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JP2021189287A - 画像投射装置 - Google Patents

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JP2021189287A JP2020093937A JP2020093937A JP2021189287A JP 2021189287 A JP2021189287 A JP 2021189287A JP 2020093937 A JP2020093937 A JP 2020093937A JP 2020093937 A JP2020093937 A JP 2020093937A JP 2021189287 A JP2021189287 A JP 2021189287A
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弥文 黒田
Hisafumi Kuroda
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Abstract

【課題】正常な投射状態での投射画像の位置調整と正常ではない投射状態から正常な投射状態への素早い移行とが可能な画像投射装置を提供する。【解決手段】画像投射装置10は、光変調素子104により変調された画像光を投射レンズ106を通じて投射して投射画像を表示する。該装置は、光変調素子に対して投射レンズをシフトさせる駆動手段105と、該駆動手段における投射レンズのシフト駆動速度を制御する制御手段108とを有する。制御手段は、シフト駆動速度を、投射画像の全体が表示される第1の状態では第1の速度とし、投射画像の少なくとも一部が表示されない第2の状態では第1の速度より速い第2の速度とする。【選択図】図1

Description

本発明は、光変調素子に対して投射レンズを移動(シフト)させることが可能な画像投射装置に関する。
光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示する画像投射装置には、光変調素子に対して投射レンズをシフトさせて投射画像の投射位置を移動させることができるものがある。特許文献1には、光変調素子に対してシフトされた投射レンズのイメージサークル外に出る画像光が発生する場合に、そのイメージサークル外の画像光に対応する画像領域を黒表示とすることで、イメージサークル外に出る画像光の光量を抑える画像投射装置が開示されている。
イメージサークル外に出る画像光が発生する状況、つまりは一部が欠けた投射画像が表示される状況がユーザの意図したものでないとき、該ユーザは、投射画像の全体が表示される正常な投射状態となるように投射レンズをシフトさせることが多い。この際、ユーザは、できるだけ高速で投射レンズがシフト駆動されて素早く正常な投射状態となることを望む。
特開2018−21943号公報
しかしながら、投射レンズのシフト駆動速度は正常な投射状態での投射画像の投射位置の微調整が行い易いように低速に固定されている場合が多い。
本発明は、正常な投射状態での投射画像の投射位置の調整と正常ではない投射状態から正常な投射状態への素早い移行とが可能な画像投射装置を提供する。
本発明の一側面としての画像投射装置は、光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示する。該画像投射装置は、光変調素子に対して投射レンズをシフトさせる駆動手段と、該駆動手段における投射レンズのシフト駆動速度を制御する制御手段とを有する。制御手段は、シフト駆動速度を、投射画像の全体が表示される第1の状態では第1の速度とし、投射画像の少なくとも一部が表示されない第2の状態では第1の速度より速い第2の速度とすることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての画像投射装置は、光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示する。該画像投射装置は、光変調素子に対して投射レンズをシフトさせる駆動手段と、該駆動手段における投射レンズのシフト駆動速度を制御する制御手段とを有する。制御手段は、シフト駆動速度を、投射画像の全体が第1の領域内に表示されている第1の状態では第1の速度とし、投射画像の少なくとも一部が第1の領域外である第2の領域に表示されている第2の状態では第1の速度より速い第2の速度とすることを特徴とする。
また本発明の他の一側面としての制御方法は、光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示し、光変調素子に対して投射レンズをシフト駆動することが可能な画像投射装置に適用される。該制御方法は、投射画像の全体が表示される第1の状態において投射レンズのシフト駆動速度を第1の速度とするステップと、投射画像の少なくとも一部が表示されない第2の状態においてシフト駆動速度を第1の速度より速い第2の速度とするステップとを有することを特徴とする。
さらに本発明の他の一側面としての制御方法は、光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示し、光変調素子に対して投射レンズをシフト駆動することが可能な画像投射装置に適用される。該制御方法は、投射画像の全体が第1の領域内に表示されている第1の状態において投射レンズのシフト駆動速度を第1の速度とするステップと、投射画像の少なくとも一部が第1の領域外である第2の領域に表示されている第2の状態においてシフト駆動速度を第1の速度より速い第2の速度とするステップとを有することを特徴とする。なお、画像投射装置のコンピュータに上記制御方法に従う処理を実行させるコンピュータプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、第1の状態での投射画像の投射位置の調整と、第2の状態からの素早い第1の状態への移行とが可能な画像投射装置を実現することができる。
実施例1のプロジェクタの構成を示すブロック図。 投射レンズのイメージサークルと画像光との関係を示す図。 実施例1における処理を示すフローチャート。 実施例2における処理を示すフローチャート。 実施例3のプロジェクタの構成を示すブロック図。 実施例4における投射位置の判定を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1である画像投射装置としてのプロジェクタ10の構成を示している。プロジェクタ10は、後述する投射レンズ106を通して光をスクリーンや壁等の被投射面に投射することで投射画像を表示する。
プロジェクタ10において、映像入力回路100は、複数の端子に入力される複数種類の映像信号から画像投射に使用する映像信号を選択する機能や、同期分離機能およびアナログ−デジタル変換機能を有する。複数の端子には、D−Sub端子、HDMI(登録商標)端子、DVI端子、USB端子等が含まれる。また、複数種類の映像信号には、コンポーネント信号、アナログRGB信号、HDMI信号、デジタルRGB信号等が含まれる。また、RJ−45端子に接続されたネットワーク回線経由で映像データの受信やデコード処理機能を備えてもよい。
画像処理回路101は、映像入力回路100によって所定の処理が行われた映像信号に対して、インターレース−プログレッシブ変換、フレームレート変換、アスペクト変換、色補正、幾何学変形による歪み補正処理、画角を電気的に拡大/縮小するスケーリング処理等の各種画像処理を行う。この際、画像処理回路101は、必要に応じワーク領域としての不図示のフレームメモリを使用する。
OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路102は、メニュー、ポインタ、メッセージ等のOSD画像を映像信号に対応する投射画像に重畳して表示させる機能を有する。
パネル駆動回路103は、光変調素子としての光変調パネル104にタイミング信号と映像信号を供給する。光変調パネル104は、後述する光源107からのR、GおよびBの色光を映像信号に応じて変調して画像光を生成する。光変調パネル104は透過型または反射型の液晶パネルや、デジタルマイクロミラーデバイス等により構成される。
投射レンズ106は、複数のレンズを含み、光変調パネル104からの画像光を投射光として被投射面に拡大投射する。本実施例の投射レンズ106は、プロジェクタ10に対して着脱可能な交換タイプの投射レンズである。すなわち、プロジェクタ10には、光学仕様が異なる様々な機種の投射レンズ106を装着することができる。
投射レンズ106は、投射レンズ106内の焦点調整部1060は、後述する制御マイコン108からの焦点調整指示に応じて不図示の焦点調整モータを駆動して焦点調整レンズの位置を変更することで投射レンズ106の焦点状態を調整する。また画角調整部1061は、制御マイコン108からの画角調整指示に応じて不図示の画角調整モータを駆動して画角調整レンズの位置を変更することで投射レンズ106の画角を調整する。また投射レンズ106は、その機種や個体を識別するためのレンズ識別情報(ID)や、イメージサークル径等のイメージサークル情報を含むレンズ情報を記憶したレンズ情報メモリ1062を有する。
レンズシフト部(駆動手段)105は、モータ等のアクチュエータにより投射レンズ106をその光軸に対して直交する方向(上下および左右方向:以下、シフト駆動方向という)に駆動する。投射レンズ106が光変調パネル104に対してシフト駆動されることで、光変調パネル104からの画像光の被投射面上での投射位置、つまりは投射画像の投射位置を移動させることができる。レンズシフト部105は、投射レンズ106のシフト位置(シフト量)を検出するためのエンコーダ105aを有する。エンコーダ105aは、例えば、基準位置からのシフト量を示すパルス数のカウント値をデジタル値として出力したり、シフト位置に応じたポテンショメータからのアナログ出力をA/D変換してデジタル値として出力したりする。
光源部107は、高輝度水銀ランプ、レーザ素子、LED等の発光素子を有し、白色光またはR、GおよびB光を発する。光源部107から白色光が発せられる場合は、不図示の色分解光学系により白色光がR、GおよびB光に分解される。R、GおよびB光は、光変調パネル104に照射される。
操作部109は、ユーザの操作入力を受け付ける。具体的には、操作部109は、操作キーやリモコン等の操作部材を含む。
制御手段としての制御マイコン108は、CPU、RAM、ROM等により構成され、コンピュータプログラムに従って操作部109からの操作入力に応じて上述した各回路や各部を制御する。特に制御マイコン108は、レンズシフト部105における投射レンズ106のシフト駆動速度を制御する。
図2は、投射レンズ106のイメージサークルと該イメージサークルと同一面上における光変調パネル104からの画像光が存在する範囲(以下、画像光範囲という)との関係を示している。2cと2dはそれぞれ、互いに機種が異なる投射レンズのイメージサークルを示している。投射レンズのイメージサークルは、光変調パネル104から入射した画像光が、投射レンズ内でケラれることなく被投射面に投射される最大の範囲である。投射レンズの機種が異なることで、イメージサークル2c、2dの直径が異なる。
1aは投射レンズ106がレンズシフト部105によってシフトされていない(シフト量が0)の状態における画像光範囲を示し、1bは投射レンズ106がシフトされた状態での画像光範囲を示している。
プロジェクタ10にイメージサークル2dの投射レンズ106が装着されているときには、画像光範囲1bはその全体がイメージサークル2d内にある。この状態では、被投射面上において欠けがない投射画像が表示される。この状態は、投射画像の全体が被投射面上に表示される正常投射状態(第1の状態)である。
しかし、プロジェクタ10にイメージサークル2cの投射レンズ106が装着されているときには、画像光範囲1bの一部がイメージサークル2c内を通過せずにイメージサークル2c外に出る。この状態では、被投射面上において一部が欠けた投射画像が表示される。この状態は、投射画像の少なくとも一部が表示されない非正常投射状態(第2の状態)に相当する。投射レンズ106を交換した場合だけでなく、投射レンズ106のシフトによって画像光範囲1bの少なくとも一部がイメージサークル2c外に出て非正常投射状態となる場合もある。
本実施例では、投射レンズ106の交換やシフトによって画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出る非正常投射状態において、投射レンズ106を高速でシフト駆動して正常投射状態に素早く移行することができるように、レンズシフト部105における投射レンズ106のシフト駆動速度を正常投射状態よりも高速に設定するように制御する。
図3は、制御マイコン108がコンピュータプログラムに従って実行する処理(制御方法)を示している。ステップS10において、制御マイコン108は、プロジェクタ10の起動時や投射レンズ106が交換された時に投射レンズ106内のレンズ情報メモリ1062からレンズ情報を取得する。前述したようにレンズ情報には、レンズIDやイメージサークル情報が含まれる。
次にステップS11では、制御マイコン108は、レンズシフト部105のエンコーダ105aから投射レンズ106の現在のシフト位置の情報を取得する。
次にステップS12では、制御マイコン108は、操作部109において、投射レンズ106をシフトさせる操作(レンズシフト操作)が行われたか否かを判定し、レンズシフト操作が行われた場合はステップS13に進み、そうでない場合はステップS15に進む。
ステップS13では、制御マイコン108は、ステップS11で取得した投射レンズ106の現在のシフト位置とステップS10で取得した投射レンズ106のイメージサークル情報とを用いて、図2に示した画像光範囲(つまりは画像光)の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている非正常投射状態か否かを判定する。制御マイコン108は、画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている場合はステップS14aに進み、シフト駆動速度を高速(第2の速度)に設定してステップS11に戻る。一方、画像光の全部がイメージサークル内に収まっている正常投射状態にある場合は制御マイコン108はステップS14bに進み、シフト駆動速度を通常の低速(第1の速度)に設定してステップS11に戻る。
こうして画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている非正常投射状態において高速で投射レンズ106をシフト駆動することで素早く画像光の全部がイメージサークル内に入る正常投射状態になると、その後は、低速で投射レンズ106をシフト駆動して投射画像の投射位置を微調整することができる。
ステップS15では、制御マイコン108は、投射レンズ106が交換されたか否かを判定し、交換された場合はステップS10に戻り、交換されていない場合は本処理を終了する。
本実施例によれば、正常投射状態での投射レンズ106の低速シフト駆動による投射画像の投射位置の微調整と、非正常投射状態からの投射レンズ106の高速シフト駆動による正常投射状態への素早い移行とが可能なプロジェクタを実現することができる。
次に本発明の実施例2について説明する。実施例1では画像光の少なくとも一部が投射レンズ106のイメージサークル外に出る場合には投射レンズ106のシフト駆動速度を高速に設定する(切り替える)場合について説明したが、高速に切り替える際の条件に投射レンズ106のシフト駆動方向について条件を加えてもよい。本実施例のプロジェクタの構成は実施例1のプロジェクタ10と同じである。
図4は、本実施例において制御マイコン108が実行する処理を示している。ステップS20、S21の処理は、実施例1(図3)ステップS10、S11の処理と同じであるため、説明を省略する。
次にステップS22では、制御マイコン108は、操作部109においてレンズシフト操作が行われたか否かを判定し、レンズシフト操作が行われた場合はステップS23に進み、そうでない場合はステップS26に進む。
ステップS23では、実施例1のステップS13と同様に、制御マイコン108は、ステップS21で取得した投射レンズ106の現在のシフト位置とステップS20で取得した投射レンズ106のイメージサークル情報とを用いて、画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている非正常投射状態か否かを判定する。制御マイコン108は、画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている場合はステップS24に進み、画像光の全部がイメージサークル内に収まっている正常投射状態である場合はステップS25bに進む。ステップS25bでは、制御マイコン108は、シフト駆動速度を低速(第1の速度)に設定してステップS21に戻る。
ステップS24では、制御マイコン108は、操作部109でのレンズシフト操作に対応するシフト駆動方向が画像光の全部がイメージサークル内に入射する方向(正常投射状態に向かう方向:以下、正常化方向という)か否かを判定する。制御マイコン108は、シフト駆動方向が正常化方向である場合はステップS25aに進み、シフト駆動速度を高速(第2の速度)に設定してステップS21に戻る。一方、シフト駆動方向が正常化方向ではない場合はステップS25bに進み、上述したようにシフト駆動速度を通常の低速に設定してステップS21に戻る。
こうして画像光の少なくとも一部がイメージサークル外に出ている非正常投射状態において高速で投射レンズ106をシフト駆動することで素早く画像光の全部がイメージサークル内に入る正常投射状態になると、その後は、低速で投射レンズ106をシフト駆動して投射画像の投射位置を微調整することができる。ステップS26は、実施例1のステップS15と同じである。
本実施例でも、正常投射状態での投射レンズ106の低速シフト駆動による投射画像の投射位置の微調整と、非正常投射状態からの投射レンズ106の高速シフト駆動による正常投射状態への素早い移行とが可能なプロジェクタを実現することができる。
図5は、本発明の実施例3であるプロジェクタ20の構成を示している。本実施例において、実施例1のプロジェクタ10と共通する構成要素には実施例1と同符号を付して説明に代える。本実施例のプロジェクタ20は、実施例1のプロジェクタ10に撮像ユニット(撮像手段)201を追加したものである。撮像ユニット201は、投射画像を含む所定領域を撮像して撮像画像データを生成し、有線または無線通信により撮像画像データを制御マイコン108に送信する。なお、図5では撮像ユニット201がプロジェクタ20に外部接続されているように示しているが、撮像ユニット201はプロジェクタ20に内蔵されていてもよい。
制御マイコン108は、実施例1、2で説明した処理と実施例1のステップS13および実施例2のステップS23を除いて同様の処理を行う。この際、制御マイコン108は、実施例1のステップS13および実施例2のステップS23での投射レンズ106の現在のシフト位置とイメージサークル情報とを用いた判定に代えて、撮像ユニット201から受信した撮像画像データに対して画像解析処理を行い、正常投射状態か非正常投射状態かを判定する。具体的には、撮像画像データにおいて投射画像に欠けがない場合は正常投射状態と判定してレンズシフト部105におけるシフト駆動速度を低速に設定し(ステップS14a、25a)、投射画像に欠けがある場合は非正常投射状態と判定してシフト駆動速度を高速に設定する。
このように投射画像を撮像して得られた撮像画像データに基づいて投射レンズ106のシフト駆動速度を切り替えてもよい。
次に本発明の実施例4について説明する。本実施例のプロジェクタの構成は、実施例3のプロジェクタ20と同じである。本実施例では、投射レンズ106のシフト駆動によって、投射画像の投射位置を該投射画像の表示に不要な物体、さらに言えば表示の障害となる物体(以下、不要物体という)が含まれている非正常投射領域(第1の領域外の第2の領域)から、不要物体が含まれていない正常投射領域内(第1の領域内)に移動させる。
撮像ユニット201により得られる撮像画像データから、投射画像が不要物体上に投射されているか否か、すなわち投射画像の少なくとも一部が非正常投射領域に投射されているか投射画像の全体が正常投射領域に投射されているかを判定することが可能である。図6(a)は、投射画像1の一部が非正常投射領域に含まれる不要物体としての人2に投射されている非正常投射状態(第2の状態)を示している。図6(b)は、投射画像1の全体が人2を含まない正常投射領域内に投射されている正常投射状態(第1の状態)を示している。
図6(c)は、投射画像1の一部は正常投射領域としての前壁3aに投射され、他の部分が非正常投射領域に含まれる不要物体としての横壁3bに投射された非正常投射状態(第2の状態)を示している。図6(d)は、投射画像1の全体が前壁3aに投射された正常投射状態(第1の状態)を示している。
図6(a)や図6(c)の状態で投射画像を良好に表示することができない場合には、素早く投射画像の投射位置を移動させて図6(b)や図6(d)の状態に移行することが好ましい。このため、本実施例では、図6(a)や図6(c)の状態ではレンズシフト部105における投射レンズ106のシフト駆動速度を高速(第2の速度)に設定する。図6(b)や図6(d)の状態では、投射画像の投射位置を微調整し易いようにシフト駆動速度を通常の低速(第1の速度)に設定する。
本実施例によれば、正常投射状態での投射レンズ106の低速シフト駆動による投射画像の投射位置の微調整と、不要物体上に投射画像が投射されている非正常投射状態からの投射レンズ106の高速シフト駆動による不要物体上に投射されない正常投射状態への素早い移行とが可能なプロジェクタを実現することができる。
なお、本実施例では撮像画像データを用いて不要物体の有無を判定する場合について説明したが、被投射面の方向での距離を測定する距離センサを用いて、被投射面の距離よりも短い距離の不要物体の存在を判定してもよい。
また本実施例では、第1の領域が不要物体を含まず、第2の領域が不要物体を含む場合について説明したが、第1の領域をスクリーンによって規定されたり矩形枠やマークによって指定されたりする所定領域とし、第2の領域を該所定領域外の領域としてもよい。すなわち、投射画像の全体が所定領域内に表示されている正常投射状態(第1の状態)では投射レンズのシフト駆動速度を低速(第1の速度)とし、投射画像の少なくとも一部が所定領域外に表示されている非正常投射状態(第2の状態)ではシフト駆動速度を高速(第2の速度)としてもよい。この場合は、撮像ユニットにより得られる撮像画像データを用いて正常投射状態か否かを判定すればよい。これにより、投射画像の所定領域内での投射位置の微調整と、投射画像の所定領域外から所定領域内へ素早い移動とが可能となる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
10、20 プロジェクタ
104 光変調パネル
105 レンズシフト部
106 投射レンズ
108 制御マイコン

Claims (11)

  1. 光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示する画像投射装置であって、
    前記光変調素子に対して前記投射レンズをシフト駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段における前記投射レンズのシフト駆動速度を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記駆動速度を、前記投射画像の全体が表示されている第1の状態では第1の速度とし、前記投射画像の少なくとも一部が表示されていない第2の状態では前記第1の速度より速い第2の速度とすることを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記第1の状態は、前記画像光の全部が前記投射レンズのイメージサークル内を通過する状態であり、
    前記第2の状態は、前記画像光の少なくとも一部が前記イメージサークル内を通過しない状態であることを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  3. 前記制御手段は、前記イメージサークルの情報と前記投射レンズのシフト位置の情報とを用いて、前記第1の状態か前記第2の状態かを判定することを特徴とする請求項2に記載の画像投射装置。
  4. 前記投射画像を含む領域を撮像する撮像手段を有し、
    前記制御手段は、前記撮像手段により得られた撮像画像データを用いて、前記第1の状態か前記第2の状態かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
  5. 光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示する画像投射装置であって、
    前記光変調素子に対して前記投射レンズをシフトさせる駆動手段と、
    前記駆動手段における前記投射レンズのシフト駆動速度を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記シフト駆動速度を、前記投射画像の全体が第1の領域内に表示されている第1の状態では第1の速度とし、前記投射画像の少なくとも一部が前記第1の領域外である第2の領域に表示されている第2の状態では前記第1の速度より速い第2の速度とすることを特徴とする画像投射装置。
  6. 前記第2の領域は前記投射画像の表示に不要な物体が存在する領域であり、
    前記第1の領域は前記物体が存在しない領域であることを特徴とする請求項5に記載の画像投射装置。
  7. 前記投射画像を含む領域を撮像する撮像手段を有し、
    前記制御手段は、前記撮像手段により得られた撮像画像データを用いて、前記第1の状態か前記第2の状態かを判定することを特徴とする請求項5または6に記載の画像投射装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2の状態における前記投射レンズのシフト駆動方向が前記第1の状態に向かう方向である場合に前記シフト駆動速度を前記第2の速度とすることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像投射装置。
  9. 光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示し、前記光変調素子に対して前記投射レンズをシフト駆動することが可能な画像投射装置の制御方法であって、
    前記投射画像の全体が表示される第1の状態において前記投射レンズのシフト駆動速度を第1の速度とするステップと、
    前記投射画像の少なくとも一部が表示されない第2の状態において前記シフト駆動速度を前記第1の速度より速い第2の速度とするステップとを有することを特徴とする画像投射装置の制御方法。
  10. 光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示し、前記光変調素子に対して前記投射レンズをシフト駆動することが可能な画像投射装置の制御方法であって、
    前記投射画像の全体が第1の領域内に表示されている第1の状態において前記投射レンズのシフト駆動速度を第1の速度とするステップと、
    前記投射画像の少なくとも一部が前記第1の領域外である第2の領域に表示されている第2の状態において前記シフト駆動速度を前記第1の速度より速い第2の速度とするステップとを有することを特徴とする画像投射装置の制御方法。
  11. 光変調素子により変調された画像光を投射レンズを通じて投射して投射画像を表示し、前記光変調素子に対して前記投射レンズをシフト駆動することが可能な画像投射装置のコンピュータに、請求項8または9に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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