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JP2021136450A - プリント配線板の製造方法、プリント配線板、シード層の製造方法、シード層及び半導体パッケージ - Google Patents

プリント配線板の製造方法、プリント配線板、シード層の製造方法、シード層及び半導体パッケージ Download PDF

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JP2021136450A JP2021025598A JP2021025598A JP2021136450A JP 2021136450 A JP2021136450 A JP 2021136450A JP 2021025598 A JP2021025598 A JP 2021025598A JP 2021025598 A JP2021025598 A JP 2021025598A JP 2021136450 A JP2021136450 A JP 2021136450A
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JP2021025598A
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智章 山下
Tomoaki Yamashita
智章 山下
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Resonac Corp
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Abstract

【課題】形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを形成できるプリント配線板の製造方法を提供する。【解決手段】プリント配線板の製造方法は、下記工程1〜7を含む。工程1:絶縁樹脂層2の表面に第一の触媒3を付着させる。工程2:第一の触媒を付着させた絶縁樹脂層の表面にニッケルを含有する第二の触媒4を付着させる。工程3:第二の触媒を付着させた絶縁樹脂層の表面にシード層5を形成する。工程4:シード層の表面に、回路パターンを形成するためのレジストパターン8を形成する工程。工程5:シード層の表面のレジストパターンから露出している領域に、電解銅めっきによって銅層9を形成する。工程6:レジストパターンを除去する。工程7:シード層並びに該シード層と絶縁樹脂層との間の第一の触媒及び前記第二の触媒を除去して回路パターンを得る。【選択図】図3

Description

本実施形態は、プリント配線板の製造方法、プリント配線板、シード層の製造方法、シード層及び半導体パッケージに関する。
近年の情報化社会の発展は目覚しく、民生機器としては、パソコン及び携帯電話等の小型化、軽量化、高性能化及び高機能化が進められている。一方、産業用機器としては、無線基地局、光通信装置、サーバ及びルータ等のネットワーク関連機器などにおいて、大型又は小型を問わずに機能の向上が求められている。また、情報伝達量の増加に伴い、扱う信号の高周波化が年々進む傾向にあり、高速処理及び高速伝送技術の開発が進められている。例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processing)及び各種メモリ等のLSI(Large Scale Integration)の高速化及び高機能化と共に、新たな高密度実装技術としてシステムオンチップ(SoC)、システムインパッケージ(SiP)等の開発が盛んに行われている。このため、半導体チップ搭載用基板及びマザーボードも、高周波化、高密度配線化及び高機能化に対応するために、配線幅/スペース(L/S)の小さい微細配線を形成したビルドアップ方式の多層配線基板が使用されるようになってきた。2012年頃には、L/S=15μm/15μm程度の微細配線が求められていたが、近年ではL/S=8μm/8μm程度の微細配線が求められており、近い将来はL/S=5μm/5μmの微細配線が求められることになると考えられている。
微細配線の形成には、一般的にセミアディティブ法(SAP:Semi Additive Process、以下「SAP法」ともいう)が有用とされている。セミアディティブ法の場合、まず、絶縁樹脂上にシード層といわれる無電解銅めっき層を設け、該銅めっき層上にドライフィルムレジスト層を設ける。そして、フォトマスクを介して露光する方法(フォトリソグラフィー)又はレーザー光で直接描写して露光する方法でレジストパターンを形成する。次いで、必要に応じてプラズマ処理を行った後に、レジストパターンが無い部分に電解銅めっきによって回路パターンを形成し、レジストパターンを除去してから、最後に不要な部分のシード層をエッチングして除去する(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−208471号公報
L/Sが10μm/10μmより小さい微細配線を形成する場合、レジストパターンがシード層から剥がれ易くなる。そのため、絶縁樹脂の表面粗さをある程度大きくすることでシード層に粗さを付与し、アンカー効果によってシード層とレジストパターンとの密着性を高める必要がある。
従来のSAP法では、シード層としての機能を十分に発揮させるため、例えば、0.5μm以上のある程度の厚さを有するシード層を形成する必要があった。しかしながら、シード層が厚いと、不要なシード層を除去する際のエッチング量が増加し、これにより回路パターンの縮小化の度合いが大きくなるという問題がある。また、回路パターンの縮小化を逆算して、エッチングする前の回路パターンの幅を厚く設計する方法も考えられるが、この場合、レジストパターンの幅を小さくする必要があり、レジストパターンの密着不良等の問題が生じる。この問題は、L/Sが小さくなるにつれてより顕在化する。更には、L/Sが小さくなるにつれて、シード層を完全に除去することは困難になり、シード層の残渣によって絶縁信頼性が損なわれる問題が生じていた。
一方、単純にシード層の厚さを薄くすると、シード層にピンホール、ボイド等が発生する等、均一なシード層の形成が困難であった。
また、シード層を厚くする際のエッチング量の増加、及びシード層を薄くする際のピンホールの発生は、回路パターンのアンダーカット、剥がれ等の発生原因となり、回路パターンの密着性低下を招く。特に、従来の方法で形成された無電解銅めっきによるシード層は、近傍に存在する無電解銅めっきの触媒であるパラジウムによって酸化が促進されるため、より一層アンダーカット及び回路パターンの剥がれの問題が顕著になる。
更には、シード層をエッチングして回路パターンを形成した後、回路パターン上に、例えば、ソルダーレジスト、ビルドアップ材等の絶縁樹脂を形成するための前処理として、一般的にCZ処理が行われている。CZ処理は、例えば、1.0〜1.5μm程度のエッチングによって粗化する処理である。該処理によって、アンダーカット及び回路パターンの剥がれがさらに促進される。
また、従来のSAP法において、シード層の形成に用いられていた無電解銅めっき液には、毒性が高いホルマリン、シアン化合物等が使用されており、作業環境及び安全性改善の観点から、これらの化合物を使用しない方法が望まれている。
そこで、本実施形態は、小さいL/Sであっても形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを形成でき、作業環境に優れるプリント配線板の製造方法及び該製造方法で得られるプリント配線板、並びに該プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージを提供することを課題とする。また、本実施形態は、小さいL/Sであっても形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを形成できる薄膜化されたシード層の製造方法及び該製造方法で得られるシード層を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の本実施形態によって、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本実施形態は、下記[1]〜[14]に関する。
[1]下記工程1〜7をこの順で含むプリント配線板の製造方法。
工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
工程4:前記シード層の表面に、回路パターンを形成するためのレジストパターンを形成する工程
工程5:前記シード層の表面であって、前記レジストパターンから露出している領域に、電解銅めっきによって銅層を形成する工程
工程6:前記レジストパターンを除去する工程
工程7:前記レジストパターンの除去によって露出した前記シード層並びに該シード層と前記絶縁材料との間の前記第一の触媒及び前記第二の触媒を除去して回路パターンを得る工程
[2]前記工程4における前記レジストパターンを、下記工程4−1及び工程4−2をこの順で含む方法で形成する、上記[1]に記載のプリント配線板の製造方法。
工程4−1:支持体付き感光性樹脂フィルムの感光性樹脂フィルムを前記シード層に積層して、レジスト層を形成する工程
工程4−2:前記支持体付き感光性樹脂フィルムの支持体を介して、直描露光方式により前記レジスト層の少なくとも一部を露光した後、現像する工程
[3]前記無電解ニッケルめっき液のpHが、7〜10である、上記[1]又は[2]に記載のプリント配線板の製造方法。
[4]前記第二の触媒中のリン含有量が、6質量%以下である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
[5]前記シード層の厚さが、0.4μm以下である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
[6]前記絶縁材料が、支持基板上に形成された絶縁材料層である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法によって製造されたプリント配線板。
[8]上記[7]に記載のプリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
[9]下記工程1〜3をこの順で含む、シード層の製造方法。
工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
[10]前記無電解ニッケルめっき液のpHが、7〜10である、上記[9]に記載のシード層の製造方法。
[11]前記第二の触媒中のリン含有量が、6質量%以下である、上記[9]又は[10]に記載のシード層の製造方法。
[12]前記シード層の厚さが、0.4μm以下である、上記[9]〜[11]のいずれかに記載のシード層の製造方法。
[13]前記絶縁材料が、支持基板上に形成された絶縁材料層である、上記[9]〜[12]のいずれかに記載のシード層の製造方法。
[14]上記[9]〜[13]のいずれかに記載のシード層の製造方法によって製造されたシード層。
本実施形態によると、小さいL/Sであっても形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを形成でき、作業環境に優れるプリント配線板の製造方法及び該製造方法で得られるプリント配線板、並びに該プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージを提供することができる。また、本実施形態によると、小さいL/Sであっても形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを形成できる薄膜化されたシード層の製造方法及び該製造方法で得られるシード層を提供することができる。
本実施形態の製造方法の工程を示す断面模式図である。 本実施形態の製造方法の続きの工程を示す断面模式図である。 本実施形態の製造方法の続きの工程を示す断面模式図である。 本実施形態の製造方法の続きの工程を示す断面模式図である。 実施例及び比較例で形成したシード層を集束イオンビーム(FIB)で加工し、角度45度で撮影した断面の走査イオン顕微鏡(SIM)写真である。 スローイングパワーの評価方法を説明するための模式図である。 実施例及び比較例で形成したシード層を集束イオンビーム(FIB)で加工し、角度45度で撮影した断面の走査イオン顕微鏡(SIM)写真である。 実施例及び比較例で形成した回路パターンを集束イオンビーム(FIB)で加工し、角度45度で撮影した断面の走査イオン顕微鏡(SIM)写真である。 HAST試験後の実施例及び比較例で形成した回路パターンを集束イオンビーム(FIB)で加工し、角度45度で撮影した断面の走査イオン顕微鏡(SIM)写真である。
本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。また、数値範囲の下限値及び上限値は、それぞれ他の数値範囲の下限値及び上限値と任意に組み合わせられる。
また、本明細書に例示する各成分及び材料等は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本明細書に記載されている作用機序は推測であって、本実施形態に係る樹脂組成物の効果を奏する機序を限定するものではない。
本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も本実施形態に含まれる。
なお、本明細書において「層」とは、一部が欠けているもの、ビア又はパターンが形成されているものも含む。
[プリント配線板の製造方法及びプリント配線板]
本実施形態のプリント配線板の製造方法は、下記工程1〜7をこの順で含むプリント配線板の製造方法である。
工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
工程4:前記シード層の表面に回路パターンを形成するためのレジストパターンを形成する工程
工程5:前記シード層の表面であって、前記レジストパターンから露出している領域に、電解銅めっきによって銅層を形成する工程
工程6:前記レジストパターンを除去する工程
工程7:前記レジストパターンの除去によって露出した前記シード層並びに該シード層と前記絶縁材料との間の前記第一の触媒及び前記第二の触媒を除去して回路パターンを得る工程
また、本実施形態のプリント配線板は、本実施形態のプリント配線板の製造方法によって製造されたプリント配線板である。
なお、本明細書において、「プリント配線板」とは「多層プリント配線板」も含む概念である。
以下、各工程について、図面を参照しながら本実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<工程1:第一の触媒の付着>
工程1は、絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程である。
工程1に供される絶縁材料は、特に制限されるものではなく、プリント配線板に使用される公知の絶縁材料を用いることができる。
絶縁材料は、樹脂又は少なくとも樹脂を含む組成物であることが好ましく、硬化性を有する樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。なお、絶縁材料が、硬化性の材料である場合、第一の触媒は硬化した状態の絶縁材料に対して付着させることが好ましい。
上記樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はそれらの混合樹脂を含有してなる材料等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シアネート化合物、ビスマレイミド化合物、ビスマレイミド化合物とモノアミン化合物及びジアミン化合物からなる群から選択される少なくとも1種との反応物、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂、シクロペンタジエンから合成した樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートを含む樹脂、芳香族ニトリルから合成した樹脂、3量化芳香族ジシアナミド樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、縮合多環芳香族を含む熱硬化性樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、ベンゾオキサジン化合物等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。
絶縁材料は、樹脂の他にも、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、有機充填材、難燃剤、増粘剤、紫外線吸収剤、密着性付与剤及び着色剤等からなる群から選択される少なくとも1種を含有してなるものであってもよい。また、前記した成分以外の成分を含有していてもよい。
絶縁材料は、ガラスクロスに上記した樹脂又は少なくとも樹脂を含む組成物を含浸させたプリプレグであってもよい。
絶縁材料は、上記した各種の材料を2種以上組み合わせて用いてもよい。
工程1に供される絶縁材料は、支持基板上に形成された絶縁材料層であることが好ましい。
図1(a)には、銅層1aを有する支持基板1上に形成された絶縁材料層2が示されている。
絶縁材料層2は、上記絶縁材料が層形成されたものである。
絶縁材料層2の厚さは、例えば、1〜100μmであってもよく、1〜40μmであってもよく、薄膜化の観点から、好ましくは2〜20μmである。
絶縁材料層2の表面粗さ(Ra)は、シード層とレジストパターンとの十分な密着性を得るという観点から、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.10μm以上、さらに好ましくは0.15μm以上である。なお、絶縁材料層2の表面粗さ(Ra)が小さいと、シード層の表面粗さ(Ra)も小さくなり、後述するレジスト層を露光する際にシード層における正反射光の割合が高くなる。該正反射光は、レジスト層上の支持体である、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等によって反射して、再びレジスト層及びシード層へ入射し、レジストパターンの解像性を低下させる要因となる。そのため、該正反射光も少ない方が好ましい。当該観点からも、絶縁材料層2の表面粗さ(Ra)は上記範囲であることが好ましい。
一方、絶縁材料層2の表面粗さ(Ra)は、不要部のシード層のエッチング除去を容易にするという観点から、好ましくは0.35μm以下、より好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.25μm以下である。
なお、本実施形態において、表面粗さとは算術平均粗さRaであり、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さ(L)だけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、下記式(1)によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。但し、本実施形態のRaは、基準長さ(L)=0.8mmとする。具体的には、JIS B0601(1994年)に準拠し、実施例に記載の方法で測定することができる。
Figure 2021136450
絶縁材料層2は、例えば、絶縁材料を、支持基板1又は支持基板1上の銅層1aに対して、ラミネート、プレス等によって積層する方法によって形成することができる。なお、以下の説明において、絶縁材料を積層する支持基板1は、銅層1aを有する場合においては、支持基板1上の銅層1aと読み替えることができる。
具体的には、例えば、まず、ガラスクロスに樹脂又は樹脂組成物を含浸させたプリプレグを支持基板1に対してプレスした後、銅箔の一方の面に樹脂組成物層が形成されてなる樹脂付き銅箔を、樹脂組成物層がプリプレグ面側になるように配置してからプレスする。その後、エッチングにより銅箔を除去することで、支持基板1の上に絶縁材料層2を形成することができる。この方法によると、絶縁材料層2は、プリプレグと樹脂組成物層とから構成されるものとなる。
その他、銅箔の一方の面に樹脂組成物層が形成されてなる樹脂付き銅箔を、支持基板1に対して、樹脂組成物層が支持基板1側になるように配置してからプレスし、その後、エッチングにより銅箔を除去することで、支持基板1の上に絶縁材料層2を形成することができる。この方法によると、絶縁材料層2は、樹脂組成物層から構成されるものとなる。
上記の方法により形成された絶縁材料層2は、エッチングにより除去された銅箔の凹凸が転写された表面を有するものとなる。樹脂付き銅箔は、プライマー付き銅箔であることが好ましく、この場合、絶縁材料層2は、銅箔の凹凸が転写された表面を有するプライマーを表面に有するものとなる。
なお、樹脂付き銅箔に由来する銅箔のエッチングは、後述する図1(b)で説明される開口部を形成する工程で、銅箔の上からダイレクトによるレーザー等で開口部2aを形成した後、開口部2aの底面(銅層1aの表面)と側面(絶縁材料層2)をデスミア処理して、底面のスミアを除去した後に実施することが好ましい。この方法によると、開口部2aのデスミアの際に絶縁材料層2の表面は銅箔に覆われているため、銅箔の凹凸が転写された絶縁材料層2の表面凹凸を維持することができる。
なお、本明細書中、表面に絶縁材料層を有する支持基板を「絶縁樹脂基板」と称する場合がある。
支持基板1としては、例えば、シリコン板、ガラス板、SUS板、ガラスクロスを含む配線基板、半導体素子入り封止樹脂等が挙げられる。
支持基板1の厚さは特に限定されないが、例えば、0.2〜2.0mmである。
図1(a)において、支持基板1は、表面に銅層1aを有するものであるが、銅層1aの代わりに配線及び/又はパッドを有するものであってもよく、これらを有しないものであってもよい。
本実施形態の製造方法は、絶縁材料に開口部を形成する工程を含んでいてもよい。
図1(b)は、絶縁材料層2に開口部2aを形成する工程を示している。
開口部2aは、絶縁材料層2をその厚さ方向に貫通するように形成されており、底面(銅層1aの表面)と側面(絶縁材料層2)とによって構成されている。
開口部2aは、例えば、レーザーアブレーション、サンドブラスト、ウォーターブラスト等の開口方法を適用して形成することができる。これらの中でも、微細な開口部2aを形成可能な点から、レーザーアブレーションが好ましい。レーザーアブレーションに用いるレーザーとしては、COレーザー、UV−YAGレーザー、エキシマレーザー等が挙げられ、コストの観点から、COレーザーが好ましい。
絶縁材料層2に開口部2aを形成した後は、開口部2aの底面(銅層1aの表面)と側面(絶縁材料層2)をデスミア処理することが好ましい。
図2(a)には、絶縁材料層2の表面に第一の触媒3を付着させる工程が示されている。
第一の触媒3は、後述する工程2における無電解ニッケルめっきを促進するための触媒である。
なお、図2(a)では、便宜上、第一の触媒3を層のように示しているが、第一の触媒3は、後述する第二の触媒の付着を促進できる形態であれば如何なる形態で存在していてもよい。
第一の触媒3としては、パラジウム触媒が好ましく用いられるが、後述する工程2における無電解ニッケルめっきを促進するための触媒であれば特に限定されるものではない。以下の説明においては、主に、第一の触媒3としてパラジウム触媒を使用する態様について説明する。
第一の触媒3は、例えば、無電解めっき用触媒(第一の触媒)によって絶縁材料層2を処理する工程によって、絶縁材料層2上に付着させることができる。具体的には、絶縁材料層2に対して、クリーナー処理工程、ソフトエッチング処理工程、中和処理工程、無電解めっき用触媒(第一の触媒)による処理工程、還元処理工程等の工程をこの順に施して付着させることが好ましい。
上記クリーナー処理工程は、例えば、アルカリ性のクリーナー処理液を用いて、好ましくは40〜70℃で、好ましくは1〜10分間処理を施した後、湯洗、水洗して実施することができる。
上記ソフトエッチング処理工程は、無電解銅めっきを施すビアホール及びスルーホールを含む絶縁材料の表面に内層銅を含む場合に、内層銅と無電解銅めっきの層間接続を良好に保つという観点から実施することが好ましい。ソフトエッチング処理工程は、例えば、硫酸−過酸化水素水混合溶液及び過硫酸ナトリウム溶液等を含む処理液を用いて、好ましくは15〜30℃で、好ましくは0.5〜2分間処理を施した後、水洗して実施することができる。
上記中和処理工程は、例えば、硫酸水溶液等を用いて、好ましくは20〜30℃で、好ましくは0.5〜1分間処理を施し、水洗して実施することができる。
上記無電解めっき用触媒(第一の触媒)による処理工程には、例えば、パラジウム塩を含むめっき触媒液等を用いることができる。なお、無電解めっき用触媒付与の前処理として、プリディップ処理液を用いて、好ましくは20〜40℃で、好ましくは0.5〜2分間処理を施し、更に、アルカリ性パラジウム付与液を用いて、好ましくは30〜50℃で、好ましくは3〜7分間処理を施し、水洗する操作を行ってもよい。
上記還元処理工程は、例えば、パラジウム還元処理液を用いて、好ましくは20〜35℃で、好ましくは3〜7分間処理を施し、水洗して実施することができる。
工程1における第一の触媒の付着量は、工程2における第二の触媒の付着を適度に進行させるという観点から、好ましくは0.5〜50mg/m、より好ましくは1〜30mg/m、さらに好ましくは5〜20mg/mである。
<工程2:第二の触媒の付着>
工程2は、第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程である。
図2(b)には、第一の触媒3を付着させた絶縁材料層2に、第二の触媒4を付着させる工程が示されている。
なお、図2(b)では、便宜上、第二の触媒4を層のように示しているが、第二の触媒4は、後述するシード層の形成を促進できる形態であれば如何なる形態で存在していてもよい。
第二の触媒4は、主にニッケルを含むものであるが、還元剤由来のリンを含んでいてもよい。その場合、本工程は無電解ニッケルリンめっきを実施しているとも言える。但し、本明細書中、第二の触媒を付着させる工程を便宜上「無電解ニッケルめっき」と称する場合がある。
第二の触媒4は、リン含有量が少ないほどエッチングされ易くなり、シード層を除去する際に第二の触媒4が残存することを抑制することができる。そのため、第二の触媒4中のリン含有量は、少ないほど好ましく、好ましくは6質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。一方、製造容易性の観点から、第二の触媒4中のリン含有量は1質量%以上であってもよい。
無電解ニッケルめっき液は、硫酸ニッケル等のニッケル供給源、還元剤である次亜リン酸塩の他、水酸化ナトリウム等のpH調整剤;有機酸塩等の錯化剤;有機酸、無機酸等のpH緩衝剤;硫化物等の促進剤;安定剤;界面活性剤などを含有していてもよい。
無電解ニッケルめっき液中のニッケル濃度は、例えば、0.01〜1.0g/Lである。
還元剤である次亜リン酸塩としては、次亜リン酸ナトリウムが好ましい。無電解ニッケルめっき液中の次亜リン酸塩濃度は、例えば、0.1〜0.5mol/Lである。
錯化剤である有機酸塩としては、クエン酸塩が好ましい。無電解ニッケルめっき液中の錯化剤の濃度は、例えば、0.01〜0.1mol/Lである。
pH緩衝剤である有機酸としては、ほう酸が好ましい。無電解ニッケルめっき液中のpH緩衝剤の濃度は、例えば、0.1〜1.0mol/Lである。
次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液としては、市販のめっき液を使用することもできる。
絶縁材料層2を無電解ニッケルめっき液と接触させる温度としては、好ましくは20〜50℃、より好ましくは25〜45℃、さらに好ましくは30〜40℃である。上記接触させる温度が上記範囲であると、絶縁材料層2に付着する第二の触媒4はリンの含有量が低いものとなり、エッチングによって除去し易いものとなる。
絶縁材料層2を無電解ニッケルめっき液と接触させる時間は、例えば、5〜20分間であってもよく、10〜15分間であってもよい。
無電解ニッケルめっき液のpHは、好ましくは7〜10、より好ましくは7.5〜9.5、さらに好ましくは8〜9である。無電解ニッケルめっき液のpHが上記範囲であると、絶縁材料層2に付着する第二の触媒4はリンの含有量が低いものとなり、エッチングによって除去し易いものとなる。
工程2における第二の触媒4の付着量は、工程3におけるシード層の厚さを適度に調整するという観点から、好ましくは10〜300mg/m、より好ましくは20〜200mg/m、さらに好ましくは50〜150mg/mである。
<工程3:シード層の形成>
工程3は、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程である。
図2(c)には、第二の触媒4を付着させた絶縁材料層2に、シード層5を形成する工程が示されている。
無電解銅めっき液は、硫酸銅等の銅供給源、還元剤である次亜リン酸塩の他、水酸化ナトリウム等のpH調整剤;有機酸塩等の錯化剤;有機酸、無機酸等のpH緩衝剤;金属塩、硫化物等の促進剤;安定剤;界面活性剤などを含有していてもよい。
無電解銅めっき液中の銅濃度は、例えば、0.5〜0.7g/Lである。
還元剤である次亜リン酸塩としては、次亜リン酸ナトリウムが好ましい。
無電解銅めっき液中の次亜リン酸塩濃度は、例えば、0.1〜0.5mol/Lである。
錯化剤である有機酸塩としては、クエン酸塩が好ましい。無電解銅めっき液中の錯化剤の濃度は、例えば、0.01〜0.1mol/Lである。
pH緩衝剤である有機酸としては、ほう酸が好ましい。無電解銅めっき液中のpH緩衝剤の濃度は、例えば、0.1〜1.0mol/Lである。
促進剤である金属塩としては、例えば、硫酸ニッケルが挙げられる。
次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液としては、市販のめっき液を使用することもできる。
絶縁材料層2を無電解銅めっき液と接触させる温度は、例えば、30〜80℃であってもよく、60〜70℃であってもよい。
絶縁材料層2を無電解銅めっき液と接触させる時間は、例えば、5〜20分間であってもよく、10〜15分間であってもよい。
無電解銅めっき液のpHは、好ましくは7〜10、より好ましくは7.5〜9.5、さらに好ましくは8〜9である。
本工程で形成するシード層5の厚さは、微細配線性及び絶縁信頼性に優れる回路パターンを形成するという観点から、好ましくは0.4μm以下、より好ましくは0.35μm以下、さらに好ましくは0.3μm以下、よりさらに好ましくは0.25μm以下、特に好ましくは0.2μm以下、最も好ましくは0.15μm以下である。また、シード層5の厚さは、シード層としての機能を十分に発揮させるという観点から、0.1μm以上であってもよく、0.12μm以上であってもよい。
なお、本明細書中、シード層の厚さとは、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)によってシード層の断面を形成し、該断面を走査イオン顕微鏡(SIM)でイオン照射角度45度にて観察して測定されたシード層の厚さの平均値(n=10)である。
シード層5を形成した後、余分なめっき液を除去するため、必要に応じて、水又は有機溶剤による洗浄、加熱乾燥等を実施してもよい。
<工程4:レジストパターンの形成>
工程4は、前記シード層の表面に、回路パターンを形成するためのレジストパターンを形成する工程である。
工程4におけるレジストパターンは、下記工程4−1及び工程4−2をこの順で含む方法で形成することが好ましい。
工程4−1:支持体付き感光性樹脂フィルムの感光性樹脂フィルムを、前記シード層に積層して、レジスト層を形成する工程
工程4−2:前記支持体付き感光性樹脂フィルムの支持体を介して、直描露光方式により前記レジスト層の少なくとも一部を露光した後、現像する工程
(工程4−1)
工程4−1は、支持体付き感光性樹脂フィルムの感光性樹脂フィルムを、前記シード層に積層して、レジスト層を形成する工程である。
図3(a)には、支持体付き感光性樹脂フィルム6の感光性樹脂フィルムをシード層5に積層して、レジスト層7を形成する工程が示されている。
支持体付き感光性樹脂フィルム6は、支持体6aの表面に感光性樹脂組成物から形成されてなるフィルムであり、SAP法のドライフィルムレジストとして用いられる市販品を用いることができる。
支持体付き感光性樹脂フィルム6が有する支持体6aとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ともいう)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリイミドフィルム;などの各種プラスチックフィルムが挙げられる。これらの中でも、PETが好ましい。
支持体付き感光性樹脂フィルム6によって形成されるレジスト層7の厚さは、形成する回路パターンの厚さ及び形状に応じて適宜決定すればよいが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜50μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
支持体付き感光性樹脂フィルム6は、例えば、感光性樹脂フィルムがシード層5側になるように配置してから、ロールラミネーター等のラミネーターを用いて熱ラミネートすることにより、シード層5に積層することができる。
(工程4−2)
工程4−2は、支持体付き感光性樹脂フィルムの支持体を介して、直描露光方式により前記レジスト層の少なくとも一部を露光した後、現像して、レジストパターンを形成する工程である。
図3(b)には、レジスト層7が露光及び現像されてなるレジストパターン8が示されている。
レジスト層7の露光は、直描露光方式で行うことが好ましく、支持体付き感光性樹脂フィルム6の支持体6aを介して、好ましくは5〜2,000mJ/cm、より好ましくは10〜500mJ/cm、さらに好ましくは20〜100mJ/cmの露光量で光照射する。
露光に使用する光の波長としては、半導体レーザー、メタルハライド、水銀灯、エキシマレーザー、極端紫外線(EUV)、電子線等が挙げられ、好ましくは水銀の発光スペクトル(G線:波長436nm、H線:波長405nm、I線:波長365nm)であり、その中でも、H線(波長405nm)がより好ましい。また、光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、LEDランプ等を使用することができる。
その後、未露光部を希アルカリ水溶液で溶解除去して現像し、さらに必要に応じて、酸素プラズマ灰化処理によって残渣を除去してレジストパターン8を形成する。
<工程5:銅層の形成>
工程5は、前記シード層の表面であって、前記レジストパターンから露出している領域に、電解銅めっきによって銅層を形成する工程である。
図3(c)には、シード層5の表面であって、レジストパターン8から露出している領域に、電解銅めっきによって銅層9を形成する工程が示されている。
電解銅めっき処理に用いる電解銅めっき液としては、硫酸銅を含む電解銅めっき液等、市販の電解銅めっき液を用いることができる。
<工程6:レジストパターンの除去>
工程6は前記レジストパターンを除去する工程である。
図4(a)には、レジストパターン8が除去された後の基板が示されている。
レジストパターン8はレジスト剥離液を用いて除去することができる。
前記レジスト剥離液としては、無機アルカリ、有機アルカリ、有機溶剤等の薬液を用いることができ、市販のレジスト剥離液を用いてもよい。また、レジストパターンを形成するために使用した感光性樹脂組成物に対応する専用の剥離液があれば、それを用いてもよい。
レジストパターンを除去する方法としては、例えば、薬液に浸漬することでレジストを膨潤、破壊又は溶解させた後、これを除去する方法が挙げられる。薬液をレジストに十分含浸させるために、超音波、加熱、撹拌等の手法を併用してもよい。また、レジストパターンの剥離を促進するために、シャワー、スプレー、噴流等で薬液を当てることもできる。また、絶縁材料の耐熱が十分に高い場合には、高温で焼成することによってレジストを炭化させて除去してもよいし、レーザーを照射して焼き飛ばす方法を利用してもよい。
<工程7:シード層及び触媒の除去>
工程7は、前記レジストパターンの除去によって露出した前記シード層並びに該シード層と前記絶縁材料との間の前記第一の触媒及び前記第二の触媒を除去して回路パターンを得る工程である。
図4(b)には、レジストパターン8の除去によって露出したシード層5並びにシード層5と絶縁材料層2との間の第一の触媒3及び第二の触媒4を除去して、回路パターン10を得る工程が示されている。
シード層5を除去するための除去液としては、例えば、硫酸−過酸化水素水エッチング液、硝酸−過酸化水素水エッチング液、塩化第二鉄−塩酸エッチング液等の酸性のエッチング液を用いることができる。
第一の触媒3及び第二の触媒4を除去するための除去液としては、例えば、硝酸−過酸化水素水エッチング液、塩化第二鉄−塩酸エッチング液等の酸性のエッチング液を用いることができる。その他では、第一の触媒3及び第二の触媒4を除去することができれば、市販のエッチング液を用いることができる。
シード層5、第一の触媒3及び第二の触媒4は、硝酸−過酸化水素水エッチング液、塩化第二鉄−塩酸エッチング液等の酸性のエッチング液を用いて、同時に除去することも可能である。
本実施形態の製造方法は、上記の方法で作製した回路パターン10の上に、工程1で説明した絶縁材料層を形成して、上記各工程を繰り返すことで多層化してもよい。これによって、多層プリント配線板を製造することができる。
上記の方法によって製造された本実施形態のプリント配線板は、小さいL/Sであっても形成精度に優れ、高い密着性を有する回路パターンを有するものとなる。
更には、上記の方法によって製造された本実施形態のプリント配線板は、従来のプリント配線板よりも、HAST(High Accelerated Stress Test)試験における絶縁信頼性(以下、「HAST耐性」ともいう)に優れる。この原因は定かではないが次のように考えられる。
従来の方法によって形成された回路パターンは、シード層がパラジウム触媒及び銅から形成されるため、配線を形成する銅はシード層よりも電気化学的に卑となり腐食され易い状態にある。これに対して、本実施形態のプリント配線板が有する回路パターンは、シード層に銅よりも電気化学的に卑であるニッケルが含まれるため、シード層と配線を形成する銅との電位差が小さくなることによって、配線を形成する銅が腐食され難くなり、高いHAST耐性が得られたと考えられる。
[シード層の製造方法及びシード層]
本実施形態のシード層の製造方法は、下記工程1〜3をこの順で含む製造方法である。
工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
工程1〜工程3は、上記本実施形態のプリント配線板の製造方法で説明した通りである。
[半導体パッケージ]
本実施形態は、本実施形態のプリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージも提供する。本実施形態の半導体パッケージは、本実施形態のプリント配線板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等の半導体素子を搭載し、封止樹脂等によって半導体素子を封止することによって製造できる。
次に、下記の実施例により本実施形態をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本実施形態を制限するものではない。
実施例A1〜A2、B1〜B6、C1〜C2、D1〜D2
(絶縁樹脂基板の準備)
多層用銅張積層板「MCL−E−700G」(日立化成株式会社製、板厚0.4mm)の銅箔をエッチング除去して、支持基板を作製した。
上記支持基板の片面に、プリプレグ(日立化成株式会社製、商品名「GEA−700G」)をプレスし、次いで、プライマー(絶縁材料)付き銅箔のプライマー面を積層プレス機で上記プリプレグに貼り合わせた後、銅箔をエッチング除去して、支持基板の表面に絶縁材料層を有する絶縁樹脂基板を作製した。なお、上記プライマー付き銅箔は、日立化成株式会社製の「PF−EL」シリーズにおいて、プライマー(絶縁材料)が各表に示す所定の表面粗さRa(μm)を有するものを用いた。
(工程1:第一の触媒の付着)
上記で得た絶縁樹脂基板に対して次の処理を行った。
クリーナー処理工程として、「クリーナーセキュリガント902」(アトテックジャパン株式会社製、商品名)に60℃で5分間浸漬後、1分間湯洗し、さらに3分間水洗した。次に、中和処理工程として、5%硫酸溶液に30℃で0.5分間浸漬後、1分間水洗した。続いて、無電解めっき用触媒による処理工程として、「プリディップネオガントB」(アトテックジャパン株式会社製、商品名)20ml/L、98%硫酸1ml/Lの混合液に30℃で1分間浸漬し、更に、「アクチベーターネオガント834」(アトテックジャパン株式会社製、商品名)40ml/L、ほう酸水溶液5g/L、水酸化ナトリウム水溶液4g/Lの混合液に40℃で5分間浸漬後、1分間水洗した。その後、還元処理工程で、「リデュサーネオガントWA」(アトテックジャパン株式会社製、商品名)5ml/L、ほう酸5g/Lの混合液に30℃で5分間浸漬後、0.5分間水洗した。
なお、工程1における第一の触媒の付着量は、10mg/mであった。
(工程2:第二の触媒の付着)
還元剤を次亜リン酸ナトリウムとする無電解ニッケルめっき液として、硫酸ニッケル・6水和物0.2g/L、次亜リン酸ナトリウム・1水和物30.0g/L、クエン酸三ナトリウム25g/L、ほう酸30g/Lの水溶液を準備した。なお、無電解ニッケルめっき液のpHは水酸化ナトリウムで9に調整した。
上記無電解ニッケルめっき液に、工程1で第一の触媒を付着させた絶縁樹脂基板を、35℃で10分間浸漬して、第一の触媒を付着させた絶縁樹脂基板に第二の触媒を付着させた。
なお、工程2における第二の触媒の付着量は、100mg/mであった。
(工程3:シード層の形成)
還元剤を次亜リン酸ナトリウムとする無電解銅めっき液として、硫酸銅・5水和物2.4g/L、次亜リン酸ナトリウム・1水和物30.0g/L、クエン酸三ナトリウム25g/L、ほう酸30g/Lの水溶液を準備した。なお、無電解銅めっき液のpHは、水酸化ナトリウムで9に調整した。
上記で調製した無電解銅めっき液に、工程2で第二の触媒を付着させた絶縁樹脂基板を65℃で浸漬させ、所定厚さのシード層が得られるまで、無電解銅めっきを行った。
その後、水洗及び乾燥を行って、シード層を形成した絶縁樹脂基板を得た。
次に、シード層を形成した絶縁樹脂基板に対して、以下に示す方法によって回路パターンを形成した。
(工程4:レジストパターンの形成)
工程3でシード層を形成した絶縁樹脂基板を5%硫酸水溶液に0.5分間浸漬し、1分間水洗した。その後、80℃で20分間乾燥した。
乾燥後、直ちに、支持体付き感光性樹脂フィルムであるドライフィルムレジスト「RD−1619」(日立化成株式会社製、品番)を常圧ラミネートによって、ロール圧力0.4MPa、処理温度120℃、搬送速度1.0m/sの条件でラミネートし、ドライフィルムレジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジスト層を、直描露光機「DE−1UH」(ビアメカニクス株式会社製、品番)を用いて55mJ/cmの条件で、所定のパターンで露光した。その1分後に、70℃で1分間、PEB(Post Exposure Bake)処理を行い、続いて、濃度1%の炭酸ナトリウムの現像液を用いて、スプレー圧0.17MPa、30℃で70秒間処理を行い、さらに酸素プラズマ灰化処理によって残渣を除去してレジストパターンを形成した。
(工程5:銅層の形成)
工程4でレジストパターンを形成した絶縁樹脂基板を、5%硫酸溶液に30℃で10秒間浸漬させた。次いで、電解銅めっき液(硫酸銅五水和物200g/L、98%硫酸50g/L、塩化物イオン40mg/L、「Cu−Brite VF−IIA」(株式会社JCU製、商品名)20ml/L、「Cu−Brite VF−IIB」(株式会社JCU製、商品名)1ml/L)を用いて、23℃、1.0A/dmで、電解銅めっき処理を行い、所定高さの銅層を形成した。
(工程6:レジストパターンの除去)
次に、工程5で銅層を形成した絶縁樹脂基板に対して、「R−100S」(菱江化学株式会社製、商品名)100ml/L及び「R−101」(菱江化学株式会社製、商品名)100ml/Lの混合液を用いて、スプレー圧力0.15MPa、45℃で4分間処理を行い、レジストパターンを剥離した。その後、3分間水洗してから、180℃で30分間乾燥した。
(工程7:シード層(Cu)及び触媒の除去)
次に、工程6でレジストパターンを除去した絶縁樹脂基板に対して、硫酸−過酸化水素水エッチング液(98%硫酸100ml/L、DL−りんご酸100g/L、過酸化水素水10ml/L、1,2,3−ベンゾトリアゾール1g/L)を用いて、30℃、スプレー圧力0.14MPaの条件で、エッチング厚さが所定の厚さになるまでエッチングを行い、シード層(Cu)を除去した。なお、ここでの「エッチング厚さ」は、回路パターンの厚さ減少量から確認できる値である。したがって、エッチング厚さは、通常、シード層の厚さより大きい値に設定される。
次に、硝酸−過酸化水素水エッチング液(硝酸100ml/L、DL−りんご酸100g/L、過酸化水素水10ml/L、1,2,3−ベンゾトリアゾール1g/L)を用いて、30℃、スプレー圧力0.14MPaの条件で、第一の触媒及び第二の触媒を除去した。このようにして所定の回路パターンを形成した。
なお、後述する評価項目によっては下記で説明する「CZ処理」又は「ビアホールの形成」を実施した。
(CZ処理)
CZ処理は、上記で得られた回路パターンが形成された絶縁樹脂基板を、エッチング剤「CZ−8101」(メック株式会社製)を用いて、30℃、40秒、スプレー圧力0.15MPaの条件で処理することにより行った。
(ビアホールの形成)
ビアホールの形成は、絶縁樹脂基板を準備した後、工程1の前に、レーザー加工機として、炭酸ガスレーザー加工機「LC−2K212/2C」(ビアメカニクス株式会社製)を使用して、マスク径3mm、周波数2kHz、パルス幅4μs、ショット数2の条件にてビアホールを形成した。
なお、各例で形成した回路パターンは以下の3種類とした。
<回路パターンの種類>
パターンA:L/S=5/5(高さ12μm)の回路パターン
パターンB:シード層をエッチングした後、CZ処理を行う前の単独回路であって、L(幅)=13μm(高さ18μm)のもの。
パターンC:シード層をエッチングした後、CZ処理を行った後の単独回路であって、L(幅)=10μm(高さ16〜17.5μm)のもの。
実施例A3
実施例A1において、工程3で用いた無電解銅めっき液を、硫酸銅・5水和物2.4g/L、次亜リン酸ナトリウム・1水和物30.0g/L、クエン酸三ナトリウム25g/L、ほう酸30g/L、硫酸ニッケル・6水和物0.05g/Lの水溶液に変更したこと、及び回路パターンの形成条件を表1に示す通りに変更したこと以外は、実施例A1と同様にして、回路パターンを形成した。
比較例A1〜A2、B1〜B6、C1〜C2、D1〜D2
実施例A1において、工程2を実施しなかったこと及び回路パターンの形成条件を各表に示す通りに変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順で回路パターンを形成した。
比較例A3
実施例A2と同様にして作製した絶縁樹脂基板に対して、インターバック式ハイレートスパッタリング装置「SIH−350−T08−0」(株式会社アルバック製)を用いて、ニッケルをターゲットとして10nmスパッタリングを行い、次いで、銅をターゲットとして、所定厚さのシード層が形成されるまでスパッタリングを行った。その後は、実施例A2と同様にして、回路パターンを形成した。
[評価方法及び評価結果]
1.無電解銅めっき付き回り性の評価
(シード層のピンホール有無)
表1に示す条件で作製した回路パターンを有する基板を測定サンプルとして、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)によってシード層の断面を形成し、該断面を走査イオン顕微鏡(SIM)でイオン照射角度45度にて観察して、シード層中のピンホール(ボイド)の有無を確認した。ピンホールが少ない程、絶縁材料上における無電解銅めっきの付き回り性が良好であることを示す。結果を表1及び図5に示す。
(ビアホール周辺のスローイングパワー)
表1に示す条件で作製した回路パターンを有する基板を測定サンプルとして、集束イオンビーム(FIB)によってビアホールの断面を形成し、該断面を走査イオン顕微鏡(SIM)でイオン照射角度45度にて観察した。そして、ビアホール周辺の絶縁材料の上面のシード層厚さAμmに対する、ビアホールのトレンチ部分のシード層厚さBμmの比率をスローイングパワー(%)として求めた(A及びBの位置については図6を参照)。なお、各部分の厚さは任意選択した10箇所の平均値とした。スローイングパワーが100%に近い程、均一な厚さのシード層が形成されていることを示す。結果を表1に示す。
Figure 2021136450
表1及び図5から、本実施形態の製造方法である実施例A1〜A3で得られたシード層にはピンホールが見られず、スローイングパワーも高い値を示した。一方、第二の触媒の付着工程を行っていない比較例A1及びA2で得られたシード層にはピンホールが確認され、スローイングパワーは低い値を示した。また、比較例A3の蒸着によって形成したシード層にはピンホールが発生していた。以上より、本実施形態の製造方法で得られた回路パターンは、無電解銅めっき付き回り性に優れているということが分かる。
2.回路パターンの引き剥がし強さの評価
次に、表2に示す条件で作製した回路パターンを有する基板を測定サンプルとして、オートグラフAC−100C(株式会社島津製作所製、品番)を用いて、引き剥がし速度50mm/minの条件で、回路パターンの引き剥がし強さ(垂直引き剥がし強さ)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2021136450
表2から、本実施形態の製造方法である実施例B1〜B6で形成された回路パターンは、第二の触媒の付着工程を行っていない比較例B1〜B6で形成された回路パターンよりも、回路パターンの引き剥がし強さが強く、回路パターンの密着性に優れていることが分かる。
3.アンダーカット又は剥がれの有無及び回路パターンのシェア強度の評価
(アンダーカット又は剥がれの有無)
次に、表3に示す条件で作製した回路パターンを有する基板を測定サンプルとして、集束イオンビーム(FIB)によって回路パターンの断面を形成し、該断面を走査イオン顕微鏡(SIM)でイオン照射角度45度にて観察し、アンダーカットの有無及び回路パターンの剥がれの有無を確認した。結果を表3に示す。また、実施例C1の測定サンプルが有するシード層の断面を図7(a)、比較例C1の測定サンプルが有するシード層の断面を図7(b)、各例の測定サンプルの回路パターン(配線)の断面を図8(a)〜(d)に示す。
(回路パターンのシェア強度)
実施例C2及び比較例C2については、Bond tester 4000 Plus(Nordson DAGE社製)を用いて、シェア速度200μm/sec、剪断位置を回路パターンの高さ3μmとする条件でシェア強度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2021136450
表3及び図8から、本実施形態の製造方法である実施例C1及びC2で形成された回路パターンは、第二の触媒の付着工程を行っていない比較例C1及びC2で形成された回路パターンよりも、アンダーカット及び剥がれの発生が抑制され、高いシェア強度を有することが分かる。
4.配線間のショート発生率及びHAST耐性の評価
次に、表4に示す条件で作製した回路パターン(くし型パターン)を有する基板を測定サンプルとして、以下の方法によりショート発生率及びHAST耐性を測定した。
(ショート発生率)
測定サンプル数N=48として、各測定サンプルの配線間を、金属顕微鏡を用いて500倍で観察し、配線間に銅の残渣が確認されたものをNGとした。次に、配線間に銅の残渣が確認されなかった測定サンプルに対して、抵抗計を用いて配線間の抵抗値を測定し、抵抗値が1×1010Ω未満であったものをNGとした。N=48に対するNGの数(NGの数×100/48)をショート発生率(%)として算出した。
(HAST耐性)
表4に示す実施例D2及び比較例D2で作製した回路パターン(くし型パターン)を有する基板を、260℃で3回リフロー処理したものを測定サンプルとして、HAST試験を行った。HAST試験は、130℃、85%RHの恒温恒湿下で、印加電圧5.5Vの条件にて配線間の絶縁抵抗値を測定し、絶縁抵抗値が1.0×10Ω以下になる時間を最大で200時間測定した。
Figure 2021136450
表4から、本実施形態の製造方法である実施例D1及びD2で形成された回路パターンは、第二の触媒の付着工程を行っていない比較例D1及びD2で形成された回路パターンよりも、ショート発生率が低く、配線形成性に優れていることが分かる。
また、実施例D2で形成された回路パターンは、HAST試験開始後200時間においても絶縁抵抗値が高く保たれていたが、比較例D2で形成された回路パターンは、HAST試験開始後182時間でショートし、絶縁抵抗値が閾値以下となった。
次に、HAST試験200時間後の実施例D2の基板と、HAST試験182時間の比較例D2の基板について、集束イオンビーム(FIB)によって正極となる配線の断面を形成し、該断面を走査イオン顕微鏡(SIM)でイオン照射角度45度にて観察した。その結果、実施例D2の配線(図9(a))においては、配線表面に腐食が見られなかったが、比較例D2の配線(図9(b))の断面では、配線表面に腐食(図9(b)の13)が見られた。このことから、本実施形態の製造方法で形成された配線は、従来の方法で形成された配線よりも表面に腐食が生じ難く、これによって絶縁信頼性に優れていることが分かる。
1 支持基板
1a 銅層
2 絶縁樹脂層
2a 開口部
3 第一の触媒
4 第二の触媒
5 シード層
6 支持体付き感光性樹脂フィルム
6a 支持体
7 レジスト層
8 レジストパターン
9 銅層
10 回路パターン
11 プライマー層
12 プリプレグ
13 腐食部位

Claims (14)

  1. 下記工程1〜7をこの順で含むプリント配線板の製造方法。
    工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
    工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
    工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
    工程4:前記シード層の表面に、回路パターンを形成するためのレジストパターンを形成する工程
    工程5:前記シード層の表面であって、前記レジストパターンから露出している領域に、電解銅めっきによって銅層を形成する工程
    工程6:前記レジストパターンを除去する工程
    工程7:前記レジストパターンの除去によって露出した前記シード層並びに該シード層と前記絶縁材料との間の前記第一の触媒及び前記第二の触媒を除去して回路パターンを得る工程
  2. 前記工程4における前記レジストパターンを、下記工程4−1及び工程4−2をこの順で含む方法で形成する、請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
    工程4−1:支持体付き感光性樹脂フィルムの感光性樹脂フィルムを、前記シード層に積層して、レジスト層を形成する工程
    工程4−2:前記支持体付き感光性樹脂フィルムの支持体を介して、直描露光方式により前記レジスト層の少なくとも一部を露光した後、現像する工程
  3. 前記無電解ニッケルめっき液のpHが、7〜10である、請求項1又は2に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 前記第二の触媒中のリン含有量が、6質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 前記シード層の厚さが、0.4μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  6. 前記絶縁材料が、支持基板上に形成された絶縁材料層である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法によって製造されたプリント配線板。
  8. 請求項7に記載のプリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
  9. 下記工程1〜3をこの順で含む、シード層の製造方法。
    工程1:絶縁材料の表面に第一の触媒を付着させる工程
    工程2:前記第一の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液と接触させて、前記第一の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、少なくともニッケルを含有する第二の触媒を付着させる工程
    工程3:前記第二の触媒を付着させた絶縁材料を、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解銅めっき液と接触させて、前記第二の触媒を付着させた絶縁材料の表面に、シード層を形成する工程
  10. 前記無電解ニッケルめっき液のpHが、7〜10である、請求項9に記載のシード層の製造方法。
  11. 前記第二の触媒中のリン含有量が、6質量%以下である、請求項9又は10に記載のシード層の製造方法。
  12. 前記シード層の厚さが、0.4μm以下である、請求項9〜11のいずれか1項に記載のシード層の製造方法。
  13. 前記絶縁材料が、支持基板上に形成された絶縁材料層である、請求項9〜12のいずれか1項に記載のシード層の製造方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載のシード層の製造方法によって製造されたシード層。
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