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JP2021021435A - ハブユニット用密封装置 - Google Patents

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JP2021021435A
JP2021021435A JP2019137989A JP2019137989A JP2021021435A JP 2021021435 A JP2021021435 A JP 2021021435A JP 2019137989 A JP2019137989 A JP 2019137989A JP 2019137989 A JP2019137989 A JP 2019137989A JP 2021021435 A JP2021021435 A JP 2021021435A
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英将 原田
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英将 原田
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Abstract

【課題】複数の密封装置が積み重ねられたときの取付部材とリップ部との干渉を抑制する。【解決手段】ハブユニット用密封装置であって、外輪11に固定するための環状の固定部材41に固着される弾性材からなる環状のシール部材42を備え、固定部材は、ハブ軸の軸方向に延びる円筒部41aと、円筒部の軸方向の第1の向きの端部からハブ軸の径方向内向きに屈曲する第1屈曲面411と、を含み、シール部材は、軸方向に延びるリップ部43cと、円筒部を被覆する円筒状の被覆部45aと、被覆部の第1の向きとは反対の第2の向きの端部から径方向外向きに屈曲する第2屈曲面と、を含み、リップ部の軸方向における長さは、円筒部と第1屈曲面とを合わせた部位の軸方向における長さより短く、第1屈曲面の径方向における範囲と、第2屈曲面の径方向における範囲とは重なっており、第1屈曲面及び第2屈曲面の少なくとも一方は、円弧面又はテーパ面である。【選択図】図2

Description

本発明は、ハブユニット用密封装置に関する。
自動車の車輪懸架装置には、ベアリングであるハブユニットが設けられる。特許文献1には、ハブユニットの外輪と内輪(ハブ軸)との間を密封するための密封装置が開示されている。特許文献1に開示される密封装置は、外輪に嵌合される金属等剛材製の取付環と、前記取付環に被着されたゴム状弾性体との組み合わせよりなり、前記ゴム状弾性体によって内輪に摺動自在に密接するサイドリップが成形されている。前記取付環は、外輪の周面に嵌合される位置に円筒部を有し、前記ゴム状弾性体は、前記円筒部の軸方向一方に配置されたゴム段部を有する。ゴム段部には、複数の密封装置を積み重ねたときに密封装置同士を径方向に位置決めするための凸部が設けられる。
製品出荷時等には、複数の密封装置が同軸状に積み重ねられて搬送される。このような場合に、1つの密封装置のサイドリップが、上方の密封装置の取付環と干渉すると、サイドリップが塑性変形したり、サイドリップに塗布されたグリースが掻き取られたりする不具合が生じる可能性がある。特許文献1に開示される密封装置では、ゴム段部に設けられた凸部によって、密封装置同士が径方向に位置決めされ、取付環とサイドリップとの干渉が防止される。
国際公開第2008/126487号
特許文献1に開示される密封装置では、1つの密封装置の凸部に、上方の密封装置の取付環が乗り上げた状態で積み重ねられる場合がある。このような状態では、例えば搬送時の振動によって上下の密封装置の位置ズレが大きくなり、取付環とサイドリップとの干渉が発生する虞がある。
本発明の一態様に係るハブユニット用密封装置は、車両のハブ軸と外輪との間の環状空間を密封するためのハブユニット用密封装置であって、前記外輪に固定するための環状の固定部材と、前記固定部材に固着される弾性材からなる環状のシール部材と、を備え、前記固定部材は、前記ハブ軸の軸方向に延びる円筒部と、前記円筒部の前記軸方向の第1の向きの端部から前記ハブ軸の径方向内向きに屈曲する第1屈曲面と、を含み、前記シール部材は、前記軸方向に延びるリップ部と、前記円筒部を被覆する円筒状の被覆部と、前記被覆部の前記第1の向きとは反対の第2の向きの端部から前記径方向外向きに屈曲する第2屈曲面と、を含み、前記リップ部の前記軸方向における長さは、前記円筒部と前記第1屈曲面とを合わせた部位の前記軸方向における長さより短く、前記第1屈曲面の前記径方向における範囲と、前記第2屈曲面の前記径方向における範囲とは重なっており、前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、円弧面又はテーパ面である。
上記の構成により、複数のハブユニット用密封装置を軸方向に積み重ねたときに、隣り合う2つのハブユニット用密封装置の第1屈曲面と第2屈曲面とが接触する。第1屈曲面及び第2屈曲面の少なくとも一方が円弧面又はテーパ面であるため、第1屈曲面及び第2屈曲面が互いに嵌合する状態となり、ハブユニット用密封装置同士の径方向へのズレが抑制される。この結果、固定部材とリップ部との干渉が抑制される。
前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、半径が0.25mm以上1.5mm以下の円弧面であってもよい。
上記の構成により、円弧面のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面と第2屈曲面とが嵌合する状態を形成することができる。
前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、前記軸方向に対する角度が10°以上60°以下のテーパ面であってもよい。
上記の構成により、テーパ面を第1屈曲面と第2屈曲面とが嵌合し得る形状とすることができる。
前記テーパ面は、前記軸長方向に対する角度が45°であり、前記軸方向についての長さが0.5mm以上0.7mm以下であってもよい。
上記の構成により、テーパ面のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面と第2屈曲面とが嵌合する状態を形成することができる。
本発明によれば、複数の密封装置が積み重ねられたときの固定部材とリップ部との干渉を抑制することができる。
第1実施形態に係る密封装置を備えたハブユニットの断面説明図である。 第1実施形態に係る密封装置を示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る密封装置を複数積み重ねた状態を示す断面図である。 第1実施形態に係る密封装置の一部の寸法を示す図である。 隣り合う2つの密封装置の第1屈曲面と第2屈曲面との接触関係を示す図である。 第2実施形態に係る密封装置の一部の寸法を示す図である。 第2実施形態に係る密封装置を複数積み重ねた状態を示す断面図である。 隣り合う2つの密封装置の第1屈曲面と第2屈曲面との接触関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(第1実施形態)
[ハブユニットの全体構成]
図1は、第1実施形態に係る密封装置15を備えたハブユニット(車輪用軸受装置)10の断面説明図である。なお、本明細書では、図1の左右方向をハブユニット10の軸方向といい、上下方向を径方向という。また、図1の右方向を軸方向の第1の向きといい、X1方向ともいう。図1の左方向を軸方向の第2の向きといい、X2方向ともいう。図1の上方を径方向外向きといい、R1方向ともいう。図1の下方を径方向内向きといい、R2方向ともいう。X1方向は、車両の外部から内部へ向かう方向であり、X2方向は、車両の内部から外部へ向かう方向である。
ハブユニット10は、例えば自動車の車輪を車体側の懸架装置に対して回転自在に支持するものである。ハブユニット10は、外輪11と、ハブ軸12と、転動体13と、保持器14と、密封装置15,16とを備えている。
外輪11は、S55C等の高炭素鋼により円環状に形成され、車両内部に設けられるナックル(図示省略)に固定される。外輪11の内周面のX2方向側の部位には外輪軌道面11aが設けられ、X1方向側の部位には外輪軌道面11bが設けられている。すなわち、外輪軌道面11aは、外輪軌道面11bからX2方向に間隔を隔てて設けられる。
ハブ軸12は、車輪が取り付けられる部材である。ハブ軸12は、S55C等の高炭素鋼により形成されている。ハブ軸12は、内側軸部20とフランジ部22とを有している。内側軸部20は、内軸21と、内輪29とからなり、内軸21は、外輪11より直径が小さい軸であり、外輪11と同軸状に配置されている。内軸21のX1方向の端部には、R2方向へ凹む凹部21bが周方向に沿って形成されている。
内輪29は、円環状に形成され、凹部21bに嵌合されることによって内軸21に固定されている。内軸21の外周面には内輪軌道面21aが形成され、内輪29の外周面にも、内輪軌道面29aが形成されている。内輪軌道面21aは、内輪軌道面29aからX2方向に間隔を隔てて設けられる。
外輪11の外輪軌道面11a,11bと内軸21及び内輪29の内輪軌道面21a,29aとは径方向に対向し、これらの間に転動体13としての複数の玉が複列に配置されている。また、各列の玉は、保持器14によって周方向の間隔が保持されている。
フランジ部22は、外輪11よりもX2方向において内側軸部20の内軸21からR1方向に延びている。フランジ部22には、その厚さ方向に貫通するボルト孔22aが周方向に複数形成されている。各ボルト孔22aには、ホイール及びブレーキディスクを取り付けるためのハブボルト(図示省略)が圧入される。
外輪11と内側軸部20との間には、転動体13を配置するための環状空間(収容空間)Sが形成されている。この環状空間Sの車両アウタ側と車両インナ側の端部には、それぞれ密封装置15,16が設けられている。各密封装置15,16は、環状空間S内への水(泥水等)及び異物の侵入を防ぐとともに、環状空間Sの内部を潤滑する潤滑剤の漏洩を防止する。
[密封装置の具体的構成]
図2は、第1実施形態に係る車両アウタ側の密封装置15を示す拡大断面図である。密封装置15は、芯金41と、シール部材42とを備える。
芯金41は、SPCC等の鋼板をプレス加工することによって環状に形成されている。芯金41は、固定部材の一例である。芯金41は、外輪11の端部内周面に嵌合して外輪11に固定される円筒部41aと、この円筒部41aのX2方向端部からR1方向へ延びる外円環部41bと、円筒部41aのX1方向端部から概ね反対方向(X2方向)に折り返される第2円筒部41cと、第2円筒部41cのX2方向端部からR2方向に延びる内円環部41dとを有している。芯金41の円筒部41aと第2円筒部41cとは、円弧状に屈曲する第1屈曲部41eによって接続されている。第1屈曲部41eの外面は、円筒部41aのX1方向端部からR2方向に屈曲する第1屈曲面411である。
シール部材42は、ニトリルゴム等の弾性材を円環状に形成したものであり、芯金41に加硫接着されている。シール部材42は、第1シール部43と、第2シール部44と、中間部45とを有している。第1シール部43は、芯金41の内円環部41dに固定される部分であり、第2シール部44は、芯金41の外円環部41bに固定される部分である。第1シール部43と第2シール部44とは一体的に形成されている。
第1シール部43は、リップ部43a,43b,43cを有している。リップ部43a,43b,43cは、内軸21に設けられているスリンガ32に当接する。具体的に、リップ部43a,43b,43cは、2つのラジアルリップ部43a,43bと、1つのアキシアルリップ部43cとを含む。ラジアルリップ部43a,43bは、芯金41の内円環部41dのR2方向端部からR2方向へ延びている。アキシアルリップ部43cは、芯金41の内円環部41dの側面からX2方向へ延びている。
第2シール部44は、芯金41の外円環部41bのR1方向端部からX1方向へ延びる内側シール44aと、X2方向へ延びる外側シール44bとを有している。内側シール44aは、外輪11の外周面に当接している。そのため、内側シール44aは、外輪11のR1方向端面と外円環部41bとの間への泥水及び異物の侵入を防止している。一方、外側シール44bは、スリンガ32のR1方向端部との間に隙間をあけて配置されている。外側シール44bは、スリンガ32のR1方向端部と密封装置15との隙間を可及的に小さくすることによって密封装置15とスリンガ32との間への泥水及び異物の侵入を防止している。
中間部45は、第1シール部43と第2シール部44とを繋ぐ部分である。中間部45は、円筒部41aを被覆する円筒状の被覆部45aと、被覆部45aのX2方向端部から外円環部41bに沿ってR1方向へ延びる円環部45bとを有する。さらに中間部45は、被覆部45aと円環部45bとを繋ぐ第2屈曲部45cを有する。第2屈曲部45cの外面は、被覆部45aのX2方向端部からR1方向に円弧状に屈曲する第2屈曲面451である。
スリンガ32は、錆びにくい性質を有する硬質な材料、例えばステンレス鋼により環状に形成されている。スリンガ32は、円筒部51と円板部52と中間部53とを有している。円筒部51は、円筒形状に形成され、内軸21の外周面に嵌合されることによって内軸21に固定されている。円筒部51の外周面には、シール部材42のラジアルリップ部43a,43bが当接している。
円板部52は、円筒部51のX2方向端部から中間部53を介してR1方向へ延びている。円板部52は、フランジ部22の車両インナ側の側面24aに当接している。円板部52には、アキシアルリップ部43cが当接している。
中間部53は円弧状に湾曲しており、円筒部51と円板部52とを繋いでいる。
[密封装置の寸法]
図3は、本実施形態に係る密封装置を複数積み重ねた状態を示す断面図である。密封装置15の搬送時において、複数の密封装置15が軸方向に同軸状に積み重ねられる。つまり、上下に隣り合う密封装置15は互いに接触する。このとき、1つの密封装置15のリップ部43a,43b,43cが、隣の密封装置15に接触すると、塑性変形が生じたり、リップ部43a,43b,43cに塗布されたグリースが掻き取られたりする不具合が生じる可能性がある。そのため、本実施形態に係る密封装置15において、次のような寸法が定められている。
図4は、本実施形態に係る密封装置の一部の寸法を示す図である。
リップ部43cの軸方向の長さL1は、円筒部41aと第1屈曲面411とを合わせた部位の軸方向の長さL2よりも短い。リップ部43cは、内円環部41dからX2方向に突出する(図2参照)。すなわち、リップ部43cの軸方向における位置は、内円環部41dの軸方向の位置に対応する。したがって、複数の密封装置15を積み重ねたときに、1つの密封装置15のリップ部43cが隣の密封装置15の内円環部41dに接触しないような寸法を定める必要がある。上記のように、リップ部43cの軸方向の長さL1を、円筒部41aと第1屈曲面411とを合わせた部位の軸方向の長さL2よりも短くすることにより、図3に示すように、リップ部43cと内円環部41dとの接触を避けることができる。
第1屈曲面411は、円筒部41aのX2方向端部に設けられ、第2屈曲面451は、円筒部41aのX1方向端部に設けられる(図2参照)。すなわち、第1屈曲面411の軸方向における位置は、第2屈曲面451の軸方向の位置に対応する。再び図4を参照する。第1屈曲面411の径方向における範囲A1と、第2屈曲面451の径方向における範囲A2とは重なっている。つまり、範囲A1と、範囲A2とは、範囲A3において重なっている。したがって、複数の密封装置15を積み重ねたときに、図3に示すように、1つの密封装置15の第1屈曲面411が隣の密封装置15の第2屈曲面451に接触する。本実施形態においては、円弧面である第1屈曲面411と円弧面である第2屈曲面451とが接触する。
図5は、隣り合う2つの密封装置15の第1屈曲面と第2屈曲面との接触関係を示す図である。第1屈曲面411と第2屈曲面451との接点において、第1屈曲面411を構成する円弧C1及び第2屈曲面451を構成する円弧C2のそれぞれの接線LCは、軸方向及び径方向の両方に傾斜した直線となる。つまり、第1屈曲面411と第2屈曲面451とは互いに嵌合する。したがって、密封装置15に対して径方向の力が作用したとしても、第1屈曲面411が第2屈曲面451を乗り上げてR1方向に移動することは抑制される。さらに、径方向に反対側の部位においても、同様の位置関係で第1屈曲面411及び第2屈曲面451が接触する。このため、第1屈曲面411が第2屈曲面451からR2方向に離反する方向の力が作用したとしても、径方向に反対側の部位では、第1屈曲面411が第2屈曲面451へ近接する方向の力が作用することになるため、上記と同様に第1屈曲面411が第2屈曲面451を乗り上げてR1方向に移動することが抑制される。したがって、積み重ねられた複数の密封装置15の径方向への位置ズレが抑制される。この結果、芯金41とリップ部43cとの干渉が抑制される。
再び図4を参照する。さらに具体的には、第1屈曲面411及び第2屈曲面451の少なくとも一方は、半径が0.25mm以上1.5mm以下の円弧面である。具体的な一例では、第1屈曲面411の曲率半径は0.3mmであり、第2屈曲面451の曲率半径は1.0mmである。このような寸法とすることで、第1屈曲面411及び第2屈曲面451のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面411と第2屈曲面451とが嵌合する状態を形成することができる。
(第2実施形態)
本実施形態に係る密封装置の第2屈曲面は、円弧面ではなくテーパ面である。本実施形態に係る密封装置のその他の構成については、第1実施形態に係る密封装置15の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る密封装置の一部の寸法を示す図である。図6に示すように、第2屈曲面452は、R1方向へ向かうにしたがって線形で半径が大きくなる円環状のテーパ面である。第1屈曲面411の径方向における範囲A1と、第2屈曲面452の径方向における範囲A21とは重なっている。つまり、範囲A1と、範囲A21とは、範囲A31において重なっている。
図7は、本実施形態に係る密封装置を複数積み重ねた状態を示す断面図である。複数の密封装置15を積み重ねたときに、1つの密封装置15の第1屈曲面411が隣の密封装置15の第2屈曲面452に接触する。本実施形態においては、円弧面である第1屈曲面411とテーパ面である第2屈曲面452とが接触する。
図8は、隣り合う2つの密封装置15の第1屈曲面と第2屈曲面との接触関係を示す図である。第1屈曲面411と第2屈曲面452とは、第1屈曲面411を構成する円弧C1及び第2屈曲面452を構成する直線L21は接点PCにおいて接する。直線L21は、軸方向及び径方向の両方に傾斜した直線である。つまり、第1屈曲面411と第2屈曲面452とは互いに嵌合する。したがって、密封装置15に対して径方向の力が作用したとしても、第1屈曲面411が第2屈曲面452を乗り上げてR1方向に移動することは抑制される。さらに、径方向に反対側の部位においても、同様の位置関係で第1屈曲面411及び第2屈曲面452が接触する。このため、第1屈曲面411が第2屈曲面452からR2方向に離反する方向の力が作用したとしても、径方向に反対側の部位では、第1屈曲面411が第2屈曲面452へ近接する方向の力が作用することになるため、上記と同様に第1屈曲面411が第2屈曲面452を乗り上げてR1方向に移動することが抑制される。したがって、積み重ねられた複数の密封装置15の径方向への位置ズレが抑制される。この結果、芯金41とリップ部43cとの干渉が抑制される。
再び図6を参照する。具体的には、第2屈曲面452は、軸長方向に対する角度が10°以上60°以下のテーパ面である。さらに具体的な一例では、第2屈曲面452は、軸長方向に対する角度が45°のテーパ面である。第2屈曲面452の軸方向についての長さは、0.5mm以上0.7mm以下である。このような寸法とすることで、第2屈曲面452のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面411と第2屈曲面452とが嵌合する状態を形成することができる。
(その他の実施形態)
第1実施形態では、第1屈曲面411及び第2屈曲面451のそれぞれが円弧面である構成とし、第2実施形態では、第1屈曲面411が円弧面であり、第2屈曲面452がテーパ面である構成としたが、これらに限定されない。第1屈曲面及び第2屈曲面の少なくとも一方が円弧面又はテーパ面であればよい。例えば、第1屈曲面及び第2屈曲面のいずれか一方が円弧面を有し、他方が直角に屈曲する角部を有してもよい。他の例では、第1屈曲面及び第2屈曲面のいずれか一方がテーパ面であり、他方が例えば直角に屈曲する角面であってもよい。第1屈曲面及び第2屈曲面の両方がテーパ面であってもよいし、第1屈曲面がテーパ面であり、第2屈曲面が円弧面であってもよい。
[効果]
以上のように、密封装置15は、芯金41と、シール部材42とを備える。芯金41は、外輪11に固定するための環状の固定部材である。シール部材42は、芯金41に固着される弾性材からなる環状の部材である。芯金41は、ハブ軸12の軸方向に延びる円筒部41aと、円筒部41aのX1方向の端部からハブ軸12のR2方向に屈曲する第1屈曲面411と、を含む。シール部材42は、X2方向に延びるリップ部43cと、円筒部41aを被覆する円筒状の被覆部45aと、被覆部45aのX2方向の端部からR1方向に屈曲する第2屈曲面451,452と、を含む。リップ部43cの軸方向における長さL1は、円筒部41aと第1屈曲面411とを合わせた部位の軸方向における長さL2より短い。第1屈曲面411の径方向における範囲A1と、第2屈曲面451,452の径方向における範囲A2,A21とは重なっている。第1屈曲面411及び第2屈曲面451,452の少なくとも一方は、円弧面又はテーパ面である。
上記の構成により、複数の密封装置15を軸方向に積み重ねたときに、隣り合う2つの密封装置15の第1屈曲面411と第2屈曲面451,452とが接触する。第1屈曲面411及び第2屈曲面451,452の少なくとも一方が円弧面又はテーパ面であるため、第1屈曲面411及び第2屈曲面451,452が互いに嵌合する状態となり、密封装置15同士の径方向へのズレが抑制される。この結果、芯金41とリップ部43cとの干渉が抑制される。
第1屈曲面411及び第2屈曲面451の少なくとも一方は、半径が0.25mm以上1.5mm以下の円弧面であってもよい。
上記の構成により、円弧面のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面411と第2屈曲面451とが嵌合する状態を形成することができる。
第1屈曲面411及び第2屈曲面452の少なくとも一方は、軸長方向に対する角度が10°以上60°以下のテーパ面であってもよい。
上記の構成により、テーパ面を第1屈曲面411と第2屈曲面452とが嵌合し得る形状とすることができる。
テーパ面は、軸長方向に対する角度が45°であり、軸長方向についての長さが0.5mm以上0.7mm以下であってもよい。
上記の構成により、テーパ面のサイズが大きくなりすぎず、しかも第1屈曲面411と第2屈曲面452とが嵌合する状態を形成することができる。
[補記]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的ではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及びその範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 ハブユニット
11 外輪
12 ハブ軸
15 密封装置
41 芯金
41a 円筒部
411 第1屈曲面
42 シール部材
43c アキシアルリップ部
45a 被覆部
451,452 第2屈曲面
A1 第1屈曲面の径方向における範囲
A2,A21 第2屈曲面の径方向における範囲

Claims (4)

  1. 車両のハブ軸と外輪との間の環状空間を密封するためのハブユニット用密封装置であって、
    前記外輪に固定するための環状の固定部材と、
    前記固定部材に固着される弾性材からなる環状のシール部材と、
    を備え、
    前記固定部材は、
    前記ハブ軸の軸方向に延びる円筒部と、
    前記円筒部の前記軸方向の第1の向きの端部から前記ハブ軸の径方向内向きに屈曲する第1屈曲面と、
    を含み、
    前記シール部材は、
    前記軸方向に延びるリップ部と、
    前記円筒部を被覆する円筒状の被覆部と、
    前記被覆部の前記第1の向きとは反対の第2の向きの端部から前記径方向外向きに屈曲する第2屈曲面と、
    を含み、
    前記リップ部の前記軸方向における長さは、前記円筒部と前記第1屈曲面とを合わせた部位の前記軸方向における長さより短く、
    前記第1屈曲面の前記径方向における範囲と、前記第2屈曲面の前記径方向における範囲とは重なっており、
    前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、円弧面又はテーパ面である、
    ハブユニット用密封装置。
  2. 前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、半径が0.25mm以上1.5mm以下の円弧面である、
    請求項1に記載のハブユニット用密封装置。
  3. 前記第1屈曲面及び前記第2屈曲面の少なくとも一方は、前記軸方向に対する角度が10°以上60°以下のテーパ面である、
    請求項1に記載のハブユニット用密封装置。
  4. 前記テーパ面は、前記軸長方向に対する角度が45°であり、前記軸方向についての長さが0.5mm以上0.7mm以下である、
    請求項3に記載のハブユニット用密封装置。
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