色素によってレンダリングされた該血小板の該光学シグナルの画像とを取得する工程;
    (g)取得された画像中の該血小板を識別し、該血小板の質を評価する工程。
  58. スペーサが、2μm〜5μmの範囲の実質的に均一な所定の高さを有する、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  59. スペーサが5μmの実質的に均一な所定の高さを有する、請求項56記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  60. 染色色素が、アクリジンオレンジ、YOYO−1およびメチレンブルーからなる群より選択される色素である、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  61. 染色色素がアクリジンオレンジである、請求項58記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  62. アクリジンオレンジが0.4mg/mLの濃度を有する、請求項59記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  63. 染色色素がYOYO−1である、請求項58記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  64. YOYO−1が5μM〜20μMの濃度を有する、請求項61記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  65. YOYO−1が10μMの濃度を有する、請求項62記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  66. 染色色素がメチレンブルーである、請求項58記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  67. メチレンブルーが0.01%〜0.05%の濃度を有する、請求項64記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  68. 染色色素が、0.65mm周期を有する液滴の15mm×15mmアレイとしてコートされ、各液滴が11nLの量を有する、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  69. 各液滴がアクリジンオレンジおよび3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、請求項66記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  70. 各液滴が、0.4mg/mLのアクリジンオレンジ濃度および0.15mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、請求項67記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  71. 各液滴がYOYO−1および3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、請求項66記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  72. 各液滴が、5μM〜20μMのYOYO−1濃度および0.5mg/mL〜2.0mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、請求項69記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  73. 各液滴がメチレンブルーおよび3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含有する、請求項66記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  74. 各液滴が、0.01%〜0.05%のメチレンブルー濃度および0.5mg/mL〜2.0mg/mLの3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネート濃度を含有する、請求項71記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  75. 血液試料中の赤血球を溶解させるように構成された溶解剤をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  76. 溶解剤がプレートの一方または両方にコートされている、請求項73記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  77. 溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩および洗浄剤からなる群より選択される、請求項73記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  78. 溶解剤が、塩化アンモニウム、有機第四級アンモニウム界面活性剤、シアン化物塩、洗浄剤またはそれらの任意の組み合わせのうち少なくとも1つから選択される、請求項73記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  79. 洗浄剤が3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートを含む、請求項75記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  80. 3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートが0.5mg/mL〜2.0mg/mLの濃度を有する、請求項77記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  81. 3−[ヘキサデシル(ジメチル)アザニウミル]プロパン−1−スルホネートが1mg/mLの濃度を有する、請求項78記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  82. 工程(a)〜(e)が10分未満で実施される、請求項55記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  83. 工程(a)〜(e)が5分未満で実施される、請求項55記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  84. 工程(a)〜(e)が1分未満で実施される、請求項55記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
  85. 画像が機械学習によって解析される、前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス、キット、システムまたは方法。
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