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JP2021155045A - 流体充填式袋状容器 - Google Patents

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JP2021155045A
JP2021155045A JP2020054171A JP2020054171A JP2021155045A JP 2021155045 A JP2021155045 A JP 2021155045A JP 2020054171 A JP2020054171 A JP 2020054171A JP 2020054171 A JP2020054171 A JP 2020054171A JP 2021155045 A JP2021155045 A JP 2021155045A
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秀智 小原
Hidetomo Obara
秀智 小原
剛士 川幡
Takeshi Kawabata
剛士 川幡
進 佐藤
Susumu Sato
進 佐藤
由佳 濤崎
Yuka Tozaki
由佳 濤崎
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Daiwa Can Co Ltd
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Abstract

【課題】少なくとも側面部分に、流体を充填した複数のセルを形成し、そのセルによって座屈強度を持たせた容器であって、従来にない大きい座屈強度を有する容器を提供する。【解決手段】互いに貼り合わされているシート材2の上縁部4にポンプ式吐出装置6が設けられ、側面部9のうち少なくともポンプ式吐出装置6の下側に相当する位置に、上縁部4から側面部9の上下方向で下側に延びている複数の柱状セル8Aが形成され、柱状セル8Aは、上縁部4側の上端Euと側面部9の下端部に一致する下端Ebを有し、かつ上端Euと下端Ebとの間で、接合部が横切っていないことにより側面部9の上下方向に連続して直線的に延びた形状をなしている流体充填式袋状容器。【選択図】図1

Description

この発明は、シート材によって袋状に構成した容器に関し、特に空気などの流体が充填されて膨張した複数のセルを設けることにより強度を持たせた容器に関するものである。
各種の日用品の容器として、プラスチック製の容器などが多用されているが、最近では、環境への負荷を低減するために、容器材料を可及的に少なくすることが試みられている。その一環として合成樹脂などからなるシートあるいはフィルム(以下、これらをまとめてシート材という。)で容器を構成することが試みられている。シート材からなる袋状の容器は、破断しない限り内容物が漏れ出ることはないが、剛性が殆どないので、外力に応じて変形してしまう。
このような剛性が殆どない袋状容器であってもその用途を拡大するために、ポンプディスペンサを取り付けることが行われている。その一例が特許文献1に記載されている。ポンプディスペンサは、上端のノズルの部分を押し下げることによりピストンで内容液を加圧して吐出させるように構成されている。したがって、ポンプディスペンサを取り付けた容器にはノズルの部分を押し下げることに伴う座屈荷重が掛かる。しかしながら、シート材からなる袋状容器自体には押し下げ力に対抗する充分な剛性がない。そこで特許文献1に記載された容器では、ポンプディスペンサのチューブを長くして容器の底面近くまで延ばし、そのチューブの下端部に、底面シートに接触する当接体を取り付けた構成としている。すなわち、内容物を吐出させるための押し下げ力を容器の本体部分で受けずに、チューブおよび当接体で受けるように構成している。
また、特許文献2には、フィルム製の包装袋の上端部にスパウトを介してポンプディスペンサを取り付けた構成が記載されている。そのスパウトには、強度の大きいホルダにおける天板部に係合する鍔部が形成されており、スパウトにポンプディスペンサをネジ嵌合させた状態で、鍔部をホルダの天板部に係合させるようになっている。したがって、特許文献2に記載された構成では、ポンプを押し下げる荷重をホルダで受けるので、包装体には、内容物を吐出させるために要求される強度を必要とすることがなく、包装袋自体は、剛性もしくは強度を大きくするための特殊な構造とする必要はない。
シート材からなる容器であって、自立状態を維持できる程度の強度を持たせた容器が特許文献3に記載されている。特許文献3に記載された容器は、側面部や底面部に、二枚重ねしたフィルムの間に空気などの流体を封入できるセルを複数設け、それらのセルに流体を充填して各セルを膨らませた状態(張った状態)にし、そのセルの内部の圧力やセルを構成しているシート材の張力が外力に対抗することにより、所期の形状を保つ強度を持つようにしている。
それらのセルは、シート材を構成している二枚重ねのフィルムを線状に溶着した矩形状の溶着部で区画して形成されている。その溶着部には、互いに隣接するセル同士を連通させる連通部が貫通して形成され、所定の供給口から供給された空気などの流体を供給口側のセルから順に送り込むようになっている。
特開2011−6137号公報 特開2015−42553号公報 特開2018−95267号公報
特許文献1に記載された構成では、押し下げ荷重(すなわち座屈荷重)をポンプディスペンサのチューブで受け、熱可塑性樹脂製シートからなる袋状の本体部に座屈荷重が特には掛からないので、本体部分を特殊な構造とする必要はない。しかしながら、ポンプディスペンサのチューブは、本来、容器内の液体を吸い上げるためのものであるから、そのチューブを座屈荷重に耐え得る構造とするとすれば、ポンプディスペンサを特殊な構造にする必要があり、その結果、部品点数が増えたり、新たな製造工程を用意する必要が生じたり、そのために製造コストが高くなったりする不都合が考えられる。
また、特許文献2に記載された包装袋は、ホルダを使用することを前提とした構成であるから、ホルダのない箇所では使用できず、あるいは使用しにくい問題があり、またホルダのための材料や製造設備などが増えて、結局は、コスト高になることが考えられる。
さらに、特許文献3に記載された構成におけるセルは、容器の内外両方向に膨らむため、側面部分や底面部分を縦横に区分して複数のセルを設けるとともに、1つずつのセルは小さく形成し、容器全体としては、内外両側に膨らむ量(寸法)を抑制して、容器の内容積を確保している。それら複数のセルは、二枚重ねしたフィルム同士を線状に溶着して区画した領域として構成されている。したがって、各セルの間に空気などの流体が充填されていない薄い部分である溶着部(もしくは接合部)が線状でかつマトリックス状になって存在し、その部分では、容器の形態を維持する強度が殆どなく、あるいは外力による変形を生じさせる起点となる。特に容器の幅方向(横方向)に延びる線状の接合部(溶着部)で曲がるいわゆる腰折れが生じ易い。このように特許文献3に記載された容器は、自立状態を維持する程度の強度があるとしても、ポンプディスペンサを取り付けてピストンを押し下げるなどの座屈荷重に対して必ずしも充分な強度にはなっていない。
また、上述した従来の容器では、セルを多数形成することに伴い、セルを区画する線状の溶着部が縦横に交差して形成されることになり、またそれらの溶着部の一部を貫通して上記の連通部が形成される。連通部は、基本的には、左右もしくは上下に隣接するセル同士を連通させるように少なくとも二つ形成される。特許文献3に記載された構成では、左右方向あるいは上下方向で対向する位置に連通部が形成されている。
この連通部は、上述したように、セルを区画している線状の溶着部を貫通して形成されているから、直線的に連続している溶着部もしくはその溶着部で区画されて形成されているセルの連続状態がその連通部によって切断された状態になる。そのため、連通部は、セルの曲げ強度あるいは座屈強度、もしくは容器の側面部の曲げ強度あるいは座屈強度を低下させるように作用する。その原理は必ずしも明確ではないが、容器に荷重が掛かった場合に荷重の大きいセルから他のセルに空気などの流体が連通部を通って逃げてしまい、当該荷重の大きいセルによる反力が小さくなる。あるいは、セルの形状が連通部の部分で変化しているので、応力の集中によって変形が助長もしくは誘発されるなどのことが考えられる。このように、上記のセルを設けた容器の座屈強度あるいは曲げ強度を向上させるためには、更に改善するべき余地がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、少なくとも側面部分に、流体を充填した複数のセルを形成し、そのセルによって座屈強度を持たせた容器であって、従来にない大きい座屈強度を有する容器を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、内面フィルムと外面フィルムとを貼り合わせたシート材によって、側面部と底面部とを有する袋状に形成され、前記側面部と前記底面部とのうち少なくとも前記側面部には、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの接合部によって区画されかつ流体が充填されて膨張した複数のセルが形成されている流体充填式袋状容器において、互いに貼り合わされている前記シート材の上縁部にポンプ式吐出装置が設けられ、前記側面部のうち少なくとも前記ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置に、前記上縁部から前記側面部の上下方向で下側に延びている複数の柱状セルが形成され、前記柱状セルは、前記上縁部側の上端と前記側面部の下端部に一致する下端を有し、かつ前記上端と前記下端との間で、前記接合部が横切っていないことにより前記側面部の上下方向に連続して直線的に延びた形状をなしていることを特徴とする流体充填式袋状容器である。
この発明では、前記柱状セルは、前記上端から前記下端までが同一の幅になるように形成されていてよい。
また、この発明では、前記複数の柱状セルのそれぞれは、同じ太さでかつ互いに一定間隔で平行に形成されていてよい。
この発明では、前記流体が充填されて膨張した前記柱状セルの幅が、5mm以上かつ20mm以下であってよい。
この発明では、前記側面部の上部でかつ前記ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置から横方向に外れた位置に、前記柱状セルに前記流体を供給する供給口が設けられ、前記底面部の一部を前記容器の内側に凸となるように折り曲げられた山折り部が設けられ、複数の前記柱状セル同士の間の部分は、前記側面部の上下方向に延びている接合部であり、隣接する前記柱状セルを連通させる連通部が、前記接合部を横切るように形成され、前記連通部は、前記側面部のうち前記供給口より下側でかつ前記山折り部より上側に設けられていてよい。
この発明では、前記柱状セルは、前記上端から前記連通部までの上部柱状セルと、前記下端から前記連通部での下部柱状セルとを有し、前記上部柱状セルと前記下部柱状セルとは、同一幅でありかつ同一直線上に並んでいてよい。
さらにまた、この発明では、前記側面部の幅方向に並んで隣接する所定の三つ以上の前記柱状セルのうち中央部に位置する単数もしくは複数の中央セルと前記中央セルを挟んだ両側の単数もしくは複数の第1側方セルおよび第2側方セルとが、前記三つ以上の柱状セルにおける前記側面部の高さ方向での中間箇所に位置する連通部によって連通され、前記連通部のうち、前記中央セルと前記第1側方セルとを連通している第1連通部と、前記中央セルと前記第2側方セルとを連通している第2連通部とは前記側面部の高さ方向にずれた位置に設けられていてよい。
この発明における前記中央セルならびに前記第1側方セルおよび前記第2側方セルは、前記上端から前記第1連通部もしくは前記第2連通部までの上部柱状セルと、前記下端から前記第1連通部もしくは前記第2連通部での下部柱状セルとを有し、前記上部柱状セルと前記下部柱状セルとは、同一幅でありかつ同一直線上に並んでいてよい。
そして、この発明では、前記底面部に、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの接合部によって区画されかつ流体が充填されて膨張した底面セルが形成され、前記柱状セルと前記底面セルとが連通していてよい。
この発明における容器は、シート材によって袋状に構成されているとしても、その側面部、特に、少なくとも、ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置には、複数の柱状セルが上下方向に延びて形成されている。それらの柱状セルは、側面部の上縁部側の上端から側面部の下端部に一致する下端までの長さを有する中空の部分であって、その側面部を構成している内面フィルムと外面フィルムとを線状に接合した接合部が横切っておらずに、上下方向に連続し、かつ流体が充填されて膨張する中空部分である。したがって、各柱状セルは、その内部に充填された流体の圧力によって内面の全体に張力が掛かり、その張力が全体としてバランスした状態が、各柱状セルの安定した形状である。そのため、例えば柱状セルを折り曲げる方向の外力が掛かった場合、柱状セルの変形が特に大きくなるので、その外力に対する反力が大きく、したがって柱状セルはその直前状態を維持しようとする。言い換えれば、側面部あるいは容器が直立している形状を保持する応力が大きく、その応力は容器の座屈に対抗する応力であるから、結局、この発明によれば、ポンプ式吐出装置を押し下げる荷重に対抗する応力が大きく、座屈変形が殆ど生じない高強度の容器とすることができる。また、この発明によれば、側面部の構造を工夫することにより座屈強度を向上させているので、ポンプ式吐出装置を備えているとしても、容器自体や容器を使用するための特殊な部材もしくは付加手段を設ける必要がなく、したがって座屈強度の高い袋状容器を安価に得ることができる。
また、この発明では、柱状セルの幅を5mm以上かつ20mm以下としたので、柱状セルに流体を充填して膨張させた場合に容器の内側に柱状セルが突き出る寸法を少なくでき、その結果、容器の内容量を大きく減じることなく、容器の座屈強度を大きくすることができる。同様に、柱状セルが容器の外側に突き出る寸法が小さく、容器の外面の凹凸が小さくなるので、容器の外観が良好になる。
さらに、各柱状セルに流体を流入させる連通部を設けてあり、その連通部の位置を、上側の供給口と下側の山折り部との間にしたので、連通部が側面部の折れ曲がりを誘発するなどの座屈強度に対する連通部の影響を小さくして、充分実用に耐え得る座屈強度の袋状容器を得ることができる。
また一方、この発明によれば、セル同士を横方向(側面部分の幅方向)に連通させる第1連通部および第2連通部が、側面部分の高さ方向にずれて配置されている。連通部は、セルの高さ方向における連続性あるいはセルを区画している高さ方向に延びている接合部の連続性を切断していて、座屈変形などの変形の起点になり易いが、この発明では、第1連通部および第2連通部が、側面部分で横一直線上に並ぶことがない。すなわち、座屈変形などの曲げ変形を誘発する横一直線のいわゆる折り曲げ線となることが解消されている。そのため、容器に上方からの荷重を掛けた場合に、座屈に耐え得る荷重(座屈が生じない最大荷重)が大きくなり、座屈強度の高い容器とすることができる。
この発明に係る容器の一例の正面図である。 ポンプディスペンサを取り外した容器を模式的に示す斜視図である。 各フィルムの一部を破断して示す部分拡大斜視図である。 容器を構成するシート材の一例を示す展開図である。 底面部を斜め下側から見た場合の部分斜視図である。 側面部を取り除いて底面部を斜め上側から見た場合の部分斜視図である。 この発明の他の実施形態の容器を示す正面図である。 そのポンプディスペンサを取り外した容器を模式的に示す斜視図である。 その容器を構成するシート材の一例を示す展開図である。 連通部の配列状態を説明するための模式図である。
この発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、この発明を限定するものではない。
図1にこの発明の実施形態である容器1を正面図として示してある。容器1は、1枚のシート材2をその長手方向での中央部分で二つ折りし、面接触させた周辺部を互いに溶着(接合)して袋状に形成した容器である。二つ折りする中央部分は、ある程度の広さのある底面部3となっており、容器1において底面部3とは反対側の部分はシート材2の周辺部を溶着(接合)した上縁部4となっている。なお、この上縁部4の中央部(容器1の幅方向での中央部)には、スパウト5が取り付けられている。
スパウト5は、従来知られている構造のものであってよく、外周面に雄ネジが形成された円筒状の首部と、その首部より下側の部分であって容器1に接合されるいわゆる基部とを有している。首部には、図示しないキャップが取り付けられて容器1を密閉し、あるいはポンプディスペンサ(ポンプ式吐出装置)6が取り付けられる。なお、ポンプディスペンサ6は従来知られている構造のものであってよい。また、基部は、シート材2に挟まれてシート材2に接合される部分であり、接合面積を確保するとともに隙間が生じることを避けるために、その外形形状は、左右両方向に流線形状に延び出た形状になっている。ポンプディスペンサ6を取り外した状態の容器1を図2に模式的な斜視図で示してある。
ここでシート材2について説明すると、上記のシート材2は、図3に示すように、内面フィルム2aと、外面フィルム2bとからなる二層構造になっている。内面フィルム2aは150μm程度の厚さのフィルムであって、外面フィルム2bに対して例えば熱接着(溶着)される接着層2a-1と、気体の透過を抑制するように構成されたバリヤ層2a-2と、容器の最も内側に配置されて内容物に触れる内層2a-3とを積層した積層フィルムによって構成されている。接着層2a-1は、ヒートシール性を有する樹脂フィルムによって構成されることが好ましく、接着層2a-1としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることができ、それらの樹脂フィルムのうち、特に、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、LLDPEと記す。)製のフィルムを用いることが好ましい。
バリヤ層2a-2は、例えば酸素や水蒸気、香気物質などの透過を抑制するものであって、特に酸素ガスの透過率が他のガスより小さい酸素バリヤ性を有する樹脂フィルムあるいは塗膜によって構成されている。なお、バリヤ層2a-2を塗膜によって構成する場合には、酸素や水蒸気を透過しにくい合成樹脂材料を主体とする塗料を接着層2a-1あるいは内層2a-3に塗布し、その後、乾燥して形成する。バリヤ層2a-2を構成する樹脂フィルムおよび合成樹脂材料としては、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられる。内層2a-3としては、接着層2a-1と同様に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などのヒートシール性を有する樹脂フィルムを用いることが好ましく、特に、LLDPE製のフィルムを用いることが好ましい。
外面フィルム2bは60μm程度の厚さのフィルムであって、基部である基材層2b-1と、容器の最も外側に配置される外層2b-2とを積層した積層フィルムによって構成されている。基材層2b-1は、内面フィルム2aに対して例えば熱接着されるものであり、ヒートシール性を有する樹脂フィルムによって構成されている。基材層2b-1としては、接着層2a-1と同様に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることができ、特に、LLDPE製のフィルムを用いることが好ましい。LLDPE製のフィルムを使用すれば、他のフィルムを使用した場合に比較して、基材層2b-1と接着層2a-1との熱接着を容易に行うことができるとともに、基材層2b-1と接着層2a-1との間の接着強度を向上することができる。外層2b-2としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂フィルムを用いることが好ましく、特に、ナイロン(登録商標)樹脂製のフィルムを用いることが好ましい。
上記の内面フィルム2aと外面フィルム2bとはその全面で貼り合わされている訳ではなく、周辺部とそれより内側の所定の部分とを線状に接合することにより貼り合わされている。各フィルム2a,2bを接合している線状の接合部7によって区画された多数の流体充填室であるセル8が設けられている。これらのセル8は、空気などの流体が所定の圧力(例えば0.25MPa)で充填されて膨張することにより、すなわち各フィルム2a,2bが張った状態になることにより、容器1に曲げ強度や座屈強度を付与するためのものである。
これらのセル8の形状や構造、前述した底面部3の形状や構造、さらにはセル8に流体を注入するための構造などを、図4を参照して説明する。図4は容器1を構成しているシート材2の展開図である。なお、図4で符号Hは、容器1における高さ方向を示し、符号Wは、容器1における幅方向を示している。シート材2は、長方形状をなしており、このシート材2を構成している内面フィルム2aおよび外面フィルム2bは、周辺部の全体すなわち四辺の全体が接合(溶着)されている。このシート材2の長手方向(高さ方向H)での中央部は、前述した底面部3となる部分であり、その底面部3となる部分から図4での上下両側の部分が側面部9となる部分である。
その側面部9となる部分には、複数の柱状セル8Aが形成されている。図4に示すシート材2の上下両側縁部(短辺部)は、容器1として組み立てた場合の前述した上縁部4であり、各フィルム2a,2bが線状に接合されるとともに、二つ折りして重ねかつスパウト5を挟み込んだ短辺部同士を接合する接合部となる。柱状セル8Aは、高さ方向Hに延びている細い直線状の流体充填室であり、この上縁部4と底面部3となる部分との間に、幅方向Wに一定間隔で平行に並んで設けられている。すなわち、内面フィルム2aと外面フィルム2bとは、上縁部4と底面部3との間において、幅方向Wに所定の間隔で平行に並んでいる線状の接合部7によって接合(溶着)されており、それらの線状の接合部7の間の部分が柱状セル8Aとなっている。なお、フィルム2a,2b同士の溶着は、これらのフィルム2a,2bの一部を一括して挟み付けて、例えば210℃程度に短時間(0.2秒程度)加熱することにより行えばよい。
したがって、柱状セル8Aは、容器1においてポンプディスペンサ6の下側に相当する部分を含む側面部9のほぼ全体に、容器1の高さ方向に直線状に延びた形状に形成されている。図1や図4に示す例では、柱状セル8Aはその幅(もしくは太さ)が上端Euから下端Ebに亘って一定になっている。その幅は、5mm以上で20mm以下、すなわち5mm〜20mmの範囲の幅であることが好ましい。これらの柱状セル8Aの上端Euは、上記の上縁部4の境界部分に位置し、下端Ebは、底面部3と側面部9との境界部分に一致する箇所に位置している。したがって、柱状セル8Aは、容器1の高さ方向Hに、接合部7が横切らずに直線状に延びている細長い流体充填室と言うことができる。言い換えれば、側面部9のうち柱状セル8Aが設けられている領域には、幅方向Wを向く線状の接合部が存在していない。
容器1の幅方向Wに互いに並んでいる柱状セル8A同士を連通させる連通部10が形成されている。連通部10は、柱状セル8Aに充填する流体を供給する流路であり、柱状セル8Aを区画している線状の接合部7の一部を横切って貫通するように構成された部分であり、各フィルム2a,2bを接合する際に柱状セル8Aの間の部分の一部で接着もしくは溶着が生じない処理を施すことにより形成することができる。この連通部10は、容器の座屈強度を減じるように作用することがあるので、その流通断面積(開口幅)は、柱状セル8Aの幅以下に設定されている。また、図4に示す例では、連通部10は容器1における幅方向Wに一直線上に並んでいる。このような構成の場合、柱状セル8Aは、視覚的には、二分されているようにも見えるので、互いに同一直線上に並んだ、上部柱状セルと下部柱状セルとから柱状セル8Aが構成されている、とも言い得る。
つぎに底面部3について説明すると、底面部3はシート材2の長手方向での中央の線を挟んだ両側の所定の幅の部分であり、この底面部3の容器1における幅方向Wでの中央部分に底面セル8Bが形成されている。この底面セル8Bより外側(容器1の幅方向Wでの側端部側の部分)には、矩形などの所定の輪郭を持った非接合部11が設けられている。この非接合部11は、各フィルム2a,2bを線状に接合した接合部7によって囲われた部分であるが、上述したセル8とは異なり、流体が充填されない閉じた空所である。したがってこれら非接合部11は二枚のフィルム2a,2bが単に重なっているだけの閉じた空所であるから、折り曲げに対する反力を特には生じず、容易に折り曲げることのできる箇所である。その非接合部11は、シート材2の長手方向での中央部分を横切る線を挟んで両側で、かつシート材2の幅方向Wでの両側部の、合計で四箇所に形成されている。これは、底面部3に襠(まち)を取るために、当該非接合部で山折りするためである。ここで「山折り」とは、底面部3に相当する部分を、容器1の内部に向けて凸となるように折り曲げることであり、その山折り線を図4に実線で示し、またその山折り部12の概略的な形状を、容器1の底面側から見た図として図5に示し、また底面部3を斜め上から見た図として図6に示す。なお、図6では側面部9を省略してある。また、底面部3と側面部9との境界の線のうち幅方向Wで両端側の部分は、上述した山折りに伴って、容器1の外側に凸となるように折り曲げる谷折りの線(図4に破線で示してある)となる。
底面部3のうち上記の非接合部11の間の中央側の部分が底面セル8Bとなっている。底面セル8Bは、前述した柱状セル8Aを区画して形成している線状の接合部7のうち容器1の幅方向Wでの中央に位置する接合部7を側面部9から底面部3にまで延ばし、さらにその中央の接合部7から幅方向Wに離れた2本目の接合部7を、同様に、側面部9から底面部3にまで延ばして形成されている。したがって、2本の柱状セル8Aが1つの底面セル8Bに連通している。また、底面部3に延びている接合部7のうち底面部3の中央部に相当する位置に連通部10が形成されている。したがって、各底面セル8Bは側面部9の柱状セル8Aに連通しているとともに、連通部10によって相互に連通している。
柱状セル8Aや底面セル8Bに空気などの流体を供給する供給口13が設けられている。供給口13は、いずれかの柱状セル8Aに連通するようにシート材2に開けた孔であり、側面部9を形成するように互いに対向させたシート材2のいずれか一方に、当該一方のシート材2を形成しているフィルム2a,2bの間に開口するように形成されている。また、この供給口13は、図に示す例では、ポンプディスペンサ6の下側に相当する位置から横方向(容器1の幅方向W)に外れた位置であって、かつ容器1の上部に形成されている。より詳しくは、供給口13は外面フィルム2bに形成された孔である。
供給口13を設けてある箇所は、内面フィルム2aと外面フィルム2bとを供給口13の開口面積より広い面積で接合していない非接合部もしくは空所であり、図に示す例では、矩形の空所となっている。その空所すなわち供給口13に、当該空所の下側に位置する1本の柱状セル8Aが繋がっている。なお、柱状セル8Aは流体を充填した後に溶着などによって密閉されて、供給口13あるいはこれが形成されている空所に対して遮断される。柱状セル8A同士を連通させている前述した連通部10は、供給口13もしくはその周囲の空所から前述した山折り部12までの範囲内に設けられている。連通部10と空所や山折り部12が幅方向に並ぶことにより曲げ強度もしくは座屈強度が低下することを避けるためである。
図4に示すシート材2から容器1を作るには、底面部3と側面部9との境界線に沿って折り曲げるとともに、底面部3における図4の実線で示す山折り線および破線で示す谷折り線で折り曲げる。こうして対面させて重ねた幅方向Wでの両側縁部と、スパウト5を挟み込んで対面させた高さ方向Hでの両端縁部と、山折り線の部分とで、シート材2同士を接合(溶着)する。このようにシート材2同士を接合する部分を、図4ではハッチングを付して表している。これに対してセル8を形成するためにフィルム2a,2b同士を接合している箇所を、図4では網掛けを付して示してある。
その状態で供給口13から空気などの流体を注入する。その後、供給口13が形成されている上記の空所から柱状セル8Aを遮断するようにシート材2の所定箇所を線状に接合(溶着)する。柱状セル8Aおよび底面セル8Bは、連通部10によって繋がっているので、それらのセル8A,8Bは内部の流体の圧力で膨張し、それらのセル8A,8Bを区画して形成しているフィルム2a,2bもしくはシート材2に、各セル8A,8Bの形状を維持するように張力が生じる。
こうして構成された容器1は、正面から見た場合には図1に示すように矩形状になり、側面側(図1の右側もしくは左側)から見た場合には底面部3側が幅広になった三角形状になる。そして、側面部9には高さ方向Hに延びた複数条の柱状セル8Aが、断面円弧状の凸条として現れる。また、底面部3には、図5や図6に示すように、幅の広い底面セル8Bが膨張することにより生じる凹凸面が現れる。
側面部9に形成されている柱状セル8Aは、内部に充填された流体の圧力で膨張した状態になっているから、その圧力は容器1の上方から掛かる荷重に対抗し、容器1の上下方向の荷重に対する強度を増大させるように作用する。また、容器1の上方からの荷重は容器1を座屈させる荷重として作用するが、柱状セル8Aは、高さ方向Hに延びている細い線状をなし、しかも互いに隣接して複数形成されているから、変形の余地が少なく、あるいは曲げ変形に対する抵抗力が大きいので、容器1はこのような柱状セル8Aを有していることにより、座屈に対する強度が高くなっている。
特に、柱状セル8Aはその上端Euから下端Ebまでの全体で、各フィルム2a,2bを線状に接合した接合部が横切っていない流体充填室となっている。すなわち、柱状セル8Aが設けられている領域では、幅方向Wを向く線状の接合部(溶着部)が存在しない。言い換えれば、上端Euから下端Ebまでの全体が、充填された流体の圧力で膨張し、かつその圧力に基づく張力が生じていて、座屈変形に対する低強度の箇所あるいは座屈変形の起点となる箇所が存在しない。そのため、上述した構成の柱状セル8Aを側面部9に形成してあることにより、容器1の座屈強度が高くなっている。したがって、上端部にポンプディスペンサ6を取り付けた容器1として構成した場合であっても、内容物を吐出させるべくポンプディスペンサ6を押し下げ操作した際に容器1が座屈変形したり、そのために充分に押し下げることができないなどの不都合が生じない。言い換えれば、シート材2という少量の素材で、ポンプ操作に耐え得る高強度の容器1を得ることができ、地球環境の保全や資源保護に資することのできる容器1を得ることができる。
ここで本発明者らが行った強度試験の結果について説明する。上述した柱状セル8Aの幅を異ならせた複数の容器1を作成し、その容器1に座屈荷重を掛け、座屈変形が生じる荷重すなわち座屈強度を特定した。柱状セル8Aの幅を4mm、7.5mm、9.5mm、12mmとした容器1をそれぞれ複数本用意し、それぞれに押し下げ荷重を付与し、許容できる変形以上の変形が生じる荷重(N:ニュートン)を座屈強度として測定した。幅が4mmでは、座屈強度は20N程度であり、幅が7.5mmでは、座屈強度は30N〜40N程度となった。さらに、幅が9.5mmでは、座屈強度は60N〜70N程度になり、幅が12mmでは、座屈強度は60N前後になった。すなわち、柱状セル8Aの幅が広くなるに従って座屈強度が大きくなるが、柱状セル8Aの幅が9.5mmを超えると、座屈強度はほぼ一定になり、柱状セル8Aの幅を大きくすることによる座屈強度の増大効果が飽和することが認められた。座屈強度の最低限を30N(ニュートン)とすると、柱状セル8Aの幅は5mm程度を必要とすることが認められ、したがってこの発明の一例としては、柱状セル8Aの幅の下限値を5mmとした。一方、柱状セル8Aの幅が広いと、容器1の側面部9の表面の凹凸が顕著になり、その結果、内容積が減少したり、内容物を充填した後の商品としての外観が損なわれたりすることが考えられ、また柱状セル8Aの幅が9.5mm以上では座屈強度が飽和するから、この発明の一例としては、柱状セル8Aの幅の上限値を20mmとした。
つぎに、この発明の他の実施形態について説明する。上述した実施形態では、連通部10が容器1の幅方向Wの横一直線上に並んでいる。これに対して以下に説明する他の実施形態では、容器1の座屈強度を高くするために、各連通部10はそのすべてが横一直線上に並ばないように設けられている。図7はその一例を示す正面図であり、図8はポンプディスペンサを取り外した容器1を模式的に示す斜視図であり、図9はその容器1を構成するシート材の展開図である。なお、以下に説明する他の実施形態の容器1は、前述した実施形態における容器1とは、連通部10の構成が異なり、他の構成は前述した実施形態における容器1とほぼ同様であるから、これらの実施形態の容器1に共通する構成あるいは部分には図に同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図7ないし図9に示す実施形態の容器1では、容器1の幅方向で隣り合っている連通部10が、容器1の高さ方向Hに交互にずれて配列されている。これを模式的に説明すると、図10には上記の複数の柱状セル8Aのうち適宜の三本を取り出し、それらの一部を示してあり、これらの互いに隣接する三本の柱状セル8Aのうち真ん中に位置する柱状セル8Aを中央セル80とし、これを挟んでいる左右の柱状セル8Aのうちの一方を第1側方セル81、他方を第2側方セル82とする。中央セル80と第1側方セル81とを連通している第1連通部101は、これらのセル80,81の間の接合部7を貫通した状態に形成されている。また、同様に、中央セル80と第2側方セル82とを連通している第2連通部102は、これらのセル80,82の間の接合部7を貫通した状態に形成されている。そして、これらの第1連通部101と第2連通部102とは、容器1の高さ方向Hに所定寸法ずれている。そのずれの寸法(高さ方向Hでの間隔)は、各連通部101,102の一部が容器1の幅方向Wに並ばない(重ならない)寸法であり、一例として各連通部101,102の幅(開口幅)の数倍ないし十数倍の寸法である。このような連通部101,102の配列関係は、他の柱状セル8Aについての連通部10についても同様である。
したがって、図9や図10に示す例では、容器1の幅方向Wに一つおきの連通部10は、容器1の高さ方向Hでの位置が同じで、横一直線上に並んでいるが、それらの間には接合部7が介在している。そのため、柱状セル8A同士を連通している連通部10のすべてが横一直線上に並ぶことはなく、容器1の高さ方向Hに互いにずれて位置している。そのため、連通部10が座屈変形などの曲げに対して弱い部分であるとしても、その弱い部分が横一直線上に並ばずに、それらの間に二本の柱状セル8Aの一部あるいはそれらの柱状セル8Aを区画している接合部7が介在していて曲げなどの変形に対する強度が確保されている。
なお、図9に示すように、互いに隣り合っている連通部10が容器1の高さ方向Hにずれているとしても、柱状セル8Aの直線的な部分はその連通部10までの部分とも言い得る。すなわち、このような構成の場合、柱状セル8Aは、視覚的には、連通部10を結んだ線の部分で二分されているようにも見えるので、互いに同一直線上に並んだ、上部柱状セルと下部柱状セルとから柱状セル8Aが構成されている、と言うこともできる。
ここで、高さ方向Hにずらして設ける連通部10の位置について説明する。連通部10は容器1の座屈変形あるいは曲げ変形の起点となったり、そのような変形を誘発するように作用するから、このような変形を回避して容器1の座屈強度を向上させるためには、連通部10の好ましい位置が存在する。前述した供給口13やこれが形成されている空所あるいは山折り部12などは、座屈強度を低下させるように作用する部分であるから、連通部10は、これら空所や山折り部12から離して設けることが好ましい。一方、連通部10同士のずれ量(容器1の高さ方向Hでの間隔)が小さいと、連通部10が横一直線上に並んでいて折り曲げ線が存在する状態に近似し、座屈強度が低くなる可能性がある。したがって、連通部10同士のずれ量は、ある程度大きくすることが必要と考えられる。本発明者らが行った実験によれば、側面部9の高さ(側面部9に沿って測った高さ)が約173mmで、その上下二箇所に連通部を配置した場合、上側の連通部10は側面部9の上端から約70mmの位置、下側の連通部10は側面部9の上端から約100mmの位置(したがって、連通部10の高さ方向Hでのずれ量は約30mm)に設けることにより、座屈強度が最大になることが見出された。これら各寸法の比率は、高さあるいは幅が異なる容器1に適用してその座屈強度を向上させることができるものと思われる。
上述したように、図7ないし図10を参照して説明した実施形態によれば、前記連通部10は容器1の幅方向に横一直線上には配列されていないので、連通部10が曲げに対して弱いとしても、その両側のセル8(柱状セル8A)や接合部7が、連通部10による曲げに対する強度の低下を補う。したがって、容器1の座屈強度を更に向上させることができる。
なお、この発明は上述した実施形態に限定されないのであって、この発明における柱状セルは、容器の上下方向に連続し、かつ直線的に延びていればよいのであり、上端側から下端側に向けて幅が直線的に変化する形状であってもよい。例えば、上端での幅と下端での幅とが必ずしも同一である必要はなく、正面視で台形形状あるいは三角形状に近い形状となるように、それらの幅が異なっていてもよい。要は、この発明において、柱状セルが直線的に延びているとは、柱状セルの形状を規定している幅方向での両側の線が直線もしくはそれと同等の線になっている形状を意味している。また、この発明では、柱状セル同士を連通させる連通部は一直線上に配置する必要はなく、容器の幅方向の位置に応じて高さ方向に適宜にずらした位置に配置してもよい。さらに、柱状セルは、少なくとも、ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置(ポンプ式吐出装置の幅の範囲内)に配置されていればよく、それ以外の箇所には、柱状セルとは異なるセル(流体充填室)が設けられていてもよい。
また一方、連通部を横一直線上に並ばないように、容器の高さ方向にずらして配列する構成の場合、座屈強度あるいは曲げ強度の向上などの効果は、連通部同士が高さ方向にずれていることによりもたらされるので、このような連通部の配列構造は、セルの形状が前述した柱状セル以外の形状になっている容器にも適用できる。例えば、セルは、高さ方向に細長い形状あるいは直線状のものに限られず、正面視で方形あるいは矩形などの適宜の形状をなしていてもよい。また、この発明では、中央セルおよび各側方セルはそれぞれ単数もしくは複数であってよく、それぞれ複数の場合、中央セル同士を連通させる連通部や側方セル同士を連通させる連通部は、容器の幅方向の直線上に並んでいてもよく、あるいは高さ方向にずれていてもよい。また、連通部は、高さ方向の二箇所にずらせる以外に三箇所以上にずらして配置することとしてもよい。
1 容器
2 シート材
2a 内面フィルム
2b 外面フィルム
2a-1 接着層
2a-2 バリヤ層
2a-3 内層
2b-1 基材層
2b-2 外層
3 底面部
4 上縁部
5 スパウト
6 ポンプディスペンサ(ポンプ式吐出装置)
7 接合部
8 セル
8A 柱状セル
8B 底面セル
9 側面部
10 連通部
11 非接合部
12 山折り部
13 供給口
80 中央セル
81 第1側方セル
82 第2側方セル
101 第1連通部
102 第2連通部
Eu 上端
Eb 下端
H 高さ方向
W 幅方向

Claims (9)

  1. 内面フィルムと外面フィルムとを貼り合わせたシート材によって、側面部と底面部とを有する袋状に形成され、前記側面部と前記底面部とのうち少なくとも前記側面部には、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの接合部によって区画されかつ流体が充填されて膨張した複数のセルが形成されている流体充填式袋状容器において、
    互いに貼り合わされている前記シート材の上縁部にポンプ式吐出装置が設けられ、
    前記側面部のうち少なくとも前記ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置に、前記上縁部から前記側面部の上下方向で下側に延びている複数の柱状セルが形成され、
    前記柱状セルは、前記上縁部側の上端と前記側面部の下端部に一致する下端を有し、かつ前記上端と前記下端との間で、前記接合部が横切っていないことにより前記側面部の上下方向に連続して直線的に延びた形状をなしている
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
  2. 請求項1に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記柱状セルは、前記上端から前記下端までが同一の幅になるように形成されていることを特徴とする流体充填式袋状容器。
  3. 請求項1または2に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記複数の柱状セルのそれぞれは、同じ太さでかつ互いに一定間隔で平行に形成されていることを特徴とする流体充填式袋状容器。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記流体が充填されて膨張した前記柱状セルの幅が、5mm以上かつ20mm以下であることを特徴とする流体充填式袋状容器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記側面部の上部でかつ前記ポンプ式吐出装置の下側に相当する位置から横方向に外れた位置に、前記柱状セルに前記流体を供給する供給口が設けられ、
    前記底面部の一部を前記容器の内側に凸となるように折り曲げられた山折り部が設けられ、
    複数の前記柱状セル同士の間の部分は、前記側面部の上下方向に延びている接合部であり、
    隣接する前記柱状セルを連通させる連通部が、前記接合部を横切るように形成され、
    前記連通部は、前記側面部のうち前記供給口より下側でかつ前記山折り部より上側に設けられている
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
  6. 請求項5に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記柱状セルは、前記上端から前記連通部までの上部柱状セルと、前記下端から前記連通部までの下部柱状セルとを有し、
    前記上部柱状セルと前記下部柱状セルとは、同一幅でありかつ同一直線上に並んでいる
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
  7. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記側面部の幅方向に並んで隣接する所定の三つ以上の前記柱状セルのうち中央部に位置する単数もしくは複数の中央セルと前記中央セルを挟んだ両側の単数もしくは複数の第1側方セルおよび第2側方セルとが、前記三つ以上の柱状セルにおける前記側面部の高さ方向での中間箇所に位置する連通部によって連通され、
    前記連通部のうち、前記中央セルと前記第1側方セルとを連通している第1連通部と、前記中央セルと前記第2側方セルとを連通している第2連通部とは前記側面部の高さ方向にずれた位置に設けられている
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
  8. 請求項7に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記中央セルならびに前記第1側方セルおよび前記第2側方セルは、前記上端から前記第1連通部もしくは前記第2連通部までの上部柱状セルと、前記下端から前記第1連通部もしくは前記第2連通部での下部柱状セルとを有し、
    前記上部柱状セルと前記下部柱状セルとは、同一幅でありかつ同一直線上に並んでいる
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の流体充填式袋状容器において、
    前記底面部に、前記内面フィルムと前記外面フィルムとの接合部によって区画されかつ流体が充填されて膨張した底面セルが形成され、
    前記柱状セルと前記底面セルとが連通している
    ことを特徴とする流体充填式袋状容器。
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