JP2021160939A - ピッキング用移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】倉庫内に収納されている物品をピッキングするための経路を探索する。【解決手段】新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における自らの位置情報と、撮像した画像情報を取得する情報取得手段と、予め取得した過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する参照用収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における参照用位置情報とを有する組み合わせと、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された収納箇所情報と、位置情報とに基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得した画像情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備える。【選択図】図15
Description
本発明は、倉庫内に収納されている物品をピッキングするための経路を探索して移動するピッキング用移動体に関する。
物流対象の貨物や商品等の物品を倉庫から取り出す、いわゆるピッキング作業が従来から行われている。このピッキングを行う上では、倉庫内における作業員又はロボットやドローン等の移動体を、各物品が収納されている収納箇所へより効率的かつ最短で、しかも最短時間で移動させることで、作業効率を向上させることができる。
しかしながら、各移動体の倉庫内における位置は時々刻々と変化するものであり、また発注元から発注される物品も都度異なるものであり、さらにこれらの収納箇所も倉庫内の各所に点在している。このため、物品が発注元から発注される都度、各移動体について最適な移動経路を提案するのは容易では無かった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、倉庫内に収納されている物品をピッキングするための経路を探索する上で、倉庫内における作業員又はロボットやドローン等の移動体を、各物品が収納されている収納箇所へより効率的かつ最短で、しかも最短時間で移動させることで、作業効率を向上させることが可能なピッキング用移動体を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係るピッキング用移動体は、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における自らの位置情報と、撮像した画像情報を取得する情報取得手段と、予め取得した過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する参照用収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における参照用位置情報とを有する組み合わせと、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された収納箇所情報と、位置情報とに基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得した画像情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備える。
倉庫内に収納されている物品をピッキングするための経路を提案する上で、倉庫内における作業員又はロボットやドローン等の移動体を、各物品が収納されている収納箇所へより効率的かつ最短で、しかも最短時間で移動させることで、作業効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明を適用したピッキング経路提案プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用したピッキング経路提案プログラムが実装されるピッキング経路提案システム1の全体構成を示すブロック図である。ピッキング経路提案システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された探索装置2と、探索装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、ピッキング経路提案を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。ピッキング経路提案を行う上で必要な情報としては、過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する参照用収納箇所情報と倉庫内における各移動体の上記指定時における参照用位置情報、参照用位置情報を取得した各移動体により撮像された参照用画像情報、参照用位置情報を取得した各移動体の能力に関する参照用移動体能力情報、過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の種別に関する参照用物品種別情報、過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の発注元に関する参照用発注元情報と、各移動体の上記収納箇所への実際の移動経路とのデータセットが記憶されている。
つまり、データベース3には、参照用収納箇所情報、参照用位置情報に加え、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報の何れか1以上と、各移動体の収納箇所への実際の移動経路とが互いに紐づけられて記憶されている。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この探索装置2による探索解を得ることができる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、探索解を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなるピッキング経路提案システム1における動作について説明をする。
ピッキング経路提案システム1では、例えば図3に示すように、参照用収納箇所情報と、参照用位置情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。
参照用収納箇所情報は、過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関するものである。このピッキング対象は、同一発注元による注文情報から新たに指定されるものである。例えば、注文情報に、ミネラルウォータ2ケースと、雑誌αが含まれていた場合には、ピッキング対象として、ミネラルウォータ2ケースと、雑誌αが新たに指定されることにある。
ピッキング対象となりえる全ての物品は、それぞれ倉庫内における収納箇所が紐づけられて記憶されている。収納箇所としては、倉庫内のいかなる列のいかなる棚の何段目の左から何番目等のように示されるものであってもよいし、予め決められた番地や記号に基づいて収納箇所が特定されるものであってもよい。
ピッキング対象として物品が指定された場合には、その物品に紐づけられる収納箇所に関する参照用収納箇所情報が読み出されることになる。このようにして参照用収納箇所情報を取得することができる。
また、参照用位置情報は、倉庫内における各移動体の、上述したピッキング対象としての物品の指定時における位置情報を示すものである。例えば図4に示すように、その物品の指定時において移動体P〜Rがそれぞれ位置している場合、これらの参照用位置情報は、倉庫内において予め設定された平面座標で表されるものであってもよいし、いかなる列のいかなる棚のいかなる番地の付近等のようにして表されるものであってもよいし、GPS座標等で表されるものであってもよい。
物品の指定時とは、注文情報を取得した時点で即座にそこに記載されている物品を抽出可能であれば、注文情報の取得時になり、また注文情報からそこに記載されている物品を読み取った時点であってもよい。更に物品の指定時とは、実際に移動体を移動させてピッキングを開始させる時点であってもよい。
移動体は、倉庫内においてピッキング作業を行う作業員を想定しているが、これに限定されるものでは無く、ピッキング作業を行うことができるロボットやドローン等もこれに含まれる。各移動体の参照用位置情報は、GPS、屋内位置センサ、倉庫内に設置されたカメラにより撮像された画像等を介して特定される。このようにして物品の指定時における各移動体の参照用位置情報をそれぞれ特定する。
入力データとしては、このような参照用収納箇所情報と、参照用位置情報が並んでいる。このような入力データとしての、参照用収納箇所情報に対して、参照用位置情報が組み合わさったものが、図3に示す中間ノード61である。各中間ノード61は、更に出力に連結している。この出力においては、移動経路A〜Eが表示されている。この移動経路は、それぞれの移動体の収納箇所への実際の移動経路を示したものである。例えば図4に示すように、過去において、ピッキング対象物品として、V、W、Xが指定され、その物品V〜Xの参照用収納箇所情報が図4中にて示される箇所にて特定できるものとする。また、その指定時における移動体P〜Rの参照用位置情報が、図4中に示される位置にて特定できるものとする。
このような参照用収納箇所情報、参照用位置情報に加え、さらに各移動体P〜Rが実際にV〜Xをピッキングするために移動した経路に関する移動経路を取得する。これにより、参照用収納箇所情報、参照用位置情報に加え、それぞれの移動経路に関するデータセットを作り込むことが可能となる。
参照用収納箇所情報と、参照用位置情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、移動経路に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用収納箇所情報と、参照用位置情報がこの連関度を介して左側に配列し、移動経路A、B、C、D、E、・・・が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用収納箇所情報と、参照用位置情報に対して、何れの移動経路と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用収納箇所情報と、参照用位置情報が、いかなる移動経路に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、各参照用収納箇所情報と、参照用位置情報から、各移動体にとって最も相応しい移動経路を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての移動経路と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての移動経路と互いに関連度合いが低いことを示している。
探索装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり探索装置2は、実際の探索解の判別を行う上で参照用収納箇所情報と参照用位置情報、並びにその場合の移動経路の何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用収納箇所情報P01で、参照用位置情報P16である場合に、その移動経路を過去のデータから分析する。Aの事例が多い場合には、このAにつながる連関度をより高く設定し、Bの事例が多く、Aの事例が少ない場合には、Bにつながる連関度を高くし、Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、移動経路AとBの出力にリンクしているが、以前の事例から移動経路Aにつながるw13の連関度を7点に、移動経路Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図3に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用収納箇所情報P01に対して、参照用位置情報P14の組み合わせのノードであり、移動経路Cの連関度がw15、移動経路Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用収納箇所情報P02に対して、参照用位置情報P15、P17の組み合わせのノードであり、移動経路Bの連関度がw17、移動経路Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから移動経路提案のための探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、新たに移動経路の提案を行う新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する収納箇所情報を取得することに加え、そのピッキングを行う候補となりえる倉庫内における各移動体のその指定時における位置情報とを取得する。このような収納箇所情報に加え、希望者の位置情報の取得方法は、上述した参照用収納箇所情報、参照用位置情報と同様である。
このようにして新たに取得した収納箇所情報、位置情報に基づいて、最適な移動経路を探索する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した収納箇所情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、位置情報がP17と同一かこれに類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、移動経路Cがw19、移動経路Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い移動経路Cを最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる移動経路Dを最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
選択した移動経路は、移動体が作業員であればその移動経路を表示する。この表示方法としては、作業員の現在位置からの順路を画面上で矢印方向で示してもよいし、眼鏡型端末やヘッドマウントディスプレイであれば、その順路をそのディスプレイ上に表示させることで誘導してもよい。
また、移動体がロボットやドローンであれば、選択した移動経路に沿ってこれらを移動させるようにしてもよい。
上述した図3に示す例は、各移動体P〜Rのうち何れか1つに焦点をあて、その焦点を当てた移動体が取りえる参照用位置情報P14〜P17と、その焦点を当てた移動体に割り当てられたピッキング対象の物品の参照用収納箇所情報との関係において最適な移動経路を探索するものである。例えば移動体Pについて、この連関度を利用して移動経路を探索した後、次の移動体Qについても同様にこの連関度を利用して移動経路を探索する。
探索する際の連関度は、移動体の収納箇所への到着時間が短いほど、また到着距離が短いほど、連関度が高くなるように学習させるようにしてもよい。かかる場合には、このような到着時間や到着距離が短くなるほどポイントが高くなるようにポイントを付与するようにし、よりポイントが高い移動経路の連関度が高くなるように設定してもよい。
また、移動経路の割り当ては、実際には、指定されたピッキング対象の物品が複数存在する場合に、これらの物品の各移動体への割り当ても含まれる。例えば、参照用収納箇所情報並びに参照用位置情報が図5に示す形態であった場合、移動体Rを物品のピッキングをさせるよりも、むしろ、移動体Pに物品Vをピッキングさせ、次に物品Xをピッキングさせた方が短時間で作業を終わらせることができる場合、当該移動経路の連関度がより高くなる。このような場合も含めて各移動体毎に異なるニューラルネットワークを利用するのではなく、同一のニューラルネットワークを利用し、参照用位置情報P14〜P17に各移動体P〜Rの位置情報を入力し、移動体間で最も効率的な移動経路を連関度を通じて比較できるようにしてもよい。
これに加えて、同一発注元による全ての物品のピッキングを一の移動体が受け持つシステムにおいても適用可能である。かかる場合においても同様に、移動体の参照用位置情報と、参照用収納箇所の組み合わせを学習させておくことにより、同様に探索解としての移動経路を提案することが可能となる。
なお、本発明においては、発注元による注文情報を読み取り、ピッキング対象の物品を指定するピッキング対象指定ステップを事前に導入するようにしてもよい。このとき、同一発注元の注文情報からピッキング対象の物品を抽出するようにしてもよい。同一発注元に対してそれぞれ物品をピッキングし、集荷して梱包する作業はほぼ同時に実行していくことが効率的であることから、その同一発注元の注文情報から2以上のピッキング対象の物品を抽出、指定し、移動体を移動させる。
ちなみに、本発明においては、少なくとも注文情報から1つのピッキング対象の物品が少なくとも指定されていればよい。また、移動体も少なくとも一つ存在していればよい。注文情報は、紙媒体に記載されている情報であればそれをOCR技術を通じて読み取ってもよいし、その紙媒体から読み取った担当者が情報取得部9を介して手入力するようにしてもよい。また注文情報が電子データで得られるものであればその電子データから直接このピッキング対象の物品を抽出するようにしてもよい。
また、上述した参照用位置情報は、倉庫内における各移動体の上記指定時における相対的位置関係からなるものであってもよい。移動体の絶対的な平面座標や各棚等に対する位置関係に加えて、各移動体間の相対的位置を参照用位置情報として取得しておく。そして、参照用収納箇所情報と、これら参照用位置情報に含まれる各移動体間の相対的位置関係から、いかなる移動経路であれば他の移動体との間で干渉、渋滞に巻き込まれないか、互いに衝突をしたり、一方の移動を他方が待ち続ける必要があるか否かを推定することができる。即ち、各移動体間の相対的位置関係からなる参照用位置情報を移動経路との関係で学習させておくことで、これらの衝突や混雑、渋滞を避けるような最適な移動経路の提案も可能となる。ちなみに、この相対位置関係は、一の移動体に対する他の移動体の相対位置関係のみならず、一の移動体に対する人間(作業員)の相対位置関係を取得するものであってもよい。
また、本発明によれば、図6に示すように、参照用情報Uとして、参照用収納箇所情報で構成し、参照用情報Vとして、参照用情報Uと組み合わせて連関度を構成する参照用位置情報とし、これらの組み合わせの連関度に基づいて判別するようにしてもよい。出力解は、上述した各移動経路に該当する。
このとき、参照用情報Uについて得られた出力をそのまま入力データとして、参照用情報Vとの組み合わせの中間ノード61を介して出力と関連付けられていてもよい。例えば、参照用情報Uについて、出力解を出した後、これをそのまま入力として、他の参照用情報Vとの間での連関度を利用し、出力を探索するようにしてもよい。
図7は、上述した参照用収納箇所情報と、参照用位置情報に加えて、更に参照用画像情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する移動経路との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
かかる場合において、連関度は、図7に示すように、参照用収納箇所情報と、参照用位置情報と、参照用画像情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
ここでいう参照用画像情報とは、参照用位置情報を取得した各移動体により撮像された画像に関する情報である。移動体が作業員であれば、作業員が把持するデジタルカメラ、スマートフォンやウェアラブル端末、眼鏡型端末により撮像された画像であり、移動体がロボットやドローンであれば、当該ロボット等に搭載されたカメラにより撮像された画像である。移動体により撮像された画像情報により、移動経路が混雑しているか否か、また他の移動体により移動経路が塞がれているか否かに関する情報が含まれている。これらを参照することで、移動経路が仮に他の移動体により塞がれているのであれば、これを迂回しつつしかも最短の移動経路を提案することが可能となる。
例えば、図7において、ノード61cは、参照用収納箇所情報P02が連関度w3で、参照用位置情報P15が連関度w7で、参照用画像情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用収納箇所情報P03が連関度w5で、参照用位置情報P15が連関度w8で、参照用画像情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した収納箇所情報と、位置情報と、画像情報とに基づいて探索解を判別する。画像情報の取得方法は、上述した参照用画像情報の取得方法と同様であり、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品をピッキングする各移動体により画像を撮像することで画像情報を得ることができる。
この探索解を判別する上で予め取得した図7に示す連関度を参照する。例えば、取得した収納箇所情報が参照用収納箇所情報P02に同一又は類似で、取得した位置情報が参照用位置情報P15に対応し、更に取得した画像情報が参照用画像情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、移動経路Bが連関度w17で、また移動経路Dが連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
図8は、上述した参照用収納箇所情報と、参照用位置情報に加えて、更に参照用移動体能力情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する移動経路との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
かかる場合において、連関度は、図8に示すように、参照用収納箇所情報と、参照用位置情報と、参照用移動体能力情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
ここでいう参照用移動体能力情報とは、各移動体の能力を示すあらゆる情報が含まれる。この参照用移動体能力情報は、移動体が作業員であれば作業スピード、作業経験年数、作業ミスの頻度等であり、移動体がロボットやドローンであれば、これらの性能、機能、スピード等の情報である。高い能力の移動体に多くのピッキングをさせた方が、全体的なピッキング効率、ピッキングスピードを向上させることができる場合がある。このため、この参照用移動体能力情報を説明変数に含め、解探索を行わさせる。
参照用移動体能力情報、移動体能力情報はそれぞれ事前にユーザ側、システム側において手入力をするようにしてもよいし、データをダウンロードするようにしてもよい。
例えば、図8において、ノード61cは、参照用収納箇所情報P02が連関度w3で、参照用位置情報P15が連関度w7で、参照用画像情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用収納箇所情報P03が連関度w5で、参照用位置情報P15が連関度w8で、参照用移動体能力情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した収納箇所情報と、位置情報と、移動体能力情報とに基づいて探索解を判別する。移動体能力情報の取得方法は、上述した参照用移動体能力情報の取得方法と同様である。この移動体能力情報は、各移動体について予めシステム内について入力したものを読み出すことで得るようにしてもよい。
この探索解を判別する上で予め取得した図8に示す連関度を参照する。例えば、取得した収納箇所情報が参照用収納箇所情報P02に同一又は類似で、取得した位置情報が参照用位置情報P15に対応し、更に取得した移動体能力情報が参照用移動体能力情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、移動経路Bが連関度w17で、また移動経路Dが連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
図9は、上述した参照用収納箇所情報と、参照用位置情報に加えて、更に参照用物品種別情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する移動経路との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
かかる場合において、連関度は、図9に示すように、参照用収納箇所情報と、参照用位置情報と、参照用物品種別情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
ここでいう参照用物品種別情報とは、実際にピッキング対象として指定された物品の種別に関する情報である。物品の種別とは、例えば、書籍、家電、棚、食品、ペット用品、ファッション、DVDソフト、学期、腕時計、玩具等といった大きな分類であってもよいし、家電の中でもテレビ、ステレオ、冷蔵庫、除湿器、洗濯機等の細かい商品に分類されるものであってもよい。
物品の種別に応じて大きさやサイズ、重さが異なり、また割れ物、取扱に注意が必要なものが分かれる。このため、物品の種別によっては、搬送に時間がかかるものが出てくる。このため、このような物品の種別を考慮した上で、各移動体へピッキングさせる物品を割り当て、また移動経路を決める方が、全体的なピッキング効率、ピッキングスピードを向上させることができる場合がある。このため、この参照用移動体能力情報を説明変数に含め、解探索を行わせる。
参照用物品種別情報、物品種別情報はそれぞれ事前にユーザ側、システム側において手入力をするようにしてもよいし、データをダウンロードするようにしてもよい。
例えば、図9において、ノード61cは、参照用収納箇所情報P02が連関度w3で、参照用位置情報P15が連関度w7で、参照用物品種別情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用収納箇所情報P03が連関度w5で、参照用位置情報P15が連関度w8で、参照用物品種別情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した収納箇所情報と、位置情報と、物品種別情報とに基づいて探索解を判別する。物品種別情報の取得方法は、上述した参照用物品種別情報の取得方法と同様である。この物品種別情報は、各物品について予めシステム内について紐づけられて入力したものを読み出すことで得るようにしてもよい。
この探索解を判別する上で予め取得した図9に示す連関度を参照する。例えば、取得した収納箇所情報が参照用収納箇所情報P02に同一又は類似で、取得した位置情報が参照用位置情報P15に対応し、更に取得した物品種別情報が参照用物品種別情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、移動経路Bが連関度w17で、また移動経路Dが連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
図10は、上述した参照用収納箇所情報と、参照用位置情報に加えて、更に参照用発注元情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する移動経路との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
かかる場合において、連関度は、図10に示すように、参照用収納箇所情報と、参照用位置情報と、参照用物品種別情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a〜61eとして表現されることとなる。
ここでいう参照用発注元情報とは、物品を発注した発注元に関するあらゆる情報であり、発注元の住所や居所、発注元が希望する物品の希望納期に加え、発注元の過去の発注実績や発注元の物品の購入嗜好、さらには発注元が過去において物品の売買においてトラブルを起こした実績等もこれに含まれる。
発注元の希望する納期が短期である場合には、それに応じて移動体のシフトを組む必要があるし、発注元の住所や居所の近い者同士で一気に物品を揃えた方が効率的な場合がある。このため、この参照用発注元情報を説明変数に含め、解探索を行わせる。
参照用発注元情報、発注元情報は、注文情報を取得する都度、何れから発注があったのかに関する情報を取得することで、得るコゴア出来、システム側において各担当者が手入力をするようにしてもよいし、データを自動的に取得するようにしてもよい。
例えば、図10において、ノード61cは、参照用収納箇所情報P02が連関度w3で、参照用位置情報P15が連関度w7で、参照用発注元情報、P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用収納箇所情報P03が連関度w5で、参照用位置情報P15が連関度w8で、参照用発注元情報、P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した収納箇所情報と、位置情報と、発注元情報とに基づいて探索解を判別する。発注元情報の取得方法は、上述した参照用発注元情報の取得方法と同様である。この発注元情報は、各物品について予めシステム内について紐づけられて入力したものを読み出すことで得るようにしてもよい。
この探索解を判別する上で予め取得した図10に示す連関度を参照する。例えば、取得した収納箇所情報が参照用収納箇所情報P02に同一又は類似で、取得した位置情報が参照用位置情報P15に対応し、更に取得した発注元情報が参照用発注元情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、移動経路Bが連関度w17で、また移動経路Dが連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に融資を検討している企業の移動経路の探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいてより移動経路に関する信憑性が高く、誤認の低い移動経路を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また市況情報に加え、イベント情報、外部環境情報、家計情報、不動産情報、専門家意見情報、自然環境情報に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図11に示すように、基調となる参照用情報と、移動経路移動経路との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた移動経路移動経路との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、例えば、参照用収納箇所情報、参照用位置情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等、上述したいかなる参照用情報画像情報も適用可能である。
これらの場合も同様に、学習用データとして用いられた参照用情報に応じた情報が入力された場合に、上述した方法に基づいて解探索が行われることとなる。
連関度を通じて求められる探索解は、更に、他の参照用情報に基づいて修正され、或いは重み付けを変化させるようにしてもよい。
ここでいう他の参照用情報とは、上述した参照用情報の何れかを基調となる参照用情報とした場合、当該基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報に該当する。
例えば、他の参照用情報の一つとして、ある参照用画像情報P14において、以前において移動経路移動経路としてBが判別される経緯が多かったものとする。このような参照用画像情報P14に応じた画像情報を新たに取得したとき、移動経路移動経路としての探索解Bに対して、重み付けを上げる処理を行い、換言すれば移動経路移動経路としての探索解Bにつながるようにする処理を行うように予め設定しておく。
例えば、他の参照用情報Gが、より移動経路移動経路としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、参照用情報Fが、より移動経路移動経路としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、移動経路移動経路としての探索解Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、移動経路移動経路としての探索解Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、移動経路移動経路につながる連関度そのものを、この参照用情報F〜Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、移動経路移動経路を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して参照用情報F〜Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F〜Hに基づいてどのように探索解としての移動経路移動経路にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する認知症の兆候のある判別類型につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該判別類型をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、図12に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、移動経路移動経路との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、上述したいかなる参照用情報(参照用収納箇所情報、参照用位置情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用位置情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外のいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、移動経路移動経路を推定することができる。このとき、上述した図11に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、移動経路移動経路を修正するようにしてもよい。
図13、14に示すように、基調となる参照用情報と、移動経路移動経路との3段階以上の連関度を利用し、解探索を行うようにしてもよい。
参照用情報のみから、移動経路を判別する。例えば図13、14に示すように、過去において取得した参照用情報(参照用収納箇所情報、参照用位置情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等)と、その過去において実際に判別した移動経路との3段階以上の連関度を利用する。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに移動経路を判別する際において、上述した学習済みデータを利用することとなる。かかる場合には、参照用情報(参照用収納箇所情報、参照用位置情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等)に応じた情報を新たに取得する。
このようにして新たに取得した情報に基づいて、移動経路を判別する。かかる場合には、予め取得した図13、14に示す連関度を参照する。具体的な移動経路の推定方法は、上述と同様であるため以下での説明を省略する。
なお、本発明は、収納箇所情報を都度取得する場合に限定されるものでは無い。この収納箇所情報は、本発明にかかるプログラムを動作させる段階において既に入力されているものであってもよいし、外部端末等から収納箇所情報が予め指定されるものであってもよい。このような収納箇所情報を予め取得している前提の下で、上述した各参照用情報と移動経路との間で3段階以上の連関度を形成しておく。この連関度を形成する参照用情報は、参照用収納箇所情報を除く参照用位置情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等が適用される。かかる場合には、図12に示すように2以上の参照用情報の組み合わせとの連関度で構成してもよく、また、図11に示すように他の参照用情報を通じて修正するようにしてもよいことは勿論である。
これ以外に本発明は、位置情報を都度取得する場合に限定されるものでは無い。この位置情報は、本発明にかかるプログラムを動作させる段階において既に入力されているものであってもよいし、自ら、或いは外部端末等から位置情報が既に取得され、又は通知されるものであってもよい。このような収納箇所情報を予め取得している前提の下で、上述した各参照用情報と移動経路との間で3段階以上の連関度を形成しておく。この連関度を形成する参照用情報は、参照用位置情報を除く参照用収納箇所情報、参照用画像情報、参照用移動体能力情報、参照用物品種別情報、参照用発注元情報等が適用される。かかる場合には、図12に示すように2以上の参照用情報の組み合わせとの連関度で構成してもよく、また、図11に示すように他の参照用情報を通じて修正するようにしてもよいことは勿論である。
なお、本発明は、図15、16に示すような物流倉庫システム、並びにこれを利用した搬送ロボットとして適用されるものであってもよい。
図15は、本発明を適用したピッキング経路提案プログラムが実装される物流倉庫システム101の全体構成を示すブロック図である。物流倉庫システム101は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別部2と、判別部に接続された移動制御部20とを備える移動体5と、移動体5の判別部2に接続されたデータベース3とを備えている。
移動体5は、車両、ロボット、ドローン等の無人航空機等、移動自在に構成されたものである。
情報取得部9は、上述と同様の構成が実装され、画像を撮像するカメラや、現在位置を取得するためのセンサやGPSシステム等で構成される。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別部2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別部2へと出力する。情報取得部9は、移動体5自らの位置情報を取得する。
移動制御部29は、移動体5の移動を制御する。移動体5が車両であれば車輪の回転や車両の進行方向を制御する。移動体5がロボットであればロボットが車輪の回転で移動するものであれば、車輪の回転や車両の進行方向を制御する。移動体5が無人航空機であれば、その飛行方向や飛行速度を制御する。
移動体5は、これら以外に物品を把持するための把持部51、物品を積むための収容部52等の構成も更に備えている。収納箇所にある物品を把持部51により把持し、これを収容部52に収容し、或いはこの物品を収容部52に収容することなく把持したまま搬送する。物品がキャビネットに既に収容されている場合には、そのキャビネット毎搬送するようにしてもよい。把持部51は、物品を空気による吸引力等で把持する等、周知のいかなる把持手段が適用可能である。
判別部2では、図16に示すように、内部バス21には、移動制御部29が接続されている。制御部24は、移動制御部29に対して移動の制御を指示する。
このような移動体5は、上述と同様の方法により、物品の収納箇所への移動経路を探索を探索した後、移動制御部29は、その探索した移動経路に沿って移動するように制御する。これにより、移動体5は、最も効率的かつスムーズに移動できる経路に沿って自ら移動することが可能となる。また移動体5に取り付けられている情報取得部9のカメラやセンサを利用して、周囲の状況を把握することが可能となる。このとき、周囲の移動体5や人間を画像解析で抽出するようにしてもよく、必要に応じてディープラーニング技術を利用し、特徴量に基づいて移動体5や人間を判別するようにしてもよい。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでは無い。倉庫内に収納されている物品をピッキングするための経路を提案するピッキング経路提案プログラムに限定されるものでは無く、倉庫内に物品を入庫するための経路を提案する入庫経路提案プログラムとして具現化されるものであってもよい。
かかる場合には、収納箇所情報の代替として入庫箇所情報を使用する。また、参照用収納箇所情報の代替として参照用入庫箇所情報を使用する。入庫箇所情報は、物品をこれから入庫しようとする箇所に関する情報である。入庫箇所情報に入庫された物品の入庫箇所が、ピッキング時には、収納箇所になり、収納箇所情報としてアップデートされる。
通常、倉庫は、物品毎に入庫箇所が決められる。新たに倉庫に物品が入ってきたとき、各物品を決められた入庫箇所に入庫する作業を行う。
このように入庫時においても同様に、収納箇所を入庫箇所と読み替えた上で、上述と同様の処理動作を実行することにより物品を入庫するための経路を提案することが可能となる。かかる場合には、新たに入庫対象として物品が指定され、移動体5がこれを搬送することとなる。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでは無い。収納箇所からピッキングした物品を集荷箇所まで搬送する際の移動経路を提案するものであってもよい。集荷箇所とは、実際に顧客に対して発送するためにピッキングした物品を集めるための箇所である。この集荷箇所において各顧客毎に段ボール等において物品が収納され、トラック等で搬送されることになる。
かかる場合も同様に収納箇所を集荷箇所に読み替えることで同様の方法により移動経路を探索することとなる。
1 ピッキング経路提案システム
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
2 探索装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード
Claims (11)
- 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における自らの位置情報と、撮像した画像情報を取得する情報取得手段と、
予め取得した過去においてピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所に関する参照用収納箇所情報と、倉庫内における上記指定時における参照用位置情報とを有する組み合わせと、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された収納箇所情報と、位置情報とに基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得した画像情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、 新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、撮像した画像情報とを取得する情報取得手段と、
予め取得した倉庫内における参照用位置情報と、上記参照用位置情報を取得した時点で撮像した参照用画像情報とを有する組み合わせと、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された位置情報と、画像情報とに基づいて、上記収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、撮像した画像情報とを取得する情報取得ステップと、
予め取得した倉庫内における参照用位置情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された位置情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された画像情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、 新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、撮像した画像情報とを取得する情報取得手段と、
予め撮像した参照用画像情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された画像情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された位置情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、 新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報が既知とされ、撮像した画像情報と、自らの能力に関する移動体能力情報を取得する情報取得ステップと、
予め撮像した参照用画像情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された画像情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された移動体能力情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、各移動体の倉庫内における位置情報が既知とされ、撮像した画像情報と、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の種別に関する物品種別情報とを取得する情報取得手段と、
予め上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された画像情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された物品種別情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、各移動体の倉庫内における位置情報が既知とされ、撮像した画像情報と、発注元に関する発注元情報とを取得する情報取得ステップと、
予め撮像した参照用画像情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度参照し、上記情報取得手段により取得された画像情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された発注元情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、 新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、上記各移動体の能力に関する移動体能力情報を取得する情報取得手段と、
予め取得した倉庫内における参照用位置情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された位置情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された移動体能力情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、上記物品の種別に関する物品種別情報を取得する情報取得手段と、
予め取得した倉庫内における参照用位置情報と、上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された位置情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された物品種別情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 倉庫内に収納されている物品をピッキングするためのピッキング用移動体において、
新たにピッキング対象としての物品の収納箇所が指定され、倉庫内における位置情報と、上記物品の種別に関する物品種別情報を取得する情報取得手段と、
予め取得した物品の種別に関する参照用物品種別情報と、各移動体の上記収納箇所への実際の移動経路との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得手段により取得された物品種別情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させるとともに、取得された位置情報に基づき、新たにピッキング対象として指定された1以上の物品の収納箇所への移動経路を探索する探索手段と、
上記探索手段より探索された移動経路に沿って移動する移動手段とを備えること
を特徴とするピッキング用移動体。 - 上記探索手段は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
を特徴とする請求項1〜10のうち何れか1項記載のピッキング用移動体。
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