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JP2021139301A - エンジンにおけるブローバイガス還流構造 - Google Patents

エンジンにおけるブローバイガス還流構造 Download PDF

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JP2021139301A JP2020035270A JP2020035270A JP2021139301A JP 2021139301 A JP2021139301 A JP 2021139301A JP 2020035270 A JP2020035270 A JP 2020035270A JP 2020035270 A JP2020035270 A JP 2020035270A JP 2021139301 A JP2021139301 A JP 2021139301A
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Abstract

【課題】排気ガスを各気筒に均等に分配できるようにする。【解決手段】気筒の中心軸を傾斜させるようにエンジンEを設置する構成において、エンジン本体1の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部13と、傾斜部13aと、傾斜部13aにつながる空気導入部14とを有するサージタンク11と、タンク部13の底部に接続して、吸気ポート6と反対方向に延出するように湾曲し、さらにタンク部13の上方を通るように湾曲した後、吸気ポート6に向かって延出し、吸気ポート6に接続する分岐管12とを備える。エンジン本体1に設けられたオイルセパレータ29でオイルが分離されたブローバイガスをサージタンク11に還流する還流管29を備え、還流管29の一端部が、上面視において、傾斜部13aの傍でエンジン本体1に接続し、還流管29の他端部が、空気導入部14の上面に接続する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンにおけるブローバイガス還流構造に関する。
例えばキャブオーバー型車両のようにエンジンを床下に搭載した車両においては、エンジンを含む全体シルエットの高さを低くするために、気筒の中心軸を傾斜させるようにエンジンを設置することがある。
特許文献1には、クランク軸を中心にして気筒の中心軸を所定角度傾斜させてレイアウトするようにしたエンジンにおいて、インテークマニホールドの分岐管がサージタンクの上方を通るようにした構成が開示されている。
特開2001−41118号公報
エンジン運転時に発生するブローバイガス(エンジンの圧縮、燃焼工程においてピストンとシリンダの隙間から洩れた気体)を、大気に放出するのではなく、吸気系に還流して再燃焼させるブローバイガス還流構造が知られている。
気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気マニホールドの分岐管がサージタンクの上方を通るように湾曲した構成のエンジンにおいて、エンジン上方の狭小な空間にブローバイガス還流構造を搭載する場合に、エンジンへの搭載性を向上させるとともに、オイルの分離効果を高めることが求められる。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、エンジン上方の狭小な空間への搭載性を向上させるとともに、オイルの分離効果を高めるブローバイガス還流構造を提供することを目的とする。
本発明のエンジンにおけるブローバイガス還流構造は、複数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の端部につながり、気筒列と直交する方向で前記吸気ポートと反対方向に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、前記エンジン本体に設けられたオイルセパレータでオイルが分離されたブローバイガスを前記サージタンクに還流する還流管とを備え、前記タンク部は、前記空気導入部との連結部に気筒列方向に対して斜め方向に延びる傾斜部を有し、前記還流管の一端部が、上面視において、前記サージタンクの前記傾斜部の傍で前記エンジン本体に接続し、前記還流管の他端部が、前記サージタンクの前記空気導入部の上面に接続することを特徴とする。
本発明によれば、エンジン上方の狭小な空間への搭載性を向上させるとともに、オイルの分離効果を高めるブローバイガス還流構造を提供することができる。
実施例に係るエンジンを示す上面図である。 実施例に係るエンジンを示す正面図である。 実施例に係るエンジンを示す後面図である。 実施例に係るエンジンの上面図の要部を示す拡大図である。 図1のV-V線の断面図である。
本発明の一実施形態に係るブローバイガス還流構造は、複数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の端部につながり、気筒列と直交する方向で前記吸気ポートと反対方向に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、前記エンジン本体に設けられたオイルセパレータでオイルが分離されたブローバイガスを前記サージタンクに還流する還流管とを備え、前記タンク部は、前記空気導入部との連結部に気筒列方向に対して斜め方向に延びる傾斜部を有し、前記還流管の一端部が、上面視において、前記サージタンクの前記傾斜部の傍で前記エンジン本体に接続し、前記還流管の他端部が、前記サージタンクの前記空気導入部の上面に接続する。
このようにした構成により、エンジン上方の狭小な空間への搭載性を向上させるとともに、オイルの分離効果を高めるブローバイガス還流構造を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
本実施例に係る内燃機関であるエンジンEは、動力源として車両に搭載される。図1に、実施例に係るエンジンEの上面図を、図2に同エンジンEの正面図を、図3に同エンジンEの後面図を示す。また、図4に、同エンジンEの上面図の要部の拡大図を示す。また、図5に、図1のV-V線の断面図を示す。以下の説明において、前後左右の方向は車両の運転席から見る方向を基準として規定するものとし、各図において適宜表示する。なお、各図において、構成要素の一部の図示を簡略化して模式的に示し、また、図示を省略することがある。例えば図2では、後述するチェーンカバー8や排気管20等の図示を省略し、図3では、後述するEGR配管23の一部等の図示を省略している。また、図5では、後述するチェーンカバー8や排気管20等の図示を省略する。
エンジンEにおいて、エンジン本体1の構成として、シリンダブロック2を挟んで右側にオイルパン3が、左側にシリンダヘッド4及びシリンダヘッドカバー5が結合する。エンジンEは多気筒、本実施例では直列3気筒エンジンとして構成され、1番気筒から3番気筒が前後方向に直列に配置される。図2、図3に示すように、エンジン本体1は、各気筒の中心軸(シリンダ軸線)を傾斜させるように設置され、各気筒の吸気ポート6が上向きに開口し、排気ポート7が下向きに開口する。
シリンダブロック2及びシリンダヘッド4の前面には、不図示の動弁機構のカムシャフトに動力を伝達するスプロケットやカムタイミングチェーンが配置され、それらを覆うチェーンカバー8が取り付けられる。また、シリンダブロック2の後面には、不図示の変速機を取り付けるための変速機取り付け部9が形成される。
エンジンEには、不図示のエアクリーナから供給される空気を供給する吸気装置と、燃焼後の排気ガスをエンジンEから排出する排気装置とが付属する。
吸気装置の構成を説明する。
シリンダヘッド4において上向きに開口する各気筒の吸気ポート6に、吸気マニホールド10が接続する。
吸気マニホールド10は、シリンダブロック2の上方に配置されるサージタンク11と、サージタンク11から分岐して、吸気ポート6にそれぞれ接続する3本の分岐管12とを備える。各分岐管12の流路形状は、図5に示すように、上下の間隔を狭くし、横幅を広くした扁平形状としてもよい。吸気マニホールド10は、例えば合成樹脂材料によって成形された複数のパーツを適宜組み合わせて構成される。
サージタンク11は、中空体であり、図1、図4に示すように、気筒列方向に延びるタンク部13と、タンク部13の後端部(変速機取り付け部9側の端部)から気筒列方向に対して斜め方向に延びる傾斜部13aと、傾斜部13aにつながる空気導入部14とを有する。タンク部13は気筒列方向に延び、その後端部の傾斜部13aは吸気ポート6と反対方向、すなわちオイルパン3方向に向かうように傾斜する。そして、傾斜部13につながる空気導入部14は、気筒列方向と直交する方向であって、吸気ポート6と反対方向、すなわちオイルパン3方向に向かうように直線的に略水平に延びる。
図2に示すように、3本の分岐管12は、サージタンク11のタンク部13の底部に接続して、吸気ポート6と反対方向に延出するように湾曲し、さらにタンク部13の上方を通るように湾曲した後、吸気ポート6に向かって略水平に延出し、それぞれ吸気ポート6に接続する。すなわち、3本の分岐管12は、気筒列方向視において、タンク部13を囲むような(詳細にはタンク部13の底部、タンク部13の吸気ポート6と反対方向の端部(オイルパン3側の端部)、及びタンク部13の上部を囲むような)環状部分と、環状部分につながって吸気ポート6に向かって延出する直線状部分とを有する。このようにタンク部13を囲む分岐管12の形状により、分岐管12の長さを確保して、低中速域でのエンジンEのトルク性能の向上を図ることができる。
また、図1、図4に示すように、上面視において、3本の分岐管12は、タンク部13を挟んでオイルパン3側の位置から吸気ポート6に向かう間に気筒列方向に湾曲する形状を有する。具体的には、3本の分岐管12は、タンク部13の上方を通って変速機取り付け部9に向かうように延出し、湾曲部15を介して吸気ポート6に向かって延出する。このように気筒列方向に湾曲する分岐管12の形状により、エンジンEを含む全体シルエットの高さを高くすることなく分岐管12の長さを確保して、低中速域でのエンジンEのトルク性能の向上を図ることができる。
このようにして分岐管12の長さを確保しつつ、サージタンク11のタンク部13を吸気ポート6に近づけることができる。タンク部13を吸気ポート6に近づけることにより、空気導入部14を直線的に延ばすスペースを確保することができる。
なお、3本の分岐管12の上流側部は、強度を維持するために板状部12aを介して相互に連結される。
サージタンク11の空気導入部14の下流部には、ボス部17が形成される。また、エンジン本体1の変速機取り付け部9の上部には、ブラケット16が設けられる。そして、ボス部17がブラケット16に連結されることにより、空気導入部14が変速機取り付け部9に支持される。このように空気導入部14がブラケット16を介して変速機取り付け部9で支持されるので、空気導入部14の振動を抑制することができる。
空気導入部14の上流端14aにフランジ部14bが設けられ、フランジ部14bを介してスロットルボディ18が連結される。不図示のエアクリーナにより清浄化された空気が、スロットルボディ18を介して吸気マニホールド10に導入され、吸気ポート6からエンジンEに供給される。
スロットルボディ18の上部には、スロットルボディ18内のスロットルバルブを駆動させるためのモータを含む駆動装置19が設けられる。図4に示すように、上面視において、駆動装置19は略円柱形状を有し、空気導入部14の軸線C1に交差するように配置されて、前方に延出する。
排気装置の構成を説明する。
シリンダヘッド4において下向きに開口する排気ポート7に、排気ガスが排出される排気管20が接続する。
ここで、本実施例に係るエンジンEにおいては、排気ガスの一部をサージタンク11に導入するためにEGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブ21が取り付けられる。
EGRバルブ21は、サージタンク11の空気導入部14に変速機取り付け部9と隣り合うように配置される。EGRバルブ21は、略筒状のハウジング22を有し、図4に示すように、ハウジング22の軸線C2と空気導入部14の軸線C1とが同方向に延びるように配置される。図2、図3に示すように、気筒列方向視において、ハウジング22は、空気導入部14と上下方向で重なるように、空気導入部14よりもやや高い位置に配置される。このように配置することにより、上流側となるハウジング22から下流側となる空気導入部14に排気ガスをスムーズに流れ込むようにすることができる。
ハウジング22の軸方向の一端(シリンダヘッド4側の端部)には、EGR配管23を構成するパイプが接続する。EGR配管23は、排気管20に接続し、排気ガスの一部をハウジング22に導入する。図3に示すように、EGR配管23は、エンジン本体1の後方を通り、吸気マニホールド10よりも上方には突出しないようにして、エンジンEを含む全体シルエットの高さが高くならないように配置される。
また、ハウジング22の軸方向の他端(オイルパン3側の端部)には、ハウジング22内のバルブを駆動させるためのアクチュエータ24が取り付けられる。
図4に示すように、空気導入部14における上流端14aからボス部17までの長さLは、EGRバルブ21のハウジング22の長さlよりも長く設定されている。そして、ハウジング22は、空気導入部14の上流端14aのフランジ部14bとボス部17との間に配置される。これにより、EGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができる。EGRバルブ21は、吸入空気量に基づいて排気ガスの還流量を調整するよう制御されており、吸入空気量の変化に対する応答性を向上させるためにスロットルボディ18の近くに配置することが望ましい。
また、上述したようにスロットルボディ18に設けられた駆動装置19は、前方に延出する、すなわちEGRバルブ21と反対方向に延出するように配置される。これにより、駆動装置19とEGRバルブ21とが干渉するのを避け、EGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができる。EGRバルブ21は、吸入空気量に基づいて制御されており、吸入空気量の変化に対する応答性を向上させるためにスロットルボディ18の近くに配置することが望ましい。
空気導入部14の途中、具体的には上流端14aとボス部17との間の位置には、EGRバルブ21のハウジング22の方向に突出する連結部25が設けられる。また、ハウジング22の途中には、空気導入部14の方向に向く連結部26が設けられる。これら連結部25、26が連結することにより、ハウジング22が空気導入部14で支持されるとともに、連結部25、26内にハウジング22と空気導入部14と連通する連通路が構成される。上述したようにEGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができるので、連結部25、26による連結長さを短くすることができる。
以上のように、分岐管12の長さを確保しつつ、サージタンク11のタンク部13を吸気ポート6に近づけることにより、空気導入部14を直線的に延ばすスペースを確保することができる。
そして、EGRバルブ21は、そのハウジング22の軸線C2と空気導入部14の軸線C1とが同方向に延びるように、空気導入部14に隣り合うように配置される。
これにより、EGRバルブ21を上方に突出させることなくエンジンEに取り付けることができ、エンジンEを含む全体シルエットの高さを低く維持することができる。
そして、EGRバルブ21を通過した排気ガスを、直線的に延びる空気導入部14の上流部に導入するので、排気ガスをサージタンク11に吸入された空気に拡散させ、3本の分岐管12に均等に吸入させることができる。
このように、各気筒の中心軸を傾斜させるように設置されたエンジンEにおいて、サージタンク11に導入される排気ガスを各分岐管12に均等に供給して、各気筒に均等に分配することが可能になる。
また、空気導入部14における上流端14aからボス部17までの長さLを、ハウジング22の長さlよりも長くすることで、空気導入部14においてスロットルボディ18から吸入した空気とEGRバルブ21からの排気ガスとを十分に混ぜるための距離を確保することができる。これにより、サージタンク11に導入される排気ガスを各分岐管12に均等に供給することができる。
次に、本実施例に係るエンジンにおいては、サージタンク11の上部に、サージタンク11内の圧力を検出する圧力センサ27(MAP(Manifold Absolute Pressure)センサとも呼ばれる)が設けられる。
上述したように、上面視において、3本の分岐管12は、タンク部13の上方を通って変速機取り付け部9に向かうように延出し、湾曲部15を介して吸気ポート6に向かって延出する。このように3本の分岐管12が変速機取り付け部9に向かうように延出する形状により、上面視において、湾曲部15付近で、タンク部13の前端部(変速機取り付け部9側の端部とは反対方向の端部)が分岐管12で覆われずに露出する。そこで、このタンク部13の露出した箇所に圧力センサ27を配置する。
以上のように、3本の分岐管12がタンク部13の上方を通る場合にも、3本の分岐管12を気筒列方向に湾曲する形状として、タンク部13の端部を露出させることにより、サージタンク11の上部に圧力センサ27を配置することができる。このように分岐管12がサージタンク11の上方を通るようにした構成において、エンジンEを含む全体シルエットの高さを高くすることなく、サージタンク11の上部に圧力センサ27を配置することができる。したがって、吸気中に含まれる水蒸気等の影響を受けにくく、圧力センサ27の圧力検出の精度を高めることができる。
また、タンク部13において、空気導入部14と反対方向の端部に圧力センサ27を配置することができる。これにより、空気導入部14からタンク部13に流れ込む空気及び排気ガスが圧力センサ27に与える影響を小さくすることができ、圧力センサ27の圧力検出の精度を高めることができる。また、空気導入部14の近くに圧力センサ27は配置されると、圧力センサ27が排気ガスやオイルによって汚れやすくなるが、空気導入部14から離れた位置に圧力センサ27を配置することにより、圧力センサ27の汚れを防止し、圧力センサ27の圧力検出の精度が低下するのを防ぐことができる。
次に、本実施例に係るエンジンにおいては、エンジン運転時に発生するブローバイガスを吸気系に還流して再燃焼させるブローバイガス還流構造が搭載される。
ブローバイガス還流構造の基本構成として、図4、図5に示すように、エンジン本体1に設けられたオイルセパレータ28と、オイルセパレータ28でオイルが分離されたブローバイガスをサージタンク11に還流する還流管29とを備える。
エンジン本体1の上面であって、分岐管12の下方に、オイルセパレータ28が設けられる。例えばオイルセパレータ28は、図5に示すように、シリンダブロック2の上面であってサージタンク11のタンク部13と吸気ポート6との間に凹状の室30が形成され、この室30が蓋31で閉塞された気液分離室として構成される。オイルセパレータ28にはエンジン運転時に発生するブローバイガスが導入され、オイルセパレータ28内に、具体的な図示は省略するが、ブローバイガスが流れる流路を迷路化する仕切板が設置されており、これによりブローバイガス中のオイルを分離させる。
オイルセパレータ28の上面には、上面視において、サージタンク11のタンク部13の傾斜部13aの傍にブローバイガス出口32が設けられる。具体的には、傾斜部13aの気筒列方向長さ範囲内で、タンク部13の後方(変速機取り付け部9側)に隣り合うようにブローバイガス出口32が配置される。このブローバイガス出口32に、還流管29の一端部が接続する。なお、例えば還流管29の一端部には、不図示のPCVバルブが内蔵される。
また、サージタンク11の空気導入部14の上面には、ブローバイガス入口となるコネクタ33が設けられ、このコネクタ33に還流管29の他端部が接続する。ブローバイガス入口は、EGRバルブ21から排気ガスが流れ込む箇所よりも下流位置に配置されている。
還流管29は、エンジン本体1(オイルセパレータ28)から上方に向かって延出し、そこから略水平方向に屈曲して変速機取り付け部9方向に向かうように延出し、再び上方に屈曲して上方向に向かって延出して、空気導入部14の上面に設けられたコネクタ33に接続する。
このようにタンク部13に傾斜部13aを形成することにより、吸気マニホールド10の下方であってタンク部13に隣り合う空間があくので、そこに還流管29を配置することができる。この場合に、還流管29の途中に略水平方向に延出する屈曲部29aを有することにより、還流管29を、分岐管12との干渉を避けて、吸気マニホールド10の後方(変速機取り付け部9側)から上方に向かわせることができる。
ただし、図4に示すように、還流管29は、上面視において、変速機取り付け部9の端面(取り付け面)よりも内側に配置されるものとする。変速機取り付け部9はシリンダブロック2の上面よりも上方に突出するフランジ状の形状を有しており、還流管29を変速機取り付け部9よりも内側に配置させて、変速機取り付け部9との干渉を避ける。
このようにしたブローバイガス還流構造では、エンジン運転時に発生するブローバイガスは、オイルセパレータ28でオイルが分離された後、還流管29を介して吸気マニホールド10のサージタンク13に導入される。
以上のように、サージタンク11のタンク部13の傾斜部13aの形状を利用して、還流管29の一端部が、上面視において、傾斜部13cの傍でエンジン本体1に接続し、還流管29は、吸気マニホールド10の下方であってタンク部13に隣り合う空間に配置される。このように吸気マニホールド10の下方の狭い空間に還流管29を配置することにより、ブローバイガス還流構造のエンジン上方の狭小な空間への搭載性を向上させることができる。また、吸気マニホールド10の下方の空間に還流管29を配置することにより、還流管29が不要に長くなるのを避けることができる。還流管が長いと、外気温が低いときにブローバイガスに含まれる水分が経路に溜まって凍結するリスクもあり、還流管が不要に長くなるのを避けるのが好適である。
また、還流管29は、サージタンク11の空気導入部14の上面に接続するので、還流管29の高さを高くして、還流管29でもブローバイガス中に含まれるオイルを自重によって落下させることができ、オイルの分離効果が高められる。
また、還流管29の途中に略水平方向に延出する屈曲部29aを有することにより、ブローバイガスの流れ方向を変えることができる。例えば還流管を上下方向に直線状に延ばす場合と比べて、ブローバイガスの流れ方向を変えることにより、ブローバイガス中に含まれるオイルの分離効果を高められる。
また、還流管29が、上面視において、変速機取り付け部9の端面(取り付け面)よりも内側に配置されることにより、変速機取り付け部9との干渉を避けることができる。また、還流管29の隣にフランジ状の変速機取り付け部9が位置することになり、還流管29を保護することができる。
なお、エンジン本体1の上面であって分岐管12の下方にオイルセパレータ28が配置され、還流管29がオイルセパレータ28を介してエンジン本体1に接続する構成例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば還流管29の一端部が、上面視において、傾斜部13cの傍でエンジン本体1に接続することは実施例と同じであるが、この還流管29にオイルが分離されたブローバイガスが導入されるのであれば、オイルセパレータ28の位置は限定されるものではない。
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明したが、各実施例は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、各実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
E:エンジン、1:エンジン本体、6:吸気ポート、7:排気ポート、9:変速機取り付け部、10:吸気マニホールド、11:サージタンク、12:分岐管、13:タンク部、13a:傾斜部、14:空気導入部、28:オイルセパレータ、29:還流管、29a:屈曲部、32:ブローバイガス出口、33:コネクタ

Claims (4)

  1. 複数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、
    前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の端部につながり、気筒列と直交する方向で前記吸気ポートと反対方向に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、
    前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、
    前記エンジン本体に設けられたオイルセパレータでオイルが分離されたブローバイガスを前記サージタンクに還流する還流管とを備え、
    前記タンク部は、前記空気導入部との連結部に気筒列方向に対して斜め方向に延びる傾斜部を有し、
    前記還流管の一端部が、上面視において、前記サージタンクの前記傾斜部の傍で前記エンジン本体に接続し、
    前記還流管の他端部が、前記サージタンクの前記空気導入部の上面に接続することを特徴とするエンジンにおけるブローバイガス還流構造。
  2. 前記オイルセパレータは、前記エンジン本体の上面であって前記分岐管の下方に配置され、
    前記還流管の前記一端部が前記オイルセパレータに接続することを特徴とする請求項1に記載のエンジンにおけるブローバイガス還流構造。
  3. 前記還流管は、その途中に略水平方向に延出する屈曲部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンにおけるブローバイガス還流構造。
  4. 前記エンジン本体の気筒列方向の端部に設けられた変速機取り付け部を備え、
    前記空気導入部は、前記タンク部の前記変速機取り付け部側の端部につながり、
    前記還流管は、上面視において、前記変速機取り付け部の取り付け面よりも内側に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンジンにおけるブローバイガス還流構造。
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