JP2021039007A - 表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】環状交差点の通行を適切に補助すること。【解決手段】位置取得部(211)は、自車両の現在位置を取得する。推奨区間特定部(215)は、環状交差点(RA)における退出予定分岐点(RFX)の直前の弧状区間(RC)の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する。表示制御部(217)は、推奨区間にて自車両の現在位置が幅員方向における退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には、走行位置変更コンテンツ(CR)を路面(SR)に重畳表示する。一方、表示制御部は、推奨区間にて自車両の現在位置が推奨領域の内側である場合には、走行位置変更コンテンツを非表示とする。【選択図】図4
Description
本発明は、車両のフロントウィンドシールド越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置における表示画像の表示を制御する、表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラムに関する。
特許文献1に記載の車両用表示装置は、ヘッドアップディスプレイ手段と、経路誘導手段と、表示制御手段とを備える。経路誘導手段は、自車両の位置を検出するとともに、設定された目的地へ自車両を誘導する。表示制御手段は、複数の分岐点と各分岐点間を接続する複数の弧状区間とからなる環道を有する環状交差点へ自車両が進入したときに、自車両が環道から退出すべき分岐点が何番目であるかの情報を経路誘導手段から取得する。そして、表示制御手段は、自車両が環道から退出すべき分岐点までの分岐点数に応じて、進路表示の表示形態を変化させて、ヘッドアップディスプレイ手段へ表示させる。かかる構成によれば、環状交差点の環道を走行中に、前方の風景や道路状況の視認を阻害することなく、適切な経路誘導を行うことができる。
環状交差点は、欧米諸国において多く見られる。また、日本国においても、環状交差点の導入推進が検討されている。このため、環状交差点の通行を適切に補助する技術が求められている。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、例えば、環状交差点の通行を適切に補助することが可能な技術を提供する。
請求項1に記載の表示制御装置(20)は、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における、前記表示画像の表示を制御するように構成されている。前記前景は、典型的には、例えば、路面(SR)を含む。
この表示制御装置は、
前記車両の現在位置を取得する位置取得部(211)と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する推奨区間特定部(215)と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする表示制御部(217)と、
を備えている。
請求項18に記載の表示制御方法は、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御する方法である。前記前景は、例えば、路面(SR)を含む。
この表示制御方法は
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
請求項19に記載の表示制御プログラムは、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行されるプログラムである。
かかる表示制御プログラムは、前記表示制御装置により実行される処理として、
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
この表示制御装置は、
前記車両の現在位置を取得する位置取得部(211)と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する推奨区間特定部(215)と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする表示制御部(217)と、
を備えている。
請求項18に記載の表示制御方法は、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御する方法である。前記前景は、例えば、路面(SR)を含む。
この表示制御方法は
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
請求項19に記載の表示制御プログラムは、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行されるプログラムである。
かかる表示制御プログラムは、前記表示制御装置により実行される処理として、
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
かかる構成および方法は、前記推奨区間を特定する。前記推奨区間は、前記退出予定分岐点の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む。また、かかる構成および方法は、前記推奨区間にて前記車両の前記現在位置が前記推奨領域の外側である場合には、前記走行位置変更コンテンツを前記環状路内の前記路面に重畳表示する。前記推奨領域は、前記推奨区間の、前記幅員方向における前記退出予定分岐点側の領域である。前記走行位置変更コンテンツは、前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である。一方、かかる構成および方法は、前記推奨区間にて前記車両の前記現在位置が前記推奨領域の内側である場合には、前記走行位置変更コンテンツを非表示とする。
このように、かかる構成および方法によれば、前記車両の前記現在位置に応じて、前記環状路内の前記路面への前記走行位置変更コンテンツの重畳表示が適切に行われる。したがって、前記車両の前記環状交差点の通行を適切に補助することが可能となる。
なお、出願書類中の各欄において、各要素に括弧付きの参照符号が付されている場合がある。この場合、参照符号は、同要素と後述する実施形態に記載の具体的構成との対応関係の単なる一例を示すものである。よって、本発明は、参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中ではなく、その後にまとめて説明する。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中ではなく、その後にまとめて説明する。
(車両)
図1を参照すると、車両1は、いわゆる四輪自動車であって、鉛直上方から車両1を見た平面視にて略矩形状の車体2を備えている。以下の説明の便宜上、車両1における「前」「後」「左」「右」「上」および「下」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。これらの方向概念は、前進走行中の車両1における運転席に搭乗する乗員である運転者Pを基準としたものである。前後方向は、車両全長方向と同義である。また、左右方向は、車幅方向と同義である。また、上下方向は、車高方向と同義である。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両1の車高を規定する方向であって、車両1を走行可能な状態で水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。
図1を参照すると、車両1は、いわゆる四輪自動車であって、鉛直上方から車両1を見た平面視にて略矩形状の車体2を備えている。以下の説明の便宜上、車両1における「前」「後」「左」「右」「上」および「下」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。これらの方向概念は、前進走行中の車両1における運転席に搭乗する乗員である運転者Pを基準としたものである。前後方向は、車両全長方向と同義である。また、左右方向は、車幅方向と同義である。また、上下方向は、車高方向と同義である。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両1の車高を規定する方向であって、車両1を走行可能な状態で水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。
車体2における、乗員が搭乗する内部空間である車室3は、前方をフロントウィンドシールド4によって覆われている。フロントウィンドシールド4は、透光性のガラスあるいは合成樹脂により板状に形成されている。フロントウィンドシールド4は、車幅方向と平行な視線で見た側方視にて、下端部よりも上端部の方が後方に位置するように傾斜配置されている。
図2は、前進走行中の車両1の運転者Pにおける視点EPから、当該車両1の進行先の路面SRをフロントウィンドシールド4越しに見た様子を示す。図2中、DLは道路区画線、LSは自車線、LXは他車線を示す。自車線LSは、車両1が現在走行中の車線である。他車線LXは、自車線LSとは異なる車線であり、典型的には幅員方向について自車線LSに隣接する車線である。
図1および図2に示されているように、車室3内における、フロントウィンドシールド4の下方には、ダッシュボード5が配置されている。ダッシュボード5から運転者Pに向かって、ステアリングコラム6が延設されている。ステアリングコラム6には、ステアリングホイール7が取り付けられている。
(車載システム)
車両1には、車載システム10が搭載されている。車載システム10は、車載通信回線10Aおよびこの車載通信回線10Aを介して相互に接続された各ノードを含む車載ネットワークであって、車両1の運転時の各種制御およびこれに伴う各種表示動作等を実行可能に構成されている。車載システム10は、CAN(国際登録商標:国際登録番号1048262A)等の所定の通信規格に準拠するように構成されている。CAN(国際登録商標)はController Area Networkの略である。
車両1には、車載システム10が搭載されている。車載システム10は、車載通信回線10Aおよびこの車載通信回線10Aを介して相互に接続された各ノードを含む車載ネットワークであって、車両1の運転時の各種制御およびこれに伴う各種表示動作等を実行可能に構成されている。車載システム10は、CAN(国際登録商標:国際登録番号1048262A)等の所定の通信規格に準拠するように構成されている。CAN(国際登録商標)はController Area Networkの略である。
以下、図1〜図3を参照しつつ、車載システム10の構成の詳細について説明する。なお、車載システム10を搭載する車両1を「自車両」と称することがある。車載システム10は、車両状態センサ11と、外界状態センサ12と、周辺監視センサ13と、ロケータ14と、DCM15と、ナビゲーション装置16と、運転支援ECU17とを備えている。DCMはData Communication Moduleの略である。ECUはElectronic Control Unitの略である。車両状態センサ11、外界状態センサ12、周辺監視センサ13、ロケータ14、およびDCM15は、車載通信回線10Aと接続されている。ナビゲーション装置16および運転支援ECU17は、車載通信回線10Aに接続されたノードとして設けられている。
また、車載システム10は、DSM18と、表示装置19と、表示制御装置20とを備えている。DSMはDriver Status Monitorの略である。本実施形態においては、DSM18および表示装置19は、表示制御装置20と、車載通信回線10Aとは異なるサブ通信回線を介して情報通信可能に接続されている。表示制御装置20は、車載通信回線10Aに接続されたノードとして設けられている。
車両状態センサ11は、自車両の運転状態に関連する諸量に対応する出力を発生するように設けられている。「運転状態に関連する諸量」は、例えば、アクセル操作量、ブレーキ操作量、シフトポジション、操舵角、等の、運転者Pによる運転操作状態に関連する諸量を含む。また、「運転状態に関連する諸量」は、例えば、車速、角速度、前後方向加速度、左右方向加速度、等の、自車両の挙動に関連する物理量を含む。すなわち、車両状態センサ11は、アクセル開度センサ、操舵角センサ、車輪速センサ、角速度センサ、加速度センサ、等の、運転制御に必要な周知のセンサ類を、図示および説明の簡略化のために総称したものである。車両状態センサ11は、車載通信回線10Aを介して、ロケータ14等の各部に検出出力を提供可能に設けられている。
外界状態センサ12は、自車両の周囲の自然環境に関連する諸量に対応する出力を発生するように設けられている。「自然環境に関連する諸量」は、例えば、外気温、降雨量、照度、等の物理量を含む。すなわち、外界状態センサ12は、外気温センサ、雨滴センサ、照度センサ、等の周知のセンサ類を、図示および説明の簡略化のために総称したものである。外界状態センサ12は、車載通信回線10Aを介して、運転支援ECU17等の各部に検出出力を提供可能に設けられている。
周辺監視センサ13は、自車両の周囲の交通環境事象のうち、主として外界状態センサ12により検知可能なもの以外を検知するように設けられている。具体的には、周辺監視センサ13は、自車両の周囲の所定の検出範囲における、移動物体および静止物体を検出可能に構成されている。「移動物体」は、歩行者、サイクリスト、動物、および走行中の他車両を含む。「静止物体」は、路上落下物、ガードレール、縁石、駐停車車両、道路標識、道路標示に加えて、道路脇の構造物(例えば建造物等)を含む。本実施形態においては、周辺監視センサ13は、移動物体および静止物体を検出するための構成として、フロントカメラ131とレーダセンサ132とを有している。
フロントカメラ131は、自車両の前方および前側方範囲の画像を撮影するように設けられている。本実施形態においては、フロントカメラ131は、デジタルカメラ装置であって、CCDあるいはCMOS等のイメージセンサを備えている。CCDはCharge Coupled Deviceの略である。CMOSはComplementary MOSの略である。
レーダセンサ132は、レーダ波を送受信するミリ波レーダセンサ、サブミリ波レーダセンサ、またはレーザレーダセンサであって、車体2の前面部に装着されている。レーダセンサ132は、反射点の位置および相対速度に対応する信号を出力するように構成されている。「反射点」は、自車両の周囲の物体の表面上における、レーダ波を反射したと推定される点である。「相対速度」は、反射点すなわちレーダ波を反射した物体の、自車両に対する相対速度である。
ロケータ14は、いわゆる複合測位により、自車両の高精度な位置情報等を決定するように構成されている。具体的には、ロケータ14は、GNSS受信器141と、慣性取得部142と、高精度地図DB143と、ロケータECU144とを有している。GNSSはGlobal Navigation Satellite Systemの略である。DBはデータベースの略である。「高精度な位置情報」とは、例えば、高度運転支援あるいは自動運転に利用可能な程度、具体的には位置情報誤差が10cm未満となるような程度の精度を有する位置情報である。
GNSS受信器141は、複数の測位衛星すなわち人工衛星から送信された測位信号を受信するように設けられている。本実施形態においては、GNSS受信器141は、GPS、QZSS、GLONASS、Galileo、IRNSS、北斗衛星導航系統、等の衛星測位システムのうちの少なくとも1つにおける測位衛星からの測位信号を受信可能に構成されている。GPSはGlobal Positioning Systemの略である。QZSSはQuasi-Zenith Satellite Systemの略である。GLONASSはGlobal Navigation Satellite Systemの略である。IRNSSはIndian Regional Navigation Satellite Systemの略である。
慣性取得部142は、自車両に作用する加速度および角速度を取得するように構成されている。本実施形態においては、慣性取得部142は、ロケータ14における箱状の筐体内に内蔵された3軸ジャイロセンサおよび3軸加速度センサとして設けられている。
高精度地図DB143は、高精度地図情報を書き換え可能に記憶するとともに電源遮断中にも記憶内容を保持するように、不揮発性リライタブルメモリを主体に構成されている。不揮発性リライタブルメモリは、例えば、ハードディスク、EEPROM、フラッシュROM、等である。EEPROMはElectronically Erasable and Programmable ROMの略である。ROMはRead Only Memoryの略である。高精度地図情報は、高精度地図データとも称され得る。高精度地図情報には、数メートル程度の位置情報誤差に対応する従来のカーナビゲーションシステムにて用いられていた地図情報よりも、高精度な地図情報が含まれている。具体的には、高精度地図DB143には、ADASIS規格等の所定の規格に準拠して、三次元道路形状情報、レーン数情報、規制情報、等の、高度運転支援あるいは自動運転に利用可能な情報が格納されている。ADASISはAdvanced Driver Assistance Systems Interface Specificationの略である。
ロケータECU144は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。CPUはCentral Processing Unitの略である。RAMはRandom Access Memoryの略である。ロケータECU144は、GNSS受信器141にて受信した測位信号、慣性取得部142にて取得した加速度および角速度、車両状態センサ11から取得した車速、等に基づいて、自車両の位置および方角等を逐次決定するように構成されている。そして、ロケータ14は、ロケータECU144による位置および方角等の決定結果を、車載通信回線10Aを介して、ナビゲーション装置16、運転支援ECU17、および表示制御装置20等の各部に提供可能に設けられている。
DCM15は、車載通信モジュールであって、LTEあるいは5G等の通信規格に準拠した無線通信により、自車両の周囲の基地局との間で情報通信可能に設けられている。LTEはLong Term Evolutionの略である。5Gは5th Generationの略である。具体的には、例えば、DCM15は、クラウド上のプローブサーバから最新の高精度地図情報を取得するように構成されている。また、DCM15は、取得した最新の高精度地図情報を、ロケータECU144と連携することで、高精度地図DB143に格納するようになっている。
ナビゲーション装置16は、自車両の現在位置から所定の目的地までの走行予定経路を算出するように設けられている。本実施形態においては、ナビゲーション装置16は、自車両の運転者P等により設定され得た目的地と、ロケータ14から取得した高精度地図情報と、ロケータ14から取得した自車両の位置情報および方角情報とに基づいて、走行予定経路を算出するように構成されている。また、ナビゲーション装置16は、算出結果である経路情報を、表示制御装置20等の各部に車載通信回線10Aを介して提供可能に設けられている。
運転支援ECU17は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。運転支援ECU17は、車両状態センサ11、外界状態センサ12、周辺監視センサ13、およびロケータ14から取得した信号および情報に基づいて、所定の運転支援動作を実行するように構成されている。「所定の運転支援動作」は、例えば、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおける、レベル2以下の「部分的な自動走行制御動作」あるいは「高度運転支援動作」である。具体的には、運転支援ECU17は、例えば、先行車両との車間距離を一定に保ちつつ定速走行するためのACC制御、走行中の車線からの逸脱を抑制するための車線維持制御、等を実行可能に構成されている。ACCはAdaptive Cruise Controlの略である。
DSM18は、運転者Pの顔を画像認識して運転者Pの状態を検出することで、ダッシュボード5等に設けられた不図示のスピーカ等を用いて脇見運転等に関する注意喚起あるいは警告を行うように構成されている。具体的には、DSM18は、車内カメラ181と、光源装置182と、これらを制御するDSM−ECU183とを備えている。
車内カメラ181は、車室3内が暗くなっても安定して運転者Pを撮影することができるように、近赤外線カメラによって構成されている。すなわち、車内カメラ181は、近赤外LED等の近赤外光源である光源装置182により照らされた運転席を撮像するように設けられている。
DSM−ECU183は、車内カメラ181による撮影画像を解析することで、車室3内における視点EPの三次元位置、運転者Pの視線方向、等を算出するように構成されている。さらに、DSM18は、DSM−ECU183における算出結果を、表示制御装置20に提供可能に設けられている。
(車両用表示装置)
車両1用の表示装置19は、運転者Pに対して、自車両に関する各種情報を表示するように構成されている。具体的には、ダッシュボード5には、メータパネル191が設けられている。メータパネル191は、運転者Pに向けて配置されている。
車両1用の表示装置19は、運転者Pに対して、自車両に関する各種情報を表示するように構成されている。具体的には、ダッシュボード5には、メータパネル191が設けられている。メータパネル191は、運転者Pに向けて配置されている。
メータパネル191は、車速、エンジン回転数、冷却水温、走行距離、等の、自車両の運転状態に関する情報を表示するとともに、外気温、現在時刻、等の補助的情報を表示可能に構成されている。具体的には、メータパネル191は、車両情報ディスプレイ191Aを有している。車両情報ディスプレイ191Aは、不図示のタコメータとスピードメータとの間の、メータパネル191の車幅方向における略中央部にて、各種情報を表示するようになっている。
また、車両1には、ヘッドアップディスプレイ装置192が搭載されている。以下、ヘッドアップディスプレイ装置192を、「HUD装置192」と略称する。HUDはHead-Up Displayの略である。HUD装置192は、フロントウィンドシールド4の下方にて、ダッシュボード5内に収容されている。HUD装置192は、フロントウィンドシールド4越しに視認される、路面SRを含む前景に、表示画像を重畳表示可能に構成されている。
HUD装置192は、AR技術を用いて虚像である表示画像Viを形成することで、自車両の進行先の路面SRを含む前景と併せて表示画像Viを運転者Pにより視認可能に表示するように設けられている。ARはAugmented Realityの略である。すなわち、HUD装置192は、表示画像Viを構成する表示画像光VLをフロントウィンドシールド4における投影範囲PAに投影して、表示画像光VLのフロントウィンドシールド4による反射光を運転者Pに視認させることで、表示画像Viを表示するように構成されている。本実施形態においては、HUD装置192は、図1に示されているように、俯角ADが0度以上の正値となるように構成されている。俯角ADは、図1にて、視点EPを通る仮想水平線と視点EPと投影範囲PAの上端とを結ぶ仮想直線との間の角度である。俯角ADは、視点EPから投影範囲PAの上端を見下ろす場合に正値となり、視点EPから投影範囲PAの上端を見上げる場合に負値となるものとする。また、HUD装置192は、垂直画角AVよりも水平画角を大きくすることで、投影範囲PAが図2に示されているように横長な略長方形となるように構成されている。垂直画角AVは、図1にて、視点EPと投影範囲PAの上端とを結ぶ仮想直線と、視点EPと投影範囲PAの下端とを結ぶ仮想直線との間の角度である。すなわち、垂直画角AVは、視点EPから表示画像Viを視認可能な上下方向における角度範囲であり、上下方向における視野角とも称され得る。
HUD装置192は、プロジェクタ192Aと拡大光学系192Bとを備えている。プロジェクタ192Aは、表示制御装置20により生成された表示画像信号に基づいて、表示画像光VLを拡大光学系192Bに向けて射出するように設けられている。拡大光学系192Bは、凹面鏡を含む複数の光学要素と、これらのアライメントを制御するアクチュエータとを備えている。拡大光学系192Bは、DSM18によって検出された視点EPに応じて上記のアライメントをアクチュエータで制御することで、フロントウィンドシールド4に対する表示画像光VLの投影状態を調整するように構成されている。
HUD装置192は、重畳コンテンツを表示可能に設けられている。「重畳コンテンツ」は、前景に含まれる特定の注目対象に対応付けあるいは関連付けされつつ、当該注目対象または重畳対象に重畳表示される表示画像コンテンツである。「注目対象」は、例えば、路面標示、道路標識、前方車両、歩行者、等の、運転中に注目すべきあるいは注意を払うべき対象物である。「重畳対象」は、典型的には、注目対象そのものである。但し、重畳対象と注目対象とは、部分的に重なったり、一致しなかったりすることがあり得る。
具体的には、例えば、図2に示されている区画線コンテンツCLは、重畳コンテンツである。区画線コンテンツCLは、対応する道路区画線DLに沿って表示される重畳コンテンツであって、道路区画線DLに模した形状を有している。区画線コンテンツCLは、典型的には、対応する道路区画線DLと視覚的に重なるように路面SRに重畳表示される。この場合、「注目対象」および「重畳対象」は、ともに道路区画線DLである。もっとも、区画線コンテンツCLは、図2に示されているように、対応する道路区画線DLに対して、幅員方向にオフセット表示される場合があり得る。この場合、「注目対象」が道路区画線DLであるのに対し、「重畳対象」は道路区画線DL近傍の路面SRである。
HUD装置192は、非重畳コンテンツを表示可能に設けられている。「非重畳コンテンツ」は、前景に含まれる特定の注目対象には関連付けられず、且つ、特定の重畳対象に重畳表示されるものではない、表示画像コンテンツである。具体的には、例えば、図2に示されている、現在走行中の道路の法定最高速度を示す速度情報コンテンツCVは、非重畳コンテンツである。
すなわち、HUD装置192は、重畳コンテンツおよび非重畳コンテンツの表示を制御するように構成されている。重畳コンテンツと非重畳コンテンツとは、以下の点で異なる。例えば、自車両および/または注目対象の移動により、注目対象の自車両に対する相対位置が変化する。このとき、重畳コンテンツの、投影範囲PA内における表示位置は、注目対象の自車両に対する相対位置の変化に追随して変化することがあり得る。これに対し、非重畳コンテンツの、投影範囲PA内における表示位置は、通常は一定である。また、注目対象あるいは重畳対象と、重畳コンテンツと、視点EPとは、これらが実質的に一直線上に位置するような相対位置関係となる。このような相対位置関係は、自車両の走行等により相対位置の変化が生じても、継続的に維持される。これに対し、非重畳コンテンツについては、そもそも注目対象あるいは重畳対象が規定されないため、このような相対位置関係は観念されない。また、重畳コンテンツの典型例として、区画線コンテンツCLのような、道路区画線DLに対応する実線あるいは破線状の表示画像コンテンツが挙げられる。このようなコンテンツは、道路に沿って表示されるものであり、運転者Pから見て奥行き方向に延びるように表示される。これに対し、非重畳コンテンツの典型例として、車速表示コンテンツ、速度情報コンテンツCV、等が挙げられる。このようなコンテンツは、必ずしも道路に沿って表示されるものではなく、運転者Pから見て奥行き方向に延びるように表示されるものでもない。なお、自車両と注目対象あるいは重畳対象との位置関係によっては、非重畳コンテンツであっても、運転者Pから、重畳コンテンツに対応する注目対象あるいは重畳対象と重畳して視認されることがあり得る。しかしながら、このように、意図しない偶然により何らかの前景と重畳して視認されるような、非重畳コンテンツの表示は、重畳コンテンツにおける「重畳表示」とは異なる。
(表示制御装置)
表示制御装置20は、表示装置19における表示動作を制御するように設けられている。すなわち、表示制御装置20は、DSM18および表示装置19を含むHMIシステムの動作を制御するHCUとして構成されている。HMIはHuman Machine Interfaceの略である。HCUはHMI Control Unitの略である。具体的には、表示制御装置20は、処理部201、記憶部202、RAM203、入出力インタフェース204、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。
表示制御装置20は、表示装置19における表示動作を制御するように設けられている。すなわち、表示制御装置20は、DSM18および表示装置19を含むHMIシステムの動作を制御するHCUとして構成されている。HMIはHuman Machine Interfaceの略である。HCUはHMI Control Unitの略である。具体的には、表示制御装置20は、処理部201、記憶部202、RAM203、入出力インタフェース204、等を備えた、いわゆる車載マイクロコンピュータとして構成されている。
処理部201は、CPU等の演算コアを少なくとも一つ含む構成を有している。記憶部202は、ROMおよび/または不揮発性リライタブルメモリによって構成されている。記憶部202には、処理部201によって実行される種々のプログラム、例えば、表示制御プログラム等が格納されている。また、記憶部202には、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータ、例えば、初期値、テーブル、マップ、等が、あらかじめ格納されている。RAM203は、上記のプログラムの実行により後述する各機能部の機能を実現するための種々の処理を実行するために、処理部201によりアクセス可能に設けられている。
入出力インタフェース204は、表示制御装置20と、ナビゲーション装置16、運転支援ECU17、DSM18、等の外部装置との間の、信号および情報の入出力を行うように設けられている。具体的には、入出力インタフェース204には、車載通信回線10Aが接続されている。また、入出力インタフェース204には、DSM18および表示装置19との間の通信用のサブ通信回線が接続されている。
(機能構成)
表示制御装置20は、メータパネル191における各種表示、および、HUD装置192における表示画像の表示を制御するように構成されている。すなわち、表示制御装置20は、図4に示されているような、マイクロコンピュータ上にて実現される各機能部を有している。具体的には、表示制御装置20は、位置取得部211と、地図情報取得部212と、経路情報取得部213と、走行状況取得部214と、推奨区間特定部215と、視点位置取得部216と、表示制御部217とを有している。以下、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態における、表示制御装置20の機能構成の詳細について説明する。
表示制御装置20は、メータパネル191における各種表示、および、HUD装置192における表示画像の表示を制御するように構成されている。すなわち、表示制御装置20は、図4に示されているような、マイクロコンピュータ上にて実現される各機能部を有している。具体的には、表示制御装置20は、位置取得部211と、地図情報取得部212と、経路情報取得部213と、走行状況取得部214と、推奨区間特定部215と、視点位置取得部216と、表示制御部217とを有している。以下、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態における、表示制御装置20の機能構成の詳細について説明する。
位置取得部211は、自車両の現在位置を取得するように設けられている。すなわち、位置取得部211は、ロケータ14にて複合測位により決定された、高精度な自車両の位置情報および方角情報を、ロケータ14から取得するように構成されている。具体的には、位置取得部211は、ロケータECU144による位置情報および方角情報の決定結果を、ロケータECU144から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
地図情報取得部212は、高精度地図DB143に格納された高精度地図情報を取得するように設けられている。具体的には、地図情報取得部212は、ロケータECU144が高精度地図DB143から読み出した高精度地図情報を、ロケータECU144から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
経路情報取得部213は、自車両の現在位置から目的地までの走行予定経路を取得するように設けられている。具体的には、経路情報取得部213は、ナビゲーション装置16が算出した経路情報を、ナビゲーション装置16から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
走行状況取得部214は、自車両の走行状況、すなわち、運転状態および走行環境を取得するように設けられている。具体的には、走行状況取得部214は、車両状態センサ11により検出したシフトポジションおよび車速等の諸量を、車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。また、走行状況取得部214は、外界状態センサ12により検出した外気温、降雨量、等を、車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
以下、図1〜図4に加えて図5Aおよび図5Bを参照しつつ、推奨区間特定部215について説明する。図5Aは、自車両Bが環状交差点RAに侵入しようとしている状況を上方から見た様子を示す。図5Aにおいて、走行予定経路TRは、ナビゲーション装置16によって現在設定されている、自車両Bの現在位置から不図示の目的地までの自車両Bの走行経路である。図5Bは、図5Aに示された状況における、自車両Bの運転者Pがフロントウィンドシールド4越しに前方の路面SRを見た様子を示す。
まず、環状交差点RAの構造の概略について説明する。環状交差点RAは、環状路RLと、弧状区間RCと、分岐点RFと、分岐路RBとを有している。環状路RLは、弧状区間RCを周方向に複数連接することで環状に形成されている。「周方向」とは、環状交差点RAにおける車両進行方向に沿った、環状路RLの延設方向である。
図5Aおよび図5Bの例においては、環状交差点RAは、車両進行方向が右回りに設定されている。また、環状交差点RAは、二車線の環状路RLを有している。すなわち、環状路RLには、外周車線RL1と内周車線RL2とが設けられている。外周車線RL1は、いわゆる左側車線であって、幅員方向における分岐点RF側に設けられている。
環状路RLには、周方向に沿って複数の分岐点RFが配列されている。弧状区間RCは、周方向に隣接する一対の分岐点RF間に設けられている。分岐路RBは、分岐点RFから放射状に延設されている。重畳対象としての「分岐点RF」は、分岐路RBと環状路RLとの接続箇所と、当該接続箇所近傍の環状路RL内の路面SRとを含む。
環状交差点RAに接続する複数の分岐路RBのうち、進入分岐路RBNは、自車両Bが環状交差点RAに進入する際に通行する分岐路RBである。進入分岐点RFNは、自車両Bが環状交差点RAに進入する際に通行する分岐点RFである。すなわち、進入分岐点RFNは、進入分岐路RBNの終点である。
一方、退出予定分岐路RBXは、自車両Bが環状交差点RAから退出する際に通行する分岐路RBである。退出予定分岐点RFXは、自車両Bが環状交差点RAに一旦進入した後に環状交差点RAから退出予定の分岐点RFである。すなわち、退出予定分岐点RFXは、退出予定分岐路RBXの始点である。直前分岐点RFPは、退出予定分岐点RFXの直前の分岐点RFである。
推奨区間特定部215は、自車両Bが環状交差点RAを通行する際に、推奨区間RSを特定するように設けられている。推奨区間RSは、自車両Bが環状交差点RAから退出する際に、幅員方向における分岐点RF側の走行位置である外周車線RL1を走行することが推奨される走行区間である。本実施形態においては、推奨区間特定部215は、推奨区間RSをロケータ14およびナビゲーション装置16から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
推奨区間RSは、直前区間RCXの少なくとも一部を含むように設定されている。直前区間RCXは、退出予定分岐点RFXの直前の弧状区間RCである。すなわち、直前区間RCXは、直前分岐点RFPを始端とし退出予定分岐点RFXを終端とする弧状区間RCである。図5Aの例においては、環状交差点RAは、互いに略90度で交差する十字路に設けられている。この場合、推奨区間RSは、直前区間RCXの全てを含むように、走行予定経路TRにて設定されている。よって、この場合、推奨区間特定部215は、直前区間RCXと略一致するようにあらかじめ設定された推奨区間RSを、高精度地図情報および走行予定経路TRに基づいて取得することで、推奨区間RSを特定するようになっている。
視点位置取得部216は、HUD装置192による表示を実行する際の視点EPの位置を取得するように設けられている。具体的には、視点位置取得部216は、DSM−ECU183による視点EPの三次元位置の算出結果を、DSM−ECU183から車載通信回線10Aを介して取得するようになっている。
表示制御部217は、位置取得部211〜走行状況取得部214および視点位置取得部216による取得結果と、推奨区間特定部215による特定結果とに基づいて、HUD装置192の表示動作を制御するように設けられている。具体的には、表示制御部217は、自車両Bが環状交差点RAを通行する際の、自車両Bの現在位置に基づいて、環状交差点RAにおける路面SRへの重畳コンテンツの重畳表示状態を制御するようになっている。
(動作概要:第一実施形態)
以下、本実施形態に係る表示制御装置20の動作、および、この表示制御装置20により実行される表示制御方法の概要について、本実施形態の構成により奏される効果とともに説明する。
以下、本実施形態に係る表示制御装置20の動作、および、この表示制御装置20により実行される表示制御方法の概要について、本実施形態の構成により奏される効果とともに説明する。
表示制御装置20は、自車両の不図示のイグニッションスイッチオンを含む所定のHUD表示開始条件が成立すると、処理部201により記憶部202から表示制御プログラムを読み出して実行する。これにより、表示制御装置20によるHUD装置192の表示制御が開始する。
HUD装置192の表示制御が開始されると、位置取得部211〜走行状況取得部214は、それぞれ、必要な情報を取得する。具体的には、位置取得部211は、自車両Bの現在位置を取得する。「現在位置」には、自車両Bが現在走行中の道路における、幅員方向位置が含まれる。すなわち、位置取得部211は、自車両Bが現在走行中の道路に複数の車線が存在する場合に、自車両Bが現在どの車線を走行中であるかを示す情報を取得する。
地図情報取得部212は、ロケータECU144が高精度地図DB143から読み出した高精度地図情報を、ロケータECU144から車載通信回線10Aを介して取得する。経路情報取得部213は、ナビゲーション装置16が算出した走行予定経路TRを、ナビゲーション装置16から車載通信回線10Aを介して取得する。走行状況取得部214は、自車両の走行状況、すなわち、運転状態および走行環境を取得する。
自車両Bが環状交差点RAを通行中の場合、推奨区間特定部215は、推奨区間RSを特定する。具体的には、推奨区間特定部215は、自車両Bが環状交差点RAに進入したことが位置取得部211等による取得結果に基づいて検知された場合に、高精度地図情報および走行予定経路TRに基づいて推奨区間RSを取得する。
視点位置取得部216は、DSM−ECU183による視点EPの三次元位置の算出結果を、DSM−ECU183から車載通信回線10Aを介して取得する。そして、表示制御部217は、上記の各取得結果等に基づいて、HUD装置192による表示動作を制御する。すなわち、表示制御部217は、上記の各取得結果等に基づいて、HUD装置192に表示させる表示画像コンテンツの種類および表示形式を選択あるいは決定する。これにより、HUD装置192は、走行状況等に応じた表示画像コンテンツを、適宜のタイミングで表示する。
例えば、周辺監視センサ13および/またはロケータ14により、自車両Bが現在走行中の道路における速度規制情報が取得される場合がある。この場合、表示制御部217は、対応する非重畳コンテンツである速度情報コンテンツCVを、HUD装置192により表示する。その他、表示制御装置20は、非重畳コンテンツに対応する各種情報が取得された場合、かかる情報に対応する非重畳コンテンツを、HUD装置192により表示する。また、表示制御装置20は、取得された情報に変更が生じる毎に、HUD装置192による非重畳コンテンツの表示状態を更新する。表示状態を更新することには、非表示にすることも含まれる。
図5A〜図8Aおよび図5B〜図8Bを用いて、自車両Bが環状交差点RAを通行する際の、表示制御装置20によるHUD装置192の表示制御の具体例について説明する。図5A〜図8Aは、自車両Bが環状交差点RAを通行する様子を順に時系列で示す。図5B〜図8Bは、このときの表示制御の遷移を順に時系列で示す。図5A〜図8Aおよび図5B〜図8Bに示されている具体例は、自車両Bが、十字路に設けられた環状交差点RAを右折する例である。
なお、図示および説明の簡略化のため、図5B〜図8Bにおいては、速度情報コンテンツCV等の非重畳コンテンツの図示は、省略されているものとする。また、重畳コンテンツのうち、環状交差点RAにおける路面SRに重畳表示されるもの以外のもの、例えば、区画線コンテンツCL等についても、図示が省略されているものとする。後述する図11B〜図13Bにおいても同様である。
図5Aおよび図5Bは、自車両Bの現在位置が環状交差点RAへの進入路である進入分岐路RBN内であって、自車両Bが当該環状交差点RAに接近中である場合を示す。この場合、表示制御部217は、方向指示コンテンツCDを、進入分岐路RBNにおける進入分岐点RFNの近傍部分および進入分岐点RFNにて、路面SRに重畳表示する。方向指示コンテンツCDは、進入分岐路RBNに接続する進入分岐点RFNにおける自車両Bの進行方向を示す表示画像コンテンツであって、具体的には左折を指示する矢印パターンである。これにより、自車両Bの環状交差点RAへの進入が良好に案内され得る。
自車両Bは、進入分岐点RFNを通過して環状交差点RAに進入した直後は、通常、外周車線RL1を走行する。但し、本具体例においては、自車両Bは、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFを2つ通過する。このように、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFを1つ以上通過する場合、当該分岐点RFにて環状交差点RAから退出する他車両を避けるため、図6Aに示されているように、自車両Bが内周車線RL2に車線変更することがある。
図6Aおよび図6Bは、自車両Bが内周車線RL2を走行中に、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFに接近している場合を示す。この場合、図6Bに示されているように、表示制御部217は、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFに対応する、不進入コンテンツCQを表示する。不進入コンテンツCQは、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFへの自車両Bの不進入予定を通知する重畳コンテンツである。なお、不進入コンテンツCQは、自車両Bが外周車線RL1を走行中であっても表示される。
本具体例においては、表示制御部217は、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFが閉鎖されている状態を示す不進入コンテンツCQを、当該分岐点RFに重畳表示する。具体的には、不進入コンテンツCQは、分岐路RBと環状路RLとの接続箇所にて当該分岐点RFを塞ぐように立設した壁状の表示画像コンテンツである。あるいは、不進入コンテンツCQは、当該接続箇所に設けられた両開きドアが閉じられた状態を示す表示画像コンテンツである。これにより、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFにて環状交差点RAから退出させるように運転者Pが誤って自車両Bを運転することが、良好に抑制され得る。
また、表示制御部217は、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFに対応する、番号コンテンツCNを表示する。番号コンテンツCNは、自車両が環状交差点RAに進入する際に通過した分岐点RFである進入分岐点RFNから何番目の分岐点RFであるかを示す重畳コンテンツである。本具体例においては、表示制御部217は、アラビア数字の番号コンテンツCNを、当該分岐点RFに重畳表示する。具体的には、番号コンテンツCNは、壁状あるいは扉状の不進入コンテンツCQにおける壁面に目立つように描かれたアラビア数字である。これにより、環状交差点RA内における自車両Bの現在位置を視覚的に通知することが可能となる。したがって、運転者Pは、環状交差点RA内における自車両Bの現在位置を簡易に把握することができる。
図7Aに示されているように、自車両Bが、直前分岐点RFPを通過した直後に、外周車線RL1を走行していない場合があり得る。この場合、自車両Bの現在位置は、推奨区間RSにて、推奨領域RTの外側となる。推奨領域RTは、推奨区間RSの、幅員方向における退出予定分岐点RFX側すなわち外側の領域である。換言すれば、推奨領域RTは、推奨区間RSにおける外周車線RL1である。
この場合、図7Bに示されているように、表示制御部217は、走行位置変更コンテンツCRを、環状路RL内の路面SRに重畳表示する。走行位置変更コンテンツCRは、幅員方向における自車両Bの走行位置の変更を促す重畳コンテンツである。本具体例においては、表示制御部217は、矢印パターンにより形成される走行位置変更コンテンツCRを、路面SRに重畳表示する。これにより、退出予定分岐点RFXに到達する前に自車両Bを推奨領域RTに良好に案内することが可能となる。なお、走行位置変更コンテンツCRは、「車線変更コンテンツ」あるいは「車線変更指示コンテンツ」とも称され得る。
一方、表示制御部217は、自車両Bの現在位置が推奨領域RTの内側である場合には、走行位置変更コンテンツCRを非表示とする。具体的には、表示制御部217は、走行位置変更コンテンツCRを表示した後に自車両Bが外周車線RL1に車線変更して推奨領域RTに進入した場合、走行位置変更コンテンツCRの表示を消去する。これにより、自車両Bの推奨領域RTへの進入に伴って不要となった走行位置変更コンテンツCRが引き続き表示されることにより運転者Pが紛らわしさを感じることが、良好に抑制され得る。
このように、表示制御部217は、推奨区間RSを走行中の自車両Bの現在位置が推奨領域RT内であるか否かに応じて、走行位置変更コンテンツCRの表示のオンオフを適切に制御する。具体的には、表示制御部217は、推奨区間RSにて自車両Bの現在位置が外周車線RL1とは異なる非推奨車線である内周車線RL2内である場合には、走行位置変更コンテンツCRを環状路RL内の路面SRに重畳表示する。一方、表示制御部217は、推奨区間RSにて自車両Bの現在位置が幅員方向における退出予定分岐点RFX側の推奨車線である外周車線RL1内である場合には、走行位置変更コンテンツCRを非表示とする。これにより、自車両Bの環状交差点RAの通行を適切に補助することが可能となる。
走行位置変更コンテンツCRが表示されても、自車両Bが推奨領域RTに進入しないまま、退出予定分岐点RFXに接近する場合があり得る。具体的には、例えば、自車両Bが内周車線RL2を走行中に直前分岐点RFPを通過したとき、外周車線RL1に他車両が多数走行していると、自車両Bの外周車線RL1への車線変更が困難となる。このような場合、無理に外周車線RL1への車線変更を促すよりも、一旦退出予定分岐点RFXを通過して環状路RLを一周した後に環状交差点RAからの退出を再度試みることの方が、より推奨され得る。
そこで、表示制御部217は、自車両Bから退出予定分岐点RFXまでの距離Dが閾値距離Dth未満の場合に、走行位置変更コンテンツCRを非表示とする。例えば、自車両Bが直前分岐点RFPを通過しても内周車線RL2を走行中であったために走行位置変更コンテンツCRが一旦表示された後に、距離Dが閾値距離Dth未満となった場合、走行位置変更コンテンツCRの表示が消去される。
自車両Bが退出予定分岐点RFXを通過しても環状交差点RAから退出せず、環状路RLをもう一周して再度退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAからの退出を試みる場合を想定する。この場合、走行位置変更コンテンツCRを再度表示することで、退出予定分岐点RFXにおける自車両Bの環状交差点RAからの退出を良好に補助することが好ましい。また、自車両Bが誤って進入分岐点RFNにて環状交差点RAから退出しないように、運転者Pに注意喚起をすることが好ましい。
そこで、表示制御部217は、走行位置変更コンテンツCRが表示から非表示となった後、自車両Bが退出予定分岐点RFXを通過しても環状交差点RAから退出せず環状路RLを走行中の場合に、走行位置変更コンテンツCRを表示可能とする。これにより、退出予定分岐点RFXにおける自車両Bの環状交差点RAからの退出を良好に案内することが可能となる。
また、表示制御部217は、不進入コンテンツCQを、自車両Bが環状交差点RAに進入する際に通過した分岐点RFである進入分岐点RFNに重畳表示する。これにより、自車両Bが誤って進入分岐点RFNにて環状交差点RAから退出しないように、運転者Pに良好に注意喚起をすることが可能となる。
自車両Bが走行位置変更コンテンツCRの表示中に推奨領域RTに進入した場合、走行位置変更コンテンツCRが表示から非表示に切り替わる。この場合、退出予定分岐点RFXにおける自車両Bの環状交差点RAからの安全な退出が可能である。もっとも、運転者Pが不注意により退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAから退出することを失念したために、自車両Bが退出予定分岐点RFXを通過しても環状路RLを走行し続けてしまうことがあり得る。
そこで、表示制御部217は、推奨区間RSにて自車両Bの現在位置が推奨領域RT内すなわち外周車線RL1内である場合に、退出案内コンテンツを表示する。退出案内コンテンツは、自車両Bが退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAから退出することを案内あるいは注意喚起するために、推奨区間RSにおける退出予定分岐点RFX近傍の路面SRまたは退出予定分岐点RFXに重畳表示される重畳コンテンツである。
典型的には、表示制御部217は、図8Aに示されているように自車両Bが退出予定分岐点RFXに接近すると、退出案内コンテンツを表示する。すなわち、例えば、表示制御部217は、自車両Bから退出予定分岐点RFXまでの距離Dが退出案内距離Dn未満となった場合に、かかる重畳コンテンツを表示する。退出案内距離Dn<閾値距離Dthである。
具体的には、表示制御部217は、退出予定分岐点RFXへの自車両Bの進入予定を通知する進入コンテンツCPを、退出予定分岐点RFXに重畳表示する。進入コンテンツCPは、退出予定分岐点RFXが開放されている状態を示す表示画像コンテンツである。本具体例においては、進入コンテンツCPは、分岐路RBと環状路RLとの接続箇所に設けられた両開きドアが奥側に開いた状態を示す表示画像コンテンツである。
また、表示制御部217は、退出予定分岐点RFXへの自車両Bの進入を誘導する誘導コンテンツCGを、退出予定分岐点RFXまでの路面SRに重畳表示する。本具体例においては、誘導コンテンツCGは、左折を指示する矢印パターンによって形成されている。
以上に説明した表示制御動作の一具体例について、図9および図10に示されたフローチャートを用いて説明する。なお、図9および図10において、「ステップ」を単に「S」と略記する。図9および図10に示された処理は、上記の表示制御プログラムに含まれる。図18に示されたフローチャートについても同様である。
表示制御装置20における処理部201は、所定のHUD表示開始条件が成立すると、当該条件が不成立となるまで、図9に示されたルーチンを所定時間(例えば100msec)間隔で繰り返し起動する。図9に示されたルーチンは、図5Bに示された方向指示コンテンツCDの表示制御に対応する。
図9に示されたルーチンが起動されると、まず、ステップ901にて、処理部201は、自車両Bが環状交差点RAの入口すなわち進入分岐点RFNに接近中であるか否かを判定する。具体的には、処理部201は、走行予定経路TR上にて自車両Bの進行先に存在する環状交差点RAにおける進入分岐点RFNと自車両Bとの距離が、減少中且つ所定値未満となったか否かを判定する。
図5Aに示されているように、自車両Bが進入分岐点RFNに接近中である場合(すなわちステップ901=YES)、処理部201は、ステップ902の処理を実行した後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ902にて、処理部201は、図5Bに示されているように、HUD装置192に方向指示コンテンツCDを表示させる。
自車両Bの進行先の所定範囲内に環状交差点RAが存在しない場合、自車両Bは、進入分岐点RFNに接近中ではないものとして、ステップ901の判定が「NO」となる。具体的には、例えば、投影範囲PAおよびその近傍にて視認可能な程度まで環状交差点RAが自車両Bに接近してはいない場合、ステップ901の判定が「NO」となる。また、自車両Bが進入分岐点RFNを通過して環状交差点RAに進入すると、ステップ901の判定が「NO」となる。
ステップ901の判定が「NO」である場合、処理部201は、処理をステップ903に進行させる。ステップ903にて、処理部201は、方向指示コンテンツCDが表示中であるか否かを判定する。
自車両Bが進入分岐点RFNを通過して環状交差点RAに進入することでステップ901の判定が「NO」となった場合、ステップ901の判定が「NO」となって処理がステップ903に進行する。そして、ステップ903の判定が「YES」となる。この場合、処理部201は、ステップ904の処理を実行した後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ904にて、処理部201は、方向指示コンテンツCDを非表示とする。すなわち、処理部201は、方向指示コンテンツCDの表示を終了する。
自車両Bの進行先の所定範囲内に環状交差点RAが存在しない場合、方向指示コンテンツCDは表示されていない。よって、この場合、方向指示コンテンツCDを表示から非表示に切り替える必要はない。そこで、この場合、ステップ901の判定が「NO」となって処理がステップ903に進行する。そして、ステップ903の判定が「NO」となる。すると、処理部201は、ステップ904の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
表示制御装置20における処理部201は、所定のHUD表示開始条件が成立すると、当該条件が不成立となるまで、図10に示されたルーチンを所定時間(例えば100msec)間隔で繰り返し起動する。図10に示されたルーチンは、図6B〜図8Bに示された各コンテンツの表示制御に対応する。
図10に示されたルーチンが起動されると、まず、ステップ1001にて、処理部201は、自車両Bが現在環状交差点RA内を走行中であるか否かを判定する。自車両Bが現在環状交差点RA内を走行中である場合(すなわちステップ1001=YES)、処理部201は、処理をステップ1002に進行させる。ステップ1002にて、処理部201は、現在走行中の環状交差点RAに対して推奨区間RSが設定されているか否かを判定する。
推奨区間RSの設定が有る場合(すなわちステップ1002=YES)、処理部201は、処理をステップ1003およびステップ1004に進行させる。ステップ1003にて、処理部201は、推奨区間RSを特定する。すなわち、処理部201は、高精度地図情報および走行予定経路TRの取得結果に基づいて推奨区間RSを取得する。ステップ1004にて、処理部201は、自車両Bが現在推奨区間RS内を走行中であるか否かを判定する。
自車両Bが現在推奨区間RS内を走行中である場合(すなわちステップ1004=YES)、処理部201は、処理をステップ1005に進行させる。ステップ1005にて、処理部201は、自車両Bの現在位置が推奨領域RT内であるか否かを判定する。なお、自車両Bの現在位置が推奨領域RT内であるか否かの判定は、自車両Bの平面視における中心位置を基準に行われる。自車両Bの平面視における中心位置は、自車両Bの車体2の、車両全長方向および車幅方向における中心位置である。したがって、車幅方向における自車両Bの一部が推奨領域RT外である内周車線RL2側にはみ出していても、自車両Bの平面視における中心位置が推奨領域RT内であれば、自車両Bの現在位置が推奨領域RT内であると判定される。
自車両Bが現在推奨領域RT外を走行中である場合(すなわちステップ1005=NO)、処理部201は、処理をステップ1006に進行させる。ステップ1006にて、処理部201は、自車両Bから退出予定分岐点RFXまでの距離Dが閾値距離Dth以上であるか否かを判定する。
距離Dが閾値距離Dth以上である場合(すなわちステップ1006=YES)、処理部201は、処理をステップ1007に進行させる。ステップ1007にて、処理部201は、HUD装置192に走行位置変更コンテンツCRを表示させる。
これに対し、距離Dが閾値距離Dth未満である場合(すなわちステップ1006=NO)、処理部201は、処理をステップ1008に進行させる。また、自車両Bが現在推奨領域RT内を走行中である場合(すなわちステップ1005=YES)、処理部201は、処理をステップ1008に進行させる。ステップ1008にて、処理部201は、走行位置変更コンテンツCRを非表示とする。
ステップ1007の処理の後、処理部201は、処理をステップ1009に進行させる。同様に、ステップ1008の処理の後、処理部201は、処理をステップ1009に進行させる。また、自車両Bが現在推奨区間RS外を走行中である場合(すなわちステップ1004=NO)、処理部201は、ステップ1005〜ステップ1008の処理をスキップして、処理をステップ1009に進行させる。
ステップ1009にて、処理部201は、次の分岐点RFが退出予定分岐点RFXであるか否かを判定する。「次の分岐点RF」とは、自車両Bの進行先にて、自車両Bの直近に存在する分岐点RFである。
次の分岐点RFが退出予定分岐点RFXではない場合(すなわちステップ1009=NO)、処理部201は、ステップ1010の処理を実行した後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ1010にて、処理部201は、退出予定分岐点RFXではない分岐点RFに対応する、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNの表示を許可する。これにより、当該分岐点RFが投影範囲PA内に入ると、HUD装置192は、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNを表示することが可能となる。一方、誘導コンテンツCGおよび進入コンテンツCPの表示は不許可となる。
次の分岐点RFが退出予定分岐点RFXである場合(すなわちステップ1009=YES)、処理部201は、処理をステップ1011に進行させる。ステップ1011にて、処理部201は、自車両Bが現在推奨領域RT内を走行中であるか否かを判定する。
次の分岐点RFが退出予定分岐点RFXであるにもかかわらず、自車両Bが現在推奨領域RT外を走行中である場合、ステップ1011の判定が「NO」となる。この場合、現在接近中の退出予定分岐点RFXにて自車両Bが環状交差点RAから退出しない可能性がある。特に、退出予定分岐点RFXが投影範囲PA内に入る程度まで自車両Bが退出予定分岐点RFXに接近した状況においては、退出予定分岐点RFXにて自車両Bが環状交差点RAから退出しない可能性が高い。そこで、この場合、処理部201は、処理をステップ1010に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。これにより、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNを表示することが可能となる。一方、誘導コンテンツCGおよび進入コンテンツCPの表示は不許可となる。
次の分岐点RFが退出予定分岐点RFXであり且つ当該分岐点RFにて自車両Bが環状交差点RAから退出する場合、ステップ1009の判定が「YES」且つステップ1011の判定が「YES」となる。この場合、処理部201は、処理をステップ1012に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ1012にて、処理部201は、退出予定分岐点RFXに対応する、進入コンテンツCPおよび誘導コンテンツCGの表示を許可する。これにより、退出予定分岐点RFXが投影範囲PA内に入ると、HUD装置192は、誘導コンテンツCGおよび進入コンテンツCPを表示することが可能となる。一方、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNの表示は不許可となる。
典型例として、例えば、自車両Bの走行経過が順に図6A、図7A、および図8Aに示されたように推移した後に、そのまま退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAから退出する場合を想定する。この場合におけるコンテンツ表示の推移例について説明する。
図6Aに示された状態は、自車両Bが未だ推奨区間RSに到達しておらず、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFに接近中の状態である。この状態では、ステップ1004の判定が「NO」となって処理がステップ1009に進行し、ステップ1009の判定が「NO」となってステップ1010の処理が実行される。これにより、図6Bに示されているように、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNが表示される。
図7Aに示された状態は、自車両Bが推奨区間RSに到達した直後であって推奨領域RTを走行していない状態である。この状態では、ステップ1004の判定が「YES」となって処理がステップ1005に進行し、ステップ1005の判定が「NO」となって処理がステップ1006に進行し、ステップ1006の判定が「YES」となってステップ1007の処理が実行される。これにより、図7Bに示されているように、走行位置変更コンテンツCRが表示される。
図8Aに示された状態は、自車両Bが推奨領域RTを走行中であり且つ退出予定分岐点RFXに接近中の状態である。この状態では、ステップ1004の判定が「YES」となって処理がステップ1005に進行し、ステップ1005の判定が「YES」となってステップ1008の処理が実行される。これにより、走行位置変更コンテンツCRが非表示とされる。
また、ステップ1009の判定が「YES」となって処理がステップ1011に進行し、ステップ1011の判定が「YES」となってステップ1012の処理が実行される。これにより、図8Bに示されているように、誘導コンテンツCGおよび進入コンテンツCPが表示される。
上記の典型例とは異なる例について説明する。例えば、図7Aに示された状態から、自車両Bが推奨領域RTに進入せずに非推奨の内周車線RL2を走行中のまま、距離Dが閾値距離Dth未満となる場合があり得る。この場合、ステップ1006の判定が「NO」となってステップ1008の処理が実行されることで、走行位置変更コンテンツCRが非表示となる。この場合、自車両Bは、退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAから退出せずに、一旦退出予定分岐点RFXを通過した後に環状交差点RAからの退出を再度試みるのが通常である。あるいは、図8Aに示された状態から、自車両Bが、退出予定分岐点RFXにて環状交差点RAから退出せずに、退出予定分岐点RFXを通過して、退出予定分岐点RFXを始点とする弧状区間RCに進入する場合があり得る。
これらの場合、距離Dは、自車両Bが退出予定分岐点RFXを通過することで閾値距離Dthよりも大きな値に一気に増加し、その後、環状路RL内での自車両Bの走行に伴い再度減少し始める。そして、自車両Bが再度推奨区間RSに進入すると、図7Aに示された状態が再現される。この状態では、ステップ1004の判定が「YES」となって処理がステップ1005に進行し、ステップ1005の判定が「NO」となって処理がステップ1006に進行し、ステップ1006の判定が「YES」となってステップ1007の処理が実行される。これにより、走行位置変更コンテンツCRの再度の表示が可能となる。
また、これらの場合、環状路RLを走行中の自車両Bは、環状交差点RAに進入する際に通過した進入分岐点RFNを通過する。この際、ステップ1009の判定が「NO」となってステップ1010の処理が実行される。これにより、進入分岐点RFNに対応して、不進入コンテンツCQおよび番号コンテンツCNが表示される。なお、この際の番号コンテンツCNの数字は「0」となる。
自車両Bが環状交差点RAから退出すると、ステップ1001の判定が「NO」となる。この場合、処理部201は、処理をステップ1013に進行させる。ステップ1013にて、処理部201は、環状交差点内コンテンツが表示中あるいは表示許可中であるか否かを判定する。「環状交差点内コンテンツ」は、自車両Bが環状交差点RA内を走行中に、走行状況に応じて環状交差点RAに重畳表示される重畳コンテンツである。具体的には、「環状交差点内コンテンツ」は、走行位置変更コンテンツCR、誘導コンテンツCG、番号コンテンツCN、進入コンテンツCP、および不進入コンテンツCQである。
環状交差点内コンテンツが表示中あるいは表示許可中である場合(すなわちステップ1013=YES)、処理部201は、処理をステップ1014に進行させた後、本ルーチンを一旦終了する。ステップ1014にて、処理部201は、環状交差点内コンテンツを非表示とする。
自車両Bがそもそも環状交差点RAに進行せず環状交差点内コンテンツの表示が行われなかった場合、ステップ1001の判定が「NO」となり且つステップ1013の判定が「NO」となる。この場合、処理部201は、ステップ1014の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
(動作概要:第二実施形態)
以下、第二実施形態について、図11A〜図13Aおよび図11B〜図13Bを参照しつつ説明する。なお、以下の第二実施形態の説明においては、主として、上記第一実施形態と異なる部分について説明する。また、第一実施形態と第二実施形態とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の第二実施形態の説明において、第一実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記第一実施形態における説明が適宜援用され得る。
以下、第二実施形態について、図11A〜図13Aおよび図11B〜図13Bを参照しつつ説明する。なお、以下の第二実施形態の説明においては、主として、上記第一実施形態と異なる部分について説明する。また、第一実施形態と第二実施形態とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の第二実施形態の説明において、第一実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記第一実施形態における説明が適宜援用され得る。
本実施形態に係る表示制御装置20の基本構成は、図1〜4と同様である。また、本実施形態に係る表示制御装置20の基本動作は、図9および図10と同様である。本実施形態においては、上記第一実施形態とは、環状交差点内コンテンツの表示態様が異なる。なお、図示および説明の簡略化のため、図11B〜図13Bにおいて、環状交差点内コンテンツ以外の表示画像コンテンツの図示は省略されているものとする。
図11Aおよび図11Bは、上記第一実施形態における図6Aおよび図6Bに対応する。本実施形態においては、図11Bに示されているように、表示制御部217は、不進入コンテンツCQを、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFの先の分岐路RBにおける路面SRに重畳表示する。不進入コンテンツCQは、運転者Pが自車両Bの進入を躊躇するような所定パターン、例えば、赤色且つ半透明の塗りつぶしバターンにより形成されている。
図12Aおよび図12Bは、上記第一実施形態における図7Aおよび図7Bに対応する。本実施形態においては、図12Bに示されているように、表示制御部217は、塗りつぶしパターンにより形成される走行位置変更コンテンツCRを、路面SRに重畳表示する。走行位置変更コンテンツCRを構成する塗りつぶしパターンは、例えば、運転者Pが安心して自車両Bを進入させることができるような所定パターン、例えば、青色且つ半透明の塗りつぶしバターンにより形成されている。
図13Aおよび図13Bは、上記第一実施形態における図8Aおよび図8Bに対応する。本実施形態においては、図13Bに示されているように、表示制御部217は、塗りつぶしパターンにより形成される誘導コンテンツCGを、退出予定分岐点RFXまでの環状路RLの路面SRに重畳表示する。誘導コンテンツCGは、例えば、運転者Pが安心して自車両Bを進入させることができるような所定パターン、例えば、青色且つ半透明の塗りつぶしバターンにより形成されている。
また、表示制御部217は、進入コンテンツCPを、退出予定分岐点RFXの先の分岐路RBにおける路面SRに重畳表示する。進入コンテンツCPは、不進入コンテンツCQとは異なるパターン、例えば、運転者Pが安心して自車両Bを進入させることができる青色且つ半透明の塗りつぶしバターンにより形成されている。
(動作概要:第三実施形態)
以下、第三実施形態について、図14〜図18を参照しつつ説明する。なお、以下の第三実施形態の説明においては、主として、上記第一実施形態と異なる部分について説明する。また、第一実施形態と第三実施形態とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の第三実施形態の説明において、第一実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記第一実施形態における説明が適宜援用され得る。
以下、第三実施形態について、図14〜図18を参照しつつ説明する。なお、以下の第三実施形態の説明においては、主として、上記第一実施形態と異なる部分について説明する。また、第一実施形態と第三実施形態とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の第三実施形態の説明において、第一実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記第一実施形態における説明が適宜援用され得る。
本実施形態に係る表示制御装置20の基本構成は、図1〜4とほぼ同様である。また、本実施形態に係る表示制御装置20の基本動作は、図9および図10とほぼ同様である。本実施形態においては、上記第一実施形態とは、推奨区間特定部215による推奨区間RSの特定態様が異なる。
図14に示されているように、あらかじめ設定されている推奨区間RSである初期設定区間RS1が、直前区間RCXの一部しか含まない場合があり得る。この場合であっても、初期設定区間RS1の始点よりも手前側の位置にて車線変更が可能であれば、退出予定分岐点RFXにおける自車両Bの環状交差点RAからの退出が、よりいっそう容易となる。
そこで、この場合、推奨区間特定部215は、直前区間RCXの全てを含むように、推奨区間RSを特定する。具体的には、推奨区間特定部215は、初期設定区間RS1に延長区間RS2を加えることで、直前区間RCXと略一致するように推奨区間RSを特定する。これにより、推奨区間RSは、初期設定区間RS1から延長区間RS2分延長される。また、推奨領域RTも、初期設定区間RS1に対応する初期設定領域RT1から、延長区間RS2に対応する延長領域RT2分延長される。
あるいは、初期設定区間RS1の始点が、直前分岐点RFPよりもさらに手前側に設定されている場合があり得る。すなわち、この場合、初期設定区間RS1は、直前分岐点RFPよりも手前側から退出予定分岐点RFXに至るまで設定されている。
具体的には、例えば、図15に示されているように、初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3内となるように、初期設定区間RS1が設定されている場合があり得る。非推奨区間RS3は、直前分岐点RFPの近傍部分である。具体的には、非推奨区間RS3は、直前分岐点RFPよりも手前側にて直前分岐点RFPに隣接する位置に設定されている。自車両Bが非推奨区間RS3にて内周車線RL2から外周車線RL1に車線変更しようとすると、直前分岐点RFPにて環状交差点RAから退出しようとしている他車両と自車両Bとで進路が交錯する懸念が生じる。
そこで、初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3内である場合、推奨区間特定部215は、図16に示されているように推奨区間RSを特定する。具体的には、推奨区間特定部215は、初期設定区間RS1に延長区間RS2を加えることで、推奨区間RSを非推奨区間RS3よりも手前側に延長する。また、推奨区間特定部215は、延長後の推奨区間RSから非推奨区間RS3を除外する。これにより、推奨領域RTも、初期設定区間RS1に対応する初期設定領域RT1から、延長区間RS2に対応する延長領域RT2分延長される一方、非推奨区間RS3に対応する除外領域RT3が除外される。
このように、推奨区間特定部215は、直前分岐点RFPの直前の弧状区間RCにおける、非推奨区間RS3以外を含むように、推奨区間RSを特定する。これにより、他車両と自車両Bとの進路の交錯が、良好に回避され得る。
なお、非推奨区間RS3は、図17に示されているように、直前分岐点RFPを含むように設定され得る。これにより、直前分岐点RFPにて環状交差点RAに進入しようとしている他車両と自車両Bとの進路の交錯も、良好に回避され得る。
図18は、推奨区間RSの特定処理を示す。すなわち、図18に示された一連の処理は、図10に示されたフローチャートにおけるステップ1003の処理に対応する。
推奨区間RSの特定処理が開始されると、まず、ステップ1801にて、処理部201は、初期設定区間RS1を読み込む。次に、ステップ1802にて、処理部201は、読み込んだ初期設定区間RS1と直前区間RCXとを比較する。続いて、処理部201は、処理をステップ1803に進行させる。
ステップ1803にて、処理部201は、図5に示されているように初期設定区間RS1と直前区間RCXとが略同一であるか否かを判定する。初期設定区間RS1と直前区間RCXとが略同一である場合(すなわちステップ1803=YES)、処理部201は、ステップ1804の処理を実行した後、推奨区間RSの特定処理を終了する。この場合、ステップ1804にて、処理部201は、初期設定区間RS1をそのまま推奨区間RSとして特定する。すなわち、この場合、初期設定区間RS1に対する延長および除外の処理は行われない。
初期設定区間RS1と直前区間RCXとが略同一ではない場合(すなわちステップ1803=NO)、処理部201は、処理をステップ1805に進行させる。ステップ1805にて、処理部201は、図14に示されているように初期設定区間RS1が直前区間RCXよりも短いか否かを判定する。
初期設定区間RS1が直前区間RCXよりも短い場合(すなわちステップ1805=YES)、処理部201は、ステップ1806の処理を実行した後、処理をステップ1804に進行させる。ステップ1806にて、処理部201は、始点が直前区間RCXの始点と略一致するまで、初期設定区間RS1の始点を延長する。そして、ステップ1804にて、処理部201は、延長処理後の初期設定区間RS1を推奨区間RSとして特定する。すなわち、この場合、ステップ1801にて読み込まれた初期設定区間RS1に延長区間RS2を加えた区間が、推奨区間RSとして特定される。その後、処理部201は、推奨区間RSの特定処理を終了する。
初期設定区間RS1が直前区間RCXよりも長い場合(すなわちステップ1805=NO)、処理部201は、処理をステップ1807に進行させる。ステップ1807にて、処理部201は、初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3内であるか否かを判定する。
初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3内である場合(すなわちステップ1807=YES)、処理部201は、ステップ1808の処理を実行後、処理をステップ1809に進行させる。ステップ1808にて、処理部201は、初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3外となるまで、初期設定区間RS1を延長する。ステップ1809にて、処理部201は、延長後の初期設定区間RS1から非推奨区間RS3を除外する。そして、処理部201は、ステップ1804の処理を実行した後、推奨区間RSの特定処理を終了する。この場合、ステップ1804にて、処理部201は、延長処理および非推奨区間RS3の除外処理を経た区間を、推奨区間RSとして特定する。
初期設定区間RS1の始点が非推奨区間RS3外である場合(すなわちステップ1807=NO)、延長処理の必要はない。そこで、この場合、処理部201は、ステップ1808の処理をスキップして、処理をステップ1809に進行させる。この場合、ステップ1809にて、処理部201は、ステップ1801にて読み込まれた初期設定区間RS1から非推奨区間RS3を除外する。そして、処理部201は、ステップ1804の処理を実行した後、推奨区間RSの特定処理を終了する。この場合、ステップ1804にて、処理部201は、非推奨区間RS3の除外処理を経た区間を、推奨区間RSとして特定する。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、相互に同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、相互に同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に、何ら限定されるものではない。すなわち、例えば、車両1は、四輪自動車に限定されない。具体的には、車両1は、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪または八輪自動車でもよい。車両1の種類は、内燃機関のみを備えた自動車であってもよいし、内燃機関を備えない電気自動車または燃料電池車であってもよいし、いわゆるハイブリッド自動車であってもよい。車体2の形状および構造も、箱状すなわち平面視における略矩形状に限定されない。車両1の用途、ステアリングホイール7の位置、乗員数、等についても、特段の限定はない。
車載システム10を構成する通信規格としては、CAN(国際登録商標)以外のもの、例えば、FlexRay(国際登録商標)等も採用され得る。また、車載システム10を構成する通信規格は、一種類に限定されない。例えば、車載システム10は、LIN等の通信規格に準拠したサブネットワーク回線を有していてもよい。LINはLocal Interconnect Networkの略である。
車両状態センサ11、外界状態センサ12、および周辺監視センサ13についても、上記の例示に限定されない。例えば、周辺監視センサ13は、ソナーすなわち超音波センサを含んだ構成であってもよい。
ロケータ14についても、上記の例示に限定されない。例えば、ロケータ14は、ジャイロセンサおよび加速度センサを内蔵した構成ではなくてもよい。具体的には、慣性取得部142は、車両状態センサ11としてロケータ14の外部に設けられた角速度センサおよび加速度センサからの出力信号を受信するようになっていてもよい。
DCM15は、省略され得る。
ナビゲーション装置16は、ロケータ14およびDCM15を含んだ構成を有していてもよい。あるいは、ナビゲーション装置16は、表示装置19と一体化され得る。
ナビゲーション装置16は、表示制御装置20と、車載通信回線10Aとは異なるサブ通信回線を介して情報通信可能に接続されていてもよい。
運転支援ECU17に代えて、あるいはこれとともに、自動運転ECUが設けられていてもよい。かかる自動運転ECUは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおける、レベル3以上の自動走行制御を可能にするように構成されている。
DSM18は、車載通信回線10Aを介して、表示制御装置20に接続されていてもよい。
表示装置19の構成および配置についても、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、メータパネル191は、タコメータ、スピードメータ、水温計、等における、ベゼル、指針、目盛、等を画像表示するように構成されていてもよい。この場合、メータパネル191は、車両情報ディスプレイ191Aと同視され得る。
HUD装置192、特に、プロジェクタ192A等の具体的な構造についても、特段の限定はない。すなわち、HUD装置192は、車両1のフロントウィンドシールド4越しに視認される路面SRに表示画像を重畳表示可能な構成であれば、いかなる構造のものでも、車載不可能等の技術的な矛盾がない限り、採用可能である。また、HUD装置192による重畳表示可能な視野範囲である投影範囲PAの位置、形状、大きさ等についても、特段の限定はない。すなわち、例えば、俯角ADは、0または負の値であってもよい。あるいは、HUD装置192は、フロントウィンドシールド4におけるほぼ全面にて前景との重畳表示が可能な、いわゆるウィンドシールドディスプレイ装置であってもよい。
上記実施形態において、表示制御装置20は、CPU等を備えていた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。すなわち、例えば、表示制御装置20は、GPUを備えていてもよい。GPUはGraphics Processing Unitの略である。あるいは、表示制御装置20は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばASICあるいはFPGAを備えた構成であってもよい。ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略である。FPGAはField Programmable Gate Arrayの略である。CPUとASIC等とは併存し得る。
本発明に係るプログラムは、DCM15等のV2X通信手段を介して、ダウンロードあるいはアップグレードされ得る。V2XはVehicle to Xの略である。あるいは、本発明に係るプログラムは、車両1の製造工場、整備工場、販売店、等に設けられた端末装置を介して、ダウンロードあるいはアップグレードされ得る。かかるプログラムの格納先は、メモリーカード、光学ディスク、磁気ディスク、等であってもよい。
このように、上記の各機能構成および方法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、上記の各機能構成および方法は、一つあるいは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移的実体的記憶媒体に記憶されていてもよい。すなわち、上記の各機能構成および方法は、これを実現するための手順を含むコンピュータプログラム、あるいは、当該プログラムを記憶した非遷移的実体的記憶媒体としても表現可能である。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な機能構成および動作例に限定されない。例えば、位置取得部211は、ロケータ14による複合測位結果と、フロントカメラ131による撮影画像の処理による道路区画線DLの認識結果とに基づいて、自車両Bの現在位置を取得してもよい。あるいは、位置取得部211は、自車両Bの現在位置を運転支援ECU17から取得してもよい。
推奨区間特定部215は、高精度地図情報に基づいて、推奨区間RSあるいは初期設定区間RS1を取得するようになっていてもよい。すなわち、推奨区間RSあるいは初期設定区間RS1は、高精度地図情報に設定されていてもよい。あるいは、推奨区間特定部215は、走行予定経路TRに基づいて、推奨区間RSあるいは初期設定区間RS1を取得するようになっていてもよい。
上記実施形態において、視点位置取得部216は、DSM−ECU183による視点EPの三次元位置の算出結果を、DSM−ECU183から車載通信回線10Aを介して取得した。すなわち、HUD装置192による表示を実行する際の視点EPを取得するために、運転者Pの状態を検知して注意喚起あるいは警告を行うためのDSM18に設けられた車内カメラ181等の構成が流用されていた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。
具体的には、例えば、車載システム10にDSM18が設けられない場合があり得る。この場合、HUD装置192用の運転席撮影カメラが車室3内に設けられ得る。また、この場合、視点EPの位置算出は、表示制御装置20における視点位置取得部216にて実行され得る。
環状交差点RAの構造あるいは走行方法についても、特段の限定はない。例えば、環状交差点RAは、車両進行方向が左回りに設定されていてもよい。
上記の各具体例においては、「幅員方向における退出予定分岐点RFX側」は、外周車線RL1側であった。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、複数の分岐点RFのうちの一部は、立体交差等を利用すれば、内周車線RL2側すなわち中央島側にも設けられ得る。
上記の各具体例においては、環状交差点RAを構成する環状路RLは、幅員方向について、外周車線RL1と内周車線RL2との二車線を有していた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、環状路RLには、三車線以上が設けられていてもよい。あるいは、環状交差点RAは、一車線で構成されていてもよい。この場合、推奨領域RTは、環状路RLの幅員方向における一部領域である。
図9、図10、および図18のフローチャートも、適宜変更され得る。例えば、走行位置変更コンテンツCRは、自車両Bの現在位置が推奨区間RS外であっても(すなわちステップ1004=NO)、所定の推奨条件が成立した場合に表示されてもよい。「所定の推奨条件」は、自車両Bが内周車線RL2から外周車線RL1に車線変更するのに適した条件である。例えば、「所定の推奨条件」は、他車両の走行状況に基づいて、退出予定分岐点RFXよりも手前の分岐点RFにて外周車線RL1がスムーズに通行可能であると判断されることを含む。かかる判断は、例えば、DCM15を用いたV2X通信によって取得した交通情報等に基づいて、運転支援ECU17によって実行され得る。
「閾値未満」は「閾値以下」に変更され得る。同様に、「閾値以上」と「閾値を超える」とは、相互に置換可能である。すなわち、「<」と「≦」とは、相互に置換可能である。同様に、「>」と「≧」とは、相互に置換可能である。
環状交差点内コンテンツの表示方法および表示態様についても、上記の各具体例に限定されない。例えば、番号コンテンツCNは、退出予定分岐点RFXまでの残りの分岐点RFの数を示すものであってもよい。また、番号コンテンツCNは、退出予定分岐点RFXに表示してもよいし、しなくてもよい。すなわち、番号コンテンツCNは、退出予定分岐点RFXを含む全ての分岐点RFに表示するものであってもよいし、退出予定分岐点RFXとは異なる分岐点RFのみに表示するものであってもよい。また、番号コンテンツCNは、進入分岐点RFNには表示しなくてもよい。
図6Bに示された壁状の不進入コンテンツCQと、図11Bに示された塗りつぶしパターンの不進入コンテンツCQとは、併用されてもよい。
図6Bに示された壁状の不進入コンテンツCQに代えて、図11Bに示された塗りつぶしパターンの不進入コンテンツCQが表示されてもよい。すなわち、図11B、図7B、図8Bの順に表示が遷移してもよい。あるいは、図11B、図7B、図13Bの順に表示が遷移してもよい。
図7Bに示された走行位置変更コンテンツCRに代えて、図12Bに示された走行位置変更コンテンツCRが表示されてもよい。すなわち、図6B、図12B、図8Bの順に表示が遷移してもよい。あるいは、図6B、図12B、図13Bの順に表示が遷移してもよい。
図8Bに示された誘導コンテンツCGに代えて、図13Bに示された誘導コンテンツCGが表示されてもよい。同様に、図8Bに示された進入コンテンツCPに代えて、図13Bに示された進入コンテンツCPが表示されてもよい。
図6B、図7B、図13Bの順に表示が遷移してもよい。あるいは、図11B、図12B、図8Bの順に表示が遷移してもよい。
各コンテンツの形状、パターン、等の表示態様は、適宜変更され得る。また、誘導コンテンツCG、番号コンテンツCN、進入コンテンツCP、および不進入コンテンツCQのうちの少なくとも1つは、省略され得る。
第三実施形態に示された、推奨区間RSの調整は、ナビゲーション装置16によって実行されてもよい。この場合、ナビゲーション装置16は、あらかじめ設定された初期設定区間RS1に対して、走行予定経路TRに応じて延長等の調整処理を実行することで、推奨区間RSを設定する。推奨区間特定部215は、ナビゲーション装置16により設定された、調整済みの推奨区間RSを、ナビゲーション装置16から車載通信回線10Aを介して取得する。
推奨区間RSの延長等の調整は、DCM15を用いたV2X通信によって取得した交通情報等に基づいて行われてもよい。これにより、環状交差点RAからの退出準備のための、内周車線RL2から外周車線RL1への車線変更を、車線変更に適した状況あるいはタイミングで行うことが可能となる。
ARは、最広義には、実景に電子情報を重ね合わせて表示することを含む。このため、重畳コンテンツも非重畳コンテンツも、実景と併せて視認される限度において、最広義のARコンテンツあるいはAR表示物に含まれる。しかしながら、ARコンテンツについて、重畳コンテンツを含む一方で非重畳コンテンツは含まない、狭義の解釈も可能である。この場合、非重畳コンテンツは、非ARコンテンツあるいは非AR表示物と云い得る。
「取得」「算出」「推定」「検出」「検知」「決定」等の類似の表現とは、技術的に矛盾しない範囲内において、相互に適宜置換可能である。「検出」と「抽出」とも、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜置換可能である。
上記実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
変形例も、上記の例示に限定されない。例えば、複数の実施形態が、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わされ得る。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わされ得る。さらに、上記実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わされ得る。
(まとめ)
上記実施形態および変形例によって示された本開示は、方法およびプログラムに関する以下の各観点を含む。なお、下記の各観点は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせて適用可能である。
上記実施形態および変形例によって示された本開示は、方法およびプログラムに関する以下の各観点を含む。なお、下記の各観点は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせて適用可能である。
第一の観点によれば、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される路面(SR)を含む前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御する、表示制御方法は、
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
また、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される路面(SR)を含む前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行される、表示制御プログラムにおいて、
前記表示制御装置により実行される処理は、
前記車両の現在位置を取得する位置取得処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する特定処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする表示制御処理と、
を含む。
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む。
また、車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される路面(SR)を含む前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行される、表示制御プログラムにおいて、
前記表示制御装置により実行される処理は、
前記車両の現在位置を取得する位置取得処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する特定処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする表示制御処理と、
を含む。
第2の観点によれば、前記表示制御処理は、前記推奨区間にて前記現在位置が前記幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨車線(RL1)とは異なる非推奨車線(RL2)内である場合に、前記走行位置変更コンテンツを前記環状路内の前記路面に重畳表示する処理を含む。一方、前記表示制御処理は、前記推奨区間にて前記現在位置が前記推奨車線内である場合に、前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理を含む。
第3の観点によれば、前記特定処理は、前記退出予定分岐点の直前の前記弧状区間の全てを含むように前記推奨区間を特定する処理を含む。
第4の観点によれば、前記特定処理は、前記退出予定分岐点の直前の前記分岐点である直前分岐点(RFP)の直前の前記弧状区間における、前記直前分岐点の近傍部分以外を含むように前記推奨区間を特定する処理を含む。
第5の観点によれば、前記表示制御処理は、前記車両から前記退出予定分岐点までの距離が閾値距離未満の場合に前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理を含む。
前記車両から前記退出予定分岐点までの前記距離が前記閾値距離未満となって前記走行位置変更コンテンツが非表示となった後に、前記車両が前記退出予定分岐点を通過しても前記環状交差点から退出せず前記環状路を走行中の場合があり得る。第6の観点によれば、前記表示制御処理は、この場合に前記走行位置変更コンテンツを表示可能とする処理を含む。
第7の観点によれば、前記表示制御処理は、矢印パターンにより形成される前記走行位置変更コンテンツを、前記路面に重畳表示する処理を含む。
第8の観点によれば、前記表示制御処理は、塗りつぶしパターンにより形成される前記走行位置変更コンテンツを、前記路面に重畳表示する処理を含む。
第9の観点によれば、前記表示制御処理は、進入コンテンツ(CP)および/または不進入コンテンツ(CQ)を、前記路面または前記分岐点に重畳表示する処理を含む。前記進入コンテンツは、前記退出予定分岐点への前記車両の進入予定を通知する前記表示画像である。前記不進入コンテンツは、前記退出予定分岐点とは異なる前記分岐点への前記車両の不進入予定を通知する前記表示画像である。
第10の観点によれば、前記表示制御処理は、前記退出予定分岐点が開放されている状態を示す前記進入コンテンツ、および/または、前記退出予定分岐点とは異なる前記分岐点が閉鎖されている状態を示す前記不進入コンテンツを、前記分岐点に重畳表示する処理を含む。
第11の観点によれば、前記表示制御処理は、第一パターンにより形成される前記進入コンテンツ、および/または、前記第一パターンとは異なる第二パターンにより形成される前記不進入コンテンツを、前記分岐点より先の前記路面に重畳表示する処理を含む。
第12の観点によれば、前記表示制御処理は、前記不進入コンテンツを、前記車両が前記環状交差点に進入する際に通過した前記分岐点である進入分岐点(RFN)に重畳表示する処理を含む。
第13の観点によれば、前記表示制御処理は、前記推奨区間にて前記現在位置が前記推奨車線内である場合に、前記退出予定分岐点への前記車両の進入を誘導する誘導コンテンツ(CG)を、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する処理を含む。
第14の観点によれば、前記表示制御処理は、矢印パターンにより形成される前記誘導コンテンツを、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する処理を含む。
第15の観点によれば、前記表示制御処理は、塗りつぶしパターンにより形成される前記誘導コンテンツを、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する処理を含む。
第16の観点によれば、前記表示制御処理は、前記現在位置が前記環状交差点への進入路内である場合に、当該進入路に接続する前記分岐点である進入分岐点(RFN)における進行方向を示す方向指示コンテンツ(CD)を、前記路面に重畳表示する処理を含む。
第17の観点によれば、前記表示制御処理は、前記車両が前記環状交差点に進入する際に通過した前記分岐点である進入分岐点(RFN)から何番目の前記分岐点であるかを示す番号コンテンツ(CN)を、前記分岐点に重畳表示する処理を含む。
1 車両
4 フロントウィンドシールド
192 ヘッドアップディスプレイ装置(車両用表示装置)
20 表示制御装置
211 位置取得部
215 推奨区間特定部
217 表示制御部
CR 走行位置変更コンテンツ
RA 環状交差点
RFX 退出予定分岐点
4 フロントウィンドシールド
192 ヘッドアップディスプレイ装置(車両用表示装置)
20 表示制御装置
211 位置取得部
215 推奨区間特定部
217 表示制御部
CR 走行位置変更コンテンツ
RA 環状交差点
RFX 退出予定分岐点
Claims (19)
- 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される、路面(SR)を含む前景に、表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における、前記表示画像の表示を制御するように構成された、表示制御装置(20)であって、
前記車両の現在位置を取得する位置取得部(211)と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する推奨区間特定部(215)と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする表示制御部(217)と、
を備えた表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記推奨区間にて前記現在位置が前記幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨車線(RL1)とは異なる非推奨車線(RL2)内である場合には前記走行位置変更コンテンツを前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨車線内である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする、
請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記推奨区間特定部は、前記退出予定分岐点の直前の前記弧状区間の全てを含むように前記推奨区間を特定する、
請求項1または2に記載の表示制御装置。 - 前記推奨区間特定部は、前記退出予定分岐点の直前の前記分岐点である直前分岐点(RFP)の直前の前記弧状区間における、前記直前分岐点の近傍部分以外を含むように前記推奨区間を特定する、
請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記車両から前記退出予定分岐点までの距離が閾値距離未満の場合に前記走行位置変更コンテンツを非表示とする、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記車両から前記退出予定分岐点までの前記距離が前記閾値距離未満となって前記走行位置変更コンテンツが非表示となった後に、前記車両が前記退出予定分岐点を通過しても前記環状交差点から退出せず前記環状路を走行中の場合に、前記走行位置変更コンテンツを表示可能とする、
請求項5に記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、矢印パターンにより形成される前記走行位置変更コンテンツを、前記路面に重畳表示する、
請求項1〜6のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、塗りつぶしパターンにより形成される前記走行位置変更コンテンツを、前記路面に重畳表示する、
請求項1〜6のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記退出予定分岐点への前記車両の進入予定を通知する進入コンテンツ(CP)、および/または、前記退出予定分岐点とは異なる前記分岐点への前記車両の不進入予定を通知する不進入コンテンツ(CQ)を、前記路面または前記分岐点に重畳表示する、
請求項1〜8のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記退出予定分岐点が開放されている状態を示す前記進入コンテンツ、および/または、前記退出予定分岐点とは異なる前記分岐点が閉鎖されている状態を示す前記不進入コンテンツを、前記分岐点に重畳表示する、
請求項9に記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、第一パターンにより形成される前記進入コンテンツ、および/または、前記第一パターンとは異なる第二パターンにより形成される前記不進入コンテンツを、前記分岐点より先の前記路面に重畳表示する、
請求項9に記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記不進入コンテンツを、前記車両が前記環状交差点に進入する際に通過した前記分岐点である進入分岐点(RFN)に重畳表示する、
請求項9〜11のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記推奨区間にて前記現在位置が前記推奨領域内である場合に、前記退出予定分岐点への前記車両の進入を誘導する誘導コンテンツ(CG)を、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する、
請求項1〜12のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、矢印パターンにより形成される前記誘導コンテンツを、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する、
請求項13に記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、塗りつぶしパターンにより形成される前記誘導コンテンツを、前記退出予定分岐点までの前記路面に重畳表示する、
請求項13に記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記現在位置が前記環状交差点への進入路内である場合に、当該進入路に接続する前記分岐点である進入分岐点(RFN)における進行方向を示す方向指示コンテンツ(CD)を、前記路面に重畳表示する、
請求項1〜15のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 前記表示制御部は、前記車両が前記環状交差点に進入する際に通過した前記分岐点である進入分岐点(RFN)から何番目の前記分岐点であるかを示す番号コンテンツ(CN)を、前記分岐点に重畳表示する、
請求項1〜16のいずれか1つに記載の表示制御装置。 - 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される路面(SR)を含む前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御する、表示制御方法であって、
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む表示制御方法。 - 車両(1)のフロントウィンドシールド(4)越しに視認される路面(SR)を含む前景に表示画像を重畳表示する車両用表示装置(192)における前記表示画像の表示を制御するように構成された表示制御装置(20)により実行される、表示制御プログラムであって、
前記表示制御装置により実行される処理は、
前記車両の現在位置を取得する処理と、
一対の分岐点(RF)間に設けられた弧状区間(RC)を複数連接することで環状に形成された環状路(RL)を有する環状交差点(RA)における、退出予定の前記分岐点である退出予定分岐点(RFX)の直前の前記弧状区間の少なくとも一部を含む推奨区間(RS)を特定する処理と、
前記推奨区間にて前記現在位置が幅員方向における前記退出予定分岐点側の推奨領域(RT)の外側である場合には前記幅員方向における前記車両の走行位置の変更を促す前記表示画像である走行位置変更コンテンツ(CR)を前記環状路内の前記路面に重畳表示する一方、前記推奨領域の内側である場合には前記走行位置変更コンテンツを非表示とする処理と、
を含む表示制御プログラム。
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