以下は、他の構成要素の中でも得に、ハードウェア上で実行されるソフトウェア及び/またはファームウェアを含む例示的な装置とシステムとを説明しているが、そのようなシステムが単に例示であり、限定するものとして見なされるべきでないということに留意すべきである。たとえば、これらのハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素とファームウェア構成要素とのうちの一部または全部が、ハードウェアだけで、ソフトウェアだけで、またはハードウェアとソフトウェアとの任意の組み合わせで具体化され得る、ということが考慮される。したがって、以下は、例示的な装置とシステムとを説明するが、提供される実施例がそのような装置とシステムとを実装する唯一の方法でないということを、当業者は容易に理解する。
例示的なプロセス制御システムは、制御室(たとえば、図1Aの制御室108)と、プロセスコントローラエリア(たとえば、図1Aのプロセスコントローラエリア110)と、ターミネーションエリア(たとえば、図1Aのターミネーションエリア140)と、1つまたは複数のプロセスエリア(たとえば、図1Aのプロセスエリア114及びプロセスエリア118)とを含む。プロセスエリアは、特定のプロセス(たとえば、化学プロセス、石油プロセス、製薬プロセス、パルプ及び紙プロセス、など)を実行することに関連する動作(たとえば、バルブを制御すること、モータを制御すること、ボイラを制御すること、監視すること、パラメータを測定すること、など)を実行する、複数のフィールドデバイスを含む。いくつかのプロセスエリアは、厳しい環境条件(たとえば、比較的高温、浮遊毒素、危険な放射線レベル、など)のために、人間がアクセスすることができない。制御室は、通常、1つまたは複数のワークステーションを、人間が安全にアクセスすることができる環境内に含む。ワークステーションは、たとえば、変数値、プロセス制御機能、などを変更することによって、ユーザ(たとえば、エンジニア、オペレータ、など)がプロセス制御システムの制御動作にアクセスすることができる、ユーザアプリケーションを含む。プロセス制御エリアは、制御室内のワークステーションに通信的に連結された、1つまたは複数のコントローラを含む。コントローラは、ワークステーションを介して実装されたプロセス制御戦略を実行することによって、プロセスエリア内のフィールドデバイスの制御を自動化する。例示的なプロセス戦略は、圧力を圧力センサフィールドデバイスを使用して測定することと、圧力測定に基づいて、フローバルブを開閉するバルブポジショナにコマンドを自動的に送信することと、を伴う。ターミネーションエリアは、コントローラがプロセスエリア内のフィールドデバイスと通信することを可能にする、マーシャリングキャビネットを含む。具体的には、マーシャリングキャビネットは、フィールドデバイスからの信号を整理し、まとめ、またはコントーラに通信的に連結された1つまたは複数のI/Oカードに転送するために使用される、複数のターミネーションモジュールを含む。I/Oカードは、フィールドデバイスから受信した情報をコントローラと互換性のあるフォーマットに変換し、コントローラからの情報をフィールドデバイスと互換性のあるフォーマットに変換する。
プロセス制御システム内のフィールドデバイスをコントローラに通信的に連結するために使用され、知られている技術は、各フィールドデバイスと、コントローラ(たとえば、プロセスコントローラ、プログラム可能論理コントローラ、など)に通信的に連結された各I/Oカードとの間で、別々のバス(たとえば、ワイヤ、ケーブル、または回路)を使用することを伴う。I/Oカードは、コントーラを、異なるデータタイプまたは信号タイプ(たとえば、アナログイン(AI)データタイプ、アナログアウト(AO)データタイプ、ディスクリートイン(DI)データタイプ、ディスクリートアウト(DO)データタイプ、デジタルインデータタイプ、及びデジタルアウトデータタイプ)と異なるフィールドデバイス通信プロトコルとに関連する複数のフィールドデバイスに、コントローラとフィールドデバイスとの間で伝えられる情報を翻訳または変換することによって、通信的に連結することを可能にする。たとえば、I/Oカードに、フィールドデバイスに関連するフィールドデバイス通信プロトコルを使用して、情報をフィールドデバイスとやり取りするように構成された、1つまたは複数のフィールドデバイスインタフェースを提供することができる。異なるフィールドデバイスインタフェースは、異なるチャネルタイプ(たとえば、アナログイン(AI)チャネルタイプ、アナログアウト(AO)チャネルタイプ、ディスクリートイン(DI)チャネルタイプ、ディスクリートアウト(DO)チャネルタイプ、デジタルインチャネルタイプ、及びデジタルアウトチャネルタイプ)を介して通信する。加えて、I/Oカードは、フィールドデバイスから受信した情報(たとえば、電圧レベル)を、フィールドデバイスを制御することに関連する動作を実行するためにコントローラが使用することができる情報(たとえば、圧力測定値)に変換することができる。知られている技術は、複数のフィールドデバイスをI/Oカードに通信的に連結する、ワイヤまたはバスの束(たとえば、多心ケーブル)を必要とする。各フィールドデバイスをI/Oカードに通信的に連結するために個別のバスを使用する、知られている技術とは異なり、本明細書で説明する例示的な装置及び方法は、複数のフィールドデバイスをターミネーションパネル(たとえば、マーシャリングキャビネット)で終了させ、ターミネーションパネルとI/Oカードとの間で通信的に連結された1つバス(たとえば、導電性通信媒体、光通信媒体、無線通信媒体)を使用して、フィールドデバイスをI/Oカードに通信的に連結することによって、フィールドデバイスをI/Oカードに通信的に連結するために使用され得る。
本明細書で説明する例示的な装置及び方法は、1つまたは複数のターミネーションモジュールを、コントーラに通信的に連結された1つまたは複数のI/Oカードに通信的に連結する、例示的なユニバーサルI/Oバス(たとえば、共通または共用の通信バス)を使用することを伴う。各ターミネーションモジュールは、1つまたは複数の各フィールドデバイスに、各フィールドデバイスバス(たとえば、アナログバスまたはデジタルバス)を使用して通信的に連結されている。ターミネーションモジュールは、フィールドデバイス情報をフィールドデバイスからフィールドデバイスバスを介して受信し、たとえば、フィールドデバイス情報をパケット化し、パケット化情報をI/OカードにユニバーサルI/Oバスを介して伝えることによって、フィールドデバイス情報をI/OカードにユニバーサルI/Oバスを介して伝えるように構成されている。フィールドデバイス情報は、たとえば、フィールドデバイス識別情報(たとえば、デバイスタグ、電子シリアル番号、など)、フィールドデバイス状態情報(たとえば、通信状態、診断ヘルス情報(開ループ、ショート、など))、フィールドデバイス活動情報(たとえば、プロセス変数(PV)値)、フィールドデバイス説明情報(たとえば、バルブアクチュエータ、温度センサ、圧力センサ、フローセンサ、などのフィールドデバイスのタイプまたは機能)、フィールドデバイス接続構成情報(たとえば、マルチドロップバス接続、ポイントツーポイント接続、など)、フィールドデバイスバスまたはフィールドデバイスセグメント識別情報(たとえば、フィールドデバイスがそれを介してターミネーションモジュールに通信的に連結される、フィールドデバイスバスまたはフィールドデバイスセグメント)、及び/またはフィールドデバイスデータタイプ情報(たとえば、特定のフィールドデバイスによって使用されるデータタイプを示すデータタイプ記述子)を含むことができる。I/Oカードは、ユニバーサルI/Oバスを介して受信したフィールドデバイス情報を抽出し、フィールドデバイス情報をコントローラに伝えることができ、コントローラは、その後、後で分析するために、情報の一部または全部を1つまたは複数のワークステーション端末に伝えることができる。
フィールドデバイス情報(たとえば、コマンド、命令、クエリ、閾値活動値(たとえば、閾値PV値)、など)をワークステーション端末からフィールドデバイスに伝えるために、I/Oカードは、フィールドデバイス情報をパケット化し、パケット化フィールドデバイス情報を複数のターミネーションモジュールに伝えることができる。ターミネーションモジュールの各々は、その後、各フィールドデバイス情報を、各I/Oカードから受信したパケット化通信から抽出し、または逆パケット化し、フィールドデバイス情報を各フィールドデバイスに伝えることができる。
本明細書で説明する例示の実施例では、ターミネーションパネル(たとえば、マーシャリングキャビネット)は、複数のターミネーションモジュールを受け入れる(たとえば、接続する)ように構成され、複数のターミネーションモジュールの各々は、異なるフィールドデバイスに通信的に連結されている。ターミネーションパネルにおいて、どのターミネーションモジュールがどのフィールドデバイスに接続されているかを示すために、各ターミネーションモジュールは、ターミネーションラベラー(またはタグ付けシステム)を提供されている。ターミネーションラベラーは、電子ディスプレイ(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD))と、どのフィールドデバイスが、ターミネーションラベラーに対応するターミネーションモジュールに接続されているかを判断する構成要素とを含む。いくつかの例示的な実装形態では、ディスプレイは、ターミネーションモジュールの代わりにターミネーションパネルに取り付けられる。ディスプレイの各々は、各ターミネーションモジュールソケットに関連して取り付けられる。このようにして、ターミネーションモジュールがターミネーションパネルから取り外された時に、対応するディスプレイは、後から接続されるターミネーションモジュールが使用するために、ターミネーションパネル上に残る。
ここで図1Aを参照すると、例示的なプロセス制御システム100は、一般的にアプリケーション制御ネットワーク(ACN)と呼ばれる、バスまたはローカルエリアネットワーク(LAN)106を介して、コントローラ104に通信的に連結されたワークステーション102を含む。LAN106を、所望の通信媒体とプロトコルとを使用して実装することができる。たとえば、LAN106は、有線または無線イーサネット通信プロトコルに基づくことができる。しかしながら、他の適切な有線または無線通信媒体とプロトコルとを使用することができる。ワークステーション102は、1つまたは複数の、情報技術アプリケーション、ユーザ相互作用アプリケーション、及び/または通信アプリケーションに関連する動作を実行するように構成され得る。たとえば、ワークステーション102は、ワークステーション102及びコントローラ104が、所望の通信媒体(たとえば、無線、有線、など)とプロトコル(たとえば、HTTP、SOAP、など)を使用して他のデバイスまたシステムと通信することを可能にする、プロセス制御関連アプリケーションと通信アプリケーションとに関連する動作を実行するように構成され得る。コントローラ104は、システムエンジニアまたは他のシステムオペレータによって、たとえば、ワークステーション102または他のワークステーションを使用して生成され、コントローラ104内にすでにダウンロードされ、インスタンス化されている、1つまたは複数のプロセス制御ルーチンまたは機能を実行するように構成され得る。例示の実施例では、ワークステーション102は制御室108内に位置し、コントローラ104は、制御室108とは別のプロセスコントローラエリア110内に位置している。
例示の実施例では、例示的なプロセス制御システム100は、第1のプロセスエリア114内のフィールドデバイス112a〜cと、第2のプロセス制御エリア118内のフィールドデバイス116a〜cとを含む。情報をコントローラ104と、フィールドデバイス112a〜cと及びフィールドデバイス116a〜cとの間で伝えるために、例示的なプロセス制御システム100は、フィールドジャンクションボックス(FJB)120a〜bとマーシャリングキャビネット122とを提供されている。フィールドジャンクションボックス120a〜bの各々は、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのうちの各1つからの信号を、マーシャリングキャビネット122に転送する。次に、マーシャリングキャビネット122は、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとから受信した情報を整理(たとえば、まとめる、分類する、など)し、フィールドデバイス情報をコントローラ104の各I/Oカード(たとえば、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜b)に転送する。例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122も使用して、コントローラ104のI/Oカードから受信した情報を、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのうちの各1つに、フィールドジャンクションボックス120a〜bを介して転送するように、コントローラ104と、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cとの間の通信は双方向である。
例示の実施例では、電気的導電通信媒体、無線通信媒体、及び/または光通信媒体を介して、フィールドデバイス112a〜cは、フィールドジャンクションボックス120aに通信的に連結され、フィールドデバイス116a〜cは、フィールドジャンクションボックス120bに通信的に連結されている。たとえば、フィールドジャンクションボックス120a〜bは、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの電気トランシーバ、無線トランシーバ、及び/または光トランシーバと通信するために、1つまたは複数の、電気データトランシーバ、無線データトランシーバ、及び/または光データトランシーバを提供されている。例示の実施例では、フィールドジャンクションボックス120bは、フィールドデバイス116cに無線で通信的に連結されている。代替的な例示的な実装形態では、マーシャリングキャビネット122を省略することができ、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとからの信号を、フィールドジャンクションボックス120a〜bからコントローラ104のI/Oカードに直接転送することができる。さらに別の例示的な実装形態では、フィールドジャンクションボックス120a〜bを省略することができ、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとをマーシャリングキャビネット122に直接接続することができる。
フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cは、フィールドバス準拠のバルブ、アクチュエータ、センサ、などであることができ、その場合、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cは、よく知られたFOUNDATIONフィールドバス通信プロトコル(たとえば、FF−H1)を使用するデジタルデータバスを介して通信する。もちろん、代わりに、他の種類のフィールドデバイスと通信プロトコルとを使用することができる。たとえば、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cは、代わりに、よく知られたProfibus通信プロトコルとHART通信プロトコルとを使用するデータバスを介して通信する、Profibus(たとえば、Profibus PA)、HART、またはAS−i準拠のデバイスであることができる。いくつかの例示的な実装形態では、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cは、デジタル通信の代わりにアナログ通信またはディスクリート通信を使用して、情報を伝えることができる。加えて、通信プロトコルを使用して、異なるデータタイプに関連する情報を伝えることができる。
フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの各々は、フィールドデバイス識別情報を記憶するように構成されている。フィールドデバイス識別情報は、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの各々を一意に識別する、物理的デバイスタグ(PDT)値、デバイスタグ名、電子シリアル番号、などであることができる。図1Aの例示の実施例では、フィールドデバイス112a〜cは、フィールドデバイス識別情報を、物理的デバイスタグ値PDT0〜PDT2の形式で記憶し、フィールドデバイス116a〜cは、フィールドデバイス識別情報を、物理的デバイスタグ値PDT3〜PDT5の形式で記憶する。フィールドデバイス識別情報は、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの中に、フィールドデバイスメーカによって、及び/またはフィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの設置に関与するオペレータまたはエンジニアによって、記憶またはプログラムされ得る。
フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとに関連する情報を、マーシャリングキャビネット122内で転送するために、マーシャリングキャビネット122は、複数のターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとを提供されている。ターミネーションモジュール124a〜cは、第1のプロセスエリア114内のフィールドデバイス112a〜cに関連する情報を整理するように構成され、ターミネーションモジュール126a〜cは、第2のプロセスエリア118内のフィールドデバイス116a〜cに関連する情報を整理するように構成されている。図示の通り、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cは、フィールドジャンクションボックス120a〜bに、それぞれの多心ケーブル128aと多心ケーブル128b(たとえば、マルチバスケーブル)とを介して通信的に連結されている。マーシャリングキャビネット122が省かれている代替的な例示的な実装形態では、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cは、フィールドジャンクションボックス120a〜bの各1つの中に設置され得る。
図1Aの例示の実施例は、多心ケーブル128a〜b内の各導体または導体ペア(たとえば、バス、ツイストペア通信媒体、2線通信媒体、など)が、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの各1つに一意に関連する情報を通信する、ポイントツーポイント構成を示している。たとえば、多心ケーブル128aは、第1の導体130aと第2の導体130bと第3の導体130cとを含む。具体的には、第1の導体130aは、情報を、ターミネーションモジュール124aとフィールドデバイス112aとの間で通信するように構成された第1のデータバスを形成するために使用され、第2の導体130bは、情報を、ターミネーションモジュール124bとフィールドデバイス112bとの間で通信するように構成された第2のデータバスを形成するために使用され、第3の導体130cは、情報を、ターミネーションモジュール124cとフィールドデバイス112cとの間で通信するように構成された第3のデータバスを形成するために使用される。マルチドロップ配線構成を使用する代替的な例示的な実装形態では、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとの各々は、1つまたは複数のフィールドデバイスに通信的に連結され得る。たとえば、マルチドロップ構成では、ターミネーションモジュール124aは、フィールドデバイス112aと(図示しない)別のフィールドデバイスとに、第1の導体130aを介して通信的に連結され得る。いくつかの例示的な実装形態では、ターミネーションモジュールは、複数のフィールドデバイスと、無線メッシュネットワークを使用して無線で通信するように構成され得る。
加えて、または代替的に、いくつかの実施例では、(図示しない)第2のフィールドデバイスは、ターミネーションモジュール124aに第1の導体130aを介して、フィールドデバイス112aに加えた冗長、予備、または交換のフィールドデバイスとして、通信的に連結されている。いくつかのそのような実施例では、ターミネーションモジュール124aは、予備のデバイスと通信する必要があるまで(たとえば、フィールドデバイス112aが故障した時、オペレータが、フィールドデバイス112aに置き換わるように予備のデバイスを設定した時)、フィールドデバイス112aのみと通信するように構成されている。つまり、ターミネーションモジュール124aに第1の導体130aを介して通信的に連結された2つのデバイスがあるが、マルチドロップ構成とは異なり、ターミネーションモジュール124aと、フィールドデバイス112aまたは予備のフィールドデバイスのいずれかとの間の通信は、ポイントツーポイント接続として実際上は動作する。より具体的は、ターミネーションモジュール124aは予備のフィールドデバイスを検出することができるが、通信が予備のフィールドデバイスと(自動的にまたはプロセス制御員の指示のいずれかで)開始される時点である、稼働中のデバイスが故障するまで、すべての通信は、一次または稼働中のデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a)に向けられる。いくつかの実施例では、予備のフィールドデバイスは、故障したフィールドデバイス112aがまだプロセス制御システム内にある間(たとえば、物理的に取り外される前及び/またはシステムの論理構成から消去される前)に、任命され、ターミネーションモジュール124aとの通信を開始する。いくつかのそのような実施例では、予備のフィールドデバイスは、作業員が予備のフィールドデバイスを新しい一次デバイスに指定するまで、「予備の」宛先のままでいる。他の実施例では、ターミネーションモジュール124aは、一旦フィールドデバイス112aが故障すると、予備のフィールドデバイスをフィールドデバイス112aと自動的に交換する。予備のフィールドデバイスがこのような方法で通信を引き継ぐように構成する能力は、通常、特定の通信プロトコル(たとえば、HART)では使用不可能であり、それは、個々のフィールドデバイスが、I/Oカードにポイントツーポイント方法で直接通信的に連結されているからである。結果として、故障したフィールドデバイスの交換は、通常、フィールドデバイスの物理的な取り外しと、新しいフィールドデバイスの設置と、その後に、新しいフィールドデバイスの手作業での任命とを伴う。しかしながら、いくつかの開示の実施例では、以下でより完全に説明する通り、フィールドデバイス112aは、より迅速な交換のためのHARTプロトコルを使用した実装時に、第1の導体130a上の独立した予備のフィールドデバイスの存在を扱うのに十分な帯域幅を有する高速ユニバーサルI/Oバス上のターミネーションモジュール124aを介して、I/Oカードに間接的に接続されている。第1の導体130a上の予備のフィールドデバイスは、また、HARTに加えて、またはその代わりに、他の通信プロトコル(たとえば、Profibus PA、FF−H1、など)でも実装され得る。
ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとの各々は、異なるデータタイプを使用して、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのうちの各1つと通信するように構成され得る。たとえば、ターミネーションモジュール124aは、デジタルデータを使用してフィールドデバイス112aと通信するためのデジタルフィールドデバイスインタフェースを含むことができる一方、ターミネーションモジュール124bは、アナログデータを使用してフィールドデバイス112bと通信するためのアナログフィールドデバイスインタフェースを含むことができる。
コントローラ104(及び/またはワークステーション102)と、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cとの間のI/O通信を制御するために、コントローラ104は、複数の、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとを提供されている。例示の実施例では、I/Oカード132a〜bは、コントローラ104(及び/またはワークステーション102)と第1のプロセスエリア114内のフィールドデバイス112a〜cとの間のI/O通信を制御するように構成され、I/Oカード134a〜bは、コントローラ104(及び/またはワークステーション102)と第2のプロセスエリア118内のフィールドデバイス116a〜cとの間のI/O通信を制御するように構成されている。
図1Aの例示の実施例では、I/Oカード132a〜bおよびI/Oカード134a〜bは、コントローラ104内に存在している。情報をフィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとからワークステーション102に伝えるために、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bは、情報をコントローラ104に伝え、コントローラ104は、情報をワークステーション102に伝える。同様に、情報をワークステーション102からフィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとに伝えるために、ワークステーション102は、情報をコントローラ104に伝え、次いで、コントローラ104は、情報をI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに伝え、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bは、情報を、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとに、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとを介して伝える。代替的な例示的な実装形態では、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとを、コントローラ104内部のLAN106に通信的に連結することができ、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bが、ワークステーション102及び/またはコントローラ104と直接通信できるようにする。
I/Oカード132aとI/Oカード134aとのうちのいずれかが故障した場合の耐故障動作を提供するために、I/Oカード132b及びI/Oカード134bは、冗長I/Oカードとして構成されている。つまり、I/Oカード132aが故障した場合、冗長I/Oカード132bが制御を行い、故障しなければI/Oカード132aが実行したであろう動作と同じ動作を実行する。同様に、冗長I/Oカード134bは、I/Oカード134aが故障した時に制御を行う。
ターミネーションモジュール124a〜cとI/Oカード132a〜bとの間と、ターミネーションモジュール126a〜cとI/Oカード134a〜bとの間との通信を可能にするために、ターミネーションモジュール124a〜cは、I/Oカード132a〜bに、第1のユニバーサルI/Oバス136aを介して通信的に連結され、ターミネーションモジュール126a〜cは、I/Oカード134a〜bに、第2のユニバーサルI/Oバス136bを介して通信的に連結されている。フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの各1つに対して別々の導体または通信媒体を使用する、多心ケーブル128aと多心ケーブル128bとは異なり、ユニバーサルI/Oバス136a〜bの各々は、複数のフィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜c)に対応する情報を、同じ通信媒体を使用して通信するように構成されている。たとえば、通信媒体は、それを介して2つ以上のフィールドデバイスに関連する情報が、たとえば、パケットベースの通信技術、多重化通信技術、などを使用して通信され得る、シリアルバス、2線通信媒体(たとえば、ツイストペア)、光ファイバ、パラレルバス、などであることができる。
例示的な実装形態では、ユニバーサルI/Oバス136a〜bは、RS−485シリアル通信規格を使用して実装されている。RS-485シリアル通信規格は、他の知られている通信規格(たとえば、イーサネット)よりも少ない通信制御オーバーヘッド(たとえば、より少ないヘッダ情報)を使用するように構成され得る。しかしながら、他の例示的な実装形態では、ユニバーサルI/Oバス136a〜bを、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394、などを含む他の適切な通信規格を使用して実装することができる。加えて、ユニバーサルI/Oバス136a〜bを有線通信媒体として上記で説明したが、別の例示的な実装形態では、ユニバーサルI/Oバス136a〜bのうちの1つまたは両方を、無線通信媒体(たとえば、無線イーサネット、IEEE−802.11、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、など)を使用して実装することができる。
ユニバーサルI/Oバス136a及びユニバーサルI/Oバス136bは、情報を実質的に同じ方法で伝えるために使用される。例示の実施例では、I/Oバス136aは、情報をI/Oカード132a〜bとターミネーションモジュール124a〜cとの間で伝えるように構成されている。I/Oカード132a〜b及びターミネーションモジュール124a〜cは、アドレス方式を使用して、I/Oカード132a〜bが、どの情報がターミネーションモジュール124a〜cのうちのどれに対応するかを識別することを可能にし、ターミネーションモジュール124a〜cの各々が、どの情報がフィールドデバイス112a〜cのうちのどれに対応するかを判断することを可能にする。ターミネーションモジュール(たとえば、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとのうちの1つ)が、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとのうちの1つに接続されている時、そのI/Oカードは、ターミネーションモジュールのアドレスを(たとえば、ターミネーションモジュールから)自動的に取得して、情報をターミネーションモジュールとやり取りする。このようにして、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cは、それぞれのバス136a〜b上のどこででも、ターミネーションモジュールのアドレスをI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに手作業で供給する必要なしに、またターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとの各々をI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに個別に配線する必要なしに、通信的に連結され得る。
ユニバーサルI/Oバス136a〜bを使用することによって、情報をマーシャリングキャビネット122とコントローラ104との間で伝えるのに必要な通信媒体(たとえば、ワイヤ)の数は、コントローラと通信するのに各ターミネーションモジュールに対して別々の通信媒体を必要とする、知られている構成に対して、大幅に減少する。マーシャリングキャビネット122をコントローラ104に通信的に連結するのに必要な通信媒体の数を減らすこと(たとえば、通信バスまたは通信ワイヤの数を減らすこと)は、コントローラ104と、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス116a〜cとの間の接続を設置するための図面を設計し、生成するのに必要なエンジニアリングコストを削減する。加えて、通信媒体の数を減らすことは、今度は、設置コストとメンテナンスコストとを削減する。たとえば、I/Oバス136a〜bのうちの1つは、フィールドデバイスをコントローラに通信的に連結するために、知られているシステムで使用されている複数の通信媒体に取って代わる。したがって、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとを、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに通信的に連結するための、複数の通信媒体を維持する代わりに、図1Aの例示の実施例は、I/Oバス136a〜bを使用することによって、大幅に少ないメンテナンスを必要とする。さらに、フィールドバスベースのフィールドデバイス(たとえば、Profibus PA準拠デバイスまたはFOUNDATIONフィールドバスH1(FF−H1)準拠デバイス)という状況では、ユニバーサルI/Oバス136a〜bを使用することは、また、関連フィールドバスアーキテクチャを実装するために使用される他の構成要素の取得と設置とメンテナンスとに関連するコストを削減または取り除く。たとえば、フィールドバスアーキテクチャのトランクまたはセグメントのためのケーブルに加えて、Profibus PAとFF−H1との各々は、通常、プロトコル固有のI/Oカードと、(FF−H1のための)電力調整器または(Profibus PAのための)DA/PA連結器と、セグメントプロテクタとを必要とする。しかしながら、コントローラとユニバーサルI/Oバス136a〜bを介して通信するためにターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとに連結されたフィールドデバイスでは、そのような構成要素はもはや必要とされない。さらに、各フィールドバスデバイスが、対応するターミネーションモジュール124a〜cまたはターミネーションモジュール126a〜cにポイントツーポイントアーキテクチャで接続されているいくつかの実施例では、フィールドバスセグメント設計作業のコスト及び複雑さは、大幅に削減または取り除かれ得、それは、デバイス信号の整理が、各対応するターミネーションモジュールによって受信された後に電子的に扱われるからである。
加えて、マーシャリングキャビネット122をI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに通信的に連結するのに必要な通信媒体の数を減らすことは、より多くのターミネーションモジュール(たとえば、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜c)のためのより多くの使用可能な空間となり、それによって、マーシャリングキャビネット122のI/O密度を、知られているシステムに対して増加させる。図1Aの例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122は、多くのターミネーションモジュールを持つことができ、そうでない場合、知られているシステムの実装形態では、より多くのマーシャリングキャビネット(たとえば、3つのマーシャリングキャビネット)を必要とする。さらに、いくつかの実施例では、マーシャリングキャビネット122は、データを他の種類のバス通信を介して伝えるフィールドデバイスの数よりも多くの、データを1つのユニバーサルI/Oバス136aを介して伝える、フィールドデバイス112a〜cに対応する、より多くのターミネーションモジュール124a〜cを持つことができる。たとえば、フィールドバスセグメントは、通常、最大16個のフィールドデバイスに対する信号を運ぶように制限されている。対照的に、いくつかの実施例では、ユニバーサルI/Oバス136a〜bのうちの1つは、最大96個のターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとに関連する通信を提供することができる。
フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cと通信するために、異なるデータタイプインターフェース(たとえば、異なるチャネルタイプ)を使用するように構成され得、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bと通信するために、それぞれの共通I/Oバス136aと共通I/Oバス136bとを使用するように構成された、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとを提供することによって、図1Aの例示の実施例は、複数の異なるフィールドデバイスインタフェースタイプを、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに実装する必要なしに、異なるフィールドデバイスデータタイプ(たとえば、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとによって使用されるデータタイプまたはチャネルタイプ)に関連するデータを、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに転送することを可能にする。したがって、1つのインターフェースタイプ(たとえば、I/Oバス136a及び/またはI/Oバス136bを介して通信するためのI/Oバスインターフェースタイプ)を有するI/Oカードは、異なるフィールドデバイスインタフェースタイプを有する複数のフィールドデバイスと通信することができる。
I/Oバス136a及び/またはI/Oバス136bを使用して、情報を、コントローラ104と、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cとの間でやり取りすることは、フィールドデバイスからI/Oカードへの接続ルーティングを、設計プロセスまたは設置プロセスの遅い段階で定義することを可能にする。たとえば、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cは、I/Oバス136aとI/Oバス136bとのうちの各1つへのアクセスを維持したまま、マーシャリングキャビネット122内のさまざまな場所に配置され得る。
例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜c、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜b、及びコントローラ104は、既存のプロセス制御システム設備を、図1Aの例示的なプロセス制御システム100の構成に実質的に類似な構成に移行することを容易にする。たとえば、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとを、適切なフィールドデバイスインタフェースタイプを含むように構成することができるため、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cは、プロセス制御システム内にすでに設置されている既存のフィールドデバイスに通信的に連結されるように構成され得る。同様に、コントローラ104は、すでに設置されているワークステーションに、LANを介して通信するための知られているLANインターフェースを含むように構成され得る。いくつかの例示的な実装形態では、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとを、知られているコントローラに設置または通信的に連結することができ、プロセス制御システム内にすでに設置されているコントローラを置き替える必要がないようにする。
例示の実施例では、I/Oカード132aはデータ構造133を含み、I/Oカード134aは、データ構造135を含む。データ構造133は、I/Oカード132aとユニバーサルI/Oバス136aを介して通信するために割り当てられた、フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a〜c)に対応するフィールドデバイス識別番号(たとえば、フィールドデバイス識別情報)を記憶する。ターミネーションモジュール124a〜cは、データ構造133内に記憶されたフィールドデバイス識別番号を使用して、フィールドデバイスがターミネーションモジュール124a〜cのうちの1つに間違って接続されているかどうかを判断することができる。データ構造135は、I/Oカード134aとユニバーサルI/Oバス136bを介して通信するために割り当てられた、フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス116a〜c)に対応するフィールドデバイス識別番号(たとえば、フィールドデバイス識別情報)を記憶する。データ構造133及びデータ構造135は、エンジニア、オペレータ、及び/またはユーザによって、ワークステーション102を介して、例示的なプロセス制御システム100の構成時間中または動作中に追加され得る。いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール124a〜cは、複数のフィールドデバイス(たとえば、稼働中のフィールドデバイス及び冗長または予備のフィールドデバイス)に通信的に連結され得る。そのような実施例では、データ構造135は、各フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス116a〜c及び対応する予備のフィールドデバイス)に対応するフィールドデバイス識別番号を記憶する。図示されていないが、冗長I/Oカード132bは、データ構造133と同じデータ構造を記憶し、冗長I/Oカード134bは、データ構造135と同じデータ構造を記憶している。加えて、または代替的に、データ構造133とデータ構造135とを、ワークステーション102内に記憶することができる。
例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122は、プロセス制御エリア110とは別のターミネーションエリア140内に位置されて示されている。大幅に多い通信媒体代わりにI/Oバス136a〜b(たとえば、それぞれが、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのうちの1つ、またはマルチドロップセグメントに沿ったそれらの限定グループに一意に関連付けられた複数の通信バス)を使用して、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとをコントローラ104に通信的に連結することによって、通信の信頼性を大幅に減少させることなしに、知られている構成よりも、コントローラ104をマーシャリングキャビネット122から比較的遠くに配置することを容易にする。いくつかの例示的な実装形態では、プロセス制御エリア110とターミネーションエリア140とを結合させて、マーシャリングキャビネット122及びコントローラ104が同じエリア内に配置されるようにすることができる。いずれの場合でも、マーシャリングキャビネット122とコントローラ104とを、プロセスエリア114とプロセスエリア118とは別のエリア内に配置することは、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bと、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cと、ユニバーサルI/Oバス136a〜bとを、プロセスエリア114とプロセスエリア118とに関連し得る厳しい環境条件(たとえば、熱、湿気、電磁ノイズ、など)から隔離することを可能にする。このようにして、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cと、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bとを設計し製造するコストと複雑さとを、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとの通信及び制御回路を製造するコストに対して、大幅に削減することができ、それは、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜c、及びI/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bが、プロセスエリア114とプロセスエリア118との環境条件で動作するのに必要となる、信頼性のある動作(たとえば、信頼性のあるデータ通信)を保証するのに必要な動作仕様特性(たとえば、遮蔽、より頑強な回路、より複雑なエラーチェック、など)を要求しないためである。
図1B〜図1Dは、ワークステーションとコントローラとI/Oカードとを通信的に連結するために使用され得る、代替的な例示的な実装形態を示している。たとえば、図1Bに示した例示の実施例では、(図1Aのコントローラ104と実質的に同じ機能を実行する)コントローラ152は、I/Oカード154a〜bとI/Oカード156a〜bとにバックプレーン通信バス158を介して通信的に連結される。I/Oカード154a〜b及びI/Oカード156a〜bは、図1AのI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bと実質的に同じ機能を実行し、情報を、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとやり取りするために、ユニバーサルI/Oバス136a〜bに通信的に連結されるように構成されている。ワークステーション102と通信するために、コントローラ152は、ワークステーション102にLAN106を介して通信的に連結されている。
図1Cに示した別の例示の実施例では、(図1Aのコントローラ104と実質的に同じ機能を実行する)コントローラ162は、ワークステーション102と、複数のI/Oカード164a〜bとI/Oカード166a〜bとに、LAN106を介して通信的に連結されている。I/Oカード164a〜b及びI/Oカード166a〜bは、図1AのI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bと実質的に同じ機能を実行し、情報を、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとやり取りするために、ユニバーサルI/Oバス136a〜bに通信的に連結されるように構成されている。しかしながら、図1AのI/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜bは、図1BのI/Oカード154a〜b及びI/Oカード156a〜bとは異なり、I/Oカード164a〜b及びI/Oカード166a〜bは、コントローラ162とワークステーション102と、LAN106を介して通信するように構成されている。このようにして、I/Oカード164a〜b及びI/Oカード166a〜bは、情報を、ワークステーション102と直接やり取りすることができる。
図1Dに示したさらに別の例示の実施例では、(図1AのI/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bと実質的に同じ機能を実行する)I/Oカード174a〜b及びI/Oカード176a〜bは、(図1Aのワークステーション102と実質的に同じ機能を実行する)ワークステーション172内に実装される。いくつかの例示的な実装形態では、物理的なI/Oカード174a〜b及びI/Oカード176a〜bは、ワークステーション172内には含まれないが、I/Oカード174a〜bとI/Oカード176a〜bとの機能が、ワークステーション172内に実装される。図1Dの例示の実施例では、I/Oカード174a〜b及びI/Oカード176a〜bは、情報を、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとやり取りするために、ユニバーサルI/Oバス136a〜bに通信的に連結されるように構成されている。また、図1Dの例示の実施例では、ワークステーション172を、コントローラ104と実質的に同じ機能を実行するように構成して、プロセス制御戦略を実行するコントローラを提供する必要がないようにすることができる。しかしながら、コントローラを提供することはできる。
図2は、図1Aの例示的なマーシャリングキャビネット122の詳細図である。例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122は、ターミネーションモジュール124a〜cを受け入れる、ソケットレール202aとソケットレール202bとを提供されている。加えて、マーシャリングキャビネット122は、図1Aに関連して上記で説明した、ターミネーションモジュール124a〜cをユニバーサルI/Oバス136aに通信的に連結するI/Oバストランシーバ206を提供されている。I/Oバストランシーバ206は、ターミネーションモジュール124a〜cとI/Oカード132a〜bとの間でやり取りされる信号を調整する、トランスミッタ増幅器とレシーバ増幅器とを使用して実装され得る。マーシャリングキャビネット122は、ターミナルモジュール124a〜cをI/Oバストランシーバ206に通信的に連結する、別のユニバーサルI/Oバス208を提供されている。例示の実施例では、I/Oバストランシーバ206は、情報を、有線通信媒体を使用して伝えるように構成されている。図示されていないが、マーシャリングキャビネット122は、ターミネーションモジュール126a〜cをI/Oカード134a〜bに通信的に連結するために、I/Oバストランシーバ206に実質的に類似または同じである別のI/Oバストランシーバを提供され得る。
共通の通信インターフェース(たとえば、I/Oバス208及びI/Oバス136a)を使用して、情報をI/Oカード132a〜bとターミネーションモジュール124a〜cとの間でやり取りすることで、フィールドデバイスからI/Oカードへの接続ルーティングを、設計プロセスまたは設置プロセスの終わりの方で定義することが可能になる。たとえば、ターミネーションモジュール124a〜cは、I/Oバス208に、マーシャリングキャビネット122内のさまざまな場所(たとえば、ソケットレール202a〜bのさまざまなターミネーションモジュールソケット)で通信的に連結され得る。加えて、I/Oカード132a〜bとターミネーションモジュール124a〜cとの間の共通の通信インターフェース(たとえば、I/Oバス208及びI/Oバス136a)は、I/Oカード132a〜bとターミネーションモジュール124a〜cとの間の通信媒体の数(たとえば、通信バス及び/またはワイヤの数)を減らし、したがって、知られているマーシャリングキャビネット構成で設置され得る、知られているターミネーションモジュールの数よりも、比較的多くのターミネーションモジュール124a〜c(及び/またはターミネーションモジュール126a〜c)を、マーシャリングキャビネット122内で設置することを可能にする。
ターミネーションモジュール124a〜cに関連する、フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報を表示するために、ターミネーションモジュール124a〜cの各々は、ディスプレイ212(たとえば、電子ターミネーションラベル)を提供されている。ターミネーションモジュール124aのディスプレイ212は、フィールドデバイス112a(図1A)のフィールドデバイス識別(たとえば、フィールドデバイスタグ)を表示する。加えて、ターミネーションモジュール124aのディスプレイ212を使用して、フィールドデバイス活動情報(たとえば、測定情報、ライン電圧、など)、データタイプ情報(たとえば、アナログ信号、デジタル信号、など)、フィールドデバイス状態情報(たとえば、デバイスオン、デバイスオフ、デバイスエラー、など)、及び/または他のフィールドデバイス情報を表示することができる。ターミネーションモジュール124aが複数のフィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a及び(図示しない)他のフィールドデバイス)に通信的に連結されるように構成されている場合、ディスプレイ212を使用して、ターミネーションモジュール124に通信的に連結されたフィールドデバイスの全部に関連するフィールドデバイス情報を表示することができる。例示の実施例では、ディスプレイ212は、液晶ディスプレイ(LCD)を使用して実装される。しかしながら、他の例示的な実装形態では、ディスプレイ212を、他の適切な表示技術を使用して実装することができる。
フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報を読み出すために、ターミネーションモジュール124a〜cの各々は、ラベラー214(たとえば、ターミネーションラベラー)を提供されている。たとえば、フィールドデバイス112aがターミネーションモジュール124aに通信的に連結されている時、ターミネーションモジュール124aのラベラー214は、フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報を、フィールドデバイス112a(及び/またはターミネーションモジュール124aに通信的に連結された他のフィールドデバイス)から読み出し、情報を、ターミネーションモジュール124aのディスプレイ212を介して表示する。ラベラー214は、図8に関連して以下で詳細に説明する。ディスプレイ212とラベラー214とを提供することは、ターミネーションモジュールとフィールドデバイスとに関連するワイヤ及び/またはバスに手作業でラベルを付けることに関連する、コストと設置時間とを削減する。しかしながら、いくつかの例示的な実装形態では、手作業でのワイヤのラベル付けも、ディスプレイ212とラベラー214とに関連して使用することができる。たとえば、ディスプレイ212とラベラー214とを使用して、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのどれが、ターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとの各々に接続されているかを判断することによって、フィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとを、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとに比較的迅速に通信的に連結することができる。それに続いて、設置が完了した後で、ラベルを、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cと、フィールドデバイス112a〜c及びフィールドデバイス114a〜cとの間に伸びるバスまたはワイヤに、任意で追加することができる。ディスプレイ212及びラベラー214は、また、状態情報(たとえば、デバイスエラー、デバイスアラーム、デバイスオン、デバイスオフ、デバイス無効、など)を表示してトラブルシューティングプロセスを容易にするように、ディスプレイ212とラベラー214とを構成することによって、メンテナンス作業に関連するコストと時間とを削減することができる。
電力をターミネーションモジュール124a〜cとI/Oバストランシーバ206とディスプレイ212とに提供するために、マーシャリングキャビネット122は、電源216を提供されている。例示の実施例では、ターミネーションモジュール124a〜cは、電源216からの電力を使用して、フィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a〜c)と通信し、及び/またはフィールドデバイスに動作のための電力を提供するために使用される、通信チャネルまたは通信インターフェースに電力を供給する。加えて、いくつかの実施例では、マーシャリングキャビネット122は、ソケットレール202a〜bに沿った各ターミネーションモジュール124a〜cに提供される電力を調整または制御する電力調整器218を提供されている。いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール124a〜cに、外部電源及び/または電力調整器から、ソケットレール202a〜bに通信的に連結された統合電力投入バスを介して、電力を供給することができる。
図3は、図1Aの例示的なマーシャリングキャビネット122を実装するために使用され得る、別の例示的なマーシャリングキャビネット300である。例示の実施例では、マーシャリングキャビネット300は、図1Aのコントローラ104と、無線ユニバーサルI/O接続304を介して無線で通信するための、無線I/Oバス通信コントローラ302を提供されている。図3に示す通り、図1Aのターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとに実質的に類似または同じである複数のターミネーションモジュール306は、レールソケット308aとレールソケット308bとに差し込まれ、無線I/Oバス通信コントローラ302に、マーシャリングキャビネット300内部のユニバーサルI/Oバス309を介して通信的に連結されている。例示の実施例では、無線I/Oバス通信コントローラ302は、図1Aのコントローラ104のI/Oカード(たとえば、図1AのI/Oカード134a)をエミュレートして、ターミネーションモジュール306がコントローラ104と通信することを可能にする。
ディスプレイ212がターミネーションモジュール124a〜cに取り付けられている図2の例示の実施例とは異なり、図3の例示の実施例では、複数のディスプレイ310は、ターミネーションモジュールを受け入れるソケットに関連して、マーシャリングキャビネット300内に取り付けられる。このようにして、ターミネーションモジュール306のうちの1つが差し込まれ、フィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a〜cとフィールドデバイス116a〜cとのうちの1つ)に通信的に連結された時、ターミネーションモジュール306のラベラー214とディスプレイ310のうちの各1つとを使用して、ターミネーションモジュール306に接続されたフィールドデバイスを示すフィールドデバイス識別情報を表示することができる。ディスプレイ310も使用して、他のフィールドデバイス情報を表示することができる。マーシャリングキャビネット300は、図2の電源216に実質的に類似または同じである電源312を提供されている。さらに、いくつかの実施例では、マーシャリングキャビネット300は、図2の電力調整器218に実質的に類似または同じである電力調整器314を提供されている。
図4は、図1Aと図2との例示的なターミネーションモジュール124aの平面図を示し、図5は、側面図を示している。図4の例示の実施例では、ディスプレイ212は、例示的なターミネーションモジュール124aの上面にあり、ターミネーションモジュール124aがレールソケット202a(図3)に差し込まれた時に、ディスプレイ212が、動作中に、オペレータまたはユーザに見えるようにする。図5の例示の実施例に示す通り、例示的なターミネーションモジュール124aは、ベース402に取り外し可能に連結されている。例示的なターミネーションモジュール124aは、ターミネーションモジュール124aをベース402に通信的に連結及び/または電気的に連結する、複数の接点404(そのうちの2つが図示されている)を含む。このようにして、ベース402をマーシャリングキャビネット122(図1A及び図2)に連結することができ、ターミネーションモジュール124aをマーシャリングキャビネット122に、ベース402を介して連結し、取り外すことができる。ベース402は、フィールドデバイス112aからの導体通信媒体(たとえば、バス)を留めまたは固定する、ターミネーションねじ406(たとえば、フィールドデバイスインタフェース)を提供されている。ターミネーションモジュール124aがベース402に取り外し可能に連結された時、ターミネーションねじ406は、接点404のうちの1つまたは複数に通信的に連結されて、情報をターミネーションモジュール124aとフィールドデバイス112aとの間で伝えることを可能にする。他の例示的な実装形態では、ベース402は、ターミネーションねじ406の代わりに、他の適切な種類のフィールドデバイスインタフェース(たとえば、ソケット)を提供され得る。加えて、1つのフィールドデバイスインタフェース(たとえば、ターミネーションねじ406)が図示されているが、ベース402は、複数のフィールドデバイスをターミネーションモジュール124aに通信的に連結することを可能にするように構成された、より多くのフィールドデバイスインタフェースを提供され得る。
ターミネーションモジュール124aを図2のユニバーサルI/Oバス208に通信的に連結するために、ベース402は、ユニバーサルI/Oバスコネクタ408(図5)を提供されている。ユーザが、ベース402をソケットレール202aまたはソケットレール202b(図2)に差し込むと、ユニバーサルI/Oバスコネクタ408は、ユニバーサルI/Oバス208をかみ込む。ユニバーサルI/Oバスコネクタ408を、適切なインターフェースを使用して実装することができ、それには、たとえば、絶縁穿孔コネクタなどの比較的簡単なインターフェースを含む。情報をターミネーションモジュール124aとI/Oバス208との間で伝えることを可能にするために、I/Oバスコネクタ408は、ターミネーションモジュール124aの接点404のうちの1つまたは複数に接続されている。
図5に示す通り、ベース402は、また、ターミネーションモジュール124aを外部ディスプレイ(たとえば、図3のディスプレイ310のうちの1つ)に通信的に連結する、光ディスプレイインターフェースコネクタ410を提供され得る。たとえば、ターミネーションモジュール124aがディスプレイ212なしに実装された場合、ターミネーションモジュール124aは、ディスプレイインターフェースコネクタ410を使用して、フィールドデバイス識別情報または他のフィールドデバイス情報を、外部ディスプレイ(たとえば、図3のディスプレイ310のうちの1つ)に出力することができる。
図6は、図1Aと図2との例示的なターミネーションモジュール124aの詳細ブロック図であり、図7は、図1Aの例示的なI/Oカード132aの詳細ブロック図であり、図8は、図2と図3と図6との例示的なラベラー214の詳細ブロック図である。例示的なターミネーションモジュール124aと、例示的なI/Oカード132aと、例示的なラベラー214とを、ハードウェア、ファームウェア、及び/またはソフトウェアの所望の組み合わせを使用して実装することができる。たとえば、1つまたは複数の、集積回路、個別半導体部品、または受動電子部品を使用することができる。加えて、または代替的に、例示的なターミネーションモジュール124aと例示的なI/Oカード132aと例示的なラベラー214とブロックの一部または全部、またはそれらの部分を、たとえば、プロセッサシステム(たとえば、図16の例示的なプロセッサシステム1610)によって実行された時に、図10Aと図10Bと図11Aと図11Bと図12とのフローチャートに表す動作を実行する機械アクセス可能媒体上に記憶された、命令、コード、及び/または他のソフトウェア及び/またはファームウェア、などを使用して実装することができる。例示的なターミネーションモジュール124aと例示的なI/Oカード132aと例示的なラベラー214とを、以下に説明する各ブロックのうちの1つを有するとして説明するが、例示的なターミネーションモジュール124aと例示的なI/Oカード132aと例示的なラベラー214との各々は、以下に説明する各ブロックのうちの2つ以上を提供され得る。
図6を参照すると、例示的なターミネーションモジュール124aは、例示的なターミネーションモジュール124aが図1AのI/Oカード132a〜b(または他のI/Oカード)と通信することを可能にする、ユニバーサルI/Oバスインターフェース602を含む。I/Oバスインターフェース602を、たとえば、RS-485シリアル通信規格、イーサネット、などを使用して実装することができる。ターミネーションモジュール124aのアドレス及び/またはI/Oカード132aのアドレスを識別するために、ターミネーションモジュール124aは、アドレス識別器604を提供されている。アドレス識別器604は、ターミネーションモジュール124aがマーシャリングキャビネット122に差し込まれた時に、I/Oカード132a(図1A)にターミネーションモジュールアドレス(たとえば、ネットワークアドレス)を問い合わせるように構成され得る。このようにして、ターミネーションモジュール124aは、情報をI/Oカード132aに伝える時に、ターミネーションモジュールアドレスをソースアドレスとして使用することができ、I/Oカード132aは、情報をターミネーションモジュール124aに伝える時に、ターミネーションモジュールアドレスを宛先アドレスとして使用する。
ターミネーションモジュール124aのさまざまな動作を制御するために、ターミネーションモジュール124aは、動作コントローラ606を提供されている。例示的な実装形態では、動作コントローラを、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを使用して実装することができる。動作コントローラ606は、命令またはコマンドを、例示的なターミネーションモジュール124aの他の部分に伝えて、これらの部分の動作を制御する。
例示的なターミネーションモジュール124aは、情報をI/Oカード132aとユニバーサルI/Oバス136aを介してやり取りするために、I/Oバス通信プロセッサ608を提供されている。例示の実施例では、I/Oバス通信プロセッサ608は、I/Oカード132aに送信するための情報をパケット化し、I/Oカード132aから受信した情報を逆パケット化する。例示の実施例では、I/Oバス通信プロセッサ608は、送信される各パケットのヘッダ情報を生成し、ヘッダ情報を受信したパケットから読み出す。例示的なヘッダ情報は、宛先アドレス(たとえば、I/Oカード132aのネットワークアドレス)と、ソースアドレス(たとえば、ターミネーションモジュール124aのネットワークアドレス)と、パケットタイプまたはデータタイプ(たとえば、アナログフィールドデバイス情報、フィールドデバイス情報、コマンド情報、温度情報、リアルタイムデータ値、など)と、エラーチェック情報(たとえば、巡回冗長検査(CRC))とを含む。いくつかの例示的な実装形態では、I/Oバス通信プロセッサ608と動作コントローラ606とを、同じマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを使用して実装することができる。
フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報(たとえば、活動情報、データタイプ情報、状態情報、など)を提供(たとえば、取得及び/または生成)するために、ターミネーションモジュール124aは、ラベラー214(図2及び図3)を提供されている。ラベラー214を、図8に関連して以下で詳細に説明する。ターミネーションモジュール124aは、また、ラベラー214によって提供される、フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報を表示する、ディスプレイ212(図2)を含む。
図1Aのフィールドデバイス112a(または他のフィールドデバイス)に提供される電力量を制御するために、ターミネーションモジュール124aは、フィールド電力コントローラ610を提供されている。例示の実施例では、マーシャリングキャビネット122の電源216(図2)は、電力をターミネーションモジュール124aに提供して、フィールドデバイス112aと通信するための通信チャネルインターフェースに電力を供給する。たとえば、いくつかのフィールドデバイスは、12ボルトを使用して通信し、他は、24ボルトを使用して通信する。例示の実施例では、フィールド電力コントローラ610は、電源216によってターミネーションモジュール124aに提供される電力を調整し、制御し、電圧を上げ、及び/または電圧を下げるように構成されている。いくつかの実施例では、電力調整は、マーシャリングキャビネットに関連する電力調整器218(図2)を介して達成される。いくつかの例示的な実装形態では、フィールド電力コントローラ610は、フィールドデバイスと通信するために使用される電力量、及び/またはフィールドデバイスに供給される電力量を制限して、引火性または可燃性の環境で火花が散るリスクを大幅に減らし、または排除する。
電源216(図2)から受信した電力を、ターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aのための電力に変換するために、ターミネーションモジュール124aは、電力変換器612を提供されている。例示の実施例では、ターミネーションモジュール124aを実装するために使用される回路は、フィールドデバイス112aによって要求される電圧レベルとは異なる、1つまたは複数の電圧レベル(たとえば、3.3V)を使用する。電力変換器612は、ターミネーションモジュール124aとフィールドデバイス112aとに異なる電圧レベルを、電源216から受信した電力を使用して提供するように構成されている。例示の実施例では、電力変換器612によって生成された電力出力を使用して、ターミネーションモジュール124aとフィールドデバイス112aとを起動させ、情報をターミネーションモジュール124aとフィールドデバイス112aとの間で伝える。いくつかのフィールドデバイス通信プロトコルは、他の通信プロトコルよりも比較的高いまたは低い、電圧レベル及び/または電流レベルを必要とする。例示の実施例では、フィールド電力コントローラ610は、電力変換器612を制御して、フィールドデバイス112aを起動する電圧レベルを提供し、フィールドデバイス112aと通信する。しかしながら、他の例示的な実装形態では、電力変換器612によって生成された電力出力を使用してターミネーションモジュール124aを起動させることができる一方、マーシャリングキャビネット122の外部の別の電源を使用して、フィールドデバイス112aを起動することができる。
ターミネーションモジュール124aの回路をI/Oカード132aから電気的に絶縁するために、ターミネーションモジュール124aは、1つまたは複数の絶縁デバイス614を提供されている。絶縁デバイス614を、ガルバニックアイソレータ及び/または光アイソレータを使用して実装することができる。例示的な絶縁構造を、図9に関連して以下に詳細に説明する。
アナログ信号とデジタル信号との間で変換するために、ターミネーションモジュール124aは、デジタル/アナログ変換器616とアナログ/デジタル変換器618とを提供されている。デジタル/アナログ変換器616は、I/Oカード132aから受信したデジタル表示のアナログ値を、図1Aのフィールドデバイス112aに伝え得るアナログ値に変換するように構成されている。アナログ/デジタル変換器618は、フィールドデバイス112aから受信したアナログ値(たとえば、測定値)を、I/Oカード132aに伝え得るデジタル表示値に変換するように構成されている。ターミネーションモジュール124aがフィールドデバイス112aとデジタルで通信するように構成されている代替的な例示的な実装形態では、デジタル/アナログ変換器616とアナログ/デジタル変換器618とを、ターミネーションモジュール124aから省略することができる。
フィールドデバイス112aとの通信を制御するために、ターミネーションモジュール124aは、フィールドデバイス通信プロセッサ620を提供されている。フィールドデバイス通信プロセッサ620は、I/Oカード132aから受信した情報が、フィールドデバイス112aに伝えるのに正しい形式及び電圧タイプ(たとえば、アナログまたはデジタル)であることを保証する。フィールドデバイス通信プロセッサ620は、また、フィールドデバイス112aがデジタル情報を使用して通信するように構成されている場合、情報をパケット化または逆パケット化するように構成されている。加えて、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス112aから受信した情報を抽出し、後でI/Oカード132aに伝えるために、情報をアナログ/デジタル変換器618及び/またはI/Oバス通信プロセッサ608に伝えるように構成されている。いくつかの実施例では、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス112aに関連する適切な通信プロトコルを識別することを補助する。たとえば、ターミネーションモジュール124aは、Profibus PAデバイスまたはFF−H1デバイスを含む、フィールドバス準拠デバイスと通信するように構成され得る。そのような実施例では、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス通信プロセッサ620がProfibus PA通信プロトコルに対応するテスト信号またはテスト要求の形式を整える、オートセンシングルーチンを実装する。フィールドデバイス112aが要求に応答する場合、フィールドデバイス112aは、Profibus PA準拠デバイスとして確認され、全てのそれ以降の通信は、Profibus PAプロトコルに基づいて形式を整えられる。フィールドデバイス112aがProfibus PA形式の要求に応答しない場合、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、FF−H1通信プロトコルに対応する第2の要求の形式を整えて、フィールドバスデバイス112aがFF−H1準拠デバイスかどうかを、フィールドデバイス112aが第2の要求に応答するかどうかに基づいて確認する。ターミネーションモジュール124aが、他のプロトコル(たとえば、HART)を使用して通信するように構成されている場合、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス112aに適切な通信プロトコルが検出されるまで、追加の要求を生成することができる。
いくつかの実施例では、そのようなオートセンシングルーチンは、周期的(または非周期的)に(たとえば、特定の閾値期間の後で)実装されて、ターミネーションモジュール124aに通信的に連結されたフィールドデバイスの変化を検出する。たとえば、オートセンシングルーチンは、ターミネーションモジュール124aに通信的に連結された導体130a上の、第1の、稼働中または一次フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a)と(図示しない)第2の、予備のフィールドデバイスとを検出することができる。第1のフィールドデバイスが故障した場合、ターミネーションモジュール124aは、これを、第1のフィールドデバイスとの通信の喪失によって検出することができる。いくつかのそのような実施例では、オートセンシングルーチンは、予備のデバイスを検出し、デバイス情報(たとえば、プレースホルダ情報、デバイスタイプ、ベンダ、バージョン、など)を、故障したデバイスのデバイス情報と比較する。いくつかの実施例では、デバイス情報が一致した(たとえば、一次フィールドデバイス及び予備のデバイスが、シリアル番号以外は同じデバイスである)場合、ターミネーションモジュール124aは、予備のフィールドデバイスで第1のフィールドデバイスを自動的に置き換えて、プロセスシステムの制御を継続する。加えて、または代替的には、いくつかの実施例では、デバイス情報がいくつかの違い(たとえば、異なるバージョンまたはベンダ)を含む場合、ターミネーションモジュール124aは、予備のフィールドデバイスを任命し、予備のフィールドデバイスとの通信を開始するが、オペレータまたはエンジニアが第1のフィールドデバイスを指定し、取り外し、及び/または予備のフィールドデバイスを新しい稼働中または一次デバイスに指定するまで、(切断されているが、第1のフィールドデバイスを一次デバイスとして示すことを継続しながら)「予備の」宛先を維持する。
例示の実施例では、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、また、フィールドデバイス112aから受信した情報にタイムスタンプを付けるように構成されている。ターミネーションモジュール124aでタイムスタンプを生成することで、ミリ秒未満範囲内のタイムスタンプ精度を使用したシーケンスオブイベント(SOE)動作を実装することが容易になる。たとえば、タイムスタンプと各情報とを、コントローラ104及び/またはワークステーション102に伝えることができる。たとえば、ワークステーション102(図1A)(または他のプロセッサシステム)によって実行されるシーケンスオブイベント動作をその後使用して、特定の動作状態(たとえば、故障モード)の前、間、及び/または後に起こったことを分析し、何が特定の動作状態を発生させたかを判断することができる。ミリ秒未満の範囲でタイムスタンプを付けることは、比較的高い精度を使用してイベントを捉えることを可能にする。いくつかの例示的な実装形態では、フィールドデバイス通信プロセッサと動作コントローラ606とを、同じマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを使用して実装することができる。
一般には、フィールドデバイス通信コントローラ620に類似のフィールドデバイス通信コントローラは、それと通信するように構成されているフィールドデバイスの種類に対応する、通信プロトコル機能または他の通信機能(たとえば、Fieldbus通信プロトコル機能、HART通信プロトコル機能、など)を提供されている。たとえば、フィールドデバイス112aがHARTデバイスとして実装されている場合、ターミネーションモジュール124aのフィールドデバイス通信コントローラ620は、HART通信プロトコル機能を提供されている。ターミネーションモジュール124aが、I/Oカード132aからフィールドデバイス112aに宛てられた情報を受信すると、フィールドデバイス通信コントローラ620は、情報をHART通信プロトコルに従って形式を整え、情報をフィールドデバイス112aに配信する。
例示の実施例では、フィールドデバイス通信コントローラ620は、パススルーメッセージを処理するように構成されている。パススルーメッセージは、ワークステーション(たとえば、図1Aのワークステーション102)で生じ、ペイロード(たとえば、通信パケットのデータ部分)として、コントローラ(たとえば、図1Aのコントローラ104)を介してフィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a)に配信するために、ターミネーションモジュール(たとえば、図1Aのターミネーションモジュール124a)に伝えられる。たとえば、ワークステーション102で生じ、フィールドデバイス112aに配信される予定のメッセージは、ワークステーション102において、通信プロトコル記述子(たとえば、HARTプロトコル記述子)をタグ付けされ、及び/またはフィールドデバイス112aの通信プロトコルに従って形式を整えられる。次いで、ワークステーション102は、メッセージを、1つまたは複数の通信パケットから成るペイロードに包んで、メッセージをワークステーション102から、I/Oコントローラ104を介して、ターミネーションモジュール124aに、パススルーメッセージとして配信する。メッセージを包むことは、たとえば、メッセージをヘッダ情報の中に、フィールドデバイスと通信するために使用される通信プロトコル(たとえば、Fieldbusプロトコル、HARTプロトコル、など)に従ってパケット化することを伴う。ターミネーションモジュール124aがパススルーメッセージを含む通信パケットをI/Oカード132から受信すると、I/Oバス通信プロセッサ608(図6)は、ペイロードを受信した通信パケットから抽出する。フィールドデバイス通信コントローラ620 (図6)は、次いで、パススルーメッセージをペイロードから取り出し、(ワークステーション102でまだ形式を整えられていない場合)メッセージをワークステーション102によって生成された通信プロトコル記述子に従って形式を整え、メッセージをフィールドデバイス112aに伝える。
フィールドデバイス通信コントローラ620は、また、パススルーメッセージをワークステーション102に同様の方法で伝えるように構成されている。たとえば、フィールドデバイス112aがワークステーション102に配信される予定のメッセージ(たとえば、ワークステーションメッセージまたは他のメッセージへの応答)を生成した場合、フィールドデバイス通信コントローラ620は、フィールドデバイス112aからのメッセージを、1つまたは複数の通信パケットから成るペイロードに包み、I/Oバス通信プロセッサ608は、包まれたメッセージを含む1つまたは複数のパケットをI/Oカード132aに伝える。ワークステーション102が、包まれたメッセージを含むパケットをコントローラ104から受信すると、ワークステーション102は、メッセージを取り出し、処理する。
ターミネーションモジュール124aは、ターミネーションモジュール124aをフィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a)に通信的に連結するように構成された、フィールドデバイスインタフェース622を提供されている。たとえば、フィールドデバイスインタフェース622は、図4と図5とのターミネーションねじ406に、接点404(図4)のうちの1つまたは複数を介して通信的に連結され得る。
いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール124aは、フィールドデバイスがフィールドバス準拠の時に、関連フィールドデバイスに関して高度な診断を提供するように構成された、フィールドバス診断アナライザ624を提供されている。フィールドバス診断アナライザ624は、動作中に、物理的配線(たとえば、図1Aの第1の導体130a)と関連通信との状態に関して測定を行う。たとえば、フィールドバス診断アナライザ624は、供給電圧、負荷電流、信号レベル、ラインノイズ、及び/またはジッターを測定することができる。同様の機能を有する高度診断モジュールを伝統的なフィールドバスアーキテクチャに組み込むことができるが、フィールドバス診断アナライザ624によって提供される診断は、より信頼性が高い及び/または堅固であり得、それは、ターミネーションモジュール124aが、伝統的なフィールドバスセグメントのマルチドロップアーキテクチャにおける複数のデバイスを診断する必要がなく、1つのフィールドデバイスのみにポイントツーポイントアーキテクチャで連結されているからである。
ここで図7を参照すると、図1Aの例示的なI/Oカード132aは、I/Oカード132aをコントローラ104(図1A)に通信的に連結するための通信インターフェース702を含む。加えて、例示的なI/Oカード132aは、コントローラ104との通信を制御し、コントローラ104とやり取りする情報を入れ、取り出す、通信プロセッサ704を含む。例示の実施例では、通信インターフェース702及び通信プロセッサ704は、コントローラ104に、コントローラ104に配信される予定の情報とワークステーション102(図1A)に配信される予定の情報とを伝えるように構成されている。ワークステーション102に配信される予定の情報を伝えるために、通信インターフェース702は、情報(たとえば、フィールドデバイス112a〜c、ターミネーションモジュール124a〜c、及び/またはI/Oカード132aからの情報)を、1つまたは複数の通信パケットから成るペイロードの中に、通信プロトコル(たとえば、通信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)など)に従って包んで、情報を含むパケットをワークステーション102に伝えるように構成され得る。ワークステーション102は、次いで、受信したパケットからのペイロードを取り出し、ペイロード中の情報を取り出す。例示の実施例では、通信インターフェース702によってワークステーション102に伝えられたパケットのペイロード中の情報は、1つまたは複数のラッパーを含むことができる。たとえば、フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a)で生じた情報は、フィールドデバイス通信プロトコルラッパー(たとえば、FOUNDATIONフィールドバス通信プロトコルラッパー、HART通信プロトコルラッパー、など)の中に包まれ得、通信インターフェース702が、情報を、TCPベースのプロトコル、UDPベースのプロトコル、またはコントローラ104が後で情報をワークステーション102に伝えることを可能にする他のプロトコルに従って包む。同様な方法で、通信インターフェース702は、ワークステーション102によってコントローラ104に伝えられ、フィールドデバイス112a〜c、ターミネーションモジュール124a〜c、及び/またはI/Oカード132aに配信される予定の情報を取り出すように構成され得る。
代替的な例示的な実装形態では、通信インターフェース702及び通信プロセッサ704は、(フィールドデバイス通信プロトコルラッパーを有するまたは有さない)情報を、コントローラ104に伝えることができ、コントローラ104は、ワークステーション102に配信される予定の情報を、上記で説明したものと同じ方法でパケット化することができる。通信インターフェース702と通信プロセッサ704とを、有線または無線の通信規格を使用して実装することができる。
たとえば、図1Cの例示の実施例などの代替的な例示的な実装形態では、通信インターフェース702及び通信プロセッサ704は、ワークステーション102及び/またはコントローラ162と、LAN106を介して通信するように構成され得る。
ユーザがI/Oカード132aと交流及び/またはそれにアクセスすることを可能にするために、I/Oカード132aは、1つまたは複数のユーザインターフェースポート706を提供されている。例示の実施例では、ユーザインターフェースポート706は、キーボードインターフェースポート703と、携帯型ハンドヘルドコンピュータ(たとえば、携帯情報端末(PDA)、タブレットPC、など)インターフェースポート707とを含む。たとえば、PDA708は、ユーザインターフェースポート706に、無線通信を使用して通信的に連結されて示されている。
I/Oカード132aをユニバーサルI/Oバス136a(図1A)に通信的に連結するために、I/Oカード132aは、I/Oバスインターフェース710を提供されている。I/Oバス136aを介してやり取りされた通信情報を処理し、I/Oバス136aを介して行われる通信を制御するために、I/Oカード132aは、I/Oバス通信プロセッサ 712を提供されている。I/Oバスインターフェース710は、図6のI/Oバスインターフェース602と同様または同じであることができ、I/Oバス通信プロセッサ 712は、図6のI/Oバス通信プロセッサ608と同様または同じであることができる。図1Aのコントローラ104によって提供される電力を、I/Oカード132aに電力を供給し、動作させるのに必要な電力、及び/またはターミネーションモジュール124a〜cと通信するのに必要な電力に変換するために、I/Oカード132aは、電力変換器714を提供されている。
ここで図8を参照すると、例示的なラベラー214は、ラベラー214をターミネーションモジュール(たとえば、図1Aと図2と図4と図5と図6とのターミネーションモジュール124a)及び/またはフィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a)に通信的に連結して、フィールドデバイス識別情報(たとえば、デバイスタグ値、デバイス名、電子シリアル番号、など)及び/または他のフィールドデバイス情報(たとえば、活動情報、データタイプ情報、状態情報、など)を読み出すように構成された、通信インターフェース802を含む。ターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aとの通信を制御するために、ラベラー214は、通信プロセッサ804を提供されている。
フィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a)への接続を検出するために、ラベラー214は、接続検出器806を提供されている。接続検出器806を、フィールドデバイス112aがターミネーションモジュール124aに接続されている時を検出する、たとえば、電圧センサ、電流センサ、論理回路、などを使用して実装することができる。例示の実施例では、接続検出器806が、フィールドデバイス112aがターミネーションモジュール124aに接続されていると判断すると、接続検出器806は、通知(たとえば、割り込み)が検出した接続を示して通信プロセッサ804に伝えられるようにする。通信プロセッサ804は、次いで、ターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aに、フィールドデバイス112aのフィールドデバイス識別情報を問い合わせる。例示的な実装形態では、接続検出器806は、また、たとえば、マルチドロップ接続、ポイントツーポイント接続、稼働中のフィールドデバイスと非稼働中の予備のフィールドデバイスとへのポイントツーポイント接続、無線メッシュネットワーク接続、光接続、などの、フィールドデバイス112aをターミネーションモジュール124aに通信的に連結する接続の種類を判断するように構成され得る。
フィールドデバイス識別情報及び/または他のフィールドデバイス情報を表示するために、ラベラー214は、ディスプレイインターフェース808を提供されている。例示の実施例では、ディスプレイインターフェース808は、液晶ディスプレイ(LCD)を動かし、制御するように構成されている。たとえば、ディスプレイインターフェース808は、ターミネーションモジュール124aに取り付けされたLCDディスプレイ212(図2)、またはマーシャリングキャビネット300(図3)に取り付けられたLCDディスプレイ310を制御するように構成され得る。しかしながら、他の例示的な実装形態では、ディスプレイインターフェース808は、代わりに、他のディスプレイタイプを動かすように構成され得る。
フィールドデバイス112aの動作を検出するために、ラベラー214は、フィールドデバイス活動検出器810を提供されている。例示の実施例では、通信プロセッサ804がデータをターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aから受信すると、通信プロセッサ804は、受信したデータをフィールドデバイス活動検出器810に伝える。フィールドデバイス活動検出器810は、次いで、たとえば、フィールドデバイス112aによって生成された、測定情報(たとえば、温度、圧力、ライン電圧、など)または他の監視情報(たとえば、バルブ閉、バルブ開、など)を含むデータから、プロセス変数(PV)値を抽出する。ディスプレイインターフェース808は、次いで、フィールドデバイス活動情報(たとえば、PV値、測定情報、監視情報、など)を表示することができる。
フィールドデバイス112aの状態を検出するために、ラベラー214は、フィールドデバイス状態検出器812を提供されている。フィールドデバイス状態検出器812は、フィールドデバイス112aに関連する状態情報(たとえば、デバイスオン、デバイスオフ、デバイスエラー、デバイスアラーム、デバイスヘルス(開ループ、ショート、など)、デバイス通信状態、など)を、通信プロセッサ804によって、ターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aから受信されたデータから抽出するように構成されている。いくつかの実施例では、状態情報は、フィールドバス診断アナライザ624(図6)を介して取得したデータに基づいた情報を含む。ディスプレイインターフェース808は、次いで、受信した状態情報を表示することができる。
フィールドデバイス112aを識別するために、ラベラー214は、フィールドデバイス識別器814を提供されている。フィールドデバイス識別器814は、フィールドデバイス識別情報(たとえば、デバイスタグ値、デバイス名、電子シリアル番号、など)を、通信プロセッサによってターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aから受信されたデータから抽出するように構成されている。ディスプレイインターフェース808は、次いで、フィールドデバイス識別情報を表示することができる。例示的な実装形態では、フィールドデバイス識別器814は、また、フィールドデバイスタイプ(たとえば、バルブアクチュエータ、圧力センサ、温度センサ、流量センサ、など)を検出するように構成され得る。いくつかの実施例では、フィールドデバイス識別器814は、フィールドデバイス112aに関連する適切な通信プロトコルを、図6に関連して上記で説明したフィールドデバイス通信プロセッサ620と同じまたは同様の方法で、またはそれと組み合わせて、識別するように構成されている。
フィールドデバイス112aに関連するデータタイプ(たとえば、アナログまたはデジタル)を識別するために、ラベラー214は、データタイプ識別器816を提供されている。データタイプ識別器816は、データタイプ識別情報を、通信プロセッサによってターミネーションモジュール124a及び/またはフィールドデバイス112aから受信されたデータから抽出するように構成されている。たとえば、ターミネーションモジュール124aは、それを伝えるように構成されている、フィールドデバイスの種類(たとえば、アナログ、デジタル、など)を示すデータタイプ記述子変数を記憶することがき、ターミネーションモジュール124aは、データタイプ記述子変数をラベラー214の通信プロセッサ804に伝えることができる。ディスプレイインターフェース808は、次いで、データタイプを表示することができる。いくつかの実施例では、データタイプ識別器816は、フィールドデバイス識別器814によって識別された通信プロトコルを使用して、フィールドデバイス112aに関連するデータタイプを判断する。
図9は、ターミネーションモジュール124a〜bを互いに、またフィールドデバイス112a〜bをユニバーサルI/Oバス136aから電気的に絶縁するために、図1Aの例示的なターミネーションモジュール124aとターミネーションモジュール124bとに関連して実装され得る、絶縁回路構成を示している。例示の実施例では、ターミネーションモジュール124a〜bの各々は、各ターミネーションモジュール回路902とターミネーションモジュール回路904(たとえば、図6に関連して上記で説明したブロックのうちの1つまたは複数)を含む。加えて、ターミネーションモジュール124a〜bは、それらの各フィールドデバイス112a〜bに、フィールドジャンクションボックス120aを介して接続されている。また、ターミネーションモジュール124a〜bは、ユニバーサルI/Oバス136aと電源216とに接続されている。ターミネーションモジュール回路902をユニバーサルI/Oバス136aから電気的に絶縁するために、ターミネーションモジュール124aは、絶縁回路906を提供されている。このようにして、ターミネーションモジュール回路902は、電力サージまたは他の電力変動がフィールドデバイス112aで発生した場合、ユニバーサルI/Oバス136aの電圧に影響を与えずに、またI/Oカード132a(図1A)に損傷を与えずに、フィールドデバイス112aの電圧レベルに従う(たとえば、フロートする)ように構成され得る。ターミネーションモジュール124bは、また、ターミネーションモジュール回路904をユニバーサルI/Oバス136aから絶縁するように構成された絶縁回路908を含む。ターミネーションモジュール124a〜bに実装された、絶縁回路906と絶縁回路908と他の絶縁回路とを、光絶縁回路またはガルバニック絶縁回路を使用して実装することができる。
ターミネーションモジュール回路902を電源216から絶縁するために、ターミネーションモジュール124aは、絶縁回路910を提供されている。同様に、ターミネーションモジュール124bは、ターミネーションモジュール回路904を電源216から絶縁する絶縁回路912を提供されている。ターミネーションモジュール回路902とターミネーションモジュール904とを電源216から絶縁することによって、フィールドデバイス112a〜bに関連する電力変動(たとえば、電力サージ、電流スパイク、など)は、電源216に損害を与えない。また、ターミネーションモジュール124a〜bのうちの1つにおける電力変動は、ターミネーションモジュール124a〜bの他方の動作に損害を与えず、または影響を与えない。
知られているプロセス制御システムでは、絶縁回路は、知られているマーシャリングキャビネット内に提供されており、それによって、知られているターミネーションモジュールが使用できる空間量を減少させている。しかしながら、図9の例示の実施例に示す通り、絶縁回路906と絶縁回路910と絶縁回路908と絶縁回路912とをターミネーションモジュール124aとターミネーションモジュール124bとの中に提供することは、絶縁回路のためにマーシャリングキャビネット122(図1A及び図2)内に必要とする空間量を減らし、したがって、ターミネーションモジュール(たとえば、ターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜c)のために使用することができる空間量を増加させる。加えて、絶縁回路(たとえば、絶縁回路906、908、910、及び912)をターミネーションモジュール(たとえば、ターミネーションモジュール124a〜b)内に実装することは、絶縁が必要なターミネーションモジュールのみで絶縁回路を選択的に使用することを可能にする。たとえば、図1Aのターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとのうちのいくつかを、絶縁回路なしに実装することができる。
図10A、図10B、図11A、図11B、図12、及び図15は、ターミネーションモジュール(たとえば、図1Aと図2と図4〜6とのターミネーションモジュール124a、及び/または図13Bのターミネーションモジュール1332a)と、I/Oカード(たとえば、図1Aと図7とのI/Oカード132a)と、ラベラー(たとえば、図2と図3と図8とのラベラー214)とを実装するために使用され得る、例示的な方法のフローチャートである。いくつかの例示的な実装形態では、図10Aと図10Bと図11Aと図11Bと図12と図15との例示的な方法を、プロセッサ(たとえば、図16の例示的なプロセッサシステム1610に示したプロセッサ1612)によって実行されるプログラムを備える、機械可読命令を使用して実装することができる。プログラムを、CD−ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、またはプロセッサ1612に関連するメモリなどの有形媒体上に記憶されたソフトウェアで具体化し、及び/またはよく知られた方法で、ファームウェア及び/または専用ハードウェアで具体化することができる。さらに、例示的なプログラムを、図10Aと図10Bと図11Aと図11Bと図12と図15とに例示したフローチャートを参照して説明するが、本明細書で説明する例示的なターミネーションモジュール124aと例示的なターミネーションモジュール1332aと例示的なI/Oカード132aと例示的なラベラー214とを実装する、多くの他の方法を代替的に使用することができる、ということを当業者は容易に理解する。たとえば、ブロックの実行順序を変更することができ、及び/または説明するブロックのうちのいくつかを変更し、削除し、または結合することができる。
図10Aと図10Bとを詳細に参照して、図10のAと図10Bとの例示的な方法を、図1Aと図2と図4〜6との例示的なターミネーションモジュール124aとに関連して説明する。しかしながら、図10のAと図10Bとの例示的な方法を使用して、他のターミネーションモジュールを実装することができる。図10Aと図10Bとのフローチャートを使用して、例示的なターミネーションモジュール124aが、どのように情報をフィールドデバイス112aとI/Oカード132aとの間で伝えるかを説明する。初めに、ターミネーションモジュール124aは、それが通信情報を受信したかどうかを判断する(ブロック1002)。たとえば、ターミネーションモジュール124aは、I/Oバス通信プロセッサ608(図6)またはフィールドデバイス通信プロセッサ620が、たとえば、割り込みまたは状態レジスタを介して、通信情報を受信したことを示す場合、通信情報を受信したと判断する。ターミネーションモジュール124aが、通信情報を受信していないと判断した場合(ブロック1002)、制御は、ターミネーションモジュール124aが通信情報を受信するまで、ブロック1002に留まる。
ターミネーションモジュール124aが通信情報を受信した場合(ブロック1002)、ターミネーションモジュール124aは、それが通信情報をフィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a)から受信したかどうかを、たとえば、フィールドデバイス通信プロセッサ620(図6)の割り込みまたは状態レジスタに基づいて判断する(ブロック1004)。ターミネーションモジュール124aが、それが通信情報をフィールドデバイス112aから受信したと判断した場合(ブロック1004)、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス情報とフィールドデバイス識別情報とを、フィールドデバイス112aに関連する受信した通信情報から、フィールドデバイス通信プロトコルに基づいて抽出する(ブロック1006)。フィールドデバイス情報は、たとえば、フィールドデバイス識別情報(たとえば、デバイスタグ、電子シリアル番号、など)、フィールドデバイス状態情報(たとえば、通信状態、診断ヘルス情報(開ループ、ショート、など))、フィールドデバイス活動情報(たとえば、プロセス変数(PV)値)、フィールドデバイス説明情報(たとえば、バルブアクチュエータ、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、などの、たとえば、フィールドデバイスタイプまたは機能)、フィールドデバイス接続構成情報(たとえば、マルチドロップバス接続、ポイントツーポイント接続、など)、フィールドデバイスバスまたはセグメント識別情報(たとえば、それを介してフィールドデバイスがターミネーションモジュールに通信的に連結される、フィールドデバイスバスまたはフィールドデバイスセグメント)、及び/またはフィールドデバイスデータタイプ情報(たとえば、アナログイン(AI)データタイプ、アナログアウト(AO)データタイプ、ディスクリートイン(DI)データタイプ(たとえば、デジタルインデータタイプ)、ディスクリートアウト(DO)データタイプ(たとえば、デジタアウトデータタイプ)、など)を含むことができる。フィールドデバイス通信プロトコルは、フィールドデバイス112aによって使用される任意のプロトコル(たとえば、Fieldbusプロトコル(たとえば、FF−H1)、HARTプロトコル、AS−Iプロトコル、Profibusプロトコル(たとえば、Profibus PA)、など)であることができる。代替的な例示的な実装形態では、ブロック1006で、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス情報のみを受信した通信情報から抽出し、フィールドデバイス112aを識別するフィールドデバイス識別情報は、ターミネーションモジュール124a内に記憶される。たとえば、フィールドデバイス112aが最初にターミネーションモジュール124aに接続されると、フィールドデバイス112aは、その識別情報をターミネーションモジュール124aに伝えることができ、ターミネーションモジュール124aは、識別情報を記憶することができる。
フィールドデバイス通信プロセッサ620は、次いで、アナログ・デジタル変換が必要かどうかを判断する(ブロック1008)。たとえば、フィールドデバイス112aがアナログ測定値を伝える場合、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、アナログ・デジタル変換が必要である、または要求されると判断する(ブロック1008)。アナログ・デジタル変換が必要である場合、アナログ/デジタル変換器618(図6)は、受信した情報に対して変換を実行する(ブロック1010)。
アナログ・デジタル変換(ブロック1010)の後、またはアナログ・デジタル変換が必要ない場合(ブロック1008)、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、受信したフィールドデバイス情報に関連するデータタイプ(たとえば、アナログ、デジタル、温度測定、など)を識別し(ブロック1012)、受信したフィールドデバイス情報に対応するデータタイプ記述子を生成する(ブロック1014)。たとえば、ターミネーションモジュール124aは、それが常にフィールドデバイス112aから受信するデータタイプを示すデータタイプ記述子を記憶することができ、またはフィールドデバイス112aは、フィールドデバイス通信プロセッサ620がブロック1010でデータタイプ記述子を生成するために使用するデータタイプを、ターミネーションモジュール124aに伝えることができる。
I/Oバス通信プロセッサ608(図6)は、ターミネーションモジュール124aがフィールドデバイス112aから受信した情報を伝える、I/Oカード132aの宛先アドレスを決定する(ブロック1016)。たとえば、通信プロセッサ608(図6)は、I/Oカード132aの宛先アドレスをアドレス識別器604(図6)から取得することができる。加えて、I/Oバス通信プロセッサ608は、フィールドデバイス情報がI/Oカード132aによってエラーなしに受信されたことを保証するために、I/Oカード132aに伝えるエラーチェックデータを決定または生成する(ブロック1020)。たとえば、I/Oバス通信プロセッサ608は、巡回エラーチェック(CRC)エラーチェックビットを生成することができる。
I/Oバス通信プロセッサ608は、次いで、フィールドデバイス情報とフィールドデバイス識別情報とデータタイプ記述子とI/Oカード132aの宛先アドレスとターミネーションモジュール124aのソースアドレスとエラーチェックデータとを、I/Oバス通信プロトコルに基づいてパケット化する(ブロック1022)。I/Oバス通信プロトコルを、たとえば、TPCベースプロトコル、UDPベースプロトコル、などを使用して実装することができる。I/Oバス通信プロセッサ608は、ターミネーションモジュール124aのソースアドレスをアドレス識別器604(図6)から取得することができる。I/Oバスインターフェース602(図6)は、次いで、パケット化情報を、ユニバーサルI/Oバス136a(図1A及び図2)を介して、他のターミネーションモジュール(たとえば、図1Aのターミネーションモジュール124b及びターミネーションモジュール124c)によって生成され、伝えられたパケット化情報と一緒に伝える(ブロック1024)。たとえば、I/Oバスインターフェース602は、情報をターミネーションモジュール124aからI/Oカード132aに伝えるために、ユニバーサルI/Oバス136aが利用可能である(たとえば、ターミネーションモジュール124b〜cによって使用されていない)時を判断するための、ユニバーサルI/Oバス136aを傍受または監視する調停回路または調停デバイスを提供され得る。
ターミネーションモジュール124bが、ブロック1004において、ブロック1002で検出された通信情報がフィールドデバイス112aからでない(たとえば、通信情報がI/Oカード132aからである)と判断した場合、I/Oバス通信プロセッサ608(図6)は、受信した通信情報から宛先アドレスを抽出する(ブロック1026)。I/Oバス通信プロセッサ608は、次いで、抽出した宛先アドレスが、アドレスインターフェース604から取得したターミネーションモジュール124aの宛先アドレスに一致するかどうかを判断する(ブロック1028)。宛先アドレスがターミネーションモジュール124aのアドレスに一致しない(たとえば、受信した情報がターミネーションモジュール124aに配信される予定でなかった)場合(ブロック1028)、制御は、ブロック1002に戻る(図10A)。そうでない場合、宛先アドレスがターミネーションモジュール124aのアドレスに一致する(たとえば、受信した情報がターミネーションモジュール124aに配信される予定であった)場合(ブロック1028)、I/Oバス通信プロセッサ608は、フィールドデバイス情報を受信した通信情報から、I/Oバス通信プロトコルに基づいて抽出し(ブロック1030)、データの整合性を、たとえば、受信した通信情報内のエラー検出情報に基づいたCRC検証処理を使用して検証する(ブロック1032)。図示されていないが、I/Oバス通信プロセッサ608が、ブロック1032において、受信した通信情報内にエラーが存在すると判断した場合、I/Oバス通信プロセッサ608は、再送を要求して、メッセージをI/Oカード132aに送信する。
データ整合性を検証した後(ブロック1032)、I/Oバス通信プロセッサ608(またはフィールドデバイス通信プロセッサ620)は、デジタル・アナログ変換が必要かどうかを判断する(ブロック1034)。たとえば、ターミネーションモジュール124a内に記憶されたデータタイプ記述子が、フィールドデバイス112aがアナログ情報を必要とすると示す場合、I/Oバス通信プロセッサ608は、デジタル・アナログ変換が必要であると判断する(ブロック1034)。デジタル・アナログ変換が必要な場合(ブロック1034)、デジタル/アナログ変換器616(図6)は、デジタル・アナログ変換をフィールドデバイス情報に対して実行する(ブロック1036)。デジタル・アナログ変換を実行した後(ブロック1036)、またはデジタル・アナログ変換が必要でない場合(ブロック1034)、フィールドデバイス通信プロセッサ620は、フィールドデバイス情報をフィールドデバイス112aに、フィールドデバイスインタフェース622(図6)を介して、フィールドデバイス112aのフィールドデバイス通信プロトコルを使用して伝える(ブロック1038)。
フィールドデバイス通信プロセッサ620がフィールドデバイス情報をフィールドデバイス112aに伝えた後、またはI/Oバス通信プロセッサ608がフィールドデバイス情報をI/Oカード132aに伝えた後、図10Aと図10Bとのプロセスは終了し、及び/または制御は、たとえば、呼び出しプロセスまたは機能に戻る。
図11A及び図11Bは、情報をターミネーションモジュール124aと図1Aのコントローラ104との間で伝えるために、図1AのI/Oカード132aを実装するために使用され得る例示的な方法のフローチャートを示している。最初に、I/Oカード132aは、それが通信情報を受信したかどうかを判断する(ブロック1102)。たとえば、I/Oカード132aは、通信プロセッサ704(図7)が、たとえば、割り込みまたは状態レジスタを介して、通信情報を受信したと示す場合、通信情報を受信したと判断する。I/Oカード132aが、それが通信情報を受信していないと判断した場合(ブロック1102)、制御は、I/Oカード132aが通信情報を受信するまで、ブロック1102に留まる。
I/Oカード132aが通信情報を受信した場合(ブロック1102)、I/Oカード132aは、それが通信情報をコントローラ104(図1A)から受信したかどうかを、たとえば、通信プロセッサ704の割り込みまたは状態レジスタに基づいて判断する(ブロック1104)。I/Oカード132aが、それが通信情報をコントローラ104から受信したと判断した場合(ブロック1104)、通信プロセッサ704は、(フィールドデバイス情報を含み得る)ターミネーションモジュール情報を、ターミネーションモジュール124aに関連する受信した通信情報から抽出する(ブロック1106)。
通信プロセッサ704は、受信したターミネーションモジュール情報に関連するデータタイプ(たとえば、フィールドデバイスアナログ情報、フィールドデバイスデジタル情報、ターミネーションモジュールを制御または構成するためのターミネーションモジュール制御情報、など)を識別し(ブロック1108)、受信したターミネーションモジュール情報に対応するデータタイプ記述子を生成する(ブロック1110)。代替的な例示的な実装形態では、データタイプ記述子は、ワークステーション102(図1A)で生成され、通信プロセッサ704は、データタイプ記述子を生成する必要がない。
I/Oバス通信プロセッサ 712(図7)は、次いで、ターミネーションモジュール124aの宛先アドレスを判断する(ブロック1112)。加えて、I/Oバス通信プロセッサ712は、ターミネーションモジュール124aにターミネーションモジュール情報と共に伝えるエラーチェックデータを決定して、ターミネーションモジュール124aが情報をエラーなしに受信したことを保証する(ブロック1114)。たとえば、I/Oバス通信プロセッサ 712は、巡回エラーチェック(CRC)エラーチェックビットを生成することができる。
I/Oバス通信プロセッサ 712は、次いで、ターミネーションモジュール情報とデータタイプ記述子とターミネーションモジュール124aの宛先アドレスとターミネーションモジュール124aのソースアドレスとエラーチェックデータとを、I/Oバス通信プロトコルに基づいてパケット化する(ブロック1116)。I/Oバスインターフェース710(図7)は、次いで、パケット化情報を、ユニバーサルI/Oバス136a(図1A及び図2)を介して、他のターミネーションモジュール(たとえば、図1Aのターミネーションモジュール124b及びターミネーションモジュール124c)に宛てられているパケット化情報と一緒に伝える(ブロック1118)。たとえば、I/Oバス通信プロセッサ704は、他のターミネーションモジュール情報を、たとえば、ターミネーションモジュール124bとターミネーションモジュール124cとの宛先アドレスを使用してパケット化し、ターミネーションモジュール124a〜cの全部のためのターミネーションモジュール情報を、RS−485規格を使用するユニバーサルI/Oバス136aを介して伝えることができる。ターミネーションモジュール124a〜cの各々は、その各情報を、ユニバーサルI/Oバス136aから、I/Oカード132aによって提供された宛先アドレスに基づいて抽出することができる。
I/Oカード132aが、ブロック1104において、ブロック1102で検出された通信情報が、コントローラ104からでない(たとえば、通信情報がターミネーションモジュール124a〜cのうちの1つからである)と判断した場合、I/Oバス通信プロセッサ 712(図7)は、ソースアドレス(たとえば、ターミネーションモジュール124a〜cのうちの1つのソースアドレス)を、受信した通信情報から抽出する(ブロック1122)。I/Oバス通信プロセッサ 712は、次いで、データタイプ記述子(たとえば、デジタル符号化されたアナログデータタイプ、デジタルデータタイプ、温度データタイプ、など)を抽出する(ブロック1124)。I/Oバス通信プロセッサ 712は、また、(フィールドデバイス情報を含み得る)ターミネーションモジュール情報を、受信した通信情報から、I/Oバス通信プロトコルに基づいて抽出し(ブロック1126)、データの整合性を、たとえば、受信した通信情報内のエラー検出情報に基づいたCRC検証処理を使用して検証する(ブロック1128)。図示されていないが、I/Oバス通信プロセッサ 712が、ブロック1128において、エラーが受信した通信情報内に存在すると判断した場合、I/Oバス通信プロセッサ 712は、再送要求メッセージを、ブロック1122で取得したソースアドレスに関連するターミネーションモジュールに送信する。
データ整合性を検証した後(ブロック1128)、通信プロセッサ704は、ターミネーションモジュール情報を(ターミネーションモジュールのソースアドレスとデータタイプ記述子とを使用して)パケット化し、通信インターフェース702は、パケット化情報をコントローラ104に伝える(ブロック1130)。情報がワークステーション102に配信される予定である場合、コントローラ104は、続いて、情報をワークステーション102に伝えることができる。通信インターフェース702が情報をコントローラ104に伝えた後、またはI/Oバスインターフェース710がターミネーションモジュール情報をターミネーションモジュール124aに伝えた後、図11Aと図11Bとのプロセスは終了し、及び/または制御は、たとえば、呼び出しプロセスまたは呼び出し機能に戻る。
図12は、ターミネーションモジュール(たとえば、図1と図2と図4〜6とのターミネーションモジュール124a)に通信的に連結されたフィールドデバイス(たとえば、図1Aのフィールドデバイス112a)に関連する情報を読み出し、表示する、図2と図3と図8とのラベラー214を実装するために使用され得る、例示的な方法のフローチャートである。最初に、接続検出器806(図8)は、フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a)がターミネーションモジュール124aに接続されている(たとえば、図4と図5とのターミネーションねじ406及び/または図6のフィールドデバイスインタフェース622に接続されている)かどうかを判断する(ブロック1202)。接続検出器806が、フィールドデバイス112a(または他のフィールドデバイス)がターミネーションモジュール124aに接続されていないと判断した場合(ブロック1202)、制御は、接続検出器806が、フィールドデバイス112a(または他のフィールドデバイス)がターミネーションモジュール124aに接続されていると判断するまで、ブロック1202に留まる。
接続検出器806が、フィールドデバイス112aがターミネーションモジュール124aに接続されていると判断した場合(ブロック1202)、フィールドデバイス識別器814は、フィールドデバイス112aを識別するフィールドデバイス識別情報(たとえば、デバイスタグ値、デバイス名、電子シリアル番号、など)を取得する(ブロック1204)。たとえば、フィールドデバイス識別器814は、フィールドデバイス112aに、フィールドデバイス112aにそのフィールドデバイス識別情報を送信するように要求するクエリを送信する。別の例示的な実装形態では、ターミネーションモジュール124aへの最初の接続の後、フィールドデバイス112aは、そのフィールドデバイス識別情報をフィールドデバイス識別器814に自動的に伝えることができる。
フィールドデバイス識別器814は、その後、フィールドデバイス112aがユニバーサルI/Oバス136aを介してI/Oカード132aと通信するように割り当てられているかどうかを、フィールドデバイス識別情報に基づいて判断する(ブロック1206)。たとえば、フィールドデバイス識別器814は、フィールドデバイス識別情報をI/Oカード132aにターミネーションモジュール124aを介して伝えることができ、I/Oカード132aは、フィールドデバイス識別情報を、ワークステーション102内に記憶されたデータ構造133(図1A)または同様のデータ構造内に記憶されたフィールドデバイス識別番号と比較することができる。データ構造133に、エンジニア、オペレータ、またはユーザが、I/Oカード132aにユニバーサルI/Oバス136aを介して伝えられる、フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス112a〜c)のフィールドデバイス識別番号を追加することができる。I/Oカード132aが、フィールドデバイス112aがI/Oバス136a及び/またはI/Oカード132aに割り当てられていると判断した場合、I/Oカード132aは、確認メッセージをフィールドデバイス識別器814に伝える。
フィールドデバイス識別器814が、フィールドデバイス112aがI/Oバス136aを介して通信するように割り当てられていないと判断した場合(ブロック1206)、ディスプレイインターフェース808(図8)は、エラーメッセージを表示する(ブロック1208)。そうでない場合、ディスプレイインターフェース808は、フィールドデバイス識別情報を表示する(ブロック1210)。例示の実施例では、フィールドデバイス状態検出器812は、フィールドデバイス状態(たとえば、デバイスオン、デバイスオフ、デバイスエラー、など)を検出し、ディスプレイインターフェース808は、状態情報を表示する(ブロック1212)。加えて、フィールドデバイス活動検出器810(図8)は、フィールドデバイス112aの活動(たとえば、測定情報及び/または監視情報)を検出し、ディスプレイインターフェース808は、活動情報を表示する(ブロック1214)。また、データタイプ検出器816(図8)は、フィールドデバイス112aのデータタイプ(たとえば、アナログ、デジタル、など)を検出し、ディスプレイインターフェース808は、データタイプを表示する(ブロック1216)。
ディスプレイインターフェース808がエラーメッセージを表示した後(ブロック1208)、またはディスプレイインターフェース808がデータタイプを表示した後(ブロック1216)、ラベラー214は、それが監視を継続すべきかどうかを、たとえば、ターミネーションモジュール124aが、オフにされたかどうか、またはマーシャリングキャビネット122(図1A及び図2)から抜かれたかどうかに基づいて判断する(ブロック1218)。ラベラー214が、それが監視を継続すべきであると判断した場合、制御は、ブロック1202に戻される。そうでない場合、図12の例示的プロセスは終了し、及び/または制御は、呼び出しプロセスまたは呼び出し機能に戻る。
図13A〜図13Bは、例示的なProfibus PAプロセスエリア1302と例示的なFOUNDATIONフィールドバスH1(FF−H1)プロセスエリア1304とに関する本明細書で開示する教示を実装する前後の、例示的なプロセス制御システム1300を示したブロック図である。プロセス制御システムがProfibus PAプロセスエリアとFOUNDATIONフィールドバスプロセスエリアとを含むことは一般的ではないかもしれないが、両者は、例示の実施例では、説明の目的のために示されている。さらに、説明の目的のために、図13A〜図13Bの例示的なプロセス制御システム1300を、図1Aの例示的なプロセス制御システム100に関連して説明した共通の部品には同じ参照番号を使用して説明する。したがって、図13Aの例示の実施例では、プロセス制御システム1300は、コントローラ1306にLAN106を介して通信的に連結されたワークステーション102を含む。例示的なコントローラ1306は、図1A〜図1Cのコントローラ104とコントローラ152とコントローラ162とのうちの1つに実質的に類似または同じであることができる。さらに、例示的なプロセス制御システム1300は、フィールドデバイス112a〜cに関連する第1のプロセスエリア114を含み、それは、例示的なマーシャリングキャビネット1308内でターミネーションモジュール124a〜cに通信的に連結されている。例示的なマーシャリングキャビネットは、図1Aと図2と図3とのマーシャリングキャビネット122とマーシャリングキャビネット300とのうちのいずれかに実質的に類似または同じであることができる。ターミネーションモジュール124a〜cは、コントローラ1306内のI/Oカード132a〜bに、第1のユニバーサルI/Oバス136aを介して通信的に連結されている。さらに、例示の実施例では、マーシャリングキャビネット1308は、図2と図3とに関連して上記で説明したソケットレール202a〜bとソケットレール308a〜bに実質的に類似または同じである追加のターミネーションモジュールを受け入れる、ソケットレール1310を含む。
図13Aの例示の実施例では、例示的なプロセス制御システム100は、伝統的なフィールドバスアーキテクチャと構成要素とを使用して実装された、Profibus PAプロセスエリア1302内のフィールドデバイス1312a〜cとFF−H1プロセス制御エリア1304内のフィールドデバイス1314a〜cとを含む(Profibus PAとFF−Hとの両方は、フィールドバスプロトコルのファミリーに関連するプロトコルである)。したがって、フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドデバイス1314a〜cは、コントローラ1306に、対応するトランクまたはセグメント1316a〜bを介して通信的に連結されている。通常、フィールドバストランクまたはフィールドバスセグメントは、複数のフィールドデバイスを分散制御システム(DCS)または他の制御システムホストに接続するために、デジタル信号とDC電力との両方を運ぶツイストペアのワイヤを含む1つのケーブルである。さまざまな制約のために、フィールドバスセグメントは、通常、1900メートルの最大長に制限されており、最大16の異なるフィールドデバイスに接続することができる。例示の実施例で示す通り、セグメント1316a〜bは、対応するI/Oカード1318a〜bとI/Oカード1320a〜bとにコントローラ1306内で通信的に連結されている。例示の実施例では、セグメント1316a〜bの各々は、2つの、I/Oカード1318a〜bまたはI/Oカード1320a〜bに接続されて、冗長性を提供している。いくつかの実施例では、I/Oカード1318a〜b及び/またはI/OカードI1320a〜bは、互いに離れている、及び/または第1のプロセスエリア114のフィールドデバイス112a〜cに関連するI/Oカード132a〜bから離れている、異なるコントローラの中に存在することができる。
図13Aの例示の実施例では、例示的なProfibus PAプロセスエリア1302に対応するセグメント1316aは、I/Oカード1318a〜bにDP/PAセグメントカプラー1322を介して連結されている。同様に、例示的なFF−H1プロセスエリア1304に対応するセグメント1316bは、I/Oカード1320a〜bに電源1324を介して連結されている。いくつかの実施例では、DP/PAセグメントカプラー1322及び電源1324は、電力調整機能を各セグメント1316a〜bに提供する。加えて、例示の実施例では、DP/PAセグメントカプラー1322及び電源1324は、対応するセグメント1316a〜bの物理層とセグメント1316a〜bを介した通信とを動作中に監視することができる、各高度診断モジュール1325a〜bに連結されている。
例示の実施例では、フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドデバイス1314a〜cは、対応するセグメント1316a〜bに、各スプール1326a〜cとスプール1328a〜cとを介して連結されている。フィールドバスアーキテクチャでは、各スプールは、対応するフィールドデバイスをセグメントに平行に接続する。その結果、例示の実施例に示す多くのプロセス制御システムでは、各スプール1326a〜c及びスプール1328a〜cは、対応するセグメント1316a〜bに(時にはデバイスカプラーまたはフィールドバリアと呼ばれる)セグメントプロテクタ1330a〜bを介して連結されて、全セグメントをショートさせる、フィールドデバイス1312a〜cとフィールドデバイス1314a〜cとのうちの1つにおけるショートに対する、ショート回路防止機能を提供する。いくつかの実施例では、セグメントプロテクタ1330a〜bは、各スプール1326a〜c及びスプール1328a〜cの電流を(たとえば、40mAに)制限する。いくつかの実施例では、セグメントプロテクタ1330a〜bは、また、各セグメント1316a〜bをフィールドデバイスの近くの終端で適切に終わらせるように機能する一方、DP/PAセグメントカプラー1322及び電源1324は、セグメント1316a〜bをコントローラの近くの終端で終わらせるように機能する。セグメント1316a〜bの両端での適切な終端がないと、通信エラーが、信号反射のために発生することがある。
上記で説明した通り、フィールドバスアーキテクチャは多くの利点を提供するが、フィールドバスアーキテクチャは、また、実装の複雑さとコストとに関する課題ももたらす。たとえば、フィールドバスシステムの複雑さは、エンジニアが、各セグメントが適切に終端処理され、ショート回路、開回路、及び/または他のセグメント故障に対して保護されていることを確実にしながら、特に、各セグメントによって扱われるデバイスの数と、必要なケーブルの長さと、関わる電力要件とを考慮して、各セグメントを注意深く設計することを必要とする。そのようなフィールドバスアーキテクチャを最初に構成する時間とコストとに加えて、DP/PAセグメントカプラー1322または電源1324と、セグメントプロテクタ1330a〜bと、セグメントケーブル(いくつかの場合では、冗長性のための複数のケーブルを含む)の長さと、I/Oカード1318a〜b及びI/Oカード1320a〜bとを含む、そのような実装形態に関連する多くの構成要素に関連した追加コストがある。しかしながら、本明細書で開示する教示の実装を通して、フィールドバスシステムの実装とメンテナンスとに伴う設計の複雑さ及びコストは、大幅に削減される。
図13Bは、本明細書で開示する教示を実装した後の、図13Aの例示的なプロセス制御システム1300を示すブロック図である。例示の実施例で示す通り、フィールドデバイス1312a〜cとフィールドデバイス1314a〜cとのスプール1326a〜c及びスプール1328a〜cは、図13Aに示すマーシャリングキャビネット1308のソケットレール1310上のソケットに差し込まれた、各ターミネーションモジュール1332a〜fに直接通信的に連結されている。つまり、マルチドロップアーキテクチャにおけるフィールドデバイスの通常のトポロジーとは対照的に、例示の実施例では、各フィールドバス準拠フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドバス準拠フィールドデバイス1314a〜cは、各ターミネーションモジュール1332a〜fとポイントツーポイント通信している。ターミネーションモジュール1332a〜fは、フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドデバイス1314a〜cとI/Oカード132a〜bとの間の、ユニバーサルI/Oバス136aを介した、上記で説明したものと同じ方法での通信を可能にする、上記で説明したターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとに実質的に類似または同じであることができる。このようにして、プロセスエリア1302とプロセスエリア1304とに関連する、対応するフィールドバスプロトコル(たとえば、Profibus PAまたはFF−H1)に固有の、別々のI/Oカード1318a〜bとI/Oカード1320a〜b(図13A)とに対する必要性をなくし、任意の種類のフィールドデバイスと関連I/Oとを、1つのマーシャリングキャビネット1308内で結合することができる。同様に、ケーブルトランクまたはセグメント1316a〜b(図13A)に対する必要性は、関連する絶縁と共になくなる。さらに、いくつかの実施例では、ユニバーサルI/Oバス136aは、典型的な銅ベースのフィールドバスセグメントの比較的遅い通信バックボーンよりもさらに速い通信のための、(たとえば、光ファイバケーブルを介した)高速通信バックボーンを提供する。さらに、いくつかの実施例では、ユニバーサルI/Oバス136aは、最大96のフィールドデバイスのための通信を維持することができ、一方、通常のフィールドバスセグメントは、16のデバイスの接続に制限されている。したがって、同じ数のフィールドデバイスに対してコントローラに連結されるワイヤの数は、大幅に減少する。
複数のフィールドデバイスは、いくつかの実施例では、フィールドバスアーキテクチャで一般的な、1つのターミネーションモジュール1332a〜fに通信的に連結されたマルチドロップ構成で構成され得るが、例示の実施例で示すポイントツーポイントアーキテクチャまたはシングルループアーキテクチャは、伝統的なフィールドバスの構成に対して、いくつかの利点と単純化とを提供する。たとえば、例示の実施例に示す通りに配線された、フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドデバイス1314a〜cでは、ターミネーションモジュール1332a〜fは、電力と電力調整機能とを、(たとえば、図6に関連して説明した フィールド電力コントローラ610を介して)各フィールドデバイスに提供することができる。このようにして、図13Aに示した別々のDP/PAセグメントカプラー1322及び/または電源1324は、もはや必要でない。加えて、または代替的に、いくつかの実施例では、マーシャリングキャビネット1308は、図13Aに示した別々のDP/PAセグメントカプラー1322及び/または電源1324に対する必要性をなくすために、電力調整器218(図2)に実質的に類似または同じである電力調整器を含む。さらに、そのような実施例では、電源は、例示の実施例のフィールドデバイスにローカル(たとえば、マーシャリングキャビネット1308内)であるため、電力要件は、電力を通常のフィールドバスセグメントに沿って提供する電源よりも、(たとえば、ケーブルの長さから生じる電圧低下のために)低い。さらに、いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、(たとえば、対応するフィールド電力コントローラ610を介して)ショート回路保護を提供し、各スプール1326a〜cとスプール1328a〜cとの電流を制限し、それによって、別々のセグメントプロテクタ1330a〜bに対する必要性をなくす。
加えて、フィールドデバイス1312a〜cとフィールドデバイス1314a〜cとを別々のターミネーションモジュール1332a〜fに個別に連結することは、シングルループ整合性を提供し、通常のフィールドバスアーキテクチャにおける適切な終端処理に対する懸念を、それほどの懸念ではなくする。さらに、各フィールドデバイス1312a〜c及びフィールドデバイス1314a〜cと、対応するターミネーションモジュール1332a〜fとの間の直接のポイントツーポイント接続は、通常のフィールドバスセグメントを開発し、実装することに伴う複雑さと設計作業とを大幅に削減し、それは、各フィールドデバイスからの信号が、別々に受信され、バックエンドで電子的に扱われまたは整理されるからである。したがって、通常のフィールドバスアーキテクチャの多くの構成要素を取得し、構成し、維持するコスト、及びそのようなアーキテクチャを設計し、それらの適切な動作を保証する時間及び費用は、本明細書で開示する教示の実装を通して大幅に削減される。言い換えると、いくつかの実施例では、フィールドバス準拠デバイスをプロセス制御システムの中に、セグメントにDP/PAカプラー及び/または電源のうちのいずれもなしに(たとえば、マーシャリングキャビネット122内及び/またはターミネーションモジュール1332a〜f内の電源及び/または電力調整器以外)、セグメントプロテクタなしに、プロトコル固有I/Oカードなしに、及び著しいセグメント設計作業なしに、組み込むことができる。
加えて、いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、別の高度診断モジュール1325a〜bなしに、高度診断を(たとえば、図6のフィールドバス診断アナライザ624を介して)提供することができる。さらに、いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fによって実行される診断は、知られている高度診断モジュールよりもより信頼性が高く、及び/または強固であることができ、それは、各ターミネーションモジュール1332a〜fが、通常のフィールドバスセグメント上の複数のデバイスではなく、1つのフィールドデバイスを、ポイントツーポイント接続を介して監視することを必要とするのみであるからである。
Profibus PA及びFF−H1は両方とも、同じ物理層を有するフィールドバスプロトコルである。したがって、いくつかの実施例では、Profibus PAプロセスエリア1302内のフィールドデバイス1312a〜cに関連するターミネーションモジュール1332a〜cは、FF−H1プロセスエリア1304内のフィールドデバイス1314a〜cに関連するターミネーションモジュール1332d〜fと同一である。言い換えれば、いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜cに接続されたスプール1326a〜cは、ターミネーションモジュール1332d〜fに接続され得る一方、スプール1328a〜cは、ターミネーションモジュール1332d〜fの代わりにターミネーションモジュール1332a〜cに接続される。いくつかのそのような実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、ターミネーションモジュール1332a〜fが接続される、特定のフィールドデバイス1312a〜cとフィールドデバイス1314a〜cとに関連する、特定のプロトコル(たとえば、Profibus PAまたはFF−H1のいずれか)を自動的に検出するオートセンス機能を含む。結果として、プロセス制御システムエンジニアは、別々のフィールドバスセグメントを設計しなければならないという懸念、またはそのようなフィールドバスセグメントを実装するのに必要な対応する構成要素を取得しなければならないという懸念なしに、関連通信プロトコルに関わらず、所望のフィールドバスデバイスを自由に使用できる(異なるプロトコルに準拠するデバイスを混ぜることさえもできる)。
いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、フィールドデバイス1312a〜cとフィールドデバイス1314a〜cとを有害な環境で実装するために、本質的に安全である(たとえば、Fieldbus Intrinsically Safe Concept(FISCO)に準拠する)ように作られている。そのような実施例では、マーシャリングキャビネット1308のソケットレール1310もまた、本質的に安全である。いくつかの実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、エネルギー制限の認証をされて、及び/またはFieldbus Non−Incendive Concept(FNICO)を満たすのに十分な安全評価を有して作られている。いくつかのそのような実施例では、ターミネーションモジュール1332a〜fは、本質的に安全でないソケットレールを有するマーシャリングキャビネットに差し込まれた時でさえも、FNICO要件に準拠することができる。
加えて、または代替的には、いくつかの実施例では、本明細書で説明するターミネーションモジュールは、フィールドデバイスと、通信プロトコル他のバスプロトコル(たとえば、Profibus PAまたはFF−H1以外)に基づいて通信するように作られている。たとえば、いくつかの実施例では、ターミネーションモジュールは、無線HARTゲートウェイに配線されて、1つまたは複数の無線HARTデバイスと、HART−IPアプリケーションプロトコルを使用してインターフェース接続することができる。加えて、または代替的には、いくつかの実施例では、無線デバイスは、ISA(国際計測制御学会)100.11aまたはWIA−PA(Wireless Networks for Industrial Automation−Process Automation)などの他の無線技術規格を使用して、インターフェース接続され得る。いくつかの実施例では、本明細書で説明するターミネーションモジュールは、デバイスに、たとえば、6TiSCH規格(IP version 6 over Time Slotted Channel Hopping(TSCH))を使用するなど、インターネットプロトコル(IP)に基づいたプロトコルを使用して、インターフェース接続するように作られ得る。いくつかの実施例では、ターミネーションモジュールは、デバイスに、Message Queue Telemetry Transport(MQTT)プロトコルを使用してインターフェース接続する。さらに、いくつかの実施例では、安全フィールドデバイスを、安全環境と、たとえば、PROFIsafe(Profibus安全装置)などの関連安全コントローラとの間のトンネルプロトコルを使用して、統合することができる。
図14A及び図14Bは、対応するターミネーションモジュール1404a〜bに通信的に連結された2つのFF−H1準拠フィールドデバイス1402a〜bのピアツーピア通信の、代替的な例示的な実装形態を示している。例示的なターミネーションモジュール1404a〜bは、上記で説明したターミネーションモジュール1332a〜fに実質的に類似または同じであることができる。フィールド内のデバイス間のピアツーピア通信は、Profibus PAフィールドバスプロトコルを使用するものには提供されていないが、そのような通信は、FF−H1プロトコルを使用している時に可能であり、それによって、コントローラ(たとえば、図13Aのコントローラ1306)から独立したフィールド内の制御を可能にする。図14Aの例示の実施例では、ターミネーションモジュール1404a〜bは、ベース1406a〜bが4つの対応する端子1408a〜bを有して示されている以外はベース402(図4)に実質的に類似または同じである、対応するターミナルブロックベース1406a〜bに連結されている。例示の実施例では、フィールドデバイス1402a〜bに対応する各スプール1410a〜bのためのワイヤのペアは、端子1408a〜bから成る第1のペアに接続され、一方、各ベース1406a〜bからの端子1408a〜bから成る第2のペアのうちの対応する1つは、互いに連結されている。このようにして、フィールドデバイス1402a〜bの両方は、ターミネーションモジュール1404a〜bの各々に通信的に連結され、また、互いに通信的に連結されている。
別々のフィールドデバイス1402a〜bをターミネーションモジュール1404a〜bの各々に直接に連結することは、図14Aの例示の実施例に示す通り、可能であり、それは、ターミネーションモジュール1404a〜bが、個別の電力調整機能を(たとえば、フィールドデバイスコントローラ610を介して)各フィールドデバイス1402a〜bに提供するからである。つまり、各ターミネーションモジュール1404a〜bによって提供される電力調整は、フィールドデバイスのうちの1つ(たとえば、フィールドデバイス1402a)からの信号が、他のフィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス1402b)との通信を邪魔することを防ぐ役割を果たす。しかしながら、上記で説明した通り、いくつかの実施例では、電力調整は、別の電力調整器218によって、同じソケットレール上のフィールドデバイスの全てに(たとえば、注入電力を介して)集合的に提供される。いくつかのそのような実施例では、図14Bに例示する通り、フィールドデバイス1402a〜bは、ターミネーションモジュール1404a〜bにセグメントプロテクタ1412を介して通信的に連結されている。つまり、各フィールドデバイス1402a〜bは、まだ、対応するターミネーションモジュール1404a〜bに関連付けられているが、フィールドデバイス1402a〜bの間のピアツーピア通信は、セグメントプロテクタ1412を通して達成される。さらに、セグメントプロテクタ1412は、各フィールドデバイス1402a〜bに対応するターミネーションモジュール1404a〜bを通して提供される電力が、フィールドデバイス1402a〜bのうちのいずれかの通信に影響を与えることを防ぐ。図14Aと図14Bとの例示の実施例では、(たとえば、遮蔽及び/または接地のための)追加の配線は、明確さのために省略されている。
図15の例示的な方法を、図13Bの例示的なターミネーションモジュール1332aに関連して説明する。しかしながら、図15の例示的な方法を使用して、他のターミネーションモジュールを実装することができる。図15のフローチャートを使用して、例示的なターミネーションモジュール1332aが、ターミネーションモジュール1332aに接続された対応するフィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス1312a)に関連する通信プロトコルを、どのように自動的に検出するかを説明する。最初に、ターミネーションモジュール1332aは、(たとえば、図8の接続検出器806を介して)フィールドデバイス(たとえば、フィールドデバイス1312a)がターミネーションモジュール1332aに接続されているかどうかを判断する(ブロック1502)。ターミネーションモジュール1332aが、フィールドデバイス1312a(または他のフィールドデバイス)がターミネーションモジュール1332aに接続されていないと判断した場合(ブロック1502)、制御は、ターミネーションモジュール1332aが、フィールドデバイス1312a(または他のフィールドデバイス)がターミネーションモジュール1332aに接続されていると判断するまで、ブロック1502に留まる。
ターミネーションモジュール1332aが、フィールドデバイス1312aがターミネーションモジュール1332aに接続されていると判断した場合(ブロック1502)、ターミネーションモジュール1332aは、(たとえば、図6のフィールドデバイス通信プロセッサ620を介して)第1の通信プロトコル(たとえば、Profibus PA)に従って形式を整えられた要求を送信する(ブロック1504)。いくつかの実施例では、要求は、図12のブロック1204に関連して上記で説明した通り、フィールドデバイスにそのフィールドデバイス識別情報を送信するように要求するクエリに対応することができる。ターミネーションモジュール1332aは、次いで、要求への応答が受信されたかどうかを判断する(ブロック1506)。ブロック1504に関連して上記で説明した通り、要求は、特定のプロトコルに対応して形式を整えられている。結果として、フィールドデバイス1312aが要求を認識し、したがって、要求に応答することができる唯一の方法は、フィールドデバイス1312aが同じプロトコルに関連付けられている場合である。したがって、ターミネーションモジュール1332aが、応答が受信されたと判断した場合(ブロック1506)、ターミネーションモジュール1332aは、応答された要求の通信プロトコルを、フィールドデバイス1312aに対応するプロトコルとして指定する(ブロック1506)。たとえば、第1の要求がProfibus PAプロトコルに従って形式を整えられており、要求への応答が受信された場合、フィールドデバイス1312aに対応する通信プロトコルが、Profibus PAとして指定される。
ターミネーションモジュール1332aが、ブロック1506において、要求への応答が受信されていないと判断した場合、ターミネーションモジュール1332aは、(たとえば、フィールドデバイス通信プロセッサ620を介して)別の通信プロトコル(たとえば、FF−H1)に従って形式を整えられた別の要求を送信する(ブロック1508)。ターミネーションモジュール1332aは、次いで、要求への応答が受信されたかどうかを判断する(ブロック1510)。ターミネーションモジュール1332aが、要求への応答が受信されたと判断した場合(ブロック1510)、ターミネーションモジュール1332aは、応答された要求の通信プロトコルを、フィールドデバイス1312aに対応するプロトコルとして指定する(ブロック1516)。ターミネーションモジュール1332aが、要求への応答が受信されていないと判断した場合(ブロック1510)、ターミネーションモジュール1332aは、追加の試すべき通信プロトコル(たとえば、Profibus PA及びFF−H1以外(たとえば、HART))があるかどうかを判断する。追加の通信プロトコルがある場合、制御は、ブロック1508に戻り、他の通信プロトコルに従って形式を整えられた他の要求を送信する。ターミネーションモジュール1332aが、追加の試すべき通信プロトコルがないと判断した場合、ターミネーションモジュール1332aは、エラーメッセージを生成する(ブロック1514)。たとえば、エラーメッセージは、フィールドデバイス1312aが応答していない、及び/またはフィールドデバイス1312aに対応する通信プロトコルを識別することができない、と示すことができる。
ターミネーションモジュール1332aが、エラーメッセージを生成した後(ブロック1514)、または応答された要求の通信プロトコルをフィールドデバイス1312aに対応するプロトコルとして指定した後(ブロック1516)、図15のプロセスは終了し、及び/または制御は、たとえば、呼び出しプロセスまたは呼び出し機能に戻る。
図16は、本明細書で説明する装置と方法とを実装するために使用され得る、例示的なプロセッサシステム1610のブロック図である。たとえば、例示的なプロセッサシステム1610に類似または同じであるプロセッサシステムを使用して、図1Aの、ワークステーション102、コントローラ104、I/Oカード132a、及び/またはターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cを実装することができる。例示的なプロセッサシステム1610を以下に、複数の周辺機器、インターフェース、チップ、メモリ、などを含むものとして説明するが、それらの要素のうちの1つまたは複数を、ワークステーション102、コントローラ104、I/Oカード132a、及び/またはターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜cのうちの1つまたは複数を実装するために使用される他の例示的なプロセッサシステムから省略することができる。
図16に示す通り、プロセッサシステム1610は、相互接続バス1614に連結されたプロセッサ1612を含む。プロセッサ1612は、レジスタセットまたはレジスタ空間1616を含み、それは、図16では、完全にオンチップであるとして図示されているが、代替的に、完全にまたは部分的にオフチップにされ、プロセッサ1612に、専用電気接続を介して及び/または相互接続バス1614を介して、直接連結され得る。プロセッサ1612は、適切なプロセッサ、プロセシングユニット、またはマイクロプロセッサであることができる。図16には図示されていないが、システム1610は、マルチプロセッサシステムであることができ、したがって、プロセッサ1612と同じまたは類似であり、相互接続バス1614に通信的に連結された、1つまたは複数の追加のプロセッサを含むことができる。
図16のプロセッサ1612は、メモリコントローラ1620と周辺機器入力/出力(I/O)コントローラ1622とを含む、チップセット1618に連結されている。よく知られている通り、チップセットは、通常、I/O管理機能とメモリ管理機能と、チップセット1618に連結された1つまたは複数のプロセッサによってアクセス可能または使用される、複数の汎用及び/または特殊用途レジスタ、タイマー、などとを提供する。メモリコントローラ1620は、プロセッサ1612(または複数のプロセッサがある場合は、複数のプロセッサ)が、システムメモリ1624とマスストレージメモリ1625とにアクセスすることを可能にする機能を実行する。
システムメモリ1624は、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(ROM)、などの、所望の種類の揮発性メモリ及び/または非揮発性メモリを含むことができる。マスストレージメモリ1625は、所望の種類のマスストレージデバイスを含むことができる。たとえば、例示的なプロセッサシステム1610を使用して、ワークステーション102(図1A)を実装した場合、マスストレージメモリ1625は、ハードディスクドライブ、光ドライブ、テープストレージデバイス、などを含むことができる。代替的に、例示的なプロセッサシステム1610を使用して、コントローラ104、I/Oカード132a〜bとI/Oカード134a〜bとのうちの1つ、またはターミネーションモジュール124a〜cとターミネーションモジュール126a〜cとのうちの1つを実装する場合、マスストレージメモリ1625は、半導体メモリ(たとえば、フラッシュメモリ、RAMメモリ、など)、磁気メモリ(たとえば、 ハードドライブ)、またはマスストレージに適切な他のメモリを、コントローラ104、I/Oカード132a〜b及びI/Oカード134a〜b、またはターミネーションモジュール124a〜c及びターミネーションモジュール126a〜c内に含むことができる。
周辺機器I/Oコントローラ1622は、プロセッサ1612が、周辺機器入力/出力(I/O)デバイス1626と周辺機器入力/出力(I/O)デバイス1628とネットワークインターフェース1630と、周辺機器I/Oバス1632を介して通信することを可能にする機能を実行する。I/Oデバイス1626及びI/Oデバイス1628は、たとえば、キーボード、ディスプレイ(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、など)、ナビゲーションデバイス(たとえば、マウス、トラックボール、容量性タッチパッド、ジョイスティック、など)、などの、所望の種類のI/Oデバイスであることができる。ネットワークインターフェース1630は、たとえば、プロセッサシステム1610が他のプロセッサシステムと通信することを可能にする、イーサネットデバイス、非同期転送モード(ATM)デバイス、802.11デバイス、DSLモデム、ケーブルモデム、セルラーモデム、などであることができる。
メモリコントローラ1620とI/Oコントローラ1622とを、チップセット1618内の独立した機能ブロックとして図16に示したが、これらのブロックによって実行される機能を、1つの半導体回路内に組み込むことができ、または2つ以上の別々の集積回路を使用して実装することができる。
特定の方法と装置と製造品とを本明細書で説明したが、本特許が含む範囲は、それらに限定されない。それとは反対に、本特許は、文字通りまたは均等論のもとでのいずれかで、添付の特許請求の範囲内に適正に含まれる、全ての方法と装置と製造品とを含む。