JP2021102954A - 車両用燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ポンプを、これの軸線が蓋の閉塞面と略平行となるよう筐体に保持した車両用燃料供給装置において、蓋の閉塞面が、蓋によるタンク開口部の閉塞状態で水平面に対し傾斜した配置となる燃料供給装置であっても、この傾斜に伴う燃料供給装置の傾倒、即ち横方向張出しを効果的に抑えることができて燃料タンクの小型化を図る。【解決手段】蓋8の閉塞面80は、蓋8によるタンク開口部7の閉塞状態で、ポンプ軸線Lpと直交する投影面で見て水平面に対し傾斜するよう配置され、蓋8に支持されて燃料ポンプPを保持する筐体20が、ポンプ吐出部Pco及び蓋8の燃料出口管8a間を連通させる連通路32を有し、その連通路32は、ポンプ軸線Lpと直交する投影面で見て、前記閉塞面80と直交する基準線Lxに対し該閉塞面80の上端側に傾斜した傾斜通路部32vを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料供給装置、特に燃料タンク外に露出する燃料出口管を有して燃料タンクの開口部を閉塞する蓋と、軸方向一方側に吸入部を、他方側に吐出部をそれぞれ有する燃料ポンプと、蓋に支持されて燃料タンク内に延び且つ燃料ポンプを保持する筐体とを備え、筐体が、吐出部及び燃料出口管間を連通させる連通路を有し、蓋が、蓋による開口部の閉塞状態で、開口部の周縁部に対し平行で且つ液密に接触する閉塞面を有する車両用燃料供給装置に関する。
上記した燃料供給装置は、例えば特許文献1に開示されるように従来公知であり、このものの燃料ポンプは、これの軸線が蓋の上記閉塞面と略平行となるよう上記筐体に保持され、これにより、軸線方向に長い燃料ポンプ(従って筐体)を燃料タンク壁面に概ね沿わせて配置可能として、燃料タンクの比較的狭小な内部空間にも無理なくコンパクトに配備できるようにしている。
特許文献1の燃料供給装置では、筐体に設けられてポンプ吐出部と蓋の燃料出口管との間を連通させる連通路が、蓋の水平な閉塞面(従って閉塞面が液密に接触する、開口部周辺のタンクの水平な底壁部)に対し直角方向、即ち鉛直方向に長く延出している。
そのため、斯かる連通路構造を仮に、タンク底壁部が水平面に対し傾斜した燃料タンクにそのまま適用した場合(例えば図5を参照)には、上記連通路が蓋の傾斜した閉塞面に対し斜め上方に長く延出する配置となり、これに伴い、蓋中心を通る鉛直面に対し傾倒した燃料供給装置の上端部が、蓋から横方向に少なからず張出してしまう。従って、その横方向に張出した燃料供給装置の上端部を避けるために、燃料タンクの対応する外側壁を外側方に張出させる必要があり、それだけ燃料タンクが大型化する不都合がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、蓋の閉塞面が、蓋によるタンク開口部の閉塞状態で水平面に対し傾斜した配置となる燃料供給装置であっても、これの横方向への張出しが効果的に抑えられて燃料タンクの小型化に寄与することができる車両用燃料供給装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料タンク外に露出する燃料出口管を有して燃料タンクの開口部を閉塞する蓋と、軸方向一方側に吸入部を、他方側に吐出部をそれぞれ有する燃料ポンプと、前記蓋に支持されて燃料タンク内に延び且つ前記燃料ポンプを保持する筐体とを備え、前記筐体は、前記吐出部及び前記燃料出口管間を連通させる連通路を有し、前記蓋は、該蓋による前記開口部の閉塞状態で、該開口部の周縁部に対し平行で且つ液密に接触する閉塞面を有し、前記燃料ポンプは、これの軸線が前記閉塞面と略平行となるよう前記筐体に保持される車両用燃料供給装置において、前記閉塞面は、前記蓋による前記開口部の閉塞状態で、前記軸線と直交する投影面で見て水平面に対し傾斜するよう配置され、前記連通路は、前記投影面で見て、前記閉塞面と直交する基準線に対し該閉塞面の上端側に傾斜した傾斜通路部を有することを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記吸入部に接続されるフィルタを更に備え、前記燃料タンクは、少なくとも前記開口部の周辺で前記閉塞面と平行な底壁部、又は前記閉塞面と平行であって車両中央側を向く側壁部を有していて、該底壁部又は該側壁部に前記開口部が設けられており、前記フィルタは、前記投影面で見て前記軸線よりも前記閉塞面の下端側にオフセット配置されることを第2の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記燃料ポンプの吐出油圧の上限を規制するプレッシャレギュレータが前記筐体に保持され、前記プレッシャレギュレータは、前記傾斜通路部を介して前記吐出部と接続されると共に、前記投影面で見て、該傾斜通路部の軸線方向で前記燃料ポンプの一方側又は他方側に配置されることを第3の特徴としている。
また本発明は、第1〜第3の何れかの特徴に加えて、前記蓋は、前記燃料ポンプへの給電に用いられ且つ前記燃料タンク外に張出す給電カプラを有し、前記燃料タンクは、車体の、車両中央を通って前後方向に延びるメインフレームを跨ぐ中間タンク部と、その中間タンク部の左右両側より一体に垂下する一対の側部タンク部とを有して概ね鞍状に形成され、何れか一方の前記側部タンク部の、外方下側に傾斜した底壁部又は車両中央側の側壁部に前記開口部が設けられることを第4の特徴とする。
第1の特徴によれば、蓋の閉塞面が、燃料タンクの開口部の閉塞状態で、ポンプ軸線と直交する投影面で見て水平面に対し傾斜するよう配置され、筐体に設けられて燃料ポンプの吐出部と蓋の燃料出口管との間を連通させる連通路が、上記投影面で見て、閉塞面と直交する基準線に対し閉塞面の上端側に傾斜した傾斜通路部を有する。これにより、蓋の閉塞面が水平面に対し傾斜していても、この傾斜に伴う燃料供給装置の傾倒、即ち、蓋の位置を基準とした燃料供給装置の横方向の張出し(従って燃料タンクの同方向への張出し)が効果的に抑えられるため、燃料タンクを小型化する上で有利となり、また小型の燃料タンク内にも燃料供給装置を無理なく配備可能となる。
また第2の特徴によれば、燃料ポンプの吸入部に連なるフィルタは、ポンプ軸線と直交する投影面で見て、ポンプ軸線よりも閉塞面の下端側にオフセット配置されるので、燃料タンクの、下側に傾斜した底壁部又は側壁部の低位側にフィルタを偏位させることができる。これにより、タンク内の液量が少なくなった場合でも、燃料ポンプは、低位側に偏在するフィルターを通して燃料を吸引可能となる。
また第3の特徴によれば、筐体に保持したプレッシャレギュレータが、傾斜通路部を介して吐出部と接続されると共に、上記投影面で見て、傾斜通路部の軸線方向で燃料ポンプの一方側又は他方側に配置されるので、プレッシャレギュレータと燃料ポンプとが傾斜通路部の軸線方向に並ぶ配置となることで、それらを保持する筐体(従って燃料供給装置)の全高が高くなってしまう。しかし上記した第1の特徴に基づき燃料供給装置の傾倒すなわち横方向張出しが抑えられることから、燃料タンクを小型化した場合でも、全高の高い燃料供給装置を燃料タンク内に無理なく配備可能となる。
また第4の特徴によれば、蓋は、燃料タンク外に張出す給電カプラを有し、燃料タンクは、車体の車両中央を通るメインフレームを跨ぐ中間タンク部と、その中間タンク部の左右両側より一体に垂下する一対の側部タンク部とを有して鞍状に形成されると共に、一方の側部タンク部の、外方下側に傾斜した底壁部又は車両中央側の側壁部に開口部が設けられるので、その開口部を閉塞する蓋、及びそれから張出す燃料出口管や給電カプラが燃料タンクの外側壁で効果的に遮蔽される。これにより、それら蓋、燃料出口管及び給電カプラは、他物の衝突から有効に保護され、しかも燃料タンクにより体裁よく隠蔽されて製品の美観向上が図られる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
先ず、図1〜図4において、鞍乗り型車両、例えば自動二輪車に搭載される燃料タンクTの底部には、燃料タンクT内の燃料を加圧して車載エンジンの燃料噴射弁に供給する燃料ポンプモジュールFMが取付けられる。
車体適所に固定の燃料タンクTは、本実施形態では車体の、車両中央を通って前後方向に水平又は後下りに延びるメインフレーム6を跨ぐ中間タンク部Tmと、その中間タンク部Tmの左右両側より一体に垂下する一対の側部タンク部Ts,Ts′とを有して概ね鞍状に形成される。即ち、燃料タンクTの、メインフレーム6が通る車体空間に臨むタンク壁面は、横断面が逆U字状に形成される。
左右一方の側部タンク部Tsの底壁部11には、前後方向に長い長円形に形成される開口部7が設けられ、その開口部7を塞ぐようにして燃料ポンプモジュールFMの蓋8が底壁部11に取付けられる。底壁部11は、燃料タンクTの横断面で見て、水平面に対し外方下側に傾斜(より具体的に言えば、車両中央を前後方向に通る鉛直面を基準として外方下側に傾斜)している。
他方の側部タンク部Ts′は、これの底壁部11′の左右幅が狭く形成され、それに伴い、車両中央(従ってメインフレーム6)側を向く側壁部12が、前記鉛直面を基準として外方下側に傾斜していて底壁部11′まで延びている。尚、後述するように、傾斜した前記側壁部12の下部に開口部7を設けて燃料ポンプモジュールFMを取付けるようにしてもよい。
この燃料ポンプモジュールFMは、底壁部11に着脱可能に結合されて底壁部11の開口部7を液密に閉塞する長円形状の蓋8と、蓋8に結合、支持されて燃料タンクT内に延びる筐体20と、その筐体20に収容、保持される電動式のポンプユニットPと、ポンプユニットPの吸込側に接続されるフィルタ40と、筐体20に設けられてポンプユニットPの吐出油圧を所定の上限値以下に規制するプレッシャレギュレータRとを備える。而して、燃料ポンプモジュールFMは、本発明の燃料供給装置の一例であり、またポンプユニットPは、本発明の燃料ポンプの一例である。
プレッシャレギュレータRは、通常は閉弁状態に保持され、且つポンプユニットPの吐出油圧が設定値を超えるとその圧力で開弁して吐出油の一部を燃料タンクT内に還流させるよう構成され、その機能は、従来周知のプレッシャレギュレータと同様である。
ポンプユニットPは、前記底壁部11に略沿って車両前後方向に長く延びる円筒状のユニットケースPcと、そのユニットケースPcに内蔵される不図示のポンプ部と、同じくユニットケースPcに内蔵されてポンプ部を駆動する不図示のモータ部とを備える。ユニットケースPcは、これの軸方向一方側に燃料の吸入部Pciを、他方側に燃料の吐出部Pcoをそれぞれ有しており、ポンプユニットPの軸線Lpは、開口部7周囲の底壁部11(従って、蓋8の後述する閉塞面80)と略平行に配置される。
蓋8は、前記底壁部11の開口部7よりも大きく形成されて開口部7を外側から覆う平板状の蓋本体8mと、蓋本体8mに一体に突設されて開口部7を通して燃料タンクT(特に側部タンク部Ts)内に張出す取付台部8bとを備えていて、複数のボルト24により底壁部11に締結される。その各ボルト24は、取付台部8bの周囲で蓋本体8mを貫通して、底壁部11の内面に固定の袋ナット11nに螺合される。
取付台部8bの周囲で蓋本体8mの裏面は、蓋8による開口部7の閉塞状態で開口部7の周縁部に対し平行であり且つシール部材25を介し液密に接触するものであって、本発明の閉塞面80を構成する。そして、前記閉塞状態で閉塞面80は、前述の底壁部11と同様、ポンプユニットPの軸線Lpと直交する投影面(図2,図4参照)で見て、水平面に対し外方下側に傾斜した配置となる。
上記シール部材25は、閉塞面80に凹設したシール溝80aに収容、保持され、このシール溝80aは、ボルト24を迂回するようにして閉塞面80に凹設される。
また蓋本体8mの外面には、ポンプユニットPからの吐出燃料の取出しに用いる燃料出口管8aと、ポンプユニットPへの給電に用いる給電カプラ8cとが、何れも燃料タンクT外に張出すようにして突設(本実施形態では合成樹脂の一体成形)される。図示はしないが、燃料出口管8aは、エンジンの燃料噴射弁に連なる外部配管に接続可能であり、また給電カプラ8cは、ポンプユニットPのモータ部に通じる給電端子29を固定し且つそれを電子制御装置に連なる外部配線に接続可能である。
筐体20は、蓋8の前記取付台部8bに着脱可能に接合する筐体基部21と、筐体基部21に一体に連設される筐体主部22と、筐体主部22に着脱可能に結合されるエンドブロック23とを備える。取付台部8b及び筐体基部21相互間、並びに筐体基部21及びエンドブロック23相互間の結合構造として、本実施形態では何れもスナップフィット式係合構造J1,J2が採用され、その係合構造J1,J2は、例えば、上記した相互間の一方に設けた係止爪と、相互間の他方に設けられて係止爪に係脱可能且つ弾力的に係合可能な係止孔とを有する。
尚、上記スナップフィット式係合構造J1,J2の少なくとも一方を他の結合構造(例えば、ねじ止め構造、加締め結合構造、接着構造等)に置換してもよい。
筐体主部22は、エンドブロック23と協働してポンプユニットPを保持する第1保持部221と、プレッシャレギュレータRを保持する第2保持部222と、その両保持部221,222並びに筐体基部21の相互間を一体に結合する連結壁部223とを備える。第1保持部221は、ポンプユニットPの前端部を支持する前壁部221fと、前壁部221fから後方に各々延出してポンプユニットPを上下より抱持する上下一対の把持腕部221a,221bとを有する。
ところで蓋8の燃料出口管8aは、蓋8の壁中を通る第1連通路31と、筐体基部221及び連結壁部223の壁中を通る第2連通路32とを介してポンプユニットPの吐出部Pco及びプレッシャレギュレータRの受圧部に連通している。第1連通路31の内端、即ち上流端は、蓋8の取付台部8bの端面に開口する。
また第2連通路32は、筐体基部21の下面に下流端が開口し且つその開口から上方に直線状に立ち上がる縦通路部32vと、ポンプユニットPの吐出部Pcoを縦通路部32vに連通させる第1横通路部32h1と、プレッシャレギュレータRの受圧部を縦通路部32vに連通させる第2横通路部32h2とを有しており、縦通路部32vの下流端が第1連通路31に直接連通する。
縦通路部32vは、図4で明らかなようにポンプユニットPの軸線Lpと直交する投影面で見て、蓋8の閉塞面80と直交する基準線Lxに対し閉塞面80の上端側に所定の傾斜角度θだけ傾斜して延びており、本発明の傾斜通路部を構成する。前記傾斜角度θは、傾斜通路部としての縦通路部32vの軸線Zが、前記投影面で見て蓋8(取付台部8b)から略鉛直に(従って側部タンク部Tsの外側壁100に略沿って)延びるような配置となるよう設定される。
次にエンドブロック23の一例を、主として図2〜図4を参照して説明する。エンドブロック23は、筐体主部22における第1保持部221の後方開放端を閉じてポンプユニットPの第1保持部221からの抜け出しを阻止する端壁としての機能に加え、フィルタ40を筐体20に支持させるフィルタ取付枠としての機能も有する。
即ち、エンドブロック23は、第1保持部221に保持されたポンプユニットPの後端を覆うブロック本体23mを主要部としており、そのブロック本体23mは、これの前端部の上・下部において、第1保持部221の把持腕部221a,221bをそれぞれ挿通させる上・下の挿通孔23ma,23mbをそれぞれ有して前後方向に延びている。そして、ブロック本体23mの外周面と、各把持腕部221a,221bの二股状に分かれた先端部(後端部)との間に前述のスナップフィット式係合構造J2が設けられる。
また、ブロック本体23mの後部一側面には、フィルタ40の被取付部40a(図2参照)が結合される。フィルタ40は、例えば網材で扁平袋状に形成された柔軟な外皮内に濾材を収納して構成され、その外皮の一側面に、濾材内に連通する被取付部40aが接合される。尚、被取付部40aは、ブロック本体23mに対し着脱可能に結合してもよいし、或いは着脱不能に結合してもよい。
また、ブロック本体23mは、ポンプユニットPの吸入部Pciをフィルタ40の燃料出口に連通させる内部油路23mpと、その内部油路23mpの後端屈曲部に対応してブロック本体23mの後端面より張出す膨出部23mcとを備えており、膨出部23mcは被取付部40aと接合される。
ところで図2,図4で明らかなように、ポンプユニットPの軸線Lpと直交する投影面で見て、フィルタ40は、軸線Lpよりも蓋8の閉塞面80の下端側(図2で左側)にオフセット配置される。またプレッシャレギュレータRは、傾斜通路部として縦通路部32vの軸線方向でポンプユニットPの一方側(図示例で上方側)に配置される。尚、プレッシャレギュレータRとポンプユニットPとの位置関係を本実施形態とは上下逆にして、プレッシャレギュレータRを縦通路部32の軸線方向でポンプユニットPの下方側に配置してもよい。
また、蓋8には、前記した給電端子29に通じる不図示の複数の接続部が設けられる。そして、これら接続部には、図示はしないがポンプユニットPのモータ部から延びる配線が着脱可能に接続され、また必要に応じて蓋8又は筐体20に取付けた液面センサから延びる配線が着脱可能に接続される。
次に実施形態の作用について説明する。燃料ポンプモジュールFMは、本実施形態では蓋8に支持されてポンプユニットPを保持する筐体20が、ポンプ吐出部Pco及び蓋8の燃料出口管8aとの間を連通させる第2連通路32を有し、蓋8は、燃料タンクTの開口部7の蓋8による閉塞状態で、開口部7の周縁部に対し平行で且つシール部材25を介して液密に接触する閉塞面80を有し、ポンプユニットPは、ポンプ軸線Lpが前後方向に延びて閉塞面80と略平行となるよう筐体20に保持される。そして、蓋8の閉塞面80は、上記閉塞状態で、ポンプ軸線Lpと直交する投影面(特に図4を参照)で見て、水平面に対し外方下側に傾斜しており、筐体20内の第2連通路32は、上記投影面で見て、閉塞面80と直交する基準線Lxに対し閉塞面80の上端側に傾斜した傾斜通路部としての縦通路部32vを有する。
これにより、蓋8の閉塞面80が開口部7の閉塞状態で水平面に対し傾斜するも、その傾斜に伴う燃料ポンプモジュールFMの傾倒、即ち、蓋8の位置を基準とした燃料ポンプモジュールFMの横方向張出し(従って燃料タンクTの外側方への張出し)が効果的に抑えられる。従って、燃料タンクTを小型化する上で頗る有利となり、また小型の燃料タンクT内にも燃料ポンプモジュールFMを無理なく配備可能となる。
これに対して、図5に示す比較例の燃料ポンプモジュールFM″では、蓋8の傾斜した閉塞面80に対し第2連通路32v″が直角方向に(即ち蓋8の中心を通る鉛直面Lvに対し外上方に傾斜して)長く延出しており、これに伴い、鉛直面Lvに対し傾倒した燃料供給装置FM″の上端部が蓋8から横方向に少なからず張出してしまう。従って、その横方向に張出した燃料供給装置FM″の上端部を避けるために、側部タンク部Ts″の対応する外側壁100″を外側方に張出させる必要があり、それだけ燃料タンクT″が大型化してしまう不都合がある。即ち、比較例の側部タンク部Ts″の横幅をW2とし、本実施形態の側部タンク部Tsの横幅をW1とすれば、W2>W1となる。
また本実施形態では、ポンプユニットPの吸入部Pciに連なるフィルタ40が、ポンプ軸線Lpと直交する投影面(図2,図4参照)で見て、ポンプ軸線Lpよりも閉塞面80の下端側にオフセット配置される。これにより、燃料タンクTの、外方下側に傾斜した底壁部11の低位側にフィルタ40が偏位するため、側部タンク部Ts内の燃料油量が少なくなった場合でも、ポンプユニットPは、低位側に偏在するフィルタ40を通して燃料を吸引可能となる。
また本実施形態では、筐体20に保持したプレッシャレギュレータRとポンプユニットPとが前記投影面で見て縦通路部32vの軸線方向に並ぶ配置となることで、筐体20、延いては燃料ポンプモジュールFMの全高が高くなってしまうが、本実施形態では縦通路部32vの前述の傾斜配置効果に基づき燃料ポンプモジュールFMの傾倒(即ち横方向張出し)が抑えられるため、燃料タンクTを小型化した場合でも、全高の高い燃料ポンプモジュールFMを燃料タンクT内に無理なく配備可能となる。
また本実施形態の燃料タンクTは、車体の車両中央を通るメインフレーム6を跨ぐ中間タンク部Tmと、それの左右両側より一体に垂下する一対の側部タンク部Ts,Ts′とを有して鞍状に形成されると共に、一方の側部タンク部Tsの、外方下側に傾斜した底壁部11に開口部7が設けられて燃料ポンプモジュールFMが設置されるため、その開口部7を閉塞する蓋8、及びそれから張出す燃料出口管8aや給電カプラ8cが、燃料タンクT、特に一対の側部タンク部Ts,Ts′の外側壁で効果的に遮蔽される。これにより、それら蓋8、燃料出口管8a及び給電カプラ8cは、他物の衝突から有効に保護され、しかも燃料タンクTにより体裁よく隠蔽されて製品の美観向上が図られる。
ところで前記実施形態では、側部タンク部Tsの外方下側に傾斜した底壁部11に開口部7を設けて燃料ポンプモジュールFMを設置するものを示した。これに対して、図示はしないが、側部タンク部Ts′の車両中央側を向く側壁部12が外方下側に傾斜している場合には、その側壁部12に開口部7を設けて燃料ポンプモジュールFMを設置してもよい。その場合においても、傾斜通路部としての縦通路部32vを基準線Lxに対し特定方向に傾斜させる点は、前記実施形態と同様である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、メインフレーム6を跨ぐ鞍状の燃料タンクTの傾斜した底壁部11又は側壁部12に燃料ポンプモジュールFMを設置するものを示したが、本発明は、鞍状でない燃料タンクの傾斜した底壁部又は側壁部に、燃料供給装置としての燃料ポンプモジュールFMを設置してもよい。
また前記実施形態では、蓋8を複数のボルト24で底壁部11に直接螺締したものを示したが、蓋8の周囲に配置されて蓋8外周に係合する抑え片を底壁部11にボルト止めすることで蓋8を底壁部11に締結してもよい。
FM・・・・燃料供給装置としての燃料ポンプモジュール
Lp・・・・燃料ポンプとしてのポンプユニットの軸線
Lx・・・・基準線
P・・・・・燃料ポンプとしてのポンプユニット
R・・・・・プレッシャレギュレータ
T・・・・・燃料タンク
Tm・・・・中間タンク部
Ts,Ts′・・一対の側部タンク部
6・・・・・メインフレーム
7・・・・・開口部
8・・・・・蓋
8a・・・・燃料出口管
8c・・・・給電カプラ
9・・・・・支持ケース
11・・・・底壁部
12・・・・側壁部
20・・・・筐体
32・・・・連通路としての第2連通路
32v・・・傾斜通路部としての縦通路部
40・・・・フィルタ
80・・・・閉塞面
Lp・・・・燃料ポンプとしてのポンプユニットの軸線
Lx・・・・基準線
P・・・・・燃料ポンプとしてのポンプユニット
R・・・・・プレッシャレギュレータ
T・・・・・燃料タンク
Tm・・・・中間タンク部
Ts,Ts′・・一対の側部タンク部
6・・・・・メインフレーム
7・・・・・開口部
8・・・・・蓋
8a・・・・燃料出口管
8c・・・・給電カプラ
9・・・・・支持ケース
11・・・・底壁部
12・・・・側壁部
20・・・・筐体
32・・・・連通路としての第2連通路
32v・・・傾斜通路部としての縦通路部
40・・・・フィルタ
80・・・・閉塞面
Claims (4)
- 燃料タンク(T)外に露出する燃料出口管(8a)を有して燃料タンク(T)の開口部(7)を閉塞する蓋(8)と、軸方向一方側に吸入部(Pci)を、他方側に吐出部(Pco)をそれぞれ有する燃料ポンプ(P)と、前記蓋(8)に支持されて燃料タンク(T)内に延び且つ前記燃料ポンプ(P)を保持する筐体(20)とを備え、
前記筐体(20)は、前記吐出部(Pco)及び前記燃料出口管(8a)間を連通させる連通路(32)を有し、
前記蓋(8)は、該蓋(8)による前記開口部(7)の閉塞状態で、該開口部(7)の周縁部に対し平行で且つ液密に接触する閉塞面(80)を有し、
前記燃料ポンプ(P)は、これの軸線(Lp)が前記閉塞面(80)と略平行となるよう前記筐体(20)に保持される車両用燃料供給装置において、
前記閉塞面(80)は、前記蓋(8)による前記開口部(7)の閉塞状態で、前記軸線(Lp)と直交する投影面で見て水平面に対し傾斜するよう配置され、
前記連通路(32)は、前記投影面で見て、前記閉塞面(80)と直交する基準線(Lx)に対し該閉塞面(80)の上端側に傾斜した傾斜通路部(32v)を有することを特徴とする車両用燃料供給装置。 - 前記吸入部(Pci)に接続されるフィルタ(40)を更に備え、
前記燃料タンク(T)は、少なくとも前記開口部(7)の周辺で前記閉塞面(80)と平行な底壁部(11)、又は前記閉塞面(80)と平行であって車両中央側を向く側壁部(12)を有していて、該底壁部(11)又は該側壁部(12)に前記開口部(7)が設けられており、
前記フィルタ(40)は、前記投影面で見て前記軸線(Lp)よりも前記閉塞面(80)の下端側にオフセット配置されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用燃料供給装置。 - 前記燃料ポンプ(P)の吐出油圧の上限を規制するプレッシャレギュレータ(R)が前記筐体(20)に保持され、
前記プレッシャレギュレータ(R)は、前記傾斜通路部(32v)を介して前記吐出部(Pco)と接続されると共に、前記投影面で見て、該傾斜通路部(32v)の軸線方向で前記燃料ポンプ(P)の一方側又は他方側に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用燃料供給装置。 - 前記蓋(8)は、前記燃料ポンプ(P)への給電に用いられ且つ前記燃料タンク(T)外に張出す給電カプラ(8c)を有し、
前記燃料タンク(T)は、車体の、車両中央を通って前後方向に延びるメインフレーム(6)を跨ぐ中間タンク部(Tm)と、その中間タンク部(Tm)の左右両側より一体に垂下する一対の側部タンク部(Ts,Ts′)とを有して概ね鞍状に形成され、
何れか一方の前記側部タンク部(Ts,Ts′)の、外方下側に傾斜した底壁部(11)又は車両中央側の側壁部(12)に前記開口部(7)が設けられることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019235020A JP2021102954A (ja) | 2019-12-25 | 2019-12-25 | 車両用燃料供給装置 |
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JP2019235020A JP2021102954A (ja) | 2019-12-25 | 2019-12-25 | 車両用燃料供給装置 |
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JP2021102954A true JP2021102954A (ja) | 2021-07-15 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2021102954A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023233752A1 (ja) * | 2022-05-30 | 2023-12-07 | 株式会社ミツバ | 燃料供給装置 |
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2019
- 2019-12-25 JP JP2019235020A patent/JP2021102954A/ja active Pending
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WO2023233752A1 (ja) * | 2022-05-30 | 2023-12-07 | 株式会社ミツバ | 燃料供給装置 |
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