JP2021177483A - 大型エンジンの点火装置の電圧伝達装置の接触装置、スパークプラグ、点火装置および大型エンジン - Google Patents

Abstract

【課題】新しい種類の大型エンジンの点火装置の電圧伝達装置の接触装置、スパークプラグ、点火装置および大型エンジンを創出すること。【解決手段】大型エンジンの点火装置１の電圧伝達装置５の接触装置１２であって、大型エンジンのシリンダが、少なくとも１４０ｍｍの、特に少なくとも１７５ｍｍの、ピストン直径を有し、接触装置１２が、電圧伝達装置のケーブル接触部品９の電気的接触のための第１ばね部１３と、点火装置のスパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４の電気的接触のための第２ばね部１４と、を有する接触装置１２において、第２ばね部１４は、スパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４に接触するようになる端部の方向にテーパであることを特徴とする、接触装置１２。接触装置１２と相互作用するスパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４は、トラフ１７を備え、トラフ１７には、接触装置１２がばね部分１４で導入され得る。【選択図】図１

Description

本発明は、大型エンジンの点火装置の電圧伝達装置の接触装置に関する。本発明は、さらに、スパークプラグおよび大型エンジンの点火装置および大型エンジンに関する。

本発明は、いわゆる大型エンジンまたは大型内燃機関の領域であって、大型エンジンまたは大型内燃機関のシリンダが、１４０ｍｍ以上の、特に、少なくとも１７５ｍｍのピストン直径を有する、領域に関する。このような大型内燃機関は、例えば、船舶のエンジンまたは発電所のエンジンである。

オットー原理に従い作動する大型エンジンは、シリンダ内で燃料に点火するために点火装置を必要とする。このような点火装置は、電圧が供給される必要があるスパークプラグを備える。そのため、高電圧延長部とも呼称される電圧伝達装置は、スパークプラグに作用する。

実際に知られている点火装置を有する大型エンジンの事例では、電圧伝達装置は、絶縁体と、電気ケーブルのためのケーブル接触部品と、導電性接触装置と、を備え、導電性接触装置は、ケーブル接触部品とスパークプラグの電気スパークプラグコネクタとの間に配置され、スパークプラグのスパークプラグコネクタおよびケーブル接触部品の双方と導電的に接触する。接触装置は、点火電圧をスパークプラグの方向に伝達するように機能する。

実際に知られている大型エンジンの接触装置は、スパークプラグのスパークプラグコネクタに対面する接触装置の端部が径方向外側でスパークプラグコネクタを取り囲むように設計される。

実際に知られている大型エンジンの事例では、点火装置の接触装置は滑るまたは傾く傾向を有し、その結果、接触装置がスパークプラグコネクタ上を滑り、絶縁体に接触し得るという問題がある。これは、点火装置の機能に悪影響を及ぼす。

これに始まり、本発明は、新しい種類の大型エンジンの点火装置の電圧伝達装置の接触装置、スパークプラグ、このような接触装置とスパークプラグとを有する大型エンジンの点火装置、およびこのような点火装置を有する大型エンジンを創出するという課題に基づく。

この課題は、請求項１に記載の、大型エンジンの点火装置の電圧伝達装置の接触装置により解決される。

本発明によると、第２ばね部は、スパークプラグのスパークプラグコネクタに接触するようになる端部の方向にテーパである。第２ばね部は、スパークプラグ上の接触装置のためのセンタリング機能を提供する。

接触装置のテーパである第２ばね部であって、その端部がスパークプラグのスパークプラグコネクタに接触するようになる、第２ばね部は、接触装置のためのセンタリング機能を提供し、したがってばねの傾きまたは滑りを防止する。スパークプラグコネクタ上の接触装置が滑り、絶縁体に接触するようになることが回避される。これにより、点火装置の機能が改善される。

第１ばね部と第２ばね部との間に、第３ばね部が形成され、第３ばね部は、接触装置の長手方向の予負荷機能と公差補償機能とを提供する。第３ばね部は、優先的には第２ばね部よりも、大きい軸方向長さおよび大きいばねコイルピッチを有する。第３ばね部から出る第２ばね部の巻線直径は、第２ばね部の自由端の方向にテーパである。このような接触装置は特に好ましい。第２ばね部は、センタリング機能を提供する。第３ばね部は、接触装置の長手方向の予負荷機能と公差補償機能とを提供する。これにより、点火エネルギーは、スパークプラグの方向に特に有利に伝達され得る。

本発明によるスパークプラグは、請求項６で定義される。本発明による大型エンジンの点火装置は、請求項９で定義され、大型エンジンは、請求項１２で定義される。

本発明の好ましいさらなる発展は、従属項および以下の説明から得られる。本発明の例示的な実施形態は、これに限定されることなく、図面によってより詳細に説明される。

本発明による点火装置の電圧伝達装置の接触装置を有する大型エンジンの点火装置の抜粋を示す。

本発明は、いわゆる大型エンジンまたは大型内燃機関の領域であって、大型エンジンまたは大型内燃機関のシリンダが、１４０ｍｍ以上の、特に、少なくとも１７５ｍｍのピストン直径を有する、領域に関する。このような大型エンジンは、例えば、船舶のエンジンまたは発電所のエンジンである。本発明では、これらはオットーエンジンとして、またはオットー作動モードで作動され得る二元燃料エンジンとして、具現化される。

図１は、本発明による点火装置１の領域での大型エンジンからの抜粋を示し、点火装置１は、大型エンジンのシリンダヘッド２または副燃焼室に受容される。

点火装置１は、燃料に点火するように機能するスパークプラグ３を備える。スパークプラグ３は、電気スパークプラグコネクタ４を備える。

さらに、点火装置１は、高電圧延長部とも呼称される電圧伝達装置５を備える。電圧伝達装置５は、電気エネルギーを伝達するように、または電圧伝達ケーブル６から出る電気点火電圧を、スパークプラグ３の、すなわち、スパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４の方向に伝達するように、機能する。

電圧伝達装置５は、中央凹部８を有する絶縁体７を備え、中央凹部８内には、スパークプラグコネクタ４を有するスパークプラグ３が突出する。電圧伝達装置５は、さらに、ケーブル接触部品９を備え、ケーブル接触部品９は、ケーブル６の、すなわちケーブル６の端部に配置されるケーブル端子１０の電気的接触のために機能する。圧着装置１１により、ケーブル接触部品９とケーブル端子１０とは、共に圧着され得る。

電圧伝達装置５は、さらに、優先的にはばね１２として形成される導電性接触装置１２を備える。以下の図の説明では、導電性接触装置１２はばねと呼称される。

導電性ばね１２は、第１ばね部１３でケーブル接触部品９と接触し、かつ、反対側に位置する第２ばね部１４でスパークプラグ３、すなわちスパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４と接触する。

図１から、第１ばね部１３がケーブル接触部品９のねじ状突出部１５に取り付けられ、反対側に位置する第２ばね部１４がスパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４と自由端で電気的に接触することが明らかである。

ばね１２の第２ばね部１４は、第２ばね部１４がスパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４に接触するようになる自由端の方向にテーパであるように、形成される。そこで、第２ばね部１４の巻線直径は、第２ばね部１４の自由端の方向にテーパであり、ばね１２、したがって第２ばね部１４は、第２ばね部１４の自由端で、スパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４に接触するようになる。この第２ばね部１４は、ばね１２のためのセンタリング機能を提供し、ばね１２が絶縁体７に触れずかつスパークプラグコネクタ４上で滑らないことを保証する。

第１ばね部１３と第２ばね部１４との間に、ばね１２は、ばね１２の長手方向の予負荷機能と公差補償機能とを提供する第３ばね部１６を備える。したがって、第１ばね部１３は、ばね１２をケーブル接触部品９のねじ状突出部１５に固定するように機能する一方で、第２ばね部１４は、スパークプラグコネクタ４の電気的接触およびばね１２のセンタリングのために機能する。第３ばね部１６は、公差補償機能と予負荷機能とを提供する。

第１ばね部１３および第３ばね部１６はそれぞれ円筒状に巻かれている一方で、第２ばね部１４は、円錐台のようなテーパである。第３ばね部１６は、第２ばね部１４よりも、大きい軸方向長さおよび大きいばねコイルピッチを有する。第２ばね部１４の個々の巻線間の距離は、第３ばね部１６および第１ばね部１３の巻線間の距離よりも、著しく小さい。

スパークプラグ３のスパークプラグコネクタ４には、トラフ１７が形成され、トラフ１７内には、第２ばね部１４が自由端で突出する。第２ばね部１４は、トラフ１７のトラフ底部１７ａの領域でスパークプラグコネクタ４と接触する。ここで、トラフ底部１７ａは、平らで滑らかに具現化されている。

トラフ底部１７ａから、トラフ縁部１７ｂがばね１２の方向に延在する。トラフ縁部１７ｂは、第２ばね部１４の領域でのばね１２のばね線厚さに少なくとも対応する高さを有する。特に、トラフ縁部１７ｂの高さは、第２ばね部１４でのばね１２のばね線厚さの２倍に少なくとも対応する。

優先的には、ばね１２のばね線厚さは、全てのばね部１３、１４および１６で同一である。しかしながら、個々のばね部１３、１４および１６は、また、異なるばね線厚さを有し得る。

自由端の方向にテーパであり、スパークプラグコネクタ４のトラフ１７と組み合わせられる、ばね１２の第２ばね部１４により、特に有利なスパークプラグ３上でのばね１２のセンタリングが行われ得る。そこで、トラフ１７のトラフ縁部１７ｂは、円錐状に、特に、円錐台のように輪郭付けられ、トラフ縁部１７ｂのテーパの方向は、ばね１２の第２ばね部１４のテーパの方向に対応する。トラフ縁部１７ｂが第２ばね部１４上のばね１２を少なくとも部分的に取り囲むという事実に起因して、第２ばね部１４の端部での不均質な電磁場の放射に対する第２ばね部１４の端部の有利な遮蔽が保証され得る。

電圧伝達装置５からスパークプラグ３の方向に伝達される点火エネルギーは、優先的には容量的に提供される。

図１は、さらに、電圧伝達装置５の絶縁体７とスパークプラグ３の一部との間に配置されるシール１８を示す。シール１８は、高電圧延長部とも呼称される電圧伝達装置５の一部である。

本発明によるばねを有する本発明による点火装置を備える大型エンジンは、優先的にはガスエンジンとして具現化され、１４０ｍｍ以上の、特に、少なくとも１７５ｍｍのピストン直径を有するシリンダを備える。

１…点火装置、２…シリンダヘッド、３…スパークプラグ、４…スパークプラグコネクタ、５…電圧伝達装置、６…ケーブル、７…絶縁体、８…凹部、９…ケーブル接触部品、１０…ケーブル端子、１１…圧着スリーブ、１２…接触装置／ばね、１３…ばね部、１４…ばね部、１５…ねじ状突出部、１６…ばね部、１７…トラフ、１７ａ…トラフ底部、１７ｂ…トラフ縁部、１８…シール

Claims (13)

1. 大型エンジンの点火装置（１）の電圧伝達装置（５）の接触装置（１２）であって、前記大型エンジンのシリンダが、少なくとも１４０ｍｍのピストン直径を有し、前記接触装置（１２）が、
   前記電圧伝達装置のケーブル接触部品（９）の電気的接触のための第１ばね部（１３）と、
   前記点火装置のスパークプラグ（３）のスパークプラグコネクタ（４）の電気的接触のための第２ばね部（１４）と、を有する接触装置（１２）において、
   前記第２ばね部（１４）は、前記スパークプラグ（３）の前記スパークプラグコネクタ（４）に接触するようになる端部の方向にテーパであることを特徴とする、接触装置（１２）。
2. 前記第２ばね部（１４）は、前記スパークプラグ（３）上の前記接触装置（１２）のためのセンタリング機能を提供することを特徴とする、請求項１に記載の接触装置。
3. 前記第１ばね部（１３）と前記第２ばね部（１４）との間に、第３ばね部（１６）が形成され、前記第３ばね部（１６）は、前記接触装置（１２）の長手方向の予負荷機能と公差補償機能とを提供することを特徴とする、請求項１または２に記載の接触装置。
4. 前記第３ばね部（１６）は、前記第２ばね部（１４）よりも、大きい軸方向長さおよび大きいばねコイルピッチを有することを特徴とする、請求項３に記載の接触装置。
5. 前記第３ばね部（１６）から出る前記第２ばね部（１４）の巻線直径は、前記第２ばね部（１４）の自由端の方向にテーパであることを特徴とする、請求項３または４に記載の接触装置。
6. 大型エンジンの点火装置（１）のスパークプラグ（３）であって、前記大型エンジンのシリンダが、少なくとも１４０ｍｍのピストン直径を有し、前記スパークプラグ（３）が、
   前記点火装置（１）の電圧伝達装置（５）の接触装置（１２）の電気的接触のためのスパークプラグコネクタ（４）を有するスパークプラグ（３）において、
   前記スパークプラグコネクタ（４）は、トラフ（１７）を備え、前記トラフ（１７）内には、ばね部（１４）を有する前記接触装置（１２）が導入され得ることを特徴とする、スパークプラグ（３）。
7. 前記トラフ（１７）は、トラフ底部（１７ａ）とトラフ縁部（１７ｂ）とを備え、前記トラフ縁部（１７ｂ）は、前記接触装置（１２）のばね線厚さに少なくとも対応する高さを有することを特徴とする、請求項６に記載のスパークプラグ（３）。
8. 前記トラフ縁部（１７ｂ）は、前記接触装置（１２）の前記ばね線厚さの２倍に少なくとも対応する高さを有することを特徴とする、請求項７に記載のスパークプラグ（３）。
9. 大型エンジンの点火装置（１）であって、前記大型エンジンのシリンダが、少なくとも１４０ｍｍのピストン直径を有し、前記点火装置（１）が、
   電気スパークプラグコネクタ（４）を備えるスパークプラグ（３）と、
   電気点火電圧を前記スパークプラグ（３）に供給するための電圧伝達装置（５）と、を有し、
   前記電圧伝達装置（５）が、絶縁体（７）と、電気ケーブル（６）のためのケーブル接触部品（９）と、導電性接触装置（１２）と、を備え、前記導電性接触装置（１２）が前記ケーブル接触部品（９）と前記スパークプラグ（３）の前記電気スパークプラグコネクタ（４）との間に延在する、点火装置（１）において、
   前記スパークプラグ（３）の前記電気スパークプラグコネクタ（４）は、トラフ（１７）を備え、前記トラフ（１７）内には、請求項１から５のいずれか１項に従って形成された前記接触装置（１２）が前記第２ばね部（１４）で突出することを特徴とする点火装置（１）。
10. 前記トラフ（１７）は、トラフ底部（１７ａ）とトラフ縁部（１７ｂ）とを備え、前記トラフ縁部（１７ｂ）は、前記接触装置（１２）のばね線厚さに少なくとも対応する高さを有することを特徴とする、請求項９に記載の点火装置。
11. 前記トラフ縁部（１７ｂ）は、前記接触装置（１２）の前記ばね線厚さの２倍に少なくとも対応する高さを有することを特徴とする、請求項１０に記載の点火装置。
12. 大型エンジンであって、前記大型エンジンのシリンダが、少なくとも１４０ｍｍのピストン直径を有し、前記大型エンジンが、それぞれの前記シリンダの領域に、請求項９から１１のいずれか１項に記載の点火装置（１）を有する、大型エンジン。
13. ガスエンジンであることを特徴とする請求項１２に記載の大型エンジン。

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