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JP2021025758A - 冷凍装置 - Google Patents

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JP2021025758A JP2019234825A JP2019234825A JP2021025758A JP 2021025758 A JP2021025758 A JP 2021025758A JP 2019234825 A JP2019234825 A JP 2019234825A JP 2019234825 A JP2019234825 A JP 2019234825A JP 2021025758 A JP2021025758 A JP 2021025758A
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正憲 神藤
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佳弘 寺本
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Abstract

【課題】振動に対する耐性を向上させることができる冷凍装置を提供する。【解決手段】圧縮機を内部に収容するケーシングと、四路切換弁16と、アキュムレータと、四路切換弁16と圧縮機の吐出部との間で冷媒を流通させる第1配管21と、四路切換弁16とアキュムレータとの間で冷媒を流通させる第2配管22と、を備えた冷凍装置。四路切換弁16、第1配管21及び第2配管22はステンレス製である。【選択図】図3

Description

本開示は冷凍装置に関する。さらに詳しくは、冷媒流路を切り換える切換機構を備えた冷凍装置に関する。
空気調和機又は空調装置等の冷凍装置において冷媒流路を切り換えるために四路切換弁が用いられている。かかる四路切換弁において、弁内における熱移動を抑制するために、四路切換弁の材料として銅よりも熱伝導率が低いステンレスを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の四路切換弁では、四路切換弁本体と、当該本体から延びる短い管(導管)とをステンレス製とし、この導管の先に銅管が接続されている。
特開2017−137961号公報
冷凍装置を構成する前記四路切換弁等の要素部品をステンレス製にすると、当該冷凍装置の輸送時や運転時に発生する振動が伝わったときに、ステンレスよりも剛性が低い銅管部分に応力が集中して配管が破損する恐れがある。
本開示は、振動に対する耐性を向上させることができる冷凍装置を提供することを目的としている。
本開示の冷凍装置は、
(1)圧縮機を内部に収容するケーシングと、四路切換弁と、アキュムレータと、前記四路切換弁と前記圧縮機の吐出部との間で冷媒を流通させる第1配管と、前記四路切換弁と前記アキュムレータとの間で冷媒を流通させる第2配管と、を備えた冷凍装置であって、
前記四路切換弁、前記第1配管及び前記第2配管はステンレス製である。
本開示の冷凍装置は、ステンレス製の四路切換弁と圧縮機の吐出部又はアキュムレータとの間で冷媒を流通させる配管を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、冷凍装置の輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
なお、本明細書において「ステンレス」とは、クロム(Cr)の含有率が10.5wt%以上、炭素(C)の含有率が1.2wt%以下である鋼のことであり、ステンレス鋼と同義である。
(2)前記(1)の冷凍装置において、前記四路切換弁に接続されるステンレス製の第3配管及び第4配管を有することが望ましい。圧縮機に接続される配管以外に、四路切換弁に接続される他の配管(第3配管及び第4配管)もステンレス製の配管とすることで、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性をさらに向上させることができる。
(3)前記(1)又は(2)の冷凍装置において、前記第1配管は油分離器を介して前記四路切換弁と前記圧縮機との間で冷媒を流通させるものとすることができる。油分離器を介して四路切換弁と圧縮機の吐出部との間で冷媒を流通させる場合において、四路切換弁に接続される配管を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
(4)前記(1)〜(3)の冷凍装置において、前記第1配管はマフラーを介して前記四路切換弁と前記圧縮機との間で冷媒を流通させるものとすることができる。マフラーを介して四路切換弁と圧縮機の吐出部との間で冷媒を流通させる場合において、四路切換弁に接続される配管を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
(5)前記(2)の冷凍装置において、前記第3配管は熱交換器のガスヘッダーに接続されるものとすることができる。熱交換器のガスヘッダーに接続される第3配管をステンレス製の配管とすることで、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
(6)前記(2)又は(5)の冷凍装置において、前記第4配管はガス閉鎖弁に接続されるものとすることができる。ガス閉鎖弁に接続される第4配管をステンレス製の配管とすることで、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
(7)前記(2)、(5)又は(6)の冷凍装置において、前記第1〜4配管の少なくとも1つに銅製継手を介して銅製の細管が接続されるものとすることができる。例えば、サービスポートとしての銅製の細管を、熱交換器のガスヘッダーに接続される第3配管に銅製継手を介して接続することができる。また、チャージポートとしての銅製の細管をガス閉鎖弁に接続される第4配管に銅製継手を介して接続することができる。
(8)前記(2)、(5)又は(6)の冷凍装置において、前記第1〜4配管の各端部であって、前記四路切換弁に接続される端部と反対側の端部に銅製の接続部が設けられていることが望ましい。第1〜4配管の端部に銅製の接続部を設けることで、当該端部と接続される配管端部に銅部分を設けた場合に、当該銅製の接続部と銅部分とをろう付け等で接続することができる。
本開示の冷凍装置の一実施形態の概略構成図である。 本開示の冷凍装置の他の実施形態の概略構成図である。 切換機構の一例の正面説明図である。 図3に示される切換機構を含む圧縮機周りの斜視説明図である。 図3に示される切換機構を含む圧縮機周りを図4とは別の方向からみた斜視説明図である。 比較例に係る切換機構を要素部品に接続した様子を示す斜視説明図である。 銅製継手の一例の説明図である。 細管の一例の説明図である。 ステンレス製の配管同士の接続部の一例の説明図である。 ステンレス製の配管同士の接続部の他の例の説明図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の冷凍装置を詳細に説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
〔空気調和機A〕
図1は、本開示の一実施形態に係る、冷凍装置である空気調和機Aの概略構成図である。空気調和機Aは、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって被空調室内の温度や湿度を調整する。空気調和機Aは、室内に設置される室内機1と、室外に設置される室外機2とを備えている。室内機1と室外機2とは、冷媒配管8によって互いに接続されている。
空気調和機Aは、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路3を備えている。冷媒回路3は、複数の要素部品と、複数の要素部品を接続する冷媒配管8とを備えている。
冷媒回路3は、冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒を生成する圧縮機4、室内熱交換器5、冷媒を減圧する電子膨張弁6、室外熱交換器7、アキュムレータ11、マフラー15、四路切換弁16等を備えており、これらが冷媒配管8によって接続されている。圧縮機4、室内熱交換器5、電子膨張弁6、室外熱交換器7、アキュムレータ11、マフラー15、四路切換弁16並びに後述するガス閉鎖弁及び液閉鎖弁は、空気調和機Aを構成する機器又は部品であって、冷媒配管8により他の機器又は部品と接続される。本明細書では、これらの機器又は部品を、冷凍装置を構成する要素部品とも称する。
圧縮機4は、低圧ガス冷媒を圧縮して高圧ガス冷媒を吐出する。圧縮機4は、吸入口ないし吸入部4aと吐出口ないし吐出部4bとを有する。低圧ガス冷媒は、吸入部4aから吸入される。高圧ガス冷媒は、吐出部4bから矢印Dの方向に吐出される。圧縮機4としては、例えば、スクロール圧縮機等の種々の圧縮機を採用することができる。圧縮機4は、室外機2のケーシング2aの底板等に固定される。
室内熱交換器5は、室内機1に設けられ、冷媒と室内空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器5としては、例えばクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器又はマイクロチャネル式熱交換器等を採用することができる。室内熱交換器5の近傍には、室内空気を室内熱交換器5へ送風し、調和空気を室内に送るための室内ファン9が設けられている。
電子膨張弁6は、冷媒回路3の冷媒配管8において室外熱交換器7と室内熱交換器5との間に配設され、流入した冷媒を膨張させて、所定の圧力に減圧させる。
室外熱交換器7は、冷媒と室外空気との間で熱交換を行う。室外熱交換器7は、例えばクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器又はマイクロチャネル式熱交換器等を採用することができる。室外熱交換器7の近傍には、室外空気を室外熱交換器7へ送風するための室外ファン10が設けられている。
本実施形態では、圧縮機4の吸入側の冷媒配管8aにアキュムレータ11が設けられている。アキュムレータ11は、室外機2のケーシング2aの底板等に固定されている。圧縮機4の吐出側の冷媒配管8bに圧縮機4から吐出された冷媒の圧力脈動を低減させるためのマフラー15が設けられている。
冷媒配管8には、冷媒流路を切り換えるための四路切換弁16、ガス閉鎖弁17、及び液閉鎖弁18が設けられている。四路切換弁16を切り換えることによって冷媒の流れを反転させ、圧縮機4から吐出される冷媒を室外熱交換器7と室内熱交換器5とに切り換えて供給し、冷房運転と暖房運転とを切り換えることが可能となっている。
ガス閉鎖弁17及び液閉鎖弁18は、冷媒の経路を開放又は閉鎖するためのものである。開放と閉鎖は、例えば手動により行われる。ガス閉鎖弁17及び液閉鎖弁18は、例えば空気調和機Aの設置時において、室外機2に封入された冷媒が外部に漏洩しないようにするために閉鎖される。一方、ガス閉鎖弁17及び液閉鎖弁18は、空気調和機Aの使用時においては開放される。
空気調和機Aの暖房運転時には、四路切換弁16を実線のように切り換えることによって、冷媒を実線の矢印で示す方向に流す。これにより、圧縮機4から矢印Dの方向に吐出された高圧ガス冷媒は、マフラー15及び四路切換弁16を通過した後、開放されたガス閉鎖弁17を通過して、室内熱交換器5に入る。高圧ガス冷媒は、当該室内熱交換器5で高圧液冷媒になる過程で放熱する。高圧液冷媒は、開放された液閉鎖弁18を経て電子膨張弁6に達し、当該電子膨張弁6で減圧される。減圧された冷媒は、室外熱交換器7に到達し、当該室外熱交換器7で吸熱し、低圧ガス冷媒になる。低圧ガス冷媒は、四路切換弁16及びアキュムレータ11を経て圧縮機4に吸入される。暖房運転時には、室内熱交換器5は放熱器として機能し、室外熱交換器7は吸熱機として機能する。
一方、冷房運転時には、四路切換弁16を点線のように切り換えることによって冷媒の流れを反転させ、点線の矢印で示す方向に冷媒を流す。これにより、圧縮機4から矢印Dの方向に吐出された高圧ガス冷媒は、マフラー15及び四路切換弁16を通過した後、室外熱交換器7に入る。高圧ガス冷媒は、当該室外熱交換器7で高圧液冷媒になる過程で放熱する。高圧液冷媒は、電子膨張弁6に達し、当該電子膨張弁6で減圧される。減圧された冷媒は、開放された液閉鎖弁18を経て室内熱交換器5に到達し、当該室内熱交換器5で吸熱し、低圧ガス冷媒になる。低圧ガス冷媒は、開放されたガス閉鎖弁17、四路切換弁16及びアキュムレータ11を経て圧縮機4に吸入される。冷房運転時には、室内熱交換器5は吸熱器として機能し、室外熱交換器7は放熱機として機能する。
〔空気調和機B〕
図2は、本開示の他の実施形態に係る、冷凍装置である空気調和機Bの概略構成図である。空気調和機Bは、圧縮機4の吐出側の冷媒配管8bに、マフラー15に代えて油分離器12が設けられている。油分離器12で分離された油は、弁13が配設された油戻し管14を経由して圧縮機4の吸入側の冷媒配管8aに戻される。これら油分離器12、弁13及び油戻し管14以外の構成については、図1に示される例と同じであり、共通する構成ないし要素には同じ番号を付している。そして、簡単のため、共通する構成ないし要素についての説明は省略する。なお、図1〜2に示される例では、マフラー15及び油分離器12のいずれか一方が圧縮機4の吐出側の冷媒配管8bに設けられているが、マフラー15及び油分離器12を当該冷媒配管8bに設けることもできる。
〔切換機構C〕
図3は、本実施形態に係る空気調和装置A、Bにおける切換機構Cの正面説明図であり、図4は、図3に示される切換機構Cを含む圧縮機周りの斜視説明図である。
切換機構Cは、四路切換弁16と、当該四路切換弁16の4つのポートないし接続口にそれぞれ接続される第1配管21、第2配管22、第3配管23及び第4配管24とを有している。4つのポートを含む四路切換弁16及び第1〜4配管21、22、23,24は、銅よりも剛性が高いステンレスで作製されている。ステンレスとしては、例えばSUS304、SUS304L、SUS436L、SUS430等を用いることができる。本実施形態では、四路切換弁16だけでなく、当該四路切換弁16の4つのポートに接続される配管を含めて切換機構としている。換言すれば、工場等において予めユニットないしアセンブリとして組み立てることができる、冷媒流路を切り換える機能を有するものを切換機構としている。この切換機構Cは、室外機2が組み立てられる現場等において、圧縮機4やアキュムレータ11等の要素部品に設けられた接続部ないし接続管に後述するろう付け等を用いて接続される。
四路切換弁16は、外殻を構成する弁本体16aと、弁本体16aの内部に収容された弁体等を有する。弁本体16aは、ステンレスにより形成されている。四路切換弁16は、短い管からなり冷媒の出入口を構成する4つのポート、すなわち第1ポート31、第2ポート32、第3ポート33及び第4ポート34を有している。これらの第1〜第4ポート31〜34はステンレス製である。第1〜第4ポート31〜34には、それぞれ第1配管21a、第2配管22、第3配管23及び第4配管24の一端が接続されている。
四路切換弁16の設置状態において、第1ポート31は、上向きの姿勢を有しており、第2〜4ポート32、33、34は下向きの姿勢を有している。
ステンレス製の第2〜4配管22〜24の端部22a、23a、24a(四路切換弁16に接続される側と反対側の端部)には、それぞれ銅製の接続部44が設けられている。また、本実施形態では、マフラー15がステンレス製である。本実施形態における第1配管21は、このマフラー15を介して四路切換弁16と圧縮機4との間で冷媒を流通させる配管であり、四路切換弁16の第1ポート31とマフラー15とを接続する第1配管21aと、当該マフラー15と圧縮機4の吐出部4bとを接続する第1配管21bとで構成されている。第1配管21aはマフラー15から上方向に延びた後、折り返して下向きの姿勢で第1ポート31に接続される。第1配管21bの端部21c(マフラー15に接続される側と反対側の端部)には、前記第2〜4配管22〜24と同様に銅製の接続部44が設けられている。前記端部21c、22a、23a、24aと、圧縮機4等の要素部品のステンレス製の接続管との接続例については、後述する。
第2配管22は、四路切換弁16の第2ポート32とアキュムレータ11の入口側の接続管11aとを接続している。アキュムレータ11の入口側の接続管11aに接続された第2配管22は上向きに延び、折り返して下向きに延びた後、再度上向きに折り返して上向きの姿勢で第2ポート32に接続される。アキュムレータ11の出口側の接続管(図示せず)には冷媒配管38の一端が接続され、当該冷媒配管38の他端は圧縮機4の吸入部に接続されている。冷媒配管38もステンレス製である。本実施形態における圧縮機4は圧縮機本体4cと一体となった補助アキュムレータ4dを備えており、この補助アキュムレータ4dの吸入部4aが圧縮機4の吸入部として機能している。
図5は、図3に示される切換機構Cを含む圧縮機周りを図4とは別の方向からみた斜視説明図である。図5では、分かり易くするために図4では図示が省略されていた室外熱交換器7、ガス閉鎖弁17及びガスヘッダー19が図示されている。
第3配管23は、室外熱交換器7のガスヘッダー19と四路切換弁16の第3ポート33との間で冷媒を流通させている。本実施形態では、ガスヘッダー19から延びる冷媒配管37に第3配管23が接続されている。なお、第3配管23とガスヘッダー19との接続は、かかる冷媒配管37を介することなく直接に接続することもできる。第4配管24は、ガス閉鎖弁17と四路切換弁16の第4ポート34とを接続している。
図3に示される切換機構Cにおいて、ステンレス同士の接続と、ステンレスと銅との接続とは、いずれも炉中ろう付けにより行われる。本実施形態では、四路切換弁16、マフラー15、第1〜4配管21、22、23,24、及び後述する銅製継手40を仮組みした切換機構C全体が炉内に投入され、各接続部分が同時に炉中ろう付けされる。
本実施形態では、ステンレス製の四路切換弁16から延びる第1〜4配管21、22、23、24をステンレス製の配管としている。このため、銅配管を用いる場合に比べて配管形状を簡素化することができる。図6は、比較例に係る切換機構を要素部品に接続した様子を示す斜視説明図である。図6において、図4と共通する構成ないし要素には、図4と同じ符号を付しており、簡単のためこれらについての説明は省略する。
図6に示される切換機構は、四路切換弁16の弁本体16aを真鍮製に、また第1〜4ポート31〜34、及び、図3〜4に示される第1〜4配管21〜24に対応する配管(冷媒配管)100を銅製にしたものである。この比較例の場合、圧縮機4の振動は、冷媒配管100に伝達されるが、銅製の冷媒配管100は強度が低いため、振動を吸収するための構造が必要となる。例えば、冷媒配管100を部分的に折り曲げてループ部35を形成したり、迂回部36を形成したりする必要がある。そのため、冷媒配管100の構造が複雑になるとともに、冷媒配管100を配設するために広いスペースが必要となる。
本実施形態では、第3配管23の外周面に銅製継手40を介して銅製の細管41が接続されている。細管41はサービスポートとして利用することができ、空気調和装置Aのメンテナンスや検査の際に、圧力センサ等の機能部品を取り付けるために用いられる。細管41は、一端側(先端側)がフレア加工されている。銅製継手40は、図7に示されるように一端側が拡径されたフレア形状を有しており、フレア形状にされていない短管部40aが第3配管23に形成された孔(図示せず)に挿入される。そして、図8に示される細管41の他端41a(フレア加工された前記一端側と反対側の端部)が前記銅製継手40のフレア加工された大径部40bに挿入される。銅製継手40と第3配管23は、炉中ろう付けにより接続することができる。また、銅製継手40と銅製の細管41は、手ろう付けにより接続することができる。
仮に、前記細管41をステンレス製にしたとすれば、前記のように他の配管等とともに炉中ろう付けすることが可能となる。しかし、この冷媒配管32は、他の冷媒配管10Aに比べて径が小さいため、ステンレス製であると所定の精度を得るために却って製造コストが高くなるという弊害がある。そのため、本実施形態では、冷媒配管32を銅製とし、銅製の継手管31のみを冷媒配管10Aに炉中ろう付けで接続している。これにより、冷媒配管32の強度低下を招くことなく、手作業によるろう付けで継手管31を介して冷媒配管10Aに冷媒配管32の接続することができる。
本実施形態では、第1配管21bの端部であって、マフラー15に接続される端部と反対側の端部21cが、切換機構Cの設置状態において下向きの姿勢を有しており、端部21cは下向きの姿勢で圧縮機4の吐出部4bに接続される。第1配管21の端部21cを下向きの姿勢とすることで、上向き配管からなる圧縮機4の吐出部4bに当該端部21cを接続するろう付け等の作業が容易になる。
また、本実施形態では、第2配管22の端部であって、四路切換弁16に接続される端部と反対側の端部22aが、切換機構Cの設置状態において下向きの姿勢を有しており、端部22aは下向きの姿勢でアキュムレータ11の接続管11aに接続される。第2配管22の端部22aを下向きの姿勢とすることで、上向き配管からなる前記アキュムレータ11の接続管11aに当該端部22aを接続するろう付け等の作業が容易になる。
また、本実施形態では、第4配管24の端部であって、四路切換弁16に接続される端部と反対側の端部24aが、切換機構Cの設置状態において下向きの姿勢を有しており、端部24aは下向きの姿勢でガス閉鎖弁17に接続される。第4配管24の端部24aを下向きの姿勢とすることで、ガス閉鎖弁17の上向き短管からなる接続部(図示せず)に当該端部21aを接続するろう付け等の作業が容易になる。
本実施形態では、四路切換弁16と当該四路切換弁16に接続される第1〜4配管21、22、23、24とがステンレス製であり、これらの配管が圧縮機4、油分離器12及びアキュムレータ11等の要素部品に設けられた接続管に接続される。また、本実施形態では、圧縮機4、油分離器12及びアキュムレータ11の各接続管もステンレス製である。室外機2の組立時や部品交換等のメンテナンス時に、前記ステンレス製の第1〜4配管21、22、23、24と、同じくステンレス製の前記圧縮機4の接続管等とを手作業によりろう付けする作業が発生する場合がある。この場合、ステンレス製の配管のろう付けは、表面の酸化皮膜を除去する作業等が必要になるため、作業が煩雑になる。しかしながら本実施形態では、第1〜4配管21、22、23、24の各端部であって、前記四路切換弁16に接続される端部と反対側の端部21c、22a、23a、24aに銅製の接続部が設けられており、また、前記圧縮機4等の接続管の、当該圧縮機4に接続される端部と反対側の端部に銅部分が設けられている。
図9は、かかるステンレス製の配管同士の接続部の一例の説明図である。図9は、第1配管21bの端部21cと圧縮機4の吐出部4bとの接続部を示しており、ステンレス製の第1配管21bの端部21cは縮径された小径部42を有している。一方、圧縮機4の吐出部4bの端部であって、当該圧縮機4に接続される端部と反対側の端部は拡径された大径部43を有している。前記小径部42の外周には、接続部である銅製の短管44が炉中ろう付けにより固定されている。
炉中ろう付けは、連続炉等の内部において所定のガス雰囲気、例えば、酸化皮膜を除去することができる水素ガス雰囲気中でろう付けを行う手法である。そのため、フラックスを用いることなくステンレスのろう付けを行うことが可能となる。したがって、ろう付け後にフラックスを除去する作業も不要となる。炉中ろう付けは、ろう付け温度やろう付け時間の管理を容易に行うことができるので、鋭敏化の発生を抑制し得る温度及び時間でろう付けを行うことが可能となる。
一方、大径部43の内周面には銅部分である銅メッキ層45が形成されている。第1配管21bの端部21cと圧縮機4の吐出部4bとは、前記銅製の短管44と銅メッキ層45とをろう付けすることで接続することができ、従来の銅同士のろう付けを用いて簡単に接続することができる。なお、図9に示される例とは逆に、小径部42の外周にメッキ層を形成し、大径部43の内周に銅製の短管を設けてもよい。この場合、小径部42の外周のメッキ層が接続部を構成し、大径部43の内周の銅製の短管が銅部分を構成する。
従来は、配管と四路切換弁との接続と、配管と要素部品との接続のいずれもが手ろう付けで行われていたが、本実施形態では、配管と四路切換弁とがアセンブリとなった切換機構を要素部品にろう付けで接続させるだけでよいので、空気調和機の組み立てを容易に行うことができる。
図10は、ステンレス製の配管同士の接続部の他の例の説明図である。図9に示される例では、大径部43の内周だけに銅メッキ層45が形成されているが、本例では、吐出部4aを構成する管全体に銅メッキ層46が形成されている。この例では、メッキ浴に管全体を浸漬すればよいので、メッキ作業が行いやすくなる。なお、前述した第1配管21bの端部21c等に設けられた接続部としての銅製の短管44はステンレス管同士の接続のために用いられる部材であって、冷媒を流通させる部材ではない。本開示における第1〜4配管はステンレス製であり、銅製の配管が単独で冷媒配管を構成している箇所は含んでいない。
〔実施形態の効果〕
前述した実施形態に係る空気調和機では、ステンレス製の四路切換弁16と、圧縮機4の吐出部4bとの間で冷媒を流通させる第1配管21、及び、当該四路切換弁16と、圧縮機4の吸入部4aとの間で冷媒を流通させる第2配管22を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としている。これにより、前記圧縮機4を備えた空気調和機の輸送時や運転時等に発生する振動に対する当該空気調和機の耐性を向上させることができる。圧縮機4やアキュムレータ11等の要素部品は、通常、室外機2の底板に固定されているが、四路切換弁16は底板から上方に離れた位置に配置され、当該四路切換弁16自体は底板等に固定されていない。したがって、空気調和機の輸送時や運転時等に当該四路切換弁16は、他の要素部品に比べて振動しやすくなっている。
また、圧縮機4に接続される第1〜2配管以外に、四路切換弁16に接続される他の配管である第3配管23及び第4配管24をステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性をさらに向上させることができる。
また、油分離器12を介して四路切換弁16と圧縮機4の吐出部4bとの間で冷媒を流通させる第1配管21を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性を向上させることができる。
また、マフラー15を介して四路切換弁16と圧縮機4の吐出部4bとの間で冷媒を流通させる第1配管21を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性を向上させることができる。
また、アキュムレータ11を介して四路切換弁16と圧縮機4の吸入部4aとの間で冷媒を流通させる第2配管22及び冷媒配管38を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性を向上させることができる。
また、室外熱交換器7のガスヘッダーに接続される第3配管23をステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性を向上させることができる。
また、ガス閉鎖弁17に接続される第4配管24をステンレス製の配管としているので、輸送時や運転時等に発生する振動に対する空気調和機の耐性を向上させることができる。
また、前述した実施形態では、第1〜4配管21、22、23、24の各端部であって、四路切換弁16に接続される端部と反対側の端部21c、22a、23a、24aに銅製の接続部である短管44が設けられており、かかる銅製の短管44を設けることで、前記端部21c、22a、23a、24aと接続される配管端部に銅部分を設けた場合に、当該銅製の短管44と銅部分とをろう付け等で接続することができる。
また、圧縮機4、アキュムレータ11及び油分離器12のステンレス製の接続管の端部に銅部分が設けられており、ステンレス製の第1〜4配管21、22、23、24の端部21c、22a、23a、24aに銅製の接続部である短管44を設けることで、当該銅製の短管44と銅部分とをろう付け等で接続することができる。
〔その他の変形例〕
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、第1〜4配管のすべてをステンレス配管としているが、圧縮機4の吐出部4bと接続される第1配管21及びアキュムレータ11と接続される第2配管22をステンレス配管とし、他の第3配管23及び第4配管24をステンレス以外の、例えば銅製の配管とすることもできる。
また、前述した実施形態では、四路切換弁16に接続される冷媒配管(第1〜4配管)をステンレス製にしているが、それ以外の冷媒配管、例えば、液閉鎖弁18と室外熱交換器7とを接続する冷媒配管をステンレス製とすることもできる。
また、前述した実施形態では、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けているが、かかるアキュムレータを備えていない空気調和機とすることもできる。この場合、四路切換弁と圧縮機との間で冷媒を流通させる配管がステンレス製である。
また、前述した実施形態では、アキュムレータと圧縮機とを接続する冷媒配管38をステンレス製としているが、銅製の配管とすることもできる。
また、前述した実施形態では、第3配管に銅製継手を介して銅製の細管を接続し、この細管をサービスポートとしているが、同様にして、第1配管に銅製継手を介して銅製の配管を接続し、この細管に高圧センサを接続することもできる。また、第2配管に銅製継手を介して銅製の細管を接続し、この細管に低圧センサを接続することもできる。また、第4配管に銅製継手を介して銅製の細管を接続し、この細管をチャージポートとすることもできる。
また、前述した実施形態では、第1〜4配管の端部と、圧縮機等の接続管の端部との接続において、一方の端部に銅製の短管を設け、他方の端部に銅メッキ層を設けているが、両方の端部に銅製の短管を設けてもよいし、また、両方の端部に銅メッキ層を設けてもよい。
また、前述した実施形態では、室内機と室外機とが別体となったセパレート型又はセパレートタイプの空気調和機を例示したが、本開示の冷凍装置である空気調和機はこれに限定されない。空気調和機の要素部品である圧縮機、凝縮器、蒸発器、ファン等が一体のケーシング内に収容されたタイプの空気調和機も本開示の冷凍装置に含まれる。
1 : 室内機
2 : 室外機
2a: ケーシング
3 : 冷媒回路
4 : 圧縮機
4a: 吸入部
4b: 吐出部
5 : 室内熱交換器
6 : 電子膨張弁
7 : 室外熱交換器
8 : 冷媒配管
9 : 室内ファン
10 : 室外ファン
11 : アキュムレータ
12 : 油分離器
13 : 弁
14 : 油戻し管
15 : マフラー
16 : 四路切換弁
17 : ガス閉鎖弁
18 : 液閉鎖弁
21 : 第1配管
21a: 第1配管
21b: 第1配管
21c: 端部
22 : 第2配管
22a: 端部
23 : 第3配管
23a: 端部
24 : 第4配管
24a: 端部
31 : 第1ポート
32 : 第2ポート
33 : 第3ポート
34 : 第4ポート
35 : 迂回部
36 : ループ部
40 : 銅製継手
40a: 短管部
40b: 大径部
41 : 細管
42 : 小径部
43 : 大径部
44 : 短管
45 : メッキ層
46 : メッキ層
A : 空気調和機(冷凍装置)
B : 空気調和機(冷凍装置)
C : 切換機構
本開示の冷凍装置は、
(1)圧縮機を内部に収容するケーシングと、四路切換弁と、アキュムレータと、前記四路切換弁と前記圧縮機の吐出部との間で冷媒を流通させる第1配管と、前記四路切換弁と前記アキュムレータとの間で冷媒を流通させる第2配管と、を備えた冷凍装置であって、
前記四路切換弁、前記第1配管及び前記第2配管はステンレス製である。
四路切換弁が、弁体を収容するステンレス製の弁本体と、弁本体から突出する、ステンレス製の第1〜第4ポートとを有し、
前記第1配管が前記第1ポートに接続され、
前記第2配管が前記第2ポートに接続され、
前記第1配管及び第2配管の各端部であって、前記四路切換弁に接続される端部と反対側の端部に銅製の接続部が設けられている
本開示の冷凍装置は、ステンレス製の四路切換弁と圧縮機の吐出部又はアキュムレータとの間で冷媒を流通させる配管を、銅管に比べて剛性が高いステンレス製の配管としているので、冷凍装置の輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性を向上させることができる。
なお、本明細書において「ステンレス」とは、クロム(Cr)の含有率が10.5wt%以上、炭素(C)の含有率が1.2wt%以下である鋼のことであり、ステンレス鋼と同義である。
前記第1配管及び第2配管の各端部であって、前記四路切換弁に接続される端部と反対側の端部に銅製の接続部が設けられているので、当該端部と接続される配管端部に銅部分を設けた場合に、当該銅製の接続部と銅部分とをろう付け等で接続することができる。
(2)前記(1)の冷凍装置において、前記四路切換弁の第3ポートに接続されるステンレス製の第3配管及び前記四路切換弁の第4ポートに接続されるステンレス製の第4配管を有することが望ましい。圧縮機に接続される配管以外に、四路切換弁に接続される他の配管(第3配管及び第4配管)もステンレス製の配管とすることで、輸送時や運転時等に発生する振動に対する冷凍装置の耐性をさらに向上させることができる。
(8)前記(2)、(5)又は(6)の冷凍装置において、前記第3配管及び第4配管の各端部であって、前記四路切換弁に接続される端部と反対側の端部に銅製の接続部が設けられていることが望ましい。第3配管及び第4配管の端部に銅製の接続部を設けることで、当該端部と接続される配管端部に銅部分を設けた場合に、当該銅製の接続部と銅部分とをろう付け等で接続することができる。
(9)前記(8)の冷凍装置において、前記弁本体、第1〜第4ポート、前記第1〜第4配管、及び接続部が、ろう付けされることでアセンブリとなった切換機構を構成していることが望ましい。

Claims (8)

  1. 圧縮機(4)を内部に収容するケーシング(2a)と、四路切換弁(16)と、アキュムレータ(11)と、前記四路切換弁(16)と前記圧縮機(4)の吐出部(4b)と間で冷媒を流通させる第1配管(21)と、前記四路切換弁(16)と前記アキュムレータ(11)との間で冷媒を流通させる第2配管(22)と、を備えた冷凍装置(A、B)であって、
    前記四路切換弁(16)、前記第1配管(21)及び前記第2配管(22)はステンレス製である冷凍装置(A、B)。
  2. 前記四路切換弁(16)に接続されるステンレス製の第3配管(23)及び第4配管(24)を有する、請求項1に記載の冷凍装置(A、B)。
  3. 前記第1配管(21)は油分離器(12)を介して前記四路切換弁(16)と前記圧縮機(4)との間で冷媒を流通させる、請求項1又は請求項2に記載の冷凍装置(A、B)。
  4. 前記第1配管(21)はマフラー(15)を介して前記四路切換弁(16)と前記圧縮機(4)との間で冷媒を流通させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷凍装置(A、B)。
  5. 前記第3配管(23)は熱交換器(7)のガスヘッダーに接続される、請求項2に記載の冷凍装置(A、B)。
  6. 前記第4配管(24)はガス閉鎖弁(17)に接続される、請求項2又は請求項5に記載の冷凍装置(A、B)。
  7. 前記第1〜4配管(21、22、23、24)の少なくとも1つに銅製継手(40)を介して銅製の細管(41)が接続される、請求項2、請求項5又は請求項6に記載の冷凍装置(A、B)。
  8. 前記第1〜4配管(21、22、23、24)の各端部であって、前記四路切換弁(16)に接続される端部と反対側の端部(21c、22a、23a、24a)に銅製の接続部(44)が設けられている、請求項2、請求項5又は請求項6に記載の冷凍装置(A、B)。
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